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【架線・第三軌条】電気設備【変電所・発電所】その2

508 :名無しでGO! (ワッチョイ d101-KO+7):2021/08/06(金) 15:22:04 ID:T7xPyfby0.net
ルポルタージュ本は個々の事実が正確で端的に書かれてることが求められるが、その事実評価に
ついては色合いの違いが認められるもの。優れたレポ柳田邦男著「新幹線事故」中公新書461で、
重要事項の評価が「国鉄説明言いなりの弱点を抱えてる」のは3点ある。

1つは国鉄型ATSの、新宿駅米軍タンク車衝突炎上事故後の改良で、直下地上子・直下軌道コイル
設置によって「赤信号冒進で非常制動が掛かる」という国鉄広報の繰り返しの説明を著書の解説
としてそのまま掲載してしまったこと。正しくは警報のみで即時の非常制動機能はない。
広報提供と思われる略図資料を追うと、警報のみ&5秒放置で非常制動という機能のままなのは
明らかだったが、国鉄広報の説明に引きずられて「直ちに非常ブレーキを働かせる」としてしまった。

もう1点は、在来線ATSの事故毎の繰り返しの改良について「泥沼の機械と人間」、
「設計側が思いも依らなかった様々の要素」「追いかける事故」「突破された安全装置」と、
国鉄側の弁明に沿った記事、章立てとなっているが、本質を言えば、「適切な管理値を敢えて外した対応」から生ずる「追いかける事故」である。
 その後設置されたATS-Pでは、停止限界基準車上演算照査を採用して必ず停まるが、
それ以前の国鉄型ATSでは停止現示警告のみであり、人の操作に頼る基本は変えない
小手先対策だったから、様々に停まれない条件が顕在化して事故になったことを突いていない。

最後のもう一点は、私鉄ATS機能通達(s.42鉄運第11号:1967/1発)で私鉄で信号絡みの
大事故が撲滅された後の1977/3刊なのに、運輸省出向時に優れた通達を発したご当人石原氏を
電気局長に据えながら、国鉄型欠陥ATSを放置し続けた点に全く言及なく「追いかける事故」と国鉄弁明に組み敷かれてしまったこと。

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