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中国文学総合スレ2

1 :吾輩は名無しである:2023/07/30(日) 01:32:48.83 ID:8HTeb9wT.net
前スレ

https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/book/1325752107/
中国文学総合スレ

2 :吾輩は名無しである:2023/07/30(日) 01:37:35.77 ID:8HTeb9wT.net
台湾監獄島 単行本 – イーストプレス (1992/7/3)
柯 旗化 (コア・キフォア

獄中17年、台湾のベストセラー著者が日本語で書き下ろした「戦後台湾史への証言」
自白を強要し、その自白に基づいて次々と知識人を逮捕していく中国国民党。
 訊問室の壁には、「寧可冤枉九十九人・也不可放過一個匪諜(99人の冤罪者を出しても、共産党のスパイを1人たりとも逃がすな)」という標語。
 緑島(旧名・火焼島)、台北の保安処(旧・東本願寺)、泰源政治監獄、
過度の肉体労働、思想感化教育など、白色テロの凄まじさが、ヒシヒシと伝わってくる1冊です。
 同時に、「人間とは?」「国家とは?」といったテーマについても、深く考えさせられます。

日治時代はよかったなどといいたいわけじゃないんだ。
ただ、柯旗化氏などは、その時代に生まれ育っただけに、その時代に複雑な感情をもっている。
そして、そのことを、オレはほかならぬ柯氏から教えてもらったのだ。

3 :吾輩は名無しである:2023/07/30(日) 01:56:15.57 ID:8HTeb9wT.net
1997年受賞サントリー学芸賞
『蒋経国と李登輝 ―― 「大陸国家」からの離陸?』を中心として(岩波書店)
若林 正丈

東アジアにおいて、台湾は、韓国と並んで、権威主義体制から民主主義体制へのソフト・ランディングに例外的に成功した国家である。厳しい国際環境の下で民主化を比較的平穏に成し遂げたという点でも、台湾と韓国とは例外的である。対外的脅威が高まると、
権力の安定と集中を求める力も強まり、民主化にとって不利になりやすいだけに、台湾と韓国の成果は注目に値する。しかも韓国が北朝鮮との経済競争に完勝し、国際的地位を高める過程で
民主化を達成したのにたいして、台湾は巨大な大陸中国の脅威が強まり、国際的孤立化が深まる中で、つまり、より困難な国際環境の下で、民主化を達成したのである。
 権威主義が平穏裡に民主化されるためには、人々の民主化要求の高まりだけでなく、権威主義体制の支配層の中で、民主化を不可避と考え、その進行を容認するような開明的指導者がリーダーシップを握ることが必要である

フランス革命の例を挙げるまでもなく、民主化はナショナリズムの高揚をもたらしやすい。日本の支配から脱却した後も、中国本土で共産党との抗争に敗れて台湾に逃れた国民党という外省人による支配が続いていた台湾の場合、
民主化によるナショナリズムの高揚は、なによりも中華民国の台湾化という形で現れた。それは、台湾独立を公言することが国際的にも正統性の面でも自殺的行為であるという厳しい現実を踏まえた、ナショナリズムの慎重な発露でもあった。したがって中華民国の台湾化、台湾アイデンティティの確立という、本書における若林氏のもう一つの分析視角も、台湾政治の民主化過程の解明にあたって、極めて適切なものなのである

台湾の台湾語人・中国語人・日本語人―台湾人の夢と現実 (朝日選書) 単行本 – 1997/7/1
若林 正丈 (著)

1997年、『蔣経国と李登輝』でサントリー学芸賞受賞。
2008年、『台湾の政治』でアジア・太平洋賞受賞。
2009年、『台湾の政治-中華民国台湾化の戦後史』で樫山純三賞受賞。

4 :吾輩は名無しである:2023/08/05(土) 12:31:13.56 ID:TpwmJNnI.net
愛新覚羅 烏拉熙春
満洲語の研究者である。日本名は吉本智慧子
清朝乾隆帝の第5子栄純親王永hから数えて8代目の末裔
夫は東洋史学者で京都大学教授の吉本道雅

5 :吾輩は名無しである:2023/08/10(木) 11:13:33.78 ID:G+mlKANt.net
台湾総統列伝―米中関係の裏面史 (中公新書ラクレ) 新書 2004/5/1
本田 善彦 (著)
台湾は、1911年に建国された中華民国政府の実効統治下にある一地名であり「国家」ではない。その宿命を背負いながら、台湾は戦後“もう一つの中国”として、“大陸の中国”である
中華人民共和国と微妙な距離を維持し、同時に米国の対中戦略におけるカードとして生き残りの可能性を見出してきた。反中国と親中国、反米と親米、独立と現状維持。米中のはざまで翻弄される台湾の姿を、歴代総統の人間像と政治手法から活写した台湾在住のジャーナリスト、渾身のデビュー作

若い世代の日本に対する興味についても、「あくまでも日本製品を仲介とした消費行動であり、
蒋介石が日本に抱いた関心や、李登輝らの精神世界を形成した日本教育などと、根本的に次元が異なる」
大半の若い世代の台湾人は日本製品や日本の芸能人が好きなだけで、日本人が好きなわけではない。(日本のAVを見てるせいで、
日本の男はひどい性癖を持っている、というステレオタイプを持っていることも付け加えるべきか・・・)中には日本を深く
理解しようとしてくれる人もいるけども、非常に限られているといわざるを得ない。台湾の親日家は、
日本統治を経験した世代と、日本留学経験のある人だけだと、はっきり認識しておくべきだろう。

李登輝が汚職問題などで意外と台湾では厳しい目でみられているとか、歴代総統で人気ナンバーワンなのは蒋経国だとか、知らないことばかりだった。
李登輝を讃える司馬史観だけだと見間違うな、と感じた。

著者のスタンスにとても好感が持てます。ニュートラルで特定思想への肩入れはしない、
しいて言えば「台湾人はどう思っているか」を尊重し、それを記しておこうとする感じ。

日本社会の「『親日台湾』への共鳴は、台湾問題への同情や関心である以上に、
90年以降、傷つき打ちのめされた日本人の自尊心を回復する手段であった」などの指摘は秀逸。

6 :吾輩は名無しである:2023/08/10(木) 11:22:51.35 ID:G+mlKANt.net
揚子江は今も流れている (中公文庫) 文庫 1984/2/10
犬養 健 (著)

日中戦争が拡大し、南京が陥落したころに、著者たちが命がけで取り組んで、結局は実を結ぶことがなかった、汪兆銘を介した日中和平の活動に関する感動的な回想録である。
上坂冬子著「我は苦難の道を行く−汪兆銘の真実」によると、当初の民間人による和平推進グループのうち、多忙になった同盟通信社の松本重治に
代わりに犬養健が入ることになったようで、本書も純粋に和平を希求していた民間人グループの目線で見た叙述になっていると思う。汪兆銘を介した和平運動は、
政府(特に軍部)レベルになると、国民党政府の分断を狙った謀略的な思惑が強くなってくる

汪兆銘を介した和平運動には、日中双方でいろんな思惑や裏事情があったようである。著者によると、蒋介石政権を支えていた浙江財閥が、蒋介石が重慶に逃げ込んだ後は没落の危機に瀕し、
早期の和平実現を求めて高宗武らを日本に送り出したとも書かれている。こうした複雑な事情を著者は熟知したうえで、影佐や高宗武らが心底から和平実現の可能性に賭けて努力していた様子を描き、それが彼らの真実の姿であると訴えたかったのではないだろうか

昭和13年12月22日の第3次近衛声明の中に「2年以内の撤兵」の条件を盛り込むことで中国側との合意ができていたのに、参謀本部に異動してきた富永少将の猛反対によって省かれて
しまったというエピソードが書かれていて、その時の近衛首相の無力感が印象的に描かれている。統帥事項には首相といえども口を出せない当時の政治システムは、
日中戦争を途中で止められずに、アジア太平洋戦争まで拡大した挙句、敗戦という最悪の結末に至った最大の原因だろう

著者は若い頃は白樺派の小説家だったので、本書も非常に味のある文章というか、苦渋に満ちた日々でありながらも、文字どおり命がけで精いっぱい努力したという清々しさが伝わってきて、
また中国の風物や中国人の人情の描写にも、著者の中国愛が感じられる。上海でのジェスフィールド路76号をめぐる工作員の暗闘では、美女スパイによる殺人ミッションの顛末も大変面白い。

7 :吾輩は名無しである:2023/08/10(木) 11:28:31.87 ID:G+mlKANt.net
北方領土」上陸記 (文春文庫) 文庫 – 2005/11/10
上坂 冬子 (著)
戦後半世紀を過ぎてなお、理不尽に奪われたままの土地、北方四島。現地に降り立った著者の目に映ったものは―。旧島民たちの悲痛な望郷の念、
現ロシア住民たちの戸惑い。幾度も軌道に乗りながら土壇場で水泡に帰してきた領土返還交渉の歴史を振り返りながら、問題の本質を見つめ風化を防ぐ熱情にあふれたノンフィクション。

8 :吾輩は名無しである:2023/08/19(土) 13:53:42.81 ID:g/FjWhap.net
慶應義塾大学通信(法・経済・文)
https://www.tsushin.keio.ac.jp/
 
・入試倍率は1.5倍。受験者の6割以上合格 
・受験はネット出願で書類選考のみ(東京に行く必要無し)
・学費は年間僅か20万円(教材費レポート添削費用等込)
・新入生の45%(5割以上)が18歳〜29歳と若年層が増加
・卒業率は47パーセント。611人入学して288人卒業
 
春秋の年2回入学募集
インターネット出願対応で手軽に出願可(2021年8月11日〜)
・入学検定料2万円・健康診断書必要無し
・全キャンパスの慶應図書館利用可(医・薬・SFC・日吉・三田)
・通学生と違って、ほとんど通学しなくて可
・司法試験予備・公認会計士・税理士試験目指す学生多い
・卒業式・卒業証書・卒アルも通学生と一緒。三田会入れる
・3割の学生が関東以外の地域の学生。地方在住で学べる

9 :吾輩は名無しである:2023/08/21(月) 14:28:52.63 ID:koOx4WJN.net
第68回毎日出版文化賞
明と暗のノモンハン戦史 講談社学術文庫 著:秦郁彦

1939年、旧満州国・モンゴル国境地帯で、ソ連軍と日本軍(関東軍)が衝突したノモンハン事件。4ヵ月にわたる激戦にもかかわらず、実態が不明だったこの「事件」の全貌を、
近代史・軍事史の第一人者が描き出し、第68回毎日出版文化賞を受賞した決定版。講談社学術文庫版では、2020年の新書大賞を受賞した『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』(岩波新書)の著者、大木毅氏が巻末に解説を執筆。
かつて、ノモンハン事件は「人的損害で日本軍はソ蒙軍の2倍」「日本軍の惨敗」という説が定着していた。ところが、1990年代から公開され始めた旧ソ連軍資料を精査した著者によれば、戦死者は日ソ両軍とも1万人前後だが、
死傷者総計では日本軍の約2万人に対してソ連軍は約2万5000人と上回っている。しかし、戦闘の勝敗は数字だけで決まるわけではない。では、この「奇妙な戦い」の結着は何だったのか。
「ノモンハン」は、日清・日露いらい連戦連勝だった日本陸軍にとって初めての敗北体験だった。そこでは、無断退却や抗命、大量な捕虜、事後処理をめぐる抗争など、想定外の現象が次々と起こった。
しかし、上級指揮官は微温的処分ですんだのに対し、下士官兵や将校たちは軍法会議で処罰され、あるいは自決を強要された。こうした先例は、さらに無責任さと過酷さを増して大東亜戦争に引き継がれていくのである。

10 :吾輩は名無しである:2023/08/23(水) 13:08:11.58 ID:HEeOkaz0.net
織田作之助賞受賞作

魯肉飯のさえずり
温又柔 著

理想の人と結婚した桃嘉は、夫に「大切なもの」をふみにじられていく。台湾と日本の間で母娘の痛みがこだまする長篇。
〈解説〉渡邊英理

母は、わたしの恥部だった――
申し分のない夫・聖司と結婚し、〈ふつう〉の幸せになじもうとするも、にわかに体と心は夫を拒み、性の繋がりも歪になっていく――密かに声を殺して
生きた子ども時代の〈傷〉に気づくとき、台湾の祖母、叔母、そして異国に渡った母の一生が心を揺らす。
夫と妻、親と子それぞれの〈過ち〉を見つめる心温まる長編小説

11 :吾輩は名無しである:2023/08/23(水) 13:33:36.57 ID:HEeOkaz0.net
エドガー賞最優秀長篇賞受賞作2022Best Novel
真珠湾の冬 Five Decembers (ハヤカワ・ミステリ) 新書   ジェイムズ・ケストレルJames Kestrel (著

太平洋戦争迫るハワイ、香港、そして日本。彼は真実を追い求めた――

1941年ハワイ。アメリカ陸軍上がりの刑事マグレディは、白人男性と日本人女性が惨殺された奇怪な事件の捜査を始める。ウェーク島での新たな事件を経て容疑者がマニラ・香港方面に向かったことを突き止めた彼はそれを追うが、折しも真珠湾を日本軍が攻撃。
太平洋戦争が勃発する。陥落した香港で日本軍に捕らえられ、東京へと流れついたマグレディが出会ったのは……。戦乱と死が渦巻く激動の太平洋諸国で連続殺人犯を追う刑事の執念。その魂の彷徨を描く大作ミステリ。解説/吉野仁

《ニューヨーク・タイムズ》を筆頭に、各書評誌紙で年間ベストミステリに選出。歴代エドガー賞受賞作家が激賞した、屈指の傑作
「とんでもなく面白い物語だ。圧倒された」――スティーヴン・キング

12 :吾輩は名無しである:2023/08/25(金) 19:02:54.87 ID:W8PhLAPM.net
貧スレ

13 :吾輩は名無しである:2023/09/02(土) 12:49:53.47 ID:Sfl83pxD.net
台湾・中華圏の文学賞を制覇した感動の大作!
1945年9月、日本人も犠牲となった「三叉山事件」をモチーフに、ブヌン族の少年ハルムトの成長を描いた感動の大作。17年かけて執筆し、台湾・中華圏の文学賞を制覇した注目作、ついに日本上陸!

真の人間になる(上)甘耀明Yao Ming Kan

第二次世界大戦が終結して間もない1945年9月10日、米軍の輸送機が捕虜を乗せて沖縄からフィリピンのマニラへ向かっていた。台湾上空を飛行中、台風に襲われ、台東に位置する三叉山の付近に墜落。この霧鹿部落出身で山に詳しいハルムトは、駐在所の城戸所長から捜索を頼まれるが、行く気持ちになれずにいた。悩んだ末、ハルムトは捜索隊に加わり、山の中に入っていく。そして負傷したアメリカ兵のトーマスを偶然発見するが……。
ブヌン族の歴史を背負いながら、日本統治下の多民族多言語の世界で青春時代を過ごしたハルムトは、戦争による心の傷を抱えながら、多くの人たちの影響を受けて成長していく。終戦前後の台湾社会を原住民の視点から描いた作品の中で、これほど日本人との関わりを細やかに書き込んだものは他にない。三叉山事件で犠牲になった城戸八十八は「城戸所長」として本書に実名で登場している。
台湾の美しい自然を背景に、その土地で生きてきた人々の歴史と記憶を神話的な物語としてハルムトに語る祖父の言葉が全篇に散りばめられ、ハルムトを導いていく。祖父の物語からはブヌン族の心が、野球のコーチのサウマの物語からはアミ族の心が、料理屋の雄日さんや駐在所の城戸所長の物語からは日本人の心が、ハルムトの心の中に注ぎ込まれていく。
物語作家としての真骨頂が発揮された、後世に残る名作

14 :吾輩は名無しである:2023/09/13(水) 19:54:28.52 ID:/s9Tk1Iy.net
日本比較文学会賞第6回(2001年

魔都上海 日本知識人の「近代」体験 (ちくま学芸文庫)劉 建輝 (著)
かつて東洋一の繁栄を誇り、モダンの代名詞となった都市、上海。本書ではその誕生から発展、絶頂期の爛熟、日本軍占領による「解体」にいたる歴史を、日本との関わりを中心に丹念に繙いていく。
幕府使節が欧米諸国へ向かう経由地となり、谷崎潤一郎や芥川龍之介等の文学作品の舞台となり、
やがて日本軍の大陸進出によって戦場となった上海。外灘に摩天楼が聳えたつ国際金融都市、茶館に娼婦やアヘン中毒者がたむろする退廃都市、租界を擁するコスモポリタン都市…。
その刻々の貌に、日本人の憧れをかきたてつづけた魔力を探る。文庫化にあたり「魔都」のその後の軌跡を増補。

日本比較文学会賞第9回(2004年
谷崎潤一郎とオリエンタリズム―大正日本の中国幻想 (中公叢書) 西原 大輔 (著)
谷崎潤一郎と中国の関係は深い。大正期には、大陸を舞台とするエキゾティシズム溢れる小説を発表し、二度にわたって中国を旅した。郭沫若、田漢、欧陽予倩といった文学者とは、気のおけない仲となった。ところが、
中国の風俗物産への憧憬を語る谷崎の作品には、また一方で、中国を発展の可能性のない停滞した老大国だとみなすオリエンタリズムの言説が満ちている。本書は、谷崎潤一郎の中国観の形成と変化を、
作品や旅行体験、中国の知識人との交流などから読み解いてゆく試みである

15 :吾輩は名無しである:2023/09/14(木) 01:53:35.92 ID:2D+pXdW/.net
こる

16 :吾輩は名無しである:2023/09/14(木) 02:15:46.15 ID:2D+pXdW/.net
日本比較文学会賞第11回(2006年
海を越えた艶ごと―日中文化交流秘史 単行本 2005/4/25 唐 権 (著)

17 :吾輩は名無しである:2023/09/14(木) 02:16:16.93 ID:2D+pXdW/.net
中国人の理想に「洋館に住み、中華料理を喰べ、日本婦人を妻に」というのがありますが、
この日本女性への憧憬は、何故、いつ頃からあるのでしょうか。本書は、元禄から明治にかけての二百年間、 清朝中国に巻き起こった日本の遊女、
いわゆる「東 洋 妓 女」ブームに注目し、その歴史を探ります。 長崎唐人屋敷の繁華
琴棋書画、詩詞歌賦を嗜む才女として、 多彩な交流の担い手、文化の創造者でもありました

幕府が唐人屋敷を設置して、 中国からの来訪者を隔離・収容することにしたが、その過程の中で、特別な存在として登場してきたのが
、他ならぬ丸山 遊 郭の遊 女であった。 というのは、唐人屋敷を出入りする自由が与えらた日本人といえば、唯一、彼女たちだけであったからである。

18 :吾輩は名無しである:2023/09/16(土) 15:07:34.28 ID:5q3OuTJc.net
帰属財産研究 韓国に埋もれた「日本資産」の真実 文藝春秋 2021/10/12
李 大根 (著), 金光 英実 (翻訳), 黒田 勝弘 (監修)

日本の「遺産」なくして、韓国の発展はなかった――。
「先の大戦で敗戦国となった日本は、
無条件降伏し、朝鮮半島をはじめすべての海外領土を放棄させられ、資産、財産はすべて没収された。
本書は、日本の植民地支配は搾取と収奪だけの不幸な時代だったとする
いわゆる〈収奪論〉に対する実証的な批判であり、韓国の公式歴史観に対する真っ向からの挑戦である。」

19 :吾輩は名無しである:2023/10/09(月) 16:57:33.36 ID:cPazE5Q6.net
デルタ: 陸自「影」の兵士たち 単行本 2018/10/31
杉山 隆男 (著)

日本の最新巡視船“うおつり”が尖閣奪取を目論む中国人武装集団“愛国義勇軍”に占拠された。犯行声明が世界中を駆け巡り、米国からの支援も断たれるなか、船内に一人残された市川・二等保安士は仲間を解放し、
無事に帰還することができるのか。一方、官邸は自衛隊の極秘部隊「デルタ」に出動命令を下す。「兵士シリーズ」で国防の最前線を描き続けてきた著者が、圧倒的なリアリティで描く、究極のシミュレーションノベル!

20 :吾輩は名無しである:2023/10/24(火) 22:02:43.78 ID:GEzQ9pOE.net
第1回吉川英治文学新人賞(昭和54年/1979年度
|候補| 第33回日本推理作家協会賞
黄金の罠 田中光二【著】
ソウル・漢江付近にあるホテルで郷一人はKCIAの巧妙な罠に陥った。
ベッドの下に仕掛けられた古美術品の密輸容疑だったが、釈放条件として、奇妙な提案を受ける。北朝鮮に眠る新羅王朝の宝冠を奪取しろというのだ。やがて郷を含む特務工作隊四人は三十八度線を突破し、宝冠のある軍事要塞付近の洞穴をめざすが…。
極限状況下における凄絶な決死行を活写する長編ハードアクション。

21 :吾輩は名無しである:2023/10/26(木) 23:34:40.92 ID:1slBPiGQ.net
閉じられた海図 (文春文庫)
古川 薫 (著)
石見国浜田藩は6万石の小藩ながら、老中職に就く藩主松平康任がワイロをばらまき、藩の財政は困窮していた。
その穴埋めのため、藩は海商会津屋八右衛門に密貿易を命じた。八右衛門は国禁を犯して、ルソン、ジャガタラへ渡って交易をする。
浜田藩の興亡を賭けた男の凄絶な生涯を描く長篇歴史小説

竹島事件(たけしまじけん)は、天保元年(1830年)頃から天保7年(1836年)までに起きた、石見浜田藩松井松平家を舞台とした密貿易事件である。
江戸時代、各藩が私的に外国と貿易することは国法により禁止されていたが、回船問屋・会津屋八右衛門(浜田藩御用商人)は借金に苦しむ藩財政を建て直すために密貿易を提案。
藩は地の利を生かして鬱陵島(当時の日本では「竹島」と呼称、後述)に渡り、李氏朝鮮と密交易を行った。なお、単に鬱陵島での朝鮮との交易だけに留まらず、
更にスマトラ、ジャワなど遠く東南アジアへまで足を伸ばして貿易を行った
幕府隠密の間宮林蔵に密貿易を探知され発覚してしまう

現在の韓国との間の竹島問題において、この時の尋問が注目されている。現在の鬱陵島を当時の日本では「竹島」と呼んでおり、現在の竹島を「松島」と呼んでいた。
元禄時代の鬱陵島の領有問題(竹島一件)の結果、日本は鬱陵島への渡航を禁止したが、現在の韓国は
この時松島(現在の竹島)も竹島(鬱陵島)と同時に放棄したと主張している
しかし竹島一件」後も松島(現在の竹島)への渡航は禁止されていなかったことが窺える。現在の日本では、竹島一件において幕府が自ら放棄したのは竹島(鬱陵島)だけであったとことが確認できるとされている。

22 :吾輩は名無しである:2023/10/28(土) 17:15:24.43 ID:f+ZWqDn4.net
女の浮城 単行本 –早乙女 貢 (著)

秀吉時代は中国、韓国、安南との交易が盛んになった。北九州や瀬戸内海は貿易船と海賊船が入り乱れ、街は女を求める男でわき返っていた。
弱肉強食を地で行く刃傷沙汰や強盗は日常茶飯事。
そんな中で、貿易商原田孫七郎は女首領の支配する海賊に相棒を殺される
。実はこの女はかの大友宗麟の姪だという

1591年豊臣秀吉の使者として、スペイン領フィリピンに日本国への朝貢を要求する内容の書状
文禄3年(1593年)、現在の台湾にあるとされた「高山国」に秀吉の命で朝貢を促す文書を届けようとしたが、高山国が存在しない国家だったため
交渉先を見つけることができずその試みは失敗した。その後の孫七郎の消息は不明。

23 :吾輩は名無しである:2023/11/12(日) 16:00:28.18 ID:yeN3QbC9.net
地方出版文化功労賞特別賞(第28回)
2013年度新聞協会賞受賞
日ロ現場史 北方領土―終わらない戦後 単行本 2013/12/18

戦争を原因として、日本は二つの領土問題を抱えた。米国の管轄下に置かれた小笠原や沖縄など「南方領土」と、ソ連に占領された
千島列島南部(南千島)の国後、択捉両島と、色丹島、歯舞群島の四つの島「北方領土」だ。領土問題に限ると、
南方領土は1972年5月15日に施政権が返還されて解決した。一方、北方領土問題はいまだに解決していない。戦後は終わっていない。

2022年度新聞協会賞、JCJ賞、早稲田ジャーナリズム大賞・奨励賞 受賞
消えた「四島返還」 安倍政権 日ロ交渉2800日を追う 単行本 2022/12/17
北海道新聞社 (編集)
四島返還から2島返還へ。2018年、安倍晋三首相はプーチン大統領との首脳会談で、北方領土交渉について「日ソ共同宣言を基礎に」2島返還への
方針転換を打ち出した。交渉の舞台裏で何が起きていたのか。2012年の第2次安倍政権発足時にさかのぼって、
取材班が追いかけてきた日ロ交渉の全貌を1万6千件の取材メモをもとに解き明かす。そこには官邸主導で進められてきた外交と、プーチン政権の厚い壁があった
「外交で100点を狙って0点なら何の意味もない」。北海道新聞取材班の単独インタビューで「四島返還」から「2島返還」へと北方領土交渉を大きく転換した
理由を初めて語った安倍氏は何を信じ、なぜ行き詰まったのか。現在の戦禍の萌芽ともなった8年前のウクライナ危機を巡る対応や岸田文雄首相と安倍氏のせめぎ合い、侵攻に至るロシア国内の状況や日ロ関係に与えた衝撃などを大幅に加筆し、安倍政権以降の10年間の日ロ外交の真相に迫った完全版。

24 :吾輩は名無しである:2023/11/12(日) 20:00:35.24 ID:yeN3QbC9.net
フレップ・トリップ (岩波文庫) 文庫 2007/11/16
北原 白秋 (著)
フレップは赤い実、トリップは黒い実。ツンドラ地帯の潅木から名づけた白秋の旅。船は国境の安別から真岡・本斗・豊原・大泊・敷香を巡りオットセイとロッペン鳥群れる海豹島へ。
歌や手紙、創作をはさみ、異郷の人心と風景息づく、心はずむ紀行文。

大正末期,白秋は横浜から船出し,津軽海峡,小樽を経て,樺太横断の旅に出た。
北原白秋と山田耕作は、鉄道省、のちの日本国有鉄道の歌、(いわゆる社歌)を、作曲しました。題名は、「鉄道精神の歌」、国鉄の歌ですが、日本国の国運を担う鉄道の精神を歌いあげました。公募のうえに、北原白秋がまとめました。
さらに、山田耕作は、斬新で、なお、骨太で、詩歌にふさわしい、当時としては、最新のリズムを取り入れています。鉄道省は、この背景があって、北原白秋を 樺太へのクルージングへ招待し、
北原白秋は、新鮮な感動、ロシア人との出会い、日本の新天地を、このロシア語のタイトルで、紀行文を著しました。ちなみに、このフレップという言葉は、樺太の赤いの葡萄ですが、語源は、アイヌ語のようです

得手勝手、金融恐慌前夜のバブルの大正末期の一断面かもしれないが、そういう史的な背景を忘れて、作品の唐突且つ奇妙なテンションが楽しいのだ。しかし、それにつけても作者白秋の「詩王」の面目は躍如、
その巨大且つ豊饒な語彙量、言葉の色調、匂いなどなど、余人の追随は許さない。北方の夏は余すところなく表現され体感できる。詩と文章が交錯し、何処から何処までが文章で詩なのか分からないほどに、詩の言語で溢れている。万葉歌人が歌と話言葉に区別がなかった姿を白秋にみることが出来ると思う

25 :吾輩は名無しである:2023/11/12(日) 20:44:50.79 ID:yeN3QbC9.net
北の詩人 新装版 (角川文庫) 文庫 – 2022/4/21
松本 清張 (著)
南北の朝鮮に抹消された悲劇の詩人。彼が追い求めたものとは何だったのか。
第二次世界大戦後間もなくの朝鮮半島。
民族文学の再建を目指す詩人・林和はかつて祖国を裏切り、日本帝国主義の植民地政策に加担したという暗い過去を抱えていた。
その弱みを握るアメリカ軍諜報機関は林和を脅し、スパイとして操ろうとする。
自由を求める彼を待っていたのは、あまりに過酷な弾圧の日々だった……。
朝鮮の南北分断の悲劇を1人の詩人の目線から捉え直した、巨匠・松本清張による異色のノンフィクション・ノベル。

26 :吾輩は名無しである:2023/11/13(月) 16:22:49.01 ID:xYbXgskn.net
尖閣1945 単行本 2023/11/15
門田 隆将 (著)

なぜ「尖閣列島」は日本の領土なのか。そのことを示す、ある遭難事件。中国はなぜこの事件に触れられないのか。すべてが今、明かされる。
1945(昭和20)年6月末、石垣島から台湾に向かって最後の疎開船が出た。沖縄本島で日本軍が米軍に敗北し、八重山への米軍の侵攻を恐れてのことである。
だが、200人余の疎開者を乗せた2隻の船は東シナ海で米軍機の攻撃を受け、1隻は沈没、1隻は奇跡的に魚釣島に辿りつく。「あそこに行けば真水がある」との疎開者の進言があったからだ。
明治時代に“無主の地”魚釣島で真水を開拓した実業家・古賀辰四郎。それに伴い国際法に則って日本の領土に編入した明治政府。
疎開者たちの多くの「命」を救うことになる真水をたたえた魚釣島は、同時に食べる物がない飢餓の島だった――。
餓死者続出の中、石垣島に助けを呼ぶため若者たちによって「決死隊」がつくられた。疎開者たちは夜を日に継いでサバニ(小舟)を完成させ、決死隊を送り出す。
決死隊の若者の額には「赤い鉢巻」が締められていた。その鉢巻の意味と、そこに込められた疎開者たちの思いとは……。
奇跡がいくつも重なり合ったこの遭難事件と救出劇が、なぜ尖閣の日本領有を示すものになるのか

27 :吾輩は名無しである:2023/11/14(火) 00:11:06.96 ID:efohvn6p.net
日本とシナ 一五〇〇年の真実 (PHP文庫) 2013/10/3
渡部 昇一 (著)

聖徳太子が送った隋への国書、「シナ絶対論」をめぐる江戸・漢学者の論争、近現代以降の幾度の戦争……。靖国参拝問題や尖閣諸島など、激動の予感がこれからも漂う時代に、
「反日」と「覇権主義」をふりかざす隣国と、日本はどう向き合うべきなのか?
本書は保守論客の第一人者である著者が、「日本文明とシナ文明は明確に異なる」という前提に基づき、1500年にわたる歴史と交流を繙きながら“両国のあるべき関係"を説いた渾身の論考。
「神道を守り抜けば、日本人は文明の誇りを維持できる」「漢文に翻訳されなかった大和言葉」「『何が何でもシナが尊い』とされた時期」「シナをめぐる日米の対立」「コミンテルンの赤い魔手」「盧溝橋事件の真相」など、
“適切な距離感"が急速に薄れてしまった日本人が、常に不安定な大国の歴史的背景を自信と確信をもって理解するための必読の内容だ。過去は未来へと繋がっており、すべては正しい歴史認識から始まる。

28 :吾輩は名無しである:2023/11/17(金) 00:24:28.81 ID:mrZbNdee.net
三回芥川賞
コシャマイン記・ベロニカ物語 鶴田知也作品集 (講談社文芸文庫) 文庫 2009/4/10
鶴田 知也 (著)

和人によるアイヌ民族迫害の歴史を、誇り高き部族長の裔・コシャマインの悲劇的な人生に象徴させ、昭和十一年、三回芥川賞第を受賞した、
叙事詩的作品「コシャマイン記」を中心に、棄民されていく開拓民の群像と、そこでの苦闘に迫る「ナンマッカの大男」「ニシタッパの農夫」など、北海道を舞台とした初期作品九篇を精選。
アイヌと下層農民を描くことで、民族的連帯を模索した稀有なる試み。

29 :吾輩は名無しである:2023/11/18(土) 15:36:25.94 ID:jGaOWom0.net
アイヌ わが人生 単行本 – 1993/7/28
貝澤 正 (著)
アイヌの広大な土地の返還は聞き入れられず、聖地がダムに埋められる危機にある今、エカシ(長老)貝沢正は湖底の人柱となる決意を胸に逝った。
アイヌ新法の制定を訴え、自然林の保護運動を企て、先住民との交流を求めて世界を旅し、生活の自立を求めて農林業に励んだ氏が、生涯にわたって綴った生活と行動の記録。
野茂・本多勝一氏らの追悼のエッセイを付す。

アイヌモシリの破壊とアイヌ民族差別の本質を透徹した知性で見きわめ、
自己の生活の自立とウタリ(同胞)達の復権をめざす運動によって克服しようとした著者の遺した膨大な遺稿を選択・編集し、その痛烈な生涯を伝える。

30 :吾輩は名無しである:2023/11/19(日) 00:24:10.98 ID:3eRkfy4V.net
エゾの歴史 (講談社学術文庫) 文庫 – 2006/2/11
海保 嶺夫 (著)
北の地に繰り広げられた、もう一つの日本史かつて大陸と壮大な交易を展開していた北方の民、日の本・唐子・渡党。記録の間に垣間見える彼らの姿、そしてついには「日本」に組みこまれてゆく過程を活写する
北樺太から黒竜江を遡りアジア大陸へ。北方の民はかつて大陸と壮大な交易を展開していた。エゾとは、エミシとは何者なのか―。
日の本・唐子・渡党。記録の間に垣間見える彼らの姿を浮かび上がらせ、そしてついには東北・北海道へと北上拡大する「日本」に組み込まれてゆく過程を活写する。
北の地に繰り広げられた、もうひとつの「日本史」の探究。

31 :吾輩は名無しである:2023/11/19(日) 17:56:02.39 ID:3eRkfy4V.net
東北学/忘れられた東北 (講談社学術文庫) 文庫 赤坂 憲雄 (著)
南/北の種族=文化が相交わる境としての東北。いまだ自らの歴史や文化の核たるものが語られていない東北。稲作中心史観に養われた南からのまなざしを斥けたとき、そこには縄文的なものと弥生的なものが重層的に織りなされ北方へとつながる深い相貌が見えてくる。
柳田民俗学の限界を乗り越えて「いくつもの日本」を発見するための方法的出発
自らの歴史や文化の核が未だ語られていない東北。そこに「常民」の幻像を覆し、日本を相対化する手掛かりを探る。

東西/南北考―いくつもの日本へ (岩波新書) 新書 – 赤坂 憲雄 (著)
東西から南北へ視点を転換することで多様な日本の姿が浮かび上がる.「ひとつの日本」という歴史認識のほころびを起点に,
北海道・東北から奄美・沖縄へと繋がる南北を軸に,縄文以来の「いくつもの日本」の歴史・文化的な重層性をたどる.新たな列島の民族史を切り拓く,

32 :吾輩は名無しである:2023/11/19(日) 22:34:22.37 ID:3eRkfy4V.net
シュマリ』は、手塚治虫による日本の漫画。『ビッグコミック』(小学館)1974年6月号から1976年4月号まで連載された。

明治政府によって次第に開拓され、アイヌも自然も追いやられている明治の初めの北海道を、一人の男の目から描ききる大作
。映画的な描写と壮大な歴史背景の下、魅力的な男女のキャラクターが交錯する一大歴史ロマンである

大月祥馬に妻お妙を奪われた和人シュマリは、東京と改名されたばかりの江戸から北海道へ渡ってきた。アイヌの族長から狐を意味するアイヌ語のシュマリという名前を与えられ、
過去と決別してシュマリは北海道の原野をさまよい続ける。ひょんなことから、五稜郭の戦いで隠された黄金3万両の隠し場所を知ったシュマリは、
太財一族から土地を買い受け開拓を始める。北海道王国を築こうとする父の意思を受け継ぐ太財弥七は、黄金のありかを聞き出すべく、妹お峯をシュマリの許にさしむける。

33 :吾輩は名無しである:2023/11/22(水) 12:11:09.00 ID:pCO4IRat.net
第45回 サントリー学芸賞〔思想・歴史部門
朝鮮半島の歴史: 政争と外患の六百年 (新潮選書) – 2023/6/21
新城 道彦 (著)

ソウルの独立門は、日本ではなく清からの独立を意味して建てられた――そんな基本的な事実すら日本や韓国で知られていないのはなぜか。気鋭の研究者が、
朝鮮王朝の建国から南北分断に至る長い道のりを、国内の政治闘争と周辺国のパワーバランスに着目して描き、朝鮮特有の政治力学の因果を浮き彫りにする決定的な通史

無味乾燥な教科書以外、普通に広く読める「朝鮮半島の歴史」・通史は久しく出なかった。既存のそれは、もはや古びてしまって、また偏りもまぬかれない。
 そもそも南北それぞれ「独立」国家となる前、半島はまるごと日本の植民地だった。
さらにその前は、王朝国家であると同時に、中華王朝の属国であったから、どの立場で歴史をみるかで、バイアスは避けられない。
 多かれ少なかれ、そうした視座・偏向のままに史実を位置づけてきた。通史であれ研究であれ、
「朝鮮半島の歴史」が日本に乏しい理由の一半は、そこに存する。かけ離れた各々をムリにつなげても、一貫するはずはない

34 :吾輩は名無しである:2023/11/22(水) 14:10:25.30 ID:pCO4IRat.net
2012年、第46回北海道新聞文学賞(創作・評論部門)受賞を経てのデビュー以来、自然を相手に書き続けながら数多くの文学賞を受賞し、
常に注目を浴びている小説家・河?ア秋子さんの最新長編『ともぐい』を2023年11月20日に新潮社より刊行いたします。
刊行に先立ち、本作への推薦コメントが続々と届いています。
角幡唯介氏(探検家・ノンフィクション作家)
「熊を狩る。人間と自然との最も劇的な接点に、死に場所をもとめる男の生き様に憧れる」
小池真理子氏(作家)
「獣のように生き、まぐわい、死を受け入れる。荘厳な命の滴りを描き尽くした傑作」
東山彰良氏(作家)
「今日(こんにち)的な幸福というちっぽけなヒューマニズムでは測れない、むきだしの物語だ」
東出昌大(俳優)
「驚かされた。自分もそこに立ち会っているかのような、圧巻のシーンの連続」

明治後期の北海道。人里離れた山中で犬を相棒にひとり狩猟をして生きていた熊爪(くまづめ)は、ある日、
熊と人間の足跡と血痕を見つける。それを辿った先に倒れていた男は、冬眠していない熊、「穴もたず」を追っていたと言うが……。

本作の舞台は明治後期の北海道。猟師というより獣そのものの嗅覚で獲物を追う熊爪(くまづめ)は、
真意の読めない盲目の少女との出会いやロシアとの戦争に向かう時代の変化の波に戸惑いながらも、生きる意味を求めて、熊との壮絶な対決へと自らを追い込んでいきます。

35 :吾輩は名無しである:2023/11/23(木) 16:28:27.10 ID:dCJUxl0U.net
シベリア先住民の歴史―ロシアの北方アジア植民地 1581‐1990 彩流社単行本 1998/3/25

この本は、シベリアの辿ってきた歴史の全体像を、シベリア先住民を主人公にして詳細に描いている。ロシア人によるシベリア征服と開発の歴史に焦点をあてたのではなく、
言わばロシア人と先住民との間にあった両者のせめぎ合いとして、シベリアの歴史を描いている。ロシア人によるシベリア征服と植民地化、
それに対するシベリア先住民の抵抗と屈服、ロシア帝政下のシベリア先住民、ソヴィエト政権の具体的な民族対策、先住民の集団化、
シベリア開発と先住民の窮状等々、取り上げられたテーマは多岐にわたる

シベリア先住民は森林とツンドラを破壊され、アメリカのインディアンやエスキモーと同じ運命を辿るのか。ロシア人と先住民との間にあった両者のせめぎ合いとして、シベリアの辿ってきた歴史の全体像を描く。

36 :吾輩は名無しである:2023/11/24(金) 12:14:04.36 ID:6BFn7Tuv.net
2023年 第21回 開高健ノンフィクション賞受賞作。
MOCT「ソ連」を伝えたモスクワ放送の日本人

MOCT(モスト)とは、ロシア語で「橋」「架け橋」のこと。
カバーの写真は、モスクワ市ピャートニツカヤ通り25番地にあったモスクワ放送。
その6階に「日本課」はあった。
東西冷戦下、そこから発信される日本語放送。その現場では、少なくない数の日本人が業務を担っていた。
彼らはどんな人物だったのか。
そして、志したのは報道だったのか、プロパガンダ(政治的宣伝)だったのか。
それとも、両国に「MOCT(架け橋)」を築くことだったのか……。

(登場人物の一部)
・東側ではご法度のビートルズを流した元民放アルバイトの男。
・戦時中、雪の樺太国境を恋人と越境した名女優。
・シベリア抑留を経て、迷いに迷って残留した元日本軍兵士。
・ソ連亡命後に帰国。ロシア語学校を開設し、後進の育成に尽力した、謎のロシア語使い。

書き手の静かな理性の膂力(りょりょく)に触れた読み手の心は、快い驚きに満たされずにはいられない。
――加藤陽子(東京大学教授・歴史学者)

ソ連(ロシア)の国策メディアであるモスクワ放送にかかわった日本人たちの有為転変を丹念に浮き彫りにしていて、最も好感が持てた。
――姜尚中(政治学者)

反ロシア一辺倒の時代だからこそ、争いから独立した市民レベルの「MOCT(架け橋)」を考える本作。未来へと続く橋となった。
――藤沢 周(作家)

どんな厳しい制約がある時代にも架け橋になろうともがく人たちがいる。青島記者もそのひとりかもしれない。
――堀川惠子(ノンフィクション作家)

37 :吾輩は名無しである:2023/11/24(金) 14:01:02.82 ID:6BFn7Tuv.net
菅江真澄遊覧記〈2〉 (平凡社ライブラリー) 文庫

30歳で故郷三河を出発、東北・北海道までをたどる紀行文学の名著。常民の生活と民俗を記録した古典が東洋文庫からライブラリーへ
天明三年、みちのくを目指して長い旅へ出た菅江真澄は、同時に丹念な日記をつけ始め、
村々の日常生活や民俗行事を克明に写しとった。旅の始めの第一巻は信濃から出羽へ、そして津軽・南部へ。「伊那の中路」「秋田のかりね」「外が浜風」など日記七編のほか、真澄の評伝と年表を収録。

みちのくを行く真澄は念願の平泉へ。さらに心中期すのは蝦夷地への旅である。天明八年、津軽を出てついに松前に上陸。アイヌ語の習得にも力を注いだ真澄の観察眼が、蝦夷地の人々の生活を今に伝える貴重な記録を生む

蝦夷から戻った真澄は、南部領、津軽領を精力的に歩く。津軽藩からは採薬掛の指導まで依頼されるが、しかし、その詳細な記録は藩内での疑惑を呼び、あらぬ嫌疑をかけられることにもなる…

みちのくへの長い旅が始まって二十年の歳月が過ぎようという頃、真澄が歩いていたのは佐竹藩領の秋田である。雪中の深山を行き、花の山里を訪ね、あるいは廃坑になった鉱山を探索し、修験の峰入りを試みる…。
記述のスタイルは実証型から回想型に、行動パターンもより慎重に。藩の目を警戒した真澄の、記録者としての苦労がにじむ。

38 :吾輩は名無しである:2023/11/24(金) 14:01:30.15 ID:6BFn7Tuv.net
菅江真澄 図絵の旅 (角川ソフィア文庫)
江戸時代、菅江真澄という漂泊の旅人がいた。北東北や南北海道をくまなく歩き、好奇心のおもむくままに筆をとる。男鹿半島、八郎潟、白神山地の絶景。恐山、おしらさま、なまはげ、避疫神の信仰。
火山、瀑布、奇岩がおりなす大地の風景。雪国の生業、海の幸と山の幸から、アイヌの暮らしや縄文土器まで――。
森羅万象を描いた貴重な図絵112点をフルカラーで収録。民俗学、文化遺産、ジオパークの先駆けになった旅人の眼差しに迫る

辺境を歩いた人々 (河出文庫) 文庫 – 宮本 常一 (著)
思わぬことから人を殺めてしまい、八丈島に流刑となったが、膨大な風俗地誌『八丈実記』をまとめあげることになった近藤富蔵、陸奥にとどまり、民俗学の草分けとなった菅江真澄、
蝦夷地のために尽くした探検家・松浦武四郎、沖縄、与那国、奄美、台湾…と生活・調査した笹森儀助。江戸後期から明治に至る、柳田民俗学誕生以前の民俗探訪の実際と先駆者四人の生涯

39 :吾輩は名無しである:2023/11/25(土) 22:07:25.73 ID:bRfbd10e.net
渤海王の使者
高橋 義夫【著】
698年に大祚栄だいそえい)が建国した渤海国は聖武天皇の時代に、何度か使節団を送ってきた。当時、長屋王が政治の中心で、藤原氏と危く均衡を保っていた。そんなころ、日本に向った渤海国の使節団が山形に漂着した。
出羽の柵の別将船人は一行と都、奈良へ同行する。使節団の若武者・高文矩との信頼は国を越えた友情へ。そして船人の妹・秋津との愛も芽ばえる。だが、渤海人の活動は新羅人の反発を買い、
長屋王も最大の悲劇に襲われる。一方、渤海国でも国王兄弟の不仲から政争が起こる。日本海の荒波にも似た人々の争い。時代に翻弄された若者達の姿を描く長篇歴史小説。

奈良時代、中国東北部に盛えた渤海国の使節団が日本へ向かった。一行は難破、漂着したのは現在の山形県(羽州)であった。蝦夷に襲われた一行を、出羽の柵の別将・船人が救った。
その日以来、船人と使節団の若武者・高文矩との友情が始まる。奈良の都への上京、渤海国への日本使節団の派遣とふたりは同じ日々を過ごし、信頼を深めてゆく。
しかし当時の奈良は長屋王の変前夜であり、また渤海国にも政変のきなくささが満ちていた。ふたりの友情は、日本海の激しい荒波に似た政情不安な時代に翻弄され、その行き着くところは―

40 :吾輩は名無しである:2023/11/26(日) 15:04:41.00 ID:yYo5FsnR.net
夜明け遠き街よ』(東京創元社)
クラブ経営を夢見るホステスが巻き込まれた奇妙な事件、地上げ騒動の陰に暗躍する女、望むものはすべて手に入れられる実業家のとてつもない浪費の顛末、そしてその莫大な金に群がる政治がらみの男たち-。
1980年代、空前の好景気に沸く札幌ススキノ

高城高は、1990年代半ばに死去した大藪春彦とともに、日本のハードボイルド小説の始祖、と認められている。
もっとも、大藪と違って高城は大学卒業後新聞社に就職し、十分な創作活動ができなかった。そのため、休筆期間がずいぶん長く、執筆を再開したのはようやく、
2007年になってからのことだ。とはいえ、長年のブランクを感じさせぬ円熟した小説世界は、昨今の作家にない独特の厚みを持つ。当然のように、
伝統的なハードボイルド小説のファンは、諸手(もろて)を上げてそのカムバックを歓迎した。
本書は、バブル期の札幌ススキノを舞台に、いわゆる黒服の世界をヴィヴィッドに描いた、ヌーヴェル・ノワールである。キャバレー〈ニュータイガー〉の副支配人、
黒頭悠介(くろずゆうすけ)を主人公に、札びらの飛び交うススキノの夜の世界を描いて、間然するところがない。時代考証、風俗考証ともに行き届いたもので、ススキノに詳しくない読者でも、この街のたたずまいを生きいきと、感じとることができるだろう。
緩やかな連関を持つ連作短編集で、一つひとつのエピソードに工夫があり、それが全体としてススキノを浮かび上がらせる、凝った構成になっている。
登場人物の風貌(ふうぼう)や服装、表情の動きなどを精細に描写し、それによってその人物の性格、心理を描き出す手法は、ハードボイルド小説の古典的なわざだ。
黒頭は、決して無敵のヒーローではないが、どんな修羅場でも節を曲げない。その人物造型は、ハメットが創り出したネド・ボーモンを、
彷彿(ほうふつ)とさせるものがある。ことに第5話『マンション・コレクター』で、黒頭がやくざにさんざんにぶちのめされるシーンは、1ページにも満たない長さだが、簡潔にして緊張感にあふれた、秀逸な場面だ。
おとなの小説をお望みならば、ぜひ高城作品の小説世界に、ひたっていただきたい。
書き手:逢坂 剛

41 :吾輩は名無しである:2023/11/26(日) 16:13:27.79 ID:yYo5FsnR.net
アラスカ物語 (新潮文庫) 文庫 1980/11/27
新田 次郎 (著)
明治元年、宮城県石巻町に生れた安田恭輔は15歳で両親を失う。
外国航路の見習船員となり、やがてアラスカのポイントバローに留まった彼はエスキモーの女性と結婚してアラスカ社会に融けこんでいく。
食糧不足や疫病の流行で滅亡に瀕したエスキモーの一族を救出して、アラスカのモーゼと仰がれ、
90歳で生涯を閉じるまで日本に帰ることのなかったフランク安田の波瀾の生涯を描いた感動の長編。

彼(新田)は単にフランク一人に光をあてるのではなく、その周辺の人物やエスキモーたちの生態、
また彼らをとりまくアラスカの自然にひろく目をくばり、ゴールドラッシュに湧くアラスカの状況や、
白人たちのさまざまな姿、さらに太平洋戦争中の日本人の強制収容にまで筆をおよぼし、
社会的な背景をも見落していない。この作品が波瀾に富んだ冒険小説といったものにとどまらず、
感動的な美しい物語としてまとまっているのは、そのためである。
とくに自然描写に精彩が感じられるのは、山岳小説を多く手がけた作者の特色が、そこに発揮されているからであろう。
――尾崎秀樹(文芸評論家)

42 :吾輩は名無しである:2023/11/28(火) 16:59:22.25 ID:oZCuEsDP.net
総員起シ (文春文庫)
吉村 昭 (著)
・北海道の海辺の寒村に次々と流れ着く死体の群れ。沖合で潜水艦に撃沈された輸送船では、上陸用舟艇に載れたのは将校ばかりだった(「海の棺」)

・ソ連軍の侵攻にさらされた樺太の炭鉱町で、看護婦たちが集団自決を図った。記者の取材に生き残った元看護婦たちは固く口を閉ざすが……(「手首の記憶」)。

・昭和20年8月22日。戦争は終わったはずの北の海で、ソ連籍と思しき潜水艦の攻撃で沈没した「小笠原丸」の悲劇(「烏の浜」)。

・沖縄戦で軍司令部の散発要員として軍に帯同した理髪師が見た、軍司令官自決の真実(「剃刀」)。

脱出(新潮文庫)
吉村昭 (著)
・突然のソ連参戦で宗谷海峡を封鎖された南樺太の一漁村の村人の、危険な脱出行を描く表題作。

・撃沈された沖縄からの学童疎開船・対馬丸に乗船していた一中学生の転変をたどる「他人の城」

・サイパン在住の一家が米軍の襲撃から逃げ生き延びようとする姿を描く「珊瑚礁

43 :吾輩は名無しである:2023/11/29(水) 02:25:33.62 ID:tnRk8VL3.net
鎖塚――自由民権と囚人労働の記録』(岩波現代文庫

明治初め、北海道開拓のため無残な死を強いられた囚人たちがいた。鉄鎖を付けたまま埋められたその塚を、人呼んで「鎖塚」という。
著者は自由民権活動家の足跡を追う中で、明治政府が使い捨てた膨大な人々の存在に行き当たる。
犠牲者は誰か。なぜ死に至ったのか。地元「民衆史」の取り組みが、日本近代の暗部をあばく。迫力のドキュメント。(解説=色川大吉)

明治維新は日本を大きく変えた。中でも北海道の変わり方は日本のどこよりも劇的だった。未開の原野が短期間で切り開かれ新天地となった。
ロシアの南進に備えるためにも、新政府にとっては北海道の整備を急ぐ必要があった。

北海道開拓には多数の「囚人」が動員された。彼らは逃亡しないように、両足に約4キロの鉄玉を付け、ペアとなる囚人と鉄の鎖で繋がれていた。重労働の末に亡くなった人も多かった。
鎖を付けたまま埋められた彼らの墓を「鎖塚」というのだ。
網走から北見に抜ける「北見道路」(163キロ)は「囚人道路」と呼ばれている。1891年に切り開かれた。当時人口約600人といわれた網走に、
全国から約1500人の囚人が送り込まれた。シベリアではそのころロシアが鉄道敷設の測量に着手していた。ロシアに備えるために、屯田兵村をオホーツク沿岸部に作る必要があるということで道路建設が急がれた。一種の軍事道路だった。
突貫工事の苛酷な労働だったから逃亡者も出た。「逃亡せる者は斬殺」とされていた。まず足を銃撃し、抵抗すると斬る。「拒捕斬殺」という

なぜ北海道の開拓にアイヌ人を動員できなかったも記されている。江戸後期からのアイヌ虐待で人口が減少していたこと、元々漁労民なので土木工事に適さなかったこと、
無理やり樺太から連れてきて働かせようとしたが、コレラや天然痘で大量の病死者が出たことなどによる。当初はアイヌ人利用を目論んだが、無理と分かり、囚人に切り替えたというわけだ。

44 :吾輩は名無しである:2023/11/29(水) 21:51:11.73 ID:tnRk8VL3.net
君の名は・第二部
アイヌの娘 ユミ:北原三枝
真知子は遥々北海道を訪ねた。アイヌの若者サムロと許婚の間柄であるにも拘らず、
春樹を熱愛する末永牧場のアイヌの娘ユミは、真知子の来島に心が騒いだ。
やがて春樹は東京から帰って来たが、眼前の真知子に喜びの眼を輝したので、ユミは失望してコタン祭りの晩、
摩周湖に身を投げた。サムロもまた彼女を助けようとして死んだ
黒百合の歌    ニシパ」とはアイヌ語で旦那さんとかご主人様
https://www.youtube.com/watch?v=1ndh5RyXQ-8

日本女侠伝 真赤な度胸花 1970年(昭和45年
藤純子
明治末期、自由の新天地を求め北海道に渡った、ライフル片手に馬にまたがり、大自然の猛威に立ち向かい、そして無法の暴力
八木正生の音楽もモリコーネっぽい。口琴がびよーんびよーん
アイヌをネイティブアメリカンに見立てるのは無理があ

イヨマンテの夜
アイヌの「豊穣の祭り」として、古来から森に生息するヒグマを捕獲し、村の酋長が弓矢でそれを殺し、神の元に送り届け、
自然の恵みを感謝し、集落の安寧を祈念する儀式を讃えた昭和歌謡

45 :吾輩は名無しである:2023/11/30(木) 01:02:25.74 ID:2io23MJX.net
私のソーニャ/風祭―八木義徳名作選 (講談社文芸文庫)
八木 義徳 (著)

「工人招募」の貼紙に応募してきた吃音の大男が、周囲から愚弄されながらも勇者として認められるまでを描いた1944年芥川賞受賞作「劉広福(リュウカンフウ)」、
苦界に生きる女性とのかかわりに“私”の心の彷徨を重ねた戦後の代表作「私のソーニャ」、
異母兄との交流を綴った読売文学賞受賞作「風祭」、ほかに文学に纒わる随想など八木義徳の代表的作品を一冊にまとめた名作選。

1971年(昭和46年)の『摩周湖』が称賛された他、以後晩年まで繰り返し川端賞の候補となり、
短編小説の名手として知られた。1977年(昭和56年)に『風祭』で読売文学賞、
1988年(昭和63年)日本芸術院賞恩賜賞を受賞。1989年日本芸術院会員。
1990年「私小説の精髄をひたむきに追求し、独自の境地を守りぬいた」として菊池寛賞

46 :吾輩は名無しである:2023/11/30(木) 01:40:27.46 ID:2io23MJX.net
光る牙 (講談社文庫) 文庫 2015/3/13
吉村 龍一 (著)

厳冬の北海道、消息を絶ったカメラマン捜索のため、若き森林保護官はスキーを履き、険しい山中へ向かう。カメラマンは無残な遺体で発見され、
手負いの羆は銃殺され事件は一件落着したかに見えた。しかし、噛み跡はその羆のものより遙かに巨大だった。最強の野生動物「羆」との壮絶な死闘を描く、元自衛隊の、期待の大型新人による傑作山岳小説。

はかりしれない自然への畏怖の念。血が騒ぎます。胸をうちます。冒険小説ファンは必読。驚くぞ。読むべし!―池上冬樹(文芸評論家)

生きとし生けるものすべてへの畏敬の念が静かに満ちている。―角田光代(作家)

47 :吾輩は名無しである:2023/12/03(日) 17:02:14.55 ID:HWrXvude.net
義経の東アジア (文春学藝ライブラリー 歴史 40) 2021/4/6
小島 毅 (著)

十二世紀、中国大陸の宋と金の興亡が、日本へ膨大な富をもたらし、平氏政権を生んだ。
対外貿易に依存する「開国派」の平氏と奥州藤原氏に対して、農本主義に徹して強固な軍事組織を築いた「鎖国派」源頼朝。
東アジアの富と思想の往来、社会経済の転換から、源義経が生きた源平内乱期を俯瞰的に捉え直す。
従来の枠組にとらわれず、日本の歴史を文明史的視点で再構成する。

学術研究のような制約一切なしで自由に想像をはばたかせて書いた歴史エッセーをまとめた本。東アジア全体の視点から源平争乱の時代を
とらえ直すという斬新な視点が実に説得力があって読ませます。
教科書的な理解とは大きく異なる驚くべき歴史理解は必見です。
南宋が日本との交易を重視したのは、当時北部と西部を遊牧民族に押さえられてしまっていた南宋にとって日本がほぼ唯一の金の入手経路になっていたからだという。
つまり、平氏の台頭は中国大陸の政治的変動と直結していたわけである。
逆に言えば、南宋が滅びれば、中国大陸が日本との交易関係を維持する必要性はなくなるがゆえに、遅かれ早かれ平氏政権は倒れたであろうと。
実証手続き抜きだが、深い学識に裏打ちされた推論には説得力がある。あちこち納得がいかない推論が
あっても全体としては話が整合しているだけに本書の主張は無視できるものではないと思う

48 :吾輩は名無しである:2023/12/06(水) 16:54:49.08 ID:LNfjb1gk.net
渤海国
講談社学術文庫
著:上田 雄

中国東北部、沿海州、朝鮮半島北部を版図に、2世紀以上、東アジアに君臨しながら、長く世界史の謎とされてきた「海東の盛国」。平安京の毛皮ブーム、菅原道真らによる宮廷外交など、多彩なエピソードをまじえつつ、渤海国の実像に迫る。
なぜ忘れられた国なのか――その国が、8世紀から10世紀初頭まで、東アジアの一角に厳然として存在し、日本や新羅と同じように、あるいはそれ以上に、
唐の文化を吸収して文化国家として繁栄していたことは事実なのである。ましてや、その国が日本に200年間にわたって頻繁に使節を派遣してきたこと、
それによって日本は、その古代文化の形成に、有形無形の利益や影響を受けたことが事実である以上、日本史の上で、この国の存在とその使節の来航を忘れることはできないのである。明治以後の日本の歴史教育は、日本文化の淵源としては、
中国にのみ視界を限定して、植民地として支配した朝鮮半島の存在は、故意にその視界から外してきたと言われる。そして、渤海国の存在もそのあおりを食う形で、さらにその視界の外に追いやられたのかも知れない。
しかし、今私たちは、東アジアの歴史を見る視界を東へ、北へと広げ、朝鮮半島はもちろんのこと、さらにそのかなたに存在していた渤海国と、そこから日本海の波濤をこえて来航してきた渤海使たちに
歴史のスポットライトをあててみる必要がありそうである。――本書より

本書は、1992年に講談社現代新書として刊行された『渤海国の謎』を底本とし、補筆・改訂した。

49 :吾輩は名無しである:2023/12/06(水) 23:47:25.23 ID:LNfjb1gk.net
蘆火野 著者 船山馨
箱館戦争とパリ・コミューンを結ぶ雄大な歴史ロマン
早春の箱館の、海沿いの道で、みなし子のおゆきは、ふたり連れの若いさむらいに出会った。上州安中藩士の新島七五三(しめ)太(のちの襄)と直参小普請組の河井準之助で、おゆきが女中奉公する、諸術調所教授・武田斐三郎
の許に江戸から洋学を学びにやって来たのだった。外国領事館の置かれた幕末の箱館は、開明的雰囲気に溢れていた。その中で、アメリカへの密航を図る新島に反し、フランス料理の勉強を志す準之助のさわやかな人柄に、おゆきは、娘らしい想いを寄せた。……幕末から明治への時代の動乱にまき込まれていく若い男女の愛と人生を描く、歴史ロマン上巻。
おゆきは準之助と結婚した。19歳と21歳の若い夫婦だった。が、ふたりの幸せはなお遠く、榎本武揚の率いる軍と官軍との間の箱館戦争の渦中、準之助は、官軍にお尋ね者として追われる身となった。ふたりはヨーロッパに新生活を求めて、パリに向かうが、その地にもまた、普仏戦争の危機が迫っていた。そして、引き続くパリ・コミューンの戦火のさ中に彼らを見舞う、悲劇的結末。……時代の激流の中に、ささやかな幸福を求めて懸命に生きる庶民への深い共感をこめた、大河小説完結編。

見知らぬ橋(上)船山馨(著)
かつて信州の山中で会い、忘れ得ぬ人だった並河と流氷の網走での再会……。全生涯をかけて激しく燃えた京都の夜。妻子ある男との愛に生きる能面師・魚住名緒子が求めた永遠の慕情とは……。
サンフランシスコ、アラスカへひろがる愛の行方に待ち受けているものは……。恋人たちが最後にたどり着くメンデンホール氷河は愛の聖地なのだろうか。壮大なスケールで描く自然描写を織りこんだ本格長編ロマン
妻の生命を助けようとザイルに刃を当て、クレバスに命を絶った並河。そして彼への熱い想いを彫り込めた因縁深き能面「孫次郎」を胸に、
アラスカのメンデンホール氷河に消えた並河に殉じる名緒子――網走の氷原からアラスカの氷河に終わるまで、壮大なスケールに鮮烈な自然描写をおりこんだ本格長編ロマン、完結編。

50 :吾輩は名無しである:2023/12/07(木) 00:13:40.87 ID:KUMvLqCV.net
石狩平野(船山馨  14回小説新潮賞
『石狩平野』の構想は、ながいあいだ少しずつ成熟しながら、私の胸底に棲みついていた。日本の近代の夜明けから、
敗戦によるその一応の終焉までを、そこに生きた庶民の立場から振り返ってみることは、私の内側からの必然でもあったが、
朝鮮戦争以来の外的状況も、この作品を書くことを私に要求していた。敗戦後いくらも経たないうちに、再び権力が非人間的な目的をもって民衆を強い
、民衆もまた、その意のままに、盲目的に支配権力の意図する方向へ流されてゆくように見えることが、私の鞭となった。

舞台 小樽から札幌へ
 明治編は、明治14年〜明治43年まで。主人公の鶴代12歳から41歳。
時代背景
 明治13年、札幌―小樽手宮間鉄道開通。
 明治14年、小樽大火。
 明治14年、開拓使官有物払下げ事件。
厳しい北海道の自然を描写
 蝗の来襲(明治12年〜17年)
 石狩川の氾濫(明治39年9月、全道に豪雨、洪水による大被害が出た、死者248人)

吉永小百合主演の映画「北の零年」のベースになった(公式には映画の原作とされてない

51 :吾輩は名無しである:2023/12/07(木) 23:06:03.16 ID:KUMvLqCV.net
第7回舟橋聖一文学賞
NAGASAKI 夢の王国 単行本 – 2013/2/8
典厩 五郎 (著)てんきゅう ごろう
織田家を捨て、自由を求めて長崎に来た放浪者は、巨万の富と権力を手に入れ“長崎の王"となった!
快男児・村山等安の生涯と信仰、自由の意味を問う傑作歴史小説
自由を求めて長崎にたどり着いた放浪者は、一代で巨万の富と強大な権力を手に入れた。
台湾征服を夢見た妄想家?
信仰を捨てた放蕩者?秀吉・家康を手玉にとった陰謀家?数千人の切支丹を救った聖人?信仰とは、人生の意味とは…
謎多き長崎代官・村山等安の破天荒な人生を描く感動の歴史巨編。

1616年13隻の船団を台湾に派遣したが、これは暴風のため失敗に終わった

52 :吾輩は名無しである:2023/12/08(金) 00:07:47.35 ID:8Rc6gTMf.net
サラン・故郷忘じたく候 (文春文庫) 文庫 – 2008/6/10
荒山 徹 (著)
雑誌発表時に「中島敦を彷彿させつつ、より野太い才能の出現を私は思った」(関川夏央氏 朝日新聞文芸時評より)と
絶賛された「故郷忘じたく候」。山田風太郎へのオマージュともいえる「サラン哀しみを越えて」など、
日本と朝鮮半島との関わりをかつてない斬新な切り口で描いた6つの短篇を収録。
李氏朝鮮の沙器匠(陶工)・季亮。故郷を離れ日本に渡ることを決意した理由は?
中世日本と朝鮮との関わりを斬新な視点で描いた6篇
秀吉の半島出兵による戦乱の中、両親をなくした朝鮮の少女「たあ」。しかしその後「たあ」の
心の支えとなったのは日本の武将・三木輝景だった。輝景へのサラン(=愛)を抱きながら、「たあ」がたどる数奇な運命は―。
愛と憎しみ、そして捨てられぬ「意地」を描いた

彼女を猶子としたキリシタン小西行長が関ヶ原の戦い(1600年)に敗れて刑死した後、勝者である徳川家康の侍女となったが、
禁教令が出てもキリシタンとしての信仰を捨てなかったため、伊豆諸島へ流刑となっ

53 :吾輩は名無しである:2023/12/11(月) 16:04:49.54 ID:EeHOGurm.net
崑崙遊撃隊 (角川文庫) 山田 正紀 (著)
中国大陸の奥深くにあるという伝説の地“崑崙”。そこは花々が咲き乱れ、竜や不死の一族が存在し、太古の剣歯虎(サーベル・タイガー)が守護しているという。
また、この地に行き着いた者は、中国を治める事ができると信じられていた。
中国大陸の奥深く、黄河の源流、ゴビ砂漠の彼方にあるといわれている、伝説の神の地“崑崙”。
上海事変と満州国建国という激動の余韻も冷めやらぬ昭和八年、騒乱の大地に、
理想郷“崑崙”を追い求める男たちが集まった。―日本人青年の藤村、中国人の殺し屋B・W、謎の美少年天竜、
秘密諜報員、それぞれの思惑と野望が錯綜し、くり広げられる冒険ミステリー

ツングース特命隊 (ハルキ文庫) 山田 正紀 (著)
1908年、中央シベリアの奥地ツングースで、謎の大爆発が発生。日本軍謀略戦の総帥明石大佐から、
この謎の解明をせよとの密命を受けた武藤淳平たちは、さまざまな試練を乗り越え、“地獄”の地シベリアへたどりついた。だが、彼らを待ち受けていたものは、
怪憎ラスプーチンや妖術師グルジェフたちの恐るべき陰謀だったのだ

54 :吾輩は名無しである:2023/12/11(月) 16:14:05.77 ID:EeHOGurm.net
地の果ての獄 上
山田 風太郎 (著)

北海道が一般の人にとって地の果ての島だった明治19年。薩摩出身の青年、有馬四郎助は月形の樺戸集治監の看守に着任した。そこは刑期12年以上の凶徒を集めた人間の運命の吹きだまりであった。
正義感あふれる四郎助は、個性的な囚人たちが起こす奇怪な事件に厳しく対しようとする。だが、元与力のキリスト教教誨師・原胤昭との出会いがその運命を変え始め…
囚人だって人間だ―と言う原胤昭の言葉が心にかかった四郎助は、いつしか囚人たちが引き起こす事件の内に、彼らの仁義や数奇な人生を見出すようになっていた。
そんな中、ある因縁から罠に掛けられた原が命の危機にあると知る。彼を救うべく、四郎助は囚人たちを巻きこんだ大芝居を打とうとするが…。事実と創作を巧みに織り交ぜ、
後の“愛の典獄”有馬四郎助の成長と北海道開拓史の一幕を活写した明治群像劇の名著。

55 :吾輩は名無しである:2023/12/11(月) 16:50:39.60 ID:EeHOGurm.net
ラスプーチンが来た ――山田風太郎
日露戦争中、ロシアの内乱を企て日本を勝利に導いた男、怪男児明石元二郎の若き日の物語。明治23年、ひそかに来日し暗躍していた怪僧ラスプーチン。彼はロシア皇太子襲撃を画策していた! チェーホフ、二葉亭四迷、
乃木希典、森鴎外までをも巻き込んで日本とロシアの大怪物の対決は続く。

56 :吾輩は名無しである:2023/12/11(月) 17:45:31.83 ID:EeHOGurm.net
ヤマケイ文庫 雪原の足あと 文庫 2023/5/8
坂本 直行 (著)
十勝平野の牧場と開拓地での三十年にわたる困難な生活ののち、山岳画家として日高の山々や北の大地に向き合うことを決した坂本直行の画文集。
友人たちとの朗らかな山行、アイヌの老人との交友、北海道各地へのスケッチの旅などを通して、原野と山脈への変わることのない深い愛情が、
力強い山岳画や植物のスケッチとともに綴られる。

ヤマケイ文庫 原野から見た山
北海道の大地に生き、日高の山々を愛した画家の代表的画文集。
若き日の山の追憶から昭和三十年代の紀行までの二十六篇を、力強く明快な山岳画や植物のスケッチとともに収録する。
開拓期の北海道の山や原野、開拓農民、造材労働者、アイヌの人たちなど、
北の大地とそこに生きる人々の姿がユニークな視点から生き生きと描かれた、北海道の山の文化を代表する名著。

ヤマケイ文庫 山・原野・牧場
北海道の大地に生き、日高の山々を愛した画家・坂本直行の若き日の画文集を文庫化。
昭和初期、日高山脈を望む十勝平野の開拓牧場で、厳しい開墾労働の日々をおくりつつ、
家畜や野生動物との触れ合い、開拓農民の生活、終生愛し続けた原野の自然と日高の山々への思いを、みずみずしい筆で描く。

57 :吾輩は名無しである:2023/12/17(日) 12:50:21.19 ID:KPpdjUXp.net
悲しみは憶良に聞け 単行本 –中西 進 (著)
万葉歌人・山上憶良。その原点は朝鮮半島生まれの「在日」という生い立ちにあった。「貧窮問答の歌」など貧困・病苦・老い・生死を見つめた
リアルな社会派詩人----憶良の歌う悲しみは、現代に通じる悲しみである。万葉文学の第一人者であり、
日本人の心性を追究し続ける著者が、「あまりに人間的な」男の人間像に迫る。
憶良はきわめてユニークな歌人で、ほかの歌人たちと大いに作風がちがいます。ほかの人たちが得意とする恋愛の歌は一首もない。
自然や季節の美しさ、変化もよまない。反対に人間の生と死に目を向け、社会を鋭く見つめる男子としての人生を歌の仮題とします。
 作風も徹底したリアリズムといてよいでしょう
全篇貧しい生活にあえぐ姿を描写している、文学史上きわめてユニークな作品です。
「貧乏」などというテーマは憶良以外に万葉歌人のだれひとりとりあげないどころか、近代に至るまで、のちの歌人もほとんどうたっていません。
「貧乏」という主題は、さすが『源氏物語』には登場しますが、和文系統の物語の中で大きな主題となることは珍しいことです。
 ところが近代の小説になるといわゆるプロレタリア文学のように「貧乏」は一大テーマとなります。そうした点からも憶良はきわめて珍しく「現代性」をもった歌人というべきでしょう

663年憶良3歳の時百済が滅亡し、父憶仁と共に亡命してきた

万葉の心(毎日文庫) 文庫 – 2019/5/27中西 進 (著)
「「万葉集」に歌をのこした人は、天皇から大道芸人まで、あらゆる種類の人々である。彼らは心から、歌いたいことを歌う。
すべては自己の感動に発している、無償の行為なのだ。そういう点において、「万葉集」は、もっとも本質的な文学のあり方を示す」

58 :吾輩は名無しである:2023/12/21(木) 22:28:06.90 ID:+ucc2lcz.net
満洲国を産んだ蛇 関東州と満鉄附属地 単行本 – 2023/7/27
小林英夫 (著)
この蛇のような形の「99年の租借地」が、近代日本の運命を決めた
日露戦争で日本が勝ち取り、満洲国の母体となった【関東州】と【満鉄附属地】。あたかも「蛇」のように満洲国の心臓部に食い込み、脱皮を繰り返すその土地は、しかし満洲国とは全く異なる歴史を歩んできたのである。
最新の研究成果と徹底した現地取材から近代日本史の真実を読み解く―
日・中・露による相剋の歴史を今、見つめなおすための一冊。

59 :吾輩は名無しである:2023/12/27(水) 00:08:16.59 ID:lx46fafo.net
http youtube

戦雲アジアの女王
楳本捨三の『或る女の終幕』を映像化。
黎明を告げるアジアの動乱期に、安国軍三千の鉄騎を率いて満蒙の大広原を駆け抜けた、
東洋のジャンヌダルク川島芳子を描く。
清朝の王族の第十四王女として生れた芳子は、幼少時を日本人の川島浪速(江川宇礼雄)の養女として育てられた。
養父や関東軍参謀板倉大佐(古川緑波)は、美しく成人した芳子(高倉みゆき)を
蒙古王子カンチェルチャと政治結婚させようとした。
しかし、芳子は彼女の乗馬の指南役山野少尉(高島忠夫)に恋していた。

戦場のなでしこ
国策に騙されて満蒙に送り込まれた人々が、いち早く脱出した関東軍に見捨てられ、
ソ連兵たちの暴虐に蹂躙されて行く様を描く。1945年、敗戦により満州にいた日本人の女性たちは、
占領軍や暴徒から身を守るために、髪を切り男装して帰国を待っていた。
婦長の堀喜代子(小畑絹子)をはじめとする従軍看護婦三十余名、
荒井秀子(三ツ矢歌子)、小田まゆみ(大空まゆみ)、田崎京子(原知佐子)らは救護所に収容されていた。
同じ場所にいる満州の人たちの敵意の眼ざしは、彼女たちの仕事をやりにくくさせていたが、
そんな時、昔同じ病院にいた軍医の吉成(宇津井健)が派遣されてくる。

60 :吾輩は名無しである:2023/12/27(水) 00:09:31.61 ID:lx46fafo.net
女間諜 暁の挑戦
銃弾に貫かれた愛欲の諜報地図!
ピカレスク・アクションの快作『地平線がぎらぎらっ』での演出で人気の土居通芳の監督作。
日華事変が中国大陸で広がっていた頃、特殊工作員の訓練を終え、
名前さえも変えた岸井(天知茂)は、王(竜崎一郎)や三津井雪(高倉みゆき)らが所属する
「むらさき機関」に配属される。岸井の任務は、重慶スパイのドンと目される林晃彩(三原葉子)に接近すること。
晃彩と親しくなった岸井は、テロ分子と疑われ、逮捕され拷問を受けるが、
このことで晃彩の好意を得て、二人は急速に惹かれあっていく

東支那海の女傑
小泉譲の原作『東支那海』を映像化。動乱の大陸から死の脱出を決行する日本の駆逐艦と乗組員が
美貌の女海賊と共に東支那海に展開する豪快雄壮な海洋活劇!
終戦間近の台湾・アモイでナイトクラブを経営する黄百花(高倉みゆき)は、密輸容疑で憲兵に逮捕されそうになるが、
海軍司令部の横山大尉(天知茂)の口添えで、難を逃れる。
やがて終戦を迎え、横山大尉は上司の密命を受け、動乱のアモイを脱出しようとするが、街にはテロが横行し、
沿岸には海賊がはびこり、なかなか脱出できないでいた。そんな時、横山はある海賊の援助を受けて脱出を試みる。
その海賊の頭目・黄は、かつて横山が助けたことのある百花だった

61 :吾輩は名無しである:2023/12/28(木) 15:19:02.16 ID:rW8HJoG+.net
北満州油田占領―覇者の戦塵 (カドカワノベルズ) 新書 1991/2/1
谷 甲州 (著)

昭和6年、北満州。関東軍の密命を受けた満鉄技術員の南部は、飛雪すさぶ荒野で油田探査を続けていた。
満州に巨大な油田がある―。謎の僧尽瞑の荒唐無稽とも思える主張を、満州国建国をめざす石原莞爾中佐が聞きつけた。
それが発端だった。もし、大日本帝国が石油資源を確保すれば、列強の軍事バランスは一変する。関東軍は北満の軍事的制圧を目論むが、
極秘のはずの試掘隊を中国軍が攻撃。激戦が始まった。その背後にソビエトの影が…。極東の曚野で列強の角逐が火花を散らす。現在の大慶油田を大日本帝国が発見していたら…。あり得たもう一つの歴史の幕が開く

62 :吾輩は名無しである:2023/12/28(木) 21:07:13.03 ID:rW8HJoG+.net
なにげなくこの本を読みにかかり,正午から午後,午後から黄昏,トイレに行くのも惜しく,お茶もおちおち飲めず,
一気通貫で読んでしまった。これほどの傑作がフルイにかからないなんて,世の中どうかしている。
その構築ぶりの遠大,精妙,技巧の卓抜,巧緻。読んで脱帽した。とうとう国産でもこれくらいの作品ができるようになったかと,感銘が深い。
私が,もし直木賞の選考委員なら,一も二もなくコレしかないと力説する。諸君,今からでも遅くない。ご一読あれ。
どんな砂漠でも,どこかに水の湧く場所はあるものだとこれを読んで感じ入らせられる。

檜山良昭著『スターリン暗殺計画』(徳間書店)の帯に書かれている開高健による推薦文である。元々は朝日新聞の「日記から」に掲載された文章

63 :吾輩は名無しである:2023/12/31(日) 02:01:48.42 ID:6RgnUwem.net
虎の潜む嶺
ジャック ヒギンズ (著1963
英国情報部のチーフを長年勤め上げたシャヴァスは、引退を目前に控えたある夜、チベット人僧の訪問を受ける。
若き僧はシャヴァスに、30年以上も昔のある極秘作戦の詳細を問いただした。
シャヴァスは問われるままに、若き日の冒険を回顧しはじめる…。1959年、中国共産主義政権の支配下にあるチベットに潜入した情報部員シャヴァスは、
亡命を希望する宗教指導者ダライ・ラマを伴い、決死の脱出を敢行した。一行は、中共軍の執拗な追撃を振り切り、ヒマラヤの峻厳な山嶺を越え、
見事にインドへと脱出に成功する。それから三年後、ふたたびシャヴァスはチベットへ向かった。
今度は、奥地の町に住む老科学者ホフナー博士を脱出させるためだ。
おりから加熱している米ソの宇宙開発競争にとって、彼の画期的な理論が非常に重要なものになったのだ。準備を整えたシャヴァスは、
腕利きのパイロットを雇い、危険なヒマラヤの峠に小型飛行機で挑む。
だがその行く手には、切れ者で知られる中共軍司令官が、そしてヒマラヤの過酷な自然が、牙を研いで待ち構えていた…

鋼の虎 (徳間文庫 501-8) 文庫 – 1985/12/1
ジャック ヒギンズ (著)
イギリス海軍航空隊の元中佐ジャック・ドラモンドはプロの運び屋だ。インドと中国の国境山
岳地帯までインド政府の依頼で武器や弾薬を空輸する。山岳地帯は共産軍に抵抗するチベット
のゲリラ・グループの拠点である。危険な仕事で報酬はいいが、そろそろ手を引く潮時だと考
えていた。だが、台湾政府のエージェントと名乗る謎の中国人の仕事を引き受けてから、彼は
思わぬ局地戦争に巻き込まれてしまった

64 :吾輩は名無しである:2023/12/31(日) 02:18:17.51 ID:6RgnUwem.net
我が足を信じて 極寒のシベリアを脱出、故国に生還した男の物語 (文芸社文庫
ドイツ人将校ファレルに25年間の重労働刑が下された。元ドイツ兵たちは貨車に詰め込まれシベリアへ。停車駅ごとに亡くなった仲間の死体を降ろし、たどり着いたソビエト領土最東端デジニョフ岬。鉛鉱山の労働は中毒を引き起こし死に至る。
ファレルは逃亡を決意した。2001年制作の映画「9000マイルの約束」の原作

脱出記―シベリアからインドまで歩いた男たち
ポーランド陸軍騎兵隊中尉だった著者はソ連当局にスパイ容疑で逮捕され、第二次世界大戦さなかの1941年、シベリアの強制収容所に流された。
こんな極寒の地で、このまま朽ち果てたくはない!
意を決した彼は、6人の仲間と脱走を図ったものの、その前途には想像を絶する試練が待ちうけていた……
シベリア、モンゴル、ゴビ砂漠、チベット、ヒマラヤ……
飢餓の苦しみ、極寒・炎暑との闘いを乗り越え、7人は歩き続けた——「自由な国」をめざして
極限状態においても希望を失わず、がんばり抜いた男たちの壮絶な戦記。
ピーター・ウィアー ウェイバック -脱出6500km-

65 :吾輩は名無しである:2023/12/31(日) 02:21:44.19 ID:6RgnUwem.net
セブン・イヤーズ・イン・チベット―チベットの7年 (角川文庫
インドで戦争捕虜となったオーストリアの登山家は、収容所を脱走し、想像を絶する過酷な旅のはてに、世界の屋根チベット高原の禁断の都に漂着する。
「私は、これほど素朴な信仰心を持つチベット人にはいつも深い羨望の念を覚えた。
私自身は生涯を通じて宗教を求めながらついに得られなかったからである。私は、浮世の出来事によって疑惑に陥って右往左往することなく、それを平静に眺めることを、この国で学んだ」。
若き日のダライ・ラマの個人教師をつとめた登山家が綴った山岳紀行文学の金字塔。

66 :吾輩は名無しである:2024/01/01(月) 22:30:21.48 ID:C98YZyOs.net
幻の人類学者森丑之助  風響社
鳥居や伊能と並ぶ台湾研究草創期の巨人であり、随一の探検家でありながら、膨大な資料を関東大震災で失い、
その後謎の失踪、歴史上も学界からも忘れ去られていた存在を、台湾の研究者が長年の地道な努力で発掘

百年前の台湾は、まさに学術研究の暗黒時代だったと言える。首狩りが盛んに行われていた山岳地方は総面積の六五パーセントを占め、
神秘と禁忌の地域であった。その時、一人の日本青年が、己が志を果すため渡台し、明治後期から大正時代にかけて単身で地理学上の空白地帯でもあった「蕃地」に深く入り込み、
三○年もの歳月を人類学と植物学の調査研究に捧げたのだった。

植物の採集では、彼個人の努力による二○余の台湾高山植物固有種が挙げられるが、それらの学名は皆「森氏」と冠されている。

67 :吾輩は名無しである:2024/01/08(月) 14:12:00.22 ID:4SH/welb.net
全南島論 | 吉本 隆明
沖縄は沖縄の本島独自の、八重垣島は八重垣島の、奄美大島は奄美の、そして与論島は与論島、宮古島は宮古島独自の、神話と接続された歴史的時代の記述をもっています。
そういう意味あいからいいますと、現在の日本国家が、権力の版図内にあるとかんがえている空間的地域は、実は大小のちがいこそあれ、
これらの島の一つ一つを本土と同等に扱う理由しかないといっていいのです。つまり、琉球や沖縄の諸島も、
その一つ一つが、やはり本土と同等の国家であるとかんがえてよろしいわけです。(「国家と宗教のあいだ」147頁)

南島〉は、日本の民俗学あるいは文化人類学にとって宝庫だといわれているところで、
さまざまな古い遺習が残っていますが、
われわれは、それとはまったく違う理論的視点を前提としています。
たとえば、ニューギニアの奥地にはまだ石器時代の生活をしている種族がいるとか、
サハラ砂漠の近辺に行くと太古の遊牧民さながらの生活をしている種族がいるといういわれ方があります。
しかし、そういう未開の種族もまた世界史的現在のなかに存在しています。
その意味をどうとらえたらいいのでしょうか。そういう種族や日本の〈南島〉を扱うとして、
ただ古き良き時代の名残がなんらかのかたちで残っている、という扱い方ではなく、
世界的同時代性、現代性というものの視点を包括しながらそれを扱うにはどうしたらいいか、ということは
依然として問うに値する問題であると思われます

68 :吾輩は名無しである:2024/01/08(月) 14:15:32.69 ID:4SH/welb.net
琉球弧の喚起力と南島論 単行本 – 1989/8/1
吉本 隆明 (著), 上原 生男 (著), 嵩元 政秀 (著), 高良 勉 (著), 赤坂 憲雄 (著)
あの衝撃的な“南島論”から十数年、吉本隆明はついに沖縄の地に降り立った。
都市と南島がいま、天皇制を国家を超える。1990年代にむけて語りだされた、あらたなる南島論への序章。

69 :吾輩は名無しである:2024/01/08(月) 14:17:13.82 ID:4SH/welb.net
かつて反天皇制の論拠として構想された「南島論」を超国家論の地平へと解き放ち、世界史的視点から日本国家の神話を掘り崩す壮大な知的冒険。

70 :吾輩は名無しである:2024/01/08(月) 14:26:11.27 ID:4SH/welb.net
読売文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞、講談社ノンフィクション賞の3冠受賞!
狂うひと :「死の棘」の妻・島尾ミホ (新潮文庫) 梯 久美子 (著)
修羅を描いた『死の棘』。だが膨大な未公開資料を徹底解読し、取材を重ねた著者が辿りついたのは、衝撃の真実だった。消された「愛人」の真相、「書く/書かれる」引き裂かれた関係。本当に狂っていたのは妻か夫か。
痛みに満ちたミホの生涯を明らかにし、言葉と存在の相克に迫る文学評伝。

新編・琉球弧の視点から (朝日文庫) 島尾 敏雄 (著)
琉球弧は先史の時代から、本土への文化的、政治的な影響を飛び石伝いに運びこむ海上の道であった。日本の国の歴史的な曲りかどにはかならずこの道すじからの歴史的契機の信号によって、国の命運の方向を設定してきたにもかかわらず、
本土はこの島々の役割を見ぬき評価することができなかった

71 :吾輩は名無しである:2024/01/12(金) 22:47:12.15 ID:2BCt1FNt.net
紀元2600年の満州リーグ――帝国日本とプロ野球 単行本

東京オリンピックが幻に終わった1940年。神武天皇即位から2600年とするこの年、日本統治下の満州で、日本プロ野球チームによるリーグ戦が開催された。しかし、これを契機にプロ野球は国策と戦争に翻弄されていく―。
学生野球が盛んだった1920年に「職業野球」として始まり、蔑まれつつ、苦難の道を歩んだ日本のプロ野球の埋もれた歴史を、河野安通志(1884‐1946)と孫孝俊(1901‐63)という日韓二人の野球人の運命を軸に克明に描き

72 :吾輩は名無しである:2024/01/12(金) 23:24:42.55 ID:2BCt1FNt.net
https://www.youtube.com/watch?v=f6HJd_Li2pA
発掘・日中戦後秘史】中国の鉄道を造らされた日本人

戦後、中華人民共和国建国のために働いた日本人がいました。鉄道や製鉄所技師・従軍医師や看護婦として、好むと好まざるとにかかわらず、
協力を要請され大陸に留まり、中国の発展に貢献した「留用」と呼ばれる人々です。
特に中国にとってインフラの整備、鉄道の修復と建設は急務でした。中国が目をつけたのは、かつて満鉄(南満州鉄道)で働いていた人々。多くの日本人が祖国へと引き揚げる中、彼らは中国西部へと送られ、鉄道建設を命じられました。脆い地質、複雑な地形・・・橋やトンネルが多く難工事と言われた一大事業。日本人鉄道マンたちは中国人に技術を伝えながら懸命に働きました。
当時を知る数少ない証言者から、明らかになった両国の人々の「心」の交流と、それを後世に伝えようとする老人の姿を通し、知られざる日中戦後史と大事業の秘話と真実に迫ります。

第27回坂田記念ジャーナリズム賞特別賞

【授賞理由】
終戦後の「留用」で、旧満州鉄道の技術者と家族約900人が天水にわたり、そこで鉄道建設の仕事に従事。子どもたちは現地の子とともに学び、寮で暮らしていた。
残された記録がほとんどない中で、高齢化した関係者らへの取材が行われ、ドキュメンタリーが制作され、記録として残されていくことは意義深い。留用され、奥地の天水地区で鉄道建設に従事していたという史実を知る人も少ないだろう。
本作では、国境を越えた「民際」交流のあるべき姿を具体的に記録し、描くことに成功している。庶民にとって国境は物理的にも心理的にも越えることが難しいものだが、本作は人間が信頼しあい、より幸せに暮らすには
どうすればよいのかが具体例として描かれている。その後日本に帰国した人らが天水を訪れ、かつての同級生と抱擁を交わすシーンなどは印象深い。
「留用」という切り口も、坂田賞の第2部門にふさわしい内容だ。帰国した技術者らは「アカ」という理由で再就職難に苦しんだというが、同時期に帰国したシベリア抑留者の苦難も想起し、知られざる秘史を発掘した秀作。

73 :吾輩は名無しである:2024/01/13(土) 00:04:46.24 ID:Xexa9vzh.net
「満州」から集団連行された鉄道技術者たち

日中戦争終結5年後の1950年、共産党政権下で旧「満州」各地から集められた日本人鉄道技術者は、
万里の長城以南に移動して鉄道建設の任務にあたるよう要請される。
「留用」という名の集団連行である。
家族を含め約900人がシルクロードの要衝・甘粛省天水に配置され、
天水-蘭州間の鉄道建設に従事した。
本書は技術者とその家族らが帰国までの千日近い日々、当地でどのように働き、暮らしたのか、
中国の人々とどのような関係を作ったのか、その希有な歴史体験を詳細に記録したものである。
戦後日中関係史の知られざる一コマを照射する。

74 :吾輩は名無しである:2024/01/31(水) 17:48:00.78 ID:g7G2IzG7.net
ゴンクール賞を受賞、1999年にはル・モンド20世紀の100冊で5位

人間の条件 (新潮文庫) 文庫 1978/1/1
アンドレ マルロー (著)

1927年に中国・上海で起きた共産主義者の扇動による労働者の武装蜂起(上海クーデター)の失敗と中国革命の経過に飲み込まれていく
様々な人々のグループが直面していく生きることの葛藤を描いたものである

マルローの描く中国自体は「細部が真実でも全体的に誤りでもないが、それでも想像上のものである」と述べている。苦力(クーリー)、タケノコ、アヘン喫煙者、貧困者、売春婦など、
中国の従来の考えを完全に打ち破ることはできていない

ベルトルッチは、1980年代に小説を映画化することを中国政府に提案した。
彼らは彼の代替案である『ラストエンペラー』の方を希望した

1925年、中国は上海。北伐を始めた蒋介石軍に呼応して共産党が蜂起し、結局は裏切られ武力弾圧された4月クーデタ事件。緊迫した数日間に、革命家たちがそれぞれの思いでとった行動と、その死が描かれます。
中国人の革命なのに、登場する中国人が中国人らしくなく、まるでフランスの革命家の考え方をするのに驚かされますが、かえってそれが新鮮でおもしろい

75 :吾輩は名無しである:2024/02/04(日) 11:36:18.63 ID:OTIf/ZAr.net
朝鮮幽囚記』(東洋文庫
1653年に、日本の長崎に向かっていたオランダの東インド会社の船が朝鮮国沖 済州島)で嵐に遭遇して座礁し、64名の乗組員のうちの生存者36名が捕らえられた。
苦難の生活の中で13年後の1666年には生存者は15名に減っていた。ある日そのうちの8名が脱走して小舟で長崎にたどり着き無事に母国に帰還することができた

ヨーロッパに初めての朝鮮に関する詳細かつ正確な描写を与えた

76 :吾輩は名無しである:2024/02/27(火) 15:10:56.20 ID:qDFGH/zV.net
虹の舞台 : 陳 舜臣
の古びたオフィスビルの地下にある中華料理店『桃源亭』の主人陶展文は、拳法や象棋、漢方薬に凝る素人名探偵。三ノ宮に建てられた「世界の味センター」に
インド料理店を出店する宝石商マニラル・ライの家に招待されるが、なんとライは死体で発見される。インド独立の英雄チャンドラ・ボースから
資金の宝石を奪ったと噂されるライ。インド独立の裏面史に刻まれた謎を背景に安楽椅子名探偵陶展文の推理が冴える。

神戸の古びたオフィスビルの地下にある中華料理店『桃源亭』の主人陶展文は、拳法や象棋、漢方薬に凝る素人名探偵。
三ノ宮に建てられた「世界の味センター」にインド料理店を出店する宝石商マニラル・ライの家に招待されるが、なんとライは死体で発見される。
インド独立の英雄チャンドラ・ボースから資金の宝石を奪ったと噂されるライ。

77 :吾輩は名無しである:2024/02/27(火) 22:43:11.70 ID:qDFGH/zV.net
木村荘十 (著)
昭和14年7月より開拓者向け雑誌「新満洲」に連載された冒険小説「曠野の先駆者」、雲南省の錫鉱山で奴隷労働に苦しむ少年達と前線から帰還した一軍曹を描く、
第19回直木賞受賞作の「雲南守備兵」、匪賊の襲撃を受けた北満の僻地を舞台とする「北満の娘子軍」の3編を収録。
満洲に在住していた著者の大陸小説集

78 :吾輩は名無しである:2024/03/01(金) 14:12:32.91 ID:Dj0aoejJ.net
キトラ・ボックス (角川文庫) 文庫
池澤 夏樹 (著)

キトラ古墳の謎、北京の陰謀。1300年の時空を超えた考古学ミステリー
奈良・日月神社のご神体である剣と鏡の調査を依頼された考古学者の藤波三次郎は、
鏡がトルファン出土の「禽獣葡萄鏡」と似ていることに気づき、ウイグル出身の研究者・可敦に協力を求める。
2人は剣とキトラ古墳の繋がりを見抜き、古墳の被葬者の謎へと迫るが、可敦が何者かに拉致されかける。
可敦の兄は民族運動の指導者であることから、彼に圧力をかけようとする中国政府の仕業なのか?
キトラ古墳の謎と国家の陰謀が絡み合う、壮大なミステリ!

79 :吾輩は名無しである:2024/03/16(土) 10:17:13.63 ID:/aE/7dlU.net
倭寇―わが天地は外海にあり
??橋直樹

南北朝の戦いに敗れた熊野衆は、源氏の末裔・千鶴御曹司(アギ・バートル)を旗頭にいまだ南朝方が優勢な九州での再起を図る。
熊野で舟指(船頭)をしていたカラスは、その類まれな船捌きを買われ、次第に千鶴の片腕となっていく。
しかし、九州探題となった足利幕府方・今川了俊によって旧南朝方は大宰府を奪取され、熊野衆は対馬に後退する。
もはや安住の地はないのか。新たな天地は海を渡るしかない。
外洋航海術、大型船(ジャンク船)の建造、琉球との交渉など数々の困難を乗り越え、ついに彼らは朝鮮半島の地へ――。

阿只抜都(あきばつ)は、『高麗史』および『朝鮮王朝実録』に登場する14世紀の倭寇の首領の名前。李成桂に討たれたとされるが、正体や出自等は不明。
阿只抜都とは高麗軍が名付けた呼び名であり、韓国語で「子供(アギ)」、モンゴル語で「勇者(バートル)」という説が有力である

80 :吾輩は名無しである:2024/03/21(木) 19:32:39.75 ID:Vmy/gv+A.net
奉天三十年(上) (岩波新書)全2冊)

19世紀末から20世紀初頭にかけての満州は、日清戦争、拳匪事変、日露戦争、民国革命など、世界的な大事件の舞台となった。
本書は1883年、この満州に伝道医師として渡来し、その後老齢で故国に帰るまで40年間献身的に満州人のために尽くして
民衆の信望を一身にあつめたスコットランド人クリスティーの自伝的回想記である

81 :吾輩は名無しである:2024/03/24(日) 13:34:47.61 ID:WT0kZ/dW.net
香港陥落
著:松浦 寿輝
1941年12月8日未明、日本軍はハワイオアフ島の真珠湾軍港を奇襲攻撃、太平洋戦争が始まった。さらに同日未明、当時イギリスの植民地だった
香港攻略作戦を開始した日本軍は18日に香港島へ上陸、25日、イギリスは全面降伏。以降、香港は3年8ヵ月にわたって日本の統治下に置かれた――
元ロンドン駐在の外交官・谷尾悠介、イギリスから香港へ流れ着いて通信社で働くリーランド、香港の貿易商・黄。日本軍が占領する直前のイギリス領香港で出会った国籍の異なる三人。
酒と広東料理とシェイクスピアを愛する男達が、それぞれが秘密を抱えながらも奇妙な絆で結ばれていく。
過酷な時代の狂風が吹き荒れる中、国家と個人はどう向き合えばいいのか。

1988年『冬の本』で高見順賞、95年『エッフェル塔試論』で吉田秀和賞、96年『折口信夫論』で三島由紀夫賞、『平面論』で渋沢・クローデル賞平山郁夫特別賞、2000年『知の庭園』で芸術選奨文部大臣賞、
同年「花腐し」で芥川賞、2005年『あやめ 鰈 ひかがみ』で木山捷平文学賞、同年『半島』で読売文学賞、2009年『吃水都市』で萩原朔太郎賞、2014年『afterward』で鮎川信夫賞、
2015年『明治の表象空間』で毎日芸術賞、2017年『名誉と恍惚』で谷崎潤一郎賞とBunkamuraドゥマゴ文学賞、2019年日本芸術院賞、同年『人外』で野間文芸賞を受賞

82 :吾輩は名無しである:2024/03/24(日) 13:47:34.77 ID:WT0kZ/dW.net
名誉と恍惚 – 2017/3/3
松浦 寿輝 (著)
ふるさとなんかどこにもないが、生きてやる。おれの名誉と恍惚はそこにある。日中戦争のさなか、上海の工部局に勤める日本人警官・芹沢は、陸軍参謀本部の嘉山と青幇の頭目・蕭炎彬との面会を仲介したことから、警察を追われることとなり、苦難に満ちた潜伏生活を余儀なくされる……。
祖国に捨てられ、自らの名前を捨てた男に生き延びる術は残されているのか。

岩波現代文庫
1937年、魔都・上海。物語は外白渡橋から始まる。日本人警官、芹沢一郎は、欲望渦巻く共同租界である出来事にまきこまれ、すべてを失い転落していく……。谷崎潤一郎賞・ドゥマゴ文学賞受賞作。(解説=沢木耕太郎)

83 :吾輩は名無しである:2024/03/26(火) 16:52:19.53 ID:gHeK8bp2.net
大興安嶺探検: 1942年探検隊報告 (朝日文庫 い 26-1) 文庫 – 1991/9/1
今西 錦司 (著)
1942年、自由の天地を求めて若き探検家グループ21名は、憧れの大地へ飛び出して行った―。

 1942年 40歳になったばかりの学者としても、探検家としても油ののりきった今西錦司を隊長とする大興安嶺探検隊(ターシンアンリン)が結成された。
当時30歳前の青年昆虫学者であった森下正明は副隊長、漠河隊の隊長として探検に出かけた。
当時、京都大学の学生であった梅棹忠夫、川喜田二郎、吉良竜夫らも参加した。大興安嶺とは現在の中国東北部中国東北部・内モンゴルの火山山脈である。南北約1,200kmの長さに延びており、南に行くに従い狭くなっていく。東の中国東北部と西のモンゴル高原を分かつ、大ヒンガン嶺山脈である。
今なお深い森に被われ、1,200〜1,300mの標高を持つ山脈の最高峰は2,035mになる大山脈である。

84 :吾輩は名無しである:2024/03/29(金) 19:32:30.68 ID:sqAJoNfp.net
乱の王女 1932愛と哀しみの魔都・上海 (集英社文庫) 1994/6/17
生島 治郎 (著)
日中戦争前夜、祖国のために生命を賭けて日本軍と闘う中国人の若者・竜と、東洋のマタ・ハリとよばれた日本軍の女スパイ川島芳子。
硝煙漂う上海で、愛と涙の闘いが始まる…

上坂冬子の『男装の麗人・川島芳子伝』がすべての謎に言及した最初の研究報告だった。それが1984年の発表だから、川島芳子についてわれわれが実像を取沙汰するのは、まだまだ始まったばかりなのである。
 川島芳子を“男装の麗人”あるいは“東洋のマタハリ”として広く巷間に知らしめたのは、村松梢風のベストセラー『男装の麗人』である。これは昭和8年(1935)の刊行、
川島芳子が活躍している最中だった。かなりの叙述が興味本位の読み物で、だからこそよく読まれたといえるものの、
清朝末期の事情、満州帝国の細部、日中戦争の記述など、とくに複雑な川島芳子の周辺の歴史を正確に追うにはほとんど役立たない。
 だから、川島芳子の実像は上坂冬子さんの徹底した調査と聞き書きと研究によって出直さなければならない。
そこで、その上坂さんの記述にしたがってラフな川島芳子像を紹介することにするが、それとはべつに、本書『乱の王女』はその上坂研究の成果にたって、川島芳子を早々とドラマ化した作品として注目された。
 ストーリーテリングの達人である生島治郎は、このドラマの舞台を昭和7年(1932年)の上海に絞り、まるで映画のように川島芳子の青春を描いてみせた

昭和7年とは満州事変の翌年をいう。上海事変がおこり、満州国建国宣言がなされ、桜田門で天皇暗殺事件があった。
そのうえ青年将校による五・一五事件がおこった年である

85 :吾輩は名無しである:2024/03/29(金) 19:43:14.03 ID:sqAJoNfp.net
美貌のスパイ鄭蘋如: ふたつの祖国に引き裂かれた家族の悲劇 単行本 – 2010/4/1
柳沢 隆行 (著)

1941年上海。
日本軍傀儡の特務工作機関「ジェスフィールド76」主任、丁黙邨を暗殺せよ。
美貌の女スパイ鄭蘋茹(テンピンルー)に指令が下った。
日本人の母と中国人の父。二つの祖国に引き裂かれながら、非情なテロルに身を投じた女性の胸中に去来したものは…
蒋介石直属の諜報謀略機関、藍衣社とC.C.団は、汪兆銘政府に対して徹底的な殺戮を繰り広げ、日本軍の占領地下工作に大打撃を与えた。
これに対抗するため日本軍が極秘に設置した特務機関が、共同租界ジェスフィールド路76号番地を本拠とする「ジェスフィールド76号」だった。
中国国民党中央執行委員会調査統計局(中統)の工作員として引き抜かれた蘋茹は、残忍で冷酷と恐れられるジェスフィールド主任の丁黙邨から情報を盗み出すため、彼の懐に飛び込む。
黙邨の寵愛を受けることに成功した蘋茹に、やがて組織から最終指令が下った。だがそれは危険で非情な、後戻りのできないものだった…

86 :吾輩は名無しである:2024/03/29(金) 19:58:58.11 ID:sqAJoNfp.net
満洲浪漫 〔長谷川濬が見た夢〕 単行本

見事なる敗北者」――自由と詩を求めつづけ、敗れても挫折しなかったその生涯を抉る、初の評伝。
■130冊にのぼる自筆ノート「青鴉」に記された、誰一人知ることのなかったそのナイーブな魂の苦悩……。
■長谷川四兄弟(海太郎ペンネーム林不忘、潾二郎、濬、四郎)の三男に生まれ、大川周明の後ろ盾で満洲に渡り、戦前の大ベストセラー、バイコフの『偉大なる王』を邦訳。
■そして甘粕正彦の最期を看取った男の、敗北≠フ真実とは?

自分の周囲にいる仲間のように満洲建国に意気を感じ熱烈に王道楽土思想に賛同したわけではない」

今までにない満洲文学を創始したい、と夢見たからだ−「風土気候民族の異なる大陸に移り住んだ日本人が新しく体験する生活を通して日本内地と自ずから異なる文学作品を創り出すこと…満洲という新国家が文学のために全く新しい場を与えてくれる。そこで自分も新国家の人
たちのために新たな文学をつくろう、そんな幻想に酔い痴れていた」(127頁)

87 :吾輩は名無しである:2024/03/30(土) 12:43:38.36 ID:QWbQujv5.net
南海血風録 – 1995/10/1
高橋 義夫 (著)

御朱印船貿易はなやかなりしころ、長崎で日本人の母親と異人の間に生まれたという白晢の青年。目鼻立ちがくっきりして、
長髪を束ねている。長身で鋼のような筋肉の持ち主。素手で相手を叩きのめす明国秘伝の拳法を使う。人間離れした大技を人は“天狗”と呼んだ。オランダ・江戸幕府・商人の陰謀にひとり立ち向かう―。

慶長九年、長崎代官・末次平蔵の御朱印船が美麗島(台湾)へ渡った。
鹿皮を求める商人の淡水は、そこで六道と名乗る日蘭混血の青年と出会い、長崎に連れ戻る。
世は御朱印船貿易の利益を巡って幕府、オランダ、商人だ対立。
明国拳法を使う六道や淡水も、その渦中に...。やがて、幕府の刺客が二人を狙う

88 :吾輩は名無しである:2024/04/01(月) 17:49:43.11 ID:52xEt8N4.net
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黒い!潰れた広鼻!ぶ厚い唇!土人!南方ヅラ!マニラ顔!


赤の遺伝子afb1b3。 南方モンゴロイド。


それはマニラのスラムに漂う腐った屎尿の臭い。
この世で最も不浄な臭くて汚らしい穢れた遺伝子。

台湾人、中国人、朝鮮人にもたっぷりと入っている。

赤の遺伝子afb1b3が入ると南方人になり、日本人種が穢れる。

gm遺伝子
http://www3.mahoroba.ne.jp/~npa/narayaku/image/dna_map.jpg






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89 :吾輩は名無しである:2024/04/04(木) 18:40:48.40 ID:5RGFeFwb.net
国姓爺〈上〉
長谷川伸
戦国の世も末。鄭芝留、号は飛黄、明末の福建省に生れ、18歳で九州平戸に渡る。
在日十年、宮本武蔵の門人・花房権右衛門について武術を極める。海運と密貿易で南海に君臨する大船主・顔思斉の下に馳せ参じた芝竜、
やがて寵臣の劉香をしのぐほどに重用されたが、思斉が毒殺され、後継は海の掟に従い、劉香との剣米の神事争いとなった…。
海の無頼・海寇たちの活躍を描く海洋活劇ロマン。
大船主となった鄭芝竜は五人の弟を集め、明政府の下で海防と貿易に従事した。
ときに、台湾を支配するオランダを後楯に掠奪をくり返す謎の海賊船団が跳梁。芝竜の弟、芝虎が討滅に向かうが、敵船上に現われた海賊の首領こそ、かつて後継争いに敗れ逃走した劉香であった。一方、芝竜は日本人妻に一子をもうけた。幼名福松、後の劉成功である

90 :吾輩は名無しである:2024/04/06(土) 19:23:14.08 ID:sff2IFsD.net
86年大佛次郎賞を受賞
湿原 (上)
新幹線爆破の容疑で捕われた恋人たちの受難.冤罪を晴らすまでの日々と魂の救済を問う感動の長編小説.(解説=亀山郁夫)(全2冊

)1960年代後半,学園紛争の激しかった頃,中国戦線での従軍経験を持ち,謎の過去を持つ雪森厚夫と精神病院入院歴のある女子大生池端和香子はスケート場で知り合います

事件が冤罪であることが徐々に明らかになりますが,二人が最終的に無罪を勝ち取るまでに極めて長き歳月が必要でした.
 国家の犯罪=冤罪事件の構造と,そこに捲き込まれた者たちの苦しみ,

大佛次郎賞選考委員であった司馬遼太郎は本書について「カテドラルでも造営するように地下を深く掘りぬいた上で,地上に力学的な構造性をずっしりと見せてくれた」と評しています.
 「解説」では,亀山郁夫氏がドストエフスキー作品との関連で,この作品の意義について多角的に考察しています.

根室から釧路にかけて広がる根釧原野。
「灰色に塗りつぶされていた世界に乳白色の明るみがまじった。夜が明け放たれたらしい。ときどき霧がうすくなって、描き出されたように北葦の原っぱが現れた。黄金色にゆれながら地平のあたりまで続いている。と、また濃い霧にとざされてしまった・・・」

91 :吾輩は名無しである:2024/04/06(土) 23:04:38.31 ID:sff2IFsD.net
蝦夷太平記 十三の海鳴り 2019/10/25
安部 龍太郎 (著)

ときは鎌倉末期。
蝦夷管領、安藤又太郎季長の三男として生を受けた新九郎は、出羽の叛乱を鎮圧せよと命じられた。出陣を前に、叛乱について調査をした新九郎は、
ことの首謀者が叔父の安藤五郎季久であることを突き止める。
天皇方と手を組み討幕を目論む父・季長。あくまで幕府方を標榜する叔父・季久。二人の間で揺れる新九郎だったが、やがて大きな時代の流れは押し寄せ、
北朝と南朝に分かれて争いを続ける都と連動する形で、東北にも大規模な戦の影が迫る。
アイヌとの行き来、交易などにも着目し、当時の東北のひとびとがどのように考え、動いていたのかを新たな目線で読み解く

92 :吾輩は名無しである:2024/04/07(日) 18:08:19.39 ID:YrZJOW8N.net
氷結の森 単行本 2007/1/26
熊谷 達也 (著)
日露戦争に従軍した猟師の矢一郎は故郷を離れ、樺太で過去を背負い流浪の生活を続けていた。
樺太の鰊場、伐採現場…そんな彼を探し回る男が一人。
矢一郎の死んだ妻の弟、辰治だ。執拗に追われ矢一郎はついに国境を越える。樺太から氷結の間宮海峡を越え革命に揺れる極東ロシアへ。
時代の波に翻弄されながらも過酷な運命に立ち向かう男を描く長編冒険小説

尼港事件(にこうじけん
ロシア内戦中の1920年(大正9年)3月から5月にかけてアムール川の河口にある日本人統治状態にあった
ニコラエフスク(尼港、現在のニコラエフスク・ナ・アムーレ)
で発生した、赤軍パルチザンによる大規模な住民虐殺事件
結果的に日本の反発を招いてシベリア出兵を長引かせた

93 :吾輩は名無しである:2024/04/16(火) 01:51:56.74 ID:tra85HSF.net
大氷原』(1962)戸川幸夫の原作
監督 斎藤武市
主演 宍戸錠
「トッカリ(海豹)射ちの名手エースのジョーが大自然の脅威と人間の悪に挑む」云々とまるで無国籍アクションのような文言があるが、
いざ観てみると実際には「ニヴフ民族(ギリヤーク人)」を扱った、むしろ独立プロ映画寄りの作品だった

南樺太の原住民で、戦前は日本の領地だったので、日本人だったが、先の敗戦でソ連に占領された。だから現在の主人公は不法出入国で訴追される

樺太から流氷に乗ってやってきたギリヤークのハンター鉄次(宍戸錠)は、戦時中にギリヤークを裏切ってソ連に父母を売った日本人に復讐するため、網走のニフブン部落にやってきた。だが、ライバルのトッカリ(アザラシ!)
ハンターの北村(小高雄二)はギリヤークの出自を隠して日本人に魂を売ってやがる

94 :吾輩は名無しである:2024/04/30(火) 13:27:09.11 ID:VtkeetCQ.net
age

95 :吾輩は名無しである:2024/05/02(木) 16:35:32.81 ID:RbIElKyL.net
チャーリー・チャンの活躍 (創元推理文庫
チャーリー・チャンの追跡」(創元推理文庫

世界一周旅行中のアメリカ一行の一人がイギリスで殺され、捜査が難航する中、ハワイまで旅が進んだ時に文字通り
チャーリーが事件を引き継いで解決するというもの。イギリス人から見た時の
異国情緒が溢れている点も面白いが、チャーリーの人懐こい性格が印象的な作品。

ノックスの十戒「探偵小説に中国人を登場させてはならない」を真っ向から破って、中国(系アメリカ)人を探偵役

チャーリー・チャン(英: Charlie Chan)とは、1925年にアール・デア・ビガーズの推理小説シリーズで創られた架空の刑事。
ハワイのホノルル警察に勤める中国系アメリカ人であり、実在のハワイ人刑事チャン・アパナ(英語版)がモデルにされている。
心優しく勇敢なチャンは、黄禍論的なステレオタイプやフー・マンチューのような悪役の対極にあるキャラクターとして構想された。
チャンがハワイの外の様々な国で謎解きや犯罪捜査を行う作品は多数作られている

怪人フー・マンチュー (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
 悪の大天才フーマンチューの最終目的は、白人帝国への報復と打倒。
これは100年も前の小説だけど、当時イギリスなどで大ヒットしたのもうなずけます
。フーマンチューはこれ以上ないくらいにミステリアスに描いて、そのくせ、彼の「奴隷」にされていたカラマニはアラブ系の設定にして最高級の美少女。
このコントラストが安っぽいステレオタイプ。フーマンチューの手下が、なんと「インド強盗団」(原書を確認していないが、たぶん、英語ではThugと表現される長年にわたって実在した旅行者を強殺する盗賊)。

96 ::2024/05/07(火) 13:34:01.86 ID:+mZTtnic.net
蒼き蝦夷の血 1−5 新装版 藤原四代・清衡の巻1ー 5   1992/6/1
今 東光 (著)
百年余にわたって古代の奥州に君臨し、中尊寺・金色堂に代表される黄金文化を築いた奥州藤原氏の興亡のドラマがここにある-元中尊寺貫主の著者が晩年、渾身の筆を揮い、絶筆となった歴史大作、
その第1巻は、中尊寺の創建者でもある清衡を描く

多くの人にあまり関心のない蝦夷、而してあまり知られていない御館藤原氏四代というテーマを、元中尊寺貫主の著者が渾身の筆を揮って執筆

百年余にわたり、古代の奥州に君臨し、中尊寺金色堂に代表される黄金文化を築いた奥州藤原氏の興亡のドラマ。その第3巻は基衡の子・秀衡を中心に据える

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