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中国文学総合スレ

1 :吾輩は名無しである:2012/01/05(木) 17:28:27.77 .net
たててみた

2 :まぐな:2012/01/05(木) 17:49:54.87 .net
2

3 :まぐな:2012/01/05(木) 17:51:04.44 .net
2

4 :吾輩は名無しである:2012/01/06(金) 23:45:51.27 .net
いきなり質問ですまんが、近現代で魯迅と巴金以外にいい作品残してる作家、誰か知らないか?

5 ::2012/01/07(土) 01:13:48.50 .net
関西ゲスゴキブリソドム人種絶滅祈願

6 :吾輩は名無しである:2012/01/07(土) 01:23:12.04 .net
>>4
老舎とか銭鐘書とか莫言とかは駄目なんですか?

7 :吾輩は名無しである:2012/01/07(土) 11:35:11.41 .net
>>6
おおサンクス、早速読んでみるわ

8 :吾輩は名無しである:2012/01/07(土) 11:36:26.44 .net
また石原。悪種消えろ

9 :吾輩は名無しである:2012/01/07(土) 11:37:40.22 .net
完全な遊戯
BookOffに行ったら105円で叩き売りされてたよ。
立ち読みしてみたが、その内容はただの強姦エロ小説だった。
身障者の女性を監禁し強姦、最後に崖から突き落として殺害するというお話。
文学には程遠いし、娯楽としてワクワクさせてくれるわけでもない。
ではエロ小説としてペニスを勃起させるかというと、そんな力もない。
ペラペラとページをめくるたびに生まれるのは、不快感だけ。
その不快感も、精神を蝕まれるような妖しく禍々しいものではなく、
「こんな本読んで時間を無駄にした」といった感じの不快感。

本を読んでわかった事は、もしも狂ったDNAというものが実在するなら、
石原先生こそ女性と身障者を蔑視する狂ったDNAの持ち主で、
先生の書く小説はそのDNAの産物だという事。

結局105円の値打ちもないと判断して買わなかったが、
今もあの1冊はBookOffの本棚の中で、
運悪く手に取った人に不快感を与える機会を待っているのだろうか……。

10 :吾輩は名無しである:2012/01/07(土) 11:37:52.69 .net
   /~三三三\     1955年頃(昭和30年)に石原慎太郎のデビュー作「太陽の季節」が芥川賞を取り映画化される
  /彡≡≡ミミ \    太陽族という言葉を生み出し、社会現象となる
 ///     ヾ_ノヘ      「子どもがどんな本を読んでいようと、親は気にする必要はない。」
 ヒ|      ||  「わたくしの家庭では、妻や、母親は反対するが、
 ヒイ 三_ _三 Y| わたくしは子どもたちの前でヌード写真の氾濫した雑誌を隠さぬことにしている。」
 >H`・-H-・´|-|<  「考えてみると、世の親はなにがゆえにヌード写真を子どもの目の前から隠そうとするのだろうか。
`||丶_ノ丶_ノ ||  肉体が美的に劣るという劣等感からだろうか。いずれにしても、美しいものを隠すということは不自然だ。」
 ヒ| _ノ (_)丶_ ノノ  『完全な遊戯』http://livedoor.blogimg.jp/chakuriki/imgs/6/8/6801a359.png                  
  | 〈ト ェ ェ ェ ェイ〉 |  >身障者の女性を監禁し強姦、最後に崖から突き落として殺害するというお話。
  丶   ̄ ̄  //                       ↓
  丶`ー―― /\  石原知事は、規制対象となる性的な漫画について「世の中に変態ってやっぱりいるからね、
  /|\ ̄ ̄ / /| 気の毒な人でDNAが狂ってて。子供にさらさないように処置しただけ」とし、
 / | /トー<  / |  現代の漫画に対しては「何の役にも立たないし、害がある」と批判した。
   |/ L_/ \/ <   石原が売れ出したあたりから強姦の件数は急激に上がっている
              http://hakusyo1.moj.go.jp/jp/52/image/image/h006004001001e.jpg

11 :吾輩は名無しである:2012/01/14(土) 15:49:10.70 .net
張愛玲の『半生緑』読んだことある人感想教えてください
できれば内容のまとめもお願いします

12 :吾輩は名無しである:2012/01/25(水) 08:00:36.87 .net
魯迅が夢に出てきた
なぜか我が家に少し滞在していった
噂どおりめちゃくちゃ温厚でいい人でした、俺の持ってる魯迅選集見て苦笑してた

13 :吾輩は名無しである:2012/02/03(金) 16:17:43.94 .net
どうせなら全集を買えって?

俺は旧正月になると決まって「祝福」を読む。

14 :吾輩は名無しである:2012/02/03(金) 18:40:19.37 .net
残雪って作家噂ですげえと聞いたけどどうなの?

15 :吾輩は名無しである:2012/02/03(金) 23:22:30.41 .net
残雪は池澤版の世界文学全集に載ってるな。
ベトナムのパオ・ニンと一緒に収録されてる。
ノーベル賞とった高行健と同じように、文化大革命を背景にしてるってところがある。
魯迅がノーベル賞とれない理由はそこら辺にあるのかも。
近代中国は中国の作家よりもパール・バックみたいな作家の方が良く描けてるかもしれない。
横光利一の『上海』なんかと比べてもちょっと格が違う感じ。
埴谷雄高とか安部公房みたいに戦前は台湾や大陸で育った作家も多いのに、その経験みたいなのが生かされてないとこはある。
パール・バックにしてもチベットを調べてた探検家の推薦が無かったらノーベル賞とれなかったらしい。
その探検家も第二次大戦を境に名声を失ったらしいし。

16 :吾輩は名無しである:2012/02/11(土) 01:11:21.44 .net
楚辞、詩経以来の文人国だと思ってたけど、やはり共産主義が蔓延した20世紀には不作だったのか?

17 :吾輩は名無しである:2012/02/12(日) 04:42:32.03 .net
それでも、中国は今でも李白や杜甫辺りの古代世界と繋がる回路みたいなのがまだ有るんだと思う。
中上健次の路地が失われて後期は韓国に行ったみたいに、この前NHKでやってた『秘境・雲南』みたいなのを観ると、高行健の『霊山』みたいなのも生まれる余地が有るんだと思う。
ただ、やはり現代よりは、魯迅なんかの近代文学の方がやはり熱いのかも。

18 :吾輩は名無しである:2012/02/21(火) 23:14:14.36 .net
●10歳未満の子供のオシッコで作られるタマゴ料理
 http://www.ministryoftofu.com/2011/03/boy-urine-soaked-eggs-listed-as-local-specialty-intangible-cultural-heritage/


19 :轢き逃げされた女の子:2012/02/23(木) 14:21:46.64 .net
昨年・2011年10月に広東省仙山市で2歳の女の子(悦悦)が車にひき逃げされ
た後、通りかかった18人が誰も助けようとせず、この女の子は別の車に轢かれて
しまい、その後病院に運ばれたものの、死亡してしまうという事件(小悦悦事件)
が起きた。
この時の一部始終は視カメラにおさめられていて、中国人の道徳はここまで落ちて
しまったかと話題になった。


20 :吾輩は名無しである:2012/02/23(木) 14:29:51.92 .net
http://www.youtube.com/watch?v=Nr_eThF6I00
第二次上海事変における中国人による日本人捕虜の残虐処刑 (1996 CNN)
http://www.youtube.com/watch?v=BkMcj4vQtRU
China's massacre in Tibet. Shooting at Tibetan pilgrims
http://www.youtube.com/watch?v=qOJeA0s3x2A&feature=related
Tiananmen Square Massacre. The 1989 Student Democracy Movement, Beijing China
http://www.youtube.com/watch?v=hTKNENM2WoQ&feature=related
チベットにおける中国軍の蛮行
http://www.youtube.com/watch?v=RE9nA00VEV0
ウイグルでの中国人による人間狩り   Man hunting by Chinese in Uighur

21 :吾輩は名無しである:2012/03/18(日) 16:42:32.74 .net
中国のポストモダン作家っていますか?
面白いのがあったら翻訳出版してほしい

22 :吾輩は名無しである:2012/03/20(火) 04:09:27.15 .net
中国の詳細な近代作家の系譜がほしい
共産主義政権になってしまってからは官憲に監視されるから書きたいこともかけなかったのかね?
最近のほうが共産党に批判的な作品を書きやすいとかある?

23 :吾輩は名無しである:2012/03/20(火) 07:01:08.37 .net
>>21
莫言はポストモダンの部類に入ると思う。
伊坂幸太郎もファンらしいし。
>>22
政治的には日本がいつから現代なのかってのは、難しい。
吉田茂なのか田中角栄なのか中曽根康弘なのかってのは、判断しにくい。
それに対して、中国の場合はとう小平の「改革・開放」路線が始まってからだと、ハッキリ言える。
ただ、中国の現実の生活ってのは建築や風習なんかに前近代や近代的なものを多く残しているわけで(これはインド、中東、ヨーロッパ、アフリカなんかもそう)、ハッキリとある時期から現代的な文化に変わるってことは無いのかも。
また、世界四大移民の客家を初めとする華僑なんかが世界の各地で経済的な動きを加速させてる訳で、共産党の権力が強大でも、それを上回る形での民衆の力みたいなのがあるらしい。

24 :吾輩は名無しである:2012/03/25(日) 13:08:56.44 .net
莫言や残雪がカフカ的な寓意の作家なのかな
政治的なのは老舎
じゃあ日本の川端とか泉鏡花のような、中国の習俗や美意識などを書いた耽美派の作家としては誰がいますか?

25 :吾輩は名無しである:2012/03/25(日) 20:13:17.92 .net
莫言は全然カフカじゃないよ
ラテアメにずっと近い

26 :吾輩は名無しである:2012/03/26(月) 13:16:04.67 .net
共産化してるときのほうがレベルは高いよ

27 :吾輩は名無しである:2012/03/27(火) 13:06:05.37 .net
http://zh.wikipedia.org/wiki/Category:中国现代作家
これみても中国のwikiには100しか中国作家が載ってない。普通に考えてもっといるはずなのに。
日本作家のカテゴリは200以上あるのに。

28 :吾輩は名無しである:2012/03/29(木) 14:57:53.25 .net
ペマ・ガルポ著『最終目標は天皇の処刑・・・
      中国「日本開放工作の恐るべき全貌」』
  2012年1月、飛鳥新社、

日本人が読めば背筋が凍る、ここまで来ている侵略工作。
チベット出身者だから分かる中国の悪辣な戦略。
すべてが40年前に発掘された文書通りに進行中。
中国共産党作成の「日本解放第二期工作要綱」収録。
(目次)
第1章 チベットと日本(東日本大震災;台湾からの義援金 ほか)
第2章 私の故郷チベット(中国によるチベット支配の始まり;ガラスの城 ほか)
第3章 最終目標は“天皇制の廃止”(操られる日本人;「日本解放第二期工作要綱」ほか)
第4章 米国の思惑、中国の野望(周恩来・キッシンジャー会談;日米経済戦争 ほか)
第5章 いま、日本は何をなすべきか(三つの課題;アジアの勇

29 :吾輩は名無しである:2012/04/27(金) 23:04:16.32 .net
こいつは興味深いスレ

『阿Q正伝』しか読んだことない者だけど
なにかおすすめを一冊教えてくれ
露伴なんか好きでほんの少し気になってたんだ

それと造詣がわりと深いひとに質問なんだけど

・やっぱり世界史に出てくるような古典なんかも読むの?

・中国というと金盾なんかに代表される
いわゆる表現の自由が乏少なイメージがあって
それらの影響は良くも悪くも文学作品に見受けられるものなの?

やっぱり海外作品が比較的無規制な日本でも
マイナーと言わざるを得ないジャンルだと思うんだ
俺が無知なのはいわずもがな

30 :吾輩は名無しである:2012/04/29(日) 11:12:45.80 .net
でも出版して発禁になって国外退去になるくらいだから表現は一応できるんでわ?
文革で青春を壊された世代が傷痕文学なんてジャンルも作ってるし
古典は漢詩とか沢山すごい詩人がいる
散文では唐代らへんの小説が全集にまとめられて収められてる、三国志とか水滸伝は基本

31 :吾輩は名無しである:2012/04/29(日) 12:18:05.95 .net
泰淳と史記

32 :吾輩は名無しである:2012/04/29(日) 19:47:24.21 .net
レス感謝します

>>30
傷痕文学、ググってみたけど、
漠然と欲していた中国文学のイメージに近似していると思った。
漢詩は苦手意識が……
三国志、水滸伝は横山光輝作ならば

>>31
泰淳は武田泰淳のことですよね?
『富士』なんか結構愉しんだ覚えがありますけど、
『中国小説集』なるものがあるんですね。知りませんでした。興味ぶかいです
史記は横山光輝ならば

33 :吾輩は名無しである:2012/05/03(木) 20:30:27.60 .net
<Sale>中国語版の書籍<文系・理系・ITの諸分野>(格安)
ttp://lang-8.com/194279/journals/1457398/

34 :吾輩は名無しである:2012/05/03(木) 21:28:39.83 .net
>>24
>中国の習俗や美意識などを書いた耽美派の作家としては誰がいますか?

伝統習俗はさておき日本浪漫派の影響を受けた浪漫派作家として
郁達夫がいます。
まあ、中国の佐藤春夫といったところですかね。




35 :吾輩は名無しである:2012/05/04(金) 14:16:34.53 .net
泰淳は史記の世界と滅亡についてだな

36 :吾輩は名無しである:2012/05/28(月) 16:47:56.84 .net
ここ百年の作品で中国神話をうまく使った長編の幻想小説的なものでオススメはないでしょうか

37 :吾輩は名無しである:2012/07/26(木) 23:06:57.96 .net
岩波は『紅楼夢』を復刊をしろ

38 :吾輩は名無しである:2012/07/27(金) 19:42:54.97 .net
中国神話って例えばどんな書物に収録されてるの?読みたい

39 :吾輩は名無しである:2012/07/28(土) 22:38:50.60 .net
『杜甫詩注』吉川幸次郎 著 11月刊 第一期10冊 岩波書店

キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

40 :吾輩は名無しである:2012/08/08(水) 23:18:29.39 .net
王朔は今どうしているのでしょう

41 :W・バルドーフィシュグス・チャン:2012/09/12(水) 10:31:43.79 .net
●原爆投下は正しかった。
 http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/history2/1284354718/l50
 
 中国人の大多数はそのように考えている。

42 :吾輩は名無しである:2012/09/12(水) 18:24:05.11 .net
シンデレラの原型は中国民話。

43 :吾輩は名無しである:2012/09/12(水) 21:57:42.30 .net
四書五経は言うに及ばず、中国文学は全て朝鮮文学の翻訳である。
ちなみに、仏典は勿論、インド文学もまた同じである。

44 :吾輩は名無しである:2012/09/12(水) 22:00:08.53 .net
ただし、朝鮮語の原書は度重なる半島征服戦争の戦火により全て失われた。

45 :吾輩は名無しである:2012/09/12(水) 22:02:05.10 .net
しかしながら、朝鮮語の原書は度重なる半島の戦火のために全て失われている。

46 :吾輩は名無しである:2012/09/18(火) 13:54:05.17 .net
●臆病ユニクロ「尖閣は中国領」反日国家に媚を売るクズ売国企業確定.

国益より自社の利益優先 不買運動で潰せ 倒産に追い込め

http://www.news-us.jp/article/292785642.html


47 :吾輩は名無しである:2012/09/19(水) 23:04:32.28 .net
中国の反日デモで破壊行為に走る。日本の領海すれすれに船舶を集め、
恫喝まがいの圧力をかける。
中国の粗暴な振る舞いが国際社会で物笑いの種になり、中国人みずからの
手で中国という国を侮辱していることに気づかない。

・・・頭から湯気を立てている人たちに、聞く耳はなかろう。
抗議すべきは抗議し、追い払うべきは追い払う。挑発には乗らない。
(ヨミウリ、”編集手帳”より)

48 :吾輩は名無しである:2012/09/21(金) 10:23:35.73 .net
>>47
これが、国家がさんざんに煽って、あれだけメチャクチャなことをやった中国の
暴徒どもに対する日本の代表的一般紙の (日本一の発行部数を誇る新聞)の
代表的コラムの見解だ。
 こんな程度の文は普通の主婦だっていくらでも書けるし、井戸端会議で
出る話のレベルではないか。

何も語ってないに等しい。 財界と中国におよび腰で、かと言って、野田政府の
外交にも、石原都知事に対する自社の見解も口をつぐんだまま。
見識もなければ勇気もない。ジャーナリストの名を、そっこく返上したらいい。

49 :吾輩は名無しである:2012/09/21(金) 10:30:52.65 .net
>>48
君のような人が多数派になるとヤバイと思う。


50 :吾輩は名無しである:2012/09/21(金) 20:51:51.19 .net
聊斎志異面白いけど平凡社ライブラリー高い

51 :吾輩は名無しである:2012/09/21(金) 23:51:40.90 .net
古本屋で平凡社の黄色い大きいヤツを買えば?

52 :吾輩は名無しである:2012/09/22(土) 01:42:55.20 .net
あれは定価2000円位だったかな?
中国人に受験勉強絡みの話で『生き地獄』について触れたら
「よく知ってるねー」と笑っていたから
「聊斎志異」所収の話は未だに中国人の教養の範疇に入っているんでしょうね。



53 :吾輩は名無しである:2012/09/22(土) 06:03:26.82 .net
>>50
http://www003.upp.so-net.ne.jp/haoyi/guanhua/classics/liaozhai.htm

以下で検索すると安く手に入るよ〜
http://www.kosho.or.jp/servlet/top


54 :吾輩は名無しである:2012/09/26(水) 14:49:14.31 .net
白雪 (BAIXUE)大阪のミナミ、日本橋で結婚詐欺や留学詐欺
http://uni.2ch.net/test/read.cgi/bouhan/1338348779/

中国ハルピン出身の25歳身長168cmロング茶髪で目立つ
ミナミで出会い系、ワクワクハピメ、チャイキャバなど。のべ40人、数千万搾取。売春相手は300人超え。
被害者、中国組織から恨まれており殺されるかも?HIV感染してる可能性大でセックスした男は注意な。
現在警戒して大阪以外の松山か香港、上海、ハルピンに潜伏の情報あり。日本男ナメ過ぎなので協力を!


55 :吾輩は名無しである:2012/09/26(水) 16:11:56.95 .net
【青山繁晴】中国に狙われる沖縄 26:44
http://www.youtube.com/watch?v=XEOX81ABrM4&feature=relmfu
尖閣諸島が中国領ではない5つの理由 15:08
http://www.youtube.com/watch?v=05x4iciT_z8&feature=related
中国軍事力の真実[桜H24/2/25]  3本の動画
http://www.youtube.com/watch?v=YeMo1JaOm0U&feature=list_other&playnext=1&list=SP742E374F1A55EBAD
尖閣諸島・日中もし戦わば[桜H24/6/9] 3本の動画
http://www.youtube.com/watch?v=Itu8VN7UrSo&feature=list_other&playnext=1&list=SPE6A5B81B8A7DB63E
!】日本が核武装したら世界はどうなる[桜H24/6/23] 3本の動画
http://www.youtube.com/watch?v=C8lGIqJV_k8&feature=list_other&playnext=1&list=SPF6E7CF849E89964C

宮脇淳子と語る真実の中国史 1:31:18
http://www.youtube.com/watch?v=SEuE0sDu_dc&feature=relmfu
宮脇淳子再び登場! 1:36:54
http://www.youtube.com/watch?v=tUY_Siu-BFk&feature=relmfu
宮脇淳子が語り尽くす!中国講座 1:33:06
http://www.youtube.com/watch?v=IiJ2iF-zHlc&feature=relmfu

【井上和彦】韓国軍の実力を徹底分析![桜H22/6/24] 25:14
http://www.youtube.com/watch?v=tSyG0amF6Xk&feature=related
【井上和彦】韓国レポート・第2弾[桜H21/10/29]  22:15
http://www.youtube.com/watch?v=DVQ6T4DZ1_k&feature=relmfu
【井上和彦の韓国レポート】NLL(北方限界線)越しに北朝鮮を望む[桜H21/10/15] 22:35
http://www.youtube.com/watch?v=I7VJbRNOycw&feature=relmfu
井上和彦】北方限界線とは?緊張を増す南北朝鮮情勢[H22/6/2] 25:16
http://www.youtube.com/watch?v=vmn5l1fVsPA&feature=relmfu
【井上和彦】北朝鮮軍分析 Part1[桜H22/7/8] 23:43
http://www.youtube.com/watch?v=A54RvpIpQqw&feature=relmfu
【井上和彦】北朝鮮軍分析 Part2[桜H22/7/12] 22:47
http://www.youtube.com/watch?v=2RIAyW9p6jE&feature=relmfu
竹島問題-31本の動画
http://www.youtube.com/watch?v=BRE4DdgG-Rk&feature=rellist&playnext=1&list=PL879B0C2ABBBC157E

56 :吾輩は名無しである:2012/09/30(日) 17:13:47.44 .net
日本に来ている中国人のマナーは悪い。
彼らは日本と日本人をバカにしているからマナーなんて考えていない。

『トイレは並んで下さい』
『エスカレータ一列に並んで乗って下さい』
『大浴場では大声を出さない 飛び込まないで下さい』 
『銭湯は、まず体洗ってから入って下さい』

これだけ中国人に守らせるのも大変。

57 :吾輩は名無しである:2012/09/30(日) 22:27:46.32 .net
>>56
それは世界中でですよ

マナーの悪さは一番、シナ人、二番ユダヤ人ってかんじ

だからといって馬鹿にしてはいけないし、戦争もすべきでない
そういう相手を大らかに受け入れる度量を持ちたいものです


58 :吾輩は名無しである:2012/10/02(火) 22:33:50.22 .net

「日本が尖閣列島を盗んだ」とする中国外相の国連演説には、あきれて言葉
を失う。
領土問題は存在しないと主張する日本に、中国側は『盗人の論理だ』と応戦
したとか。

59 :吾輩は名無しである:2012/10/02(火) 22:45:42.29 .net
「歴史問題も絡め、ありもしない日本の『非』が大声で宣伝されている。
もう一つ、中国には島の『国有化』を収奪と考える人が多いらしい。
日本政府が長年、民間の日本人から島を賃借して管理してきたことを知らない
から、金に飽かして奪い取ったと思うようだ。
これも濡れ衣であろう。」
(読売、編集手帳)

60 :吾輩は名無しである:2012/10/02(火) 22:52:55.38 .net
>>58-59
日本政府も屁タレだが、この読売の編集手帳野郎もまったくの屁タレだ。
こんなことブツブツ言って、何の効果がある??
シナの非道に何も言ってないな。 
財界が恐いんだろ。 

61 :吾輩は名無しである:2012/10/02(火) 22:54:26.28 .net
>>57
シナ人やシナに対しては、実におどおどしてるな。

だからバカにされるんだよ。

62 :吾輩は名無しである:2012/10/09(火) 21:39:55.87 .net
华淑敏の原始股の日本語訳を探してるんだけど、ないのかな?
誰か教えて

63 :吾輩は名無しである:2012/10/09(火) 22:33:01.40 .net
莫言はノーベル賞とれるか?

64 :吾輩は名無しである:2012/10/09(火) 22:57:19.75 .net
★中国人観光客お断り (フランスの高級ファッションブランド)

2012年10月5日、フランスの高級ファッションブランドが、2014年にパリで
オープンさせるホテルを「中国人観光客お断りにする」と発表した。

「中国人観光客はいつになったら海外で品位ある行動がとれるようになるのか」
と題した記事が中国のブログサイト・鳳凰博報に掲載された。
以下はその内容。
「品位」とは素養、品格、教養が合わさったものであり、金や権威がある
からといって必ずしも備わっているとは限らない。
海外旅行ができる中国人は金持ちや権力者に限られているが、どちらの
層も世界の人々に好印象を与えてはいないようだ。

65 :吾輩は名無しである:2012/10/09(火) 22:57:56.85 .net
http://news.livedoor.com/topics/detail/7025349/

66 :吾輩は名無しである:2012/10/09(火) 23:21:04.38 .net
中国文学について語れる奴は誰もいないんだな

67 :吾輩は名無しである:2012/10/10(水) 11:15:21.93 .net
三国志とか水滸伝は別にスレがあるからね
それでも他に語れるものは沢山あるが

68 :吾輩は名無しである:2012/10/11(木) 23:34:41.23 .net
>>63
莫言だったね。

69 :吾輩は名無しである:2012/10/24(水) 17:55:53.90 .net
ノーベル文学賞「魯迅は拒否していた」…関係者が明かす
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=1024&f=national_1024_017.shtml

ノーベル文学賞の終身選考委員であるシェル・エスプマルク氏は23日、
訪問先の上海で、中国人作家と同賞のかかわりについて説明した。

エスプマルク氏によると、ノーベル文学賞を選考するスウェーデン・アカデミーは
中国近現代の代表的作家である魯迅への賞授与を検討したが、魯迅自身が拒絶したという。中国新聞社が報じた。

エスプマルク氏によると、スウェーデン・アカデミーは1930年代になり、ア
ジアの作家をノーベル文学賞の候補者として考えるようになった。
1913年にインドの詩人、タゴールに賞を授与したことはあったが、英国からの推薦であり、英訳詩に対する評価だったという。

1936年に、同アカデミーは中国に関係者を派遣し、魯迅に面会して候補のひとりにすることを打診した。
しかし魯迅本人が「あまり興味がない」と言って拒絶した。
魯迅は、「今の中国には、ノーベル文学賞候補者に値する作家がいない」とも語ったという。
魯迅が同年10月に死去したため、ノーベル文学賞の授与は実現しなかった。

その後、「北京好日」などで知られる林語堂(1895−1976年)がノーベル文学賞の候補になったが、
「中国の変化を記述した作品だが、人物描写の正確さや、作品の力量や深さがまだ及ばない」などの意見があり、
ノーベル賞授与には至らなかったという。

その後も、老舍(1899−1966年)や沈従文(1902−1988年)など、ノーベル文学賞の受賞者として考慮に値する作家がいたが、
本人の死去などで授与が見送られてきたという。

シェル・エスプマルク氏は自著の中国における出版記念などで訪中した。2012年3月の時点で決まった訪中という。

写真は左端が魯迅。1936年10月8日に、上海市で開催された第2回中国木彫展の会場で撮影。
魯迅は死の11日前だったが、若い芸術家のために病を冒して同会場に足を運んだという。


70 :吾輩は名無しである:2012/10/24(水) 18:15:00.70 .net
阿Q正伝
時代が清から中華民国へ変わろうとする辛亥革命の時期、中国のある小さな村に、
村の半端仕事をしてはその日暮らしをする本名すらはっきりしない日雇いの阿Qという男がいた。
彼は金も家もなく、女性にも縁がなく、字も読めず、容姿も不細工という村では最下層の存在で、
村の閑人たちから馬鹿にされている立場であった。だが阿Qは非常にプライドが高く、
「精神勝利法」と呼ばれる独自の思考法を持っており、どんなに罵られようが、日雇い仲間と喧嘩して負けようが、
結果を都合の良いように取り替え心の中では自分の勝利としていた。

ある日、阿Qは村の金持ちである趙家の女中に劣情を催し、言い寄ろうとして逃げられた上に趙の旦那の怒りを買い、
村民からまったく相手にされなくなる。
彼は食うに困り、盗みを働き、村から逃亡同然の生活を続ける中で、革命党が近くの町にやってきた事を耳にし
「革命」に便乗して意味もわからぬまま騒ぐが、
逆に革命派の趙家略奪に加担したと無実の疑いをかけられて逮捕され、弁明すらできず哀れ銃殺されてしまう。

2ちゃんねらー版
「ある街に、ブサイクニートで金にも女に縁が無い、学も無いお前らがいた
まさしく社会の底辺
ご近所や社会からバカにされていたが、お前らはプライドが高かった
そこで『勝利宣言法』という独自の思考法を持ち、2chでどんなにバカにされようが、
足立区のコンビニ前でヤンキーにカツアゲされようが、都合の良いように解釈して勝利宣言していた

ある日お前らは金持ちの家の美少女(14歳)にハァハァしてわいせつ行為に及ぼうとしたが、そこの親父の怒りを買い、
地域住民から完全に村八分にされて警察にも目を付けられる
おちんこ出たところ、『お笑い芸人の○○が昔リンチ殺人事件を起こしたらしい』と聞き及び祭だ炎上だと騒ぎながら、
真偽も確かめずに『○○は殺人者!』『○○を許すな!』と2chに書いたり凸したりしていた
すると名誉毀損で訴えられて警察に捕まり、遠隔操作だと後付で言い訳するもコピペや画像貼りつけの履歴もバレてしまい、
罰金30万円に処された。

71 :吾輩は名無しである:2012/11/06(火) 18:34:40.78 .net
★ 中国人の増減は日中関係を計るバロメータ

東日本大震災とそれに伴う原発事故の影響で、東京都の中国人は2006年以来
となるマイナス成長を記録。
その後は増加傾向に戻り、今年2012年月1日には地震前の水準までほぼ回復。
7月1日には過去最多の16万5778人を記録した。しかし先月25日に発表された統計
(10月1日時点)では15万9465人となり、わずか3カ月で6313人も減少した。
東京都在住の中国人の増減は今後の日中関係を測るバロメーターとなっている。

72 :吾輩は名無しである:2012/11/06(火) 18:38:20.67 .net
★減りだした東京都の中国人、

現在、中国人が多く住む東京の地域は、
新宿区(12万203人)、豊島区(11万632人)、江戸川区(11万118人)、
江東区(10万390人)、板橋区(9019人)、  足立区(8552人)。

今年7月1日と比べると、すべての地域で減少している。
新宿区(388人減)、豊島区(408人減)、江戸川区(597人減)、
江東区(211人減)、板橋区(578人減)、足立区(180人減)。

73 :吾輩は名無しである:2012/11/06(火) 18:44:10.18 .net
★どんどん減っている首都の中国人人口、

東日本大震災や原発事故でさえ日本を離れなかった中国人が
この3カ月間で約6000人も減少しており、東京都に住む中国人の今後の
行方が注目される。

74 :吾輩は名無しである:2012/11/08(木) 00:14:54.21 .net
大学でうっかり中国文学専攻して面白かったから卒業したら中国か台湾の大学院の中文系で勉強しようと思ったけど就職が超不安
日本の大学院で充分なもんかね、日本で就職したいし。

75 :吾輩は名無しである:2012/11/15(木) 14:07:57.14 .net
▼▼ 日本人は民度が低すぎる、田舎もののバカ騒ぎ!(渋谷の混乱)

11月14日、サッカーW杯のアジア最終予選「オマーン対日本」が行われたが、
試合終了後の興奮したファンたちによる迷惑行為が話題になっている。
試合は、日本がオマーンに2-1で勝利したが、その直後、渋谷のスクランブル
交差点では、サッカーファンたちが押し寄せ、一時混乱する事態となった。

76 :吾輩は名無しである:2012/11/28(水) 00:25:57.01 .net
瓊瑶の翻訳だしてくれ
環珠格格の完訳
古龍も
莫言とかいいから
日本の出版社だめだ

77 :吾輩は名無しである:2012/12/04(火) 00:37:45.16 .net
芥川賞作家のワンイーさんがどんどん翻訳すればいいのにと思う

78 :吾輩は名無しである:2012/12/16(日) 00:55:56.26 .net
【平妖伝】中国の神秘思想と秘密結社【墨家】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/study/11908/1355547433/l50

79 :吾輩は名無しである:2013/01/17(木) 15:57:05.20 .net
武器を取ってはならない、というのはまちがいないことだ。しかし日本の平和主義者
のようにそれだけを唱えていても、世界平和は実現しない。

アフリカの内戦では、武器を持たない人々が武器を持った人々に虐殺されると
いう当然の帰結を見せたし、日本の総理が靖国神社に参って平和を祈願するだけで
非難する中国は、過去にではなく現在ただ今、武器の輸出国だ。

世界のどこかで無辜の人々が中国製の武器で無数に傷つき死んでいる。
中国はそのことについて、一体何と説明するつもりなのだろう。
(曽野綾子、透明な歳月の光『外国人部隊 汚名着る道を選んだ覚悟』)

80 :吾輩は名無しである:2013/01/18(金) 06:23:56.08 .net
ワンイーじゃなくてヤンイーだが
彼女の日本語で翻訳されたら
中国人作家がかわいそうだろ

81 :吾輩は名無しである:2013/01/19(土) 20:09:52.18 .net
●中国から韓国に高濃度の有害粒子が飛来 (鉛、ヒ素) 

2013年1月17日、韓国・聯合ニュースによると、
韓国国立環境科学院は2012年11月末から4回にわたり高濃度の微小粒子状物質が
中国から韓国に入り込んで来たという。
1月18日、環球時報が伝えた。報道によると、昨年11月28日に韓国で初の砂じん嵐が
観測された。ゴビ砂漠と中国北部の砂じんがはるばる韓国にまで達したもの。
砂じん濃度だけではなく、鉛濃度、ヒ素濃度も通常の4〜17倍程度高まった。

82 :吾輩は名無しである:2013/01/22(火) 13:57:17.50 .net
>>80
同感。
やっぱり中国に造詣の深い、それでいて昨今の単純な敵対感情に犯されていない日本人でないと駄目だと思う。(中国共産党のダメさ加減について知っているのは当然として)
少なくとも貝塚茂樹クラスの人でないと原文軽視の超訳になってしまうこと疑い無い。

83 :吾輩は名無しである:2013/09/18(水) 02:41:24.04 .net
ninja

84 :!ninja:2013/09/18(水) 02:43:52.49 .net


85 :吾輩は名無しである:2013/09/18(水) 04:27:30.56 .net
>>82
翻訳に関しては単純に、フラットなスタンスで翻訳できる人でいて、
それでいて日本語の表現力がある人でないとだめだろう。

86 :吾輩は名無しである:2013/09/20(金) 14:27:26.94 .net
三侠五義買ったけど抄訳だったから読む気がしない

87 :吾輩は名無しである:2013/10/18(金) 08:55:52.28 .net
中国人作家でパールバックを超える人ってだれ?
でてきていますか?

88 :吾輩は名無しである:2013/11/25(月) 17:09:33.98 .net
中国哲学文学科:教員紹介
http://bunbun.toyo.ac.jp/chutetsu/staff.htm

89 :吾輩は名無しである:2013/12/23(月) 18:29:30.98 .net
斯波六郎「中国文学における孤独感」
http://www.mermaid-tavern.com/book/bk1/b1/bk1_0029.html

90 :吾輩は名無しである:2013/12/24(火) 19:36:06.63 .net
日本の中国文学者は中国の学者とちゃんと交流しているんですか

91 :吾輩は名無しである:2014/01/15(水) 19:16:53.95 .net
>>87
パールバックも詩人だね。そういえば中国に詩人ってたくさんいそうだけど
現代の中国で有名な詩人とかいますか?

92 :吾輩は名無しである:2014/01/15(水) 20:23:21.00 .net
ムータンとか

93 :吾輩は名無しである:2014/01/18(土) 09:31:31.25 .net
三国志は文学的な観点から見てどんなもんでしょうか

94 :吾輩は名無しである:2014/01/18(土) 12:53:27.51 .net
たいした価値は無い

95 :吾輩は名無しである:2014/01/19(日) 16:52:07.53 .net
じゃあこの時代の建安文学はどんなもんでしょうか

96 :吾輩は名無しである:2014/01/19(日) 16:53:11.98 .net
それも大した価値は無い

97 :吾輩は名無しである:2014/01/27(月) 18:45:06.25 .net
現代東アジア文化年譜
http://www.asahi-net.or.jp/~LT3M-OOB/alist_j.htm

98 :吾輩は名無しである:2014/02/14(金) 01:32:32.10 .net
衛慧って今なにやってんだろ

99 :吾輩は名無しである:2014/04/18(金) 21:03:26.17 .net
スレ違いだけど、
タイ名門大学チェンマイ大学での中国人観光客追い出しの動き。
大学正門には中国語を話せるボランティアが立ち、観光客が学内に入らないよう
案内しているという。

「立ち入りには身分証の提示が必要です」との中国語看板もある。

チェンマイ大学が2月末に実施した学生アンケートによると、80%が中国人観光客に
反感を持っていることが明らかとなった。
キャンパスに入り込んだ観光客が大声で騒いだり、列の割り込みやゴミのポイ捨てなどの
マナー違反を平気で行うためだという。
 ttp://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=86685
4月15日、AP通信、
相変わらず、あちでもこちでも騒がしくて反省もない民族だ。

100 :吾輩は名無しである:2014/04/19(土) 17:29:08.50 .net
日本でも騒がしいシナの客はクレイムしたらいい。
日本人って迷惑そうな顔しても黙っているでしょ?

101 :吾輩は名無しである:2014/04/22(火) 00:02:55.18 .net
莫言のおすすめを教えてください
あらすじ読むと白檀の刑とあめいが気になりました

102 :吾輩は名無しである:2014/04/22(火) 11:30:44.11 .net
>>100
今の日本人はシナから来る客はゼニを持っているから、つまり「オモテナシ」
の心100%だ。
シナ人のマナーを不快に感じても、ゼニ持ちには寛容なのが今の日本人。

103 :吾輩は名無しである:2014/04/23(水) 12:03:25.00 .net
中国製品の危険性は今も変わらない。
だから食品関連は絶対に口にしないほうがいい。 アメリカでシナ産の
ペットフードで何万匹とも言われるペットが死んだ。

日本では2002年、今から20年も前にファミリーレストランでホウレン草の
冷凍品から基準値を超える農薬が検出されたのが発端になった。

この当時の中国の農民の民度も素手で農薬を掴んで畑に裸足で入るような、いい加減
なものだった。

104 :吾輩は名無しである:2014/04/28(月) 14:46:43.28 .net
中国(China)
http://ameqlist.com/asia/china/000.htm

105 :吾輩は名無しである:2014/04/29(火) 01:50:52.83 .net
李白 杜甫 韓愈 王維 白居易の全集を先月完読した

106 :吾輩は名無しである:2014/04/29(火) 15:02:19.20 .net
>>105
だから、どうだって言うのか?

107 :吾輩は名無しである:2014/04/29(火) 21:27:28.92 .net
王 維(701 - 761)
李 白(701 - 762)
杜 甫(712 - 770)
韓 愈(768 - 824)
白 居易(772 - 846)

聖武天皇(701 - 756)
ラービア・アル・アダウィーヤ(717 - 801)
大伴家持(718 - 785)
シャーフィイー(767 - 820)
空海(774 - 835)

108 :吾輩は名無しである:2014/04/30(水) 11:08:11.73 .net
Chinese literature
http://en.wikipedia.org/wiki/Chinese_literature

109 :吾輩は名無しである:2014/05/03(土) 11:43:13.63 .net
東アジアの100冊
http://ameblo.jp/krikindy/entry-10567368207.html

<中国>=全26点
●詩論(朱光潜)                ●中国建築史(梁思成)
●中国法律と中国社会(瞿同祖)       ●中国哲学略史(馮友蘭)
●中国文化要義(梁漱溟)          ●原儒(熊十力)
●漢語史稿(王力)               ●魏晋玄学論稿(湯用彤)
●中国歴史概要(翦伯贊編)         ●中国の伝統美学(李澤厚)
●仏教と中国伝統文化(蘇淵雷)       ●簡明な中国歴史地図集(譚其驤)
●近代中国社会の新陳代謝(陳旭麓)    ●古代を疑う時代を脱する(李学勤)
●村落からみた文化と権力(王銘銘)     ●明清時代の士大夫研究(趙園)
●寒柳堂集(陳寅恪)              ●談芸録(銭鍾書)
●郷土中国(費孝通)              ●現代中国思想の興起(汪暉)
●儀礼のなかの美術(巫鴻)          ●兵は詐を以て立つ 「孫子」を読む(李零)
●アヘン戦争から五四運動まで(胡縄)    ●中国文学史新(章培恒、駱玉明)
●中国政治経済史論 1949−1976(胡鞍鋼)  ●東亜儒学九論(陳来)

110 :吾輩は名無しである:2014/05/08(木) 10:14:40.91 .net
生きる意味求め大量の本盗む、社会科学系の本を中心に800冊以上。
http://www.narinari.com/Nd/20130722278.html

現行犯逮捕ということもあり、男はあっさり万引きを自供。
李と名乗った男は、2月ごろからこの店で万引きをするようになり、週に3、4回犯行に及んでいた。
盗んだ本は800冊以上で、読み終わった本は売り飛ばして小遣いにしていたという。
大量の本を盗んだ理由は、「生きる意味がわからなかった。本を読んで答えを見つけたかったんです」と答えているそうだ。

111 :吾輩は名無しである:2014/05/15(木) 17:13:58.45 .net
朱子学の基本となる書
http://mokusai-web.com/shushigakukihonsho/shushigakukihonsho.html

112 :吾輩は名無しである:2014/05/26(月) 19:48:44.25 .net
Category:水滸伝の登場人物
http://ja.wikipedia.org/wiki/Category:%E6%B0%B4%E6%BB%B8%E4%BC%9D%E3%81%AE%E7%99%BB%E5%A0%B4%E4%BA%BA%E7%89%A9

113 :吾輩は名無しである:2014/05/27(火) 08:04:57.45 .net
「清朝最後の王女」愛新覚羅顕gさん死去
http://www.nikkansports.com/general/news/f-gn-tp1-20140526-1307549.html

日中関係筋が26日明らかにしたところによると、中国清朝の元王女で「東洋のマタ・ハリ」と呼ばれた川島芳子の実妹である愛新覚羅顕gさんが死去した。95歳だった。死亡した日時や場所、死因は不明。

 1918年、清朝粛親王の第十七女として旅順(現・遼寧省大連市)で生まれた。中国で生存する「清朝最後の王女」と呼ばれた。

114 :吾輩は名無しである:2014/06/01(日) 08:49:44.69 .net
『関西出将,関東出相』
http://blog.goo.ne.jp/shizuo_asogawa/e/d7f636cafe7b7504bd1f8d2e422ff372

115 :吾輩は名無しである:2014/06/10(火) 10:44:04.20 .net
Lu Xun
(September 25, 1881 – October 19, 1936)

Hangzhou High School alumni
1881 births
1936 deaths
Peking University faculty
Chinese literary critics
Chinese expatriates in Japan
Modern Chinese poetry
Modernist writers
Writers from Shaoxing
Pseudonymous writers
Tohoku University alumni
Republic of China writers
Educators from Zhejiang

116 :吾輩は名無しである:2014/07/15(火) 14:38:18.07 .net
朱自清って日本で話題にならない?

117 :吾輩は名無しである:2014/10/16(木) 21:56:10.96 .net
中日韓の共通常用漢字800字、選定草案が発表 
http://j.people.com.cn/94473/8319095.html

118 :吾輩は名無しである:2014/11/03(月) 22:42:21.20 .net
現代小説につまった中国の「今」 泉京鹿さん
http://j.people.com.cn/96507/98193/6755539.html

119 :吾輩は名無しである:2014/11/16(日) 09:12:00.63 .net
东亚人文100导读
http://baike.baidu.com/view/4223068.htm

120 :吾輩は名無しである:2014/11/19(水) 00:14:15.31 .net
英国の漢学者が12年かけて「易経」を英訳

 かつてオックスフォード大学で指導教官などをつとめたDavid Hawkes氏と共に
「紅楼夢」など多くの中国文学の古典を英訳した英国の漢学者、John Minford氏が今月、
米ニューヨークで最新の訳書「易経」を発表した。
1千ページ近くのこの英文書は「易経」六十四卦を詳細に解説した、
同氏が12年かけて完成させた大作だ。米国の僑報が伝えた。

 現在オーストラリアに居住しているJohn Minford氏は新書の出版についての電話取材で、
「易経」に含まれる哲学的な教養、すなわち全てを一つの大きな環境に置いてとらえること、
問題発生の周辺の要因を見ること、またこうした要素を深く反省すること--を評価していると語った。(編集YH)

 「人民網日本語版」2014年11月18日

http://j.people.com.cn/n/2014/1118/c94689-8810715.html

121 :吾輩は名無しである:2014/11/19(水) 12:57:25.50 .net
自殺したフォックスコン工員の詩、中国の若者に共感広がる

「組み立てラインの前でぼくは鉄のように立っている、ぼくの両手は飛んでいる。
もう何日、何夜、 こうやって眠りに落ちながら立っているのだろうか」 (2011年、ネットフォーラム「豆弁」に掲載)

「ぼくはもう一度高い山の頂に登りたい、失われた魂を呼び戻したい。
また空を感じたい、あの明るい青に触れたい。でもこの何一つできない。だからこの世を去ることにする」

許立志
http://baike.baidu.com/view/5724051.htm?fr=aladdin

122 :吾輩は名無しである:2014/11/19(水) 14:08:47.97 .net
ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ
http://blog.goo.ne.jp/dalpaengi

123 :吾輩は名無しである:2014/11/21(金) 20:29:37.47 .net
ジミー・ヒョン向華勝、チャールズ・ヒョン向華強ら向兄弟は武術家で国民党支持者の三合會ボスの向前の息子、
映画界を牛耳り明らかに裏社会でのアガリを映画製作でマネーロンダリングしてた訳だけど、
香港映画絶不況の時期でも嘉禾と違い撤退せず、映画製作への情熱は本物だった。R.I.P.

ただ中国政府とジミー・ヒョン向華勝、チャールズ・ヒョン向華強ら向兄弟は険悪な仲で、
一時期は夫妻で逮捕されたり大陸への立ち入りを禁止されたりしていたはずなのに、
結局ジミーの終焉の地が、香港ではなく北京とはね…。時代は変わるのね。

124 :吾輩は名無しである:2014/11/24(月) 13:25:48.71 .net
羽仁 未央(1964年2月29日 - 2014年11月18日)はエッセイスト、メディアプロデューサー。東京都出身。

125 :吾輩は名無しである:2014/11/25(火) 20:41:22.62 .net
『中国語言学人名大辞典』
http://sakuin.g.hatena.ne.jp/hitobito/20071102

126 :吾輩は名無しである:2014/11/28(金) 19:36:17.15 .net
中国アニメブログ ちゃにめ!
http://chinanime.blog.fc2.com/

127 :吾輩は名無しである:2014/12/07(日) 11:56:10.11 .net
富柏村香港日剰
http://d.hatena.ne.jp/fookpaktsuen/

128 :吾輩は名無しである:2014/12/11(木) 21:39:46.82 .net
繪師-蚩尤

129 :吾輩は名無しである:2015/02/08(日) 10:47:16.25 .net
サムスン
サムスングループ(三星グループ・三星財閥とも)は、大韓民国最大の財閥。
1999年の2.2兆ウォン(日本円で約2500億円)から2004年の15兆7000億ウォン(日本円で約1兆7000億円)と収益が急増する結果となった。

LG
LGエレクトロニクス(LG Electronics Incorporated)は、大韓民国のLGグループの中核をなす総合家電、情報通信メーカー。
韓国電機業界ではサムスン電子に次ぐ大企業である。

ハイアール
ハイアール・グループ(海尔集团(簡体字)、英語表記:Haier Group、証券コードSEHK: 1169、SSE: 600690)は、
中華人民共和国山東省青島を本拠とする家電メーカー、グローバル企業グループ。
主な製品は冷蔵庫や洗濯機などの白物家電、テレビ、エアコン、ラップトップパソコンなどで、世界165ヵ国以上で生産・販売している。
グループ全体で2008年度のグローバル連結売上は1220億元(約1兆8300億円)。
白物家電ブランドマーケットシェアでは2010年時点で世界第1位。冷蔵庫と洗濯機のブランドマーケットシェアも2010年時点で世界第1位。

シャオミ
小米科技(Xiaomi、シャオミ)は、中華人民共和国北京市に本社を置く通信機器・ソフトウェアメーカーで、2010年4月6日に雷軍によって設立された。
最初製品を発売した2011年の売上は6億元であったが、販売台数が1870万台に達した2013年は316億元(約6000億円)となり、Xiaomiは中国でトップ3のスマートフォンメーカーである。

130 :吾輩は名無しである:2015/03/14(土) 10:46:16.16 .net
やすい:いやあ、それは?月も二十日すぎから取り掛かっています。魯迅についてかなり手間取りましたね。
彼は礼教に支配された古い中国を脱却しようと苦闘したのですが、その際、
中国固有のいいものが伝統としてあるはずだということで、それを発掘しようと古典や民俗学的な研究をしていたのです。
 結局それは見つからない。辛亥革命も袁世凱らに簒奪されてしまう。
それが五四文学運動が起こり、陳独秀ら全盤西化つまり古典的な中国は一切払拭して、
西欧化すべきだという『新青年』派に飲み込まれてしまうのです。その結果が「狂人日記」「阿Q正伝」であったわけです。

佐々木:でもノーベル平和賞の劉暁波は魯迅では駄目だといっていますね。
結局、共産党や人民に奉仕する封建的な奴隷根性の知識人になってしまったということでしょう。

やすい:魯迅は革命的英雄を描けという共産党系の文学者とは一線を画していました。
英雄ではなくて、時代に翻弄される大衆の人間としての弱さや頑迷さを風刺したのですが、
そこには礼教が人食いだという痛烈な批判や、人民の潜在的なエネルギーへの信頼や、それを引き出せない知識人や革命派への批判もあったわけです。

佐々木:魯迅が共産党に対して好意的だったのは、蒋介石らの上海クーデターが余りに恐ろしい虐殺で、
いわば大粛清、内ゲバ大虐殺ですね。だから反発するのは当然ですし、その後極左冒険主義の誤りを自己批判して、
内戦よりも抗日民族統一を優先しようという、勇気ある賢明な選択に対して感動したからでしょう。

やすい:ええ、それもありますし、毛沢東の方が魯迅に惚れこんだのです。
阿Qのような土地も定職も、家も持たない農村労働者、何も持たないから一番革命をやり遂げるエネルギーを持っている、
彼らを活躍させる事で農村革命が成功するということですね。一九二六年に河南省で農民運動が拡大して、阿Qたちが大活躍したのを見て、
毛沢東は魯迅はすごいと思ったようですね。だから魯迅を追従主義の党員文学者と同列にしてはいけないと思います。

131 :吾輩は名無しである:2015/03/19(木) 17:26:34.47 .net
South Korean child actresses
http://en.wikipedia.org/wiki/Category:South_Korean_child_actresses

132 :吾輩は名無しである:2015/04/09(木) 08:47:35.51 .net
中国って古典大国だからね。わざわざ最近の読む必要なさそう。いいねー

133 :吾輩は名無しである:2015/06/26(金) 17:37:44.08 .net
Finalists Announced for the 24th Neustadt International Prize for Literature
http://neustadtprize.org/finalists-announced-for-the-24th-neustadt-international-prize-for-literature/#.VY0OlqIvTj4

残雪が来年のノイシュタット国際文学賞候補にノミネートされたそうな

134 :吾輩は名無しである:2015/06/26(金) 17:48:41.10 .net
残雪ってなんか新作書いたの?

135 :吾輩は名無しである:2015/07/21(火) 23:52:04.92 .net
劉連仁さんは山東省出身。同郷のノーベル賞作家莫言(モー・イエン)さんの大長編、
『豊乳肥臀』にも、彼をモデルにした魅力的人物がでてきますね。

136 :吾輩は名無しである:2015/09/25(金) 15:08:31.46 .net
「逃亡」から得た自由 中国出身のノーベル賞作家・高行健さん
http://www.asahi.com/articles/ASH9G5DSFH9GUCVL01Y.html

中国語作家として初のノーベル文学賞を受賞(2000年)した作家・高行健(ガオシンジェン)さんが、
朝日新聞の取材に応じた。

今後は小説を書かないことを明らかにする一方、
台湾・香港での若者の政治行動や、フランスのシャルリー・エブド事件についても言及。
「没有主義(主義を持たない主義)」を掲げる作家の視線は、いまなお健在だった。

1989年、パリ滞在中に天安門事件を知り、中国政府を批判。事件を強く意識した戯曲「逃亡」を発表後、
亡命生活を余儀なくされ、フランス国籍を取得する。
ノーベル賞をもたらした「霊山」や「ある男の聖書」の長編小説で知られるが、才能は小説や劇作だけにとどまらない。
ヨーロッパ各地で個展を開くなど画家としても活動、最近は映画制作にも取り組む。

今年4月には台湾師範大学に招かれて講演、「逃亡こそ我が人生」と語った。
しかし「逃亡」の意味するところは亡命当初から大きく変わり、今では様々な意味が含まれていると話す。

「第一の逃亡は『政治圧力からの逃亡』でした。政治圧力によって自分の作品が発表できずに、
迫害される。これは私自身が中国で体験してきたことです」

一人の作家が政治圧力にあらがうことはできない。
その時、祖国を離れるのは表現の自由を手に入れること。
「時として、生存のためには逃亡が必要になります。逃亡とは自分で自分を救うこと。
消極的な逃避でなく、むしろ積極的な行為だと思います。

フランス移住後、私は文学、戯曲、映画、思想的な内容まで、何を書こうが、何をしようが自由になりました」

137 :吾輩は名無しである:2015/10/02(金) 21:03:59.64 .net
ttp://www.recordchina.co.jp/a120173.html

仏華字メディア・欧州時報の報道によると、
今年のノーベル文学賞候補として210人の名が挙がった。

日本から村上春樹が候補に挙がり、
中国からは王安憶、北島、張一一、方方、章詒和、阿来、賈平凹、蘇童、閻連科、張悦然など
10人の作家の名が挙がったという。

138 :吾輩は名無しである:2015/10/02(金) 21:41:36.61 .net
俺こそ2ちゃんいちの魯迅オタ

139 :吾輩は名無しである:2015/10/08(木) 07:47:45.36 .net
アマの「霊山」が高騰してるな
約3倍の値段になった

140 :吾輩は名無しである:2015/10/08(木) 13:57:43.22 .net
http://girlshighschool.blog.fc2.com/

141 :吾輩は名無しである:2015/11/01(日) 21:24:47.91 .net
Mo Yan
Red Sorghum (1986)『赤い高粱』
The Garlic Ballads (1988)『天堂狂想歌』
Thirteen Steps (1988)

The Herbivorous Family (1993)
The Republic of Wine: A Novel (1993)『酒国 特捜検事丁鈎児の冒険』
Big Breasts & Wide Hips (1995)『豊乳肥臀』
Red Forest (1999)

Sandalwood Death (2001)『白檀の刑』
Pow! (2003)『四十一炮』
Life and Death Are Wearing Me Out (2006)『転生夢現』
Frog (2009)『蛙鳴(あめい)』

142 :吾輩は名無しである:2015/11/04(水) 20:56:45.13 .net
李白、杜甫、韓愈、白居易、王維の全集がでているよな
あれ全部図書館で借りて読んだぞ
李白、杜甫はいいぞ
韓愈は政治論にも精通している
非常に重い本だったけども
意外なほどに読みやすいぞ
次は学研からでている
魯迅全集
老舎全集
全部読んでみようと思う

143 :吾輩は名無しである:2015/11/04(水) 21:11:15.14 .net
陶淵明や屈原といった呉人の代表格が。

144 :吾輩は名無しである:2015/11/05(木) 20:45:58.79 .net
茅盾の子夜
これは結構いける文学だ
老舎は戯曲もてがけている

145 :吾輩は名無しである:2015/12/07(月) 21:25:27.27 .net
老舎全集を読んでいる
ちょっとよくわからん部分が多いな

146 :吾輩は名無しである:2015/12/08(火) 11:10:44.20 .net
>>144
茅盾は「林家鋪子」の文体がスカッとしていて
好きだ。

>>145
「断魂槍」を読んでいるけど、これって
中国人でも初見でさっと読める人って
そんなに多くないんじゃないかと思う。

147 :吾輩は名無しである:2015/12/08(火) 11:27:08.03 .net
>>116
「背影」に感動したけどな。

読んで感動したのは巴金の「家」
読後達成感を得たのは老舎の「四世同堂」
読んで爽やかな気分になったのは老舎の小品(養花など)。

148 :吾輩は名無しである:2015/12/09(水) 20:29:07.22 .net
今日から老舎の駱駝祥子を読み始めた
結構面白いな
読んだ人の意見がききたい
誰か読んだ人いないか

149 :吾輩は名無しである:2015/12/09(水) 20:43:19.39 .net
読んだよ。
どこらへんまで進みましたか。

150 :吾輩は名無しである:2015/12/09(水) 20:52:22.51 .net
兵隊に誘拐されて
そこっから駱駝3頭と一緒に逃げて
北京でまた車夫を始めるところまで読んだ
結構おもろいね
魯迅の阿Q正伝みたいな落ちがあっていいな

151 :吾輩は名無しである:2015/12/09(水) 21:37:00.74 .net
いい場面ですねえ。
祥子が「高亮橋のたもとにたどりつき、
岸に腰をおろした。熱い涙があふれてきた」(立間祥介訳)の
部分が心に残り、実際にこの橋を見に行ったことがあります。
小さい橋でしたけどね。
http://getworld.ddo.jp/pt/file/1449664042.JPG

美しい情景描写がこの後も出てきますよ。
劉四爺の娘と初めて一夜を共にするときの
星空の象徴的な描写は印象的です。

152 :吾輩は名無しである:2015/12/11(金) 22:02:38.89 .net
>>149 >>151
全部読みましたよ
結局これって悲劇なんですね
真面目に働いてもすぐに車を壊されてしまい
子供も死産となってしまい
夢も希望も打ち砕かれた人間の悲しみですね

153 :吾輩は名無しである:2015/12/27(日) 16:52:29.01 .net
以下に中国の代表的詩人「北島」(ベイタオ)の作『回答』の一部を引用してみる。
http://uyuno.blog.so-net.ne.jp/2013-04-23
1.
卑劣は卑劣な者どもの通行証
高尚は高尚な者たちの墓碑銘
見よ、あの金メッキされた空に
逆さに漂い満てる死者たちの湾曲した影を

2.
氷河期は過ぎ去った
なのになぜどこにかしこも氷なのだ
喜望峰は発見された
なのになぜ死海では千の帆船が競っているのだ

(中略)

6.
もし海が必ず決潰するものならば
苦い水という水をわが胸に注ぎ入れよ
陸が必ず隆起するものならば
人類に生きゆく峰々を新たに選ばしめよ

7.
新たなる転機、そしてまたたく星座が
さえぎるもののない天空に縫い合わされつつある
それは五千年の象形文字
それは未来の人々の見つめる眼

154 :吾輩は名無しである:2016/02/11(木) 16:17:07.69 .net
近藤 直子(1950年 - 2015年 )は、日本の中国文学者、評論家。日本大学文理学部教授。
中国の女性作家である残雪の翻訳・研究を行い、彼女を日本へ紹介した。他にも、瓊瑶や遇羅錦らの翻訳がある。

155 :吾輩は名無しである:2016/02/11(木) 20:39:10.49 .net
なんでもマンガにしちゃうんだな
http://www.amazon.co.jp/dp/4821181207

156 :吾輩は名無しである:2016/02/11(木) 21:06:39.78 .net
老舎は「四世同堂」や「猫城記」を岩波かちくまが文庫化してくれるとありがたいのだが。

157 :吾輩は名無しである:2016/02/20(土) 01:45:08.40 .net
四世同堂を昨日全部読んだ
これって中国の「戦争とへいわ」だな
学研からでている全集だった
馬さんも面白い
魯迅も先月全集を読んだ
中国文学は奥が深い
平凡社の中国古典文学大系を図書館で借りた
中国文学は欧米文学と双璧をなしている
是非みんなで読もう

158 :吾輩は名無しである:2016/02/20(土) 06:04:53.60 .net
老舎は短篇、エッセイもいいよ。
「養花」は何回読んでも味わい深い。

159 :吾輩は名無しである:2016/03/03(木) 21:24:02.69 .net
今古奇観を全部読んだ
これって究極の短編のつみあげだな
中国の文学はこういう短編集が多い
西洋文学に凝っていた自分だが
中国文学にも精通していこうと思っている
確かに西洋文学に比べると文章が短いことと描写が弱いということが特徴だ

160 :吾輩は名無しである:2016/03/14(月) 01:55:01.65 .net
中国語圏文学史めちゃくちゃおもしろかった

161 :吾輩は名無しである:2016/03/14(月) 05:37:56.89 .net
支那でいいのは古典だけ。これが第一の真理だ。

162 :吾輩は名無しである:2016/03/14(月) 06:58:00.21 .net

板復帰(OK!:Gather .dat file OK:NOT moving DAT 651 -> 651:Get subject.txt OK:Check subject.txt 1 -> 1:Overwrite OK)load averages: 0.56, 0.60, 0.55
sage subject:1 dat:651 rebuild OK!

163 :吾輩は名無しである:2016/03/19(土) 20:36:26.07 .net
中国語圏の映画監督
http://umikarahajimaru.at.webry.info/201105/article_6.html
@侯 孝賢(ホウ・シャオシェン、1947年4月8日 - )
Aエドワード・ヤン(Edward Yang / 楊コ昌、1947年11月6日 - 2007年6月29日)
Bウォン・カーウァイ(王家衛、1958年7月17日 - )
Cアン・リー(中国語:李安、1954年10月23日 - )
D胡金銓(キン・フー、1931年4月29日 - 1997年1月14日)
E張 芸謀 (チャン・イーモウ、ちょう・げいぼう、1951年11月14日 - )
F蔡 明亮 (ツァイ・ミンリャン、Ming-liang Tsai, 1957年10月27日 - )
G李行(1930年7月7日−)
Hアン・ホイ(許 鞍華、1947年5月23日 - )
I陳 凱歌 (チェン・カイコー, 1952年8月12日 - )
Jスタンリー・クワン(關錦鵬、Stanley Kwan、1957年10月9日 - )
K李翰祥(1926年4月18日−1996年12月17日)
L费穆(1906年10月10日−1951年1月31日)
Mツイ・ハーク(繁体字: 徐 克, 1950年2月15日 - )
N賈 樟柯 (ジャ・ジャンクー、1970年5月24日 - )
O陳 可辛(ピーター・チャン、英: Peter Chan、1962年 - )
P宋存壽(1930年9月2日−2008年5月27日)
Q姜文(チアン・ウェンまたはジャン・ウェンとも表記、Jiang Wen, 1963年1月5日 - )
Rジョン・ウー(呉 宇森、広東語: ン・イーサム、北京語: ウー・ユィセン、英語名:John Woo, 1946年5月1日‐)
S周星馳(英语:Stephen Chow,1962年6月22日−)
S萬仁(1950年−)

164 :吾輩は名無しである:2016/04/01(金) 16:39:13.89 .net
A Brighter Summer Day (The Criterion Collection) [Blu-ray]
Chang Chen (Actor), Lisa Yang (Actor), Edward Yang (Director)
http://www.amazon.com/dp/B019I74HQS/ref=cm_sw_r_tw_awdo_.77-wb1WWTAAD
Studio: Criterion Collection (Direct)
DVD Release Date: March 22, 2016

165 :吾輩は名無しである:2016/04/13(水) 19:42:20.89 .net
漠言 赤いコーリャン

166 :吾輩は名無しである:2016/04/20(水) 15:47:39.71 .net
老生買った人いる?
これから読むんだけど感想共有したい

167 :吾輩は名無しである:2016/04/21(木) 12:18:13.83 .net
草人七
巴金『寒い夜』読了。
30代サラリーマンが仕事と家族と社会にメンタルとフィジカル両面をじわじわじわじわ削られて病気になって死んでしまうお話し。きっつい。
別に劇的な事件が起こるわけじゃないのに、最初から最後までの閉塞感と絶望感に覆い尽くされている。
2016年4月20日

168 :吾輩は名無しである:2016/05/01(日) 06:29:21.02 .net
Kent 王健 - A Beautiful Encounter
https://www.youtube.com/watch?v=Y1mdnn3pFw0

169 :吾輩は名無しである:2016/05/14(土) 00:05:52.18 .net
「日本人に読んでほしい中国文学」
現代文学編
『傾城之恋(傾城の恋)』 張愛玲
『家』 巴金
『紅高粱』 莫言
『酒国』 莫言
『活着』 余華
『四世同堂』 老舎
『藤野先生』 魯迅
『芙蓉鎮』 古華
『囲城(結婚狂詩曲)』 銭鍾書
『神樹』 鄭義
『寒夜』 巴金
『兄弟』 余華
『駱駝祥子(駱駝の祥子)』 老舎
『阿Q正伝』 魯迅
『故郷』 魯迅

170 :吾輩は名無しである:2016/05/14(土) 05:46:56.51 .net
>>169
同じ作家の本多すぎじゃないか?
現代文学なら高行健、残雪、賈平凹もいれるべきかと

171 :吾輩は名無しである:2016/05/15(日) 18:50:20.65 .net
きっとそれらを読んで欲しくなかったんじゃろ

172 :吾輩は名無しである:2016/05/15(日) 19:59:14.73 .net
『老生』良かったよ
賈平凹もかなりの作家だな
現代中国文学はレベル高すぎる

173 :吾輩は名無しである:2016/08/31(水) 23:54:11.26 .net
今泉冨美子(今泉一八夫人) 様へ

 今、思えば自分が40歳を過ぎた或る日、夫婦交換の雑誌(誌名は覚えていない)でフミさんと知り合い、お互い都合のつく日待ち合わせ、ボーリング場前を少し行った所のモーテルが、最初の出会いだったね。それは半世紀前になるが、今でもはっきり記憶しています。




エピソード@ 
 ある日、何時ものように、校長室で事務整理をしていたら、貴女からの電話で,「今  
直ぐに会いたい、出て来てくれないか?今朝、貴方が欲しくて朝から濡れっぱなしで、 
気が狂いそう、抱いて!」と。 今日は幸いにも、俺の体は空いているので、家族の 
急病でと休暇をとって、ハンドルを握った。郡山へは1時間と一寸の時間で着いて、 
貴女と合流し、その足で何時ものモーテルに這入った。
 部屋に入ると、座らないで立っている俺に、フミが正面から飛びついて来て、俺の 
ズボンの又ボタンを外して、血液が廻り掛けてきたキンタマを引き出してキスをし
始めた。キンタマはミルミル大きくなり、フミは口一杯に含んでなめ始め、俺はフ 
ミの髪に指を入れ握り締めて前後に動かしたが、イキそうになったので、膝跪いてい 
るフミのオッパイを出して、乳首を愛撫したが、そのまま続けたら、キンタマをオマ 
ンに入れないで射精してしまうと思い、中断して布団の上に場所を変えて、お又一杯 
グショグショに濡らしている極楽浄土で、20cm足らずだがキンタマを差込み、互 
いに七転八倒して天国を彷徨った。
 * @は、可也細かい点まで記憶している。

174 :吾輩は名無しである:2016/08/31(水) 23:54:36.13 .net
今泉冨美子 様へ

エピソードA
   お互いにプレイを越えて、真の愛を絡ませ合う仲になってからの一齣だが。
   季節は秋だったと記憶しているが、少し時間的に余裕がある日、紅葉を見ながら、
那須の方にでも行って見るかと、高速に乗って黒磯まで行き,黒磯のモーテル街で一 
風呂浴びて!等と言って、奥まった所に入り、一風呂浴びて〜 等と言ったら、フロ 
は後でも良いと言うので、服を脱いだら、俺は少し汗が出ていたので、シャワーだけ 
やって、フミの脇に潜り込んだ。
 何時もの様に、お互いの愛撫合戦が始まった。何処をどうしたら気持ちよいか?等 
を話し合いながら〜 勿論、手足の技巧だけでなく、互いの体の特徴・気にいった特 
質.相手の美形、媚態などを話し合いながら、体中をキスし、フミを四つん這いにて
オサネを舐めたり、キンタマを思い切り差し込んだりしてやると、ヒーヒー言いなが 
ら、モウダメ!と言って腰を落として仰向けになって、目を瞑り、言葉をかけても反 
応しなくなった。これが“失神”と言うやつか?と思ったが、2〜3分過ぎても反応 
がないので、まさか!と思い手首の脈動を確かめたら、動いていたので一安心し、5 
分ほど待って、強く揺り動かしたら目を覚ましたので、助かった!と安心した。
 フミは静かに起きてフロに行き、恥ずかしい!と言いながら帰ってきた。
 俺もフミも、普通の人より遙かに多くの人と交わっているが、ヨガリが最高になる 
と失神するのは初めてだ。嬉しかった。

175 :吾輩は名無しである:2016/08/31(水) 23:54:54.53 .net
今泉冨美子 様へ

エピソードB
   何時だったか日にちは思い出せないが、二人で山陰地方に旅したのも、忘れ難い想 
い出だ、当時TV等でも、湯の街エレジー等で憧れの観光地の1つで、フミさんとの
旅は、忘れ難い体験が、半世紀過ぎた今でも、昨日の事のように記憶している。
 * 天守閣で殿様の真似。 ―前の日は、近くの街を観光で泊まったので、湯の街 
  に着いたのは午後の早い時間、予約しておいた旅館は、正面がお城造りの3階造 
  り。案内されたのは、そのお城の天守閣の部屋だった。夕食をその部屋で取り、 
  ?んでいる内に、殿様の真似だ!などと言って、その場でプレーを愉しんだ。
 次の日は、日本海沿岸を西に向かえ,[萩市」だった。旅館で自転車を借りて,市内 
 を観光。夜は客が殆どゼロらしかった事もあって、二人とも全裸になって遊んだ。
 * 車で国道に出た。車も疎らだった事もあってか、フミが、俺の左手を取り弄ん 
  でいる内に、その手を自分の股間に入れ、オサネの愛撫を要求してきた。暫くや 
  ってから、車を路側帯に寄せて停車したら、ヨガリの声を上げ、腕に抱きついて 
  きた。命懸けのマスターべーションとでも言っておこうか。
 
 秋吉洞の話が出たので、時間の許す限り入ってみようと、国道から南下したが、洞 
の中に入る時間がないので、引き返し帰路についた。

176 :吾輩は名無しである:2016/08/31(水) 23:55:15.87 .net
今泉冨美子 様へ

エピソードC
 日時は前後して定かでないが、ある日「大変だ。どうしよう。スペロヒーター(梅 
毒)を移されっちゃた!]お医者さん知ってる人いない?とフミが言って来た。ので、 
須賀川公立の院長に、弟の嫁さんだ!何とか治療してえ下さい、と頼み込んで治療し、 
俺たちは治るまで我慢しようと決意したが、何ヶ月目当たりで我慢できず、やってし 
まった事があったね。勿論、フミは躊躇ったが、俺は、フミの病気だ!俺が移されて 
も当然。!と思って抱いたが、自分もフミと一身同体になれると思うと、反って嬉しか 
った自分を、今でもはっきり記憶に残っている。

177 :吾輩は名無しである:2016/08/31(水) 23:57:15.23 .net
 再び、半世紀前のフミとの出会いが、その後の自分を創って来たことは確かだ。
フミとの出会いは、お互いエロス(性愛)のプレイを楽しむ事を目的として回を重ね、
四六時中抱き合って生きたいとも思われたが、何時の間にか、互いのエロスがラヴ(より激しい執着心)に変化し、
許されるなら、同一の時間に、手の届く所に居たて昼夜もセックスに明け暮れたいとも願うようになった頃から、
お互いに足腰を鍛え、健康保持を目的に激しいセックスプレイに、フミも積極的に同意してくれたので、40年も続いた。
 フミとの山歩きは、その後約40年。北は北海道の礼文島から、西は山口の秋吉洞〈入り口〉まで。山は百名山は約30ぐらいかな。
登山回数で数えると100回にはなるだろう。
 百名山の最後は「御嶽山」だね。俺たちが登った翌々年だったか?山頂を崩す噴火があったね。あの時いつものように山で野外プレイを行っていれば、
怪我は必定で、運が悪ければ死んだかも知れない等と思いながらTVを見ていました。
 体を鍛えるのを目的に、お互い励ましあってやって来た山歩きも、その人の基礎体力に
応じた鍛え方でないと(無理でなく)反って体を壊す事になる。俺の場合は、老化から来たロコモチーフ・シンドローム(運動器症候群)足の関節の痛みで、80才頃から不自由
を感じてきた。フミは罰が当たって、俺より早くロコモが来たようだったね。だが、フミは自分の痛みは我慢しても、出来るだけ俺に合わせようとしてくれたし、
俺も愚かで愚鈍なフミの痛みに自分動きをいやいやながら合わせてやるようにしてやったつもりだ。
 「愛」も、宗教哲学によると、「仏の愛」と「神の愛」とがあると言う。後者の“神の愛”
を「アガペー」Agape(セックス三昧の境地!〉と言う。愛する相手の価値観が自分と違っても、その価値観を受け入れる事が出来る。〈仏と神が何がどう違うのかは、
「宗教哲学入門」量 義治著か、「波多野精一全集」岩波、等に詳しく述べられている〉
 男女の愛は,嵩じると“心中”に至るのは、そのアガペーによるものだ。(人の心中は
総てがその愛ばかりではないが〜)更にその典型的事例では、武士の切腹等が良い例ではないだろうか。
 
 等と言って、己の余命が幾許もなくなったので、誘ってるのでは絶対にありません。断じて!K

178 :吾輩は名無しである:2016/09/03(土) 08:34:52.33 .net
台湾あたりから、生きの良い文芸評論家を連れてこれんかな?
昔の林語堂みたいな大物が出るかもしれない。

179 :吾輩は名無しである:2016/09/03(土) 09:05:32.63 .net
日本人に読んで欲しい本「九評」

180 :吾輩は名無しである:2016/10/30(日) 10:47:37.95 ID:KDEcuShC.net
1.「神樹」         ◎ ◎ ◎     鄭義   朝日新聞社 96/99  
2.「豊乳肥臀」       ◎ ◎ ◎   ◎ 莫言   平凡社   95/99  
3.「酒国」         ◎ ◎       莫言   岩波書店  92/96  
4.「突囲表演」       ◎       ○ 残雪   文藝春秋  88/97  
5.「赤い高梁」       ◎ ◎ ○ ◎ ○ 莫言   徳間書店  88/90 
6.「纏足」         ○ ◎ ○   ◎ 馮驥才  小学館文庫 86/88 
7.「北京無頼」       ○ ○ ○ ○   王朔   学研    -89/95  
8.「古井戸」        ○ ○ ○ ○ ○ 鄭義   JICC出版局 85/90 
9.「廃都」         ○ ○ ○ ◎ ◎ 賈平凹  中央公論社 93/96 
10.「ワイルド・スワン」     ◎ ◎ ◎ ◎ 張戎   講談社文庫 91/93 
11.「白鹿原」        ○ ○ ○ ○   陳忠実  中央公論社 93/96 
12.「貴門胤裔」       ○ ○ ○ ○ ○ 葉広今  中央公論社 99/02
13.「猫の事」        ◎ ○ ○   ○ 曽明了  おうふう  /96   
14.「風馬の耀き」      ◎   ◎ ○   扎西達娃 JICC出版局 -88/91
15.「小説大上海」      ○ ○ ◎ ○   兪天白  日本経済新聞社 88/95
16.「芙蓉鎮」          ○ ◎ ○ ○ 古華   徳間書店  81/87  
17.「ある男の聖書」     ◎   ◎ ○   高行健  集英社   99/01
18.「シュウシュウの季節」  ○     ○ ○ 嚴歌苓  角川文庫  /99
19.「時間を渡る鳥たち」   ◎         格非   新潮社   -92/97  
20.「傾城の恋」         ○   ○ ○ 張愛玲  平凡社   -45/95  
http://www.asahi-net.or.jp/~LT3M-OOB/a_lit/north.htm

181 :吾輩は名無しである:2016/11/30(水) 14:51:25.74 ID:+zXPrkXF.net
中国語訳『鍵』のイデオロギーによるリライトについて
―性にかかわる表現を中心に―
尹 永順
http://jaits.jpn.org/home/kaishi2011/pdf/10_yin.pdf

182 :吾輩は名無しである:2016/12/01(木) 09:44:43.99 ID:7WiPza0V.net
魯迅が好きなんですが、
語弊があるかもしれませんが魯迅と似た作風の
中国の作家を教えてください。

183 :吾輩は名無しである:2017/01/15(日) 13:51:35.99 ID:Hdt4u+YW.net
ジャ・ジャンクー最大のヒット作『山河ノスタルジア』は、新時代の中国国民映画となる
http://realsound.jp/movie/2017/01/post-3679.html

184 :吾輩は名無しである:2017/01/23(月) 17:01:00.83 ID:yp8qtkvm.net
May Each Day
フリーライターの森岡葉のブログです。
大好きな音楽のこと、日々の出会い、楽しかったこと、美味しかったもののことなどを書いていきたいと思います。
http://jasminium.blog45.fc2.com/

1956年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。1975年〜76年北京語言学院・北京大学歴史系に留学。音楽ジャーナリスト。
2009年第53回ブゾーニ国際ピアノコンクールにプレス審査員として招かれたほか、
ハエン国際ピアノコンクール、シドニー国際ピアノコンクール、中国国際ピアノコンクールなどにジャーナリストとして招かれている。
著書:『望郷のマズルカ〜激動の中国現代史を生きたピアニスト フー・ツォン』(ショパン)、
『知っているようで知らないエレクトーンおもしろ雑学事典』(共著)(ヤマハミュージックメディア)、
訳書:『ピアニストが語る! 現代の世界的ピアニストたちとの対話』(焦元溥著 アルファベータブックス)、
『音符ではなく、音楽を! 現代の世界的ピアニストたちとの対話 第2巻』(焦元溥著 アルファベータブックス)

【中国・書籍】見せチャイナ
http://toho-blog.blogspot.jp/

185 :吾輩は名無しである:2017/02/16(木) 21:34:42.58 ID:QKyskPTM.net
老舎北京語辞典
山田 忠司 (編集)
出版社: 光生館 (2016/11/21)

『駱駝祥子』『四世同堂』『離婚』など老舎の60作品から北京語語彙約1500語と用例を採集し,発音・語釈・用例の日訳を付した。

186 :吾輩は名無しである:2017/02/16(木) 22:02:18.86 ID:nGzaptsm.net
ビーートたけし「あああーん!あべぴょーん、らめえええええええー!ひぎーぃ!アナルが裂けちゃううううううっ!うぐっ!ほっほい!」ビーートたけし「あああーん!あべぴょーん、らめえええええええー!ひぎーぃ!アナルが裂けちゃううううううっ!うぐっ!ほっほい!」

187 :吾輩は名無しである:2017/03/06(月) 21:23:14.00 ID:tRDFJdDV.net
ジロウ
うお。これはすごい。多民族都市国家シンガポールの常用語「シングリッシュ」
一文の中に英語、タミル語、マレー語、中国語、客家弁、福建弁などが入り混じる。

『シンガポールのオタク漫画家、日本をめざす』
http://pbs.twimg.com/media/C6KexVlUsAADsUR.jpg
2017年3月5日

188 :吾輩は名無しである:2017/03/06(月) 21:55:35.43 ID:S/HyIjke.net
安倍「あああん、森友学園の児童諸君さまあんっ、らめえええええええ!ひぎぃ!あああ、僕のアナルに特攻隊だなんて!裂けちゃううううううっ!」

189 :吾輩は名無しである:2017/04/07(金) 01:36:27.92 ID:4zvxfwky.net
Y. Furusawa 古沢嘉通
中国文学にカテゴライズされている(^ ^;)>『紙の動物園』文庫版
http://pbs.twimg.com/media/C8vIb9zUIAAjMal.jpg
2017年4月6日

190 :吾輩は名無しである:2017/04/29(土) 16:03:11.42 ID:1KRJtbv7.net
Asia Strategist
中国の西安の高速道路。ヒドい渋滞にしびれを切らし、いきなり集団で踊り出す中国人。
LA LA LANDかよ。ごめん、全く理解不能なんすけど。。。
http://pbs.twimg.com/media/C-BE7lCVYAAO4Uu.jpg
http://pbs.twimg.com/media/C-BE7liUAAA8esz.jpg
http://pbs.twimg.com/media/C-BE7lBUAAAqlNJ.jpg
http://pbs.twimg.com/media/C-BE7lEUMAA6cIb.jpg
22 Apr 2017

l-richard@コミ1合同誌寄稿中
>RT そのココロは「対等に勝負した結果負ける」という現実から目をそらす為也。
中国に対する日本の評価も『あんな国w』扱いから、一部では『ああいう大国には敵うわけないんだから』にひっくり返りつつあるが、
どちらも「対等な勝負相手から対象を外す為の思考法」という点では同じ事。
24 Apr 2017

191 :吾輩は名無しである:2017/04/30(日) 10:52:20.66 ID:AwkjrlZQ.net
台湾ラノベ翻訳するフレンズ
https://twitter.com/harakoatom

192 :吾輩は名無しである:2017/06/04(日) 17:11:26.35 ID:hSriVDBS.net
Bali・ウブドの散歩・Calonarang @ Tebesaya(トゥブサヨ村)
https://www.youtube.com/watch?v=qkB4lMtUmnw

193 :吾輩は名無しである:2017/06/07(水) 10:59:30.41 ID:76yj3lYb.net
加藤貞顕
2017/06/05 10:01
10カ月ぶりの北京の風景が、まったく変わっていた件
https://note.mu/sadaaki/n/n7a921b51b772

194 :吾輩は名無しである:2017/08/31(木) 08:21:20.89 ID:JFNWHx8T.net
20世紀中国文学お勧め100選(20世紀中文小?100強)
http://pulp-literature.hatenablog.com/entry/2017/06/09/190000

195 :吾輩は名無しである:2017/09/22(金) 17:27:43.24 ID:kSiYNj9D.net
南が丘文庫
http://www.minamigaoka.info/BOOKS/
Official Homepage

横浜市立南が丘中学校の母体である、平成研究会、通称、経世会とは、自由党吉田茂派を起源に持ち、周山会(佐藤栄作派)・木曜クラブ(田中角栄派)の流れを汲む、鉄の軍団と呼ばれた保守本流集団である。

横浜市立南が丘中学校OB会

196 :吾輩は名無しである:2017/10/18(水) 14:12:46.80 ID:04N6DyOb.net
アート系に逆風。日本の80年代に似ている中国/市山尚三プログラム・ディレクターに聞く
http://blog.kahoku.co.jp/cinema/2013/11/post-195.html
しかも公開できればいい方で、年間800本くらい作られているうち300本くらいしか公開されていないという説もあるんです。

 Q:どうやって製作費を回収するんですか?

 市山:してないんです。80年代の日本と同じで、いろんな業界で儲けた人がたくさんいて、
とりあえず投資して、ほったらかしになっているものが結構ある。

197 :吾輩は名無しである:2017/10/21(土) 14:41:22.12 ID:G+yrU/FH.net
北京のアダム・スミス――21世紀の諸系譜
ジョヴァンニ・アリギ (著), 中山 智香子 (監訳), 山下 範久 (解説)
出版社: 作品社 (2011/4/30)

21世紀資本主義の〈世界システム〉は、中国の台頭でどうなるか? 
東アジアの経済的復興を新たな〈世界システム〉への転換を、アダム・スミスの経済発展理論をもとに壮大な歴史的視野から分析。
付:アリギ生前最後のインタビュー(聞き手:デヴィッド・ハーヴェイ)、山下範久「日本語版解説・資本主義から市場社会へ」

アダム・スミス的な市場社会の後継者は、むしろ中国である……。東アジアのGDPは、19世紀半ばまで西洋を圧倒していた。
しかしアヘン戦争以降、世界は、西洋が覇権を握る「大いなる分岐」を迎えた。
ところが、経済学の祖アダム・スミスは『国富論』で「西洋と東洋の力の差は、いずれ消滅するだろう」と予言している。
本書は、スミスの経済発展理論を、マルクスやシュンペーターとも比較しながら再評価し、
アメリカの“終末的危機”と中国の興隆のダイナミズムを、壮大な歴史的視野の中から分析したものである。
西洋国家システムの弱体化、東アジアの経済的復興によるグローバル市場社会の構築という、新たな〈世界システム〉が大胆に展望される。

198 :吾輩は名無しである:2017/10/29(日) 12:04:07.90 ID:0tp/6pkw.net
韓国映画16
https://twitter.com/junstarrynight

199 :吾輩は名無しである:2017/11/12(日) 21:19:25.05 ID:s+ABMYzn.net
200

200 :吾輩は名無しである:2018/11/18(日) 18:43:39.19 ID:72IuYBC7.net
野叟曝言って翻訳されてないの?
平凡社あたりがやってくれないかな

201 :吾輩は名無しである:2019/06/30(日) 01:08:34.54 ID:fIQdpqCa.net
三体
単行本 – 2019/7/4
劉 慈欣 (著),

中国で三部作2100万部以上を突破
アジア&翻訳もの初のヒューゴー賞受賞
現代中国最大の衝撃作、ついに日本上陸

202 :吾輩は名無しである:2019/06/30(日) 14:34:12.88 ID:fIQdpqCa.net
セレモニー
王力雄(おう・りきゆう/Wang Lixiong)

共産党建党記念祝賀行事と北京万博が重なる空前の式典年に勃発した感染症パニックと、その背後で密かにうごめき始めた極秘の暗殺計画――。
SARS事件、ウイグル問題、ファーウェイ疑惑など、
現代中国をめぐる事態を髣髴とさせる、インターネット時代の『一九八四年』。現在、行動の自由を厳しく制限されている反体制作家による、
中国本国で未公刊の問題作、邦訳刊行

203 :吾輩は名無しである:2019/07/02(火) 01:02:03.43 ID:f3JFPTkS.net
ヒューゴー賞中編小説部門受賞】世界が注目する中国発SF。
席捲分断が進む21世紀の地球の現実を映し出す―郝景芳『郝景芳短篇集

ヒューゴー賞を受賞した「北京 折りたたみの都市」は、いわゆる1%の金持ちと99%の貧乏人で成り立つ社会の中で、
AIによって仕事が奪われる時代を、ユニークな想像力と独特のスタイルで浮かび上がらせる

204 :吾輩は名無しである:2019/07/02(火) 19:37:43.70 ID:SnULs7Fl.net
話梅子さんの怪奇小説とか好きだな

205 :吾輩は名無しである:2019/07/08(月) 14:42:58.83 ID:E+8YwZ6x.net
今週の本棚・この3冊:陳舜臣 細谷正充・選

毎日新聞 2015年04月12日 東京朝刊
◇陳舜臣(ちんしゅんしん)
<1>黒いヒマラヤ(陳舜臣著/中公文庫/品切れ)
<2>阿片戦争 上・中・下(陳舜臣著/講談社文庫/上926円、中・下946円)
<3>陳舜臣読本 Whois陳舜臣?(陳舜臣編/集英社/品切れ)
今年の一月二十一日、陳舜臣が死去した。その訃報に接したとき、まず湧き上がってきたのは、巨星落つという思いであった。作者の新刊が出れば、当たり前のように
手に取っていた読者なら、この気持ちに同意してもらえるだろう。なぜなら、四十年以上にわたる作家生活から生み出された小説は膨大であり、しかも優れた作品ばかりだったのだから。
そんな作者の小説は、ふたつに大別することができる。ミステリーと歴史小説だ。『枯草の根』で第七回江戸川乱歩賞を受賞した作者は、ミステリー作家として活動を開始。矢継ぎ早に作品を発表する。その時期のミステリーで、
忘れがたい印象を残してくれたのが『黒いヒマラヤ』だ。探偵役こそ日本人だが、ヒマラヤの麓(ふもと)の村を舞台に、インド人・チベット人・中国人が入り乱れる
、国際色豊かな内容は、当時としては特筆すべきものがあった。さらに事件の背景に、中国とチベットの確執が織り込まれていることも、留意すべきポイントであった。現代へと続く二国間の問題を予見していたかのような、確かな時代認識には、恐れ入るしかない。

206 :吾輩は名無しである:2019/07/08(月) 14:44:58.98 ID:E+8YwZ6x.net
 かくして、たちまちのうちにミステリー作家としての地位を築いた作者だが、ある作品で大きな転機を迎える。『阿片戦争』だ。イギリスと清国の間に起きた戦争の説明は、
長くなるので省く。ただ、清国が敗北し、それによりアジアの近代の歴史が始まったとだけいっておこう。
作者はそのアヘン戦争の全貌を、実在人物と架空の
人物を絡ませながら、渾身(こんしん)の筆致で描き切っている。三千枚の大長編だが、最初から最後まで緊張感が漲(みなぎ)っており、どうしてもこれを書きたいという
作者の情熱が伝わってくる。以後、中国を中心とした歴史小説に乗り出す契機となった、記念すべき傑作である。
この他にも注目すべき作品は無数にあるが、最後は『陳舜臣読本 Who is 陳舜臣?』を取り上げよう。エッセイや対談、さらには作者の作品の書評や解説まで収録された、
読みごたえ抜群の読本である。吉田健一の書評など、今読んでも、実に優れたものだ。さらに小説のみならず
、日中に関するエッセイや、シルクロード関係の本についても言及されており、作者の全体像を把握できるようになっているのが嬉(うれ)しい。だから、この本をパラパラと捲(めく)っていると、数多(あまた)の陳舜臣作品を読み返したくなってしまうのである。

207 :吾輩は名無しである:2019/07/08(月) 22:32:36.14 ID:E+8YwZ6x.net
天山を越えて ,,,,胡桃沢耕史

昭和八年、満州をほぼ掌握した日本軍部は、来るべき全面戦争に備えてタクラマカン砂漠に住む自由の民東干(トンガン)との提携を策した。
奉天鉄道ホテル社長の娘・犬山由利に目をつけた軍部は、東干を率いる
青年・馬仲英との縁組みを強引に承知させる。だが、仲英は天山地方へ転戦。取り残された由利は、従者の衛藤良丸上等兵とともに仲英の後を追うが……。
推理作家協会賞を受賞した著者会心の冒険ロマン

北上次郎解説
「主人公の数奇な運命をめぐって波瀾万丈、奇想天外、まったく人を喰った物語で、もう何と言ったらいいのか、読み始めたらとまらない
稀代のストーリーテラー胡桃沢耕史の面目躍如なのである。
・・・しかし、本書は他の作家が考え得ないホラ話すれすれの奇想天外な物語であり、その独創性の面では高く評価しなければならないだろう」

208 :吾輩は名無しである:2019/07/13(土) 22:20:29.80 ID:utTJ2OLt.net
小栗虫太郎

『海螺斎沿海州先占記』――シベリア探検を夢見る日本人冒険家の物語。しかし、とある出来事から漂流。オランダ船に助けられる。漂流から逃れ安心したのもつかの間、降ろされた地では壮絶な生活が待っていた
……異様な最期へ主人公はひた走っていく。
『成吉思汗の後宮』――表題作。かつてインドの王がジンギスカンに献上したとされる秘宝「成吉思汗の後宮」。この伝説を耳にした男たちが暗い野望を胸に秘め、冒険を開始する。
『紅軍巴蟆を超ゆ』――舞台はベトナムと国境を接する広西省。混沌とした共産主義の風が渦巻く中国で、元飛行兵のドイツ人青年はほの暗い過去をひきずりながら紅軍と旅をする。
『金字塔四角に飛ぶ』――1496年、大航海時代の開始期。命知らずのポルトガル人たちがアフリカ南端通りの海路開拓に乗り出していた。それを阻止すべく、ハンザ同盟の策士が暗躍する。アトランティス、エジプト王の呪い、
ピリ・レイスの地図など、オカルト界では欠かせない事象が多く登場する一篇。

209 :吾輩は名無しである:2019/07/15(月) 18:42:38.22 ID:5wGZrEOM.net
終戦で陳舜臣の身分は大きく変化した。植民地・台湾出身の両親のもとに生まれた陳舜臣はそれまで日本国籍だったが、
終戦後に籍は中国に移る。当時、
外国人は国立大学の教員にはなれなかった。嘱託という道もないではないが、身分は不安定だ。自ら退職を決意した。
 自伝的小説「青雲の軸」には、終戦間近の揺れる心境が友人との会話でこうつづられる。
「きみは研究をつづけるんだね?」 「そういうわけにはいかんだろう」「どうして?」
 「どんな形式で戦争が終わるのかな? おそらく台湾は中国へ返還、朝鮮は独立となるだろう。すると、ぼくらは中国人になる」
 「そうだ。中国に復帰する。祖国の懐に抱かれるわけだ」
 「ぼくの勤めている学校は国立だから、職員は国家の官吏だ。外国人は任官できない」
 「そうか。助教授、教授というコースは許されないんだな。いいことばかりがあるわけじゃないね」
 「は、は、は…」
 研究所にいなくても、研究はできる。心のなかでそう叫んだ。
 陳舜臣の人生はこうして常に一筋縄ではいかない。その後作家デビューするまでに16年の歳月を要している。曲折の連続だ。
終戦直後には自分のルーツを知りたいと台湾に渡った。昭和21年3月のこと。台北郊外にある親戚の世話になり、
やがて地元に新設された中学校の英語教師になった。
ところが翌22年2月、台湾の人々の多くの夢を砕く「2・28事件」が起きる。
国民党政府による住民の弾圧事件は、その後の台湾の運命を暗転させたもので、事件を間近に見た陳舜臣は、教員生活を打ち切り、
日本に帰国することを決意する。

210 :吾輩は名無しである:2019/07/15(月) 18:43:10.13 ID:5wGZrEOM.net
さて、「せめてペン・マンとしての道を歩みたい」という思いを募らせた陳舜臣は、ミステリーを書くことを思いつく。あるとき、
病気の妻の看病をしながら雑誌の軽い読み物に目を通したとき、もっと面白いものが書けるのではないか、と直感したことがきっかけという

読書は幼児期からの楽しみだった。とくに探偵小説は神戸で独特の発展をした。外国船で持ち込まれたものも多い。横溝正史も神戸出身だ。
陳舜臣も江戸川乱歩に熱中し、大阪外語時代には英語の授業でコナンドイルに出合い、原書で読みふけった時期もある。
物語の要素には事欠かない。人一倍乱世を生きてきたのだから。こうして、ユニークな中国人探偵が活躍する作品が誕生する

211 :吾輩は名無しである:2019/07/15(月) 18:44:26.73 ID:5wGZrEOM.net
https://www.bookbang.jp/review/article/518679
祖国台湾と統治国日本に引き裂かれ…青年が見た現代史

[レビュアー] 川本三郎(評論家)

212 :吾輩は名無しである:2019/07/19(金) 18:50:20.41 ID:uEKbtwUv.net
あいうえ50

213 :吾輩は名無しである:2019/09/10(火) 16:52:39.76 ID:7y5ial7b.net
彼は追われていた」で始まる「香港」は、国民党から逃がれて香港に亡命した若者が、最底辺の生活をしながら生き延びる物語。直木賞受賞作。
「濁水渓」に比べフィクションの要素が濃い。
 金のない若者は、香港のスラムで水運びや、屋台ののしいか売り、伊勢えび取りなどをしながら生き延びてゆく。ディケンズの成長小説のような面白さがある。
 台湾を追われ香港に来て日本との密輸で大儲けした男や一攫千金を夢見る老人たちがあやしい魅力を放つ。
 濁水渓は台湾の川。いつも濁っている。台湾の厳しい歴史のように。

214 :吾輩は名無しである:2019/09/22(日) 14:59:41.33 ID:LDHwtayf.net
陳舜臣氏は国籍は日本人らしいが、精神は中国人である。台湾の生まれらしいが、台湾より大陸の方にはるかに郷愁をもっておられるらしい。しかし、その文章は、日本人以上に優れた日本語である。何気なく書かれているが、
本書のような主題について抱懐を開陳すると、いうにいわれぬ味わいを発揮する。葡萄の美酒、夜光の杯。まさにそのとおりである。
たとえば開高健が釣りについて書くとすると、頭のてっぺんから足の爪先まで、体中のボキャブラリーをまさぐりあて、それをやや衒学的に惜しげもなくふりまいて読者を魅了するのだが、陳氏の行文はそれとは真逆に、
どこからどこまでさりげなく、凡そ特徴といったものが目につかない。それだけに引用される中国の原文の読みくだし文がキラキラ輝き、まるで読者は魔法にかかったようにその魅力に捉えられる。たいした作文術である

215 :吾輩は名無しである:2019/12/18(水) 16:10:49 ID:fqUl4Tre.net
https://ameblo.jp/yk1952yk/entry-10953689295.html
枯草の根」で江戸川乱歩賞

216 :吾輩は名無しである:2020/01/06(月) 22:00:38.40 ID:LpjowWoq.net
『流』(りゅう) 著者:東山 彰良

妻や息子、娘、他人には厳しい祖父だが、孫である主人公、葉秋生(イエ チョウシェン)には優しかった祖父が、1975年の台湾、国民党の偉大なる総統、蒋介石が死んだ翌月に何者かによって殺された。
祖父、葉尊麟(イエ ヅゥンリン)は、大陸山東省出身で、匪賊、やくざ者として大戦中、国民党の遊撃隊に属し、共産党に属す多くの村人を惨殺した。
日本が敗戦により大陸から撤退すると、国共内戦は激しさを増し、徐々に追い詰められていく国民党に属していた、祖父は何度も死線をかいくぐり、最後は命からがら家族と仲間達は台湾へ渡る。
台湾に渡った葉一家と兄弟分は台北に住み、祖父は布屋を始め、一家と兄弟分の家族の面倒も見る親分肌で、両親を内戦で亡くした兄弟分の息子も自分の息子として育てる、義理人情には厚い人であった
作者東山氏は、自身を投影したと思われる当時17歳の主人公、秋生の祖父殺しの犯人捜しを描きながらも、当時の台湾の世相・文化、家族・親族、祖父の兄弟分との紐帯、秋生の高校生活や仲間との友情、淡い恋物語、
そして大陸を渡った自身のルーツを遡るという様々な要素をふんだんに取り込みつつ、見事に作品として完結させた。
まさに推理小説というジャンルの枠に収まりきらない、壮大な大河・青春群像小説とも言える。

217 :吾輩は名無しである:2020/02/15(土) 22:16:16 ID:16W08xD5.net
パールバック大地
中国語訳の中に田畑を集団で襲う昆虫の「蝗」が出てくるのです。新居はこれをイナゴという日本語にしてしまいました。
 日本に分布する標準和名イナゴというバッタは、集団で飛んできたりはしません。飛んでくるのは飛翔性の大型バッタで、日本のトノサマバッタの親方のようなバッタです。
それが何十万、何百万、何千万という単位で飛んできて、田畑を丸裸にしてしまうことがあるのです。これが中国、中央アジア、アメリカ中西部、
もしかしたらアフリカもで起きる「蝗害」です

 「ある日、南の空に小さい雲が現れた。それは最初、地平線に、ささやかな霞のようにかかっていたが、風に吹きただよう雲とは違って
、しばらく動かずにいた後、やがて扇形にひろがってきた。
 村人たちはそれを見守っては語りあい、恐怖に襲われたーー彼らが恐れたのは、南の空からイナゴの大群が飛来して、彼らの畑を食いつくすことだった。」

中国では、大規模な大雨や旱魃が起こると必ずといっていいほどトノサマバッタの群生相が発生し、大規模な農被害を与えてきた。
そのため蝗害こうがい(蝗災)が天災の一つに数えられている

通常、トノサマバッタは、一匹一匹が単独に生活しており、このような状態を孤独相とよぶます。しかし、バッタが異常に増殖し、
密度が増加すると、バッタのすがたが変化し、中間段階の転移相を経て、群生相(=群居相)に移ります。
群生相のバッタは、孤独相のものと比べると、体色が黒く、後脚の腿節が短く、胸部の背面が平坦で、翅は長くなっており、異種のように見えますが、
もちろん孤独相のバッタと同種です。そして大発生した群生相のバッタは、群れをなして緑地から緑地へ農作物を食い荒らしつつ大移動を繰り返します

218 :吾輩は名無しである:2020/02/24(月) 22:59:47 ID:T1Sr0aTp.net
ペトロフ事件』(ペトロフじけん)は探偵小説家・鮎川哲也の処女作で、第二次世界大戦終了前に日本の租借地であった
中国大連で、鬼貫警部がロシアの富豪の殺人事件を解決してゆく内容である。
大連物としては有名な清岡卓行著『アカシヤの大連』(1970年)以上に、戦前の大連の生活が詳細に描かれていて、その面でも注目されている

219 :吾輩は名無しである:2020/03/17(火) 15:11:13 ID:Q2/Q5WSc.net
●龍の契り

 香港は、かつてイギリスの植民地だった。アジアの経済的一大拠点でもあったビッグシティを、なぜイギリスはさほど抗いもせず、中国にあっさりと返還したのか……!?

 返還前夜を舞台に、この不可思議な謎を物語る?密約?が浮かび上がろうとした。過去の歴史に秘められた闇をめぐって、
米・中・英・日各国の思惑が複雑に絡みつつ、謎の密約を奪い合う。

 英中外交の裏に何があったのか、熾烈な争奪戦の勝者は果たして誰なのか。……返還後二十年あまりのいまも制度の狭間で揺らぐ香港。中国という大国が目覚め行くなかで
、西洋的な自由と東洋的誇りはいかに共存するべきだったのか──国際知略エンターテインメントの決定版。

220 :吾輩は名無しである:2020/03/22(日) 13:32:10.37 ID:ptOcYziK.net
フランシー・リン 『台北(タイペイ)の夜』(エドガー賞 処女長編賞


急死した母の遺灰を抱いて、エマーソン・チャンは生れて初めて台北の街に降り立った。母の遺言に従い、家出した後ここに来たまま音信不通だった弟のリトルPを探すためだ。
アメリカ生まれの彼にとって、言葉もわからず、地理にも不案内な台北は、完全な異郷だった。しかも、ようやく探し当てた弟の背後には無気味な闇が……異様なムードと迫力で迫る力作サスペンス

221 :吾輩は名無しである:2020/03/22(日) 20:27:28 ID:ptOcYziK.net
必死の逃亡者◇ -Les Triburations D'un Chinois en Chine-

ジュール・ヴェルヌ 石川湧 訳

時は太平天国の乱末期の清朝。上海の若い富豪、金馥は、株の大暴落によって全財産を失い、人生の無常を感じて大冒険旅行を思い立った。だが、
彼の前途には様々な危険と恐怖と意表を突くどんでん返しが待ち受けていた!
 広東から万里の長城にいたる膨大な中国大陸を舞台にした波瀾万丈の物語。ジャン=ポール・ベルモンド主演映画『カトマンズの男』の原作としても知られる傑作長編。

222 :吾輩は名無しである:2020/04/17(金) 16:54:58 ID:fR39grpZ.net
アイリーン・チャン『ラスト、コーション 色・戒』集英社文庫
『ラスト・コーション』(アン・リー 07)
 1937〜1945年までの日中戦争の上海と香港を舞台に、
女スパイと暗殺対象となる特務機関員のあいだに芽生える禁断の愛を描いた映画です。
アイリーン・チャン原作の小説『惘然記』に収められた短編小説「色・戒」
登場する女スパイのモデルとなった人物は、父親を中国人に母親を日本人にもつ鄭蘋茹(テン・ピンルー、)である

西木正明2000年 第13回柴田錬三郎賞『夢顔さんによろしく』
近衛文隆とのロマンス及び鄭蘋茹の最期が描かれている

美貌でしなやかな肢体を持っていたと言われ、上海のグラビア雑誌『良友画報』の表紙を飾った事もあった。やがて自身の容貌を活かして、抗日運動に身を投じ、
その過程で近衛文隆(近衛文麿元首相の長男)と知り合った。しかし、1939年6月4日に近衛暗殺未遂事件があり、危険を察知した大日本帝国陸軍幹部は近衛を日本に送還

223 :吾輩は名無しである:2020/04/20(月) 20:26:59.31 ID:Pt8eCjQa.net
石田博士は、長安の都、ならびにその時代に生きた人々の生活を、みごとに再現してみせてくださった最初の学者である。
私は『天平の甍(いらか)』、『楊貴妃伝』その他何篇か、唐時代の長安を取り扱った小説を書いているが、
いつも「長安の春」の恩恵を蒙ること大なるものがある。私にとって、この本は辞書であり、参考書であり、
そしてそれ以上に、長安を書く場合に座右からはなすことのできない護符のようなものである。
――(井上靖氏解説より

学術論文には名著というものはあるが、名文は少ない。それが相場というものだ。
 白鳥庫吉門下の石田幹之助は最初から名文をもって鳴らした。とりわけ本書収録の「長安の春」は名調子をもってぶんぶん鳴った。たとえば冒頭、「陰暦正月の元旦、群卿百寮の朝貢と共に長安の春は暦の上に立つけれども、
元宵観燈の節句の頃までは大唐の春はまだ浅い」と始まる。
 ついつい一文を何度も目が追想し、そこに畳まれ縫いあわされた格別の漢語をよろこびたくなる。青木正児にもそういうふうに読みたくなる調子がふんだんにあるが、石田幹之助はそのもともとの原型だった。
たんに美辞麗句を縫いこんだわけではないことは、たとえば、この冒頭の一行に入っている「元宵観燈」という言い方について、のちに『唐代風俗史抄』の
第一節にこれをふたたび用いて、燈影を尋ねて狂歌乱舞する側からいえば
「元宵観燈」というべきなのだが、灯を掲げ盞を燃やす方に即していえば「上元張燈」となり、この起源をさかのぼれば隋の煬帝の「灯樹千光輝き、花焔七枝ひらく」などの
漢詩が次々にうかぶ云々といったことを、かなり詳しく書いてみせていることでもあきらかである。

224 :吾輩は名無しである:2020/04/20(月) 21:06:13 ID:Pt8eCjQa.net
https://www.youtube.com/watch?v=9ySiTjh5WXU
落陽1992

225 :吾輩は名無しである:2020/04/30(木) 21:07:12 ID:n/HZDq4k.net
現代中国文化探検―四つの都市の物語 (岩波新書) (日本語) 新書 – 1999/11/19

北京・上海・香港・台北−大きく変貌する都市,そこで生きる人々は,文学や映画の中でどのように描かれているか.著者自らの探訪を交えながら,
言語の問題,共同体の変化や交通・通信手段の発展などを論じる.今世紀前半と現在,2つの近代化を対照させて伝える現代中国案内.

226 :吾輩は名無しである:2020/04/30(木) 21:12:25 ID:n/HZDq4k.net
どくろ杯 (中公文庫) (日本語) 文庫 – 2004/8/25
金子 光晴 (著)

唇でふれる唇ほどやわらかなものはない―その瞬間、二人の絶望的な放浪が始まった。詩集『こがね虫』で詩壇にはなばなしく登場した詩人は、
その輝きを残して日本を脱出、夫人森三千代とともに上海に渡る。欲望と貧困、青春と詩を奔放に描く自伝。

227 :吾輩は名無しである:2020/04/30(木) 21:17:30 ID:n/HZDq4k.net
上海1930年 (岩波新書) (日本語) 新書 – 1989/12/20
尾崎 秀樹 (著)

1928年11月、ひとりの新聞記者が上海に赴任した。後にゾルゲ事件によってスパイとして処刑される尾崎秀実は、混迷の只中にある中国の現実に直面し、
魯迅、スメドレー、ゾルゲ等の知識人たちと交流しながら、中国の民族的解放やアジアの自立の途を探る。兄・秀実の生と死を追跡してきた著者が、“魔都”上海を舞台に描く青春群像

228 :吾輩は名無しである:2020/04/30(木) 21:19:58 ID:n/HZDq4k.net
上海ーーー横光利一
一九二五年五・三〇事件とは?日系紡績工場ストライキで出会う在留邦人と中国共産党の職女芳秋蘭。
金融界から風俗業まで轟く排日排英の足音、露地に軋む亡命ロシア人や湯女の嘆き。国際都市を新感覚派の手法で多声的に描く問題作。

229 :吾輩は名無しである:2020/04/30(木) 21:23:17 ID:n/HZDq4k.net
魔都上海 日本知識人の「近代」体験 (ちくま学芸文庫) 文庫 – 2010/8/9
劉 建輝 (著)

かつて東洋一の繁栄を誇り、モダンの代名詞となった都市、上海。本書ではその誕生から発展、絶頂期の爛熟、日本軍占領による「解体」にいたる歴史を、日本との関わりを中心に丹念に繙いていく。
幕府使節が欧米諸国へ向かう経由地となり、谷崎潤一郎や芥川龍之介等の文学作品の舞台となり、
やがて日本軍の大陸進出によって戦場となった上海。外灘に摩天楼が聳えたつ国際金融都市、茶館に娼婦やアヘン中毒者がたむろする退廃都市、租界を擁するコスモポリタン都市…。
その刻々の貌に、日本人の憧れをかきたてつづけた魔力を探る。文庫化にあたり「魔都」のその後の軌跡を増補。

230 :吾輩は名無しである:2020/04/30(木) 21:26:49 ID:n/HZDq4k.net
上海游記・江南游記 (講談社文芸文庫) (日本語) 文庫 – 2001/10/10

芥川 龍之介 (著, 解説)

大正十年三月下旬から七月上旬まで、およそ四ヵ月に亘り、上海・南京・九江・漢口・長沙・洛陽・大同・天津等を遍歴。
中華民国十年目の中国をつぶさに見た芥川龍之介が、政治、文化、経済、風俗ほか、
当時の中国の世相を鮮やかに描写。芥川独得の諧謔と諦観で綴った大正十年の中国印象記。表題作をはじめ「長江游記」「北京日記抄」及び、
絵葉書に象徴的に記した各訪問地の感想「雑信一束」の五篇を収録。

231 :吾輩は名無しである:2020/04/30(木) 21:31:47 ID:n/HZDq4k.net
横光は妻・千代へ「支那人の汚さと云つたらない。美しいのは、道路だけだ」と伝えた。また、案内された音楽会やダンスホールに集まる西洋人は、
「下劣な獣」に見えたという。この上海で感じた数々の不条理や混沌が、
西洋列強に支配される身近なアジア、「自分の住む惨めな東洋」を強く意識させ、横光に民族意識が目覚めた。長編『上海』はこの“落差”と“汚さ”のショックから構想された[58]。
改造社は横光に「上海紀行」を依頼したが、横光は紀行でなく長編小説を願い出た[5]。改造社社長山本実彦宛書簡で「紀行に書いてしまいますと
材料が盛り上がって来ませんし、たいていの人がそれで失敗しています」と書いている

232 :吾輩は名無しである:2020/04/30(木) 21:41:32 ID:n/HZDq4k.net
谷崎潤一郎の海外経験は生涯に二度、いずれも中国がらみの旅である。最初は大正7年、朝鮮半島から旧満洲を経由して北京、漢口、南京、蘇州、上海、杭州をめぐる2ヵ月の大陸周遊。
「鉄道院のガイドブツクと地図とに拠つて自分の勝手に歩き廻る」ツーリストの旅であり、
作家の「支那趣味」をおおいに満たすものであった。
ついで大正15年、「気に入つたらば一戸を構へてもいいくらゐ」との思いも抱いて航路で直接上海へ。こちらは滞在1ヵ月余、内山書店店主・内山完造を介しての田漢、郭沫若、欧陽予倩ら
「彼の地の若い芸術家連との交際」は、オリエンタリズムに彩られた隣国理解を一変させることになる。
「蘇州紀行」「廬山日記」「秦淮の夜」「西湖の月」「鶴唳」「上海見聞録」「内山完造宛書簡」ほか、紀行文、旅日記からエッセイ、作品、全集未収録の手紙・談話まで、
大谷崎を魅了した「中国」の全貌を1冊に集約

潤一郎ラビリンス6〉異国綺談 (中公文庫)
痛切な芸術上の欲求を“西洋”そのものに求め、激しい西洋崇拝を表す「独探」、漢詩文に詠まれて以来、遊子の心になじみ深い山紫水明の地西湖を舞台にした
「西湖の月」ほか、「玄弉三蔵」「ハッサン・カンの妖術」「秦淮の夜」「天鵞絨の夢」を収める異国綺談集。

233 :吾輩は名無しである:2020/04/30(木) 21:48:22 ID:n/HZDq4k.net
中国や満州を舞台にした小説は戦前にさかんに書かれていたらしいが、戦後、かの国への渡航が制限されていたために、戦後文学にはほとんどない。清岡卓行「アカシアの大連」と堀田善衛の「歴史」「上海にて」、武田泰淳「風媒花」 
「蝮のすえ」は数少ない例外になる。とくに堀田善衛の作は、1945−46年の上海を舞台にしているだけに、横光利一の作とは比較せざるをえない。
 結論からすると、横光の作は、上海という都市の把握において、人物の造詣において、物語の掘り下げにおいて、著しく落ちることになっている。昭和5年前後の不況時期において、上海を舞台にして、共産党崩れの人間の転落と
、彼の地の人民蜂起の状況を書くことは、かなり冒険的なことであったろうにしても、横光の意識はそこにある状況を充分把握しえなかった。彼の知識人にしても、傍観者でしかありえないという状況認識は、おそらく当時の
日本の知識人の限界でもあるはずだった。堀田は理解しがたい事態を前にして、理解しがたいということをそのまま表現しているのだが、とくに中国という国と人を理解しようとする運動があることが、
作品を奥深いものにしている。ともに、中国共産党の地方指導者があらわれるのだが、横光の存在感の希薄な人物と、堀田の奇怪な造形にはきわめて大きい差がある。

234 :吾輩は名無しである:2020/04/30(木) 21:55:07 ID:n/HZDq4k.net
https://odd-hatch.hatenablog.jp/entry/20110906/1315258721
どくろ杯
沢木何某のような、一人であるが故の気楽な旅ではなく、妻であるのか共同生活者なのか敵なのかはかり知れない異性を一人伴い、しかも最貧層の世界を渡り歩かなければならない。
この弧絶というのは、どうにも想像のしかねることで、なにしろ日々の糧を得る金を得るために会社などという
組織にしがみつかないではいられないわれわれとは、精神の芯のあたりにあるものが違うと思われる。そう思いながらも、著者は、自分のことを美化もけなしもせず、傲慢にも卑屈にもならず、な
るほど四〇年もたって回想するとなると、自分のこととはいいながらも、それはほとんど他人のことを眺めているようで、しかし、その心持ちは手に取るようにわかるとなると、書かれた言葉はどこも優れた省察にほかならない。これほどに、切っ先のとんがった
、しかし余裕をもって、澄んだところのある文章というのは、ちょっと他にお目にかかれない。こんなところに登場さすなと言われそうだが、開高健なぞ箸にもかからないのである。

235 :吾輩は名無しである:2020/04/30(木) 23:57:35.71 ID:n/HZDq4k.net
流れる星は生きている (中公文庫) (日本語) 文庫 – 2002/7/25

藤原 てい (著)

昭和二十年八月九日、ソ連参戦の夜、満州新京の観象台官舎——。夫と引き裂かれた妻と愛児三人の、
言語に絶する脱出行がここから始まった。敗戦下の悲運に耐えて生き抜いた一人の女性の
、苦難と愛情の厳粛な記録。戦後空前の大ベストセラーとなり、夫・新田次郎氏に作家として立つことを決心させた、壮絶なノンフィクション。

236 :吾輩は名無しである:2020/05/01(金) 00:06:15.57 ID:ps6eAsre.net
深井 律夫『黄土の疾風

「農村と土を甦らせる」日中両国の農業危機を克服するため、投資ファンドを設立、貧しい黄土高原で村おこしを始めた大塚草児。同じ頃、草児の後見人で飲料メーカーの
社長を務める宮崎善幸は、ライバル社との統合を進めるが、
欧州企業の乗っ取りの標的となっていた…。民族・格差問題、公務員の腐敗、GMO、襲い掛かる外国資本…息もつかせぬ展開で中国農業の今を描く白熱の経済小説。
第三回城山三郎経済小説大賞受賞作

237 :吾輩は名無しである:2020/05/01(金) 11:38:29 ID:ps6eAsre.net
中国の人口は9割以上が漢民族で構成されているが、漢民族以外に55もの少数民族がいるとされている。そのなかには、ロシア系のオロス族や朝鮮・韓国系の朝鮮族、モンゴル系のモンゴル族などがあるが、日本系の少数民族は中国にはいない。
中国メディアの今日頭条はこのほど、「中国の少数民族にはなぜ大和民族がいないのか」と題する記事を掲載した。

 記事は、古代日本は中国に使者を派遣するなどして、中国の進んだ事物を学ばせていたと紹介。中国にやってきた日本人のなかには中国に残留する人もいたという。
しかし、これらの残留組はその後、漢族と同化してしまったとしている。後に、大量の日本人が中国へ
やって来たのは近代になってからだと指摘しているが、これは満州開拓団のことを指しており、最終的に約32万人の日本人が現在の中国東北部に移住して来たと伝えている。

 しかし、終戦後はそのほとんどが日本へ戻り、一部の女性や子どもが残っただけだと記事は紹介。今では「中国残留婦人」や「中国残留孤児」と呼ばれる彼らは、
その後日本へ帰国するか、中国に留まることを選んで中国籍を取った人もいると記事は伝えた。

 そして、新中国による民族識別工作の際、中国に残留した日本人は約4000人に過ぎず、その多くが中国の生活に溶け込み、もはや日本人としての習慣を失っていたと記事は紹介。

 1つの民族として識別することができなかったので、新中国には大和民族が含まれてないのだと論じた。そのため、中国には日本人の子孫もいるにはいるが、すでに中国人と同化してアイデンティティは失われており、戸籍も漢民族になっているのだと伝えている

238 :吾輩は名無しである:2020/05/02(土) 15:53:15.08 ID:CI2BMHJh.net
中国は興行収入の桁が違うから離れたくても離れられない
https://eiga.com/news/20200115/5/

【総合】
1「Ne zha」50億1000万元(766億6000万円)
2「流転の地球」46億8000万元(725億4000万円)
3「アベンジャーズ エンドゲーム」42億3000万元(655億7000万円)
4「My people My country」31億4000万元(486億7000万円)
5「The captain」29億1000万元(451億1000万円)
6「Crazy Alien」22億1000万元(342億6000万円)
7「ペガサス 飛馳人生」17億3000万元(268億2000万円)
8「The Bravest」17億元(263億5000万円)
9「Better Days」15億6000万元(241億8000万円)
10「ワイルド・スピード スーパーコンボ」14億3000万元(221億7000万円)

239 :吾輩は名無しである:2020/05/10(日) 23:03:15.14 ID:fMTT+JJS.net
ブライアン・フリーマントル
1998年2月に発刊された「報復

冷戦が終わって、上司も変わった。チャーリーは新人ガウアーの教育係を押しつけられ、憮然とする。一方、新生ロシアで対外情報部門
のトップに昇りつめたナターリヤは、幼い娘を育てながら組織内の暗闘に耐え、
チャーリーの行方を追っていた。そして北京ではロンドンに情報を送っていたイエズス会士が公安当局にマークされ、彼を出国させることがガウアーの初仕事に。
シリーズ第九作
新人ガウアーは、任務の遂行直前に中国当局に拘束されてしまったが、チャーリーの教えを忠実に守り、獄中生活に耐える。そしてチャーリーは北京行きを命じられた。やったぞ、
現場復帰だ!だが、情報と資料を吟味した彼の目には何もかもが不自然に映っていた。ここでしくじれば、本当に未来はなくなる。
周到な準備を重ね、チャーリーは運命の鉄道駅へ向かう。恩讐と逆転の大団円は。

240 :吾輩は名無しである:2020/05/11(月) 18:54:33.69 ID:YIHIFUS0.net
第15回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作。

中国・グラスルーツ (文春文庫) (日本語) 文庫 – 1986/11/1
西倉 一喜 (著)

著者は、共同通信社時代から55年より1年間、中国の北京語言語学院へ語学研修生として派遣された。そのときの留学体験をもとにまとめられたルポが、本書である。
記者の書いたルポには、ひとつの傾向がある。たしかに、取材した事実をもとに書かれているが、しばしば生きた人間の顔が出てこない。したがって、ルポとしては味けないものが多い。
その点、本書は違う。記者による出色の中国レポートである。 お隣の中国は、昔から日本人の最大の興味と関心をよんできたが、今日の中国の実像を知るのは、容易ではない。
実際、新聞が伝える中国報道の多くは、党や政府の公式発表の域から出ない。つまり、タテマエ報道が目立つ。
ましてや、最近の中国は、当局によって再び外国人との接触が厳しく規制されるようになっている、と著者はあとがきで書いている。たとえば、特派員の外出にはたびたび尾行が付き、一般市民の生の声の取材もままならなくなっているという。
それだけに、中国庶民の生の声を伝える本書は、貴重である。
留学したのが文化革命後の規制の緩かった時代とはいえ、中国語の達者な著者は文字通り中国のグラスルーツに踏み込んで、社会にうごめく庶民の姿を描いているのだ。とくに、感心するのは、イデオロギーをいっさい排斥して、
低いアングルから眺めていることだ。それだけに、生き生きとした庶民の表情と感情が提出されている。

241 :吾輩は名無しである:2020/05/11(月) 19:01:22.15 ID:YIHIFUS0.net
第17回(1995年) 講談社ノンフィクション賞受賞

逃(TAO)―異端の画家・曹勇の中国大脱出 (日本語) 単行本 – 1995/3/1

合田 彩 (著)

舞台は天安門事件当時(1989年)の中国。主人公は、チベット在住の若き天才画家・曹男。喧嘩が強く、射撃は百発百中という豪快な男だ。
だが、北京で開いた個展がきっかけで、
官憲に追われる羽目になってしまった。愛する日本の女子大生と共に、半年間の逃避行を続けた末に、
ついに中国脱出に成功。スリル満点のジェットコースター・ノンフィクション。

242 :吾輩は名無しである:2020/05/11(月) 19:08:05.32 ID:YIHIFUS0.net
第13回講談社ノンフィクション賞受賞

蒼氓の大地 (講談社文庫) | 高橋 幸春

日本人であることを一枚一枚削ぎ落とされてゆく一世。多民族国家ブラジルに根を張ろうとする二世、三世。そして四世たち……。
移民の野村峯夫一家が苦闘の末、やがてテーラ・ローシャの大地にゆたかな実りをもたらしてゆく足跡を、たしかな筆力で書きあげた渾身の力作

243 :吾輩は名無しである:2020/05/11(月) 19:14:47.97 ID:YIHIFUS0.net
候補2009年度大宅壮一ノンフィクション

移民環流―南米から帰ってくる日系人たち (日本語) 単行本 – 2008/11/1
杉山 春 (著)

現在、日本に暮らすブラジル人は約30万人。ペルーも加えた南米出身の外国人登録者数は37万人を超え、中国人や在日韓国・朝鮮人に続く三番目のエスニック集団を形成している。彼らの大半が日系人だが、
日本人社会との交流はきわめて希薄だ。日本からもブラジル人コミュニティーからも見えない存在になっている彼らの実相は
―日本とブラジルの両国で彼らの姿と声を丹念に掬い上げたノンフィクションの労作。

244 :吾輩は名無しである:2020/05/11(月) 19:21:47.02 ID:LEzjysV0.net
最新の中国文学の邦訳情報よろしく頼む

245 :吾輩は名無しである:2020/05/12(火) 02:36:56.65 ID:WQKSsA0v.net
第18回小学館ノンフィクション大賞受賞

北緯43度の雪 もうひとつの中国とオリンピック (日本語) 単行本 – 2012/1/16
河野 啓 (著)

1971年、大陸中国と「ふたつの中国問題」を巡り国連から脱退した台湾。当時の総統・蒋介石は翌年の札幌オリンピックに8人のスキー選手を送る。
この大会に「中華民国」の名を刻めば、中国に傾いている国際社会を再び引き戻せる。そう考えたいわば形勢逆転の「最終兵器」だった。
しかし、メンバーの大半が雪さえ見たことのない未経験者。彼らは、文字通り「へっぴり腰」で、札幌の最大傾斜40度の急斜面に挑んでいく。
札幌後―。政治に翻弄される数奇な人生はその後も続く。オリンピックでの国家名称を巡り米国で裁判を起こす者。
中国に移り住み複雑な心境を吐露する者。台湾という国が宿命のように背負い続けてきた苦難と激しい政治的抗争。それはオリンピックの歴史にも刻まれていた。

246 :吾輩は名無しである:2020/05/12(火) 02:39:24.13 ID:WQKSsA0v.net
第15回小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作。

北京陳情村 (日本語) 単行本 – 2009/2/26
田中 奈美 (著)

「中国共産党へのクレーマー」大集合!
五輪で沸き立った中国北京に、土地の強制収用、冤罪、役人の腐敗などを中央政府に訴えるために、
中国全土から「陳情者」が集まった村がある。解決率わずか0・2%の「陳情制度」に
命を賭けた彼らの姿を、女性ルポライターが追う。
「陳情者たちが隅に追いやられて、静かに『発狂』していく様が仄見える」(選考委員・桐野夏生氏

247 :吾輩は名無しである:2020/05/12(火) 02:46:14.55 ID:WQKSsA0v.net
候補2016年講談社ノンフィクション賞

満洲難民 三八度線に阻まれた命 (幻冬舎単行本) | 井上卓弥

一九四五年八月九日ソ連参戦。ソ連軍の侵攻から逃れるために、満洲国首都・新京から朝鮮北部の郭山という小さな町に疎開した一〇九四名の日本人。
足りない食糧。厳しい冬。人々は飢えと寒さ、伝染病に苦しみ、子どもたちは次々と命を落とす。
朝鮮北部を掌握したソ連軍は日本人の移動を禁止し、本国・日本からも救いの手は差し伸べられない。「このままでは死を待つだけ。なんとしても日本へ」―ついに決死の脱出行が始まった。
本土終戦の日から始まった地獄のような難民生活。なぜ彼らの存在は黙殺されてきたのか?「戦後史の闇」に光を当てた凄絶なノンフィクション。

248 :吾輩は名無しである:2020/05/13(水) 15:24:28 ID:kKUuUg6i.net
私の西域、君の東トルキスタン (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2011/1/28

王 力雄 (著), ワン・リーション

殺劫-チベットの文化大革命(集広舍刊)』のツエリン・オーセルの夫、2010年ノーベル平和賞・劉暁波の畏友、中国民主化の鍵を握る著者が、「国家機密窃取」の容疑で入獄などの艱難を乗り越え、9年の歳月をかけて新疆ウイグル人の内心と社会に迫った必見の書。
台湾での出版に次ぎ、世界に先がけて日本語版刊行。 (日本の読者へ 日本語版序文より) 私から見れば、2009年のウルムチ事件は端緒にすぎない。現在のところ、新疆の情勢は落ち着きを見せているが、
これはただ弾圧によるもので矛盾は解決されず、怨恨はむしろ強まりそのエネルギーは、蓄積しつづけ、将来爆発するときはさらに激烈になるだろう。
〈本書 解説より〉中国で混乱が拡大すれば、隣国の日本も無関係でいられなくなる。王力雄が、新疆ウイグルの民族対立がイスラエルとパレスチナのような出口の見えない
民族紛争になると再三再四警鐘を鳴らしていることを傍観すべきではない。王力雄に限らず、新疆ウイグルは中国の火薬庫と呼ばれている。
それが「パレスチナ化」にさえなり得ると警告した本書は、日本人にとっても見過ごすことはできない

249 :吾輩は名無しである:2020/05/13(水) 15:28:11 ID:kKUuUg6i.net
東トルキスタン共和国研究―中国のイスラムと民族問題 (日本語) 単行本 – 1995/12/1

王 柯 (著
第18回(1996年) サントリー学芸賞・思想・歴史部門受賞

250 :吾輩は名無しである:2020/05/19(火) 16:49:49 ID:Idpsjixn.net
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/250158
http://archive.is/Io5zJ
井波律子氏死去 「三国志」研究で知られる中国文学者、76歳
2020年5月18日 11:33

「三国志」の研究で知られる中国文学者で国際日本文化研究センター(京都市西京区)の
名誉教授、井波律子(いなみ・りつこ)氏が13日午後8時2分、肺炎のため京都市内の病院で死去した。
76歳。富山県生まれ。葬儀・告別式は近親者で行った。喪主は夫で中国文学者の陵一(りょういち)氏。

小学生の頃に京都に移り住み、京都大大学院文学研究科博士課程を修了。
京大助手や金沢大教授などを経て、1995年に日文研教授に就任した。

中国の歴史書や小説、詩など古典文学を幅広く研究し、「三国志演義」など翻訳も多く手掛けた。
中国の古典小説を読み解いた「トリックスター群像」(筑摩書房)で2007年に桑原武夫学芸賞を受賞した。
著書に「三国志演義」(岩波新書)、「論語入門」(同)、「一陽来復」(岩波書店)など多数。

女性作家の文学作品を対象にした「紫式部文学賞」(宇治市など主催)の選考委員を務め、15年に京都市文化功労者。
07年には京都新聞の朝刊1面でコラム「井波律子の一日一言」を1年間連載し、
「中国名言集 一日一言」(岩波書店)として刊行された。本紙コラム「天眼」の執筆を14年から担っていた。

今年3月に転倒で頭を強く打って入院していたが、肺炎を併発したという。

251 :吾輩は名無しである:2020/05/22(金) 23:35:27 ID:/X1IwzTo.net
上海時代―ジャーナリストの回想〈上〉 (中公文庫) (日本語) 文庫 – 1989/3/1
松本 重治

満州事変後の排日抗日の風潮の中、聯合通信上海支局長として中国へ赴いた著者は、日中戦争勃発をはさむ6年間、
上海を舞台に取材、報道にあたった。その間、中国を始め、
内外の政治家・外交官・財界人・ジャーナリスト等との多彩な交友を通して、日中正常化・和平への実現に尽力した。
日中外交折衝の渦中にあった著者が、
40年来の情熱をこめて綴った歴史の現場からの証言。日本エッセイスト・クラブ賞受賞

西安事件の独占スクープとして世界を激震させる
1936年(民国25年)12月12日に中華民国西安で起きた、張学良・楊虎城らによる蒋介石拉致監禁事件。
中国では西安事変と呼ばれる。
事件収束に至る真相の詳細はいまだ不明だが、この事件によって、その後の共同抗日と国共合作が促されたとされる。

日米開戦に関する近衛の役割を「救済」する事を通じて、自己の歴史的役割を正当化しようとするもの」という批判がある

252 :吾輩は名無しである:2020/05/25(月) 02:08:36 ID:icg7/rdt.net
講談社ノンフィクション賞受賞

『小蓮の恋人 新日本人としての残留孤児二世』井田真木子

内容紹介】中国人として生まれ、新日本人として生き始めた残留孤児二世の若者たちの、恋と帰郷と家族をめぐる物語。

「ここ以外ならどこへでも―」死と隣り合わせにいるような貧しい農村を後に、小蓮たちは日本に来た。
中国では残留孤児の母ゆえに日本鬼と呼ばれ、日本では「中国人」といじめられた。
それでもなおこの国での将来を模索する小蓮の中国帰郷を中心に、戦後日中の実像を描く。

253 :吾輩は名無しである:2020/05/26(火) 03:10:13 ID:Wlinq27A.net
『中国〜12億人の改革開放』は1994年10月から1995年8月にかけて
NHK総合テレビの「NHKスペシャル」
https://www.youtube.com/watch?v=rhRu8twe8F0
第1集 総設計師 ?小平(1994年10月9日)
第2集 上海ドリーム(1994年11月13日)
第3集 出稼ぎ少女たちの旅路(1994年12月18日)
第4集 正義は人民法院に在り(1995年1月8日)
第5集 広州青春グラフティー(1995年2月12日)
第6集 さらば黄土の大地(1995年3月12日)
第7集 新疆カザフ国際列車(1995年4月30日)
第8集 瀋陽 国有企業の冬(1995年5月14日)
第9集 今日的人民解放軍(1995年6月18日)
第10集 福建発ニューヨーク行き(1995年7月9日)
第11集 巨龍はどこへ行く 〜超大国への条件〜(1995年9月10日


NHKスペシャル「巨龍中国
https://www.youtube.com/watch?v=BvdzVBU5amk

254 :吾輩は名無しである:2020/05/27(水) 16:10:53.70 ID:xWGOW62M.net
王震は進駐したとき、ウルムチでこう演説した。「私たちが新疆にきた目的は侵略ではなく、新疆で社会主義を行うためであり、それが終われば戻る」と。
宣伝ステッカーにも、「われわれは新疆に与えるために来たのであり、目的は社会主義の建設だ。社会主義を作り終わったら、撤兵する」と書かれていた。
 新疆建設兵団を造るのを見て、定住かと疑い、51名の連隊長以上の高級将校が秘密裏に会合を開いた。これが漏れて全員が逮捕された。
1952年に東トルキスタン解放連盟が組織されたが、当時新疆主席兼新疆軍区司令官のサイプディンが摘発し、三区革命と全新疆の運命を彼が中国共産党に売り渡した。
いまでも7割以上のひとがサイプディンを非難している(279ページ)。
 1990年にアクトゥ県バリン郷で農民蜂起が起きた。政府はこれを鎮圧するために、戦車やヘリコプターを出動させた。
小さな郷に5〜6万の軍隊を派遣し、全新疆で臨戦態勢を取った。一つの郷がつぶされ、生き残った者はごくわずかだ。きっかけは産児制限だ。
政府はそれを強制し、注射を打って流産させたりした。バリン郷の農民蜂起は宗教者を中心とした行動で、
彼らはアクス、ホタン、カシュガル、ウルムチで同時に蜂起しようとした。彼らは1990年のラマダンの17日目、予言者ムハンマドの従兄弟アリーが暗殺された日の
一斉蜂起を計画していた。バリン郷事件の後、1年に3〜4回は事件が起きた。政府と関係の良い郷長が暗殺されたり、どこかのモスクでアホンがクルアーンでは産児制限を呼びかけていると聞いて、そのアホンを暗殺した。
1995年、ホタンで東トルキスタン・イスラム党が設立された。その第1の任務は「橋落とし」であり、政府と少数民族の橋渡しをしている人、民間の事情を政府に報告している裏切り者を皆殺しにする、
橋落とし作戦だ。1997年2月7日にグルジャで武器を持たないことを示すために、シャツだけのデモ行進が行なわれたが、翌日全員逮捕された(290〜291ページ)。

255 :吾輩は名無しである:2020/05/28(木) 01:21:41 ID:OYX8GoH1.net
馬仲英の逃亡 (中公文庫BIBLIO) (日本語) 文庫 – 2002/4/1
スヴェン ヘディン
地理調査のためゴビ砂漠を越え西へと向かったヘディン一行は、新疆で馬仲英率いる
東干軍による反乱に巻き込まれる。戦乱の西域を舞台に繰り広げられる生死を賭けた冒険の記録。『さまよえる湖』へと続く、西域自動車遠征隊三部作の第一部


ドンガン人(東干)は、主に中央アジアのカザフスタン、キルギス領内のフェルガナ盆地に居住する
中国系ムスリム(イスラム教徒)の民族。トゥンガンとも

256 :吾輩は名無しである:2020/05/28(木) 01:33:15.37 ID:OYX8GoH1.net
トゥンガン
中国,甘粛省・新疆ウイグル自治区などに住む回族(イスラム教徒)を指す東トルコ語起源の名称。漢字では東干。中国語を話すので〈漢回〉ともいわれる。
この名称は18―19世紀の東トルキスタンのトルコ人,ロシア人やヨーロッパの旅行者の間で用いられた。現在では宗教的慣習以外は漢化している。
清末には1862年―1863年の陝西から甘粛に及ぶ漢族との衝突,1864年以降の新疆におけるウイグル人と一緒の反乱があったが,1931年―1934年,
新疆で馬仲英の率いた反乱軍はやがてトルコ系ムスリムと敵対するにいたった

漢回ともよび、これに対してウイグル人イスラム教徒を纏回(てんかい)という
現在では回族、回民とよばれる
現在では宗教的慣習を除き,言語その他の生活習慣は完全に漢化しており,容貌も漢族と区別しがたい

壮士、荒野を駆ける
著者名:胡桃沢耕史
中国大陸を舞台にした壮大なロマンあふれる物語
昭和八年六月、はてしなく広がるゴビ砂漠の中、西域に向かう東干(トンガン)の騎馬武装兵の一隊があった。その中に、
妙齢な女性と醜男の兵士という日本人が一組。それが、中国辺境に日本勢力の楔をうち込むために、東干民族を率いる馬長英に嫁ぐ由利とその護衛の佐藤上等兵だった…。
 軍の密命を帯びた日本人男女、その苛酷な三月余の旅を雄渾に描いた「東干」など、中国大陸に材をとった、中篇3作品を収録。

・東干(トンガン)
・大別山日報(ターピエシヤンエルパオ)
・易水

257 :吾輩は名無しである:2020/05/28(木) 02:23:14.22 ID:OYX8GoH1.net
回教から見た中国―民族・宗教・国家 (中公新書) (日本語) 新書 – 1993/4/1
張 承志 ちょう しょうし
中国回教徒は、唐の時代、アラブ、ペルシアから来華した人々に源をもち、軍事、商業に活躍した元の時代、厳しい弾圧に激しい
宗教戦争を戦った清の時代、抗日戦争で日本の西方進出を阻止した民国時代、
階級闘争と民族解放にゆれる現代と、中国史の重要な鍵となってきた。故郷を失い、母語を失い、血縁と信仰を自らのアンデンティティとして
中国文化の海の中を生きつづけてきた回族の運命に、中国の国家体制と宗教信仰の根幹を問う。

馬家軍(ばかぐん)は1949年まで甘粛、寧夏、青海地域を支配していた一族の軍閥。一族のほとんどが姓が
馬の甘粛省河州(現臨夏回族自治州)出身で、中国のムスリムたる回族である
清末の回教反乱の中から出で、辛亥革命の混乱の中で政府側に回り、同じ回教徒の血を踏みつけて高官の座に昇った側面がある。この事から、回民社会では彼らのことを
「回回の血で、やつらの官吏制帽の真珠を赤く染めた」と伝えられている。
馬家軍は一貫して勢力維持に努め、中国国民党と手を組み、勢力内に侵入してきた中国共産党の西路軍や日本軍と戦った。国共内戦では国民党に味方し共産党軍と戦い、
敗色が濃厚になると馬鴻賓が投降し、馬歩芳と馬鴻逵が国民党と共に台湾へ逃亡した。

258 :吾輩は名無しである:2020/05/31(日) 19:38:24.51 ID:FhlDBmfJ.net
コータンの廃墟 (中公文庫BIBLIO) (日本語) 文庫 – 2002/9/1
マーク・オーレル スタイン

中央アジア探検の巨人スタインによる第一回遠征の旅行記から最も興味に富む部分を訳出。
天山南路コータン付近の砂漠に埋もれた遺跡を発掘調査し、古代文書や仏像、陶器、貨幣など多くの貴重な遺物を発見する

1900年、東トルキスタン地域へ第1回の探検旅行に出発する。新疆省を探検し、ホータン近郊のニヤ遺跡を発掘調査した。1904年1月には、
インド古跡調査局(Archaeological Survey of India)入りをしている。1906年には第2回の探検を行い、敦煌の仏画・仏典・古文書類、いわゆる敦煌文献を持ち帰った

259 :吾輩は名無しである:2020/05/31(日) 19:40:57.31 ID:FhlDBmfJ.net
中央アジア探検史 (日本語) 単行本 – 2003/10/1

深田 久弥

なんといっても中央アジアという言葉には魅力があって、他の名称がまったくこれに代わることはないだろう。その言葉のなかに、夢があり、謎があり、冒険があった。
中央アジアと聞いただけで、荒涼とした砂漠や、氷雪をいただいた高山や、羊を追う遊牧の民や、長々と続いたキャラバンの列を思い起こす…。中央アジアの自然と人に深い愛着をもった著者が、学殖を傾けて書き下ろした名著。

260 :吾輩は名無しである:2020/06/01(月) 01:22:18.65 ID:MaK8FNMI.net
砂の海―楼蘭・タクラマカン砂漠探検記 (新潮文庫) (日本語) 文庫 – 2000/11/1


椎名 誠

261 :吾輩は名無しである:2020/06/02(火) 01:10:38.21 ID:gIin//ZG.net
本書収録「楼蘭」冒頭
往古、西域に楼蘭と呼ぶ小さい国があった。この楼蘭国が東洋史上にその名を現わして来るのは紀元前百二、三十年頃で、その名を史上から消してしまうのは同じく紀元前七十七年であるから、
前後僅か五十年程の短い期間、この楼蘭国は東洋の歴史の上に存在していたことになる。いまから二千年程昔のことである。
楼蘭の紹介者は、漢の武帝の頃西域に使し、その功に依って博望侯に封ぜられた有名な冒険家張騫(ちょうけん)である。

本書「解説」より
『楼蘭』は、昭和三十三年七月に発表されたが、井上氏はこの作品で、始めて西域に寄せる夢の中核の部分にはいりこんだのである。
これはスウェン・ヘディンの『彷徨える湖』から材を獲(え)ている。ヘディンがロブ湖畔に掘り出した若い女のミイラから、氏はかつてのオアシス国家楼蘭で、自殺した美しい王妃を仮構した。
この美しい貴女のイメージは、氏の現代小説、時代小説を通じて繰返し現われ、後に『敦煌』において、もっと具象化されて、城壁から身を躍らせて死ぬ回鶻(ウイグル)の王族の女となる。
――山本健吉(評論家)

262 :吾輩は名無しである:2020/06/02(火) 01:14:35.05 ID:gIin//ZG.net
1、「楼蘭」(昭和33年発表)…シルクロード交易開始以前の前漢代以前に西域の要衝に存在し、漢や匈奴や鮮卑といった強国に劫掠され続けた小国楼蘭の興亡を描く雄大な歴史叙事詩。
楼蘭はロプ・ノールの1500年周期の移動と共に、南の'善へ移動するが、やがて中国六朝の劉宋の元嘉22年(445)、
北魏の太武帝によって滅ぼされた。遥か下がって1927年、スウェン・ヘディン62歳の折の探検に於いて、1500年ぶりに漢代楼蘭の故地に還りつつある
ロプ・ノールと共に発見され、その探索に伴い発見されたミイラ、「楼蘭の美女」が出土する。その模様はヘディンの『彷徨える湖』に詳しい。

2、 「洪水」(昭和34年作)…三国時代の直前、後漢の献帝の末、西域に屯田する為クム河河畔に到った索'(さくばい)は、増水した沙漠の大河に遭遇するが、此れを邪霊と見做して全軍を突撃させ、
河を鎮め勝利を得た。此れによって一時に彼の名は揚がるが、漢への凱旋の途次、沙漠を覆い尽くす大洪水に遭遇してしまう。北魏に成立した地理書『水経注』に材を採っている。

3、「異域の人」(昭和28年作)…『後漢書』班超伝に取材した、西域都護班超の一生。父班彪、兄班固、妹班昭という、文人の一族に生まれながら、過酷な環境と、反服常ならざる胡人の蟠踞する西域へ自ら赴いた。
その勇猛果敢と大度量で30数国を平定するが、齢70を過ぎて洛陽へ生還した直後に没し、後任の任尚は数年を持ち堪えず、遂に後漢は西域を放棄するに到る。

4、 「狼災記」(昭和37年刊)…秦の蒙恬麾下の部将、陸沈康は、陰山山麓の長城北塞の最前線に駐屯していたが、吹雪を避ける為立ち寄った集落で、カレ族の女を6夜抱く。
7夜抱くと狼に化身する、という女の戒めを破り、遂に獣に身を落とすが、数年後出会った旧友張安良に出会い、一時的に人の心を取り戻し、いきさつを語った後、再び獣の心に取り込まれ、友に牙を剥く。

263 :吾輩は名無しである:2020/06/02(火) 01:16:56.79 ID:gIin//ZG.net
5、 「羅刹女国」(昭和40年刊)…インドの南海上にあるという宝州には500人もの羅刹女が棲み、
難破して漂着した男達と1000日二心無く添い遂げれば人間の女に なれるという。ある日大船が漂着し
、男達は羅刹女とは知らず暮らし始めるが、二心を起こした男は食い殺されていき、再建した船が出航する日の1000日を迎える頃は、既に僅かな生存者になっていた。
そんな中、男たちの頭目は、羅刹女達の正体を知ってしまう。

6、 「僧伽羅国縁起」(昭和40年刊)…『大唐西域記』に記されている獅子国(セイロン)の始祖説話。虎に嫁いだ王女は男女を設けるが、或る日虎の許を去る
。怒り悲しんだ虎は民を襲い始めるが、虎の息子は、父を退治する事を決意し、それを遂げる。

7、「宦者中行説」(昭和40年刊)…前漢の文帝に仕えた宦官、姓を中行、名を説が、匈奴への公主降嫁に同行するよう命じられた時、私は必ず漢の仇になる、と予言した。
果たして中行説は北地で重んぜられ、彼もまた中国の皇帝と同じ様に匈奴の単于に忠実に仕えた為、匈奴の勢威は多いに盛んになるに及んだ。

8、 「褒'の笑い」(昭和40年刊)…周の幽王に寵愛された傾国の美女、褒'の物語。暗愚な王に寵される絶世の美女は決して笑わなかったが、ある時敵軍侵入を告げる烽火台に火が灯り、人々が大混乱する様を見て微かに笑った。
王はその笑顔を見たさに偽りの烽火を幾度も上げるが、遂に将兵は誰も動かなくなった。ある時本当に反乱が起こるも誰も烽火に応ぜず、遂に王宮に兵火が及ぶに至って、褒'は激しく笑い始める

264 :井上靖:2020/06/02(火) 01:18:37.44 ID:gIin//ZG.net
9、 「幽鬼」(昭和34年刊)…明智光秀は亀山城より老ノ坂を越え、遂に本能寺で主君信長、信忠父子の弑逆に成功するが、疲労で混濁する彼には、先年騙し討ちの形で一族諸共討滅した、
丹波の豪族、波多野秀治の侍達が追ってくる幻影が絶えず見えていた。謀反を起こした彼の打算は外れ、山崎の合戦に破れた後、雨の中を近江へ落ち延びて行く。

10、 「補陀落渡海記」(昭和37年刊)…海を渡れば観音浄土へ達するという補陀落信仰が篤い、紀伊国熊野浜ノ宮の補陀落寺住職金光坊は、自らの渡海の時を迎えるが、先立って渡海した過去の住職達とは違い、
釈然としない死への覚悟に懊悩していた。渡海する日が近づくにつれ、過去の渡海者達それぞれを回想し、
彼等に近づかんが為に暗澹とするが、心構えが定まらぬ儘に船出した時、金光坊は激しく生への希求を感じた。上人、上人と周囲から担がれるが儘にして、心ならずも入水せざるを得ない事への深い苦悩が刻み込まれた名篇。

11、 「小磐梯」(昭和37年刊)…明治21年7月15日の、会津の磐梯山の噴火の際、偶然山頂直下にいながら生還を果たした地方官吏の回想。

12、 「北の駅路」(昭和27年刊)…著者の許へ突然郵送されて来た、著者不詳の江戸中期頃の東北地方の宿駅を描いた旅絵師の抄本『日本国東山道陸奥州駅路図』。後日送り主より、抄本に関わる自らの人生を告白する書簡が届けられた。

265 :吾輩は名無しである:2020/06/04(木) 12:37:52.71 ID:r116C/TP.net
新編 黄山仙境―久保田博二写真集
(同時代ライブラリー) (日本語) 新書 – 1991/5/15

久保田 博二 (著)

中国の黄山は、天下第一の奇山として名高い。古来、道士たちの修業の場となり、また李白をはじめとする幾多の詩人・文人を魅了して来た。
その怪石・奇松・雲海がくりひろげる神秘的な美の世界を見事に捉えた写真集。好評を博した『黄山仙境』を増補新編集。

266 :吾輩は名無しである:2020/06/04(木) 12:50:35.23 ID:r116C/TP.net
新編 桂林夢幻―久保田博二写真集
(同時代ライブラリー) (日本語) 新書 – 1990/11/15

久保田 博二 (著)

無数の奇峰と〓江(りこう)の美しさ、いつの世も詩人や画人たちの魂を魅了しつづけた桂林の風光。
その超現実的なまでの荘厳さと、東洋そのものを象徴するかのような世界をあますところなく捉えた写真集。
高評を博した『桂林夢幻』を増補新編集

孤立し、閉されたまま、この国はどこへ行こうとしているのか。「世界には羨むべきものは何もない」と豪語する「楽園」国家・北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)。
いま、次代の「首領」にゆだねられたこの不思議の国の真の姿を、国際写真家集団“マグナム”唯一の日本人・久保田博二のカメラが明らかにする。著名な朝鮮・アジア研究家
ブルース・カミングスの序文を付した第一級の客観資料として、不透明なこの国の明日を占うのに、必見必読の一冊。

今、三十八度線の北で何がおきているのか。朝鮮民主主義人民共和国での足かけ10年、8回におよぶ長期取材を集大化した
衝撃のフォト・ルポルタージュ!政治、思想、生活、経済活動、自然など、
世界初公開の写真が三十八度線の北の真実を明らかにする。

先進7カ国の中で穀物自給率が最低の日本、人口が毎日4万5千人増えているインド。
世界の人口の60%が住むアジアは、食糧を自給してゆけるのか。アジアの様々な食の風景と、背後に潜む問題を写し取る。

267 :吾輩は名無しである:2020/06/04(木) 23:07:30.97 ID:r116C/TP.net
台湾海峡一九四九

龍 應台、 | 2012/6/22

抗日戦終了後、休む間もなく国共内戦に投入され、最後は国民党軍の撤退
とともに台湾へ逃れてきた軍人とその家族たち。南洋にあった日本軍の捕虜収容所で監視員を務め、
戦後、戦犯として裁かれた台湾人。たまたま隣の島へ荷物を届けて、海域を封鎖された漁師―。
 本書は、あらがえない時代の流れのなか、限られた運命の選択肢に自らを賭し、必死で生き延びてきた人々の姿を、
当時の日記や史料をもとに丹念に描いた歴史ノンフィクションである。と同時に、これまで語られることのなかった敗者≠フ声を真摯に汲み上げた記録文学でもある。
 「世界で最も親日的な国」といわれる裏にどんな事情があるのか、
独立か統一か現状維持かで常に揺れ動く背景に何があるのか。東アジア全域を舞台に、台湾随一のベストセラー作家が満を持して放つ歴史大作

268 :吾輩は名無しである:2020/06/04(木) 23:18:34.79 ID:r116C/TP.net
中国妖艶伝
海音寺潮五郎
 中国の春秋時代、楚の国に希代の美女夏姫が連れて来られたとき、すでに四十歳になろうというのにたちまち楚王を魅了した。大夫の巫臣は王をいさめたのだったが。
その行くところ必ず不幸と禍いのたねになる美貌の女を描いた中篇「妖艶伝」。他に「蘭陵の夜叉姫」など著者得意の中国古代を舞台にした八作品。

「海音寺潮五郎=史伝のヒト」というイメージが強くて、「小説家」という側面ってあまり知らなかった。
 「妖艶伝」が夏姫、「魚腹伝・中国剣士伝」が専諸、「[車欠]候夫人の時代」が呂后、「美女と黄金」が呂不韋、
「天公将軍張角」が張角(まんま)で、後4作は海音寺氏の創作(と思われる)。
原作ありも創作ものも楽しんで読める本というのは、案外無いんだよな。
 原作ありものは、中国史ものを結構読んでいる身としてはいずれもよく知っている人物なんだけど、それぞれがかなり独自の脚色をしていて、
それがボクには楽しめる脚色なので、純粋に歴史小説として楽しめたです。『夏姫春秋』のような理想の女性像のような夏姫でなく
、ひたすらかっこよい専諸であり、呂后は史伝ぽいので除外して、権勢欲のない呂不韋や張角であり、
いずれも「徹底して善」「徹底して悪」として書かれる人物を、人間界に戻して描いているように見える。
 創作ものは、そこから一歩進んで、滑稽なんだけど田舎くさくないというか、洗練されている訳じゃないんだけど、土くささがないというか。「遙州畸人伝」はラストがかっこよくて「映像で見たい!」
と思えたし(実際中国映画にされそうな内容だけど題材は鹿児島なんだよな)、「鉄騎大江を渡る」も「崑崙の魔術師」も妙に説教臭い(笑:褒め言葉)内容だし、「蘭陵の夜叉姫」は妙にファンタジックだし。
 なんだろう、いわゆる史伝での海音寺節は「[車欠]候夫人の時代」くらいでしか味わえないんだけど、「こういう小説を書くんだぁ」という新鮮な味わいがあったです

269 :吾輩は名無しである:2020/06/05(金) 22:22:25 ID:Ob6eiu9X.net
『氷山上的来客』(1963年)
長春映画制作所によって制作・発行されたもの。監督:趙心水
「花はなぜこんなに赤いのか?」・・・・・・アミルさん、突き進もう!
現代の戦闘生活を反映した映画の中で、『氷山の来客』はその新鮮な題材とユニークな芸術的表現で
観客たちから大歓迎された。映画は真偽2人のグランダムさんと兵士アミルさんの愛情関係を大切な懸念として、
人をうっとりさせるように国境地域の軍隊と人民の紆余曲折した、スリリング・サスペンスな対スパイ戦を描いたものである。
それは濃厚な民族色と叙情的なものを溶け込ませ、叙情的かつ迫真的な形で中国北西部国境地帯の美しい風景とタジク族人民の民俗を再現している。
優れた映画音楽家の雷振邦氏が映画のために書き上げた主題歌「花はなぜこんなに赤いのか?」はたちどころ国じゅうに広く伝わり
、愛情を歌った歌のレパートリーに組み込まれることになった。

中国初新疆を取り上げた映画。テレビのない時代、移動も自由にできない時代、スクリーンから見る新疆は新鮮でしたし、
映画のストーリーもよく出来たので、大きく成功しました。
特に新疆風の歌も映画に新鮮な風を吹きいれた。現在も歌はリメークされ、しばしばテレビで聴くことができる。
しかし、映画の成功と裏腹に、この後起きる文化大革命で映画製作陣ほぼ全員が大きな被害を受けることになる。
映画の題材が問題化され、プロデューサーは自殺、監督は被害受け海外移住、主演俳優の苦労もかなりあったそうです

新疆ウイグル自治区の辺境駐屯地を舞台に 部隊が女スパイを見破り殲滅する,というストーリー。
映画の中で本曲は3カ所の重要なシーンにおいて歌われるそうですが, いずれも辺境防衛にあたる兵士の恋心に微妙に絡む場面であり,
要所要所であらわれる本曲のメロディはストーリーの進行度とあいまって,
歌われるごとに人々の心に深い印象を与え,1963年のオンエア直後から爆発的にヒットしたといいます。
そして,「花児為什麼這様紅」は,その映画の舞台である新疆の少数民族の一つで, 主にパミール高原東部に居住する塔吉克(タジク)族の舞曲を題材として, 当地の民謡風にしあげてあります。
で,「花児為什麼這様紅」を曹元?が発展させて二胡のソロ曲にしたてたのが 「花児紅変奏曲」(緯級相当)です。
別名「牧羊女」

270 :吾輩は名無しである:2020/06/07(日) 01:35:16.74 ID:Llk7d0My.net
司馬遼太郎
ペルシャの幻術師」ペルシャ高原の町メナムは、大鷹汗ボルトルに率いられた蒙古軍の支配を受けた。
メナムの美姫・ナンはポルトルの求愛を受けていたが…。
「戈壁の匈奴」1920年、英国の考古学者で退役軍人が戈壁(ゴビ)の南で、一個の玻璃の壷を見つけた…。「

271 :吾輩は名無しである:2020/06/07(日) 02:02:25.88 ID:Llk7d0My.net
イギリスの考古学境界に所属する退役大尉がひとつの玻璃の壺を、寧夏の西で見つけたところから空想がはじまる。
チンギスカンは少年の頃、チャオルベという青海のウイグルの商人から、
西夏の女こそ、世界でいちばんうまい、ということを聞く。
「この時代、この沙漠民の人生は、ものとおんな、この二つへの強烈な執着で成立っていた。」
「女さえあれば、この男たちの集団は走った。この集団の頭目になる視覚は、これまたたった一つしかない。
性欲と好戦欲と略奪欲の人一倍激しい男、こういう男にのみ安心感が置ける」
テムジンは仲間に西夏の女の話をし、小さな軍隊をもつ。そして西夏を城を攻める。しかしテムジンは文明にはじめて接し、その強さを思い知り、撤退する。

「人工の音律のあることを知らない」鉄木真たちの兵に対し、
西夏は美しい竪琴や笛の調べを奏で、それに聞き惚れている間に奇襲し撃退したという記述もありました。

テムジン『そこには女がいる。白い肌、豊かな胸、くびれた腰、女とはそうしたものを云うのだ。わしの馬についてきたければ一人に二十人の仲間を語らえ』

チャオルベ『テムジンよ、世界の女で、どこの女がうまいか知っておるか』
テムジン『ではどこの国の女がいいのだ』
チャオルベ『それは』
チャオルベは一段と声を低め、テムジンの耳に囁いた。
チャオルベ『西夏の女だ』
その皮膚、匂い、顔、からだ、チャオルベは精妙に描写しながら、西夏女の匂やかな像を青年の脳に刻ませた。
チャオルベ『テムジン、お前は、生涯、犬より下等な蒙古女を相手に暮らすか』
テムジン『いや暮らさない』
チャオルベ『いい料簡だ。世界の女を知ることは、世界を征服することだ。どうすればそれができるか知っているか』

272 :吾輩は名無しである:2020/06/07(日) 19:20:25.85 ID:Llk7d0My.net
西域 探検の世紀
(岩波新書) (日本語) 新書 – 2002/3/20
金子 民雄 (著)

20世紀初めをピークに,楼蘭・敦煌など,各国の探検隊による発掘・発見が相次ぎ,世界の注目を集めていた西域は,同時に,英・露2大帝国が演じる熾烈な勢力争い,
「グレイト・ゲーム」の舞台でもあった.日本から発掘競争に挑戦した本願寺大谷探検隊も,知らないうちに渦中に巻き込まれていく.新資料で描くシルクロード探検の裏と表.


カシュガール滞在記―別世界との出会い〈3〉
(別世界との出会い (3)) 単行本 – 2007/11/1
マカートニ夫人 (著
一八九八年、カシュガール英国代表の夫に嫁いで以来十七年間、中央アジアの沙漠と草原の地で現地の人々と交わり、
三人の子を育てた夫人の体験記。冒険心と好奇心に富む英国女性ならではの記録

273 :吾輩は名無しである:2020/06/07(日) 19:30:35.23 ID:Llk7d0My.net
 ウイグル人独立運動の目標は「東トルキスタン」建国だ。地理的には中国新疆(しんきょう)ウイグル
自治区と重なるが、東トルキスタンとはどういう概念か。
 19世紀末、英国で発行された地図を見ると、清朝が統治する新疆省は「イースタン(東)トルキス
タン」と表記されている。その西側は「ロシアン・トルキスタン」となっている。
このころ帝政ロシアは中央アジアを次々に占領し、タシケントにトルキスタン総督を置いた。これが
ロシアン・トルキスタンである。現在はウズベキスタン、タジキスタン、キルギスなど中央アジア諸国として
独立しているが、それはソ連が崩壊した後のことだ。
カシュガルではロシアと英国が情報戦の火花を散らしていた。帝政ロシアは、ロシアン・トルキスタンを手中に収めた後、新疆から南下して英領インドを攻略するチャンスをうかがっていた。
英国のほうも拠点のインドから北進してチベットを勢力圏に入れ、さらにその北のカシュガルでロシアの
動きを探っていた。新疆は英露「グレートゲーム」の舞台だった。
日露戦争が起きた。敗北したロシア軍は新疆進出を放棄した。影響はそれだけではなかった。ロシア
が日本に敗れたという大ニュースが新疆に伝わると、ウイグル人は、ロシアも清国も怖くないという空気に
なった。
イスラム教徒の暴動が多発するようになった。ウイグル人は、自分たちと同じイスラム教で、民族的にも
近いトルコへの一体感が強まった。東トルキスタン独立運動の源流をたどると日露戦争がある

274 :吾輩は名無しである:2020/06/07(日) 19:33:29.58 ID:Llk7d0My.net
ヤングハズバンド伝 激動の中央アジアを駆け抜けた探検家
(日本語) 単行本 – 2008/11/11
金子 民雄 (著)

十九世紀半ば、南下政策をとりはじめた帝政ロシアとインドを支配する英国政府とが、中央アジアの利権をめぐって覇権争いを繰り広げ、いわゆる<グレイト・ゲーム>が始まった。
本書は、この<グレイト・ゲーム>の最も重要なプレーヤーの一人で英国の軍人・探検家、フランシス・E・ヤングハズバンドの生涯を描いた初の評伝である。
 現在、テロが頻発するアフガン=パキスタン山岳地帯やインド北西部国境のみならず、紛争の続く新疆やチベット情勢も、
当時、ヤングハズバンドが主導した外交政策や軍事使節の歴史的な背景を知らない限り、正しく理解することは難しい。
 マルコ・ポーロ以来の<シルクロード>横断に賭けた青春時代から、紛争の絶えないカラコラム、カシミール、チベットを駆け巡り、
虚々実々の駆け引きを繰り広げた軍人時代を経て、エヴェレスト遠征に情熱を傾け、神秘主義思想に傾倒した晩年に至るまで、
残された日記と膨大な資料をもとに、ヤングハズバンドの足跡を丹念に追い、彼の生きた激動の時代を浮き彫りにする力作。

275 :吾輩は名無しである:2020/06/07(日) 20:03:46.02 ID:Llk7d0My.net
1996年。。。サントリー、思想歴史
王 柯(おう か)
『東トルキスタン共和国研究 ―― 中国のイスラムと民族問題』

直接には、1930年代から40年代にかけて発展した新彊ウイグルの東トルキスタン民族独立運動を扱っている。しかし、現代中国の民族問題やイスラム文化のあり方にも視野が及ぶスケールの大きな著作である。
中国語・日本語・ウイグル語・カザフ語などで書かれた未公刊の手紙や文書を駆使し、われわれと変わらぬ達意の日本語で研究成果を公にした。
未開拓の中央アジア地域文化研究を主に中国との関係で切り開いた意味は大きい。
 また、戦前の日本陸軍特務機関の新彊における活動を明らかにした点も高く評価される。いわゆる満蒙における日本の「特殊権益」については従来もよく知られてきたが
、帝国陸軍は新彊についてもロシア勢力の伸張が日本の満蒙利益を脅かすという認識から「生命線」のように考えていたらしい。ロシア、中国、日本の角逐のなかに
、地元の民族運動の展開が立体的に浮かび上がる。昭和史や日中関係史の研究にも大きく寄与するだろう。盛世才や呉忠信やイリハン・トレといった政治冒険家たちの活動の描写も文学のように楽しめる。
東トルキスタン民族独立運動における「二番住宅」、アルタイ・カザフ民族解放運動における「白い部屋」と「青い部屋」といった謎めいたソ連機関の存在を絵解きする技量も鮮やかである。
 ソ連と中国のパワーポリティクスの谷間で呻吟したウイグル人などムスリム諸民族の苦悩は、今にいたるまで深い。
それを漢民族出身の著者が描き出すのも、容易なことではなかったに違いない。21世紀の初頭は、中国の動向が日本や世界に衝撃を与えるだろう。
日本の論壇と学界は、内陸部から起こる複雑な民族問題とイスラム社会運動の性格について分析できる本格的な学者が生まれたことを喜ぶべきだろう。

276 :吾輩は名無しである:2020/06/07(日) 23:44:48 ID:Llk7d0My.net
辺塞詩ヘンサイシ

漢詩で、辺境の地の事物や生活を題材とした詩。辺境に出征した兵士の情や残された家族の悲しみを詠じる。
中国の盛唐期に、山水詩と並び盛んになった。
王昌齢、高適(こうせき)、岑参(しんじん)、王之渙、崔?(さいこう)、李頎(りき)、王翰(おうかん)らが名高い。

277 :吾輩は名無しである:2020/06/15(月) 16:49:54.45 ID:Lc6dMY/6.net
わたしたちが孤児だったころ
(ハヤカワepi文庫) (日本語) 文庫 – 2006/3/1
カズオ イシグロ

上海の租界に暮らしていたクリストファー・バンクスは十歳で孤児となった。貿易会社勤めの父と反アヘン運動に熱心だった美しい母が相次いで謎の失踪を遂げたのだ。ロンドンに帰され寄宿学校に学んだバンクスは、両親の行方を突き止めるために探偵を志す。
やがて幾多の難事件を解決し社交界でも名声を得た彼は、戦火にまみれる上海へと舞い戻るが…現代イギリス最高の作家が渾身の力で描く記憶と過去をめぐる至高の冒険譚。

278 :吾輩は名無しである:2020/06/18(木) 04:42:14.75 ID:SolNw7hK.net
中国では、生鮮用トマトは消費地やその周辺で生産されるが、加工用トマトは、新疆しんきょうウイグル自治区(以下、「新疆」という。)、内モンゴルウイグル自治区
(以下、「内モンゴル」という。)および甘粛省に集中している。加工用トマトのうち、新疆が全体の75%を占め、次いで内モンゴルが20%を占める
新疆では、1980年に最初の製造ラインが建設されたことにより、産地開発が始まった。新疆は砂漠気候で、長日照、乾燥条件により、
病害虫の発生が抑えられてトマト栽培に適した地域であったため、1985年以降、
国内のさまざまなトマトに関する賞を受賞するなど品質評価が高まり、国内最大の産地および製造拠点に成長した。特に、2000年から2009年にかけては、
海外からの需要が伸びたため、著しい成長となった。新疆における加工用トマト生産およびトマト加工品製造は、現在、世界三大綿のひとつである新疆綿生産と並ぶ重要産業となっている

「新疆建設生産兵団」に属しています。これはウイグルの地の開発とウイグル人弾圧のための屯田兵的な組織です
彼が「新疆建設生産兵団」の「将軍」である以上、その利益の一部はウイグル人の弾圧のために使われるはずです
世界各国に販売するトマト加工品の利益でもって、彼らはウイグル人を弾圧するための強制収容所を建設したり、
ウイグル人を殺してその臓器売買でさらに利益をあげているものと推察されます

279 :吾輩は名無しである:2020/06/28(日) 01:08:29.07 ID:gIcgiU8q.net
ウイグルの荒ぶる魂―闘う詩人アブドゥハリク・ウイグルの生涯―

アブドゥハリク・ウイグルはウイグルの伝統詩を引き継ぎつつ、その中に近代的な
個人の内面を描き出した。そして社会活動家としても活躍。社会の近代化を拒み、
ウイグル人を抑圧する漢民族支配に抵抗し、ついに処刑されるが、その詩と生涯は今もウイグル民族の心に生き続けている。
現在のウイグル問題の原点を知るためにも、また漢族とは全く異なる中央アジアの文学を知る上でも必読の一冊。

ウイグル十二ムカーム シルクロードにこだまする愛の歌
伝統楽器のオーケストラによる組曲(2005年ユネスコ無形文化遺産登録)。
すべて演奏すると24時間かかると言われている壮大な楽曲は、ウイグル 民衆の中で誕生、
16世紀にシルクロードで栄えた国の宮廷で洗練され、 音楽と詩と舞踊の総合芸術となった。日本人がどこか憧れてやまない シルクロードに500年こだました愛の詩、
初の完全翻訳。 十二ムカームの歌詞は44人の詩人の詩から採られている。詩人たちの生きた時代は15世紀初めから19世紀までの長きにわたっており

280 :吾輩は名無しである:2020/06/28(日) 13:53:17.74 ID:gIcgiU8q.net
http://uyghur.cocolog-nifty.com/blog/

英雄たちの涙―目醒めよ、ウイグル (日本語) 単行本 – 2009/8/14
アブドゥレヒム・オトキュル (著

本書は1986年ウルムチで出版された『Iz(足跡)』を底本とした、ウイグル文学の初めての邦訳である。著者のアブドゥレヒム・オトキュル氏は
ウイグル文学史に燦然と輝く人物で、『Iz(足跡)』はウイグル人720万人のなか、
5万4000部が発行される。しかし歴史の真実を凝視する彼の小説は中国当局により発禁処分に遭ってしまう。
中国最後の帝政が滅ぶ20世紀初頭、ウイグル人のティムル・カリフは、同じウイグル人の王家による圧政に苦しむ民衆を救うべく、同志とともに立ち上がる。王家は鎮圧に動くが、
そこには中国人たちの思惑もうずまいていた。本書は「中国の火薬庫・新疆ウイグル」が独立を求め続ける、その原点を描いた壮大な歴史小説である

281 :吾輩は名無しである:2020/07/06(月) 19:04:59.33 ID:5evShfPM.net
大平正芳記念特別賞

戦後日本人の中国像−日本敗戦から文化大革命・日中復交まで (日本語)
単行本 – 2010/9/17
馬場 公彦 (著)

282 :吾輩は名無しである:2020/07/06(月) 22:01:54 ID:5evShfPM.net
ルポ 隠された中国習近平「一強体制」の足元
漢族との溝が深まる少数民族のウイグル族、教会の十字架を撤去されたキリスト教徒など、知られざる中国の姿を浮き彫りにする。
金 順姫 著,,,平凡社新書

第1章 燃え上がるウイグル問題──当局への反発と相互不信
中国の「聖地」を覆った黒煙/ルクチュンで起きた前兆/ウルムチ騒乱
テロ情報の提供者に懸賞金/締め付けで深まる悪循環/「新しい土地」「新しい領域」
「綿密に計画された組織的テロ」/ルクチュンの前にそびえる壁
容疑者の両親が見せた涙/幕引きを急ぐ当局/封鎖されたモスク
昆明駅の無差別切りつけ事件/最高指導部全員で黙とう
各地で顕在化するウイグル族の不満/海外を目指す中継点か
【取材余話】 ウルムチに出回る北九州市のゴミ袋

第2章 憎しみと不信の連鎖──新疆ウイグル自治区の深層
ウルムチ朝市爆発事件/暴力の標的は一般市民に/大衆を動員した「密告社会」づくり
アメとムチ/ウイグル族の生きづらさ/宗教文化への干渉/ウイグル族同士の亀裂
食い違う事件の規模/「絶対に行かないほうがいい」/投獄されたウイグル族の経済学者
不法出国に国内外のあっせん組織/ISの戦闘にも参加か
自治区成立から六十年、さらなる統制強化/締め付け強化を懸念する声も
【取材余話】 ウイグル族が暮らす街で

283 :吾輩は名無しである:2020/07/11(土) 20:58:44.99 ID:VNCuzMe4.net
空白の五マイル―チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む
角幡 唯介【著】

チベットの奥地、ツアンポー川流域に「空白の五マイル」と呼ばれる秘境があった。
そこに眠るのは、これまで数々の冒険家たちのチャレンジを跳ね返し続けてきた伝説の谷、ツアンポー峡谷。
人跡未踏といわれる峡谷の初踏査へと旅立った著者が、命の危険も顧みずに挑んだ単独行の果てに目にした光景とは―。
第8回開高健ノンフィクション賞、第42回大宅壮一ノンフィクション賞、第1回梅棹忠夫・山と探検文学賞

カイラス山
マーナサローワル湖ヤルンツァンポ川ブラマプトラ川ジョムナ川

284 :吾輩は名無しである:2020/07/11(土) 21:27:48.47 ID:VNCuzMe4.net
ツアンポー峡谷の謎 (岩波文庫)

ヒマラヤ山脈に長い流路を刻むツアンポー川。多くの謎を秘めた東ヒマラヤ、チベットの峡谷部を、植物探検家たちは、1924年から1年にわたって旅した。
厳しい気候や地形のもとで、短い夏に可憐な花を咲かせる植物、幻の湖や山岳地に棲む動物たち、
外界から隔離された地域に暮らす様ざまな民族との出合いを綴った、探検の記録。

フランク キングドン・ウォード 1885 - 1958 英国の植物学者。植物学者H.M.ウォードを父に持ち、
その影響から植物採集家としてアッサム、雲南の各地を探査し、この地域の探検家として右にでる者のない存在であった

植物巡礼 プラント・ハンターの回想 (岩波文庫
チベット奥地、ビルマ北部等における調査探検の中で、英国の寒冷な気候に耐える植物を数多く採集した。
サクラソウやシャクナゲ、愛好家の心をとらえてやまない青いケシ、そして茶、棺の木などの様々なエピソードを記す。

285 :吾輩は名無しである:2020/07/12(日) 19:25:52.67 ID:SaK6pEUP.net
船戸与一『金門島流離譚

台湾国民党が受け継いだのは旧・日本の版図だけだから、国際法上、金門と馬祖が台湾領だという根拠はどこにもない。金門島では台湾ドルが流通し、台湾の教育が行なわれているが、
島民にはここが台湾領で、自分たちが台湾人だという自覚があまりない。かといって、中華人民共和国の領土だとも考えておらず、どこにも帰属意識のない奇妙なことになっている。
中国共産党はもちろん、金門島を自国の領土と見なしている。金門島の住人は「中国国民」になるから、金門島の戸籍を持っていれば
アモイの入管は査証なしで通過できる。すなわち、彼らは中国と台湾をビザなしで自由に行き来できるのだ。
そのため金門島は、煙草や高級ウイスキー、ブランデー、音楽CDやゲームソフト、高級ブランドの衣類やバッグ、時計などのコピー商品の一大集積地になった。
たとえばブランド品のバッグは、タイから送られた原材料を広東省の山のなかの秘密工場で加工したもので、鑑定士でなければ偽物と見破られないくらい完成度が高い。
そんなコピー商品が、現代史の空白を利用してこの島に集まってくるのだ……。

中国が改革・開放政策で市場経済と外資導入に大きく舵を切るにつれて、両国の関係は大きく変わっていった。
 もともと台湾人(本省人)の多くは福建省の出身で、台湾語は閩南(ビンナン)語(福建語)とほとんど同じだから、
彼らは異なる国の国民というより同郷人だ。東南アジアで成功した華僑財閥の多くも福建の出身で、
彼らが台湾人の企業家や投資家とともに故郷の町や村に工場を建て、積極的に投資したことで、かつては中国でも貧しい省のひとつとされた福建は大きく発展した。
 こうして、台湾海峡の危機から10年も経たないうちに、アモイ(福建)と台湾は急速に経済的に一体化していく。

286 :吾輩は名無しである:2020/07/15(水) 14:04:22.88 ID:z9WDeISM.net
発売日2020.07.15
星月夜
李琴峰(著) 集英社
あらゆる縛りから逃れたいと願う二人の女性は、異国の地・日本で出会った――。
両親の反対を押し切り、日本の大学で日本語を教える台湾人の柳凝月(りゅうぎょうげつ)は、
新疆ウイグル自治区出身で、日本の大学院を目指す生徒の玉麗吐孜(ユーリートゥーズー)に初めて会った時から魅了されていた。玉麗吐孜もまた、柳凝月に惹かれていた。
ある日、玉麗吐孜の元恋人の同居人が部屋を出て行くと言い出し、家賃問題に悩んでいた彼女は付き合い始めの柳との同居を考えたが、今の距離感が心地よく、
これ以上親密になるのを恐れていた。一方、柳は玉麗吐孜の受験が上手くいったら一緒に暮らし、いつか結婚しようという想いが募っていた。期待もあえなく、玉麗吐孜は不合格通知を受け、
日本に残る理由を失っていた。生国の政治情勢、家族のこと、隠している自分のセクシュアリティー・・・・・・。
共通の言語を持ち、語り合い、玉麗吐孜のことを分かっていると思っていた柳だが、
玉麗吐孜が背負う重りを知らずにいた自分に気付く・・・・・・。今、注目の新日本文学の旗手が描く、静かな祈りの物語。

287 :吾輩は名無しである:2020/07/27(月) 02:02:12.29 ID:yltZdG4g.net
「コレクション中国同時代小説」
このシリーズで紹介する10人の作家の小説は、1990年代から現在にいたるまで、最近20年間の中国同時代文学の精華です。男性作家6人と女性作家4人、いずれも1950〜60年代生まれ、この世代がいま中国文学界では円熟の境地にあると思います。
全10冊というシリーズでなければ伝えられない中国文学の多様性を示したいと考え、これまで単行本の邦訳がなかった作家を中心に編集しました。
北京・上海・武漢、ハルビンなど、各都市での特徴的な生活を描く小説がある一方、奥地の農村、少数民族地区を舞台とする小説もあります。時代背景も、国共内戦・新中国成立から文化大革命、そして「改革・開放」後の現在まで、さまざまです。
10人の作家たちはそれぞれの地域、それぞれの時代を新しい視点でとらえています。取り上げているテーマは、ジェンダー、貧富の格差、家族の絆、男女の情愛など、いずれも日本人にとって身近な問題といえるでしょう。
困難な状況の中で前向きに、たくましく生きる人々の姿は私たちに勇気を与えてくれます

288 :吾輩は名無しである:2020/07/27(月) 02:02:57.00 ID:yltZdG4g.net
「「わたし」の小さな歯ぎしりが、世界中の孤独な「わたし」の耳に残響を残す。小説の根源的な力を、現在の中国文学は圧倒的な迫力で提示している。
基本的に、叙事詩の国なのだ。天安門や文革も、三国志の延長線上にある。歴史の大きなうねりの中で手をつなぎたい。読後は熱いマグマが胸に湧いた。」
荻野アンナ(作家・慶應義塾大学教授)
「これまで中国現代文学全集とか、中国現代小説というシリーズはあったが、「同時代」を冠するものはなかったと思う。
一人一国分の国際%Iな同時代の文学の精髄が楽しめそうだ。日本の同時代文学への大いなる刺激剤となることを、真に願う。」
川村湊(文芸評論家・法政大学教授)
「選ばれた作家たちはその主題と力量とにおいて多様多彩で、自信にあふれる中国を代表する、文革以降の世代の人々だ。
しかもこれまでその顔が日本の読者には見えなかったので翻訳が待たれていた作品ばかりだ。
文学は人間の、奥の奥のさらに奥のものに向かっている姿であってこそ、世界に共通すると思う。」
坂上弘(作家)
「わたしたちはさらにまた愉悦に満ちた語らいをつづけることができる。おそらく文学だけが、悲劇に終わらない友情をわたしたちに約束してくれる。」
田中和生(文芸評論家)
「このコレクションを読んで「だいたい中国人はね・・・」というような雑駁な意見が減ったとすれば、それは中国理解が一歩進んだということになるのではないかと楽しみにしている。」
辻井喬(詩人・作家)
「このコレクションはまさに「同時代」がキーワードなのだ。日本と同じ時に生きて同じ時に書いている先端の作家群が一挙に、日本語の読者の前に現れた。
上海からチベットまで、広大な大陸が、今世紀にはもう一つ、かぎりなく多様な表現の領域となっている。
そのことをスケールと深みをもって示す作品集は、この時代が最も必要としている新しい文学アンソロジーといえるだろう。」
リービ英雄(作家・法政大学教授)

289 :吾輩は名無しである:2020/07/27(月) 02:54:55.81 ID:yltZdG4g.net
スターリンと新疆 1931-1949年
寺山恭輔

民族問題が噴出し、エネルギー供給源として中国の政治経済上の「要地」となっている新疆ウイグル自治区。
そこにはかつて、ソ連の強い影響力がおよんでいた。
満洲と同じく中国の統治下にあり国境を接する新疆は、対日戦を意識したスターリン時代のソ連にとって、
モンゴルと並んで安全保障上、大きな関心を惹く地域であった。ロシア側の史料に依拠し、
ソ連の対新疆政策を明らかにすることで、スターリン体制の一側面を考察する。

290 :吾輩は名無しである:2020/07/27(月) 17:48:56 ID:yltZdG4g.net
香港回収工作
許家屯
筑摩書房
資本主義香港を奪還せよ!―1983年、小平の命を受け香港に乗り込んだ許家屯は、新華社香港支社社長の肩書のもと、さまざまな「回収工作」を操り広げる。イギリスとの暗闘、香港財界の切崩し、
世論工作、そして大陸の指導部との激しい軋轢と抗争。資本主義の申し子・香港を、その繁栄を確保しながら無事共産中国に返還させる、この複雑きわまりない難事業に果敢に挑戦する日々のなかで、
許家屯は次第に香港の輝きに魅入られていく。しかし彼を待っていたものは!?―「陰の香港総督」がいま明かす、国際政治の驚くべき内幕
1997年の返還期限をにらんで、香港回収工作の指揮をとる新華社香港支社社長・許家屯。折りから勃発した天安門事件が彼の行く手に立ちはだかる。趙紫陽の失脚、仕掛けられた罠、
江沢民との深刻な軋轢。香港、そして世界に波紋が広がるなかで、事件は予期せぬ展開を生んでいく。平和裡の香港回収は成功するのか。中国は「一国二制度」の舵をきれるのか。
事件に巻き込まれた許家屯の命運は!?―現代史の裏面に繰り広げられる驚愕のドラマを、当事者が亡命先で克明につづる

291 :吾輩は名無しである:2020/07/28(火) 16:54:07.53 ID:iz1DFO+t.net
栄家の血脈―激動の大陸を疾走する赤い資本家の誓い (日本語) 単行本 – 2006/6/1

中国最大の実業家として百年以上も繁栄し続ける栄家一族を記録したものです。
 本書は、栄家五代を描いていますが、物語の中心になるのは、栄毅仁・智健親子です。栄毅仁は、「赤い資本家」と呼ばれ、国際信託投資、経済特区などを推進し、改革開放後の中国経済を支え、
国家副主席にまでのぼりつめた人物です。また、毅仁の息子・智健は、現在、香港の中信泰富(CITICパシフィック)を率い、米『フォーブス』誌が発表する中国富豪ランキングで常にトップの座にいる大富豪です。
 栄毅仁・智健は、中国現代史という巨大な光と影に刻まれながら、激動の時代を歩みました。改革開放後に現れた中国の大富豪たちとは違い、新生中国政府による一族資産の没収、文化大革命での糾弾など、辛酸をなめ尽くしているのです。
 その歴史には、血も涙もあり、喜びも誇りもありました。強権への疎遠も挑戦もあり、権力との妥協や癒着もありました。まさに歴史に翻弄されながらも、再び繁栄を取り戻したのです。
 中国大陸を舞台に政治と実業の世界で生き抜いた毅仁、香港を舞台に投資の世界を生き抜く智健。二人の生きる世界のスケールの大きさに驚かされます。
その経営センス、度胸とも、創業以来、栄家に脈々と流れる血がなせるわざなのでしょう。

292 :吾輩は名無しである:2020/07/28(火) 16:59:06 ID:iz1DFO+t.net
マーが中国共産党員だと発覚し、世界に波紋を広げた。
共産党機関紙・人民日報が11月26日に公開した「改革開放に貢献した表彰者」リストにマーも含まれていた。共産党は党員を受け入れる際に、厳しい審査を長期にわたって実施。「共産主義の実現に命をささげる」と宣誓して、最終的に入党が認められる。
そのような政治的洗礼を受けていたならば、マーは一企業人として資本主義風に金を稼いできたのではなく、隠れ共産党員として市場原理を利用し、党と政府のために工作してきた、と言えよう。日米の政財界と太いパイプを築いたのも、リベラルな企業人として世界経済に貢献したというよりも「高級スパイ」として潜入したとみたほうがいいかもしれない。
そもそも中国ではアリババほどの規模になると、政府や共産党の触手から逃れて市場原理だけで経営などできない。改革開放を掲げた政府の「社会主義市場経済」は建前。実際の中国経済は共産党員である「赤い資本家」が国家資金を駆使して、国民を搾取する官営資本主義だ。
こうしたシステムは80年代に?小平が設計。その後は江沢民(チアン・ツォーミン)政権が制度化して企業家の入党を促し、政府高官と団結させて国有企業を支配した。労働者と農民の代表を自任する共産党が、ストライキ権を認めずに膨大な利益をひたすら搾取してつくり上げたのが中国の企業群だ。
党員が「赤い資本家」として活躍している事実に即して言えば、中国には厳密な意味での私有企業は存在しない、と経済学者たちがみても無理はない。
それでも彼ら隠れ共産党員が純粋な企業人のふりをするのは、外国の資本や技術を呼び込むため。こうして成功した一例が、05年に亡くなった栄毅仁(ロン・イーレン)だ

293 :吾輩は名無しである:2020/07/28(火) 21:31:28 ID:iz1DFO+t.net
北京「中南海」某重大事件 (日本語) 単行本 – 1997/10/1
富坂 聡 (著)

江沢民VS.陳同希、権力をめぐる宿命の激突。ポスト登小平をめぐって繰り広げられた
紅い中国の熾烈な権力闘争の全容を中国共産党高官が明かす。中国最高権力の象徴・中南海で何が起こったのか!?

294 :吾輩は名無しである:2020/08/13(木) 23:07:45.82 ID:APSw0mPC.net
昭和19年のシルクロード: 『西北支那』改題
上海靖亜学会 (著), 朝日新聞社 (著

『昭和19年のシルクロード』は昭和20年に上海靖亜学会・朝日新聞社によってつくられた写真主体のムック『西北支那』を
国会図書館所蔵本をもとに復刻したものである。当時の政治的軍事的な環境から(日本と戦争していた
蒋介石政権の最後の活路)興味がむけられたものではあるが、いわゆるシルクロードで想像するような地方の当時の姿をつたえており、貴重なものである。
 特に甘粛青海のチベットをのせているのは珍しい。タール寺のみならず夏河のラブラン寺まで写真におさめている。新疆方面では現代ウイグルが
定義されてまもないころなので中央にはまだ知られておらず「ウイグル」がでてこず、その複雑な様相を伝えているあたりも貴重だ。

295 :吾輩は名無しである:2020/08/16(日) 22:31:45.94 ID:eBe8LxMJ.net
ウイグル語辞典
Modern Uyghur-Japanese Dictionary

https://pdfslide.net/documents/modern-uyghur-japanese-dictionary.html

296 :吾輩は名無しである:2020/08/19(水) 17:45:05.89 ID:dvZkMRtO.net
19世紀80年代後半に東トルキスタンが清国に属国として占領され、中国内地並の省制がひかれて新疆省となって以来、
短期間独立状態を維持していても、国共内戦後の1949年に再び共産党支配下の中国に統一され、1955年に新疆ウイグル自治区が設置されました。
この間、東トルキスタンの主体的国民であるトルコ系ムスリムウイグル人の起源と形成過程は支配者側の都合のいいように作られ、"学術的成果"としてまかり通っている。即ち、現代ウイグル人は東トルキスタンの原住民ではなく、
840年北方ウイグル帝国が崩壊した後にこの一帯に逃れてきた遊牧ウイグル人の子孫であり、
それまでにこの地域に生活していた人々は、現代ウイグル人とは関係のない存在、という"説"である。実際、歴史の事実はこの"説"を根本から否定する。
今回は、多くの歴史的事実に基づき、現代ウイグル人は元々東トルキスタン領内に紀元前数十世紀以前から
活動していた人々とも血が繋がっていること、文化的にも継承していることを説明し、東トルキスタンは現代ウイグル人の固有の祖国であることを証明する

297 :吾輩は名無しである:2020/08/23(日) 02:16:46.83 ID:bd+1Zw1S.net
チベットの探検談が半分近くを占める。昨年読んだ、西川 一三の『秘境西域八年の潜行』を思い出し、描かれる光景は似ていても、著者の態度が全く異なることに衝撃を覚えた。ヘディンの探検は、まさに帝国主義時代のものだ。アメリカを含めて、ヨーロッパが再発見したのであって、本当の意味での前人未到ではない。帝国主義時代の発見とは、同時に記録であり、地図を作り、発掘物を持ち帰って、自分たちの博物館に飾るという行為なのだ。
このような「探検家」が重んじられたのがまさに「帝国」の時代だし、その帝国の援助があるから、ヘディンの探検は成功した。
そもそも、ヘディンの探検のスタートが、ノーベル家によるバクーの油田開発に関係しているということも、ノーベル賞の位置づけを含めて示唆的だろう。かつてのスエーデンという国は、今、我々が抱くスエーデンという国とはかなり違っていたようだ。
西川の中にも、大東亜構想という帝国意識はあるけれど、彼自身が蒙古の巡礼に身をやつしていることもあって、帝国の代表というよりも、民衆の一人としての視点がまだ息づいている。あるいは、ヨーロッパではなくアジアの一員としての意識か。
ヘディンの冒険談そのものは珍しく、また面白く読み進められるが、読後感はそう愉快なものではない。チベットが典型的だが、そのような閉ざされた国に対して、どうあるべきかという視点の欠けた「探検」を今の我々は素直に賞賛はできない。
子供たちの夢は時代によって変わるだろう。その夢がよりよい未来につながる、そのような神話を大人がどのように紡げるか。「夢を叶える」とはどういうことなのかを考えさせられる。

298 :吾輩は名無しである:2020/08/23(日) 12:14:18.82 ID:bd+1Zw1S.net
金子 民雄 (著)
西域 探検の世紀 (岩波新書) (日本語) 新書 – 2002/3/20
20世紀初めをピークに,楼蘭・敦煌など,各国の探検隊による発掘・発見が相次ぎ,世界の注目を集めていた西域は,同時に,英・露2大帝国が演じる熾烈な勢力争い,
「グレイト・ゲーム」の舞台でもあった.日本から発掘競争に挑戦した本願寺大谷探検隊も,知らないうちに渦中に巻き込まれていく.新資料で描くシルクロード探検の裏と表.

中央アジアに入った日本人 (中公文庫) (
帝政ロシアと大英帝国が領土拡張に鎬を削る〈グレイト・ゲーム〉を繰り広げていた、19世紀中葉から今世紀初めにかけての中央アジア。2大強国の動静探索と探検を目的
として単身潜入した西徳二郎、福島安正、日野強の足どりを未公開資料を駆使して追い、日清・日露戦争前後の日本の大陸進出の断面を、臨場感豊かに描き出す

動乱の中央アジア探検 (朝日文庫)
沙漠と草原と山岳の彼方に霞んでいた19世紀中央アジア。そこに割拠するトルコ系種族は、周辺国民を掠奪、奴隷に売る凶暴さで恐れられた。
しかし英・露の勢力争いに巻き込まれ、結局は、次々とロシア軍に滅ぼされていく。その悲劇を見た多くの探検家たちのスリルに満ちた探検ぶりと生涯を描

ヘディン交遊録―探検家の生涯における17人 (中公文庫BIBLIO)
ノルデンショルド、スタイン、河口慧海、蒋介石、ニコライ二世…。二十世紀最大の西域探検家スヴェン・ヘディンの人生に影響を与えた十七人をとりあげ、
彼らとのエピソードを通して大探検家の生涯を辿る。

299 :金子民雄:2020/08/23(日) 12:23:54 ID:bd+1Zw1S.net
辺境の不満分子の一部が反抗したところで、たかが知れると考えるのが、世間一般の常識であろう。ところが、歴史的背景から見て、新疆こそ宗教と民族問題の絡んだ一大起爆地帯であることを、中国人はすっかり忘れているようだ。まして日本などでは、夢のシルクロードなどと想像する人が多いから、一層理解がむずかしい。
たしか数年前のことだったと思うが、東京で開かれた講演会のあとで、10名ほどの若い女性たちから会いたいと言われたことがある。自分たちはウィグルからの留学生で、日本の大学を卒業するのだが、故郷に帰りたくないので、
なんとか日本に滞在したいのだという。しかし、彼女たちが説明するには、これは日本政府からの許可が得られないのでむずかしいのだという。
こういった相談なら前にもあったので、なら一度戻ってまた来たらどうか。そして米国へ行く方法を考えては、その方法は成功するよとすすめた。ただ彼女たちが深刻に説明するには、帰国すると、漢族の男と半強制的に結婚させられてしまうので、
戻るに戻れないという。彼女たちはみな真剣で、しかも若さと美貌にあふれた女性たちばかりなので、話が一層深刻だった。
しばらくして彼女たちに会うと、カナダに移住できたという。大変でしたねというと、なに私たちは元々が遊牧民なので驚きません、ということだった。
 米国政府は、2001年9・11のニューヨークのテロ事件で、これまでの方針を変え、中国との間で対テロ協力と引き換えに、ウィグル族の独立運動をテロ組織と認定した。
そこで一般のウィグル族も「東トルキスタン・イスラム運動」(ETIM)の同調者とみなし、よく分からぬまま民族独立派のテロ集団の一員としてしまった。ウィグルは米国とはなんの利害関係もない。ここに米国の歴史認識の大きな欠陥がある。
元々がトルコ系民族であるウィグル人たちは、希望としては中国政府から独立し、民族自立の独立国家を作りたい。ところが1991年、ソ連が崩壊し、同じトルコ系民族である旧ソビエト中央アジアの五つの国が、みな独立国家になれた。
ウィグル(新疆)だけが中国領に入っていたため、独立できなかった。ウィグル族にとっては不満が大きいが、中国政府はこの要求に応ずる気配はない。

300 :金子民雄:2020/08/23(日) 12:25:01 ID:bd+1Zw1S.net
むしろ十数年前までには見るも稀であった漢族を、新疆に大量流入、移住させる手法をとり、この人海戦術が新疆を呑み込み始めている。早晩、新疆はチベットや内モンゴル、旧満州同様の運命をたどるにちがいない。
狭い島国に住む日本人には、とくに民族・宗教問題についてはほとんどの人が無知に近い。人はみな自由平等といっても、そのバランスがひとたび崩れたら収拾がつかず、たちまち少数派、弱者は抹殺されてしまう。私はミャンマーの辺境地帯で、こういった例を厭というほど体験した。
ほとんど同じに見える人種であっても、互いに同和することなどあり得ない。とくに宗教が異なると生き残れない。弱いものは消されるのだ。
新疆には、同じトルコ系といいながら、民族間の混血種が存在する。そして宗教がイスラム教(回教)の場合、彼らは回回族(回族)と呼ばれた。見かけはまったく漢族と変わりはないのだが、体内を流れる血液に別種が入っているというのだ。それがこの一、二代前のことなら分かるが、何十代も前のもそうなのだという。
とくに中国の中央部に当たる甘粛、陝西、青海、寧海地域に住むトルコ系イスラム教徒を東干(トンガン)という。彼らの先代は何世代も前、西方のイスラム諸国から中国のこの中原地区に移住した者たちで、言葉は中国語を話すが宗教はイスラム教である。私は彼らと随分会ったが、ほとんど漢族と区別がつかない。
しかし、こういった異種と呼ばれた民族は、過去恐ろしい存在だった。新疆で民族の動乱がひとたび起こると、彼らは救援に駆けつけ相手を皆殺しにした。現在の中国ではいま、こうした恐るべき民族の暴動の要因となる“爆弾”をせっせと作っている。歴史的無知はさらに恐ろしい。

301 :吾輩は名無しである:2020/08/23(日) 12:43:07.67 ID:bd+1Zw1S.net
伊藤律回想録―北京幽閉二七年
元日本共産党政治局員で、27年間中国に投獄され奇蹟的に日本に生還した著者が、
極秘裡に出国した51年から帰国した80年までの、衝撃的で稀有な獄中体験記。

 伊藤律(1913〜1989)は戦中・戦後の共産党史において重要な人物であると同時に謎に包まれた存在でもありました。「ゾルゲ事件」で処刑されたリヒアルト・ゾルゲと尾崎秀実逮捕の端緒をつくった男、
徳田球一の懐刀として中国に密航し北京機関で辣腕をふるった男、共産党組織を敵に売り渡した
革命の裏切り者……すなわち「生きているユダ」「革命を売る男」。
 しかし、それらは日本共産党中央や、尾崎秀樹、松本清張などが誤った情報にもとづいて貼ったレッテルでした。冤罪だったのです。
 伊藤律没後、21世紀の入って事実は次々と明らかにされました。ソ連邦の解体で極秘資料に光があてられ、仲間を売っていたのはじつは野坂参三のほうであったことが明らかにされるとともに、
ゾルゲ事件の解明にも新たな進展がもたらされました。そしてもっとも多くの人に知られ、伊藤のイメージ定着に影響の大きかった松本清張『日本の黒い霧』(文春文庫)所収の「革命を売る男 伊藤律」の内容の問題点を版元の文藝春秋は認め、以下の対応を示すにいたりました。
・現行の文庫本は回収する

302 :吾輩は名無しである:2020/08/23(日) 16:03:11.06 ID:bd+1Zw1S.net
中亜探検 (中公文庫) (日本語) 文庫 – 1989/6/1
橘 瑞超 (著)
ヨーロッパ各国の考古学者・地理学者によって注目されはじめた20世紀初頭の中央アジア―。1908年から西本願寺の英主大谷光瑞師の指導のもとに、
わが国初の本格的な中央アジア探査を遂行した20歳の橘瑞超。古代文明の遺跡と発掘の成果を詳細に紹介する、若き仏教徒の学術研究とスリリングな冒険の旅。

303 :吾輩は名無しである:2020/08/25(火) 21:20:59.78 ID:J9SvmEZZ.net
宋家王朝――中国の富と権力を支配した一族の物語(上) (岩波現代文庫)
激動の中国近代史とともに波瀾の人生を歩んだ靄齢、慶齢、美齢の宋家三姉妹。「一人は金を愛し、一人は権力を愛し、一人は国を愛した」。上巻では、十九世紀末、
海南島出身のチャーリー宋が米国に渡って教育を受け、帰国後に財をなし、孫文のスポンサーとして革命に関わりをもったことから、
その子供たちが辛亥革命に始まる時代の渦に巻き込まれる過程を描く

美齢と蒋介石の結婚により権勢をほしいままにした宋一族。抗日戦争の中でいったんは米国を篭絡して中国の命運を支配するが、国共内戦に敗れて台湾移転を余儀なくされる。
米中関係秘史と宋・蒋の秘密結社との関わりにも触れて綴られる「宋家王朝」の興亡。蒋の独裁政治とその死、民主化の進展、宋美齢の死までを扱った新原稿「宋家王朝の終焉」を付す。

宋姉妹―中国を支配した華麗なる一族 (角川文庫
二十世紀が始まろうとしていた中国で三人の姉妹が産声を上げた。財閥の娘として生まれた彼女たちは、アメリカで豊かな青春時代を過ごす。
そして帰国した三人は、それぞれの伴侶を求めた。長女靄齢は財閥・孔祥煕へ、次女慶齢は革命家・孫文へ、
三女美齢は政治家・蒋介石へ嫁いだ―。これはまた、彼女たちの人生の大きな岐路であった。様々な思惑が錯綜する、革命という時代のうねりの中で、
それぞれに愛憎と確執を抱きながら生きた三姉妹。ときにしたたかに、ときに純粋に、己の信じる道を生きた三人の運命を描きつつ、
激動の中国史を活写した、出色の歴史ノンフィクション。

宋家の三姉妹』原題:宋家皇朝、1997年制作の香港・日本合作映画。
近代中国史に大きな影響を与えた宋靄齢・宋慶齢・宋美齢の三姉妹(宋氏三姉妹)を描いた伝記映画である。
監督 メイベル・チャン
出演者マギー・チャン
ミシェール・ヨー
ヴィヴィアン・ウー

304 :吾輩は名無しである:2020/08/28(金) 12:28:26.71 ID:UmeG4FvJ.net
松田 壽男 (著)
アジアの歴史―東西交渉からみた前近代の世界像 (岩波現代文庫
世に世界史と認めてよい書物は一冊も存在しない。あるのは、「つまみ食い」と「切捨て」の積み重ねだけ―従来の歴史叙述を痛烈に批判する著者は、多様な風土・文化の特質を見すえ、
それらをひとつながりのものとして動かしていた交易路に着目、歴史の複雑な動きを独自の手法で図解する。前近代アジアの多元世界を俯瞰する、ユニークな教科書。

シルク・ロード紀行 (岩波現代文庫)
敦煌、サマルカンド、バーミアーン、テヘラン…。シルク・ロード上に点在するオアシス都市を大まかに東から西にたどりながら、地域の特性や交易の様子、
拝火教やイスラームなど、地誌・歴史・風俗をとらえた紀行エッセイ。アジア史を総合的に描き出した歴史家ならではの視点で、中央アジアのありし日の姿を生きいきと記す

東西文化の交流 (講談社学術文庫
かつて東と西を結んだのは、いわゆる「シルクロード」だけではない。それより北のステップ地帯を貫くルート、東南アジアの沿海諸港を中継点とする海上の道もまた「シルクロード」同様に重要なルートであり、
どちらも中国の絹をはこぶ「絹の道」であった。これらのルートやそれを支えた人々が、東西のはざまでいかなる役割を演じていたかを考察する。

305 :吾輩は名無しである:2020/08/28(金) 12:30:10.42 ID:UmeG4FvJ.net
松田 壽男 (著)
古代の朱 (ちくま学芸文庫)
水銀およびその原料たる辰砂(朱砂、丹砂)は古来、金属精錬、鍍金、医薬、顔料、化粧品などに広く用いられた重要な金属資源である。奈良の大仏が大量の水銀を使って金鍍金されたのはつとに知られている。本書の原型である大著『丹生の研究』は、その水銀を歴史学の対象とする未曾有の試みだった。
地名・神社名を史料として用いるという卓抜な発想と徹底的なフィールドワークによって解明される、古代の金属文化、日本ミイラの特異性、採鉱技術者集団とその信仰などは、きわめて示唆に富む。関連の深い論文「即身仏の秘密」、著者の人柄と学風をよく伝える回想「学問と私」を併載

砂漠の文化―中央アジアと東西交渉 (1966年) (中公新書

楼蘭―流砂に埋もれた王都 (東洋文庫 (

コータンの廃墟 (中公文庫BIBLIO) (
中央アジア探検の巨人スタインによる第一回遠征の旅行記から最も興味に富む部分を訳出。天山南路コータン付近の砂漠に埋もれた遺跡を発掘調査し、
古代文書や仏像、陶器、貨幣など多くの貴重な遺物を発見する。

砂漠の文化―中央アジアと東西交渉 (同時代ライブラリー
敦煌,楼蘭,コータンなど,東西交渉の舞台となり,絢爛たる西域文化を花開かせたオアシス都市.その繁栄と衰退の歴史をたどり,天山山脈の南北に走る
オアシスの道とステップの道がアジア史上に果たした重要な役割を説く

306 :吾輩は名無しである:2020/09/03(木) 21:00:56.41 ID:99mr4xbT.net
中国とモンゴルのはざまで 楊海英著
独立か、自治か、共治か」というせめぎあいの中にあった内モンゴルにおいて、モンゴル人と中国人との間に立った男・ウラーンフー。日本敗戦後の国際情勢をどのように読み、
いかなる意図の下に中国に向かっていかなる権利を主張したのか

本書は、中国共産党の民族政策とモンゴル人アイデンティティとの間で苦悶(くもん)し続けたウラーンフー(中国名は烏蘭夫)という一人の政治リーダーの半生を跡付けることで、中国現代史の再解釈を試みようとする野心作である。
ソ連留学組のウラーンフーは中国共産党に協力して内モンゴルを治め、いち早く内モンゴル自治区を創設した。そうした経緯もあり、かれは新中国建国後も共産党の最高幹部の一人となり、民族融合のシンボル的存在となった。
中華人民共和国成立4年前の1945年4月、毛沢東は少数民族の自決を認め、将来の国家像に関しても「中華民主共和国連邦」とすら語っていた。しかしその後この部分は抹消され、連邦制も否定された。著者によれば、ウラーンフーはこの言葉を信じ、
中華民族の一体化を図った国民党ではなく、民族の自決や自治に対してより柔軟な姿勢を取るかに見えた共産党に協力した。
しかし、ウラーンフーのそうした夢は現実の中でもろくも潰(つい)えていった。清末から内モンゴルへの中国人移民は急増し、建国直後の漢族対モンゴル族の比率ではすでに漢族が圧倒していた。

307 :吾輩は名無しである:2020/09/03(木) 21:02:57.92 ID:99mr4xbT.net
この現実の中で、農耕開発至上主義の漢族と、牧畜と自然を重視するモンゴル族との矛盾は拡大し、ウラーンフーも抵抗したが、結局は多数支配に屈した。
文化大革命において、かれは大漢族主義反対を推し進めて民族分裂をはかり独立王国を創ろうとしたとの理由で激しく攻撃され、文革後になってようやく名誉回復された。文革を利用して、
ウラーンフーをはじめモンゴル族を打倒し、内モンゴルの自治を形骸化させることが共産党の意図であったと著者は言う。
本書は、体制内改革の可能性に身を投じて内モンゴルの主体性を確保しようとした一人のモンゴル族リーダーの苦悩と挫折を描いた鎮魂歌である。ウラーンフーという人物に著者自身の情念を投影しすぎた感があるのと、
共産党側の分析にやや物足りなさを感じるが、本書を通して、読者にとっては「中国」あるいは「中華」の意味を改めて問い直す契機となるにちがいない。

楊さんは、本書の主人公、ウラーンフーの生まれ故郷に近い、内モンゴル西部の陝西省に隣接するオルドスで生まれ育った。オルドスはチンギス・ハーン祭殿のある草原地帯で、
今は地下資源開発のために地上げ屋が暗躍し、人の住まない高級マンションが林立しゴーストタウン化しているという。
 中国という国の国境に囲まれた中に、中国とは別の文明圏があって、いまは中国によって人も歴史までもが浸食されているという現場感覚が、楊さんを通して身に着くようになった

308 :吾輩は名無しである:2020/09/09(水) 20:03:51.19 ID:c0Zax89K.net
邱永漢の『濁水渓』読んでると日本統治下の台湾人の微妙な感情がわかる。その後の国民党がアレだったので相対的に日本統治時代が浮き上がっただけで、別に台湾にとって日本統治時代が手放しに喜べるいい時代だったわけもない。

309 :吾輩は名無しである:2020/09/10(木) 17:32:08.26 ID:zCE/9LMR.net
小熊 英二(おぐま えいじ)
『単一民族神話の起源 ―― <日本人>の自画像の系譜』

「民族浄化」などというスローガンが公けに発せられるなどとは思わなかった。
 もちろん、実際にはそうした言説は戦後も世界各地で絶えることはない。ひと頃、日本の有力な政治家の口からぽろぽろと飛び出した「単一民族」論も、こうした言説が生きている証左にちがいあるまい。
 小熊英二氏の『単一民族神話の起源』は、こうした状況にあって、「単一民族」論を正面から取り上げ考察した力作である

310 :吾輩は名無しである:2020/09/20(日) 00:49:06.62 ID:aKhDBmd4.net
バナナ (ちくま文庫)
獅子 文六 (著)
お金持ちの台湾華僑の息子、龍馬は車が欲しい大学生、そのガールフレンド、サキ子はシャンソン歌手としてデビューしたいが、青果仲買人の父の許しが得られない。
そんな二人の夢を叶えるのはバナナ?ひょんなことからバナナの輸入で金儲けをすることになったのだが、そこへ周囲の思惑が絡み、物語は意外な方向へ!テンポの良い展開に目が離せないドタバタ青春物語。

311 :吾輩は名無しである:2020/09/22(火) 13:47:36.34 ID:LiWzTqv6.net
タクラマカン (ハヤカワ文庫SF) (日本語) 文庫 – 2001/1/1
ブルース スターリング
タクラマカン砂漠に発見された、秘密宇宙基地と推測される巨大施設―軍に雇われたふたりの登山家が潜入偵察におもむいたその場所には、自己進化を続ける奇怪なロボットの群れ、
そして巨大な陰謀が待ち受けていた…ヒューゴー賞、ローカス賞の二冠に輝く表題作ほか、同じ世界を舞台にした「ディープ・エディ」「自転車修理人」など、俊英スターリングが近未来の社会を比類なき想像力で描きだした七篇を収録する傑作集。

312 :吾輩は名無しである:2020/09/30(水) 17:51:54.38 ID:PGQYYKCd.net
貧者を喰らう国―中国格差社会からの警告【増補新版】―(新潮選書)
阿古 智子 (著)
中国建国65周年、共産主義の理想は、なぜ歪んだ弱肉強食の社会を生み出したのか。エイズ村、農民工、学歴競争、役人汚職、ネット世論、反日運動…
中国社会の暗部に深く踏み込んだ女性研究者による衝撃の書。習近平政権発足後、ますます緊迫の度合いを深める階級闘争の最新レポート2章を加筆し、選書版で登場。
格差社会の臨界点へと突き進む隣国を、ソフトランディングに導くことは可能なのか。日本人必読の書

313 :吾輩は名無しである:2020/10/01(木) 04:29:43.80 ID:ocAjC61o.net
船戸与一著『夜来香海峡』
農村部での花嫁紹介、国際結婚、中国女の輸入代行業
北朝鮮女の中国への輸出
新疆ウイグル自治区に膨大な石油資源、中国各地から若い男がコルラを中心に新疆ウイグル自治区へ、若い女は行きたがらない、嫁不足、極東の最貧国北朝鮮。
15万円で仕入れ、30万円で20万人に売りつけたら、320億円の利益、ロシアマフィア・中国黒社会・日本の暴力団・北朝鮮の保衛部・中国の公安局を巻き込んだシステムが必要。
昔は吉林省の延吉に脱北してきた女を吉林省の黒社会がトラックに乗せて運んだが、一年間に100人程度で間に合わない。
中国人花嫁への日本語教室、何人かの不和の様子などを思い出す。
ウイグル事件の複雑な背景の一つ、250万の開拓団、

http://lib21.blog96.fc2.com/blog-entry-797.html?sp

314 :吾輩は名無しである:2020/10/01(木) 21:24:42.43 ID:ocAjC61o.net
司馬遼太郎氏が「新疆ウイグル自治区を訪ねて」(1975年)と題してエッセイを寄稿しています。このエッセイを読んで、とても印象に残った記述を以下に引用・掲載します。
『私は少年のころから、中国の内部または周辺にすむ少数民族のファンであったが、かつて新疆省とよばれたその地域は、上代、西域(狭義)とよばれた地で、東西文明の交渉史上、かぎりないロマンティシズムを秘めており、
今なおその古代的交渉の渦の中にあった諸民族の末裔がすんでいるのである。そのことはウイグル人たちの顔に象徴される。
モンゴロイドの諸民族が、白系人との混血によって、特異な容貌の民族をつくりあげ、西方の歌舞や音楽をタクラマカン沙漠の周辺でそだてあげ、いわゆるシルクロードの文化を保持してきた地域で、
アメリカ合衆国の少数民族も米国人であるように、このシルクロードの諸民族もまた、多民族国家であるところの中華人民共和国の人民なのである。』
この著書で、司馬遼太郎氏は35年前であっても、中華人民共和国の国の成り立ちを「多民族国家」と見做しています。漢民族が大多数であっても中原以外の周辺地域にはさまざまな民族が生活しています。そして、新疆に住む漢民族ではないウイグル人でも、
同じ中華人民共和国の人民とはっきりと断言しています。これは、司馬さんの中国に関する卓見した国家観です。
また、何がなんでも単一民族だけで一つの国家を作ろうとする短絡的な民族運動に、司馬さんは警鐘を鳴らしているのです。その不毛な民族対立が、住民の流血にまで発展してしまうからです

315 :吾輩は名無しである:2020/10/01(木) 21:25:39.37 ID:ocAjC61o.net
 全員にとって初のシルクロードの旅は新鮮そのものだったし、知的収穫の多い日々だった。殊に西域を舞台にした
小説の作者である井上靖さんにとっては、それまでこの地に因んだ小説はすべて
資料の研究と想像の結晶であっただけに、憧れの地を踏む感慨はひとしおだったと思う。
ホータンでの或る日、有名な昆崙の玉が採取される白玉河・黒玉河に出かけた、その帰途の事である。
≪タクラマカンの砂の上で、「車を停めて下さい」 突然井上さんが叫んだ。車から走り出した井上さんはどっかりと砂の上に胡坐をかいて座ると、突然黄色の砂をすくい、
思い切り掌の砂に顔を押し当てた。そして、「君に逢いたかったんだ、君にーーー」とじってして居られた。
暫くして顔を上げた井上さんは泣いて居られた。そしてあの端正な顔は砂だらけだった。僕達は斜陽の砂の上にいつまでも座っていた。陽が沈んで行った。
井上さんの姿に、僕は砂の仏を思った。≫

「中国の人民服を着ている人などは、一人もいない。そこに、中国の少数民族対策の、やさしさのようなものが見られますね」。
作家の井上靖さんが昭和52年に中国・新疆(しんきょう)ウイグル自治区に旅した後、同道した作家の司馬遼太郎さんとの対談でウイグル人についてこう語った
(「西域をゆく」文春文庫

316 :吾輩は名無しである:2020/10/02(金) 20:28:05.01 ID:FGSOxcKm.net
第41回発展途上国研究奨励賞
澤井充生
『現代中国における「イスラーム復興」の民族誌――変貌するジャマーアの伝統秩序と民族自治』
現代中国における「イスラーム復興」の実態を2000年代初頭に寧夏回族自治区で実施したフィールドワークにもとづいて記述した民族誌です。
研究対象の回族は中華世界に誕生した少数民族ですが、外来ムスリムを祖先とし、清真寺(モスク)を中心に独自の「コミュニティ」を形成してきました。このような「コミュニティ」は中国西北ではジャマーアと呼ばれています。
本書では、改革開放期に発生した「イスラーム復興」に注目し、ジャマーアの伝統秩序(結合原理)をミクロな視点から観察し、また、中国共産党・政府とジャマーアとの力関係(自治のあり方)の意味を読み解くことによって、現代中国の「周縁」に位置する少数民族の生活世界をどのように捉えるべきなのかを検討しました。
本書には二つの視座があります。第一の視座は、人類学や社会学の共同体理論の動向、中国研究における共同体論争の議論をふまえ、ジャマーアの伝統秩序(結合原理)の特徴を解明するものです。従来の共同体理論では中国人社会は個人主義か集団主義かといった議論・論争がありましたが、
そのどちらでもない「関係主義」に着目し、実は、ジャマーアが固定的で持続的な「コミュニティ」というよりむしろ「関係(guanxi)」の集合体であることを明らかにしました。

317 :吾輩は名無しである:2020/10/02(金) 20:30:17.30 ID:FGSOxcKm.net
第二の視座として、中国の自治(特に少数民族の自治)に関する議論を参照し、ジャマーアの自治の可能性を論じました。現代中国における少数民族の自治に関しては政治学、歴史学などで議論されてきましたが、
本書では中国の学術界で提示された「共治」という新しい視点およびそれをめぐる議論に注目しました。
日本国内では加々美光行先生や楊海英先生がすでに指摘なさっているのですが、「共治」は中国共産党が法的に保障した
「民族区域自治」という優遇政策を実質的には無化しかねない、極端な考え方です。
本書ではその限界を指摘し、清水盛光先生がかつて提唱した「村落自治の二重性」に注目し、自治概念の有用性を議論しました。
近年、新疆問題が世界的に注目されているように、中国国内のイスラーム界はディストピア化しつつあります。
本書の民族誌的資料は現時点では最新のものとは言えませんが、
「イスラーム復興」の実態をミクロな視点から解明できたことに価値があるのかもしれません。
現在、中国調査が困難な状況下にあるからこそ、本書の意義や価値が高く評価されたことは非常に光栄なことですし、また、今後の研究活動にとって大きな励みとなります。

318 :吾輩は名無しである:2020/10/02(金) 20:33:17.31 ID:FGSOxcKm.net
第1部 現代中国の民族・宗教・社会主義
第1章 中国西北のイスラームと寧夏回族の社会生活
第2章 中国共産党の民族・宗教政策と回族社会
第2部 国家権力と清真寺
第3章 清真寺の伝統秩序と権力構造
第4章 清真寺に介入した国家権力――共産党・行政・宗教団体・清真寺の共棲
第3部 変貌する宗教儀礼と民族文化
第5章 異端視される死者儀礼――イスラーム改革の理想と現実
第6章 異民族には嫁がせない――民族内婚とその変容
第7章 酒がならぶ円卓――婚礼にみる回族の「漢化」
第4部 中国イスラーム界に流布する愛国主義
第8章 統制される宗教、脱宗教化される民族
第9章 「右派分子」から殉教者へ――政治運動に翻弄された宗教指導者
終章 現代中国における「イスラーム復興」のゆくえ

319 :吾輩は名無しである:2020/10/02(金) 20:44:07.36 ID:FGSOxcKm.net
発展途上国研究奨励賞
『台湾における一党独裁体制の成立』
『老いてゆくアジア』(中央公論新社
台湾の国家と文化 —「脱日本化」・「中国化」・「本土化
『中国共産党の支配と権力  党と新興の社会経済エリート』
『人民解放軍と中国政治――文化大革命からケ小平へ――』
『国宝の政治史――「中国」の故宮とパンダ』
https://www.ide.go.jp/Japanese/Award/list.html

320 :吾輩は名無しである:2020/10/08(木) 01:24:52.42 ID:dFWPKBKR.net
王 洛賓(おう らくひん、中国語: 王洛宾、1913年12月28日 - 1996年3月14日)は北京生まれの中国の音楽家で、
特に中国各地の民族歌曲を収集して編曲し、歌詞を中国語に改めて広めたことで知られる。

彼が広めた民族歌曲は現代中国でよく歌われており、日本でも中国語を通していくつか知られている。

草原情歌 (新疆・カザフ族)
康定情歌 (四川省、チベット族)
青春舞曲 (新疆・ウイグル族)
阿拉木汗 (アラムハン、新疆・ウイグル族)
達坂城的姑娘 (新疆・ウイグル族)

321 :吾輩は名無しである:2020/10/10(土) 14:49:58.59 ID:u6tffxlW.net
温 又柔(おん ゆうじゅう
台湾生まれ 日本語育ち』で第64回日本エッセイストクラブ賞受賞。2017年「真ん中の子どもたち」で第157回芥川龍之介賞候補
2009年、「好去好来歌」で第33回すばる文学賞佳作

著者は1980年に台湾人の両親の間に台湾・台北市で生まれた。3歳の時に家族と東京に引っ越し、台湾語混じりの中国語を話す両親のもと、中国語・台湾語・日本語の3つの言語が交錯する環境で育った。
2009年、自身を投影した家族の物語「好去好来歌」ですばる文学賞佳作を受賞。将来を期待される若手作家だ。
「あなたの母語は何ですか」と聞かれると、いつも戸惑う――。自由に操れるのは日本語だが、幼いころ耳にし、覚えかけたのは両親が話す台湾語混じりの中国語だった。相変わらず両親は家で台湾語混じりの中国語を話すし、
たまに混じる日本語はオカシイ。学校では日本人の生徒と同じように振舞っていたが、街中で中国語を耳にすると懐かしく感じる……。「ピンインやカタカナを駆使してでも、どうにか輪郭をつけたい記憶が、私にはたくさんあるようなのだ」。
本書は、台湾人の著者が、台湾語・中国語・日本語の3つの言語のはざまで、揺れ、惑いながら、ときには国境を越えて自身のルーツを探った4年の歩みである。
両親が話す中国語は鞭をもって覚えさせられたものであり、祖父母が話す日本語も同様に覚えさせられたものだと知った著者が辿りついた境地とは

322 :吾輩は名無しである:2020/10/11(日) 02:57:37.29 ID:EdRUpFOl.net
漢字文化圏に属する多くの国家や民族を見回して見ると、漢字をこのように創造的に「すり替え」、もう一つの漢字王国を樹立し、かつまた中国語へ「恩返し」しているのは、日本だけだ。
日本のすごいところは、中国の漢字に対して、受動的にそのまま受け入れるのでもなく、愚かにも高慢にそれを拒否するのでもない、自発的にそれを手に入れ、徹底的にそれを消化した後、自分の必要に応じて大胆な改造を行い、自分の言語にしてしまうところだ。だからこそ漢字は、
日本にしっかりと根を下ろし、西洋文化の猛烈な襲来に耐えることができたのである。
 客観的に見れば、この奇跡は、かなりの程度、日本が島国であるという特殊な地理的環境によっている。広大な太平洋が天然の要害となり、異民族の鉄騎兵の侵入を阻止したばかりでなく、文化的に異民族に同化される運命から逃れることができた。
大陸とも適当に離れているため、日本は必要に応じて、自分より先進的な中国の文化を摂取し、ゆっくりとそれを咀嚼し、消化して改造することができた。異文化をどう受け入れるか、その主動権は完全に自らの手中にあったのである。
これと同時に、1200百年前、日本は漢字を大規模に導入するとともに、「ひらがな」を発明した。ここで日本は自分の文字言語を持った。「ひらがな」は完全に漢字の草書体に啓発されて造られたものではあるが、大和民族の魂の深いところにある必要性から発したものでもある。

323 :吾輩は名無しである:2020/10/11(日) 04:51:07.51 ID:EdRUpFOl.net
世界探検全集7 ペー・ペー・セミョーノフ「天山紀行」(樹下節訳)
中央アジアと内陸アジアを分つ"謎の天山"を初の地理学的方法で踏査、天山高地の自然とロシアの風俗を描写して、探検史上に新時代を画した名著の新訳。

世界探検全集9 プルジェワルスキー「黄河源流からロプ湖へ」(加藤九祚訳)
ゴビ砂漠を縦断し、ロプ湖からタクラマカン砂漠を経て天山山脈までを踏査、その計画性と科学性、克明な観察と記録によって学術探検の基礎を築いた不朽の探検記。

世界探検全集11 アンドリュース「恐竜探検記」(斎藤常正監訳・加藤順訳)
極寒と極暑が同居するゴビ砂漠の奥地で、世界初の恐竜卵の化石発見に成功――生物進化の歴史解明に大きく貢献した探検隊の労苦と感動を伝える名著の待望の邦訳

世界探検全集13 ル・フェーブル「中央アジア自動車横断」(野沢協・宮前勝利訳)

324 :吾輩は名無しである:2020/10/11(日) 05:21:51.91 ID:EdRUpFOl.net
〔西域探検紀行全集〕全15巻の内14冊(14巻欠け)+別巻セット 白水社
1967年から71年にかけて白水社から刊行された「西域探検紀行全集」全16冊

2004年からこの全集の一部が同じ白水社から復刊

325 :吾輩は名無しである:2020/10/11(日) 15:04:56.92 ID:EdRUpFOl.net
ユーラシア横断紀行、アトキンソン
黄河源流からロプ湖へ、プルジェワルスキー
西トルキスタンへの旅、上下、ランスデル
カラコラムを越えて、ヤングハズバンド
内陸アジア縦断、ボンヴァロ
チベット旅行記、河口慧海著
中央アジア踏査記、スタイン
シルクロード探検、大谷探検隊
シナ奥地を行く、ドローヌ
蒙古と青海、コズロフ
中央アジア自動車横断、ル・フェーヴル
ダッタン通信、フレミング
コンロン紀行、スミグノフ
中央アジア探検史、別巻、深田久弥

326 :吾輩は名無しである:2020/10/11(日) 15:21:11.99 ID:EdRUpFOl.net
中国辺境歴史の旅、陳舜臣編集解説、白水社

新疆紀遊、呉藹宸
女性大使チベットを行く、劉曼卿
東チベット紀行、E・タイクマン
東トルキスタン風物誌、A.フォン・ル・コック
中央アジア騎馬行、R・ショーンバーグ
天山から青海へ、V・I・ロボロフスキー
アジアを跨ぐ、副島次郎
西域旅行日記 : 大谷探検隊、堀賢雄

327 :吾輩は名無しである:2020/10/11(日) 15:31:25.41 ID:EdRUpFOl.net
トルキスタンへの旅 タイクマン著
神近市子訳 岩波新書

328 :吾輩は名無しである:2020/10/11(日) 21:06:51.01 ID:EdRUpFOl.net
中央アジア秘宝発掘記 (中公文庫BIBLIO) (日本語)
アルベルト ファン・ル・コック (

329 :吾輩は名無しである:2020/10/12(月) 21:21:38.39 ID:6DDdlyir.net
嵐を生きた中国知識人―「右派」章伯鈞をめぐる人びと

十年の投獄から解放されて文筆活動に入るも三冊の著作はことごとく発禁に、それでもなお“中国共産党の政治”を問い続ける。
父をはじめとする被害者たちへの鎮魂の書。 中国国内で原稿の大幅な削除要求を受け入れやっと出版されるもたちまち発禁処分に遭いながら、
海賊版で100万部を超える隠れたベストセラーとなる。

評者: 竹内 実(京都大学名誉教授) 新しい中国が生まれ、やがて「百花斉放、百家争鳴」というスローガンのもと、自由多様な芸術や学術が奨励された。
そのうえ、政府や党(中国共産党)にたいする批判や提言まで求められるにいたった。 はじめはおそるおそるだったが、批判はしだいに調子がつよくなり、
中国共産党は「天下をわがものにしている」といった発言もとびだした。
すると、一転して、中国共産党はこれらのひとを「右派」として非難する攻勢をとった

矢吹 晋(横浜市立大名誉教授) 一読して深い感銘を禁じ得ない。
いわゆる反右派闘争は、毛沢東が犯した二大失敗(大躍進運動と文化大革命)の原点である。

冤罪者の多くが名誉回復したが、
五七年の「反右派闘争」は[登β]小 平が責任者だったため、基本的には正しいものとされ、現在でも五人が「右派」のままである。

330 :吾輩は名無しである:2020/10/18(日) 00:36:48.09 ID:DsYOGDhX.net
完全版 1★9★3★7 イクミナ (上)
辺見 庸

1937年中国で父祖たちはどのように殺し、強姦し、略奪したか。いかに記憶を隠蔽し口をつぐんできたか。自分ならその時どうしたか。父の記憶をたぐり、
著者は無数の死者の声なき慟哭と震えに目をこらす。戦争の加害にも被害にも責任をとらず、
総員「忘れたふり」という暗黙の了解で空しい擬似的平和を保ってきた戦後ニッポン。その欺瞞と天皇制の闇を容赦なく暴きだした衝撃作。
文庫化にあたり大幅加筆、新章を加えた完全版。
現在の謎を解くカギは過去にある――南京大虐殺はじめ、ニッポンの出自と深層心理を考える上で不可欠な出来事が相次いだ1937年。
いままた新たなよそおいで息を吹き返しつつあるファシズムの
指標に1★9★3★7を据え、古来よりはびこるなりゆきまかせと没主体性の心髄を鋭く射ぬく。希望絶無の現在と、来
たるべき大いなる崩壊と暴力のイメージを提示する、著者集大成の現代日本黙示録!
城山三郎賞受賞作。

時間 (岩波現代文庫)
堀田 善衞 (著)
殺、掠、姦――1937年、南京を占領した日本軍は暴虐のかぎりを尽した。
破壊された家屋、横行する掠奪と凌辱、積み重なる屍体の山。この人倫の崩壊した時間のなかで人は何を考え、
何をなすことができるのか。南京事件を中国人知識人の視点から手記のかたちで語り、歴史と人間存在の本質を問うた戦後文学の金字塔。
(解説=辺見庸)

331 :吾輩は名無しである:2020/10/20(火) 21:35:09.46 ID:gVAYiiip.net
第34回講談社ノンフィクション賞
ネットと愛国 (講談社+α文庫) (日本語) 文庫 – 2015/11/20
安田 浩一 (著)

現代日本が生んだ反知性的なレイシスト集団の実態に迫る。彼らを育てたのは誰か――。
「弱者のフリした在日朝鮮人が特権を享受し、日本人を苦しめている」。そんな主張をふりかざし、集団街宣やインターネットを駆使して在日コリアンへの誹謗中傷を繰り返す“自称”市民保守団体。
現代日本が抱える新たなタブー集団に体当たりで切り込んだ鮮烈なノンフィクション。「ヘイトスピーチ」なる言葉を世に広め、問題を可視化させた、時代を映し、時代を変えた1冊。

解説:鴻上尚史(作家・演出家)

332 :吾輩は名無しである:2020/11/04(水) 18:01:42.53 ID:ao2mRS/v.net
趙行徳という主人公は、良い意味でも悪い意味でも非常に普通の人であり、何かの才能に恵まれているわけでもなければ、特別選ばれた人間ではありません。戦場では真っ先に気を失い、気が付いたら馬の背中に
固定されていたおかげで生き延びてたという感じですし、常に悩みと苦しみを抱えながら、逆らうことが出来ない時代の流れの中で自分が出来る精一杯のことをするという非常に普通の人です

朱王礼は生涯愛したたった一人の女性であるウイグルの娘の恨みを晴らすため、最期は一人の男として皇太子を狙って本体に突撃していきます。そして行徳はそんな彼の姿を見て、
戦場で戦わない自分が命をかけて守りたいもの、守れるものは何かを考えた時に「ある物」を思い出します。そして行徳は戦禍が迫る中、
知恵をフル回転し強欲な旅の商隊のトップを上手く利用し、焼け落ちる沙州からそれらを運び出し沙州近くの千仏堂に隠します。
行徳が命をかけて千仏洞に運び隠した物は沙州(敦煌)が滅びた後に約850年の間眠りにつき、20世紀初頭にイギリスの探検隊によって発掘されます。そして趙行徳が命をかけて守ったそれらの物は、長く神秘のベールに包まれていた多くの謎を解き明かす
歴史的な大発見として世界に広く伝えられます。行徳が最期に命をかけて守りたかったもの、燃え盛る炎から守った物は西夏文字の研究を志した行徳らしいものでした。
たった一人の愛した女の為に命をかける男。後世に伝えるべきは何かを思い、私物ではなく万民にとって貴重なものを守った男。王族の娘として、そして一人の女として矜持をもって命をかけた女。
没落王家の末裔であることだけを心の支えとした哀れな商人。沙州を治める太守として沙州を守るために命をかけた男。
どんな境遇になっても決してプライドを捨てずに生きる女。色々なタイプの人間が登場し、この小説を彩っていきます。もちろん史実をもとにしたフィクションですが、登場人物の中には実在の人物も多くいます

映画では敦煌文書を守ることに命を懸けるほどの意味を見いだす趙行徳だが、原作では、何に命を懸けるかわからないまま、敦煌文書を守れば何だかやりがいがあるのではないかと漠然と思うのだった

333 :吾輩は名無しである:2020/11/07(土) 17:35:37.44 ID:Q/e5jt7S.net
『歴史とはなにか』 (岡田英弘,文春新書

 例えば,インド文明が歴史を持たなかった理由,イスラム文明に歴史観が希薄な理由,アメリカがなぜあれほど独善的に「自由」を押しつけるのかという理由,マルクスの唯物的史観の背後にあるゾロアスター教の影響,中国政府が世界中の非難を浴びながらいつまでもチベットや
内モンゴル自治区の迫害を止めない理由・・・などが,目から鱗が落ちるように判ってしまうのだ。なるほど,中国は「中国国境の中にいるのは中国人(=漢人)であるべきだ」と考えていたのか。
 あるいは,なぜナポレオン戦争以後,ヨーロッパ中に国民国家が次々生まれた理由もよく判るし,それ以前は国家とか国民という意識すらなかったというのも面白かった。要するに,国家とか国民というのは,「ある目的」のために人工的に作られたものだったのだ。
そしてそれが,今日の国民国家に繋がるんだけど,現在のイラクの惨状を見ても判るとおり,「とにかく国という枠組みを作ろう」という目標自体が不自然であり,それが混乱の原因になっているようなのだ。
要するに,国とか国民という仕組みに制度疲労がきているのである。

334 :吾輩は名無しである:2020/11/10(火) 03:44:52.95 ID:O9ZbGkYc.net
ニセチャイナ―中国傀儡政権 満洲・蒙疆・冀東・臨時・維新・南京
広中 一成 (著) 社会評論社 (2013/6/1)
民族独立、復辟・救国。それは「和平」という名の「降伏」だったのか。漢奸として闇に葬り去られた対日協力偽政権史

傀儡政権 日中戦争、対日協力政権史 (角川新書)
本書は2013年7月に社会評論社より刊行された『ニセチャイナ』を再編集し、最新研究を踏まえて加筆修正をしたものです。
1931年の満洲事変以後、日本が中国大陸へ進出する過程で中国人(または満洲人・蒙古人)を首班とする現地政権がいくつも生まれた。
それは、まるで操り人形のように日本側の意のままに動いたため、親日傀儡政権(中国語では偽政権)と呼ばれた

335 :吾輩は名無しである:2020/11/19(木) 00:59:51.58 ID:ZM0GQ/aZ.net
第13回樫山純三賞〈一般書〉を受賞

中国「強国復権」の条件:「一帯一路」の大望とリスク (日本語)
単行本 – 2018/4/14
柯 隆 (著)

一帯一路構想を掲げアジアインフラ投資銀行(AIIB)を設立するなど、国際的なプレゼンスを高める中国。
しかし、その進め行く政策には多分に矛盾を孕んだものも見受けられる。ITネットワークによって経済の近代化を進めれば進めるほど、
同時にインターネットによる拡散で「民主化」「自由思考」が浸透し、一党独裁の基盤が揺らぐ。外国の自由な空気に触れた「海亀組」は中国に帰国せず、
自由主義国にとどまって働くことを選び、結果として優秀な人材を流出させることになるなど、今後中国が直面する難題をどう修正する

336 :吾輩は名無しである:2020/11/19(木) 22:37:29.55 ID:ZM0GQ/aZ.net
文化大革命十年史 (上 中 下
(岩波現代文庫―学術) (日本語) 文庫 – 2002/1/16
厳 家祺 (著)

「文革」とは一体、何だったのか。1965~1976年までの中国文化大革命の真相を、
世界で初めて描き出した幻の書『文化大革命十年史』。中国で一般発売が禁止された衝撃の同書

337 :吾輩は名無しである:2020/11/21(土) 02:54:10.02 ID:mSVIbPRa.net
凍土の共和国 : 北朝鮮幻滅紀行 [新装版]
金元祚 (著

元朝鮮総連幹部が“活動家家族”の一員として“帰国同胞”を訪ねてみたら、そこには思いもよらない硬直した社会が展開されていた。
金日成・正日父子の指導下にある民衆がいかに心貧しく抑圧されているか、自己の体験をもとに民衆自身が万感の思いを込めて描く痛根の紀行。

338 :吾輩は名無しである:2020/11/27(金) 16:07:09.36 ID:cpstLFVT.net
「最近おこなわれた日本人民の日米安保条約反対闘争を通じて、私は日本人を見直しました。これで、日本人に安心しました」
と言って、陳毅副総理は言葉をつづけました。
「皆さまは文学者です。ですから私は率直に申し上げますが、日本人は実に長い間、中国人に対して傲慢な態度をとってきました」
「しかし、過去のことは水に流しましょう」
そのとき陳毅副総理が言った中国語は、「過去的事情就譲它過去吧」でした。直訳すれば、「過ぎたことは過ぎたことにしよう」の意味ですが、どうも翻訳臭いので、いつだったか先輩に「水に流そう」という
「日本語らしい」表現にしたらと言われたのを思い出して、「過ぎたことは過ぎたことにし、水に流しましょう」と訳しました。今にして思えば、この訳は必ずしも適訳と言えないかもしれません。
野間団長は、この「水に流そう」という言葉を受けて、
「われわれ日本人としては、中国への侵略の責任がある以上、それを忘れることはできず、水に流すわけにはゆきません」
と述べました。
陳毅副総理はハタと膝を打って、
「そのとおり!そう言っていただくと有り難い。われわれは、過ぎたことは過ぎたことにしようと言い、あなた方は過去のことを忘れないと言う。そこで両国民の間にほんとうの友情が生まれるのです。
もし、われわれが何時までも日本を恨み、あなた方日本人が中国に与えた損傷をあっさり忘れるとしたら、中日両国はいつまでたっても仲良くなれないでしょう」
と言いました。
加害者がほんとうに心から反省してはじめて被害者が寛容な態度がとれると思います。今年の春、全人代の記者会見で王毅外相が「加害者が他人に加害したことを忘れない態度をとればとるほど、
被害者もそれだけ心の傷を癒すことができる」と言いました。私は、これは人と人が付き合う上での正道であり、歴史問題に対する正しい態度だと思います。

339 :吾輩は名無しである:2020/12/10(木) 12:35:52.17 ID:xjXika35.net
第37回 織田作之助賞
魯肉飯のさえずり (単行本) 温 又柔 (著)
ママがずっとわたしの恥部だった―「もしも、あたしが日本人ならと思う」就活に失敗し、逃げるように結婚を選んだ桃嘉。
優しい台湾人の母に祝福されるも、理想だった夫に一つ一つ“大切なもの”をふみにじられていく―ことばを超えて届くのは、愛しいさえずり。台湾と日本のはざまで母娘の痛みがこだまする。心の声をとり戻す長篇小説

次の夜明けに (現代台湾文学選1)徐嘉澤 (著
台湾の新世代作家の一人、徐嘉澤。本作が本邦初訳。一九四七年、二二八事件に始まる台湾激動の頃。民主化運動で傷つき、それまでの生き方を変えなければならなくなった家族。
新聞記者の夫とともに、時代の波に飲まれないよう、
家族のために生き、夫の秘密を守り続けて死んでいった春蘭。残された二人の息子、平和と起義は、弁護士と新聞記者として民主化とは、平和とは何かを追求する。起義の息子、哲浩は、歴史にも政治にも関心がなく、
ゲイだと告白することで一歩を踏み出す。三代にわたる家族の確執を軸に、急激に民主化へと進む時代の波に翻弄されながらも愛情を深めていく一家の物語。

近代台湾史を貫く民草の悲哀を重層的に捉えた作品だ。勇気と保身、執着と後悔、正義とその代償。何かを得るために何かを失うのが人生なのだとしたら、彼らは誰ひとり間違ってなどいない。
――東山彰良(小説家)

340 :吾輩は名無しである:2020/12/10(木) 16:43:20.58 ID:xjXika35.net
パチンコ 上 下、日本語) 単行本 – ミン・ジン リー
全米図書賞、最終候補作。
四世代にわたる在日コリアン一家の苦闘を描いて全世界で共感を呼んだ大作、ついに日本版刊行成る!
日本に併合された朝鮮半島、釜山沖の影島。下宿屋を営む夫婦の娘として生まれたキム・ソンジャが出会ったのは、日本との貿易を生業とするハンスという男だった。見知らぬ都会の匂いのするハンスと恋に落ち、
やがて身ごもったソンジャは、ハンスには日本に妻子がいいることを知らされる。
許されぬ妊娠を恥じ、苦悩するソンジャに手を差し伸べたのは若き牧師イサク。彼はソンジャの子を自分の子として育てると誓い、ソンジャとともに兄が住む大阪の鶴橋に渡ることになった……
1910年の朝鮮半島で幕を開け、大阪へ、そして横浜へ――。小説というものの圧倒的な力をあらためて悟らせてくれる壮大な物語。構想から30年、世界中の読者を感動させ、
アメリカ最大の文学賞・全米図書賞の最終候補作となった韓国系アメリカ人作家の渾身の大作
さまざまな苦難に耐えながら、彼らは強く生き抜こうとする。
在日コリアン一家の苦難の物語は戦後へ。
「物語」というものの圧倒的な力を見せつける大作は1989年に幕を閉じる。
劣悪な環境のなかで兄嫁とともに戦中の大阪を生き抜き、二人の息子を育てあげたソンジャ。そこへハンスが姿をあらわした。日本の裏社会で大きな存在感をもつハンスは
、いまもソンジャへの恋慕の念を抱いており、これまでもひそかにソンジャ一家を助けていたという。だが、早稲田大学の学生をなったソンジャの長男ノアが、
自分の実の父親がハンスだったと知ったとき、悲劇は起きる――
戦争から復興してゆく日本社会で、まるでパチンコの玉のように運命に翻弄されるソンジャと息子たち、そして孫たち。東京、横浜、長野、ニューヨーク――変転する物語は、さまざまな愛と憎しみと悲しみをはらみつつ、
読む者を万感こもるフィナーレへと運んでゆく。巻措くあたわざる物語の力を駆使して、国家と歴史に押し流されまいとする人間の尊厳を謳う大作、ここに完結。

341 :吾輩は名無しである:2020/12/22(火) 00:43:06.39 ID:fmROeFMd.net
スーホの白い馬 (日本傑作絵本シリーズ) (日本語)
大塚 勇三 (著), 赤羽 末吉 ((イラスト)

見知らぬ国モンゴルにノスタルジーさえ感じさせる絵の色彩とトーンが、悲しくも美しいストーリーにいっそうの深みを加えている。
叙情的なストーリーと絵の両方をゆっくりと味わってほしい。

赤羽末吉 1910年東京に生まれた。1959年、日本童画会展で茂田井賞受賞。1965年、「ももたろう」(福音館書店)、「白いりゅう黒いりゅう」(岩波書店)、
1968年、「スーホの白い馬」(福音館書店)で、それぞれサンケイ児童出版文化賞。
1973年、講談社出版文化賞。1975年、小学館絵画賞と国際アンデルセン賞特別賞、またブルックリン美術館絵本賞。1980年、それまでの絵本の業績に対して、国際アンデルセン賞画家賞を受賞

342 :吾輩は名無しである:2020/12/27(日) 16:40:38.72 ID:BsIvBI9B.net
陳舜臣
ウルムチに消えた火 独裁者楊増新と革命

辛亥革命(一九一一年)のあと、中国の中心部では軍閥の混戦がつづいたが、新疆はふしぎに平和であった。
老荘思想の持ち主であった独裁者楊増新が新疆を支配し十七年もの間平和を保ったが、
それは近代化とは遠い「無為」を重んじた政策で青年たちの夢をくだくものだった

343 :吾輩は名無しである:2021/01/14(木) 14:32:52.10 ID:35fziVk1.net
さすらいの舞姫 北の闇に消えた伝説のバレリーナ・崔承喜
西木 正明

承喜は1926年(大正15年)、10代半ばにして、日本の統治下にあった朝鮮半島から日本へ。
日本近代バレエの創始者石井漠の秘蔵の弟子となり、やがて世界的に知られる存在となる。
太平洋戦争終結後、マルキストだった夫と共に北朝鮮に渡った彼女は、金日成の寵愛を受けて出世するも、
粛清の嵐に巻き込まれて北の闇に消えた。「わたし」はその足跡を追って歴史の迷宮に分け入った―。
世界で名を轟かせながら、人々の記憶から消し去られてしまった実在の人物の謎に迫る超大作

344 :吾輩は名無しである:2021/01/14(木) 14:37:29.51 ID:35fziVk1.net
北朝鮮に消えた歌声―永田絃次郎の生涯
喜多 由浩 (著)
藤原義江と人気を二分した不世出のオペラ歌手。だが、その後の行方は、誰も知らない…。
「北朝鮮帰国事業」に夢を託し、祖国へ帰った名テナー、永田絃次郎(金永吉)。その全生涯が初めて描かれる、慟哭のスクープ・ノンフィクション。

345 :吾輩は名無しである:2021/01/29(金) 15:25:29.27 ID:6D8MFyy5.net
中国火車旅行 (角川文庫) (日本語) 文庫 – 1991/9/1
宮脇 俊三 (著)

中国5万2000キロの鉄道網のうち、黄河・揚子江の二大河を渡って「食の広州」へ至る北京―広州2313キロ。
もっとも雄大な上海―烏魯木斉、車中3泊4079キロ。大連―瀋陽―哈爾浜944キロ。
山険しく谷深く、427のトンネルと653の鉄橋を有し、ループ線やS字カーブが連続する、成都―昆明の山岳路線「成昆線」。
広大にして没有時間の国を火車で行く、珍にして快、きわめつき鉄道の旅。

346 :吾輩は名無しである:2021/02/27(土) 13:45:14.62 ID:RkKXViNu.net
応家の人々(中公文庫)
日影丈吉 著

昭和十四年、日本統治下の台湾――-。名高い旧家・応家の美女の周辺で男たちが相次いで死亡する。最初の夫が海難事故死し、
二人目の夫は何者かに殺害され、さらに毒殺事件が起こる。内地から派遣された警官が、台北から台南の町々をめぐって事件の謎を追う、妖しい懶さが漂う長篇ミステリ。
〈解説〉松浦寿輝
、、。。。。。。。。

347 :吾輩は名無しである:2021/02/27(土) 13:54:26.39 ID:RkKXViNu.net
レビュアー] 川本三郎(評論家)

日影丈吉(一九〇八―一九九一)と言えば江戸川乱歩に絶賛されたデビュー作「かむなぎうた」をはじめ、和田誠によって映画化された「吉備津の釜」、泉鏡花賞を受賞した『泥汽車』など幻想推理譚で知られるが、他に台湾物がある。
戦時中、応召して、台湾軍司令部の下士官として台湾各地を探索した。その体験からこの亜熱帯の島を舞台にしたエキゾチックな妖しい推理小説を書いた。
本長編はその代表作(昭和三十六年)。
昭和十四年、日本統治時代、台南近郊の大耳降という小さな町で殺人事件が起る。本島人の警察の書記が、同じ本島人の役場の吏員に毒殺される。犯人は逃亡する。「私」(中尉)が事件を追う。
犯罪小説の常道として絶世の美女が登場する。台湾の応家という名家の女性。彼女には死がつきまとう。最初の夫は沖縄人の生物学者で、海難事故で死んだ。二人目の夫も日本人で警察官だったが何者かに殺された。
毒殺事件の被害者と犯人は共に彼女に恋着していた。「私」が捜査を進めると、この謎めいた美女は突然姿を消してしまう。
物語の展開に加え、本作の魅力は美麗島と呼ばれる台湾の風土、風景にある。

348 :吾輩は名無しである:2021/02/27(土) 13:55:19.20 ID:RkKXViNu.net
煉瓦の家が並ぶ小さな町。竜眼の木。檳榔樹。様仔(マンゴ)の並木。家々の前に作られている停仔脚(アーケード)。町を囲むサトウキビ畑。
事件の起る大耳降は台南近郊の大目降がモデル。美女の最初の夫が死ぬ海は台南の海辺の町、安平を思わせる。
佐藤春夫の幻想小説『女誡扇綺譚』の舞台とほぼ重なる。日影丈吉は当然、大正期のこの名作を意識しただろう。
物語は台南から南部の屏東(へいとう)、恒春(こうしゅん)へと広がってゆき、奇怪絢爛の色彩を増す。旧家の纏足(てんそく)をしている老夫人。
「ヴェラスケスの描いた皇女」のような童女。田舎町を巡る旅芸人の一座。美女に心を奪われてゆく日本人の文学青年。
台湾の風土を彩る建物と言えば、さまざまな神々が祀られた廟。見捨てられたその廟のひとつで失踪した犯人の死体が見つかったことから「私」は謎を解いてゆく。
戦時中の台湾を知るうえでも貴重な作品になっている。

349 :吾輩は名無しである:2021/02/27(土) 14:06:27.09 ID:RkKXViNu.net
佐藤春夫台湾小説集-女誡扇綺譚 (中公文庫)

「なぜもっと早くいらっしゃらない」?
廃墟に響いた幽霊の声――
100年前、「田園の憂鬱」で一躍文壇に躍り出ながら、極度の神経衰弱に陥った佐藤春夫は台湾へと旅立つ。そこで目にしたもの、
感じたものは、作家の創造力を大いに刺激した。台湾でブームを呼ぶ表題作など、台湾旅行に想を得た、今こそ新しい9篇。ミステリーあり、
童話あり。異国情緒のなかに植民地への公平なまなざしと罪の意識がにじむ

350 :吾輩は名無しである:2021/03/10(水) 16:53:50.44 ID:BO2pdLXV.net
「敦煌」と日本人、シルクロードにたどる戦後の日中関係
榎本泰子 著
「敦煌」は戦前・戦後を通じて、日本人の「中国への憧れ」を象徴する言葉であった。その最後の輝きとも言える1980年代、井上靖の小説『敦煌』『楼蘭』がロングセラーになり、
「敦煌」は世紀の大作として映画化。NHK特集「シルクロード」が高視聴率を記録し、喜多郎のテーマ音楽がヒットチャートを駆けあがった。
平山郁夫の描く西域の風景画はカレンダー等の定番でもあった。
中国の改革開放政策の進展にともなって巻き起こったあのブームは、いつ、なぜ、どのように消えたのだろうか。 今や「シルクロード」という言葉は中国の経済圏構想「一帯一路」
に付随するものになってしまった。中国が世界の脅威と見なされる現状で、日本が隣国とどのような関係を構築
すべきかを考える必要に迫られている。20世紀の日本人が何を背景に、どのような中国イメージを形成してきたのかを知ることは、その大きな手がかりとなるだろう。

第21回(1999年) サントリー学芸賞・芸術・文学部門受賞
日本比較文学会賞
楽人の都・上海―近代中国における西洋音楽の受容 (研文選書)
榎本 泰子 (著)

上海 - 多国籍都市の百年 (中公新書)
榎本 泰子 (著)

『上海オーケストラ物語―西洋人音楽家たちの夢』(春秋社、島田謹二記念学藝賞)

351 :吾輩は名無しである:2021/03/10(水) 17:12:39.52 ID:BO2pdLXV.net
NHKスペシャル 丝绸之路 第09集 「天山を貫く 南疆鉄道
https://www.youtube.com/watch?v=aVbIiUoMrVA

352 :吾輩は名無しである:2021/03/13(土) 09:29:55.17 ID:CBeqKv7P.net
●「中国のとことんあきれた人たち」
 湯浅誠著、 2001年2月発売、 ウィング、

 ピッキング泥棒ならお手の物!かせぐためなら手段選ばず、カモりタカりは当り前
 合い言葉は「借りた金は返すな!」 何でもありの、あきれた国のコマった人々―。

目次
1部 中国流かせぎ方82手
(ニッポン企業のカモり方;ニセモノの手っ取り早い儲け方;世界相手のかせぎ方;
 中国幹部のかせぎ方)
2部 これが中国、されど隣人(中国社会のヒサンな現状;本当は優しい中国人)

著者・・・湯浅誠、
1941年東京都に生。東洋経済新報社第一編集局論説委員

353 :吾輩は名無しである:2021/03/15(月) 01:11:08.95 ID:g4tm2Kcg.net
アンダードッグス』(KADOKAWA) 長浦京
は息つく暇のない手に汗握る小説だ!【北上ラジオ

大きなスケールの物語は、父と娘のエモーショナルな絆へと焦点をあわせて、感動的なラストへと疾走していく。海外ミステリに匹敵する秀作だろう。
――文芸評論家 池上冬樹氏

君の選択肢に『No』はない。『Si(はい)』でなければ『morte(死)』だ」――1996年末、元官僚の証券マン・古葉慶太は、
顧客の大富豪・マッシモからある計画を託される。それは、中国返還直前の香港から密かに運び出される
国家機密を強奪せよというものだった。かつて政争に巻き込まれ失脚した古葉は、逆襲の機会とばかりに香港へ飛ぶ。だが、彼を待っていたのは、
国籍もバラバラな“負け犬”仲間たちと、計画を狙う米露英中、各国情報機関だった――。
裏切るか、見破るか。策謀の渦巻く香港を“負け犬”たちが駆け抜ける!

354 :吾輩は名無しである:2021/03/19(金) 22:26:22.87 ID:fI/G4+Ya.net
張少子の話
安西篤子

直木賞受賞作を含む、中国などでの話、短編7話。「張少子の話」は、チャンヤオツという主人公と張ニ(チャンアル)という二人の旅道中。視点が日本人が外国を見ている風でないので不思議に感じた。著者略歴を拝見すると、
「生後3カ月でドイツにわたり、依頼、天津、上海、青島の各地を転々として、昭和十六年に帰国。 」帰国子女の先駆け。「
童話 アヤの夏休み」はじめ、本人の経験かと思うような現実味のある記述。「牛荘」「うそつき張」「瀝青(チャン)」「ふく子の旅」「阿久津とその子達」

355 :吾輩は名無しである:2021/03/21(日) 14:36:44.25 ID:NhSE0HYO.net
乙嫁語り』(おとよめがたり、森薫

美貌の娘・アミル(20歳)が嫁いだ相手は、若干12歳の少年・カルルク。遊牧民と定住民、8歳の年の差を越えて、ふたりは結ばれるのか……? 
『エマ』で19世紀末の英国を活写した森薫の最新作はシルクロードの生活文化。馬の背に乗り弓を構え、悠久の大地に生きるキャラクターたちの物語

19世紀後半の中央アジア、カスピ海周辺の地域を舞台に、「乙嫁」をキーワードに、
厳しい自然の中に生きる人々の生活と文化、時に人間の愚行を織り交ぜた物語を緻密で丁寧な画で描く

マンガ大賞には2011年度、2013年度とノミネートされたが受賞はならず、3回目となる2014年度に大賞を受賞した

356 :吾輩は名無しである:2021/03/23(火) 16:42:48.60 ID:3AGPLW5R.net
読売文学賞受賞
北京飯店旧館にて
中薗英助

「きみは、人類という立場に立てますか?」日本占領下の北京で出会った中国の友は、謎の問いを残し戦地に消えた。またある友は、文化大革命で迫害を受け窮死。
41年の歳月を経て、青春の地・北京に還った作家は、彼我を隔てる深い歴史の暗渠に立ち竦みつつ、その底になお輝きを放つ人間の真実を探してやまない。
日中の狭間に生き、書いた中薗の深い想いが結晶した代表作。

357 :吾輩は名無しである:2021/03/25(木) 04:26:54.78 ID:ymsL0PCQ.net
・第33回「大平正芳記念賞
第4回「日本ベンチャー学会清成忠男賞」(書籍部門

現代中国の産業集積―「世界の工場」とボトムアップ型経済発展― 伊藤 亜聖 (著)

中国経済の急成長をもたらした真の強みとは。各地に叢生した産業集積の圧倒的な役割に着目、
「百均のふるさと」義烏などを徹底的に踏査して、その競争力の源泉を摑み出す。安易な中国経済終焉論を斥け、
絶え間なく生まれ変わっていくダイナミックな姿を鮮やかに捉えた俊英の力作。

デジタル化する新興国-先進国を超えるか、監視社会の到来か (中公新書)

358 :吾輩は名無しである:2021/03/28(日) 02:20:19.04 ID:Heh2TwB2.net
サントリーcmカシュガル 服部克久
https://www.youtube.com/watch?v=ygxE8pk9Dt8
https://www.youtube.com/watch?v=Am3RbutZjNo
https://www.youtube.com/watch?v=cLX-DMCD_J4

359 :吾輩は名無しである:2021/03/30(火) 19:44:40.20 ID:HNmI4BMZ.net
2016年度 大宅壮一ノンフィクション賞 受賞候補作

満洲難民 北朝鮮・三八度線に阻まれた命 (幻冬舎文庫) 2020/12/9
井上 卓弥

一九四五年八月、ソ連軍の侵攻から逃れるため、満洲から多くの日本人が北朝鮮に避難した。飢え、寒さ、伝染病。
本土終戦の日から始まった地獄の難民生活で、人々は次々と命を落とす。国はなぜ彼らを棄てたのか。
世界史の中でも稀に見る悲惨な難民だった彼らの存在は、なぜ黙殺されたのか? 「戦後史の闇」に光を当てた本格ノンフィクション。

360 :吾輩は名無しである:2021/04/04(日) 15:23:09.94 ID:OC6ZgeBm.net
私が『流』を読んだとき、最初に想起したのは中国語の「江湖」という2文字だった。日本語に訳すとすれば「世間」とか「渡世」だが、裏社会のニュアンスがある。
爽快な暴力。破天荒な主人公。交錯する生死。中国大陸に長く根付いてきたアウトローの江湖文化の匂いが、色濃く、『流』の行間から立ち込めてくる。
日本人に「江湖」の概念を説明するのは難しいが、江湖文学とも言える「水滸伝」の浪人たちの権力との戦いや「三国志」で劉備玄徳らが行う義兄弟の誓いを思い浮かべればいい

中国語に翻訳され、台湾で出版された『流』は、台湾でも一定のヒットにはなったが、日本ほどの反響を呼んでいない。背後には、台湾社会がすでに相当程度、脱中国化しているからではないかと、私には思える。
むしろ、東山文学は「江湖」の価値観を多少は残す中国大陸や日本に、裾野を広げるものかもしれない。
戦後日本では台湾にルーツを持つ作家が活躍した。そのこと自体が日本と台湾の精神的なつながりを示しているのだが、代表格である邱永漢や陳舜臣は、
くしくも東山と同じ直木賞を受賞して世に出ている。ただ、東山の作品はこの先達者2人とも大きく異なっており、それもまた、台湾社会の重層的な多様性を物語るものだ。
日本統治下の台湾人エリートである邱永漢の作品には、日本にも中国にも失望する喪失感が原点にある。移民の子である陳舜臣の作品は、伝統的な中国世界を理想化する華僑的な価値観に溢れている。
一方、東山の作品世界は、表社会と裏社会のはざまで生き生きと命を燃焼する大陸的アウトローたちのハードボイルド活劇だ

361 :吾輩は名無しである:2021/04/04(日) 15:36:05.55 ID:OC6ZgeBm.net
第69回(2017年)読売文学賞
第3回(2018年)渡辺淳一文学賞
第34回(2018年)織田作之助賞

僕が殺した人と僕を殺した人 (日本語) 東山 彰良 (著)

圧倒的青春小説! 1984年​、台湾​。13歳だった。 夏休みが終わる​ほんの​2日前、ぼくたちの人生はここから大きく狂いはじめたんだ。
2015年冬、アメリカで連続殺人鬼「サックマン」が逮捕された。デトロイトの荒んだ街並みを見つめながら、「わたし」は、
台湾で過ごした少年時代を想い出していく。三十年前、わたしはサックマンを知っていた――。 1984年夏、​台北​で、兄をなくしたばかりのユン、牛肉麺屋のアガンと弟のダーダー、
喧嘩っ早くて正義感の強いジェイは友情を育んでいた。四人の少年たちは、ある計画を実行することに決めた……。 サックマンとは誰なのか? その謎をめぐる青春ミステリー。

362 :吾輩は名無しである:2021/04/05(月) 15:08:18.08 ID:Ebv6z87g.net
唐の玄宗時代、高麗の人ながらチベット遠征軍を率いて、艱難辛苦のすえ西域諸国を唐に帰順させた名将高仙芝の生涯を描く
表題作「パミールを越えて」。西域シルクロードを舞台にした人間ドラマの名作13篇を収録。
紅い蘭泉路
天山に消える
ウルムチに消えた火
カーブルへの道
崑崙の河
笑天の昇天
金魚群泳図
パミールを越えて
挙げよ夜光杯
花咲く月琴
四十ニ年目のクルバーン
弓月城記
四人目の香妃

シルクロード列伝熱砂とまぼろし
仏典を求め天竺へ旅立つ法顯。
西域の情勢を北魏に伝えた宋雲。
月氏と盟を結ぶため匈奴の支配地をゆく張騫。
中央アジア探検に生涯を費やしたヘディン。
各地を放浪のすえ大乱の首魁となったヤクブ・ベク。

363 :吾輩は名無しである:2021/04/05(月) 15:21:46.95 ID:Ebv6z87g.net
高仙芝(こう せんし、Gao Xianzhi、- 天宝14載(755年))は、高句麗系の唐の軍人。
西域で活躍し、タラス河畔の戦いでアッバース朝のイスラム軍と交戦した。

タラス河畔の戦い
中央アジアのタラス地方(現在のキルギス領)で唐とアッバース朝の間で中央アジアの覇権を巡って行われた天下分け目の戦闘である。

この戦い以降、中央アジアにイスラム勢力の安定支配が確立し、ソグド人やテュルク系諸民族の間にイスラム教が広まっていった。
唐の勢力はタリム盆地に限定されることとなり、まもなく起こった安史の乱の際はかつての敵国であるアッバース朝からアラブ人の援軍を送られるまで
弱体化した唐の中央アジア支配は後退していった。高仙芝と李嗣業は安史の乱で活躍するものの、両者とも非業の死を遂げた。
中国人の捕虜の中に製紙職人がいたとされ、サマルカンドに製紙工場が開かれてイスラム世界に製紙法が伝わった。

364 :吾輩は名無しである:2021/04/05(月) 18:43:07.29 ID:7wLzgsF+.net
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202104/0014214675.shtml
2021/4/5 17:44神戸新聞NEXT
「お言葉-」シリーズ 中国文学者・エッセイストの高島俊男氏死去 姫路市在住

エッセーシリーズ「お言葉ですが…」などで知られる中国文学者、エッセイストの高島俊男(たかしま・としお)氏が
5日午前9時3分、心不全のため兵庫県姫路市内の高齢者住宅で死去した。84歳。
同県相生市出身。通夜は6日午後6時から、葬儀・告別式は7日午後1時から、
いずれも姫路市本町68の101、しらさぎ大和会館で。喪主は妹森澤敦子(もりさわ・あつこ)さん。

県立姫路東高、東京大経済学部を卒業後、銀行勤めを経て同大大学院で中国文学を専攻。
岡山大助教授となるが、母親の介護のため職を辞し、在野で研究を続けた。

1987年刊の「水滸伝の世界」が丸谷才一に激賞され、一般向けエッセーも広く執筆。
95年から11年間「週刊文春」誌上に連載した「お言葉−」シリーズで人気を博した。
「本が好き、悪口言うのはもっと好き」で講談社エッセイ賞、
「漱石の夏やすみ」で読売文学賞など受賞多数。言葉への愛を終生貫いた。

365 :吾輩は名無しである:2021/04/06(火) 12:30:23.56 ID:Nlp/oAFz.net
東山彰良は殴り書きされたグラフイティー・アートのような猥雑さと、新緑の芽吹きを思わせる清冽な詩情とを併せ持った作家だ。第百五十三回直木賞の候補作となった『流』は、作者がその資質を全開に
して書いた渾身の力作である(ALL REVIEWS事務局注:本書評執筆時期は2015年7月)。東山は台湾生まれで、幼少期を台北市で過している。秋生は、生年こそ異なるが作者自身のプロフィールを重ね合わせることが可能な主人公だ。その意味で自己言及の要素もある作品なのである。

台湾はかつて日本の植民地的支配を受け、大戦後は国共内戦によって大陸から切り離された。そうして刻まれた負の記憶が生々しく残る地が舞台である以上、本書は戦争小説としての性格を色濃く持つ。同時に、十七歳から二十六歳までの流転の青春を描いた作品でもあり、
年上の女性との恋愛、突如として放り込まれることになる軍役など、魅力的なエピソードには事欠かない。秋生の動揺や懊悩(おうのう)のひとつひとつが、まるで我が事のように心に沁みこんでくるのだ。

台湾では幽鬼がひとびとの背後を当たり前のように徘徊し、ゴキブリは日本のそれとは桁違いの生命力を持っている。そうしたエキゾチシズムを楽しむ小説でもある。高度成長期から爛熟のバブル経済期へと移行しつつある日本のサブカルチャーが
補色のような形で背景にあしらわれるという楽しさもある。中森明菜『セカンド・ラブ』が絶妙のタイミングで流されるサービスの良さなど、細部に至るまで文章に無駄がないのである。

複雑で多面的であり、かつどの面も輝きに満ちている。そして呆れるほど自由なのだ。胸を撃ち抜かれるような感覚をひさびさに読書で味わった

366 :吾輩は名無しである:2021/04/06(火) 18:28:59.46 ID:Nlp/oAFz.net
李鶴来
1925年、韓国全羅南道宝城郡生まれ。17歳のとき、日本軍軍属である捕虜監視員の募集に応じ
、泰緬鉄道建設のため使役された捕虜の監視にあたる。戦後、戦犯に問われオーストラリア裁判で死刑判決。のち20年に減刑。
「日本人」として罪を負わされ、援護と補償は「外国人」として一切切り捨てられる。1955年、同じ境遇の韓国・朝鮮人元BC級戦犯者とともに
「同進会」を結成。以降一貫して日本政府の謝罪と補償を求め、闘い続ける。

連合国によるBC級戦犯裁判では、朝鮮人148人が有罪となり、23人が死刑になっている。なぜ多くの朝鮮人が戦犯になったのか。戦時中、日本軍は捕虜の扱いを決めたジュネーブ条約を無視し、
連合軍捕虜の4人に1人が死亡した。その捕虜監視を朝鮮人に当たらせていた。裁判では、命令に従うしかなかったにせよ、個人の責任が厳しく追及されたのだった。
戦後、「日本人」としてスガモプリズンにつながれ、釈放後は「外国人」として補償や援護の対策からはずされ、「対日協力者」として祖国にも帰れなかった朝鮮人戦犯たち

367 :吾輩は名無しである:2021/04/10(土) 20:23:55.78 ID:CBSnXiKf.net
岡本隆司
大平正芳記念賞 - 近代中国と海関
中国と西洋との交渉の場であった海関制度を軸として、16から20世紀にわたる中国の国家構造とその変遷を、
西洋近代モデルによる枠組を批判しつつ実証的に解明。

サントリー学芸賞(政治・経済部門)- 属国と自主のあいだ
西洋の出現以来せめぎあいを続ける東西の世界秩序、その中から東アジアの焦点として浮かび上がった朝鮮の「属国自主」——
従来注目されることの少なかった清韓関係を、日本・アメリカ・イギリス・ロシアなどとの交渉の中で捉え、19世紀半ばから日清戦争

アジア・太平洋賞特別賞 - 中国の誕生
樫山純三賞 - 『中国の誕生』
東アジア在来秩序を揺るがした明治日本の登場から、琉球、ヴェトナム、朝鮮、チベット、モンゴルへ
と続く属国・藩部の危機と再編を通して、現代中国の原型が浮かび上がる過程を詳述

368 :吾輩は名無しである:2021/04/11(日) 19:01:19.40 ID:PoaozkqN.net
第19回山本七平賞受賞
この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡 (角川文庫)
門田 隆将 (著)

中国国民党と毛沢東率いる共産党との「国共内戦」。金門島まで追い込まれた蒋介石を助けるべく、海を渡った日本人がいた―
。台湾を救った陸軍中将の奇跡を辿ったノンフィクション。

汝、ふたつの故国に殉ず 台湾で「英雄」となったある日本人の物語
門田 隆将 (著
台湾で、その命日が「正義と勇気の日」に制定された日本人がいた――。日本と台湾の絆を表す「英雄」が歩んだ苦難と感動の物語。史上初の「日台」同時発売ノンフィクション!
1895年、ひとりの若者が台湾を目指して故郷・熊本をあとにした。台湾の治安維持と発展に尽くすためである。やがて台湾女性と家庭を築いた彼は、
のちに「英雄」と呼ばれる男の子をもうけた。しかし、戦後の台湾の悲劇は、一家を動乱に巻き込んでいく。日本と台湾の“絆”を表わす「5代120年」にわたる壮大な一族の物語――。
「私には大和魂の血が流れている」「台湾人、万歳!」。台湾最大の悲劇となった1947年の「二二八事件」で、そう叫んで、永遠の眠りについた英雄がいた
。坂井徳章弁護士(台湾名・湯徳章)である。父親は日本人、母親は台湾人

369 :吾輩は名無しである:2021/04/12(月) 20:32:15.15 ID:VOMP5JST.net
長沢 岳夫
1970年に広告制作プロダクション、ナークに入社。ここで国鉄のポスターコピー「9:15 東京 その朝、彼女は八重洲を発った。」
「10:26 静岡 彼を誘うヒマはあったのに…。」「13:10 伊良湖畔 三河湾の昼下り。風はやさしかった。」
などの紀行文調コピーでその名を知られるようになると、パルコのCM企画やポスターコピーを担当し、徐々に知名度を高めてゆく。

1979年には、デザイナーの三宅一生をイメージキャラクターに起用したサントリー角瓶のCM企画や、ニュージーランドの羊飼いの青年を描いた
サントリーオールドのCM企画とコピーを担当。さらなる評価を得ると共に、
1980年にはこれまで所属していたナークから独立。
1981年にはやはりサントリーオールドで、中国やシルクロードを舞台に撮影された「夢街道」シリーズのCM企画を担当し
、知名度を決定付ける

370 :吾輩は名無しである:2021/04/14(水) 22:48:45.22 ID:BXR5qwit.net
サントリー学芸賞受賞作。
クビライの挑戦 モンゴルによる世界史の大転回。。
杉山 正明

13世紀初頭に忽然と現れた遊牧国家モンゴルは、ユーラシアの東西をたちまち統合し、世界史に画期をもたらした。チンギス・カンの孫、クビライが
構想した世界国家と経済のシステムとは。「元寇」や「タタルのくびき」など「野蛮な破壊者」というイメージを覆し、西欧中心・中華中心の歴史観を超える新たな世界史像を描く。

371 :吾輩は名無しである:2021/04/15(木) 01:56:45.26 ID:NgCHJnVa.net
中華人民共和国史十五講 (ちくま学芸文庫)
王 丹 (著)
1969年、北京に生まれる。北京大学に在学中、学園の民主化運動に従事。1989年、学生代表として89民運を主導し、
「6・4天安門事件」により懲役4年の刑を受ける。1995年、再逮捕。1998年4月、釈放されアメリカに亡命。三度、ノーベル平和賞候補になる

372 :吾輩は名無しである:2021/04/16(金) 17:00:10.23 ID:gdK+FFCh.net
聊斎志異って今でも文庫で買えるかな

373 :吾輩は名無しである:2021/04/16(金) 17:03:43.55 ID:Y1B9zNMM.net
光文社古典新訳文庫から二月に出たばかりだよ

374 :吾輩は名無しである:2021/04/16(金) 17:23:22.82 ID:gdK+FFCh.net
そうなんだ
当たってみます

375 :吾輩は名無しである:2021/04/16(金) 21:36:41.63 ID:UyoIcDC7.net
蒙疆 (保田与重郎文庫) (日本語) 文庫 – 2000/7/1
保田 与重郎 (著)
昭和十一年末に「年の三分の一以上は東京にゐなかつた。これは例年のそのままである」と自ら誌しているように、保田にとって旅は「詩人の生理」に促された生の自然であった。
その旅のうちで最も長期に亘ったのが
昭和十三年の大陸行だった。即ち五月二日、佐藤春夫とともに大阪を発った保田は、四十余日を朝鮮、満州、北京から蒙古方面に旅し、帰国後、その折の見聞を「コギト」はじめ諸雑誌に寄稿した。
本書はその一連の稿を中心に同年後半に書かれた文章を付して十二月に刊行されたものである。

日本占領下の中国ムスリム:華北および蒙疆における民族政策と女子教育 (早稲田大学学術叢書) – 2018/10/20
新保 敦子 (著)
日本軍部はなぜ中国ムスリムへの教育や団体事業を重視したのか。
その背景を探るととともに、特に女子中等教育の詳細を明らかにし、植民地とジェンダーという視点から論じる第一級の研究書。

376 :吾輩は名無しである:2021/04/17(土) 16:44:57.40 ID:TFUgsLWi.net
井上靖
西域物語 新潮文庫
未知・夢・謎・冒険がいっぱい詰めこまれている中央アジアの広大な砂漠地帯・西域。
若い日の旅の夢を実現した著者が、血湧き肉躍る往時の物語に旅の印象を重ね、情熱をこめて綴る。
「アフガニスタン紀行」も併載した、紀行文学の名品
昭和43年〜44年の朝日新聞に連載
中央アジアの西トルキスタンの民族興亡の歴史と、アフガニスタン紀行の二章の紀行文。アレクサンドロソス、匈奴、支那、イスラム、蒙古と
侵略と興亡の西トルキスタンの歴史を辿りながら

シルクロード紀行〈上〉下 (同時代ライブラリー)
名作『敦煌』の舞台を作者が訪れることができたのは、執筆後二十年が経過していた―。本書は自らの青春の夢を探り、
古今の探検家たちの足跡に想いを馳せながら、憑かれたように栄光の歴史の跡を経廻った記録である。
本巻には、西安、敦煌、西域南道、ホータン、トルファンなど、中国の旅を収める。
フェルガナ、ピャンジケント、タシケント、ブハラ、サマルカンド…。砂漠の砂と風とたたかいつつ、
シルクロードのオアシス都市をめぐる作家の眼に、滅亡した繁栄の歴史がよみがえる。

遺跡の旅・シルクロード (新潮文庫)
58歳にして初めてソ連領中央アジアに旅し、青年時代からの夢を果たしたのが昭和40年。以来、著者は憑かれたようにシルクロード地帯を訪れる。
53年、名作『敦煌』を発表してから20年を経てその舞台に立つ。55年、ヘディン、スタイン以後、外国人として初めて西域南道に足を踏みいれる。
――本書は、〈絹の道〉の栄光の歴史のあとを経巡った15年間の旅の記録である。写真多数。

377 :吾輩は名無しである:2021/04/17(土) 19:44:43.62 ID:TFUgsLWi.net
文春文庫
私の西域紀行 上下

西域は、著者の憧れの地であった。かつては東西交通の要衝として栄え、数々のロマンを生んだこの地域は、同時に、広がる荒蕪地と沙漠が人間の進入を拒む死の土地である。
「敦煌」「楼蘭」「昆崙の玉」など、西域を舞台に幾多の小説を書いている著者の四十年来の夢、それは自らの足で彼の地に立つことであった。
夢は果たされ、踏査行は五度にわたった。
白雪を頂く峻険の天山山脈が、タリム盆地が、火焔山が、巨匠の筆に、あざやかに甦った! 畢生の紀行文学。

ウルムチへ
木乃伊と木簡
セリム湖の輝き
イリ河
トルファン街道
交河故城の落日
ベゼクリク千仏洞
崑崙の玉
セスビル遺跡
于〓国はどこか
敦煌への思い
河西回廊
葡萄の美酒、夜光の杯
幻の海〔ほか〕

378 :吾輩は名無しである:2021/04/17(土) 19:57:28.06 ID:TFUgsLWi.net
私の西域紀行 下

「私の生涯の一書はこれだ」と著者はいう。荒涼たる土の海、天へ舞い上がる沙の渦をおかして探査の旅は続けられ、その困難のさ中に先人スタインの記録の空白が、
ここにはじめて埋められる。二度目の敦煌、タクラマカン砂漠の大ドライブ、
四日がかりの汽車の旅。間断なく揺れる車の助手席で、あるいはたどり着いた宿舎で、根気よくとりつづけられたメモと、作家の洞察力が、
秘境のかくされた顔を正確無比の筆で描き出した。シルクロードは、読者の眼前にある

379 :吾輩は名無しである:2021/04/17(土) 20:11:57.08 ID:TFUgsLWi.net
太陽と戦場のシルクロード―カメラ紀行 (新潮選書) 1
並河 萬里 なみかわ ばんり(著)

代表作に写真集『シルクロード』があり、シルクロードを軸として世界の遺跡を撮り続けた世界的写真家

380 :吾輩は名無しである:2021/04/18(日) 13:59:40.86 ID:XzjUVe15.net
張栄発自伝 (日本語) 単行本 – 1999/1/1中央公論社
張 栄発 (著)

42歳で独立、わずか17年で世界一のコンテナ海運会社を育てあげた世界の海運王、
エバーグリーングループ総裁張栄発。たちはだかる既成の概念や権威と戦い、打ち勝ってきた彼が語る成功の秘密。

381 :吾輩は名無しである:2021/04/18(日) 22:09:40.45 ID:XzjUVe15.net
朴 裕河(パク・ユハ
反日ナショナリズムを超えて』で、第5回(2004年度)日韓文化交流基金賞を受賞。
『和解のために』で、第7回大佛次郎論壇賞を受賞。
『帝国の慰安婦』で、第27回アジア・太平洋賞特別賞、第15回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞を受賞。

382 :吾輩は名無しである:2021/04/19(月) 23:47:03.50 ID:sIjfdzXq.net
帝国陸軍 知られざる地政学戦略 見果てぬ「防共回廊」 (祥伝社新書)
関岡英之 (著)
「防共回廊」とは戦前、旧帝国陸軍と関東軍が極秘で推進していた地政学的ユーラシア戦略。満洲国建国に続き、モンゴル、東トルキスタン(現在の新疆ウイグル自治区)の独立を支援して親日国家群を樹立し、ソ連の南下を防ぐとともに中国共産党との連携を遮断、
東アジアの共産化を防止するという壮大な構想だった。だが戦後、タブーとして歴史の闇に封印されてしまう。著者は外務省の機密公電をはじめ、新資料を駆使して「防共回廊」構想の全容を解明。
工作に当たった特務機関長の事跡を発掘したことは特筆に値する。「一帯一路」という新たな帝国主義で中国が拡大を続ける現代、名著を復刊し、埋もれた史実に光を当てる。

383 :吾輩は名無しである:2021/04/23(金) 11:52:18.33 ID:dohJveRn.net
香港・濁水渓-増補版 (中公文庫,

「類稀なる傑作。私たちの甘さを根底から容赦なく揺さぶってくる」(東山彰良氏「解説」より)

金だけだ。金だけがあてになる唯一のものだ――。
戦後まもない香港で、故郷を捨てた台湾人たちがたくましく生き抜く姿を描き、一九五六年、外国人初の直木賞受賞作となった「香港」。日本統治と国民党の圧政のもと、
ある台湾人青年が味わった挫折と虚無を主題とする「濁水渓」。著者の青春時代が結晶した代表作に、
作家デビュー当時を回顧した随筆「私の見た日本の文壇」を増補した新版。〈解説〉東山彰良

384 :吾輩は名無しである:2021/04/23(金) 19:04:51.53 ID:dohJveRn.net
楊海英
梅棹忠夫、松原正毅に師事

松原が司馬と初めて会ったのは1976年に行われた加藤九祚の著書『天の蛇』大佛次郎賞受賞パーティーにて。司馬に誘われて3度中国を旅行し、対談もし
司馬遼太郎対話選集(5)アジアの中の日本

遊牧の世界―トルコ系遊牧民ユルックの民族誌から (中公文庫)
松原 正毅 (著)

カザフ遊牧民の移動 −アルタイ山脈からトルコへ

中央アジアは人類の歴史のなかでも、特に重要な舞台であり続けた地である。
この地の遊牧民はスキタイと匈奴から始まり、突厥とモンゴル、そして満洲人に至るまで、西へ、東へと移動していくなかで、王朝交替を促す内燃機の役わりを果たし続けてきた。
近代に入ってからはヨーロッパや日本の探検家たちが中央アジアに入り、西方ヨーロッパと中国との関係を想像しながら、この地を「シルクロード」などと呼んだ。
20世紀後半、特にソ連邦の崩壊と中国の改革開放政策の実施により、新疆ウイグル自治区・カザフスタン・モンゴル国・ロシア連邦等での現地調査が可能となった結果、
日本の研究者たちは世界のどこの学者よりも先駆けて歴史の現場に立ち、聞き書きをし、考古学的発掘を進め、そして希少文献を渉猟し、蒐集した。

385 :吾輩は名無しである:2021/04/30(金) 14:48:49.56 ID:6V1j5px6.net
山室信一
1993年(平成5年) 吉野作造賞 - 『キメラ 満洲国の肖像』
2002年(平成14年) アジア・太平洋賞特別賞 - 『思想課題としてのアジア』
2008年(平成20年) 第11回司馬遼太郎賞 - 『憲法9条の思想水脈』

一九三二年三月、中国東北地方に忽然と出現し、わずか一三年五カ月後に姿を消した国家、満洲国。今日なおその影を色濃く残す満洲国とは何だったのか。
本書は建国の背景、国家理念、統治機構の特色を明らかにし、そこに凝縮して現れた近代日本の国家観、民族観、
そしてアジア観を問い直す試みである。新たに満洲・満洲国の前史と戦後に及ぼした影響など、その歴史的意義を想定問答形式によって概観する章を増補した。

386 :吾輩は名無しである:2021/05/01(土) 17:28:09.93 ID:tcAjcZtk.net
北西の状況は安定したが、左宗棠「さ そうとう」には更に西の新疆奪回の任務が与えられていた。清の領土だった新疆もイスラム教徒の反乱が頻発し、新疆に隣接するコーカンド・ハン国の軍人ヤクブ・ベクが
混乱に乗じて新疆を乗っ取り(ヤクブ・ベクの乱)、ロシアも南下政策で新疆北部のイリ地方を占領するという状態だった。
日本による台湾出兵の後、清では日本に海軍力の優位を許したため外交で劣勢を強いられたことを反省し、沿海部に艦隊を新設する案が提起され、これに与する李鴻章は海軍創設の費用を
捻出するためロシアとの国境地帯である新疆を放棄する大胆な提案を行った。
これに対し回民蜂起やヤクブ・ベクの乱の鎮圧に功を挙げた左宗棠は、国防の重点を内陸部に置く中華王朝の伝統的戦略に基づき、辺境防備の充実を主張して反論した。
この後朝廷では、「海防論」か「塞防論」かを巡って激しい論争が戦わされた。
論争の結果、海防論・塞防論いずれかの政策に決定することは回避され、両面の国防を充実させるという折衷案が採られた。これにより海防派の李鴻章を中心に北洋艦隊など海軍が新設される一方、
塞防派の左宗棠により新疆のほぼ全域の支配が回復されることになった
左宗棠は守備強化を目的に省設置を中央へ奏上、後の新疆省設置に繋がった

並木頼寿・井上裕正『世界の歴史19 中華帝国の危機』中央公論社、1997年。
今谷明『中国の火薬庫—新疆ウイグル自治区の近代史』集英社、2000年。
岡本隆司『李鴻章 東アジアの近代』岩波新書、2011年。
加々美光行『中国の民族問題—危機の本質』岩波現代文庫

387 :吾輩は名無しである:2021/05/01(土) 21:27:59.47 ID:tcAjcZtk.net
陳 舜臣『熱砂とまぼろし―シルクロード列伝
イギリスの力をバックにして、中央アジアにおけるロシアの侵略に、できるだけ中立的な姿勢をとることによって、ヤクブ・ベクは自分の王国の拡張と安泰をはかった。
ヤクブ・ベクは「信仰の守護者」という称号を受けた。これは、回教世界から君主の地位を認知されたことにほかならない。
しかし彼は、それゆえに人心を失ってしまったのだ

清末の1860年代から1870年代にかけての、東トルキスタン(現在の新疆ウイグル自治区)をめぐる戦乱。ムスリムの蜂起の結果、
ヤクブ・ベクによって東トルキスタンは統一されたが、最終的に清の左宗棠に敗れ、その死によって崩壊した

回教から見た中国―民族・宗教・国家 (中公新書)
張 承志 (著
中国回教徒は、唐の時代、アラブ、ペルシアから来華した人々に源をもち、軍事、商業に活躍した元の時代、厳しい弾圧に激しい宗教戦争を戦った清の時代、
抗日戦争で日本の西方進出を阻止した民国時代、階級闘争と民族解放にゆれる現代と、中国史の重要な鍵となってきた。
故郷を失い、母語を失い、血縁と信仰を自らのアンデンティティとして
中国文化の海の中を生きつづけてきた回族の運命に、中国の国家体制と宗教信仰の根幹を問う。

中国のムスリムたちが、学んだアラビア語の能力を活かして広州や、巨大な卸売市場があって、日本の100円ショップの仕入れ先としても知られる浙江省の義烏で、
中東やアフリカからのイスラーム商人相手のアラビア語通訳として活躍する人々が少なからず存在する(P.354~355)という記述。アラビア語の能力とイスラームの信仰を、
イスラーム商人からの信頼の獲得やビジネスチャンスの拡大に最大限活かしている

日中戦争時の日本の「回教合作」に関する第45章も実に興味深い。当時世界で3億人以上の人口を有していたムスリムを「味方につける」事によって、
日本の植民地経営を有利に進めることが企図されていた(P.268)事は、あまり大きく取り上げられる事も無いが、この「回教合作」が結果的に中国のムスリム社会に多大な被害と亀裂をもたらした(P.272)事は、日本人が中国ムスリムについて学ぶ際に避けては通ることの出来ない

388 :吾輩は名無しである:2021/05/02(日) 09:46:55.47 ID:3JQj9Eq5.net
●  日本にいる外国人の国籍割合
  → 出典:法務省 日本における外国人の割合(平成30年3月27日)

1. 中国人     730,890人 (構成比28.5%) (+ 5.1%)  
2. 韓国人     450,663人 (構成比17.6%) (− 0.5%)  
3. ベトナム人   262,405人 (構成比10.2%) (+31.2%)

4. フィリピン人  260,553人 (構成比10.2%) (+ 6.9%)
5. ブラジル人   191,362人 (構成比 7.5%) (+ 5.8%)
6. ネパール人    80,038人 (構成比 3.1%) (+18.6%)

7. 台 湾 人     56,724人(構成比2.2%)(+7.5%)
8. アメリカ人     55,713人(構成比2.2%)(+3.7%)
9. タイ人       50,179人(構成比2.0%)(+5.3%)
10. インドネシア人   49,982人 (構成比 2.0%) (+16.6%)

 ★★中国人は犯罪件数もトップ!  外国人が増えたら犯罪は増加する‼

389 :吾輩は名無しである:2021/05/02(日) 23:34:07.13 ID:J7eVOXhC.net
https://www.youtube.com/watch?v=ZrzpJ5-YoKk
ウイグル人虐殺の実態 ドキュメンタリー

390 :吾輩は名無しである:2021/05/03(月) 00:05:25.12 ID:ijgDHSUb.net
中国・デジタル統治の内側で  〜潜入新疆ウイグル自治区〜
2020年国際エミー賞(ニュース)最優秀時事番組
https://www.youtube.com/watch?v=zkxmSSuBNmU

391 :吾輩は名無しである:2021/05/03(月) 02:45:25.38 ID:ijgDHSUb.net
https://www.youtube.com/watch?v=NA5aCcRjFz0
密航ウイグル族を追って(NHKドキュメンタリー)

392 :吾輩は名無しである:2021/05/04(火) 19:43:09.91 ID:bYBHAIzC.net
原油争奪戦争 上
大石英司 著
領海が複雑に交錯する東渤海の海底油田と中国最奥部ウイグル自治区の塔南油田で、テロリストによるダブル油田ジャックが発生。国際共同開発が進む二大石油プラントが破壊されれば、
アジアのエネルギー事情はたちまち逼迫し、日本海は大量の油に汚染される。
だが民族問題に神経をとがらす中国は強攻策に固執し、一触即発の事態に。油田開発に資本を投入し技術者を派遣していた日本は、
一人のオイルマンと陸自の特殊部隊サイレント・コアの現地投入を決断する。荒海の掘削リグと灼熱の砂漠――二正面作戦の勝算は!?

二大油田のダブルジャックは中国のアキレス腱、新彊ウイグル自治区の大暴動に発展。石油の需給バランスを崩壊させる深刻な事態に、日中両国政府は強攻策を決断、西の塔南油田には中国正規軍、
東渤海の海上リグには陸自特殊部隊を派遣した。だが、あまりに鮮やかに裏をかくテロリストの行動に、日本政府から情報漏洩の疑いが……。テロリストに資金と情報を提供していたのは、
官僚組織に巣くう闇の派閥だったのだ。霞ヶ関を怪情報が行き交う間に、決戦場となった塔南油田には空前規模の砂嵐が迫っていた――。

393 :吾輩は名無しである:2021/05/06(木) 16:14:23.35 ID:jZfMWvyx.net
新疆紀遊
呉 藹宸【著】/楊井 克巳【訳】/陳 舜臣【編】白水社
戦乱西域の生の記録。中国と日本の間に9.18事変(満州事変)が勃発したころ、中国西部の新疆省も戦乱の中にあった。
近代史に忘れられた感のある中国辺境も、世界の流れの影響を受け、大きく動いていた。本書は、その戦乱の渦中にあった著者が語る近代中国の生きた証言である
第1章 長風に乗る第2章 『開化の町』に到る第3章 楊増新の悲劇 第4章 風力募る
第5章 嵐の中心―哈密第6章 迪化包囲さる第7章 救済事業第8章 第1次クーデター
第9章 善後事業第10章 古城和平奔走記第11章「大馬」を見る 第12章 使命実を結ぶ
第13章 迪化の陰謀第14章 第2次クーデタ 第15章 羅文幹博士を迎う
第16章 馬仲英の逃亡 第17章 南新疆の反乱

【全巻内容】
1 新彊紀遊(呉藹宸著 楊井克巳訳)2 女性大使チベットを行く(劉曼卿著 松枝茂夫・岡崎俊夫訳)
3 東チベット紀行(E. タイクマン著 水野勉訳)4 東トルキスタン風物誌(A. フォン・ル・コック著 羽鳥重雄訳)
5 中央アジア騎馬行(R. ショーンバーグ著 雁部貞夫訳)6 天山から青海へ(V.I. ロボロフスキー著 田村俊介訳)
7 アジアを跨ぐ(副島次郎著 雁部貞夫校閲)8 大谷探検隊 西域旅行日記(堀賢雄著 水野勉校閲)

394 :吾輩は名無しである:2021/05/07(金) 14:25:53.20 ID:7rpVode4.net
鳩摩羅什(くまらじゅう クマーラジーヴァ、344年 - 413年、一説に350年 - 409年)は、
亀茲国(きじこく)(新疆ウイグル自治区クチャ市)出身の西域僧、
後秦の時代に長安に来て約300巻の仏典を漢訳し、仏教普及に貢献した訳経僧である。最初の三蔵法師。
のちに玄奘など、多くの三蔵法師が現れたが、鳩摩羅什は玄奘と共に二大訳聖と言われる

唐の玄奘三蔵による訳経を「新訳」(しんやく)と呼び、鳩摩羅什から新訳までの訳経を「旧訳」(くやく)、それ以前を古訳と呼ぶ。

395 :吾輩は名無しである:2021/05/07(金) 19:11:35.52 ID:7rpVode4.net
司馬遼太郎
『街道をゆく』奈良散歩

東大寺という存在と、その根本経典である
『華厳経』のふんい気を感じるには、古代于闐国の存在は外せない。
正確にいえば、東大寺は古代于闐国の文化がゆきついた端であるともいえる。
古代の于闐(うてん)は、タリム盆地の南辺(西域南道)の代表的国家であった。
そこに住んでいたひとびとの顏は、ちょっと信じがたいほどのことだが、西洋顔だった。
イラン系の血も濃厚に入っていたし、紀元前、はるかにアジアまできたギリシアのアレクサンダーの兵隊の血も濃厚に入っていたはずである。
于闐語は、インド・ヨ−ロッパ語族に属していた。
古代インド人は、于闐国のことを、「クスタナ」とよび、チベット人はリーとよび、
あるいはウテンとよんでいた。
ウテンの音を、古代の中国人が漢字にあてはめたのが、于闐である。
—于闐国こそ、東西文明が合流した夢のような国だったのではないか。この町は、いまは、和田(ホータン)とよばれている。

396 :吾輩は名無しである:2021/05/07(金) 19:30:26.83 ID:7rpVode4.net
宮沢賢治と西域幻想 (中公文庫)
金子 民雄 (著)
法華経を信仰した宮沢賢治にとって、数多くの仏典が発見された西域は憧憬の地だった。
賢治の詩や童話に登場する西域の意味を丹念に読み解き、著者の個人的体験を含めた幅広く自由な解釈を重ね合わせることによって、賢治作品に新しい魅力を見出した随想集。

397 :吾輩は名無しである:2021/05/07(金) 19:36:03.30 ID:7rpVode4.net
宮沢賢治が、中国の辺境にあたる西域に、きわめて強い関心を抱いていたことは、疑いがない。それは、西域史の研究でも、宗教学のためでもなく、あくまで仏教への憧れ、憧憬の地としてのほかなにものでもなかった。
賢治には人生の転換期に、一生を支配するほど法華経との出会いがあった。身体のふるえが止まらなかったほど、運命的なものだった。
目次
1 西域—沙漠と草原の国(西域童話三部作;賢治と法華経;賢治作品にみるガンダーラ)
2 西蔵—賢治曼茶羅(インドの唄—須弥山とインド四大河の源流;インドラの曙光;青の陶酔—トルコ石)
3 印度—賢治とジャータカ物語の世界(「十力の金剛石」と宝石の話;賢治版の「ジャータカ物語」)
4 中近東—賢治とアラビアン・ナイトの世界(賢治の中の千一夜物語—アラジンとシンドバード;チューリップの盃—ペルシアの詩との出会い)

398 :吾輩は名無しである:2021/05/07(金) 20:38:22.39 ID:7rpVode4.net
司馬「壮観でしたねえ。ちょうど日本の北海道から九州までの長さぐらいあるということでしょう。…なんだか赤黒いギザギザなものが出てきたと思ったら、それが天山ですね。昔から
「天山」という名を聞いただけで興奮したわけですが…山そのものは一木一草とてない感じでした。」
井上「…長さが2,000キロ、幅が400キロの山というのは、ちょっと想像もできません。」

司馬遼太郎と井上靖の共著『西域をゆく』の対談の中で、両氏はこう述べています。この対談は、お二人が夏に西域にいった1977年の11月25日に行われています。今から何と30年以上前です。

井上「(西域)それは「文化の道」ですからね。…そこを通って、いわば渾然一体となって法隆寺に、奈良、平安の古都に流れ込んでいるわけです。」
司馬「どうも私どもの血肉になって日本文化のコア(核)にすわっているようですね。」
(中略)
井上「…交河城も、高昌城もみました。…感じたことは、あの土の遺跡がどうして残っているか、ということですね。…土地の人が、こわくて近寄れなかったのではないか。…おそれだと思います。」
(中略)
司馬「交河故城というのは、なかなか行きにくいところですから…行ったときは、落日まえの荒涼とした状景です。…そこで感じたのは、なんといっても、こわさでした。非常に原始的な、一種異様なこわさの感覚です。」

(『西域をゆく』井上靖/司馬遼太郎著

399 :吾輩は名無しである:2021/05/07(金) 20:41:50.13 ID:7rpVode4.net
「砂漠は黴菌も細菌もおらず、害虫駆除も必要ないから、
こんな住み易い所はないと多くの民族が吹き溜まったに違いない」

「ウイグル族は9世紀ごろ入ってきたが、トルファンやホータンなどでは城壁を造らなかった。
まだ、遊牧の気分が残っていたに違いない」

400 :吾輩は名無しである:2021/05/07(金) 20:50:50.60 ID:7rpVode4.net
イシククル湖は西を除く三方が山脈に囲まれている。透明度は、バイカル湖に次ぐという
1600メートルの海抜にあり、チチカカ湖に次ぐ高度にある
井上靖も司馬遼太郎も、イシククル湖への憧れを抱きながらも訪れることはかなわなかった。ソビエト時代、
この地に外国人が立ち入ることが禁止されていたのである。(化学兵器の研究施設があったためとされる)

井上靖 「西域物語」
「『大唐西域記』によると、玄奨の西遊は恐ろしく苦難に満ちた旅であった。しかし、この国外脱出者の高僧としての噂はすでに西域の異民族の間にも伝わっていたらしく
、玄奘は方々で歓迎されたり、援助の手を差しのべられたりしている。
とは言え、言葉も判らず、人情も風俗も判らぬ国々を次々に経廻って行くのであるから、その労苦のなみ大抵でないことは当然である。
玄奘は高昌国、阿耆尼(あきに)国、屈支(くっし)国、跋禄迦(ばるか)国といった西域北道に
沿った小国を通過し、天山へはいって行く。天山の一支脈である凌山を通過する時はたいへんであった」
《国の西北より行くこと三百余里にして石磧を渡って凌山に至る。これ則ち葱嶺(パミール高原)の北原、水多く東流す。山谷の積雪は春夏も合凍す。
時に消泮(しょうはん)することありと雖(いえど)もついでまた結氷す。経途は険阻にして寒風は惨列なり。暴竜の難多くして行人を陵犯す。
この途による者は衣を赭(あか)くし、ひさごを持ち、大声に叫ぶことを得ず。微かに違犯するあれば、災禍目のあたりに見る。》
 《暴風奮発、沙を飛ばし、石の雨をふらし、遇う者は喪没し、生を全うすること難し。》」
《山行四百余里、大清池に至る。あるいは熱海と名付け、また鹹海(かんかい)と謂(い)う。周千余里、東西長く、南北狭し。四面山を負い、
衆流は交湊(こうそう)す。色は青黒を帯び、味は鹹苦を兼ねたり。……:竜魚難処霊怪はしばしば起る。ゆえに往来する行旅は祷って以って福を祈る。水族は多しと難も敢て漁捕する者なし。》

401 :吾輩は名無しである:2021/05/07(金) 21:16:12.78 ID:7rpVode4.net
玄奘三蔵が突厥の王と会った素葉城(砕葉城)とされるアク・べシム遺跡があります。
7世紀にインドを目指した玄奘はタクラマカン砂漠を南下するルートではなく、砂漠の北の天山山脈を越え、イシク・クル湖に沿って湖の西のアク・べシムに向かい、
そこから南下してサマルカンド・バーミヤンを経てインドに至る・・・という大回りのルートを取りました。随分と大回りなルートですが、
これは当時の周辺国の政治状況を考えて安全策を取ったからだそうです。
玄奘が湖の北岸を通ったのか南岸を通ったのかについては争いがありますが、玄奘が天山山脈のべダル峠を越えて南岸のバルスコーンに出たのは間違いがないそうです

検証 キルギス政変―天山小国の挑戦 (日本語)
浜野 道博 (著)
2010年4月7日、キルギスの首都ビシケクで民衆が蜂起し、時の政権はたった一日で倒れた。その2ヶ月後、
キルギス人とウズベク人の民族衝突が勃発し、数百人が犠牲になった。この動乱の背景にあるものは何であろうか。
そこからはキルギスが中央アジアの小国として抱える問題が見えてくる。アメリカ、ロシアとの関係、多民族国家が抱える緊張、
アフガン麻薬の侵蝕、農村の疲弊…民主国家を目指して苦しい道を歩むこの国の姿を克明に描き出す。

402 :吾輩は名無しである:2021/05/07(金) 21:22:15.20 ID:7rpVode4.net
 私のような小説家が、砂漠の国々の歴史や風土に惹かれるのも、その未知の闇の部分が、時に異様な五彩の虹の如きものを走らせるからに他ならないのである。
機会があったら、もう一度三度目に、私は西トルキスタンの地を訪れてみたいと思っている。勿論西トルキスタンばかりでなく東トルキスタンにも行きたい。
タクラマカン砂漠周辺の『漢書』の「西域伝」の故地を経巡ることができたら、どんなに素晴らしいことであろうか、
こういうことを考えていると、じいんと体が痺れて気が遠くなる思いである。」
(井上靖著『西域物語』昭和52年3月30日発行、新潮文庫より)

403 :吾輩は名無しである:2021/05/07(金) 21:26:41.84 ID:7rpVode4.net
「一つの民族の興亡の間には、その民族の悲しみや悦びを伝える挿話は無数に生まれている筈である。まして紀元前から今日までの気が遠くなるような長い歳月の間には、
数えきれないほどの美しい恋も、悲しい別離も、いまの私たちが想像できないほどの楽しい団らんも、幸福も、不幸もあった。天山の奥深い山ひだの中にも、
キジル・クム砂漠のまっただ中にも、あるいはシル・ダリヤ、アム・ダリヤの河岸にもあった。ただそれらを、歴史の大きい波が跡形もなく飲み込み、影も形もなくしてしまったのである。

世界のどの国の、どの民族の歴史でも、わかっている部分よりわからない部分の方が何層倍も大きいことは当然であるが、西域の場合は絶えざる民族の移動、交替と、その度に行われる破壊、建設と、
砂漠という特殊な地理的条件とによって、その謎の闇の部分を一層大きい、しかも夢多いものにしているのである。その謎の深い闇の部分が、大勢の探検家や学者たちをこの地域に招いている。
最近の考古学者や歴史家たちは別にしても、嘗てのスタイン、ヘディン、ペリオ、ルコック、グリューンウェーデル、コズロフ
といった私たちに馴染み深い探検家、学者たちも、みなその深い西域の闇の部分に、大きい情熱を持って駱駝を引っ張って入って行った人たちなのである。

井上靖著『西域物語』

404 :吾輩は名無しである:2021/05/08(土) 02:30:20.31 ID:Dppp/P7/.net
大唐西域記、ときいて多くの人が反射的にシルクロードを思い浮かべるのではなかろうか。だが本書では、いわゆるシルクロードについては
その大半が端折るか、省かれている
これはインドレポートなのである。タイトルこそ大唐西域記となっているが、実際にはインド及びその文化圏に属する各地の
様々な仏教遺跡やそれにまつわる逸話でほぼ構成されている。考えてみればこれは当たり前で、
玄奘の目的地はインドだったのだから、途中の小国寒村はなべて関心が薄かったのであろう。第三巻の後書きで本書を玄奘に
書かせた唐の太宗が政治的に重要な部分を公表させなかったのだという説を紹介しているが、興味深いにしても根拠はあるまい。
玄奘がただ自分の興味のままにインド仏教について書いたとしても充分説明できる。
それにしても、我が国に於いて人々が大唐西域記・玄奘から反射的にシルクロードを想起するほどになってしまったのはどういう経緯なのだろうか。
天平の甍など井上靖作品だろうか、あるいはNHKの新・旧シルクロードシリーズの影響だろうか。

405 :吾輩は名無しである:2021/05/09(日) 13:02:06.76 ID:HWOPqQT6.net
朝日新聞の昭和時代の報道を回顧した同社取材班の『新聞と「昭和」』(朝日新聞出版)には、以下の記述がある。
「秋岡(家栄記者)は67年11月、北京赴任に際し、社長の広岡知男から指示を受けた。『それを書けば国外追放になるという限度があるだろう。そのときは一歩手前でとまりなさい。
極端にいえばゼロでもいい。書けなきゃ見てくるだけでもいいんだ』(抜粋)」「社内で『歴史の目撃者』論と呼ばれる考え方である」 共産党政権の気持ちを推し量って、相手の嫌がることは、事前に自主規制するというのだ。自社の報道利権のために、読者の知る権利を侵害したわけである。
この対極にいたのが、産経新聞であった。
産経新聞は67年に中国を追放された。他の新聞社が台湾支局を廃止する条件をのんで、次々と復帰したが頑張り続けた。ようやく復帰したのは31年後の98年だ。

406 :吾輩は名無しである:2021/05/09(日) 13:10:25.34 ID:HWOPqQT6.net
日本人は明治維新で儒教をすてた。一時は廃仏毀釈で仏教まで捨てた。洋学に大転換した。これを文化大革命であるとすれば、
毛沢東中国がやった文化大革命などよりも底の底からひっくりかえしたという点でははるかに大がかりで徹底している。

司馬遼太郎『花神』より

407 :吾輩は名無しである:2021/05/09(日) 15:13:48.11 ID:HWOPqQT6.net
紙の道(ペーパーロード) (日本語) 単行本 – 1994/10/1
陳 舜臣 (著)
古来、異文化の衝突によるエネルギーは、幾多の文明を育んできた。が、
そこに「紙」が存在していたことを忘れてはならない。「紙」は文明の母である。蔡倫から千年余、西方への道程をたどる壮大な歴史紀行

408 :吾輩は名無しである:2021/05/09(日) 22:42:44.01 ID:HWOPqQT6.net
宮脇
黄河、揚子江の二大河を渡り、6千キロを火車で行く極めつき中国鉄道旅。隣国二国の懐かしい鉄道風景を韓国とサハリンで探訪!『中国火車旅行』は1985年の北京-広州、
1986年の上海-烏魯木斉(ウルムチ)、1987年の大連-哈爾浜(ハルビン)と成都-昆明の4路線の汽車旅を紀行にまとめたものである。
文中の「火車」とは汽車・列車のことで「硬座車」はJRの普通車、「軟座車」はグリーン車、「軟臥車」はA寝台、「硬臥車」は「B寝台」、「餐車」は「食堂車」に相当。車内での食事の様子はもとより、
大河の鉄橋を渡る時間を計ったりループ線を走行中に磁石で方角の変化に興味を示すなど、宮脇らしい鉄道紀行である。『韓国・サハリン鉄道紀行』は両国とも日本が鉄道建設に関わった経緯から、
多少日本の鉄道の雰囲気が伝わる。取材当時、サハリンでは戦前の車両が使われている描写も登場。韓国では特急セマウル号をはじめ急行、準急、普通電車を乗り継ぎ、
韓国の鉄道や列車の雰囲気もよく伝わってくる。サハリンは、鉄道誌主催の団体ツアーでの取材で、北海道よりさらに最果ての風景や汽車旅の様子が鉄道紀行の中にほどよく描かれている

409 :吾輩は名無しである:2021/05/09(日) 22:45:22.95 ID:HWOPqQT6.net
1980年に刊行された『台湾鉄路千公里』は、宮脇俊三の海外鉄道紀行の第一弾。この年、一週間をかけて乗り通した台湾の鉄道は、南部の枋寮と台東間がまだ未開通で
台湾を周回することはできなかった。この海外の鉄道紀行は担当編集者の同行はないものの、ひとり旅ならではの鉄道乗り歩きを楽しませる内容であろう。
宮脇が台湾を訪れた1980年。《長い鉄橋の場合は両端にコンクリートづくりの監視所があり、銃剣を構えた兵隊が立っている。》の記述は、
まだ戒厳令下にあった時代を偲ばせる。晩年に好んで嗜んでいた紹興酒も、文中には《台湾の酒に紹興酒というのがあることは知っていた。
何度か飲んだことがあるが》とあるように、まだ馴染みが少なかったことを著しており、初期の作品であることを伺わせる。
なお、枋寮―台東間の未開通部分は1992年に開通し、その鉄道紀行は、『豪華列車はケープタウン行き』に収録されている

410 :吾輩は名無しである:2021/05/10(月) 08:27:07.76 ID:bY4cqeom.net
自民党の二階俊博幹事長 お辞めなさい

411 :吾輩は名無しである:2021/05/11(火) 15:57:04.63 ID:GyQTxTZz.net
在日ウイグル人が明かす ウイグル・ジェノサイド ―東トルキスタンの真実
ムカイダイス (著)

私の家は、ウルムチの中心地である紅山地区の一等地に位置し「国家エネルギー省新疆管理局」の看板が頑丈な鉄の大門の両側に立ち、高い壁に囲まれた広くて立派な敷地のなかにあった。ここで働く人々は、
自治区のなかでは一目置かれる存在であった。
名前からもわかるように、ここはウルムチにありながら自治区政府ではなく、北京の中央政府直轄の国営企業である。自治区で中央政府直轄型の企業は、生産建設兵団と軍そして石油などの資源が関係する所だけだった。
完全武装した無表情の護衛が24時間体制で守る大きな鉄の門を潜ると、広々と整備された大きな道路があり、その両側に5階建ての「弁公大楼」と呼ばれる黄色の建物が整然と並んでいる。

https://wanibooks-newscrunch.com/articles/-/1903

412 :吾輩は名無しである:2021/05/11(火) 16:25:48.81 ID:GyQTxTZz.net
中央アジアの歴史 (講談社現代新書 458 新書東洋史 8)
間野 英二 (著)
ユーラシア大陸を二分する北方の“蒼き狼”たちの遊牧草原国家と南方のオアシスを軸につくられた都市国家――その両者の対立・抗争と共存の歴史が、中央アジアを彩った歴史である。あるときはトルコ化し、
あるときはイスラム化する草原とオアシスの民は、ティムールによる統一帝国の坩堝の中で、新しいユーラシア文明をつくりあげる。本書は、この歴史のダイナミズムを掘り下げながら、現代に至る諸民族の興亡と独立を明らかにし、中央アジアを把えるに必要な歴史観を提示する。

中央アジアにおける北と南――中央アジア北部の草原地帯と山間牧地の主人公は、群をつくる有蹄類の動物を追って、夏営地と冬営地の間を季節移動する遊牧民であり、南部のオアシス地帯の住民は、
農業を主とする定住民であった。しかし、この相異なる生活様式をもった南北二つの住民は、相互に隣接して生活している以上、
常に密接な関係に立たざるを得なかった。それは特に征服と被征服、支配と被支配の関係であり、また時には一方の文化の、他方の文化に対する優位と劣位の関係でもあった。また同時に、両者間の相互補完的な共存関係をもつくりあげた

413 :吾輩は名無しである:2021/05/14(金) 01:45:13.18 ID:y8h6qRbK.net
出張先の中国で一時連絡が取れなくなり、24日夜に帰国した神戸大大学院国際文化学研究科の王柯教授(57)が25日夜、神戸市灘区の神戸大で記者会見し、現地警察に身柄を拘束されていたと明らかにした。
 王教授は「研究の中で中国の法律に触れるような行動があり、取り調べを受けていた」と説明。今月3日から福建省泉州市でイスラム系少数民族の聞き取り調査をし、その途中の7日に拘束された。
 起訴には至らないと判断され、24日午前中に解放されたとい

王 柯(おう か)
『東トルキスタン共和国研究 ―― 中国のイスラムと民族問題』
この本をゆっくり読んだのは、昨年末にインドとパキスタンに出張した折のことであった。体調がわるく、薬を飲んでデリーのホテルのベッドで横になりながら、出たばかりの本書を読んだことを思い出す。しかし、
一読疲れを忘れるほど、叙述と論理の説得力にひきこまれた。南アジアはチベットやアフガニスタンを挟んで、中央アジアの争奪をめぐるグレートゲームに
深く関係してきたこともあって、インドでこの書物を読むのも不思議な因縁であった。とくに中ソ関係と並んで中印関係など内陸アジアの国際関係を理解する上でも、基本文献になるというのが第一印象であった。
 この本は、直接には、1930年代から40年代にかけて発展した新彊ウイグルの東トルキスタン民族独立運動を扱っている。しかし、現代中国の民族問題やイスラム文化のあり方にも視野が及ぶスケールの大きな著作である。中国語・日本語・ウイグル語・カザフ語などで書かれた未公刊の手紙や文書を駆使し、
われわれと変わらぬ達意の日本語で研究成果を公にした。未開拓の中央アジア地域文化研究を主に中国との関係で切り開いた意味は大きい。

414 :吾輩は名無しである:2021/05/14(金) 01:47:35.45 ID:y8h6qRbK.net
また、戦前の日本陸軍特務機関の新彊における活動を明らかにした点も高く評価される。いわゆる満蒙における日本の「特殊権益」については従来もよく知られてきたが、
帝国陸軍は新彊についてもロシア勢力の伸張が日本の満蒙利益を脅かすという認識から「生命線」のように考えていたらしい。
ロシア、中国、日本の角逐のなかに、地元の民族運動の展開が立体的に浮かび上がる。昭和史や日中関係史の研究にも大きく寄与するだろう。
盛世才や呉忠信やイリハン・トレといった政治冒険家たちの活動の描写も文学のように楽しめる。東トルキスタン民族独立運動における「二番住宅」、
アルタイ・カザフ民族解放運動における「白い部屋」と「青い部屋」といった謎めいたソ連機関の存在を絵解きする技量も鮮やかである。
 ソ連と中国のパワーポリティクスの谷間で呻吟したウイグル人などムスリム諸民族の苦悩は、今にいたるまで深い。それを漢民族出身の著者が描き出すのも、
容易なことではなかったに違いない。21世紀の初頭は、中国の動向が日本や世界に衝撃を与えるだろう。
日本の論壇と学界は、内陸部から起こる複雑な民族問題とイスラム社会運動の性格について分析できる本格的な学者が生まれたことを喜ぶべきだろう。

第18回(1996年) サントリー学芸賞・思想・歴史部門受賞

415 :吾輩は名無しである:2021/05/14(金) 01:53:28.58 ID:y8h6qRbK.net
近代日中関係の旋回 〔「民族国家」の軛を超えて〕
王 柯 (著)
本書は「中国革命支援」と「中国侵略」という二つの歴史の側面によって分断された歴史観を乗り越え、まず、
いくつかのこれまであまり注目されていなかった日中関係の歴史の場面を再現し、
その節目節目に、清国の外交官、革命派、日本政府、軍、民間人、大陸浪人などが各々どのような考えに基づいて互いに観察、接近または疎外したのかを検証する。
次に、このような検証を通じて、その接近と疎外を貫く共通の理念と思想的関連を見出し、そしてこの共通理念と
思想的関連がその後の日中関係にいかなるインパクトを与えたのかを分析する。
最後に、戦後の日本人と中国人による相互認識が変容するプロセスを整理し、日中関係が歴史上の接近と疎外を促した
共通の理念と思想的連関から脱出したかどうかを分析し、またその原因の究明に務める。

第1章 ライバルから手本へ――清国ムスリム公使の対日外交―
第5章 民族国家の壁を乗り越えられなかった「回教圏」――「回教工作」と大陸進出――

416 :吾輩は名無しである:2021/05/16(日) 17:21:40.54 ID:INsS0+WR.net
【台北国際ブックフェア小説部門大賞(2012年)】
台北プライベートアイ
著者 紀 蔚然 (著
台北の裏路地に隠遁し私立探偵の看板を掲げるが、
猟奇殺人犯の濡れ衣を着せられ…。台湾を代表する劇作家が放つ、初めてのハードボイルド探偵小説。

417 :吾輩は名無しである:2021/05/17(月) 18:35:07.33 ID:+1cJHWkn.net
小島 康誉(こじま やすたか
新疆ウイグル自治区政府顧問、日中共同ニヤ遺跡学術調査日本側隊長などを務める
新疆世界文化遺産図鑑
2014年、中国新疆ウイグル自治区のキジル千仏洞・スバシ故城・クズルガハ烽火台・交河故城・高昌故城・北庭故城などを構成遺産とする
「シルクロード:長安-天山回廊の交易路網」が世界文化遺産に登録された。本書はそれらを迫力ある大型写真で収録

ニヤ遺跡(ニヤいせき、尼雅遺址1901年にオーレル・スタインによって発見

橘 瑞超(たちばな ずいちょう
大谷探検隊の第2次・第3次西域探検に参加
大谷探検隊『シルクロード探検』白水社、
橘瑞超『中亜探検』中公文庫

418 :吾輩は名無しである:2021/05/22(土) 14:44:21.22 ID:lwPRPOYO.net
シルクロード―流沙に消えた西域三十六か国―
中村清次/著
シルクロード――それはなぜ、日本人にとって懐かしさを感じさせるのか。あの「NHK特集 シルクロード」取材班団長として、
ブームの立役者の一人となった著者が、タクラマカン砂漠の謎や、楼蘭の美女と呼ばれる美しいミイラの秘密、
さまよえる湖として有名なロプ・ノールの真実の姿、楼蘭の消えた財宝の行方、そして敦煌はなぜ捨てられたのかなど、今なお多くの謎が眠るシルクロード、西域三十六か国を案内する

419 :吾輩は名無しである:2021/05/26(水) 17:41:18.10 ID:xXxxUYSd.net
https://www.youtube.com/watch?v=KZiSd_2297k
ウイグル
匿名報道記者
フジテレビ

420 :吾輩は名無しである:2021/05/30(日) 13:57:04.41 ID:59POb0d7.net
陳舜臣

天竺への道 (朝日文庫)
玄奘は、貞観元年秋、国禁を犯して天竺へと旅立った。いくたの政変は若き玄奘にどのような影響を与えたのか。約束された将来をすて、
あえて苦難の道にかりたてたものは何であったか。インド・シルクロードにその足跡をたずねる著者は、玄奘の求法の生涯に思いをはせる。

西域余聞 (朝日文庫)
夢の交易路・シルクロードをゆきかった文物を通して東西の文化交流の姿を活写した歴史随想。〔解説・加藤九祚〕

残糸の曲
大正15年、12歳の関修平は三重県の養家から神戸に移った。亡くなったとばかり思っていた実父が神戸で貿易商をしており、その長男が急死したため、
妾腹の修平が跡継ぎとして求められたのだ。父は中国人だった。修平は中国語を学び、商いの勉強に励むが、中国人としての自分をつかめない。本格的な勉強のため修平は香港に渡るが
、旅行で訪れた上海は抗日の嵐が吹き荒れていた。魂の遍歴を描く長篇小説。
父親の突然の死に、日本へ戻った修平。多額の借金を抱え、家業の再建に奔走する。だが歴史のうねりは、彼の周囲を少しずつ呑みこんでいった。近づく謎の組織、
友や肉親の別の貌。修平はある決意をもって大きな渦の中に飛び込んでいく―。思いがけない展開とともに息詰まるラスト

読売文学賞随筆紀行賞
茶の話―茶事遍路 (朝日文庫
茶で心を鎮め、詩文を草した多くの文人墨客たち。唐の茶聖・陸羽を祖として発達した中国の茶文化。かぎりなく贅沢品となって国を亡ぼした茶、
欧米に広まり戦争の引き金となった茶…。千利休を得て、独自の茶道文化にまで昇華された日本人と茶…。世界史のなかで茶の果した役割は大きい。

421 :吾輩は名無しである:2021/06/04(金) 15:53:12.52 ID:DbnjfX0W.net
「中国の歴史8 疾駆する草原の征服者 遼 西夏 金 元
著:杉山 正明

中国の歴史・全12巻」の学術文庫版、第5回配本の第8巻は、中原の「中華王朝」を脅かし続けた北方遊牧民の興亡史。
8世紀半ば、唐王朝を揺るがした「安史の乱」は、600年におよぶ大変動の序奏だった。耶律阿保機のキタイ、李存勗ひきいる沙陀、李元昊の西夏、完顔阿骨打の金。多極化と流動化のはてに、歴史の統合者たる大モンゴル国が浮上する。13世紀に世界史を大きく転回させた「大モンゴルの時代」は、突然訪れたわけではなかった。
中国王朝史のなかで忘れられた英雄・耶律阿保機が、10世紀初頭に建国した「キタイ帝国」すなわち大契丹国は、中華風には「遼」と呼ばれる。現在の中国東北部から東モンゴルを領域とし、北宋を圧迫したが、1125年、金により滅亡する。その後、耶律大石が中央アジアに建国した「第二次キタイ帝国」は、
「西遼」「カラ・キタイ」と呼ばれる。タングト族の李元昊が1038年に建国した大夏は、中華からは西夏と呼ばれ、1227年、モンゴルにより滅ぶ。ジュシェン族(女真族)の完顔阿骨打が建国し、北宋を滅ぼした金も、1234年、モンゴルにより滅ぼされる。
そして、チンギス・カンに始まる大モンゴル国は、5代皇帝・クビライの時代にユーラシアの海陸を覆う世界帝国となった。この超域帝国の宗主国を、中華風には「元」と呼ぶ。グローバル化の扉を開き、現代へと続く巨大帝国誕生のドラ

422 :吾輩は名無しである:2021/06/04(金) 16:08:26.89 ID:DbnjfX0W.net
シルクロード世界史
著:森安 孝夫

かつて、「歴史」を必要としたのは権力者だった。権力者は自らの支配を正当化するために歴史を書かせた。歴史家は往々にして、権力者に奉仕する者だったのである。しかし、近代歴史学の使命は、権力を監視し、批判することにこそある。近代世界の覇権を握った西洋文明を相対化し
、西洋中心史観と中華主義からの脱却を訴える、白熱の世界史講座。
近代以前の世界では、中央ユーラシア諸民族の動向が、歴史を動かしていた。騎馬遊牧民はどのように登場し、その機動力と経済力は、いかに周辺諸国家に浸透していったのか。シルクロードのネットワークを媒介とした「前近代世界システム論」とは。
ソグド人やウイグル人のキャラバン交易や、キリスト教の最大のライバルだったマニ教の動向などを、ユーラシア各地に残る古文書、
石碑の読解から得たオリジナルな研究成果をもとに解明していく。そこから見えてくるのは、あらゆるモノは歴史的所産であり、文化・言語・思想から、政治・経済活動まで、すべては変化し混ざり合って生み出され、純粋な民族文化や普遍的な国家など存在しない
、という真実である。さらに、近年日本で発見されて世界的な注目を浴びるマニ教絵画から、日本伝来の史料で明らかになるシルクロードの実像まで。「興亡の世界史」シリーズ最大の話題作『シルクロードと唐帝国』の著者による、待望の書下ろし

423 :吾輩は名無しである:2021/06/04(金) 20:13:59.56 ID:DbnjfX0W.net
清朝 乾隆帝
香妃 伝説はウィグルが最後まで中央に抵抗したというお話

資生堂の「Saso」
男性を引き付ける成分が加味されているとのことでバブルの頃大流行りした。

シルクロードの砂漠では、五月になると、 黄色の小さな花がいっせいに咲きそろう、
その花が沙棗さそう スナジグミ シーベリー

https://www.youtube.com/watch?v=0NIpJnlpknc

424 :吾輩は名無しである:2021/06/04(金) 20:54:44.76 ID:DbnjfX0W.net
乾隆帝暗殺
伴野 朗 (著)
中国大陸制覇目前の清朝六代皇帝乾隆帝は、香妃と呼ばれる妃を伴い、南巡の途についた。秘密結社・日月会はそんな彼の暗殺を企てていた…。
生涯皇帝に心を開かず、悲劇の最期を遂げた西域の美女の伝説を描く

425 :吾輩は名無しである:2021/06/04(金) 22:02:51.57 ID:DbnjfX0W.net
大清帝国への道
著:石橋 崇雄

従来、「異民族の征服王朝」もしくは「最後の中華王朝」とのみ捉えられてきた清は、満・漢・藩の「三つの貌」を持つ帝国だった。ヌルハチが統合した北方の一小国は、
やがて長城を越えて北京に入城し、さらに中央アジアを制圧、康熙・雍正・乾隆という三帝のもとで最盛期を迎える。満洲語史料を読み解き、現代に続く多民族国家の形成過程を解明する。(講談社学術文庫)
北方の小集団はいかにして大帝国を築いたか
華夷秩序を超越し、「3つの顔」をもつ世界帝国=清朝は、多民族国家・現代中国の原型だった。ヌルハチから康熙・雍正・乾隆まで、大帝国の若々しい盛期を描く。

426 :吾輩は名無しである:2021/06/05(土) 00:41:37.35 ID:TvRX3zG1.net
紫禁城の栄光
著:岡田 英弘 著:神田 信夫 著:松村 潤

14世紀後半から19世紀初頭、アジア大編成時代を描く
「農耕帝国」と「遊牧帝国」が融合して、多民族・巨大国家「中国」が誕生した
偉容を誇る中華皇帝の王城=紫禁城は、モンゴル人が建設し、満洲人が遺したものである。遊牧帝国と農耕帝国の合体が生み出した巨大な多民族国家・中国。漢人たちが漢文化を育んだ2大河の流域「シナ」は、満洲・モンゴル・チベット・新疆の周辺
をどのように統一したのか?14世紀後半の元の北帰と明の興起から、清の落日が始まる19世紀初頭まで、アジア激動の450年を描く。
数多ある類書の中で際立つ本書の特徴は、その視点・論理の明晰さと独創性とにある。本書の基本的視座は、漢人が主に住まい漢文化を育んできた「シナ」と、それとは別の歩みをたどってきた満洲・モンゴル・チベット・新疆をも包含する「中国」とを自覚的に区別し、この時代の歴史を「シナから中国へ」
の展開として捉えるという、ユニークかつ核心を衝いたものである。このために、シナ史中心の類書とは一線を劃する一方、独立した民族史・地域史としてのモンゴル史・チベット史などとも異なって、これらを1つに融合した脈絡ある歴史として叙述することに成功している

427 :吾輩は名無しである:2021/06/05(土) 00:57:52.84 ID:TvRX3zG1.net
転生 (講談社文庫)
篠田 節子 (著)

チベットを守れ! 黄金色のラマが西蔵高原をかけぬける
謎の死を遂げたパンチェンラマ十世が、突然蘇った。卑しい男の魂が転生してしまったのか、この活仏(かつぶつ)は意地汚くて女好き。
動くミイラと化したラマは
、当局の目を避け、小僧のロプサンを連れてインドへの道を急ぐが……。核の脅威が迫るチベット高原でラマはある行動に出る。
<巻末付録・チベット取材記、解説・夢枕獏>

428 :吾輩は名無しである:2021/06/06(日) 11:37:55.90 ID:SJMLNslf.net
https://www.dailymotion.com/video/x81rmcf
報道特集『欧米が批判 中国 ウイグル自治区での“弾圧”

429 :吾輩は名無しである:2021/06/08(火) 23:17:22.81 ID:qJsOgDCQ.net
李鋭は中国共産党の老幹部で最も先鋭的な思想を持つ民主改革派の重鎮。1958年に毛沢東の秘書となったが、59年の廬山会議、66年からの文化大革命で批判、投獄された経験を持つ。
本書は1930年代から今日に至る中国共産党史に関わる評論を李鋭の「中国共産党私史」となるように選び、訳出した。
なかでも89年4月胡耀邦逝去10日前に胡と李が交わした会話の記録は、胡自身の総書記辞任の内情を明かす、胡の遺言とも言える貴重な証言である。

岩波現代文庫オリジナル版。

430 :吾輩は名無しである:2021/06/18(金) 22:54:00.68 ID:hYiW/efU.net
トム・クランシー、マーク・グリーニー共著『米中開戦』
原著が刊行されたのは2012年12月である。
 当時の米大統領は、バラク・オバマであり、中国の指導者は、この年の11月の共産党大会において、胡錦濤から習近平に交代した。
しかし、本書に描かれる米中対立の構造は、抜き差しならぬほど深刻化している現在の情勢を先取りしている

成長の勢いにも陰りがみられるようになる。加えて貧富の格差が拡大し、民主化を求める反政府運動も顕在化しつつあった。
 これまで人民解放軍や武装警察による弾圧で、反乱分子を根絶やしにしてきたが、経済の停滞で共産党常務委員会の他の幹部からも、総書記に批判の声が上がるようになる

。 蘇の見るところ、陸海空の通常戦力では米軍と互角か、それ以下。しかし、相手をはるかに凌駕するサイバー攻撃の能力を保持している。

防衛手段の多くは堅固な通信ネットワークと衛星の良質なデータに頼っており、いまはそのどちらも乏しいという状態です」
 あわや失脚の危機にあった葦を救ったのが、蘇だ。彼は人民解放軍の武力を背景に、党幹部の不満を抑え込んだのである。
葦と蘇は、さらなる中国の発展をもとめ、強硬な外交政策を推し進めていく。
 第一段階は、フィリピン、インドネシア、インドとの間で紛争になっている南シナ海の領有権問題にケリをつけること。
 第二段階は、香港の本土への完全な組み込みで、深圳の経済特区に吸収してしまう。
 第三段階が、台湾の併合である。

431 :吾輩は名無しである:2021/06/19(土) 22:20:34.43 ID:0ijpjOCd.net
youtube
https://vimeo.com/496713455
中国・デジタル統治の内側で  〜潜入新疆ウイグル自治区〜
2020年国際エミー賞(ニュース)最優秀時事番組

432 :吾輩は名無しである:2021/06/21(月) 01:28:02.09 ID:iWbL86vU.net
劉 岸偉(りゅう がんい

サントリー学芸賞受賞
東洋人の悲哀 周作人と日本』
魯迅の実弟で、日本と深い関わりを持つ大作家でありながら、文化大革命のさなかに不遇のまま没した周作人を捉え直し、
立体的な視点から近代中国、日本を論じた注目の考察!

和辻哲郎文化賞
周作人伝 ある知日派文人の精神史』
若き頃日本へ留学、東洋人のアイデンティティを模索しつつ、日本文学を愛した周作人。古代ギリシアと出会い、西欧の人文精神にもふれて、やがて中国屈指の大作家へ。後に対日協力者という苛酷な運命を背負い、
時代に翻弄されながらも、彼の文学は人間と歴史への深い洞察と独特な哀感を湛え、今も多くの読者を惹きつけている。近代激動の百年を生き抜き、日本と中国とを結ぶ精神史ともいえる彼の生涯を膨大な資料を駆使して丹念に描く

433 :吾輩は名無しである:2021/06/24(木) 13:15:05.43 ID:BVLpLa4K.net
佐藤春夫中国見聞録
星/南方紀行
佐藤春夫 著

「あまり日本語で話をしない方がいい。皆、日本人を嫌っているから」―――中華民国初期の内戦最前線を行く「南方紀行」、名作「星」など運命のすれ違いを描く9編。
佐藤春夫は戦前の二十数年間に中国を三度訪れた。一九二〇年、台湾から対岸の福建省へ。七年後には杭州・南京へ。しかし時代は田漢・郁達夫との友情に暗い影を落とす……。
「南方紀行」では東アジア初の社会主義実験都市・漳州を訪れているほか、「曾遊南京」で明らかになる蒋介石とのすれ違いなども興味深い。
また、「わが支那游記」は長らく行方不明であったが近年発見された。

434 :吾輩は名無しである:2021/06/28(月) 18:07:55.93 ID:Z0iNwn4I.net
頭蓋骨のマントラ (ハヤカワ・ミステリ文庫) 文庫 – 2001/3/1
エリオット パティスン

中国経済部の主任監察官だった単道雲は、大物が絡んだ汚職事件を追及したことから北京を追われ、今はチベットの奥地、ラドゥン州の強制労働収容所で苛酷な日々を送っていた。
ある日、作業現場で男の首なし死体が発見された。折悪しく州の検察官は不在、しかも司法部の監査が入る予定になっていた。困惑した州の軍最高責任者は単に事件の解決を命じるが…
アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀処女長篇賞を受賞した話題の大作

単は元囚人のチベット人青年、監視役の無骨な軍曹とともに犯人を追い始める。だが、犯行は伝説の魔神タムディンによるものとの説が流れ、捜査は難航していく。
やがて、被害者が州の検察官だったことが判明する。そんな折り、州の若い検察官補が隠遁した僧を殺人犯として逮捕した。納得できない単は、
独自に真相を究明する決意をするが…現代のチベットを舞台に、奥深い謎を神秘的なタッチで描き上げる注目の傑作巨篇

435 :吾輩は名無しである:2021/06/28(月) 18:14:50.43 ID:Z0iNwn4I.net
シルクロードの鬼神
強制労働収容所から非公式に出所した元中国経済部主任監察官の単道雲は、チベット山中にある仏僧の隠遁所に身を寄せていた。そこで彼は高僧から依頼を受けた。劉という名の女性教師が殺され、
僧がひとり行方不明になったので、北に行って調査してほしいというのだ。収容所で親友になった男や高僧とともに単は出発するが…
ミステリ界の話題を独占したアメリカ探偵作家クラブ賞受賞作『頭蓋骨のマントラ』に続く最新作。

チベット北部から新彊ウイグル自治区に入った単たちを待っていたのは、新たな殺人事件だった。劉の教え子である孤児の少年たちが次々と殺されていったのだ。
子供を食う鬼神の仕業との説が囁かれる中、単たちは広大な砂漠と山脈を行き来し、現地の検察官らと対立しつつ調査を進める。やがて、チベット社会を根底から覆す恐るべき陰謀が浮かび上がる…
シルクロードに展開する複雑な謎と崇高な人間ドラマを描く傑作巨篇。

霊峰の血(
親友の僧ローケシュとともに巡礼の旅から戻る途中、元中国経済部主任監察官の単道雲は、秘密抵抗組織プルバの男と出会い、人里離れた隠れ寺に連れて行かれた。そこで単は奇妙な依頼を受ける。
チベットの奥地にあるヤプチ村に“石の目”を安置してほしいというのだ。だが、旅立ちの準備をしている時、魔神のようなものに襲われ、
プルバの男が死亡してしまった。単はローケシュや隠れ寺にいた人々と直ちに出発するが…

“石の目”とは、中国軍に破壊されたヤプチ村の守り神の目の部分だった。“石の目”を運ぶ単たちは、ヤプチ村の住人や行方不明の女性地質学者を捜すアメリカ人の男と出会い、
共に村をめざす。だが一行を山岳戦闘旅団や公安局、宗教事務局が追ってきた。彼らの目的は何か?しかも人々を救う僧が現われるという噂が流れ、事態は複雑怪奇に

436 :吾輩は名無しである:2021/06/28(月) 18:33:39.66 ID:Z0iNwn4I.net
遙かなり神々の座 (ハヤカワ文庫JA)
谷 甲州 | 1995/4/1
マナスル登頂を目指す登山隊の隊長になってくれ、さもなくば―得体の知れない男から脅迫され、登山家の滝沢はやむなく仕事を請け負った。が、出発した登山隊はどこか不自然だった。
実は彼らは偽装したチベット・ゲリラの部隊だったのだ。
しかも部隊の全員が銃で武装している。彼らの真の目的は何なのか。厳寒のヒマラヤを舞台に展開する陰謀、裏切り、そして壮絶な逃避行―迫真の筆致で描く、山岳冒険小説の傑作

神々の座を越えて
スイスに滞在していた登山家の滝沢は、自らのミスで遭難事故を起こし、苦しい立場に立たされる。そんな折り、旧友でありかつてともにヒマラヤを駆けたチベット独立運動の闘士ニマの窮地を告げる手紙を受け取り、
滝沢はヒマラヤへ向かう。手紙を出したのは、ニマが自分の父親ではないかと疑う日本人女性、摩耶。滝沢は彼女とともに政治の罠が待ち受ける苛酷な山々へ踏みこんでゆく。雄渾の筆致で描く迫力の山岳冒険小説

独立運動に揺れるチベットで、滝沢は摩耶に再会した。そして独立運動の指導者であるチュデン・リンポチェと行動をともにしていたニマとも再会する。しかし滝沢と接触したことが原因で、
リンポチェたちは中国軍に逮捕されてしまう。彼らを救うため滝沢はチベット・ゲリラ「テムジン師団」に協力を仰ぎ、彼自身も、重要な工作に携わることになる。厳寒のヒマラヤに、政治の横暴とクライマーの誇りが、熱く激しく衝突する

437 :吾輩は名無しである:2021/06/28(月) 19:39:18.43 ID:Z0iNwn4I.net
スパイは黄昏に帰る (ハヤカワ文庫 NV (372)) 文庫 – 1985/1/1
マイケル・ハートランド (著)
1978年ネパール。英国大使館に重大な情報を伝えようとしていた中国人が惨殺された。英国情報部員デイヴィッド・ネアンは、
真相を探るために、香港駐在の現地主任フーに調査を命じる。やがて、首謀者として現地の実業家リンが浮上。
同時に、見え隠れする中国とソ連スパイの影が、事態を根深い問題へと変えた。ネアンは、土地鑑のある元情報部員ルース・アーシュを復帰させて香港へと送る。
徐々に輪郭を現したのは、核兵器配備を巡るソ連と台湾の密約だった。暗号名スコーピオン。その真の狙いとは何か

扱っている地域が最近緊張の度合いが高まっているアジアの方で、特に台湾と中国の問題を主なネタにしている所が、この時代にしては画期的と言えると思います。
この頃から一部の識者にはいずれこの地域が紛争の火種になる事を
見抜いていた方も多いらしいですが、この著者もやはりいずれアジアの問題がクローズアップされる事を予測していた様で、その慧眼さに唸ります。
出てくる都市も、ロンドン、ウィーン、モスクワ、カトマンドゥ、バンコク、デリー、香港、マカオ、博多、東京、
と多彩で色々な場所に移動したり目まぐるしい展開を見せるも、この手の小説を読む醍醐味に溢れていて面白かったです

438 :吾輩は名無しである:2021/06/30(水) 12:52:02.02 ID:35y7XX0d.net
第68回読売文学賞受賞作。
模範郷 (集英社文庫) 文庫 – 2019/3/20
リービ 英雄 (著)
1950年代、6歳から10歳まで台湾にいた「ぼく」。日・米・中・台の会話が交錯する旧日本人街「模範郷」。そこは間違いなく「ぼく」の故郷であり、根源であった。
何語にも拠らない記憶の中の風景が変わり果てたことを
直視したくない「ぼく」は、帰郷を拒んでいた。だが知人の手紙を機に半世紀ぶりにかつての家を探しに行くことを決意する。越境文学の醍醐味が凝縮された一冊。

天安門 (講談社文芸文庫) 文庫 – 2011/5/11
アメリカ生まれの著者が、初めて訪れた中国。都市を離れて、中国の奥へ奥へ――そこには現代があった。国境、言語を越え、歴史を遡るアイデンティティの旅。
自身に流れる血を通して、自己の存在を、「仮」と「真」の中で映し出そうとした衝撃の作品群。一人の越境者の魂の漂泊は、現代中国の真の姿を求める。
伊藤整賞受賞作「仮の水」を含む、鮮烈の短篇五作

我的中国 (岩波現代文庫)
現代中国の路地裏を歩き、広大な風景の回廊に佇み、日本語で書く米国人作家は何を記したか。庶民の肉声に耳を傾け、旺盛に対話する中で想起した中国像とは何か。
歴史に堆積された想念、人々の生々しい好奇心との出会いから私小説的紀行文学を紡ぎ出す。古都開封にて、千年前に中国人になったユダヤ人がいた痕跡を発見するくだりは圧巻

439 :吾輩は名無しである:2021/06/30(水) 12:58:30.64 ID:35y7XX0d.net
ソールズベリー
1949年10月1日の中華人民共和国の建国から、1989年6月4日の天安門事件までの中国の激動の40年
nhk1989年9月23日放映
https://www.nicovideo.jp/watch/sm19869705
youtube

440 :吾輩は名無しである:2021/07/02(金) 02:27:35.62 ID:4MlP60UI.net
武器の道 エリック・アンブラー/宇野利泰 1959CWA賞受賞作。
ゴム園近くで働く野心家の青年がマラヤの奥地で手に入れた大量の兵器。それはライフル銃54梃をはじめとする時価二万ドル以上もの武器だった。彼は武器を確実に金に替えるため慎重に計画を練った。
そして三年、クアラ・パンカランで集荷会社を経営する中国人を訪れ、兵器売渡しの相談をもちかけたのだが……。
密輸兵器をめぐって渦まく国際的陰謀。一青年の野心はマニラ、シンガポール、香港にまで飛び火し、やがて無邪気なアメリカ人夫妻までも事件の渦中に巻き込んでいく! 
スパイ小説の俊才の手になるスリラーの醍醐味。

『武器の道』は、兵器の密輸や過激化するイスラムなど時代を先取りしたテーマで、再刊された今こそ読んでみたい1冊です。シンガポールやインドネシアなど東南アジアを舞台に、
ゲリラによって放棄された大量の武器を見つけた男、利益をかすめとろうとする実業家、そして彼らの策謀に巻き込まれたアメリカ人夫婦たちをめぐる物語は、最後まで目が離せません。

441 :吾輩は名無しである:2021/07/02(金) 22:38:55.60 ID:4MlP60UI.net
蟻の兵隊―日本兵2600人山西省残留の真相 (新潮文庫) – 2010/7/28
池谷 薫 (著)

私は「蟻の兵隊」だった―中国に残された日本兵 (岩波ジュニア新書

日本軍「山西残留」―国共内戦に翻弄された山下少尉の戦後

戦後の中国で、日本兵二六〇〇名が国共内戦に投入された事件。山西省の軍閥閻錫山の要求に屈した日本軍は、兵士に残留を命じ、共産軍と闘わせた。
五五〇名が戦死、七〇〇名が捕虜となった。長い抑留の後、帰国した彼等を待ち受けていたのは「脱走兵」の処遇であった

敗戦したら速やかに兵隊は武装解除され祖国へ帰されることが国際条約の原理であるが、実は日本軍兵士の約一千名が山西省に残された。
蒋介石の国民党軍に参加し共産党軍と戦わされた兵士だ。

残留の発端は、中国共産党軍(中原野戦軍)と対決していた閻錫山が内戦の本格化を見越し、日本人らの大規模残留を望んだことにある。閻は復員列車を止めるなどの妨害を行い、
1万人規模の軍主力の残留を要求した。そして、復員輸送を円滑に進めるための捨て石的存在として、軍の一部が残留せねばならないとされた。
これに日本軍の一部(当時山西省を担当していた澄田𧶛­四郎中将麾下の支那派遣軍第一軍将兵59000人)が応じた。また、城野宏や河本大作ら現地の関係者が同調し、結果、当時3万人いた民間人のうち約1万もの人数が残留に応じた。紆余曲折の末、在留日本人および日本兵を
合計した約2600人(うち軍出身の現役組は約半数を占める)が戦闘員(特務団)として現地に残され閻錫山の軍隊に編入、終戦後も4年間の内戦を戦うこととなった。
4年間のうちに約1600名は日本へ内地帰還できたが、残り約1000人のうち約550名が戦死、残りは人民解放軍により長きにわたる俘虜生活を強いられた。

442 :吾輩は名無しである:2021/07/08(木) 14:25:05.13 ID:DvFwC9c8.net
照葉樹林文化論を主に担ったのは中尾佐助、佐々木高明といった文化人類学者である
照葉樹林文化論(しょうようじゅりんぶんかろん)とは、1970年代以降の日本の文化人類学において一定の影響力を持った学説である。具体的には、日本の生活文化の基盤をなす
いくつかの要素が中国雲南省を中心とする東亜半月弧に集中しており、この一帯から長江流域・台湾を経て日本の南西部につづく照葉樹林地域に共通する文化の
要素は共通の起源地から伝播したものではないかという仮説である
照葉樹林は西日本から台湾、華南、ブータン、ヒマラヤに広がる植生である
この一帯で最も広大且つ人口の多い華南は照葉樹以外の偏向植生であるし気候的にも照葉樹林は成立しない。
この地域に住む民族の文化要素には、森林や山岳と良く結びついたものが多い。長江文明は長江流域の沼沢地等の低平湿地に栄えた文明である
具体的には、根栽類の水さらし利用、絹、焼畑農業、陸稲の栽培、モチ食、麹酒、納豆[1]など発酵食品の利用、鵜飼い、漆器製作、
歌垣、お歯黒、入れ墨、家屋の構造、服飾などが照葉樹林文化圏の特徴として挙げられる

照葉樹林文化論はある一時期、極めて強力な影響力を持ち、日本列島西半分の文化の全てをこれで説明しようとするような論考も珍しくなかった。
しかし現在では多方面からの検討が加えられ、否定的な意見も多く提出されている

443 :吾輩は名無しである:2021/07/11(日) 13:13:39.73 ID:BCXnZIPH.net
スカイ・マスターズ〈上〉 (ハヤカワ文庫NV) 文庫 1996/7/1
デイル ブラウン
南シナ海に位置する“アジアの火薬庫”南沙諸島。周辺諸国が領有権を主張し緊張のつづくこの南沙諸島で、ついに中国とフィリピンとの間に武力衝突が起きた。はじめは小ぜりあいだったが、
やがて両国艦隊の本格的な戦いとなり、中国は核ミサイルを発射した。フィリピンの第一副大統領は、この機に乗じて中国軍と手を結び、共産政権を樹立しようともくろむ。一方、中国は副大統領を利用して
フィリピン侵攻を画策するが…新たな国際紛争の地、南沙諸島で中国とアメリカが展開する壮絶な戦闘を描く、戦慄の軍事スリラー。

フィリピンから駐留軍を引き上げたばかりだったアメリカは、核ミサイル発射と中国の不穏な動きを知り、偵察の飛行隊を派遣する。だが偵察隊を中国機に撃墜され、アメリカは強力な新航空団と
艦隊を送りこむ。そして“炎の男”マクラナハン中佐も最新式偵察・監視システムを搭載したB‐2ステルス爆撃機に乗って出撃した…
新たな国際紛争の地、南沙諸島を舞台に中国とアメリカの壮絶な現代戦を描く、戦慄の軍事スリラー。

444 :吾輩は名無しである:2021/07/11(日) 15:56:45.04 ID:BCXnZIPH.net
「セブン・イヤーズ・イン・チベット」などの名作を手がけてきたジャン=ジャック・アノー監督がメガホンをとり、文化大革命により内モンゴルの草原に
やってきた北京出身の知識人の青年が、そこで地元の民が神と崇める
オオカミと交流する姿を描いたドラマ。原作は、中国人作家ジャン・ロンが2004年に発表した同名の自伝的小説。文革期の1967年、モンゴル内陸部へ羊飼いの遊牧民たちに
勉強を教えるため下放されたチャン・ジェン。そこで彼は、地元民が聖なる動物として崇めるオオカミについて多くを学び、その存在に魅了される。チェンは赤ん坊のオオカミを保護し、飼い慣らそうとするが

445 :吾輩は名無しである:2021/07/14(水) 20:54:09.53 ID:j6LvAlOa.net
越境者―海を越えた天安門事件 ハードカバー – 1992/10/1
森田 靖郎 (著)
1989年12月16日の中国人ハイジャック犯・張振海は、日本への政治亡命を求めたが強制送還された。日中政治の暗部と越境に至るまでの足跡を追いながら、
天安門以後中国のホットな政治・社会の現状をレポートする。
そこから、天安門事件の舞台裏がしだいに明らかになってくる

ハイジャック実行者の身柄引き渡しについて日中間の国際問題になった事件である他、外国でハイジャックされた旅客機が初めて日本の空港に着陸した事件である。

爆発物を所持していると脅迫し(実際は丸腰であった)、韓国のソウル行きを要求した。

機長はソウルに向けて飛行したが、中国と国交を結んでいなかった韓国政府に強硬に着陸を拒まれ

「残っている燃料は40分飛行できる量しかない」と緊急着陸を要請し、福岡空港管制は14時35分(JST)に、981便に対して着陸を許可した

中華人民共和国側は国際的世論を考慮したためか公開裁判で審理を行い、犯人に対し北京市中級人民法院は7月18日に懲役8年、
政治権利剥奪2年を言い渡し上訴がなかったためそのまま確定した。

446 :吾輩は名無しである:2021/07/14(水) 22:29:48.73 ID:j6LvAlOa.net
伊藤律『伊藤律回想録―北京幽閉二七年

所感派(しょかんは)とは、日本共産党が1950年(昭和25年)
以降に内部分裂した際の党内派閥の主流派。徳田球一・野坂参三・志田重男・伊藤律らの属した親中派

「山村工作隊」や「中核自衛隊」などの非公然組織が作られ、各地で列車の爆破、交番への焼き打ちや警察官へのテロ行為などの日本共産党
による武装闘争が展開された。そして、1952年7月に日本共産党の武装闘争を取り締まるため破壊活動防止法が制定・施行された

柴田翔 されどわれらが日々
1960年の学生運動を背景とした青春小説

1964年上半期の第51回芥川龍之介賞を受賞。1962年のドイツ留学前に著者の柴田翔が完成させ、
その後186万部のベストセラーとなり、1960年から1970年代にかけての若者のバイブルとなっている

447 :吾輩は名無しである:2021/07/18(日) 22:16:49.07 ID:Hd+FOGF7.net
樋口修吉『ジェームス山の李蘭』で第36回小説現代新人賞を受賞。同作は第90回直木賞候補

運命的な愛の輝き、男の真心と行動の美学を描いた、著者渾身の処女長編。敗戦後の横浜を舞台に、放蕩とスタッド・ポーカーの勝負に明け暮れた無頼の青春。
神戸に移り、脱走米軍将校と組んで始めた酒場での日々。
謎を秘めた中国美女・李蘭との出会いに至る、異色の恋愛小説。全女性に捧げる恋文として書かれたデビュー作。
全女性に捧げる恋文として書かれた処女長編敗戦後の横浜を舞台にした無頼の青春.神戸に移り脱走米軍将校と組んで始めた酒場での日々.謎を秘めた中国美女・李蘭との運命的な出会いに至る,異色の恋愛小説

448 :吾輩は名無しである:2021/07/21(水) 12:40:38.45 ID:FlR5Vg20.net
川島浪速
日本の大陸浪人。満蒙独立運動の先駆者として知られる
袁世凱打倒を目論み清朝の復辟(復活)を目指す
清朝の皇族で、清朝八大世襲家の筆頭である粛親王善耆や、粛親王の妹婿で蒙古王公の喀喇沁王グンサンノルブらと親交を結ぶ。
粛親王の第4側妃の子で第14王女である愛新覚羅顯㺭を養女としてもらい受け、川島芳子と名付ける。
川島は大倉財閥から資金を、軍部から武器弾薬を手に入れ

満蒙独立運動 (PHP新書) 新書 – 2001/2/1
波多野 勝 (著)
1932年、満州建国に至る道は長く険しかった。辛亥革命以後、三度にわたる独立工作の挫折、1916年の張作霖爆殺事件など、日中外交の舞台裏には意外な真実が隠されていた。
本書では、明治末期から大正期を中心に、満州問題に生死をかけた政治家、陸海軍将校、大陸浪人たち、さらに中国の革命家たちの姿を丹念に追っている。
崩壊しようとする清朝に対し、日本は彼らの独立を支援するようなかたちで、その実、傀儡政権をつくることを画策していた。その中心人物が、大陸浪人、川島浪速であった。
謎多き人物、川島と粛親王との出会い、さらに溥儀との関係は、満蒙独立運動の象徴であった。又、孫文、袁世凱に対する日本側の巧みな駆け引きは、外交の醍醐味でもある

バボージャブ
川島浪速の満蒙独立運動と連携して挙兵したが、中華民国軍との戦いで戦死した

449 :吾輩は名無しである:2021/07/24(土) 02:28:07.34 ID:fpKoSee1.net
チベットの薔薇 (扶桑社ミステリー) 文庫 – 2006/10/1
ライオネル デヴィッドスン (著)
グレアム・グリーンも絶賛!巨匠デヴィッドスンの幻の名作
冒頭から、著者デヴィッドスン自身が登場し、謎の原稿との出会いを語る...
そんな仕掛けをほどこし、虚実の狭間にあざやかな冒険小説を成立させた、ライオネル・デヴィッドスン初期の傑作。
当時の英国人にとっては、まさに秘境であったチベットを舞台に、密教的な修
道院や中国による侵攻、冬の山中でのサバイバルなど、多様な要素を盛りこん
だ、ロマンあふれる逸品です。
小森収氏の解説も、デヴィッドスン作品を読むうえで、貴重な指針となっています。

著者ライオネル・デヴィッドスンは、出版社の社員として、ある手記にめぐり会った。それは、一介の美術教師の手になる、驚くべき冒険の記録だった―この英国人は、チベットで消息を絶った弟の行方を追って、遠くヒマラヤの奥地へ潜入した。
そこは、輪廻転生を信じ、独自の世界観を持つ人間たちが住む、神秘的な土地。そしてまた、中国が覇権を狙う危険な領域でもあった!CWAゴールド・ダガー賞を3度受賞した巨匠が、現実と虚構の狭間に語りおこした冒険ロマンの歴史的名作。

450 :吾輩は名無しである:2021/07/26(月) 19:44:57.67 ID:etKRbE+k.net
ミステリマガジン 2021年9月号 躍進する華文ミステリ
2017年に陳浩基『13・67』が海外ミステリの年間ベストを席巻して以来、
2018年邦訳刊行の陸秋槎『元年春之祭』
2019年邦訳刊行の陳浩基『ディオゲネス変奏曲』
2020年邦訳刊行の周浩輝『死亡通知書 暗黒者』、雷鈞『黄』など、
華文ミステリーー中国語で書かれたミステリは、
本邦においてすっかり定着し、ベストランキングの常連となっている。
そして、この7月、
中国で映像化され、社会現象となるほどの大ヒットを記録した、
紫金陳『悪童たち』がハヤカワ・ミステリ文庫で刊行された。
本号では、この大型作家の超話題作の刊行を記念して、
ますます勢いの増す華文ミステリについて、
短編やインタヴュー、注目作家や作品、ドラマの紹介などでその魅力に迫る

紫金陳インタヴュー/『悪童たち』レビュー/短編競作 柳荐棉、鶏丁(孫沁文)

451 :吾輩は名無しである:2021/07/28(水) 20:20:36.20 ID:rkm8LXEG.net
新野剛志『空の王』(中央公論新社、2310円)
1936年の中国を舞台とする航空冒険活劇だ。
主人公の鷲尾順之介は、新聞社専属の飛行士。まだ写真の電送技術がなかった当時、日本の各新聞社は飛行機でニュース写真を運んだ。
GPS(全地球測位システム)もないプロペラ機の時代、速さは飛行士の腕の見せ所だった。
空の男・鷲尾は、満州国の奉天のナイトクラブで、謎の美女・宋麗琳と出会う。その時から鷲尾の運命は変わる。鷲尾は、関東軍の将校から、重さ30キロ程度の「荷物」を運ぶ密命を受ける。荷物の中身も目的も秘密。
広大な中国大陸を飛んだ鷲尾は、着陸先で麗琳と再会。彼女の正体はモンゴルの旧王族だった。麗琳の悲願は、
ソ連と中国に分割されたモンゴル民族の独立を回復すること。鷲尾が運ぶ「荷物」の正体は、モンゴル独立の切…

昭和11年夏、満洲国・奉天の街。新聞社の飛行士・鷲尾順之介は、殺人事件に端を発した銃撃戦に遭遇し、謎めいた美貌の歌手・宋麗淋を偶然助けた。それは運命の出会いだった。
一方、関東軍参謀本部の梶清剛大尉は、同志とともに「ある計画」を遂行していた。そして、彼らの運命の糸は複雑に絡み始める――。
ライバル社の行方不明機を発見した順之介は、突如現れた梶から銃を突きつけられる。内蒙古で「荷物」を引き取り、空輸しろと命令されるのだが……。否応なく操縦桿を握り、空へ上がった彼を待つ運命とは? 
そして、次々と明らかになる、驚愕の真実とは!? 壮大なスケールで描く冒険エンタテイメント

452 :吾輩は名無しである:2021/08/01(日) 20:57:43.78 ID:YAigTXw7.net
中国共産党「天皇工作」秘録』(文春新書)でアジア・太平洋賞特別賞(2010年)、
戦後日中外交史の調査報道などで、優れた国際報道に与えられるボーン・上田記念国際記者賞(2013年度)を受賞

中国 消し去られた記録:北京特派員が見た大国の闇
城山 英巳 (著

繁栄の裏で何が起きているのか? 天安門事件から陳光誠脱出劇まで、ボーン・上田賞、アジア・太平洋賞受賞記者が実像に迫る戦慄のルポ。

《「パパはどこに行ったの」……私は「パパは出張したのよ」と言うしかありません》
中国では今、人が突然、しかも次々消えてゆく事態が問題化している。習近平体制が発足して以降、「文革」以来と言われる苛烈な言論弾圧が社会の隅々に行き渡っているためだ。
本書は、ボーン・上田賞、アジア・太平洋賞特別賞を受賞するなど、当代を代表する北京特派員が、十年に及ぶ現地取材の集大成として世に問うものである。
特派員生活を続ける中で、著者は取材対象や友人が次々と消えてゆく現実に直面する。そして、残された家族の悲嘆やそれでも厳しい現実に対峙しようとする
言論人の怒りに寄り添い、一本一本の記事を世界に向けて配信してきた。

453 :吾輩は名無しである:2021/08/03(火) 21:07:10.08 ID:5rtoEkdp.net
日本でも「香妃」を主人公に、作家長與善郎が『乾隆御賦』と云う小説を著し、
それをもとに山田 耕筰が「香妃(シャンフェイ)」と云うオペラを発表した。
また、戦後の一九四八(昭和二十三)年には、宝塚でも「香妃」が上演されている。

454 :吾輩は名無しである:2021/08/03(火) 21:21:18.21 ID:5rtoEkdp.net
山田耕筰最後のオペラで、楽劇と銘打たれている。1947年夏ピアノ・スコアが完成したが、
オーケストレーションの途中に山田が病で倒れたために、團伊玖磨が引き継いで完成させて初演にこぎつけた。
物語は中国に伝わる「香妃」伝説によっている。

https://www.youtube.com/watch?v=-e6M09R54-E
冒頭の会話がいきなりフランス語で始まるあたり、何だかトルストイを連想します! 6:15あたりから急に日本語が出てきますが・・・
欧州語の強弱アクセントと日本語の高低アクセントの違いが旋律やリズムの形に反映されるのは、各国語に通じた山田耕筰ならではの技。
西洋音楽を志す日本人にとって、今なお挑戦の課題であり続けると言えましょう。

455 :吾輩は名無しである:2021/08/03(火) 21:34:20.55 ID:5rtoEkdp.net
復刻版 少年滿洲讀本
白樺派作家・長與善郎が昭和の満洲の姿をリアルに描き出した傑作。満州国建国から6年後の昭和13年(1938年)に刊行されたベストセラー『少年満洲読本』が甦る(復刻版)。
父親が夏休みに2人の息子を連れて満洲へと旅行するという設定で、満洲の基本的知識や満洲各地の実情、子供たちの驚きと感想とともに、当時の満洲の姿がリアルに描かれている。当時のデータや写真も満載。
解説は、四方田犬彦氏(比較文化・映画研究)

項羽と劉邦 戯曲(岩波文庫) 長与善郎
項羽と,すべての意味において彼の対抗者である劉邦とを中心に,項羽の妻虞美人,項羽を父の仇とねらう殷桃娘,彼らの間をこうもりのように飛び歩く奸侫の男鐘離眛,これらの人々によって描き出される戦国相剋の姿は,
力強い筆致により血と肉を与えられ,みごとに再現された.歴史的人物を借り作者(1888‐1961)の思想を吐露した力作.大正5年刊行

紀元前221年に中華を統一した始皇帝の死後、中華は再び混乱の時代を迎えていた。そして、秦の都咸陽(西安)から東に遠く離れた楚の地では、ふたりの英雄が機会をうかがっていた。項羽と劉邦。名門に生まれ、
超人的な戦闘力をもった覇王項羽に対して、農民出身だが人望に優れた劉邦。彼らのそばには、それぞれ中華一の美女とたたえられる虞姫(虞美人)と、豪傑まさりの胆力をそなえた呂妃という対照的な女性がいた……。
息をのむほどの緊張感ある駆け引きが繰り広げられる「鴻門の会」、絶体絶命の危機に追い込まれた「四面楚歌」、一度は敗れた者が再び勢力を巻き返す「捲土重来」。項羽と虞姫、愛と野心、智謀と寛大、
天下をめぐってさまざまな想いがせめぎあう。後世に語り継がれた名場面の数々を生んだ物語(戯曲)が、現代語訳で読みやすくなって登場!

456 :吾輩は名無しである:2021/08/05(木) 15:51:40.83 ID:gv5FBbCc.net
王とサーカス』米澤穂信

2015年の「週刊文春ミステリーベスト10」(文藝春秋)、2016年「ミステリが読みたい!」(早川書房)、
「このミステリーがすごい!」(宝島社)において国内部門1位となり、前年の『満願』に続いて2年連続でミステリーランキング3冠に輝いた

2001年6月にネパールの王宮で実際に起きたナラヤンヒティ王宮事件を背景に[注 2]、太刀洗から取材を受けた軍人が殺害された事件と、
その殺害事件の記事を書く太刀洗の懊悩を描いた作品である。

2001年6月1日にネパール王国の首都カトマンズ、ナラヤンヒティ王宮で発生した事件。ディペンドラ王太子
(事件直後、危篤状態のまま名目上は国王に即位し、その3日後に死亡)が父・ビレンドラ国王ら多数の王族を殺害したとされる事件である
結婚に反対する国王と王妃は、王太子の王位継承権を剥奪するとまで発言した。部屋に戻った王太子は泥酔状態で、午後9時頃再び会場に現れると銃を乱射、自身も直後に銃で自殺を図っ

457 :吾輩は名無しである:2021/08/07(土) 13:08:05.29 ID:r3j1pRcG.net
田中 克彦 (著)
モンゴル 民族と自由 (同時代ライブラリー)
チンギス・ハーンの草原にペレストロイカの風が吹く。奪われた伝統と言語を回復し、自然と環境を守ろうとする、
蒼き狼の末裔たちの困難な闘いを共感をこめて描き、民族の独立とは、政治をこえて、文明とエコロジーの普遍性を帯びた問題であることを訴える

草原の革命家たち―モンゴル独立への道 (中公新書)
中国、ソ連は各々漢民族、大ロシア族を主体しながら多民族によって構成されている。そして両国の革命は少数民族の解放をもたらさなかった。例外は両大国のただ中にあってロシア十月革命後、
最初の社会主義革命国家として誕生したモンゴル人民共和国である。しかしここでも、人民の階級的解放と民族的解放が合致したとはいえなかった。モンゴル民族独自の苦難に満ちた英雄的闘いの歴史を辿り、革命の本質を問うた名著の増補改訂版。

ノモンハン戦争―モンゴルと満洲国 (岩波新書)
一九三九年のノモンハン戦争は、かいらい国家満洲国とモンゴル人民共和国の国境をめぐる悲惨な戦闘の後、双方それぞれに二万人の犠牲をはらって終結した。誰のため、何のために?第二次大戦後、満洲国は消滅して中国東北部となり、
モンゴルはソ連の崩壊とともに独立をまっとうした。現在につながる民族と国家の問題に迫った最新の研究

458 :吾輩は名無しである:2021/08/07(土) 14:54:36.37 ID:r3j1pRcG.net
山本七平賞受賞作
ノモンハンの夏 (文春文庫)
半藤 一利 (著)
エリートが招いた悲劇!
参謀本部作戦課、そして関東軍作戦課の罪と罰は誰が背負ったのか?
このエリート集団が己を見失ったとき、満蒙国境での悲劇が始まった。司馬遼太郎氏が最後に取り組もうとして果せなかったテーマを、共に取材した著者が、
モスクワのスターリン、ベルリンのヒトラーの野望、中国の動静を交えて雄壮に描き、混迷の時代に警鐘を鳴らした傑作

ソ連が満洲に侵攻した夏 (文春文庫)
半藤 一利 (著)
日露戦争の復讐と版図拡大に野望をいだくスターリン、原爆を投下し戦後政略を早くも画策する米英、日ソ中立条約を頼り切ってソ満国境の危機に無策の日本軍首脳―三様の権謀が渦巻く中、
突如ソ連軍戦車が八月の曠野に殺到した。百万邦人が見棄てられた昭和史の悲劇を、『ノモンハンの夏』の作家が痛烈に描く。

459 :吾輩は名無しである:2021/08/09(月) 12:25:05.84 ID:9gE9Cgdx.net
バルザックと小さな中国のお針子 (ハヤカワepi文庫)
ダイ・シージエ (著)
医者を親に持つ僕と羅は、反革命分子の子として山奥で再教育を受けることになった。厳しい労働にもめげず、僕らは仕立屋の美しい娘に恋をした。僕らは禁書のバルザックを手に入れ、その小説世界に夢中になった。
親友の羅はバルザックの語る壮大な冒険を、哀しい恋の物語を娘に読み聞かせ、ふたりは親密になっていくが…。文化大革命の嵐が吹き荒れる中国を舞台に、在仏中国人作家がみずからの体験をもとに綴る青春小説。

フロイトの弟子と旅する長椅子
ダイ・シージエ (著)
四川省成都。莫は留学先のパリで、夢を解釈するフロイト派精神分析学を学び、故国に戻ったばかりの、心の医師。彼は、大学時代片想いをしていて、今は政治犯として投獄されている
女性・胡〓(フーツアン)を釈放してもらうため、法曹界の影の実力者・狄判事のもとを訪れる。
賄賂で解決しようとする莫に、判事はある条件に適う女性を用意できたなら、胡〓(フーツアン)を放免すると告げる。だが、広大な国土を誇る中国のこと。莫は終わることのない夢分析の旅に出る羽目に…。
フランス在住中国人の著者が、自らの分身とも言うべき精神分析医の旅路を、瑞々しい筆致で描いた長篇第二作。フェミナ賞受賞。

460 :吾輩は名無しである:2021/08/09(月) 21:25:38.09 ID:9gE9Cgdx.net
マスードの戦い (河出文庫)
長倉 洋海 (著)
——同時多発テロ直前に暗殺された、アフガン北部同盟の星・マスード。

アメリカの同時多発テロ事件はなぜ起こったのか?ひとりの青年がなぜ歴史を背負わなければならなかったのか?諸外国の干渉、民族間の対立抗争を超えて、祖国統一のため闘う英雄マスード。その卓越した指導力と測り知れない人間的魅力を、ゲリラの根拠地に分け入って、マスードとその戦士たちと共に生活をしながらアフガニスタンの真実をレポートする

461 :吾輩は名無しである:2021/08/11(水) 13:52:45.83 ID:HumT9fYo.net
堀田善衛・武田泰淳『私はもう中国を語らない』(朝日新聞社、1973年)
二人の対談は日中国交回復時、壮大な党内党派権力闘争でしかなかった“文化大革命”がようやく終焉しようとしていたとき(林彪が死んだとき、その真相は今でも闇)という背景。当然、武田泰淳は“文化大革命”が権力闘争でしかないことはわかっている、
わかっているが中国は見捨てられない(負債を負っている)。堀田善衛はもうちょっと能天気。二人とも進行する事態(文化大革命→ニクソン訪中、角栄訪中)に戸惑いながらも、“左翼的対応”を模索しているという感じ

武田泰淳は中国戦線にも行ったことがある。中国についてはかなり詳しい。中国語もできる。その彼がこういうのだ。
中国は何度も他民族に支配されたことがある。漢民族は、たとえば清の時代なら満洲族を表面的に敬っていればよく、実は自分たちの考えでやっていけば良い、それで済むという考え方だという。他民族による支配を何度も経験しているから、他民族に対する対し方の訓練ができている、したたかさをもっているというわけだ。己を空しくすることもないのだ。
 ところが日本は運良く、今まで他民族に支配されたことがない。だからその意味で「処女」なのだ、初めてアメリカに「強姦」されたその結果、政治家にも「だらしのない」奴がたくさんでてきた、と。
 なるほど初めて支配されたので、それ以後ずっと一貫して、日本は己を空しくし、アメリカの「属国」となって忠勤を励んでいる。
それから武田は、「武器を持つと、ふつうの心理とはまったくちがったものになってしまう」と言う。それを受けて堀田は、「銃を持っていない人間は、自分たちの仲間ではない」
として相対する、と。そして武田。「それは日本人がことにひどいと思うんだ。とうのはね、日本人というのは、いつでも外国人を恐れていて、おびえているんだな。そのおびえが反対に軽蔑するような形で現れてね、恐ろしいからやっつけるんですよ」。

462 :吾輩は名無しである:2021/08/11(水) 23:20:23.81 ID:HumT9fYo.net
安彦良和  虹色のトロツキー

松岡正剛の千夜千冊
どうやってこの傑作の興奮を案内しようかと思っている。細部はずいぶん忘れているだろうから、ともかくは思いつくままのところを順に書いていく

絵もいいしプロットもうまいのだが、なにより構想にひそむ思想が異色だった

作者はこうした人脈交流の組み合わせ方が、めっぽううまい

日本の逃れられない宿命に似て、しだいに暗くなっていく。この「暗さ」も作者の特質だ

作者はなぜか、このノモンハン攻防をかなり詳細に描いている。たしかにこの戦闘は戦争史における歩兵時代の終焉を示していた。それだけでなく、
司馬遼太郎がその一人だが、ノモンハン事件を綴ることは昭和史の叙述の最も深い一点を突くことにもなるので、多くの作家や歴史家が避けたがるのだ

架空の日蒙混血児を登場させたところ、日中戦争ではなく日ソ戦争というものの危険を描いたところが、この作品のダントツの成果になった。

463 :吾輩は名無しである:2021/08/11(水) 23:56:03.44 ID:HumT9fYo.net
第19回正論新風賞受賞。
中国人の少数民族根絶計画 (産経NF文庫)
楊 海英 (著)
香港では習近平政権に対する大きな抗議活動が続き、「改造」政策に対する懸念が広がる。
それと共に内モンゴルとチベットへの移民増加と同化の強制、ウイグル人の強制収容と新疆における民族浄化…中国の少数民族弾圧は凄まじさを呈している。
内モンゴルに生まれ、中国籍を拒絶した文化人類学者が中国新植民地政策に対して警鐘を鳴らす。

第14回司馬遼太郎賞受賞作
墓標なき草原――内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録(上) (岩波現代文庫)
他に先がけて文革の火蓋が切られた内モンゴルでは、かつて日本時代に教育を受けた者たちが「内モンゴル人民革命党」一派として粛清され、
階級闘争論によって漢族による草原の開墾とモンゴル族の迫害が正当化され、略奪と殺害がエスカレートしていく。悲劇の実態を、体験者の証言を軸に克明にたどる。

464 :吾輩は名無しである:2021/08/12(木) 00:35:10.30 ID:hp2qED7h.net
2000年に第4回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞
王道の狗 安彦良和
明治時代中期から末期の日本、朝鮮、清を舞台に、秩父事件から日清戦争、辛亥革命までの
東アジアの歴史と、それに翻弄された人々の運命を描いた。
主人公の加納が孫文の支援者となり中国の革命運動に関わっていく場面で作品が終了している

天の血脈
明治時代後期の日本と東アジアを舞台にした作品[3][4]。日露戦争の開戦間際という緊迫した時代の中で翻弄される青年の姿が描かれるが[4]、
近代史だけでなく古代史にも焦点を当て歴史を捉え直そうと試みられている

465 :吾輩は名無しである:2021/08/13(金) 07:56:39.12 ID:bysh1QrP.net
● 知らずに食べている中国産コメの恐怖、

* 日本の基準値の数千倍という中国の土壌汚染、
* あなたも中国産コメを食べている、
* 本当に怖いのは重金属と有機塩素化合物、
* 易毒相食、
* 未承認のGM米が蔓延、
* GM米は中国政府もコントロールできない、
* GM米は加工品に使われる、
* 中国エリート科学者が決死の告発、
* カネ儲けのために安全性を無視する、
* 中国東北部のコメの実態、
* 畑には無造作に捨てられた点滴や農薬の空瓶が散乱、

* 中糧集団吉林支部に潜入
* 「用水路にゴミを捨ててどこが悪い?」

466 :吾輩は名無しである:2021/08/18(水) 22:01:14.06 ID:TE1yLKCa.net
君のためなら千回でも、ハヤカワepi文庫
アフガニスタンのカーブル出身のカーレド・ホッセイニ

カブールの裕福な家に生まれた少年が、1970年代からの、クーデター、ソ連軍の侵攻、
引き続く内戦から、2001年のアメリカによる空爆に至るまでの過酷な経験を描いている

全世界で1000万部を越えるベストセラーとなり、2007年に映画化された

467 :吾輩は名無しである:2021/08/19(木) 23:26:37.59 ID:2th+2ZO1.net
砂漠の悪魔 単行本 – 2010/9/30
近藤 史恵 (著)

親友を裏切った報いがこの過酷な人生なのか親友を自殺に追い込んだ広太は、ヤクザに脅されて厳寒の北京へ旅立つ。第十回大藪春彦賞受賞者の近藤史恵が、日本と中国を舞台に描く渾身のロードノベル

!大学生の広太は小さな悪意から親友を死なせてしまう。平凡な大学生活から一転、極寒の北京で日本人留学生の鵜野と出会い、広大な中国西部を旅することに…。
終着地のウイグル自治区で、広太は生きる意味を見いだせるのか。

468 :吾輩は名無しである:2021/08/20(金) 15:13:25.72 ID:Q1Tjow7t.net
南アジアは毎日華麗を食べるところ。アフガニスタンはシルクロードなので中央アジア!

469 :吾輩は名無しである:2021/08/20(金) 23:31:12.50 ID:Q1Tjow7t.net
毎日出版文化賞、吉田茂賞受賞
満州国皇帝の秘録 ラストエンペラーと「厳秘会見録」の謎
中田 整一 (著)
日本軍によって満州国皇帝の座に就いた溥儀。清朝復活への執念と傀儡としての絶望。皇后、実弟への愛憎、石原莞爾、東条英機らへの月旦などなど。
専属通訳として、会見に同席した林出賢次郎が残した「厳秘会見録」を元に、昭和史の闇とされた人造国家・満州国の実態と、皇帝・溥儀の素顔を明らかにする。

トレイシー 日本兵捕虜秘密尋問所
講談社ノンフィクション賞受賞作

470 :吾輩は名無しである:2021/08/22(日) 03:00:43.51 ID:fj1Iujvb.net
2005年ピュリツァー賞受賞
アフガン諜報戦争、スティーブ コール

1979年12月のソ連軍侵攻から9.11同時多発テロ事件前日に至るまで、アメリカ、パキスタン、サウジアラビアの各情報機関の攻防と、
アフガン国内のイスラム戦士やタリバン、
アルカイダの動きを中心に、20年余りに及ぶ戦争の舞台裏を克明に描いたノンフィクションである。

2019全米批評家協会賞
シークレット・ウォーズ:アメリカ、アフガニスタン、パキスタン 三つ巴の諜報戦争

なかでも注目されるのは、「最大の黒幕」と言われるパキスタンのスパイ機関、三軍統合情報局(ISI)とCIAの動きを執拗に追っている点だ。

471 :吾輩は名無しである:2021/08/22(日) 03:03:43.11 ID:fj1Iujvb.net
第60回小学館児童出版文化賞受賞作。
ソルハ (集英社文庫) 文庫 – 2020/7/17
帚木 蓬生 (著)

1996年 アフガン政権崩壊、首都カブール制圧……
平和(ソルハ)を祈る一人の少女。

1996年9月、アフガン政権崩壊。タリバンが首都カブールを制圧し、国民の意見を無視する圧政を敷いた。特に女性には教育の権利も外出の自由も存在しない。
それでもビビは、勉強にも世界の動きにも好奇心旺盛な少女だった。生まれた時から戦争が日常の風景だったビビは、何を決意し、どんな支えを持って生き抜いたのか

472 :吾輩は名無しである:2021/08/24(火) 18:04:35.68 ID:xcG+z9+S.net
SASプリンス・マルコ・シリーズ  ジェラール・ド ヴィリエ
中国の秘密を握る男
市場開放政策によって未曽有の経済成長を遂げる中国で、密輸と官僚たちへの買収工作によって巨万の富を築いた男、リ・シャーチン。だが彼は、後ろ盾となっていた国防部長の更迭によって一転、追われる身となりバンクーバーに逃れる。
カナダ政府と中国マフィアの二重の保護だが、中国公安部は狙った獲物は逃さない。CIAの雇われ工作員プリンス・マルコは、リ・シャーチンをアメリカに“政治亡命”させる任務を帯びてバンクーバーに乗り込む

トウ小平の密命 (1979年) (創元推理文庫
クワイ河の黄金 (創元推理文庫
ラオス黄金の三角地帯
/シンガポール華僑の秘密 (創元推理文庫
香港三人の未亡人 (創元推理文庫)

ビン・ラディンの剣 (扶桑社ミステリー)
世界を震撼させた9・11テロから3カ月、マルコはホワイトハウス特別顧問から極秘の捜査依頼を受ける。あのテロ事件の裏にアメリカ人が関与し、
その人物はCIA内部の人間だと言う。捜査を進めていくうちにマルコは、恐るべき新たなテロ計画が進行していることを確信する…

アルカイダの金塊を追え
米英軍によるイラク攻撃が始まって1週間、アラブ首長国連邦(UAE)ドバイで、浴けた金を口に流しこまれた男の変死体が発見された。男はアルカイダの金の運び屋で、金塊の行方を追うCIAの唯一の手がかりだった。
急遽、CIAの伝説の〈雇われ工作員〉プリンス・マルコがドバイに呼び出される。ドバイの貴金属商とブロンドのロシア人娼婦、そしてアルカイダの金塊輸送を取り仕切る凶暴な女テロリストの影…。新たなテロ計画の資金源を断つべくマルコの壮絶な闘い

473 :吾輩は名無しである:2021/08/25(水) 01:42:30.07 ID:WZae8Kh1.net
生きている理由 (講談社文庫) 文庫
松岡 圭祐 (著
伝説の美女・川島芳子はなぜ男になったのか?史実の「はいからさんが通る」は危険で謎多し。滅び行く清の王女は国を去り、日本で川島芳子として育てられた。
後に日本の大陸進出を邁進する闘士として、東洋のジャンヌ・ダルクと持て囃された彼女が、なぜ十代で女を捨てて男になると宣言し、
「男装の麗人」に変貌したのか? 国家を巡る思惑の狭間で生きる少女の数奇な恋と運命

黄砂の籠城(上) (講談社文庫)
松岡 圭祐 (著)
圧倒的歴史エンタテインメント元防衛大臣 石破茂推薦!―1900年春、砂塵舞う北京では外国人排斥を叫ぶ武装集団・義和団が勢力を増していた。
暴徒化して教会を焼き討ち、外国公使館区域を包囲する義和団。足並み揃わぬ列強11ヵ国を先導したのは、新任の駐在武官・柴五郎率いる日本だった

黄砂の進撃 (講談社文庫)
「義和団の乱」の内幕を義和団側から描く、連合軍・日本側視点の『黄砂の籠城』と対をなす面白さ抜群の歴史小説。
中国近代化の芽生えと、人民の秘めたる強さを見よ。―ジャーナリスト・評論家 田原総一朗
義和団の叛徒にも信頼された明治の武人がいた。列強の部隊を率いた反骨の駐在武官・柴五郎だ!―外交ジャーナリスト・作家 手嶋龍一

474 :吾輩は名無しである:2021/08/26(木) 18:30:23.26 ID:ltrq8zQw.net
ウイグルの叛乱 新書 – 2006/11/29
柘植 久慶 (著)
作家の彦坂和彦は、太平天国の乱をテーマにした作品を執筆するため中国へ取材旅行に出かけた。上海で新彊省出身の若い女性と知り合い、一緒に南京へ行くことになる。彼女は、北京政府からの
分離独立を求めるテロリスト・グループの活動家だった。共感した彦坂は、彼女たちの計画に協力する約束をする。なんとその計画とは、2008年の北京オリンピックを中止させるべくメインスタジアムを爆破する、というものだった。公安の追跡を逃れながら、いよいよ実行の日が近づく―。

475 :吾輩は名無しである:2021/08/26(木) 18:38:50.33 ID:ltrq8zQw.net
2001年度小学館ノンフィクション大賞優秀作
中国共産党に消された人々 単行本 – 2002/3/1
相馬 勝 (著)
新聞社で長年中国問題を担当してきた著者が天安門事件の活動家からダライ・ラマまで共産党から「消された」多くの人々の肉声を通して、今後の中国の大乱を予見する。

爆発する経済とは裏腹に共産党独裁が続く政治体制。そのすさまじい軋みのなかで共産党から政治的に消された民主化運動指導者たちの生々しい肉声を丹念に拾い上げ現代中国最大の矛盾を抉った迫真ルポルタージュ

476 :吾輩は名無しである:2021/08/26(木) 21:30:06.30 ID:ltrq8zQw.net
チベット旅行記
河口 慧海 
https://www.aozora.gr.jp/cards/001404/card49966.html

477 :吾輩は名無しである:2021/08/26(木) 22:18:16.08 ID:ltrq8zQw.net
マスターキートン25話,砂漠のカーリマン
https://www.youtube.com/watch?v=3SBM66-uP0k

【漫画】乙嫁語りスレ
https://awabi.5ch.net/test/read.cgi/whis/1303201942/

478 :亀吉:2021/09/06(月) 23:00:35.95 ID:bMqq7w+2.net
キングダム
このマンガのネタ本ってあるの?

479 :吾輩は名無しである:2021/09/06(月) 23:06:38.36 ID:2YfkHKcQ.net
>>478
『史記』だね
詳しくは以下のインタビューで作者が語っている
https://www.meijishoin.co.jp/news/n24954.html

480 :亀吉:2021/09/07(火) 21:10:03.29 ID:Sl9eke1p.net
>>479
さんきゅー

481 :吾輩は名無しである:2021/09/12(日) 00:04:48.01 ID:al1xT21Z.net
陳舜臣
カーブルへの道
高校教師の三谷宣照(せんしょう)は、インド・パキスタンを経て、仏跡巡礼最終コースのアフガニスタンのカーブルへと入った。オーレル・スタインの墓前に献花したときに知り合ったソ連のナザロフという名の
大学教授から二幅の掛軸を渡され、とある人物に渡すように頼まれる。翌日、バーミヤーンへ向った三谷は、
シャーレ・ゴルゴラの地で目的のグループと出会うことができたものの、そのうちの一人が頭を割られて死んでいた。

青玉獅子香炉
北京の正陽門外の西に『瑠璃廠(リュウリーチャン)』と呼ばれる一画があり、そこで潤古堂という工芸品を扱う店があった。雇われ主人の名は王福生といい、翡翠や玉の加工彫刻の名人と言われていた。
それまで工芸局にいたのだが、心ゆくまで自分の技量を発揮し、後世に残る作品を作るため、固定収入と自由な時間のあるこの職業を選んだのだ。
1923年の春、ときどき書画を売りに来る宦官の郭祥が、写真そっくりの香炉を造って欲しいと言ってきた。本物の香炉は廃帝溥儀の収蔵品であったが、すでにアメリカに売ってしまったとのことだった。
事情を知った王福生は快諾するも脳溢血で倒れたため、弟子の李同源が仕事を引き継ぐことになった。

年輪のない木
大阪の橋本貿易に勤務する香川は入社してから7年間の間、原材買い付けのために出張したフィリピンやボルネオで実績を上げてきたことから、「ラワンの神様」と呼ばれてていた。
そのためこれ以上の出張を渋っても、結局引き受けざるを得なかった。香川が尻込みする理由は二つあった。一つは取引相手である王究のラワン材に対する異常なまでの愛着が薄気味悪く思えていたこと。そしてもう一つは、王究の妻である紅蘭と関係を持ってしまったという罪悪感からであった。

482 :吾輩は名無しである:2021/09/12(日) 18:15:43.13 ID:al1xT21Z.net
直木賞
僑人の檻』早乙女貢
マリア・ルス号事件(マリア・ルスごうじけん)とは、明治5年(1872年)に日本の横浜港に停泊中のマリア・ルス号(ペルー船籍)内
の清国人苦力を奴隷であるとして日本政府が解放した事件。日本が国際裁判の当事者となった初めての事例であ

483 :吾輩は名無しである:2021/09/14(火) 20:59:19.82 ID:HvYV0Ydx.net
幻の「東突厥斯坦共和国」を行く 単行本 – 東方出版 (1997/1/1)
入谷 萌苺 (著)

新彊ウイグル自治区―中央アジア、核実験が行われたロプノールの向こう側。
漢族との絶え間ない緊張関係を持つイスラーム系少数民族との交遊録。

484 :吾輩は名無しである:2021/09/17(金) 12:13:48.76 ID:yJtH82Ll.net
中国共産党帝国とウイグル (集英社新書)
橋爪 大三郎 (著), 中田 考 (著)

大量収容、監視社会、思想改造、強制労働…
新疆ウイグルから香港、台湾へと広がる世界的危機

民族弾圧から読み解く中国リスクの本質

◆内容説明◆
「中国夢」「一帯一路」のスローガンの下、習近平体制以降ウルトラ・ナショナリズムに傾斜する中華人民共和国。
急速な経済発展の陰では、ウイグル人をはじめとした異民族に対する弾圧が強化されていた。
中国共産党はなぜ異民族弾圧、自国民監視を徹底し、さらに香港・台湾支配を目指すのか?
そもそも中国共産党は法的根拠のない、憲法よりも上の任意団体にすぎない。
その共産党がなぜこれほど力を持つのか?
本書はウイグル問題を切り口に、異形の帝国の本質とリスクを社会学者とイスラーム学者が縦横に解析する。
日本はこの「帝国」にどう対するべきか?

485 :吾輩は名無しである:2021/09/19(日) 03:10:35.79 ID:29gfR3rm.net
https://www.youtube.com/watch?v=bfJGTXjlI48
世界の秘境”シリーズ(1995年)
もうひとつのシルクロード・チョゴリ峰への道”
ヒマラヤ山系にそびえる世界第二の高峰、チョゴリ(8611メートル)に日本山岳協会登山隊が中国側北稜ルートから初めて登頂に成功した。
ふもとの人々の生活から登頂達成までの記録。第1回は中国新彊ウィグル自治区のサシャヤルカンドから登山隊の基地になった
イリクまで、チョゴリ峰に至る道筋の記録

486 :吾輩は名無しである:2021/09/25(土) 20:53:19.41 ID:srOAn9kV.net
動乱の蔭に-川島芳子自伝 (中公文庫 か 93-1) 文庫 – 2021/9/22
川島 芳子 (著)
清朝の王女として生まれ、日本で教育を受け、祖国再興を画して上海にわたる。ジャンヌ・ダルクに憧れた少女時代や
初恋の思い出を交えながら男装に至った経緯を語る。活動中にテロに遭遇、様々な危機を乗り越えながら使命に目覚めていく。巻末に熱河作戦従軍直後「婦人公論」に発表した手記を収録。伝説の「男装の麗人」による半生記を初文庫化。

487 :吾輩は名無しである:2021/09/26(日) 13:03:41.68 ID:hfFmpR9f.net
歴史を理論として確立しているのはヘロドトスに始まるヨーロッパ史と司馬遷らに始まる中国史だけであり、両者の歴史観はまったく原理を異にしていること、そしてその他の地域の歴史は両者いずれかの歴史観による焼き直しであることを主張した。
この観点から、両者を単に融合して世界史を記述するのではなく、両者を止揚・昇華させた新たな原理による世界史を構築する必要性を説き、世界史の始まりをモンゴル帝国によるヨーロッパ文明・中国文明の接触に求めている

岡田英弘の歴史書を読みました。そのあとで、私はこの人物の傾向と立ち位置を理解しました。彼は日本の伝統的な史学に対し懐疑を示し、日本史学界から“蔑視派”と呼ばれています。彼は第三世代(白鳥庫吉、和田清につぐ?)の“掌門人(学派のトップ)”です。
モンゴル史、ヨーロッパと中国の間の地域に対するミクロ的な調査が素晴らしく、民族言語学に対しても非常に深い技術と知識をもっており、とくに語根学に長けています。彼は1931年生まれで、91年に発表した本で、史学界で名を成しました。
これは彼が初めてマクロな視点で書いた本で、それまではミクロ視点の研究をやっていたのです。私はまずミクロ視点で研究してこそ、ミクロからマクロ視点に昇華できるのだと思います。大量のミクロ研究が基礎にあってまさにマクロ的にできるのです

488 :吾輩は名無しである:2021/09/26(日) 14:59:44.24 ID:zZXxIwdj.net
**** 中国共産党によるウイグル人弾圧の実態について****

2月10日に行われた「日本ウイグル国会議員連盟総会」の様子と共に
話します。  青山繁晴
  https://www.youtube.com/watch?v=LDj2KqGu8F8

 ひどいことが現在進行形で行われているのに いつも人権を声高に唱える
朝日、毎日新聞、TBSは「黙り」 ぱなしです。

 ジェノサイド北京オリンピックの開催は、ありえない。
アメリカ同様日本の国会も毅然とした態度で不参加決議の発信を!
 ジェノサイド条約に入らない理由が中共に配慮しているためとは!

 こういうことをもっと政府・自民党は発信すべきです。
茂木大臣はなぜそんなことも国民に言えないのでしょうか。外務省は
一日も早く解体すべきです。
 これでは日本は守れません、女性蔑視だと問題にしているのだから、
当然、ウィグル女性を強姦したり、強制不妊している国でオリンピック
なんてとんでもない。  森会長を非難した人たちは、参加拒否するか、
別の国で開催する楊に声をあげなければ嘘つきになる。
国会は国会として、ジェノサイト五輪に反対すべきです。

489 :吾輩は名無しである:2021/10/09(土) 19:07:06.68 ID:a7qZTUxZ.net
日本近現代史の「裏の主役」たち (PHP文庫) 2013/8/3
田原 総一朗 (著)
明治維新から大東亜戦争に到る“日本の裏側"で、極めて重要な役割を演じたアジア主義者たち。
当時、アジアのほとんどの国は欧米の植民地となっており、日本と中国が協力して他のアジアの国々を独立させねばならないと“革命の理念"に燃えた
彼らだったが、戦後は一転して「侵略国のイデオローグ」として糾弾されてしまう。
本書は、北一輝、大川周明、頭山満、松井石根など、日本とアジアの大戦略を構想した“戦前の巨人たち"の語られざる肖像に迫り、“昭和の戦争"を改めて総括していく。
なぜアジア主義は「大東亜共栄圏」に翻弄されてしまったのか? なぜ日本は世界から孤立し、負けると決まっている絶望的な戦争に追い込まれてしまったのか?
なぜ大東亜戦争――日中戦争・日米戦争に本来反対していた彼らが断罪されることになったのか?
従来の日本近現代史の「定説」を覆した著者渾身の力作!
『なぜ日本は「大東亜戦争」を戦ったのか』を改題。

490 :吾輩は名無しである:2021/10/13(水) 14:09:40.62 ID:HxWuXezJ.net
ウイグルの荒ぶる魂―闘う詩人アブドゥハリク・ウイグルの生涯 2016/8/31
萩田 麗子 (著)
アブドゥハリク・ウイグルはウイグルの伝統詩を引き継ぎつつ、その中に近代的な個人の内面を描き出した。そして社会活動家としても活躍。社会の近代化を拒み、
ウイグル人を抑圧する漢民族支配に抵抗し、ついに処刑されるが、その詩と生涯は今もウイグル民族の心に生き続けている。現在のウイグル問題の原点を知るためにも、また漢族とは全く異なる中央アジアの文学を知る上でも必読の一冊

ウイグル十二ムカーム シルクロードにこだまする愛の歌
伝統楽器のオーケストラによる組曲(2005年ユネスコ無形文化遺産登録)。 すべて演奏すると24時間かかると言われている壮大な楽曲は、ウイグル 民衆の中で誕生、16世紀にシルクロード
で栄えた国の宮廷で洗練され、 音楽と詩と舞踊の総合芸術となった。日本人がどこか憧れてやまない シルクロードに500年こだました愛の詩、初の完全翻訳

491 :吾輩は名無しである:2021/10/16(土) 22:00:36.05 ID:KHPPLLt/.net
-ウー・ウェンの北京小麦粉料理
-これぞ北京小麦粉料理の決定版! こねておいしい! 粉から作る北京の味---
本場北京の味をわが家の食卓で! 200グラムの小麦粉で、ギョーザからタンタン麺、パオズまで、64品もの料理が作れます。
画期的なパラパラプロセスで手順とポイントが一目瞭然! 見て作るテキストの決定版!
首都北京をはじめ、中国北部の主食は小麦粉。日本人が毎日米をとぐのと同様、北京の家庭では毎日、小麦粉をこねて食事を作ります

492 :吾輩は名無しである:2021/10/17(日) 18:04:19.65 ID:aX7ApHKL.net
中国、朝鮮半島、日本、ベトナムなど漢字文化圏の国々は、箸や大乗仏教など中国発祥の文化を数多く共有している。その1つである姓は各国とも、もともと主に血族集団を示し、その後ろに個人の「名」を置く。
ただ、日本の姓は一説には30万種もあるとされ、各国の中で飛び抜けて多い。
漢字文化圏で随一の大国である中国でも姓の数は約6000、朝鮮半島では約300と言われる。ただ、少数の姓に人口が集中しており、中国では李、王、張など上位100が全国人口の約9割、
朝鮮半島では金、李、朴、崔、鄭の5つで国民の半数を占めるそうだ。
あるネット情報によると、ベトナムでもグエン( 阮)、チェン(陳)、レ(黎)の上位3つで国民の60%、上位14で9割を占めるという
日本では佐藤、鈴木、高橋など上位10で全人口の1割を占めるに過ぎない

493 :吾輩は名無しである:2021/10/18(月) 01:04:59.36 ID:vpJx2epl.net
101歳の教科書 ~シルクロードに魅せられて~ 単行本 2017/10/5
洋画家・入江一子 (著)

494 :吾輩は名無しである:2021/10/19(火) 15:03:49.88 ID:sp8ubZYc.net
職業は武装解除 (朝日文庫) 文庫 2015/5/7
瀬谷ルミ子 (著)
壊れた社会」を立て直す、それが私の仕事―。17歳のときに見た写真が、平凡な少女の運命を変えた。「武装解除」のプロとして、24歳で国連ボランティアに抜擢、
30代で各界の注目を集めるに至るまで、いくつもの組織を渡り歩いてきた著者が、その半生を綴る。
2007年よりJCCP事務局長として、ソマリア、南スーダン、アジア地域などの事業を統活。13年より現職。
専門は紛争後の復興、平和構築、治安改善、兵士の武装解除・動員解除・社会再統合(DDR)

495 :吾輩は名無しである:2021/10/20(水) 00:30:13.60 ID:vvhHgoil.net
秋風秋雨人を愁殺す: 秋瑾女士伝 (ちくま学芸文庫) 文庫 2014/9/10
武田 泰淳 (著)

清朝末期の混乱極まった政治状況のもと、疾風のように駆け抜けた美貌の若き女性革命家秋瑾(しゅうきん、1875‐1907)の評伝。革命のためにのみ己れのあることを信じて日本に留学、東京で孫文の中国革命同盟会に参加。帰国後、苛烈な革命運動に身を投じ、辛亥革命前夜、
浙江省紹興で武装蜂起するも、志果たせず清軍に斬首された。魯迅との関連、さまざまな革命家との確執のなか、日本刀を鍾愛した烈女秋瑾の思想と人間像を浮き彫りにする。以後の革命運動の精神的支柱となった秋瑾の鮮烈な
生涯を多彩に描いた評伝の白眉。巻末に、鶴見俊輔による武田泰淳の魅力を語った「主人公とは誰か」を収録。

496 :吾輩は名無しである:2021/10/20(水) 01:19:04.32 ID:vvhHgoil.net
族譜・李朝残影 (岩波現代文庫) 文庫 2007/8/17 直木賞候補
梶山 季之 (著)
朝鮮で植民地官僚の家庭に生まれ、敗戦の年に内地に引き揚げた著者は朝鮮を舞台にした作品を何作も執筆している。
創氏改名が朝鮮の人々をいかに蹂躙したかを描いた「族譜」。
日本軍の民衆虐殺事件が作品の要となる「李朝残影」。いずれも朝鮮植民地支配と日本人の責任を問いかけ、
朝鮮民衆の受難を描いた作品として極めて完成度が高い

提岩里教会事件(ていがんりきょうかいじけん)は1919年4月15日、
日本統治下の朝鮮京畿道水原郡郷南面提岩里(現在の華城市郷南邑提岩里)で、三・一独立運動の最中に生じた事件。
暴動を指揮した29名の朝鮮人が殺害された

生涯のテーマは、朝鮮・移民・原爆とも言われ、日韓併合期の朝鮮を題材にした「族譜」「李朝残影」などの作品も残している。
「李朝残影」は1964年に美空ひばり主演でテレビドラマ化され、
1967年に申相玉監督により日韓最初の合作映画として計画されたが頓挫し、韓国映画として製作された

497 :吾輩は名無しである:2021/10/26(火) 12:14:14.43 ID:jMjRu6/v.net
鉄の胃袋中国漫遊 (平凡社ライブラリー) 新書 1996/12/1
石毛 直道 (著)
上海、鎮江、揚州、南京、重慶、済南、広州…強靱な胃袋にものをいわせて大中国を食べ尽くす。市場を巡り、
露店・屋台でつまみ、庶民の食卓に連なってとどめは名菜のフルコース。食の第一人者が堪能した、驚異の中国「食」紀行。

銘々膳からチャブ台への変化が意味するものとは?外食・個食化が進む日本の家族はどこへ向かうのか?食事の原点、食と宗教の関係からはじまり、食事パターン、
分配法の変化、食の「民主化」、快楽化、外来料理の受容などの食文化の変容を解き明かしながら、人類史の視点から日本人の食と家族を描く異色の文明論。

日本、朝鮮、中国、東南アジア諸国、オセアニア、マグレブ……。
それぞれの風土や歴史と食生活の関連を探求し、日本の食事文化を位置づけたうえで、
米・酒・麺・茶・コーヒーなど食べものから見た世界地図を描き出す。
各地を探検し〈食文化〉研究を確立したパイオニアの手による入門書にして冒険の書

498 :吾輩は名無しである:2021/10/26(火) 20:32:16.40 ID:jMjRu6/v.net
ケサル王物語: チベットの英雄叙事詩。岩波文庫 赤 62-1)2021/3/15

チベット,モンゴル,中央アジアで吟遊詩人により朗誦され、親しまれてきたチベット文学の一大叙事詩。仏敵調伏のため神々の
世界から人間界に転生したケサル王の英雄譚にして、チベットのはてしない天地を舞台に神々や悪鬼の化身である人間たちが繰り広げる、奇想天外でユーモア溢れる物語である(解説・注解=今枝由郎)

499 :吾輩は名無しである:2021/10/29(金) 02:49:02.13 ID:wF4l78xh.net
スニヨンの一生 (文春文庫) 文庫 –1987/10/1
佐藤 愛子 (著)
かつて“皇軍兵士”とよばれた彼らは、太平洋戦争のジャングル戦で無類の精強さを発揮した。
危険な斤候、食糧調達係、あるいは屈強な戦士として。台湾高砂義勇隊中村輝夫、台湾名スニヨンがその一人である。だが、30年の潜伏をへて故郷に帰った彼には“祖国日本”が失せ、妻も再婚した孤独な人生が待っていた…。

還ってきた台湾人日本兵 (文春新書)
昭和四十九年暮れ、インドネシアの密林で元日本兵中村輝夫が発見された。しかし、敗戦も知らず約三十年間も孤独に生き抜いた中村は、台湾の高砂族出身であったがゆえに、
日本国からは日本人とは認められなかった。戦前、日本人として教育され、日本兵として出征したにも拘らず―。日本語でものを考え、自らを日本人だと信じていた中村は、その後どうしたか。今、高砂族の人々は日本にどんな想いを抱いているか。丹念な取材で綴る忘れ去られた現代史。

500 :吾輩は名無しである:2021/10/29(金) 03:15:10.79 ID:wF4l78xh.net
大仏次郎賞受賞第22回(1995年度
鳥居龍蔵伝―アジアを走破した人類学者 (岩波現代文庫) 文庫 2005/9/16
中薗 英助 (著)
日本文化の源流と歴史の古層を求め、戦時下の東アジアを走破した人類学者・鳥居龍蔵。自由な学風を許さない時代、大学の要職を辞去し、
家族とともにフィールド・ワークを続けた鳥居は膨大な記録と写真資料を残したが、
他民族への深い文化理解はいかに可能となったのか。その壮絶なる全生涯に挑んだ、大仏次郎賞受賞の大作。

ある老学徒の手記 (岩波文庫 青112-1) 文庫 2013/1/17
鳥居龍蔵 (著) 解説田中克彦
遼東半島の調査を皮切りに、台湾・中国西南部・シベリア・千島列島・沖縄など東アジア各地を調査した。
中でも満州・蒙古の調査は、鳥居と彼の家族のライフワークとも言え、たびたび家族を同伴して訪れている

中国の少数民族地帯をゆく (朝日選書)

501 :吾輩は名無しである:2021/10/29(金) 03:23:51.23 ID:wF4l78xh.net
台湾総督府 (ちくま学芸文庫) 文庫 2019/6/11
黄 昭堂 (著)
清朝中国から台湾を割譲させた日本は、植民地・台湾を統治するため新たな統括官庁を組織した。その現地機関が台湾総督府である。初期武官総督時代・大正デモクラシー期の文官総督時代・大戦期の後期武官時代を経て、植民地時代の終焉までの日本支配の全貌を追うとともに、
その軍事権・行政権・立法権・司法権の実態を探る。そこで浮き彫りにされるのは、台湾人としての民族意識が自治権獲得に向けた運動と併行して日本統治期に醸成された、
という史実だ。台湾独立運動家でもあった著者が、多面的な視点をもって、平明かつ詳細に書ききった名著。

502 :吾輩は名無しである:2021/10/30(土) 22:58:02.32 ID:f9dsMV3s.net
吉川英治文学賞受賞、芸術選奨文部大臣賞
静かなノモンハン (講談社文芸文庫) 文庫 2005/7/9
伊藤 桂一 (著),
昭和十四年五月、満蒙国境で始まった小競り合いは、関東軍、ソ蒙軍間の四ヵ月に亘る凄絶な戦闘に発展した。襲いかかる大戦車群に、徒手空拳の軽装備で対し、
水さえない砂また砂の戦場に斃れた死者八千余。生還した三人の体験談をもとに戦場の実状と兵士たちの生理と心理を克明に記録、
抑制された描写が無告の兵士の悲しみを今に呼び返す。

苛烈な戦場での日々に、死を凝視しつつ、なお友情、青春が息づく、その刻々を淡々と描いた、直木賞受賞作「螢の河」。
堪え難い神経痛と耳鳴りに悩む“ぼく”が山奥での岩魚釣り中、
不意に“生きてゆくこと”を深く認知する名作「源流へ」。「帽子と菜の花」「帰郷」「溯り鮒」「名のない犬」等、詩人の眼が捉えた、
戦場、身辺、釣り、動物達との交歓。伊藤桂一の小説世界を開示する珠玉の名篇全10篇。

503 :吾輩は名無しである:2021/10/30(土) 23:06:58.27 ID:f9dsMV3s.net
私の戦旅歌 (講談社文芸文庫) 伊藤桂一 (著
昭和十四年、騎兵として中国山西省に出動した若き兵士は、果てしない黄土高原の風景、生死を一瞬に分かつ戦の実状と兵士の死生観、帰還しなかった軍馬達への哀惜を歌に詠んだ。
旅嚢の底に秘め辛々持ち帰った手帖に記された歌に回想を加えた本書には、戦争体験者の真情と詩心が溢れ返っている

504 :吾輩は名無しである:2021/10/30(土) 23:30:54.36 ID:f9dsMV3s.net
現代シルクロード詩集初版年月日2000年10月
【日本詩人クラブ詩界賞(第1回)】「現代中国詩資料」のなかから摘出した現代シルクロードに関する詩集、選集、文芸雑誌28冊からの翻訳。
現代中国の詩人21名に台湾の詩人杜国清を加えた22名、合計96篇の詩と「詩人略歴」、解説を収録
第1輯 西安地区
第2輯 河西走廊地区
第3輯 敦煌・陽関地区
第4輯 哈密・トルファン地区
第5輯 天山地区
第6輯 天山北路
第7輯 天山南路
第8輯 西域南道

元好問とその時代
モンゴルの進攻によって華北から“中華王朝”が消え去ったとき、“中原の知識層”はいかなる未来を待望したか。乱世の詩人・元好問の足跡に、危機に直面した文明の“真実”を追う。
13世紀の金元交替期は、元号が華北から消失し、国体が中国から失われかけた衝撃の時代であった。国家の危機に直面した知識層はどのように苦悩し、
アイデンティティを再建したのか、『中州集』編纂で知られる元好問の文学と軌跡から明らかにする。新出の石刻史料により元曲、諸宮調、講史小説等の新たな文化の胎動に触れるほか、金朝滅亡からクビライ政権誕生までの華北の政治体制も詳細に考察する。異民族統治と深刻な戦乱の裏で営まれた中国文化の足跡。 

505 :吾輩は名無しである:2021/10/30(土) 23:47:52.11 ID:f9dsMV3s.net
瑠璃の翼 (文春文庫) 文庫 –2006/12/1
山之口 洋 (著)
昭和十四年、日ソ両軍が激突したノモンハン事件。戦力的に劣りながら、一度も制空権を渡すことなく、
凄惨な地上戦を援護した陸軍航空隊“稲妻戦隊”の指揮官・野口雄二郎と飛行機乗りたちの苦闘。重苦しい時代、腐敗してゆく組織にあって、飛行機乗りとしての志を貫いて戦い、生きた男たちを描く長篇小説。

1937年(康徳4年)2月、満州国軍内に飛行隊が発足した。基地は新京の満州航空の飛行場を共同使用する形で設けられ、主な配備機種としては九七式戦闘機、
一式戦闘機などがあった。その後、奉天やハルビンにも飛行隊が相次いで設置された。1940年(康徳7年)には、独自の司令部が設けられた。
1940年(康徳7年)に、航空機操縦士を養成する「陸軍飛行学校」が開校した。「陸軍」を冠しているが、軍人だけでなく、満州航空の乗組員や飛行家など民間人の操縦要員も教育していた。
1941年12月に日本はイギリスやアメリカに宣戦布告し大東亜戦争に突入したが、満州国は宣戦布告せず、その後も主な戦場から遠く離れた満洲国内は平静を保った。しかし1945年に入ると、
工業地帯や軍の基地などが、イギリス領インド帝国経由で中華民国内陸部の成都基地から飛来したアメリカ軍の爆撃機などの攻撃をたびたび受け、これらの爆撃機と満州国飛行隊の戦闘機との空中戦が行われ、
「蘭花特別攻撃隊」という特別攻撃隊が編成され、アメリカ軍のボーイングB-29に向けて体当たり攻撃を行った

506 :吾輩は名無しである:2021/11/03(水) 13:43:28.52 ID:RLaG/eB6.net
吉行エイスケ.新しき上海のプライヴェート
戦時色を多少織り交ぜながらも、主に上海の歓楽を中心に綴ったエッセイ集。大正期から昭和戦前期にかけての、
文化人によるアジアの旅行記、ルポルタージュを精選した全集第10巻。昭和7年先進社刊の復刻。

著者が五・三○事件以前の、華やかな上海での体験を綴った追憶の書である。
本書に描かれるのは、銀相場に翻弄される経済都市であり、
あらゆる国籍の人間が暮らす国際都市であり、阿片・売春・ギャンブルが溢れる犯罪都市もある、
モダン/魔都上海の姿である。
吉行が『魔都』の作者村松梢風と違うのは、定番コース以外の、
上海裏面に入り込み、夜の街の隅々を描写している点であろう。
この時代の上海を知るには、最適の書であろう。

文化人の見た近代アジア (9) 復刻 魔都
村松 梢風 (著)
大正12年上海に滞在した著者が、その印象や自らの生活を綴ったエッセイ集。大正期から昭和戦前期にかけての、文化人によるアジアの旅行記、
ルポルタージュを精選した全集第9巻。大正13年小西書店刊の復刻。

現在も続く「魔都上海」のイメージを日本に定着させることとなった歴史的に重要な書である。
吉行エイスケ『新しき上海のプライヴェート』に比べると夜の街へのアプローチが甘い気もするが
その分、上海の文化人との交流が丁寧に行われている

507 :吾輩は名無しである:2021/11/04(木) 01:29:28.48 ID:ljN9mGcb.net
蒋介石を救った帝国軍人 ――台湾軍事顧問団・白団の真相 (ちくま文庫)
戦後の約20年間、台湾において旧大日本帝国軍人による大規模かつ組織的な軍事支援がおこなわれていました。
密航して台湾に渡り、蒋介石の軍事顧問となった彼らは「白団」と呼ばれました。
その名はリーダーを務めた元陸軍少将・富田直亮が「白鴻亮」という中国名を名乗っていたことに由来します。

508 :吾輩は名無しである:2021/11/04(木) 01:38:28.28 ID:ljN9mGcb.net
呉明益(ご・めいえき)/ Wu Ming-Yi
『歩道橋の魔術師』は台湾で過去最大の総工費をかけて中華商場を再現してテレビドラマ化され、大きな話題となった。 国内では全国学生文学賞、聯合報文学小説新人賞、梁実秋文学賞、
中央日報文学賞、台北文学賞、台湾文学長篇小説賞、台北国際ブックフェア大賞などを相次いで受賞、海外では『複眼人』がフランスの島嶼文学賞を獲得、『自転車泥棒』が国際ブッカー賞の候補

自転車泥棒 (文春文庫 コ 21-1) 文庫 2021/9/1
呉 明益 (著)
失踪した父と同時に消えた自転車の行方を追う「ぼく」。台湾から戦時下の東南アジアへ、時空を超えて展開する壮大なスケールの物語。

歩道橋の魔術師
1979年、台北。物売りが立つ歩道橋には、子供たちに不思議なマジックを披露する「魔術師」がいた――。今はなき「中華商場」と人々のささやかなエピソードを紡ぐ、ノスタルジックな連作短篇集。
 日本の読者には「昭和」を思い出させるような台湾らしい生活感と懐かしさが全篇に漂う。語り手の静かな回想が呼び込む、リアルな日常と地続きで起こる幻想的な出来事。
精緻な描写力と構成によって、子供時代のささやかなエピソードがノスタルジックな寓話に変わる瞬間を描く、9つのストーリー。

509 :吾輩は名無しである:2021/11/14(日) 02:54:00.52 ID:N6SK9BGi.net
チベットの薔薇 (扶桑社ミステリー) 文庫 –2006/10/1
ライオネル デヴィッドスン (著)
グレアム・グリーンも絶賛!巨匠デヴィッドスンの幻の名作
冒頭から、著者デヴィッドスン自身が登場し、謎の原稿との出会いを語る...
そんな仕掛けをほどこし、虚実の狭間にあざやかな冒険小説を成立させた、ライ
オネル・デヴィッドスン初期の傑作。
当時の英国人にとっては、まさに秘境であったチベットを舞台に、密教的な修
道院や中国による侵攻、冬の山中でのサバイバルなど、多様な要素を盛りこんだ、ロマンあふれる逸品です。
小森収氏の解説も、デヴィッドスン作品を読むうえで、貴重な指針となっています。

著者ライオネル・デヴィッドスンは、出版社の社員として、ある手記にめぐり会った。それは、一介の美術教師の手になる、驚くべき冒険の記録だった―この英国人は、チベットで消息を絶った弟の行方を追って、遠くヒマラヤの奥地へ潜入した。
そこは、輪廻転生を信じ、独自の世界観を持つ人間たちが住む、神秘的な土地。そしてまた、中国が覇権を狙う危険な領域でもあった!CWAゴールド・ダガー賞を3度受賞した巨匠が、現実と虚構の狭間に語りおこした冒険ロマンの歴史的名作。

510 :吾輩は名無しである:2021/11/14(日) 03:28:12.94 ID:N6SK9BGi.net
英国推理作家協会「史上最高の推理小説100冊」1990年
65位ライオネル・デヴィッドスン『チベットの薔薇』
1962年に英国と米国で出版
本書の解説で、この著者は「どこか関節がはずれたような作風」
池上冬樹氏が次のような書評を書いていました。
<とにかく後半のチベット脱出行が圧巻である。過酷な自然を前にして肉体は軋みをあげ、精神は混乱し、極限状態まで追い込まれる。そこからどうして逃れられるのかが、
緻密に、激しく、感情豊かに描かれて読む者の胸を揺さぶっていく。もうまさに古きよき冒険小説の醍醐味ではないか。本書を読み“このような真正の冒険小説に
どれだけ長いあいだ出会えなかったかを思い知らされた”とグレアム・グリーンが賛辞を寄せたようだが、
それはそのまま現代の読者の感想ではないか。“真正の冒険小説”の昂奮を久々に味あわせてくれるし、メタフィクション的な枠組みも面白い。>

ニコライ・リョーリフ神智学の導師
一般的には、ストラヴィンスキーの『春の祭典』の着想・構想・舞台デザインに関わった美術家として名高く
古代の異教時代のルーシをモチーフにしており、当時あまりに革新的であったデザインに多くの反響を呼んだ
「シッキムから始まり、パンジャーブ、ラダック、カラコルム山脈、ホータン、カシュガル、Qara Shar、ウルムチ、エルティシ川、
アルタイ山脈、オイロート、中央ゴビ、甘粛省、ツァイダム盆地、そしてチベットへ」の探検旅行で
http://mikiomiyamoto.bake-neko.net/mystictibet04.htm

511 :吾輩は名無しである:2021/11/14(日) 15:06:59.43 ID:N6SK9BGi.net
天地に燦たり (文春文庫) 文庫 2020/6/9
川越 宗一 (著)
戦を厭いながらも、戦でしか生きられない島津の侍大将。被差別民ながら、儒学を修めたいと願う朝鮮国の青年。自国を愛し「誠を尽くす」ことを
信条に任務につく琉球の官人。秀吉の朝鮮出兵により侵略に揺れる東アジアを、日本、朝鮮、琉球の三つの視点から描く。
直木賞作家のデビュー作にして松本清張賞受賞

海神の子
海賊”鄭家”の頭をつとめる母の迎えによって、平戸から大明国へ渡った福松。
鄭家は、割拠する海賊や東インド会社を下して東アジアの海を支配するが、清軍の侵攻により明は滅亡の危機に。
新皇帝と明の復興を目指す福松は、その功による名誉ある姓名を与えられ、さらに大きな野望に燃えるが――
明日をも知れぬ海賊が、どこにもいられぬ者たちのために戦う。「国性爺合戦」のモデルとなった英雄・鄭成功を新たな形で描く

琉球警察 単行本 –2021/7/15
伊東 潤 (著)
沖縄を取り戻せ!すべてを奪われた戦後の沖縄。その絶望の中でも前を向いていた男たちがいた。
奄美郡島徳之島出身の東貞吉(ひがしさだよし)は、琉球警察名護警察署に配属になり、
米軍現金輸送車襲撃事件の主犯逮捕の手柄を立て、公安担当になる。
沖縄刑務所暴動で脱獄した人民党の末端、島袋令秀(しまぶくろれいしゅう)に接近し、自分の作業員(スパイ)に育てることに――。
令秀が人民党の瀬長亀次郎(せながかめじろう)に心酔していくなか、貞吉は公安としての職務を全うするために、敬愛する瀬長を裏切ることができるのか。
矛盾と相克に満ちた沖縄で、主人公は自らの道を歩んでいく。一気読み必至のバイオレンス・ロマン

512 :吾輩は名無しである:2021/11/17(水) 22:08:20.98 ID:ISrgLLL3.net
コシャマイン記・ベロニカ物語 鶴田知也作品集 (講談社文芸文庫) 文庫
鶴田 知也 (著)
和人によるアイヌ民族迫害の歴史を、誇り高き部族長の裔・コシャマインの悲劇的な人生に象徴させ、昭和十一年、第三回芥川賞を受賞した、叙事詩的作品「コシャマイン記」を中心に、棄民されていく開拓民の群像と、
そこでの苦闘に迫る「ナンマッカの大男」「ニシタッパの農夫」など、北海道を舞台とした初期作品九篇を精選。アイヌと下層農民を描くことで、民族的連帯を模索した稀有なる試み

513 :吾輩は名無しである:2021/11/17(水) 23:06:14.14 ID:ISrgLLL3.net
閔妃(ミンビ)暗殺―朝鮮王朝末期の国母 (新潮文庫) 文庫 1993/7/29
角田 房子 (著)
時は19世紀末、権謀術数渦巻く李氏朝鮮王朝宮廷に、類いまれなる才智を以て君臨した美貌の王妃・閔妃がいた。この閔妃を、日本の公使が主謀者となり、
日本の軍隊、警察らを王宮に乱入させて公然と殺害する事件が起こった。本書は、国際関係史上、例を見ない暴挙であり、日韓関係に今なお暗い影を落とすこの「根源的事件」の真相を掘り起こした問題作である。
第一回新潮学芸賞受賞。

朝鮮紀行〜英国婦人の見た李朝末期 (講談社学術文庫) 文庫 1998/8/10
イザベラ・バード (著),
英国人女性旅行家イザベラ・バードが朝鮮を訪れたのは、1894年、62歳の時のことである。以後3年余、バードは4度にわたり朝鮮各地を旅した。折りしも朝鮮内外には、日清戦争、東学党の反乱、閔妃(びんひ)暗殺等の歴史的事件が続発する。
国際情勢に翻弄される李朝末期の不穏な政情や、開国間もない朝鮮に色濃く残る伝統的風土・民俗・文化等々、バードの眼に映った朝鮮の素顔を忠実に伝える名紀行。

514 :吾輩は名無しである:2021/11/18(木) 22:48:50.08 ID:H81FxkLP.net
洪恩翊ホン・サイク中将の処刑ちくま文庫山本 七平 (著)
明治42年、大韓帝国最後の皇帝純宗は自国民の中から36名を選抜し、日本の陸軍中央幼年学校に入学させた。その中の一人が、本書の主人公・洪思翊中将である。彼は陸軍士官学校、
陸軍大学に進み、終戦時は比島派遣第14方面軍兵站監を務めていた。民族差別にもかかわらず「帝国陸軍中将」となり、敗色の濃いフィリピンで捕虜の管理・監督にあたり、それによって戦犯として告発されるまでを描く。
補給が途絶えるなかで、自国民だけでなく多数の捕虜を管理するという任務は困難を極めた。癒しがたい悲劇を生んだBC級の戦犯裁判は、どう進められたのだろうか。
膨大な裁判史料を読みときながら、“武人の矜持”に支えられた道徳律と、実態には関わりなく厳密な確認と証明を求めるアメリカの“リーガル・マインド”との相克をたどり、“文明の衝突”の犠牲となった洪中将の最期を描

・洪思翊中将が、アメリカをはじめとする連合国の軍事裁判の横暴さに対して、なぜ弁明もせず絞首台に上ったのか。
・そもそも生活に困っていたわけでもない朝鮮人エリートが、なぜ日本軍に入ったのか。
・「忠誠」とは何か。
について問うノンフィクション。

■「あとがき」からの抜粋
だが、彼ら(アメリカ)にとってはこれが「事実」で、判決は同時にこの事実の確定なのである。ではこの「語られた事実」は果して「事実」なのか。
ミー弁護人のいう「時の法廷」が裁くのはこの点で、裁かれているのはアメリカであろう。そしてこの「時」を体現していたかの如く無言で立つのが洪中将である。こういう視点で読むと、四十年前に行われたこの裁判はきわめて今日的であることに気づく。

515 :吾輩は名無しである:2021/11/18(木) 23:05:37.72 ID:H81FxkLP.net
朝鮮民芸論集 (岩波文庫) 文庫 2003/7/17
浅川 巧 (著),
植民地下の朝鮮に渡り,李朝・高麗陶磁の窯跡の調査や朝鮮の民芸品の収集・研究に精力を傾け,柳宗悦の民芸運動にも多大な影響を与えた浅川巧(1891−1931).
「正しき工芸品は親切な使用者の手によって次第にその特質の美を発揮するもので,使用者は或意味での仕上工とも言い得る」で始まる「朝鮮の膳」など12篇を収録

道〜白磁の人〜
第8回中村星湖文学賞

2012年6月9日公開
監督は高橋伴明

516 :吾輩は名無しである:2021/11/20(土) 13:54:09.23 ID:o5AmXCrr.net
ロヒンギャ危機 「民族浄化」の真相 (中公新書)
著者 中西 嘉宏 (著)

43回サントリー学芸賞(政治・経済部門
アジア・太平洋賞特別賞(第33回)】【樫山純三賞一般書賞(第16回)】
2017年の国軍による掃討作戦以降、大量のロヒンギャ難民が発生し、100万人が隣国のキャンプで暮らす。
複雑な歴史的背景やミャンマーをめぐる国内・国際政治を通し、アジア最大の人道・人権問題の全貌を示す。【「TRC MARC」の商品解説】

2017年8月25日、武装グループがミャンマー、ラカイン州の警察・軍関連施設を襲撃した。これに対し国軍は、ロヒンギャ集落で大規模な掃討作戦を実施。人々は暴力を逃れるため、
隣国バングラデシュへと避難し、半年という短期間に難民は70万人にのぼった。事件から3年が経過したが、帰還は進んでいない。
本書は、アジア最大の人道問題の全貌を、歴史的背景やミャンマーをめぐる国内・国際政治から読み解く
民主化運動の指導者アウンサンスーチーはなぜ「虐殺」を否定するのか

517 :吾輩は名無しである:2021/11/25(木) 02:41:33.54 ID:CcwqwvJg.net
全米図書賞受賞
雪豹 (ハヤカワ文庫NF―ライフ・イズ・ワンダフル・シリーズ) 文庫 2006/2/1
ピーター マシーセン (著)
1973年秋、本書の著者マシーセンはヒマラヤ山中に分け入った―世界でも稀有な動物、雪豹を見たいとの一念に駆られて。険しい山峡を縫っての登山行は困難を窮め
、現地のシェルパたちも彼を振り回すばかり。しかし雪豹が現われるというクリスタル・マウンテンに着いた彼は、思いがけない内面の変化を経験する…絢爛たる自然描写と、
極限状態で揺れ動く人間の内面描写を見事に重ね合わせた、ネイチャーライティングの最高峰。全米図書賞受賞。

518 :吾輩は名無しである:2021/11/25(木) 02:46:35.69 ID:CcwqwvJg.net
https://world-novel.com/archives/8801
兄~かぞくのくに 単行本 2012/7/23
ヤン ヨンヒ (著)
私には三人の兄がいる。兄は北朝鮮にいる。「帰国事業」で北朝鮮に渡っていった兄と私と「かぞく」の真実の物語

読売文学賞戯曲・シナリオ部門を受賞
キネマ旬報ベストテン:第一位
かぞくのくに [DVD]
安藤サクラ (出演)
兄が帰って来た。父が楽園と信じたあの国から。病気治療のために3ヶ月間だけ許された帰国には見知らぬ男が監視役として同行していた。微妙な空気に包まれる25年ぶりの家族団欒。奇跡的な再会を喜ぶかつての級友たち。
一方、治療のための検査結果は芳しくなく、3ヶ月では責任を持って治療できないと告げられてしまう。必死で解決策を探す家族だったが、そんな矢先、本国から「明日 帰国するように」との電話が来るのであった…

519 :吾輩は名無しである:2021/11/25(木) 02:54:34.50 ID:CcwqwvJg.net
サハリン脱走列車 単行本 1997/8/1
辻 真先 (著)
昭和20年8月。戦乱の樺太(サハリン)。運命に翻弄されながらも勁(つよ)く生きる人々の、破天荒な脱出行! 痛快冒険小説。

オォオォと陳メはウメく。イィイィと陳メは唸る。
なぜこの冒険小説がかくも激しく美しいのか。
終戦寸前の一方的なソ連の侵略による樺太と日本を舞台に、時代に翻弄された男と女の冒険行。物語も見せ場読ませ場山また山場、危機また死地の大脱走!だが、だがただオモシロの冒険小説である訳ないのが我らが辻真先。一読二読、背景に情感のスジがビシッと一本通っているのだ。
特筆は役者陣(キャラクタータチ)。一寸の虫にも五分の魂、それぞれひとりはちっぽけな人間でも、意地と気位を通す切ない愛が陳メの目頭を熱くする。
そう、この語り口の歯切れの良いサスペンスフルな物語は〈愛〉。
辻さんの優しさと情感に充ち溢れているのですぞ。
──内藤陳

520 :吾輩は名無しである:2021/11/25(木) 03:05:36.76 ID:CcwqwvJg.net
https://world-novel.com/archives/2605
女性外交官・ロシア特命担当 SARA 単行本 2016/2/10
麻生 幾 (著)
ロシア・ウラジオストクで外交官の夫が突然、姿を消した。同じく外交官である妻・雪村紗羅(SARA)は、単身現地に乗り込み、必死に夫を捜し続けるが、いくつもの謎に行く手を阻まれ…。次第に、
「銀色の闇」に隠された大いなる陰謀に巻き込まれていく―日本とロシア、中国、そして北朝鮮。綿密な取材に基いて、国家の思惑と外交官の本質を暴く!書き下ろし傑作インテリジェンス・ミステリー。

ウラジオストクから来た女 函館水上警察 単行本 2010/10/28
高城 高 (著)
池澤夏樹・逢坂剛氏など各氏が絶賛した『函館水上警察』の続編が登場
明治二十四年、寒さが迫りつつある十月の函館。函館水上警察署の五条文也警部は、人々の注目を集める見慣れぬ毛皮のコート姿の女に目を奪われた。
函館生まれながらロシア人の養女になったという彼女の悲しい過去とは―。表題作をはじめとして、英露両国の対立が一触即発の状態までに発展する函館港の危機「聖アンドレイ十字招かれざる旗」など計四編を収録

〈ミリオンカ〉の女 うらじおすとく花暦 単行本 2018/3/26
高城高 (著)
ロシア人・中国人・朝鮮人・日本人の雑居地であった、明治時代の極東の港町ウラジオストクをリアルに描き出した異色の悪漢時代小説(ピカレスクロマン)です

仕切られた女―ウラジオストク花暦 単行本 2020/3/1
高城 高 (著)
かつて大陸では娼妓が中国人、ロシア人に身請けされ囲われることを“仕切られる”と呼んだ。日露戦争の裏側、極東ロシアの港町で元娼妓が生きた愛と争闘の日々
。これは異色のヒロインが綴るハードボイルド悪漢時代小説。

521 :吾輩は名無しである:2021/11/25(木) 03:31:08.08 ID:CcwqwvJg.net
警視庁公安部・片野坂彰 動脈爆破 (文春文庫)
濱 嘉之 (著)
中国マフィアと中東過激派の悪の連携に挑む、片野坂彰ら警視庁公安部日本の新動脈を守れ!
世界遺産カッパドキアで、日本人男女の誘拐事件が発生!しかも一人は現役外務省職員だった。
警視庁公安部付・片野坂彰率いる精鋭チームの捜査から、中東・中国・韓国を結ぶ恐るべき悪の連携が浮かび上がる。

警視庁公安部・片野坂彰 紅旗の陰謀 (文春文庫
パンデミックで脅かされる日本の食糧安保。「警視庁公安部・片野坂彰」シリーズ第3弾!
新型コロナウイルスが蔓延する中、茨城で牛泥棒のベトナム人が斬殺された。
同じ頃、警視庁公安部付・片野坂彰は、チャイニーズマフィアの仕切る売春組織に注目。
片野坂率いる精鋭チームの調査により、中国政府の企てる陰謀に気付く。
やがてコロナに乗じた国家ぐるみの“食の簒奪”の全貌が明らかに

機密漏洩 警視庁公安部・青山望 (文春文庫)
長崎・平戸に中国人5人の射殺死体が難破船に乗って漂着した。船内には元自衛官の指紋が――。麻布署警備課長の青山望は、同期たちと情報を共有し、日本の原発技術から永田町までをも
巻き込んだ中国国内の大きな権力闘争に気づく。そして、浮上する意外な共犯者、流出する機密……。どこまでもリアルな書き下ろし警察小説シリーズ第4弾。

522 :吾輩は名無しである:2021/11/25(木) 03:31:35.64 ID:CcwqwvJg.net
頂上決戦 警視庁公安部・青山望
上海と香港の中国マフィア勢力争い、新旧日本ヤクザの利権争い、そして警視庁に巣食う派閥争い。それぞれの大分裂が絡み合う中、青山ら同期カルテットが対峙する新たな敵の正体とは。
オメガ 対中工作 (講談社文庫)
諜報課工作員の榊冴子がコンゴの襲撃現場で見たカラシニコフ銃は、どれも中国製の不正コピー製品だった。中国の武器製造会社は今、どのように金を集めているのか。地下世界の実態を調べ上げ、揺らぐ共産党支配下の大国の急所を狙うべく、闇を駆ける日本人エージェントたち
オメガ 警察庁諜報課 (講談社文庫)
警察庁諜報課、通称「オメガ」は海外に支局を持つ国際諜報機関だ。北京支局香港分室に着任した美貌の捜査官・榊冴子に与えられたミッションは人民解放軍の配下にある麻薬精製工場の破壊工作だったが
警視庁情報官 ノースブリザード (講談社文庫)
「平壌放送の乱数表が複雑化している」米朝の熾烈なせめぎ合いの裏で何が起きているか。「同胞の協力関係を生かせ」という北朝鮮の世界規模の侵攻とどう戦うか

523 :吾輩は名無しである:2021/11/29(月) 17:32:21.06 ID:VEmrIh/T.net
佚存書(いつぞんしょ)とは、中国では失われたが、日本や朝鮮などに伝存していた漢籍のこと。佚存という言葉は、江戸後期の文人、林述斎が『古文孝経』など16編の佚存書をまとめた『佚存叢書』によるとされる。
有名な佚存書として、『遊仙窟』や『古文孝経』などがある
。漢籍ははやくから周辺諸国に伝えられていたが、歴代王朝の禁書政策や戦禍などにより、中国国内では失われるものも多かった。このため、佚存書がうまれた。しかし、当初は佚存書の存在自体が中国人に
認識されていなかった。呉越国の銭弘俶が商人からの情報に従って、日本に残る天台宗の書籍を逆輸入したのが記録に残る佚存書輸入のはじめである

欧陽脩が「日本刀歌」で「逸書百篇今尚存」と歌ったことで、日本に古書が残ることが有名になった

1881年に駐日公使として赴任した黎庶昌とその随員の楊守敬は、日本で編纂された漢籍目録『経籍訪古志』を見て中国で滅んだ
書籍がきわめて多いことを知り、大金を支払って書籍を買い求め、日本で『古逸叢書』として出版した

524 :吾輩は名無しである:2021/12/08(水) 15:59:14.40 ID:0Duhp1pX.net
ラリー・ボンド (著)
『 レッド・ドラゴン侵攻! 』( 上・下 )
『 レッド・ドラゴン侵攻! 第2部 南シナ海封鎖 』( 上・下 )
『 レッド・ドラゴン侵攻! 第3部 米中開戦前夜 』
『 レッド・ドラゴン侵攻! 完結巻 血まみれの戦場 』

中国軍を阻止せよ!
2016年、夏。ついに中国が「三叉の矛(トライデント)作戦」を計画、南シナ海進出に動き始めた。それを察知した日本は、
関係諸国と秘密裡に「沿岸同盟」を設立、同盟軍は中国の作戦を阻止するために、ひそかに中国に向かう巨大タンカーや商船を
次つぎと攻撃、撃沈していく。これを目撃した米海軍攻撃原潜<ノース・ダコタ>の情報により同盟諸国の意図に気づいた米国は、
潜水船隊に妨害作戦を命じるが......。
中国は同盟本部のある東京など同盟国各都市へのミサイル攻撃を開始。戦闘はいよいよ最終局面へ!
日本を中心とした「沿岸同盟」の動きを察知した中国が反撃に転じ、ついに同盟国各都市へのミサイル発射を決断する。
同盟本部のある東京では中国が放ったミサイルが次つぎと都心部で爆発していた。また、ソウル、台北、マニラにも着弾、
一方で南シナ海、東シナ海、黄海が戦場になっていく。不干渉の立場を取っていたアメリカだが、戦いをやめさせるために
潜水艦4隻にある指令を出す、それは......

525 :吾輩は名無しである:2021/12/08(水) 16:03:17.15 ID:0Duhp1pX.net
中国軍を駆逐せよ! ゴースト・フリート出撃すP・W・シンガー
共産党支配からより少数独裁的な「董事会」体制に変わった中国は、2026年、マリアナ海溝近辺でガス田を発見、太平洋支配へと動きだした。
密かに同盟を結ぶロシアが嘉手納基地を急襲したのに続いて、中国はパナマ運河を通行不能にし、真珠湾で米軍艦船を爆破、
太平洋艦隊にも大打撃を与え、オアフ島に上陸してハワイを統治下に置くことに──。
中国のサイバー攻撃によりハイテク機器が使えないアメリカは、ハッキングの影響を受けない、現役を退いた旧い艦艇からなる「幽霊艦隊(ゴースト・フリート)」で
ハワイ奪還を目指すが──。
アメリカの切り札は、ハッキングの影響を受けない、旧い艦艇たち。
ローテク対ハイテクの戦いはどうなる?
中国統治下のオアフ島では、中国人兵士が正体不明の犯人に連続して殺される事件が起き、また、米海兵隊生き残りのメンバーたちも爆弾による抵抗を試みていた。
本土でもウォルマートが全面協力して3Dプリンターによる武器製造を開始、世界で7番目の金持ちである貴族かぶれの富豪も、奇抜な方法による中国宇宙ステーション乗っ取りを
計画する──。そんな中、「幽霊艦隊(ゴースト・フリート)」にいたミサイル駆逐艦〈ズムウォルト〉が最新の武器を装備して中国との決戦に出発するが……。

526 :吾輩は名無しである:2021/12/08(水) 16:06:27.30 ID:0Duhp1pX.net
2034 米中戦争 (二見文庫
2034年3月南シナ海で、米海軍第七艦隊駆逐艦3隻が「航行の自由」作戦中、炎上する船籍不明のトロール船に遭遇。
同じころホルムズ海峡で飛行中のF-35ステルス戦闘機が制御不能になり、イランに不時着しパイロットが捕虜に――偶然に見える二つの事件だったが、中国は捕虜の解放と引き換えにトロール船の返還を要求。
アメリカが対応を協議中、南シナ海上の駆逐艦2隻が撃沈。さらにサイバー攻撃を受けアメリカ主要部が大停電に。
急遽米軍は二個の空母打撃群を派遣するが、中国軍に壊滅され衝撃が走る…

南シナ海から中東そして台湾と移る米中対立にインド、ロシアやイランが絡み大国間の戦争へ。
国益という「魔物」は戦争回避の思考をにぶらせ、誤算のスパイラルに陥る、これは単なる物語か?いや、日本も想定すべき最悪のシナリオだ
――香田洋二(元海上自衛隊自衛艦隊司令官)

果たして、この『2034 米中戦争』で示された、誤算がさらなる誤算を招くシナリオは、どれだけ起こる可能性があるのか――。
読み終えたときに、おそらく多くの読者が考えるだろう。とくに小説に出てくる台湾有事が日本の安全保障にも関わってくるとなれば、なおさらだ。

527 :吾輩は名無しである:2021/12/08(水) 16:14:15.77 ID:0Duhp1pX.net
ハンターキラー 東京核攻撃 上 (ハヤカワ文庫NV) 文庫 – 2021/10/19
ジョージ ウォーレス (著)
イスラム武装組織の首領は、東南アジアにイスラム統一国家を建国するため、北朝鮮に一億ドルを支払い、 ロシアから核魚雷2本を密輸させた。一方、北朝鮮の不穏な動きを察知した米国海軍情報部は、
SEALチームを潜入させ、核兵器を発見しだい破壊する極秘ミッションを発令。 潜水艦部隊司令官のワード准将とSEAL指揮官ビーマンを横須賀基地に派遣するが…… 潜水艦アクション超大作、シリーズ第三弾登場
ウォーカー中尉をリーダーとするSEALチームは北朝鮮への潜入には成功するが、核魚雷を発見することは出来ず、 ミッションは失敗した。一方、イスラム武装組織の首領は、
フィリピン南西部の沖合にある危険水域″と呼ばれる大航海時代以来の難所で、米国海軍の原子力潜水艦を強奪すべく身を潜めていた。核魚雷で東京を壊滅させ、
その世界的混乱に乗じ、イスラム統一国を建国するのだ! 果たしてその野望の行方は……! ?

528 :吾輩は名無しである:2021/12/09(木) 14:21:07.46 ID:7qDmSx/E.net
台湾侵攻〈上〉 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション) 文庫 2000/6/22
デイル ブラウン (著)
台湾が独立を宣言した。中国と分離した一国家であることを全世界に表明したのだ。
アメリカ合衆国をはじめ多数の国がこの新生国家を承認しようとするなか、激昂する
中国はついに台湾に対する攻撃を決定した。
侵攻作戦の指揮をとるのは“黒い虎"と称される猛将、孫提督。
孫提督の奸計にはまったアメリカ軍は、中国軍の猛攻にさらされる台湾を救うすべを失っていた。
唯一の頼みの綱は、退役米空軍将校パトリック・マクラナハンやブラッド・エリオットら歴戦の
勇士が乗り組む極秘ステルス爆撃機EB‐52メガフォートレス。彼らは被害甚大な台湾軍を助け、
圧倒的優勢を誇る中国軍に決死の反撃を開始した!
核兵器の使用をも辞さない彼が立案した狡猾な作戦とは!?
そして、かつてない窮地に追いやられる台湾とアメリカの命運は―

529 :吾輩は名無しである:2021/12/09(木) 14:24:10.34 ID:7qDmSx/E.net
韓国軍北侵〈上〉 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション) 文庫 2001/5/23
デイル ブラウン (著
韓国領空を侵犯し、撃墜された北朝鮮軍機は、核爆弾を積載していた!
あらためて北の脅威を目の当たりにした韓国のクワン大統領は、アメリカ合衆国の支援を得られないまま、
長年かけて準備してきた北朝鮮侵攻計画をついに実行に移す。
果たして朝鮮半島の統一は成るのか? また米中はどう対応するのか?
巨匠が現実の国際情勢をもとに臨場感溢れる筆致で描きあげた大型軍事アクション。
合衆国空軍ハイテクノロジー航空宇宙兵器センターの副司令官パトリック・マクラナハンは、
爆撃機を利用した新世代のミサイル迎撃システムの準備に余念がなかった。
その要員として彼が白羽の矢を立てたのは、ネヴァダ州兵爆撃飛行隊の命知らずの腕きき搭乗員たち。
折りしも朝鮮半島で勃発した大規模な戦乱を収拾すべく、彼らは最新鋭のステルス爆撃機に乗り組み、
一路極東の空へ向かった。

530 :吾輩は名無しである:2021/12/09(木) 14:56:12.56 ID:7qDmSx/E.net
北朝鮮急襲(上) (扶桑社BOOKSミステリー)
トム・クランシー (著), スティーヴ・ピチェニック (著
トム・クランシーの秘密諜報機関「オプ・センター」シリーズ復活第2弾!

アメリカ海軍の沿岸域戦闘艦 ミルウォーキーは、黄海における韓国軍との掃海訓練演習の最中に、北朝鮮軍のコルヴェット三隻が韓国・漢江(ハンガン)と仁川(インチョン)沖に機雷を敷設しているとの情報を受信する。
さらには北朝鮮のフリゲイト二隻から突然の攻撃を受け、ついに交戦状態に突入。
女性艦長のケイト・ビギロー中佐は、友軍の逃走を支援するため敵を引き付けながら回避行動を取ることを決意する。一方、チェイス・ウィリアムズ長官率いるアメリカの秘密諜報機関オプ・センターにも、北朝鮮急襲の情報は逐次届いていた…

531 :吾輩は名無しである:2021/12/11(土) 17:39:08.79 ID:Xl9dxohe.net
味の台湾
「二十数年前に美食家だと誤解されて以来、こんな質問をたびたびされた。“何が台湾の味なのでしょう?”“台湾の特色をそなえた食べものとは何なのですか?”知っているような気がしつつも、どう答えていいのかは分からなかった。私は台湾の食文化を研究し始め、しばしばフィールドワークにも出かけるようになった。」(「日本語版序」より)
現代詩と料理のレシピを融合させた異色の詩集『完全強壮レシピ』により名を馳せた詩人は、十数年にわたり台湾じゅうを食べ歩き、庶民に親しんだ食べものを味わいつくした。土地や店ごとにさまざまに異なる“小吃”の数々から透かし見えるのは、貧しく厳しい日々のなかで生活の平穏無事を祈り勤勉に働いた
古い時代の人々の姿であり、ふるさとを思って作った食べもので郷愁を慰めた移民たちの記憶であり、台湾の歴史のなかで起こった文化の混淆と変容の痕跡であった。
台湾の味わいを、時に甘やかに、時にほろ苦く描き出し、台湾飲食文学の聖経と評された『味道福爾摩莎』より60篇を厳選。

532 :吾輩は名無しである:2021/12/12(日) 15:25:42.93 ID:6OTkKyDF.net
チャイナ・インパクト 単行本 2002/3/30
大前 研一 (著)
目覚めた巨人・赤い資本主義がアジアを襲う中国は本質的に変わった。繁栄の法則を掴んだ中国を読み解くキーワードは「中華連邦」。成長する6大地域を中心に現状と今後を分析、日本経済のとるべき道を探る

533 :吾輩は名無しである:2021/12/12(日) 15:26:12.41 ID:6OTkKyDF.net
中国シフト 単行本 2002/6/29
ベストセラーとなった『チャイナ・インパクト』とは切り口を変え、日本企業が中国とどのようにつきあっていけばよいか、中国の魅力である安い労働力をいかにして自社の競争力に変えていくか、を説いている。
著者が一貫して述べているのは、「ユニクロ」モデルによる日本企業の再生である。単なる安売りを否定し、「コスト構造を抜本的に変えて価格自体は安くても粗利益率を下げず、最終利益率が高くなるようにビジネスシステムを設計」することの必要性を説いている。
また、中国への生産拠点の移動に関しては、空洞化を懸念する向きも多いが、著者は「日本より空洞化が2倍以上進んでいるイギリスやドイツやアメリカなどの経験を見ても、輸入品が増えたことで国力が衰えた国はない」という。そして21世紀の日本におけるものづくりのポイントを、
「日本のものづくりを世界の最適地に持ち込んで日本のユーザーに合ったものをつくり、それを1円でも安く売ること」「日本でしかつくれないものをつくる」の2点に集約している。そして、建築資材から家具まで、さまざまな分野で「ユニクロ化」が可能になれば、「日本の都市も生まれ変わる」と述べている。
全体を通して問いかけているのは、日本企業がいかにして中国の国際競争力を取り込み、自社の競争力に変えていけるか、という点である。中国に進出している日本企業の中には、すでに成功している企業もあるが、大半はまだ目立った成果を出せていない。その原因がどこにあるのか、本書を読みながら考えてみたい
。「ただ単に中国に生産を移すだけでは成功しない。中国を自社の一部として同化した企業だけが生き残る。今までもアメリカ産のサクランボとか台湾からのウナギの蒲焼き、など小規模な挑戦はあったが、日本経済が本格的な「中国シフト」を始めた今、
中国が提起する問題は、単にコストが安くなる、と言う問題ではなく、ブランドとは何か、国産とは何か、生産の場としての国土とは何か、価格には意味があるのか、と言った経済・マーケティング分野での本質的な質問を投げかけることにな

534 :吾輩は名無しである:2021/12/12(日) 15:27:42.50 ID:6OTkKyDF.net
中華連邦 単行本 2002/11/7
いまや世界経済は、中国抜きには語れない。かねてより中国を中心としたアジア経済・ビジネスの動向をフォローしてきた著者は、「中国は政治的・軍事的には中央集権国家であるが、経済的には地方経済ブロックの連邦である」と説く。
また、政治的には中国と微妙な関係にある台湾だが、経済的には、中国への出資は台湾が一番、人々の64%が大陸での就職を希望するなど中台統一の流れは止まるところを知らない。
著者は、2005年前後に中台統一が実現し、“中華連邦”が生まれると予測する。台湾が巨大な中華連邦の有力な一国として勝ち残るための戦略とは何か。そこに日本の明日へのヒントが隠されている。
本書では台湾と中国の歩み寄りを紹介し、台湾の空洞化の悩みから、日本の行く末やビジネスのあり方を提言する。この大潮流を理解せずして、日本経済の未来は語れない。ベストセラー『チャイナ・インパクト』『中国シフト』に続く、「中国三部作」の決定版。

535 :吾輩は名無しである:2021/12/12(日) 15:29:30.13 ID:6OTkKyDF.net
ベストセラー『チャイナ・インパクト』と『中国シフト』に並び、著者が「中国三部作」の最後の1冊に位置づける本書。前作までの主張を引き続き展開するとともに、とくに台湾と中国の関係に着目し、そこから台湾経済の生き残り策を講じる。
中台関係では、台湾首脳が発した中台の「二国論」や「独立論」に中国政府が反発するという つばぜり合いが何度も演じられている。しかし、著者はそうした政治的な緊張関係とは裏腹に、台湾企業が中国に事実上最も投資していること、台湾人の60%が中国大陸での
就職を希望していること、中国の地方政府は台湾企業誘致に非常に熱心であることなどをあげ、経済的に両国はすでに不可分の関係になっていると論じる。
中国に行ってその変化を見ていない陳水扁・台湾総統らを「裸の王様」と呼んだり、台湾を軽視する中国政府を正したりなど、両国政府・政治家の経済への認識を著者は批判する。ただ、一方で両国の政治家が中台の経済的一本化を内心、強く意識していることを明らかにし、自ら唱える「中華連邦」の形態での両国統一は必然だとも訴える。
また、著者は「世界のパソコン基地」の中国への移転をはじめとする台湾経済の空洞化を検証したうえで、これからの台湾には、中国に流入する情報、資本、企業、消費者を台湾経由に変える「eハブ」戦略が必要だと論じる。同じ主旨で行われた、著者の台湾での講演や李登輝前総統へのインタビューなども収録されている。
中台関係やアジア経済圏に渦巻く思惑を、両国政府・政党、地域経済、企業など各レベルで読み解いた点は興味深い。中国理解のための複眼的な視点が得られる1冊だ

536 :吾輩は名無しである:2021/12/12(日) 15:37:30.45 ID:6OTkKyDF.net
東欧チャンス (PATHFINDER (5)) 単行本 2005/6/15
チャイナ・インパクト』から、はや3年。大前氏がいち早く着目した中国ビジネスは、今やビジネス界の常識になっている。猫も杓子も中国一辺倒の時代に、
あえて大前氏は世界的視野から新たなビジネスのチャンスを提案する。新テーマは、脱中国一辺倒、東欧(中東欧)のチャンスを生かすこと。中国も良いかもしれないが、
中東欧をうまく活用できないものは、21世紀に勝ち残れない。むしろ中国一辺倒から脱し、欧州(中東欧)を活用すべきではないかという。
反日デモや日本製品ボイコットなど中国ビジネスに赤信号がついた今、学ぶべきは「脱中入欧」ビジネス。『サラリーマン・サバイバル』シリーズの第5弾。
脱中国!ニッポン人が知らない「中・東欧」の活用法。中国の反日・侮日・嫌日運動などの問題点から中・東欧のビジネスチャンスまで、新たなボーダレス経済の目で見た世界観

537 :吾輩は名無しである:2021/12/12(日) 15:41:32.54 ID:6OTkKyDF.net
ロシア・ショック 単行本 2008/11/11
日本人よ、今こそロシアとの新しい関係を構築せよ!
『チャイナ・インパクト』で旧来の世界観に風穴を開けた著者が放つネオ・パラダイム!
伸び続けるGDP、高い教育水準、EUとの接近、世界一の親日感情。ロシアはもはや「仮想敵国」ではなくなった。アメリカ経済が崩壊の危機に
瀕している今だからこそ、日本人は対米一極の世界観を捨て、大国・ロシアに目を向けなければならない。
大前研一氏は1970年の初訪ソ以来、毎年のように彼の地に訪れ、その変化を見続けてきた。大前氏ならではの現地データを駆使した鋭い分析で、ロシアの最新事情を詳しくレポート。
さらにロシアとEUの「知られざる関係」を明かし、10年後の世界のパワーバランスを完全予測する。本書を読めば、「ロシア・ショック」が「日本のチャンス」となる!

衝撃! EUパワー 世界最大「超国家」の誕生 単行本 2009/11/6
EUの実態を知らずして現在の世界経済は語れない! 域内GDPが北米圏を抜き、EUは世界一の経済圏となった。ところが日本ではEUを「国家」として、
「ひとつのマーケット」として認識せず、通貨ユーロ対策も検討されていない。このままでは日本は世界経済の潮流に乗り遅れてしまう。EUの現地調査を続ける著者がEU市場の攻略法を解き明かす。

538 :吾輩は名無しである:2021/12/12(日) 15:44:59.50 ID:6OTkKyDF.net
さらばアメリカ 単行本 2009/2/7
大前 研一 (著)
オバマ政権でもこの国の凋落は止まらない——著者初のアメリカ論を緊急出版!
「アメリカは本来、こんな無節操な国ではなかったはずだ。このようなことはアメリカの建国以来、初めてだと思う……」。
世界同時金融危機を招いた経済失政、底の浅いメディア報道、傲慢で乱暴な外交や矛盾だらけの中東政策など、
ブッシュ政権以降のアメリカが抱える“病巣”を指摘。果たして、オバマ大統領がとるべき政策は?
そして、日本の選択は?MIT留学以来、マッキンゼー本社ディレクター、
UCLA教授などを歴任し、これまで実に400回以上も訪米してきた経験を持つ著者が到達した「42年目の結論」とは?
ビッグ3救済から“第2のサブプライム爆弾”、EUとの「通貨戦争」、ロシア・中国の復活…その時、日本の選択は?オバマ政権でもこの国の凋落は止まらない!著者初のアメリカ論。書き下ろし最新刊。

539 :吾輩は名無しである:2021/12/12(日) 18:31:32.95 ID:6OTkKyDF.net
OKI−囚われの国 (扶桑社BOOKS) 杉山隆男 (著)

「面白い展開、斬新です」
伊藤祐靖氏(海上自衛隊「特別警備隊」創設者)

島根県隠岐の島に謎の武装集団が上陸。”静かな支配”を展開する彼らに政府は、自衛隊は?
国防を知り尽くした著者が描く、迫真のドキュメント小説。

謎の武装集団はマスコミを利用し、世論を分断する……これは明日にでも起こりうる、銃弾の飛び交わない「現代戦」だ!
正体不明の武装集団、世論を操作する情報戦、電脳空間で展開されるサイバー戦、ネットに煽られた国会前デモ、どっと押し寄せる半島からの難民、政府中枢に存する内通者……目まぐるしく変わる展開には、フィクションで片付けられない”リアル”がある。

540 :吾輩は名無しである:2021/12/16(木) 16:35:22.87 ID:b+jiYR2V.net
チェンマイの首 (講談社文庫) 文庫 1988/1/1
中村 敦夫 (著
国際派俳優の本格ハードボイルド作品。堂田将司は米上院議員マッキャノン2世の主宰する秘密情報機関・日本拠点員である。東京赤坂の路上で焼殺事件に遭遇した彼は、首なし死体の謎を追ってタイへ飛ぶ。
灼熱のタイ王国を巻き込む前代未聞の大陰謀とは?アジアの動乱と変革を鋭くえぐる国際情報小説第1弾

ジャカルタの目 (講談社文庫) 文庫 1988/6/1
国際情報小説の旗手・中村敦夫の力作第二弾。バリ島開発の利権をねらう日本商社は、故スカルノ大統領夫人を利用して、右翼の重鎮・工藤の担ぎ出しを計る。
インドネシアの現代史に深い関わりを持つ工藤を迎え撃つ、イスラム過激派集団。秘密情報機関ドッギーズの日本拠点員・堂田将司が激発する事件を追う。

マニラの鼻 単行本 1989/10/1
奇妙な噂を追う情報の犬・堂田将司。悪徳役人をつぎつぎに暗殺する都市ゲリラ雀部隊。解放の神学を唱え浸透する新人民軍。
復活祭の主役・黒いキリストにしかけられた大陰謀。俳優、ジャーナリストの中村敦夫が書下ろす国際情報小説第3弾。

コーカサスの風―My Silk Road 単行本 1989/10/1
ペレストロイカに揺れるソ連南部。シルクロード7500キロを突破紀行

541 :吾輩は名無しである:2021/12/18(土) 16:27:05.63 ID:NZbMoVmt.net
第74回野間文芸賞受賞!
天路
リービ 英雄

国と国、言葉と言葉の〈間〉を旅する作家がたどりついた、世界の臨界点。世界の声が響きあう越境文学の達成!
アメリカを捨て日本に移り住んだ作家は、故国に残した母の死を抱えて中国の最果て、チベット高原へと赴く。
一千年の祈りの地でたどる、死と再生の旅
30年前から日本に暮らすアメリカ国籍の「かれ」は、故国の母の死を受けいれられぬまま、漢民族の友人とともにチベット高原を旅する。「世界の屋上」と呼ばれるその土地は、
一千年来、ひたすら生と死に思いをめぐらせてきた人々の文化が息づく場所だった。異質な言葉との出会いを通して死と再生の旅を描く、読売文学賞作家の新たな代表作。

542 :吾輩は名無しである:2021/12/18(土) 22:46:35.04 ID:NZbMoVmt.net
アルタイの片隅で 単行本(ソフトカバー) 2021/10/5
李娟 (著),
魯迅文学賞受賞作家・李娟の若き日の作品集
『アルタイの片隅で』は、著者・李娟の母親が中国アルタイの遊牧地域で開いた裁縫店兼雑貨店にやって来る人々や生活を描いた物語。世界の片隅にある雑貨店――それはきっとコンビニよりも小さな店だけれども、遊牧民たちにとっては、
まるで百貨店のようなワンダーランドだったに違いない。李娟の書くものの中から見えてくる生きることへの誠実さ、静かさと強さは、中国文学という枠を超える。私たちは、どんな環境にあっても、人にも自分にも誠実に創造的に生きることができるのだ。

今や日本でアジア文学と言えば韓国のフェミニズム文学だが、本作もいわゆる女流文学ではなく、女性によるポストコロニアルな、多民族視点のダイバーシティー文学と言えよう。李娟の作品にも韓国の女性文学と同様、私の描いたのは少数民族でなく人間だと訴える声が行間に満ち満ちている。

1979年、中国新疆生まれ。 1999年頃から、新疆北部のアルタイ遊牧地域で、母親が営む雑貨店を手伝いながら散文を書き始め、「南方週末(Southern Weekly)」紙などにコラムを持つようになる
。2018年、『遥遠的向日葵地』で中国文学における最高栄誉の魯迅文学賞を受賞。他にも上海文学賞、人民文学賞、第二回朱自清散文賞など、多くの文学賞を受賞している。代表作は『冬牧場』『羊道』三部作など。

543 :吾輩は名無しである:2021/12/18(土) 22:54:03.56 ID:NZbMoVmt.net
冬牧場 単行本 2021/12/27
李娟(リー・ジュエン) (著)
芥川賞受賞作家・李琴峰氏推薦!
「温度計も測れない厳冬、羊のフンに囲まれる地中の家、果てしない荒野――
過酷な環境とともに描き出されるのは、遊牧民の人間味溢れる暮らしと営み。
クスッと笑うこと間違いなし! 」
中国文学における最高栄誉の魯迅文学賞や上海文学賞、人民文学賞、第二回朱自清散文賞など、
多くの文学賞を受賞している李娟の代表作『冬牧場』がついに日本刊行!
世界で一番海から遠い都市、新疆ウイグル自治区のウルムチから届いた極上の紀行エッセイ。
著者と、新疆ウイグル地区アルタイ地方にある冬の牧場で遊牧をしているカザフ族との約3カ月にわたる心温まる交流が綴られている。
遊牧民の生活は、中国の政策によって近いうちに遊牧民たちも定住を選ぶ時代になるかもしれないという時代に、
非常に貴重な記録ともなっている。

544 :吾輩は名無しである:2021/12/20(月) 21:28:53.04 ID:6rtx0N9Z.net
・第32回「サントリー学芸賞」(政治・経済部門)
中国返還後の香港―「小さな冷戦」と一国二制度の展開 2009/11/10
倉田 徹 (著)
香港は本当に中国に飲み込まれたのか?返還以前の多くの悲観的予測を裏切り、安定した中国・香港関係が生み出されたメカニズムを、一国二制度下の政治・経済・社会情勢の推移から明快に分析、「高度な自治」と中港融合の実像を鋭く描き出す。
中国政治と香港の行方を考える必読の1冊。

香港政治危機: 圧力と抵抗の2010年代  2021/9/21
倉田 徹 (著)
自由都市はどこへいくのか――
2012年「愛国教育」の必修化に反対する抗議集会、2014年民主化を求める「雨傘運動」、
2019年「逃亡犯条例」改正反対の巨大デモ、そして2020年「香港国家安全維持法」の施行。
この10年で大きく変わった香港の軌跡を多角的な視点から気鋭の研究者が分析する
1 ケ小平の香港――「資本主義の香港」
2 江沢民の香港――「相互不干渉の香港」
3 胡錦濤の香港――「和諧社会の香港」
4 習近平の香港――「国家の安全の香港」

545 :吾輩は名無しである:2021/12/22(水) 01:13:10.35 ID:FtA8uDx7.net
日本人が誤解している東南アジア近現代史 (扶桑社BOOKS新書)
川島博之 (著)

〇ベトナムは中国文化圏であるが、中国が大嫌いである
〇アメリカは1000年もの間、中国と戦ってきたベトナムの歴史を知らず敗れた
〇第二次世界大戦後、ベトナムは再侵攻したフランスに見事な戦いで勝った
〇全力で戦えば恨みが残ることはない <--その後の関係は未来志向になる
 ベトナムには血を流して実力で独立を勝ち取った国の誇りがある
〇朝鮮は中国に逆らわず、ご機嫌をとることを国策にした。現在の日韓関係の根底には、侵略者に戦わず降伏し、強いものに従ってきた歴史がある。
〇タイでは中国系の王族の血をひく「黄色シャツ」と先住民の「赤シャツ」の対立がある
〇インパール作戦での日本の敗残兵をミャンマーの人々はお粥で救った
〇日本人はシンガポールでの日本による数千人の華僑虐殺の歴史を知っている必要がある
〇マレーシアのマレー人は親日的だが、華僑は親日的ではない
〇インドネシア人は親日的だ。 <--敗戦後、数千人の元日本兵が再侵攻したオランダ軍と戦ったため
〇1万人以上が死んだ「バターン死の行進」の8割はフィリピン人だった事実がある
〇マッカーサーの意地から起きた意味のないフィリピンの戦い。100万人のフィリピン人が死んだ。
 <--フィリピンの日本人のイメージは悪い
〇東南アジアの多くの国では少数の華僑が経済の多くを握っている。しかしベトナムには華僑がいない。

546 :吾輩は名無しである:2021/12/22(水) 01:21:24.27 ID:FtA8uDx7.net
戸籍アパルトヘイト国家・中国の崩壊 (講談社+α新書)
川島博之 (著)
経済で考えると中国の人口は4億。北部が南部を支配する中国の構造。習近平が絶対に暗殺されないわけ。
米価も農民工の賃金も上げぬ理由。共産党が都市住民だけ恐れるわけ。ソ連の失敗に学ばず3隻の空母を。
日本の格差の原因は中国の農民工
カネも知識もない9億人の貧農を競争力の落ちた4億人の都市住民が支えるのは絶対に不可能

547 :吾輩は名無しである:2021/12/23(木) 23:19:28.87 ID:W4yf8Mz9.net
大宅賞候補2011年度
脱北、逃避行
野口孝行 (著)
捕まれば、死の送還が待っている――。かつて中国・瀋陽の日本総領事館の門前で、中国武装警察が捕えようとする中、必死に敷地内に逃げ込もうとした「脱北者」の姿をご記憶の方も多いでしょう。北朝鮮の金体制から逃げ出した「脱北者」は中国当局にとっても好ましからざる人々でした。
2013年、ようやくその脱北問題で国連の人権調査が入りましたが、北朝鮮は一切を否定するなど、彼らの苦難に終わりの見える様子はありません。本書の著者、野口さんは脱北支援、すなわち中国内に潜伏する脱北者たちを国外の安全な場所まで逃がす活動に身を投じました。
その距離、直線にして3000キロ。密告者の目を逃れつつ成功して命を助けられたケース、失敗して大きな犠牲を払ったケース。そして入獄した中国南部の「看守所」での、個性の際立った同房者たちとの奇妙な体験。その全部を克明に描きます。

548 :吾輩は名無しである:2021/12/24(金) 18:45:07.75 ID:z618dZRv.net
第41回毎日出版文化賞
近衛文麿〈上〉 (河出文庫) 文庫 1990/12/1杉森 久英 (著)
富国強尾策を掲げ、躍進と膨張を続ける大日本帝国。一方、文麿は早くに両親を失い、文学や哲学を愛する憂鬱なるインテリ青年として成長する。
しかし時代は激動の昭和を迎え、文麿を否応なく政治の中枢に引き入れて行った
昭和11年(1936)の二・二六事件、翌年、衆望をにない文麿はついに首相に任命される
そして敗戦…文麿は戦犯容疑の収監を拒否して自決する
1940年に作られ、戦前昭和史の全体主義的な気分を象徴する組織として悪名高い大政翼賛会は、近衛文麿政権の実現をめざした昭和研究会を母胎として発足した。

柴田錬三郎賞
夢顔さんによろしく 上―最後の貴公子・近衛文隆の生涯 文春文庫 に 9-3 文庫 2002/10/10西木 正明 (著)
アメリカ留学で青春を満喫し、上海では国民党の女性スパイとの熱烈な恋と、独自の停戦交渉に奔走したが、
やがて戦争という過酷な運命が、その命までも呑み込んでいく
蒋介石との直接交渉は未遂に終わり、軍部に睨まれた文隆は兵役に取られ満州へ赴任、そして終戦と同時にソ連軍によってシベリアに抑留で獄死
日本の家族の元に届く手紙に繰り返し書かれていたのは、不可思議な言葉だった…。帰国と引き換えにソ連のスパイとなることを求められた文隆が、
最後に希望を託そうとした「夢顔さん」とは一体誰なのか?元首相近衛文麿の長男文隆の激動の生涯を描く渾身の一作

人われを漢奸と呼ぶ―汪兆銘伝 単行本 1998/6/1杉森 久英 (著)
「日中戦うべからず」という孫文の遺志を継ぎ、日中和平工作に奔走。
日本の傀儡政権の首席となって「漢奸」と呼ばれ、亡命先の日本で寂しく死んだ汪兆銘。その真の姿を描く遺作評伝。

夕陽将軍―小説・石原莞爾 (河出文庫 112A) 文庫–1981/8/1杉森 久英 (著)
五族協和、アジア民族の夢を託した満州国——しかし現実は理想と反対に進行する。
東条英機に敵対し陸軍から追放された将軍石原莞爾の伝説的生涯を通し、太平洋戦争と日本の悲劇を描いた長篇ロングセラー!

549 :吾輩は名無しである:2021/12/24(金) 18:58:05.26 ID:z618dZRv.net
大風呂敷―傑出のアイデアマン元東京市長後藤新平の生涯〈上〉 (集英社文庫) 文庫 1989/2/1杉森 久英 (著)

人の病を直すことより、国家の病を直したい。保和らの薦めにより、医学を修得することになったが、政界への夢断ちがたく
関東大震災直後の東京大改造計画、広軌の新幹線計画など、気宇広大なプランを立案、
人々から大ボラ吹き、大風呂敷と噂された後藤新平

後藤新平―外交とヴィジョン (中公新書) 新書 1988/6/25北岡 伸一 (著)
後藤新平が、台湾総督府民政長官や満鉄総裁として植民地経営に辣腕を振い、鉄道院総裁として国鉄の発展の基礎を築き、
都市計画に雄大なヴィジョンを示したことは今日なお評価されるが、外交指導者としては、ほとんど忘れられている。しかし、当時にあっては矛盾と飛躍に満ちた言動ながら後藤の人気は高く、
「唯一の国民外交家」とまで評されるほどであった。本書は、外交指導者の条件を問いつつ、後藤新平の足跡を辿る評伝である。

後藤新平の台湾-人類もまた生物の一つなり (中公選書 113) 単行本 2021/1/7渡辺 利夫 (著)
初代満鉄総裁、二度の内務大臣、外務大臣、東京市長……。首相にこそ手が届かなかったが、後藤新平は誰もがその名を知る大政治家の一人だ。しかし、
後藤の素質と思想が最大限に活かされ、力量が発揮されたのは四十代の台湾総督府民政長官時代であった。「アヘンの島」と呼ばれ、ゲ
リラの絶えなかった彼の地が植民地経営の一つの成功例と言われるまでになったのはなぜか。政治指導者のリーダーシップの原型を開発経済学の泰斗が描く。

台湾を築いた明治の日本人 (産経NF文庫) 文庫 2021/10/25渡辺 利夫 (著)
なぜ日本人は台湾に心惹かれるのか──「蓬莱米」を開発した磯永吉。東洋一のダムを築いた八田與一。統治を進めた児玉源太郎、後藤新平

550 :吾輩は名無しである:2021/12/24(金) 22:15:25.36 ID:z618dZRv.net
1964年黒龍江省の生まれ大興安嶺師範専科学校中文系に入学「霧の月」(原題「霧月牛欄」)、「年越し風呂」(原題「清水洗塵」)で第一回・第二回の魯迅文学賞短編小説賞を受賞。
「世界中のすべての夜」(原題「世界上所有的夜晩」)で三度目の魯迅文学賞の中編小説賞を受け、「アルグン川の右岸」で第七回茅盾〈マオトン〉文学賞を受賞。

アルグン川の右岸 (エクス・リブリス) 単行本 2014/4/6
遅 子建Chi Zijian (著,
エヴェンキ族最後の酋長の妻、90歳の「私」は、仲間が定住地に移住していくのを見ながら、森の中で最後までトナカイと一緒に残ることを決意して、
これまでの人生を語り始める。もともと民族はバイカル湖周辺に住んでいたが、ロシア軍が侵攻してきたため、
アルグン川の右岸に渡る。そこは当時、清国だったが、やがて中華民国となる。そして日本軍の対ソ連前線基地となり、男たちは軍事訓練を受けるが、日本軍は敗退していく。
やがて中華人民共和国の内モンゴル自治区に変わり、社会主義体制のもと、政府は医療の改善と教育の充実、また動物保護を名目にして定住生活を推し進める。だが彼らのトナカイとの共存共栄の生活が理解されず、
狩猟民としての生活が破壊されていく。都市での定住生活に適合もできず、将来を見出せない狩猟エヴェンキ族。民族は徐々に衰亡し、やがて絶滅してしまうのではないか、と危惧する…。

満洲国物語 単行本 2003/7/15
満洲という大地に生きたさまざまな民族と人間の知られざるドラマを中国の女性作家が初めて描く!描き下ろし挿画21点収録
幻の国「満洲」という大地に生きた様々な民族と人間の知られざるドラマを、中国の女性作家がタブーを打ち破って初めて描く! 上巻は1932~38年。平頂山虐殺事件や皇帝溥儀の日本訪問などを織り交ぜて綴る。
下巻は1939~45年。抗日将軍の死や満洲国皇帝の終焉などを織り交ぜて展開する。

551 :吾輩は名無しである:2021/12/24(金) 23:29:22.20 ID:z618dZRv.net
砂漠の物語 単行本 2001/11/20
郭 雪波 (著, 1948年、中国内蒙古庫倫旗の生まれ。モンゴル族
ホルチン草原の西南部に茫漠たる不毛の地があり、地元の人はマングス・マンハ-つまり悪魔の砂漠と呼んでいる…。
砂漠という過酷できびしい自然環境の中で生きる人々と動物たちのドラマ。生き生きとした砂漠の描写も見所。
きびしい砂漠の環境に立ち向かって命をかけて作物を育てようとする老シャーマンの姿は、
人間の生きるための営為の極限を描いて余すところがありません。また、砂漠の緑化に取り組んで非業の死を遂げる男の情熱は、人間が自然にかんして描く夢のすばらしさを教えてくれます

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
エヴェンキを題材とした作品
映画Anima - 莫爾道嘎』監督 Cao Jinling 2021年

552 :吾輩は名無しである:2021/12/25(土) 19:16:18.45 ID:pmEgY0Yc.net
張鼓峰事件1938年の7月29日から8月11日
満州国東南端の琿春市にある張鼓峰で発生したソビエト連邦との国境紛争
日本にとって、日露戦争後では初めての欧米列強との本格的な戦闘であった
ソ連軍がこの時期に大攻勢に出た背景についてはっきりした結論は得られていないが、現在、有力な説として、
事件の一ヵ月前、ゲンリフ・リュシコフが満州国に亡命したことの副産物だったのではないか、といわれている。
ソ連の内務人民委員部 (NKVD) 所管下の国境警備隊が名誉挽回をめざした、というのである

ゲンリフ・リュシコフ
この時期に大粛清は頂点に達しようとし[20万人の高麗人を中央アジアに追放している)、
それは粛清を実行していた秘密警察の人間にも波及していた
ソ連の粛清に関する記事とインタビューを数多く行い、日本に諜報活動の助言を行った

日本推理作家協会賞受賞
スターリン暗殺計画
桧山 良昭 (著)
開高健が激賞

https://bunshun.jp/articles/-/12233

553 :吾輩は名無しである:2021/12/25(土) 21:12:50.71 ID:pmEgY0Yc.net
スターリン暗殺計画    檜山良昭

昭和13年、日本は長引く日支事変に手を焼き、ソ連は満州進出を虎視眈々とうかがっていた
極東地区長官リュシコフが満州の国境を越えて日本に亡命してきた。
スターリンの不興を買い、身の危険を感じたからだ、ソ連内部には独裁者スターリンに対する怨些の声で満ちていると言う。
しかし、この報道は突然新聞紙上から姿を消した。
作者が追って行くとリュシコフは密かに軍の手引きで数人のロシア人と共に、日本を脱出。
ナポリを経てトルコに行き、そこから山岳地帯を経てソ連に侵入、スサの保養所にいるスターリンを襲おうと言う計画だった。
スターリンを憎むリュシコフ等とソ連に内部分裂を起こさせその力をそごうとする日本の思惑が一致したのである

・(ウクライナ独立運動)ソ連が満州で抗日運動をあおるなら、日本はウクライナで独立運動をあおってやろう、と言うことだったのでしょう。(156p)
・・・・もし疑うなら、ウクライナからの食糧供給を絶たれたロシアでは、数百万人が餓死するはずである、という破壊工作科が計算した数字を添えてもよい

絶対極秘の『熊工作』の正体は何か?開高健氏をして「とうとう国産でこれくらいの作品ができるようになったか」

神本利男
越境してきたソ連極東内務人民委員会長官ゲンリフ・リュシコフ三等政治大将を捕縛。以降昭和13年8月から翌1月まで山王ホテルにてリュシコフの周辺の警護を担当し、大きな信頼を受ける。
この活躍が陸軍参謀本部の秋草俊中佐の目に留まり、陸軍中野学校へ民間人としてただ一人特別第二期生として入学した。
939年7月、再び満州に戻り、甘粕機関ハルピン分室へ転任、ソビエト連邦から亡命してきたトルコ系イスラム難民の保護と動向調査を担当。
1941年1月下旬、マレー半島の実情が把握できておらず、マレー半島で活動できる工作員を欲しがった参謀本部は、現地で盗賊として活躍していた谷豊に目をつけた。
命を受けた神本は、昭和通商嘱託としてバンコクに赴き、そこで谷が投獄されているという情報をつかむ。
軍から用意された25バーツ(現2リンギ50セント)の保釈金をタイ警察に払い谷を釈放。以降彼の死まで行動を共にした

554 :吾輩は名無しである:2021/12/25(土) 21:42:48.08 ID:pmEgY0Yc.net
昭和通商。表向きは民間の商社として活動を開始したが、その実態は駐在員(多くは予備役の軍人だった)が現地で情報収集など諜報を行ったり、
朝鮮・満洲・蒙疆で生産された阿片を中国市場に持ち込み、
里見甫らの宏済善堂(阿片の分配のための阿片問屋)を通じて換金し、戦争遂行に必要な戦略物資の調達にあたるなど、様々な活動を行っていた

彼らを諜報組織に引き込もうとした。その任務を請け負ったのが、満州国の警察官で諜報員・神本利男であった。1941年1月下旬、昭和通商嘱託としてバンコクに赴いた

前々年に起こった満州事変に怒った華僑の暴漢(外来の広西人)が中国人街を襲い、谷家(店舗兼住居)の2階で風邪で寝込んでいた豊の末の異母妹静子が斬首され殺された。
マレー人も中国人も日本人も仲良く暮らしており対日感情も悪くなかったが、この事件は華僑社会にも大きな衝撃を与えた
帰国した母親から事件のことを聞いた豊は激怒し、同年後半ごろ単身再びマレーへ向かった。
再びマレーへ戻った豊はマレー人の友人たちと徒党を組み、華僑を主に襲う盗賊団となった。

555 :吾輩は名無しである:2021/12/25(土) 21:44:00.15 ID:pmEgY0Yc.net
ハリマオ (角川文庫) 文庫 1987/11/1伴野 朗 (著)
谷豊は、妹思いの心優しい17歳の少年であった。だが日本人を仇と狙う華僑、呉希文に両親と妹を惨殺され、彼の運命は変わった。
彼は追手から逃れるためジャングルに入り、復讐の機会を狙った。ジャングルは一人の少年を、青年へと成長させた。
マレーの虎、ハリマオの誕生である―。支配者英国への反発。シンガポールを狙う日本軍。華僑とマレー人との対立。太平洋戦争迫る激動のマレー半島を舞台に、
マレー独立のため闘った、快男児ハリマオの数奇に満ちた生涯を描く痛快冒険アクション。

死ぬときは独り(生島治郎
民間人・浜本は、マレーの英雄「虎」ハリマオを探し出すために、日本を後にした。その目的は何か……? 日独英のスパイが暗躍し、
インドとマレーの独立運動が芽生え始めた激動の東南アジアを舞台に、人種を越えて生命を賭けて闘った男たちの運命は? 
アジアの独立に生命を賭けた男たちのロマンと波乱万丈の生涯を描く、

マレーの虎ハリマオ伝説 (文春文庫) 文庫 1994/7/1中野 不二男 (著)

F機関‐アジア解放を夢みた特務機関長の手記。藤原岩市 (著)
大東亜共栄の夢を愚直に信じ、中野学校出身者、ハリマオなど少数の精鋭を率いてマレイ、スマトラの民族解放工作に奔走、
のみならずインド国民軍を創設しインド独立運動の巨魁チャンドラ・ボースを迎えるという驚くべき成果を あげた藤原少佐とF(藤原)機関

556 :吾輩は名無しである:2021/12/26(日) 23:02:35.22 ID:TQ5ALuKC.net
人間の條件
五味川 純平 著
物語は1943年はじめから,45年冬まで,舞台は中国東北部満洲である.過去に左翼運動に参加,転向し,満洲の日本国策会社に勤める青年社員梶が,鉱山の労務管理に抜擢される

中国文学者竹内好氏は「これは重苦しい小説である.全6部,3000枚の長編のどこにも息をぬく場所がない.読みながら,いい加減にもうやめてくれ,と言いたくなるような小説である.けれども,どんなに重苦しくても,だれかが一度は書かなければならなかった.たまたまこの作者が代表してそれを書いた.
作者のほかに,まだだれも書いていないと思うので,あえて代表とよぶ.作者は自分だけの内的衝動にしたがって書いているのだが,それがおのずと多数を代表する結果となっている……日本人の戦争体験は壮大であって,これだけに尽されるとは思わないが,
この小説が(戦争体験を描いた文学として)まっ先に指を屈すべき作品であることは疑いない」と書いている.

557 :吾輩は名無しである:2021/12/27(月) 15:04:56.24 ID:byv4R17k.net
唐家(セン)外交回顧録 勁雨煦風 単行本 2011/1/29
唐 家(セン) (著)
一九九八年から二〇〇八年まで中国の外相、国務委員として外交を主導した著者の回顧録。「勁雨煦風」とは「激しい雨、柔らかい風」の意。
この間の国際情勢と中国の外交政策に対する著者の理念、態度を総括した言葉である。小泉首相の靖国神社参拝や日本の国連安保理常任理事国入りへの動き、イラク戦争、NATO軍の駐ユーゴ中国大使館爆撃に際して、著者は何を考え、どう行動したのか。

558 :吾輩は名無しである:2021/12/27(月) 21:37:12.46 ID:byv4R17k.net
シルクロード 仏の道をゆく 単行本 2021/7/5
安部龍太郎 (著)
東アジア、特に中国の歴史を抜きにして、日本の歴史と文化は理解できないという問題意識を30 年来持ち続けた直木賞作家がユーラシアの天地に立つ。
仏教伝来の足跡を求めて、集大成となる小説構想を描いた延べ20 日間にわたる取材紀行。
写真はすべてカラーで収録。シルクロードへのあこがれを満たす美しい写真の数々。
安部龍太郎先生と同行編集者のやり取りも必見︕

迷宮の月 単行本 2020/4/17
国家機密を胸に粟田真人は長安を目指した。そこが迷宮の入り口とも知らずに……。遣唐使の代表として波濤を越え運河を遡った真人。
その眼に映る唐は、則天武后のもとで大きく様変りしていた。解決せずには帰国も覚束ない懸案があった。
節団にも漏らすことの出来ぬ秘密交渉の糸口はどこにあるのか。ゆくりなくも彼は、王宮の奥つ城で妖しくも美しい月を見た――。作家生活三十年の蓄積を傾けた歴史情報小説。

耶律楚材 上 草原の夢 (集英社文庫) 文庫 1997/5/20
陳舜臣 (著)
楚材とは「外国で用いられる人材」を意味する。自国を滅ぼした他民族に仕えた父が、わが子に与えた名だった。長じて儒仏の教えと天文を修め、北の草原から押し寄せる圧倒的な力から、
人命と文明を守る志を得る。チンギス・ハンに召された時、楚材28歳。遙かサマルカンドへ至る西征に従い、「焼き、殺し、奪い、去る」モンゴル軍の破壊の様を目の当たりにするのだった。
西征東伐に明け暮れるモンゴル帝国の政の頂点にあって、楚材は孤軍奮闘、政・軍・監の三権分立や文教政策に力を尽くす。
モンゴルの破壊力を、民衆を守る警察力に転化する大目標があった。しかし、大ハンにつづき
、彼に絶大な信頼を置いた太宗オゴディが没し、激烈な後継者争いが…。チンギス・ハンに仕えて23年、楚材52歳の冬のはじめだった。ユーラシアを舞台に描ききる、天才宰相の波瀾の生涯

559 :吾輩は名無しである:2021/12/27(月) 21:44:10.68 ID:byv4R17k.net
チンギス・ハーンの一族 1 草原の覇者 (集英社文庫) 2000/5/19
陳舜臣 (著)
アジア内陸部の草原の国、ナイマンの王女・マリアは内乱の故国を遠く離れコンスタンティノープルにいた。ちょうどその頃テムジンはクリルタイにより二十一氏族の長に推戴された。
テムジンは自らをチンギスと名乗り、国家建設の一歩を踏み出した。マリアはチンギスを訪ねるために帰国する。二人は幼なじみであり、若く美しいキリスト教徒であるマリアに、チンギスはほのかな想いを抱いていた。全四巻

兵諫 単行本(ソフトカバー) 2021/7/14
浅田 次郎 (著)
二・二六事件と西安事件。1936年に起きた2つのクーデター事件をつなぐ見えない糸をたぐることによって、歴史の転換点を描いた傑作。命や名誉よりも大切な価値を知る者が真の英雄なのである。
――佐藤優氏(作家・元外務省主任分析官)
時代の求めに身を呈した軍人、記者たちが作り上げる重層の歴史ドラマ。国境を越えて連鎖する事件の決行者の役割を照射することで、見えざる大戦前夜の構図が浮き彫りになってくる。日中の若き軍人が訴えた「兵諫」の思想とは。
――保阪正康氏(作家・評論家)

日本で二・二六事件が起きた1936年。中国の古都、西安近郊で、国民政府最高指導者、蒋介石に張学良の軍が叛旗を翻すクーデターが発生。蒋介石の命は絶望視され、日米の記者たちは特ダネを求め、真相に迫ろうとする。
日本では陸軍参謀本部という秘密の匣の中で石原莞爾が情報を操っており、中国では西安事件の軍事法廷で、張学良は首謀者ではないとする証言がなされた。
日本と中国の運命を変えた2つの兵乱にはいかなるつながりがあったのか

560 :吾輩は名無しである:2021/12/27(月) 22:02:14.79 ID:byv4R17k.net
天子蒙塵。浅田 次郎 (著)
1933年春。父の築いた国と軍を失った張学良は、欧州へ向かった。
清朝最後の皇帝・溥儀は「満洲国」の執政となっていた。北京では前の大総管太監・李春雲が、一人の女性の許を訪れる。
紫禁城を去ってからの溥儀がいかにして生きたか、その証言者は史上はじめて皇帝を離婚をした、元皇妃であった
1931年9月の満洲事変。張学良の不在時に満洲の占領を開始した日本軍に対して
馬占山は徹底抗戦を掲げ、決死の戦いを繰り広げる。
溥儀は「満洲国」にてふたたび皇帝に即位する希望を抱き天津を脱出、新しい都へと向かうが
1933年ヨーロッパ。ムッソリーニ、イギリス首相などと会見した張学良は、
フィアット戦闘機一個編隊を土産として中国への帰途につく。
日本で殺人の罪に問われた甘粕正彦は満洲で復権、映画スターオーディションには、馬賊にあこがれた日本の少年の姿があった
。1934年新京。梁文秀、李春雲の支えを得て、溥儀はついに満洲国皇帝になる。
上海に帰還した張学良は、次々に襲い来る刺客を返り討ちにしつつ、
龍玉を抱きこの国を統べるべき救世主を探し続ける。満洲に生きる希望を見いだそうとした正太と修の進む道は。

561 :吾輩は名無しである:2021/12/27(月) 22:09:28.35 ID:byv4R17k.net
マンチュリアン・リポート (講談社文庫) 文庫 2013/4/12
浅田 次郎 (著)
昭和三年六月四日未明、張作霖を乗せた列車が爆破された。関東軍の暴挙に激怒した昭和天皇の密命を受けて、
若き軍人が綴った「満洲報告書」で明かされる「真相」とは? 該博な知識と丹念な取材に裏打ちされた浅田史観で、闇に葬られた昭和史最大のミステリーを追う。絶好調『蒼穹の昴』シリーズ第4部

中原の虹 (1−4 (講談社文庫) 文庫 2010/9/15浅田 次郎 (著)
「汝、満洲の王者たれ」予言を受けた親も家もなき青年、張作霖(チャンヅオリン)。天命を示す“龍玉”を手に入れ、馬賊の長として頭角を現してゆく。馬と拳銃の腕前を買われて張作霖の馬賊に加わった李春雷(リイチュンレイ)は、貧しさゆえに家族を捨てた過去を持つ。栄華を誇った清王朝に落日が迫り、新たなる英雄たちの壮大な物語が始まる。
半世紀にわたり、落日の清王朝を1人で支えた西太后(シータイホウ)が人生の幕を閉じようとするころ、張作霖(チャンヅオリン)や袁世凱(ユアンシイカイ)は着々と力を蓄えていた。死期を悟った西太后が考え抜いて出した結論は、自らの手で王朝を滅ぼすということだった。
次の皇帝として指名したのは、わずか3歳の溥儀(プーイー)。その悲壮な決意を前に、春児(チュンル)は、そして光緒帝は
大いなる母・西太后(シータイホウ)を喪い、清王朝の混迷は極まる。国内の革命勢力の蜂起と諸外国の圧力に対処するため、一度は追放された袁世凱(ユアンシイカイ)が北京に呼び戻される。一方、満洲を支配する張作霖(チャンヅォリン)は有能なブレーン・王永江(ワンヨンジャン)を得て、
名実ともに「東北王(トンペイワン)」となる。幼き皇帝溥儀(プーイー)に襲い掛かる革命の嵐の中、ついに清朝は滅亡する
新生中華民国に颯爽と現れたカリスマ指導者・宋教仁(ソンジァオレン)。しかし暗殺者の手により時代は再び混乱し、戊戌(ぼじゅつ)の政変後日本に亡命中の梁文秀(リアンウエンシウ)の帰国を望む声が高まる。極貧の中で生き別れた最後の宦官・春児(チュンル)と馬賊の雄・春雷(チュンレイ)はついに再会を果たす。そして龍玉を持つ真の覇者は長城を越える!

562 :吾輩は名無しである:2021/12/28(火) 00:04:44.68 ID:ylXTf3VI.net
第42回吉川英治文学賞(吉川英治国民文化振興会主催)を受賞(2008年
中原の虹 (1−4 (講談社文庫) 文庫 2010/9/15浅田 次郎

馬賊の「満洲」 張作霖と近代中国 (講談社学術文庫) 文庫 8211; 2017/6/10
浅田次郎氏推薦!
日露の脅威がせまる清朝末期の混沌に、馬賊は生まれた。混乱の中、軍閥の長となり中原への進出をうかがい、
覇権を目指した「東北王」張作霖もそんな一人だった。虚飾にとらわれた従来の張作霖像を解体し、
中国社会が包含する多様性にねざす地域政権の上に馬賊を位置づけ、近代へと変貌する激動の中国と日中関係史を鮮やかに描き出した意欲的な試み

謎解き「張作霖爆殺事件」 (PHP新書) 第20回山本七平賞奨励賞受賞作品
「本書はいままでの昭和史をすべて書き直させる力がある」渡部昇一氏
「戦後初めて国際的視野をもつ実証主義的昭和史が誕生した! 」中西輝政氏
河本大作大佐の“首謀犯説"が揺らぐ張作霖爆殺事件。ソ連の諜報機関、息子・張学良の関与の可能性など、新資料から昭和史の闇に迫る!

虎口からの脱出 (新潮文庫) 文庫 1990/1/1景山 民夫 (著)
第8回吉川英治文学新人賞受賞作、第5回日本冒険小説協会大賞最優秀新人賞受賞作、第97回直木賞候補
昭和3年、所は奉天。一瞬の爆風とともに、張作霖暗殺さる。唯一の目撃者である少女、麗華を追って、関東軍が立ち上がる。奉天軍、そして国民党軍も動きはじめた…。
上海まで1600キロ、期限は3日。日中全軍を敵にまわして、デューセンバーグが中国の大地をひた走る

563 :吾輩は名無しである:2021/12/28(火) 00:05:52.16 ID:ylXTf3VI.net
シャオハイの満洲 (論創ノンフィクション 007) 単行本 – 2020/12/15
江成常夫 (著)1984年、土門拳賞)
戦後、多くの日本人の子どもたちが中国に取り残された。 敗戦のとき何歳だったのか、日本の父母の名前、自分の日本名もわからない。
本書は、五年にわたる旧満州への撮影取材にもとづいた、昭和史の証言であり、
極限状態に置かれた人々の記録でもある。 理不尽なかたちで中国に残された人々の写真とプロフィールは、私たちに「戦争」と「歴史」の意味を問いかける。
そして、風化させてはならないと訴えかける。 土門拳賞を受賞した歴史的名著が、今よみがえ

レンズに映った昭和 (集英社新書、江成常夫
日本の昭和は十五年に及ぶ戦争に加え、それを記憶の外に追いやる二重の過ちを犯した
戦後、経済を神話としてきた日本は、人間本来の仕合せを忘れ、国もジャーナリズムも、そうした存在に正面からは手を差し延べてこなかった
“負の昭和”をテーマに写真活動を続ける。81年木村伊兵衛賞、85年土門拳賞、95年毎日芸術賞などを受賞
モノクローム写真の魅力 (とんぼの本)
単彩ゆえに想像をたくましくさせる微妙な色合いなど、カラーにはない面白さがある。

564 :吾輩は名無しである:2021/12/28(火) 18:44:51.24 ID:ylXTf3VI.net
覇王と革命: 中国軍閥史1915ー28 単行本 2012/11/22杉山 祐之 (著)
「近年、中国に出現した民国史の多くは、なお、事実よりも宣伝を優先する独裁下特有の記述、解釈から抜け出せてはいない。「愛国」と「売国」、「革命」と「反革命」などという単純な二元論に人物、
事象を当てはめて、善悪、敵味方で歴史を論じる定型評価も根強く残る。本書では、十年以上にわたる新聞社北京特派員の経験をもとに、政治宣伝やレッテルの類を極力排除しようと試みた。史書や報道などのほか、
実際に訪れた数多くの歴史的現場の空気、生で接してきた多数の中国人の思考・行動様式、尊敬する中国知識人らが私的に示してくれた貴重な見解の数々も折に触れて文中に織り込んだ。軍閥期の中国は、
現代中国の原点でもある。
一九一二年一月、南京で中華民国臨時政府が成立し、孫文が臨時大総統に就任。翌月には宣統帝が退位し、清朝が滅亡した。新生「中華民国」はこうして産声を上げたが、
その後の歩みは平坦でない≠ヌころではなく、各地の軍閥が権謀術数をめぐらせ混沌をきわめた。
本書のねらいは、これまで注目されることのなかった「軍閥とその時代」を再構築することである。扱うのは、
国家の統合が壊れた袁世凱統治の末期から、蔣介石が全中国を統一するまでの軍閥混戦の時代(一九一五、二八年)だ。
主役級の袁世凱、段祺瑞、孫文、蔣介石、張作霖のほか、徐樹錚、馮国璋、呉佩孚、馮玉祥ら、数多の群雄が三国志さながらの激しい攻防を繰り広げた時代である。
この時期、中国で覇権争いをしていたのは軍閥ばかりではない。列強諸国、なかでも大陸進出をねらっていた日本と、
革命の輸出をもくろんでいたソ連の影響は大きく、軍閥とこれら国外勢力との間で展開した駆け引きの様子が詳しく描かれる。
本書は、今世紀に入って中国で相次いで発表された、革命史観にとらわれない文献をもとに

張作霖:爆殺への軌跡一八七五‐一九二八 2017/1/28杉山 祐之 (著)
張作霖爆殺事件に関する膨大かつ詳細な調査・研究が積み重ねられてきた。しかし、満洲(現・中国東北部)に生まれ、
清朝末期から中華民国初期の軍閥の時代を生きた人間としての張作霖の全体像は、ほとんど知られていない

565 :吾輩は名無しである:2021/12/28(火) 19:07:38.16 ID:ylXTf3VI.net
日本人が知らない満洲国の真実 封印された歴史と日本の貢献 (扶桑社新書) 2017/12/24宮脇 淳子 (著)
日本と大陸の歴史を再検証。とりわけ、監修者である歴史学者・岡田英弘氏が常に示してきたとおり、
「歴史とは個人や国家の行動が道徳的に正義だったか、罪悪だったかを判断する場ではなく、因果関係を明らかにすること」
との立場から、本書では世界史の視点で日本人の国家観、民族観、アジア観を問い直します。
従来の満洲研究では東京と現地の関係、軍人と政治家の関係、満洲で活躍した人が戦後、日本に帰りどれほど影響を与えたか……など、ひたすら日本中心で満洲国をみてきました。
しかし実際の満洲は朝鮮やモンゴルはもちろん、三国干渉のロシア、フランス、ドイツ、アヘン戦争を仕掛けたイギリス、門戸開放を迫ったアメリカ……と国際関係のなかで捉え、世界史のなかで読み解くべき

政治的立場や道徳的価値判断をいっさい排し、あくまでも歴史学的に満洲を位置づけ

いわゆる「中国史」は、とくに中国におけるそれは、政治優先による捏造歪曲の歴史である。著者の本書における言を借りれば、
「古来、中国には歴史はない。あるのは政治だけ」

566 :吾輩は名無しである:2021/12/28(火) 23:42:24.89 ID:ylXTf3VI.net
天球は翔けるアメリカ大陸横断鉄道秘話 (集英社文庫) 文庫 2003/4/17陳舜臣 (著)
時は中国の清朝末期。不運にも海賊に捕われた琉球出身の梅天球は、一味への従事を命じられる。ここで太平天国の理想に夢破れた一団と知己を得た。
一行はクーリーとアヘンだけが代名詞のような香港を離れ、新たな活路を求めて花旗国(アメリカ)へと旅立つ。心に秘めたのは「新しい世界を導くのは自分達」と信じることだけだった。
果たして遠い異国で彼らを待つのは栄華か地獄か。
1869年、アメリカ初の大陸横断鉄道が完成した。けれども栄光の陰には、多くの中国人労働者の犠牲があった。香港から旧金山(サンフランシスコ)の唐人街に渡った琉球出身の梅天球は、中国人宿「天球旅社」の支配人となる。
夢の実現に一歩近づいたと思う間もなく、大規模な外国人排斥運動が広がった。彼は李鴻章の幕僚まで務めた清朝の高官・呉棟と手を組み、新天地でのビジネスを画策する。

山河在り〈上〉 (講談社文庫) 文庫 2002/11/1陳 舜臣 (著)
華僑貿易商の一族として上海に生まれ日本で育った温世航(おんせいこう)。25歳の時、関東大震災に遭う。未曾有の天災に、緊張状態にあった日中関係も良好になるかと思われた。だが朝鮮人虐殺の報は、
両国関係に再び暗い影を落とす。仲間の青年の失踪事件を追って、世航は旅立つ。日中15年戦争前夜を描く大河小説
孫文は中国全土統一を目指し、北伐を開始。関東大震災から1年、温世航は貿易商一族の歴史をまとめるため、香港、上海を遍歴する。世航は香港で、学生時代の仲間、同舟会の趙錫堂と再会した。
だが錫堂は、孫文に敵対する「商団」に深く関わっていた。そして張作霖の爆死事件。新時代の波に青年は身震いする。
南北統一を果たした中国は、悲願である東三省(満州)を加えた大統一を目指していた。武力進出を企てる日本への憎悪は全土で燃え上がる。仲間の警告で世航は
、テロの巻き添えこそ免れたが、日本で育った華僑として、1ジャーナリストとして、想いは千々に乱れる

567 :吾輩は名無しである:2021/12/29(水) 01:17:23.94 ID:zNRl8X1U.net
孫文〈上〉武装蜂起 (中公文庫) 文庫 2006/3/1陳 舜臣 (著)
1895年、下関における日清講和条約の調印。清朝打倒を決意した孫文は、広州で最初の武装蜂起を企てる…。「大同社会」の実現をめざして世界を翔る若き革命家の肖像を描く
たび重なる蜂起の失敗。しかし宮崎滔天ら多くの日本人と中国人留学生に支えられ、孫文は革命運動の炎を燃やし続ける…。孫文とその同志たちの革命と青春を描く歴史長篇

孫文革命文集 (岩波文庫) 文庫 – 2011/9/17
アジアで最初の共和国を建国し、中華民国初代臨時大総統となった孫文の革命家としての言説を集成。清朝統治下、危機にあった中国をどのような構想で、
どのような方法で孫文は救おうとしたのか。さまざまな人々に向けられた多種多様な言説を年代順に配列。

三十三年の夢 (岩波文庫) 文庫 1993/5/17宮崎 滔天 (著)
次兄弥蔵の中国革命論に共鳴した宮崎滔天(1871‐1922)は来日した孫文に初めて出会って以来熱烈にその支持者となり、
私利私欲を度外視して中国革命支援のため東奔西走、東アジア各地を駆けめぐった。天真爛漫な明治のロマンティスト、革命家滔天の波瀾万丈の半生=33歳までを描いた自叙伝

欧州に侵略されているアジアを救うには、アジア文明の中心である中国の独立と中国民衆の自由が先決であり、それが世界平和に繋がるという信念のもと、大陸浪人として活躍した

章炳麟集しょう へいりん: 清末の民族革命思想 (岩波文庫)
十九世紀末から二十世紀初にかけて中国で民族革命を鼓吹し,孫文・黄興こう こう・とならんで「革命三尊」
と呼ばれた思想家章炳麟(一八六九―一九三六)の主要論文24 篇を収録.仏教と老荘の思想にもとづいて西欧思想に対峙し,
徹底した帝国主義・植民地主義批判を展開した彼の哲学は,彼を終生師と仰いだ魯迅,毛沢東等に大きな影響を与えた.

梁啓超文集 (岩波文庫)
「わたしが最も慚愧に堪えないのは、わが国に国名がないことである」。清末・民国の激動期、日本を媒介として西洋文明を摂取し、
中国人の精神の改造と社会の近代化を唱えた梁啓超(1873~1929)。政治から文化まで、多大な影響を残したその活動を伝える28篇を精選

孫文の辛亥革命を助けた日本人 (ちくま文庫) 文庫– 2009/8/10保阪 正康 (著)

568 :吾輩は名無しである:2022/01/02(日) 21:15:46.90 ID:Lb9nCcXs.net
北朝鮮1960―総連幹部・最初の告発 単行本 2003/3/1
関 貴星 (著)
1960年、共和国を訪れた総連幹部がみたものは?そして帰国運動の真実とは?神話化されていた北朝鮮をはじめて告発した歴史的名著『楽園の夢破れて』『真っ二つの祖国』復活
宮崎学と梁石日の特別対談付き。

569 :吾輩は名無しである:2022/01/03(月) 15:28:39.70 ID:Xa2Mshyb.net
韓国からの通信――1972.11〜1974.6 (岩波新書) 新書 1974/8/20T・K生 (著), 「世界」編集部 (編集)
軍政と受難 ―第四・韓国からの通信岩波新書1980年9月22日
72年10月に戒厳令が布かれて以来の緊迫する韓国の政情、民主化を求める知識人の動き、そして民衆の声を伝えて反響を呼んだ
金大中氏拉致事件を含む激動が生々しく報告される連載をもとに編まれた4冊シリーズ

「韓国からの通信」の時代―韓国・危機の15年を日韓のジャーナリズムはいかにたたかったか 単行本(ソフトカバー) – 2017/9/28池 明観 (著)
1972年10月、朴正熙大統領は国会を解散して全国に非常戒厳令を宣布、大学を休校にし、新聞・通信は事前検閲の下に置くことを告げた。さらに「維新憲法」を公布し、「一人独裁の半永久的体制」をもくろんだ。
この「十月維新」体制から、1987年全斗煥政権下の「6月抗争」に至るまでの、およそ15年におよぶ軍事独裁政権の時代、韓国の学生・キリスト者・市民は、自由と民主主義を求めて、各地で多くの犠牲を出しながらも、不屈のたたかいを続けた。
メディアは、政権批判はおろか抵抗運動の報道すらできなくなったが、たえかねた『東亜日報』記者たちは「自由言論実践宣言」を発表、外部干渉と機関員の出入り等を拒否する。また政府の圧力による広告一斉引き上げという弾圧に対しては「白紙広告」で対抗するなど、一進一退を繰り返しながらも、メディアも“民主争取"のたたかいに参画していった。
また、『朝日新聞』など日本のメディアも、金大中拉致事件や民主化運動の動静を詳しく報じ、韓国メディアの沈黙を補う役割を担い、隣国の痛みに「共感をもって参与」した

朝鮮と日本に生きる――済州島から猪飼野へ (岩波新書) 新書 2015/2/21
金 時鐘 (著)
日本統治下の済州島で育った著者(1929〜 )は、天皇を崇拝する典型的な皇国少年だった。1945年の「解放」を機に朝鮮人として目覚め、
自主独立運動に飛びこむ。南半分だけの単独選挙に反対して起こった武装蜂起(四・三事件)の体験、来日後の猪飼野での暮しなど波乱万丈の半生を語る自伝的回想

570 :吾輩は名無しである:2022/01/05(水) 20:52:02.51 ID:9qfVfVE8.net
竹林はるか遠く―日本人少女ヨーコの戦争体験記
1986 年にアメリカで刊行後、数々の賞を受賞。中学校の教材として採択された感動秘話。
邦訳が熱望されていた名著、待望の日本語版
大戦末期のある夜、小学生の擁子(ようこ・11歳)は「ソ連軍がやってくる」とたたき起こされ、母と姉・好(こう・16 歳)との決死の朝鮮半島逃避行が始まる。
欠乏する食糧、同胞が倒れゆく中、抗日パルチザンの執拗な追跡や容赦ない襲撃、民間人の心ない暴行もかいくぐり、祖国日本をめざす。

半藤一利『ソ連が満洲に侵攻した夏
日本本土が敗戦による落胆と戦争終結の安堵に包まれていた頃、中国大陸の満州は殺戮や略奪のまっただ中にあった。1945年8月9日、日ソ中立条約を破棄したソ連が満州に侵攻、
関東軍総司令部はなすすべもなく退却し、混乱の中で女性や幼児を含む大勢の民間人が見殺しにされた。この悲劇はやがて、国際法を完全に無視した「シベリア抑留」へとつながる。
無条件降伏とソ連の侵攻――。これらを招いた根本には「日本の指導層の無能無策」があると著者は言い切る。
「起きてほしくないことは起こらない」とする裏付けもない楽観主義は、対日参戦を決めていたソ連に終戦の仲介をすがるという絶望的な軍部の決断につながった。

砲撃のあとで (集英社文庫) 文庫 1977/5/20三木 卓 (著)
敗戦で、無法と死に追われる少年の目に、飢えと疾病に曝された世界が焼きつく。芥川賞受賞作「鶸」をはじめ「砲撃のあとで」「曠野」など、戦争の傷あとを鋭い感性で描く表題作含む14編

8月14日の葛根廟事件、8月17日の東京荏原開拓団964名の遭難 (双明子事件)、8月25日の仁義佛立講開拓団400名の遭難 (洮南西方20キロ) とをあわせて、「総省三大遭難事件」、「興安三事件

二日市保養所
ソ連軍などによるレイプ被害に遭った日本人女性(引揚者)に堕胎手術や性病の治療を行った

舞鶴引揚記念館

571 :吾輩は名無しである:2022/01/05(水) 21:05:32.42 ID:9qfVfVE8.net
朝鮮銀行 ――ある円通貨圏の興亡 (ちくま学芸文庫)
植民地政策のもと設立された朝鮮銀行。その銀行券等の発行により、日本は内地経済破綻を防ぎつつ軍費調達ができた。隠れた実態を描く
朝鮮銀行。その営業実態は軍部の大陸侵攻とも深くかかわっており、とりわけ日中戦争期以後の日本の軍費調達に重要な役割を担っていた。国力の乏しかった日本は、日銀券を増発するかわりに、
中国連合準備銀行との預け合など「金融上のやり口」を駆使して、植民地通貨を発行した。これにより内地経済の崩壊を防ぎつつ戦争の継続が可能になったのである

明治10年,西南戦争勃発.その戦費を賄うため,明治政府は不換紙幣を増発した.
 しかし,そのため物価は激昂し,その経済的混乱は,松方正義蔵相が日本銀行を設立して,円銀との兌換券を発行して不換紙幣を整理するまで,収まらなかった.
 その苦い経験から考え出されたのが,植民地にはその中央銀行を置いて,別途紙幣を発行し
,日本円と切り離しておくことで,植民地の有事が日本円に与える悪影響を最小限に抑える「植民地銀行障壁」論であり,それに基いて誕生したのが朝鮮銀行だった.

日中戦争から八年間も戦争を続けることができた背景には…軍需物資だけでなく、通貨も資金も「現地自活」にしたことがある。
日本円で送金された軍事費や投資資金を、中国や南方の占領地では現地通貨で支出し、日本円資金は日本国債の購入に充てて国庫に還流させた。それは架空の預金を基に発行した現地通貨で現地の資源、食糧、
労働力を買うことだから、占領地経済を犠牲にすることになった。この主役が、朝鮮銀行である、という

昭和の迷走: 「第二満州国」に憑かれて (筑摩選書)
破局への分岐点となった華北進出は、陸軍の暴走と勝田主計の朝鮮銀行を軸にした通貨工作によって可能となった。「長城線を越えた」特異な時代を浮き彫りにする。
日中戦争が始まると、戦費の支出を担わされた朝鮮銀行は“カネなんか空中からいくらでも作り出す”「預け合」の仕組みを編み出して、“紙でする戦争”を支えた

572 :吾輩は名無しである:2022/01/06(木) 03:10:55.68 ID:lOf2RFdv.net
けものたちは故郷をめざす 安部 公房 (著)
ソ連軍が侵攻し、国府・八路軍が跳梁する敗戦前夜の満州。敵か味方か、国籍さえも判然とせぬ男とともに、久木久三は南をめざす。氷雪に閉ざされた満州からの逃走は困難を極めた。
日本という故郷から根を断ち切られ、抗いがたい政治の渦に巻き込まれた人間にとっての、“自由”とは何なのか? 牧歌的神話は地に堕ち、峻厳たる現実が裸形の姿を顕現する。人間の生の尊厳を描ききった傑作長編。
満州に育った日本人少年・久木久三は、1945年8月、満州国崩壊の混乱の中、まだ見ぬ故郷・日本をめざす。荒野からの逃走は、
極限下での人間の存在を問う実験的小説であり、サスペンスに満ちた冒険譚でもある。故郷、国家…何物にも拘束されない自由とは何か。人間のあり方を描き出す安部文学の初期代表作(解説=リービ英雄)。

シベリア抑留―未完の悲劇 (岩波新書) 2009年第3回「疋田桂一郎賞
敗戦直後、旧満州の日本人兵士ら約六〇万人がソ連軍に連行され、長期間の収容所生活を送った「シベリア抑留」。
極寒・飢餓・重労働の中で約六万人が死亡したこの悲劇は、
今も完結していない。衝撃的な史料の発見、日本政府への補償要求と責任追及…。過酷な無賃労働を強いられた帰還者らは、「奴隷のままでは死ねない」と訴える。

シベリア抑留 - スターリン独裁下、「収容所群島」の実像 (中公新書) アジア・太平洋賞 特別賞受賞作
第2次世界大戦の結果、ドイツや日本など400万人以上の将兵、数十万人の民間人が、ソ連領内や北朝鮮などのソ連管理地域に抑留され、「賠償」を名目に労働を強制された。
いわゆるシベリア抑留である。これはスターリン独裁下、主に政治犯を扱った矯正労働収容所がモデルの非人道的システムであり、多くの悲劇を生む
第2章 満洲から移送された日本軍捕虜―ソ連・モンゴル抑留
1 日ソ戦争――満洲制圧と日本軍捕虜60万人 2 処遇と送還――「三重苦」と日本人同士の争い
3 抑留の地域差――ハバロフスク地方とモンゴル  4 独立労働大隊――ドイツ軍捕虜体験者との接触
5 戦犯・政治犯とされた長期抑留者
第3章 「現地抑留」された日本人―忘却の南樺太・北朝鮮
1 ソ連軍による南樺太・北朝鮮占領 2 南樺太居留民30万人――「島ぐるみ」抑留
3 北朝鮮居留民と満洲避難者の遭難民化

573 :吾輩は名無しである:2022/01/06(木) 04:47:17.50 ID:lOf2RFdv.net
生き急ぐ―スターリン獄の日本人 (講談社文芸文庫) 文庫 2001/6/1
内村 剛介 (著)
旧満州哈爾浜学院を卒業し、25歳の敗戦直後ソ連軍に不当逮捕されて、11年のラーゲリ生活を体験した著者が、極寒の大地での苛酷な日常と精神の葛藤を逐一記録する。戦争と革命の歴史の巨大なうねりの凝縮された一点に立ち国家と権力悪とに抗して人間の誇りと尊厳を守り通す姿は、ロシア民衆魂の底深さと人類の偉大さ、卑小さを共に示す。ソ連崩壊を予見した識者の20世紀に刻した記念碑的名著

。立花隆『シベリア鎮魂歌 - 香月泰男の世界』
シベリア抑留体験を27年間描き続けた画家・香月泰男に、立花隆はなぜ魅かれていったのか。

574 :吾輩は名無しである:2022/01/09(日) 15:55:37.87 ID:JGVe3g92.net
アジア・太平洋賞特別賞
倭館―鎖国時代の日本人町 (文春新書)
海外への行き来も居住も厳禁されていた江戸期、唯一の例外として朝鮮の釜山に幕府公認の日本人町があった。一〇万坪に及ぶ敷地に四〇〇~五〇〇人の日本人が住んだ、対馬藩管理の倭館である。そこは外交や交易の最前線。朝鮮王朝相手の交渉は悪戦苦闘の連続の上に、
密貿易の企ては跡を絶たない。時には姦通事件が起こり、虎も出る。郊外の散策を楽しむ風流人もいれば、日朝で酒宴の交歓もする…。異文化のただ中での、知られざる倭館の日々を紹介する。

朝鮮・琉球航海記―1816年アマースト使節団とともに (岩波文庫
老松堂日本行録―朝鮮使節の見た中世日本 (岩波文庫)
海東諸国紀―朝鮮人の見た中世の日本と琉球 (岩波文庫)
中世倭人伝 (岩波新書)
倭寇―海の歴史 (講談社学術文庫)

575 :吾輩は名無しである:2022/01/09(日) 17:19:25.32 ID:JGVe3g92.net
第13回開高健ノンフィクション賞受賞作
五色の虹 満州建国大学卒業生たちの戦後 (集英社文庫
日中戦争の最中、満州国に設置された最高学府・建国大学。「五族協和」を実践すべく、日本、朝鮮、中国、モンゴル、ロシアから集められた若者たちは6年間、
寝食を共にしながら国家運営の基礎を学んだ。そして敗戦。祖国へと散った彼らは帝国主義の協力者として弾圧を受けながらも、国境を越えて友情を育み続けた。
スーパーエリートたちの知られざる戦後(解説/梯久美子)

満洲鉄道まぼろし旅行 (文春文庫) 文庫 2002/7/1川村 湊
特急「あじあ号」に乗って、満州全都市と三大温泉を巡る架空旅行記。昭和12年当時の資料を元に書き上げた

異郷の昭和文学―「満州」と近代日本 (岩波新書)川村 湊
文学にとって昭和という時代は何だったのか? 改元を経て,忘却されようとしている昭和の歴史――.だが,文学のアジア・植民地への責任はいまだ明確には問われていない.
戦前から現代までの,様々な文学作品に描かれた異郷の地「満州」の姿をたどることを通じて,壮大な夢と厳しい挫折に織りなされた昭和の精神史を描く.

満洲崩壊―「大東亜文学」と作家たち 単行本 1997/8/1川村 湊
青年時代の激しい抗日運動から一転、「天皇の赤子」となった香山光郎=李光洙、「五族協和」の象徴となった白系ロシア人作家、N・A・バイコフ、名詩「雨の降る品川駅」を「階級的自己批判」した中野重治…
。文献渉猟と現地踏破で「大東亜」を彩った作家たちの実像に克明に迫り、戦後という精神空間の歪みを剔抉する画期的労作。

近代文学の傷痕―旧植民地文学論 (同時代ライブラリー) 1991/6/14尾崎 秀樹 (著)
日本軍隊の直接的暴力は非難されても、アジアの人々の思想と精神に残した爪痕については語られることが少ない。本書は、「満洲」文学、台湾文学をめぐる戦時下の文学者たちの言動を、
確実な資料にもとづいて洗い直し、日本の旧植民地に対する功罪を問い、日本の近代化の帰結としての15年戦争像を構築しようとした画期的な論稿である

576 :吾輩は名無しである:2022/01/09(日) 17:47:49.78 ID:JGVe3g92.net
樹海に生きる (中公文庫) 文庫 1990/7/1ニコライ バイコフ (著)
今世紀初頭の満州東北部。鬱蒼とした森林、不思議にみちた原始のなかに凄息する猟師と動物たち。宿敵どうしが殺しあい、時にはたすけあい、共存する。人間対人間、人間対動物、動物対動物、あらゆる生あるものたちが、密林(タイガー)のおきてのもとに厳粛なドラマを展開する、詩情あふれるバイコフの傑作短篇集

。バイコフの森 北満州の密林物語
原生林の中のさまざまな動植物と、山や河。そこに生きる人々の姿を、深い観照と愛情を込めて淡々と描いた傑作。時代を超越した人と自然の問題を提起。ユーラシア大陸の東の端、北満の密林を舞台に朝鮮人参掘り、砂金や真珠の採取者、
黒貂や鹿の袋角をとる猟師たち、素朴な人々の織りなす物語は人間の本質的なものは何かを教えてくれる

。偉大なる王(ワン) (中公文庫)
誇り高い一頭のシベリア虎の物語。額に王、首すじに大の字の模様をもつ、生まれながらの森林の大王「王」。タラノキやブドウの生い茂るヤブの中で生まれ落ちてから、威厳と力と英知を備えた王者になるまでの一生を、克明に描く長篇。狩を覚えながらの日々の成長。
アナグマ、イノシシ、クマ、アカシカ、そして人間との熾烈な戦い―。季節ごとに変化する森林の美しい描写とともに、野生動物の生態を活写する、動物文学の最高傑作

577 :吾輩は名無しである:2022/01/09(日) 17:57:40.11 ID:JGVe3g92.net
「満洲」の成立―森林の消尽と近代空間の形成― 単行本 2009/11/10
文藝春秋 オール讀物』(2010年9月号、評者:丸谷才一氏)
“……この本は、満州は中国のほかの地域とどう違ふか、なぜ違ふかといふ研究である。七人のいろんな方面の学者(経済学者が多い)による学際的著作で、じつにおもしろい。
いはゆる経済学書とはまるで違ふ。たとえば序章は編者の一人である深尾葉子さんが書いてゐて、「バイコフに捧ぐ」。
わたしはこれを見て何が何だかわからなくなり、え? あのバイコフ? 虎のバイコフ? とびつくりした。……(中略)……著者たちは言ふ。近代満州社会の成立は、商品作物としての満州大豆の成立過程である。
まづ漕運(水上運輸)といふシステムの副産物として華中の木綿の商品生産が満州大豆と結びつき、これに端を発して満州大豆が華南の甘蔗畑にもたらされることになつた。日露戦争のせいで、日本の水田、ヨーロッパの搾油工業、牧畜業と結びついたが、
第二次大戦で衰へることになる。かうして満洲大豆は世界史とかかはりあつた。近代日本が国内の農業生産性を急にあげることができた一因は、満州大豆の粕を水田に入れたことであつた。つまり近代日本の成功 (とまで著者たちは言つてゐないけれど) はどうやら満州大豆のおかげらしい。
まして満州それ自体への作用はすさまじい。満洲の人口爆発も、森林消滅も、県城経済システムの出現も、張作霖政権の成立も、さらには満州国の出現も、みな大豆のたまものであるとこの本の著者たちは説く。いや、満鉄の繁盛だつて大豆のおかげなので、
もしも大豆がなければあんなに利益をあげることができなかつた。たしかに、運ぶべきものがほかにあんまりないのだから、
大豆あつての満鉄であつたといふのは納得できる。わたしはなるほどなあと大きくうなづき、これで幼少のころ以来の疑問がかなり解けたと喜んだ。そして、これはおもしろい共同研究だ、環境問題を含む新しい
特異な角度から近代アジア史を眺望している、彼らが尊敬するブローデルの学風をじつによく学んでゐる、この共同研究の中心となった安冨歩さんといふ学者は
よほど偉い人に相違ない。この本について司馬さんと語りあひたかつたなあと思ひながらわたしは缶ビールを飲み、枝豆(満州大豆にあらず、鶴岡は白山のダダチヤ豆)を口にする。……

578 :吾輩は名無しである:2022/01/10(月) 03:04:16.24 ID:Pa4kQMHw.net
単一民族神話の起源―「日本人」の自画像の系譜 ハードカバー 1995/7/1
小熊 英二 (著)
大日本帝国時代から戦後にかけて,「日本人」の支配的な自画像といわれる単一民族神話が,いつ,どのように発生したか。
 民族の純血意識,均質な国民国家志向,異民族への差別や排斥など,民族というアイデンティティをめぐる膨大な言説の系譜と分析を行う。
EXCERPT: ここでわれわれは、まず二つの事実を確認しなければならない。一つは戦前の大日本帝国は、多民族国家であったということである。
 こんにちでは忘れられがちなことだが、一八九五年に台湾を、一九一〇年に朝鮮を併合していらい、総人口の三割におよぶ非日系人が臣民としてこの帝国に包含されていた。
戦時中の「進め一億火の玉」という名高いスローガンにうたわれた「一億」とは、朝鮮や台湾を含めた帝国の総人口であり、当時のいわゆる内地人口は七千万ほどにすぎない。

「日本人」の境界―沖縄・アイヌ・台湾・朝鮮 植民地支配から復帰運動まで 単行本 1998/7/1
話題作『単一民族神話の起源』から三年。琉球処分より台湾・朝鮮統治をヘて沖縄復帰まで、近代日本の100年にわたる「植民地」政策の言説をつぶさに検証し、「日本人」の境界とその揺らぎを探究する。

579 :吾輩は名無しである:2022/01/11(火) 16:33:09.15 ID:Lz3YyPw+.net
第12回(1990年) サントリー学芸賞・社会・風俗部門受賞
雨森芳洲 (講談社学術文庫) 文庫 2005/2/11
上垣外 憲一 (著)
朝鮮語と中国語を自在に操る対馬藩の儒者に、朝鮮通信使は称賛の言葉を惜しまなかった―。
木下順庵に学び、新井白石・荻生徂徠との交友を通して研鑽された芳洲の思想は、言語哲学に発し、
偏見を排した文化・民族の平等理念へと昇華する。江戸時代、日朝親善の先駆者となり今日的思索を展開しながら、国学の擡頭により忘れさられた思想家が現代に甦る。

580 :吾輩は名無しである:2022/01/12(水) 16:09:41.91 ID:rJnUhk0x.net
古代朝鮮 (講談社学術文庫) 文庫 2004/10/9井上 秀雄 (著)
檀君神話、広開土王陵碑、任那日本府、白村江の戦いと唐との戦争――。中国・日本との軋轢と協調を背景に統一への歩を進めた古代の朝鮮。旧石器時代から統一新羅の滅亡までの朝鮮半島の政治・社会・文化とはどのようなものだったのか。『三国史記』『三国遺事』をはじめとする文献類の精査によって、その実像を鮮やかに復元した古代朝鮮史研究の傑作。
“日本”の視点からのみ“朝鮮”を見る姿勢は誤っている。朝鮮文化は日本文化を説明するためにのみ利用されてはならない。その独立した歴史展開、さらに、古代の東アジア全体の国際関係の中への位置づけ、それをぬきにして
朝鮮古代史への正しいアプローチはないと思う。そして、そうした観点からする歴史的探索・実証の上に、新たなる日本史、新たなるアジア史、さらに新たなる世界史像の形成がなされていくにちがいない

渤海国 (講談社学術文庫) 文庫 2004/4/10
上田 雄 (著)
7世紀末、沿海州、中国東北部、高句麗の故地に建国された渤海は、奈良・平安時代を通じて34回も日本に使節を派遣した。当初、唐や新羅に対する軍事上の連携から始まった交流は、
北方産の毛皮と日本の絹などとの交易が主体となり、華麗な宮廷外交を展開。菅原道真と漢詩の応酬をした大使父子も登場した。200年の交流の実像に、最新の研究をふまえ迫る

581 :吾輩は名無しである:2022/01/12(水) 23:39:38.44 ID:rJnUhk0x.net
クォン・デ もう一人のラストエンペラー (角川文庫) 森 達也 (著)
1951年、杉並区の粗末な貸家で孤独に息絶えた老人・クォン・デ。彼はフランス植民地支配からの祖国解放運動のため、45年前に来日したベトナムの王子であった。
母国では伝説的カリスマであった彼が、その後なぜ一度も帰郷できず、漂泊の日々を送らねばならなかったのか……。
満州国皇帝溥儀を担ぎ出した大東亜共栄圏思想が生んだ昭和史の裏ミステリー

東遊運動」とともに、もうひとつ、ベトナム独立の悲願 のために民族派の秘密結社、維新会のリーダーに推挙された
クオンデ侯(11代維新帝の守 役 を日本に密航させることだった。
クオンデはベトナムを統一した嘉隆帝(ザーロン帝)の直系5代目に当たる。国王の座
に最も近い皇子を亡命させれば、日本も本気でベトナムに目をむけるだろう、というのが潘の読 みだった。

1884年8月、清仏戦争が勃発。清は宗主権を放棄する。
フランスの保護国であったベトナムでは、日露戦争に刺激され、1904年頃、ファン・ボイ・チャウ(潘佩珠)らによって
反仏運動の結社「維新の会」が組織された。1905年、チャウは大日本帝国に渡って武器援助を仰ごうとしたが、
大日本帝国に亡命中だった、清の梁啓超を通じて知り合った犬養毅らから武装蜂起の考え方を批判され、代わって人材育成の重要性を説かれた。
チャウはその忠告を聞き入れ、ベトナムの青年らに日本への留学を呼び掛けた。
科挙に合格していた青年ら200人以上が日本に留学し、この運動は「東遊運動」と呼ばれるようになった。
やがて日本にいる留学生らが反仏運動の結社を組織し活動しだすと、フランス側は留学生の親族を投獄し、送金を妨害するなどして弾圧を行った。
1907年、日仏協約が締結されると、フランスは日本政府に対して留学生の引渡しを要求した。日本政府はその要求には応じなかったものの、1909年には留学生全員を国外に追放している。こうして東遊運動は終焉を迎えた。

582 :吾輩は名無しである:2022/01/15(土) 00:18:37.51 ID:xVKHiuNq.net
紫禁城の黄昏
極東国際軍事裁判では、弁護側より資料として提出されたが、理由を明確にされないまま検察側により却下され、裁判資料とはされなかっ
岩波版で省略された章には、当時の中国人が共和制を望んでおらず清朝を認めていたこと、満州が清朝の故郷であること、紫禁城を追われイギリス公使館とオランダ公使館から
庇護を拒否された皇帝(溥儀)が日本公使館を頼り日本がやむなく助けたこと、皇帝が満州国皇帝になるのは自然なこと、などの内容が書かれている
岩波訳:皇帝が誰かに庇護を求めるとすれば、世界中で一番最後に頼る人物が蒋介石と張学良であることは、あらためていうまでもない
この岩波文庫訳では意味がちょうど反対になってしまっている。つまりthe last(最後の)という単語の意味が理解されていない。
He is the last person to do such thing(彼はそんなことをやる最後の人だ=そんなことは絶対にしない人だ)
「皇帝が庇護を求める場合、誰に頼るとしても、世界中でこの人たちだけには絶対頼りたくないのが蒋介石と張学良だった」

1905年の日露戦争の勝利によるロシア権益の移譲以降、満洲への本格進出の機会を狙っていた日本陸軍(関東軍)と溥儀がその後緊密な関係を持ち始めるきっかけとなるものの、この頃の日本政府及び日本陸軍の立場は、あくまで第一次世界大戦における同盟国であり、
当時も強力な友好国であるイギリス国民であるジョンストンの申し出を受けて、イギリスとオランダが受け入れを拒否した溥儀を一時的に租界内に庇護するだけであり、溥儀との関係を積極的に利用する意思はなかった。
それどころか日本政府は、紫禁城から強制的に退去されたものの当時も中華民国および満洲に強い影響力を持っており、政治的に微妙な立場にいた溥儀を受け入れることが、中華民国に対する内政干渉になりかねないと困惑していた

外交六十年 (中公文庫) 文庫 1990/12/1芳沢 謙吉 (著)
日露国交の回復、宣統帝溥儀の庇護、犬養内閣外相、蘭印交渉、初代の中華民国大使等々…。明治・大正・昭和と、日本の近代から現代まで、
六十余年にわたって激動の歴史に自ら深く関わってきた、一外交官が綴る、生きた日本外交史。また、小村寿太郎、張作霖、蒋介石など、政府要人の的確な人物評も興味深い。

583 :吾輩は名無しである:2022/01/16(日) 13:47:49.19 ID:tf0ixi5P.net
天翔ける倭寇(上)津本陽
平戸の領主の庇護を受けて、大明の沿岸に跳梁する大海賊・王直の手下となった源次郎は、天文十七年(一五八四年)、大量の鉄と硝石を紀伊雑賀の荘に持ち帰り、雑賀鉄砲衆二十五人の若者を連れて、再び平戸へ向かった。
鉄砲伝来直後の乱世のただなか、さまざまな思惑を抱いて大陸へ渡った若者達の夢とロマンと郷愁の情を描いた、海洋冒険時代小説の傑作。
天文二十年(一五五一年)、昌国城を根拠として、浙海を制圧している倭寇三万の大軍団は、寧波、紹興への進攻ののち、小部隊にわかれ、更に突き進んだ。源次郎指揮のもと、大陸の奥深くへと快進撃を続ける雑賀衆は、
やがて王直麾下の倭寇から離脱して、金山を目指すが……。かつてないスケールで描かれた、海洋冒険時代小説の傑作、

中世日本の内と外 (ちくま学芸文庫) 文庫 2013/3/1村井 章介 (著)
「国境」という概念が定着する以前から、東アジア世界にもたしかに領土・領有意識はあった。しかしそれはあくまで権力者の都合によるもので、一般の民衆には大きな意味をなさなかった。日本と新羅の国交が断絶した9世紀、
朝鮮半島南西部を拠点にした海上貿易のドン・張宝高は、日本に唐物の商品を運び、貴族からも大いに喜ばれた。また中国の仏教聖地を訪れるために遣唐使船に同乗した天台僧の円仁は、新羅人の船に乗って帰ってくる。
日朝間の海域では「倭人」が活発な交易を行っていた。境界を軽々とまたぎ、生活していた東アジアの人びとに焦点をあて、境界観の歴史をたどる。
中世倭人伝 (岩波新書) 新書 1993/3/22村井 章介 (著)
日本,朝鮮,中国に囲まれた環シナ海域――そこは人と物の交流が活発に行なわれ,文明伝播の場として歴史の重要な舞台であった.中世には倭寇が跳梁し朝鮮や明との緊張が高まる一方で,倭人たちによる密貿易も拡大してゆく.
国境を縦横に越え,境界の地に跋扈する彼らの活動を,新たに朝鮮の史料を駆使して描き,雄大な中世像を提示する.
倭寇―海の歴史 (講談社学術文庫)
海民集団は、時の政治・外交に介入し、密貿易を調停し、14~16世紀の国際社会の動向を左右した。陸地中心の歴史観を超え、国境にとらわれない「海の視点」から、その実像を浮き彫りにする。

584 :吾輩は名無しである:2022/01/16(日) 17:51:51.80 ID:tf0ixi5P.net
吉川英治文学賞
怒涛のごとく、、白石一郎
鄭成功は、明国海賊の鄭芝龍と日本人・田川マツとの間に1624年、平戸に生まれた。時に、日本では徳川幕府が豊臣家を亡ぼし、
国内を統一し、中国では満州族の侵入のため明の屋台骨が揺らぎ始め、ポルトガルやオランダ、スペインがアジアに植民地を建設。風雲急を告げる東アジアで鄭一族は、次第に一大勢力となる
。1644年、遂に明は滅亡した。明に渡り、科挙に合格した鄭成功は、明に対する忠誠心により亡命皇帝から国姓爺と呼ばれる。父に替わり鄭一族を率いる成功は、抗清復明の旗をかかげ、
南京奪回を目指すも失敗、果して明滅亡は天意なのか? あくまでも清に屈しない成功は、本拠地を台湾に移し戦い続ける。解説・縄田一男

台湾ではオランダ軍を討ち払ったことから、孫文、蔣介石とならぶ「三人の国神」の一人として尊敬されている。

国性爺合戦
近松門左衛門作の人形浄瑠璃のちに歌舞伎化された

585 :吾輩は名無しである:2022/01/16(日) 18:22:50.86 ID:tf0ixi5P.net
最後の遣唐使 (講談社学術文庫)
承和の第十七次遣唐使は、二度の渡航失敗、副使の乗船拒否という前代未聞の事態にも拘らず、政府が派遣を強行、莫大な犠牲を出した。九世紀、連年の飢饉と疫病で疲弊した律令国家は、唐に何を求めようとしたのか。『続日本後紀』や、
随行した僧円仁の『入唐求法巡礼行記』を丹念に読み込み、遣唐大使・副使、政府、僧侶、それぞれの思惑が絡んだ、最後の使節団の苦難の旅路に迫る。

円仁 唐代中国への旅 (講談社学術文庫O・エドウィン・ライシャワー (著)
慈覚大師円仁の著わした『入唐求法巡礼行記』は、日本最古の旅日記で、世界三大旅行記の一つともされる。五台山への巡礼、長安資聖寺での生活、廃仏毀釈の法難。9年半にわたる円仁のさすらいと冒険の旅の記録は、唐代動乱の政治や庶民の生活を克明正確に描写する

中国の山東半島沿岸一帯は張宝高をはじめとする多くの新羅人海商が活躍していたが、山東半島の新羅人の港町・赤山浦の在唐新羅人社会の助けを借りて唐残留に成功

586 :吾輩は名無しである:2022/01/16(日) 18:58:16.93 ID:tf0ixi5P.net
書剣恩仇録しょけんおんきゅうろく〈1〉秘密結社紅花会 (徳間文庫) 2001/4/1
金 庸 (著
清朝が最盛期を迎えた乾隆年間。“滅満興漢”を掲げ、清朝の打倒を目指す幇会紅花会の総舵手于万亭は、死の間際に、養子の陳家洛を後継者に指名する。西域にいた陳家洛を新しい総舵手に迎えるため紅花会の英雄たちは、安西州へ向かう。ところがその途中、于万亭の遺言から乾隆帝の出生にまつわる重大な秘密
を知らされた紅花会屈指の使い手文泰来とその妻駱冰は、朝廷が放った刺客に襲われ、文泰来は深手を負った末に捕らわれてしまう。仲間の救出に乗り出す陳家洛に率いられた紅花会の英雄たち。果たして文泰来を朝廷の手から取り戻すことができるのか? そして乾隆帝が必死に守ろうとする出生の秘密とは?

18世紀、清朝が最盛期を迎えた乾隆年間の中国大陸を舞台に、満州族の清朝の乾隆帝が実は漢族であったという民間伝承(乾隆帝漢人説)と、伝説の美女香妃の逸話を絡めながら、滅満興漢を掲げて清朝に敵対する幇会紅花会と、ウイグル族による反清の悲壮な闘いを描いている。
『書剣恩仇録』は、民族と国家、個人と国家の矛盾が重要な主題となっており、異民族による中国の征服とそれへの抵抗に加え、武林の各門派の抗争や男女間の恋愛などが、壮大な歴史活劇の中に描き込まれており、後の金庸作品の特色の多くが『書剣恩仇録』において既に現れている。
民族間の葛藤が描かれることが多いが、それらの関係は伝統的な中華思想によっては捉えられておらず、諸国家・民族が客観的かつ平等に描かれているのが大きな特徴となっている

1955年、『新晩報』に第1作である『書剣恩仇録』を発表
武俠小説は、かつては低俗な大衆小説として、知識人からは馬鹿にされる傾向があった。だが、深い教養に基づき、明確な歴史観に裏打ちされた金庸、梁羽生、古龍らの作品の登場によって、現在では文学としても高い評価を受けるに至っている

587 :吾輩は名無しである:2022/01/16(日) 19:04:31.92 ID:tf0ixi5P.net
書剣恩仇録〈3〉砂漠の花香妃 (徳間文庫)
炎に飛び込み、命懸けで義兄・文泰来を救出した紅花会の若き幹部・余魚同は、文の妻・駱冰への思いを断ち切れず、出家する。一方、清軍の攻撃からウイグル族を救うべく、
紅花会の英雄らとともに新疆に赴いた陳家洛は、仙女の如き絶世の美少女・カスリーと出会い、愛し合うようになる。カスリーは、やはり陳家洛を慕うウイグル族の美しき知将・ホチントンの妹であった。折りしも、清軍の包囲が始まる…。

588 :吾輩は名無しである:2022/01/16(日) 21:03:47.48 ID:tf0ixi5P.net
にっぽん虫の眼紀行 (文春文庫) 文庫 2001/11/9
毛 丹青 (著
繊細な文章で忘れられた日本の文化と自然の奥深さを再発見した名随筆。週刊朝日(池内紀氏)ほか各紙誌で絶賛! 1999年月刊「神戸っ子」文学賞受賞。NHKラジオ「私の本棚」で朗読
。好奇心溢れる中国青年が、繊細な視線と豊かな感性で、忘れられた日本の自然と文化の奥深さを再発見した紀行エッセイ。虫の眼のように小さな視点から捉えた、ユニークな日本体験記。

「反日」の時代だから『知日』が売れる
反日か、親日か。こんなレッテルは、多くの中国人にとって、あまり意味がない。「打倒小日本」と叫ぶ青年がAKB48に夢中だったりする。
とはいえ、いまの世に、あえて『知日』という名の日本専門月刊誌を中国で出し、「ビジネスとして成り立っている」と言えるのは、すごい。
創刊は、尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件から間もない2011年1月。「反日デモがなければ、『知日』は生まれてこなかった」と話す。反日の嵐の中でこそ、「ありのままの日本」を知りたいという、「知日」市場が広がっていると見た。
制服、猫、鉄道、断捨離......中国人の「虫の眼」で、近距離から、複眼的にとらえた日本のナマの姿を再生し、成功した。見込みは当たった。
逆説的な発言を、もう1つ。「日中関係が一番よかった時期に、『知日』はなかった」。「日中友好」時代の1つの真実をすくい取っている。
1962年、北京出身。ここまでの人生のほぼ半分を日本で過ごし、日本全国を旅したことも。
それにしても、『知日』がなぜ売れるのか。
「いまの日本文化は、とてつもなく大きな拡散力を持っている」。はっとさせられる言葉だった。
読売新聞論説委員杉山 祐之

589 :吾輩は名無しである:2022/01/17(月) 14:59:23.57 ID:hcJdXT2M.net
刀伊入寇 - 藤原隆家の闘い 単行本 2011/6/16
葉室 麟 (著)
時は平安中期、朝廷きっての貴公子でありながら、「さがな者」(荒くれ者)と呼ばれた
藤原隆家は、花山法皇や藤原道長らとの「闘乱」(喧嘩)に明け暮れる日々を送っていた。
その頃、陰陽師・安倍晴明は彼にこう告げた。「あなた様が勝たねば、この国は亡びます」。
道長との政争に破れ、自ら望んで任官した九州・大宰府の地で、隆家は、海を越えて
壱岐・対馬を蹂躙し、博多への上陸を目論む異民族「刀伊」の襲来を迎え撃つ!
清少納言、紫式部らとも交流し、京の雅の世界にも通じつつ、かつてなき未曾有の国難に
立ち向かった実在の貴族の奮闘を、豊かな想像力をからめ織り上げた、雄渾にして絢爛たる
平安戦記エンターテインメント!

590 :吾輩は名無しである:2022/01/17(月) 16:35:42.39 ID:hcJdXT2M.net
風濤 (新潮文庫)井上 靖 (著)1964年(昭和39年)第15回読売文学賞
日本征服の野望を持つ元の世祖フビライは、隣国の高麗に多数の兵と船と食料の調達を命じた。
高麗を完全に自己の版図におさめ、その犠牲において日本を侵攻するというのがフビライの考えであった。高麗は全土が元の兵站基地と化し、国民は疲弊の極に達する……。
大国・元の苛斂誅求に苦しむ弱小国・高麗の悲惨な運命を辿り、〈元寇〉を高麗・元の側の歴史に即して描く

『風濤』の読者は、不気味な微笑をたたえたフビライのまるい、大きな面貌の奥底になにを見るだろうか。外でもない、そこには彼の父祖の血である朔北(さくほく)はもとより
、シナ四百余州を軸にした東アジア全体の空間がかぎりなくひろやかに透けてみえるはずだ
。しかも、その空間は歴史の時間から屹立して、いまや永遠の相を帯びようとしている。そのとき、あたかも幻覚のように、
このひろやかな空間の外側に、はげしく打寄せる波に洗われる断崖をつらねた、ささやかな列島のイメージが、忽焉(こつえん)としてぼくの視界をよぎるのである。
――篠田一士(文芸評論家)

蒙古来たる〈上〉 (文春文庫)
海音寺 潮五郎 (著)
鎌倉時代の中頃、蒙古が日本に臣従を求めてきた。諾否二分した国論に思い悩む若き執権・北条時宗。恭順派の西園寺中納言実兼と北条一門。
赤橋義直と抗戦派の伊予の御家人河野通有は、日本へ逃れて来たペルシアの姫君セシリアを巡り、激しい暗闘を繰り返す。刻一刻と迫る蒙古襲来。緊迫する状況に執権・時宗の決断は如何に
。執権・北条時宗は蒙古に対し抗戦を決断、西国の御家人たちに応戦の準備を下命。一方、赤橋義直は時宗の暗殺を計るが、失敗、中国へ逃亡する。河野通有は独断で、
蒙古の実態を調べるべく、一族とともに中国・高麗へと渡り、幾度もの危機を潜り抜け、時宗に報告する。遂に蒙古は日本に進発。日本の運命は

591 :吾輩は名無しである:2022/01/22(土) 13:20:04.80 ID:WJALNB47.net
蓬莱島余談-台湾・客船紀行集 (中公文庫 う 9-16) 文庫 2022/1/20
內田 百 (著)
台湾はいつでも小鳥が啼いている。お正月に朝顔が咲き出す。まあ一ぺん来て御覧なさい――一九三九年十一月、精糖会社で専務を務める友人に招かれ、鉄路で縦断した台湾紀行をはじめ、日本郵船の嘱託として主宰した船上座談会など、
太平洋戦争開戦前夜の客船周遊記を集成。文庫オリジナル。
〈解説〉川本三郎

台湾侵攻1-最後通牒 (C・Novels 34-138) 新書 2022/1/19
大石 英司 (著)
台湾の西方沖を埋め尽くす中国の大艦隊。ついに台湾本土への侵攻が始まった。一方、人民解放軍が組織した特殊部隊の暗躍により、日本はブラックアウト。
自衛隊OBで組織された〈桜会〉が反転攻勢をかけるなか、闇に沈んだ東京にもミサイルが着弾し……日本・米国・台湾の連合軍は中国の大攻勢を食い止められるのか。
圧倒的なリアリティで直近未来の東アジア情勢を占う大石英司の新シリーズがスタート!

592 :吾輩は名無しである:2022/01/23(日) 00:06:23.33 ID:M4NI5trL.net
吉川英治文学賞受賞
星の衣 単行本 1995/12/1
高橋 治 (著)
沖縄の伝統織物[首里織]と[八重山上布]に生涯を賭ける!

仲嶺汀子は、沖縄に生まれながら、夫を亡くして25年目に初めてエイサーを見た。その感動から亡夫のためのティサージを織り上げた汀子は、久米島での1人の老婆との出会いによって[
首里織]に生涯をかけることになる。また、昭和20年10月、疎開先の熊本で生まれた与那城尚子にとって、沖縄は戦後の復興と共にあった。それは苦い失恋の体験を含むものであったが、備前焼の人間国宝・栗原香次郎の教示により、尚子は[八重上布]の伝統を竹富島の老婆から受け継ぐこととなった。

593 :吾輩は名無しである:2022/01/24(月) 08:25:34.91 ID:LhOCX9oo.net
『香港バリケード、ーーーー若者はなぜ立ち上がったのか』
 遠藤誉、深尾葉子、安富歩 共著、
 明石書店、2015年3月、

 「普通選挙」が行われないことを知ったから始まった
 抗議活動、 大発展をしたが、ある時期から香港市民の
 支持を失ない、79日間の幕を閉じだ。

  香港の社会政治の分析、現地人へのインタビューで
 多面的に考察をする。

594 :吾輩は名無しである:2022/01/24(月) 08:35:43.13 ID:LhOCX9oo.net
『 嫌中論―世界中から嫌われる中国 』
黄文雄【著】、徳間書店 、2006年7月、

"できることなら絶交したい迷惑大国。恫喝、凶悪犯罪、技術盗用、
世界中から嫌われる国、
大気に海洋に公害バラ撒き、人種差別(イスラム系)…、世界が
この国を警戒するこれだけの理由。

595 :吾輩は名無しである:2022/01/24(月) 08:40:17.41 ID:LhOCX9oo.net
名著
「嫌中論―世界中から嫌われる中国 」
 黄文雄【著】、徳間書店 、2006年7月発行、

第1章 世界中で嫌われる中国
第2章 恐るべき中国人の自己中心主義
第3章 凄まじい差別意識と優越意識の実態
第4章 世界に被害が拡大する中国の害毒
第5章 死んでも反省しない中国人
第6章 中国人の末期的な人間不信
第7章 「欲しいものは奪う」という中国人心理
第8章 神よりも金銭信仰に向かう中国人
第9章 だから中国人はどこでも嫌われる
終 章 間違いだらけの対中国(人)戦略

596 :吾輩は名無しである:2022/01/24(月) 13:12:27.91 ID:wcX5y/XN.net
中国の歴史5 中華の崩壊と拡大 魏晋南北朝、、講談社学術文庫
220年の後漢滅亡から隋の天下統一(589年)にいたる大分裂の時代を取り上げる。
前漢・後漢の400年の大帝国は、後漢末期の混乱の中に崩壊し、魏・蜀・呉が争う三国時代を経て、晋の司馬炎による再統一をみるが、
まもなく匈奴・鮮卑・羯・羌など異民族の大侵攻を招いていわゆる「五胡十六国」の大混乱時代に突入する。
華北はやがて鮮卑が建てた北魏が統一し(439年)、東魏、西魏、北斉、北周と興亡を繰り返す。一方、江南には漢民族の王朝である宋に続き、斉、梁、陳と次々に王朝が交替する。胡漢の勢力がたがいにしのぎを削るなかで、
華北では雲岡や龍門の壮麗な石窟寺院が営まれ、江南には建康(現在の南京)を中心に陶淵明、顧ガイ之らで名高い六朝文化が栄える。
この魏晋南北朝時代は、日本列島には邪馬台国や倭の五王が登場し、朝鮮半島には高句麗・百済・新羅が興って、東アジアの「世界秩序」が形成された。その中心をなす「中華」も分裂と融合を繰り返し、
非漢民族が漢化(中国化)するなかで拡大し、新たな中華世界を形作っていったのである。現代に続く中華意識と民族問題を視野に、東アジア世界の秩序の源流へとさかのぼる

鮮卑は、紀元前3世紀から中国北部と東北部に存在した騎馬民族。五胡十六国時代・南北朝時代には大移動で南下して漢族の国々を征服し、中国に北魏、北斉、北周などの王朝を建てた
鮮卑の支配層は漢族を被支配層にして隋と唐を建国した。文字をもっていなかったため、
漢字の苗字を使うことで文献には漢族化されたように記録されているが、これは漢族の記録者の視点であって実際には隋と唐の時代にも鮮卑の支配層は民族の独立性を強く持っていたとされる

597 :吾輩は名無しである:2022/01/24(月) 20:32:22.85 ID:wcX5y/XN.net
小説 琉球処分(上) (講談社文庫) 大城立裕 (著)
清国と薩摩藩に両属していた琉球――日本が明治の世となったため、薩摩藩の圧制から逃れられる希望を抱いていた。ところが、
明治政府の大久保利通卿が断行した台湾出兵など数々の施策は、琉球を完全に清から切り離し日本に組み入れるための布石であった。琉球と日本との不可思議な交渉が始まったのである。
処分官として派遣された松田道之が琉球に突きつけたのは、尚泰(しょうたい)王の上京、清国への朝貢禁止、明治年号の強制など独立どころか藩としての体裁をも奪うものであった。
琉球内部でも立場により意見が分かれ……。「世界で軍隊をいちばんきらうという琉球」がどう対処するのか。
明治4年、全国に廃藩置県が施行された。だが、琉球だけは島津氏支配下の「琉球」の立場と、明・清などに対する独立国「琉球国」の顔を持っていた為、
明治政府にとってその処遇は外交問題をはらむ難問だった。一方、琉球は旧体制を守り、中国との関係を断つ事に強い抵抗を示す。やがて、宮古島民が台湾で殺害された事件をもって、明治政府は台湾へ出兵を強行したが―
明治8年、政府は支配統治の進まぬ琉球藩に松田道之を派遣した。清との外交関係を断絶し、年号の使用統一をはかり、職階制を施行する等の明治政府の意向に服従させる為であった。琉球は、旧体制を保持すべく
藩主・尚泰の上京を拒むなど必死の抵抗をみせる。だが、様々な遅延策に業をにやす明治政府は、ついに処分官、警察官などの軍隊を派遣してきた―。

カクテル・パーティー (岩波現代文庫) 大城 立裕 (著)
米国統治下の沖縄で日本人、沖縄人、中国人、米国人の四人が繰り広げる親善パーティー。そのとき米兵による高校生レイプ事件が起こり、国際親善の欺瞞が暴露されていく―。沖縄初の芥川賞受賞の表題作のほか
オキナワの少年 文春文庫東 峰夫 (著)
沖縄の現実を少年の曇りない眼で捉えた芥川賞受賞作

598 :吾輩は名無しである:2022/01/24(月) 20:40:10.84 ID:wcX5y/XN.net
平林たい子賞受賞
日の果てから (講談社文芸文庫) 大城 立裕 (著)

1945年4月、アメリカ軍沖縄本島に上陸。凄絶な地上線の“地獄絵”の中、逃げ惑う住民。刑務所も遊廓も、そこに縛られる人々も何もかも、
沖縄は死の渦のなかで回転しやがて敗戦とともに浄化される。神女殿内(のろどんち)の家柄である神屋家を絡め、文化、歴史、風土を背景に太平洋戦争末期の沖縄戦を神話的世界にまで昇華させた傑作長篇

599 :吾輩は名無しである:2022/01/24(月) 20:52:34.08 ID:wcX5y/XN.net
<琉球処分とはいったい何か? 明治初期まで沖縄には、琉球王国という独自の国家があった。日本政府は軍事的圧力で琉球王国を解体した。これを琉球処分という。>
<歴史書を読めば、琉球処分の経緯に関する知識を身につけることができる。しかし、知識だけでは、沖縄の人々の心情を理解することができない。そのためには優れた小説を読むことが有益だ。>
――佐藤優 解説より
<沖縄の人々の間に、かつて自らの国家であった琉球王国が存在し、それがヤマト(沖縄以外の日本)によって、力によって滅ぼされたという記憶がよみがえってくる。
そうなると日本の国家統合が内側から崩れだす。この過程が始まっていることに気づいている
東京の政治エリートがほとんどいないことが、現下日本の悲劇である。いまわれわれが直面している危機を認識するために、本書がひとりでも多くの人の手に取られることを望む。>
――佐藤優 解説より

レールの向こう
妻が脳梗塞で救急搬送された。意識が戻り最悪の事態は避けられたが、障害克服のためのリハビリが始まる。そこへ亡くなった文学仲間への追悼原稿依頼が舞い込む。
今は妻を思うことだけを優先しないと恕せない気がして…。夫婦の過去と現在を淡々と描き深い情感をもたらす川端康成文学賞受賞作「レールの向こう」ほか、5編を

600 :吾輩は名無しである:2022/01/25(火) 02:13:51.85 ID:I53zrP6X.net
第19回開高健ノンフィクション賞受賞作
ソ連兵へ差し出された娘たち
1945年夏――。日本の敗戦は満州開拓団にとって、地獄の日々の始まりだった。
崩壊した「満州国」に取り残された黒川開拓団(岐阜県送出)は、日本への引揚船が出るまで入植地の陶頼昭に留まることを決断し、集団難民生活に入った。
しかし、暴徒化した現地民による襲撃は日ごとに激しさを増していく。
団幹部らは駅に進駐していたソ連軍司令部に助けを求めたが、今度は下っ端のソ連兵が入れ替わるようにやってきては、“女漁り”や略奪を繰り返すようになる。
頭を悩ました団長たちが取った手段とは・・・・・・。

《選考委員、全会一致の大絶賛!》
作品は、共同体の「自己防衛」のために女性たちを「人柱」に捧げる「隠された暴力」の柔らかなシステムを浮かび上がらせている点で、極めて現代的な意義を有していると言える。
――姜尚中氏(東京大学名誉教授)

601 :吾輩は名無しである:2022/01/26(水) 01:22:43.68 ID:6eiM2pQV.net
満州唱歌よ、もう一度 単行本
故郷を想う歌、甦るあのとき。産経新聞で大好評を博した「わたしと満州唱歌」から生まれた待望の一冊!唱歌17曲を収録したCD付き
。大正の終わりから昭和にかけて、北原白秋など内地の巨匠や、園山民平に代表される満州在住の音楽家によって作られた満州唱歌。
こうりゃん、ペチカなど満州の土地の匂いあふれる唱歌の源流を辿る。『産経新聞』連載に大幅加筆。

当時の満州では本土と同じ国定の教科書を用いた教育が行われていた(内地延長主義)が、編集部は将来の満州を支える人材を育成するべく、子供たちが満州に親しみを覚えることのできる教材を用いて教育を行おうとした(現地適応主義)。
唱歌集についても、満州の風土は文部省唱歌に歌われている日本の風土とかけ離れており、満州の風土を反映させた歌を掲載したものを制作することにした。こうして作られたのが『満州唱歌集』である
最初期の満州唱歌について、「文部省唱歌よりもずっと西洋音楽に近い感覚をもっていた」
満州の風土が強く反映された歌が多く掲載された。それらの歌にはロバ、やなぎのわた、高粱、高足踊り、馬車(マーチョ)、粉雪、杏の花、山ざし売り、満州に逃れてきた白系ロシア人のパン売りといった
満州になじみの深い風物や、当時の満州の子供たちが盛んに行ったスケート遊び(『わたしたち』)、毎年旧暦の4月中旬に行われた娘々祭(『娘々祭』)などが読み込まれた。
なお、この改定で削除された北原白秋作詞の『ペチカ』は本土の教科書に掲載され、その後の日本において広く親しまれるようになる。同様の作品に、1940年の大改訂で削除された『待ちぼうけ』がある

602 :吾輩は名無しである:2022/01/29(土) 14:25:11.70 ID:7tPeJ/Oc.net
>>37
37 吾輩は名無しである 2012/07/26(木) 23:06:57.96
岩波は『紅楼夢』を復刊をしろ

>>120
121 吾輩は名無しである 2014/11/19(水) 00:14:15.31
英国の漢学者が12年かけて「易経」を英訳

 かつてオックスフォード大学で指導教官などをつとめたDavid Hawkes氏と共に
「紅楼夢」など多くの中国文学の古典を英訳した英国の漢学者、John Minford氏が今月、
米ニューヨークで最新の訳書「易経」を発表した。
1千ページ近くのこの英文書は「易経」六十四卦を詳細に解説した、
同氏が12年かけて完成させた大作だ。米国の僑報が伝えた。

 現在オーストラリアに居住しているJohn Minford氏は新書の出版についての電話取材で、
「易経」に含まれる哲学的な教養、すなわち全てを一つの大きな環境に置いてとらえること、
問題発生の周辺の要因を見ること、またこうした要素を深く反省すること--を評価していると語った。(編集YH)

 「人民網日本語版」2014年11月18日

http://j.people.com.cn/n/2014/1118/c94689-8810715.html

603 :吾輩は名無しである:2022/01/30(日) 13:37:08.12 ID:QG5jrEa+.net
今月、1月15日、北京市中心部の公園に、IOCのバッハ会長の銅像が設置された。

メガネをかけて少し微笑んでいるように見える高さ72センチのブロンズ像は、
中国の著名な彫刻家の袁熙坤さんが数ヶ月かけて製作した。

CCTVで放送された”バッハ像”の制作過程
中国国営テレビで、“バッハ像”の制作過程や由来を紹介するドキュメンタリーが
放送された。
 公園は2008年北京夏季五輪を記念して作られた。
すでに近代五輪の創始者・クーベルタン男爵と、2001年に北京五輪開催が決定
した際の会長だったサマランチ氏、2008年大会時の会長ジャック・ロゲ氏の
銅像がある。

今回の北京五輪にあわせて、“バッハ像”が加えられた。

604 :吾輩は名無しである:2022/02/04(金) 09:47:47.70 ID:7ktimUhU.net
● バッハ会長 と彭帥さんの会談:

国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は2月3日、北京での総会後に
記者会見し、中国の元副首相に性的関係を強要されたと訴えた同国の女子
テニス選手、彭帥さんと北京冬季五輪期間中に会談すると明らかにした。

「これまでのテレビ電話で、彼女は自由に移動でき、家族や友人と過ごして
いるとの説明だった」とし、懸念される軟禁などの可能性には否定的だった。

バッハ氏は「彼女も会いたいとのことだった。調査を望むなら支援するが、
決めるのは彼女で(当初の性被害の主張は)撤回された」と指摘。
 初会談は、コロナ対策として外部接触を遮断した「バブル」の内部になる
とした。 (共同通信;北京)

605 :吾輩は名無しである:2022/02/04(金) 13:18:28.57 ID:gHeXirZk.net
小牟田哲彦
大日本帝国の海外鉄道 第41回交通図書賞奨励賞受賞
日本統治下にあった台湾、朝鮮、樺太などに敷設した鉄道は、どこを通り、どんな列車が走っていたのか。
また、現地の通貨、内地と異なる切符、時差や旅館など、当時の人がどのような鉄道旅行をしたのかを詳しく解説。
概説 「外地」に関する基礎知識
第1章 台湾の鉄道旅行第2章 朝鮮の鉄道旅行第3章 関東州の鉄道旅行
第4章 満州の鉄道旅行第5章 樺太の鉄道旅行第6章 南洋諸島の鉄道旅行

旧日本領の鉄道 100年の軌跡
現存する鉄道遺構の魅力に迫る!
【韓国】日本製車両の宝庫・韓国鉄道博物館の車両徹底解析/韓国で静かなブーム・「簡易駅」の旅/路面電車を訪ねてソウルの博物館めぐり
【北朝鮮】戦前の観光路線・金剛山電気鉄道の名車両が平壌に/赤レンガ駅舎やSL給水塔――地方路線にわずかに見られる鮮鉄の面影
【台湾】豪壮な赤レンガ建築から木造平屋建てまで――大切に使われている日本式駅舎/近代日本の技術の粋を集めて生まれた橋梁・トンネル・扇形機関庫
【樺太】ロシア鉄道の異端児・JRと同じ狭軌路線網/貴重な産業遺産・南部横断線のループ線跡/樺太開拓の先駆けを担った知られざる産業軽便鉄道

鉄馬は走りたい――南北朝鮮分断鉄道に乗る
日本統治時代の朝鮮には半島を貫く鉄道があった。京義線はその一つで、南は釜山と、北は新義州を経て北京や満州と結ばれていた。だが、南北の対立によって、
この京義線だけでなく京元線、東海北部線も分断され、金剛山電気鉄道は姿を消した。これらの鉄道の現状は?かつての姿は?

606 :吾輩は名無しである:2022/02/04(金) 13:29:16.15 ID:gHeXirZk.net
旅行ガイドブックから読み解く 明治・大正・昭和 日本人のアジア観光 小牟田 哲彦 (著)
日露戦争後、明治末からとたんに東アジアへ旅行に行く人が増えて、各種旅行ガイドブックが刊行されてきた。
読み捨てられたそれらのガイドブックを古本で集め、丹念に読み解く作業を続けると、歴史のリアルな実相が見えてくる。
船や鉄道の乗り継ぎ、観光地、旅館、ナイトライフ、通貨、パスポートなど、
現代の旅行客と同じ問題を当時はどうやって解決していたか

帝国領土の朝鮮、台湾、樺太、関東州だけでなく、満州でさえ国内扱い。日本語のみで何ら困ることなく、アジア最強の通貨=日本円だけで何不自由なく旅行でき、
支那大陸でさえ査証どころか昭和12年まではパスポートも不要だったそうな(シェンゲン協定みたい
それまでの形状と異なる円形の通貨が鋳造されるようになり、園貨(円貨)と呼ばれ、字画が多いため、同音の「元Yuan」が代用された定着したという
敗戦後、旧帝国領土をめぐる状況は一変し、海外旅行が自由化されたのは昭和38年になってのことだ。それでもパスポートと外貨による制限は厳しく、むしろ海外旅行は戦前よりも高根の花となってしまった。
外貨事情によって海外渡航が制限されていたのです。外貨の大幅な減少を防ぐためでありました
海外との定期旅客船(一般人でも乗船できる)が就航したのは、1859年(安政6年)のP&O社による上海〜長崎航路
物見遊山は許されず、(観光)旅行に大義名分が必要とされた時代は古くはお伊勢参り(抜け参り)から昭和十年代(戦地跡視察)まで続く。
そして国が推奨した、学生や生徒が満州・朝鮮で戦績をめぐる旅行が「就学旅行」として定着

607 :吾輩は名無しである:2022/02/05(土) 20:35:23.94 ID:PLfQQSVd.net
怪物 単行本 2022/1/31東山 彰良 (著)
1962年、叔父は怪物を撃ったのか?痺れる、興奮する、息を忘れる。
直木賞受賞作『流』はこの小説に結実した!
「主人公・柏山浩平には私自身が投影されています」東山彰良
乗機B-17を撃墜され、毛沢東治世下の敵国に落下した、台湾空軍スパイ。彼は飢餓の大陸から奇跡の帰還を果たす。
そう、これは私の血族の話だ。中国、台北、東京。幾つもの煉獄を遍歴する男と彼をモデルに小説を描く作家──二人の男の運命が交じりあう。恋そして冒険。東山彰良の黄金期を告げる圧倒的長篇

恋々 (徳間文庫) 文庫 2020/9/4東山彰良 (著)
。元引きこもりの高良伸晃十九歳。弁当工場でバイトしながら、三流大学に通っている。教室で、陸安娜という中国人女子学生に恋するが、
安娜に恋心をずたずたに引き裂かれ、中国に短期の語学研修へ。その後、上海で偶然出会ったバイト先の先輩と共に、盗難車移送のため、上海から西安、そして黄土高原の砂漠へと向かう。中国大陸を疾駆する道中、歴史の闇と現実に出会い、辿り着いたのは…。

小さな場所 単行本 2019/11/14東山 彰良 (著)
切なく沁み入る傑作連作集
台北の紋身街は、日本でいえば新宿・歌舞伎町一番街の一角か、あるいは渋谷センター街の裏路地か――世界中のどの街にも必ず一本はあるだろうと思われる、細くて小汚い、猥雑な通りだ。昼間でも夜みたいに暗く、くさくて、洋服店やピアス店、そして刺青店がひしめく。
大人たちは狡くて、いけしゃあしゃあと嘘をつくけど、大切なことも教えてくれる。
この通りで、食堂の息子の「ぼく」は生きている――。少年が見つめる台湾の原風景。東山ワールドの到達点!

608 :吾輩は名無しである:2022/02/08(火) 20:25:58.72 ID:Wp/4116I.net
鳩山由紀夫元首相(74歳)が2月8日、自身のツイッターを更新。
ジャンプ混合団体で高梨沙羅選手が失格となった「スーツ規定違反」に
疑問を投げ掛けた。

 2月7日は、高梨のほか、ノルウェーの2選手、ドイツ、オーストリア
の1選手が規定違反で記録が取り消された。
「スーツ規定違反で10チーム中4チームが失格となるのは選手が可哀想」
と鳩山氏は述べた。

 さらに「素人判断だが、着ているものが違反かどうかはジャンプの前に
分かるのではないか。ジャンプ前にチェックして注意して直させれば良い
ではないか? 見事にジャンプした後失格では試合の興味も半減する」と
違反か否かをチェックするタイミングに異論を唱えた。

609 :吾輩は名無しである:2022/02/08(火) 22:48:02.74 ID:jfZ3aucc.net
松井石根と南京事件の真実 (文春新書)
早坂 隆 (著) 「世界のジョーク集」シリーズは累計100万部突破。「ニューズウィーク日本版」にて連載中
大虐殺の首謀者”として裁かれた軍人は中国を深く愛していた。ついに明らかになる南京戦の全貌──。
折り重なる屍体。過酷な戦場の現実。押し寄せる日本軍に中国軍司令官は逃亡する。軍律に厳しい松井と血気にはやる師団長の確執。中国便衣兵の無法と日本兵の混乱……。その時、南京城内で何が起きたのか? 
南京事件の罪を問われ東京裁判で処刑された松井石根を、中国人は今も「日本のヒトラー」と呼ぶ。著者はこの悲運の将軍の生涯を追いながら、いまだ昭和史のタブーとされる事件全貌の解明に挑む。

610 :吾輩は名無しである:2022/02/08(火) 22:49:20.83 ID:jfZ3aucc.net
「暗黒・中国」からの脱出 逃亡・逮捕・拷問・脱獄 (文春新書) 安田峰俊 (翻訳)
顔伯鈞 (著),
1974年中国湖南省生まれ。本名、顔克芬。中国共産党員。2005年に同党中央党校政治経済学修士課程修了。北京市通州区人民政府で勤務するも、
行政の現場に失望して北京工商大学の副教授に転出。2012年人権活動家の許志永が主宰する非政府組織「公盟」(公民)に加わり新公民運動に参加
10万人を動かした中国最大の民主化勢力幹部 逃亡2万キロの全記録。まさに現代の『水滸伝』だ。
巨額の贈収賄や不正ビジネスが横行する中国共産党、資産隠匿に手を染める高級幹部たち……。腐り切った現体制に業を煮やした共産党若手エリートは、社会問題を考える人々の食事会に参加したのをきっかけに、次第に体制改革運動に身を投じてゆく。
著者らを待ち受けていたのは、国内安全保安局(いわゆる秘密警察)による監視、尾行、盗聴だった。そして逮捕、監禁、拷問すれすれの非人道的な取り調べ……エスカレートする弾圧から逃れるため、彼らは家族も捨てて逃亡を開始する。
中国国内には当局の厳重な監視をかいくぐって民主化シンパたちの地下ネットワークが張り巡らされている。か細い糸をたどって潜伏先を探すが、すぐに当局の包囲網が彼らを追い込む。
逮捕された後、当局の取り調べは熾烈を極める。自白しない著者の前に、妻まで連れてこられ、強烈なプレッシャーをかけられた。運良く獄から出られても、監視の目はつきまとう。
息詰まるようなサスペンスが次から次へとやってくる中、それでも彼らは逃げ続ける。チベット、香港、ミャンマー、タイ……。拠点を移しながら活動を続け、ときおり北京にもこっそり戻り、体制改革へのアピールを続けてゆく。再び捕まったら一巻の終わり。ボロ雑巾のようになるまで人間性を破壊され、闇に葬られる。
祖国の民主化のため、凄まじい人権侵害と闘い続ける英雄豪傑たちの群像。

611 :吾輩は名無しである:2022/02/09(水) 10:53:30.53 ID:qQJEdDju.net
欧亜純白 下 ユーラシアホワイト (集英社文庫) 2013/3/19
大沢 在昌 (著)
チャイナホワイトとは中国を経由して香港からアメリカへ持ち込まれるヘロインのことだ。一九九七年、世界最大のヘロイン輸出ターミナル香港は各国の犯罪組織が盤踞する一大拠点だった。ロシアマフィア、蛇頭、
日本の広域暴力団、そして、麻薬ビジネスを新たに牛耳ろうとする謎の男“ホワイトタイガー“……。激変する麻薬組織の勢力図の中で、台湾ルートを追っていた麻薬取締官三崎は何者かに襲われ拉致された
! ホワイトタイガーなる人物が率いる麻薬密売組織が香港に代わるルートに日本に目をつけ、日本最大の広域暴力団に取引を持ちかけた。三崎は故あって独自にホワイトタイガーの正体に迫ろうとする。
来日したベリコフはホワイトタイガーの情報を求める中国人趙と出会い、同じ目的を持った三人は共闘して世界的な麻薬犯罪の中核に挑んでいくが―

612 :吾輩は名無しである:2022/02/10(木) 18:12:47.82 ID:xWvqCaZn.net
天国の国境を越える―命懸けで脱北者を追い続けた1700日、東洋経済新報社
中朝国境で引き裂かれる親子、1万キロにわたる逃避行、韓国でも続く苦悩…。
ローリー・ペック賞ソニー・プロフェッショナル・インパクト最優秀賞、
モンテカルロ・テレビ祭ドキュメンタリー部門最優秀賞ダブル受賞
ドキュメンタリー番組、待望の書籍化

613 :吾輩は名無しである:2022/02/10(木) 18:48:24.96 ID:xWvqCaZn.net
チャイナ インベイジョン 中国日本侵蝕 (講談社文庫) 文庫 2014/11/14
柴田 哲孝 (著)
北海道が危ない、と主張した大物政治家の突然の死。それから間もなくして中国資本による北海道の土地買収が続々と始まる。一方、尖閣諸島には中国船が我が物顔で侵入。
その陰で高笑いするのは次期主席と目される朱洪平だった。日本を侵蝕していく中国、この先どれだけやられるのか。迫真のクライシスノベル

国境の雪 (角川文庫) 文庫 2015/12/25柴田 哲孝 (著)
2010年冬、北朝鮮の工作員だった崔純子は国家機密と共に脱北、中国に入った。日本の亜細亜政治研究所の工作員、蛟竜はハルビンで純子を保護し、中国からの脱出を図る。
国家機密をめぐって各国の諜報機関が暗躍する中、北朝鮮国家安全保衛部の朴成勇と中国国家安全部の厳強幹は、2人を執拗に追い続ける。
純子が持ち出した国家機密とは、いったい何なのか。日本を目指す壮絶な逃亡劇の果てに待ち受ける、衝撃の結末!

614 :吾輩は名無しである:2022/02/12(土) 09:58:09.00 ID:l7hasMP+.net
海南小記 (角川ソフィア文庫)
大正9年、柳田は九州から沖縄諸島を巡り歩く。日本民俗学における沖縄の重要性、日本文化論における南島研究の意義
をはじめて明らかにし、最晩年の名著『海上の道』へと続く思索の端緒となった紀行文
。南の島々にこそ日本文化の源流があるのではないか。大正九年、九州・沖縄諸島を旅した柳田は、歴史と現実との間を行き来しながら発見を繰り返す。
日本民俗学における南島研究の意義をはじめて示し、最晩年の名著『海上の道』へと続く思索の端緒となった紀行文。

海上の道 (岩波文庫 青 138-6) 文庫 1978/10/16
柳田 國男 (著)
遠い昔、日本民族の祖先たちはいかなる経路をたどってこの列島に移り住んだか。彼らは稲作技術を携えて遥か南方から「海上の道」を北上し、
沖縄の島づたいに渡来したのだ……。ヤシの実の漂着・宝貝の分布・ネズミの移住など一見小さな事実を手掛りに、最晩年の柳田が生涯の蓄積を傾けて構想した雄大な仮説。 (解説=大江健三郎)

日本民族の祖先たちは、どのような経路をたどってこの列島に移り住み、いかなる技術・宗教・習俗を運んできたのか。
表題作のほか、海や琉球にまつわる論考八篇を収載。大胆ともいえる学問的仮説を展開し、後世の幅広い領域に多大な影響を与えた最晩年の名著

615 :吾輩は名無しである:2022/02/13(日) 20:25:57.83 ID:a+G03TWv.net
中国砂漠化の実態 内モンゴル10年記〜
(日本民間放送連盟賞審査員特別賞 第26回坂田記念ジャーナリズム賞受賞作品)
https://www.youtube.com/watch?v=TotCVKF1Pok

天空家族の7年 〜極貧から抜け出したい!〜中国・四川省 標高3,000mの希望〜
(第25回坂田記念ジャーナリズム賞受賞作品)
https://www.youtube.com/watch?v=bHo5nRVIYJU
四川省の山岳地帯にすむ少数民族イ族の家族を7年に渡って追ったドキュメンタリー
。民族の言語イ族語しか話せず中国社会で生きていけない親世代は子どもの教育に全てを賭け、大学

https://www.youtube.com/watch?v=Q97AlmCu52Q
NHKスペシャル 中国新世紀5「“多民族国家”の葛藤」

ウイグル自治区 中国の思惑は?「甦るシルクロードの大地」(第4回日本放送文化大賞近畿ブロック代表作)より再編集
2007年に2ヶ月にわたり新疆を取材
https://www.youtube.com/watch?v=HONiOxmiMyE

616 :吾輩は名無しである:2022/02/13(日) 20:46:22.63 ID:a+G03TWv.net
関口 中国鉄道
关口知宏的中国铁道大纪行
https://www.youtube.com/channel/UCcovQeOt3LVtwbB_TK2pIng/videos

617 :吾輩は名無しである:2022/02/14(月) 13:41:43.39 ID:hCiI+T3m.net
北方謙三
>吉川英治文学賞
>楊家将
宋建国から間もない頃、宋は北方の遊牧民族王朝・遼と燕雲十六州を巡る領土争いを繰り広げていた。宋には楊業の率いる楊家将が、そして遼には白き狼と呼ばれる
名将・耶律休哥があり、激闘を繰り広げる。楊家の人々は一方で、楊家を妬む宋内部の奸臣たちとも戦うのであった。

>血涙 新楊家将
『楊家将』の続編。前作から数年後、遼の将軍となった記憶喪失の男・石幻果(せきげんか)と宋(北宋)の最精鋭・楊家軍の戦いを軸に、石幻果と彼を取り巻く人々や死闘を繰り広げる楊家の一族の悲哀を描く

>司馬遼太郎賞受賞。
>水滸伝
12世紀初頭の北宋末期の中国。皇帝の浪費や官僚の悪政による政治の腐敗が著しく、民の間では怨嗟の声が満ちていた。

>毎日出版文化賞特別賞
>楊令伝
前作『水滸伝』の最後で官軍に敗れた梁山泊が、前作で登場した楊志の子、楊令を頭領に迎えて再起し、生き残った百八星と遺児たちが理想の国づくりの為に戦う。遼の滅亡と金の勃興、方臘の乱といった史実を背景

>岳飛伝
前作『楊令伝』の最後で金と南宋を圧倒しながらも頭領の楊令を喪った梁山泊、兀朮の下で江南への版図拡大を図る金、
宰相の秦檜により組織の再編成が進む南宋がそれぞれの思惑で動く中、楊令との決闘に生き残った岳飛が岳家軍を再編し、再び金との戦いに臨む。

618 :吾輩は名無しである:2022/02/14(月) 13:52:07.28 ID:hCiI+T3m.net
望郷の道〈上〉 (幻冬舎文庫) 文庫 2013/5/17北方 謙三 (著)
時は明治、日本経済勃興期。小添正太は、己の才覚と度胸を武器に真っ直ぐ生きていた。藤瑠〓(い)は、悲壮な覚悟で家業の賭場を守っていた。二人が出会った時、波瀾万丈な運命の扉が開く。
婿養子に入った正太は、商才を発揮し稼業を拡大。だが、その隆盛を妬む者達の陰謀が二人を窮地に陥れる。愛する家族を守るため、正太はある決意を固めるが…。
失意の正太は台湾へ。心に虚無を抱えながらも、日々懸命に働く。そんな正太の前に、海を渡った瑠〓(い)が幼子を連れて現れた。再会を果たし活力を得た正太は菓子屋「七富士軒」を創業し、
商いの世界で熾烈な競争を繰り広げる。やがて頭角を現した正太は、ある想いを実現するために動き出すが―。日本人のものづくりへの情熱を謳いあげた感動巨編

前半は任侠小説なのである
驚いたのは、北方謙三にとって任侠小説という衣装は実に似合っているな、と、このとき初めて気がついたからである。
やがて正太は台湾に渡り、キャラメル工場を経営してその事業に邁進していくから、これは同時に、明治中期の台湾を舞台にした異色の起業小説でもあるのだが
(こちらのディテールも、波瀾万丈で超面白い)、任侠小説に限りなく接近した前半が、忘れがたい。
藤原審爾に『昭和水滸伝』という任侠小説の名作があるが、このジャンルの作品を近年では滅多に読むことがないので、北方謙三が書いてくれないものかと期待したことも思い出す。
任侠小説なんて時代遅れだ、と思っている人はぜひとも本書を読まれたい。これであなたの血が沸き立たないのなら、私も任侠小説の復権は諦めよう。

新高製菓(にいたかせいか)は、日本統治下にあった台湾・台北市に本社を置いていた製菓会社。佐賀県北山村(現在の佐賀市富士町)出身の菓子商森平太郎が創業した。
新高ドロップやバナナキャラメルなどで有名で、戦前は森永製菓、明治製菓と共に三大菓子メーカーとも江崎グリコを加えて4大キャラメルとも言われた

619 :吾輩は名無しである:2022/02/15(火) 12:09:14.74 ID:AKXN3CRH.net
中国人の世界乗っ取り計画 (2010/4/8)河添恵子 (著)
カナダ、フランス、イタリア、アフリカ、オーストラリア、そして島嶼国までが!―中国共産党の移民国策×カネ×無法の三拍子でパワー全開の中国人が、世界中で暴れている。義務なき権利を主張する「傲慢で不誠実で無責任」な彼らの“生態”を報告する

西尾幹二氏推薦!
<ある移民コンサルタントが移民の相談をしに来た中国人に「卒業証明書は?」と尋ねたら、「どこの大学がいいか?明日準備するから」と言われて絶句したという話が書かれている。偽造書類作成は朝飯前のツワモノぞろいの中国人世界である。
中国国内では人民元の偽札問題が日常化している。銀行のATMからも偽札が出る。銀行は回収してくれない。中国の全通貨発行量の20%は偽札だと囁かれている。
 賄賂による無税の収入と不動産と株売買で得た不労所得がメインとなった中国バブル経済で突如成金となった一部富裕層は、先進国に永住権を求めて世界中に飛び出した。彼ら中国人は中国人を信用していないし、中国を愛してもいない。
あらゆる手段で他国に寄生し、非常識と不衛生と厚顔無恥な振る舞いのオンパレード。納税してもいない先進国で、教育も医療も同等の待遇を得ようと、がむしゃらな打算で欲望のままに生きようとする。自国との関係は投資目的だけ。自国の民主化なんかどうでもいい。
私は非社会的な個人主義者である中国人がなぜ現在世界中から恐れられているようなまとまった国家意志を発揮できるのか今まで謎だった。しかしこのレポートの恐るべき諸事実を読んで少し謎が解ける思いがした。法治を知らない民の個々のウソとデタラメは
世界各地に飛び散って、蟻が甘いものに群がるように他国の「いいとこどり」の利益だけしゃぶりつくす集団意志において、一つにまとまって見えるだけである。
「ウソでも百回、百ヶ所で先に言えば本当になる」が中国人の国際世論づくりだと本書は言う。すでに在日中国系は80万人になり、この3年で5万人も増えている。有害有毒な蟻をこれ以上増やさず、排除することが日本の国家基本政策でなければならないことを本書は教えてくれている。>

620 :吾輩は名無しである:2022/02/15(火) 12:55:49.41 ID:AKXN3CRH.net
沖縄と国家 (角川新書)
辺見 庸 (著), 目取真 俊 (著)
だれも傍観者、忘却者であってはならぬ――
沖縄問題は、ヤマトゥが糊塗した欺瞞そのものである。
本質を射貫く眼差しと仮借ない言葉でこの国の歴史と現在を照らし出す徹底討論!
太平洋戦争中、地上戦で20万人以上の犠牲者を出した沖縄。本土復帰しても広大な基地は残され、米軍の起こす事故は後を絶たない。
この連綿と続く構造的沖縄差別のルーツを解き明かし、本土の視線にひそむ欺瞞を仮借なく暴くことで、この国の歴史と現在を照らし出す

621 :吾輩は名無しである:2022/02/15(火) 13:07:57.98 ID:AKXN3CRH.net
流塵 神尾シリーズ4 (集英社文庫) 文庫 1996/3/19北方 謙三 (著)
失踪した男はどこに?辺境の地カシュガルへ足を踏み入れた神尾修二。未開放地区、張りつく公安の眼。厳しい警戒線をどう突破するか。硝煙の大地を敗れざる男たちが駆ける
ボクシングの師・長坂の依頼を受けた神尾修二は、謎の失踪を遂げたウィグル人ボクサーのジューを追って、中国・新疆ウィグル自治区の町・カシュガルへ着いた。
偶然知り合った元北京大学生の陳を案内役としてジューの探索を始める。さまざまな妨害を乗り越え、やっとジューの居所を突きとめるが…。
好評シリーズ第四弾

622 :吾輩は名無しである:2022/02/16(水) 21:09:59.99 ID:rVFHHaB9.net
米国のプロバスケットボールのエネス・フリーダム選手(29歳)が
チャイナのNBA元スター選手・ヤオミン氏から訪中を持ちかけられ、
「ウィグル族の労働収容所に一緒に行ってくれますか?」と答えて
チャイナの人権状況を皮肉った。

フリーダム選手はずっと、チャイナの人権問題を厳しく批判していた人。

623 :吾輩は名無しである:2022/02/16(水) 21:18:17.75 ID:rVFHHaB9.net
>>622
フリーダム選手は、トルコ出身。米国の市民権を取得した時に、名字を
英語の自由を意味する「フリーダム」に改名した。

彼はかねてからチャイナの人権問題を厳しく批判していた。
ヤオ ミン氏の招待については、フリーダム選手は「招待を受ける」と
ツイッターに投稿した。ただし、新彊ウィグル自治区への訪問が前提との
認識を示した。

624 :吾輩は名無しである:2022/02/17(木) 00:46:51.58 ID:jf3T2nwZ.net
岡倉天心は中国文明とインド文明に傾倒し、そのふたつの国の文明から強い影響を受けた日本文明を高く評価し、それら三大文明を東洋文明として、西洋文明とは一線を画しました。逆に福澤諭吉は、日本を含めた東洋文明を、
西洋の「全開」に対して「半開」状態の文明であるとして、軽視致しました。明治維新以降、政府や国民は猫も杓子も「散切り頭を叩いてみれば文明開化の音がする」とばかりに、
日本文明を無視して西洋文明を取り入れることに熱中致しました。福澤諭吉は当然の事として後押し致しましたが、岡倉天心は批判的だったのです。したがって、福澤は中国の儒教思想やインドの仏教などには批判的でしたが、岡倉はこれとは全く逆で、西洋文明の良さを認めつつも、東洋文明の素晴らしさ―西洋文明にはないところ―を強く訴えております。
福澤諭吉が「学問」とは「実学」であると言い、源氏物語などの日本古来の文学や日本の伝統的な墨絵などの絵画や、茶道や禅などの日本古来の文化を軽視したのに対して、岡倉天心はそれらを「日本文明の真髄」であるとして高く評価しています。

625 :吾輩は名無しである:2022/02/26(土) 14:26:15.89 ID:Q02IbYtI.net
第38回「大平正芳記念賞
大陸反攻と台湾―中華民国による統一の構想と挫折― 単行本 2021/9/10
五十嵐 隆幸 (著)
米中両大国のはざまで見落とされてきた台湾の「大陸反攻」をはじめて解明。大陸奪還と中国統一を目標に展開された軍事・外交政策の実像とその変容を、
「蔣経国日記」など最新の資料から浮き彫りにするとともに、今日の東アジア国際政治の最大の焦点となっている台湾海峡危機の全体像を歴史的視野で描き出す

二〇一四年アジア・太平洋賞受賞。
完本 中国再考: 領域・民族・文化 (岩波現代文庫 学術 439) 文庫 2021/11/16
葛 兆光 (著)
古代中国の天下観はいかにして現代中国の世界観へと転じたのか。中国内部での国としてのアイデンティティをめぐる多様な議論を歴史的に考察し、
中国人の民族的感情の淵源を探って好評を博したオリジナル版現代文庫に、「民族」をめぐる論文と、これまでの研究を総括する論文を増補した完本版

愛国とボイコット―近代中国の地域的文脈と対日関係― 単行本 2021/12/3
吉澤 誠一郎 (著)
中国ナショナリズムの実像 ——。時に暴力をともなう激しい対日ボイコットはなぜ繰り返されたのか。たんなる外交懸案の解決でも自国工業の振興でもない、
それぞれの運動が生じた異なる地域事情と利害・思想を詳らかにするとともに、それらが愛国主義へとつながっていくメカニズムを捉えた力作。

626 :吾輩は名無しである:2022/02/27(日) 11:05:12.08 ID:td0gXq3L.net
「縮み」志向の日本人 (講談社学術文庫) 文庫 2007/4/11
李御寧イ・オリョン (著)
あの『菊と刀』と並ぶ 外国人による日本文化論の傑作!
小さいものに美を認め、あらゆるものを「縮める」ところに日本文化の特徴がある。世界中に送り出された扇子、エレクトロニクスの先駆けとなった
トランジスタなどはそうした「和魂」が創り出したオリジナル商品であった。他に入れ子型・折詰め弁当型・能面型など「縮み」の類型に拠って日本文化の特質を分析、“日本人論中の最高傑作”と言われる名著。

ジャンケン文明論(新潮新書)李御寧 (著)
誰も勝たない、誰も負けない、東洋独自の循環型の文明――著者はそれを「ジャンケン文明」と呼ぶ。西洋型の近代文明は、
二項対立の「コイン投げ文明」であった。だが、そこからはもう「衝突」しか生まれてこない。今こそ東アジアが、日本、韓国、中国の新しい関係を携えて、
その独自の文明の豊かさを世界に発するべきではないか……。「拳の文化」をたどり、時代を読み解きながら考える、「共存」のための文明論。

1982年、日本語で書かれて出版された『「縮み」志向の日本人』(学生社)はベストセラーになり、国際交流基金大賞受賞。同書では、
従来の日本の比較文化論が日本と西洋の比較でしかなかったことを批判し、土居健郎の「甘え」概念について、日本独特というが、単に西洋にはないだけで韓国にもそれに相当する語はあると批判した。

627 :吾輩は名無しである:2022/03/01(火) 23:12:46.63 ID:VabHf0IW.net
書名:中国を変えよう
副題:アメリカ議会を動かした証言
著者:楊 建利
ウイグル問題とどう向き合う?
習近平独裁政権の向かう先は?
六・四天安門事件を生き延び、五年余の投獄に耐え抜いた第一級、筋金入りの知性が示す中国民主化への具体的処方箋!
日本は、アジア最強の民主主義国として、そうした同盟の形成に、指導的役割を果たすべきである。
日本はアジア最強の民主主義国であり、もっと自信を持ち、中国を民主化することに、もっと道徳的な責任感を持つべきである。(本文より)

書名:中国から独立せよ
副題:帝國日本と蒙(モンゴル)・蔵(チベット)・回(ウイグル)
著者:小滝 透・解説:久野 潤
世界の命運を賭けた戦争の最中に、内モンゴル・チベット・イスラーム世界に飛び込んだ日本人がいた。
大陸を駆け抜けた男たちが日の丸とともに背負った、私たちの想像もつかない重い重い希望とは……。

628 :吾輩は名無しである:2022/03/06(日) 15:56:20.01 ID:m1aP+kmN.net
大戦勃発〈4〉 (新潮文庫) 文庫 – 2002/3/1トム クランシー

モスクワで、高級売春組織の元締めの車が爆破された。実行犯らしき男たちの溺死体はすぐに発見されたが、犯人も動機も不明。一方米の台湾承認を憤る中国政府は、通商交渉での強硬姿勢を崩さない。
しかし日本人営業マンとして政治中枢に潜り込んだCIA工作員が、前代未聞の情報漏洩システムを完成させていた。再選を果した大統領ライアンは、ついに現れた真の敵に敢然と立ち向かう。
国家財政破綻の危機に瀕した中国は、シベリアで発見された大規模な油田と金鉱を手に入れようと画策を始めた。冷戦後の軍備削減により国境防御が手薄なロシアは、
アメリカと協力してそれに対抗しようとする。CNNを通じて流された北京での聖職者殺害事件は、世界の反中国感情をますます煽ることになった。合衆国大統領ライアンは、狂った国際政治の歯車を回復できるのか。
CIAが北京に確保した情報源〈ゾルゲ〉は、順調に中国中枢部の極秘事項を送ってくる。ロシア対外情報局長官暗殺未遂事件は、中国が陰で糸を引いていたと判明、しかしNATOを仮想敵に
構築されたロシアの軍備は、シベリアを窺う中国にはほとんど無力だ。極端に強硬な中国に米中通商交渉は決裂の危機に瀕し、世界は混迷に向う。窮屈な大統領職の重圧に、禁煙の誓いをしばしば破るライアン。
中国の大軍は北進を続け、ついにアムール川を越えた。阻止すべきロシア国境警備隊の守りはあまりにも薄い。容易な勝利に酔う中国首脳部。しかし彼らは、
米軍最新の無人偵察機がすべてを監視し、詳細な情報分析を行なっていることを知らなかった。そして、米露連合軍と中国空軍の空中戦が始まった―現代戦の実相を描ききる、ジャック・ライアン・シリーズ戦争三部作ついに完結。

629 :吾輩は名無しである:2022/03/07(月) 20:41:43.77 ID:N9YQ+ZL/.net
『コミュニストの聖書「資本論」は読む必要なし。
 労働価値説を前提にした空論。
 前提が間違っていることが、初めからわかる論文を読むのは時間の無駄。
 マルクス「数学論」を読めば、著者の頭の悪さに呆れる 』
 (高橋洋一チャンネル)
 https://www.youtube.com/watch?v=b9XDWhgHgiw

630 :吾輩は名無しである:2022/03/08(火) 09:56:15.50 ID:+gIemisQ.net
第64回毎日出版文化賞受賞
終わらざる夏 上 (集英社文庫) 文庫 2013/6/26浅田 次郎 (著)
1945年、夏。すでに沖縄は陥落し、本土決戦用の大規模な動員計画に、国民は疲弊していた。東京の出版社に勤める翻訳書編集者・片岡直哉は、45歳の兵役年限直前に赤紙を受け取る。何も分からぬまま、
同じく召集された医師の菊池、歴戦の軍曹・鬼熊と、片岡は北の地へと向かった。―終戦直後の“知られざる戦い”を舞台に「戦争」の理不尽を描く歴史的大作、待望の文庫化。
片岡の一人息子・譲は、信州の集団疎開先で父親の召集を知る。譲は疎開先を抜け出し、同じ国民学校六年の静代とともに、東京を目指してただひたすらに歩き始めた。一方、片岡ら補充要員は、
千島列島最東端の占守(シュムシュ)島へと向かう。美しい花々の咲き乱れるその孤島に残されていたのは、無傷の帝国陸軍、最精鋭部隊だった。――否応なく戦争に巻き込まれていく人々の姿を描く著者渾身の戦争文学
1945年8月15日、玉音放送。国民はそれぞれの思いを抱えながら、日本の無条件降伏を知る。国境の島・占守(シュムシュ)島では、
通訳要員である片岡らが、終戦交渉にやって来るであろう米軍の軍使を待ち受けていた。だが、島に残された日本軍が目にしたのは、
中立条約を破棄して上陸してくるソ連軍の姿だった。――美しい北の孤島で、再び始まった「戦争」の真実とは

終戦後の昭和20年8月17日深夜。ソ連は千島、北海道の占領をめざし、千島列島北東端の占守島への侵攻を開始する。この暴挙に対し、日本軍は敢然と反撃。
結果、戦車部隊を率いた池田末男連隊長はじめ約300名の戦死者を出すものの、ソ連軍には約3000名の損害を与え、侵攻を足止めした。
もし、この戦いがなければ、北海道はソ連に占領され、日本の戦後は大きく変わっていたかもしれない。だが奮闘した男たちは、シベリアに送られ、さらに苦闘を重ねることになる

631 :吾輩は名無しである:2022/03/17(木) 10:31:48.92 ID:i/jSMXg5.net
大東亜共栄圏のクールジャパン「協働」する文化工作(集英社新書)
著者: 大塚 英志
「クールジャパン」に象徴される各国が競い合うようにおこなっている文化輸出政策。
保守政治家の支持基盤になっている陰謀論者。
政党がメディアや支持者を動員して遂行するSNS工作。
これらの起源は戦時下、大政翼賛会がまんがや映画、小説、アニメを用いておこなったアジアの国々への国家喧伝に見出せる。
宣伝物として用いられる作品を創作者たちが積極的に創り、読者や受け手を戦争に動員する。
その計画の内実と、大東亜共栄圏の形成のために遂行された官民協働の文化工作の全貌を詳らかにしていく。
全てが戦時下に連なるというのはある意味では正しい。
ぼくは戦後から現在に至る生活や政治や文化のあり方が戦後の基調にあり、その表層をお色直し、コーティングしてきた戦後民主主義が衰退して剥離することで、戦時下の様相が復興したと考える。
そしてそもそも戦時下に設計されたそれら文化創造や政治参加のあり方は良くも悪くも(私見ではより悪く)SNSやオンラインと整合性が高いとも考えられるのだ。
だから本書もまた、ぼくは戦時下の「協働する文化工作」をめぐる諸相を「現在」への極めてベタな批評として語ることにする。
序 章 協働する「文化工作」
第一章 「外地」の「翼賛一家」──戦時下華北地方・日本統治朝鮮の事例を中心に
第二章 満蒙開拓青少年義勇軍と田河水泡・阪本牙城のまんが教室
第三章 上海の文化工作者たち──“女スパイ”と芥川賞作家と偽装映画制作者
第四章 大東亜共栄圏とユビキタス的情報空間

632 :吾輩は名無しである:2022/03/17(木) 17:53:02.09 ID:i/jSMXg5.net
2014年度ブッカー賞
奥のほそ道 2018年5月26日リチャード・フラナガン (著
1943年、タスマニア出身のドリゴは、オーストラリア軍の軍医として太平洋戦争に従軍するが、日本軍の捕虜となり、タイとビルマを結ぶ
「泰緬鉄道」(「死の鉄路」)建設の過酷な重労働につく。そこへ一通の手紙が届き、すべてが変わってしまう……。
 本書は、ドリゴの戦前・戦中・戦後の生涯を中心に、俳句を吟じ斬首する日本人将校たち、泥の海を這う骨と皮ばかりのオーストラリア人捕虜たち、
戦争で人生の歯車を狂わされた者たち……かれらの生き様を鮮烈に描き、2014年度ブッカー賞を受賞した長篇だ。
 作家は、「泰緬鉄道」から生還した父親の捕虜経験を題材にして、12年の歳月をかけて書き上げたという。東西の詩人の言葉を刻みながら、人間性の複雑さ、戦争や世界の多層性を織り上げていく。
時と場所を交差させ、登場人物の心情を丹念にたどり、読者の胸に強く迫ってくる。
 「戦争小説の最高傑作。コーマック・マッカーシーの『ザ・ロード』以来、こんなに心揺さぶられた作品はない」(『ワシントン・ポスト』)と、世界の主要メディアも「傑作のなかの傑作」と激賞している。

レイルウェイ 運命の旅路
タイとビルマ間を往来する泰緬鉄道の建設に捕虜として従事させられたイギリス人将校と当時施設にいた日本人通訳・永瀬隆の姿を描く
真田広之、ニコール・キッドマン

、日本軍は、ビルマに対する陸上補給路を確保して泰緬両国間の交易交通路を開拓し、ビルマ経由の援蒋ルートを遮断し、
インパール作戦を成功させるため、軍用鉄道(泰緬鉄道)を建設した
動員数は、アジア人労働者が約20万人 ー 30万人、連合軍の捕虜約6万2千人 ー 6万5千人とされる。
泰緬鉄道の建設期間中に、約1万6千人の連合軍の捕虜が、飢餓と疾病と虐待のために死亡した
アジア人労働者の死亡数は、裁判で争われていないため明確ではないが、約4万人 ー7万人と推定

633 :吾輩は名無しである:2022/03/19(土) 10:26:18.13 ID:VwCQV5CU.net
経済安全保障リスク 米中対立が突き付けたビジネスの課題 (扶桑社BOOKS)
平井宏治 (著)
江崎道朗氏(評論家)推薦!
製造・軍事覇権をめざし日本や欧米の知的財産をねらう中国、
法規制を厳格化し技術・頭脳流出を防ぐ米国――
米国・中国とビジネスをする日本企業は来るリスクにどう備えるか?

M&Aの現場で、中国が手段を選ばずに軍民両用技術を自国に移転しようとする姿をこの 目で何度も見てきた。こうした実情を目のあたりにして、アメリカと中国との対立経緯や中国での新たな事業リスクを整理した本が必要ではないかと考え、筆を執ることになった。一年前には想像すらしなかったことだった。(あとがきより)
【目次より】
序章 日本の先端技術が中国の軍拡に利用されている
技術の兵器転用を公言する中国人投資家/ダミー会社という手口/外国人の土地買収の制限のない日本 他

第1章 世界の技術を買い漁る中国のシナリオ
目的は世界制覇/人民解放軍空軍将校が書いた『超限戦』理論/外国資本を接収できる国防動員法/全中国人がスパイになる国家情報法/中国の軍民融合政策と智能化戦争/ディスプレイ技術をめぐる見えない戦争/中国軍と関係が深い中国企業リスト/中国人留学生や研究者による技術流出/日本学術会議の矛盾「/中国製造2025」とは 他

634 :吾輩は名無しである:2022/03/19(土) 10:26:52.66 ID:VwCQV5CU.net
第2章 中国の軍民融合政策に呑まれる日本企業
消えゆく日本ブランドのPC/英国諜報機関はレノボを排除/電気自動車は「タイヤのついたスマートフォン」/半導体をめぐる安全保障問題/トヨタがアメリカから制裁される?/中国に電極技術を売り渡した日産自動車/監視カメラ用イメージセンサーを供給するソニー/アメリカの制裁対象企業と密接なパナソニック/英アームの中国子会社を中国に売り渡したソフトバンク 他

第3章 米中の法規制合戦が招くリスク
[第1節 厳格化するアメリカの対中制裁]
中国海洋石油集団とDPワールドによる買収劇/資本移動がなくても申請審査を義務付けた「2019年度国防権限法」/外資による土地所有規制/ECRA(輸出管理改革法)/日本企業が直面する「アメリカ政府との取引停止」/学術界対策を強化した「2020年度国防権限法」/ファーウェイに対するハイテク部品禁輸措置 他
[第2節 中国の輸出管理法の衝撃]
「輸出管理法」成立でアメリカと全面対決/輸出許可制の導入で輸出・投資環境が激変/恣意的な運用への懸念/制裁措置と国外適用の導入

第4章 日本企業の中国ビジネス展望
日本企業の脱中国が進まない理由/改正外為法は日本政府のクリーンヒット/問題を残す「コア業種」の概念/外国人による投資を大幅に規制/イメージで終わらない「脱中国依存」へ 他

635 :吾輩は名無しである:2022/03/19(土) 10:32:47.80 ID:VwCQV5CU.net
米中ソに翻弄されたアジア史 カンボジアで考えた日本の対アジア戦略 単行本( 2020/9/26
江崎 道朗 (著), 福島 香織 (著), 宮脇 淳子 (著)
中国共産党による各国への共産主義浸透工作"は今なお続いている! それは日本にとって決して他人事ではない
大陸に飲み込まれないためにインドシナの歴史から日本人が学ぶべきこととは?
今、気鋭の執筆陣による画期的な“真実のインドシナ史"
カンボジアに行ってみたら……中共の酷さがわかった!!
タイやベトナムほど観光地としても市場としてもメジャーではない、しかし、東南アジアで今現在もっとも中国の植民地化が進み、中国人客があふれているカンボジアを旅した3人の論客がその歴史・政治、ひいては日本と中国について分析と議論を重ね、多角的かつコンパクトにまとめた一冊。
カンボジアを訪れるたいていの観光客が見学するキリング・フィールド、虐殺博物館。 拷問の限りを尽くされ亡くなった、罪なき人々の断末魔が聞こえるような展示に、クメール・ルージュ(カンボジア共産党)の残虐性を伺い知ることのできる場所である。
こうした残忍な「革命」は、中国とカンボジアだけでなく、当時(1970年代)、世界各地で行なわれた。カンボジアは特に、1958年の大躍進政策から文化大革命(1966年~1976年)の頃の中国とおぞましいほどに似ている。拷問のやり方までそっくりであった。
・文化レベルが高く豊かなカンボジアで、なぜポル・ポト派による大虐殺が起きたのか?
・中共の革命輸出がどのようになされたのか。
・カンボジアだけでなく東南アジアすべてにおいて、華僑・華人がどのような役割を果たしてきたのか。
私たちはこれらについてもっとよく知らなくてはいけないと、著者たちは力説する。それは、決して他人事ではなく、今、日本が直面している出来事でもあるからである

636 :吾輩は名無しである:2022/03/20(日) 14:45:26.62 ID:kkZYZ6rn.net
第27回(1991年、平成3年)谷崎潤一郎賞
シャンハイムーン戯曲 井上 ひさし (著)
魯迅は、いまさら言うまでもなく、アジアを代表する世界的な文学者の一人です。たとえば、一九二七年、ノーベル賞選考委員会は上海へ特使を送ってきました。その年の文学賞を受けてくれるかどうか、魯迅の胸中を打診しにきたのです。ところが魯迅は、それから十年とは生きておりませんでした。
そしてここに不思議は、彼の臨終に立ち会ったのが、彼の妻と弟のほかは、みんな日本人だったという事実です。日本を心底憎みながら日本人を心から愛した魯迅。それはこの魯迅とその妻と、彼の臨終に立ち会った四人の日本人の滑稽な、しかしなかなか感動的な物語です。

一週間 (新潮文庫) 文庫 2013/3/28井上 ひさし (著)
井上文学の集大成。遺作にして最高傑作!
シベリア抑留の苛酷な現実。奇想天外な大脱走。スパイMの正体。レーニンの秘密。ドン・キホーテ的抗戦。
スパイMの奸計により逮捕され共産党から転向した小松修吉は、Mを追って満洲に渡り、終戦後、捕虜となる。昭和21年早春。ハバロフスクの日本新聞社に移送された修吉は、
脱走に失敗した軍医の手記を書くよう命じられた。面談した軍医は、レーニンの裏切と革命の堕落を明かす手紙を彼に託した。修吉はこれを切り札にしてたった一人の反乱を始める……。

637 :吾輩は名無しである:2022/03/25(金) 10:57:22.57 ID:GGGQSfeR.net
二〇一四年アジア・太平洋賞受賞
中国再考――その領域・民族・文化 (岩波現代文庫) 2014/2/15
葛 兆光 コー チャオコワン (著)
古代中国の天下観はいかにして現代中国の世界観へと転化したのか。伝統中国の領域はいかにして現代中国の国境となったのか。
中国文化は漢族の文化なのか、複数の文化なのか。中国は西側諸国と文化衝突を起こすのか、国際平和と地域の安定を導くのか。歴史を考察して得られる理性によって
民族主義的情緒を批判し、他国民と敬意をもって共存し、尊重しあう道を探る
好評を博したオリジナル版現代文庫に、「民族」をめぐる論文と、これまでの研究を総括する論文を増補した完本版

中国は❝中国❞なのか 「宅慈中国」のイメージと現実 (東方学術翻訳叢書) 2021/2/8
葛兆光 (著),
「中国」という言葉は、紀元前11世紀に造られた青銅器(酒器)に書かれた銘文「余其宅茲中国、自之乂民」(余は其れ、茲〈ここ〉、中国に宅し、之〈ここ〉自〈よ〉り
民を乂〈おさ〉めん)が初出とされている。それから数千年の歴史が流れ、
「中国」という言葉に様々なイメージが投影され、膨張し続けている。この、日本が、世界が、更には中国自身が理解し難い、「中国イメージ」について、膨大な資料より掘り起こした
歴史的叙述及び周辺地域(日本・朝鮮・欧州など)の視点とその交流史から多角的に描き出し、多面的な「中国」理解に対する一つの方向性を提示したのが『宅玆中国』である。

「中国」とはどの「中国」であるのか。広大な版図を誇るものの非漢民族に支配された元や清であるのか。狭い領土ではあるが漢民族王朝の明であるのか。弱小ではあるが中華民族同一性が形成された宋であるのか。
それとも千数百年も昔の漢や唐であるのか。さらに遡って黄河流域に地理的な「中央の地」として都が造営された周であるのか。人びとがもつ中国と「中国」をめぐるイメージと現実について、
あるいはその同一性について、本書は読む人各自の思考の中で整理する手立てを懇切に教えてくれることであろう。(「訳者解説」より)

葛兆光【講演】伝統的な中国史学における「世界史
https://www.youtube.com/watch?v=L9Zs5st4K-c

638 :吾輩は名無しである:2022/04/01(金) 14:22:23.41 ID:qsPEqIYI.net
ベイジン〈上〉 (幻冬舎文庫) 文庫 2010/4/1
真山 仁 (著)
中国の威信を賭けた北京五輪の開幕直前。開会式に中継される“運転開始”を控えた世界最大規模の原子力発電所では、日本人技術顧問の田嶋が、
若き中国共産党幹部・〓(とう)に拘束されていた。このままでは未曾有の大惨事に繋がりかねない。最大の危機に田嶋はどう立ち向かうのか―。時代の激流と人間の生き様を描く著者の真髄が結実した大傑作。
衝撃的な事故シミュレーションを突きつけられた田嶋と〓(とう)は、徹底的な補強工事を決意し、
最大の障壁である政府の実力者を失脚させることに成功する。不和を乗り越え、“希望”を手に突き進む二人の夢―世界最大の原発から、北京五輪開会式に光は届くのか?中国の暗部と現実を描き、共に生きる希望を謳い上げる一大傑作エンターテインメント


鉄の楽園(新潮文庫) 楡周平 (著)
日本にはまだまだ中国に勝てる武器がある
鉄道×教育を世界に売り込め!明日を志向する痛快企業小説
東南アジアの新興国・R国に、日本が世界に誇る鉄道インフラを売り込め! 四葉商事の相川翔平は、受注競争で中国に負け続きの現状を打破すべく秘策を練っていた。同じ目標を持つ経産省の官僚、
竹内美絵子は、日本の人材レベルの高さに目をつけ、斬新なアイデアを打ち出す。中国に勝つための鍵は、R国の次期首相に立候補したキャサリンだったーー。日本再生を予見する、希望溢れる企業小説

。かつては鉄道の専門学校として名を馳せた海東学園。過疎高齢化のあおりで経営破綻寸前のなか、リゾート開発を目論む中国企業への身売り話が舞い込む。一方、東南アジアの新興国・R国の高速鉄道受注に向け、
中国と熾烈な競争を繰り広げる四葉商事は、莫大な資金力の差で劣勢を強いられていた。その渦中、次期首相候補のキャサリンと面会。「国を変えるのは教育」と説かれ、
ついには海東、四葉、そして経産省を巻き込んだ前代未聞の一大プロジェクトへと発展していく。しかし、その間にも中国による土地の買い占めは着々と進んでいた…。日本の未来を見通す痛快エンタメ企業小説!

639 :吾輩は名無しである:2022/04/01(金) 15:14:43.94 ID:qsPEqIYI.net
東シナ海開戦1-香港陥落 1−8(C★NOVELS) 新書 2020/10/20
大石 英司 (著)
香港陥落後、中国の目は台湾に向けられた。そして事態は、台湾領・東沙島に五星紅旗を掲げたボートが進入したことで動きはじめる!
大石英司、待望の新シリーズ!

香港を黙らせた中国が次に南シナ海、東沙諸島の東沙島への奇襲に動く。一方、バイオ・テロが中国を狙い!?
14億の人民を、ロックダウン!?台湾に戦いを仕掛けた中国。その最中、ウイグルのテロ・グループの魔の手が上海に?

中国と台湾の戦いに〈サイレント・コア〉も巻き込まれていく。水野一曹は南シナ海へ、原田一尉も乗っ取られた客船へ潜入する!

「魚釣島に上陸したのは君がよく知る者たちだ」
《サイレント・コア》隊長・土門に告げられたこの一言で、事態は混乱の一途を辿る――

人民解放軍は魚釣島に歩を進めた。
だがそこには既に台湾軍と日本の民間軍事会社、そして〈サイレント・コア〉の土門も上陸していて?

魚釣島で中国解放軍によって撃墜された、台湾のグラビア・アイドルにして戦闘ヘリ・パイロットである藍志玲の救出に、
日本・台湾連合は辛くも成功した。その作戦で命を落とした岳威倫軍曹の英雄的犠牲を、台湾の谷進強国防相がメディアに発表した頃、
中国の寧波海軍飛行場に極秘の研究機関から若き天才青年が訪れた。彼は、空自に大きく後れをとった空警機と哨戒機にある画期的な改造を加えるためにやってきたのだった……

640 :吾輩は名無しである:2022/04/01(金) 15:16:51.52 ID:qsPEqIYI.net
東シナ海開戦1−8 (C・Novels ) 大石 英司
テロ・グループがMERS変異ウイルスを蔓延させた豪華客船“ヘブン・オン・アース”。アメリカの作戦によりテロリストは一掃されたが、
乗船していた“サイレント・コア”原田拓海一尉の血液検査で意外な結果が出る。その頃、中国軍による南シナ海東沙島奇襲作戦に端を発した東シナ海の戦いは九日目を迎えていた
解放軍はこれまで数度のミサイル攻撃を仕掛けていたが、海上自衛隊のイージス護衛艦がこれを迎撃、飽和攻撃を撃退した。
台湾軍とともに防戦に徹する日本、いたずらに死者を増やす中国軍。しかし、尖閣諸島をめぐる状勢は新たな局面を迎えようとしていた。

ついにシリーズ最終巻。日本列島に未曾有の大混乱が起こる!
中国と激しい戦闘を繰り広げている尖閣諸島・魚釣島への水機団上陸作戦は、人民解放軍の奇策により失敗。多数の犠牲者が出たことを受け、日本では内閣が総辞職し、あの男が10年ぶりに総理の座に返り咲いた。
新総理は早速、〈サイレント・コア〉を率いる土門康平陸将補に容赦なく発破をかける。また、茨城の百里基地では臨時飛行隊が組まれ、アメリカ全土からやってくる“イーグルII"を待ち受けていた。
その頃、成田空港にベトナム人技能実習生の一団が到着した。彼らの正体は、密命を帯びた人民解放軍の秘密部隊であった――。

641 :吾輩は名無しである:2022/04/01(金) 16:12:36.88 ID:qsPEqIYI.net
貞観政要 全訳注 (講談社学術文庫

唐王朝(618-907年)の第二代皇帝にして、王朝の最盛と謳われる七世紀「貞観の治」をなした皇帝・太宗が、広大な版図を治め、王朝を栄えさせるために、
臣下と議論を交わし、ときには痛烈な諫言を受け入れた様を描いたのが、この『貞観政要』
太宗が死して60年余が過ぎ、国史編纂に携わる歴史家の呉兢によって編纂されたこの書物は、唐王朝が変革のときを迎えようとする時代にあって、貞観の治世を手本とするよう、当時の皇帝に上進されたものでした。

□日本人も古代から読み継いだ□
平安時代の日本にも伝わると、以来江戸時代を経て現代に至るまで、統治者の心構えを説く必読書として読まれ続けてきました。
徳川家康も明治天皇も読んだと言われる、「主君のための教科書」です

642 :吾輩は名無しである:2022/04/02(土) 19:17:53.77 ID:cH88o56p.net
蠅の帝国: 軍医たちの黙示録 (新潮文庫) 2013/12/24
帚木 蓬生 (著)
日本占領下の東南アジアに、B29の大空襲を受けた東京に、原爆投下直後の広島に、そしてソ連軍が怒涛のように押し寄せる満州や樺太の地に医師たちの姿があった。
国家に総動員された彼らは、食料や医薬品が欠乏する過酷な状況下で、陸海軍将兵や民間人への医療活動を懸命に続けていた。二十年の歳月をかけ、世に送り出された、帚木蓬生のライフ・ワーク。日本医療小説大賞受賞作

。蛍の航跡: 軍医たちの黙示録 (新潮文庫)
インパール作戦下、抗命によって師団長職を解かれた中将の精神鑑定を行う医師。祖国を遠く離れたシベリアやスマトラ島で、敗戦後を生き抜いた医師。
満州からアジア全域、灼熱の太平洋の島々まで、陸海軍将兵あるところ、かならず軍医たちは存在した。十五名の目に映った戦争、そして生命の実相とは?『蝿の帝国』と共に日本医療小説大賞を受けた著者のライフ・ワーク、完結篇。

643 :吾輩は名無しである:2022/04/05(火) 12:31:41.82 ID:6gAYRfYb.net
第9回大宅壮一ノンフィクション賞受賞作
逆転―アメリカ支配下・沖縄の陪審裁判 (文春文庫) 伊佐 千尋 (著)
昭和39年8月、沖縄宜野港市で2人のアメリカ兵が殺傷され、容疑者として4人の沖縄の青年が逮捕された。
裁判はアメリカ合衆国琉球列島民政府裁判所で陪審裁判によって行われた。この裁判の陪審員に選ばれた著者が復帰前のアメリカ占領下の裁判の矛盾を追求した

沖縄の怒り―コザ事件・米兵少女暴行事件 (文春文庫)伊佐 千尋 (著)
1970年12月、一つの交通事故に端を発し、沖縄コザは騒然となった。住民は米軍兵士による暴行、強盗、殺人事件など相次ぐ不祥事に長年の怒りが一気に爆発、米軍の車を焼き打ち、
基地のゲートに突入、“コザ事件”が起こった。1955年9月、米兵による少女暴行事件で再び沖縄住民は立ち上がった。『炎上』の改訂版。

644 :吾輩は名無しである:2022/04/05(火) 12:32:33.10 ID:6gAYRfYb.net
山本七平賞受賞
「悪魔祓い」の戦後史―進歩的文化人の言論と責任 (文春文庫) 1997/8/1稲垣 武 (著)
過去に目を閉ざす者は現在にも目を閉ざす、という言葉が好きな進歩的文化人たち。だが、自らの「ソ連、中国、北朝鮮礼賛の過去の妄言」には知らん振りをする。
本書は、彼らがなぜ「平気でうそをつく人々」となり、その虚言を反省しないのかといった歪んだ精神病理にまで焦点をあてて解明した名著である
91年末のソ連崩壊で戦後長らく論壇を支配していた進歩的文化人も、遂に引導を渡され、ソ連の道連れとなって歴史の舞台から退場した。
しかしこの検証と論考は、いまさら彼等の言説の非や錯誤をあげつらうのが目的ではない。彼等の現実の推移から遊離した思考がどこから由来し、どこにその歪みの原因があるのかを追究しようと試みたものである。

日本と中国 永遠の誤解、異母文化の衝突
稲垣武 加地伸行
江沢民が来日の際に見せた対日恐喝ともいうべきふるまいに眉をひそめた日本人も少なくないと思いますが、本書は中国哲学の権威である加地伸行氏と
『「悪魔祓い」の戦後史』でおなじみの稲垣武氏との対談形式の中国論です。日中が「同文同種」であるとの誤解が、こうした戦争謝罪問題での行き違いや中国に進出した日本企業の挫折に表れていると鋭く分析しています。
「日本人と中国人ほど、相互に理解しあうのが困難な組み合わせはない」(稲垣)。「つまりは言語の相違だと思うんですね、もっとはっきり言えば、
“言語の相違”が“思考の相違”へつながる」(加地)。戦争謝罪問題や中国に進出した日本企業の挫折する原因が日中間の言語感覚・文化の違いにあることを実証した画期的対論。

645 :吾輩は名無しである:2022/04/05(火) 16:09:09.77 ID:6gAYRfYb.net
モゴール族探検記 (岩波新書 青版 F-60) 新書 1956/9/17梅棹 忠夫 (著)
13世紀初頭ジンギスカンが樹立したモンゴール帝国の版図は、遠く東欧から南ロシアにまで及んだ。その末裔とおぼしき蒙古族の一部がアフガニスタン奥地のどこかにいる――。
この地図にも記録にも残されていない民族を探し求めて、遂にこれをつきとめ、その風習、言語を調査した京大カラコルム・ヒンズークシ探検隊人類学班の貴重な記録

狩猟と遊牧の世界―自然社会の進化 (講談社学術文庫 24) 文庫 1976/6/1梅棹 忠夫 (著)
自然社会から農業社会をへて産業社会と進化してきた今日、地球上にはいまもそれらの社会が展開している。本書は現代社会の基盤を解明するため、
狩猟、遊牧、農耕という3つの生活様式を地球史的規模で位置づけるとともに、旧世界の東北から西南にひろがる乾燥地帯に生活する狩猟と遊牧民の社会に焦点をさだめその起源をさぐる。
ここには豊富な踏査体験のうえにしか構築されえない著者特有の雄大な社会進化史の基骨が提示されている。

646 :吾輩は名無しである:2022/04/05(火) 16:14:53.36 ID:6gAYRfYb.net
岩村忍
「シルクロード・ブーム」の土台を作った功労者の一人として知られている。だが没後もロングセラーとして版を重ねていた『マルコ・ポーロ』(岩波新書)
アフガニスタン紀行 (朝日文庫)
モンゴル帝国のあの壮図を支えた勇者たちの末裔がアフガニスタンに住んでいる。そのチンギザイ族〈チンギス・ハーンに属する者〉を訪ねて8000キロ、
本書は、昭和30年の京都大学カラコルム・ヒンズークシ学術探検の先駆となった踏査報告であるとともに、詩的感動をさそう記録文学である
西アジアとインドの文明 (講談社学術文庫)
西アジアとインドは、過去五千年以上にわたり幾多の戦乱を繰り返してきた。しかもこの地域は、メソポタミヤとインダスという世界最古の文明を二つまで含み、
また、仏教やイスラム教などの世界宗教をはじめとする高い文化の花が開いた。
東洋の発見 (講談社学術文庫
文明の十字路=中央アジアの歴史 (講談社学術文庫
ヨーロッパ、インド、中国、中東の文明圏の彼方で、生き抜いてきた遊牧民たちの領域が中央アジアである。絹と黄金を運んだ悠久の交易路シルクロード。
多くの民族と文化の邂逅と衝突。アレクサンドロス大王とチンギス・ハーンの侵攻……。
仏教・ゾロアスター教・マニ教・ネストリウス派そしてイスラムもこの地を経由した。中央アジアの雄大な歴史をコンパクトにまとめた入門書。
本書は、中国やヨーロッパなどの歴史と関連づけながら偉大な文化圏の実像を総合的に捉える。多民族の錯綜する広大な地域に展開する波乱に満ちた民族興亡の歴史。
は、アメリカの東洋学者ヘンリー・H・ハートの著書『MARCO POLO』(原著1942年刊)の剽窃の疑いが濃いことが当該書の日本語訳刊行時に判明し、以後は重版されていない
世界の歴史 (5) 西域とイスラム(中公文庫) 文庫 1975/1/10
世界の歴史〈19〉インドと中近東 (河出文庫)
従来の西洋中心の史観を排し、今なお苦闘する民族の歴史をアジア人の視座から描く

647 :吾輩は名無しである:2022/04/07(木) 09:30:30.27 ID:zqnBD/+r.net
超巨人・明の太祖朱元璋 (講談社文庫) 1989/11/1堺屋 太一 (翻訳
明の太祖・朱元璋――信長・秀吉・家康の三大英傑をひとりで演じた男の波乱万丈の生涯。その面白さは三国志を凌ぎ、太閤記もはるかに及ばない。
ダメな組織にいても成功するには!不利な状況の中でも勝ち抜くには!超巨人・朱元璋の思想と行動が、あらゆる現代人に大きな勇気と多くの知恵を与える。

明の太祖 朱元璋 (ちくま学芸文庫) 2020/9/12檀上 寛 (著)
疫病と政治的混乱の中、最下層民でありながら皇帝にまで登り詰め、約550年に及ぶ明清王朝の礎を築いた朱元璋。何がこの偉業を可能にしたのか。それは「聖賢と豪傑と盗賊の性格をかね備えていた」と清の智者・趙翼が指摘した資質によるものが大きいだろう。
紅巾軍に身を投じた当初は盗賊の活動をし、地方政権を樹立するとひとかどの豪傑となり、皇帝となってからは諸々の制度を定め聖賢の働きをした。しかしこの三つの性格は時系列ではなく同時に併存していたのであり、
治世中の残忍極まる大粛清も「聖賢」の紛れもない一側面であった。歴史上類を見ない巨人のドラマを、膨大な史料で描き出す。

648 :吾輩は名無しである:2022/04/07(木) 09:31:33.18 ID:zqnBD/+r.net
永楽帝――華夷秩序の完成 (講談社学術文庫) 2012/12/檀上 寛 (著)
簒奪、殺戮、歴史の捏造……。
その果てに築きあげた、中華の<世界システム>。
明朝第三代、永楽帝。甥である建文帝から皇位を簒奪し、執拗なまでに粛清と殺戮を繰り返し、歴史を書き換えて政敵が存在した事実まで消し去ろうとした破格の皇帝。その執念と権勢はとどまるところを知らず、中華の威光のもと朝貢国六〇余をかぞえる
「華夷秩序」を築き上げた。それは前近代東アジアを律しつづけた中華の<世界システム>であった。
彼の確立した体制は、中国国内ばかりか東アジア諸国でも、「近代」以前の社会を規定した。良きにつけ悪しきにつけ、中国の影響を受けつづけた周辺諸国は、彼の時に明朝を中心とした国際秩序に組み込まれ、
その枠組みのなかでの行動を強いられた。(……)東アジアの国際関係を律するシステムの完成は、永楽時代にある

陸海の交錯 明朝の興亡 (シリーズ 中国の歴史) 新書 2020/5/21檀上 寛 (著)
中華と夷狄の抗争、華北と江南の対立、草原と海洋の相克―明の時代とは、このような混沌とした状況に対する解答であった
中国社会の多元性・多様性に対して、一元化・画一化の力学がどのように働いたのか、その顛末がここにある

著者によると、明は清とセットで論じられるのが一般的で、この本は初めての新書版明通史とのこと。明の建国から始まって、明の滅亡で終わる本はないようだ。

649 :吾輩は名無しである:2022/04/09(土) 16:23:20.85 ID:+vfOeamd.net
北天の星、、吉村昭
鎖国令下、ロシア艦が蝦夷地に来襲。五郎治と左兵衛は、オホーツクへ連れ去られた。極寒の地で待ち受けていたのは、貧困と差別、そして言葉と文化の大きな壁であった。
日本へ帰るため逃亡をくわだてるが、いまや故郷は遠い。容赦ない寒気と苦難の旅路が始まった 。大スケールの傑作歴史長編。

中川 五郎治、日本における種痘法の祖
択捉島の漁場の番人を務めていたが、文化露寇文化4年(1807年の際にロシア側の捕虜となりシベリアに送られ、そこで種痘法を身に付ける。ゴローニン事件の際に日本に送還

派遣されたニコライ・レザノフにより行われた通商要求行動の後にロシア側から行われた軍事行動である。それに先だってロシアはエカチェリーナ2世治下の1792年、アダム・ラクスマンを根室に派遣し、日本との通商を要求したが、
江戸幕府はシベリア総督の信書を受理せず、通商要求に対しては長崎への廻航を指示、ラクスマンには長崎への入港許可証を交付した。
文化元年(1804年)、これを受けて信牌を持参したレザノフが長崎に来航し、半年にわたって江戸幕府に交渉を求めたが、
結局幕府は通商を拒絶し続けた。レザノフは幽閉に近い状態を余儀なくされた上、交渉そのものも全く進展しなかったことから、
日本に対しては武力をもって開国を要求する以外に道はないという意見を持つに至り[注釈 1]、また、日本への報復を計画し、樺太や択捉島など北方における日本側の拠点を部下に攻撃させた

間宮林蔵(択捉島で勤務中にこの事件に巻き込まれた

爛熟した化政文化の華が開き、一見泰平にみえる日本であらためて国防の重要性を覚醒させる事件となった
このことは1811年のゴローニン事件の原因となった
国後島で捕縛され、約2年3か月間、日本に抑留された事件である。カムチャツカへ連行された高田屋嘉兵衛の尽力により、事件解決が図られた

650 :吾輩は名無しである:2022/04/09(土) 20:24:53 ID:+vfOeamd.net
黄塵を駆ける著:胡桃沢 耕史
日清戦争を間近にひかえた中国大陸を舞台に、若き日本男児たちの活躍を描く
明治薩長体制の管理を離れ、広大な中国の大地に雄飛した今野頑太ら若き壮士たちは、自らの理想を大陸に実現せんと血と汗を流す。
一方、上海行の船上で知り合った天草の少女・お静は、頑太を慕いながらも、苛酷な運命にもてあそばれて娼館へ売られていった…。
 アジア十億の民衆の平和と幸福を追い求め、日中の交流に全人生を捧げた男たち。その熱血ロマンを壮大なスケールで描いた、傑作冒険小説
。青年たちが夢見た王道楽土は実現できたのか満蒙の荒野に新しい帝国を築き上げようという今野頑太らの理想は列強に囲まれた
日本の厳しい情勢の中で揺れ動き、次第にゆがめられていく。今野の得た幸福とは!

戦乱のシナ大陸に青春の夢を賭けた若き群像日清・日露両戦前夜の大陸.青雲の志に燃える青年たちは,奥地の戦誌情報を求めて各地に散って行った.その極秘機密は,参謀本部の作戦指導を左右する程だった
大陸浪人と呼ばれた青年たちの冒険ロマン.児玉源太郎中将の協力を求められた同志は,馬賊を組織して満洲義軍を創設,日露戦争のさなかの黄塵の中を疾駆しつつ,一人また一人と戦火に散ってゆくのだった.

満洲義軍は、日露戦争中の1904年、ロシア軍の後方攪乱・兵站破壊を任務として満洲の馬賊を集めて創設された特別任務隊である

651 :吾輩は名無しである:2022/04/09(土) 21:22:01.46 ID:+vfOeamd.net
砂の嵐(光文社文庫)胡桃沢耕史
大日本帝国陸軍参謀樋口大尉は軍務怠行の廉で衛戍刑務所入りを宣告された。しかし、それは“ソビエト潜入”の特命を受けた諜報員樋口の擬装行為であった。家族、身内をも欺き中国大陸に渡り、
ソ満国境に潜入した樋口は自由奔放に生きる男リンチンと出会う。第二次大戦の中央アジアを舞台に展開する雄大なロマン!
“ソビエト潜入”の密命を受けた大日本帝国陸軍参謀樋口大尉。彼は、林清ことリンチンをガイドに大陸の奥深くへと入りこんだ。そして、ついに、
ソビエトの対日宣戦布告の情報をつかんだ二人は、北京の司令部へと急ぐ! 直木賞受賞の原点ともいえる第二次大戦の中央アジア。これを舞台に展開する雄大なロマン!

652 :吾輩は名無しである:2022/04/09(土) 22:08:42.75 ID:+vfOeamd.net
動乱の曠野、胡桃沢耕史
始めて、明かにされた、特務機関の秘録。
ロシヤの美姫を盗み出す男、極北の荒野に四十年の流刑生活を送る日本人、亡命のチベット国王、達頼喇嘛と火の出るような恋に燃える女 アフガニスタン革命を指導する快男児!
・第一話 ・・・北極海・コーカサス・・・コーカサスの晩鐘(明治三十九年−大正六年)
・第二話 ・・・シベリヤ・蒙古・・・風来坊と軍事探偵(大正六年−大正八年)
・第三話 ・・・アフガニスタン・・・男児涙あり(昭和二年−昭和四年)
・第四話 ・・・チベット・・・最後の秘教(昭和二十八年−昭和三十一年)

胡桃沢耕史。当時は風俗・冒険小説家として頭角を現したばかりで、この本が単独第2作目
かなり売れた本らしく、その後清水氏はエロと冒険ものを融合させたテイストの小説を連発することになります
この本が出版されたのは1956年10月。1959年三月蜂起〜亡命の2年半前です。奇妙なことに、ラサ脱出〜亡命という展開や、その脱出ルートまで2年半後の事実とよく似ています

物語の冒頭は、東京・築地本願寺を訪れる謎の女性・啓子。彼女が訪れたのは若き僧の部屋。二人はお茶を持ってきた番僧にはわからない言葉で話しこんでいた。
舞台は変わって、1948年の中国北西。内モンゴル貴族・札巴(ジャバ)は二人の妻を伴いチベットへ向かっていた。その第二夫人は、孤児となったところを拾われた日本人・啓子(16歳くらい)。
三人はラサに到着すると若きダライ・ラマ法王に謁見。客人として歓待された。おりしも中国共産党は「チベット解放」を宣言。神降ろしの神託によりチベット側の敗北が予言されると、
ダライ・ラマ法王はラサを脱出(1950年?)。札巴ら三人もこれに従った。
一行からは重臣や軍人たちが次々に脱走。いつの間にか札巴がリーダーとして君臨し、我が物顔に振る舞っていた。一行はネパール入国を拒否され東へ迂回。国境を越えてアッサムへ南下し、ジャングルをさまよう。

653 :吾輩は名無しである:2022/04/10(日) 15:33:30.02 ID:53ZNs3xs.net
街道をゆく 28 耽羅紀行 (朝日文庫) 文庫 2009/2/6
司馬 遼太郎 (著)
ひょっとすると、父母未生以前に、自分はこの耽羅国にいたのではないか──シャーマン、海女、モンゴル馬など、
若いころから思い続けていた古代が息づく島、韓国・済州島を2度のわたって訪れ、韓国と日本の文化の原像を探る。

韓国南端の済州島を、そこを故郷に持つ在日の畏友二人を先達に歩く。日本に押し寄せた蒙古軍が馬を肥やした漢拏山麓の草原をめぐり、
巫人や海女など古層で日本文化とつながる民俗を訪ねる。繰り返し表れるのは、朝鮮史五百年の停滞をもたらした科挙および朱子学への強い批判と、巻き込まれざるを得なかった民衆への哀憐の情。著者による朝鮮(民族)論の集大成の観がある一冊。

街道をゆく 2 韓のくに紀行
「私が韓国にゆきたいと思ったのは、十代のおわりごろからである」―宿願をはたすため、いまだ“日帝支配三十六年”の傷口の乾かぬなかをゆく。
素朴な農村をたどって加羅・新羅・百済の故地を訪ね、「韓」と「倭」の原型に触れようとする旅は、海峡をはさんだ両国の民が、はるかいにしえから分かちがたく交わってきたことを確認する旅でもあった
「朝鮮人は現実よりも観念に興奮する」

炎は流れる(3) 明治と昭和の谷間 大宅 壮一 (著)
「琉球人の基本的性格が“離島性”にあるとすれば、韓国人の場合は、大陸とはなれられない“半島性”にある。
これらと日本を結びつけて、その三角関係を見るということが、第三巻の主たるテーマとなった。
いわば“歴史のルポルタージュ”の見本みたいなつもりで、筆をすすめた次第である」(あとがきより) 沖縄・韓国と日本との関係の歴史的考察に現地旅行の実体験を加え、
事態の変化に対して希望的観測と悲観的観測がともに強く出すぎる日本民族の精神構造上の欠点をさぐる。

654 :吾輩は名無しである:2022/04/10(日) 16:38:31.80 ID:53ZNs3xs.net
太陽は動かない (幻冬舎文庫) 文庫 2014/8/5吉田 修一 (著)
油田開発利権争いの渦中で起きた射殺事件。産業スパイ組織AN通信の鷹野一彦は、部下の田岡とその背後関係を探っていた。目的は機密情報を入手し高値で売り飛ばすこと。
商売敵のデイビッドと謎の美女AYAKOが暗躍し、ウイグル過激派による爆破計画の噂もあるなか、田岡が何者かに拉致された。息詰まる情報戦の末に、
巨万の富を得るのは誰か?産業スパイ“鷹野一彦”シリーズ第1弾!

「AN通信」、表向きはニュースのネット配信を行う通信社である。しかし、裏では機密情報を高値で売り買いする産業スパイのような組織だった。鷹野一彦とその相棒・田岡亮一は、AN通信の諜報員として過酷な日々を送っていた。
ベトナムのホーチミンの病院で、銃撃事件が発生する。数時間後、大型ホテルで旧正月を祝うパーティーが行われていた。客の中には鷹野と田岡、韓国人諜報員のデイビッド・キム、香港トラスト銀行頭取のアンディ・黄と連れの女性・AYAKOの姿があった。パーティーの中
でベトナム政府から南シナ海で新油田が見つかったことが発表される。しかし、なぜか油田に関心があるはずの中国の国営総合エネルギー企業・CNOXはパーティーに参加していない。アンディ・黄も今回の油田計画には関わらないという。鷹野は両者の本当の狙いを探っていた。
鷹野は銃撃事件で撃たれた日本人男性を調べていくうちに、ウイグル過激派によるスタジアム爆破の計画の情報を得る。そんな中、田岡が何者かに拉致されてしまう。AN通信の諜報員たちには、
心臓に近い部分に爆破装置入りのカプセルが埋め込まれている。一定期間連絡が取れない場合は外部に情報を漏らす危険性があると判断され、遠隔操作で起爆装置が作動し、消される運命にあった。

655 :吾輩は名無しである:2022/04/11(月) 14:57:51.48 ID:Lh1MVEuP.net
義経幻殺録。。。井沢元彦 
大正10年春、中国・上海。新進作家芥川龍之介は、源義経“清朝の祖”説を証明するという秘本を求め、上陸した
。ロシア・ロマノフ王家の秘宝・ペルテルブルクの星の行方は?清国再興をもくろむ日本陸軍の黒幕とは?連続殺人と歴史の謎に挑戦する芥川探偵の名推理。
歴史ミステリーの俊英井沢元彦の長編力作

明治の初めには一時期、中国最後の王朝「清」が源義経の末裔であり清の一字は「清和源氏」からとったものとの説

656 :吾輩は名無しである:2022/04/11(月) 21:40:46.72 ID:Lh1MVEuP.net
やきもの文化史: 景徳鎮から海のシルクロードへ (岩波新書) 1989/8/21三杉 隆敏 (著)
火と土が出会い、焼き物ができる。中国の陶工はその素朴な技術を何千年もかけて磨き上げ、傑出した作品を数多く産み出した。それらはまた中国の特産品として世界中に交易され、各地の港跡に散らばる破片は「海のシルクロード」を浮かび上がらせた。景徳鎮を中心に伝統の中国陶磁に秘められたドラマを描き、焼き物文化の世界史的意味を考える。

世界・染付の旅 (新潮選書) 単行本 – 1998/3/1三杉 隆敏 (著)
マイセン、セーブル、伊万里の源流!白地に鮮やかな藍文様―。中国染付磁器の東西交流と、世界の名窯の歴史をたどる焼物紀行
絹に劣らぬ貴重品といわれた中国染付磁器に魅せられ、自ら作り出そうと試みた人々

真贋ものがたり (岩波新書 新赤版
世にあふれる偽物.これらは一体いつ,誰によって,またどうやって作られるのか.30数年来世界中の美術館やコレクターのもとで陶磁器を中心にさまざまな美術品を研究してきた著者が,
あらゆる贋作つくりのテクニック,売り込みの仕方,また社会を揺るがした真贋論争などを体験的エピソードを交えながら紹介し,その中から真贋鑑定の奥義を伝授する.

657 :吾輩は名無しである:2022/04/11(月) 21:48:47.07 ID:Lh1MVEuP.net
小山富士夫
日本の陶磁器研究者・陶芸家で、中国陶磁器研究の大家

徳利と酒盃・漁陶紀行 (講談社文芸文庫
陶磁研究の第一人者の骨董三昧・やきもの話日本陶磁の六古窯の命名や東西の名品研究ばかりでなく自らも作陶をたのしんだ筆者の確かな眼、器を愉しむ心を名随筆で。
表題作や「骨董百話」など14篇を収録。
静かでうれいに満ちた美しさをもつ李朝彫三島扁壷、端正で気品のある中国陶磁の至宝、北宋汝官窯青磁輪花碗、枯淡なうちにほのぼのした
明るさをたたえた信楽の壷、わが愛すべきやきものに寄せた『骨董百話』をはじめ数々の名随筆をのこした陶磁研究の第一人者、小山冨士夫。みずからもすぐれた陶芸家であった、その美への探究心をあますところなく伝える随筆集

658 :吾輩は名無しである:2022/04/12(火) 01:05:16.53 ID:q/fndunj.net
サントリー学芸賞受賞
東アジアの思想風景 単行本 1998/7/24古田 博司 (著)
お互いに理解できそうで結局は好意がすれ違い,「民族」と「国家」が強烈に自己主張する地域,東アジア.日本・南北朝鮮・中国の所謂「儒教文化圏」を中心に,
実際に現場を訪れ,該博な古典知識を踏まえ,アジアの文化生態を考現学風に分析して見せた,含蓄と創意に富んだエッセイ.巷間に拡がる「アジア幻想」への葬送曲
.お互いに理解できそうで結局は誠意が空回りし、「民族」と「国家」が自己主張する東アジア。
日本・南北朝鮮・中国を中心に、文化の生態のさまを考現学風にスケッチし、古典の叡智を踏まえ、ユニークな分析を加えたエッセイ。

読売・吉野作造賞
東アジア・イデオロギーを超えて 単行本 2003/8/1古田 博司 (著)
北朝鮮はいかなる思想で動いているのか。なぜ「カルト化」するのか。日本は本当にアジアの一員なのか。北朝鮮研究の第一人者がアジア思想の真相を解き明かす。
東アジア・イデオロギーの核心に迫る

東アジア「反日」トライアングル (文春新書)
中華思想の本家・中国。小中華の韓国。遊撃隊国家の北朝鮮。彼らの「国是」である反日の起源をたどり、各国の主張を実証的に説得力をもって論破。
東アジアに共生共存の可能性をさぐる。

日本人なら知っておきたい中国人の「嫌韓」 韓国人の「反中」 単行本(ソフトカバー) 2022/4/1古田 博司 (著), 福島 香織 (著)
反日よりもすごい「嫌韓」と「反中」
日本人から見るとウソつきでドロボウの同じ反日国家
中国と韓国がなぜこれほどいがみあっているのか?似て非なる中韓の行動原理を徹底解剖!

659 :吾輩は名無しである:2022/04/12(火) 01:22:34.22 ID:q/fndunj.net
(大平正芳記念賞)
韓国のイメージ』戦後日本人の隣国観 (中公新書)
今日の日本人の韓国像は、一方に文化相対主義的理解があれば、他方に伝統的蔑視があり、イデオロギー的立場から賞賛や沈黙の一方に、若い文化的関心層があって一様ではない。それでは、戦後日本の韓国像はどのように変化してきたのか。
日本の新聞・雑誌・書籍に現われた韓国に関する言説を集め、植民地体験型、贖罪型、イデオロギー型、古代史型、異文化型という五つの関心型に分類して、そのアンビヴァレントな性格の意味を考える。

日本(イルボン)のイメージ―韓国人の日本観 (中公新書) 新書 1998/10/1
多くの日本人には韓国人が今なお日本を怨嗟の目で見つめているかのような思いがある。しかし解放後の韓国においては、隣国に対する愛よりは憎悪の表出の方が容易であったのは事実であるが、このことはもう一つの感情や態度の存在を否定するものではない。
本書は韓国人の日本に対する否定的な眺めや肯定的な眺めが韓国人の心の中にどのように共存し、どのように変化しているのかを多様な引用とともに明らかにしようとするものである。

在日韓国人の終焉 (文春新書) 新書 2001/4/20鄭 大均 (著)
在日韓国人が日本で生活していることに深い意味や特別な意味はない。在日の一世たちは朝鮮半島よりは日本を生活の地として選択したのであり、その子孫である私たちもそれを受容しているだけのことである。つまり、
在日韓国人は「永住外国人」などという宙ぶらりんな存在としてよりは、日本国籍を取得して、この社会のフル・メンバーとして生きていけばいいのであり、そのために必要なら帰化手続きの弊を指摘すればいいのである。
本書は在日が存在理由をなくすために書いた本である
。韓国への帰属意識も外国人意識も稀薄。この不幸な宙ぶらりん状態は帰化で解消しよう、という在日のあり方への真摯な問題提起の書

660 :吾輩は名無しである:2022/04/12(火) 01:27:28.43 ID:q/fndunj.net
在日・強制連行の神話 (文春新書)鄭 大均てい たいきんチョン・テギュン
在日コリアンのほとんどは戦前日本が行なった強制連行の被害者及びその末裔だ、という「神話」がある。この神話は日本社会に広く流布し、今や「常識」にすらなりつつあるが、著者はそれに疑問を呈する。
多くの在日一世の証言を読むと、大多数は金をもうけにあるいは教育を受けに、自らの意志で海峡を越えた様子がみてとれるからである。
著者はこの「神話」がどのようにして拡がり、どう今の日本社会に影響しているかを分析しつつ、その実像に迫る。

韓国が「反日」をやめる日は来るのか 単行本
彼らの「反日」は韓国の事情から生まれたもので、日本人には身に覚えのないファンタジーから成り立っている場合も少なくない。
とはいえ、韓国の「反日」が、自国の中だけでなく国際社会にも影響力を及ぼすほどに膨張している今、日本側もそれをただ無視したり傍観しているわけにもいかなくなった。
「韓国にはそもそもナショナリズムに対する批判が少なすぎる。ナショナリズムを野放しにするということが韓国人にとって危険なことであるという当たり前の議論
をほとんどだれもしていないのである」内省を欠きもはや怪物と化した「反日」ナショナリズムの姿をさまざまな側面から浮き彫りにする

日韓併合期ベストエッセイ集 (ちくま文庫) 文庫 2015/7/鄭 大均 (編集)
日韓併合の時代に、人々はなにを感じ、なにを考えていたのか。印象的なのは、この時代を生きる人々が、自明のことのように、海を越え、それぞれの人生を切り拓く姿であろうか。
私たちはどのような時代に生きていても、「良いひと」に出会い、「美しいもの」に出会うことができる。日韓併合の時代を知ることは今日の日韓関係を理解するにも有益である

661 :吾輩は名無しである:2022/04/14(木) 11:36:51.20 ID:/mtrFwbf.net
海游録・・申維翰(しん ゆはん、しん いかん 訳、姜在彦カン ジェオン
朝鮮通信使の道中日記および、それをベースとして日本の風土・風俗などについて整理した「日本聞見雑録」
単なる観光本でもなければ、外交辞令を並べただけの詩集でもなく、日本の国情把握
「簡にして要をえた叙述」
秀吉を悪とし、家康を英雄とする朝鮮人一般と同じ視点を持っている
李舜臣が露梁海戦で一勝したのは「幸いなるかな」と記している。現状(当時)の日本は総体的に見て家康以来百余年間の平和に浴した、
いうなら平和ボケであるとみている。太平の世に慣れているため、もはや朝鮮に再び攻めてくる可能性はないだろうと結論

世界の都市の物語 7 ソウル、姜在彦

662 :吾輩は名無しである:2022/04/14(木) 21:04:18.65 ID:/mtrFwbf.net
もう日は暮れた (徳間文庫) 1989西村 望 (著)
山の人間の暮しを取戻すため、日本人を皆殺しにしよう」―昭和5年、日本領有下の台湾の霧社という山村で、
原住民たちが日本官憲の差別待遇、強制労働に対して蜂起した。マヘボ社の酋長ダッキス・ルルらは、日本人の首を狩り、
霧社を占領した。しかし、日本は軍隊を動員し、鎮圧をはかった―“霧社事件”といわれるこの事件の背景を克明に追いながら、被圧迫民族の悲しみと殺戮の惨劇を描いた力作長篇。

霧社事件(むしゃじけん)とは、1930年(昭和5年)10月27日に
台湾の日本統治初期においては清朝統治時代の隘勇制度が踏襲され、原住民族の隔絶・封じ込めが図られたが、
1906年に佐久間左馬太が台湾総督に就任すると、山林資源などを求めて理蕃事業が本格的に開始された。
台湾総督府は長期に亘る武力制圧の末に1915年には全域の原住民を支配するに至る。原住民に対しては大量の警官を通じた
高圧的な統治を行う一方で、教育による同化が進められ、伝統的な文化・習俗は禁じられた

台湾映画:『セデック・バレ』 2011年

台湾における抗日武装闘争は1915年までに、後の霧社事件を除いてほぼ終息したが、その後は主に日本に留学した台湾人知識人が主体となり、
様々な自治要求運動、農民運動、労働運動、社会主義運動といった非武装社会運動が展開された

西来庵事件以降、台湾島人は日本の圧倒的な統治力により武力反抗の選択肢を奪われ[12]、また台湾島人の有力者層は新たに日本から経済的、社会的地位を
保証される一方で経済的には日本側への従属を強いられ、政治的権利は極めて限られていた[13]ため、台湾島人の中で武力によらない、
また日本からの独立を謳わない形での改良主義的な政治・社会運動が展開されることになった

663 :吾輩は名無しである:2022/04/15(金) 11:17:56.37 ID:JnucTbd7.net
脱北航路 単行本 2022/4/13
月村 了衛 (著)

祖国に絶望した北朝鮮海軍の精鋭達。45年前、島根の海岸で拉致された日本人女性。
彼らを乗せた潜水艦が辿る壮絶な運命とは?「お父さん、お母さん……日本に帰りたいよっ」

北朝鮮の陸海空軍による大規模軍事演習。国の威信をかけたこの行事で、桂東月(ケ・ドンウォル)大佐は潜水艦による日本への亡命を決行した。
しかも、拉致被害者の女性を連れて--。だが、そんな彼らを朝鮮人民軍が逃すはずがない。特殊部隊、爆撃機、魚雷艇、対潜ヘリ、コルベット艦、そして……。
息つく間もなく送り込まれる殲滅隊の攻撃をくぐり抜け、東月達は日本に辿り着けるか? 極限状況ゆえに生まれる感涙の人間ドラマ。超弩級エンターテインメント!

664 :吾輩は名無しである:2022/04/16(土) 21:46:53.15 ID:Xy6jWIz8.net
・第25回「サントリー学芸賞」(思想・歴史部門)
・第15回「アジア・太平洋賞特別賞」
沖縄問題の起源―戦後日米関係における沖縄 1945-1952単行本 2003/6/23
ロバート・D・エルドリッヂ
戦後日米外交の焦点となり、今日なお日米関係の棘となっている沖縄問題の原点を、政治・外交史の分野からはじめて包括的に解明した画期的成果。戦後沖縄の運命を決定づけた講和条約第3条とは何であったのか?
信頼の置ける記述により沖縄問題への確かな視点を示す。 (著者は本書にも収載の 「サンフランシスコ講和条約と沖縄の処理 —— 「潜在主権」 をめぐる吉田・ダレスの 「交渉」」により読売論壇新人賞最優秀賞を受賞。)
沖縄はいかにして戦後問題の集約点となったのか?日米の関係者へのインタビューや膨大な新資料に基づき、戦後沖縄の地位を決定付けた講和条約第三条の形成過程をはじめて本格的に解明、沖縄問題を考える確かな視点を示す。

だれが沖縄を殺すのか 県民こそが“かわいそう"な奇妙な構造 (PHP新書)
いまの沖縄は、あまりにおかしい。このままでは、日本の民主主義は沖縄から破壊されかねない。メディアは「日本への憎悪」や「琉球独立」を
煽るような記事を掲載し、活動家(県外からきている人も多い)は地元住民を脅えさせるほどのヘイトスピーチや暴力的な抗議活動を繰り返し、政治家や学界も事実に基づいているとは言い難い言論を展開する
オキナワ論 在沖縄海兵隊元幹部の告白 (新潮新書)

665 :吾輩は名無しである:2022/04/18(月) 18:31:20.36 ID:8LDwSrPS.net
元寇 (講談社文庫) 伴野朗 (著)
チンギスハーンの再来である英雄フビライは、果たして黄金の国・ジパングの夢にとりつかれたのか!? 
モンゴル平原に興った史上最強の騎馬帝国・元が、日本を襲い蹂躙せんとす

南海の風雲児・鄭成功 (講談社文庫
明朝末期の海商を父に、そして日本人を母に持った鄭成功は、海上貿易の巨利を背景に、父を屈伏させた清朝と対決する。
厦門を奪って拠点にし、また台湾を占拠していたオランダを追放して、台湾解放もなし遂げた。だが、彼の願った明朝の復活は、夢に終る。

九頭の龍 (講談社文庫
フランスの造船所から日本へ曳航中の新造軍艦「畝傍うねび」は、明治政府の大きな期待を背負っていた。対立する清国の強力軍艦にも
太刀打ちできる装備を誇るのだ。だがシンガポールを出航したあと、この艦の消息は絶えた。折しもインドシナ半島には戦雲がたちこめている
フランス統治下のベトナム。政府は民族独立を掲げる神出鬼没のゲリラ〈九頭の龍〉に手を焼いていた。彼ら一味を殲滅せんとする仏大佐メニュリーは作戦「オペラシオンU」を計画、
伝説的な工作員モンギランを起用する。“U”とは一体何を意味するのか?一方、日本帝国海軍は新鋭巡洋艦「畝傍」を仏造船所に発注、軍備増強を目論む。それを阻止せんとする清国工作員…

666 :吾輩は名無しである:2022/04/18(月) 18:57:58.83 ID:8LDwSrPS.net
さまよえる湖の伝説 (祥伝社文庫 伴野朗
大学で古代西域史を教える古賀恭は、古本屋で、『大谷シルクロード探険隊』隊員の手記を偶然見つけ、エッセイを発表した。
大谷探険隊とは明治35年から大正3年の間に同地研究踏査のため、3度にわたり派遣された探険隊である。
しかしこの手記発見が、彼を日米中ソのSDIを巡る非情な謀略戦に巻き込む原因となった…。手記の秘密とは?いったい
シルクロードに何があるのか?さまよえる湖ロプノールに材を採り、壮大なスケールで詩情豊かに描く冒険ロマンの傑作

毛沢東暗殺 (祥伝社文庫)
1971年、毛沢東の後継者だった林彪が反毛クーデターに失敗、モンゴルで墜落死した。世に言う「林彪事件」である。かつて新聞記者として公式発表に疑問を抱いていた杉江は、
18年の時を経て北京へ飛び、公安の執拗な追跡をかわしつつ取材を開始した
「林彪ノート」の存在を知る。世情は天安門事件へと激動し、北京、上海、香港へと真相を追う杉江がつかんだ驚愕のもう一つの事件とは…。

傾国伝――島原の乱が明国滅亡を呼んだ (祥伝社文庫)
小西行長の遺臣森宗意軒は、幕府のキリシタン弾圧に対抗し、“神の王国”を誕生させるための一計を講じた。それが、明の兵部侍郎(国防次官)馬士英との密約であった。
そのための保障として天草四郎の妹まどかを人質に差し出したのだった。かくて、島原の乱は勃発した。が挙兵は失敗し、乱終焉から6年、明もまた滅亡への道を辿った…。

Kファイル38 (講談社文庫
朝鮮戦争の始まる直前の昭和25年、鳥取の日本海の砂浜に、韓国からの密入国者らしい男の死体が上がった。男が身につけていた文書は、GHQを驚愕させる、秘密文書Kファイル38! 
一方ソウルでは、若い日本人歴史学者・林田の妻・真姫が謎の失踪、はたして彼女は何を目撃したのか? そして妻を探す林田に奇怪な事件が襲いかかる

トウ小平の遺書
巨星・とう小平が遺書を残した!天安門事件を謝罪し、華南の経済的独立を認めると!江沢民体制を揺るがしかねないこの遺書の真偽は?追放された人民解放軍一級狙撃手
、天安門事件の美しき民主派リーダー、香港の大富豪、台湾の凄腕工作員、アメリカの天才情報分析官をまきこんで、香港返還記念式典で何が起きるのか!?

667 :吾輩は名無しである:2022/04/18(月) 19:12:59.35 ID:8LDwSrPS.net
北京の星 (光文社文庫)
1971年3月、世界的なスクープを握ったという先輩記者・秋尾が殺された。スクープとは何か?
謎の解明にのりだした中央新聞香港支局長・仁志広だが、彼もまた命を狙われる。対米接近を決意した周恩来、訪中をもくろむキッシンジャー。米中接触を阻止したい台湾…。仁志は、熾烈な権力浄いの中心へと、次第に巻き込まれていく

蒋介石の黄金 (徳間文庫)
昭和二十二年、元日本軍特務機関員の滝安吾は久しぶりに上海の地を踏んだ。かつて、戦犯として捕えられる直前に中国から脱出する際、
助力を得た恩人の孔子敦の依頼に応じたのだ。が、訪ねた孔の屋敷は襲撃をうけ廃墟と化し
、妻子は死体で発見され、孔も瀕死の重傷を負っていた。孔は上海市長から、ある荷の運搬を命じられていたという。その仕事を引き継いだ滝は、大きな渦に呑み込まれてゆく
国民党と共産党の内戦下の中国にあって、蒋介石の財宝をめぐる馬賊の暗躍

六人目の裏切者 (徳間文庫)
昭和13年、海上。戦略物資調達の資金獲得のため、アヘン密売ルートを確立した海軍の土井機関。その主席工作員・牟礼俊三は新手のアヘン・ルート出現の情報を得て調査に乗り出すが、
新ルートに関わる男女は次々と口を封じられた。殺された女が最後に残した言葉“天堂”とは何か?謎を解くため鍵を握ると思われる貿易商・山本商会を探る牟礼に憲兵隊の圧力が

上海伝説 (集英社文庫)
上海特務機関「土肥原機関」のベテラン・山城太助。彼の任務は反蒋介石運動を展開する国民党の重鎮・汪精衛を無事に上海まで運ぶことであった。重慶を脱出しハノイに潜伏する汪精衛に差し向けられる蒋介石の刺客…。
「郵船碼頭の怪」など1930年代の夢とロマン、絶望と挫折、勝者と敗者。あらゆるものを飲み込んだ魔都・上海の諜報戦争を生き生きと描く連作7篇。

668 :吾輩は名無しである:2022/04/18(月) 19:33:23.03 ID:8LDwSrPS.net
ダヴィデの密使 (アジア・ノワール) 単行本 – 2001/3/1伴野 朗 (著)
依頼主:不明。標的:台湾総統候補、陳水扁。パレスチナ・チベット混血のテロリスト『ハジ』。
組織の威信を懸けて『ハジ』を追う、モサドのトップ・エージェント“ダヴィデの密使”。国産謀略小説の枠を突き崩す、圧巻の世界縦走、
三ヶ月間の追跡行!アジア・ノワール第2弾

上海遥かなり 単行本 – 1992/1/1伴野 朗 (著)
上海特派員土屋は上海日報で、昭和19年、汪精衛が秘かに帰国したのを蒋介石が察知、暗殺したというコラムを読み、匿名の筆者を追うが

落陽曠野に燃ゆ (カドカワノベルズ) 新書 – 1989/9/1
昭和六年、柳絮の舞う大連に一人の男が降り立った。―元関東軍大尉加屋達馬。満洲奪取を目指す智将石原完爾中佐に、その果断な実行力をかわれ、関東軍の軍費を調達するため、風雲急を告げる大陸に戻ってきたのだ
。特務機関を組織した加屋を待ち受ける
軍閥の謀略・青幇の襲撃・共産党の諜報組織。そして忘れえぬかつての恋人は馬賊の首領となっていた。満洲事変から日中戦争へ、時代は音をたてて動き始めた。阿片と通貨をめぐる闇の世界の戦い―

上海悠々 (徳間文庫
八六年五月、戦後四十年ぶりに開設された朝日新聞上海支局に赴任する著者は、すでに北京を舞台の長篇作で江戸川乱歩賞を受賞していた。上海名物は「人」と答える著者。その透徹した眼差しは、
風土、気質、料理、酒から、美姫群像、日中の古代・近現代史、そして英雄が中原に覇を競った「三国志」の世界へと羽ばたき、とどまるところを知らない。

白公館の少女 (新潮ミステリー倶楽部) 1992/12/1
「生きた棺桶」の異名をとる重慶の白公館。周恩来の隠し子というその少女は、難攻不落の館で公開処刑の刻限を待っていた―。時は人民共和国成立前夜。
中国の命運を賭けて編成された命知らずの救出チーム。ナイフが躍りDC3が翻る

669 :吾輩は名無しである:2022/04/18(月) 19:56:57.45 ID:8LDwSrPS.net
三十三時間 (講談社文庫)
昭和20年8月16日。上海からの1隻のオンボロ機帆船が、4名の日本軍特務員を乗せて、東シナ海に浮かぶ孤島・江〓島に向った。
終戦を知らぬ守備隊千余名を全滅から守るためである。荒れ狂う海、刻々と迫るタイムリミット、乗員にまぎこんだ見えざる敵側工作員。東シナ海を男たちの男で染める死闘

。さらば、黄河 (講談社文庫)
黄河学術調査団のメンバーとして中国に渡ったカメラマン笹井には、もうひとつの目的があった。太平洋戦争当時、軍属として中国大陸にいたことのある父が、昨年、
中国再訪の旅に出たまま失踪してしまったのだ。その謎を解きたい、と笹井は決意していた。だが、その笹井を次々と奇怪な事件が襲う。

上海スクランブル徳間文庫
謀略渦巻く1939年の上海。特務工作のベテラン山城太助、中国名程光は、ある日憲兵隊本部に呼ばれた。感電死したとされている領事館員森戸祐二の死の真相を探ってほしいというのが用件だ。
それは満洲国皇帝溥儀が上海を訪問する数日前のことだった。ジャズとアヘンに酔いしれ、青幇の刺客、ナチス親衛隊中佐、馬賊くずれ、ユダヤの諜報員の影が交錯するなかで山城の活動は続けられた

日本軍が組織した中国人による特務工作機関「76号」、秘密結社「青幇」、国民党「藍衣社」「CC団」、ユダヤ中央情報局「ダビデの眼」
上海では、藍衣社やCC団による抗日テロが頻発しており、対応に苦慮した日本軍当局は、1939年、親日派中国人による取締機関を設立する。本部が共同租界のジェスフィールド路76号にあったことから、
その住所がそのまま呼称となった。元国民党特務の経歴を持つ丁黙邨主任、李士群副主任(後に主任)らの敏腕によってテロリストを次々と粛清し、重慶側工作員に恐れられた。
1943年9月に李士群が毒殺されると後継者争いが激化したため、汪政権の最高軍事顧問の松井太久郎中将は、李士群が部長を務めた調査統計部を政治部(部長:黄自強)に改編し、特工総部も政治保衛局(局長:万里浪)に改編された

670 :吾輩は名無しである:2022/04/18(月) 20:20:21.35 ID:8LDwSrPS.net
大遠征 単行本 1990/9/1
虎穴に入らずんば虎子を得ず。今宵虎穴に入る! 
後漢の時代、学者の家に生まれながら、筆を剣にかえ、西域への出陣の夢を実現させた班超の波瀾の生涯

大航海 (下) 集英社文庫) 1984/4/1伴野 朗 (著)
コロンブス、マゼランのヨーロッパ大航海時代に先行すること90年―士卒2万7千余名、62隻の大船団を率い、インド洋を経て、遠くアラビアまでの
大遠征を敢行した奇跡の大航海者がいた。明の提督・鄭和である。果断な青年君主・永楽帝、草原の王・ティムール、絶世の美女・鄭妃…。
大明帝国建国の凄絶なドラマの中、宦官から大提督へ
永楽帝の命を受け、29年間に7次にわたり、南洋からインド洋、はるかアラビア半島、さらにアフリカ東岸にまで押し渡った明の大提督・鄭和。だが、
大航海時代の先駆者である鄭和とその業績を記す文献は驚くほど少ない。なぜか?そして、この大航海の目的は何だったのか

西域伝(上) 大唐三蔵物語 (集英社文庫)
求法の大旅行をしてみたい。10歳で両親を失った陳〓は、出家を切実に願った。一方、陳〓の仏の子としての資質を見抜き、呪いをかけようとする婆羅門の妖術士・鬼道居士。
彼は妖術で隋をその手に握ろうとしていた。その野望の前に立ちはだかる少林寺の僧侶たち…。陳〓13歳で出家して玄奘を名乗り、ついに、唐の国禁を犯して、西域・天竺への求法の途につく
西の空に燦然と輝く巨星・玄奘!涼州、瓜州、伊吾、高昌、そして天山山脈を越えて天竺へ。玄奘の求法の旅は続く。途中、もう一人の巨星マホメッドとの邂逅

671 :吾輩は名無しである:2022/04/18(月) 20:38:13.34 ID:8LDwSrPS.net
龍-RON-
村上もとかによって1990年から2006年まで『ビッグコミックオリジナル』全42巻、文庫版全21巻
平成7(1995年第41回小学館漫画賞青年一般部門受賞

世界は世界恐慌に端を発する激動の時代へ突入
その後、一磨殺害の容疑をかけられて日本を脱出して中国に渡り、渡航中の事故で記憶を失って中国人・李龍として3年間を過ごす。やがて上海の暗黒街でその名を知られる存在となり、ていと再会したことでその記憶を取り戻した。
母・高瀬紅子(趙紅華)は紫禁城の後宮護衛隊の一族の人間で、一磨が軍務で中国に滞在している時に一磨と関係を持ち、龍が誕生した。
その出生の経緯から、龍は中国歴代皇帝の秘宝と言われる「黄龍玉璧」の後継者とされており、この秘宝を巡ってやがて列強諸国が激しい争奪戦を繰り広げるようになる。

1995年度人気劇画「龍」のドラマ化。昭和初期、京都を舞台に剣の修行に励む青年の恋と冒険の物語。財閥押小路家の一人息子、龍はやがて自分の母が中国人であることを知り、
時代の嵐に巻き込まれていく。第1部「道の為来たれ」、第2部「父の国・母の国」の全2回。(各86分
出演:市川染五郎

672 :吾輩は名無しである:2022/04/18(月) 22:32:13.50 ID:8LDwSrPS.net
第12回『大平正芳記念賞』第7回『中曽根康弘賞』
劉 傑(りゅう けつ
日中戦争下の外交
日中戦争史研究の重要課題である和平工作について、広い視角から検討。日本の対華工作に中国側が如何なる意図で対応したかを日中双方の史料を駆使して解明する。従来の研究の死角に光を当てた意欲的労作

。漢奸裁判―対日協力者を襲った運命 (中公新書
1937年7月、盧溝橋事件の拡大で日中全面戦争が始まる。両国ともに宣戦布告を行わず、国交関係を維持したため、戦争当初から様々な和平工作が展開された。「親日派政権」樹立をもくろむ日本側は、国民政府ナンバー2の汪兆銘に働きかけ、40年、国民政府へと誘導した。しかし日本の敗戦は、大量の売国奴=漢奸を生み出すことになる。傀儡政権関係者の裁判記録を緻密にたどり、中国人の歴史観に迫る野心作。

変容する日本の中国人社会 新華僑 老華僑 (文春新書)
大陸系と台湾系、老華僑と新華僑、日本と中国、様々な関係の変化が、華僑社会を新たな方向に動かしつつある現在、長崎・神戸・横浜など中華街の発展と共に、独自の文化を築いてきた日本の華僑・華人社会の足跡を辿る。

中国人の歴史観 (文春新書)
複雑な日、米、中三国関係のなかで、日本とアメリカが共通した「悩み」をもっている。対中国外交の難しさである。台湾問題、人権問題、歴史認識の問題、貿易問題などをめぐる米中、日中間の緊張関係は、今後も長期間続くだろう。
最大の理由は、「社会主義体制の中国が読めない」、である。しかし、中国の世界戦略は、「社会主義」のイデオロギーのみによって策定されたものではない。いまこそ、「社会主義の中国」という固定観念を捨てて、「重い過去」を抱えている中国の現代を歴史のなかで見つめなおす作業が求められているのである。

673 :吾輩は名無しである:2022/04/19(火) 01:04:34.97 ID:3M+KqPhR.net
【第15回司馬遼太郎賞受賞作】
韃靼の馬 上:辻原登
正徳元年(1711)、徳川幕府は29年ぶりに朝鮮通信使を迎える運びとなった。対馬藩士、阿比留克人(あびるかつんど)は通信使の警固を務める傍ら
、ある極秘任務を請け負う。監察御史の柳成一(ユソンイル)、旅芸人のリョンハンらを含む通信使一行は、対馬上陸から大坂、名古屋を経て江戸へ。
道中、柳は克人の行動を不審に思い監視を始めるが……。世界を股にかけて活躍した男たちを描く歴史巨編
事件から十五年。朝鮮に逃げのびた克人(かつんど)は金次東(キムチャドン)と名乗り、朝鮮人として暮らしていた。そんな彼のもとに再び日本から密命が舞い込む。
“将軍吉宗公に韃靼馬を献上せよ”。千八百年前、武帝が手に入れたという一日千里を走る伝説の馬。財政困難に陥った
対馬藩を救う手立てはそれを入手する他にない。克人は再び藩のため、わずかな手掛かりをもとに汗血馬を探す旅に出る

674 :吾輩は名無しである:2022/04/20(水) 15:55:12.59 ID:oAyc+q18.net
北京悠々館 (講談社文庫) 陳舜臣 (著
時は清末、日露の風雲急を告げる明治36年、初秋の北京に、ある任務を帯びて下り立つ美術商・土井策太郎。露清撤兵協約の再締結! 批准? 
対露開戦の大義名分を失うのを恐れる日本は、巨額の金で清朝要人の買収を工作、舞台は「悠々館」。だがパイプ役は、完全密室で殺害、同時に金も消失し……。
腐敗と無策を孕む国家の末期症状で、事件は謎を深める。本格推理と歴史小説が見事に結合結晶した会心の作。

闇の金魚 (講談社文庫)
辛亥革命で清朝が倒れ、孫文たちの革命勢力が台頭する中国。浙江省出身の青年童承庭は、才能を認められ、上海の富豪の後盾で日本に留学する。東京で革命思想を知り、
最愛の妻と帰国して反体制運動のレポ役を続けるが、何者かに妻を拉致され旧友も殺害される。承庭は同志と妻の救出を図るが、驚愕の真相が判明。『闇の金魚』は何を暗示するのか?
妻が拉致された。その報をもたらした男が示す紙片には、「とらわれたが拷問には屈しない」とある。確かに妻の筆蹟だ

675 :吾輩は名無しである:2022/04/20(水) 18:29:08.78 ID:oAyc+q18.net
異人館』(白石一郎著:講談社文庫
倒幕の黒幕となったグラバー、野望の生涯。武器商人として長崎随一の財を成した男が見据えた幕末の裏面史! 列強に蝕まれる上海から、長崎・出島を訪れた
若き英国商社員トマス・グラバーは、坂本竜馬、高杉晋作、五代友厚ら、維新を目指す若き志士たちと深く交わる。
薩摩藩の信用を得たグラバーに、倒幕の鍵を握る艦船取引という大きな商談が持ち込まれた。開国に揺れる日本を裏面から怜悧に見据えた異人の、真実の一代記
武器商人として倒幕派が必要とする艦船、銃、弾薬を供給し、長崎随一の財を成すまでになった

安政6年(1859)4月から始まる。実は、最初の章「上海の月」では、グラバーはなかなか登場してこない。この章の主人公は、林大元こと、もと九州豊後岡藩の家臣・山村大二郎である。彼は元、勤王攘夷派の急先鋒で、従兄弟の佐幕派の山村国介と口論のあげく、
決闘し、斬ってしまい出奔し、一時長崎の寺院に隠れるが、捜索が寺近辺まで及ぶにいたり、蘇州の寺を紹介してもらい、
名前を変えて清国へ渡ったのである。彼は従兄弟を斬った事もあり、真剣に仏道修行にはげもうとするが、蘇州は太平天国の乱などで混乱を極め修行などするような環境でないので、上海に移動する。そこで、ちょっとした喧嘩から黄小波という水夫設教という
秘密結社のメンバーと知り合い、その頭目の一人である翁青蓮の用心棒となる。密貿易を手がけるため、小刀族、長髪族、天地会、三合会など対立する秘密結社も多く、争いが絶えなかったのである。
 そのような生活の中で、彼は、彼の人生のその後を決めるマッケンジーとグラバーと出会う。ある日、敵対する秘密結社の襲撃で、敵に合図を送っていた密偵を救おうとして、
マッケンジーらがいた怡和洋行(ジャーディン・マセソン商会)に匿ってもらうことになる。戻れなくなった林はかねてから
元日本人であった林を雇いたがっていたマッケンジーとグラバーに従い、まだ罪も消えず堂々と国へも帰れないことから、清国人林大元として日本に渡ることになる。 日本に渡ったグラバーらは・・・・・・・

676 :吾輩は名無しである:2022/04/20(水) 20:37:23.01 ID:oAyc+q18.net
旗田巍は、朝鮮史の自主的・主体的発展を否定することにより、朝鮮史研究に歪みをもたらしたと批判した

満鮮史 /)は、中国東北部の満州と朝鮮半島をつながった地域ととらえる歴史観

日鮮同祖論(にっせんどうそろん)は、日本人と朝鮮人の祖先は同じであるとする論

稲葉は、朝鮮民族は独自の民族ではなく、大陸からの移住者、しかも大陸での敗残者が朝鮮に逃げこんだものと主張し、朝鮮人のなかには満州人の血が多分に流れこんでいる

677 :吾輩は名無しである:2022/04/21(木) 15:36:12.87 ID:b9g/+aVM.net
高丘親王航海記 (文春文庫) 澁澤 龍彦 (著)
貞観七(865)年正月、高丘親王は唐の広州から海路天竺へ向った。幼時から父・平城帝の寵姫・藤原薬子に天竺への夢を吹きこまれた親王は、
エクゾティシズムの徒と化していたのだ。占城、真臘、魔海を経て一路天竺へ。
鳥の下半身をした女、良い夢を食すると芳香を放つ糞をたれる獏、塔ほど高い蟻塚、蜜人、犬頭人の国など、怪奇と幻想の世界を遍歴した親王が、
旅に病んで考えたことは…。遺作となった読売文学賞受賞作。
奇跡としか表現のできない大傑作なのだ。今世紀どころか、これまでの日本文学の中でも、これほどの水準に達した物語を私は読んだ記憶がない。
高丘親王の日本から天竺に至る七つの夢幻譚は、読者である自分の垢染みた心の殻を一枚ずつ剥がしていく怖さと喜びに満たしてくれた。(高橋克彦氏の解説より)

平城天皇の第三皇子。嵯峨天皇の皇太子に立てられたが、薬子の変により廃された
出家し真如と名乗った。空海(弘法大師)の十大弟子の1人
当時の唐は武宗の仏教弾圧政策(会昌の廃仏)の影響により仏教は衰退の極にあったことから、親王は長安で優れた師を得られなかった。
このため天竺行きを決意。消息を絶った

678 :吾輩は名無しである:2022/04/23(土) 18:11:46.18 ID:jPQUZIqS.net
聖徳太子の真相(祥伝社新書)2017/12/26小林 惠子 (著)
「日本国が八世紀の初めから独立国として扱われ、清朝に至るまで朝貢国となっていた半島と違うのは、
当時、世界的に有名な達頭(タルドゥ)可汗が倭王だったせいであると私は考える」
●達頭は秦氏の保護下、倭国で誕生した。父母の素性も判明
●長じた達頭は大陸に渡り、突厥を束ね、さらにササン朝ペルシア王を支えた
「七カ国の王」を名乗った突厥の達頭は六世紀末、中国史上から忽然と姿を消す。
●倭国に戻った達頭は倭王となる。彼の事跡が聖徳太子のそれとして伝えられる
●法隆寺に伝わる文物は、聖徳太子と西アジアのつながりを裏づけている。
著者の「小林史観」は『古事記』『日本書紀』といった国内の史料のみに拠らず、半島や大陸など外国の文献を渉猟して東アジア全体を捉えて定評がある。
卑弥呼、神武、ヤマトタケル、応神、雄略、聖徳太子…日本列島生まれは一人もいない!

二つの顔の大王―倭国・謎の継体王朝と韓三国の英雄たち (文春文庫) 1995/6/1小林 惠子 (著)
越の国から忽然とあらわれた謎の天皇・継体は、驚くへきことに新羅王でもあった。古代史を彩る大王たちは、倭国、高句麗、新羅、百済を縦横に駆け巡っていたのである

謎の大王 継体天皇 (文春新書) 新書 2001/9/20水谷 千秋 (著)
武烈天皇が跡継ぎを残さずに死んだあと、畿内を遠く離れた近江・越前を拠点とし、「応神天皇五世の孫」と称する人物が即位した。継体天皇である。この天皇にまつわるさまざまな謎―血統・即位の事情、
蘇我・物部・葛城などの大氏族との関係、治世中に起きた「筑紫君磐井の乱」との関わり、「百済本記」に記録された奇怪な崩御のありさまなどを徹底的に追究し、さらに中世の皇位継承にその存在があたえた影響までをも考察した、歴史ファン必読の傑作。

679 :吾輩は名無しである:2022/04/24(日) 20:20:17.26 ID:7RSLeYGs.net
燈台鬼 (光文社文庫) 南條 範夫 (著) 1956年

遣唐副使として唐に渡ったまま行方不明となった父・石根(いわね)を求め、道麻呂(みちまろ)はかの地へ赴いた。二十数年の歳月を経て、
ようやく出会った父は、あまりにもおぞましい姿に変わり果て……。 直木賞受賞の表題作のほか、オール新人杯第一回受賞作「子守りの殿」
、異色作「水妖記」など初期の作品六編を収録。直木賞受賞までの歴史小説をすべて網羅した、巨匠の原点!

映画『武士道残酷物語』の原作となった『被虐の系譜』(1963年)、『残酷物語』(1959年)、『古城物語』(1961年)などで残酷もののブームを巻き起こし
、また組織における人間疎外という視点から「マゲをのせた現代小説」とも呼ばれた。一方で、奔放な武芸者月影兵庫のシリーズ(1958年 - )などの痛快な剣豪小説も人気があり、五味康祐、柴田錬三郎とともに、第一次剣豪ものブームをになった。

680 :吾輩は名無しである:2022/04/25(月) 15:24:43.02 ID:6uEnuRj5.net
第八回新田次郎賞受賞作
我が名はエリザベス (ちくま文庫) 文庫 2005/10/5
入江 曜子 (著)
溥儀の妻・婉容の凄絶な生涯。フランス租界に育ち西洋文化を身につけた少女が、清朝最後の廃帝に嫁いだことで経験する数奇な運命。宮廷での退廃と無益な日々。
満州国成立によって皇后になるが、日本敗戦、そして満州国崩壊。戦争と革命の時代、男たちの権力に抗いながら悲劇的な
結末をむかえた女性の一生を綿密な調査と独自の視点で描くノンフィクションノベルの傑作!

李玉琴伝奇 満州国最後の〈皇妃〉 単行本 2005/2/18
入江 曜子 (著)
たった一枚の写真が十五歳の貧しい少女の運命を変えた!帝宮最後の側室となった“可憐なるヒロイン”は満州国崩壊後の激動の時代を
どのように生き抜いたのか?動乱の現代中国を舞台に一人の型破りで魅力的な女性像を描いた歴史ノンフィクション・ノベル。皇帝溥儀第四夫人の数奇な生涯。

681 :吾輩は名無しである:2022/04/25(月) 19:06:06.83 ID:6uEnuRj5.net
間諜 二葉亭四迷 (講談社文庫) 文庫 1997/5/1西木 正明 (著)
ロシア語に堪能な明治の文豪・二葉亭四迷は、日本陸軍の指令を受けたスパイだったのか!?ウラジオストック、ハルビン、北京…を舞台に彼の足跡をたどり、隠された真実を明かしてゆく。
日露戦争前後に繰り広げられた諜報戦や
遠くポーランドの独立運動との関わりまでをも描いた、史実に基づく壮大な歴史ミステリーの傑作長編。
ウラジオストックでエスペラント協会の会合に出席し、ポーランド人のアイヌ語研究家ブロニスワフ・ピウスーツキと合う

当時、ロシアとの間に結ばれた千島樺太交換条約をうけて、ロシアに対する日本の危機感を持ち
次第にロシア文学に心酔するようになる

安政元年(1855年)の日露和親条約において択捉島と得撫島との間に定められたが、樺太については国境を定めることができず、日露混住の地とされた
1856年(安政2年)にクリミア戦争が終結すると、ロシアの樺太開発が本格化し、日露の紛争が頻発するようになった
1874年)樺太での日本の権益を放棄する代わりに、得撫島以北の千島18島をロシアが日本に譲渡すること、および、両国資産の買取、漁業権承認などを取り決めた樺太・千島交換条約を締結した。
北海道や樺太および千島列島における先住民であったアイヌは、この条約によって3年以内に自身の国籍について日本国籍かロシア国籍か
を選ぶことを強要された。さらに国籍と居住国が異なる場合、居住国を退去して国籍と一致する国の領土へ移住することを余儀なくされた

いわゆる北方領土問題では、この条約での「千島列島」の範囲が争点の一つになることがある。サンフランシスコ講和条約で千島列島を放棄したが、日本政府の見解では放棄した千島列島に択捉島と国後島を含んだいわゆる北方領土は含まれないと説明される。

682 :吾輩は名無しである:2022/04/29(金) 02:00:46.06 ID:wZ1E3aDf.net
波王の秋 (集英社文庫) 文庫 1998/11/20北方 謙三 (著)
時代は南北朝。肥前のとある浜辺に一人の男が泳ぎついた。密使だった。済州島のナミノオオは、上松浦党水軍に手を結ぼうと持ちかける。やがて両軍の後押しで、波王水軍が旗揚げされた。
若き上松浦党の後継・小四郎を大将として。海を祖国を護らねばならない。熱き思いを胸に秘め、小四郎が立ちあがる。敵は、強大な元朝。そして決戦の時は、今。大海原を舞台に描かれる北方歴史ハードボイルドの会心作

済州島のナミノオオ水軍は元と高麗の二重支配から逃れ独立を目指し、上松浦党水軍は第3の元寇を未然に防ぎ海を守る。そして群一族。彼らは元寇の際、
相手の前に最初に立ち塞がり捨て身で元軍の力を削いだが、その後は消息を絶ち一族でひっそりと暮らしていた。彼らにとってもまた、海がすべてだったのだ。それら3つの勢力が一つとなり、強大な元朝を倒さんと戦いを挑む。

683 :吾輩は名無しである:2022/04/30(土) 16:59:55 ID:9lGHG/J5.net
春秋戦国時代は、中国史において、紀元前770年に周が都を洛邑(成周)へ移してから、紀元前221年に秦が中国を統一するまでの時代である

諸子百家(しょしひゃっか)とは、中国の春秋戦国時代に現れた学者・学派の総称。「諸子」は孔子・老子・荘子・墨子・孟子・荀子などの人物を指す。
「百家」は儒家・道家・墨家・名家・法家などの学派を指す

諸子百家 (講談社学術文庫) 文庫 – 2004/11/11浅野 裕一 (著)
春秋・戦国の乱世に自らの理想を実現すべく諸国を巡った諸子百家。快楽至上主義の楊朱と兼愛の戦士・墨子の思想がなぜ天下を二分するほど支持されたのか。
五徳終始説と大地理説で新王朝の出現を促進した鄒衍(すうえん)の雄大な構想、「白馬は馬に非ず」とした
公孫龍(こうそんりゅう)の緻密な論理とは。新出土資料で判明した老子、孫子、孔子などの実像も、興味深く説き明かす。
墨子 (講談社学術文庫) 文庫 –
春秋時代末期に墨子が創始し、戦国末まで儒家と思想界を二分する巨大勢力を誇った墨家の学団。自己と他者を等しく愛せと説く「兼愛」の教えや、侵略戦争を否定する「非攻」の思想を唱え独自の武装集団も保有したが、
秦漢帝国成立期の激動の中で突如、その姿を消す。以後2千年を経て、近代中国の幕開けとともに脚光を浴びることになった墨家の思想の全容と消長の軌跡を、斯界の第一人者が懇切に説く
儒教 怨念と復讐の宗教 (講談社学術文庫)
わずかな領地も持たず、生涯のほとんどを無位無官で流浪した一介の匹夫・孔子。みじめな人生を送った男の妄執が、復讐の宗教を生んだ。時に体制擁護のイデオロギーとして利用され、時に革命思想として弾圧されながら、
その底に流れるルサンチマンの精神は2500年にわたって払拭されることはなかった。今、関心を集める「儒教」とは? 特異な宗教の正体を暴き、「聖人君子の道徳」という従来のイメージを覆す、新視角の儒教論。

684 :吾輩は名無しである:2022/04/30(土) 17:17:08.07 ID:9lGHG/J5.net
中島敦記念賞受賞
墨攻
酒見 賢一 (著)
戦国時代、守りの哲学を以て、まさに侵略されんとする国々を救援、その城を難攻不落としていった謎の集団、墨子教団。
その戦術とは、そして弱点は何だったか―

新田次郎文学賞受賞作。
周公旦 (文春文庫) 文庫 – 2003/4/10
酒見 賢一 (著)
殷を滅ぼし、周王朝を全盛に導いた周公旦。後年、亡命を余儀なくされた折、あえて巫呪が盛んな野蛮の国・楚を選んだ意図は何か
太公望と並ぶ周王朝建国の功労者にして、孔子が夢にまで見たという至高の聖人に、著者独特の大胆な解釈で迫る。殷を滅ぼし、
周を全盛に導いた周公旦の「礼」の力とは何か?果たして彼は政治家なのか、それともシャーマン?そして亡命先の蛮夷の国・楚での冒険行の謎とは。無類の面白さの中国古代小説。

685 :吾輩は名無しである:2022/05/01(日) 02:47:32.09 ID:70xw0p7f.net
夏王朝 中国文明の原像 (講談社学術文庫) 文庫 – 2007/8/10岡村 秀典 (著)
中国の古代国家はいつ誕生したのか。『史記』に伝えられながら近代歴史学によって存在を否定された夏王朝。殷に滅ぼされた王朝とは伝説だったのか。
しかし古典籍の徹底的な洗い直しと考古学の最新の成果により、二里頭を最後の王都とし高度な文化をもつ中国第一王朝の実在は確実となった。四〇〇〇年前とも考えられる最古の文明と文化を検証する
メソポタミアに並ぶ幻の文明と王都を検証する。

中国の歴史1 神話から歴史へ 神話時代 夏王朝 (講談社学術文庫) 文庫 – 2020/10/9宮本 一夫 (著)
「三皇五帝」や「盤古伝説」などで知られる中国の神話の表す史実を探り、「夏王朝」「殷王朝」の謎に迫る。
中国の古代文明といえば、かつては「黄河文明」を指したが、現在では、長江流域をはじめ、各地の多様な自然環境から展開した多元的な古代文明と理解されている。現在の中国のさまざまな地域社会や風土を考える際にも、
こうした先史時代から続く地域文化の脈絡を無視できないのである。約1万年前の新石器時代、南北の文化地帯の周縁でアワ・キビ農耕や稲作農耕が生まれ、そこから牧畜型農耕社会と遊牧社会が分離し、さらにその周辺には狩猟採集民が存在した。
こうした基本的生活様式が誕生した中から、いかにして初期国家が生まれたのか。最古の王朝とされる夏王朝と二里頭文化の関係とは――。

古代中国 (講談社学術文庫) 文庫 – 2000/2/10貝塚 茂樹 (著), 伊藤 道治 (著)
北京原人に代表される原始時代から、秦の始皇帝による統一国家の成立前夜までの悠遠な時間。そこでは、以後の中国、
そしで東アジア社会を基礎づける独自の文化が形成された──。近年の発掘・研究の成果により次々と塗りかえられる古代中国像。概説書として定評のあった原本に、大幅な書き換えをおこなった最新の中国古代史入門。

686 :吾輩は名無しである:2022/05/01(日) 02:51:46.85 ID:70xw0p7f.net
中国の歴史2 都市国家から中華へ 殷・周・ 春秋・戦国 (講談社学術文庫) 平勢 隆郎 (著)
紀元前1023年、大国・殷を滅ぼした周は、青銅器に文字を鋳込む技術を殷から継承し、独占してそれを権威とした。しかし、その周も前8世紀には東西に分裂してやがて滅ぶ。
つづく春秋時代も、それまでと同じく文化地域ごとに大国が小国を率いた時代だったが、漢字が周以外の大国の地域にも根づいていく。そして、大国が小国を滅ぼして官僚を派遣し、中央と地方を結ぶ文書行政が開始され、それを支える律令が整備されたのが、戦国時代だった

中国の歴史3 ファーストエンペラーの遺産 秦漢帝国 (講談社学術文庫)
戦国七雄のうち最も西方に位置する秦が初めて中国を統一、始皇帝が誕生したのは前221年。しかしわずか15年で農民反乱と楚漢の抗争を経て滅亡、劉邦の漢が成立する。新を挟み前漢と後漢の劉氏24代の漢帝国は440年も続く

中国の歴史4 三国志の世界 後漢 三国時代 (講談社学術文庫)
漢王朝滅亡(二二〇年)の衝撃は、この国に大きな岐路をもたらした
後漢末期から魏・呉・蜀の三国時代に焦点を当てる。
日本人にもっとも長く、広く親しまれてきた外国文学、『三国志』に語られる歴史は、どれほど史実を伝えているのだろうか。中国文学の研究者である著者が、小説『三国志演義』を手掛かりに、大抗争時代の戦乱と外交、文化と社会を解き明かす。
著者によれば、この時代は、現代にいたる中国の歴史を知るうえで、見逃せない重要性を持っているという。たとえば、小説では悪役の魏の曹操は、
卓越した改革者であり、その子の曹丕、曹植は優れた詩人だった。曹操父子を中心とする文学運動が、後の唐詩の原点となったのである。
流浪の英雄、蜀の劉備。一流の詩人でもあった魏の曹操。老獪な現実主義者、呉の孫権
また広大な中国に、統一帝国を強く指向する理念が確立したのは、この時代だった。さらに、中国思想の骨格を成す儒教・仏教・道教が定着し、三教の間で論争と交流が行われるようになったのも、後漢末から三国時代のことだった。
そして朝鮮半島と邪馬台国をめぐる国際関係

687 :吾輩は名無しである:2022/05/03(火) 23:12:49.79 ID:yG4ZbdNy.net
安能 務(あのう つとむ1932年10月12日 - 2000年4月
古代中国を舞台に長編の歴史小説(演義)を著した。代表作は『封神演義』『隋唐演義』『三国演義』がある。一連の作品は、題名からして一見翻訳のように受け取られるが、著作の大半は原著者名の標記はなく、
底本(タネ本と呼んでいる)に批判・薀蓄を組み込んでリライトした長編小説である。
作者自身は各作品の前書きにそれらの点について記載はしており、また学術的根拠の乏しさや登場人物の日本語ルビ振りで批判を受けるものの、中国人の思考や物の見方及びその習俗を分かり易く説明しており、これまでの「日本人の常識に基づいて翻訳された作品」とは一線を画している。
『八股(パクー)と馬虎(マフー)』「あとがき」で、自らの著作については、(中国人特有の、事実を重視しない文化のため)「一次資料」や「客観性」への疑問を提起した上で、自己の意見を述べるしかない、読者は数ある意見の一つとして受け取ってほしいと記している。

『春秋戦国志』 講談社文庫(上中下
中華帝国志』 講談社文庫(上中下
始皇帝−中華帝国の開祖』 文藝春秋、1995年/文春文庫
『韓非子』(上下)、文藝春秋、1997年/文春文庫
『三国演義』(全6巻)、講談社、1998-99年/講談社文庫

688 :吾輩は名無しである:2022/05/05(木) 00:43:25.34 ID:YFhtQDj4.net
赤い月(下) なかにし 礼 (著)
満洲の牡丹江にある森田酒造の店主・森田勇太郎は、馬賊の襲撃に怯えながら関東軍の協力もあって森田酒造を満洲一の造り酒屋にした。勇太郎・波子の娘・美咲の家庭教師だった白系ロシア人のエレナは、
森田家に出入りしていた恋人氷室啓介によって家族の目の間で処刑された。いったいエレナに何があったのか
ソ連軍の侵攻と現地人の暴動に遭い、酒造は倒産。波子は幼い二人の子どもを抱えハルビンに逃げたが、すべての金品を奪われ、再会した夫の勇太郎は強制労働の果てに病死。避難所で波子のもとに現れた恋仲だった
氷室は阿片によって廃人同然になっていた。引揚げが始まり、波子の看病で恢復した氷室は現地で日本人難民の帰還に奔走する

。夢と野望を胸に渡った満洲の地。広大な原野に立ちすくみ、馬賊の襲撃に怯えつつも、森田勇太郎は着実に地盤を固め、森田酒造を満洲一の造り酒屋にまで成長させていく。だが、「同じ着物は二度着ない」とまで言われた栄華も長くはなかった。
夫・勇太郎の留守中、ソ連軍の侵攻と満人の暴動に遭い森田酒造は崩壊。妻・波子は二人の子供を抱え、明日の命すら知れぬ逃亡生活を余儀なくされる。夫との再会を信じ、ひたすら故国を目指す波子。しかしこれは、波子を呑み込む過酷な運命の始まりに過ぎなかった。母、満洲、極限状態
。果華の絶頂から一転、奈落の底へ。頼りにしていた夫との再会も束の間、勇太郎は強制労働に取られ、病で命を落としてしまう。すべてを失い、夫の屍を乗り越え、食うや食わずで二人の子供を守る母・波子
。そんなとき、密かに思いを寄せていた男・氷室の消息が聞こえてきた。再会に胸躍らせる波子だが、彼女の前に現れたのは、阿片に体を蝕まれた廃人同然の男だった…。母として子供を守るか、女として一人の男を愛するか?極限の選択が波子に迫る!家族、愛、究極の選択。自伝的大作。

689 :吾輩は名無しである:2022/05/10(火) 11:44:23.86 ID:ARDEDh1e.net
野間文芸賞受賞
百年の旅人たち (新潮文庫) 文庫 – 1997/10/1
李 恢成 (著)
青森港に降り立ったのは老若男女とりまぜて二十人ばかりの朝鮮人だった。ついこの前まで日本人としてカラフトに暮した彼らが、今は日本への
不法入国者として故国へ強制送還されようとしていた。敗戦の日本を縦断する押送列車の一つ車輛の中で、
しかし彼らの思いは決して一つではなかった…。混乱の時代の体験を基に、人間の諸相を根源から見つめ尽す記念碑的大作。野間文芸賞受賞

サハリンへの旅 (講談社文芸文庫)
自己形成の原点──サハリンへの2週間の“帰郷”の実現。祖母、義姉、親族、同胞達との交歓。言葉なき言葉──“陸封”34年を
隔て異郷の地に再会した離散一族、民族の“それぞれの立場”を抱擁し、アイデンティティ同一性を真摯に追求しつづける李恢成積年の願望──パルチャ(運命)の旅!
流域へ 上 (講談社文芸文庫)
共産党一党独裁が終焉を迎えつつあった1989年夏のソ連、在日朝鮮人の小説家・林春洙とルポライター・姜昌鎬は中央アジアを当局の招待で旅している。スターリン体制下の1937年、
極東沿海州を追われ中央アジアに強制移住させられた「高麗人」たちを訪ねるのが目的である。2人は故国喪失者の哀切の日々を知る――
禁じられた土地 見果てぬ夢1 (講談社文庫)
ソウルの空港に降りた趙南植を待っていたのは北のスパイ容疑だった――革命の光をもとめ、近代化の夢を追って青春を生きぬこうとする人々を描く大河小説、全5巻。
北からの「同志」を密かにソウルに迎える羅道卿、景利兄妹。金鐘泌総理の政務秘書を蹴って日本へ飛んだ朴采浩。困難な政治状況下で信念に自己を賭けて生きる群像
72年7月4日。祖国統一を謳った「南北共同声明」が発表された。市民の政治的熱狂の中で高麗大学副教授に転じた朴采浩、殷錫湖弁護士らの胸には疑念が高まる…
学生運動家がソウル拘置所にぞくぞく送りこまれる。中央情報部の手がひそかに朴采浩の身辺に迫る
朴采浩はあえて国内にとどまり逮捕された……

690 :吾輩は名無しである:2022/05/10(火) 11:48:28.69 ID:ARDEDh1e.net
戦争の忘れもの―残留コリアンの叫び (講談社文庫) 文庫 – 2000/5/1
山本 将文 (著)
戦後50年以上たち過去の事と忘れられつつある戦争。その影を今も引きずり故郷に戻れないコリアンたちがいる。サハリン、シベリア、中央アジア、中国…望郷の念を抱きつつも孤独な土地で懸命に生きる人々を、長い年月をかけ丁寧に取材した渾身のレポート。気鋭の報道写真家が現代を切り裂く!文庫オリジナル。

サハリン(旧樺太)に移住・徴用・強制連行された朝鮮人労働者は終戦後に日本人とは認められずに取り残され、50年間もソ連と北朝鮮のあつれきから祖国への帰国を妨げられた。また、ソ連沿海州方面に移住した朝鮮人は日本のスパイとなるのを防ぐという理由からスターリンによって遠く離れた中央アジアに強制的に集団移転させられた。
中国朝鮮族自治州に移住した朝鮮人は朝鮮戦争に祖国を守るべく動員され、文化大革命では独自の文化を抑圧された。本書はこのような朝鮮半島の外部で生きるコリアンたちを現地取材

691 :吾輩は名無しである:2022/05/10(火) 11:54:58.15 ID:ARDEDh1e.net
悲しみの島サハリン―戦後責任の背景 (新潮文庫) 文庫 – 1997/3/1
角田 房子 (著)
戦後の樺太=サハリン。日本人だけを乗せて出港する引揚船を見送りながら、朝鮮半島出身者たちは一日も早い帰郷を夢見た。なぜ、半世紀を経た今日まで、
彼らはサハリン島に閉じ込められたままなのか。「もう命の時間はない、せめて故国の地に眠りたい」という悲痛な叫びを聞きながら、冷静に事実を追い、国と国との軋轢と、無関心の狭間に取り残された人々の五十年の軌跡をたどる。

692 :吾輩は名無しである:2022/05/12(木) 19:49:21.66 ID:t78VQig8.net
愉快なる地図-台湾・樺太・パリへ (中公文庫 は 54-4) 文庫 – 2022/4/20
林 芙美子 (著)

どこへ行くにも、棺桶の仕度なンかいらないじゃないのと、無鉄砲な旅ばかりしていました――一九三〇年、総督府に招かれた台湾から、『放浪記』の印税をつぎ込んで一人で旅した満洲、
シベリア鉄道でのパリ行きなど。肩の張らない三等列車の一人旅を最上とする著者の若き日の紀行を集成。文庫オリジナル

〈解説〉川本三郎 (目次より)
台湾を旅して/台湾風景 フォルモサ縦断記/台湾のスヴニール/基隆水望
林芙美子さんの満州便り/愉快なる地図 大陸への一人旅ハルビン散歩/秋の杭州と蘇州
『三等旅行記』序/シベリヤの三等列車/パリーまで晴天/下駄で歩いたパリー/パリーを歩るく/フランスの田舎/パリー案内/ひとり旅の記/屋根裏三昧/マッチと酒に寄せて/三等船室雑話/ナポリ小景/マルセイユより横浜までの勘定書/ソヴェートの冬
樺太への旅
北京紀行/北支那の憶い出/北平通信

693 :吾輩は名無しである:2022/05/31(火) 02:43:02.98 ID:ry0jtEG6.net
ある台湾知識人の悲劇―中国と日本のはざまで 葉盛吉伝 (同時代ライブラリー)

葉盛吉(日本名葉山達雄)は台湾に生まれ、旧制2高、東京帝大に学んだ。敗戦後、台湾へ帰り医師となる。1950年蒋介石の赤狩りで銃殺、享年27歳。
常に真理を求め、中国と日本、台湾と大陸本土という2つの祖国と2つの故郷の間にひき裂かれて悩み続けた生涯を、同郷の友が遺稿をもとに描く感動の書下し評伝。

694 :吾輩は名無しである:2022/06/03(金) 11:50:37.69 ID:UK5y6uEg.net
全アジア航路を行く 単行本 – 2009/12/15小牟田 哲彦 (著)
かつて、旅の主役は船だった。韓国、中国、台湾、北朝鮮、フィリピン、カンボジア、マレーシア……残された旅客船で
あらゆるアジア海道をゆく、気鋭の紀行作家によるルポルタージュ。

アジアの停車場: ウラジオストクからイスタンブールへ 単行本 – 2021/11/9小牟田 哲彦 (著)
人でごった返すターミナル。観光客がいないローカル駅。観光資源、知名度、行きやすさにとらわれず、アジア各地で旅人が心惹かれる情緒を感じる駅――アジアの停車場(ていしゃば)――を辿る。
アジア28ヵ国・地域の100駅を訪問した紀行文を、極東からアジア西端まで鉄路が続くように並び替えて再構成した。読み進めていけば、アジアの端から端まで実際に移動しているかのような気分で異国情緒に浸ることができる。

世界鉄道文化史 (講談社学術文庫) 小島英俊 (著)
鉄道誕生から約二〇〇年――そこには、爛熟する豪華列車もあれば、等級制が生み出す人間模様もある。廃線問題が起こる一方で、座席や照明は進化し、激化するスピード競争はついにリニア開発までいたりついた。
他に類を見ない独特な文化を生み運んできた鉄道の全軌跡を、第一人者が新聞や文学、写真や絵画を渉猟して描き切る、壮大にして無二の世界史!
「二等車は一等車の上流と三等車の大衆を分かつ、ちょっと曖昧な漠とした中間ゾーンであるだけに乗客心理は微妙であった。誰でも二等車に乗ると、あるいは乗れる身分になると、ほっと安心する。それでいい気になって、
不遜な態度で乗務員に接する、知らぬ男女の二等客が思わぬ不倫関係で突如途中下車してゆく……」(「第六章 等級制と社会」より)

文豪たちの大陸横断鉄道(新潮新書) 小島英俊 (著)
満州を珍道中した漱石、女一人でシベリアを横断した林芙美子、憧れの都パリを目指した荷風、利一、開戦間際のアメリカ大陸を駆け抜けた野上弥生子……明治以来、海外旅行は日本人にとって憧れだった。
特に世界各地で張り巡らされつつあった鉄道は人々の旅愁を誘ったのである。そこには今とは対照的にスローテンポな車窓風景があった――。紀行文をひもとき、もはや忘れてしまった贅沢な時間、近代旅行史を振り返る。

695 :吾輩は名無しである:2022/06/03(金) 19:49:19 ID:UK5y6uEg.net
大谷光瑞の生涯 (角川文庫) 文庫 – 1999/3/1
津本 陽 (著)
西欧列強のアジア侵略が激化し始めた20世紀初頭、インド仏跡の巡拝と海外における宗教活動の視察のためロンドンに赴いた大谷光瑞は、ヨーロッパの各国が国を挙げて
東洋学に取り組んでいるのを目のあたりにし、衝撃を受ける。「キリスト教徒が仏教の遺跡を探検しておるというのに、
われわれが坐視するわけにはいかん」国家的大事業である西域探検を西本願寺という
一教団の力で押し進め、世界を驚嘆させた浄土真宗第二二代門主、大谷光瑞の波瀾万丈の行動の軌跡を描く

陳舜臣編 『西域旅行日記 大谷探検隊

二楽荘史談 単行本 – 2014/11/27
二楽荘は、明治42年(1909)西本願寺の第22世宗主大谷光瑞が神戸・六甲山の山麓に建設した別邸である。その威容は、阪神間でたちまち話題となり、建設中から新聞などで盛んに取り上げられた。大正元年(1912)には一般公開され、その後も名勝として多くの観覧者を集めた。
しかし、昭和7年(1932)に不審火によって焼失した。二楽荘の建築は、建設に際して助言者を務めた建築家・伊東忠太によって「本邦無二の珍建築」と評されるような珍奇な意匠が凝らしてあった。また荘内では、武庫仏教中学、
二楽荘園芸部、私設六甲山観測所、二楽荘出版部・印刷部などが設立され、教育、園芸、気象観測、出版など多くの事業が営まれた。
また大谷探検隊による将来品の整理・研究・展示も行われた。当時の新聞記事や雑誌を渉猟し、関係者への聞き取りや跡地での発掘調査なども踏まえて、歴史の闇に埋もれた二楽荘の全貌を再現する。

696 :吾輩は名無しである:2022/06/12(日) 14:14:12.81 ID:sFpBtl2T.net
朝鮮で聖者と呼ばれた日本人 重松@修物語
3・1騒擾で右足に被弾。跛行となりながら私財をなげうち「卵から牛へ」の農村改良に奮闘し農民から顕彰された熱誠の人、
朝鮮金融組合理事・重松@修の生涯を描く。戦後史観ではわからない統治下朝鮮の実相を伝える感動評伝

697 :吾輩は名無しである:2022/06/17(金) 20:07:11.13 ID:pCOCU0VG.net
新編 日本中国戦争 怒濤の世紀 第一部 中国異変 (文芸社文庫) 2015/8/4森 詠 (著) 1〜12
2021年夏。中国内部に異変あり。権力闘争のに、国を憂える少壮青年将校団が決起、軍事クーデターにより、中国の政権を握った。若手中心の軍事政権は、地方の分離独立を許さず、その象徴としての台湾の独立を
阻止しようと軍事攻勢を開始する。中国海軍は南シナ海の覇権をめざして、南沙諸島の台湾領有の太平洋島攻撃を開始する。中国動乱が日本の存亡の危機に発展する!

台湾独立阻止を口実に、中国軍は台湾攻略を決意する。台湾海峡の波高く、大量のミサイルが台湾に降り注ぐ。中国海軍は、南沙諸島に続き、東沙諸島を攻撃し、台湾軍を駆逐する。
日米は台湾危機に対して、日米安保条約を発動。さらに国連安保理に提訴し、国連による中台和平仲介を促すが、中国軍事政権は聞く耳を持たない。台湾が日本をじわじわと追いつめる

乱は乱を呼ぶ。国内の不満を外に向けるために行った中国軍の台湾攻略戦争だったが、逆に中国国内の内部の亀裂を深めることになった。新疆ウイグル自治区、植民地チベット、
内モンゴルの分離運動に火が点き、さらにイ族やハニ族など辺境各地の少数民族も、漢民族支配に反旗を翻しはじめた。かくして中国総反乱は、日本、台湾など周辺諸国に大津波となって襲いかかった。

一党独裁国家の中国は支配力の弱い周辺部から崩壊をはじめる。はじめは徐々に、だが、台湾戦争で一気に破滅へと突き進む。強大な統一国家だった秦が脆くも崩れ去ったように。
だが、台湾戦争は日本にとっても、国家存亡をかけた重大な危機でもある。海洋覇権に活路を求めようとする中国が、死にもの狂いで日本と米国へ戦いを挑むからだ。中国の魔手は台湾から、次は沖縄へと延びていく。

中国は台湾に軍事クーデターを起こさせ、その臨時政府の要請を受ける形で、台湾への軍事侵攻を開始した

698 :吾輩は名無しである:2022/06/17(金) 20:15:35.99 ID:pCOCU0VG.net
新・日本朝鮮戦争 第一部 核攻撃 (徳間文庫) 文庫 – 2011/3/4森 詠 (著)1〜4
後継者となった金正恩の体制は磐石ではなかった。折しも、国内で新型インフルエンザが発生。中国は国境を封鎖して実力で防止するが
、日本へは秋田県に漂着した不審船から感染が拡大。政府は対応に追われる。韓国軍も厳戒態勢に入り、38度線を越えて武力偵察へ乗りだした。北朝鮮指導部は、体制維持のために核兵器を使用する先制攻撃を決意する
敦賀湾沖で核兵器が使用された。狙いは敦賀にある原子力発電所。北朝鮮偵察局の過激分子が上層部の許可なく行った先制攻撃だった。このことで、指導部は南進作戦の前倒しを決定するが、この機に乗じて、
後継から除かれた金正男のグループがクーデタを狙う。対する正恩も、これを阻止すべく動き出す。一方、韓国軍は北朝鮮の攻撃を待たずに、ミサイル基地への攻撃を開始した
サリン弾頭のミサイルは日本各地に大きな被害を与えた。北朝鮮地上軍はついに南進を開始。すでに米韓の防衛システムは北朝鮮が電離層で爆発させた核ミサイルでは無力化していた。
日本政府は自衛隊の参戦を決定。国連軍の一翼として出兵させる。一方、北朝鮮内部から、金正日国防委員長の死亡情報が流れてきた。三男・正恩と長男・正男がついに衝突する。さらに、日本を襲った新型ウイルスは、自然発生したものではない疑いが浮上する。
北朝鮮山間部に降下潜入した陸自精鋭部隊は、二百人以上の拉致被害者の救出に向かった。戦局は開戦直後の形勢が逆転。米韓連合軍が巻き返し、弟の正恩と激しく対立していた金正男は、秘密裏に日本政府にある提案を行なう。
北朝鮮の核爆弾は最後の一発となり、その使用方法は、開戦直後に死んだ金正日国防委員長によって遺言指令されていた。

699 :吾輩は名無しである:2022/06/17(金) 20:23:52.59 ID:pCOCU0VG.net
日本世界大戦〈1〉秘密工作―朝鮮の赤い虎 (歴史群像新書) – 2003/10/1森 詠 (著)1〜4
六カ国協議を行っても、北朝鮮の日本人拉致問題と核保有問題は、一向に進展する気配すらなかった。この状況を打開すべく、ついに日本は、北朝鮮に捕らわれている拉致被害者を救出するために秘密特殊工作を開始する。
「朝鮮の赤い虎」と名づけられたこの作戦は、北朝鮮に極秘裏に潜入し、金正日の後継者を捕縛するという究極の任務だった。一方、アメリカは北朝鮮を崩壊させるべく「プランX」を発動し、
中国と密約を結んで、中国軍を北朝鮮に侵攻させようと画策する。この動きを察知した北朝鮮は激怒し、日本に向けてテポドンを発射しようとするのだが…
。北朝鮮の潜入メンバーに選ばれたのは、婚約者を拉致された元航空自衛隊員・風見暁と、北朝鮮人の父を持つ在日の麻薬取締官・若杉美理、そして、脱北者のユン・インテという元共和国人民軍上士長であった

700 :吾輩は名無しである:2022/06/21(火) 08:41:28.90 ID:sa6ohnf/.net
閻連科に興味を持ったので、2冊小説を購入した

701 :吾輩は名無しである:2022/06/26(日) 11:31:57.89 ID:M30PX+bI.net
毎日出版文化賞
石光真清
明治元年に生まれ、日清・日露戦争に従軍し、満洲やシベリアで諜報活動に従事した陸軍将校の手記四部作。新発見史料と共に新たな装いで復活。
(一) 西南戦争・日清戦争故郷熊本で西南戦争に遭遇した後、陸軍士官学校に入り、日清戦争に従軍するまでを綴る。未公開だった手記『思い出の記(抄)』及び小説『木苺の花』を併せて収録する。
(二) 義和団事件明治三十二年、諜報活動に従事すべく、
ロシアの進出著しい満洲に入った石光陸軍大尉。そこは、中国人、ロシア人、韓国人、コサック、そして日本人など多彩な民族の坩堝であり、日本人娼婦を妻とする中国人馬賊が疾駆する大地だった。未公開手記『得体の知らぬ日本人』『因果物語ほか』等を収録。
(三) 日露戦争/長編小説・曹長の妻日露開戦。陸軍少佐となった石光は第二軍司令部付副官として出征する。終戦後も大陸への夢醒めず、幾度かの事業失敗を経て、
ついに海賊稼業へ。やがて明治という時代は終焉を迎える......。新編刊行に際し、未公開の手記『思い出の記 放浪生活時代』、短編小説『惨劇の夜の思い出』や秘蔵写真多数、そして電子版のみ、著者唯一の長編小説『曹長の妻』を収録。
(四) ロシア革命世田谷で三等郵便局長を務めていた
石光元陸軍少佐は「大地の夢」さめがたく、再び大陸に赴き満蒙貿易公司を設立する。そしてロシア革命が勃発、密命を受けた石光はアムールへと赴く。一方日本軍は革命に干渉し、シベリアに出兵する

702 :吾輩は名無しである:2022/06/27(月) 22:06:19.53 ID:UV18FKLR.net
満洲国グランドホテル 単行本 – 2022/4/22平山周吉 (著)
「二キ三スケ」(東条英機、星野直樹、松岡洋右、岸信介、鮎川義介)だけで満州は語れない。
「一ヒコ一サク」(甘粕正彦、河本大作)が隠然たる影響力を行使する、
再チャレンジ、前歴ロンダリングも許される自由の天地。「五族協和」の理想を信じた人たちの生と死。
既存の満州国のイメージをくつがえす、満州へ渡った日本人の奇妙にして、真剣なる「昭和史」物語。
装幀画は安彦良和氏が担当した。

【主なる登場人物】
「新しき土」原節子/「殉職警官」笠智衆/「新京不倫」小暮実千代/「越境将軍」林銑十郎/
「童貞将軍」植田謙吉/「満蒙放棄論者」石橋湛山/「朝日新聞の関東軍司令官」武内文彬/
「満洲の印象」小林秀雄/「満洲紀行」島木健作/「満洲事変の謀略者」板垣征四郎/「満洲経営の事務総長」小磯国昭/
「植民地の大番頭」駒井徳三/「関東軍と喧嘩した官史」大達茂雄/「少年大陸浪人」内村剛介/
「小澤征爾の母」小澤さくら/「焦土外交」内田康哉/「阿片専売」難波経一/「獄中十八年」古海忠之

703 :吾輩は名無しである:2022/06/29(水) 12:55:56.62 ID:mwlW4N8O.net
第七回大佛次郎論壇賞
和解のために−教科書・慰安婦・靖国・独島
朴 裕河 パク・ユハ (著)
日本と韓国の間に横たわる深刻な四つの問題を取り上げ、双方の主張がぶつかる根源にある「不信の本質主義」を抉り出し、和解への道筋を示す
日韓の歴史問題はなぜ解決の糸口さえ見出せないのだろうか。本書は、日韓・左右の間に横たわる「不信と怒りの連鎖」を読み解き、「和解」の「土台」を示すことで多くの読者の共感を集め

第27回アジア・太平洋賞特別賞、第15回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞を受賞
帝国の慰安婦 植民地支配と記憶の闘い
朴 裕河 (著
性奴隷か売春婦か、強制連行か自発的か、異なるイメージで真っ向から対立する慰安婦問題は、解決の糸口が見えないままだ。
大日本帝国植民地の女性として帝国軍人を慰安し続けた高齢の元朝鮮人慰安婦たちのために、日韓はいまどうすべきか。
元慰安婦たちの証言を丹念に拾い、慰安婦問題で対立する両者の主張の矛盾を突くいっぽう、「帝国」下の女性という普遍的な論点を指摘する。

韓国検察が朴裕河を起訴した事に対して抗議する声明を発表した。
声明では、韓国検察の判断を「予断と誤解に基づいて下された」と指摘し、「公権力が特定の歴史観をもとに学問や言論の自由を封圧する挙に出た」と批判した

704 :吾輩は名無しである:2022/06/29(水) 13:00:34.35 ID:mwlW4N8O.net
幻想と絶望~漫文漫画で読み解く日本統治時代の京城 単行本
申 明直 (著)

――蓄音機から流れるフランス映画「モンパリ」の主題歌に合わせて歌い、華麗な西洋のドレスを身にまとい、ワイングラスを傾けるモダンガールたち。三越や丁字屋のショーウィンドウには華やかな商品が並んでいる。――
 同書は、韓国人なら誰でも知っている、祖国統一を願う歌「我々の願いは統一」の作詞者・安夕影が日本統治時代の新聞に掲載した「漫文漫画」から、当時の京城のありのままの風景を読み解こうとしたものです。
 1930年代の京城は、これまで暗黒の側面ばかりが語られてきたためか、暗いイメージばかりが思い浮かびますが、当時の人々の日常が、現代の風景とあまり変わらないことに驚かされます。
 ただ、同書では華やかな側面だけをクローズアップしているものではなく、その影に隠れた面にも視線を伸ばしています。その当時を生きた安夕影が、京城の姿を「薬の空きビンに挿した一輪の花」にたとえた感性には感服されます。
 韓国で刊行された原書『モダンボーイ京城を闊歩す』は、韓国の主要マスコミで話題になり、『朝鮮日報』の2003年度「今年の本10冊」にも選ばれた良書です。

705 :吾輩は名無しである:2022/07/04(月) 16:57:20.72 ID:dLKDmynl.net
僕の見た「大日本帝国」 単行本 2005/2/1
西牟田 靖 (著)
第4回新潮ドキュメント賞候補作。
[世界観なき時代の大した膂力]戦争遺跡を訪ねながら
ありがちな「観」や「論」に陥らない軽やかさこそがこの書き物の持ち味のように思える。
――選考委員 藤原新也氏評
ニュートラルな視点で「反日と親日」のリアルを鮮やかに描き出し、
戦後60年間埋もれていたアジアの中の日本の姿を明らかにする。

十字架と共存する鳥居、青い日の丸、ロシアの鳥居、見せしめにされた記念碑、落書きだらけの慰霊塔……かつて日本の領土だった国々に残る、その不可思議な光景の理由は?
 知られざる反日と親日のリアルとは?―忘却なのか、禁忌なのか? 埋もれてしまった「あの時代」を、戦争を知らないからこそまるごと見つめ直してみたい。だから僕は「大日本帝国」を踏破してみた。

706 :吾輩は名無しである:2022/07/06(水) 00:37:02.05 ID:2DoIe0eC.net
赤い夕陽の満州野が原に―鬼才河本大作の生涯 (光人社NF文庫) 相良 俊輔 (著)

過去は語られなければならないし、現代はそれに耳を傾けねばならない―昭和動乱の引鉄、張作霖氏の爆殺を画して、日本陸軍を逐われ、
暗黒昭和史の一ページに悲劇の刻印を捺した世紀の風雲児・河本大作の知られざる生涯を描いた感動作。広漠たる原野にくりひろげられた雄渾なる昭和の舞台の序幕を綴る一千枚

。墓標なき八万の死者―満蒙開拓団の壊滅 (中公文庫 M 14-2) 角田 房子 (著)

707 :吾輩は名無しである:2022/07/06(水) 01:01:07.51 ID:2DoIe0eC.net
諜報憲兵―満州首都憲兵隊防諜班の極秘捜査記録 (光人社NF文庫)
新京憲兵隊特高課「工藤室」。満州国の首都・新京で活動する敵性国のスパイ網を殲滅すべく、一九三七年九月、工藤胖憲兵軍曹を長として
室員わずか七名で編成された特命防諜班―任務秘匿のため防諜班の呼称は部内でも禁じられ、室員は制服を着用せず、軍の服務規程の一切が免除された―知られざる戦いの記録。

関東軍特殊部隊―闇に屠られた対ソ精鋭部隊 (光人社NF文庫)
兵器弾薬、糧秣ほか重量三十キロ以上を身につけて一昼夜八十キロを脚力機動し、決死の挺進奇襲を任務とした秘匿部隊。無敵を誇る関東軍の中で選りすぐられた対ソ戦用
の“超人的日本兵集団”の実態を初めて描いた話題のノンフィクション。満州第五〇二部隊の誇り高き兵士たちの想像を絶する精強訓練の日々を伝える

日中戦争 日本人諜報員の闘い (光人社NF文庫)
二つの国にかける橋──諜報の闇と外交の光の世界を行き交った男。近衛文麿の特使として、日本と中国の間に和平交渉の橋をかけようと尽瘁した風雲児が語る衝撃の秘史!

長沙作戦 緒戦の栄光に隠された敗北 (光人社NF文庫)
昭和16年12月、太平洋戦争開戦とともに香港要塞攻略のため、中国大陸における陽動作戦として長沙作戦が発動された。補給のない
日本軍第一線部隊は弾薬・食糧がことごとく尽き果て、犠牲者が続出。「無敵皇軍」に酔いしれ、中国軍をあなどり、ついに反転退却にいたった──

708 :吾輩は名無しである:2022/07/06(水) 01:10:51.20 ID:2DoIe0eC.net
華中作戦―最前線下級指揮官の見た泥沼の中国戦線 (光人社NF文庫)
若き指揮官が日中戦争の最前線においてつぶさに見た果てしなき大陸戦の実体。個々の戦闘で、将校、兵士は何を考えて砲火に身を曝したか、在りのままに綴る。
昭和十五年、見習士官として配属されて六年間―小隊長、連隊旗手、中隊長、歩兵砲隊長、大隊長の重責を担いながら転戦し、辛酸を嘗めた将校の悪戦苦闘記。

湖南戦記―知られざる日中戦争のインパール戦 (光人社NF文庫)
直木賞作家伊藤桂一氏が推薦する戦場の真実を描いた感動の体験記録。武器弾薬、食糧の補給もなく、幾万余の将兵たちが犠牲となった知られざる中国戦線の戦い、
〓(し)江作戦の実情―熾烈なる戦闘の中で一兵士は何を考えたのか―山紫水明の湖南の風物の中で、正義感あふれる古参下士官の心意気と心情を綴った話題作

B29基地を占領せよ―10個師団36万人を動員した桂林作戦の戦い (光人社NF文庫
日本本土空襲阻止と南方輸送ルートの安全を確保するために、中国奥地のB29飛行場群の撃破・占領を目的に10個師団36万人の兵力を動員させた桂林作戦―
太平洋戦争末期、フィリピンに米軍が進攻したのと同じ時期に展開された、日本陸軍屈指の大作戦の全容を描いた大陸戦記。米式装備の強力な中国軍との凄絶な戦いを描く感動作。

中国大陸徒歩四六〇〇キロの戦場体験―兵士たちの日中戦争 (光人社NF文庫
陸上輸送路の確保とB29航空基地を覆滅すべく、華北から漢口、長沙、桂林、南寧、仏印、バンコク、マレー半島と、果てしなき山野に苦闘した
兵隊たちの行軍の日々!命ぜられるままに、転戦につぐ転戦をかさねた名もなき兵士たちは、いかにして苦難に耐え、任務を全うしたのか。歩け歩けの日中戦争を描く感動作。

709 :吾輩は名無しである:2022/07/06(水) 01:46:13.43 ID:2DoIe0eC.net
大陸打通作戦―日本陸軍最後の大作戦 (光人社NF文庫)
B29を擁する在支米空軍を大陸奥地に追い払い、南方との鉄道による連絡網を確保するための日本陸軍最後の大作戦―日本本土に押し寄せる連合軍の圧力軽減に
寄与することをめざした百万人におよんだ日本軍将兵の東奔西走を描く。五年にわたる著者の中国転戦の果てに訪れた国共内戦下の武装解除の混乱と復員に至るまでの労役の日々を綴った感動の陸戦記。

ソ満国境1945 満州が凍りついた夏 (光人社NF文庫)
ソ満国境が戦闘状態になった当時、満州北緯三十八度線以北の朝鮮半島、樺太、千島列島には、軍人を含めて二百五十万人以上の日本人がいたとされる。戦前、戦中における立場から一転して、飢餓、極寒、疲労、伝染病、殺人、暴行、
強姦、略奪、重労働、屈辱、孤独、絶望―が襲った。わずか1門の重砲の奮戦、対戦車爆雷攻撃で全滅した学徒兵、最後まで鉄路を死守した満鉄マン、戦闘での死者6万5000人、停戦後の死者18万人―生存者の声を集めた感動のドキュメント。

脱出!―元日本軍兵士の朝鮮半島彷徨 (光人社NF文庫)
昭和二十年八月十五日、終戦。瞬く間に朝鮮半島北半分を占領したソ連軍の中を十数名の脱出兵士は米軍管轄下の南部をめざす―日本人「難民」の群れに襲いくるソ連兵の暴虐の嵐と保安隊の執拗な
敗残兵狩りに遭遇しながらも、からくも故郷に生還するまでの三ヵ月間の過酷な逃避行を描いた感動のノンフィクション

日中戦争一兵士の証言―生存率3/1000からの生還 (光人社NF文庫)
苛酷な初年兵訓練に耐えて大陸の戦場に送り込まれ、想像を絶する悪条件下での戦いを生き抜いた一人の下級兵士の見た日中戦争の一断面―敵弾雨飛の山野で
歩兵として軽機関銃を手に凄惨な死闘を繰り返し、また衛生兵としてヨーチンを片手に看護にも当たった激務の最前線の日々を綴った感動のノンフィクション

710 :吾輩は名無しである:2022/07/06(水) 02:29:47.03 ID:2DoIe0eC.net
太平洋戦争に導いた華南作戦―南進への布石となった第五師団の戦い (光人社NF文庫)
日本陸軍に師団多しといえども、この師団ほど遠慮なく使われた師団は、他に、その類例がない―第五師団の編成は、各歩兵二個連隊をもつ歩兵旅団が二個と
特科“騎・野砲・工・輜重”兵の各第五連隊を基幹として、通信・衛生・野戦病院その他直轄部隊があり、戦時編成は常に二万人以上。最大規模の編成であった

ノモンハンの地平―草原紀行 ホロンバイルの過去と現在 (光人社NF文庫)
『ノモンハンの夏』の半藤一利氏が推薦する話題作。いま日本人はノモンハンから何を学ぶべきなのか―現在も草原で暮らす
モンゴル人や中国人の生活や文化を、深い洞察力と鋭い観察眼で描き、草原で惹起した幾多の戦いを証言と現地の写真、収集した当時の地図で再現、一〇年間にわたる現地調査にもとづいて検証する

。僕は八路軍の少年兵だった―中国人民解放軍での十年間 (光人社NF文庫)
昭和十九年春、満蒙開拓青少年義勇軍に参加した一人の日本人の数奇な運命―敗戦。多くの在満邦人が辛酸をなめる中、思わぬことから「八路軍兵士」となる…国民政府軍と戦い、
そして朝鮮戦争にも参加した波瀾の体験を描く。長年の大陸生活の中でつぶさに観察した中国人気質。戦後中国を知ることができる話題の一冊。

711 :吾輩は名無しである:2022/07/07(木) 18:22:45.58 ID:Hr6rXTtK.net
100歳の台湾人革命家・史明 自伝 理想はいつだって煌めいて、敗北はどこか懐かしい

台湾、日本、中国を股にかけ、革命の戦いに人生を懸けた男、史明。中国共産党と台湾国民党を相手に戦い続け、理想を追い続けたその波乱に満ちた日々を振り返る冒険譚には、血沸き肉躍ること必至。
100歳を超えてなお、現役の革命家として躍動する「台湾独立のゴッドファーザー」を描き出すノンフィクションが登場
刊行に寄せて 中華民国第14代総統・蔡英文からのメッセージ

台湾独立運動家、教育家、歴史学者。1918年台湾台北出身。早稲田大学政治経済学部在学中、社会主義思想に目覚め、1942年の卒業と同時に中国へ。中国共産党の情報工作員としてスパイ活動に従事し、1946年以降、党幹部養成校の華北連合大学、華北軍政大学で学ぶ。
ケ小平の命で捕虜の台湾人兵部隊「台湾隊」を組織。1949年、党の実態に絶望し脱走、台湾へ帰国。1950年に「台湾独立革命武装隊」を立ち上げ蒋介石暗殺を計画するが失敗し、1952年に日本へ亡命。以後40年間、東京池袋で中華料理店「新珍味」を
営みながら「独立台湾会」を統率し、台湾独立のための地下工作を物心両面で支援。1962年に台湾市民の視点で書かれた初の台湾通史『台湾人四百年史』を上梓。国民党政権のブラックリストに載る最後の台湾人となるが、1993年帰国。
台湾全域で精力的に独立のための啓蒙活動を行い、2001年「史明教育基金会」設立。過去の総統選では民主進歩党の陳水扁や蔡英文を支援し、2016年、総統府資政(総統上級顧問)に就任。

712 :吾輩は名無しである:2022/07/09(土) 11:39:04.03 ID:FdfL+lVP.net
天安門ファイル-極秘記録から読み解く日本外交の「失敗」 (単行本) 2022/7/7
城山 英巳 (著)
1989年6月4日―。強権独裁「習近平中国」のルーツはここにある。日本の外交官たちはその日、「人民の流血」をいとわない
中国共産党の本質を見抜くべきだった。「今孤立させると排外的になる。いずれ民主化する」。計3・6兆円の援助を注ぎ込んだ
日本政府は皮肉にも中国を排外的な「モンスター」に変えてしまった。 建国以来最大の危機だった天安門事件を通じて「強国」となった中国。その背景には、中国共産党と裏で手を握る
米国、実利優先の欧州、常に米中の「呪縛」から逃れられない日本の存在があった。ウクライナ戦争・台湾有事で中国はどう動くか。その答えは、33年前の極秘記録にある。
日本はどうすべきか。歴史の教訓を読み解く。 日中国交正常化50年の節目に一石を投じる渾身のドキュメント。
■序章 「歴史の分かれ目」の対中外交 ■第一章 北京戒厳令の極秘記録 ■第二章「六四」は必然だった ■第三章 外務省の「無策」 ■第四章 北京「内戦」下の日本人
■第五章 日本にとって「望ましい中国像 ■第六章 米中は裏でつながっていた ■第七章 日本の「敵」は米欧

『中国共産党「天皇工作」秘録』(文春新書)でアジア・太平洋賞特別賞(2010年)、戦後日中外交史の調査報道などで、
優れた国際報道に与えられるボーン・上田記念国際記者賞(2013年度)を受賞。著書に『中国臓器市場』(新潮社)、『中国人一億人電脳調査』(文春新書)、『中国 消し去られた記録』(白水社)、『マオとミカド』(同)がある。

713 :吾輩は名無しである:2022/07/09(土) 12:24:24.79 ID:FdfL+lVP.net
台湾の少年 1統治時代生まれ
岩波書店)
脚本 游珮芸、漫画 周見信

一九三〇年、日本統治時代の台湾に生まれた蔡焜霖(さいこんりん)は、読書が好きな少年で、教育者になることを夢見て育った。戦争の色濃い時代は日本の敗戦で終わったが、
戦後は国民党政権による新たな支配が始まり、ある日、町役場で働く焜霖のもとへ憲兵が訪ねてきて……。白色テロの深い傷を描いた台湾の傑作歴史コミック、第一巻。

2収容所島の十年
一九五〇年、無実の罪で逮捕された蔡焜霖は激しい拷問に遭い、政治犯として離島に送られる。長くつらい十年の始まりだった。

3 戒厳令下の編集者 
4 民主化の時代へ

714 :吾輩は名無しである:2022/07/09(土) 22:29:14 ID:FdfL+lVP.net
もうひとつのジェノサイド 長春の惨劇「チャーズ」 単行本 遠藤 誉 (著)
中国革命戦の裏で葬り去られた惨劇「チャーズ」の真実を人類史に刻む――。
作家・佐藤愛子氏、推薦!「これは、もうひとつのウクライナだ」
いま、世界中が注目するウクライナ侵攻。ロシアによるジェノサイドともいうべき残虐な場面の報道を見るたび、
中国研究家の遠藤誉氏は幾重にも重なる餓死体の上で野宿した幼少期の恐怖体験を思い起こす――。
1947年、中国共産党は国民党軍と激しい内戦を繰り広げていた。「長春を死城たらしめよ」
この毛沢東の指令により、国民党が占拠する長春市は食糧封鎖され、市民数十万人が餓死する事態へ追い込まれたのである。
かつて長春で「もうひとつのジェノサイド」=「チャーズ」があったことを知る人は少ない。
チャーズ生存者も、もうそう多くはいない。その数少ない生き証人の一人が著者・遠藤誉氏である。
「私には『もうひとつのジェノサイド』を人類の歴史に刻み込む使命がある。亡くなられた方たちはゴミくずのように捨てられ、
『チャーズ』の事実そのものが葬られていったからだ」中国共産党が封印し続ける惨劇「チャーズ」。

715 :吾輩は名無しである:2022/07/16(土) 11:08:58.23 ID:iXCqWZq/.net
尹海東ユン・ヘドン

植民地がつくった近代
怪物としての民族主義を越えて!
あらゆる近代は、すべからく植民地近代である。韓国歴史学における、親日か反日かの閉鎖回路からの脱出をはかり、植民地収奪論/近代化論の対立をのりこえ、東アジアにおけるトランスナショナル・ヒストリーの可能性をさぐる。
――韓国の民族主義に批判の一石を投じ、「韓国歴史学界の異端児」と恐れられる尹海東の本邦初の単著。

植民地朝鮮と宗教.帝国史・国家神道・固有信仰
天皇制国家のもと、植民地と宗主国を往還する宗教諸政策。西洋的な宗教概念が日本経由で移入され、人々の日常生活が分節化されていく。キリスト教と仏教、国家神道とシャーマニズム。
ポストコロニアル研究を東アジアの近代経験から捉え直した、日韓の研究者による共同研究の成果。

716 :吾輩は名無しである:2022/07/17(日) 00:59:38.58 ID:BljTMGpb.net
趙紫陽 極秘回想録(上)
1989年、北京市内では民主化を求める市民がデモを繰り返していた。李鵬首相ら守旧派が戒厳令布告を求める一方。民主派の趙紫陽総書記はそれを拒否し、市民との直接対話を試みる。
だが政府は趙を意思決定の場から外して武力鎮圧の乗り出し、結果多くの死者が出ることに(天安門事件)。趙紫陽は追放され、2005年に亡くなるまで16年も自宅に軟禁されるが、その間彼は事件の経緯や自らの思いを多くのテープに秘かに録音していたのだった
毛沢東時代以来の自給自足経済を改め、人民公社を解体するなど農村改革で頭角を現した趙紫陽。胡耀邦総書記のもとで首相として経済の舵取りにあたり、のちに総書記となるが、
自由化や民主化に傾く趙紫陽や胡耀邦に対し、守旧派はあの手この手で改革の妨害を試みる。そして悲劇が起こるのだった。80年代の中国要人たちの理想と思想、そして生々しい人間関係や感情までをつぶさに語り伝える、世紀の「遺言」

717 :吾輩は名無しである:2022/07/20(水) 14:43:11.21 ID:p+rg5hm8.net
オランダ東インド会社 (講談社学術文庫
17世紀前半、オランダは葡・西・英と東インド香料貿易の覇を競い、これを制した。その核となったのがオランダ東インド会社である。同社はジャワ土着君主の王位継承戦争に暗躍して図版を広げ、
コーヒー等の栽培により栄華の時代を築き上げた。しかしそれも束の間、やがて衰退へと向かい18世紀末には消滅する。インドネシア史を背景に描くオランダ東インド会社200年の興亡。

718 :吾輩は名無しである:2022/07/20(水) 14:44:12.97 ID:p+rg5hm8.net
興亡の世界史 東インド会社とアジアの海 (講談社学術文庫)

17世紀のイギリス、オランダ、フランスに相次いで誕生した東インド会社。この「史上初の株式会社」の興亡を通して、世界が大きく変貌した200年を描きだす異色作。喜望峰からインド、中国、長崎にいたる海域は、
この時代に「商品」で結ばれ、世界の中心となり、人々の交流の舞台となっていた。そして、綿織物や茶、胡椒などがヨーロッパの市場を刺激して近代の扉を開き、現代に続くグローバル社会の先駆けとなったのだった。
講談社創業100周年記念企画「興亡の世界史」の学術文庫版。大好評、第3期の3冊目。
近年ますます進展する世界の「グローバル化」は、いつ始まったのか。ひとつの大きな転機をもたらしたのが、17世紀のヨーロッパに相次いで誕生した「東インド会社」である。本書は、この「史上初の株式会社」の興亡を通して、
世界が近代に向かって大きく変貌した200年を描きだす異色作である。
ヴァスコ・ダ・ガマの「インド発見」に始まった「ポルトガル海上帝国」に代わって、16世紀末から東インド航海で大きな富を得たのが、オランダとイギリスだった。喜望峰からインド、東南アジア、中国、長崎にいたる海域、すなわち「アジアの海」が、この時、世界の中心となり、人々の交流の舞台となったのである。
イェール大学の設立に大きく寄与したイギリス東インド会社マドラス総督、エリフ・イェールや、平戸の日蘭混血児で後にオランダ東インド会社バダヴィア首席商務員の妻となったコルネリアなど、数奇な運命をたどった人びと。綿織物や茶、胡椒など、ヨーロッパの市場を刺激し、近代の扉を開いたアジアの商品。そして、東インド会社がその歴史的役割を終えた時、世界はどのように変貌していたのか。

719 :吾輩は名無しである:2022/07/20(水) 17:42:19.11 ID:p+rg5hm8.net
麻田 雅文

満蒙 日露中の「最前線」講談社選書メチエ
二〇世紀前半、日本、ロシア、中国のそれぞれの「辺境」地域は、なぜ「生命線」となったのか。義和団戦争から満鉄解体まで、満蒙でくりかえされる軍事衝突には、
「鉄道」をめぐる利権が絡んでいた。ロシアが「北満洲」に設立した中東鉄道とライバル会社満鉄との権益競争、
ロシア革命後の「革命派」と「反革命派」の内戦、張作霖など軍閥とスターリンの対決……。鉄道をめぐるドラマを辿り、新しい国際政治史を描く。
第一章 『坂の上の雲』の先へ――小村寿太郎とウィッテ
第二章 日露協約時代の「満蒙問題」――伊藤博文とココフツォフ
第三章 「北満洲」における大戦・革命・内戦――田中義一とホルヴァート
第四章 ソ連と奉天派の対決――張作霖、張学良親子とカラハン
第五章 満洲国という難問――昭和天皇、蒋介石とスターリン

第8回(2013年度)「樫山純三賞」第4回(2013年度)「鉄道史学会住田奨励賞」
中東鉄道(東清鉄道)経営史―ロシアと「満洲」 1896-1935単行本 – 2012/11/15
シベリアから「満洲」へ――。東清ないし東支鉄道ともよばれ、「満洲」を通るロシアの「植民地化会社」として、露・中・日・仏・米が角逐する国際政治の焦点となった中東鉄道。海運とも連動する鉄道事業経営と、
収用地や警備隊による植民地経営が一体となった、その全体像を初めて実証的に解明。西洋史・東洋史・日本史を横断する跨境的な東北アジア近現代史を描きだす。

720 :吾輩は名無しである:2022/07/20(水) 17:42:46.00 ID:p+rg5hm8.net
蔣介石の書簡外交 上巻: 日中戦争、もう一つの戦場 単行本 – 2021/1/29

シベリア出兵 - 近代日本の忘れられた七年戦争 (中公新書
1917年11月に勃発したロシア革命。共産主義勢力の拡大に対して翌年8月、反革命軍救出を名目に、日本は極東ロシアへ派兵、シベリア中部のバイカル湖畔まで占領する。だがロシア人の傀儡政権は機能せず、
パルチザンや赤軍に敗退を重ねる。日本人虐殺事件の代償を求め、北サハリンを占領するなど、単独で出兵を続行するが…。本書は、増派と撤兵に揺れる内政、酷寒の地での7年間にわたる戦争の全貌を描く。

日露近代史 戦争と平和の百年 (講談社現代新書)
幕末期以来、米英協調を基軸とする主流派に対し、ロシアに目を向ける一つの潮流があった。
ロシア皇室との信頼関係を樹立しようとした伊藤博文。
満洲経営のため、ロシア革命後のソ連との国交樹立に腐心する後藤新平。
満洲国建国後、孤立を深めるなか独ソとの提携に望みを託す松岡洋右……
彼らはなぜ、ロシアに接近していったのか?

721 :吾輩は名無しである:2022/07/20(水) 18:08:52.48 ID:p+rg5hm8.net
鉄道史学会住田奨励賞
華北交通の日中戦争史    林 采成 (著)
戦前の国民党政権の国有鉄道が日本の占領鉄道運営を経て、戦後の中国共産党政権の国有鉄道に再編されたことに着目し、戦前期、戦時期、戦後期に分けて華北交通を検証する。

東アジアのなかの満鉄―鉄道帝国のフロンティア― 単行本 – 2021/1/20
帝国拡大の原動力となり、世界でも最高水準を誇った満鉄の鉄道技術はいかにして伝播していったのか。見過ごされてきた本業・鉄道業の姿をはじめて解明、
その経済的・技術的インパクトを数量的に位置づけるとともに、東アジア鉄道システムの形成から、戦後再編の新たな全体像を描き出す。

飲食朝鮮―帝国の中の「食」経済史
牛肉、明太子、ビールなど、帝国による「食」の再編は日韓の食文化を大きく変えた。収奪論をこえて、帝国のフードシステムの歴史的意義をはじめてトータルに解明、
生産・流通から植民地住民の身体に与えた影響まで、帝国の統治にはたした「食」の決定的な役割を浮かび上がらせる。

…… 本書に新知見が見出せるのは、著者が7つの飲食物を「食料産業」という視点から分析することで、経営史、経済史の強みを遺憾なく発揮しているからである。様々な統計分析の厚みのうえに史料読解を重ね、それを大局的な視点、
すなわち帝国、東アジア、市場、日韓関係史と絶えず交差させながら進められる議論には手堅い説得力がある。……

“…… 私みたいに、かつて植民地だったという関係の国々を見たら、誰もが抱く印象論を遙かに越えて、体系的にその関係史を見せてくれた。大変な労作というしかない。植民地となった朝鮮が、大日本帝国という枠組みの中で
、再編された食の経済史という視点で多くのことを教えてくれている。…… 常々、食文化という視点から物事を見てきたが、経済史という視点がこれほど見事に文化を照らしてくれるものだとは思わなかった。目から鱗がぼろぼろと落ちるような話ばかり。……"(『週刊読書人』

722 :吾輩は名無しである:2022/07/20(水) 18:15:14.70 ID:p+rg5hm8.net
鉄道史学会住田奨励賞
帝国日本と鉄道輸送: 変容する帝国内分業と朝鮮経済 単行本 – 2020/11/30
竹内 祐介 (著)
19世紀末以来、台湾・朝鮮、満洲を実質的に植民地化した日本は、鉄道による効率的な物流網を築こうとした。創出された朝鮮内の市場がどのような特質を持って成長し、
各地域間で分業体制を築いたのか。帝国内の米・粟・石炭や綿織物などの工業製品の生産・流通・消費の実態を鉄道統計資料から分析。日本帝国下の朝鮮経済の実像を解き明かす

。序章 朝鮮/日本帝国経済史研究/鉄道敷設と貨物輸送の朝鮮的特質―台湾との比較史的接近(鉄道敷設と沿線市場の形成〈鉄道敷設の展開過程/鉄道敷設と沿線人口/局私鉄別にみた鉄道敷設と沿線人口〉
/鉄道貨物輸送からみる域内分業・消費市場〈鉄道貨物輸送額推計の意義と方法/検証と分析―域内分業・消費市場の構造と変容〉
以下細目略/都市化・域内分業・帝国内分業の朝鮮的特質―台湾との比較)/帝国内分業の変容と朝鮮市場―日本・満洲との関係史的接近(米の「飢餓輸出」と穀物の帝国内分業/輸入代替工業化と消費市場の地域的拡大/鉱業化と燃料多消費社会の形成)
/鉄道輸送と地域経済一次産品経済社会と域内分業(朝鮮鉄道黄海線と沿線地域経済/北鮮鉄道と朝鮮経済―羅津を中心に)/終章 消費市場の成長とその地域性

723 :吾輩は名無しである:2022/07/21(木) 23:44:00.85 ID:fqOH+44o.net
清代回疆社会経済史研究 単行本 – 2022/1/25堀 直 (著)

18〜19世紀に「回疆」と呼ばれた新疆ウイグル自治区南部のオアシス社会。ユーラシア大陸の最奥地に生きた人々の暮らしや経済を解き明かす。
17世紀後半以降の政治・経済のグローバル化の進展は、西欧・ロシア列強と東方の清朝中国の覇権拡大をもたらした。かつては国際通商路「シルクロード」の大動脈が走っていたユーラシア大陸の内奥部分=中央アジアは、西からロシア帝国、
東から清帝国の進出・侵略をうけ、18~19世紀に両帝国によって分割支配され、中央アジア地域の多様な民族集団もまた近代的な国境によって分断された。
天山山脈の南北地域は、18世紀後半以降、清の支配下で「新疆」すなわち「新たな領域」として特別な位置づけを与えられた。新疆の南部、タリム盆地周縁のオアシス地域で人口の大多数を占めていたトルコ系イスラーム教徒(現在のウイグル族)も、言語・宗教や支配理念・政治・社会構造を異にする清帝国の支配に服し、彼らの居住地域は「回疆」と総称されるようになった。
本書は、漢文史書類のみならず、テュルク語・満洲語などの多様な一次史料や現地調査の成果を中心に据えて、清朝支配下の「回疆」の社会・経済の実像を精緻に描き出す。中国政府の新疆ウイグル自治区統治政策が国際的に注視されている今日、
その前史としての清朝支配下の社会を理解することで、単なる民族/宗教の対立あるいは多民族国家の成立といった表層的な理解を超え、現代に直結する当地の歴史展開を本質的に把握しようとするものである。

724 :吾輩は名無しである:2022/07/23(土) 20:13:00.08 ID:aFBBcMan.net
中国任侠列伝―天子恐るるに足らず! 単行本

中国史上、朝廷人士たちの世界=官界に対して、無位無官の庶民の世界を「江湖の世界」という。この世界で尊ばれたのは、義や侠の精神である。そして、その精神を身をもって示した者――これらを任侠の徒、義侠の士などと呼ぶ。
任侠の徒はしばしば無法者と同義に扱われ、朝廷からは好ましからざる存在として忌避された。しかし、彼らにはしばしば庶民からの多大な人望が集まったのである。なぜか?
本書は、中国史上で今なお名を残す「江湖の世界」の英雄たちの生き様を生き生きと描こうとするものである。戦国時代の刺客、遊侠、新興宗教の教祖、塩賊、海賊、秘密結社、匪賊、青幇など、
正史から見ればアウトサイダーにすぎない彼らの生き方をたどることによって、中国の歴史がより厚みをまし、面白く感じられるにちがいない。

利になびかず、権力に媚びず、他人の苦難に我が身を投げ出した“はみだし者”たち―その魅力ある生きざまを描く

725 :吾輩は名無しである:2022/07/25(月) 02:03:13.58 ID:Z+Van9IN.net
第63回(2020年度)「日経・経済図書文化賞受賞」受賞
朝貢・海禁・互市―近世東アジアの貿易と秩序― 単行本 – 2020/3/10
岩井 茂樹 (著)

朝貢体制論を超えて――。「天下を統べる皇帝と朝貢する蕃夷諸国」という美しい理念の外形を
辛うじて保っていた明代の通商外交体制も、海と陸の辺縁からの衝撃で転換を迫られ、やがて清代には互市が広がっていく。西洋とは異なる「もう一つの自由貿易」への構造変動を、日本の役割も含めて跡づけ、新たな歴史像を実証する労作

杉原薫氏による書評“……:本書は、14世紀後半から19世紀前半における朝貢(外交儀礼)、海禁(航海制限・居住制限)、互市(管理貿易)の関係を高い実証水準で論じ、
これまで「朝貢貿易体制」として静態的に理解されてきた東アジアの通商・外交システムについて、互市の役割に焦点を当てることで新しい解釈を示したものである。すなわち、16世紀中葉以降に発展した互市を、
「儀礼を必要としない貿易」を可能にした、朝貢とは異なる制度だとし、「朝貢から互市へ」という通商外交体制の変化があったとしている。叙述の明快さもあって、論争誘発力は十分である。…

726 :吾輩は名無しである:2022/07/25(月) 11:32:24.61 ID:Z+Van9IN.net
古山高麗雄 - 兵卒として龍陵会戦に参加。自伝の『龍陵会戦』で菊池寛賞
戦争は私から何を奪ったのだろう。軍隊に入り、私は屈辱を受けることに鈍感になり、たちまち誇りを失った。下級兵士は無意味な死を覚悟することに馴れ、
それではあまりにみじめだから、お国のためだと自分に言いきかせる。兵士は死シテ神トナルなどと本当に考えていたのか?戦争を日常として生きた人間の貴重な文章である

壮烈拉孟守備隊―玉砕に殉じた日本軍将兵の記録 (光人社NF文庫)
死守命令―ビルマ戦線「菊兵団」死闘の記録 (光人社NF文庫)
回想ビルマ作戦―第三十三軍参謀痛恨の手記 (光人社NF文庫

拉孟・騰越の戦い(らもう・とうえつのたたかい)は、1944年6月2日から1944年9月14日まで中国・雲南省とビルマ(現ミャンマー)との国境付近にある
拉孟(保山市竜陵県)・騰越(同市騰衝市)地区で行われた、日本軍と中国国民党軍・アメリカ軍(雲南遠征軍)の陸上戦闘のことを言う。すでに南部を占領していた
日本の部隊は援蔣ルートの遮断のために派遣された小規模なもので、進出した当初の1942年頃は中国軍に対して優位に立っていたが、
援蔣ルート遮断後もアメリカ軍の空輸によって中国軍への支援が継続されたため、連合軍の指導によって近代的な装備を身につけた中国軍が1944年より反撃に転じ、
日本軍は補給路を断たれ孤立し、拉孟守備隊および騰越守備隊は最終的に玉砕した。硫黄島などの孤島において玉砕したケースは多いが、
この戦いは大陸において玉砕した珍しいケースとして知られる。しかし、中国軍も陣地に立てこもる日本軍の防御戦闘により部隊比では日本より死傷者を出した。
この時期、中国本土では豫湘桂会戦によって中国軍は大敗北を重ねており、よって拉孟・騰越の戦いとミイトキーナの戦いは中国軍にとって貴重な勝利となった

727 :吾輩は名無しである:2022/07/25(月) 11:58:54.12 ID:Z+Van9IN.net
辻政信
ノモンハン事件、マレー作戦、シンガポール華僑粛清事件、バターンの偽命令、ポートモレスビー作戦、ガダルカナル島の戦い
拉孟・騰越の戦い
などを参謀として指導した。 軍事作戦指導では「作戦の神様」「軍の神様」と讃えられた
その一方で、非人道的残虐事件を巻き起こした指揮系統を無視した現場での独善的な指導、部下への責任押し付け、
自決の強要、戦後の戦犯追及からの逃亡などについて批判がある

辻政信と七人の僧―奇才参謀と部下たちの潜行三千里 (光人社NF文庫)
シンガポール攻略戦の神速果敢な采配で世界の耳目を集め、陸軍の宝と謳われた参謀・辻政信―。敗戦とともに占領軍の執拗な探索の手を逃れて、バンコクから中国、
そして日本に雌伏すること五年。にわか僧侶に化けた元高級参謀と彼を陰で支えた七人の若者たちのスリリングな潜行の歳月を描いた感動のドキュメント

西南シルクロードは密林に消える (講談社文庫)
高野秀行 (著
中国四川省の成都を出発し、ビルマ北部を通って、最後にはインドへ――幻の西南シルクロードに挑む著者の前には、
圧倒的なジャングルと反政府少数民族ゲリラの支配する世界屈指の秘境がたちふさがっていた。混迷と困難を極める旅なのに、
これほど笑えるのはなぜか。究極のエンタメ・ノンフィクションついに登場。

728 :吾輩は名無しである:2022/07/25(月) 12:13:23.01 ID:Z+Van9IN.net
陽はメコンに沈む 著:伴野朗
1961年、ラオスの僧に変身した参議院議員・辻政信は、動乱のインドシナで消息を絶つ。死亡説・生存説が入りみだれる中で、1970年、日本人記者・結城は、
辻政信の消息を知るという元パテト・ラオの通訳に会い、記事を書いた。しかし、それは結城を、得体の知れぬ勢力からつけ狙わせる端緒となった! 迫真の、男のサスペンス
推理候補
伴野朗氏『陽はメコンに沈む』。現役の新聞記者らしく、臨場感のある描写はすばらしく、わくわくされられたが、辻政信の「うっかりしたミス」が、キー・ポイントになっているなど、ストーリーに無理がある。
また小説らしい文章を書こうとした部分が浮いている。結城昌司氏、三好徹氏の作品など、もっと研究してみて下さい。次作を期待します

729 :吾輩は名無しである:2022/07/28(木) 17:58:06.16 ID:muPGFPOz.net
ハルビン駅へ 日露中・交錯するロシア満洲の近代史 単行本 2014/10/7

満洲の中心都市・ハルビン。多くの日本人にとっては、伊藤博文が暗殺された都市として記憶されますが、それだけではありません。日本、ロシア、中国を中心に、波瀾の近代史を繰り広げた舞台でもあります。
始まりは、ロシアのアジア進出にあります。ロシアは東清鉄道を建設し、アジアの不凍港まで鉄道を開通させねばならなかった。その調査の過程で発見されたハルビンは、やがて東清鉄道建設の基地となり、ロシアの植民地となります。
ロシアの名物蔵相ウイッテの思惑、軍と鉄道会社の利害対立など、ハルビンの発見から植民、そして繁栄と混乱の社会と歴史が綿密に描き出されます。いわば、ヨーロッパとアジアの思惑、国際関係のるつぼとして、ハルビンはあったのです。
そこでは、中国人、日本人のみならず、ユダヤ人のコミュニティも形成され、「最も自由な国際都市」という側面もそなえてゆきます。
しかしながら、歴史は、このリベラルな都市を、そのまま許すことはありません。やがて日露戦争に突入。そして、中国による奪還と歴史はうねっていきます。
そうでありながら、では、鉄道建設で栄えたハルビンはなぜ、リベラルな国際都市の可能性を持つことができたのか。
本書は、ロシア側の未公開資料など、貴重な史料を広汎に発掘し、壮大なスケールで描く、満洲の近代史です。

加藤陽子(東大教授)さんが、「ロシアにとっての『坂の上の雲』が今ここに」と大絶讃

730 :吾輩は名無しである:2022/07/29(金) 22:48:52.10 ID:i7WxB7p0.net
新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 台湾論〔小学館文庫〕 単行本 –
小林 よしのり (著)
2000年、長い一党支配が終わり、初めて民主的選挙で政権交代した台湾。徹底取材によって、この「国産み神話」誕生の瞬間を記した本書は日本、
台湾でベストセラーになったが、潜在していたタブーも炙りだしてしまい、中国統一派によるバッシングや入境禁止処分
などの騒動を巻き起こした。だが、2008年、台湾は再び国民党政権に逆戻りしてしまった。目先の経済的利益を優先した彼らが直面しているのは
国家のアイデンティティ崩壊と急速な「中華化」だ。国家とは何か。ナショナリズムとは何か。台湾を見守り続ける著者の衝撃作を今、加筆して文庫化。

新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 沖縄論
『戦争論』『台湾論』から5年。構想、執筆1年。戦後60年の節目に、大幅書き下ろし、怒濤の400枚で問う問題作。これはゴーマニストから日本人への新しい挑戦状だ!
第1部…沖縄を考える(米軍ヘリ墜落と基地問題)、第2部…琉球王朝とは何か?(海の王国の物語)、
第3部…沖縄戦後史(これが封印された祖国復帰の歴史だ)、最終章(歴史とクニガラ)。真夏の紫外線の中、恐る恐る沖縄に降り立ったゴーマニストは、沖縄の基地、現状を目の当たりにし、やがてその深層に潜む沖縄のアイデンティティと歴史へ足を踏み入れていく。
沖縄の戦後史を救ったある政治家の一生、最後に降り立った「神の島」で捧げた祈り…これまでの対立軸に凝り固まったイデオロギーではとうてい立ち向かうことのできない思想的挑戦! しょくん!受けて立てるか!?
「沖縄こそが中心であり、本土こそが辺境なのだ」―現代の無関心の獄から、かくて開け放たれたパンドラの匣。イデオロギーを超えて格闘せよ!『戦争論』から7年、『台湾論』から5年。構想・執筆1年。戦後60年の節目に怒濤の400枚で問う衝撃作。

731 :吾輩は名無しである:2022/07/30(土) 15:25:55.01 ID:jwp3wkMw.net
第5回大藪春彦賞
ハルビン・カフェ (角川文庫) 文庫 – 2005/7/23
打海 文三 (著)
福井県西端の新興港湾都市・海市。大陸の動乱を逃れて大量の難民が押し寄せ、海市は中・韓・露のマフィアが覇を競う無法地帯と化した。相次ぐ現場警官の
殉職に業を煮やした市警の一部が地下組織を作り、警官殺しに報復するテロ組織が誕生した。警官の警官による警官のための自警団。彼らは「P」と呼ばれた―。

第十三回横溝正史賞優秀作
灰姫 鏡の国のスパイ
ロシアの極東の地ウラジオストクで、日本の情報調査会社社員が瀕死の状態で発見され、数日後に息を引き取った。その身体には拷問のあとが残されていた――。事件を調べる使命を帯びた同僚は、調査の結果謎の人物〈灰姫〉にたどりつく。
北朝鮮の地下に潜り、日本に高度な情報を提供しているという灰姫をめぐり展開する、ロシアKGBやアメリカCIAも絡んだ果てなき謀略の数々――。高度に繰り広げられる諜報戦の先にある真実とは? 渾身のポリティカル・スパイ・サスペンス

732 :吾輩は名無しである:2022/07/31(日) 12:54:12.05 ID:gXxoc85M.net
椰子が笑う汽車は行く (文春文庫) 1988/4/1
宮脇 俊三 (著)
汽車の旅はその国の土着の臭いが車内に充満して、その国が見えてくる。
ただ鉄道に乗るという、いわば無意味な動機に立っているだけに、ごく普通の眼でアジアを眺めることができ、
本書をフィリピン、タイ、マレーシア、インドネシア、台湾を知る最良の案内書にしています。

シベリア鉄道9400キロ (角川文庫
ついにロシア号と対面‐ワイン・レッドの車体に白帯を巻き、横腹に「モスクワ=ウラジヴォストク】の標示板。いよいよ列車は、氷雪と白樺のシベリアを、一路モスクワへ…。

インド鉄道紀行 (角川文庫)
知られざる鉄道王国、インド。悠久の大地をゆく鉄道の旅は、静と動、無と有、秩序と混沌、静寂と喧騒、富と貧困など、インドの無数の素顔を見せてくれる。
インドは、知られざる鉄道王国である。その歴史はアジアでもっとも古く、鉄道営業キロは六万キロを超えている。人工都市ニューデリー、デリーの旧市街、先進地カルカッタからベナレスの聖地へ。
ムガール帝国の旧都アグラ、大都市ボンベイ、デカン高原の大草原を経てインド南端のコモリン岬―。悠久の大地をゆく鉄道の旅は、静と動、無と有、秩序と混沌、静寂と喧騒、富と貧因など、
インドの無数の素顔を見せてくれる。誰も語れなかった、とっておきのインド紀行。

ヨーロッパ鉄道紀行 (新潮文庫)
ヨーロッパの超特急を乗り尽くせ!著者率いる日本人観光団は、英仏海峡をユーロスターで渡り、ハンブルクからミュンヘンまではドイツが誇るICE、ユーロシティでイタリア、
そしてスペインへと駆け巡る。さらにローカル線を乗り継ぐ夫婦旅、元編集者氏との珍道中など、欧州大陸を縦横無尽に移動し、列車に揺られ車窓から風景を見る楽しみを、ユーモラスに語る紀行エッセイ。

733 :吾輩は名無しである:2022/07/31(日) 17:30:47.36 ID:gXxoc85M.net
韓国・サハリン鉄道紀行 (文春文庫)
宮脇 俊三 (著)
ソウル、公州、扶余、慶州の史跡を訪ね、
看板特急セマウル号に乗って韓国をひとめぐり。汽車に乗らなければ見えない韓国が見える。それにソ連崩壊で可能となった樺太鉄道紀行収録。

734 :吾輩は名無しである:2022/08/01(月) 14:40:08.24 ID:M1Cruq3o.net
氷結の森 (集英社文庫) 文庫 2010/1/20熊谷 達也 (著)
日露戦争に従軍した猟師の矢一郎は故郷を離れ、樺太で過去を背負い流浪の生活を続けていた。そんな彼を探し回る男が一人。矢一郎の死んだ妻の弟、辰治だ。
執拗に追われ矢一郎はついに国境を越える。樺太から氷結の間宮海峡を越え革命に揺れる極東ロシアへ。時代の波に翻弄されながらも
過酷な運命に立ち向かう男を描く長編冒険小説。直木賞・山本賞ダブル受賞の『邂逅の森』に連なる“森”三部作完結編

天北原野(下) (新潮文庫) 三浦 綾子
北海道ハマベツ。貧しいこの土地で生まれ育った美しい少女貴乃と、小学校校長の息子孝介は、互いに愛し合い、結婚の約束を結んでいた。しかし製材所の息子完治の恐ろしい
たくらみによって、孝介は遠い樺太へと旅立ち、残された貴乃には完治の執拗な求愛が続く……。北の果ての原野で、苛酷な苦難と運命に耐え抜く人々の姿を通じ、生きることの尊厳と意味を問いかける大河小説。
激しい運命の嵐に翻弄される貴乃と孝介。二人の仲が引き裂かれるほど、心の奥で愛は静かに燃え上がる。完治はあくどい方法で財をなし
、その妹あき子はロシア人の青年イワンとの不倫の恋に苦しむ。平和に見えた樺太にも戦争の影は近づき、やがてソ連軍が侵入して来る――。厳しい樺太の大自然と激動の時代を背景に、
心に罪の十字架を背負った人間たちが織りなす、愛と憎しみのドラマ。

735 :吾輩は名無しである:2022/08/01(月) 14:50:36.59 ID:M1Cruq3o.net
吉川英治文学賞受賞(2002年)第37回
海霧(上) (講談社文庫) 原田康子 (著)
幕末の佐賀に生まれた幸吉は、米問屋に奉公に出るが、「新しい時代の産物」石炭に魅せられ、坑夫となってエゾ地へと渡る。広大な未開の地にあって、
己の力と才覚で新しい人生を切り開いていくのだった・・・。幕末から明治、昭和へと、激動の時代をひたむきに生きた著者の血族を描いた物語。
新しい家と新しい家族、幸せな日々に戦争の影が……。結婚した幸吉は、商売にも手腕を発揮し、当時の北海道ではめずらしい本建築の家や店を建てた。
北洋商会から独立し、「平出(ひらいで)商店」の看板を掲げた、忙しくも輝かしい日々を支えたのは、妻のおさよはじめ、多くの周囲の人々のはたらきだった。やがて、待望の子を授かり、その成長に希望を託す一家だったが……
隆盛をきわめた平出商店の悩みの種は、跡継ぎの娘リツと婿の修二郎の不仲であった。が、無事に孫も生まれ、順調に思えた一族にも、容赦のない時代の波は、押し寄せてきた。
日露戦争、震災、愛する人の死、そして老い・・・。昭和を孫の千鶴(ちづ)と生きるおさよの胸には、いつも、あの北の海の、「深い霧」があった

第8回女流文学者賞
挽歌 (新潮文庫) 文庫 – 1961/12原田 康子 (著)
北海道の霧の街に生いたち、ロマンにあこがれる兵藤怜子は、知り合った中年建築家桂木の落着きと、かすかな陰影に好奇心を抱く。美貌の桂木夫人と未知の青年との密会を、偶然目撃した彼女は、急速に夫妻の心の深みにふみこんでゆく。阿寒の温泉で二夜を過し、
出張した彼を追って札幌に会いにゆく怜子、そして悲劇的な破局―若さのもつ脆さ、奔放さ、残酷さを見事に描いた傑作。

736 :吾輩は名無しである:2022/08/01(月) 17:08:18.66 ID:M1Cruq3o.net
風の砦(下) (講談社文庫) 原田康子 (著
幕末の北海道に生きた若き武士たち。ロシアの樺太進出を恐れ、江戸幕府は、東北諸藩に蝦夷地の警固を命じた。厳寒の地で歴史の荒波に翻弄されながらも、土地を愛し人を愛して、
まっすぐ生き抜こうとする男と女を描く、感動の歴史長篇。人妻との運命的な出会いは、侍の道を超え、純粋な愛の旋律を奏で始める。厳寒の地・北海道の警固を志願した若き侍たちの運命は?
愛も無力となるほどに苛酷な、蝦夷の大地。厳しい寒さと水腫病が、警備の藩士たちの生命を次々に奪った。和人たちの横暴を憎みながらも、
心を開き始めるアイヌの若き女。人妻への思慕を断ち切れぬ、青年武士。苦悩の愛を抱えながら男たちは、寡黙に、生命を賭けて北の守りを固める。自然と歴史に立ち向う愛の群像。許されぬ愛の苦悩を背負い、歴史に立ち向かう、侍たちの姿!

泥流地帯 (新潮文庫) 文庫 – 1982/8/27三浦 綾子 (著)
大正15年5月、十勝岳大噴火。突然の火山爆発で、家も学校も恋も夢も泥流が一気に押し流してゆく……。上富良野の市街からさらに一里以上も奥に入った日進部落で、貧しさにも親の不在にも耐えて明るく誠実に生きている拓一、
耕作兄弟の上にも、泥流は容赦なく襲いかかる。真面目に生きても無意味なのか? 懸命に生きる彼らの姿を通して、人生の試練の意味を問いかける感動の長編。
突然爆発した十勝岳の泥流は開拓部落に襲いかかり、一瞬にして、家族の命を奪い、田畠を石河原に変えた。地獄と化した泥流の地から離散していく人々もいるなかで、拓一・耕作兄弟は、祖父・父の苦労の沁み込んだ土地を、
もう一度稲の実る美田にしたいと、再び鍬を手にする。そんな彼らに、さらに苦難が襲いかかる。苦闘の青春を描き、人生の報いとは何かを問う感動の完結編。

737 :吾輩は名無しである:2022/08/02(火) 19:21:04.89 ID:UWkFLx25.net
第4回(1993年 伊藤整文学賞受賞作
十勝平野 上西晴治
自然との和合の中で豊か暮らしを続けてきたきたアイヌたちが、和人とともにやってきた近代化の大波の中で翻弄されながらも、
毅然として生き抜いていくさまを、親子三代の生活を通して描いた大河ロマン。伊藤整文学賞受賞作。本巻では大正、昭和から現代にいたる激動の中、多くの差別にさらされながらも、
自己を取り返したアイヌが、やがて復権への道を歩みはじめる。
ウツナイ原野に自然と共に生きるコタンの生活に和人たちの開拓の槌音が迫る
明治という新しい時代の中で、政府の同化政策によって次第に追いつめられていく姿が語られる

1977年「オコシップの遺品」で芥川賞候補、「ニシパの歌」で直木賞候補、1980年『コシャマインの末裔』で北海道新聞文学賞受賞、1993年『十勝平野』で伊藤整文学賞受賞。
アイヌ民族をテーマにした作品が多く、寡作な作家であった。
ニシパとは、旦那様(お金持ちの)恋人とかいう意味

氷海からの生還 著:長尾 三郎 
カモメを食い、死の恐怖と闘った16日間。極限状況の中でどう戦い抜いたのか? ーー北洋漁業船「第71日東丸」は、
サハリン東海域で操業中に突然沈没し、船長以下16人の乗組員全員の死亡が伝えられた。
しかし、絶望的な死の漂流を続けた、3人の生還者がいた。苛酷な自然の中で闘い抜いた男たちの、強靱な精神力と驚嘆すべき生命力を感動的に描く。

738 :吾輩は名無しである:2022/08/02(火) 21:13:15.60 ID:UWkFLx25.net
北門の狼 重蔵始末 (講談社文庫)1−8 2012/10/16
逢坂 剛 (著)

寛政の奇傑登場!著者初の本格時代小説
火盗改(かとうあらため)・近藤重蔵、21歳。強者揃いの御先手鉄砲組でも際立つ偉丈夫。傍若無人の言動で毀誉褒貶(きよほうへん)半ばする。
ロシアの謎の大男、美女のかたき討ち、茶屋の狂歌殺人事件……。寛政の世を揺るがす怪事件を型破りの手法で重蔵が解く。後に北方探検家として名を馳せた奇才を主人公に描く、著者初の本格時代小説。

長崎での勤めを果たして江戸に戻った重蔵は、かねてより念願の蝦夷地巡見隊に加わることになった。
日の本ならざる最果ての北の大地で一行を待ち受けるのは、信じ難いほどの自然の猛威と公儀を脅かす内憂外患
エトロフの地に江戸幕府の役人として初めて-大日本惠登呂府-の木標を立てた近藤重蔵は、勘定職への昇進を果たし、再び蝦夷地巡見の命を受ける。
渡海の地獄の瀬戸で高田屋嘉兵衛の助力を得るも、遙か北の海では薩摩藩が暗躍し、宿命の敵である女賊りよが待ち受けていた

八歳で四書五経をそらんじ、十四歳で十三経に達した俊英でありながら、普段は傍若無人で傲岸不遜な近藤重蔵。五度にわたる蝦夷地巡見を終えた後は大坂弓奉行
となって大塩平八郎の知己を得るなどするが、息子・富蔵ともどもの悪口乱行がたたり、ついに役なしの小普請入りとなる。
学識豊かな学者であり、あくなき探検家でもあった重蔵の、あまりにも意外なその後の道行きは。そして、生涯の宿敵となった女賊りよとの最後の対決は

739 :吾輩は名無しである:2022/08/02(火) 21:28:40.65 ID:UWkFLx25.net
第14回アジア・太平洋賞大賞
遠い隣国―ロシアと日本 単行本 – 2002/6/1
木村 汎 (著)
ロシアと日本は、なぜ「遠い隣国」に止まっているのか?その真因は、何か?停滞の日ロ関係に突破口を開く道
はあるのか?国際政治学の知識を駆使して、これらの難問解明にいどむ著者渾身のライフワーク。日ソ/日ロ関係研究の金字塔

。新版 日露国境交渉史 北方領土返還への道 (角川選書)
江戸時代から始まり、紆余曲折をへて未だ解決をみない日本とロシアのあいだの国境問題。1992年に刊行され、2001年に補充された、日露両外務省共同作成による
「領土問題の歴史に関する資料集」を軸に、北方領土問題についてのすべてを明らかにし、提言する名著の改訂・完全新版

プーチンとロシア人 (産経NF文庫) 文庫 – 2020/9/25
木村 汎 (著)
ロシア研究の第一人者が遺したプーチン論の決定版!「勝利をもたらす小さな戦争」の愛好者、その闘争哲学を人間学的アプローチで読み解く

740 :吾輩は名無しである:2022/08/03(水) 16:00:08.69 ID:NvXW2Gxx.net
ロビンソンの末裔
開高 健 (著)
敗戦直後、食うに食えず、ペテンにかけられたみたいに北海道に渡り、運命のいたずらにほんろうされる“ロビンソンの末裔”たちの苛酷な自然との苦闘を、
作者は、いささかの感傷をもまじえずに
乾いた文体で描く。この底なし沼にすりへらす、人間の貴重な労働力に、本書はいやおうなしに世間の目をむけさせる。

作家開高健は、1959(昭和34)年頃から翌年にかけて、大雪山の麓にある開拓村へ季節ごとに取材に行き長期間滞在した。
付近には戦後、東京、大阪などからかなりの入植者が入ったが、この取材のとき開高は村の生活の厳しさに度肝をぬかれたという

終戦前後にも、多数の都市罹災者や海外からの引揚者の受け皿となった。彼らは「拓北農兵隊」(終戦後は「拓北農兵団」)と呼ばれ、原野開拓に挑んだが、そこは寒さや酸性土のため
、なんの作物も実らない不毛の地だった。加えて終戦直後のどさくさの中、応募条件とは全く違う現実が待ち受けていて、ほとんどが離農に追いやられていく。
開高はこの作品で、シラミのような開拓民の存在を戯画的に、かつ軽妙な皮肉を含ませる一方で、その原始生活を生命力豊かに描き出している。

741 :吾輩は名無しである:2022/08/04(木) 12:10:40.93 ID:fl69s0Ss.net
武漢コンフィデンシャル
著/手嶋龍一
新型コロナウイルスの「発生源」として世界を震え上がらせた武漢は、中国革命の地にして、国共内戦の要衝でもあった。十歳でこの地に流れ着いた李志傑は、己の才覚を頼りに動乱の時代を駆け抜けたが、文革の嵐に見舞われ、家族は国を追われてしまう――。
それから五十年後、李一族の「業」は、MI6の異端児スティーブン・ブラッドレーと相棒マイケル・コリンズを巻きこみ、“謀略の香港”に沸き立った。感染爆発は、なぜ武漢から始まったのか? インテリジェンス小説の巨匠が満を持して放つ衝撃作にして、シリーズ最高傑作!

転生 満州国皇帝・愛新覚羅家と天皇家の昭和
著/牧 久
もうひとつの昭和を描く超弩級歴史大作
――歴史に「IF」はない。しかし、戦争が終わったあのとき満州国皇帝・溥儀が日本に亡命していたら…。
 作家・浅田次郎の「蒼穹の昴」の時間と空間を舞台に、清朝のラストエンペラー・愛新覚羅溥儀と溥傑兄弟の数奇な運命を余すことなく辿る完全版評伝。
日本と天皇家の「昭和」を裏側から照射する。
 『昭和解体』『暴君』という大著で知られざる歴史のディテールを描く第一人者の牧久が、”もう一つの昭和史”に挑む。

742 :吾輩は名無しである:2022/08/04(木) 13:28:04.30 ID:fl69s0Ss.net
サガレン 樺太/サハリン 境界を旅する 単行本 2020/4/24梯 久美子 (著)

その島は、歴史の狭間に漂っていた。近現代史の縮図を征く珠玉の紀行ルポ!各紙誌で絶賛! 新たな「宮沢賢治論」の誕生!!
(『産経新聞』2020年5月10日 評者・江上剛氏、『河北新報』2020年5月10日 評者・土方正志氏、『毎日新聞』2020年5月30日 評者・池澤夏樹氏)ほか
「『廃線紀行』に代表される鉄道紀行と『狂うひと』に代表される作家研究が融合しあい、比類のない作品が生まれたことを心から喜びたい」原武史氏(2020年4月23日『カドブン』)
かつて、この国には“国境線観光”があった。
樺太/サハリン、旧名サガレン。何度も国境線が引き直された境界の島だ。
大日本帝国時代には、陸の“国境線“を観に、北原白秋や林芙美子らも訪れた。
また、宮沢賢治は妹トシが死んだ翌年、その魂を求めてサガレンを訪れ、名詩を残している。
他にもチェーホフや斎藤茂吉など、この地を旅した者は多い。いったい何が彼らを惹きつけたのか?
多くの日本人に忘れられた島。その記憶は、鉄路が刻んでいた。賢治の行程を辿りつつ、近現代史の縮図をゆく。
文学、歴史、鉄道、そして作家の業。全てを盛り込んだ新たな紀行作品!

743 :吾輩は名無しである:2022/08/04(木) 14:05:34.15 ID:fl69s0Ss.net
第2回城山三郎経済小説大賞
ピコラエヴィッチ紙幣―日本人が発行したルーブル札の謎 単行本 2009/10/1
熊谷 敬太郎 (著)
島田商会が極東ロシアの小都市で発行していた紙幣「ピコラエヴィッチ」は人々から歓迎され、ロシア人社会に深く浸透していた。
しかし、永遠にも続くように思われたそのシステムは、当地の鮭鱒漁の不漁と共産革命の嵐によって大きな悲劇へと発展する。
「通貨とは何か?」「経済とは何か?」を問う問題作
一九一九年秋、印刷工の黒川収蔵は紙幣印刷のため極東ロシア領の小都市尼港(ニコラエフスク・ナ・アムーレ)にある島田商会に派遣される。
当地最大の日本企業・島田商会の発行する紙幣「ピコラエヴィッチ」は、下落の激しいルーブル札を補完し、町の産業を支える紙幣として当地の人々の生活に深く根付いていた
新紙幣の印刷は、美しいロシア娘オリガの協力で進められ、いつしか二人には恋愛感情が芽生えていった。ようやく紙幣の印刷が完成に近づいた頃、
町には四〇〇〇人を超える赤軍過激派が押し寄せる。ロシア人有力者たちは次々に処刑され、やがてその魔手は日本人にも向けられる。外界からの援軍を得られない厳寒の尼港で、およそ七五〇人の日本軍民は悲壮な覚悟で徹底抗戦を試みる。
幸田真音氏
テーマを発掘する目の確かさと、一途なほど真摯な姿勢が伝わってくる。歴史経済小説の大きなチャレンジといえる作品。
佐高信氏
城山三郎が存命だったらこの作品を熱烈に推薦したのではないか。この作品を推すことのできる充実感、満足感をじっくり噛みしめた。
高杉良氏
興趣尽きないストーリーの見事さに感服。経済小説が時代を切り取り、時代を超えて読み継がれていくことを、本作品は実証するに相違ない。

744 :吾輩は名無しである:2022/08/04(木) 14:06:04.50 ID:fl69s0Ss.net
シベリア出兵 - 近代日本の忘れられた七年戦争 (中公新書) 新書 2016/9/16麻田 雅文 (著)
1917年11月に勃発したロシア革命。共産主義勢力の拡大に対して翌年8月、反革命軍救出を名目に、日本は極東ロシアへ派兵、シベリア中部のバイカル湖畔まで占領する。
だがロシア人の傀儡政権は機能せず、パルチザンや赤軍に敗退を重ねる。日本人虐殺事件の代償を求め、北サハリンを占領するなど、単独で出兵を続行するが…
。本書は、増派と撤兵に揺れる内政、酷寒の地での7年間にわたる戦争の全貌を描く。

シベリア出兵の史的研究 (岩波現代文庫) 2005/1/18細谷 千博 (著)
「無名の師」(名分なき戦い)。そう呼ばれた軍事行動が歴史の転換点となった。革命下のロシアをめぐり列強の策謀が渦巻く。
義を標榜する日本の侵攻は、やがて来るアメリカとの破局の淵源をなすにいたった。派兵がもたらすもの。その示唆に富む例証がここにある。名著の誉れ高き書がよみがえる

745 :吾輩は名無しである:2022/08/05(金) 00:36:40.02 ID:heRqpLxw.net
北方領土奪還作戦〈1〉 (C・NOVELS) 2008/1/1大石 英司 (著)
天然資源の利権争いに端を発したサハリンの「内戦」から半年。日本では、支持率低迷に悩む内閣がある決断を下した。防衛省内で噂されてきた「KE作戦」が、ついに現実のものとなったのだ。
サハリン市長による突然の「独立宣言」と「北方領土返還調印式」。日本からは護衛艦“ひゅうが”を中心とした北方領土奪還艦隊がオホーツク海を目指す。
国後水道を挟んで待ち受けるロシア空軍は総力戦の構え。自衛隊創設以来の壮絶な戦いが始まる。
国後・択捉無血占領―オホーツク海で日露激突。
第一次オホーツク海戦で勝利を収めた日本。しかし、鉄壁のはずだった防空網を突破したロシアの戦略爆撃機が、イーグル戦闘機部隊をも振り切って北海道に侵入、戦火はついに国内へ。同じころ、サハリンへ
空自パイロットの救出に向かっていた海自の潜水艦に、ロシア海軍反攻作戦の鍵を握る駆遂艦を撃沈せよとの命令が。しかし相手艦長は極東艦隊屈指の優秀な士官!対決の舞台は大陸棚付近。遠浅の危険なエリアで手の内を読み合う二人の艦長。海の男のプライドを賭けた心理戦が幕を開けた―
北海道に侵入したロシア軍爆撃機を空自イーグルが辛うじて撃墜。だが、札幌近郊の市街地が被害を受け、北方四島の実効支配を目論む日本政府は世論の逆風に曝される。一方、択捉島にはロシア連邦保安庁の特殊部隊が潜入。
RPGで小型核ミサイルを発射し、日本の防空指揮所が潰滅した!ついに戦術核弾頭を投入し反攻に転じたロシア軍に対し、日本側主力は後退を余儀なくされ、陸自サイレント・コアを含む精鋭が空港を死守すべく最前線に陣取るが…

746 :吾輩は名無しである:2022/08/05(金) 00:41:29.16 ID:heRqpLxw.net
1ー7
択捉島東岸に布陣する日本の守備隊指揮所に空襲警報が鳴り響く。夜空を埋めるロシア軍の爆撃機から降下したのは、精鋭の親衛空挺師団と、復讐に燃えるスペツナズだった。橋頭堡を築いた彼らは、自衛隊の陣地へと攻め寄せる。
迎え撃つ音無は最新式のグレネードを活用してこれを撃退。だがロシア軍は、日本の拓捉防衛の要である迫撃砲部隊へと矛先を転じ、さらにロシア海軍歩兵が決死の上陸作戦を敢行!陸海空の総力戦を挑むロシアの攻勢を凌げるか
北方領土を巡って対立する日露。特殊部隊サイレント・コアの音無らは、限られた戦力ながらも老獪な戦術を駆使し、択捉島に押し寄せるロシア兵を迎え撃つ。損耗激しく窮地に陥ったスペツナズは苦渋の決断を迫られていた。
一方、膠着状態を打破すべくロシア軍は択捉島の東にある得撫島に部隊を投入。手薄な地域を取られた自衛隊はサイレント・コアの一個小隊を潜入させる。率いるは部隊の紅一点にして最強のコマンド・司馬光。精鋭揃いの戦闘集団を相手に、ミッションは順調かと思われたが―
日露の戦力がせめぎ合う北方領土。択捉島から海峡一つ隔てた得撫島に展開する陸自特殊部隊サイレント・コアと迫撃砲部隊。沖合からの艦砲射撃に加え、編隊を組んだ輸送機から続々と降下する海軍歩兵を相手取り、
土門は即席の混成部隊を鮮やかに指揮する。じり貧の戦況に焦ったロシア軍は日本に一矢報いようと、なりふり構わぬ示威行動に出た―。降り注ぐ黒い雨の中、音無と土門は八九式AFV改に乗り込み、死地を征く!国後・択捉島を舞台に繰り広げられる領土争奪戦、ついに決着

747 :吾輩は名無しである:2022/08/05(金) 00:50:09.47 ID:heRqpLxw.net
サハリン争奪戦 1−2 サイレント・コア (C★NOVELS)
大石英司 (著)
サハリン北部の資源採掘現場。外務省嘱託職員として労働者のための巨大施設「サークル・シティ」を視察に来ていた音無と部下の姉小路は、日本で病床にある母のため現場で働く父を捜す少年と行動を共にすることとなる。
しかしその頃、利権を独占しようとたくらむロシア政府は「訓練」の名目でサークル・シティに軍隊を派遣していた。職員が対応に追われる中、油田・採掘施設の五カ所で正体不明の民族主義者集団による襲撃事件が発生。
事態鎮圧に向けて動く音無らに立ちはだかったのは「カイバル峠の守護神」。陸自特殊部隊隊長と伝説の指揮官、熟練の兵士の真剣勝負の火蓋が今、切って落とされた。
サハリンの試掘鉱を襲撃した集団を率いていたのは、かつてソ連陸軍が誇った最強の兵士だった。陸自特殊部隊「サイレント・コア」隊長音無は労働者を束ねて迎え撃つ。靄の渓谷で展開する歴戦のコマンドの攻防。
一方、天然ガス事業を独占する大企業「ガスプロム」が建設中のワーカー・タウン「サークル・シティ」はロシア海軍に制圧されていた。株価への影響を恐れるガスプロム側は秘密裏に事を収めようとするが、サハリンの警備を管轄するイゴーリ将軍は激怒、日露両政府の思惑をよそに徹底抗戦を宣言。ベクストラ装輪装甲車の隊列がサークル・シティを目指し北上する!国境を超えた利権争いの行方は

748 :吾輩は名無しである:2022/08/05(金) 01:08:51.50 ID:heRqpLxw.net
漂砂の塔 上 (集英社文庫) 文庫 – 2021/6/18
大沢 在昌 (著)
超弩級の展開 北方領土の離島 目を抉られた変死体
たった一人で潜入捜査を命じられた石上の運命は!?
雪と氷に閉ざされた北方領土の離島・春勇留島、ロシア名はオロボ島。日中露合弁のレアアース生産会社の日本人技術者が、両目を抉り取られた死体となって発見された。
国際問題に発展しかねない重要事件として、捜査権が及ばないこの島に送られたのは、ロシア系クォーターで語学が堪能な警視庁の石上だった。
極限状態で信じられるのは誰なのか。三ヵ国の思惑が交錯し、果てしなき欲望が渦巻く!
冒険小説の真骨頂がここに。日本 中国 ロシア 入り乱れる果てしなき欲望 ラストに待ち受ける闇深き真相とは──。
北方領土の春勇留島で、石上は決死の潜入捜査を続けていた。島の最高責任者パキージン、美人女医タチアナ、ナイトクラブのボス・ギルシュ、
中国人の警備主任ヤン……九十年前の大量殺人事件との奇妙な関連を糸口に、事件関係者にあたるが、謎は深まるばかり
。エネルギー戦略上、重要な離島で、ロシア・中国・日本それぞれの陰謀が蠢く。果たして、闇深き真相とは。一気読み必至の超弩級冒険小説!

749 :吾輩は名無しである:2022/08/05(金) 16:29:38.44 ID:heRqpLxw.net
地図と拳 単行本 2022/6/24
小川 哲 (著)
「君は満洲という白紙の地図に、夢を書きこむ」
日本からの密偵に帯同し、通訳として満洲に渡った細川。ロシアの鉄道網拡大のために派遣された神父クラスニコフ。叔父にだまされ不毛の土地へと移住した孫悟空。
地図に描かれた存在しない島を探し、海を渡った須野……。奉天の東にある〈李家鎮〉へと呼び寄せられた男たち。「燃える土」をめぐり、殺戮の半世紀を生きる。
ひとつの都市が現われ、そして消えた。
日露戦争前夜から第2次大戦までの半世紀、満洲の名もない都市で繰り広げられる知略と殺戮。日本SF界の新星が放つ、歴史×空想小説。

ゲームの王国』(2017年)が第38回日本SF大賞、第31回山本周五郎賞を受賞。『嘘と正典』(2019年)で第162回直木三十五賞候補となる。

750 :吾輩は名無しである:2022/08/05(金) 20:16:22.19 ID:heRqpLxw.net
サハリン脱走列車 単行本 – 1997/8/1
辻 真先 (著)

昭和20年8月。戦乱の樺太(サハリン)。運命に翻弄されながらも勁(つよ)く生きる人々の、破天荒な脱出行! 痛快冒険小説。
オォオォと陳メはウメく。イィイィと陳メは唸る。
なぜこの冒険小説がかくも激しく美しいのか。
終戦寸前の一方的なソ連の侵略による樺太と日本を舞台に、時代に翻弄された男と女の冒険行。物語も見せ場読ませ場山また山場、危機また死地の大脱走!だが、だがただオモシロの冒険小説である訳ないのが我らが辻真先。一読二読、背景に情感のスジがビシッと一本通っているのだ。
特筆は役者陣(キャラクタータチ)。一寸の虫にも五分の魂、それぞれひとりはちっぽけな人間でも、意地と気位を通す切ない愛が陳メの目頭を熱くする。
そう、この語り口の歯切れの良いサスペンスフルな物語は〈愛〉。
辻さんの優しさと情感に充ち溢れているのですぞ。──内藤陳

751 :吾輩は名無しである:2022/08/05(金) 20:35:10.17 ID:heRqpLxw.net
幹線鉄道の西村京太郎、ローカル線の辻真先

あじあ号、吼えろ
辻 真先 (著)
ソ連参戦が噂される満州。国策映画撮影のため、満鉄が誇る超特急あじあ号がハルピンを出発した。得体の知れぬきな臭さを纏う軍人乗客と謎の積み荷。
旅程に秘された任務とは?ソ連軍、中国ゲリラの執拗な攻撃が迫る。感動の鉄道冒険巨篇。

急行エトロフ殺人事件

暗殺列車―山本五十六大将抹殺指令
日米が戦うことなく、時は昭和三十年に至った。この年のある日、海軍大将・山本五十六は、東京と満州の新京を結ぶ弾丸列車『日の出』号の車上にあった。ソ連が虎視眈々と狙う極東の安定のため、蒋介石と周恩来の国共合作画策の訪満である。
だが、山本の使命を邪魔せんものと、五十六殺害の命を受けたテロリストたちも列車に乗り込んだ。五十六を守る護衛役は、探偵・帆村荘六、腕利きの刑事、ふたりの女刑事たち。驀進する『日の出』号。
やがて車内で起こった奇怪な殺人事件を皮切りに、刺客たちの摩手が殺到。危うし山本五十六!刺客たちの意外な正体。そして、あっと驚く大ドンデン返し。

752 :吾輩は名無しである:2022/08/06(土) 23:45:04 ID:pqI41tmc.net
六つの村を越えて髭をなびかせる者 単行本 – 2022/1/12西條 奈加 (著)
直木賞作家の新たな到達点! 江戸時代に九度蝦夷地に渡った実在の冒険家・最上徳内を描いた、壮大な歴史小説。
本当のアイヌの姿を、世に知らしめたい―― 時は江戸中期、老中・田沼意次が実権を握り、改革を進めていた頃。幕府ではロシアの南下に対する備えや交易の促進などを目的に、蝦夷地開発が計画されていた。 出羽国の貧しい農家に生まれながら、算学の才能に恵まれた最上徳内は、師の本多利明の計らいで蝦夷地見分隊に随行する。
そこで徳内が目にしたのは厳しくも美しい北の大地と、和人とは異なる文化の中で逞しく生きるアイヌの姿だった。イタクニップ、少年フルウらとの出会いを通して、いつしか徳内の胸にはアイヌへの尊敬と友愛が生まれていく……。 松前藩との確執、幕府の思惑、自然の脅威、様々な困難にぶつかりながら、それでも北の大地へと向かった男を描いた著者渾身の長編小説!

第25回歴史文学賞受賞作
北夷の海 単行本 – 2002/1乾 浩 (著)
樺太は半島か島か―。極寒の地・樺太の探検に情熱を注ぐ松田伝十郎と間宮林蔵。二人の苫難の行程と葛藤を描き、両者の人間像を活写する力作!表題作のほか「東韃靼への海路」「遙かなる氷雪の島」を収録

。北冥の白虹―小説・最上徳内 単行本 – 2003/4/1乾 浩 (著)
天命6年(1786)、日本人として初めて択捉島・得撫島に足跡を印した北方探検家・最上徳内。出羽国楯岡村の貧農の子に生まれた徳内の北方探検に賭けた夢と生き様を描く長編歴史小説

753 :吾輩は名無しである:2022/08/08(月) 17:56:18.25 ID:+iu6g6u6.net
小隊 単行本 – 2021/2/12
砂川 文次 (著)
第164回芥川賞候補作。
元自衛官の新鋭作家が、日本人のいまだ知らない「戦場」のリアルを描き切った衝撃作。
北海道にロシア軍が上陸、日本は第二次大戦後初の「地上戦」を経験することになった。自衛隊の3尉・安達は、自らの小隊を率い、静かに忍び寄ってくるロシア軍と対峙する。そして、ついに戦端が開かれた――。

小林源文傑作集 バトルオーバー北海道
20世紀末の冷戦下、ソ連軍が突然北海道を攻めてきた。歴史の「if」を戦争劇画の第一人者・小林源文がリアルに描き上げる!
ソ連のクーデーターを契機に第三次世界大戦が勃発!極東地域の米軍が欧州戦域に向かうのを阻止するためソ連極東軍は北海道上陸作戦を決行する。そしてソ連機甲師団と自衛隊の壮絶バトルが始まった!

754 :吾輩は名無しである:2022/08/08(月) 19:19:52.59 ID:+iu6g6u6.net
エゾの歴史 (講談社学術文庫) 文庫 – 2006/2/11
海保 嶺夫 (著)
大陸と壮大な交易を展開した北方の民
北の地に繰り広げられたもう一つの「日本史」
北樺太から黒竜江を遡りアジア大陸へ。北方の民はかつて大陸と壮大な交易を展開していた。エゾとは、エミシとは何者なのか――。日の本・唐子・渡党。記録の間に垣間見える彼らの姿を浮かび上がらせ、
そしてついには東北・北海道へと北上拡大する「日本」に組み込まれてゆく過程を活写する。北の地に繰り広げられた、もうひとつの「日本史」の探究。

755 :吾輩は名無しである:2022/08/08(月) 20:37:43.73 ID:+iu6g6u6.net
エネルギー(下) (講談社文庫) 文庫 – 2010/9/15
黒木 亮 (著)
国際経済小説の旗手による資源ビジネスの最前線
石油の一滴は、血の一滴か、それとも市場の玩具なのか!
大手商社・五井商事の金沢明彦は、イラクで原油取引の交渉中、サハリンの巨大ガス田開発へ異動を命じられる。
下位商社トーニチ役員の亀岡吾郎は、通産官僚と結託してイランの「日の丸油田」をブチ上げ、米系投資銀の秋月修二はエネルギー・デリバティブで中国企業をカモろうと企む。国際資源ビジネス最前線。

誰が日本のエネルギーを確保するのか?
商社マンたちが挑む、サハリンLNGと中東原油
サハリン巨大ガス田開発のパイプライン入札が始まった。しかし、プロジェクトは、環境保護団体やロシア国民の反対運動に直面する。原油価格は天井知らずに高騰し、秋月の術中に嵌った中国系燃料商社の損失は雪だるま式に膨らむ。一方、イランの「日の丸油田」は、米国の対イラン制裁の荒波に直撃される。

高騰する石油市場で蠢く投資銀行とヘッジファンド
エネルギー・デリバティブで中国企業をカモれ!
プーチンが、サハリン巨大ガス田開発の予算超過に激怒。クレムリンの攻撃犬と呼ばれるロシア人官僚や石油メジャーに恨みを抱く英国人父子の介在で、
プロジェクトは窮地に。トーニチを辞した亀岡はイランの「日の丸油田」を救おうと奔走する。政治と市場に翻弄される男たちの野望と挫折を描く、大河経済小説。

756 :吾輩は名無しである:2022/08/09(火) 10:12:03.26 ID:5zyWqO4U.net
街道をゆく 15 北海道の諸道 (朝日文庫)
函館を出発点に札幌、旭川、陸別へ──古代から幕末維新までの長い道のりをたずね歩く旅。
原野を切り開いた開拓使や劣悪な環境で労働を強いられた囚人、屯田兵の時代を振り返り、アイヌとの抗争から台頭した松前氏の京風文化を思う

函館から札幌、陸別へ至る道のりが今回の「街道」です。稲作が根付かなかった―すなわち「中央」と
文化的根源を共有しなかったために(「おかげで」と言うべきか)、本州と一線を画して歴史を歩んだ北海道。その足取りを、時に軽やかに、時に丹念にたどっていきます。
近代の開発にあたり、米国の農務長官を招聘するという荒業に及んだ、開拓史次官黒田清隆。一夜にして住処を嵐の中に失い、新天地に懸けざるを得なかった新十津川の人々。70歳を過ぎて、
未開の陸別に夢を託した関寛斎。文字通りに風雪に耐え抜いた彼らの気概が強く強く伝わります。一方で、開発にあたって人を「モノ」同然に投下した、明治政府高官たちへの筆者の激しい憤りもまた心を揺さぶります。。

757 :吾輩は名無しである:2022/08/09(火) 10:12:58.72 ID:5zyWqO4U.net
街道をゆく 38 オホーツク街道 (朝日文庫) 文庫 – 2009/5/7
司馬 遼太郎 (著)
日本人の先祖の一派で、5~10世紀に北海道を拠点に活躍したオホーツク人。幻の海洋民族の痕跡をたずね、著者は稚内、枝幸、常呂、網走などを歩いた。少年時代からの考古学ファンで、さらに雄大な北海道考古学の世界に魅せらせる。「雪の季節に北海道に行ってみたかった」という一行そのままに、ゴム長姿で雪を蹴散らし、地元に溶け込んでいく。

すぐ隣のカラフトはロシア(ユーラシア大陸)と近く、流氷の時季は氷上交通も可能だった。
そういう点でも北海道と大陸との交流の古さが想像できるし、北から人も物も入ってきていただろう。
網走のモヨロ貝塚や常呂町(現北見市)の常呂遺跡は代表的なオホーツク文化遺産である。
オホーツク文化が終わると、アイヌ文化がスタートする。

この地域にはかつて「オホーツク人」が活動していたという。アイヌ民族ではなく、樺太の民族とも微妙に違う、独特の民族らしい。著者の「オホーツク人」へのあこがれは強く、その情報を追い求めてさまざまに考察をめぐらせている。
「オホーツク人」の遺跡であるモヨロ貝塚を発見したのは、米村喜男衛氏

758 :吾輩は名無しである:2022/08/09(火) 10:27:44.29 ID:5zyWqO4U.net
静かな大地
岩波現代文庫 > 花崎皋平 著
幕末の蝦夷地を十数年間も探検・調査し,アイヌ民族の風俗・文化を記録する中で和人による虐待を告発した松浦武四郎.大地に根を張り,
固有の習俗を育んできたアイヌ民衆の輝きとは何か.なぜ彼らは抑圧の下で呻吟することを強いられているのか.
記録者として自己変革を遂げていく松浦を描き出す入魂の力作評伝.池澤夏樹解説.

静かな大地 (朝日文庫 い 38-5) 文庫 2007/6/7
池澤 夏樹 (著)
短い繁栄の後で没落した先祖たちのことを小説にするのは、彼らの物語を聞いて育ったぼくの夢だった--明治初年、淡路島から北海道の静内に入植した宗形三郎と四郎。
牧場を開いた宗形兄弟と、アイヌの人々の努力と敗退をえがく壮大な叙事詩。著者自身の先祖の物語であり、同時に日本の近代が捨てた価値観を複眼でみつめる、
構想10年の歴史小説。第3回親鸞賞受賞作

新田次郎文学賞
北の海明け (新潮文庫) 佐江 衆一 1996/8/1
文化元年、幕府は対露政策の一環として蝦夷地に官寺建立を決定。命を受けた文翁、智弁らは、アイヌ教化のためにアッケシに赴任した。
文翁の布教は困難を窮め、若い智弁はアイヌを虐待する和人に慣りを募らせていく、やがて、文翁は幕命を果せぬまま横死、智弁は苛烈な運命に呑まれてゆく
。二つの文化の間で苦悩する二人の僧を通して歴史の暗闇に光を当てる

759 :吾輩は名無しである:2022/08/09(火) 11:52:07.91 ID:5zyWqO4U.net
オホーツクの古代史 (平凡社新書
菊池 俊彦 (著)
北海道の北東部、千島列島、サハリン、カムチャツカ半島などに囲まれた環オホーツク海地域。紀元三世紀から一三世紀ころまで、
豊饒の海からもたらされる恵みを糧とし、大陸との交流・交易を活発におこなっていた、さまざまな人々が存在した。謎に満ちた環オホーツク海。古代文化の輪郭を初めて描く
97年北方文化の研究で濱田青陵賞

760 :吾輩は名無しである:2022/08/09(火) 16:54:00.79 ID:5zyWqO4U.net
アイヌ民族 (朝日文庫) 文庫 – 2001/11/1本多 勝一 (著)
硬骨のジャーナリスト・本多勝一が、20代の若きかけだし記者のころより深い関心をもって追い続けてきたアイヌ民族問題の集大成。
アイヌ民族の暮らしを北海道の歴史や自然から説き起こし、アイヌの一生を壮大な伝承物語形式で綴る。

先住民族アイヌの現在 (朝日文庫) 文庫 – 1993/7/1本多 勝一 (著)

北海道探検記 (集英社文庫) 文庫 – 1985/11/10本多 勝一 (著)
未だ大いなる冒険心を失っていない人へ―。観光ガイドや案内書にはのっていない北海道の秘境、
見過ごされてきた部分に光をあてて知られざる自然や風習、歴史を語る。「幻のルポ」と称された名著

。きたぐにの動物たち (1982年) (集英社文庫) | 本多 勝一
本多氏は本州に生れ本州に育ち、突然北海道に来て、フレッシュな感覚でまず風物の異様に眼を投じ、
身につけた生物に関する専門的知識から一々これを正確に取材して記録し、数々の興味ある事実を披瀝した。
この報告は…人類発展の歴史の一面を語る興味ある資料ともなった。

761 :吾輩は名無しである:2022/08/09(火) 17:16:12.46 ID:5zyWqO4U.net
蝦夷地別件 著/船戸与一  日本冒険小説協会大賞受賞
18世紀末、蝦夷と呼ばれるアイヌ民族は和人の横暴に喘いでいた。蝦夷地での交易権を松前藩から買い取った商人たちによる苛烈な搾取、
問答無用の暴力、日常茶飯に繰り返される女たちへの陵辱。アイヌの怒りと悲しみは沸点に達しようとしていた。北の大地から和人を追い払うための戦いを決意した
国後の脇長人ツキノエが、密かに手配した鉄砲300挺。120年前に決起した英雄シャクシャインも、和人に負けない武器を持っていたら、戦いに勝利していたはずだった。鉄砲調達の算段は、択捉で出会ったロシア人船長との間でまとまった。
しかし、その裏側には、ロシアの地で祖国奪還のために奔走するポーランド貴族マホウスキの策略があった。ロシアの南下政策を阻止すべく、極東に関心を向けさせるための紛争の創出。300挺の鉄砲がその引き金となるはずだった。
一方、和人のあいだでも、老中・松平定信のもと蝦夷地を直轄地にしようと目論む幕府と、権益を死守しようとする松前藩の思惑が入り乱れていた。それぞれの思いを巻き込んで蝦夷地に渦巻く歴史のうねり。
アイヌ民族最後の蜂起「国後・目梨の乱」を壮大なスケールで描きだす超大作。

762 :吾輩は名無しである:2022/08/09(火) 17:17:11.18 ID:5zyWqO4U.net
惣長人サンキチが和人の薬を飲んだ直後に急死し、国後の蝦夷の間には和人との戦いを望む声が一気に高まる。鉄砲なしでは戦えないとする脇長人ツキノエの主張も空しく……。
同じころ、フランス革命の余波に震えるペテルブルグで暗躍していたポーランド貴族マホウスキは、ロシア皇帝の情報組織に拘束される。彼の鉄砲三百挺は、果して無事に蝦夷地まで届けられるのか?

ついに国後で始まった和人との戦い。蝦夷地全土に渦巻く不満、すべてのアイヌが抱える悲憤――。自分たちが立ち上がれば、厚岸、忠類、野付嶋など各地のアイヌが
次々に後に続くと信じて起こした戦いだった。しかし、アイヌ民族の一斉蜂起という願いは叶わず、叛乱に立ち上がったのは、
国後と忠類のほか目梨地方のわずかな地点にとどまった。そこへ新井田孫三郎率いる松前藩の鎮撫軍が、大砲さえ擁する圧倒的な装備で鎮圧に迫る。さらには厚岸の惣長人イコトイが、
自分の地位の安泰を図って鎮撫軍に擦り寄る動きさえ見せはじめた。
もはや勝ち目はなくなった。負けを覚悟で徹底抗戦を続けても、それは厚岸をはじめ鎮撫軍に与する同胞と戦うことを意味するのだ。松前藩から示された降伏の条件は、恭順の徴に貢ぎ物と人質を差し出し、首謀者を樺太送りにすること。
しかし、この戦いを終わらせるために、国後の人々はさらに大きな犠牲を払わなければならなかった……。民族の誇りのために命を賭したアイヌの思いは報われたのか。
一つの「国家」に生まれ変わろうとする日本。松平定信の描いたこの国の未来図とは何だったのか

763 :吾輩は名無しである:2022/08/11(木) 20:39:01.20 ID:qBvXLMG3.net
JRA賞馬事文化賞 三浦綾子文学賞
颶風の王 単行本 – 2015/8/1
河崎 秋子 (著)
力が及ばぬ厳しい自然の中で馬が、人が、懸命に生きている―。明治の世。捨造は東北から新天地・北海道へ向かっていた。道中、捨造は童女のように生きる母からもらった紙切れを開く。それはいつもの、幼子が書いたようなものではなかった。
雪崩で馬と遭難しながらも、その馬を食べて生き延び、腹の中の捨造の命を守りきった、母の壮絶な人生の記録だった。北海道の大地で羊を飼い、乳牛を育てながら小説を書き続ける、新人・河崎秋子が圧倒的なスケールでおくる

第21回大藪春彦賞受賞作。
肉弾 (角川文庫)
大学を休学中の貴美也は、父親に反発しながらもその庇護下から抜け出せずにいた。北海道での鹿狩りに連れ出され、山深く分け入ったその時、父子は突如熊の襲撃を受ける。息子の眼前でなすすべなく腹を裂かれ、食われていく父。
どこからか現れた野犬の群れに紛れ1人逃げのびた貴美也は、絶望の中、生きるために戦うことを決意する。圧倒的なスケールで人間と動物の生と死を描

764 :吾輩は名無しである:2022/08/11(木) 20:49:18.16 ID:qBvXLMG3.net
第39回新田次郎文学賞受賞、第33回三島由紀夫賞候補第36回織田作之助賞候補| 第11回山田風太郎賞候補
土に贖う 単行本 – 2019/9/5
河崎 秋子 (著)
明治時代の札幌で蚕が桑を食べる音を子守唄に育った少女が見つめる父の姿。「未来なんて全て鉈で刻んでしまえればいいのに」(「蛹の家」)
昭和初期、北見ではハッカ栽培が盛んだった。リツ子の夫は出征したまま帰らぬ人となり、日本産ハッカも衰退していく。「全く無くなるわけでない。形を変えて、また生きられる」(「翠に蔓延る」)
昭和三十五年、江別市。装鉄屋の父を持つ雄一は、自身の通う小学校の畑が馬によって耕される様子を固唾を飲んで見つめていた。木が折れるような不吉な音を立てて、馬が倒れ、もがき、死んでいくまでをも。「俺ら人間はみな阿呆です。馬ばかりが偉えんです」(「うまねむる」)
昭和26年、最年少の頭目である吉正が担当している組員のひとり、渡が急死した。「人の旦那、殺してといてこれか」(「土に贖う」)など北海道を舞台に描かれた全7編。
これは今なお続く、産業への悼みだ――。

第167回直木賞候補
絞め殺しの樹 2021/12/1河崎 秋子 (著)
あなたは、哀れでも可哀相でもないんですよ
北海道根室で生まれ、新潟で育ったミサエは、両親の顔を知らない。昭和十年、十歳で元屯田兵の吉岡家に引き取られる形で根室に舞い戻ったミサエは、ボロ雑巾のようにこき使われた。しかし、吉岡家出入りの薬売りに見込まれて、札幌の薬問屋で奉公することに。
戦後、ミサエは保健婦となり、再び根室に暮らすようになる。幸せとは言えない結婚生活、そして長女の幼すぎる死。数々の苦難に遭いながら、ひっそりと生を全うしたミサエは幸せだったのか。養子に出された息子の雄介は、
ミサエの人生の道のりを辿ろうとする。数々の文学賞に輝いた俊英が圧倒的筆力で贈る、北の女の一代記。

765 :吾輩は名無しである:2022/08/11(木) 20:50:10.76 ID:qBvXLMG3.net
鯨の岬 (集英社文庫)河崎 秋子 (著)
札幌に暮らす奈津子は、鯨が腐敗爆発する動画を見て臭いを思い出す。後日、釧路の母を訪ねる途中、捕鯨の町にいた幼い頃の記憶が蘇ってくる……。
老境の主婦の置かれた生活環境と家族関係を描きながら、その生い立ちと忘れていた過去を掘り起こした彼女は(「鯨の岬」)
。江戸後期の蝦夷地野付に資源調査のため赴任した平左衛門。死と隣り合わせの過酷な自然の中で、下働きの家族と親しくなり……(「東陬遺事」/北海道新聞文学賞受賞作)

766 :吾輩は名無しである:2022/08/11(木) 21:30:04.00 ID:qBvXLMG3.net
オホーツク諜報船
著者 西木正明
〈レポ船〉の真実を明らかにした衝撃のノンフィクション
レポ船――それはソ連国境警備隊に日本の情報を流し、見返りに豊富な漁獲を黙認してもらう漁船のことである。つまり極端にいえば、
スパイ行為によって金を得る売国奴なのだ。日本の公安の執拗な探索を巧みにかわし、レポ活動に走る船は絶えない。なぜ危険を冒し
、彼らはオホーツクの海へ乗り出して行くのか? それには、止むを得ない事情がある。専管水域があるため、彼らは常に不漁に悩み、無理をすればソ連の警備艇に拿捕されて何年も抑留されることになる。
切羽つまった彼らには、売国行為に逡巡している余裕などないのだ。現実に、レポ活動で莫大な富を築き、“帝王”の異名で呼ばれているものさえいる。うまくやれば儲る。
彼らは、第2、第3の帝王を目ざして、危険を顧みずレポに走る。これはその中の1隻、第十二北斗丸の波乱に満ちた活動の顛末を描いた物語である。綿密な取材でレポ船の実態に迫る、衝撃のノンフィクション・ノベル!

767 :吾輩は名無しである:2022/08/14(日) 13:29:21.23 ID:5Yz5HSvg.net
五稜郭残党伝 (集英社文庫) 1994/2/18佐々木 譲 (著)
戊辰戦争もあと二日を残し、五稜郭で幕を閉じようとしていた。「降伏はせぬ。」と、陥落前夜、自由を求めて脱出した旧幕府軍の凄腕狙撃兵、蘇武と名木野。
逃げのびる二人は、アイヌの土地を蹂躪する新政府の画策を知り義憤に燃えた。だがその背後に迫る、新政府軍残党狩り部隊の足音。
酷薄で執拗な追撃戦が開始された…。広大な北海道を血にそめて追われる者と追う者が、男の誇りを賭けて戦う冒険小説

雪よ 荒野よ (集英社文庫) 1997/11/20佐々木 譲 (著)。
明治二十年代から三十年代にかけての北海道は黎明期、ひと山当てようとする男、流れてきた女など、さまざまな人間たちが流れ込んでいた。

帰らざる荒野 (集英社文庫) 文庫 – 2006/4/20
友近克也は父・善次郎が築いた馬牧場を出た。兄嫁となる女性に想いを残して…。行くあても帰る場所もない、ただ生きるための流浪の旅だった。
町々にはびこる悪徒に、容赦なくとどめを刺す克也。暴力と策謀が渦巻く荒野の果てに、安住の地はあるのか?北海道開拓期。過酷な運命に立ち向かう家族、そして男女を描く連作短編集。

北辰群盗録 (徳間文庫)
五稜郭開城から五年、開拓が進みつつある北海道各地で、共和国騎兵隊を名乗る盗賊団が跋扈していた。明治政府に対して「戦争は続いている」と主張する頭目は兵頭俊作
。討伐隊に元幕臣の矢島従太郎が送り込まれた。兵頭と矢島は五稜郭で闘った同志だった。原野に銃声が響く。時代の転換期に翻った共和国の旗は幻だったのか。
もともとの住民たちであるアイヌの人たちもいた。そのなかで支配する者とされる者との構図が出来あがっていった。そしてついに虐げられた男たちが立ち上がり、復讐の銃弾がうなる。

768 :吾輩は名無しである:2022/08/14(日) 17:03:01.53 ID:+muQFeR8.net
中国人観光客や留学生?たちのクチャクチャ汚い食い方、バッカでかい声

桜の枝はやたらに揺すって花を散らし、枝をバキバキ折る
ゴミは路上に捨てほうだい
マナー ゼロ、
日本を小バカにしているのが、はっきり見えるよ

769 :吾輩は名無しである:2022/08/14(日) 20:04:09.71 ID:5Yz5HSvg.net
第41回新田次郎文学賞受賞!
帆神: 北前船を馳せた男・工楽松右衛門
玉岡 かおる (著)
「夢の帆」は俺が作る――。江戸海運に革命を起こした男の堂々たる航跡! 播州高砂の漁師から身を起こし、豪胆な船乗りとして名を揚げ、
時代を先取りする海商となった松右衛門。やがて千石船の弱点だった帆の改良に自ら取り組み、苦難の末に画期的な「松右衛門帆」を完成させて、
江戸海運に一大革命をもたらすこととなる

南下政策から領土保全をはかる目的であった
箱館にドックを築造。その後、択捉開発や蝦夷地交易に使った函館の地所を、高田屋嘉兵衛に譲る

第17回日本文芸大賞
銭五の海〈上〉 (新潮文庫) 南原 幹雄 (著)
加賀宮腰の小さな古着屋の若き主人、五兵衛は質流れの百二十石の小さな中古船を手に入れた。
持ち前の前向きな明るさと商売度胸のよさで初の大坂渡航は大きな儲けを生んだ。以降、数々の海難を乗り越え、交易先を広げ、
三百七十石、千石と船も買い換え、破竹の勢いに見えたが。幕末期、日本一の豪商としてその名を轟かせた銭屋五兵衛の怒涛の生涯を描く
因習、旧弊を打ち破る先見の明、鋭敏な商感覚、そして豪胆な決断力。海運業にとどまらず、新田開発にも乗り出しながら、加賀藩の謀略にあって、
最期は無残な死を遂げた、銭五の後半生。時代よりも、はやく生まれ過ぎた男の姿をドラマチックに描く

蝦夷地の樺太ではアイヌを通じて山丹交易を(礼文島には「銭屋五兵衛貿易の地」の碑が建てられている)、国後場所や択捉場所に属した択捉島近海ではロシアと抜荷取引し

波上の館―加賀の豪商・銭屋五兵衛の生涯 (中公文庫) 津本 陽 (著)
幕末期、海外諸国と大胆に交易を行ない、巨大な富を築きながら、政争に巻き込まれ獄中で死を迎えた男

日本海繁盛記 (岩波新書) 高田 宏 (著)
近世から近代にかけて,日本海には北海道から佐渡・能登をへて大阪へ至る海上の道があった.鰊〆粕,米,木材
などを運ぶこの大動脈の主役「北前船」は,人びとの勇気や気概ものせ,沿岸各地を繋いでいた.海商や船乗りたちの足跡を出身地や寄港地にたどり,
海に結び付いた暮らし,その豊かでのびやかな文化を再発見する歴史エッセイ.

770 :吾輩は名無しである:2022/08/15(月) 00:37:07.60 ID:VN/aO47V.net
北海道人―松浦武四郎 (講談社文庫)
佐江 衆一 (著)
幕末、迫りくる列強の魔手を憂え、海防献策のため蝦夷地に渡った青年、松浦武四郎。彼の目に映じたのは、
松前藩の圧政に呻吟するアイヌの姿だった。水戸の志士や吉田松陰との交遊を重ねながら、彼は時代の怒涛に呑み込まれてゆく。
北に一生を捧げ、「北海道」の名付け親として今に知られる探検家の雄渾な生涯。

771 :吾輩は名無しである:2022/08/25(木) 00:57:03.34 ID:GY8rmhEs.net
台湾鉄路千公里-完全版 (中公文庫 み 54-1) 文庫 2022/8/23
宮脇 俊三 (著)
一九八〇年、『時刻表2万キロ』の著者は全線乗りつぶしのため台湾へと向かった。戒厳令下で日本人観光客は団体ツアーばかりの当時、
阿里山鉄道を筆頭とする狭々軌鉄道や、開通したばかりの超特急、砂糖会社線などを八日間で乗り尽くす。
八三年、九四年の全島一周達成の紀行を増補した著者台湾紀行の完全版。
〈解説〉関川夏央

772 :吾輩は名無しである:2022/08/26(金) 17:24:24.53 ID:Twzd6zRC.net
https://www.youtube.com/watch?v=Tbtc6vn1Lt8
シルクロード浪漫

2004年1月11日(日)フジテレビ系列にて放映
俳優吉岡秀隆が広大なタクラマカン砂漠を旅しながら
行き交う人々との心の交流を、
豊かな自然をバックに描いたドキュメンタリー
ハイビジョン撮影による「シルクロード紀行」

773 :吾輩は名無しである:[ここ壊れてます] .net
コロナウイルスによる公衆衛生の危機が原因で、メディアやSNS上で人種差別的
な言葉が発せられるようになった。続々と出てくる言葉は、“アジア系とレッテルを
貼られた人”つまり、フランス人の集合的無意識の中で“中国人”とみなされた人に
向けられている。

“アジア系”と言うべきところで、多くの人が区別せずに“中国人”という言葉を使う。
アジア大陸を構成するさまざまな国籍や文化・民族の多様性は考慮されていない」

774 :吾輩は名無しである:2022/08/28(日) 16:33:35.13 ID:R5XUuD7F.net
馬賊戦記〈上〉―小日向白朗 蘇るヒーロー

馬賊―日中戦争史の側面 (中公新書

馬賊の「満洲」 張作霖と近代中国 (講談社学術文庫
日露の脅威がせまる清朝末期の混沌に、馬賊は生まれた。混乱の中、軍閥の長となり中原への進出をうかがい、覇権を目指した「東北王」張作霖もそんな一人だった。
虚飾にとらわれた従来の張作霖像を解体し、中国社会が包含する多様性にねざす地域政権の上に馬賊を位置づけ、近代へと変貌する激動の中国と日中関係史を鮮やかに描き出した意欲的な試み。

775 :吾輩は名無しである:2022/08/30(火) 17:48:59.16 ID:/FqZpPh1.net
謝花昇・集
沖縄にとって日本とはいったい何なのか、国家とはいったい何なのか。謝花昇(じゃはな・のぼる)は、そう問わずにはいられなかった最初の一人である。沖縄の矛盾の構造を一身に生きていた彼が突然の狂気におそわれてから一世紀近い歳月、そして山林行政官の職を辞し、
民権運動を始めてからだとちょうど1OO年の時間が流れた。その間も、謝花は沖縄の民衆の意識の中に生きつづけた。研究の対象としても、沖縄の置かれたそれぞれの時代状況を反映しつつ、たえず思想的な問いを投げかけてきた。

にもかかわらず、謝花の肉声をあらわす著作物は極めて少なく、しかも目にし難い。ここに「東京留学日記」から、卒業論文、講演記録、行政文書、新聞投書、唯一の著書『沖縄業論』、病気全快の広告に至るまで28点、いま知られる限りの全てが集成された。
それとともに、彼に関連する人物、なかんずく「沖縄倶楽部」で苦楽をともにした人々の行動を克明に追った年譜も収められる。そしてこれらの収集資料と調査に基づく編者渾身の力作「謝花昇——近代日本を駈け抜けた抵抗」も併載する。
謝花像を一新する本書は、沖縄に対して、そして近代日本に対して、我々に新たな目を開かせずにはいないであろう。

776 :吾輩は名無しである:2022/09/02(金) 02:21:51.95 ID:Os7RP311.net
第6回金車・島田荘司推理小説賞受賞作。
台北野球倶楽部の殺人
唐嘉邦
時刻表を駆使したアリバイ崩しと台湾現代史に刻まれた悲劇をめぐる人間ドラマが松本清張を彷彿とさせる傑作ミステリー

昭和十三年、日本統治下の台湾・台北市。台北駅からほど近い喫茶店「グランドスラム」では野球愛好家の集まり「球見会」の定例会が開かれていた。
日本でプロ野球が発足してまだ三年目。当時もっとも注目されていたのは東京六大学野球で、この夜も話題の中心は早慶戦ともう一つ、台湾の高雄商業学校のエース兼四番バッター大下弘だった。球見会には六大学のOBが参加していて、彼らは大下を自分たちの出身大学にスカウトすべく鍔迫り合いを演じていた。
そんな折、球見会の会員二人が別々の列車内で不審な死を遂げた。この会の唯一の本島人(台湾人)会員・陳水金は台北の北鉄新店線萬華駅で、慶應OBの藤島慶三郎は高雄駅で台北から乗車した寝台列車の中で発見された。
台北南署の刑事・李山海とその相棒の北澤英隆は高雄署とも協力し事件の謎を追う。果たして二人の死には、「明日の球界を背負う逸材」大下弘のスカウト合戦が関係しているのか、それとも……

777 :吾輩は名無しである:2022/09/02(金) 10:39:39.03 ID:Os7RP311.net
チャイナタウン発楽園行き―イースト・ミーツ・ウエスト物語 (講談社文庫)
林 巧 (著)
チャイナタウンという迷宮を、さ迷う悦楽!
ロンドン、神戸、ニューヨーク、香港、クアラルンプール……東洋と西洋の路上で旅人は楽園への夢を追いつづけた。
雪降る真冬のNYをさまよい、カーネギー・ホールに出くわした日。マレー鉄道の食堂車でビールを飲みつつ、車窓を眺める愉悦。
ふと瞼(まぶた)に浮かぶのは、神戸、ロンドン、マカオ、台北、フィレンツェ、香港……
そして甘酸っぱい夢をいっぱいみた、熱帯アジアのチャイナタウン。東洋と西洋が自在にクロスする、ときめきの旅物語。

マカオ発楽園行き 香港・マカオ・台北物語 (講談社文庫)
ときめきの異空間、チャイナ・ワールド――台北の下町のストリップ劇場で出会った不思議な老人、カラオケボックスで歌った「青い山脈」のメロディー。
喧騒の香港を離れ、とびきりの〈緑ワイン〉に酔いしれて、地の涯(は)てを夢見たマカオの夜……。高飛びするのに、こんな素敵な所はない! 東南アジアの中華世界(チャイナ・ワールド)

アジア夜想曲〜旅で出合った忘れられない風景〜 (光文社知恵の森文庫)
「旅はどこか夜に似ている。そこには見知らぬ町があり、見知らぬ道がつづいている。
(中略)夜がなければ夢もない。旅がなければ、見ることのない夢がある」

アジアもののけ島めぐり〜妖怪と暮らす人々を訪ねて〜 (光文社知恵の森文庫)
「おばけは恐ろしい。だが、その恐ろしさに心を耕されなければ、しあわせは舞い降りては来ない。
北京のおんぼろバスの中で、台湾の安宿で、香港のプールで、マラッカのバーで……。ちょっとした日常から垣間見たアジアの世界

778 :吾輩は名無しである:2022/09/04(日) 16:46:27.21 ID:PrUIRLwn.net
橇・豚群 (講談社文芸文庫) 文庫
黒島 伝治 (著)
昭和初期に隆盛したプロレタリア文学運動の潮流の中で、写真的な文章と複眼的想像力による傑作短篇を立て続けに発表して一躍脚光を浴びながらも、肺病による喀血から郷里・小豆島での療養生活を余儀なくされた黒島伝治。
官憲の横暴に対する農民の知恵がドラマを生む「豚群」、戦争の悲惨さと裏腹の滑稽な現実を鮮やかに描いた「橇」、「渦巻ける烏の群」など時代を超えた輝きを放つ代表作集。

黒島伝治作品集 (岩波文庫
黒島伝治(1898-1943)は、兵士、農民、労働者の哀しさ、戦争の惨さを、抑制された文体により短篇小説、随筆にまとめた。戦争(シベリア,中国)、農民、郷土に関わる作品を精選する。
地を這う者達の静かにして必死なる抗議と抵抗の叫び声を見事な言葉に転換したのは、黒島文学の稀有なる達成である。

『渦巻ける烏の群』 日本軍が雪のシベリアに駐屯している。地元の娘をめぐる嫉妬から大隊長が下した命令は、一個中隊全員の凍死という悲劇的な結果をもたらす。
著者自らのシベリア出兵の経験をもとに書かれた反戦小説の傑作

『橇』

779 :吾輩は名無しである:2022/09/06(火) 13:15:44.51 ID:xAFzl0zG.net
第23回大宅壮一ノンフィクション賞、第5回新潮学芸賞受賞作。
日本の陰謀―ハワイオアフ島大ストライキの光と影
ドウス 昌代【著】
1920年、ハワイできび畑労働に従事していた日本移民が一斉に立ち上った増給ストライキと、その渦中で起きた会社側通訳・坂巻銃三郎宅爆破事件。忘れられていた二つの事件が突如スト指導者の大量検挙事件に変貌した裏には何があったのか。手に汗にぎる裁判劇と真珠湾にいたる時代の前夜を克明に描ききった傑作ノンフィクション

ハワイ移民史。日本人からさらに低賃金の中国人に乗り換えようとするハワイ糖業者、黒人を使うルイジアナキビ糖業者、メキシコ人を使うカリフォルニアビート糖業者(全て白人)の露骨な利害と力関係で移民政策が左右されていく過程が生臭すぎて失笑を禁じ得ない。それも自由と民主主義の国らしく民主的かつ合理的な屁理屈を色々こじつけながら。

780 :吾輩は名無しである:2022/09/14(水) 08:50:41.93 ID:e3+UP1Bq.net
四川省で マグニチュード 6.8 の大地震が起きた。 

90名の死者、1400棟の建物の倒壊を、中国メディアは公表した。だが、
中国メディアが発信する死亡者数、負傷者数は
実際の数値に0.1をかけている。
 大災害になると、0.01 も掛けた数値で公表されるそうだ。

何事も拡大、縮小の、ウソ数字が出てくる

781 :吾輩は名無しである:2022/09/16(金) 14:30:27.35 ID:ezWB7e4V.net
大佛次郎論壇賞、   アジア・太平洋賞特別賞
日中国交正常化 - 田中角栄、大平正芳、官僚たちの挑戦 (中公新書) 2011/5/25
服部 龍二 (著)
一九七二年九月、戦後三〇年近く対立していた中国と国交が結ばれた。この国交正常化交渉は、その後も続く歴史認識、戦争賠償、台湾問題、尖閣諸島など日中関係の論点が凝縮されていた。
また冷戦下、アメリカとの関係維持に腐心しながら試みられたものだった。本書は、外交記録、インタビューなどからこの過程を掘り起こし、政治のリーダーシップに着目し、
政治家、官僚たちの動きを精緻に追う。現代史を探る意欲作

第31回2001年度吉田茂賞
東アジア国際環境の変動と日本外交 1918-1931
服部 龍二 (著
第一次世界大戦後の東アジア国際政治においては、アメリカの理念外交、ソ連のイデオロギー外交、中国の革命外交など、新外交が錯綜し始めていた。
現代国際政治の幕開けともいうべきこうした状況に対して、原敬や幣原喜重郎、
田中義一などの外交指導者に率いられた日本は、懸命の適応を試みた。第一次大戦終結から満州事変に至る「戦間前期」を通じての、国際変動と日本の選択とはいかなるものであったか。
新進気鋭の外交史家が、日米英はもとより、中国や旧ソ連の外交文書をも用い、極めて実証的に新解釈で描く。
新たなるグローバル・スタンダードに日本はいかに対応したのか。第一次大戦後の東アジア国際政治に向けての日本の選択を、日米英はもとより、中国・ロシア・台湾での現地調査を通じて新解釈で描く

広田弘毅 「悲劇の宰相」の実像 (中公新書)
佐藤栄作 最長不倒政権への道 (朝日選書)
中曽根康弘 「大統領的首相」の軌跡 (中公新書)
田中角栄 昭和の光と闇 (講談社現代新書
外交ドキュメント 歴史認識 (岩波新書)
日中歴史認識―「田中上奏文」をめぐる相剋 1927‐2010
「支那を征服せんと欲せば、先づ満蒙を征せざるべからず。世界を征服せんと欲せば、必ず先づ支那を征服せざるべからず」
日本版『我が闘争』として知られ、時代の荒波に翻弄された怪文書「田中上奏文」。いったい誰が作成したのか?なぜ世界中に伝播したのか?

782 :吾輩は名無しである:2022/09/17(土) 01:09:59.43 ID:LQyhxPPD.net
人間の条件1942 ― 誰が中国の飢餓難民を救ったか 新書 2016/1/28劉震雲 (著), 劉燕子 (翻訳)
天災と人災が重なりあい、1942~43年に人口3000万人の河南省で300万人(一説では500万人)の餓死者と300万人の難民が出るに至りました。
事態は絶望的でしたが、この大飢饉を終息させたのは、何と、軍糧を放出して難民を救済した日本軍でした。
しかし、中国では日本軍は絶対な悪とされ、この史実はタブーの如く封印されてきました。
このタブーを突き破ったのが、このルポルタージュ小説『温故一九四二』(原題)です。

省の飢餓民衆に対して中国全体を扱う国民党政府が相対的に些末な事として冷淡であったという事実と、

黄河決壊事件(こうがけっかいじけん)は、日中戦争初期の1938年6月に、
国民革命軍が日本軍の進撃を食い止める目的で起こした焦土作戦である。黄河を氾濫させ犠牲者は数十万人に達し、農作物に与えた被害も住民を苦しめた
それまで黄河によって潤されていた北支の田畑は夏になると乾燥して水飢饉となり、反対に中支の新黄河流域地方は毎年洪水に苦しめられることになっ
堤防決壊の後、旱魃による1942年末の飢饉・1943年夏のイナゴの被害と続き、その時期に河南の西部、南部、東部の順に伝染病の被害があり、
これらの時期に死者300万人、土地を捨てた者300万人、救援を待つ飢えた人々は1,500万人を数えたと指摘している
それが農民を屡々共産党側に追いやったとしている

小麦に代えて日本側による米の作付け強制等が行われ水の流れが変わり小麦生産が激減
日本軍はその洪水で失った分の食糧貯蔵を農民からあらたに徴発している

日本人が河南の被災地区に入り、軍糧を放出して多くの人々の命を救ったという。
この結果、河南省の人々は日本軍を支持し、日本軍のために道案内、
1944年春、日本軍は河南省の掃討を決定した(一号作戦
河南の戦闘において数週間の内に約5万人の中国兵士が自らの同胞に武装解除させられた[44]。
すべての農村において武装暴動が起きていた。日本軍に敗れた中国兵がいたるところで民衆によって襲撃

783 :吾輩は名無しである:2022/09/17(土) 11:45:19.79 ID:LQyhxPPD.net
天幕のジャードゥーガル』秋田書店 (2022/8/16)(トマトスープ著、

後宮では賢さこそが美しさ。13世紀、地上最強の大帝国「モンゴル帝国」の捕虜となり
、後宮に仕えることになった女・ファーティマ・ハトゥンは、当時世界最高レベルの医療技術や科学知識を誇るイランの出身。
その知識と知恵を持ち、自分の才能を発揮できる世界を求めていたファーティマは、
第2代皇帝・オゴタイの第6夫人でモンゴル帝国に複雑な思いを抱く女・ドレゲネと出会う──。
歴史マンガの麒麟児・トマトスープが紡ぐ、大帝国を揺るがす女ふたりのモンゴル後宮譚!

イスラム教圏での慣習や文化とモンゴル人の慣習や文化の違いも対比して描写

ファーティマ・ハトゥン
イラン北東部のラザヴィー・ホラーサーン州の州都マシュハド出身の女性。モンゴル帝国第2代皇帝オゴデイ・カアン没後に
皇后ドレゲネの側近として活躍、後に失脚し「呪術使い」として凄惨な処刑を受けたことで知られる

13世紀のモンゴル人が毒物などによる暗殺と魔術による呪殺を明確に区別せずに警戒していたことが窺える。
このようなモンゴル人の魔術に対する忌避感が、ファーティマ・ハトゥンへの凄惨な処刑に反映されたのではないかと指摘されている

シーア派のムスリムにとって、巡礼地「富者はマッカへ、貧者はマシュハドへ」
マシュハドは長らく宗教教育の中心地として機能してきた。保守強硬派の牙城
また、世俗的にも芸術・科学の中心地であった

784 :吾輩は名無しである:2022/09/18(日) 20:37:28.44 ID:RuwhsaIW.net
乾と巽―ザバイカル戦記―(1) (アフタヌーンKC) コミック – 2019/4/23
安彦 良和 (著)
今から100年前、大正の日本が選んだ「シベリア出兵」という道の中、ロシアの戦場に立った腕利きの砲兵・乾と、気鋭の新聞記者・巽。
日本軍の命令で反革命軍側についた乾だが、虐殺を繰り返す反革命軍と圧政からの解放を望む市民の声に、自らの立場に疑問を持ちはじめるのだった
!日本軍の命令で反革命勢力のセミョーノフ軍側についた乾だが、虐殺を繰り返す反革命軍と圧政からの解放を望む市民の声に、自らの立場に疑問を持ちはじめていた。
ウラジオストックでは各国の首脳が集まりシベリア情勢について会談をするが、それぞれの思惑が一致することはなかった。そして乾は小さな村で少女と出会う。
部下を失う激しい戦闘の末、革命派とのゲリラ戦を勝ち抜いた乾。一方、巽はウラジオストックの阿片窟で、私欲を満たそうとする反革命派のカルムイコフの襲撃を受けた。
そのことを記事にしようとするも圧力を受けた巽は、組織の壁に直面する。乾と巽のふたりは、日本という組織に属する事の限界を感じるのだった。
反革命勢力セミョーノフ軍に協力する乾は少尉に昇進。ザバイカルの独立をうたうセミョーノフ討伐に向かうコルチャーク軍を食い止めるため、
イルクーツクでチェコ軍団の装甲列車と対峙する。一方巽は、新聞社という組織の限界を感じ浦潮日報を退社。この戦争の真実を見ようと、元同僚の珠子とチタへ向かった。

785 :吾輩は名無しである:2022/09/18(日) 20:38:03.39 ID:RuwhsaIW.net
日本のシベリア出兵は初めての冬を迎えた。セミョーノフ軍で少尉に昇進した乾はコルチャーク軍の攻勢に備えザバイカルの国境を守備していたが、ある麗人を護衛する任務につく。
一方巽は通信社の特派記者として反革命政府の拠点・オムスクに到着したが、いきなり拘束されてしまった。
日本軍がシベリアに出兵して半年余り。乾はセミョーノフ軍の砲兵大隊長としてウラル戦線に参加することになったが、その前に一時期帰郷を認められる。
一方、ロイターの契約記者となった巽は、反革命政府の首都・オムスクで本格的に活動を開始。乾と巽はそれぞれに新たな道を歩み始めた。
その二人をかつて魅了した麗人・エヴゲーニャがトルヴェツキー商会の代表としてオムスクへ到着した。彼女の真の目的は想い人・ミーシャに会うこと。だが、反革命政府に協力する彼女と革命派のミーシャの再会は、望まぬ形で実現するのだった……!

786 :吾輩は名無しである:2022/09/25(日) 15:16:24.40 ID:dKC5aZum.net
ハッピータイガー
小林源文

1939年(昭和14年)、大日本帝国陸軍将校を父に持つ主人公の川島正徳少尉はノモンハン事件にて対戦車砲部隊を指揮していたが、
戦力で圧倒的なソ連軍の前に部隊は全滅、行き倒れていた所をモンゴルの遊牧民の一家に救われる。
バートルと名づけられた彼はしばらくモンゴル人として遊牧民一家と共に生活するが、独ソ戦が勃発。
バートルはソ連軍の強制徴兵に対して遊牧民一家の身代わりとして志願して、かつて敵側であったソ連兵としてソ連に侵攻していたドイツ軍と戦うことになる。

作風としては、戦争劇画ともいえる作風で、戦争を題材とした劇画を描く漫画家としては第一人者とも呼ばれる。小林自身は元々は漫画家を志していたのではなく、
挿絵画家を目指していたこともあり、緻密な画風を得意とし、スクリーントーンは使わず、薄墨による独特のタッチを用いている。
昨今才能があるイラストレーターが誰も育ってないと危惧しており

小林源文の架空戦記漫画作品。梅本弘による小説版、およびその続編もある
太平洋戦争中のビルマ戦線における大日本帝国陸軍航空部隊の戦闘の実態を調査した『ビルマ航空戦』、
中国戦線における『陸軍戦闘隊撃墜戦記』を発表。また、2010年(平成22年)には一式戦闘機「隼」のエース・パイロットの活躍を纏めた『第二次大戦の隼のエース
『第二次大戦の隼のエース』は本書を読んだ宮崎駿より激励・賞賛されている[

787 :吾輩は名無しである:2022/09/26(月) 20:07:04.18 ID:6HYniM6p.net
満蒙独立運動 (PHP新書) 新書 – 2001/2/1
波多野 勝 (著)

1932年、満州建国に至る道は長く険しかった。辛亥革命以後、三度にわたる独立工作の挫折、1916年の張作霖爆殺事件など、日中外交の舞台裏には意外な真実が隠されていた。
本書では、明治末期から大正期を中心に、満州問題に生死をかけた政治家、陸海軍将校、大陸浪人たち、さらに中国の革命家たちの姿を丹念に追っている。
崩壊しようとする清朝に対し、日本は彼らの独立を支援するようなかたちで、その実、傀儡政権をつくることを画策していた。その中心人物が、大陸浪人、川島浪速であった。謎多き人物、川島と粛親王との出会い、さらに溥儀との関係は、満蒙独立運動の象徴であった。又、孫文、袁世凱に対する日本側の巧みな駆け引きは、外交の醍醐味でもある。
さらに本書は「奈良武次日記」「上泉徳弥メモ」など未公刊史料も駆使しており、歴史ファンのみならず研究家たちにも一石を投じる。満州事変から七十年、歴史に埋没した史実を掘り起した渾身の作。

788 :吾輩は名無しである:2022/09/29(木) 12:34:11.14 ID:h85oduMY.net
高橋 義夫 (著)
北緯50度に消ゆ (新潮ミステリー倶楽部) 候補第103回直木賞1990年
樺太の凍土に、マリアはやっと安住の地を見出したはずだった。ロシア革命の惨劇を辛くも逃れ、満州から海を渡った記憶喪失の少女が、
列強の情報部に狙われるのは何故なのか。東亜同文書院の卒業旅行を血に染めた陰謀は、ペレストロイカの現代にも尾を曳いていた…。

789 :吾輩は名無しである:2022/10/04(火) 10:57:39.97 ID:4WF4nMR1.net
無国籍 (新潮文庫) 文庫 2011/8/28
陳 天璽 (著)Chen Tien-Shi、ちんてんじ 解説:楊逸
日中国交回復により、「台湾籍」が認められなくなった結果、「無国籍」という身分を選んだ人たちがいた。そんな家庭に生まれ、横浜中華街で育った
著者は、ある日、台湾への入国も日本への帰国もできず、空港から出られない衝撃的な経験をする。国籍とは? 民族とは? アイデンティティの基盤とは何か? 国家と家族の歴史に向き合い、深く掘り下げた体験的ノンフィクション。

無国籍と複数国籍 あなたは「ナニジン」ですか? (光文社新書) 新書 2022/6/14
陳 天璽 (著)
現代のようにグローバル化が進み、国境を越える人の移動が増える中、個人の国籍やアイデンティティはどんどん複雑化している。外国に移住する人、移動を頻繁にする人、
国際結婚する人が増え、複雑化する国籍の問題はすっかり身近な現象になっている。そんな今日、これまで気にとめられてこなかった無国籍や複数国籍が、いつ自分の子や孫、そして友人に発生するかわからない。そんな時代に私たちは生きている。

790 :吾輩は名無しである:2022/10/06(木) 15:53:33.31 ID:mu5yafzS.net
朱紈(しゅがん): 倭寇の海 英傑列伝 倭寇の海 英傑列伝
大薗治夫 (著
16世紀の中国沿海で吹き荒れた倭寇の嵐、いわゆる嘉靖大倭寇に最初に挑んだ英傑、朱紈の物語。義に従い、おのが身に迫る危険を顧みず、
東洋一の密貿易基地で海賊の巣窟、双嶼を攻略する。 嘉靖大倭寇期を駆けた名将・海賊・海商等を描くシリーズ『倭寇の海 英傑列伝』の第一弾中編歴史海洋小説。

瓦氏夫人: 倭寇に勝ったスーパーヒロイン 倭寇の海 英傑列伝
大薗治夫 (著)
日本では川中島の合戦がおこなわれていたころ、上海近郊の海岸で倭寇軍と明軍とが激突した。勇猛な倭寇の大軍に対し連戦連敗を喫した明朝は中華一精強といわれる「狼兵」の投入を決める。狼兵を率いるのは「私もう決めたから。あとはやるだけ」が
口癖の天真爛漫な美女将軍、花蓮。中国南部チワン族(壮族)の覇者だった夫の不幸な死や、その後の激しい後継争い、知の巨人王陽明との出会いなど、波乱万丈の半生を生きてきた彼女は、
無双の弓術と卓越した戦術、自ら鍛え上げた兵により、「胡蝶の陣」を駆使する日本人軍師を打ち破り明朝に初めての勝利をもたらす。

791 :吾輩は名無しである:2022/10/11(火) 12:11:52.06 ID:BNMDDT2Y.net
日本探偵小説全集〈11〉名作集1
羽志主水はし もんど「監獄部屋
当時の北海道の労働環境を題材とした『監獄部屋』で、複数の作家や評論家たちから絶賛を受けた
川本三郎「恐怖小説の傑作」

792 :吾輩は名無しである:2022/10/11(火) 12:46:08.85 ID:BNMDDT2Y.net
旅路〈上〉 (角川文庫) 1989/1/1
平岩 弓枝 (著)
大正14年11月の朝、北海道手宮駅で貨物掛をしている室伏雄一郎は、真新しいラシャ服に身をかため、父と母の二つの骨壷を持って函館本線の乗客になった。雄一郎は小学校を出ると無給の駅員見習をし、
やっと本雇になり、今、故郷の南紀州の室伏家の先祖代々の墓に両親の骨を納めるために旅立つのであった。広大な原野を突っ走るSL。北海道の鉄道を舞台に、大戦をはさんだ激動の時代を力強く生きる人々を描く、愛と感動のドラマ。
室伏雄一郎は、両親の故郷、南紀州尾鷲の素封家中里の次女有里と結婚した。雄一郎は小樽から釧路へ転勤し、妹の千枝は釜たきの岡本良平と結婚。
雄一郎に長男秀夫が誕生し、千枝にも7か月遅れて長女雪子が生まれた。昭和6年満州事変、翌年早々には上海事変が起こり、平穏な北海道の日々も、時代の暗雲の中に包み込まれていった
昭和9年12月丹那トンネルが開通、室伏雄一郎は助役になった。蘆溝橋事件以来、中国大陸における戦火は拡大の一途をたどっていた。そんな中で、姉はると伊藤栄吉の婚儀が北海道で挙げられた。
しかし、これが北海道での明るい最後の祝事であった。新婚早々の伊藤栄吉が、妹千枝の夫岡本良平が、そして雄一郎が、次々に出征し、大陸に渡って行った。
戦火が、室伏の平和な家庭を幾十万の平和な家庭をずたずたに引き裂いていったのである

NHK連続テレビ小説1967年(昭和42年
旭川市郊外の神居古潭カムイコタン(神の住む場所)を舞台に、国鉄職員とその妻の愛情を中心に、大正・昭和を生きる人々を描く。
前年放送された『おはなはん』に続いて大変な人気となり、連続テレビ小説を不動のものとした。
最高視聴率は、『おしん』(1983年)に次いで歴代第2位である。

国鉄9600形蒸気機関車「キューロク」、「クンロク」
独創的な発想で日本の国情によく合致する性能の機関車となった
出力の割には軸重が軽く運用線区を選ばないのが特長
各地の亜幹線や支線に分散した
決定的な代替能力を有する機関車がなかなか開発されなかったため、古い形式でありながら蒸気機関車の運用末期まで残った。

793 :吾輩は名無しである:2022/10/19(水) 14:01:36.08 ID:DJI/0COT.net
第十七回の芥川賞作品「纏足(チャンズウ)の頃」(石塚喜久三)も中国種の作品だ。この作品の出所はおもしろく、昭和15年当時、日本軍部が華北、蒙古などを占領し、
そこに日本が傀儡政府を置くのだが、実質的には日本支配である。こういった奇妙な国が中国のあちこちに誕生するが、
そこもまた新天地を求める日本人で溢れ出す。国内で小学校の教員をしていたこの作者は、異色ながら、この地の鉄道会社に就職し直す。そこの文藝好きの
日本人ばかりが同人誌「蒙古文学」を立ち上げるのだが、その発起人にこの作者はなり、この「纏足の頃」を発表している

纏足(てんそく)という木靴の習慣を嫌がる、混血のモンゴル人少女の物語であるが、主人公は女性ではなく、その兄の、中国人との同化のアイデンティティ的戦いの物語である。
日本人の描いた、中国人に支配される蒙古人の物語なので、ここには日本人は描かれてはいないのである。農業に向かない蒙古人が、支配され中国農民へと同化していくなかで、地主が中国人、搾取される小作が蒙古人家族という図式になった小説である。
「纏足」は中国の習慣だが、この効果は女の将来を保証する。だから、子沢山の蒙古家族に女の子がいれば、この纏足をさせようとするのだが、子供たちは、それに馴染めないのである。こういう状況の中で、主人公は次第に蒙古人の誇りを見出していくという物語である

芥川賞受賞作品を読む日々
https://kasegi.hatenadiary.org/

794 :吾輩は名無しである:2022/10/23(日) 16:40:45.19 ID:BdYHeK/W.net
台湾、あるいは孤立無援の島の思想 単行本 2021/1/19
呉叡人 (著)
台湾は近代以降、清、日本、中華民国、アメリカという複数の帝国による連続的な支配を受け、またその複雑な民族構造のために統一的なナショナリズムや共通の歴史認識の形成を阻まれてきた。台湾の主体化を達成すべく、人々は歴史を紐解き、過去の国家暴力や不正義をただして内部的な
分断を乗り越えることを通じて民主化を推し進め、生存空間を共にする者たちの同盟としての「台湾民族」と、多元・民主・平等に基づいて同盟を強化するためのイデオロギーとしての「台湾ナショナリズム」を志向した。しかしそうした内部的な努力にもかかわらず
、国際社会においては、主権国家体制からの排除や、新興の中国を含む諸帝国の狭間にあるという地政学的構造に起因する現実政治の桎梏を自力で克服することはできず、その命運はいまなお強権によって掌握されている。
台湾の市民社会はそうした賤民(パーリア)的境遇を自覚的に引き受け、新たな帝国と資本主義による支配に対抗することを通じて逆説的に民主主義を深化させた。そしていまや普遍的価値を台湾社会に体現することに世界への回帰の道を見出し、行動している。
政治学者による20年におよぶ思想的格闘の集成。

795 :吾輩は名無しである:2022/11/01(火) 21:51:59.39 ID:rp7ceVHD.net
過去からの追跡者 講談社文庫)
著:土居 良一 解説:北上 次郎
世界各国の重罪人や危険分子が幽閉された、酷寒の監獄島。無法状態の中で、莫大な報酬目当ての少年探しが始まる。娼婦、元将軍、武器商人、
テロリスト、女暗殺団など、さまざまなアウトローたちの欲望がからみあう殺戮の果てに……。
大恐慌の果てに監獄島と化した近未来の旧サハリンを舞台に展開する、凄絶な新冒険小説。卓抜な構想と強靭な描写力が創り上げた、スリリングなドラマ。(『ネクロポリス』改題作品)

石原莞爾 その虚飾 著:佐高 信
ずばぬけた頭脳を持ち、日本陸軍史上最大の知謀と評された石原莞爾。いわく時代を先読みしていた、東条英機を批判したなど、平和主義者のように偶像視され、「石原讃歌」は今なお続く。
しかし、この風潮に対して、真っ向からその欺瞞性を批判し、石原の行為は「放火犯の消火作業」と喝破する、野心的力作評論。満洲国の夢を煽った「名参謀」を撃つ! 「英雄伝説」を剥ぐ!

796 :吾輩は名無しである:2022/11/04(金) 11:05:48.84 ID:WKsIYQn1.net
陶晶孫とうしょうそん / タオチンスン その数奇な生涯 もう一つの中国人留学精神史
厳安生 著岩波書店
大佛次郎賞(朝日新聞社),アジア太平洋賞(毎日新聞社)の両賞を獲得し,大きな話題を呼んだ『日本留学精神史──中国近代知識人の軌跡』の続編.前著が,
清朝末期の日本留学第1世代の,反清革命に燃えた激動の青春群像を論じたのに対し,中華民国建国後の郭沫若ら悩める青春群像を,陶晶孫という,忘れさられかかっていた人物を軸に浮かびあがらせ,
大正デモクラシーの影響を強く受けつつ現代中国の形成および日中交流史に大きな足跡を残した留学第2世代の姿を描き上げた,きわめてオリジナルな意欲的考察.
二〇世紀前半の中国文化界における「大正教養主義」ないし西欧的ヒューマニズムの正負の影響―後に文化大革命という極端な形の反動を生み出すことにもつながった―を論じ、激動の時代の精神史を捉えた力作論考

日本留学精神史 近代中国知識人の軌跡
日清戦争から辛亥革命にかけて,中国から日本に大勢の男女学生が渡来した.東アジアの歴史変動のなかにあって彼らはいったいいかなる
精神のドラマを体験したのか.数多くの例に即し,その意味を内在的に明らかにする

抗日戦回想録 (中公文庫BIBLIO20世紀) 文庫 郭 沫若 かくまつじゃく / クオモールオ(著
日中戦争初期、武漢で抗日宣伝活動の中枢を担った文学者自らが語る国民党抗戦陣営の内幕。蒋介石、周恩来をはじめとする人間模様や、愛国的文化人の悲哀が、風刺と感傷を交えつつ軽妙に描き出されている。

日本への遺書 単行本 – 1995/8/1陶 晶孫 (著)
ユーモアとユーウツが同時になくなったのが日本だ」 戦後、日本に定住し多くの文壇人と親交を重ねた著者が語る珠玉の日本語文集。昭和27年刊の再刊。

続 昭和史のおんな (文春文庫) 文庫 – 1986/8/1澤地 久枝 (著)
三児を育てあげた後、情死をとげた初代女性アナ。四角関係の果てに起きた猟奇殺人事件の人妻の罪と罰。留学中の郭沫若、陶晶孫に嫁して日中の懸橋となった日本人姉妹。
日本の「国家」と称えられたプリマドンナの死。小林多喜二への愛に生きた女など、昭和という時代をときには激しくときにはひっそりと生きた女たちの愛の軌跡

797 :吾輩は名無しである:2022/11/04(金) 11:30:16.31 ID:WKsIYQn1.net
もうひとつの満洲 (文春文庫) 文庫 – 1986/1/1
澤地 久枝 (著)
日本人とにって、中国人にとって満州とは何だったか? 
反満抗日ゲリラの領袖・楊靖宇よう せいうの事跡を追いながら、著者自らの郷愁の思いを問い返す哀切な<旅>のすべて

1927年に中国共産党へ入党し、確山県の農民暴動を指導して確山農民革命軍総司令となる。
1939年、日満軍警による討伐が開始され、次第に追いつめられる。1940年2月に濛江県三道崴子で包囲され、投降を拒否して射殺された
楊靖宇を記念して濠江県は靖宇県に改称された
靖宇県のような「革命烈士」にちなむ地名には他に志丹県、子洲県、子長市、左権県、黄驊市、尚志市がある

798 :吾輩は名無しである:2022/11/05(土) 11:36:52.42 ID:Zo7x2imZ.net
被弾、亡命、総統選……知られざる台湾裏面史
彭明敏ほう めいびん:蔣介石と闘った台湾人 単行本 白水社– 2021/5/21

李登輝と同時代を生き、民主化運動のシンボルと言われた人物の波瀾万丈の人生を貴重な証言と史料で再現したノンフィクション。
彭明敏と李登輝はともに1923年生まれで台湾大学時代からの友人だったが、一方は亡命者、もう一方は総統と両極端の道を歩んだ。
民主化以前、国民党一党独裁の権威体制に立ち向かって投獄・処刑された人は数知れない。なかでも注目を集めてきたのが、台湾大学教授だった彭明敏が64年、二人の教え子とともに「台湾人民自救運動宣言」を作成・印刷して逮捕された事件である。「自救宣言」は、台湾と中国は別々の存在だとする主張が現在の「一中一台論」の原点となっており、
その先見性とともに、特赦で釈放された後、当局の厳重な監視をかいくぐって海外に脱出するという決死の行動も相まって、民主化運動のシンボルとなってきた。22年に及ぶ亡命生活ののち、台湾に戻って初の総統選で当時の野党・民進党の公認候補になるなど、彭明敏の人生そのものが台湾の民主化を象徴しているともいえる。
関係者の回顧録や関連資料のほか、当事者の証言から事件の顛末と亡命の一部始終を再現し、さらに李登輝との友情や二人の対比なども盛り込んで、彭明敏の人物像をくっきりと浮かび上がらせる。台湾の民主化運動と知られざる日台交流史に光を当てた労作。

799 :吾輩は名無しである:2022/11/18(金) 16:12:30.64 ID:z/7mTmW2.net
湖南省と日本の交流素描
石川 好【著
今から100年以上も前、湖南省と日本の間には深いつながりがあった。それは日中2000年の交流史の中で最も友好的な時代であった―。この事実を果たして今どれだけの人が知っているだろうか。日本に学び「中国の西郷隆盛」と呼ばれた中国の若き湖南人革命家黄興、
湖南人の熱い気質に憧憬の念を抱き自ら長沙を旅した文人芥川龍之介、毛沢東は辛亥革命を支えた革命家宮崎滔天に直筆の手紙を送っていた…。歴史の片隅に追いやられていたこれらの意外な事実から、これまで知り得なかった日中交流の新たな側面が浮かび上がる。
本書には、忘れ去られてしまった湖南省と日本の魂の交流にスポットを当てることで、読む人に改めて日中交流のあり方を見つめ直してもらい、両国間に再び美しい友好の花を咲かせたいという願いが込められている。

800 :吾輩は名無しである:2022/11/20(日) 10:36:28.63 ID:lISphVnh.net
苻堅と王猛: 不世出の名君と臥竜の軍師 (祥伝社文庫) 2012/4/12
小前 亮 (著)
文芸評論家・縄田一男氏、感動に茫然自失! ? 「読了してから一時間あまり、涙が流れるままになっていた」 中国史上最大・淝水の戦いと伝説の名帝と軍師の実像に迫る! 四世紀半ば、
諸民族が覇を競う五胡十六国時代の中国で、氐(てい)族の青年・苻堅は全民族が平等に暮らせる統一国家建設を志していた。氐族の秦と鮮卑族の燕が中原を二分、
江南には中華の正統を継ぐ漢族の東晋が盤踞する中、臥竜の軍師・王猛を得た苻堅は秦の皇帝となり燕を併呑、ついに東晋に挑むが……。史上初、民族融和の壮図を目指した不世出の名君を描く歴史巨編!

覇帝フビライ 世界支配の野望 (講談社文庫) 文庫 – 2015/8/12小前 亮 (著)
「欠点よりも長所を、失敗よりも功績を見よ」。この信条に基づきフビライは漢族、ウイグル人、ムスリムまで異なる民族を能力重視で登用、
史上最大の帝国を築く。歴代皇帝が制圧できなかった南宋を慎重かつ果断に攻める戦略は圧巻!ユーラシアの陸と海の道を統合、世界を支配した覇帝の生涯を壮快に描く歴史長編。

天涯の戦旗 タラス河畔の戦い 2011/10/7小前 亮 (著)
唐の西域遠征軍を率いる将軍・高仙芝(こうせんし)は、不可能と言われたパミール高原踏破をなしとげ、
名将の誉れ高い人物だったが、遠征中にある国で虐殺事件を起こす。上官の突然の蛮行に疑念をいだく副将の李嗣業(りしぎょう)だったが、軍はさらに西へと版図を広げ、勃興するイスラム帝国と衝突の時を迎える――。

朱元璋 皇帝の貌 (講談社文庫) 2014/01/15
中国皇帝伝 歴史を動かした28人の光と影 (講談社文庫) 2012/08/10
唐玄宗紀 (講談社文庫) 2016/08/10
宋の太祖 趙匡胤 (講談社文庫) 2009/07/15

801 :吾輩は名無しである:2022/11/20(日) 19:42:31.89 ID:lISphVnh.net
白狼伝 – 2010/9/28宮崎 学 (著)
張 安楽(ちょう あんらく、ジャン・アンル、1948年3月13日 - )、別名白狼 ( バイラン、)は、
台湾の政治家、実業家。台湾最大の黒社会組織(暴力団)である竹聯幇の元総護法(理事長)。
中華人民共和国主導の中国統一を掲げる中華統一促進党の設立者
2015年10月、張安楽は台湾の事業家十人を引き連れ、沖縄の那覇を訪れ、沖縄最大の指定暴力団「旭琉会」と各地を見て回った。
目的は旭琉会とのマフィア・ネットワークを利用し沖縄に中国系企業を進出させ、沖縄を中国に取り込むことだとされている
琉球独立運動の支援者であり、2020年7月には、「琉球と中国の関係は歴史的に密接な関係にあり、
日本から琉球を離脱させる。これは中国人としての責任である。」と述べた

陳啓礼(ちん けいれい)は、台湾黒社会の構成員。竹聯幇初代幇主(幇主=台湾暴力団の組長、会長の意味
江南事件
米国籍の台湾人ジャーナリスト江南氏(本名・劉宜良)が一九八四年十月、ロサンゼルスの自宅ガレージで、台湾最大の暴力団組織の手で暗殺された事件。
同氏は蒋経国氏の経歴を暴露した「蒋経国伝」を出版したばかりだった。
米政府は射殺犯と台湾当局間の電話録音テープを入手。米政府、連邦議会は態度を硬化し、台湾に武器を供与しない方針などを示して、台湾当局に民主化への圧力をかけたとされる。

802 :吾輩は名無しである:2022/11/30(水) 20:59:41.99 ID:X6GF5RQh.net
緑の歌 - 収集群風 - 上
著者 高 妍

ねえ「細野」さん、ぼくらの歌が異国の少女の「イヤフォン」を通して、繊細な「孤独」を抱きしめたら。それって「素敵」だよね?
ーー松本隆(作詞家)
“好き”の気持ちに、国境はない。はっぴいえんど『風をあつめて』。
村上春樹『海辺のカフカ』『ノルウェイの森』。
岩井俊二『リリイ・シュシュのすべて』。
ゆらゆら帝国『バンドをやってる友達』。
台湾・台北で暮らす少女・緑(リュ)は、日本の文化を通じて新しい世界と出逢う。
見たことのない景色。初めての感情。そして不思議な少年と夢に。まるで、風に吹かれるように。
これは音楽を愛し、物語に救われたひとりの少女と、あなたの物語
文化への渇望、そして“バンドをやってる友達”・南峻(ナンジュン)の後押しを受けて、
初めての海外、日本・東京を訪れた少女・緑(リュ)。
レコードショップで手に入れた、はっぴいえんど『風街ろまん』と細野晴臣『HOSONO HOUSE』を握り締めて、
台湾に帰国した緑(リュ)は、音楽と物語への想いを、そして心に芽生えた南峻(ナンジュン)への恋心を、
一層募らせていく。
そんななか、敬愛する細野晴臣の台湾・台北でのコンサートツアーが決定して……。

高妍(ガオイェン)さんの絵を初めて見たとき、何か強く心を惹かれるものがあって、この人の絵を是非使ってみたいと思った。そして僕の『猫を棄てる』という本のための挿絵を何枚も描いてもらった。
おかげでそれはずいぶん素敵な本になった。高妍さんの絵には物語を広げていくための、自然な空気の通り道のようなものがあって、それが見る人の心に心地よい、そしてどこか懐かしい共感を呼び起こす。
ーー村上春樹(作家)

803 :吾輩は名無しである:2022/12/02(金) 21:01:35.11 ID:ufof+CUT.net
派兵
高橋治の処女小説。シベリア出兵をテーマとし、
「シベリア出兵」「シベリアの虹」「雪と吹雪と」「凍土の孤影」の4部からなる。
「朝日ジャーナル」誌に連載、単行本は昭和48年(1973)に刊行開始。

804 :吾輩は名無しである:2022/12/06(火) 12:18:34.34 ID:haRivLIu.net
満州国の首都計画 (ちくま学芸文庫) 文庫 2002/7/1
越沢 明 (著)
20世紀前半、日本の統治下にあった満州、朝鮮、台湾の主要都市では、いずれも計画的な街づくりが実施された。中でも、満州国の首都、新京=長春では、先進的な都市計画の理念と社会資本整備の技術が全面的に適用された。
豊かな緑とオープンスペース、公園的な並木道、人工湖など、日本国内では実現していない、美観とゆとりを重視した理想的な都市計画が出現した。今日、長春は中国有数の「森の都」となっている。1945年当時、
進駐した米国ウェデマイヤー将軍が「傑作」と激賞した都市計画が、なぜ、東京では実現してこなかったのか。戦後半世紀にわたって封印されてきた壮大なスケールの都市計画の全容がいま甦る。土木学会賞受賞。

東京都市計画物語 (ちくま学芸文庫) 2001/3/1越沢 明 (著)
大都市にふさわしいインフラと、品格のある魅力的な景観を持つ「東京」の実現のために、情熱をかたむけ奔走した人々がいた。
幻の帝都復興計画の立役者・後藤新平、外苑の並木道や隅田公園を作り上げた折下吉延、井荻地区の区画整理を推進した内田秀五郎など

東京の都市計画 (岩波新書) 新書 – 1991/12/20越沢 明 (著)

1989年に後藤新平の帝都復興計画原図を66年ぶりに発見した。東京の都市形成・都市計画史、東京オリンピック、災害復興計画、歴史・景観まちづくりに関する研究の第一人者である。
主な著書は、『東京の都市計画』(岩波新書1991年)、『東京都市計画物語』(日本経済評論社1991年、ちくま学芸文庫2001年)は、東京の都市形成・都市計画の歴史、関東大震災の帝都復興に関する基本図書として、
今なお読み続けられている。両書は日本都市計画学会石川賞(大賞に相当)を39歳の最年少で受賞。『満州国の首都計画』(日本経済評論社1988年、ちくま学芸文庫2002年、土木学会著作賞)、
『哈爾浜の都市計画』(総和社1989年、ちくま学芸文庫2002年)、『復興計画』(中公新書1995年、日本都市学会奥井賞)、
『後藤新平:大震災と帝都復興』(ちくま新書2011年、都市住宅学会著作賞)、『大災害と復旧・復興計画』(叢書震災と社会、岩波書店2012年)、『東京都市計画の遺産:防災・復興・オリンピック』(ちくま新書2014年)など。

805 :吾輩は名無しである:2022/12/15(木) 00:32:49.85 ID:PR6N3Ba7.net
世界史のなかの台湾植民地支配 岩波書店 (2015/10/16)
台南長老教中学校からの視座

諸帝国の暴力と対峙した台南長老教中学校の軌跡を追い,日本による台湾支配を世界史的な脈絡で問い直す
一八八五年,英国の宣教師が台湾に設立した台南長老教中学校は,複数の帝国間の角逐のなかで折り重なる暴力にさらされながら,「台湾人」という集合的主体のよりどころとなっていく.
自治をもとめて帝国主義と幾重にも対峙したその軌跡をたどり,帝国日本による台湾植民地支配の歴史的意味を世界史的な脈絡において問い直す.

 台湾人による,台湾人のための学校という夢…….「打倒日本帝国主義」という課題に比するならば,ささやかとも思える願いでありながらも,その実現は分厚い壁に阻まれ続けた.キリスト教宣教の手がかりとして台南長老教中学校を創設した英国人宣教師,
植民地統治者として教育制度の骨格を形作った日本人,戦後に「祖国光復」の担い手として登場した中国国民党と
「西側陣営」の盟主としてこれを支える米国人,それぞれの国家を後ろ盾としてもつ人びとは,時には夢の実現に向けての伴走者であるかのように振る舞いながら,決定的な局面で裏切り,願いを踏みしだく.諸帝国が複雑に交錯しながら折り重なるように暴力を行使する事態において,
植民地とは……,人種主義とは,同化とは……,自治とは……,全体主義とは……,という問題群が浮かび上がる.これらの問題群を,帝国日本の歴史をめぐる具体性に即して,しかも世界史に通じる普遍性を持つものとして〈定義〉し直すこと.
あるいは,「台湾人の学校」という夢の中核的な担い手であった林茂生(1887-1947)自身が,諸帝国と対峙する経験のなかで自らおこなった〈定義〉を浮かび上がらせること.本書は,日本史・東洋史・西洋史という制度や,批判的文化理論と「実証的」歴史研究とのあいだの垣根を横断しながら,この〈定義〉をめぐる困難な課題に取り組もうとした記録である.

806 :吾輩は名無しである:2022/12/15(木) 16:21:50.39 ID:PR6N3Ba7.net
サントリー学芸賞 政治・経済 2012年受賞
『鮎川義介と経済的国際主義 ―― 満洲問題から戦後日米関係へ』(名古屋大学出版会)

 鮎川は、明治13(1880)年、山口県に生まれ、昭和42(1967)年、没した。大叔父が井上馨、義弟が久原房之助、岸信介、佐藤栄作も親戚という濃密な長州人脈を背景に、卓抜な経営の才覚を発揮

満州が日本に対する資源供給においては成功していても、産業の高度化という点では失敗し、対ソ安全保障能力の強化という目的においても失敗していたことを把握していた。

807 :吾輩は名無しである:2022/12/17(土) 22:04:51.08 ID:YDGxNZnh.net
13冊(7・12巻は未刊)岩波書店
リー・クアンユー―西洋とアジアのはざまで (現代アジアの肖像 15
ラーマンとマハティール―ブミプトラの挑戦 (現代アジアの肖像 14)
アウン・サン―封印された独立ビルマの夢 (現代アジアの肖像 13
スカルノとスハルト―偉大なるインドネシアをめざして (現代アジアの肖像 11
ホー・チ・ミン―民族解放とドイモイ (現代アジアの肖像 10)
ピブーン―独立タイ王国の立憲革命 (現代アジアの肖像 9
ガンディー―反近代の実験 (現代アジアの肖像 8)
金日成と金正日―革命神話と主体思想 (現代アジアの肖像 6)
蒋経国と李登輝―「大陸国家」からの離陸? (現代アジアの肖像 5)
トウ小平― 「富強中国」への模索 (現代アジアの肖像 4)
張学良―日中の覇権と「満洲」 (現代アジアの肖像 3) ハードカバー 1996/5/7
蒋介石と毛沢東―世界戦争のなかの革命 (現代アジアの肖像 2) 単行本 1997/4/16
孫文と袁世凱―中華統合の夢 (現代アジアの肖像 1) 単行本

808 :吾輩は名無しである:2022/12/19(月) 18:50:25.25 ID:1FRD89sE.net
ピューリッツァー賞
失敗したアメリカの中国政策―ビルマ戦線のスティルウェル将軍 単行本 1996/2/1
バーバラ・W. タックマン (著)
ルーズヴェルトと蒋介石の思惑と相互軽視、アイゼンハワー、マッカーサーの陰に潰された将軍の悲劇―
日中戦争末期に、蒋介石軍の軍事顧問を務めた米将軍スティルウェルの波乱に満ちた軍歴を軸にして、
20世紀の米中関係を俯瞰する。「愚行の世界史」他で著名な米歴史家が、自国のアジア政策の底流を徹底検証した問題作。

著者のタックマンは「アメリカのアジアへの関与の悲劇」を見る。スティルウェルは、あくまで「純粋に」アメリカと中国の共通の敵=日本に勝つことだけを考えていた。アメリカは欧州でドイツと戦っており、大軍をアジアに振り向ける余裕はなかった。そこで彼は善良で実直な中国兵をアメリカの方式で鍛え上げ、アメリカの武器を供給すれば日本に勝利できると考えた。
しかし、蒋介石はそうは考えなかった。蒋介石の国内権力基盤は極めて脆弱だった。蒋介石を取り巻く親族は腐敗しきっており、中国一般民衆はもちろん、中上流層からも敵視されていた。そうした中で下手にアメリカが中国兵を訓練し強大な軍隊を編成すれば、この軍隊が何時クーデターを起こしても不思議でないと蒋介石は考えた。
アメリカと異なり「国民の軍隊」が存在しない中国において、軍隊とは常に諸刃の剣なのである。だから蒋介石は「有能」な人物を軍隊の中で登用することはなく、登用されるのは凡庸で権力欲が無く、金銭と引き換えに蒋介石に忠誠を誓う人物に限られていた。つまり、蒋介石が欲したのは、有能で強い軍隊ではなく凡庸で弱くても忠実な軍隊だった。
蒋介石の目的は体制の護持だった。それ故、アメリカがヒマラヤ山脈を越えるというかなりリスキーなルートを通じて、莫大な犠牲を払いながら中国への武器援助を続けたが、蒋介石はこの援助物資を使うことなくひたすら死蔵した。来るべき毛沢東との内戦に備える為である。

809 :吾輩は名無しである:2022/12/19(月) 18:54:40.43 ID:1FRD89sE.net
アメリカの戦争目的は「ファシストを滅ぼし、自由と民主主義の世の中を回復する」
というイデオロギー的なものだったが、英国の戦争目的は「失われた植民地の回復」「衰退しつつあった大英帝国の復活」という具体的なものであった。
英国のアジアにおける帝国の核はシンガポールでありマレーシアで、その次が香港だった。スティルウェルはビルマ経由の中国大陸侵攻を構想したが、英国はシンガポールの奪還を最優先し、次いでマレーシアを解放し、
海から香港を奪還する作戦を考えていた。大英帝国を維持し続けるためには、香港が中国人によって解放されてはならなかった。その為、英国はスティルウェルからのビルマ増援要請を無視し続ける。
この英国の逡巡を打ち砕き、英国軍をビルマに向かわせたのが牟田口廉也将軍によるインパール作戦だったとは驚きだ。日本軍による奇襲攻撃でインパール方面にいた英国軍は壊走。
このままでは日本はインパール経由インドまで攻め込んできかねない状態になる。それでようやく英国軍は重い腰を上げ、ビルマへの兵力投入に踏み切った。

810 :吾輩は名無しである:2022/12/21(水) 14:27:30.73 ID:XkuWL2/8.net
草原のラーゲリ定価:2,724円(税込)
発売日:2007年03月28日

幽閉生活35年、ハルピン学院卒の老・内モンゴル人が語る知られざる戦後史
満州帝国官吏から外モンゴルへの留学が落し穴だった! 中共へ引き渡された主人公は、内陸への漢人浸透と迫害をつぶさに見た
本書の主人公、ソヨルジャブさんは1925年、大興安嶺の西ホロンバイルの地に生を享けた内モンゴル人。秀才の誉れ高く、ハルピン学院を卒業して興安北省庁に勤め始めたところから物語が動きだす。45年8月9日、ソ連・モンゴル連合軍が満洲に侵攻したのだ。
日本人に代わって内モンゴルの地を支配するのはソ連、外モンゴル、中華民国、中共それとも自治政府か。激変する情勢の中で主人公がたどる運命は?日本人が知ることが出来なかった大陸最奥の地の歴史が、今語られる!

811 :吾輩は名無しである:2022/12/25(日) 14:15:56.23 ID:1qZJLm9Q.net
第70回「毎日出版文化賞」
第38回「サントリー学芸賞」
第38回「角川源義賞」 トリプル受賞! !
越境者の政治史―アジア太平洋における日本人の移民と植民 2015/10/5塩出 浩之 (著)
北海道・樺太へ、ハワイ・満洲・南北アメリカへ――明治期からの国民統合の過程と並行し、大量に送り出された日本人移民たち。近代史から見落とされてきた彼らの政治統合は、
日本およびアジア太平洋地域の秩序にどのようなインパクトをもたらしたのか。移民史・政治史の盲点を克服し、一貫した視点で新たな全体像を描き出す。

812 :吾輩は名無しである:2022/12/25(日) 14:16:44.11 ID:1qZJLm9Q.net
毎日出版文化賞企画部門(全集、講座、辞典、事典など)
決定版 正伝 後藤新平 全8分冊・別巻1藤原書店
医療・交通・通信・都市計画等の内政から、対ユーラシア及び新大陸の世界政策まで、百年先を見据えた先駆的な構想を次々に打ち出し、同時代人の度肝を抜いた男、後藤新平。その知られざる業績の全貌を初めて明らかにする

総督児玉源太郎に抜擢された後藤新平は、1898年、民政局長として台湾に上陸した(のち民政長官)。炎熱と熱帯病の貧しい地、複雑な人種と種々の異言語、土匪の横行する“水滸伝”的世界において、後藤の“無方針の方針”による統治とはいかなるものだったのか

日露戦後のポーツマス条約で、日本は東清鉄道や撫順炭鉱など満洲(清朝東三省)の権益を獲得、その運用のため南満洲鉄道株式会社(満鉄)を設立する。1906年、その初代総裁に任命されたのが後藤新平であった
後藤の眼は常に世界情勢に向けられていた。「文装的武備」を旗印に満洲ひいては清国・アジアの安定を模索する一方、勃興著しい新大陸アメリカを、ユーラシアの連繋により牽制する
「新旧大陸対峙論」を打ち出す。その実現への熱意は、当時韓国統監であった元勲伊藤博文を動かすことになる。1909年10月、ロシア蔵相との会談にハルビンを訪れた伊藤は、会談を終えた後、凶弾に倒れるのであった。

後藤新平と、有力な実業家たちとの密接な関係ができたのは、台湾銀行・台湾製糖の創立にかかわるものである。渋沢栄一(1840-1931)、大倉喜八郎(1837-1928)、そして益田孝(1848-1938)の三人が最初のグループである。
■銀行家の安田善次郎(1838-1921)が後藤新平に近づいたのは、大正時代になってから、後藤新平が次々に雄大な都市計画の構想を打ち出してからのことである。
浅野総一郎(1848-1930)は「大ぼら吹き」と称されたから、後藤の「大風呂敷」の政治家とは相通ずるところがあった

813 :吾輩は名無しである:2022/12/25(日) 14:38:37.55 ID:1qZJLm9Q.net
第10回出光音楽賞
大宅壮一ノンフィクション賞候補
王道楽土の交響楽―満洲―知られざる音楽史 1999/10/1岩野 裕一 (著)
第二次世界大戦末期、日本国内では音楽など論外だった時局のなかで、日本人、ロシア人、ユダヤ人、中国人、朝鮮人
などが入り乱れて音楽文化をつくっていた満洲とはどんな場所だったのか──。
N響をはじめとする日本のオーケストラのルーツがじつはハルビンにあったこと、そしてさらに、終戦後、中国や朝鮮へと散っていったオーケストラのメンバーたちが、
それぞれの地で音楽文化を育てていったことなど、知られざる事実が次々と明らかになっていきます

満洲の大地に帝政ロシアが築いた植民都市・ハルビン。日本のオーケストラ史は、この地の音楽家の力を借りて幕を開けた。そして「満洲国」の時代、
オーケストラは文化国家建設の象徴となり、パトロン・甘粕正彦と関東軍の庇護の下、李香蘭、山田耕筰、朝比奈隆、巌本真理などによって彩られていく―

814 :吾輩は名無しである:2022/12/26(月) 14:37:51.44 ID:3M8lZ/lu.net
第37回大佛次郎賞(2010年度)
黒船前夜 ~ロシア・アイヌ・日本の三国志 2010/2/2
渡辺 京二 (著)
名著『逝きし世の面影』から十余年……。いま漸く、その続編が書き継がれた!
ロシア・日本・アイヌの三者の関係をとおして、北方におけるセカンド・コンタクトの開始を世界史的視点で捉える。
――異文化との接触で生じる食い違いなどエピソードに満ちたこれこそ人間の歴史! 渡辺史学の達成点を示す待望の書、遂に刊行

!『北一輝』(ちくま学芸文庫、毎日出版文化賞受賞)、『逝きし世の面影』(平凡社ライブラリー、和辻哲郎文化賞受賞)
評伝 宮崎滔天
バテレンの世紀』第70回読売文学賞(2018年度
日本とヨーロッパの「ファースト・コンタクト」。『逝きし世の面影』『黒船前夜』に続く待望の書、刊行! 大航海時代、日本もまたグローバルプレーヤーだった。
世界が海で繫がった世紀を、ポルトガル海上帝国の構築、イエズス会の積極的布教、信長・秀吉・家康や諸大名ら権力者の反応、個性的な宣教師、禁教、弾圧、島原の乱、鎖国というキリスト教伝来をめぐる出来事を軸に、壮大な文明史的視点で振り返る「渡辺史学」の到達点

815 :吾輩は名無しである:2023/01/06(金) 20:29:56.72 ID:gpBoQ64g.net
戦雲アジアの女王1957年公開 95分 カラー・シネスコ
楳本捨三の『或る女の終幕』を映像化。
黎明を告げるアジアの動乱期に、安国軍三千の鉄騎を率いて満蒙の大広原を駆け抜けた、
東洋のジャンヌダルク川島芳子を描く。
清朝の王族の第十四王女として生れた芳子は、幼少時を日本人の川島浪速(江川宇礼雄)の養女として育てられた。
養父や関東軍参謀板倉大佐(古川緑波)は、美しく成人した芳子(高倉みゆき)を
蒙古王子カンチェルチャと政治結婚させようとした。
しかし、芳子は彼女の乗馬の指南役山野少尉(高島忠夫)に恋していた。
原作/楳本捨三 脚本/関沢新一、小野沢寛 監督/野村浩将 
主な出演/高倉みゆき、高島忠夫、宇津井健、丹波哲郎、中山昭二

満蒙建国の黎明』(1932年、監督:溝口健二、演:入江たか子 原作:三上於菟吉・直木三十五
入江たか子が、日活から独立して創立した映画製作会社「入江プロダクション」の第一作目
監督:溝口健二1929年には、左翼思想の高揚に乗じて『都会交響楽』の傾向映画を監督してリアリズムを追求したが、この映画は満州国建国を正当化する国策映画ということで、変わり身の早いところを見せている。
翌年(1933年)には、やはり溝口の監督で、入江たか子主演、「入江プロダクション」制作の泉鏡花原作『瀧の白糸』が大ヒットするが、
一女優の独立プロの雇われの身という事に屈辱を感じてていたため、実体のない名前だけの「溝口プロダクション」という名前を列記させてもらい、体面を保っている。
そのような経緯が、戦後になって、1955年に『楊貴妃』制作の際、溝口監督が入江たか子を「化け猫女優」と罵倒し、降板させるという事件につながったのだという。

流転の王妃』(1960年監督田中絹代 京マチ子
愛新覚羅浩(嵯峨浩)の自伝
新人ライター時代の梶山季之がゴーストライターを務めた

816 :吾輩は名無しである:2023/01/17(火) 01:10:10.34 ID:WkpuJSHF.net
中央公論文芸賞受賞作
地のはてから(上) (講談社文庫) 乃南アサ (著)
凍てつくオホーツク海に突き出し、人も寄せ付けぬ原生林に襲われた極寒の地・知床。アイヌ語で「地のはて」と呼ばれたこの地に最後の夢を託し、追われるようにやってきた開拓民の少女。
物心ついたときにはここで暮らしていたとわは、たくましく生きる。今日から明日へ、ただ生き抜くことがすべてだった。北海道・知床で生きた女性の生涯を丹念に描いた、
小樽での子守奉公で初めて都会の暮らしに触れたとわは知床に戻り、森のなかでアイヌの青年と偶然再会する。
しかし彼への恋心は胸に秘めたまま嫁ぎ、母となる。やがて戦争の足音が……。まだ遠くない時代に、厳しくも美しい自然とともに生きてきた人の営みを鮮烈に描き出した感動巨編

チーム・オベリベリ (上) (講談社文庫)
文明開化の横浜で時代の最先端にいた女性は“その地”でいかに生きたか
私たちの代が、捨て石になるつもりでやっていかなければこの土地は、私たちを容易に受け入れてはくれない
宣教師たちが開いた横浜の共立女学校に学ぶ鈴木カネは、父や兄にならって聖書の教えを受け、勉学に励んでいた。
兄の銃太郎は、神学校で一緒だった渡辺勝、依田勉三と北海道開拓について考え始めている。
彼らは勉三を中心に「晩成社」を興し、新天地へ向かう準備を進める。
明治15(1882)年、23歳になったカネは女学校を卒業し、渡辺勝と結婚、そしてオベリベリとよばれた帯広へ行くことを決意する。

817 :吾輩は名無しである:2023/01/18(水) 00:25:05.94 ID:mb5o1BKa.net
天路の旅人 単行本 2022/10/27沢木 耕太郎 (著)
第二次大戦末期、敵国の中国大陸の奥深くまで「密偵」として潜入した若者・西川一三。敗戦後もラマ僧に扮したまま、幾度も死線をさまよいながらも、
未知なる世界への歩みを止められなかった。その果てしない旅と人生を、彼の著作と一年間の徹底的なインタビューをもとに描き出す。著者史上最長にして、新たな「旅文学」の金字塔。

秘境西域八年の潜行〈上〉 (中公文庫) 1990/10/1
西川 一三 (著)
日中戦争時、軍の密命をおびて内蒙古、青海、チベットなど西域地区に潜入した外務省一調査官の記録。祖国の敗戦の報に接した著者は、
孤立無援のままラサのレボン寺でラマ僧の修行に入り、ラマ僧として青海からチベットへの未踏の秘境を辿る。死線をさ迷い、苛酷な運命に耐えた、想像を絶する体験記。
チベットの無人境を経てラサに潜入した著者は、祖国敗戦の噂が流布されるなか“ヒマラヤ越えのアルバイト”に自活の道を見出す。内陸アジアの厳しい自然と対して生きる純朴な人びととの接触を通し、人類平和の希求と人間性探求へと開眼してゆく。
青春のすべてを埋め尽くした戦争は終った。ヒマラヤ越えで痛めた傷も癒え、住み慣れたカーレンポンをあとに、ラサに向け旅立つ。本格的な仏教修行のためレボン寺に籍を置いた著者は、猛烈な語学の学習のかたわら
、学問寺の組織、ラマの生態を余す所なく伝え蒙古人ラマとしての信頼を獲得、ようやく平隠な時を持つ。しかし日本人同志と秘境西康省踏査の協力を約し、再び巡礼の旅へ。そしてインド、ネパールを遍歴する。

818 :吾輩は名無しである:2023/01/18(水) 00:26:47.67 ID:mb5o1BKa.net
新編・西蔵漂泊 チベットに潜入した十人の日本人 (ヤマケイ文庫)
明治から大正、そして太平洋戦争前後にかけて仏教の経典を求めて、あるいは僧院での修学に、そして国の密命を帯びて、
鎖国状態のチベットに潜入した10人の日本人を、新発見の資料と現地を含めた取材で探ったドキュメンタリー。
当時のチベットの特異性と歴史に翻弄された日本人の稀有な体験を著わしたノンフィクション。
なかでも仏教の原典を求めて潜入した河口慧海や能海寛、青木文教などの稀有な旅やその足跡をたどりながら、鎖国時代のチベットの特異性を随所に盛り込む。
一方、野元甚蔵と西川一三は、ともにモンゴル、チベットの草原でモンゴル人になりすまして特務機関の研究生として生き抜き
、帰国後の不遇な時代、晩年の知られざる日々などにも言及される。

819 :吾輩は名無しである:2023/02/02(木) 18:11:00.35 ID:6w5cpRn6.net
総督と呼ばれた男 上 (集英社文庫) 2000/8/18佐々木 譲 (著)
大正の頃、木戸辰也は日本人娼婦を母にシンガポールの日本人街で育った。伯父の孝作にひきとられて、マレーの鉄鉱山で働き始めるが、労働争議に巻きこまれて孝作が殺される。
辰也はただちに報復して、矯正院に送りこまれる。出所後シンガポールに戻り、辰也は暗黒街で頭覚を現していく。しかし、南国をも戦争の翳が覆い始めた。流転の人生を綴る波瀾の大河冒険小説
。木戸辰也は、シンガポールの暗黒街で名を上げていった。ハリマオと組んでの列車強盗。日本人暴力組織との抗争。混血のシンディとの恋。一家を構え、「裏総督」と呼ばれて怖れられる存在になった。
しかし、日中戦争から中国系組織との抗争が始まる。さらに、太平洋戦争勃発、日本軍のシンガポール占領、そして終戦。戦争に翻弄される流転の人生を綴る波瀾の大河冒険小説。

昭南島に蘭ありや〈上〉 (中公文庫) 2008/7/1佐々木 譲 (著)
昭和十六年、シンガポールに在住する日本人に引き上げ命令が下りた。台湾生まれの客家の青年・梁光前は、その日から己の存在を問い続けることになる。
中華の民か、大日本帝国の臣民か。どちらでもあり、どちらにもなれない己とは何か?ふとしたことから中華義勇軍に入ることとなった光前は…
昭和十七年、日本軍はシンガポールを占領し、昭南島と改名した。過酷な軍政を敷く帝国軍に華僑は抵抗する。
戦争という歴史の歯車が軋みを上げる中、己の存在に悩む光前はついに決断する。自分自身の手で自分が何者なのかを示すことを。そして東条英機暗殺計画が密やかに進行し始めた

820 :吾輩は名無しである:2023/02/02(木) 21:42:49.88 ID:6w5cpRn6.net
フォルモサに吹く風 単行本(ソフトカバー) 2022/9/27陳 耀昌 (著
17世紀、オランダ統治下の台湾。ハンブルク牧師が原住民族シラヤの集落に家族を連れて赴任した。娘のマリアは父が建てた学校の仕事を手伝いながら、年の近いウーマと友情を育むが、
やがて大陸出身の漢人やオランダ東インド会社幹部などとの交流を重ねるなかで、政策のひずみが年々増しつつあることを知る。
その頃台湾海峡の対岸では、清軍との戦いで劣勢を強いられている鄭成功が、台湾に活路を見出そうとしていた。
オランダ人から漢民族へと為政者が変わる激動の時代を、オランダ人マリア、原住民族シラヤの女性ウーマ、鄭成功麾下の漢人・陳澤という三者の視点から描き出す歴史小説。
「あとがき」では鄭成功の死因について、医師の視点から興味深い考察がなされている

フォルモサに咲く花 単行本 2019/9/29陳 耀昌 (著)
1867年、台湾南端の沖合でアメリカ船ローバー号が座礁し、上陸した船長以下13名が原住民族によって殺害された。本書はこの「ローバー号事件」の顚末を、台湾原住民族「生番」、
アメリカ人やイギリス人などの「異人」、清朝の役人、中国からの移民である「福佬人」「客家」、福佬人と原住民族の混血「土生仔」など、さまざまな視点から、また、移民の歴史、台湾の風土なども盛り込みつつ描いたものである。
台湾文学奨長篇小説金典奨受賞、連続ドラマ化決定(公共電視、曹瑞原監督)!19世紀、欧米列強と清朝の圧力に抗し気高く生きた台湾の人々を描く圧巻の大河歴史小説!

821 :吾輩は名無しである:2023/02/03(金) 16:09:02.91 ID:f3qhaMup.net
大東の鉄人〈山中峯太郎

満州興安嶺の奥深き天佑谷に深謀神のごとき鉄人先生あり。
その密命で本郷義昭はシオン同盟盟首バザロフを追うが、かえって死刑鉄室にとじこめられた。
はたして本郷は鉄人先生を救うことができるか? 手に汗にぎる熱血冒険小説。

山中が本作の1年前に『少年倶楽部』に連載した『亜細亜の曙』と同じく本郷義昭・陸軍少佐が主人公。満州(満州建国は本作連載開始の直前だった)を舞台に、日本を陥れようとするユダヤ人の国際的な陰謀に立ち向かうという筋書きである。
タイトルになっている大東の鉄人とは、白ヒゲの謎の老日本人で、作品の最後でその正体が明かされるが、日露戦争で戦死した実在の軍人が実は生き延びて・・・という設定になっている。つまり中国大陸に日本側が根拠を持ったのは日露戦争のときで、
満州建国はその延長線上にある、という歴史観が根底にあるわけだ。なお日本軍人以外にも、中国側の実在の将軍名などが多数出てきており、著者が当時の中国大陸の軍事的情勢を或る程度ふまえた上で執筆していることが分かる。
少年小説なので日本人少年もそれなりに活躍するようになっている。また日本人の味方としてはドイツの将軍やインド人の王子などが登場する。ユダヤ人はこれとは逆に、白人をけしかけて日本を攻撃させようとたくらむ悪の根源として描かれている。

万国の王城 (山中 峯太郎 (著)
ジンギスカン(実は源九郎義経)の血統を受け継いでいる青年と大日本帝国軍元帥の令嬢が大蒙
古の独立のために大陸へと赴く

亜細亜の曙
軍事探偵本郷義昭登場!禁断・伝説のアジア主義小説。太平洋戦争前夜。アジアの開放の使命を帯びて、南方に向かう“日東の剣侠児”

口絵・挿絵はすべて樺島勝一氏のペン画、小松崎茂氏の先駆とも言える精密な描写は一世を風靡
空想兵器がたくさん出てきて少年読者は夢中になるところです

822 :吾輩は名無しである:2023/02/10(金) 13:30:10.79 ID:IuNDu4Qh.net
第25回歴史文学賞受賞作
北夷の海 単行本 2002/1/1乾 浩 (著)
樺太は半島か島か―。極寒の地・樺太の探検に情熱を注ぐ松田伝十郎と間宮林蔵。二人の苫難の行程と葛藤を描き、両者の人間像を活写する力作!表題作のほか「東韃靼への海路」「遙かなる氷雪の島」を収録

斗満(トマム)の河―関寛斎伝
北の大地に挑んだ男の軌跡!明治35年、73歳で北海道開拓を志した関寛斎。30数年におよぶ医師としての地位・名誉を投げ捨て、北辺の地・斗満の開拓に命を懸けたその苛烈な生きざまを

北冥の白虹―小説・最上徳内
天命6年(1786)、日本人として初めて択捉島・得撫島に足跡を印した北方探検家・最上徳内。出羽国楯岡村の貧農の子に生まれた徳内の北方探検に賭けた夢と生き様

海嘯―逸と富蔵の八丈島
殺傷の罪で八丈島に流され、流人生活を送った近藤富蔵。その逆境のなかで、厖大な『八丈実記』を書き残した富蔵と妻・逸の苦闘の生涯を描く

823 :吾輩は名無しである:2023/02/11(土) 11:45:07.59 ID:cEsYqVDc.net
パレードのシステム 単行本 2023/1/26高山 羽根子 (著)

鮮明で美しく、静謐かつ余韻に満ちたレクイエム、芥川賞作家の新境地。
人生はパレード、荘厳な魂の旅路。台湾と日本、統治と戦争の歴史に及ぶ記録と記憶の軌跡――。
祖父の自死をきっかけに実家のある地元に帰った美術家の私。祖父が日本の植民地だった戦前の台湾に生まれ育った「湾生」と呼ばれる子どもだったことを知り、日本統治下の台湾について調べ、知人からも話を聞き、誘われるまま台湾を訪れることになる。
祖父の自死の原因、理由を探り、自身のルーツ・アイデンティティを確かめるための台湾訪問だが、何かに導かれるように台湾先住民の系譜にある人物の葬儀に参加することになる。日本とは全く違う儀式や儀礼、風景に触れるうち、戦争や生と死・祖父の思い出・美大時代唯一の友人の死、様々なイメージが想起され喚起されていくのだった。

824 :吾輩は名無しである:2023/02/11(土) 11:57:19.00 ID:cEsYqVDc.net
四書
閻連科 著(えん・れんか/イエン・リエンコー)
黄河のほとり、第九十九更生区。知識人たちはここで「こども」に監督され、再教育を受ける。解放を夢みて狂騒的な鉄鋼農業生産に突き進む彼らを、
やがて無謀な政策の果ての大飢饉が襲い……。不条理な政治に翻弄される人間の痛ましくも聖なる苦闘を、
「四つの書」の形式で語る。大躍進時代を彷彿とする歴史の暗部に挑んだ意欲作。

中村文則氏、推薦!
生々しい歴史の場を、記録的でもあり、神話的でもある手法で見事に表現している。
その時代に生きた人々の壮絶な物語であると同時に、これは大地の文学ではないだろうか。強く惹き込まれた

1958年中国河南省の寒村に生まれる.高校を中退後,出稼ぎ労働に従事.20 歳のとき人民解放軍に入隊し,部隊の創作学習班に参加する.80年代から小説を発表,92年の中編『夏日落』が発禁となり注目を浴びた.
2004年の『愉楽』で老舎文学賞を受賞するも,『人民に奉仕する』(05)で再び発禁処分を受け,『丁庄の夢』(06)は一時販売中止になる.『四書』(11)は大陸で出版できず台湾で刊行されたが,翻訳がフェミナ賞外国小説部門とマン・ブッカー国際賞の候補作になる.14年にはフランツ・カフカ賞を受賞した.ほかの邦訳作品に長編『硬きこと水のごとし』『炸裂志』『太陽が死んだ日』『心経』,中短編『年月日』『黒い豚の毛,白い豚の毛』,エッセイ『父を想う』がある

825 :吾輩は名無しである:2023/02/13(月) 14:46:17.20 ID:Szf0MVS7.net
鬼殺し(上) 2016/12/28
甘耀明 (著),
毎日新聞の書評欄で川本三郎が「近年これほど圧倒された豊饒な小説はない」
東山彰良氏推薦! ノーベル賞作家・莫言が激賞! 》
日本統治時代から戦後に至る台湾・客家の村で、日本軍に入隊した怪力の少年が、時代に翻弄されながら祖父と生き抜く。魂を震わす巨篇。
日本統治時代から戦後に至る、激動の台湾を生き抜いた客家の少年と祖父の物語。「現代の語りの魔術師」と称された台湾の若手実力派による本書は、莫言に激賞され、数々の文学賞を受賞して高く評価された。
1941年12月、日本軍を乗せた汽車が客家の村にやってきた。祖父に育てられた怪力の少年・劉興帕は、日本軍中佐の養子となって入隊し、日本人になることを夢見て戦う。だが敗戦を迎えると、今度は国民党軍が乗り込んできた。
祖父は帕の片腕を切断してともに台北に逃れ、帕が日本兵だった過去を消すために偽の死亡証明書を手に入れる。帕は台湾人として再生を果たすべく、故郷へ帰っていく。
日本への抵抗心を持ち続ける「鬼」としてさまよう帕の大叔父・呉湯興は、「鬼王」と呼ばれる客家の抗日英雄だった。二・二八事件まで続く台湾の混乱を目撃した鬼王は、村で帕と再会し、ついに自分を殺してくれと帕に頼むが……。
常にアイデンティティの揺らぎの中で格闘する帕。台湾には孤児のようなイメージがつきまとう。歴史に翻弄され変貌する村を舞台に、いくつもの物語を紡ぐことで、人間本来の姿の再生を描ききった大河巨篇。

『アジアの孤児』=呉濁流・著 岩波現代文庫
植民地時代の台湾に生まれた胡太明は、中国文化をルーツに持ちながら、近代的な教育を受けて成長するが、
故郷では日本人と同等に扱われず、新天地を求めて渡った日本や中国でも、決して同胞とは見なされない。植民統治下の台湾人が生きた矛盾と苦悩を克明に描き、戦後に日本語で発表された、台湾文学の古典的名作。[解説=山口守]

826 :吾輩は名無しである:2023/02/16(木) 13:26:55.55 ID:ye6F+a92.net
石原吉郎 『サンチョ・パンサの帰郷』(1963年)でH氏賞
シベリア抑留の経験を文学的テーマに昇華した、戦後詩の代表的詩人として知られる。シベリア抑留経験者の中では特異な存在である
1980年代に入り日本が高度消費社会に移行し彼らが企業の中に埋没していくと、彼らは石原をいとも簡単に捨て去った[122]。
それでも、わずかではあるが辺見庸のように石原吉郎から影響を受けた作家も現れている。また、洋画家の香月泰男がそうであるように、シベリア抑留を語る上で避けて通れない人物として必ず触れられる

石原吉郎詩文集 (講談社文芸文庫)
憎むとは待つことだ
きりきりと音のするまで
待ちつくすことだ
詩とは「書くまい」とする衝動であり、詩の言葉は、沈黙を語るための言葉、沈黙するための言葉である――
敗戦後、8年におよぶ苛酷な労働と飢餓のソ連徒刑体験は、被害者意識や告発をも超克した<沈黙の詩学>をもたらし、
失語の一歩手前で踏みとどまろうとする意志は、思索的で静謐な詩の世界に強度を与えた。この単独者の稀有なる魂の軌跡を、詩、批評、ノートの三部構成でたどる

石原吉郎セレクション (岩波現代文庫)
戦後文学の原点とも言える戦争体験を取り上げた作家・詩人は数多い。しかし、石原吉郎ほど、そのシベリヤ抑留における極限下の体験を自己への凝視に向け、告発と断念、
絶望と祈り、沈黙と発語の拮抗する内面を、硬質で静謐な言葉で表現した文学者は少ない。
石原吉郎の根幹にある「シベリヤ」「詩の発想」「聖書と信仰」「ユーモア」の四テーマによって散文を精選、その文業の核心と可能性に迫る

シベリア抑留とは何だったのか: 詩人・石原吉郎のみちのり (岩波ジュニア新書)
詩人・石原吉郎は、戦争を生み出す人間の内なる暴力性と権力性を死の間際まで問い続けた

827 :吾輩は名無しである:2023/02/17(金) 20:37:03.92 ID:iOwoii8t.net
冬のアゼリア 大正十年・裕仁皇太子拉致暗殺計画 (文春文庫) 文庫 – 2005/8/3
西木 正明 (著)
「われわれは香港で裕仁を拉致し、獄中で呻吟している同志たちを奪還する。」朝鮮の武力独立を目指す金元鳳率いる義烈団。
彼らは大正十年、外遊途上の香港にて裕仁皇太子を誘拐する計画を立てる。日本側警備陣との息詰まる攻防―。
成功すれば確実に以後の世界史が変わったであろう歴史の暗部を掘り起こした力作。

828 :吾輩は名無しである:2023/02/18(土) 13:31:29.87 ID:BPlQnDSJ.net
行きゆきて峠あり(下) (文庫コレクション 大衆文学館)
子母澤寛 (著)

江戸昌平黌の卒業試験に落ちた榎本釜次郎は、彼を見込む箱館奉行・堀織部正に随って北海道を知り、また長崎で海軍の技術を習得する。オランダ留学も果たし
海軍副総裁となった榎本だったが、倒幕の流れは洋々たる前途を一気に押し流す。「男」を描いて定評ある著者が辿る幕末の異才・榎本武揚の運命
官軍への幕府海軍艦船引き渡しを拒否した榎本武揚は、主力を卒いて箱館へ向かう。脱走である。一旦は松前軍を破り独立政府を名乗るが、
官軍の圧倒的な物量の前に降伏、かくて榎本らは江戸の獄中へ…。得意の聞き書き、関係者の証言等を多用し、榎本武揚とその時代を骨太に描く、巨匠晩年の代表的雄篇

829 :吾輩は名無しである:2023/02/18(土) 13:46:54.39 ID:BPlQnDSJ.net
ペトロフ事件  著:鮎川 哲也

日本支配下の旧満州・大連近郊で、独身の老ロシア人富豪ペトロフが殺害された。財産目当ての犯罪と見て、鬼貫警部は3人の甥とその恋人を追及する。
しかし、そこには堅固なアリバイが立ちはだかっていた! 大動脈・満鉄の時刻表の行間にそそがれる、
鬼貫の執拗な視線と緻密な推理。時刻表ミステリーを拓いた巨匠のデビュー作を、実際の時刻表をもとに補筆された決定稿! 旧満州にわたり、青春時代を過ごした著者ならではの小説
松野一夫画伯の挿絵を添えて贈る!

『新青年』の表紙絵を長年にわたり担当 代表作とされる小栗虫太郎『黒死館殺人事件』
江戸川乱歩は、「翻訳の絵で、西洋人らしい顔のかける人は、松野さんのほかになかったよ」と評してい
本人も「皆は西洋人といえば等し並に何国人の区別もなしに描くが、
私は、ドイツ人、イギリス人、フランス人、イタリヤ人、スペイン人など、それぞれに区別して描いてみせる」


830 :吾輩は名無しである:2023/03/03(金) 14:59:51.39 ID:CqEM2Iva.net
南風(まぜ)に乗る 単行本 2023/3/3柳 広司 (著)

この物語の主人公は沖縄である
沖縄からの風が「真」をはこんでくれる――
戦後、日本は二つの国に分断されていた。
本土から切り離され、米軍支配下に取り残された沖縄は「独立」に向けた闘いを開始する。
遠く離れた故郷沖縄に思いを馳せる詩人・山之口貘、
“アメリカが最も恐れた男”不屈の政治家・瀬長亀次郎、
戦後の東京で私費を投じて米軍支配が続く沖縄との連帯を模索する中野好夫……。
実在の人物たちの視点を通し、本土復帰までの「時代」と「闘い」を描く傑作歴史長編!

小林よしのりが著書の沖縄論の中で「亀次郎の戦い

831 :吾輩は名無しである:2023/03/03(金) 15:10:18.37 ID:CqEM2Iva.net
日本列島を往く 4 孤島の挑戦 鎌田慧 著

サトウキビ生産のため開拓された南大東島の苦闘,ヤン衆を抱えニシン漁で潤ってきた利尻島の現在,豊かな自然との共生を模索する屋久島・石垣島….交通・通信が便利になろうと,
島は島として確固とした輪郭をもつ.気候風土,土地の特性,歴史を背負いながら,島に根ざし,今を生き抜く人びとの挑戦を追ったドキュメント.

沖縄に,「離島苦(しまちゃび)」という言葉があるように,島のくらしは,観光客が考えているようには,ロマンチックなものではない.離島苦のサイたるものは,病院に恵まれないことで,
ちいさな島ならば,最悪の場合,急患の搬出にあたって,自衛隊のヘリコプターに依存したりする.
 ちいさい島であれば,無医村どころか,学校の存立が危ぶまれたりするほどに,人口が流出している.島外の学校に通うようになった子どもたちが,それっきり,島に帰らなくなるケースはめずらしいものではない.
 島であれば,まわりすべてが海だから,さぞや魚が豊富だろうと考えても,市場にちかい島であれば,魚を獲った漁船は島の港には帰港せず,まっすぐに消費地のセリ市にむかう.そのため,想像したようには活のいい魚を食べられなかったりする

.さまざまな経験を積んだひとたちが,自然とともに生きてきた島の魅力を再発見しながら,知恵をだそうとしている.それらの努力が島の特性を生かすきっかけをつくりだしているのだが,
それはけっしてうえから押しつけられたものではなく,ひとびとのつながりとともにあらわれたものであり,つながりをさらにふかめるものにしている.
 島の困難さには無頓着で,「知床旅情」のように,「思い出しておくれ」とばかり,自分勝手な感傷にひたっているのは,ハタ迷惑ともいえるが,観光客のひとりとして,島の経済に寄与するのはだいじなことである.

832 :吾輩は名無しである:2023/03/09(木) 21:54:18.72 ID:yKhCj59j.net
あまりに野蛮な (上) 単行本 – 2008/11/28
津島 佑子 (著)
台湾に暮らした日本女性の愛の手紙・日記。70年の時を経て甦る二人の女性の愛の人生。

太平洋に広く渡った民族の源流と言われている台湾先住民と台湾の植民地化を試みた
日本人の接点を絡め、昭和初期の時代背景を舞台にその時代を生きた女性と現在を生きる
その女性の姪、茉莉子(リーリー)を通して、死んだ子供と自らの血との対話を続けます。
但し、その部分は一切記述されていませんが。
それぞれの子供の死と史実としての霧社事件とその結果としての虐殺、集団縊死

833 :吾輩は名無しである:2023/03/09(木) 22:46:10.41 ID:yKhCj59j.net
台湾人が拠り所にしてきた宗教への弾圧が始まります。道教寺院や廟の参拝 を制限、建物の取り壊しも始めます。
この廟を管理する鄭啓松さんは、少年時代の出来事 を克明に覚えています。
1938年、地域の寺院や廟に奉られていた神々の像が集められ 、全て焼かれました。
――新たに作られた日本の神社には、破壊した台湾の寺院や、廟の木材も使われました

834 :吾輩は名無しである:2023/03/13(月) 16:57:40.42 ID:5e2MAaKC.net
大清帝国 (講談社学術文庫) 文庫 – 2002/1/10増井 経夫 (著)
政治・経済・文化――あらゆる面で中国四千年の伝統が集大成された清王朝とは、どんな時代だったのか。女真の一部族による北京占領と建国にはじまる前期、新疆・チベットまで併合し、
全盛を極めた中期、欧州の勢力に屈し、崩壊への道をたどった後期。最後の中華王朝の栄華と落日の270年を詳細に描き、近代中国の原点を読みとく、絶好の清代史入門。

大清帝国への道 (講談社学術文庫) 石橋崇雄 (著)
従来、「異民族の征服王朝」もしくは「最後の中華王朝」とのみ捉えられてきた清は、満・漢・藩の「三つの貌」を持つ帝国だった。ヌルハチが統合した北方の一小国は、
やがて長城を越えて北京に入城し、さらに中央アジアを制圧、康熙・雍正・乾隆という三帝のもとで最盛期を迎える。満洲語史料を読み解き、現代に続く多民族国家の形成過程を解明する

モンゴルと大明帝国 (講談社学術文庫) 文庫 愛宕 松男 (著), 寺田 隆信 (著)
中国最後の分裂時代、北族王朝の盛衰の中からチンギス・カーンはモンゴル帝国を建設・功臣・耶律楚材の改革を経てフビライの元が史上初めて征服王朝として中国を支配する。しかしモンゴル至上主義への
反発から漢民族国家・明が興り、永楽帝による北方遠征や「鄭和の西洋下り」などで栄光の中華帝国を築く。豊富な史料をもとに英雄、皇帝たちの実像と歴史に翻弄された人々の姿を活写する五百年史。

835 :吾輩は名無しである:2023/03/14(火) 00:10:28.09 ID:grPFpgs8.net
海東青 摂政王ドルゴン (中公文庫) 井上祐美子 (著)
太祖ホンタイジに仕え、その没後は摂政として幼い世祖を補佐し、清の基礎を築いた「聡明王」ドルゴン。満州の長ヌルハチの子として八旗を束ね、
李自成軍を山海関で討ち取り、中華統一を果たした男の胸のうちには、母を殺され、力強く空を翔る鷹に憧れた幼い日の想いがあった。ぬきんでた知性で、時代を支える柱となった知将の生涯を描く

煌如星シリーズ』(こうじょせいシリーズ)は、藤田あつ子による、中国・清朝を舞台にした推理漫画シリーズ
ちょっと腐女子臭はいってるけど、あそこまで清朝の雰囲気を出して描ける漫画家はなかなかいない

836 :吾輩は名無しである:2023/03/14(火) 22:49:09.10 ID:grPFpgs8.net
ジャッカ・ドフニ 海の記憶の物語 単行本 – 2016/5/2津島 佑子 (著)
遺作  津島文学の頂点であり、最後の長篇小説
アイヌの母と日本人の間に生まれたチカップ。
16世紀日本、キリスト教への圧迫が強まる中、幼くして孤児となり、キリシタンに拾われたチカップは、兄と慕う少年・ジュリアンらキリシタン一行と共に海を渡り、新天地マカオを目指す。
数奇な運命に翻弄され、異国からまだ見ぬ蝦夷の地に想いを馳せ、母から聴いたアイヌの歌を支えに生きる女性の一生を、壮大なスケールで描いた物語。

ゲンダーヌ―ある北方少数民族のドラマ
本書はある北方少数民族が、戦中、戦後の日本社会の苦難を生きぬいた感動のドラマであるとともに、先住民問題とは何か、
国家の戦後責任とは何かを訴えかける問題提起の書である。毎日出版文化賞受賞作。

アイヌは昭和9年の勅令で戸籍が与えられて「内地人」になり土人とはみなされないと決められた。
樺太原住民族であるギリヤークやナナイ、オロッコといった諸民族が戸籍が与えられず土人扱いとなった。
アイヌは戦後日本人として日本に引き上げることとなったがオタスの杜にいた
少数民族たちはスパイ罪でラーゲリ送りになり殆どが亡くなった。

837 :吾輩は名無しである:2023/03/24(金) 16:11:00.33 ID:3JJMIIPf.net
京都大学
教育研究評議会
人事審査委員会 御中

私たちは、Yahoo掲示板において、京都大学の30代准教授を自称する者によって投稿された内容について、大変な懸念を抱いています。
この投稿者は、自分が京都大学の教員であるかのように振る舞い、匿名で以下の内容を投稿しています。

・日本の学生水準は低下の一途を辿っており、京都大学生だけが世に出せる水準である。
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001570/1570/383/329
「日本の学生水準は無論低下の一途を辿っていますが京都大学生だけは取り敢えず胸を張って世に出しますので皆様よろしくお願いいたします。(名大は知りません。)」

・30前半で業界的にはかなり早い准教であることを自慢する。
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1160004548/06e849fd4914445c27fed6a7a800b61d/1/80
「30前半で実は業界的にはかなり早めの准教です。(誇らしげ)」

・韓国の前大統領に対する悪口を書き込み、韓国の対日感情の和解を妨げる内容を投稿。
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001570/1570/394/798
「前回の大統領、文在寅は頭のおかしい道端のおじさんだったので、変わってくれてよかったと思いますね。韓国の対日感情も和らぐのではないかな」

・名古屋大学の入試ミスに対して、ぶち切れると述べる。
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001570/1570/393/487

・京都大学を含む他大学に対して否定的な発言をし、学生運動の拠点である熊野・吉田寮についても否定的な発言を行う。
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001570/1570/392/1029
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001570/1570/392/1042
「中核派のことも理解できない。熊野・吉田寮やら、叩いてこんな気管やられる程に埃が舞う大学もないんじゃないですか。東阪・九筑・一橋とかの方が余程まともですよ。
まあ、卒業した馬鹿どもが道に外れて外道に落ちてないか、結構心配なんです。人のいい先生は、個別で連絡とったりもしてるみたいですよ。」
「学生運動の拠点になったりするんですよ。京都は左翼活動が多いでしょう。それです。
若手の私からしたら、やっぱりまともじゃないですね。機動隊が入ってくる大学ですよ、平成令和で。おかしいですよ(笑)」

838 :吾輩は名無しである:2023/03/24(金) 16:11:37.38 ID:3JJMIIPf.net
・京都の財政について述べた上で、特定の政党を攻撃し、政治ができないと主張している。
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1160004548/06e849fd4914445c27fed6a7a800b61d/1/63
「京都の財政はもっとひどいもんですよ。
バスや電車は赤字を垂れ流しながら運営されているはずです。皮肉にも共○党には政治ができないのだということを古都で証明してしまった(笑)
余談ですが、なぜか給付金には前向きではなかった京都の府政。謎です。」

・東大出身の教授を実名を挙げた上で面汚し・売国奴などと公然と侮辱し、レフトウィング団体を率いていると主張している。
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1001570/1570/427/659
「○○(注:投稿では実名を記載)とかいう東大の面汚しもなかなか例に見ませんけどね。
市民連合とかいうレフトウィング団体を率いているところからも知れてますよ。
維新・橋本を批判し、小泉父子を批判し、安倍・麻生を批判し、靖国神社を批判し、外国人参政権を推進する、絵に描いたような売国奴ですね。」

・一般的には731部隊を想起させるであろうと、ハルビンについて述べている。
https://finance.yahoo.co.jp/cm/message/1160004548/06e849fd4914445c27fed6a7a800b61d/1/269
「実は、私は古代史専門なので、近代史は専門ではありません。\(^o^)/
ただそれでも、ハルビン(哈爾浜)と聞けば、一般の方はそのまま731部隊を想起するのではないかなあと想像したりしています。」

京都大学は、高い教育水準を持ち、社会的に重要な役割を果たしています。
教員は、学問的な専門性を持ち、社会的な責任を持って行動しなければなりません。
この投稿者が実際に京都大学の教員であるかどうかは不明ですが、もし投稿者が実際に京都大学の教員である場合、一連の投稿は、京都大学の評判に対して深刻な損害をもたらす可能性があります。
このような投稿は、教育機関に勤務する者として、適切でなく、学生や社会からの信頼を損なうことにつながります
また、韓国の前大統領に対する差別的な言動や、熊野・吉田寮に対する否定的な発言は、学問的な立場からも到底容認できるものではありません
京都大学の教育研究評議会・人事審査委員会には、この投稿者が実際に京都大学の教員であるかどうかを調査し、適切な措置を講じていただくことを強く要望します

839 :吾輩は名無しである:2023/03/24(金) 16:17:15.03 ID:qaDeHHtw.net
>>838
駄文乙
キメえw

840 :吾輩は名無しである:2023/03/28(火) 15:27:56.20 ID:6BtzW0db.net
nhk シルクロード 遙かなり長安
https://www.youtube.com/watch?v=DyvWfN8stZw

唐の都・長安(西安)は、シルクロードによって結ばれた東西文明交流の坩堝(るつぼ)でした。
秦の始皇帝の地底宮殿から発見された数千体の兵馬俑坑(へいばようこう)、
シルクロードの開拓者・張騫(ちょうけん)の墓、
高宗と則天武后が眠る世界最大の墓・乾陵(けんりょう)、
中国に仏教を伝えた玄奘(げんじょう)法師が建立した興教寺やイスラム教寺院など西域文化の遺跡を巡り、
かつての国際都市・長安を詩情豊かに描きます。

語り(語り手)石坂浩二

841 :吾輩は名無しである:2023/04/18(火) 19:14:18.99 ID:RPuuLAGx.net
福島安正 情報将校の先駆―ユーラシア大陸単騎横断 1993/6/1
豊田 穣 (著)
ベルリンから、ウラル山脈、アルタイ山脈を越え、沿海州ウラジオストクまで一万四千キロ。日清・日露戦争に先立つ明治二十五年。
着工まもないシベリア鉄道の進捗状況を窺い、南下政策をとる帝政ロシアの動向を探るため、猖獗きわまるコレラの中を、極寒不毛の地シベリアを駆け抜けた一人の男がいた。緻密にして大胆、天性の情報将校。

情報に強く、外交手腕に優れた明治・大正期の将軍福島安正。その全生涯を通して、「情報とは何か」「情報を活かす戦略とは何か」を問う
帝国陸軍ではこの種の情報将軍で最高位まで出世した方がいます。
明石元二郎大将、武藤信義元帥、そして土肥原賢二大将という方々がそうですね。
果たして現在のわが軍はどうなのでしょうか?

842 :吾輩は名無しである:2023/04/20(木) 08:43:44.58 ID:uwuHgECt.net
日本学術振興会 科学研究費補助金 基盤研究(C)(一般)
500万円弱 科研費交付(2023~2027年)

株で儲けて日本学術振興会も交付

843 :吾輩は名無しである:2023/05/03(水) 16:53:37.65 ID:umI0OQVi.net
香港警察東京分室 単行本 2023/4/21月村 了衛 (著)
テロリストを追え! 圧巻の国際警察小説。
香港国家安全維持法成立以来、日本に流入する犯罪者は増加傾向にある。国際犯罪に対応すべく日本と中国の警察が協力する――インターポールの仲介で締結された「継続的捜査協力に関する覚書」のもと警視庁に設立されたのが「特殊共助係」だ。だが警察内部では各署の厄介者を
集め香港側の接待役をさせるものとされ、「香港警察東京分室」と揶揄されていた。メンバーは日本側の水越真希枝警視ら5名、香港側のグレアム・ウォン警司ら5名である。
初の共助事案は香港でデモを扇動、多数の死者を出した上、助手を殺害し日本に逃亡したキャサリン・ユー元教授を逮捕すること。元教授の足跡を追い
密輸業者のアジトに潜入すると、そこへ香港系の犯罪グループ・黒指安が襲撃してくる。対立グループとの抗争に巻き込まれつつも
ユー元教授の捜索を進める分室メンバー。やがて新たな謎が湧き上がる。なぜ穏健派のユー教授はデモを起こしたのか、彼女の周囲で目撃された謎の男とは。
疑問は分室設立に隠された真実を手繰り寄せる。そこにあったのは思いもよらぬ国家の謀略だった――。
アクションあり、頭脳戦あり、個性豊かなキャラクターが躍動する警察群像エンタテイメント!

844 :吾輩は名無しである:2023/05/03(水) 16:53:56.42 ID:umI0OQVi.net
武漢コンフィデンシャル 著/手嶋龍一
新型コロナウイルスの「発生源」として世界を震え上がらせた武漢は、中国革命の地にして、国共内戦の要衝でもあった。
十歳でこの地に流れ着いた李志傑は、己の才覚を頼りに動乱の時代を駆け抜けたが、文革の嵐に見舞われ、家族は国を追われてしまう――。
それから五十年後、李一族の「業」は、MI6の異端児スティーブン・ブラッドレーと相棒マイケル・コリンズを巻きこみ、“謀略の香港”に沸き立った。
感染爆発は、なぜ武漢から始まったのか? インテリジェンス小説の巨匠が満を持して放つ衝撃作にして、シリーズ最高傑作!

海峡を越えた怪物 ロッテ創業者・重光武雄の日韓戦後秘史 著/西崎伸彦
「シン」と「重光」――二つの名前を使い分け、男は日韓の運命を動かすフィクサーとなった。
週刊文春元トップ記者が圧倒的取材で描く重厚ノンフィクション。週刊ポストの衝撃連載「シンと重光」が、大幅加筆されついに書籍化。
昭和の妖怪・岸信介、韓国大統領・朴正熙、東声会・町井久之、KCIA・李厚洛・・・・・・。
八十三円を握りしめ、船で日本海を渡った男は、なぜ巨大な人脈と富を手に入れられたのか。

845 :吾輩は名無しである:2023/05/07(日) 23:27:03.65 ID:KHmWS04E.net
立風書房 1981.10 北海道文学全集 23冊.

戦前戦中に発表された北海道にまつわる短編小説を集めた巻みたいです。内容は、プロレタリア文学あり、転向生産文学あり、大衆文学ありの盛り沢山。
戊辰戦争ものを除けば、テーマは北海道の開拓ライフを描いたものが多いです。私としては、やはり大衆文学の書き手(林芙美子や吉川英治、石坂洋二郎ら)がウマいなあと

「台湾抗日小説選」(研文選書41
本書に収録した作品は次の基準に拠った。
  1.日本統治下に白話文で書かれたもの 
  2.新聞,雑誌に発表されたもの 
  3.抗日意識を基調とするもの 
本書に収録したような作品を読んで覚える感慨は,51年にわたる相当苛酷な日本統治下とはいえ,1920,30年の間こういう作品の発表が許されていたということである。1950年代,60年代の台湾や中国大陸で,
時の政治を批判するこんな作品が公然と存在できただろうか――答えは明らかにノーである.日本統治時代の方が良かった,という意味ではない.
差別,圧迫,収奪のない植民地政治があり得ない以上、いかに美辞麗句を連ねて治績を示しても,失われた人命と傷ついた魂を償うことはできないし,正当化できるものでもない.日本の統治が終結して43年の歳月が流れたが,
その後遺症は今でも台湾に深い痕跡を留めている.ただはっきりしているのは,植民地統治の軛から解き放たれさえすれば,政治は自ずと良くなるものでもないということである。

846 :吾輩は名無しである:2023/05/08(月) 00:14:25.41 ID:4KevI2AJ.net
海峡を渡る幽霊:李昂短篇集 単行本(ソフトカバー) 2018/2/17
李昂 (著), 藤井 省三 (翻訳)
世界的な台湾女性作家の傑作短篇集
李昂(リー・アン)は、女性の内面や性、社会の伝統との葛藤をテーマに創作を続けている、台湾で最も著名な女性作家である。英・仏・独・蘭・伊・韓・スウェーデン語など、世界各国で作品が翻訳刊行され、注目を集めている。
本書は、デビュー当時から翻訳を手掛ける藤井省三氏が、1970年〜2000年代に書かれた作品から八篇を独自に選んだオリジナル短篇小説集である。初期の抒情性に溢れた作品、実験的な心理小説、そして中期を代表する二・二八事件の後日談としての政治とセックスの物語、最近作からは、台湾の歴史を描く幽霊物語と政治的グルメ小説を収録した。
都市化の波に取り残された港町に生きる女性、結婚後の夫との関係に悩む妻、幽霊となって故郷を見守る先住民の女性など、女性の視点から台湾の近代化と社会の問題を描く。李昂の豊饒な文学世界を堪能できる一冊。

中島京子氏推薦! 母、娘、妻、花嫁、老婆、若い女、死んだ女、鬼になった女、いまここを生きている女。―時を超えて響きあう彼女たちの声に圧倒された。台湾の近代化と社会の問題を女性の視点から描く、実力派作家による傑作オリジナル短編集!白水社

847 :吾輩は名無しである:2023/05/20(土) 14:23:46.84 ID:U+68swy9.net
ある台湾知識人の悲劇―中国と日本のはざまで 葉盛吉伝   (同時代ライブラリー)
葉盛吉(日本名葉山達雄)は台湾に生まれ、旧制2高、東京帝大に学んだ。敗戦後、台湾へ帰り医師となる。1950年蒋介石の赤狩りで銃殺、享年27歳。
常に真理を求め、中国と日本、台湾と大陸本土という2つの祖国と2つの故郷の間にひき裂かれて悩み続けた生涯を、同郷の友が遺稿をもとに描く感動の書下し評伝。

ヘーゼルの密書 単行本 – 2021/1/19 上田早夕里
一九三九年、上海。激化する日中の対立関係。新たな大戦へと着実に向かう中、それでも戦争を回避すべく、日中和平工作にすべてをかけた人々がいた――

破滅の王 (双葉文庫) 文庫 – 2019/11/13  159回直木賞候補
1943年、魔都・上海。ひとりの科学者の絶望が産みだした治療法皆無の細菌兵器。 その論文は分割され、英・仏・独・米・日の大使館に届けられた

上海灯蛾 単行本 – 2023/3/23
1934年上海。「魔都」と呼ばれるほど繁栄と悪徳を誇ったこの地に成功を夢見て渡ってきた日本人の青年・吾郷次郎。
彼の許を謎めいた日本人女性が訪ねる。ユキヱと名乗るその女が持ちこんだのは、熱河省産の極上の阿片と芥子の種。
次郎は阿片の売買を通じて上海の裏社会を支配する青幇の知己を得て、上海の裏社会に深く踏み入っていく

848 :吾輩は名無しである:2023/05/24(水) 19:32:14.19 ID:BgV6brkP.net
2023年第42回 土門拳賞受賞
満洲国の近代建築遺産 ハードカバー – 2023/1/10
船尾 修 写真集 (写真)
かつて百数十万人に上る日本人が居たとされる満洲国(1932─45)。 新京/長春,大連,旅順,奉天/瀋陽,ハルビン/哈爾濱などに、
主として日本人が設計や施工に関わった建築物約400カ所を尋ねる。 建築物を通して浮かび上がる満洲国の実像。

『フィリピン残留日本人』(2015年、青冬社、第25回林忠彦賞と第16回さがみはら写真賞・第1回江成常夫賞受賞

849 :吾輩は名無しである:2023/05/24(水) 20:02:40.07 ID:BgV6brkP.net
台湾北部タイヤル族から見た近現代史:日本植民地時代から国民党政権時代の「白色テロ」まで
著者:菊池一隆著
「仰げば尊し」の美談に隠れてきた台湾原住民の過酷な運命
清軍と戦い、日本統治に反旗、のち協力。やがて国民党がやってきた

日本の統治時代、台湾原住民を日本の当局は7種族に区分していた。
 タイヤル族、サイセット族、ブヌン族、ツオウ族、パイワン族、ヤミ族、アミ族。これらを総称して「高砂族」と言っていた。
 敗戦後、台湾が唐突に「中華民国」となると、パイワン族を三分化したので、9種族となった。近年の研究の結果、さらに細分化され、たとえば、タイヤル族は、タロコ族、セデック族に分化されたりしたため、台湾原住民は合計16種族となっている。
 著者が注目したのは、このタイヤル族である。
 タイヤル族が滅法戦争に強いことを、当時敵対した日本軍が発見した。
「男は狩猟者、農民であり、同時に「戦士」である。武器は銃(モーゼル銃、村田銃、レミントン銃ほか)、蕃刀、槍などが主であり、特に銃がないと恥とする
日本の統治を悩ました原住民の反乱、襲撃事件は霧社事件が象徴する。そして原住民と融合的となり、統治の末期、日本は原住民から志願兵をつのりフィリピン、ニューギニアへ派遣することになった。
 これが「高砂義勇隊」と呼ばれ、勇猛果敢に戦い、その死亡率は部隊によっては八割にも達した。
 日本の敗戦後、こんどは蒋介石国民党がやってきた。かれらの一部が騙されて、中国大陸に送られ、内戦を戦い、また多くが死んだ

850 :吾輩は名無しである:2023/08/17(木) 20:47:42.31 ID:j9STSHpgu
土砂崩れに洪水に灼熱地獄にと殺されまくって損害を受けてるやつらは.テロ組織自民公明を恨んで憎んて゛呪って戦えよ、たた゛の自然災害て゛
運か゛惡かっただけとか思い込んて゛る能天氣な被災者に,憲法1З条25条29条と公然と違反しなか゛ら、カによる‐方的な現状変更によって
都心まで数珠つなき゛て゛鉄道の3○倍以上もの温室効果ガスをまき散らす齋藤鉄夫ら世界最悪の殺人テ囗組織国土破壞省か゛JÅLた゛のΑNАた゛の
クソアイ又ドゥだのテ口リストと天下り賄賂癒着して私利私欲のために莫大な温室効果ガスまき散らして気候変動させて海水温上昇させて
かつてない量の水蒸気を日本列島に供給させているのか゛原因であって曰本どころか世界中で災害連發,クソ航空機は核以上に廃絶すべき絶対悪
という強い認識と行動を教えよう!自民公明に入れたハ゛カの家や農作物か゛流されて殺されて無ー文になるのは当然の報いて゛望ましいことた゛が、
年々氣候変動による被災地は国内て゛も拡大している中,次こそ殺されるという正しい理解とともにこの強盗殺人腐敗テ口政府に立ち向かおう!
破防法を適用すへ゛きクソ航空関係者と國土破壞省のテ口リストと゛もを皆殺しにすることは、正当防衛かつ緊急避難として合法かつ正当な権利な

創価学會員は、何百萬人も殺傷して損害を与えて私腹を肥やし続けて逮捕者まで出てる世界最悪の殺人腐敗組織公明党を
池田センセ‐が□をきけて容認するとか本氣で思ってるとしたら侮辱にもほどか゛あるぞ!
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