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後味の悪い話 その150

662 :3/3@\(^o^)/:2014/06/09(月) 11:45:49.57 ID:slnqkiay0.net
主人公は本命の姫が自分になびいてくれないことに悩んでいた。
顔が変わったせいなのか、別れてからの月日か、権力を手中に収めた本意でない我が身の在り方のためか。
主人公は独りぼっちになった姫に対して自分の正体を明かせずにいた。

市井では新しく国をまとめた新大臣・主人公に対する賞賛があふれ(かつての大臣に対してのように)
主人公は自分に反対する連中を取り締まる組織を作るが、それすらも治安維持の名目が支持される。
阿呆な国民に愛想が尽きている主人公は、かねての約定通りに隣王国の参謀と通じて国を売り渡す。

進駐軍の参謀の元で、人望があった施政者の裏切りに驚き・怒りをぶつけてくる国民に対し、少年のころの自分たちへの仕打ちを根に持っていた主人公は
彼らの見る目のなさを嘲笑し、くだらない市民の自尊心?に基づく王国そのものを責め立てテロルの如く反乱分子を処罰していく。

しかし、結局主人公は参謀に陥れられて処分され、占領軍に対する不満のガス抜きに利用されることになってしまい、さらに姫が自殺してしまったことを知る。
この時になって主人公は、参謀が「大臣と同じ種類の人間」であることを感じ、隣王国にも同じ悲劇があること、自分はみすみすそれに手を貸してしまったこと。
姫を「取り戻す」ために彼女から家族や友人、居場所(大臣一家、国)、その尊厳を取り上げてしまったこと。彼女の記憶にも故国の歴史にも自分の記憶・名が残らないこと
を確信してしまった。自分なりの騎士道?誇り?アイデンティティが失われて、これまで復讐してきた相手のように、命は助かったが永遠に続く罪悪を意識して絶望しEND。


たしか舞台は王国だったと思うけど全然王様が出てこなかった気がする。参謀はちょくちょく手紙とかで指示たお膳立てをしてくれてた。
近代以前の下種な貴族意識(主人公も無意識に持ってた線引きによって利用する相手への勝手な差別意識)が
参謀のようなタブーなしで何でもできる冷酷な合理主義の前では敗北するのだて感じ 
主人公が途中から(最初から?)無意識に小物になっていく感じが凄い怖かった。

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