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国家安全保障政策/国家戦略研究スレッドPart2

1 :JTAC:2019/05/28(火) 20:17:15.39 ID:6xOEVx5m.net
我国の繁栄と安全を守る国家安全保障政策とこれを実現する国家戦略を研究・提案するスレッドです。

○国家安全保障政策とは
国家の独立と繁栄を維持するために、主に軍事的な脅威などから国家を守る政策。国家は多様な価値観を包含しており政策は必ずしも他の政策・党派と整合するものではない。

○国家戦略とは
国家目的を遂行する最高位の観点から、平戦両時に政治・軍事・経済等の国力を効果的に運用する統一的・総合的・全般的な戦略。安全保障政策を上位構造とするが、政策上の不整合は国家戦略により統合が図られる。階層構造下位の戦域戦略、作戦、戦術の準拠となる。

○戦略の位相
国家戦略を構成する全ての位相(軍事・経済・文化・社会・科学技術etc.)を議論の対象としますが軍事を主たる切り口とし、それ以外の議論は50レスを越える場合は専門スレッドへの移動をお願いします。

「百戦百勝は善の善なるものに非ず。戦わずして人の兵を屈するは善の善なるものなり」

○戦略の階層構造
戦略を構成する全ての階層構造(世界観・政策・国家戦略・戦域戦略・作戦・戦術・技術)を議論の対象としますが、作戦次元以下の議論は50レスを越える場合は専門スレッドへの移動をお願いします。

「本質はdetailにこそ宿る。それは栄光無きものに非ず。」

○戦略と戦史
戦略とは一般的な法則が成り立つような分野ではなく、戦史において淘汰される複雑系・非線形・進化的なプロセスです。議論の根拠たり得る戦史上の事象(古代・中世・近世・近代・現代)を議論の対象とします。

○当スレッドのスタンスと地誌について
当スレッドは明らかにネット右翼(ネトウヨ)スレッドです。対象脅威を尊称で奉る趣味はございません。戦史・兵要地史の一貫性のため歴史的な略称(支那・北朝鮮・南朝鮮・米・英・仏・露・独他)を推称します。

○戦略思想家の格付け
●神様リスト
クラウゼヴィッツ、モルトケ、コーベット、リデル・ハート、マイケル・ハワード、J.C.ワイリー、エドワード・ルトワック、コリン・グレイ
●疫病神リスト
ジョミニ、フォッシュ、フラー、マハン、ドゥーエ、ハマン・カーン、バーナード・ブロディ、クレフェルト、ミアシャイマー

「勝利は既に(戦略次元で)確定している。卿らの上に大神オーディンの(作戦次元以下の)恩寵あらんことを。」

過去スレ:
国家安全保障政策/国家戦略研究スレッド
http://itest.5ch.net/test/read.cgi/army/1535374656/l50

2 :JTAC:2019/05/30(木) 13:00:47.92 ID:up0r9bFG.net
保全に抵触する情報は全く推奨しません。

「知っている」のはいいことだ。
ただし、巷での議論は公刊資料に落しこんで論拠を探しましょう。
特に公開されてる米軍教範は推奨です。

3 :JTAC:2019/05/30(木) 13:09:35.96 ID:up0r9bFG.net
疫病「神」とやや挑発的な表現を試みましたが「素材のまま」では使用が難しい18世紀ライク(+特定技術偏重)の兵学思想家のことです。
批判も含めて現代兵学の80%以上はこっちサイドが作ったと言えましょう。業績としては巨大です。
ただし、実際ストレートに引用するのは危険なのも事実。

「愛すべき18世紀ライクな兵学思想家たち」とでも言えましょうか。

4 :JTAC:2019/05/30(木) 19:15:24.63 ID:mNTio6G/.net
「18世紀の戦争」というとロココ調ののどかな戦争のイメージがあますが、冷徹な理性が勃興した時代でもあります。

18世紀の用兵は、目的の追求の方策が、19世紀以降の「パラドックス」を考慮しないストレートなものにばり、時におそろしく冷酷な面がある。

冬営を黙殺し凍死による損耗をシニカルに割りきった冬季キャンペーンの敢行、
敵を効率的に殺傷するため「火炎放射器の開発」(実用化には至らず)を始めたのはフリードリヒ大王だと言われています。

5 :JTAC:2019/05/30(木) 19:28:42.83 ID:mNTio6G/.net
ただし、クラウゼヴィッツ派の兵学思想家も、結局はフリードリヒ大王が好きで憧れていたのです。やや文学的ですが。

ボロクソに(行間で、あくまで行間で)貶していますが、なんだかんだ言って、頼まれもしないのにアウトサイダーの立場でプロイセン軍に入隊して死ぬまでプロイセンの為に戦いました。

6 :JTAC:2019/05/30(木) 22:59:28.31 ID:NjGO3cFD.net
「18世紀の戦争」を色濃く反映するジョミニ派のエッセンスは「戦略要点」と「後方連絡線」であると言われます。

この代表格であるオーストリアのカール大公の用兵は、限られたオーストリアの動員力でナポレオンと戦い続けるため、
慎重かつ慎重に「戦略要点」を固守し「後方連絡線」による兵站を維持し何度ナポレオンに戦場で敗れようとその都度再起、新たな対仏同盟を維持し続けました。

その結果、ナポレオンのフランス帝国は永年の戦役の出血多量で崩壊。
勝ったのはカール大公のオーストリアです。

7 :JTAC:2019/05/30(木) 23:19:37.81 ID:NjGO3cFD.net
現代アメリカ海軍が未練がましく引きずるドクトリン「エア・シー・バトル」は、ジョミニ派の「戦略要点」(マラッカ海峡等のチョークポイント)重視を継承していると言われます。

オーストリアのカール大公はナポレオンに勝利しましたが、20年もの時間を要しました。
アメリカ海軍も数十年単位で支那が崩壊するのを待つつもりか?
またオフショアバランシングも結構ですが、戦略要点よりも前方で支那に蹂躙される同盟国はたまったものではありません。
ビエモンテやバイエルンはナポレオンに蹂躙されましたが、日本人として同じ境遇を感受しますか?
それも結構ですが、そのときアメリカは覇権国家ではなくなっているでしょう。
命が惜しいのならシンガポール以西、ハワイ以東で主力艦隊ごと引き籠り戦争が終わるまで震えているのがよろしかろう。

8 :名無し三等兵:2019/05/31(金) 19:40:29.37 ID:ywJwz13c.net
パワーボム

9 :JTAC:2019/06/01(土) 01:08:59.07 ID:ejZJkslH.net
ジョミニ派の「戦略要点」「後方連絡線」「艦隊」を重視するマハンの戦略は"Naval strategy"(海軍戦略)、
クラウゼヴィッツ派の「海上管制」「同盟国による敵戦力の吸引・拘束」「陸軍(海兵)による敵脆弱点への渡洋攻勢」を
重視するジュリアン・コーベットの戦略は"Maritime strategy"(海洋戦略)と呼ばれます。
今さら、どちらが優れているのか議論するまでも無いでしょう。

だが、アメリカ海軍自身しょっちゅう忘れます。どうやって我らが大日本帝国やソ連に勝ったか。
Naval strategyだけで勝ったわけでないことは確かだ。

時代が現代に近づいてくると「18世紀ライクな愛すべき兵学者」も微笑ましさが減退し笑えなくなります。

10 :JTAC:2019/06/03(月) 07:06:37.38 ID:DEeGTF66.net
ジョミニ派の巨頭、アントワーヌ・アンリ・ジョミニ本人は、よくよくその主張を眺めると矛盾の人です。
「戦いには勝利するための基本的な原則がある」という立場ですが、その前提となる戦争の形態を限定しています。
低強度から高強度戦争に向けて順番に列挙していますが、
最後の「征服戦争(反作用:全住民あげてのゲリラ戦による抵抗)」には深い嫌悪感を示し、原則の対象から外しています。
そもそも禁止すべきと。

これは、軍団参謀長のジョミニが、軍団長のネイと不和になりフランス大陸軍を去ることになった凄惨なスペイン戦争の経験を色濃く反映しています。
(一方で、郷里のスイスにおける住民抵抗には寛容なのはご愛敬です。)

11 :JTAC:2019/06/03(月) 07:27:36.23 ID:DEeGTF66.net
民族戦争には深い嫌悪感を示すジョミニですが、戦争の技術的側面の進化による高強度化には否定的ではありません。
将来の大量の間接照準火力による大量殺戮を憂いつつも、自らの軍事技術を各国(フランス・ロシア)に売り込むスタンスもあり取り込むべしという姿勢です。

ジョミニの軍歴で最長なのはロシアに所属した54年間です。
ピョートル大帝以来、野砲大好きのロシアですが、あの軍砲兵群による作戦次元での濃厚な火力優勢を追求する戦い方とジョミニは無関係ではない。
90歳まで生きたジョミニはクリミア戦争の戦争指導にも参画しています。

12 :名無し三等兵:2019/06/03(月) 20:55:11.69 ID:Klg8xfcE.net
戦術に対するジョミニの見方は、ワーテルローのウェリントンの防御戦闘の事例もあり攻防に一長一短を見てますが
一つ上の「大戦術」では行動の自由を保持して敵後方連絡線を分断しつつ決勝点へ戦闘力を集中する観点から「攻勢戦闘」を優位としています。
だから「作戦術」ではなく「大戦術」(攻撃戦闘が軸で防御戦闘は条件作為の補助手段)なのです。

ジョミニは「ウルムの会戦」で第6軍団参謀長として大陸軍の敵後方連絡線への機動と包囲に貢献し殊勲を上げています。
この部分は「ライプツィッヒの会戦」等から「防勢優位」を唱えるクラウゼヴィッツ派と異なる部分です。

13 :JTAC:2019/06/03(月) 21:07:27.94 ID:Klg8xfcE.net
フリードリヒ大王からナポレオンの戦例を集大成したジョミニの芳醇な作戦統制のツール(作戦地域、決勝点、作戦線、行動地帯、作戦正面、策源、後方連絡線etc.)は
クラウゼヴィッツ派のプロイセン・ドイツにも大きな影響を与えています。

モルトケ次世代のフォン・デア・ゴルツが「原則」の「規範」性を強調することでクラウゼヴィッツとジョミニの理論的整合を図りました。
これが、シェリーフェンの教条的な包囲殲滅戦思想に繋がっていきます。

14 :JTAC:2019/06/04(火) 00:09:19.38 ID:vozx2t7d.net
軍事技術としての効率性追求
+攻撃戦闘優位説
+決勝点への戦闘力集中
+フランス
+ロシア
+シュリーフェン
=「攻勢主義(cult of offense)」
WW1来ました。地獄の窯が開いた。

15 :JTAC:2019/06/04(火) 00:14:03.98 ID:vozx2t7d.net
ただし、ちょっと気の毒なのはジョミニは間違っても過度に残忍な人間ではありません。
元々の理論の根元は18世紀のフリードリヒ大王の「ロイテンの戦い」であると言われています。
ジョミニにとってナポレオン戦争とはフリードリヒ大王戦史から得られた諸原則を確認する実験装置のようなもので、理想はあくまで18世紀の啓蒙主義の軍隊です。

16 :JTAC:2019/06/04(火) 00:25:23.70 ID:vozx2t7d.net
ジョミニとクラウゼヴィッツとの思想交流はなかなか難解です。
ジョミニ兵学が先にできる。クラウゼヴィッツがそれを読んで「戦争論」にジョミニ批判を記す。
クラウゼヴィッツが病に倒れマリー婦人が「戦争論」を出版しする。
ジョミニがこれを読む。
ジョミニが「戦争概論」で反論を試みる。

ジョミニは、クラウゼヴィッツの「戦争論」の本質をかなり正確に理解していました。
後のジョミニ派の(思想上の)弟子達が誤読しまくってたのと比較するとさすが師匠です。
そしてクラウゼヴィッツに痛いところ突かれたのを自覚しています。この議論、歩が悪いと。

ただし、「戦争においては何らかの指針は必要だろう」と自説の根本的な修正は行いませんでした。

17 :JTAC:2019/06/07(金) 20:42:58.73 ID:zBARayig.net
トランプ政権、台湾に主力戦車など20億ドル相当売却へ

ロイター通信は5日、トランプ米政権が台湾に主力戦車など総額20億ドル(約2167億円)以上相当を売却する見通しだと報じた。
議会にも非公式に通知したとしている。中国の軍事的脅威をにらんだ台湾の軍装備近代化を支援するのが狙い。
同通信が複数の関係者の話として伝えたところでは、売却されるのはM1A2エイブラムス主力戦車108両と、携帯型地対空ミサイル「スティンガー」250発、TOW対戦車ミサイル1240発など。

 台湾軍は米国製のM60パットン戦車を主力戦車として使用しているが、旧式化が進み、更新が必要になっていた。
(産経新聞 2019.6.6)

これは、予測できませんでしたね。確かに台湾陸軍のウィークポイントは戦車(M60旧式化)だと見ていましたが。
こんな趣味的な手段(M1A2約2個戦車大隊分)を選択するとはw
絵に描いたような「戦略的パラドックス」。

某国の「戦車不要論」の財務省と某安倍晋三によく認識してほしいものです。

18 :JTAC:2019/06/07(金) 20:50:59.06 ID:zBARayig.net
ただし疑問は残る。
アメリカ陸軍のM1A2に標準装備されてるIVISやFBCB2の保全処置は、一般的には厳重極まる。

「画面見してくれ!」とおねだりした自分の目の前で、某大佐は静かにblue force trackerの画面を閉じた。
システム兵器のインターオペラビリティーは難しいものです。

19 :JTAC:2019/06/07(金) 20:57:07.46 ID:zBARayig.net
支那の台湾侵攻能力完成年度が2020年とされていました。
海兵師団を3個に増強しています。
もう来年です。かなり際どいタイミング。

20 :JTAC:2019/06/09(日) 08:35:45.62 ID:AmHfMVCE.net
level of warで言えば、一番根源的な「世界観」の部分で台湾はどうか?

国名は孫文、蒋介石以来の「中華民国」、首都は「南京(台北は臨時首都)」
公称領土は清王朝の最盛期よりも強欲で、尖閣諸島もがっつりチャイナのものだと宣言しています。

エビデンスがある事実として、彼らの「世界観」は「我々こそが支那人の中核」ということです。

西側ライクな政策をとっても、それは一時的な功利性や権謀術数でしかない。
これは、始祖の孫文が日本に亡命しているころから変わらない。
日本人の庇護を受けつつ「いつか、引摺りおろしてやる」と狙ってたわけです。
日本は後々、孫文とその後継者にひどい目にあいます。

少しは歴史に学ぶことも必要かと。

21 :JTAC:2019/06/09(日) 08:48:27.30 ID:AmHfMVCE.net
東アジアの国際民主化というのは日本の長期的な国益ですが、それは「台湾という一地方」よりは「支那の南部軍管区全体」の問題だと思う。
具体的には上海閥と広州閥をを北京の太子党政権から引き剥がして民主化する(その代わり自由貿易体制に組み込む)ことでしょう。

軍事的には「大陸打通作戦Mk.2」になると。
時代は変わっても、戦略環境ってのは案外類似性があります。

22 :JTAC:2019/06/09(日) 08:59:48.81 ID:AmHfMVCE.net
朝鮮にもあてはまりますが「中華」という「優越願望」を持ち、その一部もしくは中央でありたい、とする人達とは「世界観」を共有できないわけです。

我々が是とするには国際民主主義の「対等願望」による「相互認知」であり、国の大小で序列化するような華夷秩序とは相容れない。
共通の現代的な世界観を持つ国と修交し、そうでない原始的な世界観の国は封じ込めて、レジュームチェンジしてもらう。

気が遠くなるような長期の話ですが、世界史の本流は我々の側にあると思う。

23 :JTAC:2019/06/09(日) 09:24:19.79 ID:AmHfMVCE.net
現下の「アメリカの台湾防衛強化への戦略転換」はボルトンのキャラによる部分が大きい。
在野のころから影日向なく台湾防衛を主調して、その最大の目玉は「在韓米軍の台湾移転」でした。
これが実現したら驚天動地ですが、対南朝鮮政策と会わせて見ると、なにやら周到に絵を描いているような気配もあります。

一方でミアシャイマーのように台湾放棄論の論者もいるわけで、アメリカ国内でのパラドックスの発現とも見えます。

日本としては、先の理由で慎重に対処するレベルで良いでしょう。
台湾よりはフィリピン(捷一号作戦Mk.2)ですね。

24 :JTAC:2019/06/09(日) 20:38:09.23 ID:t3f0UCKf.net
現段階での支那軍の台湾侵攻をザックリでウォーゲームしてみます。

台湾は西側がなだらかな海岸、東側が丘陵・山岳地帯。
東西約140km。南北400km。
NATO規格の軍団複数、WPAC規格の複数軍(方面軍)が展開できる地積がある「戦域」です。

25 :JTAC:2019/06/09(日) 20:46:43.23 ID:t3f0UCKf.net
政経中枢は北部の台北と南部の高雄。これを結ぶ幹線径路が台湾の地理的な重心となりましょう。

よって支那軍の戦略的終末態勢としては台湾軍を上回る陸上戦力を陸揚げした上で、西部海岸から東部山岳地帯をまでの140kmの縦深を打通し台北と高雄の分断を目指します。
これが成立すれば、あとは北部と南部を各個に掃蕩するのみです。

26 :JTAC:2019/06/09(日) 20:53:14.24 ID:t3f0UCKf.net
前提として支那側の動員兵力は東部軍区の3個集団軍とします。
これを台湾側の3個軍団と比較すると総戦力で約二倍の優勢となります。
全軍の揚陸に成功しさらに縦深への攻勢作戦が発動されればほぼ支那側の勝利が確定します。

27 :JTAC:2019/06/09(日) 20:59:13.68 ID:t3f0UCKf.net
空軍力は、ここ10年の台湾側の不作為もあり、第4世代戦闘機数で支那側が約2-3倍の優勢にあります。
開戦壁頭の弾道弾攻撃による航空撃滅戦も加味し、航空優勢は支那側の手に落ちるでしょう。

海上では台湾海軍の勢力は現在の支那海軍との比較でほぼ小数点以下。考慮の対象外です。
航空優勢、海上優勢とも支那側が確保します。

28 :JTAC:2019/06/09(日) 21:52:00.88 ID:t3f0UCKf.net
次に支那軍の米軍の戦力展開阻止です。

この日、この時の為に磨いてきたA2/ADスタンドオフを嘉手納、グアム・アンダーソンに炸裂させます。
DF-21の一斉射撃、サイバー、OTH電磁スペクトル攻撃、海上民兵の襲撃、潜水艦からの巡航ミサイル、
空挺攻撃、沖縄・グアムに潜入させた第五列の破壊活動、情報戦による反戦団体の使嗾。
全ての仕掛けを発動し米海・空軍にAnti-Accessをほどこします。

アメリカも馬鹿ではありません。各航空基地はPAC-3で厳重に防護していますし、
新編したサイバー軍、宇宙軍、NSA等を動員、また、先行させてる潜水艦部隊を運用し徐々にA2/ADを無効化していきます。

ただし、台湾防衛の為の戦力展開では貴重な時間が失われていきます。
現アメリカ空・海軍の教義ではparity以上にならないと戦力推進しません。
ハワイとシンガポールで震えているのみです。
(この対策がマルチドメインオペレーションですがまだ試行錯誤中)
この黄金の時間を活用し支那東部戦区は「戦いによる決着」
をつけるべく総力での上陸作戦を発動します。

29 :JTAC:2019/06/09(日) 22:31:48.68 ID:t3f0UCKf.net
支那軍の先鋒は虎の子精鋭海兵師団。 航空支援の元、西海岸に上陸し幅30kmの海岸堡を確保。後続の血路を開きます。
この海岸堡に約1個集団軍(6個旅団)が上陸。台湾にとどめをさすべく攻勢を開始します。

そして、台湾軍3個軍団に包囲され殲滅されますw
失敗です。

ネックは先鋒の海兵師団の数が少なすぎ、海岸堡の幅が狭すぎることです。
少なくとも、この3倍、3個海兵師団であれば、30×3の海岸堡を構成し3個集団軍全ての上陸を並行的に行い台湾軍を圧倒できる可能性があります。

30 :JTAC:2019/06/09(日) 22:37:20.35 ID:t3f0UCKf.net
ところが、習近平がその「3個海兵師団」を本気で造兵を開始しました。
当初計画では来年度2020年に完成です。

支那も台湾に対しては「不戦屈敵」、経済的な利益誘導での併合を目指すと思われますが、
軍事的にもかなり本気で侵攻作戦の準備を整えているのが分かります。

31 :JTAC:2019/06/09(日) 22:51:48.15 ID:t3f0UCKf.net
これに対して、今度はアメリカのボルトンが動いてきました。
冒頭のM1A2を約2個大隊、作戦基本部隊としては約1個戦車旅団戦闘団主力です。

この戦域での支那99式戦車、台湾M60ののどかな戦いの中で、バリバリの「機動戦」兵器、M1A2の1個旅団戦闘団の出現はかなり衝撃的です。
海岸堡に指向した場合、瞬時に1個海兵師団を撃破する可能性があります。
また、内陸部では西海岸から東海岸に向かう支那の3個機甲旅団の側面を襲い攻勢を頓挫させ、貴重な時間を稼いでしまう可能性もあります。

きわどいながら、軍事的に再び均衡状態に戻ってきた可能性があります。
ごくザックリのウォーゲームですが、支那とアメリカがこの台湾という戦域で目に見えぬ激しい戦いを繰り広げているのが報道だけでもかなり分かる。
まさに戦域戦略次元の攻防です。かなり、ギリギリの緊迫した軍事的均衡状態である。

32 :Lans :2019/06/10(月) 10:09:39.05 ID:XYK4cXJh.net
>29
>ネックは先鋒の海兵師団の数が少なすぎ

中国はかなり以前から準海兵として陸軍部隊を海上機動指定して訓練しています。
上陸第1波ではないですが、早急な増援による内陸侵攻の態勢を以前から訓練していることを忘れずに・・・

33 :名無し三等兵:2019/06/10(月) 16:58:16.37 ID:HQjj4sxI.net
>>32
このソースに整合する状況判断です。
今は「7個旅団、三万人(3倍に規模拡大)」と表現してる。
(3個「師団」はもう古いか・・・)

中国の海兵隊、3万人規模に 米報告書、20年までに3倍

米国防総省は十六日、中国の軍事動向に関する年次報告書を公表し、中国海軍が、上陸作戦などを担う海兵隊に当たる陸戦隊を二〇二〇年までに三万人以上の規模に拡大させるとの見通しを示した。

中国の陸戦隊は約一万人規模と推定されており、三倍以上に増強されることになる。
報告書では「二〇一七年の最も重要な構造変化の一つは、陸戦隊の拡大だ」と強調。
従来は二個旅団の一万人規模だったが、七個旅団三万人以上の態勢へ増強すると見込んだ。
(東京新聞 2018.8.17夕刊)

34 :JTAC:2019/06/10(月) 17:16:56.15 ID:HQjj4sxI.net
来年(2020.1)に台湾総統選挙があり、習近平としては最大限の軍事的・経済的圧力をかけて
親支那の国民党候補を当選させ平和裏に「台湾併合」という絵図を描いているかと。

昨日の報道では、何と現総統の蔡英文が予備選で消え、首相の頼清が出てくる公算大。

国民党側もみえみえの支那の犬・郭台銘(ホンハイ会長)を引っ込め、高雄市長の韓国瑜を出してくる公算大。

双方なりふりかまわず、速すぎてついていけないw

「戦略的パラドックス」というのがこれほどあてはまる事例もめずらしい。
一方の施策が相手陣営の対応策を喚起しリニアには物事が進まないという。
不謹慎ながら国家戦略の事例として興味深い。

35 :JTAC:2019/06/10(月) 17:35:11.63 ID:HQjj4sxI.net
支那側の事情としては権力構造の維持。
従来のトロイカ体制(太子党・民青・上海閥)から「太子党独裁」に移行させた習近平ですが「終身独裁」体制を築くには「台湾併合」が必須。

建国の主・毛択東を除くと、これまで「終身独裁」を確立したのは「香港併合」を達成したトウ小平のみ。

習はこれまでかなり残忍に反対派を葬り去ってきたので、もはや平和裏な権力委譲は望めない。
台湾を踏み潰して己の権力を終身独裁まで高めるか、他派の巻き返しで一族郎党皆殺しにされるか。
彼も追い詰められています。

36 :JTAC:2019/06/10(月) 21:31:08.63 ID:evpD8wHq.net
昨今、エセ民主主義の台湾よりも、香港の民主化運動に興味が湧きます。

日に日に北京の恫喝で一国二制度が空文化し、民主主義や言論の自由が失われていく悲哀。
生命を危険にさらしてでも守りたいという切々とした真情を感じます。

37 :JTAC:2019/06/10(月) 21:40:48.22 ID:evpD8wHq.net
「真説・孫子」の著者・デレク・ユアンは、香港出身。
香港大学士、ロンドン大で修士、レィティング大でコリン・グレイの下で戦略学博士取得。

現在、香港大の講師、コラムニストに加え、香港の民主化運動にも関わっているらしい。

38 :JTAC:2019/06/10(月) 21:50:11.73 ID:evpD8wHq.net
「真説・孫子」は孫子のタオイズムと西洋兵学(クラウゼヴィッツ、リデル・ハート、ジョン・ボイド)との比較論で大変興味深い。
ただし、「中国人が馬鹿な西洋人に孫子の真髄を教えてやるぜ」というスタンスで鼻につくとも思っていました。

が、昨今、雷光のように別のイメージが去来した。
これは書いてある字面とは別のことが言いたいのでは、と。

兵学書は、それぞれ政治的な制約がやり、思ったことを書けないことがままある。
この著書も「行間」を読む必要があるのではないか?

39 :JTAC:2019/06/10(月) 21:56:47.28 ID:evpD8wHq.net
一見、西洋人に西洋兵学との比較により孫子を解説することを装っているが、
本当に言いたいことは香港の同胞に孫子との比較を通して西洋兵学を詳解したいのではないか?

ボイドのOODAループなどはやけに詳しく解説してあります。

40 :JTAC:2019/06/10(月) 22:13:16.80 ID:evpD8wHq.net
究極の結論は、一見、毛択東の戦略を誉め殺しつつ、真に言いたいことは「タオイズム」による超限戦(無制限戦)の超克。
「マオイズム」を打破し香港の民主主義を回復する。
(「タオイズム」の発想によりグルリと太極図を半回転させる)
その指針を示したいのではないか?
深読みし過ぎかもしれませんが。

ただし、大国を怖れず、小国を侮らないのが自由主義、民主主義というものでもありましょう。

41 :Lans :2019/06/12(水) 15:54:02.56 ID:mVUDbS4c.net
こっちでは

「海洋プレッシャー(Maritime Pressure)」 と作戦構想「インサイド・アウト防衛(Inside-Out Defense)」
https://news.livedoor.com/article/detail/16599217/

は話題にせんのんか?

42 :JTAC:2019/06/13(木) 01:02:09.95 ID:jebrUQK6.net
>>41
ちらちら見ますが"CSBA"と聞いた段階でメンタルチェックが働きます。
これは「戦略」ですかね?

43 :JTAC:2019/06/13(木) 01:18:44.14 ID:jebrUQK6.net
アナロジーとして、冷戦時代の戦域戦略レベルの議論で、今の「インサイド・アウトサイド」を提起してるほぼ同じ系統の連中が、
NATOの欧州防衛で「縱深阻止」という概念を提唱していました。

ルトワックの論では、
「情報の非対称性」:縱深阻止を食らう方が彼我の損害を把握しやすく対策を立てやすい。
「連続システムの脆弱性」:SoSの観点から縱深阻止をかける側のシステムの方が複雑で脆弱。
敵対的な環境でのマニューバで本質的に不利。

今の「海洋プレッシャー」でもそっくり当てはまる議論かと。

44 :JTAC:2019/06/13(木) 01:34:01.28 ID:jebrUQK6.net
スレ趣旨からもう少しおっかぶせると、究極的には戦域戦略も作戦も戦術も技術も「国家戦略」、この場合だと特に「外交(同盟政策)」に寄与しなければならない。
アメリカにとっても西太平洋は遠く同盟国なしにプレゼンスは維持できない。死活問題です。

アンドリュー・クレピネビッチ一派の議論は、エアシーバトルのときから外交的なエンドステイトがあまり見えません。
んな非効率で高額な火力消耗戦に拘っているとアメリカサイドの同盟国の方が切り崩されてしまう。
現実的にこの十年で台湾とサウスコリアの去就は極めて怪しくなりました。

45 :JTAC:2019/06/13(木) 22:01:16.36 ID:WM0MWHeH.net
最近のステルス機という玩具を手にして受かれてる各国空軍に一言言いたいのは「航空優勢」って概念を忘れてないか?と。
長い時間かけて、しかも多大な犠牲払って「やっぱ航空優勢って大事だわ」と再学習させられるパターンが多いですが。

そもそも「空軍」って何でできたかと。
陸軍サイドが「航空優勢とらないと何もできない」と気づいて「空軍独立」に舵を切ったと言われます。

46 :JTAC:2019/06/14(金) 10:34:48.33 ID:YkIfx00N.net
この議論、B-1爆撃機の時代からずっと引きずってるような気がするんだよな。

ICBMの発達にともない戦略核の搬送手段としての「戦略爆撃機」は終焉しました。
ランド研究所、DoD総合評価局、CSBAが屁理屈こねようと。

そのとき、B-1(あるいは次世代B-2)の生き残りをかけて「縱深阻止」戦略(?)が出てきたわけですが。

ターゲティングの非現実性に加えて、本当に本当に「航空優勢」を取れない敵領土奥深くを某プラットホームで爆撃するので?
あるいは、非核の高額なグローバルストライクで打撃し続けるので?弾幕射撃でもやりますか?
あるいは、核?それだけは止めてw

今現在、アメリカ空軍の戦闘機、爆撃機、攻撃機は全世界で、全世界根刮ぎで1400機しかいません。
ジョン・ボイドの遺産の第4世代戦闘機が残っている今でさえ「航空優勢」下での統合作戦を遂行できるか微妙です。
これ以上、非現実的な高額プラットホームに手を染めたらA2/AD以前に戦わずして戦力規模の縮減により自滅する。
アメリカの覇権の終了です。
それをお望みか?

47 :JTAC:2019/06/14(金) 10:45:34.52 ID:YkIfx00N.net
アメリカが馬鹿やってる中で、日本の次世代F-3の議論がありますが。
どんな戦闘機が必要か?

ずばり「軽量・安価・低RCSの制空戦闘機」です。
双発+巨体+ウェポンベイの鈍重ステルス支援戦闘機(戦闘爆撃機)ではないな。

48 :JTAC:2019/06/14(金) 10:56:58.31 ID:YkIfx00N.net
別に支那とも、いつまでもいつまでも冷戦を続けるべきとは思いません。彼らに「民主化」してもらえば良い。
若干、リアリズムの邪心を追加するならば「幾つかに割れて」もらえれば最高です。
その分割国家ごとの「民主化の度合い」に応じて日本は新たな外交関係を構築すればいい。

そういうエンドステイトを求めるならば「支那本土のターゲットの打撃」は少なくとも目的ではない。コントロールの手段であるべきです。
となると、他の代替手段と総合的に検討すべきでしょう。
「ネットアセスメント」の御神託ではなく「戦略の階層」構造に基づく散文的なウォーゲームによって。

49 :JTAC:2019/06/14(金) 12:49:03.79 ID:wTXx3Qky.net
弱小都市国家(?)・香港の民主化運動ですが、心情的な同情に加え、
リアリズムな側面でも「情報戦略」上の「利用価値」があります。
敵の政治的な内部分裂ほど情報屋にとっての「掻き入れ時」はありません。
香港民主派と「飲茶」でもしながら「支払いはドル」で済ませ協力関係(諜報網ともいう)を構築してはどうか?
マルドメ的に言えば「情報ドメイン(?)のスタンドオフ」です。

「支那ヘイトのネトウヨ」にとって「戦機きたれり!ジーク・ハイル!」と叫びたくなる状況ですが、
日本のエセ情報コミュニティの中で「状況」を活用しようという動きは寡聞にして。
何も高額なインフラをアメリカから買うことだけが情報戦略では無いと思いますが。

日露戦争時、明石元二郎はロシア国内の諜報網構築に成功しましたが、
そのペネトレイションポイントが当時ロシアに併合されてた「フィンランド独立派」だったことは記憶を呼び起こす価値ありかと。
見かけの大小ではなく、敵の政策的パラドックスの「業の深さ」にこそ漬け込むべき間隙があります。

50 :JTAC:2019/06/15(土) 14:44:15.20 ID:hZr+lliG.net
航空戦略学派(戦略爆撃学派)の始祖、ジュリオ・ドゥーエ、ミッチェル、トレンチャードには共通点があります。
第一次世界大戦初期のパイロットで有視界で敵地上軍を偵察もしくは爆撃した経験があります。
彼らの独立空軍、空軍至上主義、あるいは航空地政学的なドクトリンも全く根も葉も無いものではなく、第一次世界大戦での自身達の経験にも裏打されています。

51 :JTAC:2019/06/15(土) 14:49:53.97 ID:hZr+lliG.net
ところが、第一次大戦も末期になると航空機にとっても恐るべき状況が生まれる。
一つは強烈な対空砲火。これにより低高度での有視界爆撃などというのどかな戦争は消滅しました。

第二次大戦でも爆撃機はどんどん高高度に追いやられ爆撃の費用対効果は低下していった。
(急降下爆撃機つうものもありましたが、損害は夥しい。)

52 :名無し三等兵:2019/06/15(土) 15:27:37.60 ID:hZr+lliG.net
もう一つは戦略爆撃には直接寄与しない戦闘機による「航空優勢」の争奪です。
これもドゥーエが考えていた「制空」とは微妙に異なり、一定空域内で航空戦力比に2倍強の差がついてしまうと劣性側は「爆撃機」含めてほとんど活動できなくなってしまうという。

これも第一次世界大戦末期の1917、1918の航空戦で既に顕在化し激しい航空撃滅戦を展開しました。

53 :JTAC:2019/06/15(土) 15:42:12.14 ID:hZr+lliG.net
ドゥーエ、ミッチェル、トレンチャードには暗黙の前提があります。
それは「全ての航空機は地上軍に比して優越する速度・高度により戦略目標上に到達でき、有視界で正確な爆撃ができる。」

これは第一次世界大戦、第二世界大戦を通してほぼ実現しませんでした。
一部、爆撃「精度」については湾岸戦争以降の精密誘導爆撃により形を変えて実現し、
これをルトワックは「戦略的エアパワーのルネッサンス」と読んでいます。
逆に言えば、日本に蔓延している幼稚な「制空権」思想と裏腹に今やっと「暗黒時代」を抜けて「ルネッサンス」に到達したということです。

54 :JTAC:2019/06/15(土) 15:54:58.08 ID:hZr+lliG.net
「独立空軍」による「航空優勢の争奪」というのは、ある意味「陸軍のワナ」ですw

こうやって、空軍同士、航空優勢を争って拒否しあい、さらにファイタースイープ、エスコート、SEAD、スタンドオフジャマーとソーティ数を分割していくと、
地上の戦略目標や陸軍への爆撃ソーティ数がどんどん低下してしまう。
ステルス化したらしたで機体は高額化し兵器搭載数は低下し航空機の戦略的インパクトはやっぱり低下します。
このへんはクレフェルトが「エアパワーの時代」という何とも皮肉なタイトルで書いています。

55 :JTAC:2019/06/15(土) 16:40:14.35 ID:mJLQ3qQN.net
メタ理論ですが、太平洋戦争時の連合艦隊司令長官・山本五十六は、かなり強度のドゥーエニスト「全ての航空機は戦略目標に到達可能」だったのかな?と。

統合作戦だの何だのと「汚れて」しまった現代人から見ると、MI(ミッドウェー)作戦は目的も方法も手段も意味不明に見えますが、
ピュアな戦略爆撃学派、初期のドゥーエニストの思想を前提とすると一定の合理性があるのに気づく。

56 :JTAC:2019/06/15(土) 17:00:21.70 ID:mJLQ3qQN.net
まずミッドウェー攻略段階ですが「南雲機動部隊の全ての航空機はミッドウェーを正確に攻撃できる」
現実はかなりの対空砲火で妨害され「第二次攻撃隊の要ありと認む」となりますが、ドゥーエニストの教義上はあり得なかった。

さらに一旦ミッドウェー島を攻略して一式陸攻飛行隊を進出させれば、
その攻撃圏内にあるハワイ前哨基地島嶼群にA2/AD作用が働き撤退に追い込める→ハワイ自体が帝国海軍のA2/ADの範囲に入る→主力艦隊がサンディエゴ撤退に追い込めると、連鎖的な効果を見込んでいたようです。(勉強中)

相手が帝国海軍同様、かなり艦隊保全思考の強い指揮官だったらひょっとしたら山本の手の中で踊ったかもしれない。
ただし、あいにく米太平洋艦隊司令官が潜水艦乗りのチェスター・ニミッツに交替し
「戦闘艦は"沈んで"なんぼ」「損傷?直せば良いだろ。TF/TGとしてパフォ維持すりゃええ」「PAC10!」「ワイリー君。レポートはまだかね?」となって裏目に出ましたが。

57 :JTAC:2019/06/15(土) 17:12:51.81 ID:mJLQ3qQN.net
時代は21世紀。
「変位抜刀エア・シー・バトル」を編みだし、支那のA2/AD圏内は陸軍や同盟国を盾にして金輪際、入ってきそうにない素晴らしきアメリカ太平洋艦隊の雄姿。
同盟国として誠に頼もしく、感涙にむせび泣くばかり。

山本長官は生まれて来るのが七十年早かった。
現代支那の海軍司令官に輪廻転生すれば「A2/ADでアメリカ太平洋艦隊を西太平洋から駆逐した名戦略家」「21世紀のゴルシコフ」としてさらに名を馳せたかもしれません。

58 :JTAC:2019/06/15(土) 21:35:15.24 ID:qFCMXek2.net
香港政府、「逃亡犯条例」の先送り発表 大規模デモ受け

https://article.auone.jp/detail/1/4/8/109_8_r_20190615_1560585522177976

まずは、おめでとうございまする。
予断を許さない小さな勝利ですが。

59 :JTAC:2019/06/15(土) 21:44:42.45 ID:qFCMXek2.net
「帝国水陸機動団、義によって民主香港臨時政府に馳走いたす!」

・・・・なんて、やらかしたら「戦前回帰」だとぶっ叩かれますよね。やっぱり。
ただ、内なるエランビタールが囁くのです。

60 :JTAC:2019/06/16(日) 16:13:04.50 ID:ITbq4BUW.net
WW2時の帝国陸軍による香港攻略は、第23軍主力4万をもって、
九龍要塞ジン・ドリンカーズ・ラインで防御するイギリス軍守備隊13,000を攻撃し18日で陥落させました。

が、純戦術的に攻略したわけではなく給水施設の奪取が契機でありイギリス軍の計画では半年間の抵抗を予定していました。
一旦、軍事的に独立するとかなり守るに容易な軍事地理的環境にあります。

61 :JTAC:2019/06/16(日) 16:25:50.68 ID:ITbq4BUW.net
また、香港、マカオをとりまく広東一帯が、支那大陸全体からか細い道路で連接される「島」のような孤立地域で歴史的に見ても政治的軍事的なパワーを投射し難い地理になっています。
元々が交州一帯が半独立的な傾向にあります。

この地理的なハンディは現代戦でも大きく、例えばこの地域を策源地とする中越紛争では支那側の大敗に終わっています。
支那側から見てもこの地域での地上からの軍事作戦は「攻勢終末点」ぎりぎりです。

これに隣接する南シナ海のシーパワーに拘るのも陸上のLOSでは統治すら不安という限界を露呈している、とも言える。

62 :JTAC:2019/06/16(日) 16:42:20.21 ID:ITbq4BUW.net
上海の孤立的傾向は議論の余地は無いでしょう。
三国時代の呉王朝他、南朝系の王朝が南京-上海一帯に本拠地を置き分裂している方が政治的にも自然とすら言える。
軍事的には長江他クリークが発達し中央戦区の陸軍のパワーが届きにくい地理環境にある。

長江上流に三峡ダムを建造したのも工業用水や治水に加え、上海閥を北京からコントロールしたいという願望もある。
が、ダムは早くも機能を失いつつあるようです。
また、沿岸の住民への扱いは蛮行というに値する。

63 :JTAC:2019/06/16(日) 16:54:53.96 ID:ITbq4BUW.net
香港映画のジョン・ウーの「レッドクリフ(赤壁の戦い)」。
あれは、どう見ても北京政府への「当てつけ」でしょう。
貯まっとるなとw

このままで北京の大子党政権が前近代的な政策を取り続けるなら、上海閥や香港民主派が離反する可能性はあるんじゃないか。

「分離独立」とまではいかないまでも、習近平を失脚させて権力分散型の協調体制引き戻せれば、とりあえずの危機は回避できます。
対支那戦略のエンドステイトはそんなところじゃないでしょうかね。

64 :JTAC:2019/06/17(月) 22:29:03.91 ID:nZmCqf/b.net
エドワード・ルトワックの「戦争の階層(level of war)」のイメージは、「国家戦略」「戦域戦略」「作戦」「戦術」「技術」の5層の垂直構造を持つ多層建築物が、
敵・味方の水平方向でぶつかり合う現象です。

ただし、この構造は床の構造が柔らかく階層のレベルを越えて突き上げやつき下げがあります。

65 :JTAC:2019/06/17(月) 22:38:11.78 ID:nZmCqf/b.net
水平方向には、敵味方だけではなく、中立勢力や同盟もあり、それぞれ水平方向で、協同したり、争うためにぶつかりあったり集合したりします。
また、政策上の不一致により同一国家でも水平方向でバキッと割れる場合もあります。

ギャンブルに使用する円柱チップが5枚重ねで、同盟集団単位でぶつかり合うイメージでどうでしょう。

66 :JTAC:2019/06/17(月) 22:46:40.95 ID:nZmCqf/b.net
同一次元の力の行使は、常に敵対勢力の反作用や摩擦による減衰にさらされます。これが戦争のパラドックス。

一つの次元の部分的成功は上位次元に影響を与えます。
ただし、それは部分決算であり上位次元における全体決算により初めて結果が確定します。
酷いときには、ある次元での勝利が上位次元では全く逆効果の場合もあります。
これを垂直的成功と水平的失敗と呼んでいます。

67 :JTAC:2019/06/17(月) 22:51:15.57 ID:nZmCqf/b.net
このモデルでは国家戦略次元の「同盟」の意味合いが大きく、「通貨」のような役割を果たす。
各次元での戦いの結果は「同盟」という通貨で決算されます。

68 :JTAC:2019/06/17(月) 22:58:35.79 ID:nZmCqf/b.net
各次元での戦いは、敵の反作用にさらされつつ一進一退し、一つの上の次元で部分決算されます。
これを繰返し、一番上の国家戦略次元において自陣営の同盟を強化しつつ、敵陣営の同盟や敵国内の結合を解体することで戦略目的を果たすことができます。
全ての次元の戦いはこれを目指した活動と言えます。

69 :JTAC:2019/06/17(月) 23:07:47.05 ID:nZmCqf/b.net
以上のエドワード・ルトワックの「戦争の階層」モデルを参考にすると「CSBAの提案するドクトリンの効用が分からん」というのも理解できるかと。
どう味方の同盟強化に作用し、どう敵の同盟や国内の結合の解体に繋がるのか?
ただ打撃するだけではなく、動揺分子の香港、上海他を揺さぶってこそ意味がある。

70 :JTAC:2019/06/17(月) 23:48:42.49 ID:nZmCqf/b.net
「「同盟」「同盟」言うなら台湾と同盟を結べばいいんでね?」
という向きには無理だとお答えします。
肝心なことを見落としてる。

かつて、台湾には日本から見て同盟可能な政治勢力がいました。
旧日本統治時代の知識人集団・国民党穏健派の李登輝派です。常識ですよね。
だが、残念ながら国民党右派と民進党に左右から押し潰され政治勢力としては消滅しました。
アメリカの意志も絡んでいますね。
二十年前なら何とかなったかもしれませんが、外務省の不作為が悔やまれます。

71 :JTAC:2019/06/18(火) 00:00:25.87 ID:JILC+7j7.net
「「同盟」「同盟」言うならサウスコリアと同盟を結べばいいんでね?」
という向きには無理だとお答えします。
肝心なことを見落としてる。

かつて、南朝鮮には日本から見て同盟可能な政治勢力がいました。
旧帝国陸軍人脈のハンナラ党穏健派のキム・ジョンピル(本人は陸士卒ではないようですが)です。
また、政治的な野心はありませんが陸軍に影響力があるペク・スンヨプ大将のコネクションがありました。
常識ですよね。

だが、残念ながらハンナラ党右派や新千年民主党系に左右から押し潰され政治勢力としては消滅しました。
アメリカの意志も絡んでいますね。
二十年前なら何とかなったかもしれませんが、外務省の不作為が悔やまれます。

ペク・スンヨプ大将は御存命なようですが、もうさすがに高齢でしかも親日派(売国奴)認定くらいました。
キム・ジョンピル氏は一昨年他界し、すかさず今のローソク左翼政権ができました。
日本の限定的な力ではどうしようもない。潔くスパッと諦めましょう。

72 :JTAC:2019/06/18(火) 00:14:17.65 ID:JILC+7j7.net
ということで、大戦略次元で同盟可能な民主主義勢力は、フラフラしてますが独立的な意志はあるフィリピン・ドゥテルテ政権、
将来の伸びしろを見てベトナム、「これから」切り崩すニューフロンティア、支那の上海閥、広州閥。
これと後背のアメリカ合衆国、総選挙を辛くも生き残ったオーストラリア保守党。
このあたりかと。

これを担保する軍事上の教義は各同盟国を守り同盟に引き寄せる「マルチドメインオペレーション(改良型エアランドバトル)」(=統合機動防衛力)(統合多次元?んなもん知らん)一択です。
最終的な大戦略上の決算は、民主主義同盟なのです。

73 :Lans :2019/06/18(火) 10:17:06.47 ID:uJK21vM1.net
>56
>一旦ミッドウェー島を攻略して一式陸攻飛行隊を進出

それは日本の国力では無理
仮にMI攻略したとして(それ自体は比較的可能)その維持が出来ないというのは昔から言われている事。
特に劣勢海軍(日本海軍)が優勢海軍(米海軍)に対し、MI補給線を維持するのはどれだけの護衛艦艇が必要か?
補給線を常にハワイの潜水艦、機動部隊に脅かされる不利と困難は、大西洋で弱小海軍たる独海軍の通商破壊を受けながら戦った英海軍の比ではない。

Uボートと少数の通商破壊艦(単艦単位)ではなく、多数のガトー級並びに、機動部隊の通商破壊を受けて各個撃破の未来しかありません。
(ちなみに米海軍は英海軍と大西洋の戦訓を共有している。つまり補給維持側がやられたら嫌なことも熟知しています)

それに付き合って連合艦隊が常時展開すれば、あっという間に燃料が枯渇します。
(そもそも日本が開戦に踏み切ったのは・・・)

MIの目標はあくまでも敵艦隊と認識し、MI攻略はその誘引手段であり長期維持に大きな戦力展開はすべきではない。
(この認識を「徹底できなかった日本海軍はレイテでも同様の間違いを繰り返しますが・・・)

74 :Lans :2019/06/18(火) 10:19:48.59 ID:uJK21vM1.net
(レイテの場合は、目的は輸送船団という認識の徹底ができてない)

75 :JTAC:2019/06/18(火) 19:41:40.64 ID:XOE23a3Z.net
>>73
客観的にはその通りです。
MI作戦は、当然、無謀な賭けでしかない。

今、興味を感じているのは「連合艦隊の主観的な状況判断と作戦観」です。
特に「ミッドウェイ奪取後のじ後作戦」が面白い。
第5航空戦隊を欠き、ただでさえ搭載機数が少ないのに、ミッドウェイ奪取後の基地航空隊用の機体輸送任務まで帯びていました。
その狙いは何だったのか?

76 :JTAC:2019/06/18(火) 19:58:49.25 ID:XOE23a3Z.net
「客観的」に見れば、真珠湾攻撃直後もアメリカはそこまで(主力艦をサンディエゴに後退)防勢的に構えず
シンガポール作戦、フィリピン作戦、ジャワ作戦やラバウルへの進攻をCVTFで撹乱する方が妥当だったかもしれない。

連合艦隊の「主観的な状況判断」としては、ハワイの前哨基地に圧力(A2/AD)をかけることで真珠湾直後の再現を狙ったのかもと。

それと、「今の」支那のA2/ADに怯えきって後退2速の「今の」アメリカ太平洋艦隊の作戦観との対比で「面白い」と感じるわけです。

77 :Lans :2019/06/19(水) 09:50:28.50 ID:8MDcvHlA.net
>75
>「連合艦隊の主観的な状況判断と作戦観」

ならば、軍令部と連合艦隊と現場の艦隊の意向と判断の違いに目を向けると面白いよ。
作戦術の概念なく、中途半端に任務指揮だけを行うということの問題点が判るw

78 :Lans :2019/06/19(水) 10:02:30.16 ID:8MDcvHlA.net
特に「レイテ」は戦後の各級指揮官への事情聴取の記録が残されてます。
(一部は市販もされており、たまにヤフオクでも見かけますが・・・)

証言記録 太平洋戦争-開戦の原因
証言記録 太平洋戦争-作戦の真相
証言記録 太平洋戦争-終戦への決断

米戦略爆撃調査団報告書からの抜粋版をサンケイ新聞社出版局が昭和50年に出版
原本の日本語訳は防衛研究所で読めるはず(海自が翻訳したのがある)

これと戦史叢書と、VEGOの論文のレイテ関連と、各種回想録を比較考察すれば良いんではないか
(と膨大な作業を気軽に言ってみるテスト)

※この手の調書は、回答に目が向かいがちですが、それだけでなく、聞いた側がなぜそれを聞いたのか?も考える必要があります。
 そこにjは米軍側の疑問と期待する回答が透けている場合があります。
 (つまり米軍側の理解や疑問、そして目指すものが見えたりする)

79 :Lans :2019/06/19(水) 10:09:40.73 ID:8MDcvHlA.net
なお、空自は空自で爆撃関係をまとめてますし、
戦争指導や戦略爆撃、経済打撃などを抜粋m、あとめたものも市販されてますが
案外、海軍関連の証言は市販が少ない・・・
やはる海軍反省会が出てるからか・・・
(調書は戦後直後だし、米軍主導ということもあり、結構違う事いってそうなんだよな・・・)
(ちなみに調書は中盤から米軍からその批判性を認められた大井参謀が聞き取りに参加してたりする)
(なので大井氏経由で出版された資料もあるわけです)

80 :JTAC:2019/06/19(水) 19:57:17.94 ID:jMY1YBVk.net
>>77
>軍令部と連合艦隊

少なくとも「第二段作戦」全般では軍令部とGF間では(たぶん、おそらく、忖度するに)コンセンサスができていたのですね。

1942年4月 「大東亜戦争第二段作戦帝国海軍作戦計画」を上奏
4月16日 軍令部総長は大海指第八十五号で、前年指示した大海指第一号(連合艦隊長官あて)および大海指第二号(支那方面艦隊司令長官あて)の別冊作戦方針の一部を訂正する形式で第二段作戦方針を下令!

4月28日 連合艦隊は関係者に作戦計画案を配布。
4月28日から3日間 連合艦隊第一段階作戦戦訓研究会を実施
5月1日から4日間は第二段作戦の図上演習を実施、図上演習ではハワイ攻略まで行われた・・・・・・・。

「ハワイは取れる」とw

81 :JTAC:2019/06/19(水) 20:05:40.48 ID:jMY1YBVk.net
山口多聞はさらにアバンギャルドです。

○連合艦隊の第二段作戦検討時の山口少将から提案

5月 インド要地を占領
7月 フィジー、サモア、ニューカレドニアおよびニュージーランド、オーストラリア要地を占領
8、9月 アリューシャンを占領
11、12月 ミッドウェー、ジョンストン、パルミラを占領。1
1943年(昭和18年)1月 ハワイを占領
その後 パナマ運河を破壊し、カリフォルニア州油田地帯を占領、北米全域爆撃

誰だ?こいつを優秀だと言ってる奴は。
「航空主兵派」がA2/AD効果を過大視してたんかなと。

自分は南雲派です。調べれば調べるほど。

82 :JTAC:2019/06/19(水) 20:15:41.17 ID:jMY1YBVk.net
防衛研究所って、市ヶ谷に移転しとったんですね。
あの「マイクロウェーブ電磁スペクトラム攻撃」のスタンドオフを掻い潜ってまで奥にはよういかんわ。

新海誠の「君の名は」リピーターですが、あの「マイクロアンテナ」のリアリティはいただけん。
四ッ谷-市ヶ谷ってそんなにオサレな街か?
「血飛沫飛び交い」「刺すか刺されるか」のイメージですが。

83 :Lans :2019/06/20(木) 10:13:03.41 ID:Fze2nbz6.net
>81
>誰だ?こいつを優秀だと言ってる奴は。
>「航空主兵派」がA2/AD効果を過大視してたんかなと。

指揮官も戦術/作戦/戦略の各次元での適合を見なければいけないと思います。

ロンメルも多門も、すぐれたたぐいまれな戦機を読める優れた戦術指揮官であると思いますが・・・
作戦次元になると、ちょっと・・・

南雲は、作戦指揮官としては評価しても良いと思いますが、戦術指揮官としてアレなのが・・・

全てにおいて優秀というのは正直難しいものだとは思いますが。

(有名な軍人をあげて、戦術/作戦/戦略で〇△?評価をつけてみると面白いと思う)
(そして、その人が必要な時期にその地位にいたかどうか・・・)

84 :JTAC:2019/06/20(木) 21:27:39.71 ID:LHbHxygB.net
>>83
>南雲は、作戦指揮官としては評価しても良いと思いますが、戦術指揮官としてアレなのが・・・

アメリカ側の「ナグモ・タスクフォース」への評価が高うございます。
特にMI作戦後に「CVGP」と「AdvanceGP」の分進戦術をとるようになってから、アメリカCVTFの牙が届かなくなり
逆にアメリカ側が一方的に空母を失い一時的にですが稼働空母が0になった。
これを米側が高く評価しています。

この時代、空母6隻を3個航空戦隊と、他艦隊の借り物の金剛級戦隊、巡洋戦隊、駆逐戦隊でアドホックな「空母機動部隊」を編成するなんて誰もやったことがない。
この霧と摩擦への南雲中将の悪戦苦闘は、我々の「資産(キャパビリティ)」になります。
東シナ海で軽空母とF-35B統合打撃戦闘機を運用するなんて「ナグモ・タスクフォース」の絶望的困難さに比べればチョロいものです。

85 :JTAC:2019/06/20(木) 21:37:13.80 ID:LHbHxygB.net
海自は、やっぱ山本中心戦史(あるいは米内戦史)ということになりますか。
少しもったいない。

もう少しニュートラルに、特に敵対した米側の戦史を眺めると面白い知見が得られる。
アメリカ側も1942-43年は涙が出るほど苦しいんです。
その彼らにとっての「霧」として「ナグモ・タスクフォース」が立ち塞がる。

86 :JTAC:2019/06/20(木) 21:58:47.43 ID:LHbHxygB.net
逆に米側でも、スプルーアンスは一歩海軍を出ると驚くほど無名です。
当方としては呪殺の対象ですが学ぶべき智将でもあります。

家が貧乏で食うためにアナポリスに入った。
ワシントンでのデスクワークが嫌いで艦上勤務をこよなく愛する。航空機も空母もどしろうと。
人事的に干されても気にしない。
コーヒーとトーストと桃の缶詰が大好物。書類作業は大嫌いでムーア参謀長まかせ。
艦上でも昼寝三昧。「敵襲以外は起こすな。」
ザ・変人。

ただし戦えば必ず勝つ・・・。
「不敗の魔術師」

87 :JTAC:2019/06/21(金) 17:30:35.71 ID:qGRLvMFj.net
いにしえの太平洋戦史の中で、現代戦略的には「キング2作戦後(中?)」の「グラティテュード作戦」に注目して欲しいのだが。
ハルゼーが分権したTF38(ジョン・S・マケイン・シニア)がバシー海峡を越えて南シナ海に侵入。
南シナ海の日本の輸送船団を徹底的に殲滅して南方との海上交通遮断を決定的にした。

現代支那問題でも、戦時にこれが再現できれば決定的です。
支那の戦争意志をへし折り、ついでに香港共和国を独立させましょう。

支那もそれを警戒してせっせと南シナ海に軍事基地作ってる。
対西側戦のセンター・オブ・グラビティを崩す致命的脆弱点の一つ。

88 :JTAC:2019/06/21(金) 17:37:55.78 ID:qGRLvMFj.net
CVSGを支那のA2/ADのキルゾーンに「無策」で飛び込ませるのは無謀ですが、それを成立させる「窓」をどうやったら構築できるかコンセンサスを作りたいものです。

陸軍を協力させても良いし、もっとサブマリナーの意見も聞きたいですね。
決まれば決定打になる「必殺」ですので。
最初から諦める必要はないでしょう。それこそが支那の思うツボ。

89 :名無し三等兵:2019/06/23(日) 04:20:44.13 ID:dBbnT25F.net
>>88
> CVSGを支那のA2/ADのキルゾーンに「無策」で飛び込ませるのは無謀ですが、それを成立させる「窓」をどうやったら構築できるかコンセンサスを作りたいものです。

そのCVSGっていずも改やかが改基幹の海自の護衛隊のこと?
それともアメリカ海軍のCVSG(つまり基幹はニミッツ級CATOBAR空母)のこと?

前者なら論外、潜水艦でエスコートしようがどうしようが早期警戒能力がゼロで搭載戦闘機数も些少で緊張が高まっている時でも滞空CAPを
やらせるだけの戦闘機数のない船など、チャイナのA2ADエリアに送り込むなんて自殺行為
例えば南シナ海にいずも改機動部隊が入ればチャイナ側の対艦弾道ミサイルが全部外れたとしても人工島やチャイナ本土からの
チャイナ空海軍の戦闘機の襲来に対処できない、ASMの飽和攻撃でいずも改は確実に撃沈される

後者ならアメリカ海軍が考えて既に答えを持ってるだろ
ただ、今その答えを明かしてしまうとチャイナが対応してしまうから
現時点では答えを言わず第一列島線より東側に展開する(チャイナのA2ADに入らない)と表向きは言ってるだけ

90 :JTAC:2019/06/23(日) 19:40:59.87 ID:5e+mS/7C.net
>>89
>ASMの飽和攻撃でいずも改は確実に撃沈

「技術」次元で考えればその通りで支那側のASM数を考えれば「神に祈れ」となります。

が、「戦術」次元で考えると日本側の空母機動部隊を探知・識別するセンサープラットフォームとASMを撃つ部隊との同期にかなりの練度が必要になります。
支那側の現状ではまだ戦力化段階と言ったところでしょう。

さらに「作戦」次元にエキスパンドすると、開発が進んでいるマルドメ(宇宙・サイバー・電磁スペ・情報)各領域の競合状態の中で作戦フェイズが進みます。
各領域がパリティ状態では一方的な情報優越を前提とした「飽和攻撃」はなかなか実現できません。
また、戦役間を通して支那側が先制的な島嶼部侵攻で航空戦力を損耗した場合に「後の先」として日本側から南シナ海の脆弱点を一突する場面もあります。

さらに「戦略」次元で考えると、そもそもアメリカという主敵と対峙してる支那としては、
対日では軍事的威圧をもって不戦屈敵でありたい。空母いずも機動部隊とASMでやり合っている段階でかなり失敗と言えます。
よって、日本側の空母機動部隊の敵策源地攻撃は抑止力になります。
別に進んで日本側から戦争をしかけるものではありません。「武力による諫止」というやつです。

91 :JTAC:2019/06/23(日) 19:50:44.66 ID:5e+mS/7C.net
>>89
>後者ならアメリカ海軍が考えて既に答えを持ってるだろ

実際の作戦計画は当然分かりません。
が、ドクトリンレベルではアメリカ海軍の西太平洋でのプレゼンスは着実に低下しています。
日本にF-35Bを売り付けて「バックパッシング」したとトランプが成果を強調してる段階でかなり「情けない」。

だからマルドメなんですがね。

92 :JTAC:2019/06/26(水) 00:33:56.18 ID:DWbCrWOc.net
トランプ氏 日米安保破棄に言及 米メディア報道 ホワイトハウス高官は否定

https://sp.fnn.jp/posts/00419790CX/201906251549_CX_CX

私的会話とはいえ、トランプと支持者(リバタリアン系)の中には「日米安保破棄」というのはあるのでしょうね。

これは、支那とロシアの脅威に直面している現在の日本にとって真に痛い。(発言だけでも)
しなしながら・・・しかしながら、真の長期的な戦略的展望から言えば「戦機到来」です。
日本が究極的に目指すべき「同盟の組換え」への。

93 :JTAC:2019/06/26(水) 00:41:44.95 ID:DWbCrWOc.net
このままアメリカの国務省系の思惑通り、支那共産党を封じ込めて叩き潰しアメリカ寄の勢力にレジュームチェンジしたとしましょう。

すると東アジア情勢はどうなる?
アメリカ傀儡の反日支那。
アメリカ傀儡の反日南朝鮮。
アメリカ傀儡の反日台湾。
実はアメリカの息のかかった反日政権の中で徹底的に孤立することになります。

そして支那を叩いた後、アメリカの「オフショアバランシング」はあっさりと主敵を変更します。
標的は日本です。

94 :JTAC:2019/06/26(水) 00:46:53.95 ID:DWbCrWOc.net
さすがに「軍事的」までは無いと信じたいですが、経済的には我々はクリントン政権、ブッシュ政権の「日本潰し」を覚えています。
20年間も「経済成長無し」の「経済封鎖」です。

これを孤立しまくった東アジアの中で今世紀中喰らい続けることになります。

95 :JTAC:2019/06/26(水) 00:59:22.89 ID:DWbCrWOc.net
これを考えると「アメリカのプレゼンス後退」はリスクでもあるがチャンスでもある。
太平洋-インド洋における「開かれた民主主義・市場経済同盟」です。
いずれもトランプ政権のアメリカの価値観とは真逆(独裁政権とのディール、一国保護主義、拝金主義)の同盟です。

その名を「大東亜共栄圏」といいますw
「開かれた(大)」「東アジア(東亜)」「互助の精神(共栄)」「経済・軍事同盟(圏)」です。
インド-太平洋におけるNATO-EUをめざします。
「TPP」ともいうかなw

96 :JTAC:2019/06/26(水) 01:15:26.90 ID:DWbCrWOc.net
このクソみたいな弱肉強食リアリズムの東アジアの国際関係で「大東亜共栄圏」ができるか?

現状では困難ですが、一国の中で経済・社会の成熟に伴い「民主主義・市場経済」が成立するように、
国際社会でもその「成熟」によって不可能では無いのではないでしょうか?
「戦略のパラドックス」だけではなく、その向こうにあるリベラリズム(自由主義)の「パラダイムシフト」を刮目して見る。

97 :JTAC:2019/06/26(水) 01:39:49.06 ID:DWbCrWOc.net
その意味でも香港の民主主義運動は面白いですね。
今さら経済的メリットは無いでしょう。
ジャッキー・チェン他「お利口な」香港著名人は支那共産党寄りにポジション変えています。
その中でも、馬鹿やってでも民主主義を追求する人の心は面白い。

98 :名無し三等兵:2019/06/27(木) 18:48:01.35 ID:PthUvzJy.net
アメリカのトランプの支持基盤はリバタリアンだと言われています。

ただややこしいのは、リバタリアン党や共和党のティーパーティ出身者はトランプに「スイープ」されてる。

99 :JTAC:2019/06/27(木) 19:01:13.10 ID:PthUvzJy.net
トランプ自身は、左派色の強いニューヨーカーで、大富豪ではありますが何回か破産しかけて金融系財界閥に救済されてる。
wikiを信じるならば、今現在背後にいるのはロスチャイルド(欧州ユダヤ系)らしい。
ロックフェラー(米国ユダヤ系)とも仲は悪くないようですが、ロックフェラー・エージェントのティラーソンをクビにした。
出自と背後と本人の言動を加味すると、微リベラルってとこでしょうか?トランプ自身の真情は。

しかしながら、大統領としての支持基盤により、かなりリバタリアン的な政策にシフトしてるように思う。
特に対日政策(オフショアバランシン的言動、日米安保破棄(?))ではかなりそれが前面に出ています。

100 :JTAC:2019/06/27(木) 19:21:29.78 ID:PthUvzJy.net
リバタリアンは、自由主義を信奉する地方民で開拓農民の気質を継承していると言われます。
経済政策面では徹底した自由主義者で、この面では保守・共和党系の支持者ですが、
伝統的なキリスト教保守とは決定的違う面がある。
それは法律への態度です。

101 :JTAC:2019/06/27(木) 19:35:20.23 ID:PthUvzJy.net
リバタリアンは「実定法」主義と言われます。
これは伝統的なキリスト教的価値観を認めず、徹底的なプラグマニズムの観点から「自分達が好きに決めた人為的な法」を良しとします。
保守でありながら「LGBT?好きにすれば?」「マリファナ?自己責任だろ。」「銃規制?ふざけんな。」
徹底的フリーダムな人達です。

この思想軸により、神様が決めた「自然法(nature law)」派のバーキアン(エドマンド・バークの支持者、ハイエク他)、キリスト教保守と鋭く対立します。
これが「アメリカにおける保守の分裂」です。

102 :JTAC:2019/06/27(木) 20:52:53.09 ID:PthUvzJy.net
欧州ではリバタリアンに先行して実定法主義が存在しました。
ジェレミー・ベンサムの「最大多数の最大幸福」を支持する「ベンサマイト」です。

ジェレミー・ベンサムは欧州におけるロスチャイルドが興隆したのと同時の人で、そのレバレッジを活用した投資戦略を高く評価していました。
トランプといいロスチャイルドといい良くできた話でしょう?

103 :JTAC:2019/06/27(木) 21:00:53.02 ID:PthUvzJy.net
「欧州におけるベンサマイト」は実は「やっちまった」過去があります。

ナチスドイツ。国家社会主義。
あれ、実はベンサマイトです。
政治学的には。
究極の実定法主義なんですね。

この仮説(リバタリアン=ベンサマイト≒・・・≒ナチス)。
自分も20数年前に政治学の中で聞いたときには「ホンマかいな?」と感じましたが、トランプ支持者のリバタリアンを見るに一つ一つふに落ちる部分がある。

104 :JTAC:2019/06/27(木) 21:17:00.63 ID:PthUvzJy.net
「神様が決めた自然法(nature law)」を否定するベンサマイトは何を信奉するのか?
それは勝敗であり結果です。

ナチスは、選挙で第一党にはなりましたが「過半数」をとったことはありません。
ヒンデンブルグ大統領の死に乗じたクーデターにより政権を握りました。
そして「長いナイフの夜」等のテロリズムで反対派を虐殺し独裁を確立しました。

「勝ったものが優れている。優れた指導者。優れた国家。優れた民族。最も進化した進んだアーリア人種である。」
完全にトートロジーなのですがベンサマイトのドイツ人はこれを是としました。
それがナチスドイツ。
勝敗、結果が全て。「我が闘争」です。

105 :JTAC:2019/06/27(木) 21:26:08.98 ID:PthUvzJy.net
「勝敗」「結果」が全てで「進化」を確信し、徹底的に「勝ち馬」に乗る。
「バンドワゴニング」
トランプ支持のリバタリアンの世界観にもろにあてはまる。
隠れ白人主義で、人種差別的なのも日本人から見ると面白くありませんね。

106 :JTAC:2019/06/27(木) 21:42:38.65 ID:PthUvzJy.net
ただトランプの選挙戦略は見事です。最初は泡沫候補だったのは間違いありません。
ところがアメリカの実質的な選挙制度は各党予備選の小さな選挙区から始まります。

そこでの過激な発言による露出と小さな勝利を積み重ねた「結果」が全米人口の10%と言われるリバタリアンの票をがっちり掴んでしまいました。
対立候補のジェフ・ブッシュ、マルコ・ルビオ、テッド・クルーズが次々とトランプの前に崩れ落ちていくのは何とも異様でした。
そして最後はヒラリー・クリントンが。

リバタリアンは数こそ絶対多数派ではありませんが政治への関心が高く、投票には確実に足を運ぶのです。
そして「進化する勝ち馬」に乗る。示し合わせたようにバンドワゴニングするのです。
中心は無くとも自発的に票が集り一大ムーブメントを起こす。
ベンサマイトの世界観を彼らは持っています。

107 :JTAC:2019/06/27(木) 22:00:14.51 ID:PthUvzJy.net
自分、著書「歴史の終わり」でヘーゲル哲学の観点から「民主主義・市場経済の"必然の"勝利」を解き明かした、
フランシス・フクヤマを「世界観」次元で信奉しています。
フクヤマは、ヘーゲル右派のコジェーヴを哲学的ベースにしており、ヘーゲル左派のマルクスに対する勝利を徹底的に確信しています。

が、一つだけ「歴史を再始動しかねない」鬼門があります。
「文化的・生物学的な進化」により「神の規範」を越えんとするニーチェ主義です。
これも最初は読んだときは「何のことじゃらほい?」と感じましたが、今の米国でのトランプ旋風、リバタリアンの爆走、ベンサマイトの大躍進を見るにギクリとせざるを得ません。
なるほど、こういうことかと。

108 :JTAC:2019/06/27(木) 22:16:19.11 ID:PthUvzJy.net
ただ、我々は兵学マニア。
「戦略的パラドックス」を知っています。
大変見目麗しく精神的にも知性的にも肉体的にも優れたナチスドイツがやり過ぎて滅亡し、
ヒトラー氏も穴の中で無様に死んだことも知ってます。
ただ結果のみではなく「戦略的なパラドックス」という性質(ネイチャー)を捉えています。

トランプ氏とリバタリアンの世界観も戦略的な観点からシニカルに客観的に眺めておればよい。
非常識なダンスを踊る素人は、一時は喝采を浴びてもやがては行き詰まる。最も踊るものが最も手の内を見透かされます。
ディールだの何だのとチンピラまがいに喚いていれば、やがて「本物のチンピラ」と認定され「同盟」からハブられ孤立する。いやもう孤立していますかなw 戦略的には負けなのです。
それが「国家戦略」というものです。

109 :JTAC:2019/07/01(月) 07:29:08.96 ID:RRTIyFv8.net
数年前、「都民ファースト」をキャッチフレーズに知事登りちめた魑魅魍魎の類いがいましたが
国政選挙ではズタズタだったように記憶してます。
そりゃ日本「国民」としてはそうだよね。

「アメリカカンファースト」
外交の場で叫ばれても、非「アメリカンズ」としては苦笑いするしかないですね。

110 :JTAC:2019/07/01(月) 07:37:12.30 ID:RRTIyFv8.net
「アメリカンファースト」は以前、パット・ブキャナンが叫んでて、
大統領選挙では破壊力があり保守票を割ってパパブッシュを道連れに対消滅したw

ただ、その時は政治的立場はアイソレーショニストだった。
リバタリアンも突き詰めればそうなるんですね。お望み通り「孤立」してますが。
腹いせにキムジョンとサプライズで握手しても腹は膨れません。

111 :名無し三等兵:2019/07/01(月) 08:52:54.93 ID:QxZhcM3v.net
【日本政府】4日から半導体材料の対韓輸出を規制を強化 徴用工問題に対抗措置 同時に「ホワイト国」から韓国を除外 ★6

遅すぎるし、荒谷氏が言う土台人の送還とセットにしないと戦略としての威力が半減すると思われ。
何にせよ、今までの言うだけ番長はやめて速やかに実行してもらいたいところ。

112 :JTAC:2019/07/01(月) 22:18:18.52 ID:NzRDpKqY.net
長い目で見ても南朝鮮とは断交で良いでしょう。リアルに。
支那大陸全体を見据えて外交関係を考えるべきです。

どう見ても世界観レベル、戦略文化レベル、心理戦略レベルで調整できそうにない。
消えてもらうのが一番ですね。

113 :名無し三等兵:2019/07/01(月) 22:32:21.87 ID:NzRDpKqY.net
支那の北部戦区に南北朝鮮飲み込んでもらった上で、支那本体から独立させる。
満州帝国Mk.2です・・・。

・・・・どうしても戦前回帰になるんだよな。
大東亜共栄圏下国際関係って地理的、民族的に理にかなってるんですよね。
ウィーン体制顔負けの「正当主義」だし。
汪兆銘(孫文の盟友)の支那江南地域、宣統帝溥儀(満州族皇帝)の満州帝国。
そりゃ日本の強引な干渉はあれど政治的にこれ以上の正当ってなんでしょ?
毛沢東?どこの馬の骨ですか?それとも選挙でもしたのですか?

114 :名無し三等兵:2019/07/01(月) 22:48:25.09 ID:NzRDpKqY.net
南朝鮮自体、かなり不安定で不自然な国です。
アメリカが李承晩に金と軍隊を与えて強引に押し込んだ国です。
ゴ・ディン・ジェムの南ベトナム、ロンノルのカンボジア、チャベスのイラク、カルザイのアフガン。同じです。
全て潰れます。
もろに戦略のパラドックスってやつです。

南朝鮮も所詮はアメリカのプレゼンスが後退したら存立できる理由がない。
どの道、消えます。

115 :JTAC:2019/07/01(月) 23:02:15.35 ID:NzRDpKqY.net
訂正 チャベス→アフマド・チャラビー

アメリカのネオコンがイラクにぶったてる傀儡政権の首班に予定してました。
が、あまりにも人望が無かった。口だけの詐欺師でしたw

日本でも一時期、気持ち悪いくらいチャラビをマンセーしてるのがいた。
覚えていますよ。しつこくw

アメリカが「サダム・フセインは核兵器持ってる!」と嘘ついて信用を失墜したのは、
結局はこのチャラビのデマカセでした。
コリン・パウエルもこんな奴のために晩節を汚してしまった。さすがに気の毒です。

116 :名無し三等兵:2019/07/02(火) 00:08:28.42 ID:EzbIasis.net
送還が先でないと問題は解決されない。
連中は難民狙いで、そのまま日本に寄生しようと思ってる。
なので日本にいて自分の国に対して平気で「潰せ消えろ断交だ」と言う。

本物の戦略家とは、敵の謀を伐つのである。
(故に上兵は謀を伐つ、其の次は交を伐つ)

117 :名無し三等兵:2019/07/02(火) 02:18:02.13 ID:h2HypdDI.net
>>116
> 送還が先でないと問題は解決されない。
> 連中は難民狙いで、そのまま日本に寄生しようと思ってる。

全くだね。韓国との断交の前に在日半島人を半島に強制送還できなければ話にならない。
あるいは韓国と断交したら、北朝鮮を朝鮮半島における唯一の正当な国家として承認する条件として
在日韓国人と在日朝鮮人とを1人当たり適当な額で全員引き取ることを求めて北朝鮮に引き取らせるとかね。

118 :JTAC:2019/07/02(火) 18:19:30.97 ID:mzxh16uO.net
>>116
>>117
在日朝鮮人の強制送還は国際法上ほとんど問題ありません。
国籍があちらなので。
純然たる日本政府と国民の意志の問題。

ギリシアやマケドニアが大量にアルバニア系を強制送還してるし、これについてEUもNATOも黙認してる。

日本もベトナム人をかなり強制送還しなしたがマスコミは特に騒がなかった。
今さら在日朝鮮人で騒ぐ根拠は無い。

アメリカにはトランプ政権ができてメミシコ不法移民を摘発しています。

条件は整いました。

119 :JTAC:2019/07/02(火) 18:26:56.74 ID:mzxh16uO.net
安全保障上、在日朝鮮人は総連も民団もあまりにも胸糞が悪くなる所業をやりすぎました。
安全保障戦略上、強制送還がベターですね。
「是非も無し」です。

ある意味、日本政府(社会党が強かったころの)も悪いんですよ。
取り締まらなかった。
本格的なカウンターテロや対ゲリコマが教義化されたのは911後ですからね。
最終的な防衛サイドのバックアップが無い以上、警察、公安の腰が引けてたのも分からないではない。

120 :JTAC:2019/07/02(火) 18:36:19.33 ID:mzxh16uO.net
ただ今でも問題は多い。
明確に法制化されているのは「重要施設の防護」。守りだけです。
他は警職法の範疇でしかない治安出動。

敵対国と明確な繋がりを立証困難な「彼ら」相手に防衛出動までかけられるか?かなり蓋然性があります。
円滑に捜索撃滅(サーチ・アンド・デストロイ)に転換できるようウォーゲームと訓練と法制化を急ぐ必要があります。

121 :JTAC:2019/07/02(火) 18:52:54.53 ID:mzxh16uO.net
ゲリコマも防衛白書に明確な記載をするようになってから15年は経ちましたね。

一口にテロ/ゲリコマと言っても、イスラム系もいることはいるだろうが小数でしょう。
国内のコミュニストも後継者難で高齢化してる。
残るは「彼ら」。

もう「帰国勧告」「降伏勧告」は十分でしょう。
サーチ・アンド・デストロイ。

122 :JTAC:2019/07/02(火) 19:59:09.30 ID:mzxh16uO.net
朝鮮半島の大きな戦略的枠組は「南北とも異形の軍事国家」だということです。
南北朝鮮合計で陸軍だけで150万に達しています。
これは、他の東アジア諸国を合計(支那90万、極東ロシア7万、台湾13万、日本12万)をした数を陵駕します。
しかも冷戦時のパトロン(米帝、ロシア)は面倒見る気サラサラありません。

一番積極的に関わっているのは支那ですが、南朝鮮から技術と資本を吸い上げて棄てる算段です。
現実にサムスン電子以下生産プラントの支那への移転を強引に進めています。
南朝鮮がGDPの計算方法を変えたので顕在化しませんが。

もはや「朝鮮問題」を穏便に軟着陸させることは不可能です。
150万の陸軍の「処理」だけでも気が遠くなります。

123 :JTAC:2019/07/02(火) 20:07:22.62 ID:mzxh16uO.net
個人的な世界観としては「リベラリズム(左翼に非ず、英国のホイッグ)」を信奉しますが、それは相手も自由と民主主義を信奉する場合だけだ。

そうでない相手にはヤヌスの鏡をタオイズムにより180度回転させ「リアリズム」での対応を提案します。

124 :JTAC:2019/07/02(火) 20:33:48.84 ID:mzxh16uO.net
リアリズムの基本、バランス・オブ・パワーの観点から見ると、支那の北部戦区の兵力が15万。極東ロシア軍が7万。日本が12万。
この中での南北朝鮮陸軍の適性値は各10万ってとこですね。

その基盤となる国民の人口は南北各2000万です。
北朝鮮はいい感じですが南朝鮮が多すぎます。4000万人ほど削減する必要があります。

リアリズムの観点から眺めるとこんなものでしょう。
これが駄目と言われても「では誰が金を出しますか?」と答えます。
この目指すべき「状況」に「帰結」するように「アプローチ」を考えます。

さすがに日本の兵力では直接進攻は困難なので、気長に「経済封鎖」しながら彼らの国力を削いでいくしかありまでん。
半導体の次は金融、機械類、物流と少しずつ締め上げていきましょう。
目標値に帰結するまで。

125 :JTAC:2019/07/02(火) 20:54:26.65 ID:mzxh16uO.net
南朝鮮はノムヒョン時代が一つのターニングポイントで、国防費が急拡大し、30%-40%増えています。
増強の対象は海軍、空軍、海兵隊、地対地ミサイル。
最近ではキルチェーンと称する中距離のミサイルシステムを開発しています。
対北朝鮮にはいずれも必要ありません。
目的は明らかに対日侵攻にあります。

この明確すぎるほど明確なエビデンスてんこ盛りの兆候に「リアリズムを名乗る連中」まで何で反応しないのか理解できません。
本当にリアリズム理解してますか?
「内部要因は考慮しない」 学問態度なのに、何故か南朝鮮だけにはウェットですね。

126 :JTAC:2019/07/03(水) 17:44:09.55 ID:kHDtbPyy.net
「戦略の階層構造」への認識として「戦略次元(国家戦略、戦域戦略)」の上に「政策次元」があるよ、と言っても日本の感覚だとなかなかピンときません。
ある程度、一貫性のある政策提言をする政治家がほぼ皆無。
派閥はあっても政策というより情緒か選挙資金、選挙地盤、集票組織でしか繋がっていない。
有権者もあまり関心がない。

が、ある程度、成熟した民主主義国家であれば、かなり明確な政策的なポジショニングを公にした上で
信念を燃やして喧々諤々の政策議論を戦わせています。

手元の資料では、アメリカの場合、21もの政策集団があることになています。

127 :JTAC:2019/07/03(水) 19:10:56.16 ID:aTjAurB+.net
アメリカの主要な「政策次元」のポジションは以下の4つ。

○自然法(natural law)派
(アリストテレス、レオン・シュトラウス、エドマンド・バーク、フリードリヒ・ハイエク、ビル・バックレー)

○自然権(natural rights)派
(ジョン・ロック)

○人権(human rights)派
(ジャン・ジャック・ルソー、J・F・ケネディ、ビル・ブラッドレー)

○実定法(positive law)派
(ジェレミー・ベンサム)

この四つどもえを中心に、細かい分類では21個の政策集団が 論争を繰り返し、
自派を議会や大統領府、最高裁判所に言論や選挙を通して送り込み、国家戦略を上から統制しています。

ドナルド・トランプが特異なのは「実定法」派の影響が甚大な初めての大統領ということです。
(ただし、ロナルド・レーガンについても実定法派という見方もあるかも)
情けないかな日本人はあまり認識できていませんが、英字新聞をめくっているとバシバシ上記の単語が出現します。

128 :JTAC:2019/07/03(水) 21:19:18.71 ID:b6fhBSkr.net
初めに神ありき。

アリストテレス以来の強固な学問的な伝統を誇る「自然法」派は、数はともかく理論面では最強の政策思想です。

現代でもこの系統から出てきたオーストリア学派のフリードリヒ・ハイエクの「自生(自律)的秩序」の概念は米レーガン政権、
英サッチャー政権の政策思想の支柱となり、ソ連を叩き潰すのに大きく貢献しました。

129 :JTAC:2019/07/03(水) 21:38:50.46 ID:b6fhBSkr.net
ただし、いくら「自生的秩序最高!」とか言われても生来の貧乏人には納得しかねます。
また、中規模のプチブルから見ても教会から「後寄進を」「後寄進を」とふんだくられるのはたまりません。
やっぱ、何らかの「権利」は必要なんじゃないの?と。

これに答えたのがイギリスのジョン・ロック。「市民政府二論」。
私有財産他の「基本的人権」という概念を持ち出したのはこの政策思想です。
この思想が結実したのがアメリカ独立宣言、フランス人権宣言。
ついでに日本国憲法ですw我々はロッキアンの憲法で無自覚に生きています。

ただし、このロッキアンですが、自然法思想のバーキアン(ハイエキアン)と議論するとまるで勝てません。
根本的に現実主義(リアリズム)の妥協の産物なので、理論面では自然法派のバーキアン(ハイエキアン)にまるで勝てない構造になっています。
よって「我こそはロッキアンなり!」と名乗りを上げる政策思想家はほぼいません。
小役人がこそこそと戸棚の隅で信奉しています。役人の隠れ政策思想です。

130 :JTAC:2019/07/03(水) 21:57:23.88 ID:b6fhBSkr.net
そうこうしてる間により過激な思想が生まれました。ジャン・ジャック・ルソーの人権思想です。

「原始の平和な時代に戻れば人間は平等だった。」
「近代こそが悪」
「国が全ての人権を保障しろ。逆らうものは殺せ。」

フランス革命の後期ギロチンバージョン、ロシア革命、ソ連の東欧支配。支那マオイズムの源流はこれです。
血飛沫飛び交う20世紀にようこそ!
21世紀前には滅びましたが、まだまだ後始末は大変です。
ぶっちゃけ日本にも残党はごまんといます。

131 :名無し三等兵:2019/07/04(木) 01:20:26.03 ID:XPd2AQZ1.net
ルソーを始祖とする人権(human ruguts)派は 、1960年代のケネディ政権、ジョンソン政権で
行動科学(Behavioral science)(現代では社会科学)の興隆とともに狂い咲きしました。
人間の行動を科学的に解明(心理学、経済学、政治学、社会学)し世の中の諸問題を解決してやるぜ、という思想です。

当然、うまくいきませんでした。
兵学マニアお馴染みの非線形な複雑系に線形な方法論持ってきても無駄。
無駄の再確認に終わりました。

1990年代にクリントン政権での「産業政策理論」(industrial policy)も同種の思想ですが上手くいったとは言えないようです。

132 :JTAC:2019/07/04(木) 07:14:17.20 ID:7yv0AbtI.net
アメリカが右に左に中途半端な政策をとってる間に1970年代末、
ソ連のアフガニスタン侵攻が始り共産主義との対立はピークを迎えました。

このとき、左派(民主党)の中から政治思想の対立はさておき、
「何をおいても、まず、悪の帝国・ソ連を討ち滅ぼそう」という一団が現れました。

「ネオ・コンサバティブ(ネオコン・新保守主義)」です。
これが歴史を動かしました。
議会の勢力比が決定的に「ソ連撃つべし!」に変り、議会レベルでは小数与党のレーガン政権を支えました。

ネオコンは、実際に民主党から共和党に鞍替えしたもの、民主党にとどまり政策のみ協調したもの、様々です。
経緯から分かる通り、元は人権派なので内政面では歯切れが悪いのです。
また、裏切られた方の左翼から見れば憎さ百倍で「ネオコン」「ネオコン」と差別用語をぶつけられます。
本人達は「レーガンデモクラッツ」と読んで欲しいようです。厚かましいですねw

133 :JTAC:2019/07/04(木) 07:32:59.04 ID:7yv0AbtI.net
ゴリゴリのネオコン御用達のシンクタンク、泣く子も黙る戦略研究の権威であるCSISに所属するエドワード・ルトワックも、
政策次元では「ネオコン」と分類されています。
かなり以前に「アメリカの衰退」というアメリカ社会の変化に警鐘をならす論文が高く評価され政策次元での学術活動でも高名です。

個人的には、「思想的にはネオコンではない」かなと感じています。
リアリズムの立場から強いて言えば「ロッキアン」に分類できる。
だから、周囲が「隠れ人権」屋だらけのネオコン政策学会では「差別主義者だ」と叩かれる構図であると。

134 :JTAC:2019/07/04(木) 18:33:02.67 ID:PehN16Db.net
1992年。悪の帝国・ソビエト連邦は滅びました。自由と民主主義の勝利です。
ところが、ここから「保守の分裂」が始まります。
ネオコンとバーキアンの分裂は予想できますが、ここにもう一つの対立軸が加わります。

「もう冷戦は終わった。アメリカ軍を本土に撤退させよう。」
「国が高額の税金をむしるのはやめろ。個人の生活に干渉するな。」
「自然法?神さま?そんなもの誰が見たんだ?まやかしにすぎない。」
「そもそも国なんかいらん。個人のことは個人でやれば良いのだ。あっても最小限でいい。」

この思想を「リバータリアニズム」。
この信奉者を「リバタリアン」と言います。

ノーランチャート(リバタリアンのポジション)
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/7b/2d_political_spectrum.png/220px-2d_political_spectrum.png

135 :JTAC:2019/07/04(木) 18:52:22.14 ID:PehN16Db.net
このリバタリアンの票は80年代の保守優勢を思いっきり変えました。
人権派(human rights)の民主党が掲げる政策(ネオ・リベラル)は子供騙しですが、
それでもクリントン政権、オバマ政権ができてしまったのは保守サイドがバーキアン、ネオコン、リバタリアンに分裂したのが大きい。

議会ではティーパーティ(茶会)派、大統領候補でも独自候補を擁立しジワジワ支持を拡大しています。

そして、ついにトランプ政権ができてしまいました。
前記のように本人はリバタリアンでは無いと思われますが、
政策面では選挙スタッフだったスティーブ・バノンの影響により反バーキアン(東部エスタブリッシュ)の言動をとり
ほぼ政策次元でリバタリアンのポジションを取るようになりました。

136 :名無し三等兵:2019/07/04(木) 19:13:14.32 ID:PehN16Db.net
リバタリアンは全人口の10-20%を占めると言われています。
このままトランプ旋風が続き、全体の投票率が仮に40%。
「初のリバタリアン大統領」に大興奮のリバタリアン投票率が仮に100%とすると40%中の20%。
トランプの再選は確実になります。

今後、ますますトランプはリバタリアン向けの政策をドシドシ執行していくでしょう。
同盟国としては頭痛いですね。

137 :名無し三等兵:2019/07/04(木) 19:45:10.19 ID:h7or+0sr.net
リバタリアンは政策次元の四分類では実定法(pisitive law)派に分類され、ジェレミー・ベンサムを信奉するベンサマイトのアメリカ版だと言われます。

自然法に冷笑的で「最大多数の最大幸福」。
変な掟に囚われず、法律も功利性重視でサクサク変えていけば良いじゃん。
という思想です。

もともとアメリカには初期の開拓民の伝統があります。
先住民の襲撃、厳しい自然災害。
全てを自分達で切り抜けねばならない。自然法だの神さまだの国だのに関わっている暇はありません。
法も自分達の利便性で自分達が決めます。

138 :JTAC:2019/07/04(木) 21:56:51.50 ID:h7or+0sr.net
・・・などと意味不明なことを言っていますが現実は違いますね。

フレンチ-インディアン戦争他、宗主国のイギリス陸軍の「赤シャツ」達がフランスとの壮絶な争奪戦の末できたのがアングロ・サクソンのアメリカです。
開拓農民は、その庇護下で柵で囲いこんで農場をこさえ、先住民を撃ち殺して支配を確立した。

フロンティアスピリットだのマニフェストデスティニーだの歴史に関心が無いリバタリアンの「お話」です。
決して国家や既存の法秩序と無関係なところでアメリカが形成されたわけではない。

18世紀。
フランスは、ナポレオン戦争の前振りフランス絶体王政の全盛期で、
40万という空前絶後の大陸軍をもって全正面に喧嘩売っていました。
イギリスは、この対応に忙殺されマルボロ公他勝利もあれど防戦一方。
その中で小狡くイギリスの隙を就いてフランスと同盟し独立した、それがアメリカ合衆国だとも言えます。
国家戦略のたまものなのです。

139 :JTAC:2019/07/04(木) 22:18:08.57 ID:h7or+0sr.net
国家戦略を遂行するには「ディシプリン(規範)」が必要です。
必要な位相で必要な優位性を得るためには、涙を飲んであれを捨て、嗚咽を堪えてこれを捨てる。
「忍」の一字、これあるのみ。
それが敵と対する戦略の宿命。

ジェレミー・ベンサムは、最大多数の最大幸福を吟いましたが
同時に社会学の世界にの「デジシプリン」という概念を持ち込んだのもベンサムです。
さすがに始祖は分かってる。

分かってないのは世間知らずの幼稚なトランプ政権とリバタリアンです。
「アメリカ第一主義」
なるほどGDPは伸び繁栄を謳歌できるかもしれません。
だが、同時にアメリカ最大の資産「40ヵ国以上との同盟」も崩壊し、覇権国家としては終了です。

案外自覚が生じないもので、後世の歴史家が2020年代をふりかえり「この時点がアメリカ帝国の崩壊である」と厳かに宣言するかもしれません。
ローマ帝国の滅亡もそんな感じでした。

140 :JTAC:2019/07/05(金) 18:31:33.75 ID:o2V/tzhc.net
・・・と、嘆いてばかりもいられない。日本が「政策次元」でもトランプ政権と「リバタリアン覇極道」を乗り切る術を模索しましょう。

これまで、バーキアン、左翼リベラル、リバタリアンの3分類が暴るのを見てきましたが、
最後の一つ自然権(human rights)派、ジョン・ロックを信奉する「ロッキアン」はどうなのか?
この派は、自然法には理解を示しつつも財産権他、最低限の「基本的人権」を何とか維持しよう。
妥協につぐ妥協の政策集団です。

端的に言えば、政策次元からオーダーを与えられて戦略次元以下の下賎な次元で蠢く「小役人」や「大企業のサラリーマン」の政策的立場がそれです。
小物臭がプンプンしますね。

ですが、実は数では多数派だったりします。

141 :JTAC:2019/07/05(金) 18:42:47.97 ID:o2V/tzhc.net
凶暴な軍事国家アメリカで、小役人が集まってる最大の「お役所」はどこか?

言うまでもなくペンタゴン、国防総省です。予算でも人員規模でも他を圧倒しています。
軍産複合体まで視野に入れれば、実は最大の利益集団だと分かります。
ですが、さすがに軍が政治的主張をおおっぴらびするのは民主主義国家ではまずい。
よって、数では最大だったりしますが政策次元のパワーとしては目立たないのです。

そのペンタゴンの隷下でも最大の集団は?
明らかに「アメリカ陸軍」ですね。予算はともかく数ではそうです。
だからアイゼンハワー他、たまに陸軍から大統領が出ます。
ついでに初代ワシントンも大陸軍司令官だったりします。

142 :JTAC:2019/07/05(金) 18:56:02.65 ID:o2V/tzhc.net
昨年後半、アメリカ陸軍から「マルチドメインオペレーション2018」という文書が出ました。完全公開で誰でも読めます。

そのドクトリンの趣旨はさておき、驚いたのは「敵」を能力ベースから脅威ベースに変更し、
しかも「支那」と「ロシア」を名指しできたことです。
「支那」の方はそれまで「戦略的互恵関係」や「ステークホルダー」という単語しか見たklとが無かった。
いったい何が起きてるんだろう?

その後は、あれよあれよという間に情報コミュニティ、外交コミュニティ、経済コミュニティと雪崩を撃って「支那、討つべし」の大合唱です。
いつしか上下両院とも「支那のレジュームチェンジ」は前提になっていました。

143 :JTAC:2019/07/05(金) 19:15:29.18 ID:o2V/tzhc.net
「トランプ政権は幼稚だが、その側には大人がいる。
トランプの幼稚な戯言をアダルトな政策に変更している。」
いわゆる「影の政府がある」って奴です。

初期は明らかにマティス国防長官(海兵隊)、マクマスター補佐官(陸軍)のことですね。
クビになりましたが。

今週のもなかなか露骨でした。
トランプが「ファーウェイの制裁を緩和する!」と叫ぶと、通商担当補佐官のピーター・ナバロが
「低レベル技術だけよ。5G他次世代技術は制裁続行する。」と打ち消した。
トランプが「北朝鮮の既存の核を交渉対象から外す!」と叫べば、すかさずボルトンが「おれは聞いてねえよ。ビーガン(北朝鮮担当)の聞き間違えだろ?」とすかさず骨抜きにする。
ほとんどイージスシステム並の全自動防空対応です。

「影の政府」は存在する。政策スタンスも明確です。
目立たない下賎な下賎な小役人の「ロッキアン」。
それが密かに外交をコントロールしています。そしてアメリカの同盟政策、覇権国家っとしてのアライアンスを維持しようとしています。

144 :名無し三等兵:2019/07/05(金) 19:22:21.28 ID:o2V/tzhc.net
日本が生き残るための答えが出ました。

「ロッキアンを調略せよ」

これが結論です。
この政策を推進する日本が試される「ディシプリン」は憲法9条の廃止と、集団安全保障への日米安保進化です。
これ以外にロッキアンを調略する方策はありません。

145 :JTAC:2019/07/05(金) 19:37:11.93 ID:o2V/tzhc.net
トランプは、一つだけ正しいことを言った。

「日本人は第3次世界大戦になってもテレビで戦争を見てる」

これは本来の日本人の世界観、DNAではそのそもない。

「信州上田の真田幸村。太閤殿下の恩顧に答え、秀頼君の挙兵に際し、足下に馳せ参じ奉る。」
これを良しとするのが本来のDNAです。
真田幸村(信繁?)は大阪の陣で大御所・家康の首を掴み損ね討死しましたが、真田本家は幕末まで生残りました。

現実主義の打算によるアライアンス。
理想主義の心意気によるフレンドリーシップ。
偶然にも同じ方向を向いている。
答えは出てますよね。
軍事戦略、心理戦略、外交戦略フルパワーです。

146 :JTAC:2019/07/06(土) 11:08:20.05 ID:EwHWJjba.net
そもそも自分達が主張してる政策の本質は何なのか?
どういうポジショニングに基づいているのか?
その自覚も関心もまるで無いから正々堂々の議論ができないし、外国の政治家とも渡り合えないです。

福沢諭吉の「学問の進め」
あれはジョン・ロックです。
中江兆民の著作はルソーです。
明治直後の天才達が入り口までは入れてくれた(エドマンド・バーク、ジェレミー・ベンサムは低調)のに、
その後、アホどもが脳をマルクに焼かれてみーーんな駄目になった。

「諭吉さん」を一万円札に刷って朝に晩に拝んでいる日本人は、無自覚に「ロッキアン」なんですがね。
「ロッキアン」が気にくわないなら「諭吉さん」をおれにくれw

147 :名無し三等兵:2019/07/07(日) 20:27:08.19 ID:ogo9Lxs9.net
次の万札は渋沢「栄一」どん。
聖徳太子、諭吉つぁん、栄一どんときてリアリストばっか。
日頃、奇麗事ばかり言ってるくせに万札の肖像は何故か「リアリスト」ばかりですな。

148 :名無し三等兵:2019/07/07(日) 20:41:02.28 ID:ogo9Lxs9.net
では「敵」の政策次元の思想は?

支那は一応、多分、おそらく社会主義なので本来はルソー系統のhumman rights,人権派思想の系列のはずですがもはや面影ないですね。
「共産党上層部の馬鹿息子の権力維持と利益が第一」の奇っ怪な政治集団になりました。

本来、「国際」社会主義のはずですが、もはやインターナショナルな要素は無い。
「国際」が「国家」にかわって「国家社会主義」つまり「ナチ」。
他に言いようがありますかね?
ちゃんと、多民族の絶滅収容所もウイグルで運営してるし。
自民族優越主義のニーチェ主義、ベンサマイトの要素もちゃんと完備しています。

149 :名無し三等兵:2019/07/07(日) 20:47:25.88 ID:ogo9Lxs9.net
こんな国に南朝鮮6000万人の運命を委ねようとか。
いかにリアリズムとは言え・・・・くっ!頬が弛みますな。

だが本人達(南朝鮮 ムンジェイン政権)の選択(レッドチーム)なので止めようがありません。

150 :JTAC:2019/07/07(日) 20:59:51.67 ID:ogo9Lxs9.net
「真説・孫子」のデレク・ユアン氏は、最終章とその前の章で支那の伝統的な政治思想と大戦略に触れています。
ここがこの本の核心。やっと少し意味が分かってきました。

欧米の孫子研究者・ジョンストンの「「孔子・孟子の義戦思想」と「孫子に代表されるようなリアリズム」の二元構造になっているが
結局は前者が建前にすぎず、本音で出てくるのは後者をベースとした毛沢東の「無制限戦争」」思想じゃん」に対し必死の反論試みています。

本来の中原の民(例えば孫子の斉)は違うよと。

151 :JTAC:2019/07/07(日) 21:24:04.08 ID:ogo9Lxs9.net
中原の根本的な思想に「タオイズム」(道教)の陰陽説の思想がベースであって、
下部構造として「孔子・孟子の義戦」と「孫子のリアリズム」があり、陰陽としてこれを直接アプローチ/間接アプローチとして回すことで逆説的に目的を遂げようとすると。

成立の順番としては、思想としてのタオイズムがまずあり、その次に「孫子」が生れた。
ただし、大戦略次元の不足分を自覚し「道経教(タオイズムの経典)」が成立し、そのベースの元に孔子・孟子(周王朝初期の理想的な政治体制)が成立、と。

152 :JTAC:2019/07/07(日) 21:35:18.68 ID:ogo9Lxs9.net
ここからは読み込みの世界ですが、これらの思想は支那に統一王朝(秦帝国)が生まれる前の思想(斉王国、魯王国)で、
「覇」として諸国間のヘゲモニーは追求するが必ずしも他国と共存不可能なものじゃばいよ、
西側の自由主義、民主主義とも十分折り合いがつく政策思想/大戦略思想だよ、と言いたいのかなと。

さらに行間として毛沢東の無制限戦争(究極的には西側と共存不可能)、習近平の支那製造2025(事実上の世界征服宣言)にかなり批判的なニュアンスを感じます。
実は孫子/タオイズムとは根本的な部分で異質と。
バレたら支那本土・香港では発禁処分ですね。

153 :JTAC:2019/07/10(水) 14:29:12.16 ID:muT8XpP5.net
韓国へ“一撃”裏に米の計算 トランプ「安保発言」は伏線?ゴールは朝鮮半島統一か

https://www.tokyo-sports.co.jp/social/politics/1461081/

「規制を韓国最高裁のいわゆる徴用工判決に対する報復とするのはあくまで“きっかけ”にすぎず、
むしろ本丸は軍事転用物資の横流しを止めることにあったと思います。
おそらく、韓国側が国際司法裁判所への提訴を無視することを前提に、
かなり前からアメリカと念入りに協議した結果でしょう」と但馬氏。

 輸出規制発動は、世界第4位の半導体メーカーの米マイクロン・テクノロジー社の広島工場の拡充工事完成(6月11日)を待っていたかのようなタイミングだった。

「一部マスコミは、韓国に輸出規制すれば、いずれ日本のメーカーも返り血を浴びることになると警告していますが、それに対する答えがこれです。
サムスン電子に代わるフッ化水素の新しいお得意様は、しっかりと用意されていたわけです」(同)

 韓国経済のかなめであるサムスン電子、SKハイニックス、LGディスプレイなどがダメージを受けることになるだろう。
日米は韓国をギリギリの崖っ縁まで追い込むつもりのようだ。

 但馬氏は「もしかして、トランプ大統領の腹では、このまま韓国の経済を破綻させて南北の格差をなくし、
そのまま北主導の統一を狙っているのかもしれません。トランプが北朝鮮の短距離弾道ミサイルの保有を認めたのは、それを意味しています。
その上で『日米安保は不公平だ』の発言は、在韓米軍が韓国から撤退し、防衛ラインが対馬海峡まで下りてくることを暗示しているわけです。
安保破棄だ、とこれまた一部マスコミは騒いでいるようですが、憲法改正という悲願をもつ安倍晋三首相へのトランプなりの激励ともとれなくはありません。
これですべてはつながりました」と指摘している。
(引用終わり)

東スポネタはどうよ?
但馬オサムって誰よ?
という疑問はさておき。

同意見です。

154 :JTAC:2019/07/10(水) 14:37:23.72 ID:muT8XpP5.net
直前までG20やっててこれですから。
南朝鮮を経済的に壊滅させることは、ほぼグローバルコンセンサス(米国他の合意形成)になってる・・・と見るべきでしょう。

「国家戦略」(≒外交、軍事)というものの冷酷さ。
絶対に「戦略次元」(≒同盟)で負けらてないというのが良く分ります。
負けると悲惨です。

155 :JTAC:2019/07/10(水) 15:15:04.55 ID:muT8XpP5.net
アメリカの対支那戦略はまだまだ振れ幅がありそうですが、対南朝鮮戦略はほぼ一本道で決まったように見えます。
「同盟の斬り捨て」ですね。

25年前。
冷戦後のニューオーダー(新秩序)の構築において、アメリカは、(少なくとも経済位相において)日本を斬り捨て、支那を選びました。
(パッシング・ジャパン、チャイメリカ、G2)
経済位相でのリアリズム(No.2を叩く)もありましょうが、湾岸戦争での日米同盟へのあまりの無策。
小沢、金丸のような、まともな世界観も対外的に説明できるような政策も無いふざけた利権政治屋によって
米国内のジャパンロビー(知日派、菊倶楽部)が日に日に小さくなっていくのが素人目にもに分かった。

これをから殲滅されていく南朝鮮経済の惨劇を我々は目撃するわけですが、
かつての90年代の日本もこんなふうに見られていたのかなぁ、と。

はよ改憲しましょう。ほんとに。
戦略の全位相を駆使しないととてもじゃないが生きていけません。
両手両足を縛られたまま戦う余裕がない。

156 :JTAC:2019/07/10(水) 15:37:19.30 ID:muT8XpP5.net
個人的にユダヤ系はけっして好きではなく、むしろ嫌いですが。
対米関係において、この太平洋戦域内で「イスラエル」のポジションを取らざるをえません。
同盟全体を視野に納めつつ、集団安全保障の必要により
自律的に防勢作戦に加えて「攻勢」作戦をも発動する同盟国です。

加えて日本の場合は「イスラエル」ほどは国際的に嫌われていないので
さらに米国から見ても戦略的に高い価値をもつ同盟へと進化させることができる。

157 :JTAC:2019/07/10(水) 17:02:14.18 ID:muT8XpP5.net
「会社」がある「製品」をアメリカから買ったことがある。かなり大きなもので付属品が色々ついている。
その中にイスラエル製の付属品があった。

例によってアホなアメリカ人の納品態度はサイテーで、このときは納期より遥に早く「納入」してきた。
倉庫の手配が間に合わずドタバタで、部品をチェックするといつものごとく足りない。
いつものごとく。いつものごとく。

その中でイスラエルの付属品だけは実に整然と図解付きのカタログが添えてあり、当然のごとくカタログと部品点数は完全に符合した。
実に小さい箱にパズルのように細かい部品が入っている。

箱から取り出して確認している内に「しっまった」と気づいた。とてもパズルが複雑すぎて元の箱に戻せそうにない。
同僚が「ユダヤに負けるかぁぁぁぁ!」っと最終奥義「精神主義」カードを発動しどうにかパズルを解いて元の箱に納めた。
(自分は早々に投げた。)

そこで確信しました。
知能のヒエラルキー:
ユダヤ人≒日本人(最終奥義「精神主義」発動中)>>>日本人(通常モード)>>>>>>>>>>>>>>>アメリカ人。

ハワードもルトワックもユダヤ系です。
まだまだ「戦略」という名のユダヤ人のパズルが続く。

158 :Lans :2019/07/10(水) 17:13:28.77 ID:3FKeyHpB.net
>157
アメリカ人「でかい箱に入れ直しとけばいいじゃん。後で取り出しやすいぜ、はっはっは」

複雑で精緻

良い面も多いが、それ本当に良いことか?
性能は良くても整備性が落ちるんじゃないか?

下手に頭が良くて、手先が起用で
結局、凝りすぎて、使いやすさを忘れるのは、日独イ共通の悪い癖だ。、

159 :Lans :2019/07/10(水) 17:37:25.88 ID:3FKeyHpB.net
M4シャーマン、C-47、ウィリスMB、リバティ船という発想は日独イからは生まれないだろう。
(それを魔改造して性能強化という発想ならいくらでも出てくるがな)
(特にイスラエル、お前だw)

160 :名無し三等兵:2019/07/10(水) 18:23:51.15 ID:LHKluMBC.net
>>154
>南朝鮮を経済的に壊滅させる

2004年以前はホワイト国ではなくて、そこに戻しただけ。
提出すべき書類をきちんと出せば必要な分は輸入できるはずだぞ。
壊滅だと騒いでるのはオタクの祖国だけでしょ。

>>116 >>117
強制退去とか壮大な戦略の前に障害年金を国民に限るとかの方が良さそう。
どうせ嘘の精神障害で金もらって祖国に上納 → 核とかの開発資金
でしょうし。

161 :JTAC:2019/07/11(木) 18:08:15.45 ID:/GitybUc.net
>>159
>M4シャーマン、C-47、ウィリスMB、リバティ船という発想

これを国家戦略レベルで産業界を統制して実現したのは、ルーズベルトに請われてGM社長から転じたビル・ヌードセンという人物ですが、
その中身は銀河系最強の経営者・GM会長アルフレッド・スローンの経営戦略です。

ところが、ここにもちゃんと「ユダヤ」が噛んでいるんです。
ナチスドイツから亡命しアメリカに移住(1939年)したピーター・ドラッカーが、この時期、
GMの副社長ドナルドソン・ブラウンに声をかけられてGMのコンサルタントとして経営戦略の策定に大きく寄与しています。
(ドラッカーはあまり戦時中の話は書かないが)

根本的な理念はフレデリック・テイラーの科学的管理法。
これを戦略次元では「標準化戦略」という諸戦略の形態として議論されています。
・・・この元ネタもドラッカー(ユダヤ)です。

162 :JTAC:2019/07/11(木) 18:20:24.84 ID:/GitybUc.net
「標準化戦略」は強力な武器(コストが限りなく0になり量的に強大な軍が作れる)ですが、
「特殊化戦略」の前に敗退する場合もある。
この「標準」と「特殊」のパラドキシカルな関係をルトワック(ユダヤ)は戦略論の中で論じています。

さらに、このパラドックスを昇華させたアウフヘーベンが「イノベーション」(ドラッカー(ユダヤ))でしょう。

まだまだユダヤの手の中でもがくのです。

163 :JTAC:2019/07/12(金) 18:02:56.37 ID:nueGYxw3.net
韓国から戦略物資ダダ洩れ?優遇措置撤廃で怒る韓国の「不正輸出」リスト入手

https://sp.fnn.jp/posts/00047178HDK/201907101700_WatanabeYasuhiro_HDK

泳がしていましたかね。

日本側も経産省が主体で、外務省が見事なまでに出てこない。
官邸にハブられてますね。

結局、戦略の根幹的な部分を経産省(経済戦略)、防衛省(軍事戦略)が個別に発動して国家戦略の執行としては今一です。
外務省が機能していればもっと効率的に追い込めるんでしょうが。
やらないよりは良いですが、これはTPP加盟国全体で追い込みたい。
「同盟」として敵国を追い込んでいくのです。

164 :JTAC:2019/07/12(金) 18:12:50.33 ID:nueGYxw3.net
ただし、フッ化水素はクリティカルヒットでかなり基幹産業を根こそぎに打ち倒せるようです。
初弾は決まったとして、ここで先行的に外交フェーズを発動して抜本的な北朝鮮(+南朝鮮)経済制裁の外交的な包囲網のタガを絞めることです。

結局は官邸主導になるのか?

165 :JTAC:2019/07/12(金) 18:22:55.86 ID:nueGYxw3.net
日本外交(国家戦略)が機能していない理由として現実主義(リアリズム)の根本的な欠如が大きいのかなと。

共存共栄の自由主義(リベラリズム)が当然「繁栄」のキーですが、一方で「生存」のキーであるリアリズムが「全く無い」というのはいただけない。

166 :JTAC:2019/07/12(金) 18:39:55.87 ID:nueGYxw3.net
関連する社会学的(ゲーム理論)な実験として「囚人ジレンマゲーム」(アクセルロッド)というのがあります。

二人のプレイヤーがそれぞれ任意に「協調」と「対抗」を選択し、双方が協調なら互いに+1得点、
互いに「対抗」なら得点は無し、一方のみが「対抗」を選択した場合は裏切った方が+2でやられた方は0。
このようなルールで1対1のゲームを反復するとともに、
さらに複数プレイヤーの間で相手を変えてゲームを行い総得点を競います。

各プレイヤーは異なる戦略を持ち、コンピューターを活用して試行回数を増やし、どのような外交戦略が最も利益を得るか研究が成されました。

167 :JTAC:2019/07/12(金) 18:55:56.49 ID:nueGYxw3.net
直感的には適度に「対抗」を選択し「相手を騙し撃つ」戦略が強そうですが、そうはならなかった。
かといって「協調」一辺倒の戦略は食い物にされて終わりです。

最も得点を稼いだのは、初手で「協調」を選択し、二手目以降は鏡のように相手の手を打ち返す戦略です。
相手が「対抗」選べば次の回は自分も「対抗」を選択。
相手が「協調」に戻せば自分も次の回は「協調」に戻します。
これを「高貴な騎士の戦略」といいます。
開放的で「協調」が基軸ですが、相手が裏切れば呵責無い反撃を加える。
さらに相手が前非を悔いて「協調」に戻せば竹を割ったように水に流す。
「武」と「文」の二面性の調和が「高貴な騎士」のようであると。

168 :JTAC:2019/07/12(金) 19:03:04.19 ID:nueGYxw3.net
アクセルロッドは、複数回社会実験として「囚人」ジレンマゲームのコンテストを行いましたが、
何回やっても「高貴な騎士の戦略」が優勝する。
二回目以降は他の戦略も騎士を倒す対策を盛り込みますが、結局はこの単純な戦略が総得点では買ってしまいます。

169 :JTAC:2019/07/12(金) 19:20:09.13 ID:U96XENxD.net
「高貴な騎士」は1対1では必ず相手の得点を下回ります。
が、その禁欲的なスタイルが「悪党」を改心させる武力誘導として機能し、多対多の総得点では勝ってしまいます。

これは遺伝的アルゴリズムを組み込んだ実験ではさらに顕著です。
初期は「悪党」の一族が「無抵抗な羊」を食い物にし大繁栄します。
「騎士」は小さな島をバラバラに形成するのみです。

ところが、やがては「羊」が絶滅しだすと「悪党」は利益を上げられなくなる。
小さかった「騎士」の抵抗拠点がジワジワと拡大し、何回やがては連接され世界を圧するようになります。

なかなか意味深長な結果です。

170 :JTAC:2019/07/12(金) 19:32:11.84 ID:U96XENxD.net
対南朝鮮問題では、外務省の無策が悔やまれます。

南朝鮮の「悪党」の蠢動に対し、もっと短切に経済・軍事面で反撃を加えて「誘導」すべきでした。
ある意味、外務省が「羊」であり続けることで、南朝鮮内に「羊」を食い荒らす「悪党」しかいなくなった。
それが「今」の状況です。

「騎士」として機敏に「悪党」首を刎ねておけば、ここまでカタストロフィな状況を招かずに済んだでしょう。

ただし、ことここに至っては「是非もなし」。
壊滅させて、新たな国際関係を構築するしかありまぜんね。
リセットボタンです。

171 :名無し三等兵:2019/07/12(金) 20:00:11.95 ID:ITUC5rzh.net
>>160
壮大な戦略が不要というわけではなくて、どっちも同時的にやらないといけないね。
こらえきれなくなって突出してきた連中を、刈り取りつつ止揚アウヘーベンする。
もともと直接戦略も関節戦略も一方を選んで行うのではなく、適時選んで実行するものだとマスターリデルも示唆してる。

そもそも国民最後のセイフティネットである生保や障害年金を外国籍にまで広げるのは法律上は違法だし、
自分たちで年金制度も破壊しようとしているとしか考えられないわけで。
二千万必要とか馬鹿言ってる場合じゃないだろうと。

172 :JTAC:2019/07/12(金) 21:07:54.39 ID:U96XENxD.net
米軍制服組の次期トップ、中国は「今後100年の課題」 上院公聴会で発言

https://article.auone.jp/detail/1/4/8/109_8_r_20190712_1562924371753820

米軍制服組トップの統合参謀本部議長に指名されているマーク・ミリー陸軍参謀総長は
11日、中国が今後最大で100年にわたり、米軍にとっての「最重要の課題」であり続けるとの認識を表明した。

ミリー氏は昨年、トランプ大統領からジョー・ダンフォード統合参謀本部議長の後任に指名された。
(引用終)

「マルチドメイン・オペレーション親分」が米軍トップに指名された。

Army strong!

173 :名無し三等兵:2019/07/12(金) 21:25:17.86 ID:ITUC5rzh.net
壮大な戦略という意味で山口は確かに正しい軍事戦略をとっている。
彼は米本土向かわなければ戦争は終わらないとわかっていたのだろう。
南雲は優秀なのは間違いないが、戦略がはっきりと見えない。
正しい作戦を取っているようには見えるが・・・・・

以上調べるまでもなく、山口を選ぶしかない。
比較して一方を選ぶなら優秀なのは山口となる。

あとは実行の可能性とルートの問題。

戦略とは常識の積み重ねだが、南雲は常識の繰り返し。

174 :JTAC:2019/07/13(土) 10:49:56.97 ID:VIX3BlVu.net
>>173
そもそも"end state"への認識が根本的におかしい。
アメリカ本土に攻め込む具体的な"situation"を描けますか?

現実には一段作戦でシンガポールに3個師団、フィリピンに3個師団、インドネシアに3個師団(二重使用混み)。
ラバウル方面に支隊。
これで限度です。
これに加えて、史実ではビルマに侵攻しますが、インパールを待たずに国家兵站での限界が見えてます。

ハワイ?西海岸?ロッキー山脈?
どこから何個師団もってきて、その間の船舶はどこから持ってきますか?

175 :JTAC:2019/07/13(土) 11:02:12.07 ID:VIX3BlVu.net
山本、山口の「航空主兵派」は、統合作戦も海軍内の海上・航空・水中の3つのドメインにおける
"three plane navy"も無視した極端な「航空攻勢至上主義者」です。
実際、彼らはそのように作戦を主動させ、多くの兵力を現実的な防勢・持久戦略と逆方向に運用し無駄に散じていきました。

こいつらを未だに神格化してて海自は大丈夫か?と思いますね。

176 :JTAC:2019/07/13(土) 11:08:36.91 ID:VIX3BlVu.net
ベトナムが何でアメリカ相手に戦争して国を保てたのか?

それを良く考えるべきです。
アメリカが太平洋戦域で統合作戦する場合の重心は、確かに強大な海・空軍でしょう。
が、
これらをシステムとして支える致命的脆弱点は別にある。
戦略や作戦はそこを狙うべきでした。

日本の軍人でも分かっている人もいたが、わかってない奴が現実的に作戦を主動させたのが残念です。

177 :名無し三等兵:2019/07/13(土) 19:00:43.26 ID:zjI+MIig.net
>現実的な防勢・持久戦略
>ベトナム

お前の頭の方が大丈夫じゃねーよ。

>システムとして支える致命的脆弱点は別にある
>日本の軍人でも分かっている人もいた

有ったらお前は具体的に言っている。
お前程度の無能が気づくようなことなら誰かが言っているし、当時の海軍も実行している。
そして後情報なら、米軍も対応可能。


南雲は優秀と言ってしまったが、言い過ぎたかもしれん。
平凡で不運な軍人と言うべきだったかも。米軍なら優秀な将軍だと思うんだが。

178 :名無し三等兵:2019/07/13(土) 19:25:15.20 ID:zjI+MIig.net
というか南雲と山口の話だったのに、
なぜ「システムとして支える致命的脆弱点は別にある」として「具体的な戦略(or 作戦)」を述べる南雲、
そしてそれに反対する(山本、)山口が出て来ないのか?

根本的に噛み合わないわ。

179 :JTAC:2019/07/14(日) 10:36:50.66 ID:L/ieBaH2.net
>>177
>お前程度の無能が気づくようなことなら誰かが言っているし、当時の海軍も実行している。
そして後情報なら、米軍も対応可能。

そうですよ。
日本の戦争指導全体としては認識していました。

日本の戦争方針:
「東南アジア南太平洋における米英蘭の根拠を覆滅し、戦略上優位の態勢を確立すると共に、
重要資源地域ならびに主要交通線を確保して、長期自給自足の態勢を整う」

これを連合艦隊が暴走して逸脱したのは歴史の記す通りです。

180 :JTAC:2019/07/14(日) 10:49:45.23 ID:L/ieBaH2.net
>>178
山口多聞は、1942.4の第二段作戦の研究会で以下のタイムスケジュールを意見具申しています。

5月 インド要地を占領
7月 フィジー、サモア、ニューカレドニアおよびニュージーランド、オーストラリア要地を占領
8、9月 アリューシャンを占領
11、12月 ミッドウェー、ジョンストン、パルミラを占領
1943年 1月 ハワイを占領
じ後 パナマ運河を破壊
カリフォルニア州油田地帯を占領
北米全域爆撃

181 :JTAC:2019/07/14(日) 11:07:24.81 ID:L/ieBaH2.net
もう少し長いスパンで見るべきだ。
アメリカの国家戦略の決定に影響を及ぼす政策集団にはアイソレーショニストもいる。
積極的に日本と戦争してでも西太平洋に進出したいという政治勢力は2/4くらいです。

これは現代はさらに酷くなり(リバタリアン拡大、リベラル系がアフリカ政策にシフト)、
だから支那のA2/ADや影響力の拡大でこんなに日本が苦しんでいるわけです。
半年前に支那がやり過ぎてアメリカにとっての「存立事態」と認識されたので、現在では「支那共産党を潰す」方向でシフトチェンジしえますが。

ところが70年前の日本でも、よせばいいのにこれに近い戦略を主張した連中がいたわけです。
連合艦隊司令長官の山本五十六です。子分この山口多聞も同調したと。
これ、戦略史の議論では常識化してるんですがね。
(ルトワック)

182 :名無し三等兵:2019/07/14(日) 13:55:55.67 ID:iKaIqcQ0.net
「帝国は迅速なる武力戦を遂行し」
削ったら捏造と同じじゃないの?

対米英蘭蒋戦争終末促進に関する腹案はともかく
これと
>アメリカが太平洋戦域で統合作戦する場合の重心は、確かに強大な海・空軍
>これらをシステムとして支える致命的脆弱点は別にある。
のつながりは?

それと徹底して調べた南雲はいつ登場するのかね?

183 :名無し三等兵:2019/07/14(日) 14:02:41.80 ID:iKaIqcQ0.net
お前はルトワックを全然読んでないのに、なぜルトワックを出すのかイミフ。

ルトワックはどうしなければならないかと言ったか?
他の方で読みたい人はどうぞ。

184 :名無し三等兵:2019/07/14(日) 14:44:00.56 ID:iKaIqcQ0.net
わかりやすいように部分の全部出しとくか

 方針

割愛
 
 要領
一 帝国は迅速なる武力戦を遂行し東亜及南太平洋における米英蘭の根拠を覆滅し、戦略上優位の態勢を確立すると共に、
重要資源地域並主要交通線を確保して、長期自給自足の態勢を整う。

凡有手段を尽して適時米海軍主力を誘致し之を撃破するに勉む。

(ry

185 :名無し三等兵:2019/07/14(日) 16:07:56.14 ID:nGrICYdj.net
>システムとして支える致命的脆弱点は別にある。

南雲潜水艦隊による群犬作戦はいつ始まるのかな
空想史観だけどw

186 :名無し三等兵:2019/07/14(日) 16:17:30.37 ID:nGrICYdj.net
>>160
ナマポはよく揶揄されているので知っている人も多いだろうが
障害年金は盲点だと思うね

>システムとして支える致命的脆弱点
を上手く突いている希ガス

しかしユダヤ陰謀論の人は強制退去の話題には食いついているのに、こっちには食いついてないんだね
何かあるのかと愚考しちゃう
不思議w

187 :JTAC:2019/07/16(火) 21:48:49.38 ID:QZjXWRy3.net
>>183
辛辣ですよ。
「米国本土に対する真珠湾攻撃は「失敗」した方が戦争目的に貢献」とまで。

188 :JTAC:2019/07/16(火) 22:15:40.02 ID:QZjXWRy3.net
>>182
まず、連合艦隊としての「作戦次元」の指揮という点でほとんど見るべきものが無い。
常に「戦術的勝利、戦略的敗北」なんで。

評価されているのは、南雲機動部隊の「戦術次元」の運用です。
米機動部隊に対して一日の長があった戦爆雷連合の多方向からの挟撃も、
空母機動部隊としての各艦種を組み合わせた各フェイズでの海上・航空優勢の獲得も
日本海軍として組織的に開発したというより、第1航空艦隊の独自研究で産み出された側面が強い。
戦後、アメリカ海軍が発達させた複数CVGのアルファストライクも南雲機動部隊の運用の延長線上にある。

対して、山本は「航空優勢」の概念を理解できていなかったと考えられます。陸攻信者で。
急降下爆撃にも理解が無い。
これを神格化してると、海自の今後のCVSGの教義も発達しない。有害です。
研究すべきは「ナグモタスクフォース」が苦労して学んだ事実です。山本神話ではない。

189 :JTAC:2019/07/16(火) 22:31:45.72 ID:QZjXWRy3.net
>>184
そもそも日本が国家戦略として追求してたのはアメリカの「人種隔離政策」の変更です。
アメリカに決定的なダメージを与えることではない。
そのように昭和天皇が書いています。

その方法論が長期持久によるアメリカの国民世論レベルでの継戦意志の減殺です。
これが日本が国として考えたアメリカの戦略上の「致命的脆弱点」。

ところが山本の連合艦隊司令部はアメリカ本土への攻撃を主張し、
何かと言えば我をはり辞任をちらつかせる。
(真珠湾、MI作戦)
ほとんどボナパルティズムと言っていいでしょう。
「お上」「お上」と持ち上げるが、本質的には全く意に介ささない。
山本が賊軍藩の長岡出身で戊辰戦争のルサンチマンを抱えていた点も含め冷静に研究すべきかと。

190 :名無し三等兵:2019/07/17(水) 01:09:16.73 ID:Icla4Oc+.net
これたぶん多聞や山本批判ありきで、当馬として南雲を出してきてるね
結果、対話が成り立たない半島の向こう側と同じ思考過程へ

とはいえ都合が悪い160を無視したり、元文を削って提示する姑息さはある
本物キ印ならこんなことはできない

191 :名無し三等兵:2019/07/17(水) 12:01:17.72 ID:fQBiF70k.net
戦略史では、敗北した側は多かれ少なかれ持久するのが普通(ベルリンの戦い)。
それができなかったから敗北しているわけで。
逆に勝利した側は敵陣に向かって攻勢を行っているから勝利しているわけで。
そういった戦略史の常識は無視して、持久だと火病起こされてもねぇ。

192 :名無し三等兵:2019/07/17(水) 12:21:13.25 ID:fQBiF70k.net
戦略史に照らして正しいのは、攻勢を行うことを提案した山本・山口である。
(持久が間違いというわけではないが(作戦の一つ)、こいつには間違いと主張しておいて良いでしょう
実際こいつに限って言えば、その理解を間違っているのですから)

193 :JTAC:2019/07/20(土) 22:42:58.97 ID:/lbRSjP7.net
>>191
>戦略史では、敗北した側は多かれ少なかれ持久するのが普通
>>192
>戦略史に照らして正しいのは、攻勢を行うことを提案

この段階でアウトw
長ったらしいクラウゼヴィツの防勢優位説をそれほどまた聞きたいかと。
まずは自分で調べるべきだなと。
これ現代兵学の前提ですよと。
1+1=2の話なんて面白くない。

194 :JTAC:2019/07/20(土) 23:01:22.44 ID:/lbRSjP7.net
一般論として戦争において攻勢に出る側ほどfogとfrictionの影響をどうしても受けます。どこをどうあがいても限界がきます。
"culmination"の記述がないoperational artの議論は「ない」。

WW2の帝国陸海軍の第2段作戦はそのオンパレードです。
米本土以前にニューカレドニア、フィジー、サモアの三連星ですらどうしようもない。
ハワイ、ミッドウェイ?軍人辞めて直ちに切腹しろや、のレベルかと。
霧と摩擦の正体は戦史を分析するしかないわけですが、
山本、山口を神格化していてはそれも無理。これを強くいいたい。
実際に悪戦苦闘した南雲機動部隊にしかその戦訓はない。

195 :JTAC:2019/07/20(土) 23:19:19.35 ID:/lbRSjP7.net
別に70年前の戦争そのものは結果が確定している。
関心があるのは、これから我々が直面する将来の戦争。

その基礎となる事実は「南雲機動部隊」>>>「連合艦隊司令部」です。
山本や宇垣や黒島の糞みたいな戯言よりも、まだしも南雲、草鹿、源田の議論にこそ意味がある。「雷撃の神様」村田重治の葬儀に出たのは南雲です。何をかいわんやでしょ。

196 :Lans :2019/07/21(日) 00:22:58.88 ID:jlIXxklb.net
>193
戦略次元において防勢が不利なのは事実です。
クラウゼヴィッツのいうこところ防御の有利は当時の軍隊の機動能力からくる
作戦次元における内線の理および、戦術次元における有利地形の利用に基づきます。

戦略次元における防勢は、多正面における戦力分散を招くこと
および敵に行動の主導を与える事により、大きな不利となり得ます。

戦略的防勢を有利に進める為には、外交などによる同盟関係などの政治的マニューバー
および作戦次元における軍事的マニューバーの連携、つまり政治、戦略、作戦、戦術に渡る一貫的な連携
つまり作戦術(東側的)が必要になりますが、作戦術(西側的)ではモルトケ以降、戦時と軍事の分裂が進んだため
西側においては一部の狡猾な国以外ではうまく作用しない可能性があると思っています。

ちなみに戦略次元における攻勢は、実際の軍事力の行使を必ずしも必要としません。
行う場合も相手の分散を主動的に作為出来る為、攻勢限界内での実施を主導しえる可能性があります。
ここを作為し管理するのも作戦術の役目なり。

197 :名無し三等兵:2019/07/25(木) 19:19:38.92 ID:oIpGF+UU.net
>>196
>戦略次元において防勢が不利なのは事実です。

戦略もピンキリですが、その解釈は無いんじゃないかな。
何故ならバランス・オブ・パワーが説明できない。
戦略次元でも攻勢が優位なら大国が着実に小国を呑みこみ巨大帝国しか存在しなくなる。
ところが、現実はしっかり小国も生存してる。
香港みたいな一国二制度の怪しげなのまで生きてますよ。

198 :名無し三等兵:2019/07/25(木) 19:35:18.80 ID:oIpGF+UU.net
クラウゼヴィッツは、まだ戦略次元とと作戦次元が未分化ですが、
今の作戦次元くらいで言えば「防勢優位説」の根拠は防勢作戦の中で戦術的「防御」に加えて「攻撃」を行える方法的な幅に言及しています。
「攻勢作戦」側よりの有利な条件で。

そして、現代の軍事大国の教義の中で作戦次元の「防勢作戦」の優位性を否定する軍隊はないでしょう。
A2/ADだって長駆、戦域に機動してくる米統合軍のアクセスを、防勢の利を活かして寸断できることを根拠にしている。
それに対するアメリカのマルドメも「修正された態勢(事前配置部隊)」の防勢の利を行かした「拒否」を前提にしています。

199 :名無し三等兵:2019/07/25(木) 19:50:20.25 ID:oIpGF+UU.net
邪なクソみたいな国が戦略的な攻勢を選択するのは、「効率」よりも「目的」との適合性にある。
自由な市場経済や民主主義のの国際秩序の中では己らの独裁的な権力維持ができない。
だから戦略的にも「攻勢」に出る。

我々は防勢の利を存分に活用して敵を極限点に導き、鋭いバック・ハンド・ブローを浴びせることを考えるべきです。
この事実、具体的ウォーゲームの検討結果こそが「支那は世界第二位の大国だから、
GDPが三位に滑り落ちた日本は屈服すべきだ」(孫崎、丹羽のたぐい)への軍事サイドからの反論です。

200 :名無し三等兵:2019/07/25(木) 19:55:00.72 ID:oIpGF+UU.net
ルトワックの「戦略のパラドックス」は延々とこの話です。作用はリニアな成果に結びつかず、ノンリニアな逆接的な力に直面する。
いつのまにやら反支那同盟の中で孤立してると。

201 :名無し三等兵:2019/07/25(木) 21:30:31.76 ID:MKzNAppR.net
ウダウダ自分の間違いだらけの陰謀論並べてないで、早くクラウゼヴィッツを引用すればいいのにw

もちろん読んで引用できるレベルなら、
192のレスはほぼクラウゼヴィッツを引用しただけだとすぐわかるんですがねw

202 :名無し三等兵:2019/07/26(金) 01:24:23.31 ID:qpGpjpLi.net
>防勢作戦の中で戦術的「防御」に加えて「攻撃」を行える

攻勢作戦の中でも戦術的「攻撃」に加えて「防御」も行えるし、実際やるだろう
何の説明にもならないと思うわけで、君の頭に欠陥があるだけだと思う

203 :Lans :2019/07/26(金) 10:08:43.63 ID:Iz7OAATe.net
>197
スタート地点が不利なだけで、それで敗北確定など一言も言っていませんよ。
それを克服するには下記の努力が必要なだけ。

>戦略的防勢を有利に進める為には、外交などによる同盟関係などの政治的マニューバー
>および作戦次元における軍事的マニューバーの連携、つまり政治、戦略、作戦、戦術に渡る一貫的な連携

特に小国は外交などによる同盟関係などの政治的マニューバーにより大国間のバランスの中間点として存続を図る道があります。
かれらの戦略的持久(防勢)は、積極的な(攻勢的な)政治的マニューバーを成功させるための手段の一つと言えると思います。
(もっと端的には条件とも言えます)

大国間に翻弄さる小国は、積極的(攻勢的)に外交を行い、
自分の地位や価値を大国間に認めさせ確固たるものにしなければなりません。

(ただし、やりすぎて邪魔に思われると排除されるので注意)
(まあ、最近はどっかの国が、まさしくそうなってますが)

204 :名無し三等兵:2019/07/27(土) 21:45:40.57 ID:Wabcx9uU.net
<GSOMIAの現実>韓国、北朝鮮のミサイル追尾に失敗していた 日本から情報提供を受け訂正 ネット「結局日本には何のメリットもない

http://fate.5ch.net/test/read.cgi/seijinewsplus/1564230220/

205 :JTAC:2019/07/28(日) 06:50:53.64 ID:zFdakw36.net
戦略になると攻勢/防勢以外にも切口があるので。
(攻勢/防勢、機動/消耗、順序/累積)

戦略レベルでも単純に定性的な比較であれば、防勢戦略よりも攻勢戦略が不利なのです。
それでも、どうしても攻勢を成り立たせる必要がある場合には切り口を(グレイは「戦略の窓」と表現)変えてみる。

206 :JTAC:2019/07/28(日) 07:03:12.84 ID:zFdakw36.net
攻防のカラーが出るのは「戦域戦略次元」で、この次元でも攻勢に不利点が多いのは間違いない。
だから、冷戦時代はNATOとWPACの対峙、朝鮮半島のDMZでのにらみ合いが続いた。

この不利点を超越して、なおかつ攻勢的な目的を遂げたいなら、さらに上の次元、「国家戦略(大戦略)」で思考する。

アメリカがナチスドイツの欧州に侵攻するため「同盟(アライアンス)」により孤立化させて東西から袋叩きにしましたわな。

207 :JTAC:2019/07/28(日) 07:17:04.50 ID:zFdakw36.net
「国家戦略」を分析していく上で、ルトワックは「同盟」(同盟を維持するための戦略文化、ディシプリン(規範))を重視するのに対し、
グレイは上位次元の「政策」への言及が多い。

これは、立場の違いを反映してて面白い。
党派の政策的な矛盾(保守党/労働党)が当たり前で、アメリカとのアングロサクソン同盟は自明のイギリス(グレイ)と
周辺がほとんど敵だらけせアメリカとの同盟も100%は信用できないイスラエル(ルトワック)の違い。

「政策」を「国内的なアライアンス」、「同盟」を「国際的なアライアンス」と考えれば、この二者の立場は統合できる。

208 :JTAC:2019/07/28(日) 07:29:41.90 ID:zFdakw36.net
ペルシャ湾、ホルムズ海峡への自衛隊派遣。
これも国家戦略次元(≒同盟)で自明之理。
逡巡してる場合かと。

イランが親日国(最大20%の原油輸入元)だろうが、アメリカ、サウジアラビア、UAEとのアライアンス(合計で60%強の原油輸入元)と天秤にかける余地は無いからです。
どこぞの国の外交的自滅の轍(バランサー?w)をふまず、旗幟を鮮明にせよ。

その上で「レッドチーム」に逝こうとしてるイランを、改めて敵の同盟から引き剥がすことを考えるべきですね。
「お前ら正気か?死にたいのか?」と。

209 :JTAC:2019/07/28(日) 07:42:00.75 ID:zFdakw36.net
自分が同盟間でつま先躍りで右往左往するのではなく、しっかりと勝てる同盟を主導した上で相手を引き剥がすことを考える。

この間のタンカー爆破事件で口舌のモラトリアムは終了しました。
いざ、中東に出陣です。

別にそこまでイランを討ち果たしたいわけではないので抑止で終わることを願うが。
それでもイラン革命防衛隊が跳ね返るなら「是非も無し」ですね。

210 :名無し三等兵:2019/07/28(日) 12:10:45.18 ID:sDPZdJed.net
クラウゼヴィッツはおろか、ルトワックもグレイも名前出してるだけで、引用されたことがない。
クラウゼヴィッツは攻撃の草案を書いているので、それでコイツへの反論は十分と思うね。
そもそも防御の優位を理解はしていないし、戦略史無視して防勢ガー言ってるだけだし。

211 :JTAC:2019/07/28(日) 20:49:18.67 ID:WXG8HvFa.net
"cult of offence"と言えば、やっぱフランスのフェルディナンド・フォッシュということになりましょう。

まず、陸大の教官として教義を「フランス攻勢主義」に染め上げることに大きく貢献しました。
第9軍司令官時は「獣のような咆哮」を発して部下に攻勢を強制したとあります。

始末が悪いことに、WW1終戦時に連合軍司令官だったので、「戦争を勝利に導いた信念の人」になってしまいました。
教義上はペタン派に主導権を奪われてましたがね。

今日、客観的に見れば狂人ですが、このcult of offernce(米軍戦史も今ではcultと表現)にもそれなりに経緯があります。

212 :JTAC:2019/07/28(日) 21:04:12.93 ID:WXG8HvFa.net
18世紀のフランス絶対王政末期、40万の巨大な陸軍をどう運用するか開明的な貴族の各ゼミナールで検討がなされた。
その中で軍を各兵科で構成される「師団(division)」に分割するブルゼの山岳戦の構想が秀逸で各国のスタンダードになった。

分割した以上、今度は集中して戦力を発揮する方策が必要ですが、
これをギベールが「大戦術」と名付けさらに検討が深められていった。

213 :JTAC:2019/07/28(日) 21:09:58.78 ID:WXG8HvFa.net
「大戦術」は後の「作戦術」と比べると組織論のウェイトが大きいです。
「大戦術」はモローからナポレオンの改革で「軍団制」として結実し、分散して行進しながらも決勝点に迅速に主力を集中させ
決定的な攻撃をしかけるのに威力を発揮しました。

214 :JTAC:2019/07/28(日) 21:19:41.56 ID:WXG8HvFa.net
19世紀末期。フランス陸軍はモルトケのプロイセン軍に普仏戦争にて破れました。

このあたりから、軍神・フォッシュの「御功績」が光りますが、普仏戦争史の分析においてこう結論しました。
「モルトケの用兵は破綻寸前の不完全なものである」
「モルトケよりも源流のクラウゼヴィッツに戻るべきであるが、クラウゼヴィッツもナポレオンの模倣者に過ぎない」
「結論:ナポレオン時代の大戦術に戻れ!」

これを巨大化した

215 :JTAC:2019/07/28(日) 21:26:06.56 ID:WXG8HvFa.net
フォッシュはナポレオン時代の大戦術を20世紀のフランス軍に適用し、
その結果、フランス軍の「大戦術」を駆使する単位は集団軍(army group)にまで拡大。
これを決勝点に遮二無二ぶつけます。
「フランス攻勢主義(cult of offense)」きました。

1915-1917の攻勢主義の発露において、フランスは現代の人口構造にも影響が残るほどの空前絶後の死傷者を出しました。

216 :JTAC:2019/07/28(日) 21:40:45.83 ID:WXG8HvFa.net
「フランス攻勢主義」は1917年のニヴェル攻勢にて限界点を迎えました。
この攻勢自体は弾幕(バラージ)に支援され、それまでの無茶な攻勢よりは改良されたものでしたが、
ドイツ側の柔軟縦深防御にも磨きがかかっており、はやり大損害を受け成果はありませんでした。

フランス軍兵士の士気は崩壊し各地で反乱が起きた。
ドイツ軍がこれを察知してたら戦争はここで終了したと言われています。

フランス軍司令官はニヴェルからペタンに交替。
ペタンは兵士達の話を直に聞き処遇改善の施策を取り、どうにか反乱を納めていきますた。
実は、今日的にはペタンの評価が上がっています。

マクロン大統領の「ペタン元帥復権」発言が物議に

https://ksm.fr/archives/522689

217 :JTAC:2019/07/28(日) 21:59:51.00 ID:WXG8HvFa.net
ペタンは、全面攻勢による勝利を諦め、限定的な攻勢によりドイツ軍を消耗させることを方針とします。
そしてアメリカ軍の来援を待つのです。
(ネタ元がアメリカ戦史なんでやや良いとこどりもあるかもしれんがw)

ペタンの一つ一つの攻勢は、中央集権的に計画され、火力を含む支援が慎重に計画され無用の損害を出さぬよう配慮がなされました。
これにより1918のカイザーシュラハト後の夏期攻勢において、ついに損失比率でドイツ軍に勝るようになり、アメリカ軍の来援と合せドイツを降伏に追い込んでいった。
これをペタンの"The Methodical Battle"(方法論的戦闘法)と言います。

同時に、この大戦術の到達点はWW2でも継承され、ドイツ軍の作戦次元でのブリッツクリークにしてやられる遠因にもなります。

218 :JTAC:2019/07/28(日) 22:08:57.82 ID:WXG8HvFa.net
以上の戦史上の「攻勢主義」の顛末は、兵学思想では一般常識化しておりまして、
今さら定性的な「攻勢優位」を力説するとアホ呼ばわりされます。

兵学思想研究者の故・片岡徹也氏によると、陸自創成期の教義作成メンバーにフランス留学生組、フランス語学堪能者が多く
このフランス攻勢主義の影響が陸自にも隔世遺伝してる恐れがあると。
(たしか歴史群像別冊の「第二次世界大戦」シリーズで)

笑えませんね。

219 :名無し三等兵:2019/07/28(日) 23:29:57.58 ID:i9pburP+.net
別スレでカルト君ってバカにされてた奴だと思われ

220 :Lans :2019/07/29(月) 01:09:45.45 ID:qusAWIZE.net
>205
貴官は攻勢側が攻撃の時と場所を選ぶできる事ができるということ
そして、これがどれだけ有利な事であるのかという事実を理解していない。

221 :Lans :2019/07/29(月) 02:05:40.06 ID:qusAWIZE.net
あと、上でも書きましたたが、同盟関係による抑え込みなどは、積極的な(攻勢的な)政治的マニューバー
つまり戦略的には攻勢に類するべきだと思いますよ。

222 :JTAC:2019/07/30(火) 18:25:19.91 ID:ucsDAtvf.net
>>220
「場所」は防勢側に選択権があります。
そもそも防勢側が抵抗を決断しないと戦闘が起きない。
これが防勢側に巨大な利点を与えます。

作戦術的に言えば、防勢側が決めたエンゲージエリアで戦闘は生起する。
攻勢側は作戦線上のどこで戦闘になるかは推測するしかない。

223 :JTAC:2019/07/30(火) 18:28:14.71 ID:ucsDAtvf.net
別に自分の意見ではなくど鉄板だと思うが。
だから、各国とも攻勢作戦にはどうしようもなく「限界点」があることを理解してるし、それを越えないように作戦術を規定してる。

224 :JTAC:2019/07/30(火) 18:41:59.69 ID:ucsDAtvf.net
>>221
諸説あろうかと思うが、グレイの説では、外交は政策次元に属し、国家戦略の上部を規定する「マスター」としています。
防勢/攻勢の区分は、戦略レベルのものでも国家戦略の下部概念の「諸戦略(アドホックな事象)」と分類しています。
(「戦略の未来」、コリン・グレイ著、奥山真司訳)

人と人が同じ考えのもとに集う、というのは外交、国内政治問わず、「政治」のかなり根元的な部分だ。

225 :JTAC:2019/07/30(火) 18:53:34.82 ID:ucsDAtvf.net
ルトワックの説(「エドワード・ルトワックの戦略論」、エドワード・ルトワック著、武田康裕訳)でも「同盟」には意志も働くが、トータルでのスコアボード(国家戦略上の目的)としての意味もある。

攻勢的な戦略が効をそうせば敵の同盟を引き剥がせる場合もあるが、
逆に我に対する巨大な反対同盟ができる場合もある。往々にしてその蓋然性が高い。
これが「戦略のパラドックス」です。

攻勢で稼いだポイントも、直接、同盟のスコアボードに書き込まれチャラになってしまう。
どころが逆効果の場合もある。

226 :名無し三等兵:2019/07/30(火) 19:36:19.16 ID:+c5DLWrF.net
コリン・グレイは防御の優位を否定。
ルトワックは一方が完全に打倒されることによって最終的な平和が確立されると主張
(この点で彼はクラウゼヴィッツ主義者)。
防御の優位を否定。

二人とも君のウリナラファンタジーは否定しているのだけどね。

227 :名無し三等兵:2019/07/30(火) 19:38:56.53 ID:+c5DLWrF.net
それとクラウゼヴィッツが言う防御の優位と、
彼の言ってる防御の優位は内容が全く違うので注意。

228 :Lans :2019/07/30(火) 22:52:44.47 ID:LFcSaSk+.net
>222
>「場所」は防勢側に選択権があります。

そういう事をいってると、1940年のフランスのような事になるのだよ。
わからんかね?

フランス軍は防勢側で、しかも場所を選択してましたよね?
莫大な費用と時間をかけ永久要塞地帯を構築しましたよね?

あれ、どうなりましたっけ?

フランスに選択権なんてありましたっけ?

あと1944年のヨーロッパ要塞ですが、独軍はどこを中心に海岸要塞地帯を構築してましたっけ?
そして連合軍はどこに上陸しましたっけ?

カレー地域に連合軍は上陸しましたか?

229 :JTAC:2019/08/02(金) 23:36:36.34 ID:Ia8YFM5T.net
>>626
>この点で彼はクラウゼヴィッツ主義者

そもそもクラウゼヴィッツが防勢優位説なんだが。
ここからかよ。

230 :JTAC:2019/08/02(金) 23:44:08.62 ID:Ia8YFM5T.net
>>228
>1940年のフランス

それは別の問題。
主力の機動軍をディール川とオランダ目指して突っ込ませたからですよ。
機動/消耗という別の「窓」が作用しています。

231 :JTAC:2019/08/03(土) 00:00:43.60 ID:eLDDH23U.net
>>228
>1944年のヨーロッパ要塞

首尾良くカレーを陽動してノルマンディーに上がった米英軍ですが
そこから第一大戦並の徹底的に防御に有利な地形による「デッドロック」(アメリカ人自身の表現)に遭遇します。
戦域全体で見れば、戦場の選択権はやはり防勢のドイツ側にあります。
アメリカ陸軍をもってしても海峡を挟んでの「攻勢」は難しいわけです。

巨視的に見れば、連合軍側の1944年の攻勢が成功したのは
より高次の大戦略次元での米英とソ連の「同盟」が機能して東西から挟撃できたからです。
極めて単純ですが。

232 :名無し三等兵:2019/08/03(土) 00:05:26.91 ID:FCn87ySj.net
お前の言ってる防御優位はクラウゼヴィッツの意味とは違う。
つまりお前に関してのみ言えば、

「クラウゼヴィッツは防御優位説など唱えていない」

と言えるね。

ついでにグレイの窓の意味もルトワックの戦略のパラドックスもお前定義とは全く違う。

理解もしてないのにクラウゼヴィッツの名を出すこと自体が失礼と思うわ。

233 :JTAC:2019/08/04(日) 19:36:47.07 ID:UdP/gyfi.net
>>232
クラウゼヴィッツの説く根本的な「戦争の本質」は「戦争とは他の手段をもってする政治の継続に他ならない」ですが、
その論拠の重要な柱の一つが「軍事行動の停止」現象が実際に起きることです。
この現象に関する分析の一つが「攻撃と防御の異種性」であり、「防御が攻撃よりも優れているがために軍事行動の停止が成立する」としています。
そして、これを否定する軍隊は現代では無いと言っていい。
たまに跳ねっ返りがクラウゼヴィッツを否定しますが、恥かいて終わりです。

グレイ、ルトワックの「ネオ・クラウゼヴィッツ」派の主要な論点は「核戦略の影響下でもクラウゼヴィッツは有用」であり
当然基本的なクラウゼヴィッツの認識は受容しています。
そして、現在の西側の教義もまたルトワック、グレイを受容しています。

そろそろ、この議論からは卒業したい。

234 :JTAC:2019/08/04(日) 19:52:21.91 ID:UdP/gyfi.net
クラウゼヴィッツの「防勢優位説」は「戦争論」第六部「防御」の
第1章「攻撃と防御」、第2章「戦術のおける攻撃と防御の関係」、第3章「戦略における攻撃と防御の関係」あたりに嫌というほど書いてあるのでそちらを参照。

さらに昔と違って良質な解説本もたくさんあるので、後は読むか読まないか、ですね。

235 :JTAC:2019/08/04(日) 20:06:42.38 ID:UdP/gyfi.net
さらに、クラウゼヴィッツを普及させたモルトケになると初陣のニジプの戦い以降、
防勢作戦の利を活用して敵を拘束しつつ、攻勢作戦に転位して包囲殲滅するのが一つの主眼になっています。
(ニジプは、トルコ軍が言うこと聞かずに攻勢に出て散々な敗戦でしたが。)

これも米軍のモルトケ戦史ではっきりと認識され、ここから彼らの作戦術も組み立てられています。
今のマルチドメインオペレーションにもその痕跡ははっきりと残っています。

236 :名無し三等兵:2019/08/04(日) 22:07:45.04 ID:N2kYBudB.net
本を文章で理解できないから、単語を拾って語感で妄想してそれを並べてるだけ。
「 」の用語が著者本来の意味と違うのがすぐわかる。

文章そのまま引用すると、
「自分の使う意味とは違うニダ(ファビョーン)」
(正しいのは本に書いてある本来の意味の方。この点で彼はウリナラファンタジー史観の持ち主と同類)
となるからできない。

237 :名無し三等兵:2019/08/04(日) 22:13:55.43 ID:N2kYBudB.net
>嫌というほど書いてあるのでそちらを参照。

第8章にも書いてあるが、都合が悪いので参照はしません。
とまあ、このようにこの議論からは決して逃れられることはできないのです。

もっとハッキリ言えば
クラウゼヴィッツの防勢優位説は間違いである
と言ってよかろう。

繰り返すがこいつに関してのみです。

238 :名無し三等兵:2019/08/04(日) 22:25:05.18 ID:N2kYBudB.net
>8章

失礼8編でした。
もちろん6編にも最初の章に書いてあります。
しかしことごとく防御の優位の意味は違います。

ついでに言えば、攻撃が不利なこともあることをクラウゼヴィッツは言及していますね。
つまり防御の優位とは、読まないでファンタジー小説を繰り返す輩が唱えているような無条件的なものではないのです。
この点は初心者の方でもすぐわかることでしょう。

239 :名無し三等兵:2019/08/04(日) 22:30:10.13 ID:N2kYBudB.net
>攻撃が不利

失礼、(防御が不利で)攻撃が有利でした。
この議論は続きますかねぇ。

240 :名無し三等兵:2019/08/05(月) 00:06:46.26 ID:FaDjW8mX.net
グレイはクラウゼヴィッツの防御の優位を否定してることはハッキリと本に書いてあります
議論は無駄だと思われます
本を読んでないか、知的障害がデフォルトかのどちらかだと思われます(`・ω・´)ゞ

241 :名無し三等兵:2019/08/05(月) 08:44:16.45 ID:4rWWul/c.net
定期の診察で準備してた火病芸披露して、医者相手に泣き喚いて年金詐欺るやつだろ
冷静に考えてあんな難しい本を理解できるわけないわ

242 :名無し三等兵:2019/08/06(火) 01:23:47.58 ID:vhGLTUTx.net
多聞の計画を評価するなら、第七部や第八部の攻撃に関する計画によって評価して議論になるはずだが、
なぜクラウゼヴィツの防勢優位説を持ってくるのか理解不能。

196のヤツの方がまだよく理解してると思うよ。
だいぶ昔に原則を理解してないのと同じヤツだと思うので、プラマイゼロだが。
ポンコツカルトの方はマイナスしかない。
ネットの趣味とはいえ軍事に興味があるからこの板にいると思うのだが、全く知性の欠片すら感じられない。

243 :Lans :2019/08/06(火) 11:01:07.55 ID:o+56kItp.net
>230
>機動/消耗という別の「窓」が作用しています。

戦略次元においては機動も消耗も、攻勢と防勢に内包される。
従って別の問題ではない。

攻勢という方針の中で手段として機動をとるか消耗を取るかだ
防勢という方針の中で手段として機動をとるか消耗を取るかだ
(なお、機動と消耗は二者択一ではない。双方共存しつつ振り方によってどちら寄りとされうだけ)

244 :Lans :2019/08/06(火) 11:11:40.52 ID:o+56kItp.net
>231
>そこから第一大戦並の徹底的に防御に有利な地形による「デッドロック」(アメリカ人自身の表現)に遭遇します。
>戦域全体で見れば、戦場の選択権はやはり防勢のドイツ側にあります。

既にノルマンディーに持ち込まれた時点で戦場の選択肢は連合軍が握っている。
下位階層で戦場の選択肢を持っていても、それは戦術次元における優位でしかなく、戦略次元、作戦次元における攻撃の有利を逆転できるほどのものではない。
(無視はできないが不利をひっくり返せる訳ではない)

なお、戦域においても、独軍はカーン付近を防御の重心として防衛戦を展開しましたが、
結局は【米軍が選択したアブランシュ】から突破され、カーンに集中した独軍全体がファレーズの包囲網にかかるという結果となっています。

つまり場所を選べるのは攻撃側

>より高次の大戦略次元での米英とソ連の「同盟」が機能して東西から挟撃できたからです。

それを政治的攻勢というのだよ。
攻勢有利の見本。

245 :Lans :2019/08/06(火) 11:16:58.44 ID:o+56kItp.net
>233
>その論拠の重要な柱の一つが「軍事行動の停止」現象が実際に起きることです。

防御においても持久の限界点はあるぞ。

なお、その攻勢限界点を認識しコントロールするのが戦役計画であり、作戦術の役目。
そして適切に攻勢限界点をコントロールしつつ停止時の防御を併用するという着想も当然あるわけです。

そして新たな攻勢に繋げる。

主導権は基本的に攻勢側にあります。

ここを理解できないと、なぜ米軍がMDBでは駄目だ、MDOでなければ!
と言い出したのかも理解できませんよ。

246 :Lans :2019/08/06(火) 11:18:17.25 ID:o+56kItp.net
>242
>196のヤツの方がまだよく理解してると思うよ。
>だいぶ昔に原則を理解してないのと同じヤツだと思うので、プラマイゼロだが。

貴官に言われたくは無いなぁ
その言葉、そっくりそのままお返ししようw

247 :Lans :2019/08/07(水) 14:14:19.95 ID:2IrWs8Nt.net
さて、毎日暑いのでリンド/ボイド信者に冷水をぶっかけてみるw

戦史研究年報 第22号(2019年3月)
「アメリカ陸軍のエアランド・バトルと機略戦」
http://www.nids.mod.go.jp/publication/senshi/pdf/201903/07.pdf

248 :名無し三等兵:2019/08/09(金) 11:59:57.70 ID:GtYqAtWR.net
>>242
自営業や旧軍を貶すのが目的で軍板いるだけじゃないかな
ちょこちょこ我慢しきれず漏らしてるし

つかコテはネトウヨというキャラ設定を忘れてるんじゃないのか

>>247
雨陸軍が、原則をドクトリンのように仕方無く使ってる自営業さんに近づいてた
自営業さんは最先端を走ってるのかも・・・?

249 :JTAC:2019/08/11(日) 00:38:24.82 ID:IPnh0rI3.net
>>237
>戦争論 八部

典型的な「誤読」ですな。
だから(草稿)なんだがw
それでかw

クラウゼヴィッツは第一章を見直している内に天啓があり「戦争における政治目的の優位性」というアイディアに行き着き、全編を見直している間に病死した。
だから後ろの方の部節は見直しが及んでいない。
これも途中の「覚え書」に書いてあります。
制限線争論と防勢優位節は確立されています。

一度、全体を通読すべきですな。

250 :JTAC:2019/08/11(日) 01:00:04.87 ID:IPnh0rI3.net
>>243
1940年フランス戦役でのフランス軍は結局「作戦次元」という概念に至っていないのです。
WW1のプラン17以下の無謀な大攻勢には懲りましたが、今度は限定的な計画攻撃(戦術次元)の累積で勝とうとした。それがmethodology battleです。
大きくは依然として「攻勢主義」の幻想下にあります。

マジノ線を右翼としつつ、機動軍をベルギー-オランダに急進させてベネディクト三国を囲い込みつつディール川の線で対峠に持ちこみます。
その後は限定攻撃でドイツ軍を疲弊させつつアメリカの参戦やイギリス増派で勝ちきります。

この助平たらしい中途半端な「攻勢主義」をマンシュタインに見透かされ、自らの攻勢モーメントでドイツ軍の罠にはまりました。
これを「回転ドア」と言います。
B軍集団の赤いマントに発情して突っ込んで行き、A軍集団の闘牛士の一突きで絶命しました。

251 :JTAC:2019/08/11(日) 01:16:08.03 ID:IPnh0rI3.net
>>244
>ノルマンディーに持ち込まれた時点で戦場の選択肢は連合軍が握っている

あんな攻撃に不向きなボカージュだらけの土地で戦うなんてマゾですがな。
当初計画はさっさと内陸部に侵攻して攻撃に有利な地域で押し潰すものだったはずです。

アメリカ戦史の認識は苦い大苦戦です。
「コブラ作戦で突破に成功した」というよりも、上陸以来のイギリス軍、アメリカ軍の累積的な攻勢でドイツ軍の弾薬が底をついたという。
アメリカ自身が反省すべき失敗に近い攻勢作戦として、後のエアランドバトルへのマイルストーンと見なしています。

252 :JTAC:2019/08/11(日) 02:02:57.18 ID:zctvMNVl.net
>>244
>政治的攻勢

「外交」は政策次元から戦略次元に跨がる広範囲な概念です。
その中には(外交)戦略的な駆け引きもありますが、道義や共存共栄的な(経済的)ビジョン、心理的な認知、多岐にわたります。
その次元でのアライアンスが確立できれば、戦域戦略次元、作戦次元での防勢優位を打ち消せる、と。
それが全て「マニューバ」だというのは、ちと心が貧しいのではないでしょうか。

アメリカは軍事的に優位でも攻勢に踏み切るときは「慎重」に多国籍軍や有志連合を形成しますわな。
コリン・グレイは「慎重さ(prudence)」を(外交)政策の重要な要素だと力説しています。

253 :JTAC:2019/08/11(日) 02:11:23.35 ID:zctvMNVl.net
>>245
>防御においても持久の限界点はあるぞ

議論の質が違いますね。
戦力や兵站の限界というよりも「これ以上攻勢を続けると上位の次元で逆に不利益をもたらす攻勢固有の限界点がある」ということです。

254 :JTAC:2019/08/11(日) 02:23:55.37 ID:zctvMNVl.net
>>245
>主導権は基本的に攻勢側にあります

「主動」であっても「主導権」が攻勢側にあるとは限りません。
OODAループで優位に立つにはポジティブに加えてネガティブも使いこなす必要がある。

単純な作戦情報面でも、攻勢側は防勢側の監視網に飛び込まざるを得ず、
さらに防勢側の企図を解明するには能動的な偵察によらざるを得ない。
偵察部隊にとってもしんどい話です。

・・・:てなことを猟兵(イエーガー)出身のクラウゼヴィッツはくどくどと書いていたと思う。

255 :JTAC:2019/08/11(日) 02:55:53.54 ID:zctvMNVl.net
>>247
>毎日暑いのでリンド/ボイド信者に冷水

だいたい想定の範囲内です。
一つは世代の問題。「スタンリーの世代」は理解できなかったんですよ。
湾岸戦争でもSAMSと前世代の「機動戦」思想の受容度が顕在化しました。

ヒューバ・ワズ・デ・チェジュ中佐とリンド/ボイドとのやり取りは、逆に「やっぱり、あったのか!」と興奮を覚えますね。
陸軍は、諸兵科で構成されてるので海兵ほど大胆に受容できないんですよ。各兵科学校という抵抗勢力もいます。

チェジュ中佐も「中佐」なんですよ。スタンリー世代の将軍の意向には逆らえません。
本人の内心は察しがつきますがね。身につまされますな。

>「ヒュバ・ボスタ・サガ(Huba Wass de Czege)中佐」
「サガ」て読みは初めてみたね。自分の発音に自信があるわけでは全くない。
ハンガリアンの名前は難しい。

256 :名無し三等兵:2019/08/11(日) 07:47:52.18 ID:EtCpjL8S.net
8篇が草案以前に、お前の言ってることが戦争論に書いてないわけだから問題ないよ。
つまりお前に関して言えば誤読かどうか以前の問題だしね。

なので
(お前定義の)クラウゼヴィッツの防勢優位説は間違いである

というままでいい。

257 :名無し三等兵:2019/08/11(日) 09:18:07.34 ID:zLciAjYl.net
わざわざ軍事を噛ませて貶してるから(日本人連中のあの手の人たちは最初から軍事拒否思考停)
高確率で恨狂鮮死
これにて議論すらたどり着かず終了

 〜 韓 〜 来世にご期待下さい 火病の鳥AA

>>247のレポートだと、ドクトリンで原則は変わるとか、ドクトリンに原則は含まれる
と言ってたダメコテや恨狂鮮死に都合が悪いんじゃなかろうか
うーん、なぜ取り上げてるか分からんw

258 :名無し三等兵:2019/08/11(日) 12:11:29.28 ID:s4sEaxRO.net
ドクトリンがというよりも、原則は無いという感じだったかね。
じゃあ防御有利も無いんじゃないのと思うが、そこは池沼にしかわからない論理があるのだろう。

259 :Lans :2019/08/11(日) 12:45:51.10 ID:x7dEnJnE.net
>249
>クラウゼヴィッツは第一章を見直している内に天啓があり

ダウト
クラウゼヴィッツは1編から書き続けた結果、次第に考えが変わってきており、すでに8編あたりで大きく考えが変わっていたと言われています。
そこで、一旦最後まで書いた後に、最初に立ち戻り1編を書き直したところで亡くなった訳です。

つまり1編の見直しで天啓がなどというのは戯言といわざるを得ません。

そして最終あたりは、既にクラウゼヴィッツの考えが当初から変わってきた部分が反映されているというのが、現段階の大方の見方
(クラウゼヴィッツ学会などは基本この方向)

260 :Lans :2019/08/11(日) 12:57:04.17 ID:x7dEnJnE.net
>250
貴官の説明は単に仏に作戦術概念がないという説明にすぎず、戦略次元における攻勢有利を否定するものではない。

>251
こちらも同様
なお、独軍はカレーを主戦場と認識していましたが、貴官は防御側が戦場を決めるという論でしたよね?
カレーではなく、ノルマンディであったということは、欧州西部において防勢であった独軍が戦場を選ぶ権利がなかったことの証拠です。

戦略次元において攻撃地点(戦場)は攻勢側が握っているのです。

>252
>それが全て「マニューバ」だというのは、ちと心が貧しいのではないでしょうか。

マニューバの語源と使用方法や慣用をもう一度調べてみれ

>253
>これ以上攻勢を続けると上位の次元で逆に不利益をもたらす攻勢固有の限界点がある

その主要な原因が戦力や兵站の限界

>254
それは作為して受動で主導権を得る訳ですが、それは最終的に攻撃を意味します。
だから攻勢防御という専門用語がある訳です。
(まさかとは思いますが・・・攻勢防御の正しい意味くらいは知ってますよね?)

261 :Lans :2019/08/11(日) 12:57:56.00 ID:x7dEnJnE.net
>257
>258
>ドクトリンがというよりも、原則は無いという感じだったかね。

ちがーーーーーーう!
と何度言ったら・・・

262 :Lans :2019/08/11(日) 13:02:09.95 ID:x7dEnJnE.net
この「戦いの原則」ですが、私は何度か表明していますように「ある」派です。
ただし1+1=2のような絶対値に基づくものではなく、一定の偶然要素/未確定要素(乱数)を内包する蓋然性的概念と捉えています。
その上で「戦いの原則」は戦いを因数分解した各要素を表現したものであると考えています。

さらに各国の採用する「戦いの原則」においては前述の「自然界的な戦いの原則」とは関連性はあるが別物と考えています。
これはあくまでも「自然界の戦いの法則」から各国が自国の政治/歴史/地理などの特性を考慮した上で採用した「自国の戦いの原則」である訳です。
※各国がそれぞれ別個の「戦いの原則」を採用しているのは、米FMが別紙で各国の戦いの原則の比較表を提示していることからも判ります。

だから国によって原則は違いますし、場合によれは時期によっても各国の原則は変化するのです。

そして「ドクトリン」は各国が「自国の戦いの原則」に基づき策定した「自国の採用する戦い方」と認識できると思います。
こう考えると、長年、ALB採用後も米FMが「戦いの原則」を維持している理由、
そしてその米軍の戦いの原則を継承している陸自が、戦いの原則や、それに基づく野外令によって
ALBを説明できるというのも、おかしな話ではないとなる訳です。

263 :Lans :2019/08/11(日) 13:21:35.82 ID:x7dEnJnE.net
そして

野外令で説明できるのに、ALBを導入してわざわざ野外令を改定する必要があるのか?
ないよね?

というのが当時の陸自の大方の反応
これは野外令を隅から隅までしっているような上層部ほど陥りやすい罠。

264 :Lans :2019/08/11(日) 13:29:10.84 ID:x7dEnJnE.net
さらに米軍内では湾岸戦争の大勝利によって機略戦派が圧倒的な発言権を得て、FMをどんどん機略戦よりの持っていきます。
その行き過ぎた到達点がイラク戦争

ここで機略戦の限界と、機略戦は全ての解決法ではないことが暴かれた訳ですが・・・
これは機略戦が無意味になった事を意味しません。

機略戦はその範囲内で使うなら圧倒的な威力を保持します。
さらに消耗戦と併用することで、より大きな成果もあげられます。

それを行っていたのは結局、ソ連軍とその継承者ロシア軍だったわけですが

265 :名無し三等兵:2019/08/11(日) 14:12:01.49 ID:s4sEaxRO.net
原則が無いと言ってるんじゃと言ってるのは池沼の方
そこは区別してるよ

266 :名無し三等兵:2019/08/11(日) 14:25:09.32 ID:s4sEaxRO.net
君が原則を変わるといった理由は
もともとは、米軍はその後の研究やドクトリンに合わせる為で
各国の原則の違いはそのあとで言い始めただけ

>さらに各国の採用する「戦いの原則」においては前述の「自然界的な戦いの原則」とは関連性はあるが別物と考えています。
>これはあくまでも「自然界の戦いの法則」から各国が自国の政治/歴史/地理などの特性を考慮した上で採用した「自国の戦いの原則」である訳です。
>※各国がそれぞれ別個の「戦いの原則」を採用しているのは、米FMが別紙で各国の戦いの原則の比較表を提示していることからも判ります。

独自の理由としては面白いが、認識は間違ってる
たとえば我が国の原則はどこから採用されたのかを考えればいい
原則は変化しないのが原則

267 :名無し三等兵:2019/08/11(日) 14:30:35.03 ID:s4sEaxRO.net
>各国が自国の政治/歴史/地理などの特性を考慮した上で採用

これだと原則にはならない。
自国のという点がおかしいね。
つまりまだ君は原則を理解してないね。

268 :名無し三等兵:2019/08/11(日) 16:42:54.90 ID:3A8Easiy.net
同じ光景を海・航空・陸上戦考察スレで見たような...

269 :名無し三等兵:2019/08/11(日) 20:01:36.44 ID:jgtF/B5d.net
>さらに各国の採用する「戦いの原則」においては前述の「自然界的な戦いの原則」とは関連性はあるが別物と考えています。
>これはあくまでも「自然界の戦いの法則」から各国が自国の政治/歴史/地理などの特性を考慮した上で採用した「自国の戦いの原則」である訳

「戦いの原則」と「自然界的な戦いの原則」いう2つに分けるということ?
独自の考えっぽい

前述の「自然界的な戦いの原則」とは?

270 :名無し三等兵:2019/08/11(日) 23:04:55.37 ID:d1w5cjfa.net
彼というよりはエラリスカ・B・ババアな気もする

271 :JTAC:2019/08/12(月) 11:48:14.35 ID:wFC9ms0/.net
>>259
>クラウゼヴィッツは1編から書き続けた結果、次第に考えが変わってきており、すでに8編あたりで大きく考えが変わっていた

内容に関しては既に書いてる段階で「政治目的の優位性」「攻勢に対する防勢の優位性」の影響が混在してますが、
形式において「第7部 攻撃」「第8部 作戦計画」はそもそも浄書されていない下書きしか存在してません。
それを奥方があえてそのまま発刊し、その経緯を「第7部、第8部のための附言」に記述してます。

本人の「覚え書」と「日付の浅い未完成論文」によると、クラウゼヴィッツが「完全」と認めるものは「第一部 第一章」だけで他は見直し中。
その見直しの命題としては「防御は消極的目的をもつが攻撃よりは強い形態第あり、攻撃は積極的目的をもつが防御よりも弱い形態」を筆頭に上げてます。

272 :JTAC:2019/08/12(月) 11:59:25.96 ID:wFC9ms0/.net
>>260
>カレーではなく、ノルマンディであったということは、欧州西部において防勢であった独軍が戦場を選ぶ権利

連合軍上陸開始後の重点形成では後手に回りましたが、「戦場」としてはノルマンディも想定してましたよ?
それを否定したらロンメルが気の毒です。

「少尉。君の手を見せたまえ。」

張り付け師団と東部戦線のダメージから再編中の師団で、
米英軍主力相手に一ヶ月以上粘れたドイツ軍の「想定戦場における防御準備」も評価してあげて下さい。

273 :JTAC:2019/08/12(月) 12:15:45.52 ID:wFC9ms0/.net
>>260
>その主要な原因が戦力や兵站の限界

だけではなく、「敵の国土を占領」する行為自体に起因して攻勢側の力が低減することを上げています。
(第7部 第4章 攻撃力の低減)

274 :JTAC:2019/08/12(月) 12:20:21.62 ID:wFC9ms0/.net
>>260
>攻勢防御という専門用語がある訳です。
(まさかとは思いますが・・・攻勢防御の正しい意味くらいは知ってますよね?)

「専門用語」としては「攻勢防御」という言葉は「確立」されていないでしょう。
ローカルなのはともかくw

275 :名無し三等兵:2019/08/12(月) 12:28:57.64 ID:elssxe0G.net
第一部 第一章でしか語らないということであれば、
「防御は消極的目的をもつが攻撃よりは強い形態第あり、攻撃は積極的目的をもつが防御よりも弱い形態」
ということ以外は言えないということだから、やはりお前の言ってることはすべて嘘ということになる。

そもそも計画すら建てられないわけだから。
防御に関しても何故強力なのかという説明も殆ど無いことになる。
さらに攻撃は積極的目的をもつが防御よりも弱い形態という説明は全く成り立たない。

>この段階でアウトw
>長ったらしいクラウゼヴィツの防勢優位説をそれほどまた聞きたいかと。

よってこのようなことは完全に嘘なので、正しいのは多聞。
というよりもこのクソコテのはクラウゼヴィッツの名を借りてるだけで、クラウゼヴィッツの主張とは全く違うただの背乗り論

攻撃は積極的目的をもつという意味を理解してるランス氏が比較するまでもなく正しい。

276 :名無し三等兵:2019/08/12(月) 12:43:48.70 ID:Ky+0T4BO.net
>>270
本質は劣等感と性格低劣による日本や日本人憎悪
重心は障害年金
(ナマポよりこっちな気がする)

277 :JTAC:2019/08/12(月) 13:15:22.86 ID:wFC9ms0/.net
>>262
>この「戦いの原則」ですが、私は何度か表明していますように「ある」派です。

わたしゃ「戦いの原則」は「ない」派です。
「戦いいの原則」確立に至る経緯を誰もまるで説明できないので。

「戦いの原則ありき」から始まって、これを元に諸現象を説明して「やはり戦いの原則はあるのだ!」で終わるトートロジーになってる。

それよか「戦史」をダイレクトに調べるべきですよ。
社会科学的に前提が曖昧な「戦いの原則」など不要です。
逆に「戦いの原則」に安住して戦史を蔑ろにしてる現状に危惧を覚えざるを得ない。

278 :JTAC:2019/08/12(月) 13:26:03.14 ID:wFC9ms0/.net
これも何回目かですが、過去に「巨大な大衆軍」を「戦時動員」するにあたって「戦いの原則」は一定の効用はあった。
(どこまで「正しい」かはさておき)
「戦史からダイレクトに学ぶ」と言っても誰もが陸大に入れるわけでは無い。残念ながら。
だから、過去の目的律に鑑みると「戦史」を整理していくための「インデックス」としては意味があると。
ただし、これにしても、今の「戦いの原則」はそれに適しているとは言いがたく、全面的に改訂すべきですね。

「戦略次元」のものであれば、コリン・グレイの「戦略の一般理論」をそのままパクれと。
アメリカ軍との相互運用性からも、これが現実的な解かと。

279 :JTAC:2019/08/12(月) 13:30:31.62 ID:wFC9ms0/.net
だいたい、「戦争の階層構造」を縦にぶち抜いて「戦いの原則」ってのは無理がありすぎます。
それぞれの次元(戦略-作戦-戦術)ごとに、明らかに性質が異なるので。
だから階層構造を認めているんだが。

280 :名無し三等兵:2019/08/12(月) 13:34:32.75 ID:FzQkTRfI.net
戦史無視して彼の国思考で行こうぜとか、一人で逝っとけよって話で終わるなw
つか出自を言うこともできないバイアス罹った臆病者など端から信用できないですぅ

281 :名無し三等兵:2019/08/12(月) 13:50:50.69 ID:DJ6JaOmT.net
コリン・グレイの理論は政治含めてると思うが、軍にこの考え入れたら
「政軍一致ニダ軍国主義ニダ」
でファビョるのがあんたらじゃないの

何もかもわかって無くて単語の語感で妄想垂れ流されても

282 :名無し三等兵:2019/08/12(月) 20:33:36.55 ID:CSwVVdYB.net
原則は戦史を深く理解する道具としても使えたりと万能薬だが。
攻勢を行った清軍と防勢を行った鶏林地区軍(丙子の乱)
ダイレクトとはこの戦史どのように理解するのか?
戦いの原則で理解する場合の違いがあるのか?
それが戦いの原則ほどに深い理解につながるとは絶対に思えない。

>「自然界の戦いの法則」から各国が自国の政治/歴史/地理などの特性を考慮した上で採用した「自国の戦いの原則」

戦いの原則の上位に戦いの法則があるという理解なんだろうが、これは分ける意味あるのか?
戦いの法則がどのようなものかわからないが、結局は一緒になって戦いの原則と呼ばれるだけでは?

283 :JTAC:2019/08/13(火) 15:11:14.81 ID:Dr9/Qdec.net
攻勢全般が成り立たないとは言うとらんのよ。
ただ、防勢側に比べると不利な面があるという「性質(nature)」を言っている。

「戦術次元」が最も分かりやすく現代アメリカ軍の相場観でも、周到陣地攻撃で3:1、応急陣地攻撃でも2:1の戦闘力の優勢を確保せい、となってますわな。

284 :JTAC:2019/08/13(火) 15:31:01.85 ID:Dr9/Qdec.net
戦域戦略-作戦次元になると、攻勢開始段階で優勢を握っていても、
「攻勢」の「性質」ゆえに時間の経過や空間の広がりにより、当初の優位性がどんどん損なわれていきます。
これも避けようがない。

だから作戦術では、攻勢作戦時に作戦線・後方連絡線の延伸や策源地からの距離、敵味方の重心の変化を可視化し攻勢の極限点を常に警告します。
その範囲内で優勢を擂り潰すまでに戦略目標を達成し、防勢に転換しつつ敵国との講和条約や関係国との同盟の再編にこぎ着ける。

ティルジット条約までたどり着いた1807年の戦役は成功で、ロシアに講和を強制できなかった1812年のモスクワ遠征は当然失敗です。

285 :JTAC:2019/08/13(火) 15:43:39.57 ID:Dr9/Qdec.net
「国家戦略」次元になると、攻勢どころか全てのアクションに何らかのパラドックスが作用し達成を妨げる。
これを回避するために新しいパラダイムを開発しますが、相手に認識されるとすぐさまパラドックスが作用する。
そのイタチごっこです。
そして、それは「核」でさえ例外では無い、というのがネオ・クラウゼヴィッツ派の主張。

核戦略派のバーナード・ブロディ(核による戦争抑止、核使えない派)、ハーマン・カーン(限定核戦争、核使える派)

286 :JTAC:2019/08/13(火) 15:49:55.53 ID:Dr9/Qdec.net
(続)
の主張も強力で、クラウゼヴィッツ派との間で大激論のすえ国家安全保障政策/国家戦略が揺れに揺れてたのが戦略史です。

その傍らで「戦いの原則の不変性」とか随分眠たい議論ですよね。

287 :JTAC:2019/08/13(火) 15:59:52.01 ID:Dr9/Qdec.net
社会科学全体の思想が、18世紀のデカルトの「因果律」から19世紀の「目的律」に変遷し、巨大なパラダイムシフトが起こりました。

「戦いの原則」は、まだ「因果律」が前提であった時代の産物で、ロイド、ジョミニ他その影響にあります。
19世紀早々に「目的律」への転換に気づいたクラウゼヴィッツがあまりに先進的だったとも言える。
だから、頭硬い人にはなかなか理解されない。

これ兵学以外の他の分野でも起きてます。

288 :JTAC:2019/08/13(火) 16:18:32.72 ID:Dr9/Qdec.net
少しやっかいなのは、因果律自体も18世紀段階ではほとんど理解されず(除くニュートン力学)、20世紀に至って今さらのように「再発見」されてる「先進科学」でもあった。
だから、この人達に「いや、もう因果律自体が時代遅れなんですが」というの残酷ではある。

パリ万博時代の科学「万能」論がそうで、フォッシュの「戦いの原則」「フランス攻勢主義(君達にはエラン・ビタールが足りない!)」も時代の精神でもありました。

ただし、後の時代から見れば狂人としか。
因果律から目的律への転換を理解できなかった人々、国家は没落していきました。
軍事が例外であるはずもなく。
だから、今今の、システム工学も全盛の現代日本で、因果律の観点から「戦いの原則」を見るようなのは勘弁ねがいたい。

289 :JTAC:2019/08/13(火) 16:44:08.43 ID:Dr9/Qdec.net
コリン・グレイの「戦略の一般理論」は、「理論」というより「公式声明」とする「慎重」なものです。

「戦略の指針」を示すようなものではありません。
「戦略の性質・様相」「戦略の形成」「戦略の実行」に関わる事実を素直に観察、または同じ思想のクラウゼヴィッツ派を引用したものです。
これの良いところは、丹念に調べていけば、元になってる戦史上の事実、前提条件に行き着けます。

この一般理論は「指針」ではなく教育的なものです。
被教育者が自ら「政治目的」と「状況」から戦略を策定する「考えの枠組」を提供します。
因果律ではなく目的律なのに注意です。

290 :JTAC:2019/08/13(火) 17:03:07.76 ID:Dr9/Qdec.net
>>262
>戦いの原則や、それに基づく野外令によってALBを説明

「インデックス」を比較して「野外令でALBや機動戦を読み込める」と言っても空虚なものです。
本質的な部分は「インデックス」ではなく、その根拠になってる「戦史上の事実」です。
「野外令(インデックスの集合体)」を隅から隅まで知っててもそれだけでは「勝つ」という「状況-帰結」は得られません。

ボイドの「機動戦」は、孫子、マラトンの戦いからモンゴルからブリッツクリーク、カウンターブリッツまで延々と分析して得られたものです。
しかも、「パターンオブコンフリクト」も「勝敗論」もプレゼン資料しかなく、日本人には講義の全体像すら分からない。「伝記」も参考にした推測以上のものではない。
ある意味、売名とは無縁の軍人の鑑です。

リンドの「機動戦」は、海兵隊向けのペーパーを見る範囲ではWW1-WW2のドイツ戦史のウェイトが大きいようですが、
日本での研究は低調としか言いようがない。

「野外令で読み込める」とか思考停止でしかないですよ。
決定的に戦史研究の基盤が不足している。

291 :名無し三等兵:2019/08/13(火) 17:04:34.17 ID:q0eVBkWU.net
ボイドの講義の和訳動画があったら是非見たい

292 :JTAC:2019/08/13(火) 17:10:25.55 ID:Dr9/Qdec.net
「明日、戦争に行く」となったら、「戦いの原則」なんかそっちのけで観戦武官を「直近の戦場」に突っ込ませて「事実」をとろうとしますわな。
作戦もそれを元に考えるでしょう。
それが時間的に連綿と繋がれば「戦史」です。

こんだけ「戦いの原則」を奉戴して「戦史」を蔑ろにしてるのは「平和ボケ」なんだろうね。

293 :JTAC:2019/08/13(火) 17:15:32.52 ID:Dr9/Qdec.net
>>291
自分が見たいす。

kidleで買ったこれは面白かった。
やや異論もありますが。

ドイツ電撃戦に学ぶ OODAループ「超」入門 (Panda Publishing)

294 :名無し三等兵:2019/08/13(火) 18:55:08.56 ID:q0eVBkWU.net
thx
ビジネス書じゃない軍事的な視点からのは珍しい
著者ページ見たけど内容の良品質は想像に難くないね

295 :名無し三等兵:2019/08/14(水) 11:33:09.00 ID:AJvPKJ5k.net
長々と妄語並べてるが、本音はそのような戦史が無い国のヤツが、有る国に対して嫉妬から無くさせたいというだけだろうと
ダイレクトに戦史とか笑わせてくれる
上のレスパクりますが、ただの鮮死ですよ、いや本当に

296 :JTAC:2019/08/15(木) 00:43:07.28 ID:d/Tu4q+y.net
「戦いの原則」の信奉者の弱点は、何で「不変の原則」なのか真剣に考えていないことです。
ここ突き詰めないと話になりません。

コリン・グレイ(つまりはクラウゼヴィッツ)は、不変な要素を「人間の本性」「政治(恐怖・名誉・利益)」「戦略(政治に目的の達成に寄与するもの)」を見ています。

ここから、クラウゼヴィッツの高名な「戦争とは他の手段をもってする政治の継続に他ならない」が出ます。
コリン・グレイの「戦略とは望ましい政治目的を達成するため、ある前提の下で、利用可能な手段(作戦以下)を活用する方策(way)」が出ます。

297 :名無し三等兵:2019/08/15(木) 00:49:17.27 ID:nFOROcY9.net
たしかに戦いの原則の受容のためには、その国にある程度の戦争経験を必要とする。
経験が無いと肌で感じ取れないからな。
すべての国の軍隊の教範は知らないが、実は「戦いの原則を持っている=歴史が有り戦える軍持つ」という国のほうが少ないかもしれない。

298 :名無し三等兵:2019/08/15(木) 01:06:17.30 ID:nFOROcY9.net
グレイやルトワック、クラウゼヴィッツなどの名が出るたびに、
彼らが言ってもいないことを言っているとみせかけたペテン。
もしくは高名な人たちへの背乗り論という結論ですね。
259でLans氏が指摘されているように、彼らの名を出すのは「これから嘘をつくよ」という意図的サインでしょう。

299 :JTAC:2019/08/15(木) 01:06:37.16 ID:d/Tu4q+y.net
たったこれだけでも凄まじい議論があり、左派・ローレンス・フリードマンの「勢力均衡論」からユダヤ・クレフェルトの「戦争文化論」からetcetc.凄まじい挑戦があります。
「そもそも戦略って継続性があるの?」と常に苛まれています。

その中でルトワック、グレイの「戦略の継続性(つまりクラウゼヴィッツ派)」が紙一重なんとか優勢を認められ、NATO・アメリカの軍事政策/戦略になってるってことです。

こういう大海の中で「戦いの原則不変だ」とか井の中のカエルさんに過ぎないこと、自覚が無いとやばいです。
実際に自分で戦争をしたこともなく、戦争の記録たる戦史を深く調べたことのもないのに
「初学者」だの「入門書」だのよく言えたもんだと。
我々はまだ何も分かっていない。

300 :JTAC:2019/08/15(木) 01:25:58.47 ID:d/Tu4q+y.net
「何も戦争を分かっていない」のに戦争をやらなきゃいかんのが「職務上の責任(プロフェッショナル)」の辛いとこです。

たまに青年将校を指して「戦術の初学者」みたいな言い方をするアホな年寄がいますが。
「あんた何回戦争をしたんかい?」と思います。
まさか教範読んだから「上級者」とか勘違いしとるんかいと。

もっと貪欲に戦史(戦場の事実)調べにゃいかんし、ドンパチが始まれば第一線で自分の目で見て陣頭指揮するしかない。
グデーリアンが陣頭指揮するのは趣味ではない。他に方法が無いからだ。心配だからです。
「戦いの原則」で戦争できません。

「彼は臨機応変の前線中隊長だ。君の「原則」に従わなかったから彼を軍法会議にかけると言うが、君はその戦闘を見たのかね?」

301 :JTAC:2019/08/15(木) 08:40:40.36 ID:d/Tu4q+y.net
ボイドのOODAループは、長いスパン(おそらく戦略次元)で見れば、ループを回せば回すほどビック"O"(方向性決定)の内部システムが変化してしまいます。
そして、全ての組織はその不一致により崩壊に向かいます。
(千年以上もってる組織はローマカトリック教会と日本の皇室くらい)

これを例えば「戦いの原則」のを聖典化し、その「因果律」で縛り付ければ、確かに内部システムの進化は止まり組織の和は保たれる。
ところが、今度は「外部システム(周囲の環境)」との差異が次第に大きくなり、ついには恐竜のごとく大量絶滅します。

これらを回避するには、OODAループを回して「外部システム」に適応しつつ、「内部システム」の変化を許容できる「思考の枠組」が必要です。
「目的律」に基づき、「外部システム」に適合して「内部システム」を「共通の知的基盤」の基で「進化」させることができる、
こういう教義を開発し「継続学習」できる組織のみが生残ります。

302 :Lans :2019/08/16(金) 00:28:52.69 ID:qoSvZEuJ.net
まず、軍事にも常識的な事項があります。
・戦力が多い方が有利
・奇襲をかけた方が有利
・有利な地点を先に確保した方が有利
・命令が確実に実行される方が有利
等々…

当たり前と言えば当たりまえでありますが、どれも基本的、根本的なものであり、これらは戦史の研究から一定の蓋然性として導き出すことができます。
Lansはこれを「自然発生的な戦いの原則」と仮に呼びます。

(以下続く

303 :Lans :2019/08/16(金) 00:38:22.58 ID:qoSvZEuJ.net
しかし、現実にはそれぞれを実施するには複数の方法があり、さらにお互いに相反してしまうような事もあります。
さらに各国の都合として文化形態、政治形態、装備、練度、地形、民族性(精神性含)などの各国固有の事由があります。

そこで前述の「自然発生的な戦いの原則」から、自国にとって都合のいい、優先すべき原則を選択する必要が出てきます。
ここで各国の哲学的なもの(≒用兵思想)により選択が行われ、これを「各国の教範で採用された戦いの原則」とLansは呼称しましょう。

だから各国の戦いの原則はそれぞれ違っているのです。

しかし、これはあくまでも原則の選択であり、具体的な方針にまではなっていません。
そこでドクトリンとしての具体的な方向性の付与が必要になります。

このドクトリンというのも各国の扱いが違うので要注意
(ソ連と米軍で意味合いが全く違い、SOLT交渉の際の大きな障害になったというのは有名な話)

304 :Lans :2019/08/16(金) 00:47:37.88 ID:qoSvZEuJ.net
>301
で、そのOODAループをしっかりと廻すにはストラテジックコーポラルが必要という方向で米軍は舵を切った訳ですが
いつまでたっても十分なストラテジックコーポラルの育成が出来ていないという現実をどうしますか?

海兵隊のような小規模の部隊であればじっくり教育していけますが、米軍全体では無理のようですよ。
かえって十分な情報を下位に廻そうとして、タクティカルジェネラルを量産してしまったり、情報の氾濫乱により正しい選択が出来なくなってしまう、情報に溺れるといった事象はどうするのですか?

はっきり言えば、米軍はOODAを回す為に必要なミッションコマンドの受容に失敗したと言っても過言ではないと思います。

OODAループが逆に回らなくなってますよ。
この状態でOODA、OODA言うのは害悪でさえあると思います。



(ロシアはソ連を見直して解決法を見つけたようですがね)

305 :名無し三等兵:2019/08/16(金) 08:46:09.72 ID:YVo5/4oT.net
>各国の都合
>各国固有の事由
>各国の哲学的なもの(≒用兵思想)により選択が行われ

ここは違う。
各国が原則を自分たちの国でしか適用できないと考えていることになる。

これは通常はドクトリンと呼ばれる。

それとドクトリンによって原則は変わると言ってた説明は間違いということでいいのか?
あなたの方はどこまで理解してるかイマイチわからない。

306 :Lans :2019/08/16(金) 15:47:18.87 ID:qoSvZEuJ.net
>305
>各国が原則を自分たちの国でしか適用できないと考えていることになる。

基本はそうです。
米軍、英軍、露軍、仏軍、全部違いますよ。
だから、米FMなどでは、わざわざ他国の原則を比較紹介したりするんです。

なお陸自が米軍式原則を入れたのも、それを選択したからに過ぎません。
そして、それ以降、見直しをさぼっているだけ。

>これは通常はドクトリンと呼ばれる。

だから、原則は野外令やFMの中に書かれていますよね。
各国が原則と呼び表記するものは、「自然発生的な原則」ではなく、あくまでもドクトリンを構成する一部としての「採用された原則」なんですよ。


>それとドクトリンによって原則は変わると言ってた説明は間違いということでいいのか?

自然発生的な原則は変わりませんが、選択する原則は当然恣意的なものなので変わりますよ。

だから貴官は「各国の教範に書かれている原則が違う」という事実を見てください。

貴官はまるで、どっかの大統領のように現実を無視しています。
65年協定をいくら無視してもその事実が無くならないように、各国教範の記述が違うという現実も変わりません。

307 :Lans :2019/08/16(金) 15:59:56.87 ID:qoSvZEuJ.net
自然発生的な原則は存在しますが、米軍の9原則も、ソ連から続くロシアの作戦術と戦術における諸原則も、
フラーやその他大勢の先駆者があげた原則すべてが、各自が思う戦い方(哲学/用兵思想)により選択され表現された原則です。

自然発生的な原則全てを網羅した訳でもないでしょうし、その順序や重さ付けもそれぞれの目指す戦い方(哲学/用兵思想)により、その根拠として自然発生的な原則の中から選択されたものです。

その意味では、ひとつの原則にこだわるという行為は、他の原則の理解を阻害し、相手の行動の原則を見誤らせ、自軍を敗北に誘引しかねない危険な行為とも思います。
その意味で、原則不要論にも一定の意味はありますが、だからと言って原則なしに戦いを理解するのは困難であり、さらに敵側の意図を読むことはさらに困難になります。

原則不要論の本当の価値は、ひとつの原則に拘ることに対しての戒めであり、原則そのものが不要と考えるのは本来の意味から逸脱した単なる誤解にすぎないと思います。

308 :名無し三等兵:2019/08/16(金) 16:06:53.25 ID:YVo5/4oT.net
「自然発生的な戦いの原則」とは
>どれも基本的、根本的なものであり、これらは戦史の研究から一定の蓋然性として導き出
したものなわけでしょう。

その「自然発生的な戦いの原則」から、「優先すべき原則を選択」
したわけですよね?

「自国にとって都合のいい」
とはおかしいわけですよ。

309 :Lans :2019/08/16(金) 16:07:03.23 ID:qoSvZEuJ.net
極論をいえば「戦いの9原則教」も「憲法第9条教」も米国から押し付けられた教条を神聖視してるだけという意味では同じ土俵。

310 :名無し三等兵:2019/08/16(金) 16:08:31.07 ID:YVo5/4oT.net
>各国が原則を自分たちの国でしか適用できないと考えていることになる。

>基本はそうです。

では間違いです。
あなたは理解していません。

311 :名無し三等兵:2019/08/16(金) 16:12:14.03 ID:YVo5/4oT.net
上のレポートで米軍(陸軍)は機略戦に対して原則で説明できると言ってるわけです。

その人たちに、
「ある別の国は我々と違う原則を採用してますがそれらをどう説明しますか?」
と聞いたとしたら

彼らは
「各国の都合として文化形態、政治形態、装備、練度、地形、民族性(精神性含)などの各国固有の事由がありますからね」
と説明するというのですか?

このような説明はしないです。

312 :Lans :2019/08/16(金) 16:20:15.79 ID:qoSvZEuJ.net
>308
>「自国にとって都合のいい」

「優先すべき原則を選択」というのは自国にとって都合のいい選択に他ならないですよ。
一例を上げれば・・・
大量動員徴兵制国家に都合の良い原則を、そのまま自発的少数採用国家が入れれる訳ないじゃないですか。

みんな自分が一番有利になる原則を。つまり自分にとって都合の良い原則を選んで採用してるんです。
もちろん、自然発生的な原則から選ぶので、どうしても共通する部分もありますよ。

しかし、すべてが共通すると思い込むのは、思考の放棄に他なりません。
(だから西側脳はOMGを理解するのが遅れ、さらに最近でもハイブリッド戦争を理解するのにあんなにも議論をしなければ理解できなかったのです)
(しまいには、旧ソ連対抗のFMには東側の考え方で考えなければ本当の意図は理解できないとまで書く始末・・・)
(それでも多くの西側脳は、いまだ理解しきれていなかった訳です)

313 :Lans :2019/08/16(金) 16:22:10.35 ID:qoSvZEuJ.net
>311
>「各国の都合として文化形態、政治形態、装備、練度、地形、民族性(精神性含)などの各国固有の事由がありますからね」

うん、実際にそう説明してたよ、対ソ連FMで。

314 :Lans :2019/08/16(金) 16:29:32.18 ID:qoSvZEuJ.net
>311
>上のレポートで米軍(陸軍)は機略戦に対して原則で説明できると言ってるわけです。

米軍の機略戦は米軍の中から生まれたからね。
だから米軍の9原則で説明できちゃうし、その米軍の9原則を継承する自衛隊の戦いの原則でも説明できちゃう。

それは当然の話だよね。
でも、それじゃソ連/ロシアの目指していた機略戦(こういう風には彼らは呼んではいないが)は説明できない。
つまり理解できなかったという現実に目を向けよう。

315 :名無し三等兵:2019/08/16(金) 16:33:18.52 ID:YVo5/4oT.net
>自分が一番有利になる

違いますね。
原則の中では、自己が有利だという意味は無いです。

316 :名無し三等兵:2019/08/16(金) 16:44:03.75 ID:YVo5/4oT.net
各国に都合のいい原則であれば、各国の比較表など出す必要はありませんね。
自国の中で説明できるわけですから。

残念ながらまだ理解していないです。
とにかく辻褄が合わないまでに議論を広げすぎてる気がします。

>>312
自然発生的な原則とはどれも基本的、根本的なものであり、これらは戦史の研究から一定の蓋然性として導き出した
ものなわけでしょう。
つまりそこから選択して選んだ原則も、どれも基本的、根本的なものであり、これらは戦史の研究から一定の蓋然性として導き出した
ものなわけですね。

自国に都合が良いとは意味が分かりませんね。
それはドグマと呼ぶのが良いでしょう。

317 :Lans :2019/08/16(金) 16:54:44.28 ID:qoSvZEuJ.net
>316
>各国に都合のいい原則であれば、各国の比較表など出す必要はありませんね。

必要はある。
戦いは相手があるものです。
自己の都合の良いことが、相手に都合の悪いことだと限らない場合もあります。
だから相手の戦いの考え方(哲学/用兵思想)の集約された、各国の戦いの原則を比較し理解する事は意味があります。
(相手に限らず、肩を並べて戦う友軍についても同様)

選択されたという事は、選ばなかったものもあるし、重みづけが他国と違うモノもある
また、表現が大きく異なるものもある

米軍の9原則は比較的、かたっぱしから組み込んだ節がありますが、他国の原則も同様だと思わないこと

貴官は米軍の9原則を万能視しすぎ

318 :Lans :2019/08/16(金) 16:56:12.73 ID:qoSvZEuJ.net
>317
そして、原則をドグマ化しているのは、貴官。

319 :名無し三等兵:2019/08/16(金) 17:00:57.16 ID:YVo5/4oT.net
>それとドクトリンによって原則は変わると言ってた説明は間違いということでいいのか?

>自然発生的な原則は変わりませんが、選択する原則は当然恣意的なものなので変わりますよ。

自然発生的な原則>ドクトリン>選択する原則
という意味ですか?

間違いですよ。
変わりませんよ。

あなた風に正しく言うなら

選択された原則≧自然発生的な原則>ドクトリン

だと思います。

>必要はある。
>戦いは相手があるものです。

そう、それです。
では原則とはどういうものか?
自国に都合が良いのか。
違いますね。

しかし長いわーw

320 :Lans :2019/08/16(金) 17:13:05.21 ID:qoSvZEuJ.net
元第5師団長が下記のように書いています。

http://www.jpsn.org/lecture/yama_vol6/9964/

古今東西の戦争の歴史を通じて得られた軍事作戦を成功させるためのいくつかの原則や格言、規範を戦いの原則と称する。
戦いの原則とは、将校にとって作戦指揮や意思決定の局面で行動の方針を検討する際の指針ともなる。
【各国の軍隊はそれぞれの戦いの原則を持っているが、それらは大同小異である。】
----------------


まあ、普段や対企業向け説明であるならば、このように大同小異で片づけても構わないのですが、実際の戦いとなると、その小異が大きく影響してきます。
戦いに勝つにはその小異を知り利用する事が大事です。

(実は…小異と思っていたら、思っていたより大異だったというのがハイブリッド戦争をやられた部分にも通じるのですが・・・)

321 :Lans :2019/08/16(金) 17:16:57.65 ID:qoSvZEuJ.net
>319
>では原則とはどういうものか?
>自国に都合が良いのか。
>違いますね。

だから、すべての国々の原則が米軍9原則のように網羅的なものだと思わないように
さらに、米軍9原則が全てを網羅したものだと思わないように

322 :名無し三等兵:2019/08/16(金) 18:27:22.35 ID:YVo5/4oT.net
>相手の戦いの考え方(哲学/用兵思想)の集約された、各国の戦いの原則

違うな違う、やはり違う。
各国の戦いの原則は戦いの考え方(哲学/用兵思想)を集約したものではない。

ドクトリンとの区別がついてないんじゃないですかね多分。
まだ間違いが多いです。

323 :JTAC:2019/08/16(金) 21:27:45.16 ID:tifq4C2O.net
>>320
>戦いの原則とは、将校にとって作戦指揮や意思決定の局面で行動の方針を検討する際の指針ともなる。

「行動方針(COA)を検討する際の指針」として「戦いの原則」が熱く語られているの見たことありません。
元第5師団長の師団司令部含めてそんなことやっとらんでしょ。
各職種部隊運用のテンプレートでWar Gameをやって分析してると思いますよ。
米軍のMDMPも同様で。

324 :JTAC:2019/08/16(金) 21:30:03.22 ID:tifq4C2O.net
「部分の総和」は「全体」に非ずです。

325 :JTAC:2019/08/16(金) 21:36:28.70 ID:tifq4C2O.net
現代兵学(社会科学)では「教義」が「体系化された知識」として一番大きな概念なんだけどな。
あとは、その構成要素で「原則」だのなんだのは「賞味期限」を表してるだけなんですが。

326 :JTAC:2019/08/16(金) 21:45:43.00 ID:tifq4C2O.net
最近、自分なりに新しく考察した「戦いの原則」の解釈は、「戦略文化」の一部なんでないかと。
これなら非合理な迷信や独善的なスローガンが混在してる理由も一応筋の通った説明ができる。

旧ソ連軍華やかなりしころの彼らの「戦いの原則」は「攻勢第一主義」「全縦深同時打撃」「量の重視」「速度の重視」「即応性の維持向上」だったように記憶してますが、これなんかもろに「ソ連の戦略文化」ですね。

327 :JTAC:2019/08/16(金) 21:54:56.45 ID:tifq4C2O.net
ナレッジマネジメント(knowledge management)
「個人の知識を組織的に共有し、より高次の知識を生み出す」

野中郁次郎氏が提唱してるんですね。日本では。
もう一回、防衛大でも講義してやってほしい。
理解されていない。

328 :JTAC:2019/08/16(金) 22:00:18.65 ID:tifq4C2O.net
マイケル・ハワード、エドワード・ルトワック、コリン・グレイを崇め奉る最初の動機は極めて「権威主義」で、
「野中先生の「戦略の本質」に書いてあったから」ですw
自分でもクラウゼヴィッツと並べて日々読んでいますがね。

329 :名無し三等兵:2019/08/17(土) 21:10:21.11 ID:3mD8xb/B.net
>9条教

際あの国だろうと示唆されると黙り込みますからね。
あとは皆さんの想像の通りでしょう。
老婆心ながら早く障害年金と国籍をどうかした方がいいですよ。
こんなのがどんどん増えますからね。

はよ改憲しましょう。ほんとに。
障害年金を国籍で縛らないととてもじゃないが生きていけません。
両手両足を縛られたまま戦う余裕がない。

330 :名無し三等兵:2019/08/18(日) 09:53:31.42 ID:9m/uXBBs.net
九条はともかく、今の時点で生保含めて日本人以外への支給は違法だろう
常識でもおかしいし
改憲はミスリードだと思うから注意

331 :JTAC:2019/08/18(日) 23:42:32.24 ID:krCul06f.net
逆に「戦いの原則」を全面肯定すると「計画で終わった最も有名な作戦計画」、フラーの「1919計画」に行き着きます。
フラーは正しいかどうかはさておき論理としては一貫してる。

まず、前年までの西部戦線での攻勢作戦が悉く失敗した中で、何故「戦いの原則」が適応できるか説明してる。

「機械化によって地形や無形戦闘力の蓋然性を排除できる」

「ナポレオン戦争時代の戦いの原則が復活する」

そこから、先に機械化部隊を揃えて攻勢をかけた方が勝つ、として部隊編成から戦車の種類・数量から砲兵・航空支援、随伴歩兵の規模まで。
まさに「下部構造(戦術)が上部構造(戦略)を規程する」を地でいってます。

論理としては一貫してる。
ただし、現代の国家戦略の考え方とは全く相容れない。
これが「戦いの原則」ですが、それでも信奉しますかね?

332 :JTAC:2019/08/18(日) 23:49:07.22 ID:krCul06f.net
では、クラウゼヴィッツはどう論じているか?
基本的には「理論は戦争の性質(nature)の観察に止め、指針まで踏み込むべきではない」としてます。

その上でどう作戦を考えていくか?
ここでやや難解で歯切れが悪い「軍事的天才」の概念が出てきます。

333 :名無し三等兵:2019/08/18(日) 23:54:25.81 ID:b0gDZHoI.net
ハングルネイティブなんだから、祖国の教範で戦いの原則がどうなってるかくらい言えば、
役立つだろうが
ただの鮮死くらいしか言えねぇから使えない
あとは台湾人のフリくらいだっけかw

334 :名無し三等兵:2019/08/18(日) 23:57:41.84 ID:b0gDZHoI.net
暇つぶしにルトワックの防御の項を読んだら、有利なんて無かったわ

>彼らの名を出すのは「これから嘘をつくよ」という意図的サイン

ほんとこれ
テンプレに入れといてもらいたい

335 :JTAC:2019/08/19(月) 00:08:20.22 ID:wrcuOZyZ.net
「軍事的天才」は特定個人の資質のことではなく、戦争における不確実性や偶然に対処しようとする人の精神のありようです。

そのエンジン部分にあたるのは「一瞥(クー・ディユ)」(時間と空間の迅速的確な見極め)と
「精神の勇気(クラージュ・デスプリ)」(限られた期間における理性的な決断)です。

これは難解ですが、ちゃんと後継者が解読を試みてくれてます。
モルトケの「臨機応変の体系」
リデル・ハートの「拡大する奔流」
ジョン・ボイドの「OODAループ」
そして、これらを総合したOperational process(visualize→describe→direct)が最新型です。

336 :JTAC:2019/08/19(月) 00:11:22.78 ID:wrcuOZyZ.net
>>334
>ルトワックの防御の項を読んだら、有利なんて無かったわ

読解力ないな。
「パラドックス」という一番重要な概念ですが。
義務教育からどうぞ。

337 :名無し三等兵:2019/08/19(月) 00:15:30.00 ID:4RcmWYL2.net
出自バラさず信頼できないとなるか、出自バラして信頼されないとなるか。
一方ならまだ前者が少しマシだろう。
防御は有利ということでもある。

そして我々は敵をジレンマに陥れたのである。
機略戦理論を適用し敵を不利な状況へ益々追い込むことになる。
上手いな。

338 :JTAC:2019/08/19(月) 00:16:22.20 ID:wrcuOZyZ.net
「戦いの原則」派がクラウゼヴィッツ派と戦うと、容易にパターン化された作戦企図が「一瞥」され、
最適な対策が立てられ地面に叩きつけられます。
そうなって良いのか?と。

339 :名無し三等兵:2019/08/19(月) 00:19:57.43 ID:4RcmWYL2.net
本を読まない気狂いから読解力とか。
まさに戦略の矛盾。
ここ嗤うとこ。

340 :JTAC:2019/08/19(月) 00:32:11.76 ID:wrcuOZyZ.net
>>337
>機略戦理論を適用

ルトワックは機動戦のコストもちゃんと論じています。
クラウゼヴィッツ派はあるがままの「戦いの性質」を明らかにます。
底の浅い「必勝の原則・指針」を出すことが狙いではない。

それから「機略戦」は止めよう。
これ以上、軍事用語の日英対応を混乱させるのは望ましくない。
"maneuver"は日本語では「機動」です。
「機略」ってどこの国の言葉か?

341 :JTAC:2019/08/19(月) 16:01:10.30 ID:WkqgCTv7.net
現状、ただでさえ軍事用語は混乱してる。
science of war=兵学
military science=軍事学
war=戦い
warfighting=戦争
etc.

所詮は日本人オリジナルのコンセプトなんてなく、外からの輸入語を西周氏が何とか当てはめたものなんだから、
まずはNATO標準の英単語と一体一で対応させるべき。
無分別に変な言葉を作る米国のきではない。

"manuever"に「機動」以外の「機略」だの「詭動」だの当てはめる意味がどこにある。

342 :JTAC:2019/08/19(月) 16:18:05.40 ID:WkqgCTv7.net
「機略戦」てのは北村淳氏の海兵隊の"warfighting"の翻訳本からでしょ。
自己顕示欲つええなと。

ミリタリー・シビリアン問わず、政策-戦略次元の人間は多少の自己顕示欲もしょうがないのかもね。
アライアンスを作るのが仕事なんで個人名で仕事するのかもしれない。

だが、作戦次元で仕事する奴は自分の名前に拘ったら駄目だ。
勝つために戦術次元の部隊に犠牲を強いる次元が「俺が俺が」では話にならん。
各々が各々の立場で「砲声に向かって」行進し友軍を裏切らないのが精神のありようでしょうに。
余計なこと考えてる場合かと。

SAMSは「ジェダイの騎士」と言われますが、逆に言えば集団のペンネームで仕事してて個人の貢献は良く分からない。
彼らの仕事をパターン認識するのは難しい。
作戦次元の軍人の鑑です。
だからこそ、「白日の下にさらしたい」とも思いますがね。

343 :名無し三等兵:2019/08/19(月) 19:10:30.21 ID:xHrj0toh.net
用語の翻訳よりも、解説の五輪書あたりでファビョってるだけなのが真実

>所詮は日本人オリジナルのコンセプトなんてなく、

これよ、これこれw
エラが出てきたーw

344 :JTAC:2019/08/22(木) 00:01:25.44 ID:O7bj7Nyr.net
>>343
これまでクラウゼヴィッツ他延々と見てきたのは何だったのか。
不用意に「起源」を主張しない方がいいですよ。

345 :JTAC:2019/08/22(木) 00:22:16.59 ID:O7bj7Nyr.net
日本の兵語統一事業は、明治十四年にオランダ陸軍歩兵大尉ラントラッター編の英独仏蘭語対照書に和訳を付した「五国対照兵語辞書」として
陸軍参謀本部が刊行しました。
(担任:陸軍大丞 西周(にし・あまね))
それ以前の荻生徂徠、鈴木春山他の造語の影響もありますが、ベースはほぼ外来語の和訳です。
この経緯を調べずして不用意に用語を作るのは混乱を招くだけ。

346 :JTAC:2019/08/22(木) 00:37:31.21 ID:O7bj7Nyr.net
「日本独特の観点」から「戦略の原則は不変」と言い出したのは、大正五年の偕行社記事で参謀次長・田中義一が言い出したようです。
「皇国独特の戦略、戦術に価値があり、外国には真に学ぶべきものがない。」

戦史研究家・片岡徹也氏は、これを「戦略の矮小化」と手厳しく批判しています。
特にlevel of warの否定が酷い。
(戦略と戦術の区別の要なし)
「戦いの原則は不変」主義は結局、ここにはまってしまう。
そして戦争に負けます。

このスレは、level of war無しには説明できない「国家戦略」スレです。

347 :JTAC:2019/08/22(木) 00:45:43.36 ID:O7bj7Nyr.net
米国の作戦術の一部として、「戦域外から戦域への移動」=movement、「戦域内の機動」=maneuverという動員・開進時の区分もある。
狭い了見からmaneuverに余計な対訳を増やす。本当に有害。
作戦次元全体に思いが至らない「木を見て森を見ず」の典型。

やめましょう。
maneuverは「機動」でいい。

348 :名無し三等兵:2019/08/22(木) 00:59:51.47 ID:o7Wa9Ads.net
考え抜いて分かりやすくするために行った翻訳と用語に、自己顕示欲などを感じる異常性こそ真に否定すべきことですな。
機略縦横ということで、これからも機略戦を使うのでお構いなく祖国へ帰りましょうよ。
日本に寄生するとか祖国の誇り的にだめなのではないですかね?

349 :Lans :2019/08/22(木) 13:44:00.37 ID:gmcys4Tq.net
>347
>maneuverは「機動」でいい。

ならば、先にmaneuverとmobileを区別させてくれ
そしてmobileを機動を訳すのを止めさせてくれ

なんでもかんでも機動と表現するのを止めさせてからいってくれや

350 :JTAC:2019/08/26(月) 17:35:49.28 ID:zqnyeZgg.net
>>349
>mobile

それは「行政」でございます。
歩兵科を普通科、砲兵科を特科と呼称するのと同じく。
軍事的合理性とは別次元です。

シビリアンコントロール、シビリアンコントロール、シビリアンコントロールと三度唱えて忍体を着る。

351 :JTAC:2019/08/26(月) 17:42:01.36 ID:zqnyeZgg.net
同期の桜"Amphibious Assault Vehicle"も普通に訳せば水陸両用強襲車、もしくは水陸両用戦闘車だろう。
不許可、不許可、不許可に候う。
別に「水陸両用車」に軍事的合理性はない。
これも「行政」ですね。

352 :JTAC:2019/08/26(月) 17:53:31.70 ID:zqnyeZgg.net
一時期、"manueverなんちゃら"という公刊文書もあったんだよな。
おお、ええぞ、と期待してたがいつの間にかシュッと消え。

「党の見解に相応しくない。同志○○、君はシベリアで余生を送りたいのかね?」
「政治将校殿!"mobile"最高でございます!」
みたいな会話があったかは定かではない。

353 :名無し三等兵:2019/08/26(月) 19:29:11.00 ID:bhtrs1DE.net
>不用意に「起源」を主張しない方がいいですよ。

やはり五輪書絡みだったか。
絶対あそこで喰い付くと思ったわ。
あの手の連中は「日本古来」とか聞けば、それだけで耐え難い火病を引き起こすからね。

ちなみにだが、日本古来という遺産が無ければ、そもそも西洋の軍事理解に圧倒的な時間がかかってた or 理解できなかったのは馬鹿でもわかるよな。

354 :JTAC:2019/08/26(月) 19:41:47.87 ID:zqnyeZgg.net
G20の後、何が起きたか?
G7の後、何が起きるか見てみよう。

外交(≒国家戦略)って怖いね。
本人不在の中で処刑が決まるという。
(本人不在だからか?)
同盟の恐ろしさです。

「韓国は金正恩になめられている」トランプ氏がG7サミットで言及

https://www.sankei.com/smp/politics/photos/190826/plt1908260009-p1.html

GSOMIAの破棄で国際的なミサイル防衛網から完全に脱落。
米国から見た同盟の旨味が消滅しました。

何が起きるか見てみよう。

355 :JTAC:2019/08/26(月) 19:53:19.68 ID:zqnyeZgg.net
>>353
>日本古来という遺産

何をもって日本古来と?
江戸時代まで遡っても蘭学者ばっかりですぜ?
その前?戦国時代?孫子四如の旗ですか?w

元々、日本人は戦争は好きではありません。
「和をもって尊しとなす」
降りかかる火の粉を払うためにやむをえず、ですよ。

356 :名無し三等兵:2019/08/26(月) 20:45:00.47 ID:bhtrs1DE.net
日本古来があるからこそ火病を起こしているのでは?
無いのなら最初から気にしなくていいのではないですかw

357 :名無し三等兵:2019/08/26(月) 21:37:14.66 ID:96q6RAXu.net
宮本武蔵の五輪書を少し調べたけどボイドを彷彿とさせる内容で
こんな優良な指南書があったのに碌に活用できてないよね

358 :名無し三等兵:2019/08/26(月) 21:43:47.68 ID:96q6RAXu.net
というかOODAループとかの概念作るにあたって五輪書と孫子を参照してたのか

359 :名無し三等兵:2019/08/27(火) 00:00:02.92 ID:o3nF/w8B.net
日本の文化否定するネトウヨキャラとはw

360 :Lans :2019/08/27(火) 10:35:55.38 ID:4SiSk4/N.net
>350
>>mobile
>それは「行政」でございます。

残念だが違う

>軍事的合理性とは別次元です。

残念だがガチで区別が危うい。
元戦車連隊長からして、そのあたりの区別がついたのは最近。
初期の戦術解説の著作から数年してやっと違いに気が付いた模様。

こういった現状だからこそ、機略や詭動にしようという派が現れたのです。

漢字は表意文字の為、文字自体が意味をもってしまいますので、
それを読む人の認識次第で、簡単にそれが独り歩きしてしまうと本来の意味合いから逸脱していく可能性があります。

主動と主導とかもね・・・

また、日本では戦役や会戦という言葉も軍事から消えて久しく、それが日本での作戦次元の普及しにくいという事象の一因にもなってると思いますよ。

戦役や会戦も復活させるべき

361 :名無し三等兵:2019/08/28(水) 21:39:27.11 ID:YvZmd4Rc.net
>>360
>残念だが違う

違うと言われても、行政的な事業名を白書で"mobile"と書いてしまったので、そのまま。
これが事実でして。

他の事業みたいに開発段階の名称が「新○○」で装備化段階で改めて考えるのがというバッファーが働かなかった。
西暦下二桁を接頭語つけたのがせめてもの意地。

362 :JTAC:2019/08/28(水) 21:43:35.04 ID:YvZmd4Rc.net
「多次元統合」も現段階では「行政」用語でしかないよ。
軍事的な定義や中身は「今」考えているしw

363 :名無し三等兵:2019/08/28(水) 21:50:29.60 ID:YvZmd4Rc.net
片岡徹也氏の問題認識は、明治-大正期まで"campaign"=「戦役」だったのが、

364 :JTAC:2019/08/28(水) 21:59:11.28 ID:YvZmd4Rc.net
(続)
「我が国独特」と呼称する「速戦速決を要件」とする兵学思想が現れたころから消滅し、代わりに「作戦」が多用されるようになった。
個々の「作戦」はあっても相関連した一連の「戦役」と捉える長期的視点が消えた。

「機略」?「詭動」?
危うい危うい。

365 :JTAC:2019/08/28(水) 22:19:57.26 ID:YvZmd4Rc.net
「会戦」は完全に消滅したわけではなく、"campaign"の訳に「会戦」を当ててしまってるのが問題。
(現英語では"battle"=「会戦」、"combat"=「戦闘」)
これは、シュリーフェンの「決勝会戦」=「最終的な戦争目的の達成」という短絡化の日本への影響がまだ残っている、と。

安易に「運用の妙(≒「機略」「詭動」)」で勝てるかの「我が国独特」の幻想は危うい危うい。
元の外来語の本質をよく考えましょう。

366 :名無し三等兵:2019/08/28(水) 23:31:35.12 ID:nGh5T+8a.net
片岡先生の名前が出てきたということは、間違いなく

「片岡先生はそんなことは言っていない」

で終了。

速戦速決ですわw

367 :名無し三等兵:2019/08/28(水) 23:38:17.15 ID:nGh5T+8a.net
速戦即決でしたわ。

日本語をまともに書けない奴のを安易にコピペした自分を恥じてる。
すまない。

368 :Lans :2019/08/29(木) 10:03:37.33 ID:bMM4tuOh.net
>361
白書とは無関係に現場の多くが理解してないんだってばよ。
片岡学派の人達や、自学研鑽してる人たちがようやく広め始めてる段階。

>「機略」?「詭動」?

そもそも機動という訳が問題
米軍でも、陸軍のまにゅーばーと、海兵のマニューバーでニュアンスが違って使われています。
陸軍のまにゅーばーは動の文字が似合う、移動を重視したものですが
海兵のマニューバーは計略の意味が強いものです。

このニュアンスの違いは決定的なもので、そこを同じ機動とすし、しかも【動】の文字を使うことが問題視された訳です。
(だから、maneuverとmobileの意味的な区別さえもおかしくなる)

ちなみに詭動の齋藤氏は片岡先生の直弟子であり、片岡先生同様に訳語や言葉の定義や使用を非常に重視する方です。
そこに自己顕示欲など欠片もないわ
あくまでも正しいニュアンスを伝える、その1点のみ。

369 :Lans :2019/08/29(木) 17:58:33.09 ID:bMM4tuOh.net
>365
>「会戦」は完全に消滅したわけではなく、"campaign"の訳に「会戦」を当ててしまってるのが問題。

嘘いうなや
あてていない。

日露戦争の正式名称言ってみ?
各大規模な戦いの名前を言ってみ?

明治三十七八年戦役
遼陽会戦
奉天会戦

だぞ

>これは、シュリーフェンの「決勝会戦」=「最終的な戦争目的の達成」という短絡化の日本への影響がまだ残っている、と。

残っていない。
決勝会戦という呼称ではなく、略称だったはずの【決戦】という用語となっている。
そこに会戦という概念は失われている。

370 :Lans :2019/08/29(木) 18:10:42.96 ID:bMM4tuOh.net
少なくとも、第一次世界大戦当時の研究資料には、戦役、会戦という概念で語られており、その時期までは日本でも概念があったことは確認できます。
しかし、昭和になってから怪しくなり、戦役なしで大規模な戦闘を会戦とよぶ場合があったが、そこに明確な概念定義はない。

例:イラワジ会戦、徐州会戦

それぞれ作戦≒会戦というような使い方になっている。
(多分、計画段階は作戦と呼び、実際の戦闘経過と結果を会戦として表現してるっぽいが明確な線引きが不明)

インパール作戦は聞くが、インパール会戦は聞かないとか・・・

戦役、作戦、会戦
このあたりが単に【作戦】でまとめられている場合が多い。

(かといって作戦術的概念があるわけでもない)

371 :名無し三等兵:2019/08/30(金) 00:01:16.51 ID:lH2FYkUD.net
ビルマ戦役のウ号作戦で実施されたインパール会戦とでも呼ぶのが適切かな

372 :JTAC:2019/08/30(金) 19:36:26.71 ID:WctE9WED.net
>>368
肝心の師匠が「機動」で通していなすよ。
まず、現状の「機動」="manuever"の経緯をよくよく考察した上で結論を出すべきです。
弟子筋のは薄っぺらい。

373 :JTAC:2019/08/30(金) 19:45:12.68 ID:WctE9WED.net
>>369
>嘘いうなや
>あてていない。

これは現在の日本の話です。
お手元に英和辞典を御用意下さい。
"campaign"の項目を参照下さい。

374 :JTAC:2019/08/30(金) 19:53:24.98 ID:WctE9WED.net
>>369
>残っていない

「軍事の事典」(片岡徹也/東京堂出版)P.24-25
「誤訳としての「会戦」」を参照下さい。

375 :名無し三等兵:2019/08/30(金) 21:19:23.44 ID:ei5eOnWa.net
師匠が機略や詭道という訳語を批判した上で、機動と言っているなら一考に値するがね
他の人たちは深い考察の上で訳語出したわけだから
師匠の批判をいつまでも待っていればいいんじゃない?

そもそもまともに英語も読めないやつが誤訳だとか言うのがおかしいと思わんのか
だからあっち系って嫌いなんだよ
知性もなければ性格も下衆だし

376 :Lans :2019/08/30(金) 22:21:54.10 ID:WfJlYYRS.net
>372
詭動の訳語案と議論がでたのは、軍事の事典が出版された「後」だ。

>347
当該箇所を100回読み直せ
決勝会戦は会戦の中の特殊な形態であり、そこに戦役に中における会戦という概念は失われている。
つまり決戦は本来の会戦の文脈からは逸脱したもの論じてるんだがな。

なお、片岡先生はいつか改訂版を出したいと仰られていた。
軍事の事典は戦争論と同様に未完なのです。

377 :Lans :2019/08/30(金) 22:23:26.70 ID:WfJlYYRS.net
>375
先生は若くして他界された。

378 :Lans :2019/08/30(金) 22:32:17.20 ID:WfJlYYRS.net
>373
貴官、そもそもの翻訳元の話をしてたんではないのか?

379 :JTAC:2019/09/02(月) 23:56:41.49 ID:K59c6gTO.net
>>376
>決勝会戦は会戦の中の特殊な形態であり、そこに戦役に中における会戦という概念は失われている。

それまた違うのでは?
「決勝会戦」自体はモルトケが「作戦」次元を生み出した一つの契機でクラウゼヴィッツ派として「会戦という概念を失」わせるものではないでしょう。
現代作戦術でも"decisive operation"-"shaping operation"という概念があるしね。

問題にしてるのはシュリーフェン派の「決勝会戦に対する過大な期待」であり、
それが日本に飛火して「会戦至上主義」に陥り「戦役」という全体的な概念が失われていった、と。

380 :JTAC:2019/09/03(火) 00:09:23.61 ID:do9bvAEo.net
「昭和三年に改訂された「統帥綱領」、四年の「戦闘綱要」の編纂によって
日本陸軍は我が国独特の用兵思想を確立するに至ったと強い自負心を抱いた。」

「これにより流れている一貫した思想は「積極主動」であり、「主動攻勢」であり、さらには「開戦当初において戦争の大局を制する」
「用兵の 機 略 」をもって「速戦速決」を期するシュリーフェン用兵思想への傾倒であった。」

「(中略)これは会戦至上主義に陥った戦略の矮小化である。」

「機略」「機略」と連呼してるのを見ると不吉な予感を覚えます。
昔と同じ「踊り」を踊っているんじゃないのか?

381 :JTAC:2019/09/03(火) 00:21:12.11 ID:do9bvAEo.net
ブルンメントリット著書の「戦略と戦術」の解説によると
「「作戦(operation)」の本来の意味は「機動(bewegung)である。
この機動という言葉には多くの意味を含んでいるが、その機動によって希望する戦闘行動に全体を誘導するのである。」(軍事の事典より)

ということで、そもそもの「機動(bewegung)」が「作戦(operation)」と不可分な関係にあります。
そして、bewegungの日本語訳として「機動」という言葉を当てはめたのは素晴らしいセンスでしょう。

経緯をそっちのけで「不吉な方向」へ改悪する意味が分からない。

382 :JTAC:2019/09/03(火) 00:26:32.51 ID:do9bvAEo.net
「日本において、軍事の基礎用語は甚だ不安定である。
(中略)だからと言って、過去の用例を無視して各語に対し規範的な形で意味内容の説明を与えてしまっては、
肝心のどうして日本の軍事の議論が混乱していたのか分からなくなってしまう。」

必要なのは「慎重さ」ではないでしょうか?

383 :JTAC:2019/09/03(火) 00:39:39.41 ID:do9bvAEo.net
maneuver,maneuverと言っても「霧」や「摩擦」が無くなるわけでなし。
人の心理を簡単に操作できれば苦労しません。
それができれば「精神科医」はいらない。

ただし、敵も同じ不可知、未知の要素に囲まれた状況にある。同じ条件下にある。
それを認識して戦う思想が"maneuver warfare(機動戦)"では無いでしょうか?
クラウゼヴィッツと矛盾するものではなく、むしろその本質に迫った思想だと思います。

384 :名無し三等兵:2019/09/03(火) 08:58:09.57 ID:PAELyhnD.net
機略 ≠ シュリーフェン用兵思想
速戦速決を期する = シュリーフェン用兵思想

現在進行で病身舞踊っている自身の頭は?

機略戦のどこに慎重さなんて書いてあるんだ?
自己投影で勝手自己顕示欲やエラ付けてはいけない

385 :Lans :2019/09/03(火) 14:32:20.03 ID:7pBmsmEe.net
>379
そもそも会戦は単一のものとは限らず、複数が並列もしくは順次的に複数発生するものとの認識が一般的でしたが、決勝会戦の追求が広まるにつれ、一回性や単一性が強調されるようになりました。
連続性、つまり戦役としての概念喪失。その端緒は決戦の追求。

386 :JTAC:2019/09/04(水) 20:25:12.79 ID:gzIGzGLQ.net
>>385
>戦役としての概念喪失。その端緒は決戦の追求

これはやや難しいところですが、クラウゼヴィッツの段階でも主戦という表現で、決勝会戦自体の意義は認めているのです。
敵の「システム」としての精神的な均衡の崩壊は起こり得ると。

モルトケになるとさらに顕著で、作戦次元の運用を駆使して条件作為し「決勝会戦」を実現させた。
(ケーニヒスグレーツ、セダン)

ところが、普仏戦争でフランス軍主力を壊滅させ皇帝まで捕虜にしたにも関わらず「戦争の勝利」には直結しなかった。
講和に至るまでパリコミューンに使嗾された民兵との持久戦に苦しみ抜きます。
これを「モルトケ用兵の限界の始り」と言います。

387 :JTAC:2019/09/04(水) 20:31:22.95 ID:gzIGzGLQ.net
現代の作戦術でも「決勝会戦」「決勝点」の意義は認めています。
ただし、それを絶対的な価値と見なさず、常に「勝利の極限点」も合わせて考察し、戦略レベルでパラドックスを食わないように用心してると。

そのはずですが、アメリカもイラク戦争で「やらかして」しまいました。
決勝会戦に勝って、戦争には勝ったとは言いがたい。
陸軍よりも、ラムズフェルト(元海軍)の罪が大きいですがね。

388 :JTAC:2019/09/04(水) 20:46:45.76 ID:gzIGzGLQ.net
実現せずにシュリーフェンプランに塗り替えられましたが、大モルトケ想定していたWW1の「戦役計画」は興味深い。
基本的にフランスにもロシアにも決定的な勝利を目指さず持久戦により継戦意志を殺いで現状での講和を目指します。
ベルギーh

389 :JTAC:2019/09/04(水) 20:59:51.61 ID:gzIGzGLQ.net
(続)
ベルギーへの中立侵犯も海外植民地も海軍の軍拡も無しでアングロ・サクソンを敵に回す愚は犯しません。

フランス正面では防勢を保ちライン川まで段階的に下がります。
鉄道事情やアルザス・ロレーヌ正面の狭隘を考慮しライン川手前でフランスが「攻勢終末点」を迎えると踏んでいます。
そして、ライン川付近で北方より鋭く反撃し攻勢を破砕します。

ロシア正面には主力を集めて攻勢に出ます。
史実でもタンネンベルク他ドイツ側優勢で1917年にはロシア帝国が崩壊しました。
さすがの慧眼と言えましょう。

こうして、中立のアングロサクソン(ドイツ皇帝に英国王室は親族)を介して最初の状態での講和をめざす。

これは、戦略としても作戦としても成功確率が高く、普仏戦争で苦しんだらモルトケ作戦術の改良版、集大成と言えましょう。
日本も防衛戦略を考える上で参考になる事例です。

390 :JTAC:2019/09/04(水) 21:04:58.62 ID:gzIGzGLQ.net
ところが、日本では何故かモルトケよりもシュリーフェンの影響がでかい。
専守防衛はどこいった?

391 :名無し三等兵:2019/09/04(水) 21:18:01.82 ID:8+q+9fez.net
設定はネトウヨなのだから、異常なまでの他国への攻撃を主張した方がいいよ
そうすることでアホな日本人を騙して、専守防衛が正しいと思わせることができるぜw

392 :JTAC:2019/09/04(水) 21:19:07.86 ID:gzIGzGLQ.net
なぜ米陸軍は2017年に野戦教範『FM3-0: 作戦』を改定しなければならなかったのか
(「軍事を学ぶ」2019.9.1)

https://www.google.com/url?q=https%3A%2F%2Fwww.armyupress.army.mil%2FJournals%2FMilitary-Review%2FEnglish-Edition-Archives%2FJan-Feb-2019%2FFM-3-0%2F&sa=D&sntz=1&usg=AFQjCNGZvIOu6oyuTVU2WbC-2SWi20QG8A

○もはや米軍に明確な優位性がなくなっている。
○2017年の『作戦』を足掛かりに米軍の改革が模索されている。

「ですよねぇ」と。
各ドメイン個々の作戦では「勝てない」と感じているのです。アメリカも。
だから「マルチドメイン」オペレーションなんだが。

それから「大規模戦闘作戦(Large-Scale Combat Operation, LSCS)」に焦点を当てている。
これが某極東の同盟国(?)になると、どうしてけったいな「多次元統合」になるのだろう?
だいたい「多次元」(≠領域)て何よ?マルチディメンジョン?what?

393 :名無し三等兵:2019/09/04(水) 21:24:25.36 ID:8+q+9fez.net
ちなみにシュリーフェン用兵思想は「軍事的」に正しい
もちろん電撃戦をどう捉えるかにもよるが

結果から正しい部分まで間違っているようにするのは韓国人の歴史修正主義の特徴
米軍の用兵思想はドイツ軍や日本軍の正しい部分を取り込んでいるのが真実のはずなんだが

394 :JTAC:2019/09/04(水) 21:32:23.99 ID:gzIGzGLQ.net
2017年のFM3-0(FM復活?ADPに飲まれたのかと・・・)の戦史事例でジェネラル・ヤマシタのマレー作戦が入りました。
「レッド」サイドですが、マルチ・ドメインな文脈でものすごく褒めているような気がする。
マレー作戦こそが陸海空のマルチドメインオペレーションであると。

戦犯として制服を剥ぎ取り囚人服でマンゴーの木に吊るした手前、
これまでアメリカがジェネラル・ヤマシタの軍事的手腕を正面から称賛した事例はあまり聞いたことが。

山下大将の名誉回復の兆しですかね。いささか政治的ですが。

395 :名無し三等兵:2019/09/04(水) 21:36:03.12 ID:8+q+9fez.net
タイトルだけでも、ドイツ電撃戦に学ぶ OODAループ「超」入門
とかある

>人の心理を簡単に操作

両親に植え付けられた○国人としての嘘歴史に操られているから、割と操るのは簡単
他にも日本軍に入隊したくて殺到した朝○人とか

396 :JTAC:2019/09/04(水) 21:37:26.39 ID:gzIGzGLQ.net
>>393
>「軍事的」

は?

「戦争とは他の手段をもってする政治の継続である」

自分で言っといて何ですが。
「いる」もんですね。
そんなに「敗け」たいのかねぇ。

397 :名無し三等兵:2019/09/04(水) 23:54:21.23 ID:8+q+9fez.net
速戦速決を期するのが、シュリーフェン用兵思想な訳だな
軍事的に正しいという以外に何も言えない
(実際の計画には無理があり、そうならなかったという批判は勿論有り)

むしろこれが正しくないならクラウゼヴィッツも孫子も現代の軍隊もすべて吹き飛ぶわな
逆に「遅戦遅決」が正しいと言っている本があれば教えてもらいたいくらいだわ

戦争は賭けであるというのがクラウゼヴィッツの主張
「敗け」などは決められないし、とくに基地外がどうこう言えることでもない

クラウゼヴィッツを全く理解してなくて違和感半端ない
出すのをやめてもらいたいね

398 :名無し三等兵:2019/09/05(木) 01:36:14.02 ID:jZl/l5Vg.net
>>393
>歴史修正主義

あの手の連中のは主義とかそんな大したもんじゃなくて、ただのルサンチマンだろ

399 :Lans :2019/09/05(木) 16:37:12.67 ID:1A1CSoWu.net
>392
>各ドメイン個々の作戦では「勝てない」と感じているのです。アメリカも。
>だから「マルチドメイン」オペレーションなんだが。

理解として50点。

MDBの問題は、Battle=会戦の範囲で解決できないという点では正しいが
じゃあ、会戦を西側理解の作戦術で複数連携して解決できるかというと、そこも怪しいです。

MBDは結局、敵との戦闘で問題を解決しようとするものですが
(FMに状況がHOTになってからのモノであると明確な記述があります)
ハイブリッド戦争は、戦闘で解決できないという部分が大きいのです。

当該記事にもありますが、ロシアは混乱を助長させてきます。
すなわち西側の政治体制では介入による戦闘自体を開始できないのです。
(つまり状況のHOTを明確に認識できない)

西側の作戦術とロシア側の作戦術の認識が違うのですな。

そこでMBOは、MDBを超えて作戦次元での封じ込め(抑止)を目指すものです。
なので大規模作戦といっても、それは戦闘行動ではなく、同盟などと連携した包囲網/抑止体制を目指すものです。

400 :Lans :2019/09/05(木) 16:41:53.67 ID:1A1CSoWu.net
>394
>2017年のFM3-0(FM復活?ADPに飲まれたのかと・・・)

はあ?いまさら何を?

以前からFMよめ!FMよめとしつこく言ってきたのですが、貴官は全く読んでいなかった訳だ・・・
議論が組み合わないのも当然か・・・

401 :Lans :2019/09/05(木) 17:04:30.17 ID:1A1CSoWu.net
>西側の作戦術とロシア側の作戦術の認識

この元凶は実はモルトケ
政治と軍事を明確に分離させた張本人

結果、西側はその政軍関係をシビリアン統制と共に正しいものとして発展していきましたが…
(本来の理由は政治に横やりを入れられたくなかったからですが…)

同じモルトケを始祖としておきながら、ソ連はその政治体制の為に、政軍関係が癒着しており
赤軍は党の軍隊として多分に両者が政治的に密接な一体化をしていました。

これは従来、西側からみれば制度の未発達、弱点、非民主主義などと非難されてきたのですが…
実は、この密接化が政治戦略と軍事戦略の融合を果たし、それが作戦術として戦略次元-作戦次元-戦術次元として繋がれてた訳です。

なので西側の分断思考では、西側作戦術の外側(しかし東側作戦術の内側)であるハイブリッド戦争は当初理解の範囲外にあった訳です。
なので、ここ数年、それをようやく認識した米軍が右往左往しているわけです。

MDBやMDOだけで簡単に問題が解決できたと思うなよww
(だからMDBからMDOの変革も一気に進めず、現在はMDO1.5という暫定的なドクトリンとされています)
(つまり・・・MDBを1年後にMBOに変革すると言って、MBDじゃダメという認識ができたものの、その問題を解決できる完全なMDOを宣言した期間内に作れなかったという事です)

MDOを完成版とか、すごいモノだ!とか革新だ!とか上げ奉るのはアホの証明
そういうのは完成版が発表されてからじゃないと評価は出来ません。

402 :Lans :2019/09/05(木) 17:23:24.20 ID:1A1CSoWu.net
10年位前から、西側(米軍)では「作戦術無用論」というもの出ていました、

いわく・・・
これからの時代は小規模紛争やゲリラ戦争が主体だ!その為、戦略と戦術の緊密化が発生する。すなわちストラテジックコーポラルである。
また指揮情報システムの発達で戦略次元の司令官が直接戦術を指揮できる。すなわちマイクロマネジメントの実現である。
これらにより大規模部隊の指揮の為にある作戦術は無用だ、時代に合わない、過去のものだ。

という感じのものでした…
(一時期、ディフィンスジャーナル等でも論じられていた)

こういうのも、西側が正しく作戦術を受容できていなかったから発生したものと思っています。
東側の認識では、部隊規模ではなく作戦を管轄する司令部の戦争次元における位置を根拠としているのでそんな議論は生まれない。
(米軍も、ここ数年、ようやくそちらの方向になってきた)

やはりソ連軍事科学は西側を50年、下手すると80年近くリードしているのである。
うらー。

(※ソ連における軍事科学とは科学技術だけを指す言葉ではない!)

403 :Lans :2019/09/05(木) 18:19:54.96 ID:1A1CSoWu.net
なお、それでも一度だけソ連で作戦術が薄まった時期があります。
まあ、全部核で吹っ飛ばすいう思考に、作戦も何もないですからね・・・

60年代は地獄だぜ

(それでも作戦術を完全に不要とするような議論にはならず、相対的な低下という議論なのが、ソ連のソ連らしいところ)

404 :JTAC:2019/09/05(木) 21:26:36.17 ID:0kqM5eS1.net
>>397
>逆に「遅戦遅決」が正しいと言っている本があれば教えてもらいたい

いっぱいw
「持久戦」を放棄したら半分を失います。

405 :JTAC:2019/09/05(木) 21:41:02.59 ID:0kqM5eS1.net
>>400
>以前からFMよめ!FMよめとしつこく言ってきたのですが、貴官は全く読んでいなかった訳だ・・・

米軍自身がFM100-5→FM3-0→ADP3-0言うてます。
部外者としては「そうでっか」としか。

そこで、これです。

Field Manual 3-0
Doctrine Addressing Today’s Fight

https://www.armyupress.army.mil/Journals/Military-Review/English-Edition-Archives/Jan-Feb-2019/FM-3-0/

英語圏の人でもFMの復権は2019年になっても真新しい話題です。
「野外教令」がADPをバリバリと破っていく様は「教令」派としては痛快です。

406 :JTAC:2019/09/05(木) 21:51:31.58 ID:0kqM5eS1.net
>>399
>西側の作戦術とロシア側の作戦術の認識が違うのですな。

大きく戦略的に見れば愚策ですよ。
こうしてロシア自身、グローバルマーケットからハブられ滅ぼされようとしてます。
単純に戦略的にロシアが失策したとも言える。

同盟にも「アライアンス」(価値観の共有)と「コアリージョン」(アドホックな政策協調)があります。
日本もこの差は峻別すべき。

アメリカは一時期、ロシアもアライアンスに加わると誤解してた。
ハイブリッド戦はその誤解を打ち砕いた。
その代わりプーチンも北斗七星の横の小さな星が見えてるはずです。

407 :JTAC:2019/09/05(木) 22:03:58.57 ID:0kqM5eS1.net
>>401
>この元凶は実はモルトケ
政治と軍事を明確に分離させた張本人

これは「文脈」を振り替えればモルトケにも十分な同情の余地がある。
ビスマルクが普奥戦争のときモルトケの頭越しに勝手に西部戦線の部隊動かしたので。
そりゃ切れる。

「逆に考えるんだw 憲法なんて無視しても良いんだよw」
「逆に考えるだw 議会なんて無視しても良いんだよw 貴族員と政府で2対1、多数決可決じゃん」
・・の世界でして。
ナイーブな時代ではありませぬ。

408 :JTAC:2019/09/05(木) 22:08:39.83 ID:0kqM5eS1.net
>>402
>その為、戦略と戦術の緊密化が発生する。すなわちストラテジックコーポラルである。

古い記憶ですが、貴官それをマンセーしてたような?

409 :名無し三等兵:2019/09/05(木) 22:17:01.42 ID:5P4/ZShw.net
>>404
無いよ
現に書名が挙がってない
池沼ここに極まれりってとこだなw

410 :JTAC:2019/09/05(木) 22:18:13.45 ID:0kqM5eS1.net
>>403
>全部核で吹っ飛ばすいう思考に、作戦も何もないですからね

60年代のRMAで「作戦術が衰退した」というのはグランツも言ってるところですが。
(他にも滅んだ時期がある。ザイオン滅ぼすのはこれが初めてではない。k)
ソ連はソ連なりに核兵器を真面目に運用してパリまで届かせようとした。

411 :JTAC:2019/09/05(木) 22:18:14.07 ID:0kqM5eS1.net
>>403
>全部核で吹っ飛ばすいう思考に、作戦も何もないですからね

60年代のRMAで「作戦術が衰退した」というのはグランツも言ってるところですが。
(他にも滅んだ時期がある。ザイオン滅ぼすのはこれが初めてではない。k)
ソ連はソ連なりに核兵器を真面目に運用してパリまで届かせようとした。

412 :JTAC:2019/09/05(木) 22:26:40.33 ID:0kqM5eS1.net
>>409
トレス・ヴェドラス線でググってはどうか?

413 :名無し三等兵:2019/09/05(木) 22:33:10.82 ID:IRT8J1tr.net
>>395
> 両親に植え付けられた○国人としての嘘歴史に操られている

本人たちも薄々というか、ほとんどそれが嘘だと知っているんじゃないの。
しかし儒教の事大主義に塗れて爺親に植え付けられた嘘に反抗できず、信じてもいない嘘を必死で関係無い日本人相手に口角泡を飛ばしながら泣き叫んでる。
結果、持病の火病はますますひどく。

ある意味負のOODAループの傑出した使い手かもしれん。

414 :JTAC:2019/09/05(木) 22:39:11.06 ID:0kqM5eS1.net
「ソ連軍人はいかに作戦術の概念を作り上げ、それを発展させてきたのか(軍事を学ぶ)」

「(中略) 作戦術の研究においてソ連の軍人が画期的な成果を上げましたが、その末路は悲惨としか言いようがありません。
1937年、スターリンが大規模な粛清に乗り出し、次々と軍人を反革命罪の容疑をかけて処刑したためです。

1937年にトゥハチェフスキーが、1938年にはスヴェーチンが処刑され、ヴァルフォロミフは刑務所で獄死しました。

イザーソンは辛うじて死を免れましたが、1941年に逮捕されてから名誉回復されるまでの14年の歳月を労働収容所で過ごさなければなりませんでした。

このような政治的事情があったため、ソ連軍の内部で彼らの理論的研究を評価することは非常に難しい状況が続きました。
そのため、作戦術の研究で成果を上げた彼らの名前も長らく忘れ去られます。

しかし、1980年代以降に彼らの貢献の大きさが見直されるようになり、また米軍でも研究が進んだことで再評価が進み、現在に至っています。
もちろん、作戦術の妥当性に疑問を投げかける声もあります。作戦術はかなり大規模な軍隊が広域的、継続的に運用される状況を想定しているため、
例えば日本のような国のドクトリンとして直ちに取り入れることができるものではないでしょう。
しかし、今後の自衛隊が陸海空の統合運用を推し進めようとするのであれば、作戦術の研究には参考になる要素があるのではないでしょうか。」

悲しい話です。
涙無しには読めません。

415 :名無し三等兵:2019/09/06(金) 00:14:58.72 ID:p3+SEtaG.net
>>395
>薄々というか、ほとんどそれが嘘だと知っている

そのようなのは彼の国の者としては失敗作ですよ

明に謁見を許された朝鮮の朝貢使節は属国として受け入れられたことに感激して、三跪九叩頭しながら喜びの涙を流したと伝わります

これまで通り嘘など微塵も考えずに唯々諾々として親(皇帝)のファンタジーを喜びの涙と脱糞を流しながら受け入れるのが幸せでしょう
それが真の古里庵なのだと思いますね

416 :名無し三等兵:2019/09/06(金) 00:17:17.83 ID:p3+SEtaG.net
>>413にです
安価ミスw 

417 :名無し三等兵:2019/09/06(金) 15:21:28.98 ID:BFuUurNg.net
ISO9000シリーズ、7つの習慣、アメーバ経営と似たようなもんだろう
自衛隊の中の人も大変だな

っと荒っぽい解釈

418 :Lans :2019/09/06(金) 15:43:32.73 ID:EfkafNWY.net
>407
>これは「文脈」を振り替えればモルトケにも十分な同情の余地がある。

いんや
ここはあえて厳しく論じますが…

なんだかんだ言いつつもモルトケ本人はビスマルクと緊密に折衝し、政治と軍事を繋げています。
つまり本人はその重要性を理解して実行しているのです。

しかしそれを後世に伝えなかった。

参謀本部制度を明確化し、組織化しましたが、そこに当該要件をくわえなかったばかりか、わざわざ外すような真似をしたわけです。
各国はそれをそのまま取り入れて発展させました。
(もちろんプロイセン・ドイツはそのまま正統的に継承)

その結果がシェリーフェンな訳です。
(政治の軽視というは半ば無視する方向にまで・・・これは日本軍も同様です、いや政治にどうどうと口だし主導するという逆転現象まで行ってるので悪化してますね)

ソ連は、偶然、革命により軍部が解散、再構成された時に党の軍隊となった過程で、政治協調の重要性を導入
(導入というか、融合というか・・・)
再構築された参謀本部は非常に政治色の強いものになり、幸運(?)にもモルトケが継承しなかった属人的部分を組み込めたのだと思うのです。

419 :名無し三等兵:2019/09/06(金) 17:49:46.15 ID:IxOypVhs.net
シュリーフェンが政治に口だして主導(政治の軽視)をしたわけではないので、その批判は当たらないと思う。

片岡氏の言う批判は速戦速決(シュリーフェンの用兵思想)が間違っているということではない。
シュリーフェンの用兵思想から、「会戦のみで戦争の勝敗が決まると受け取ってしまった」ことへの批判。
戦闘以外は考えないことを「戦略の矮小化」と言っている。

そしてそのように捉えるのではなく戦闘以外の重要性(すなわち「機略」の必要性、だからこそ氏はこの本で本来の機動の意味を論じる)を指摘している。
それを正しく読んで理解した弟子は戦闘よりも広い意味を意識させるために機動とは違う訳語が必要だと感じた。
そして新たな訳語を提出した。

こういう流れだったはずだが。

原則変化クンといい、実はまともに本を読める奴はこのスレに居ないんじゃないか・・・・

420 :JTAC:2019/09/06(金) 21:50:06.34 ID:OgmvX/Df.net
>>418
モルトケは、一般論としては「参謀本部」制度である必然性は無い、と言っています。

ホーエンツォレルン家の王家があって、未成熟な議会があって、ドイツ統一という命題があっての「参謀本部」という暫定的な一案です。
例えば、イギリスのように議会政治がしっかりしている国なら「国王を輔弼する」体裁も不要と。

421 :JTAC:2019/09/06(金) 22:09:41.47 ID:OgmvX/Df.net
>>419
片岡兵学のポリシーは「勝つことよりも負けない戦い」ですよ。
元々のクラウゼヴィッツが「軍事行動の停止」状態に言及してる。
泣こうが喚こうが「戦争の性質」として「持久戦」の局面は訪れる。
それを無理矢理「片付け」ようとすれば「自分の国を片付けてしまう」。

>政治に口だして主導(政治の軽視)をしたわけではない

逆に皇帝に媚びへつらって、実行の可能性もない馬鹿げた戦略を看過した「ビザンチン人」と手厳しく非難してますが。

「戦略的必要性」と「戦術的可能性」のバランスとるのが「作戦」です。
「必要なことは実行可能だ」てなシュリーフェンスタイルは作戦術に全く適合しません。
滅亡の歌を合唱するのみ。
「うん」

422 :JTAC:2019/09/06(金) 22:10:55.83 ID:OgmvX/Df.net
(続)
「運用の妙」に溺れて国を滅ぼすのはもう止めましょう。

423 :JTAC:2019/09/06(金) 22:21:26.11 ID:OgmvX/Df.net
昭和初期の「統帥綱領」の「運用の妙」は、支那事変の長期化とともに破綻していきます。
初戦での敵への心理的衝撃で戦争を決めるシュリーフェン的な思想は破綻した。

ところが、今度は自国の兵士・国民の心理を縛る「統帥の妙」という恐るべき思想が台頭した。
そして敵の心理をへし折るまで戦わせるという。
これも片岡氏が指摘しています。
プロトタイプは荒木陸軍大学校長と秩父宮との講義録に見えますが、究極的には東条含め陸軍首脳部全体に影響をおよぼしていると。

424 :JTAC:2019/09/06(金) 22:35:44.99 ID:OgmvX/Df.net
秩父宮は、昭和天皇が皇太子(平成上皇)を授かるまでは皇位継承一位。可能性としては即位する可能性もあった。

教義としての「統帥の妙」。
「統帥権」問題が絡んだ226事件。
(秩父宮は反乱連隊OB青年将校と知己)
このへんの研究でも片岡兵学は鋭いです。

歴史学の主流ではなかなか言及しませんがね。

425 :JTAC:2019/09/06(金) 22:45:51.67 ID:OgmvX/Df.net
モルトケの「高級指揮官に与える教令」は徹底したプラグマチズムです。
元々は普仏戦争前に南ドイツの同盟諸侯と教令のすり合わせのために起こしました。
あれは「戦いの原則」だと誤解する奴はいないでしょう。
そこがいい。

モルトケの「高級指揮官に与える教令」がドイツの「軍隊指揮」になり、各国の教義にパクられていきますが、
その過程で何故か「戦いの原則」が挿入されてしまうという。
モルトケもびっくりでしょう。

426 :名無し三等兵:2019/09/06(金) 23:08:40.63 ID:VTpCMXw2.net
個人的な病気(ウリファン)を自分の内に留めるのは自由だし、問題無かろうよ。
問題はこの手の汚い病気が戦略面に流れて、戦略そのものがダメにされること。

427 :名無し三等兵:2019/09/06(金) 23:10:33.70 ID:VTpCMXw2.net
やはり障害年金などの外国籍を段階停止により止めることでジワジワ圧力をかけるのが最善の戦略じゃないかと。
憲法上問題も無いわけだし。
議員が戦争で取り戻すしかないとか言ってるが、いきなり過ぎる。
もっとアメリカの戦略に学ぶべき。
戦略ってのはここで語りたがる壮大なものというより、もっと手近なとこにある気がする。

428 :名無し三等兵:2019/09/06(金) 23:30:31.77 ID:WIVhgaiS.net
>皇帝に媚びへつらって

皇帝に従わないということは、政治に従わないのだから軍部の暴走ということになる。
つまりその批判は論外だな。

>「戦争の性質」として「持久戦」

持久戦とは作戦であって、戦争の性質というのは的外れも甚だしい。
気狂いが片岡先生を読めばこうなるという見本を提供してるだけ。
先生の信頼も下がるので関わらないでもらいたい。

>無理矢理「片付け」よう

戦争とは何かとクラウゼヴィッツの戦争論は教えているが、読めないからねぇ。

429 :名無し三等兵:2019/09/07(土) 00:08:22.93 ID:4ZsWxs9N.net
予想されている通りの国籍なら、本質は戦略にあるのではなく、親に媚びへつらう己自身の臆病さだろw
嘘つきババアや親に媚びへつらって、真実の欠片もない馬鹿げたファンタジーを今看過してる「○○人」と手厳しく非難したい
ね、俺は

しかしいつになったらスレ民に君の国籍の真実を話してくれるんだい(・∀・)ニヤニヤ

430 :名無し三等兵:2019/09/07(土) 01:32:40.79 ID:rMIOavMy.net
>アメリカの戦略に学ぶべき。

割とアメリカの評価高いね
てっきり専守防衛マンセーの低脳かと思ってた

431 :名無し三等兵:2019/09/07(土) 01:36:42.76 ID:rMIOavMy.net
>>429
>手厳しく非難したい

しかし今更変えても無理じゃね?
いよいよヤバくなったら日本マンセーに宗旨変えすればいいと思ってたら、今の有様
たぶんもう国籍だけで拒絶されるところに来たんだと思う

もともとは国籍での差別なんてほぼ無かった所で、差別ダーの一点突破で利権貪ってきた同胞たちに加担した
自業自得

進むも地獄引くも地獄
守るも攻めるも黒鉄の〜♪

最後まで振り切って逝こうぜと個人的には応援したい

432 :名無し三等兵:2019/09/07(土) 08:44:19.04 ID:vexbyUmi.net
【速報】韓国軍、日本と戦うためクローン部隊を設立
https://swallow.5ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1567811956/l50

433 :名無し三等兵:2019/09/07(土) 22:58:09.11 ID:AMoIEfGI.net
>>428
>皇帝に従わないということは、政治に従わないのだから軍部の暴走

現代ドイツ軍の服務の基礎中の基礎は「政治を盲信するな」ですよ。
次の時代に、皇帝に服従する性質をナチスに利用されヒトラーに服従の宣誓までした反省です。

政治への服従を言い分けに「常識」まで捨て去るのは論外です。

434 :JTAC:2019/09/07(土) 23:08:00.68 ID:AMoIEfGI.net
>>428
>持久戦とは作戦であって、戦争の性質というのは的外れも甚だしい。

好きでやってるわけでなく、やむを得ず持久戦を戦ってるケースも多数。
起きるべくして起きます。

クラウゼヴィッツの時代はスペイン戦争ありのモスクワ遠征ありの多数の事例により戦争論も影響を受けています。

435 :JTAC:2019/09/07(土) 23:21:27.50 ID:AMoIEfGI.net
シュリーフェンプランは、本来パリの西側を通る予定だった第1軍が、
兵站不足と兵士の疲労によりマルヌの会戦以前にパリ防衛軍の包囲を諦め南下した。
その結果、フランス軍主力とパリ防衛軍の間のU字の中に自分から頭突っ込むことになった。
完全に兵站と兵士の疲労を度外視した自滅です。

最近の兵学でシュリーフェンプランを弁護する輩はほぼいません。

436 :JTAC:2019/09/07(土) 23:35:46.22 ID:AMoIEfGI.net
モルトケの時代。そもそも政治がややこしいんです。

右から左まで多士済々の議会が一応ありますが、これが内閣の軍事予算を片っ端から否決し、あまつさえプロイセン国王の廃立にまで挑戦してきます。

この時、首相兼外相に国王に任命されたビスマルクは「議会と政府と貴族院が割れた場合の憲法規定は無い。よって多数決で決めよう。
二(政府・貴族員)対一(民衆議会)で軍事予算可決ねw」
その走りが例の「鉄血演説」です。

モルトケがちょおっと政治と距離を起きたがったのは、この時代の事情としては有りです。

437 :JTAC:2019/09/07(土) 23:41:18.18 ID:AMoIEfGI.net
日本の統帥権問題も、実は政治の方もかなややこしいんです。
社会主義者に浸透されるは、在郷軍人会動向は怪しいは。
「統帥の妙」もそんな危機感による兵学思想の歪みでもあります。

438 :JTAC:2019/09/07(土) 23:51:22.62 ID:AMoIEfGI.net
ビスマルクのプロイセン国王への口説き文句がすごい。

「議会問題で陛下を見捨てるくらいなら、ホーエンツォレルン家の家臣として討ち死にを選びまする!」

こうきました。

モルトケ 「自分、半分デンマーク人す。」
グナイゼナウ 「あたしゃオーストリア人。」
シャルンホルスト「わっちはハノーバー。」
クラウゼヴィッツ「・・・・」

439 :JTAC:2019/09/08(日) 00:09:17.28 ID:96z5RDFu.net
もう一つ。参謀本部になり損ねた組織。
マントイフェルの軍務内局。
こっちは政治ベッタリです。
ところが、この派閥で肝心の作戦指導ではとことん無能でデンマークとの戦争を「持久戦」にしていただきました。

440 :JTAC:2019/09/08(日) 19:12:34.02 ID:FwFfsUqm.net
ドイツ史を巻き戻すと、かなりの部分が鉄血から始まっています。

「現在の問題(暗にドイツ統一問題)は演説や多数決によってではなく、鉄と血によってのみ解決されるであろう!」

鉄血が全世界に喧嘩を売ってしまいました。

441 :JTAC:2019/09/08(日) 19:20:29.32 ID:FwFfsUqm.net
ただし、ドイツ関税同盟の歴史が示すように民衆レベルではプロイセンを中心とする小ドイツ主義によるドイツ統一は機が熟していたとも言えます。

しかしながら、既得権益者の領邦国家から見れば当然反対で、実際、普奥戦争ではほぼ全ての領邦がオーストリア側に立って参戦しました

ビスマルクの外交努力で取り合えずフランスとロシアは中立。イタリアはプロイセン側で参戦。
それでも、兵力はオーストリア側同盟がプロイセンの二倍優勢です。

442 :JTAC:2019/09/08(日) 19:29:35.84 ID:FwFfsUqm.net
対オーストリア戦のモルトケの当初の作戦計画は、

1 東西に分裂しているプロイセン領の連携回復
2 併せて西部戦線の領邦国家の軍事力殲滅
3 この間に発動されるオーストリアのベルリン又シュレジエンに対する攻勢を阻止

西では攻勢に出ますが、東では防勢作戦による持久戦。

戦略的な必要性と戦術的な可能性を考察した「可能性の術」
それがモルトケの作戦術です。

443 :JTAC:2019/09/08(日) 20:06:17.11 ID:FwFfsUqm.net
普奥戦争は、参戦国他外交条件が目まぐるしく代わり、しかも開戦時期も国王の意志で次々と遅延してしていきます。
この間、モルトケ率いる参謀本部はウォーゲームによる分析を次々更新し、政治的要求に答えつつ実効性ある作戦計画を追求しました。

その結果、シュレジエンとベルリンを直接防衛するよりも、オーストリア軍主力がベーメン終結中に鉄道路線数を活かして3方向から分進合撃すれば、
逆に局地的に二倍の優勢を確保できることがウォーゲームの結果から判明した。
まさに「可能性の術」です。

444 :名無し三等兵:2019/09/08(日) 20:11:10.76 ID:FvxOhxhz.net
好きでやってるわけでなく、やむを得ず持久戦を取るのが多数なわけだから、
最初から取ろうとか言ってたバカコテ氏ねよってことじゃねーのw

445 :JTAC:2019/09/08(日) 20:13:26.58 ID:FwFfsUqm.net
翻って、シュリーフェンは「可能性」以前にそもそも「包囲殲滅戦」ありきなんです。
口癖は「必要なことは可能だ。」
傲岸不遜なものです。

MI作戦前のウォーゲームで自軍空母の被弾数を改竄した山本連合艦隊司令部と同じ臭いがする。
cult of offenseな軍人はほんとに国を滅ぼす。迷惑な存在です。

ウォーゲームに対して厳粛な尊厳を認めないのもミリタリープロフェッショナルとしてどうかと思います。
いったい何のプロですか。はったりのプロですか。

446 :名無し三等兵:2019/09/08(日) 20:15:21.38 ID:FvxOhxhz.net
>>433
>政治への服従を言い分けに「常識」まで捨て去るのは論外です。

その通り

竹島のために自軍を使うことや、
国内の国民皆兵である某国籍の強制送還、及びそのための圧力
専守防衛という「防衛すらできない軍事戦略」を捨て去ること

このような軍事常識に従うべきだな

嘘と間違いしか言わない中で、初めて同意できるレスだわ

それはともかくコテはあからさまに>>427とか>>429に触れないから、逆にわかりやすいと思うんだ

447 :Lans :2019/09/08(日) 22:34:37.38 ID:AVDGdPua.net
>419
あいかわらず日本語読めてないですね。
議論の方法も事実(教範の記載)より正義(原則理想的解釈)ばかりですし。
どっかの国と同じディベート方法。

>シュリーフェンが政治に口だして主導(政治の軽視)をしたわけではないので、その批判は当たらないと思う。

私が>418で書いたのは
シェリーフェンは政治の軽視と無視であり
日本軍が政治への介入です。

448 :名無し三等兵:2019/09/09(月) 12:15:18.31 ID:fEmgcPuX.net
シュリーフェンは政治の軽視と無視をしてないよ、ということ。
どっちもオカシイから、つい一緒にして否定しまってた。
シェリーフェン氏に関しては知らないが。

それと君の議論と言っていることや、していることは議論じゃないよ。
おそらく自分の指摘された間違いを訂正しないというだけ。
今の所、部分的にも訂正している形跡が無い。
それどころか、あとで独自理論を急造して、なんとか辻褄を合わせて逃げようとしているように見える。
教範には記載されてない。

議論の勝ち負けで言うなら、少なくとも原則の話に関してはもう君は何度も負けている。
その間違いを訂正しないから、間違いがさらに広がってる。

というのが事実です。

449 :名無し三等兵:2019/09/09(月) 14:38:19.71 ID:iiR7RnLh.net
どっかの国が、あの国のあの法則で有名な国のことなら、事実も正義も無いわ
国でもないし、最初からディベートなんてできない
全くダメダメだわ

450 :Lans :2019/09/09(月) 19:03:39.02 ID:40QewLBT.net
>教範には記載されてない。

これは英軍の教範ですが、当たり前ですが米軍の「戦いの原則」とは違います。

https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/605298/Army_Field_Manual__AFM__A5_Master_ADP_Interactive_Gov_Web.pdf

貴官の理論だと、時代が変わろうと、国が変わろうと原則は変わらないはずですが・・・
現に違っている訳です。

さらに旧ソ連≒ロシアはまた別の原則を掲げています。
フランスも、イスラエルも。

それらは米軍でもAppendixなどで他国の「戦いの原則」として紹介していました。
(最近はなくしてしまったのが残念)

全く同じ「戦いの原則」を使っているのは、米軍と日本、そして確か台湾が米式を導入してたはず。
(韓国はどうなんだろう?おでん文字は読む気もしないので手を出す気にもなれない)

いくら理想を言い続けようとも、現実の貴官の主張と違うものが実際に存在しているのです。
(あの国がいくら自分達の正義を言い続けようと65年協定があるのと同じように)

ちなみに今の英語Wikiは見やすくまとまってますね。
https://en.wikipedia.org/wiki/Principles_of_war#National_principles_of_war


Wikiは信頼性に欠けますが、ここから各国のソースに行っても良いでしょうし

451 :名無し三等兵:2019/09/09(月) 21:42:12.88 ID:x+Ncesla.net
何か勘違いをしてますが、
あなたが言ってる現実とは「違う原則もあるよね」ということですよ。

では聞きますが、その違う原則は他国に当てはまらないのですか?
上ではあなたは当てはまらないと言ってますから、答えは出てるわけです。

こんなことあるわけないでしょう。
一体何から原則というのが存在しているというのですか。

全く同じ「戦いの原則」でないといけないというのなら、
共通の原則も一切ないことを言わないといけませんよね。

というより、これ何回言えばわかるんだろう。
こいつの方があの国のヤツらみたいだわ。

452 :名無し三等兵:2019/09/10(火) 18:48:55.13 ID:3hOAoN4r.net
>教範には記載されてない。

教範に記載されるということは、各国の原則を並べることではありません。
教範に記載されている「原則は変化するという説明」のことです。
ドクトリンによって原則は変わる、原則とは自国の有利な点だ、基本的に原則とは他国に適用できない、という説明です。

私の言う原則が不変とは、野外令、FM、上の英国の教範に書いてある戦いの原則の説明と同じ意味で使っています。
厳密には、原則が不変という説明だけでは、絶対的なものであるという意味に取られる危険がありますが、私はそれは否定します。
私は教範の原則の説明を基本的に肯定しており、原則は不変と単純化して言います。

では、これらの教範が「原則は変化すると説明しているか」というと、決してそんなことは説明していないでしょう。
変化すると説明されているのは状況です。
これらの教範には原則は変化するとは記載されていません。

あなたの原則は変化するという説明はどこの教範に書いてあるのですか?

453 :JTAC:2019/09/10(火) 19:08:03.85 ID:WXbbBHlq.net
教範に書いてある「戦いの原則」の不変性の論拠を教範に求める。
循環論法でしょう。

454 :JTAC:2019/09/10(火) 19:21:16.80 ID:WXbbBHlq.net
前スレでも散々やったような気がするが、科学的な「法則」とするなら各国の「戦いの原則」の差異は説明できません。
社会科学と言えども国によって法則が変わるなんてことはない。
(経済学・心理学・社会学・政治学etc.)

仮説が並立して論争が続くことはある。
自然科学みたいに実験で確かめるわけにはいかんしね。
それにしても、基本的には黒白ついて収束する性質をもっています。

455 :名無し三等兵:2019/09/10(火) 19:33:42.71 ID:WXbbBHlq.net
では「戦いの原則」を規範(rule)とするなら当然「不変」ではない。

不変では無いなら、当然、変化のトリガーになる「前提」がm

456 :JTAC:2019/09/10(火) 19:40:11.91 ID:WXbbBHlq.net
(続)
前提が明らかであるべきだが、明らかではない。
よって、最早「有害」と断じるしかない。
少なくとも「現行」の「戦いの原則」は有害です。ほんと。

一方で、大衆軍を動員する上で、どうしても短いフレーズ形式の詠唱魔法が必要なら
別に「現行の有害な戦いの原則」の欠点を克服した新たな何かを「開発」する必要があります。

457 :JTAC:2019/09/10(火) 19:45:42.13 ID:WXbbBHlq.net
「兵学(science of war)」と「兵術(art of war)」を区分して考えるべきなんだよな。
内容は一部重なるがレゾンデールは別物です。

458 :名無し三等兵:2019/09/10(火) 19:53:55.54 ID:Gg9O3yAK.net
あの国のヤツらだとディスりつつ、マジ議論してたら、マジもんのチョソ登場
解散

459 :JTAC:2019/09/10(火) 20:34:24.95 ID:WXbbBHlq.net
science of warに値する「戦争の性質」の中で最も強い議論、

「戦争とは他の手段をもってする政治の継続である」

これでさえ、何度も何度も噛みつかれては壮絶な議論の末生き残ってきたのですがね。
海軍に空軍に核に情報に。

「戦いの原則」を無邪気に信じる手合いはあまりに常識が欠乏してる。

460 :名無し三等兵:2019/09/10(火) 20:58:23.32 ID:kydPIMe2.net
朝鮮思考だと戦いの原則は100年足らずで信頼が足りないのであり、
クラウゼヴィッツだと200年足らずで信頼できるらしい

ウンコ脳に触れられて可哀想なことに、どちらも臭い匂いがする
消臭剤を大量にかけないと

461 :JTAC:2019/09/10(火) 21:12:12.82 ID:WXbbBHlq.net
戦争の上位概念として「政治」を認めた途端に「戦争の階層構造」が必然のものになるわけですが。

「戦術の本質 戦いには不変の原則がある!」てのは酷いフレーズですね。
「作戦次元で包囲殲滅されたい!」「戦略次元で孤立して袋だたきにされたい!」としか聞こえない。
自殺願望の発露か?
これ読んで単純に思い込む輩がいたらそれこそ不幸ですね。

「戦術」は戦闘力の使用の部分ですが、戦闘力自体を上位階層に規定されてしまう、
また無形戦闘力の要素も大きくこれほど「不変の原則」から程遠い階層も無い。

無形戦闘力の基本の基本、部下の服務指導とかしたことなかったのだろうか?
それほど「不変の原則」が適応できましたか?
弾先には全てが現れます。
(これは「不変の原則」ですかな。)

462 :JTAC:2019/09/11(水) 05:05:40.87 ID:/LG0OOLp.net
ボルトン解任

https://article.auone.jp/detail/1/4/8/162_8_r_20190911_1568132692045523

支持者向けにはボルトンの強行姿勢と同盟強化は受けないんでしょうな。

だが、これは議会のトランプ弾劾の動きに繋がると予想。
トランプを下ろしてペンスで大統領選挙に臨もうとするんじゃないか?
もう超党派の強大なブロックができてしまってるので。

463 :JTAC:2019/09/11(水) 05:17:00.84 ID:/LG0OOLp.net
>>460
>戦いの原則は100年足らずで信頼が足りないのであり、
クラウゼヴィッツだと200年足らずで信頼できるらしい

Yes.
それが「クラウゼヴィッツ・ルネサンス」です。
今日的には気恥ずかしくなるほど鉄板中の鉄板兵学思想ですが。

「戦いの原則」は、フラーが閃いて数年で纏めましたが10年で一度消滅しました。
その後もついたり消えたりで累積30年くらいですかね。
「不変の原則」で「昔からある」というのは錯覚です。

464 :JTAC:2019/09/11(水) 05:27:42.69 ID:/LG0OOLp.net
「戦いの原則」を研究するにしても、何でジョミニでなくてフラーなんだろう?
今日的には時代遅れですが、ショミニの「原則」は七年戦争やナポレオン戦争の出展を推測できるし、まだ研究しがいもある。

フラーのは「馬鹿に機械的に暗唱させるには向いて」いますが、それだけでしょう。

465 :名無し三等兵:2019/09/11(水) 07:27:55.19 ID:szrs8+HY.net
精神科通いが言ってることはクラウゼヴィッツではなくて、
コイツの個人的な病的見解。

そもそもフラーの原則もかなりがクラウゼヴィッツの原則
コイツは指摘されたように、戦争論なんて読んでないのさw

466 :Lans :2019/09/11(水) 10:29:44.56 ID:PzBILpz0.net
>451
ん?なんか話が違ってきてませんか?
もともとの発端は

Lans:原則は国ごとに違うし、時代でも違う。
貴官:原則は国が変わろうと、時代が変わろうと、変わらない。

467 :Lans :2019/09/11(水) 10:57:22.74 ID:PzBILpz0.net
>451
>全く同じ「戦いの原則」でないといけないというのなら、
>共通の原則も一切ないことを言わないといけませんよね。

いみふ

なぜ国ごとに違うという事が、共通の原則が一切ないという事を意味するのですか??

ちなみに、同根である日本とアメリカも
アメリカはADPで現在9+3原則、日本は9原則のままなので、あえて厳密にいうならば違ってきています。

>では聞きますが、その違う原則は他国に当てはまらないのですか?

その国の装備体系や軍備全体にも影響してますので
例えば自衛隊が旧ソ連式の原則を導入しても実施不能な部分が発生します。
縦深攻撃の原則なんて無理無理。

当然、当てはまる部分もあれば、当てはまらない部分もある。
これは各国が自国の特性に合わせて取捨選択してきたからです。

場合によっては同じ部分を選択する場合もありますし、違う部分を選択する場合もあります。
完全に同じものを選んだとしても、それは選択の結果です。

※陸自が今後の日本の用兵について米式か旧軍式かで校長室で待機してた学校長と統幕長で口論となり幹部学校の卒業式の式次第が遅延したというのは有名な話。
 このような議論の結果、陸自は米軍式を選択することが決まり、そこから例の9原則も導入され今日にいたります。
 ここで旧軍を選択した場合、9原則が今の形になったかは正直怪しい。

468 :名無し三等兵:2019/09/11(水) 11:25:55.45 ID:+EGwQR74.net
あのですね、あなたが「原則は変化する=各国の原則は違う」と言っているのですよ。
そしてこちら側に「原則は不変=各国の原則は同じ=全ての国が全く同じ「戦いの原則」を使っている」
という意見を勝手に押し付けているんですよね。
全部の原則が同じで無いなら、原則は変化するんだーって言ってるわけでしょ。

ついでに言えば、元々はドクトリンによって原則は変わると言ったんですよ。
ボケ老人か何かですか。

どうせ議論する気無いのはわかってますから、早く教範を引用してくださいよ。

つか全く原則も、ドクトリンも、装備体系や軍備全体との関係もわかってない。
この無能にどう説明すればいいんだ。

469 :Lans :2019/09/12(木) 12:30:09.49 ID:y/XtA2NC.net
多分、下記が貴官が明確に原則を規定した例ですが

------------------
正しくは「原則は時代変化や技術変化、その軍の方針といった用兵の特性により変化はしない」です。
これが文字通り「原則」です。
(変わることがあるというのは原則では例外)
-------------------

ですがオーストラリア陸軍などでは、ここまで言い切っています。

Land Warfare Doctrine 1
https://www.army.gov.au/sites/g/files/net1846/f/lwd-1_b5_190914.pdf

The principles are not laws such as the laws of natural science, where the observance of certain conditions produces a predictable result.
原則は、特定の条件を遵守すると予測可能な結果が得られる自然科学の法則などの法則ではありません。
(この後、ただし違反には明確なペナルティを\伴うと注意していますが)

そして下記
The principles of war are simply a series of factors that successful commanders have found necessary to consider in the past.
戦争の原則は、成功した指揮官が過去に検討する必要があると判断した一連の要因にすぎません。

470 :Lans :2019/09/12(木) 12:30:29.91 ID:y/XtA2NC.net
そして貴官は下記のようにも言っていました。
-------------------
>現実は各国とも違う原則を持っています。
現実は各国とも似た原則を持っていますという方が正しいでしょうね。
-------------------

しかしながらJFSC PUB 1 Appendix D Principles of Warで言及されているように
Students who have reviewed and researched warfare over the years still have not reached consensus on a single list of principles of war

研究者は長年研究してきたがと統一された戦争の原則についてのコンセンサスに到達していない。

※この後に、各国の原則対比表が掲載

似てる部分もあれば、違う部分も多いのです。
例えば世界を二分した半分。ソ連側の原則と米国の原則は半分近く違います。
土台として選択する戦例から違うので当然なのですが、その選択の違いは各国軍の方針や時代変化が影響しているのです。

471 :Lans :2019/09/12(木) 12:58:15.02 ID:y/XtA2NC.net
貴官の見解は、あくまでも【現在の米軍】のものです。

おなじ米軍も過去は多様性を認めていたのですが・・・
ここ10年位でまた過去に戻ったというか原則重視に回帰してしまっています。

その反面、一部では革新的と言われるオーストラリア軍とかは上記のように極端な軽視に走ってますし、
英国、NATOなどは10年位前の米軍くらいの重視/軽視ですかね。

なお、ソ連/ロシアは基本変わっていないと伝え聞きます。
(つまり、今でも米軍の原則と半分くらい違うということ)

472 :名無し三等兵:2019/09/12(木) 14:06:15.94 ID:FfxpTVN5.net
>>469のオーストラリア軍の教範の説明のどこに「原則は変化する」
など書かれているのか。
そのオーストラリア軍の教範は英軍のとも、米軍のとも特に説明に違いは無いです。
米軍でも、英軍でも読んで見るがいいよ。
あんたは文章が読めないのかね?

>原則は半分近く違います。

これは理由にならないと言っているのです。
少なくとも半分以上でなければ、各国の原則は違うなどとは言えません。
あなたは不変と変化という点で議論っぽいことをしているわけですから。

いいですか、まずあなたが言っていることを思い出しましょう。

>各国が「自国の」政治/歴史/地理などの特性を考慮した上で採用
>自国にとって都合のいい、優先すべき原則を選択する
>原則はドクトリンによって変化する。

あなたが引用すべきはこのような部分です。
残念ですが、もう一度探し直しましょう。

473 :名無し三等兵:2019/09/12(木) 14:13:06.65 ID:FfxpTVN5.net
>時代が変わろうと、国が変わろうと原則は変わらない

これを言う本職が他国の軍の原則を知らないと思っているんですか?
当然に各国の軍隊は戦いの原則に違う原則があるのを知ってて言ってますよね(>>320)。

それに対してあなたは字面通りに受けて、各国の原則は違うなどと言っている。
ハイ論破だと。

自分でマヌケだとは思わないのですか?

474 :Lans :2019/09/12(木) 16:40:55.46 ID:y/XtA2NC.net
一番わかりやすい例

AJP-01(D) ALLIED JOINT DOCTRINE
https://www.fit4russland.com/images/NATO-Kriegsplan_Allied_joint_doctrine_2010.pdf

名前の通りドクトリン文書ですが

Principles of Warfare. NATO recognises a set of principles that underpin war and warfare.
These are similar, but not identical to those of the UK.
NATO principles include, for example, initiative, simplicity and multinationality, but do not include offensive action.
Additionally, NATO considers some additional aspects, which are primarily relevant during non-warfighting activities, such as peace support.
These include: impartiality; consent; restraint; perseverance; credibility; mutual respect; transparency; and freedom of movement.

似ているが違うモノ(同一ではない)と明記し

These are similar, but not identical to those of the UK.

その違いは、明らかに組織特性から来るものです。

NATO principles include, for example, initiative, simplicity and multinationality, but do not include offensive action.

この英国とNATOの原則採用の違いはまさしく

>各国が「自国の」政治/歴史/地理などの特性を考慮した上で採用
>自国にとって都合のいい、優先すべき原則を選択する
>原則はドクトリンによって変化する。

※この場合、NATOは国ではなく組織ですが。

475 :Lans :2019/09/12(木) 16:55:11.44 ID:y/XtA2NC.net
もしかして、貴官はドクトリン=狭義の戦闘ドクトリンと捉えていませんか?
こちらのドクトリンは政治も加味した、軍隊そのものの使用に関するドクトリンを指しています。

だから
>各国が「自国の」政治/歴史/地理などの特性を考慮した上で採用

と説明しているのですよ。
米国で言えばワインバーガードクトリン等のレベル

476 :Lans :2019/09/12(木) 18:02:30.25 ID:y/XtA2NC.net
>少なくとも半分以上でなければ、各国の原則は違うなどとは言えません。

前から感じていましたが、これはおかしな話ではないですか?
まず各国の原則は数が違う。それだけで何を持って半分とするのか?という問題が発生しますが
さらに内容についても状況により重みづけが違ってきます。

一体、何をもって半分以上というのか?

(ちなみに例に出したソ連は8個、米軍はご存知の通り9個)
(相違項目は4項目)
(ソ連から見れば違いは4/8で50%、米軍から見れば4/9で44%)
(しかし、こんな比較は無意味でしょ)
(フランスに至っては3つしかないのです※その3つの中にいろいろ内包してるのでより対比が困難)

重みづけについても
米軍などは攻撃を非常に重視しますが、NATOとしてはそれは原則からさえ外されます。
(理由はもちろん政治的なもの)

この1点はたった1ヵ所ではありますが、根本的な違いだと思うのです。
わざわざ本文で言及するほどに。
(これはNATOドクトリンが作戦や戦術レベルのドクトリンではなく、戦略レベルのドクトリンだからですが)

477 :JTAC:2019/09/12(木) 20:17:19.46 ID:6LZxHmKr.net
「戦いの原則」の対象を「戦略」だとするのが一番あり得ないだろうね。
常に代替手段を考えるのが戦略。「戦わない(外交的な解決)」という選択肢もあるのに。

478 :JTAC:2019/09/12(木) 20:26:45.63 ID:6LZxHmKr.net
それに「戦略」のファクターとして「教義」も入っているし。

「無能な軍人が考えなくてもすむ陳腐で退屈な言い分け全集」を、敢えてこれに「該当」する人のために残すか?削除するか?
この選択も戦略の対象ですよ。
自国の将校の知性に自信がある国は削除する傾向がある。
自信がない国はそれなりに。

479 :JTAC:2019/09/12(木) 21:10:11.52 ID:6LZxHmKr.net
「戦いの原則」は「これ」を言葉にしたものです。概ね。

https://1.bp.blogspot.com/-Y8oVkHKtn0U/WdtmfwICHMI/AAAAAAAAN3I/k53-f4ufSb89aICcD2e4o898BqUYMxdlgCLcBGAs/s320/chandler2009.JPG

480 :JTAC:2019/09/12(木) 21:15:22.93 ID:6LZxHmKr.net
でも19世紀初頭で既に時代遅れでこうなります。

http://napoleonicwars.web.fc2.com/military-history/1813.gif

これが末路です。

481 :名無し三等兵:2019/09/12(木) 21:23:21.70 ID:pX9eWEHN.net
>自国にとって都合のいい、優先すべき原則を選択する

記述なし。

>原則はドクトリンによって変化する。

広義にせよ狭義にせよ、引用した説明部分にはdoctrineという単語が出てない。

>だから
>各国が「自国の」政治/歴史/地理などの特性を考慮した上で採用
>と説明している

元々あなたが言っていたのは「自然界の戦いの法則」からなんですよ。
まあ苦し紛れに政治も加味した軍隊そのものの使用に関するドクトリンなど広げても原則は変わらないんですけどね。
ドクトリン文書は数年毎に改定。そして原則は変わらないのですから。

まとめると全然これらの説明になってないですよ。
引用部分はNATOの原則は英国の原則と違う原則も含むよ
としか書いてない。

482 :Lans :2019/09/13(金) 10:02:25.53 ID:FyQJu46p.net
>481
>広義にせよ狭義にせよ、引用した説明部分にはdoctrineという単語が出てない。

資料のタイトルみれ

AJP-01(D) ALLIED JOINT DOCTRINE
https://www.fit4russland.com/images/NATO-Kriegsplan_Allied_joint_doctrine_2010.pdf

483 :JTAC:2019/09/14(土) 00:04:16.27 ID:pzyzw+EC.net
「変わらない」どころか消えるだろw

484 :JTAC:2019/09/14(土) 00:07:18.37 ID:pzyzw+EC.net
doctrine自体の意味合いが、ADPになった時点で変化してる。
最上位に。

485 :JTAC:2019/09/14(土) 00:14:11.06 ID:pzyzw+EC.net
「社会科学的教訓」つうのも酷い言葉でして。
さすがに「社会科学」の各分野とも厳密な科学たらんと目指しておりまして「教訓」なんて曖昧なもんが入る余地は無い。
社会科学「的」という「逃げ」を確保しているが。

そもそも位置付けすら分からん卑怯なものです。

486 :JTAC:2019/09/14(土) 00:23:12.17 ID:pzyzw+EC.net
「なんで社会学(人間行動の関連から一番近い)でなくて「社会科学」なの?」
「自分、社会学のオーバードクターなんですけど?(博士号取れず?)」
みたいな、ややキレぎみの片岡氏の論説文見たことあります。
「戦いの原則」の。

487 :JTAC:2019/09/14(土) 00:27:27.75 ID:pzyzw+EC.net
上智つながりで片岡氏が渡辺昇一のゼミくらいは取ってたのは確実でしょう。
だが「渡辺昇一の弟子」を自称したことは無いように思う。
引用は見たこととありますが。

488 :JTAC:2019/09/14(土) 00:34:17.16 ID:pzyzw+EC.net
渡辺昇一氏はネタ扱いされ、当時は保守論客が少なく、あちこちのお座敷に駆り出され、確かにいい加減な文書もある。

ただし、ドイツ参謀本部関連では草分けだし、さらにフランシス・フクヤマの翻訳は絶品。
あれで評価が180°
理解してないと書けませんね。あれは。

489 :JTAC:2019/09/14(土) 00:44:27.60 ID:pzyzw+EC.net
結局「戦いの原則」で何をしたいのか?

自分は「戦略」には「状況」を少しでもましにすることを求めます。
ところが「戦いの原則」は状況との関わりがスポイルされてる。
カンネーで包囲戦が決まったからと言ってベルギー中立侵犯してまで延翼包囲しろとはなりまぜんぜ。
頭硬いのって怖いね。

490 :名無し三等兵:2019/09/14(土) 07:36:12.66 ID:db3HJcLI.net
>見解は、あくまでも【現在の米軍】のもの

過去の米軍の見解が大きく変わったとも思えませんけどね。
あなたの見解は過去の米軍の見解でも無いと思うのですよ。


>一番わかりやすい例

一番わかりやすい例がそれなら、やはりもう無理でしょうね。
教範を読めば読むほど、原則は不変というのがわかるかと思います。
原則は変化するなどと読める部分はありません。

原則は変化するとは、あなたのウソだったということです。
それを長々と続ける中で、嘘や間違いがハッキリしてきたというだけですね。

491 :JTAC:2019/09/14(土) 19:06:10.04 ID:20+B/CN6.net
Army Doctorine Publication(ADP)。

上から順番に
ADP 1 Army(陸軍とは)
ADP 1-01 Doctorine Peimer(ドクトリン入門書)

「戦いの原則」について暑く語っているわけではない。

492 :JTAC:2019/09/14(土) 19:15:36.27 ID:20+B/CN6.net
最上位にアメリカ陸軍が戦う上での知識(ナレッジ)体系として「教義(ドクトリン)」を位置付けてる。
そして、これはグリングリンと変えると宣言してる。

"principal(原則)"も賞味期限がやや長い知識に過ぎず、当然、教義の下位概念。
グリングリン変えられます。

だいたい逸脱が許容されてるのに不変なわけないじゃん。

493 :JTAC:2019/09/14(土) 19:46:38.70 ID:20+B/CN6.net
これも五回目くらいな気がするが、現行の「戦いの原則(9原則)」はフラーのオカルトです。
英語版wikiのフラーの項を見ても良いし片岡論文を国会図書館で探してもいい。

"Law of Threes" (3の倍数教)という「3」に神秘性を感じる宗派。
まず「支配」「圧力」「抵抗」の法則群があります。
これがさらに拡大して

支配→目標・決断・機動
圧力→集中・奇襲・攻勢行動
抵抗→分散・忍耐・保全
の9原則に拡大(3×3)

現代の「戦いの原則」はこれをアレンジしつつ「経済の原則」を加えたり、入れ換えたりして作っています。
これが実相。

「過去、幾多の戦例云々」
これは嘘w
違うというなら出展を明確にしてみろと。

フラーが一応、ナポレオン戦争史をパラパラ見てる内に「3の霊感」が降りてきてしまい、発表したら馬鹿ウケして定着してしまいました。

494 :名無し三等兵:2019/09/14(土) 19:53:26.85 ID:Qp8YqwMX.net
原則は変化するでもいいのではとも思うが、認めるわけにはいかんのだろうな
表面の原則の違いのみ言って、内容考えないのも出てくるだろうし

頭クルクルキセイエラツリメは原則が無いなどと言い始め
策が無いのを臨機応変だと言い訓練もせず
実戦はアイゴー逃亡となる不変の原則ガガガ

つかコイツ(Lansじゃないぞ)はなんでこの板にいるんだろうな
東亜あたりでボコボコにされるだけに耐えきれず逃亡してきたのか

495 :JTAC:2019/09/14(土) 20:01:58.80 ID:20+B/CN6.net
フラーの「戦いの原則」は統一原理もある。
これはムズカシくて自分には理解できません。
9原則が精神、士気、物理の次元に集約され究極的には宇宙の球体に統合されていく・・・らしい。
もはや、当スレとは別の世界ですな。
(宇宙キタ━(゚∀゚)━!)

ご関心のある方は心行くまでどうぞ。

J.F.C.Fuller
https://en.m.wikipedia.org/wiki/J._F._C._Fuller

「不変の原則」を御堪能あれ。
cosmicまで持ち出されては不変ですな。色々な意味で。

496 :JTAC:2019/09/14(土) 20:06:30.25 ID:20+B/CN6.net
ただし、フラーの「戦いの原則」の少し後、一般相対性理論が発表され、cosumicも必ずしも不変ではなくなりましたが。

497 :名無し三等兵:2019/09/14(土) 20:21:37.47 ID:Qp8YqwMX.net
親戚にアレ系統でもいるのか?
おでん好きなんだから、アレをおでん文字とか呼ぶのやめろや

あれこそ呪術オカルト文字だろ
街で見かけるたびに気持ちの悪さを感じる

景観損ねるだけ
英語だけでいいわ(中国語まではしょうがないのかとはおもうが)

498 :JTAC:2019/09/14(土) 20:26:31.44 ID:20+B/CN6.net
ジョミニの原則は、「戦争概論」にもはっきりと書いてありませんが、
明らかにイタリア戦役でナポレオンが勝ちまくっていたころのパターンを意識してますね。

敵を掩護部隊で拘束、我の作戦線を騎兵で遮蔽しつつ敵後方に進出し、敵作戦線を分断。
後方から切り離され孤立した敵主力に我の総力を集中し分断撃滅。
このシステムを言葉に直すと高名な「敵に勝る兵力を決勝地点に」以下の格言になる。
デビット・チャンドラーが指摘するナポレオンの勝ちパターンです。
ジョン・ボイドのpattern of conflictにもこの作戦要図採用されてます。

当然、時代遅れの原則ですが、作戦史研究の出発点として有益。
「戦いの原則」史研究するならフラーよりもジョミニであるべきですが、何故かcosmicな方に吸い寄せられますな。
3の魔力でしょうか?
やはり。

499 :名無し三等兵:2019/09/14(土) 20:40:55.28 ID:Qp8YqwMX.net
某識者「10年から45年までの間、某国が非合法的に某半島を植民地にしてきた」

ワロタwww
中立侵犯だとでも?
あそこは国じゃねーよw

500 :JTAC:2019/09/14(土) 21:54:45.60 ID:1g0SnWHo.net
我々が戦略に何を求めるかと言えば、「現在の状況」を世界観や政策次元が規定する「理想とする状況」に近づける「方法論」を見いだし、これに手段を割り当てることです。

「状況」なる複雑なものが「戦いの原則」なんてものに要素還元できるはずもなく、よって無価値です。

国家戦略であれば、横方向の位相として軍事以外にも経済、心理、情報、科学技術他位相があり、到底「戦いの原則」なんてものが見いだせるはずもなく。
縦方向にも戦略・作戦・戦術ありーの当然、別々の論理があります。

これ、全てが「状況」です。
無理に「戦いの原則」なんてものに抽象化しようとすれば、切り離した「些事」こそ報復される。

「戦いの原則」を「馬鹿が考えなくても良い言い分け」と喝破したのは、
サンドハースト陸軍士官学校で戦史教官を永く勤めたジョン・キーガンですが、
イギリスはフラーの「戦いの原則」の発祥の地であり、大戦の勝利者・モントゴメリー強力に復活させましたが、
徐々に「戦いの原則」から距離を取りつつある。
この影響はアメリカ陸軍にもジワジワ及んでいます。
究極的には無くなるでしょう。

だから、この「国家戦略スレ」を作ったんだがなぁ。
「政策や国家戦略はスレ違いだ」という「過度な抽象化」なしの議論をするために。
そうでないと、本当に国家を守護する兵学思想は生まれませんよ。

501 :JTAC:2019/09/14(土) 22:02:18.40 ID:1g0SnWHo.net
ただし、短期的には、アメリカはCOINに脳を焼かれて戦争を忘れてる。
「馬鹿」どもを鍛え直すために、ひょっとしたら「馬鹿」でも理解できる手段を模索するかもしれない。

「戦いの原則」が燃えるのは、だいたい「聳え立つクソにまみれた」大衆戦争のときです。

ADPの理想もどうなるか。

502 :JTAC:2019/09/14(土) 22:16:07.66 ID:1g0SnWHo.net
片岡学派は「クラウゼヴィッツの批判者(誤読)」としてリデル・ハートへの点は辛いですな。
「フラーの剽窃者」とまで罵倒する。

だが、自分はそこには賛成できない。
何せ「国家戦略(大戦略)」という概念の生みの親でして。
確かに「いかがわしいわしいおっさん」の部分はある。
が、そこには目をつむり「神様サイド」に入れてます。

「フラーの剽窃者」というより、「戦後のドイツ将校のインタビューアー」という側面がある。
だから、実質的にはクラウゼヴィッツと矛盾していない。
(戦争は政治の継続である→大戦略の誕生)

503 :JTAC:2019/09/14(土) 22:27:34.76 ID:1g0SnWHo.net
戦争直後のドイツ戦史、パウル・カレル他は「生存者」に甘く「死者」に辛いという「原則」があります。
戦犯訴追対策他、やむを得ない部分もありますが。
モーデルなんて気の毒なくらい。
無能なのは明らかにルントシュテットなんですがね。

特にヤバイのはバイエルラインとブルーンメントリットの二人組み。
コブラ作戦が誤解されてきたのは「絨緞爆撃で装甲教導師団の戦区は月面クレーター並みになり、パンツァーレーアーは消滅したのであった!」というバイエルラインの誇張でしょう。

504 :名無し三等兵:2019/09/14(土) 22:34:45.39 ID:YIquJaAV.net
スレ立った直後からキチガイ扱いだった記憶くらいしかないな
だいたいスレタイそのものが、立てたゴミが語れないもの扱ってるんだから、
ここは隔離ネタスレだろ

505 :JTAC:2019/09/15(日) 11:26:06.83 ID:PGmfRO6X.net
「戦いの原則」信者がそろいもそろって熱心なクリスチャン。
もしくはクリスチャンとしての教育を受けた人々です。
この宗教の影響は見逃せない。

「聖書(教範)を読めば読むほど、原則は不変というのがわかるかと思います。」
「神の啓示」だと一切の議論を拒絶する態度なのですよ。

506 :JTAC:2019/09/15(日) 11:48:20.31 ID:PGmfRO6X.net
「戦いの原則」の系列は、ロイド→ジョミニ→フォッシュ→フラー(途中、ビューローを入れる見方も)ときますが、
その思想環境全体に影響を与えたのは物理学の教祖・アイザック・ニュートンの"Philosophiae Naturalis Principia Mathematica"です。
まさに"principia"。

ニュートン物理学は素晴らしい成果で今でも工学屋はバリバリ計算に使ってますが、
逆に運動方程式etc.で自然界全体を記述することが到底不可能なのも事実。
19世紀以降、科学技術全体が複雑系にパラダイムシフトしています。

そして、ニュートンもアーメン教の熱心な信者です。
ただし、この人は「三位一体説」には否定的だったみたいですね。

507 :JTAC:2019/09/15(日) 12:00:25.71 ID:PGmfRO6X.net
「戦いの原則」は、モルトケ亡き後のドイツ軍にもゴルツを介して入っていった。
この影響で「作戦術」のツールとしての側面はより洗練されたものになりましたが、
「臨機応変の体系」という根本的な部分は失われてしまい、教条的なものに後退した。

WW1に敗れた後の再建を担ったゼークトが一番最初に取り組んだのはモルトケの復活。
「臨機応変の体系」です。
このへんからドイツは「戦いの原則」とは手を切る。

508 :JTAC:2019/09/15(日) 14:58:15.80 ID:mhYApqKb.net
まず、「兵学(science of wqr)」と「兵術(art of war)」を分けて考える必要がある。

前者は戦争の各様相をありのままに観察して得られた「性質(nature)」です。
必ずしも応用できるものではなく、不愉快な事実も混在します。
要素還元的な「戦いの原則」とはかけ離れたものです。

509 :JTAC:2019/09/15(日) 15:07:48.37 ID:mhYApqKb.net
後者の兵術(art of war)は常に不完全で未完成なものです。
兵学から得られた「戦争の性質(nature of war)」自体が霧・摩擦の蓋然性を含んでいます。
一般的に適応できる指針、「戦いの原則」なんかになりようがない。

それでも、思考過程(operational process)として何とか考えるよすがを示そうとするのは、修練うんたらかんたらではなく、兵士としての「職責」だからです。
プロフェッショナルは不完全でも国を守るために考えて戦うんですよ。

510 :JTAC:2019/09/15(日) 15:16:37.87 ID:mhYApqKb.net
だからこそ、science of warは継続的に研究を続けるとして、art of warの部分は、少なくとも一戦役毎には速やかに戦訓を反映して丸ごと見直すべきですね。
そこには「戦いの原則」などという聖域があろうはずもない。
だから、「戦いの原則」は速やかに廃止。
教範上の「基本的原則」という言い方も誤解が生じないよう「教令」に変更すべきです。

だいたい「野外令」(=野外教令)と題しておきながら、「原則書」みたいな性格を与えるのも変な話です。
自分で「教令」であると宣言しておきながら。

511 :JTAC:2019/09/15(日) 15:20:40.08 ID:mhYApqKb.net
実は「教令」自体はとっくに導入済で、演習実施規定のようにアドホックに見直すものを「教令」と読んでますね。
ついでに「全部」見直すだけです。

512 :JTAC:2019/09/15(日) 15:30:04.94 ID:mhYApqKb.net
だから「臨機応変の体系」

単なる無秩序ではなく、「戦争の性質」により教義を「体系化」し、これを「臨機」に見直して、
「変化に対応」するため教令に反映し敵の教義を凌駕する。

513 :JTAC:2019/09/15(日) 15:34:35.90 ID:mhYApqKb.net
普奥戦争の後、プロイセンは新たに同盟に加わった南ドイツの各領邦軍を教義の面でも速やかに統合する必要があった。

このために、モルトケ参謀総長が自ら書き上げたのが「高級指揮官に与える"教令"」です。
ドイツはこれで普仏戦争でフランスに勝利しました。

514 :名無し三等兵:2019/09/15(日) 21:33:07.75 ID:LJ+V4vZx.net
臨機応変というより、

「逃亡するための行き当たりばったり」という

このババアの祖国伝統の原則(Kの法則)

の説明と何が違うのだろうかね。

515 :名無し三等兵:2019/09/16(月) 19:37:13.75 ID:/0UEF/MJ.net
臨機応変の体系って、言葉の意味で言えば、運用の妙と変わりが無いしな。

戦いの原則を除ければ教育や訓練の根拠を失わせられ、さらに本邦の国防をダメにできる
というのが、原則に反対する理由だろう。
実際に戦いの原則という戦争の本質に近い知識体系を考察すると、専ら守りだけの気狂い戦略がトンデモだとバレてしまう。
(合わせて知障コリアダメだコテの持久戦や防勢への評価を参照のこと)
プロフェッショナルは不完全でも国を守るために考えて戦う、要は竹槍で戦わせようということ)
つまり「不利な状況下で戦わせる」ということを意図的にやらせようというわけよ。

516 :JTAC:2019/09/16(月) 19:40:08.13 ID:El7PLMQY.net
ソ連に「戦いの原則」はあったか?

少なくとも「公式」には「ジョミニ、フラーからの戦いの原則」との「連続性」は認めてないと思われます。
マルクス-レーニン主義に基づき、全般的に「集権的」な色合が強い教義になっています。
「1936年労農赤軍野外教令」も具体的な兵科運用まで踏み込み「教令」色が強い

ただし、労農赤軍にはジョミニの伝統を信奉する旧ロシア帝国陸軍の教育を受けた将校達がいた。
彼らの影響により、時々「西側ライク」な「戦いの原則ぽい」ものが出現すると。

トロツキー「若い革命家(多分フルンゼのこと)に軍事を任せると、何もかも滅茶苦茶にしてしまう。」

517 :名無し三等兵:2019/09/16(月) 19:42:47.75 ID:/0UEF/MJ.net
資産の凍結の前に、まず某国籍の障害年金のランク下げから頼みたいところ。
皆さん頼みますぜ。

518 :JTAC:2019/09/16(月) 19:53:44.37 ID:El7PLMQY.net
個人的にソ連のWW2の指揮官の中でロコソフスキー元帥に興味がある。
例えばクルスクの防勢作戦指揮などソ連の縦深理論系の教令とはやや異質な運用をする。

以前の「歴史群像」で「島状防御陣地」と紹介していました。
伝統的なトライアングルな幾何学陣地ではなく、魚の鱗のようにランダムに拠点陣地を展開し、
間隙をパックフロトや砲迫火力ポケットで塞ぐ。
何より、かなり「分権的」な色合いが強くそれゆえ異質と感じる。

実際、クルスクの北側の戦闘で猛威を古い、ドイツ軍の攻撃部隊は「迷宮」の中でさ迷い突破どころではなかった。

教範の類見てもどれに相当するのか分かりませんが、ロシア人もこういう戦い方もすることに警戒感を覚える。

519 :名無し三等兵:2019/09/16(月) 20:00:09.58 ID:/0UEF/MJ.net
つか、都合の悪いレスだと出てくる法則でもあるのか。
最初のレスから3分後に被せるようにだぜ。
無職のストーカーっかつうの気持ち悪い。

520 :JTAC:2019/09/16(月) 20:27:25.61 ID:El7PLMQY.net
ロコソフスキーはポーランド人で後にポーランドの国防相にも任命される。
(お飾りだったようですが)
ポーランド槍騎兵の自由市民の伝統の影響が「やや」あるのかもしれない。

521 :JTAC:2019/09/16(月) 20:29:39.39 ID:El7PLMQY.net
>>319
「日本」の世間一般では今日は休日(祝日)ですが?

522 :JTAC:2019/09/16(月) 20:42:01.04 ID:El7PLMQY.net
孫子を「戦いの原則」の始祖に置いてる文献もあります。

ところが、一見、孫子は「戦いの原則」ライクな「抽象的な格言」の寄せ集めに見えますが、デレク・ユアンは「違う」という。
これは、かなり具体的なマニュアル(教令)であると。

一つは西洋系の研究者の中原史の素養が低すぎて、明らかに対象となる事例があるのに見過ごしてるからだと。

もう一つは道経教(タオイズム)への考察が無く、孫子が想定してる読者なら当然、感じるタオイズムによるダイナミックな風景を見ることができないからだと。
なるほど。

やっぱ、鍵は「宗教」ですなw
アーメン教の偏見は怖い怖い。

523 :名無し三等兵:2019/09/17(火) 00:12:29.28 ID:jlB0auYM.net
防勢の意味もわからんしな
(石油)資源が国内から湧き出てるとでも言うんだろうか

コリアンダーとして見れば全ては繋がる

しかしコリアンダーのルサンチマンって手が込んでる
日本人だとこういうのは少ないんだが

連中の場合は悪意に加えて卑劣さがある

524 :Lans :2019/09/17(火) 20:14:50.81 ID:6wBIeg/o.net
>516
>ソ連に「戦いの原則」はあったか?

正確にいえば、「ソ連陸軍の作戦術及び戦術の基本原則」というものがある。
米軍の以前のFMに掲載されていたのも、コレ。

(ソ連将校の必読書に指定されていたもので、米軍でも入手し翻訳していた)
(某組織では、その英語版を入手し翻訳している)

525 :JTAC:2019/09/17(火) 20:48:01.47 ID:O3z+ITTG.net
>>524
片岡氏の「軍事の事典」のロシアの記述でも「西欧の軍事思想」と「ロシア固有の軍事思想」の間で「揺れ動いた」との認識を示しています。

前者は、「戦いの原則」という観点ではアーメン教(カトリック、プロテスタント、イギリス国教会)の影響を「間接的に」受けますが、
後者はマルクス-レーニン主義、さらにはそれ以前のロシア土着の「ロシア正教」の影響が極めて強いということになる。
それがサブキンあたりが「戦いの原則」みたいなものに言及しつつも「ブルジョワの原則とは違う!」と強く主張する倒錯の原因かと。

二系統に分裂傾向がある、というのは頭に置く必要があると思う。

526 :JTAC:2019/09/17(火) 21:13:12.83 ID:O3z+ITTG.net
原形はピョートル大帝の頃から既にあり、西洋かぶれのピョートルと
側近でポルタヴァの会戦でも活躍したアレクサンドル・メーンシコフの間の分裂傾向もそれで説明できる。
敬愛しつつも、どこか付いていけないと。
ロシアの首都機能がモスクワとサンクト・ペテルスブルグに分裂してるところも。

敵が分裂するところ情報戦略の出番です。
「調略せよ」と明石元二郎のゴーストが囁くのです。

527 :JTAC:2019/09/17(火) 21:24:56.62 ID:O3z+ITTG.net
「戦いの原則」を応用できる形で初めて提示したのはビューローだと言われています。
この議論がなかなか面白く「策源」の配置こそが戦略の成否決めるという。
作戦正面の後方に、概ね一列に並ぶ「策源」群の幅を底辺とし、戦略上の攻勢の目標を頂点とする三角形を描画します。
この頂点の角度を「作戦角」といいます。

ビーューローの「戦いの原則」はこの作戦角が閾値よりの小さければ攻勢は成功し大きければ失敗します。

528 :JTAC:2019/09/17(火) 21:33:13.36 ID:O3z+ITTG.net
ビューローの「戦いの原則」は、当然、過度に抽象化し過ぎて現代戦では意味を成しませんが、
前提条件を蔑ろにする「戦いの原則」の危険性を理解する上での良い教材です。
フラー以降の「戦いの原則」は、ビューロー以上に戦史上の根拠薄弱につき。

クラウゼヴィッツが「原則的な」兵学理論を一つ一つ反駁し潰していますが、「策源云々」と言ってるのはビューローの理論を指します。
そして「全て不完全」であると。

529 :JTAC:2019/09/17(火) 22:00:08.89 ID:O3z+ITTG.net
ビューローは、トータルでは「軽薄才子」「兵学界のトリックスター」という評価ですが、
「戦略」を「視程外での機動」と位置付け、今日の「作戦次元」の草分けとも評価されてもいます。
クラウゼヴィッツの「戦略(≒作戦)」 の概念もビューローの先行研究の影響を受けています。

現代にもなって「東のトリックスター」ビューローの「戦いの原則」を信奉するのは滑稽ですが、
「西のオカルティスト」フラーの「戦いの原則(9原則)」を大真面目に「不変の原則である!」とか言いきるのも同じくらい噴飯ものでしょう。
冷静に観れば。

530 :名無し三等兵:2019/09/17(火) 23:27:13.96 ID:fS51VqBN.net
>>515
>原則に反対する理由

深読しすぎで、ただのキ印かもよ
半ば認めてる通り韓国籍だとは思うけど

まあ>>504の言う通りネタスレ何だから、>>515 >>523みたいなマジレスやめいw

531 :名無し三等兵:2019/09/18(水) 11:17:31.16 ID:g82K1IQI.net
>>494

>>474とか見ればわかる通りもう無茶苦茶ですよ。
自分で言ったことすら忘れてるんですから。

原則は変化するには違和感を覚えますし、理解してないとしか思えないんですよね。
繰り返し教えましたが、彼はまだわかってないんじゃないですか。
たぶんほとぼり冷めた頃にまた「原則は変化するんです」とか言ってきますよ。
はっきり言ってこの点に関して議論できる知識を持ってないのですよ。
もしくは個人的人間性の問題(自分の主張のみで他人の意見は聞けないタイプ、会議におけるトラブルメーカー)かと。

532 :名無し三等兵:2019/09/19(木) 18:58:02.66 ID:bRU9C3GV.net
>>530
>半ば認めてる通り韓国籍

その本質上、日本の国家安全保障に最も有害な戦略を語るわけだが
絶対不変の原則と呼んでもいいのではないか

533 :名無し三等兵:2019/09/19(木) 19:03:10.82 ID:bRU9C3GV.net
スレタイ的には移民戦争や西洋の自死も必読の書だが、
ネタスレっぽいし、いらんかな

534 :JTAC:2019/09/20(金) 22:17:56.06 ID:ca47HYhP.net
「戦いの原則」を作ろうとする「積極的な努力」も近世以降、歴史的段階があります。

「攻城学」から始まって「機械的隊形戦術」「数量説」「給養説」「策源説」「内線説」ときて、じょぼ現代の「戦いの原則」に近い内容になりましたが、
クラウゼヴィッツに「これらの試みには全て欠陥がある。」と叩き潰されました。

そして、その系統にあるモルトケに「外線作戦」による「分進合撃」にて包囲殲滅されました。
が、当然のことながら「外線作戦」や「分散機動」が「戦いの原則」などとアホな主張はしません。

535 :JTAC:2019/09/20(金) 22:24:06.17 ID:ca47HYhP.net
クラウゼヴィッツが「戦いの原則」を否定する論拠は、まず「政治」という戦争の「目的」如何で前提条件が変わってしまうことです。

作戦術の実施にあたっても、まずは政治目的からくる戦略的終末態勢(end)ってもんを深く考察します。

まさか、初っ端から「戦いの原則」を持ってくるとでもw

536 :JTAC:2019/09/20(金) 22:33:47.13 ID:ca47HYhP.net
そこから延々と「戦いの原則」が成立しない理由を列挙してますが、大きくまとめると複雑性と不確実性です。
だから「戦場の霧」と「摩擦」を自分の戦争論に組み込んでいます。
その最たるものは敵の自由意志です。

「攻勢(主動)」「集中」「機動」「奇襲」の「原則」で戦うのである?
自殺願望か?
敵から見れば全て破滅的な対抗策があります。
それを「原則」とするならね。

537 :JTAC:2019/09/20(金) 22:52:25.85 ID:ca47HYhP.net
抽象的な「戦いの原則」を列挙したあげく「之が運用の妙は一に其の人に存ず」の類いの態度にも、
クラウゼヴィッツは批判を加えています。
「そんな天才に遭遇したら一笑に付されるような戦争理論で戦わされる人間こそ悲惨」だと。

戦争理論で扱うのは「戦いの原則」ではなく、その「軍事的天才の中身」こそ解明すべきではないか?
クラウゼヴィッツ自身の戦争論では「軍事的天才」の解明は中途で終わりましたが、
その系列が提言してるのがMDMP(Military Deceision Making Process)やADM(Army Design Methology(operational process他))を含む「作戦術」ではないのか?

538 :JTAC:2019/09/20(金) 23:10:17.84 ID:ca47HYhP.net
近年、益々クリティカルシンキングがクローズアップされています。

Army design methologyの概念

https://smallwarsjournal.com/sites/default/files/article_images/leakey1.jpg

もう「戦いの原則」は一度やめましょう。
両立しませんよ。

539 :JTAC:2019/09/20(金) 23:46:09.47 ID:ca47HYhP.net
では、どうやって兵学理論を構築するか?

それは、戦史上の事実の観察から「目的」「手段」の性質を解明することだと。
これにより積極的指針でなくとも、
政治目的を分析し、状況を理解しこれを手段と結びつける方法論を確立するという「目的」は達成されます。

戦史上の事実から飛躍して未知の状況で考える上では戦史に加えて兵棋や実働演習で保管します。

540 :名無し三等兵:2019/09/20(金) 23:55:34.79 ID:oZcbnyqZ.net
>>515
>専ら守りだけの気狂い戦略

江崎氏のフリーダム?

541 :名無し三等兵:2019/09/21(土) 00:23:23.74 ID:WIT7t4TN.net
国家安全保障を語るというのが矛盾してるんだよな。
敵性国家なわけだし。

「あなたのおっしゃる国家ってどこの国のことかしら?」

と櫻井女史なら言うと思う。

542 :JTAC:2019/09/21(土) 20:44:01.57 ID:rLNgGg+U.net
「攻勢の方が防勢よりも難しい」というクラウゼヴィッツ鉄板の客観的事実を言ってるんですがね。
どうしても理解できないいうで。

543 :JTAC:2019/09/21(土) 20:54:04.97 ID:rLNgGg+U.net
「やりたいこと」は戦争以前に政治が規定する国家目的を達成することです。
その過程で敢えて攻勢作戦を取らざるを得ない場合は、より上位の国家戦略レベルで条件作為します。

あの強引なアドルフ・ヒトラーでさえ、ポーランド侵攻のためにチェコを併合して戦略的包囲態勢を強化し、
また仇敵のソ連と同盟してまでして外線作戦で袋叩きにしました。

それでも英仏の反応を見誤り世界大戦になってしまった。
そしてベルリンの穴蔵中で惨めに滅びました。
そういう最期がお望みか?

544 :JTAC:2019/09/21(土) 21:24:17.27 ID:rLNgGg+U.net
20世紀に入りビスマルク亡きカイザーのドイツ帝国は、大海艦隊の建造を開始し、ついにイギリスの存亡に関わる敵になった。
もはや、ドイツに対しては防勢では生温く攻勢戦略にて滅ぼさねばならない。
イギリスの国家戦略は何をしたか?

当時、フランスとアフリカの植民地で争っていましたが、ほぼフランスの言い分を容認し英仏協商を締結しました。
国内では「先祖が血を流した土地を捨てるのか!」と非難轟々でしたが嗚咽を堪えてフランスと同盟を結んだ。

当時、ロシアとグレートゲームをユーラシアで戦っていたが、バルカン問題をロシア寄りで妥協するという代償を払った。
号泣の衝動に耐えロシアと同盟を結んだ。

このディシプリンにより三国協商、ドイツに対する戦略的包囲網完成した。
戦争では攻勢の困難に伴う紆余曲折があろう。
だが、戦争前に勝敗は決していた。

これが「国家戦略による攻勢の条件作為」です。
犠牲と忍耐と執念の結実です。

545 :JTAC:2019/09/21(土) 21:42:44.83 ID:rLNgGg+U.net
引用元、このシリーズは面白かった。

イギリスのディシプリン
https://geopoli.exblog.jp/29474860/

ディシプリンその1:アメリカを離すな
https://geopoli.exblog.jp/29476420/

ディシプリンその2:フランスと妥協せよ
https://geopoli.exblog.jp/29478282/

ディシプリンその3:ロシアと組め
https://geopoli.exblog.jp/29479959/

国家戦略は、方法手段の幅は増えるが、同時に国力の限界を冷徹に認めることも要求します。
「攻勢主義」の幼稚な感性と対局にある。

546 :JTAC:2019/09/21(土) 22:15:13.59 ID:rLNgGg+U.net
とかMaritaime strategyぽく見てると、マハニズムにげんなりするのも少しは理解してもらえないでしょうか?
「視野が狭い」斬り捨ててもようございましょう?

547 :JTAC:2019/09/23(月) 22:58:21.99 ID:zx1d41+A.net
今一度、なるべくコンパクトにクラウゼヴィッツの「戦争論」解題を試みる。

文書として難解で読んでると飽きてきますが、この書の凄いところは後世の優秀な兵学思想家を引き付けてやまないところです。
後のクラウゼヴィッツ派の書と行ったり来たりを繰り返すと、今まで「?」だったところが分かってきたりします。

548 :JTAC:2019/09/23(月) 23:17:17.80 ID:zx1d41+A.net
まず、前史として「魂の父」シャルンホルストとグナイゼナウとの関係を一通りは知っておくべきだ。
この二人、フリードリヒ大王のきわめて決定論的、機械論的な戦争観に批判的なのです。
保守的な門閥貴族が好きな「戦いの原則」ではなく、自ら状況に則して考え行動できる。
知性ある指揮官、参謀を作ろう(参謀本部、陸軍大学の原型)とした。
そうして「戦いの原則」では対応できない複雑な状況でも戦い抜くのです。

ナポレオン戦争に勝利した彼らですが、シャルンホルストは戦死し、「ジャコバン」グナイゼナウも速やかに左遷された。

そんな、反動の時代にシャルンホルストの弟子、グナイゼナウの弟分で自分も絶賛閑職に追いやられたクラウゼヴィッツがどんな書を書くか。
ページ開く以前に「戦争論」の方向性は分かりますわな。

フリードリヒ大王の用兵原則に拘りイエナ・アウエルシュタットでプロイセンを奈落の底に叩き落としたホンローエン公も戦争論内で批判されていなます。
(でも本心で批判したかったのは誰だったかw)

549 :JTAC:2019/09/23(月) 23:48:16.96 ID:zx1d41+A.net
さらに重要なのは、執筆中に本人が亡くなってしまったことです。
グナイゼナウの軍団参謀長としてポーランドの反乱鎮圧に出征しましたが、コレラの大流行により軍団壊滅、グナイゼナウも病死。
クラウゼヴィッツ本人も戦地から帰還した直後に発病し還らぬ人になりました。

ただし、この時代の軍人らしく、常に自分の死は予期しており「戦争論」の原稿は、未完成の草稿、執筆の経緯を記載した「覚書」も含めて箱に封密されていがようです。

クラウゼヴィッツの死後、奥方のマリー夫人が発見し出版に漕ぎ着けたのが、現代に残る名著「戦争論」です。

戦争論の執筆は、夫婦間では秘密でも何でもなく、執筆中に奥方に読んで聞かせ意見も聞いていたらしい。
このへんの経緯は「マリー夫人による序文」に書いてあります。

550 :JTAC:2019/09/25(水) 19:55:02.32 ID:25XWU/1W.net
「戦争論」の構成

序文(マリー夫人)

覚書(クラウゼヴィッツ本人)

序言(クラウゼヴィッツ本人)

第一部 戦争の性質について

第二部 戦争の理論について

第三部 戦略一般について

第四部 戦 闘

第五部 戦闘力

第六部 防 御

第七部、第八部のための附言(マリー夫人)

第七部 攻 撃(草案)

第八部 作戦計画(草案)

551 :JTAC:2019/09/25(水) 20:12:11.68 ID:25XWU/1W.net
「戦争論」の構成見れば一目瞭然のように、まず読むべきは「真の著者」マリー夫人の序文と附言です。
それから、全文の「見直し」に言及した覚書と序言です。
これ読まないと、おそらく分け分からず終了でしょう。

それから、スケッチレベルの草案である「攻撃」と「作戦計画」ですが、これも敢えて読むべきです。
クラウゼヴィッツが、これ書いてる途中に「第一部 戦争の性質」の修正を閃き、全面改正に繋がったからです。

昔持ってたレクラム版は夫人の序文や附言、本人の覚書や草案の部分をバッサリ斬ってた記憶がある。
(日本クラウゼヴィッツ学会って・・・・・)

今眺めているのは清水多吉訳の中公文庫のやつはひととおり収録されています。

552 :JTAC:2019/09/25(水) 23:47:08.29 ID:S/1xqvts.net
ただし、それでもまだ不足があって、第七部、第八部には付随した論稿がある。
1810年、1811年、1812年皇太子への御進講草稿がそれで、
これを戦争論の分冊に載せるのは、マリー夫人の単なる思い付きではなく、わざわざ皇太子の許可までとっている。

中央文庫のにはそれは収録されてないように思う。
クラウゼヴィッツ研究は果てが無い。

553 :JTAC:2019/09/26(木) 19:23:11.17 ID:Sifj3brz.net
「序文(マリー夫人)」

序文のポイントは、出版にあたって、夫人が論理的な整合性やテーマの主張よりも、
故人の原文をそのままの形で後世に残そうとしたことです。

このお陰で、後の世の軍事研究者を悩ませる文中で論理矛盾を敢えて辞さない、
その替り丹念に読解していけばクラウゼヴィッツの思考を辿ることができる
厄介でかつ軍事的に最も価値が高い書が世に放たれました。

554 :JTAC:2019/09/26(木) 19:42:08.94 ID:Sifj3brz.net
クラウゼヴィッツの戦争論は、故人の原文に忠実なのはまず夫人が出版した初版。
第2版から第15版までは夫人の兄ブリュールが内容を改ざんした疑いがあります。
これは、当時、参謀本部で主流だった殲滅戦思想におもねったからだと言われる。

シュリーフェンは第5版を指して「クラウゼヴィッツは殲滅戦思想の創始者だ!」と高く評価したそうです。
傍迷惑な。

第16版以降は、再びハールヴェークが初版に依拠し直したものに改め出版されています。
このため、日本における翻訳書も、どの版に依拠しているかが重要になる。

555 :JTAC:2019/09/27(金) 00:20:36.25 ID:sK+pTnDb.net
「覚書(クラウゼヴィッツ本人)」

クラウゼヴィッツは覚書で「第1部 戦争の性質 第1章 戦争とは何であるか?のみが完全で他は書き直しが必要」としています。

それは、戦争論中で最も重用な命題「戦争とは他の諸手段による継続した政治以外の何ものでもない」を完全に適用できた唯一の部分だからです。

だからと言って、市販の解説書がいってるような「ここ」だけが重要なわけではない。
「戦いの原則」を否定するクラウゼヴィッツは、戦争を哲学的な分析よりも
経験(戦史)から得られる「様相」により「全体」を捉えようとする。
経験と生々しく繋がるのは部分に近しく戦史の記述が多い「攻撃」「防御」「作戦計画」です。
だから第7部「攻撃」書いてるときに「政治と戦争」が閃き、戦争論の全面改正に繋がった。
というより「戦争論が生まれた」というべきか?

クラウゼヴィッツが書きたいのは死んだ理論ではなく、生き生きとあいた戦争の現実の様相なのです。

556 :JTAC:2019/09/28(土) 10:34:34.27 ID:jqE301+5.net
「第一部 戦争の性質について」

この部が何故「誤読」を誘うのかと言えば、ヘーゲル哲学が定式化した「弁証法」という
あまり馴染みがない方法で論じているからだ。

「「AはAである」という同一律を基本に置き、「AでありかつAでない」という矛盾を偽だとは決めつけず、
物の対立・矛盾を通して、その統一により一層高い境地に進むという、
運動・発展の姿において考える見方。
図式的に表せば、A(テーゼ)に対しその(自己)否定たる非A(アンチテーゼ)が起こり、
この否定・矛盾を通して更に高い立場たる総合A‘(ジンテーゼ)に移る。
この総合作用を「アウフヘーベン」(止揚)と言う。」

○戦争は個人の格闘の延長線にあり相互作用は極限化する。(絶対戦争)(テーゼ)

○戦争が絶対戦争であるには以下の前提条件が必要
・政治とは関連せず独立事象として勃発
・全ての戦力を集結して一度の決勝会戦で決着がつく
・戦争の結果が絶対的なものであり勝者は常に決定的な成果を得る

○ところが「現実の戦争」は明らかにそうせはない。(アンチテーゼ)
戦史(経験)を見よ。無数の反例で溢れている。
・戦争が前後の政治と無関係に単独で発生した事象は近代国家ではない
・一国が各種戦力を一度の決戦に結集するのは不可能。特に「地形」や「精神要素」
また同盟国の戦闘加入により戦争はさらに範囲の広いものになる
・戦争の結果は絶対的なものではない、多国間の外交により容易に覆される、逆効果の場合すらある

○「現実の戦争」において「絶対的戦争」は否定される

○「戦争は他の諸手段による政治の継続である」
(アウフへーベン)

ここまで頑張って読め。

557 :JTAC:2019/09/28(土) 10:50:20.35 ID:jqE301+5.net
クラウゼヴィッツの戦争論はカント哲学の用語(感性、悟性、理性)やヘーゲル哲学の概念がバシバシ出てきます。
カントはともかく、ヘーゲルは概ね同時代人なので、この時代ヘーゲル哲学はまだ確立されていない。
当然、思想的な影響は受けていましょうが、逆もまたあり得る。
「戦争論」の成功が逆にヘーゲル哲学の発展を運命付けたと。
このへん孫子とタオイズム(道経教、循環する世界観)の関係と似てる。

あまり家柄が良くないクラウゼヴィッツが、宮廷に繋りのある美人妻をGETし、
皇太子への御進講という栄誉を良くしたのは、一つにはこの当時の「最新思想」を駆使できたからだと。
最新哲学思想を弄べると「女にモテる」という理解でよろしいか。
だから戦争論初版の著者はマリー夫人なのだ。

558 :JTAC:2019/09/29(日) 13:27:41.37 ID:kyazaBlI.net
「政治目的の優越」が出たところで、クラウゼヴィッツは実際の戦史で観測できる「軍事行動の停止」について考察を加えます。

「停止」が起きる要因は二つ。
一つは「防御」が定性的に「攻撃」よりも強いこと。
もう一つは「敵情把握の不完全さ」により状況判断のループが発生することです。

政治という「政府の悟性」と「国民の激情」の間に相互の軍に起因する「蓋然性(賭けの要素)」が加わったことで例のやつが出てきます。

「戦争の三位一体」
第1は国民の激情
第2は軍の自由な精神による蓋然性
第3は政府による戦争の政治目的化
この「不即不離のシステム」によって戦争は戦われます。
この延長線上に戦争の主体である「重心(center of gravity,COG)」の考え方が現れる。

均質なエレメントが戦うわけではない。
ここからも「戦いの原則」なんかで戦争を要素還元できないことはよく分かるかと。

559 :JTAC:2019/09/29(日) 13:34:21.58 ID:kyazaBlI.net
戦争を戦う主体が「システム」である以上、「戦いの原則」という因果律で動くことは無い。
「システム」の目的律で動きます。
よってクラウゼヴィッツが強調するのは素敵な「戦いの原則」ではなく、「目的」と「手段」の性質を知ることを強調しています。

560 :JTAC:2019/09/29(日) 16:35:52.64 ID:DiO9oC0C.net
「軍事的天才」

ここまでの考察で、既に「戦争」なるものは「上位概念の政治」に振り回され、
かつ「敵味方の軍の自由意思という蓋然性」に左右され、
しかもやることなすこと「攻勢に対する防勢優位」のような逆説的な力が働く大変やっかいなものだとされる。

「敵の自由意志」を「戦場の霧(dog)」、「我の行動に働く逆説的な力」を「摩擦(furiction)」
現代米軍でもこの二つを"F2"と称して戦争の避けがたい「性質」と考えています。

このやっかいな戦争なるものをどう遂行していくのか?
その人の精神の力を「軍事的天才」と呼んでいます。

561 :JTAC:2019/09/29(日) 16:54:36.55 ID:DiO9oC0C.net
「軍事的天才」とは個人の才能のことではありません。
摩擦に代表されるような軍事にまつわる困難を打破していく人々の精神の力の総和です。

「軍事的天才」とは、「ここで部隊を集結させて、側面に機動させ斜行陣形に移行させて敵の側背を・・・・」の類いの表層的なものではない。
いかなる苦境でも、戦争の「目的」と「手段」を繋ぐ「嵐の中の羅針盤のごとき精神の働き」を指します。

クラウゼヴィッツが解明しようとしてるのは、「戦いの原則」ではなく、それを遂行する「軍事的天才」の中身を分析しようとする。

そして、それは戦略、作戦術、戦術における状況判断や幕僚見積の手法、
小部隊の指揮手順等等として我々は巨大な恩恵を被っています。
そしてシステムとしては近代的な参謀本部制度、各軍の幕僚システム、陸軍大学他研究教育機関のあり方に「既に」反映されています。

何も奇をてらうものではない。
ただ、馬鹿な我々がルーツを忘却してるだけです。

562 :名無し三等兵:2019/09/30(月) 06:23:57.64 ID:2aDhgQ2z.net
組織的に個人のターゲットを集団で取り囲んで、洗脳、マインドコントロールをするような活動をしているのは
どの様な連中なのかを知りたければ籠池さんの本を読むと判るだろうな
しかもマスコミもその組織的マインドコントロール活動に協力していることが判る


籠池佳茂? @YOSHISHIGEKAGO1
私は日本のリベラル・左翼の連中が声高に叫ぶ人権を信用できない。
なぜなら、私の父と母を隔離させ情報を遮断し洗脳を行うからである。これ程の人権侵害があるでしょうか?
人権侵害をやめない理由は、安倍政権を倒したいだけです。そんな事の為に人権侵害を続けるリベラル・左翼は許す事が出来ない!

籠池家を囲むこんな人たち
https://7net.omni7.jp/detail/1107027796

563 :名無し三等兵:2019/09/30(月) 22:57:32.86 ID:z16WizgZ.net
米議会が法案を可決、星条旗にすがる香港の悲壮 - 香港2019(4)

https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00071/092700004/

香港人権・民主主義法案。
米国議会通過しました。
ただし、日経新聞は何か他に言うことがあるんじゃないか?
土下座とか謝罪とか社長辞任とか。どんだけミスリードしてきたかと。

564 :JTAC:2019/10/01(火) 14:30:04.25 ID:EcABoI6B.net
クラウゼヴィッツは「軍事的天才」の欠くべからざる二つの性質として、精神(理性、情念)の働きである「一瞥(クー・ディユ)」と「決断心(クラージュ・デスプリ)」を上げています。
(何故かフランス語、フランス人が名付けたと。ナポレオンから?)

「一瞥(クー・ディユ)」とは、狭義には「戦闘における時間や空間の判断」ですが、
ひいては「観察と熟慮の末に見える真理を的確に把握し得る能力」

「決断心(クラージュ・デスプリ)」とは、「リスクを取らざるを得ないことを理解し己の意志を確立して遅疑逡巡を克服する能力」

この概念、明らかに後世のOODAループ(観察、概念化、決心、実行)やOperational Process(可視化、描画、配分)と近似しています。

「軍事的天才」とは「回せ!回せ!OODAループ!」であると。

565 :JTAC:2019/10/01(火) 14:42:32.17 ID:EcABoI6B.net
そう考えると、某所の

「一瞥克制機 万信必通達
千車悉快走 百発即百中
練武期必勝 陣頭誓報告」

ってのも古典兵学の素養がある人が作ったのがうかがえる。
(初代機甲本部長 吉田中将)

566 :JTAC:2019/10/01(火) 15:05:41.38 ID:EcABoI6B.net
後のモルトケのいう「戦略(作戦)とは「臨機応変の体系」である」てのも、
当然、クラウゼヴィッツの「戦争の性質」とこれに果敢に挑んでいく「軍事的天才」の議論の延長線上にある。

567 :JTAC:2019/10/01(火) 15:25:28.68 ID:EcABoI6B.net
戦争は、物質的要素、精神的要素が入り乱れ、敵の意志、摩擦に左右される大変複雑なものですが、けっして無秩序なものではない。
政治的な目的(戦略)と、軍事的な手段(戦術)を繋ぐ方法(作戦)の階層構造として「体系化」できる。
これらの「性質」を深く知ることで「霧」や「摩擦」が影響を及ぼそうと「臨機応変の体系」を「一瞥」し「機を制すること」に挑むことができる。

568 :JTAC:2019/10/01(火) 19:56:57.41 ID:EcABoI6B.net
香港で警察がデモ隊に向けて実弾発射と報道、15人負傷・1人重体

https://article.auone.jp/detail/1/4/8/111_8_r_20191001_1569925963359508

撃たれたのは子供で亡くなったようですね。

戦略系なので「ろくでもない」ことを考えてしまいますが。
「天安門事件」のときのように「見て見ぬふり」はやめましょうぜ。
「戦略」的にもそこまでの「事勿主義」には合理的説明はできんでしょう。
日本の究極の「エンドステイト」って何なの?と。

569 :JTAC:2019/10/01(火) 19:58:07.53 ID:EcABoI6B.net
https://portal.st-img.jp/detail/9c3eb9e0d05fb74f3f197ca5e455ebe4_1569925963_1.jpg

生々しいですね。

570 :JTAC:2019/10/01(火) 20:00:06.89 ID:EcABoI6B.net
一国で駄目なら多国間のアライアンスでやれやと。
それが外交(≒国家戦略)でしょ。

571 :JTAC:2019/10/01(火) 20:08:01.54 ID:EcABoI6B.net
依然として尖閣諸島にも大量の海上民兵が遊弋してて一触即発です。
香港情勢とのリンケージを図ってもいいんじゃないな?

色々な位相で「プロービング」しかけてきてますが、逆に言えば見境なし、ディシプリンに欠けた行為でもあります。
こいつら国際的に「孤立」させてしまいましょう。

572 :JTAC:2019/10/01(火) 21:08:25.18 ID:EcABoI6B.net
当然、日本の手持ちの「手段」では軍事、外交、経済、情報のどれをとっても状況打開の決定打には到底なりません。
だが、政策・戦略次元での「目的」、目指すべき「状況(strategic end state)」は、確立してほしい。ここがブレると話にならん。

目的-方法-手段の中で、防勢を基本としつつも、アライアンス(同盟)を考慮した累積的な効果を目指した「方法」を講じていく選択肢もある。

こんな実応用がせまられる局面では「原則」的な思考はほんと役に立たない。
「臨機応変の体系」って言葉が魂に響きます。
一回性の事態でも創造的な方法論により敵の上を行くことを求められているのです。

573 :JTAC:2019/10/01(火) 21:20:34.10 ID:EcABoI6B.net
「民主化」ってのは、東アジアでの日本の国家戦略の究極の「目的」でしょう。
そこは揺るがえない。

その中で急進的な共産党絶対主義の北京政府。
さらに、この反対勢力(上海閥、民青)のパラドックスを見ながらジワジワと経済面で多国間強調で「締め上げて」いくことでしょう。
経済重視のドイツあたりにも突きつけることです。
あんたんとこ、独裁政権に肩入れすんのけ?またナチを見てみぬふりですか?と。
(日本の経団連にも(;´д`))

574 :Lans :2019/10/02(水) 10:29:50.29 ID:uEUPUArE.net
>552
>付随した論稿がある。

皇太子殿下御進講録
が先に存在している。付随というのは御幣がある。

戦略研究学会編、川村康之編・解説 『戦略論大系2 クラウゼヴィッツ』(芙蓉書房出版、2001年)に収録

>557
>「戦争論」の成功が逆にヘーゲル哲学の発展を運命付けたと

これも時系列がおかしい
ヘーゲルとクラウゼヴィッツは同時代だが、戦争論が成功(有名)になったのはモルトケが原因。

戦争論の初版は在庫の山、当初は全く売れてません。
モルトケが成功したときに、戦争論を読んでいて高く評価していたという事で、一気に各国軍に伝搬。

戦争論が有名になった(つまり成功し人々が読み始めたのは)、既にヘーゲル哲学が確立された後の話


相変わらず誤読と間違った方向へ理解を進めますね…

575 :JTAC:2019/10/02(水) 12:54:05.66 ID:hK6jM2Qa.net
>>574
>皇太子殿下御進講録

「分冊に入れた」と夫人が書いています。
元々、一般公開する性質のものではないでしょう。

576 :JTAC:2019/10/02(水) 13:04:10.79 ID:hK6jM2Qa.net
>574
>>ヘーゲルとクラウゼヴィッツは同時代だが、戦争論が成功(有名)になったのはモルトケが原因

これはもうちょっと慎重に調べないかんなぁとは思いますが、初版本もかなりの反響があったのは附言に記載されてます。
全冊一気に出版されたわけでなく、分冊ごとに発刊されましたが、
各方面から問い合わせ殺到で次を早く出せという。
が、編集に協力してくれえる少佐が軍務に忙しくなかなか進まないと。

577 :JTAC:2019/10/02(水) 13:12:40.90 ID:hK6jM2Qa.net
1832年に初版が出版され、1500部売れるのに20年かかりましたが、それでも着実に各界に影響を及ぼしています。

イギリスで出版されたのは1974年ですが、マルクス主義陣営では、エンゲルスが早くも1857年に入手し高く評価しています。
18世紀中期にヘーゲリアンに影響を与えたのは確実でしょう。

578 :JTAC:2019/10/02(水) 13:17:34.98 ID:hK6jM2Qa.net
577
訂正 18世紀中期→19世紀中期

579 :JTAC:2019/10/02(水) 14:13:15.40 ID:Il2yVOf9.net
577
訂正 1974年→1874年

580 :JTAC:2019/10/03(木) 12:13:33.93 ID:5pY5l0pi.net
ヘーゲル左派(青年ヘーゲル派)のエンゲルスは軍事にも関心が高く、普奥戦争にも注目していた。
そして「オーストラリア帝国の勝利間違いなし!」と太鼓判を押してくれてたそうです。

読み込みが甘かったようですな。

581 :JTAC:2019/10/03(木) 12:16:08.72 ID:5pY5l0pi.net
580
訂正
オーストラリア→オーストリア

582 :JTAC:2019/10/03(木) 12:32:56.57 ID:5pY5l0pi.net
クラウゼヴィッツの戦争論は出版の関係で分冊に別れていて、第1部-第6部までが第1分冊と第2分冊、
第7部(草稿)と第8部(草稿及び皇太子殿下御進講(草稿)等諸論稿が第3分冊に納められています。
中公文庫版の翻訳者・清水多吉氏も諸論稿を未収録なのは気になってて、いずれ収録したい旨を巻末に示しています。

ところが、夫人の附言を素直に素直に読むと戦争論には「第4分冊」と「第5分冊」があることになってる。
第4分冊には「1796年戦役」が入っており、これが早期出版の要望が強く、
協力者のオ・エッツェル少佐の軍務多忙で第3分冊の編集が遅れていたため、第4分冊を先に出した。
さらに第5分冊は第3分冊と同時に出したいが、これも不可能だったので読者に陳謝したい、と。

583 :JTAC:2019/10/03(木) 12:50:07.93 ID:5pY5l0pi.net
分かっている範囲でまとめると

○第1分冊・第2分冊
序文(夫人)、覚書、序言、第1部「戦争の性質」-第6部「防御」
○第3分冊
附言(夫人)、第7部「攻撃」、第8部「作戦計画」、諸論稿
○第4分冊
?(1796戦役含む)
○第5分冊


推測するに、第4分冊と第5分冊は、本文中でバシバシ引用している戦史集でしょう。
第4分冊は、オーストリア継承戦争史、七年戦争史、フランス革命戦争史(ナポレオンのイタリア遠征まで)。
第5分冊はマレンゴ以降ワーテルローまでのナポレオン戦史。
本文中でも第4分冊と第5分冊を意識した引用になっていると。その境界で戦争の様相が変化してる。

584 :Lans :2019/10/03(木) 16:44:41.42 ID:j4zhtL4m.net
クラウゼヴィッツの戦史は他にもあるし和訳も存在する。
下記は復刻されてるので入手は比較的ラク

「1812年ロシア戦役史」みたみ出版(昭和19) クラウゼヴィッツによるナポレオンロシア戦役戦史。シェリーフェンによるクラウゼヴィッツ解説も収録

復刻版の書名は「ナポレオンのモスクワ遠征」原書房(1982年)
ちなみに両方保有
(最初に旧版を手に入れてたが、復刻版で名前が変わってるのに気づかず復刻版が届いてから気づいた)


あとクラウゼヴィッツ研究を自認するなら下記も読んどいた方が良い。

クラウゼヴィッツ生誕200周年記念論文集「戦争なき自由とは-現代における政治と戦略の使命」クラウゼヴィッツ協会(昭和57年)


あと森鴎外と旧軍参謀本部が戦争論を翻訳した「大戦学理」も機会があったら読んどけ〜

あと、クラウゼヴィッツから繋がる共産主義者の軍事理論については
「マルクス主義軍事論」中村丈夫/鹿砦社(昭和44年)は必読

585 :Lans :2019/10/03(木) 16:50:09.07 ID:j4zhtL4m.net
あ、一番重要なの忘れてた

「現代戦略思想の系譜-マキャベリから核時代まで」ピーターバレット/ダイヤモンド社(1989年)は、少しくらい高くても入手して損はない。
マキャベリから現代までの用兵思想を大学教授が集まり記述(もちろんクラウゼヴィッツも扱っているが、その影響なども概観できる)
ほぼ学術書(なぜダイヤモンド社から出た?と思うほど)
定価1万2千円、厚さ5pの鈍器だ。

586 :名無し三等兵:2019/10/04(金) 21:13:59.48 ID:BnUS9y34.net
【韓国兵務庁】「国外活動選手・フリーランス芸能人の兵役監視強化」 便法または不正により兵役を回避しないか監視する目的[10/4]


http://lavender.5ch.net/test/read.cgi/news4plus/1570189113/

587 :名無し三等兵:2019/10/04(金) 21:29:08.98 ID:mqHtSeR6.net
アメリカ第一主義

588 :名無し三等兵:2019/10/05(土) 01:28:51.31 ID:9rbEJGdz.net
国家安全保障政策とは
国家の独立と繁栄を維持するために、主に軍事的な脅威などから国家を守る政策。国家は多様な価値観を包含しており政策は必ずしも他の政策・党派と整合するものではない。

589 :名無し三等兵:2019/10/05(土) 19:19:15.49 ID:eK8mpu1l.net
籠池佳茂@YOSHISHIGEKAGO1
私は日本のリベラル・左翼の連中が声高に叫ぶ人権を信用できない。
なぜなら、私の父と母を隔離させ情報を遮断し洗脳を行うからである。これ程の人権侵害があるでしょうか?
人権侵害をやめない理由は、安倍政権を倒したいだけです。そんな事の為に人権侵害を続けるリベラル・左翼は許す事が出来ない!

MKウルトラ計画
ja.wikipedia.org/wiki/MK%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%83%88%E3%83%A9%E8%A8%88%E7%94%BB
MKウルトラ計画(Project MK-ULTRA、MKウルトラ作戦とも)とは、アメリカ中央情報局(CIA)科学技術本部が
タビストック人間関係研究所と極秘裏に実施していた洗脳実験のコードネーム。
MKは、被害者の名前にちなむ。米加両国の国民を被験者として、1950年代初頭から少なくとも1960年代末まで行われていたとされる。

籠池家を囲むこんな人たち
https://7net.omni7.jp/detail/1107027796
籠池泰典の実の息子が森友問題に終止符を打つ!
愛国者の両親をとことん利用する反安倍派の人々。
「ぼくが助けてあげますよ」と甘い言葉で近寄った菅野完や山本太郎をはじめ、あんな人も、こんな人も籠池家に群がった

韓国国情院(旧KCIA)がLINE傍受
https://facta.co.jp/article/201407039.html
仮想空間はとうに戦場。国家の「傭兵ハッカー」たちが盗み、奪い、妨害し、破壊する無法地帯で、日本も巻き込まれた。

集団ストーカーの基礎知識
https://w.atwiki.jp/denjihahanzai/pages/144.html
監視犯罪とは、集団ストーカーやテクノロジー犯罪などの被害の総称です。
集団的人権侵害と呼ぶべき、嫌がらせ行為、社会的ないじめ、ハラスメント行為などによる犯罪行為です。
その行為には、迷惑行為禁止条例やストーカー禁止条例などの法令によって禁止されている犯罪行為が、多く含まれています。

590 :名無し三等兵:2019/10/06(日) 13:58:33.78 ID:BnpkgZXV.net
現代戦略思想の系譜とナポレオンのモスクワ遠征を借りるついでに
マルクス主義軍事論入門を発見して斜め読みしたけど

戦後の日本や西側で最初に作戦術であったり訓令戦術の概念を理解したのはこの手合い?
ネットもないような80年代初頭でこのレベルのものができることに震えたよ

591 :Lans :2019/10/07(月) 10:31:56.17 ID:Y/zarxAM.net
>590
この手合いは下手すると戦前からの活動家だったりする。
集会や講演で若手から「どうすれば米帝や傀儡を撃破できるのか?」という戦術次元、下手すると戦技レベルの質問しかされないので
「おまえら、もっと勉強しる。それだけでは我々は勝てない」と教える為に、これら軍事理論の書籍を書いていました。

>ネットもないような80年代初頭でこのレベルのものができることに震えたよ

小山弘健の「軍事思想の研究」(新泉社)などは戦前発行の「近代兵学」に冷戦期の考察を追加したものだし、著者は戦前からの活動家。
80年代で驚いていてはいけない。

ソ連/ロシアでは
・赤色革命
・スターリン粛清〜WW2初期の壊滅
・ソ連崩壊
で3回も軍隊がリセットされており、その度に1から軍事を見直して組織的再構築する機会がありました。
その度に、理論に基づき時代に最適化できていたので、今、西側は振り回されている訳です。

西側は軍事力そのものでは勝っていますが、理論面ではあいかわらず数十年は遅れている。
(軍事力と技術力で優っているので、そこを優位に活用しようとするから、米軍はすぐに軍事技術に頼ろうとする)
(それ自体は、ある意味正しい選択ではあるが、西側だけ見て軍事の本質や用兵思想を探究することは、ソ連/ロシアの後背を常に仰ぐことになる)
(しばらく前まではまるでROADの型機械化師団に見られるように中国はエアランドバトルを意識した米式に傾倒していましたが、最近は合同大隊にみられるようにロシア式に再び舵をきったと思われるような兆候もあるそうです。)
(つまり中国からも米式は理論的に遅れていると判断された可能性あり)

米軍から教われるのは技術力だけかもしれないという事です。
(米陸軍は本来の意味での訓令戦術の受容に失敗したともいわれ始めていますし…)

592 :Lans :2019/10/09(水) 10:13:41.98 ID:WdDdm5rh.net
「戦略論大系〈別巻〉戦略・戦術用語事典」片岡徹也/福川秀樹他/戦略研究学会(芙蓉書房)
をつらつら眺めてたら、の機動の項目にどうも本来の語源というか、大本の訳語と思われる単語がありました。

「兵語の解」この本は明治〜昭和まで、いろいろ出ているので、それらからの説明を上記では紹介してkれています。、

そして大正期のものに

「機略的運動」とありました。この略語が機動なのかも…

当時、「機械化装甲」も「機甲」と略されており、同様の略法で「機略的運動」の頭と最後の1文字を繋げると・・・・

593 :Lans :2019/10/09(水) 10:54:54.69 ID:WdDdm5rh.net
グランツの作戦術解説本と、それをネタ本としていると思われる下記論文において

「作戦術の歴史」
http://milterm.com/archives/170

ソビエト理論家は、陣地戦の膠着状態を解消し、戦場における運動性(mobility)と機動性(maneuver)を回復しようと求めた。

とあります。どうもソ連は運動と機動をきちんと分けて認識し使用しているようですが、その区別について先日入手した
「1938年 ソ軍歩兵戦闘教令 1940年ソ軍歩兵戦闘教令草案」帝国在郷軍人會本部
では現在の西側教範では機動(Manuver)とされる行動であるところの「包囲」「迂回」などと言ったものが機動ではなく【運動】とされています。

どうもソ連式では、この程度の戦術的なものは機動ではなく運動の範疇の模様…
OMGに連なる、先遣浸透部隊についても、60年代までは「Mobile Group」すなわち運動グループとしており、
70年代では一部部隊が「Exploitation」(搾取/利用、意訳するなら戦果拡張か?)として任務指定、
そしてようやく80年代になり「Operational Manuver Group」作戦機動部隊となる訳です。

この流れから見るに、どうもソ連式理解によると、機動とは作戦次元における機略や計略的なものが含まれて初めて機動(Manuver)になる訳で、
戦術次元において我々が普段、機動と考えているものは運動(Mobil)に過ぎないということかもしれない訳です。

運動と機動

我々は機動を正しく理解してきたのだろうか。
いつの間にか戦術的運動と機略的運動を混同して、まとめて機動と言っていないだろうか。

594 :JTAC:2019/10/11(金) 22:29:04.73 ID:dx77l7GT.net
>>584
>あとクラウゼヴィッツ研究を自認するなら

そんな恐ろしいものは自認しない。
ただ、我々が手にしているクラウゼヴィッツの資料はまだまだ少ないということです。

1857年版"Vom Kriege"
ナポレオンの1796年イタリア遠征の作戦図
(クラウゼヴィッツ作成)

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/c/ca/Clausewitz-Vom-Kriege-9061.tif/lossy-page1-350px-Clausewitz-Vom-Kriege-9061.tif.jpg

595 :JTAC:2019/10/11(金) 22:47:59.05 ID:dx77l7GT.net
wiki英語版"On War"で紹介してるアザー・ガットの評、

"general message" of the book was that "the conduct of war could not be reduced to universal principles."
以下の域に我々はまだ達しているとは言いがたい。
読んでないか、見落としが無数にあります。

https://en.m.wikipedia.org/wiki/On_War

Vom Krigeの原文に加え、名訳と名高いマイケル・ハワード/ピーター・バレットのOn Warを読む。
さらに、アザー・ガットの A History of Military Thought: From the Enlightenment to the Cold Warを読まねばならん。

それにつけても金の欲しさよ。(そして時間も。)

596 :名無し三等兵:2019/10/11(金) 23:08:11.10 ID:TpS/P3s6.net
>>593
>「Mobile Group」すなわち運動グループとしており、
70年代では一部部隊が「Exploitation」

グランツ本の記憶では、トハチェフスキーの頃が初見だったような。

いずれにせよグランツの「英訳」でロシア人の元のニュアンスまでは速断できんな。

597 :JTAC:2019/10/11(金) 23:20:00.57 ID:TpS/P3s6.net
>>591
>3回も軍隊がリセットされており、その度に1から軍事を見直して組織的再構築する機会がありました。

意義ありw
多少、ソ連に感情移入した見方でも「機会」って。

もう一回「リセット」したら国ごと壊滅しますね。国力的に今の国境を維持できるギリギリのところにきてる。
だから「危な」くもある。

598 :JTAC:2019/10/11(金) 23:43:19.35 ID:TpS/P3s6.net
クラゼヴィッツの戦争論でも「機動」については矛盾に溢れてる。

後ろの(未完成な)「作戦計画」では、将来の対フランス戦では、オーストラリアとの同盟の上、
外線作戦にて機動を主体に追い詰めていくイメージです。
そして、当時では一大苦行の「行軍リスク」は、戦役通して「50%」くらいの非戦闘損耗は「付帯的損害」である、みたいな酷薄なことを書いている。
これはフリードリヒ戦史、ナポレオン戦史の観察結果でしょう。

一方では、見直しが入りつつあった「戦闘」付近では行軍の悲惨さを縷々説明している。
だから、機動的な作戦、奇襲、策略よりも「主戦」重視なわけです。
当時は「機動」の効果はナポレオンやフリードリヒが証明したが、徒歩の行軍で「機動」するのは悲惨だった。

この矛盾は、モルトケの代の「鉄道」、ゼークト/マンシュタインの代で「機械化部隊」「空軍」というアウフフェーベンで部分的解決を見る。
(完全解決したのは"奴ら")

隷下部隊に気楽に「機動」を命ずることができるようになったのはわりと最近です。
トハチェフスキーのころは、まだまだ馬匹が多いでしょう。

599 ::2019/10/13(Sun) 15:35:28 ID:qMwBUua2.net
建国直後のソ連の教義で大きいのは、civil warでは方面軍隷下の「軍」が横ならびだったのに
対し、
スヴェーチンが作戦術を提唱する前後くらいから「奇襲軍(ショックアーミー)」という存在が浮上してくることです。
こいつらが、tacticalなzoneをこじ開け100km単位での前進を可能にする。
となると、次の段階としてoperationalなrear areaを潰しにいくmobile groupが欲しくなる。

ところが、この教義の前提には「専門的な軍人」「熟練した下士官」「常備軍的性格の奇襲軍・機動グループ」が必要になってくる。
さらに、徒歩や馬匹では明らかに限界で、機械化を進めるしかない。
これって、労働者の平等を謳うマルクス・レーニン主義にとってどうなの?
と、大論争になる。

トハチェフスキー派は一瞬、眩いばかりの作戦術のルネッサンスを達成しますが、究極的には負けます。
そして気の毒なくらい「作戦術・専門的な職業軍派」は根こそぎ殺されます。

流刑になった連中も、看守にいびられながらペンチで奥歯を引き抜かれ、処刑を待つ毎日だったりします。

突然、待遇が替わって前線に引き戻されるのはナチスドイツの侵攻が開始されてからです。

600 ::2019/10/13(Sun) 15:48:06 ID:qMwBUua2.net
帝政ロシアの貴族文化を継承するトハチェフスキー世代(第1期)から、
帝政時代は下っ端で軍事技術のみのロコソフスキー・バツーチン世代(第2期)に世代交代しますが、
やはり全体としての教義を支える一般教養の低下は否めない。
「粛清」でどうしようもなく失ってしまったものもあります。

これは軍事だけでなく、ソ連社会全体の問題で、科学技術や文化面では帝政時代の
遺産を食い潰しながら徐々に衰退していき最後は滅びると。

601 ::2019/10/13(Sun) 18:07:00 ID:qMwBUua2.net
「ソ連の軍人はいかに作戦術の概念を作り上げ、それを発展させてきたのか」
(「軍事学を学ぶ」より)

〇スヴェーチン(作戦術の着想)→1938年処刑

〇ヴァルフォロミフ(縦深戦闘(deep battle)構想)→1938年獄死

〇トリアンダフィーロフ(縦深戦闘の具体化)→1931年飛行機事故死

〇トゥハチェフスキー(1936年野外教令、機械化歩兵部隊、機甲部隊、航空部隊導入)→1938年処刑

〇イザーソン(航空戦力・海上戦力も包括した統合運用理論)→1941年逮捕、以降14年間投獄の後名誉回復

彼らの研究成果は1980年代まで黙殺。

602 ::2019/10/14(Mon) 07:51:05 ID:TML2V70S.net
ただ、国家戦略全体で見ると、スヴェーチンら「作戦術・縦深作戦理論」派は、
国家戦略としてはトロツキーの全世界・永久革命理論に属していた。

粛清を遂行した方の同志スターリンの一国社会主義論の方がまだしも現実的で、
トハチェフスキー派の壊滅はソ連戦略史上の必然だったとも言える。

603 ::2019/10/14(Mon) 23:18:47 ID:R+EojLOt.net
ソ連の縦深作戦理論派の悲劇に、やや我が国の現状を見ます。
「強すぎる政治、弱すぎる軍」

当然、戦略を最終的に決するのは政治です。
だが、そのプロセスは政治の原則を一方的に押しつけるものか?
戦争の目的は政治ですが、一方ではどうしようもない蓋然性があるのも戦争の性質です。
Civil-military間で慎重な認識共有とコンセンサス形成を図るべきでしょう。

イージス・アショア。どうすんだ?あれ?
馬鹿がグーグルで立地を決めたそうですね。
しかも秋田県との教義の場に出てきたシビリアン様が会議の場でシエスタを堪能されてたようで。
新聞報道によると。

604 :JTAC:2019/10/14(月) 23:30:50.52 ID:R+EojLOt.net
グランツ本のソ連軍のoperational formationの変遷を見ると笑えます。
1936年教令の複雑な作戦概念は、1941年には綺麗に消滅し、清清しい程の横一列になります。
縦深地域にいるのは航空軍くらいですね。これは目立つし爆撃しやすいw

それが1942年、1943年と変遷していくと縦深地域の部隊が増えていき、1943年になると目が痛いほどの迷宮になる。

くどいですが決定権があるのはシビリアン(同志・政治将校殿!)でしょう。
ただ、この手の愚行で国が危うくなるのを看過するのも軍人の給料の一部でしょうか?

605 ::2019/10/17(Thu) 12:42:08 ID:HafcS+w6.net
米議会下院 香港での人権尊重と民主主義確立支援の法案可決

https://news.tbs.co.jp/sp/newseye/tbs_newseye3805646.htm

これが日本のポジションであって欲しいんですがね。
錦旗を揚げよ。

606 ::2019/10/17(Thu) 13:21:31 ID:HafcS+w6.net
イデオロギー的な重心として、2000年代までのいい加減な体制(江沢民(上海閥)・李鵬(太子党)・朱容基(共青))では、
香港問題はそこまでセンシティブな問題では無かったはずだ。

ところが今の体制(習近平(太子党独裁))では共産主義のイデオロギーを政権の意志遂行のcenter of glavityにせざるを得なくなった。
それで香港の自治を許容できなくなったと。
変わったのは支那自身かと。

CG 支那共産党への政治的求心力
CC 党の軍隊・武装警察
CR 共産主義のイデオロギー
CV 国内・隣国における異質なイデオロギー(議会制民主主義)による民心動揺←アタック!

607 :JTAC:2019/10/17(木) 20:32:38.41 ID:t78UhHVq.net
サミュエル・ハンチントンが、確か「支那は一見、大陸国家に見えるが、本質は島嶼国に近い」と書いていました。

ユーラシアの東端に位置しますが、東と南は海、北は砂漠と荒野、西はヒマラヤ山脈に遮られ地理的に隔絶してると。

608 ::2019/10/17(Thu) 20:59:59 ID:t78UhHVq.net
戦史的に見ても、支那から外部、外部から支那への侵攻は少数精鋭の遠征軍で
兵站(もしくは現地調達)も含めたコンパクトな戦力パッケージを形成します。

支那側からの成功例は、漢の衛青、霍去病、魏の司馬懿、母丘倹、唐の李靖(李衛公)、明の鄭和。
いずれもコンパクトな遠征軍を編成しています。

逆に異民族の支那への侵攻も案外少数で、モンゴル帝国でさえも総兵力で10万。
遠征軍が3万を越えることはほぼなかったとされています。

609 :JTAC:2019/10/17(木) 21:14:42.98 ID:t78UhHVq.net
島嶼国である支那は、異質な文明である同じく島嶼国の日本(ハンチントンは日本を独自の文明と捉えていた)と「文明の衝突」を起こし、
ハンチントンの推測では、勢力的に劣る日本(文明)の運命にあまり肯定的ではなかった。
不愉快ですが。

しかし、まさか支那が日本をすっ飛ばして直接、アメリカの覇権に挑戦してくるとはw
これにはハンチントンもびっくりでしょう。

よくよく考えると、支那が擬似島嶼国として発展と覇権を追究するなら、アメリカのシステムを乗っ取るしかない。
アメリカがイギリスのを奪ったように。
理にかなっていると言えばかなっている。
遅まきながら、アメリカ(少なくとも外交・情報・軍事コミュニティ、たぶん経済コミュニティ)もやっと支那の釘バット自分を狙っているのに気づいた。
(トランプとトランプ支持者は微妙。)

610 ::2019/10/17(Thu) 23:04:29 ID:gjyqoxF1.net
ゲームチェンジを提案します。
経団連の「お友達」の支那工場よりも域内全体との「自由・民主主義」勢力とのアライアンス強化を提案します。
一応、某与党の党名は「自由民主党」でしたよね?

「支那の巨大市場」と言いますが、所詮は閉鎖された擬似島嶼市場。
一定のパイを食い潰しているだけで、先方はその気になれば小指で「経団連のお友達」の工場も接収できます。
習近平に公正を期待できるもんかw

域内の自由・民主主義勢力とのアライアンスに新たな経済の広がりを見る。
今は小さくとも、真のイノベーションが成されるなら擬似島嶼の支那市場など問題ではありません。

錦旗(自由・民主主義)を掲げよ。

611 ::2019/10/17(Thu) 23:16:16 ID:gjyqoxF1.net
我々から見て、支那の習近平独裁政権は不快です。
我々以外にとっても蔭日向なく不快なんです。

一見、力が強そうでも、やること成すこと水面下で軋轢を起し反対勢力を量産しています。
それらの勢力と丹念にアライアンスを結んでいくことです。
日を追うにつれ、ブルーフォースが強大になっていくでしょう。
習近平の不快さは折り紙つきです。香港の事例でよーーく分かります。

幸い、南朝鮮はレッドチームに入りました。本質的に彼らは自由・民主主義ではないのでしょう。
「あの国のあの法則」によれば「勝った!」て感じですね。
常に「負け組」を選択する独特の嗅覚はあなどれません。
是非、志を全うして欲しいものです。

612 ::2019/10/17(Thu) 23:40:33 ID:gjyqoxF1.net
プロイセン・ドイツ兵学改革派、シャルンホルスト、グナイゼナウ、クラウゼヴィッツ、
モルトケは「戦争屋」ですが、筋金入の「自由主義者」でもあります。
だから、専制的な保守派に睨まれて平時には左遷されます。
その代わり、戦時にはその「思想」こそが兵器として絶大な破壊力を発揮します。

戦争の神は、錦旗を掲げる我が方に莞爾と微笑んでいます。

613 ::2019/10/18(Fri) 19:24:47 ID:3mUSBE1m.net
自衛隊部隊ホルムズ独自派遣を検討、菅氏が表明

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20191018-OYT1T50249/

半年遅いですね。

我が方のstrategicなcenter of glavityの一つがホルムズ海峡なのですが。
COGは日本国内にあるとは限りません。

タンカーを攻撃されるまで放置しておくなら政治家必要ありません。
敵の行動に追随するだけなら素人でもできます。

「政治家」とは自分自身で何ができるわけでなし。
「少しだけ」一般人よりも先が見えて、必要な政策アライアンス構築ができるからこそ存在価値があるのでは?

614 ::2019/10/18(Fri) 19:37:06 ID:3mUSBE1m.net
それでも、「また」菅官房長官ですね。
リスキーな外交的決断は全て官房長官マターのようですが。
外務省、空気みたいやな。

これほどcritical thinkingができない組織もない。
taskはやってもmissionの自覚がまるでない。

潰して内閣官房直轄ありやな。だって今の仕事のやり方がそうでしょ。
外務省+内閣官房→国務省(内閣官房長官→国務大臣)でどや?
アメリカナイズされてすっきりするでしょw

615 ::2019/10/18(Fri) 19:50:16 ID:3mUSBE1m.net
国家戦略≒外交≒国家目的に合致する同盟の構築という機能に鑑みれば、米国の「国務省」という名称はい言えて妙ですね。
大統領が横死した場合の権限継承順も、副大統領(上院議長兼務)、下院議長、上院仮議長、国務長官の順で
選挙の洗礼を受けていない行政官僚の中ではトップ。

616 ::2019/10/18(Fri) 20:00:48 ID:3mUSBE1m.net
ただし、シークレットサービスが以前は財務省、今は国土安全保障省の管轄。
日本の内閣官房の仕事はいくつかの省庁に権限分散されてるとも言える。
上手くできてます。

617 :名無し三等兵:2019/10/22(火) 00:00:23 ID:TMLhfuhK.net
日本国民にさらに警告を、中国の軍事的脅威が増大−米軍当局者
ttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-10-21/PZPMT9DWLU6I01?srnd=cojp-v2-overseas

618 :JTAC:2019/10/22(火) 15:01:49.92 ID:Fw73MUub.net
プロージット!今上陛下の御代の永からんことを!

そして本日の休暇にw

619 :JTAC:2019/10/22(火) 15:10:22.63 ID:ECXn+IR6.net
立憲君主制は国家戦略(≒同盟)上、無茶苦茶有利です。
廃止してしまった国はお気の毒ですね。

https://madamefigaro.jp/upload-files/le-prince-george-grand-adepte-du-short-fairford-le-08072016.jpg

620 :JTAC:2019/10/22(火) 15:22:53.32 ID:ECXn+IR6.net
皇室や王室が無いと、外交でタレイランやメッテルニヒが暗躍するサロン文化が成立しようが無い。
ルトワック曰く「アメリカの国家戦略上の弱点はサロン文化が無いことだ」と。

サラリーマンなら「欠席裁判」って言葉は分かると思いますが、
なにがしかの会合があって不用意に欠席を重ねると、孤立していつの間にか「反○○同盟」ができる。
自然の流れです。

621 :JTAC:2019/10/22(火) 19:48:04.09 ID:8jjDjt3X.net
「敵を知る」というのは大事なことです。
現代ロシア、現代支那の兵学思想は、やはり旧ソ連の兵学思想の亜流。

旧ソ連の兵学思想の努めて簡単な解題を試みます。
ネタ本は"Soviet military operational art in pursuit of deep battle"。
著者はデビット・M・グランツ大佐、1991年。
フォート・レブンワース諸兵科共同センターのソ連軍研究の泰斗。

基本的に個人の著書だと思われますが、カール・ヴォノ陸軍参謀総長の推薦がついています。
限りなく当時のアメリカ軍の公式見解に近い。
今ならまだAmazonで手に入ります。

622 :JTAC:2019/10/22(火) 20:13:07.01 ID:8jjDjt3X.net
ウォーゲームでOPFORと戦い、深く敵の思考に入り込み、編成装備に通暁してくると「ある種」の「ソ連に対する憧れ」みたいな感情が沸いてくる。
麻疹みたいなものですが。
兵学思想の論理的一貫性の上で実に整った軍隊です。
(ただし、そもそも論から欠陥がありますが)

ある意味、無い無い尽くしの某貧乏軍隊の将校が指揮するOPFORは暴力的なまでに強い。
師団砲兵群の異様に緻密な移動弾幕に掩護されながら、これまた地雷処理ローラ付戦車が緻密なまでに支援され、
歩兵が地形を利用しながらダワイダワイと浸透してくると絶望感にうちひしがれます。

現物はたいがいウォトカを嗜みながら戦争やってるので、そこまでの緻密さは無い。
飲んで現れたカウンターパートを確かに見た。
まぁ、飲んでてもやることはやりますがね。

書評で「グランツはソ連軍を美化し過ぎ」と見かけます。
自分もややそう思います。
紙の上では「素晴らしく緻密で論理的な軍隊」ですが、
悲観的にならず、無形戦闘要素の「ウォトカ係数」をかけながら気楽に眺めましょう。

623 :JTAC:2019/10/22(火) 20:37:11.53 ID:8jjDjt3X.net
当たり前ですが、ソ連は思想的な根源にマルクス・レーニン主義(ヘーゲル左派系)の「進化的な世界観」があります。
この点、「戦いの原則」のような固定的な世界観を持つ(当時の)西側とは既に異なっています。

マルクスレーニン主義の「必然的な資本主義に対する勝利」と「道徳的な優越」の中で資本主義国との戦争は必然的に発生し、
ソ連が勝利し世界は社会主義に「進化」します。
(やったね!(^o^)v)

ソ連兵学びおいては、戦争は必然的に発生しソ連が勝利する、これが「前提」です。
既に「西側的な価値観」では「戦略もへったくれも無い」ような気がしますが、
それは自分がブルジョワ主義に毒されているからでしょう。

624 :JTAC:2019/10/22(火) 20:53:08.70 ID:8jjDjt3X.net
面白いのは、この時代既に「ドクトリン(教義)」という言葉に実に広い幅を与えています。
「officialな戦争の見方」として最上位概念に位置づけられています。
military scienceもmilitary artも全てmilitary doctrineに包含される下位概念です。

聞くところによると、資本主義に毒された帝国主義者どもは、
ようやく最近になってソ連のドクトリンの概念に追随(Army Doctirine Pubulication)してきたようです。
遅れた連中ですね。

625 :JTAC:2019/10/22(火) 21:17:52.75 ID:8jjDjt3X.net
社会主義の最終的な勝利が前提であるソ連においては、
戦時は元より平時における外交、経済、情報、文化も全て社会主義の勝利に向けられた闘争行為と位置づけられ、
この闘争の在り方も「ドクトリン」に包含されています。

超限戦?ハイブリッド?
今さらですよね。

626 :JTAC:2019/10/22(火) 21:22:40.79 ID:8jjDjt3X.net
ヤポンスキー立憲民主党の同志エダノは、全次元的な闘争を「エダノドクトリン」と呼称してるようですね。
同志エダノは実によく社会主義における闘争を理解している。
レーニン勲章の受賞も近い。

627 :JTAC:2019/10/22(火) 21:50:25.48 ID:8jjDjt3X.net
スヴェーチンの作戦術の研究成果により、ソ連ではWW2前に戦略-作戦-戦術という「戦争の階層構造」が確立されました。
この普及度はほぼ全将校レベルです。

ただし「社会主義の勝利」という前提をかまされてるので「戦略次元」での選択肢は多くは無い。
同志スターリンのような怪物を別にすれば「戦略における必殺奥義」の「同盟」はあまり機能しない。
「社会主義に体制を変換した友人達(衛星国ともいう)」と「資本主義の豚ども」の二元論ですね。
グランツの記述でも「戦略」の節は薄うございます

628 :JTAC:2019/10/22(火) 22:03:52.47 ID:8jjDjt3X.net
ソ連の「戦略」の特色は、直接敵と戦う"front"と戦争を支える"rear"の確立です。
ご存じ世界最大の大陸国家なので、前提条件として世界最大の"strqregic rear"を囲いこんでいます。

この"世界最大のstrqregic rear"から繰り出される圧力で敵を追い詰めていけば、必然的に戦争に勝利します。

後方の概念は、当然、他国にもあったわけですが、「全てのstrqregic rearが全機能を上げて戦争を支える」という割り切りの点で社会主義のソ連には一日の利があったようです。

さらに社会主義の同志パルチザンによる敵strqregic rearの擾乱や後述のdeep operationにより敵operational rearを潰していけば、より効率的に社会主義の勝利が達成sqれます。

629 :Lans :2019/10/23(水) 12:04:45.56 ID:l0wQBtz0.net
>627
>「戦略における必殺奥義」の「同盟」はあまり機能しない。

中東におけるソ連の影響力をお忘れか?
さらに西側内における共産革命を誘導し「同盟国化」を行うのである。

>「社会主義に体制を変換した友人達(衛星国ともいう)」

これを能動的に作っていくのと、去就のあやふやな同盟国を増やすのと、どちらが強固か?

というソ連的視点も忘れないで欲しい。
さらには、当グランツ本は、作戦次元に焦点をあてているので、当然、戦略と戦術は薄い
グランツは、本書の他に、戦術面を中心とする
「The Soviet Conduct of Tactical Maneuver-Spearhead of Offensive」
を書いています。

こちらは前作が作戦術における戦略-作戦の隣接部を焦点としており、こちらは作戦-戦術の隣接部を中心とする

630 :Lans :2019/10/23(水) 12:12:00.10 ID:l0wQBtz0.net
ソ連の戦略面については
「ソ連軍 思想・機構・実力」ハリエット・F・スコット/ウィリアム・F・スコット(時事通信社)
ソ連側の発表、記事、書籍をベースに解説しているソ連としての公式見解をまとめたものとして良い
読め

後は米国防総省が
「SOVIET TOTAL WAR」
を出していたので、これも読むといい
(ただし、こちらは多分に誤解を含む)

631 :JTAC:2019/10/23(水) 19:07:59.75 ID:jJIEExRz.net
>>629
>これを能動的に作っていくのと、去就のあやふやな同盟国を増やすのと、どちらが強固か?

ここはルトワック混ぜてます。
ルトワックのソ連敗北要因の分析は「真に頼りになる同盟国確保の失敗」としています。
60年代くらいにはWARPACはソ連以外の軍事力はボロボロになっていきます。

632 :JTAC:2019/10/23(水) 22:16:32.90 ID:jJIEExRz.net
ソ連兵学の次なる階層、作戦次元、作戦術はなんと言っても規模と空間への対応です。
ソ連できたてのCivil warの段階で1000kmの戦線を抱えてる。
兵力も100万単位です。

これ

633 :JTAC:2019/10/23(水) 22:20:09 ID:jJIEExRz.net
ソ連の場合、戦争を「戦闘(battle)の累積」と考える方がそもそも無理です。
規模と空間の広大さとソ連作戦術を切り離して考え方が無理があります。

634 :JTAC:2019/10/23(水) 22:29:37 ID:jJIEExRz.net
戦史的にソ連が作戦術で扱うのは方面軍(front)と軍(army)です。
軍団(corp)、師団(division)の運用は戦術として扱います。

ざっくりで方面軍は200km、軍は100km四方の土地で作戦し、攻勢作戦においてそれぐらいの土地を奪うことを期待されています。

方面軍を束ねる「戦域」(TVD)となると、大陸そのもののサイズになり、戦域軍の根本的使命は当該大陸の帝国主義者どもを一掃し、
大陸そのものに社会主義の福音(エバンゲリオン)をもたらすことを期待されています。

635 :JTAC:2019/10/23(水) 22:48:27.23 ID:jJIEExRz.net
TVDやfrontに相当する作戦序列を今でも採用するロシアと支那。
彼らとの究極的な政治的妥協が無理なこと、分かると思います。先方のドクトリンから。

「中国様との関係正常化」「プーチン大統領との個人的な関係による領土問題の解決」

馬鹿かと。本当に馬鹿かと。
先方は一時的な「手段(means)」として和平を採用してもend stateやwayは変わりません。
ドクトリンが変更されない限り。
「使えない間諜(スパイ)」だと笑われてるんですがね。
日本国民としても力なく苦笑するのみです。

636 :JTAC:2019/10/24(Thu) 01:08:30 ID:Si0JSd0h.net
Civil warに勝利したソ連共産党ですが、干渉戦争に引き続き攻めこんだポーランドで
ワルシャワ前面の防御地域への攻勢で大敗北を喫します。

大規模化した戦争ではやみくもにtactical zoneを攻めても効果が薄い。
同時にoperationalなrear area(deep area)を叩き潰してこそ戦争に勝利することができる。
deep areaを潰すにはそこに攻め込むと同時に火力の優越を握らなければならない。

これを実現するため、1920年代に連続作戦理論(successive oprational theory)、
1930年代に縦深戦闘(theory of deep battle)、縦深作戦理論(theory of deep operation)、
1943年に火力攻勢(artilly offensive)、航空攻勢(air offensive)と教義化されていきます。

ソ連の作戦術は1960年代の1960年の「軍事革命」(核戦争理論)のときに一時衰退しますが
その後1970年代に、再びソ連兵学のcritical topicとして復活します。

637 :JTAC:2019/10/25(金) 07:17:54.37 ID:UsWx5wby.net
1941年のナチスドイツの侵攻の際、同志スターリンのトハチェフスキー派の粛清により作戦術を教義ごと喪失しいたソ連は大敗を喫しますが
大戦を通じた旧トハチェフスキー派の復権と並行してOperational Maneuver Force(OMF)の規模が徐々に大きくなります。

1943年には方面軍(front)内についに「戦車軍(Tank Army)」が登場し作戦次元における主導権を奪回します。

そして、やがて・・・・というのがグランツの描くソ連作戦術のアウトラインです。

638 :JTAC:2019/10/25(金) 07:34:46.93 ID:UsWx5wby.net
一方でトハチェフスキー派のthe theory of deep Operationaは、それ自体重大な問題を孕んでいました。
最大単位の方面軍(front)次元での防勢作戦(defensive operation)の教義がそもそも「無い」。存在しない。
軍(army)以下はありましたが。

1941年にヒステリックに攻勢を強要して、まとめて包囲ポケットはまりこんでいったのにはトハチェフスキー派の教義自体にも責任がありました。
これは1941年の冬季、1942年の夏季の苦しい防勢作戦通して徐々に是正され
防勢においても縦深を活用した作戦が実践されます。

639 :JTAC:2019/10/25(金) 18:12:24.92 ID:I/5DpiG3.net
ペンス米副大統領が対中演説 尖閣諸島での「挑発行為」批判

https://www.sankei.com/smp/world/news/191025/wor1910250009-s1.html

ペンス演説、二発目きました。
前回は米国の戦略的メッセージを完全に見落とした。
勉強になります。

今回のも、文面をよーく見ると恐ろしいほど強硬です。
「習近平政権(あるいは共産党)のレジームチェンジ」までは踏み込んだも同然。
一応、逃げ道は与えてますが、習はもうその道はあるけない。

640 :JTAC:2019/10/25(金) 18:22:45.81 ID:I/5DpiG3.net
風雲急を告げる太平洋戦域で、習近平の国賓訪問を懇願してる阿呆な国があるという。
みわめて身近に。
目先の株価ですかね。ばかな。

国家戦略上、「同盟」というスコアボードを基準にアクションを考察すると大火傷はしない。
自国の存立を担保してる「同盟」を脅かす政策はどこかが間違っています。
ややリップサービス入っているかもしれませんが、ペンスはわざわざ尖閣にまで言及してくれてます。

641 :JTAC:2019/10/25(金) 20:29:38 ID:rGD1U7CH.net
1945年。大祖国戦争最終年度。ソ連の作戦術は絶頂期を迎えました。

方面軍の攻勢作戦では、四つの軍が第1梯団として攻勢に出て敵のtactical zoneに穴を開けます。
敵が縦深に防御地域を設けている場合はさらに第2梯団の1-2個軍が攻勢に出て突破口を拡張します。

敵のoprational rear aeeaが露出したらOperational Maneuver Forceの出番です。
1-2個の戦車軍で構成されるOMFは敵の後方地域を蹂躙し目標線まで前進を続行します。
前進速度は一般軍で1日20-30km、戦車軍で1日30-50km。方面軍の攻勢は深さ500kmまで及びます。

さらに、この最終段階では、複数の方面軍による協同攻勢作戦にも習熟し、二つの方面軍による両翼包囲により巨大な包囲ポケットを作れるようになりました。

642 :JTAC:2019/10/25(金) 21:07:01 ID:rGD1U7CH.net
同じく1945年。この年はソ連軍受難の年でもあります。
ドイツ深奥部に侵攻するにつれ、ロシア、ポーランドのステップからドイツの森林・市街地に地形が変り、
これを巧みに利用したドイツ軍の防御戦術の前に深刻な大損害を被りました。

ドイツとの戦争には勝ちましたが、新たな敵、米英との冷戦が始りました。
森林、市街地に富んだドイツの地形に当時のソ連の教義が適してないのは明白。
同志スターリンの決断は思い切った陸軍のダウンサイジング。
方面軍を4個狙撃兵軍に削減。戦車軍を廃止し、代わりにより歩戦のバランスが取れた機械化軍を新編しました。

643 :JTAC:2019/10/25(金) 21:23:41.30 ID:rGD1U7CH.net
1953年。同志スターリンが亡くなりました。おそらく、きっと、多分、自然死ということになっています。
これにより、ソ連の軍事戦略は核戦略へとシフトしていきます。

スターリンという怪物政治家。冷酷残忍ですが国家戦略のセンスもあります。
晩年は、どうも東西ドイツを統一させ干渉地帯にしてしまう必殺技まで検討していたようです。
これが実現していたら、ひょっとしたら、ソ連は崩壊せず生き残ったかもしれません。

後継者はフルシチョフ他真面目に共産主義の勝利を信じている模範的な共産主義者が多く、
デタントを挟みつつも核戦略も交えた尖鋭な東西冷戦が続くのです。

644 :JTAC:2019/10/25(金) 21:49:02 ID:rGD1U7CH.net
ジューコフ・リフォームをRevolution of military affair(RMA、核戦略)に入れるかどうか
グランツの文献でも入れるやつ入れてない奴があります。

核戦争をかなり意識しており、全軍を装甲化しています。
今なお西側の軍事関係者の頭を悩ますソ連の「諸兵科軍(CAA)」の登場です。
装甲化しつつも第1梯隊、第2梯隊で上手くハイローミックスしており、
機械化・装甲化して高速な進撃速度を達成しつつ、下車歩兵の規模も確保しています。
さらに、戦車軍(Operational maneuver force)も復活。
西ドイツ防衛に大いなる脅威を与えました。

が、ジューコフはフルシチョフによって失脚。またまたソ連作戦術リセットのお時間です。
理由は色々あるでしょう。
究極的にはジューコフリフォームは高い(高額)。
核兵器もあり、高額で巨大な諸兵科軍を揃えるのが負担を感じるようになった。

「狡兔走狗煮らる」

645 :名無し三等兵:2019/10/29(火) 21:12:04 ID:66/JRI0t.net
ジューコフ失脚後、フルシチョフの茶坊主・ソコロフスキーが教義の主導権を握り
ソ連のRMAはかなり核偏重の極端なものになりました。

核兵器と通常兵器の地位が逆転し基本的には核で敵を打撃します。
従来の梯団による攻勢概念が稀薄になり、先頭の第1梯団最前列に戦車軍がいます。
これで核が明けた穴を貫通し縦深地域に攻めこみます。
諸兵科軍はその脇を固めます。

これで放射能汚染地域も含めて800kmを疾走しパリを目指します。
何とも勇壮豪快な作戦教義です。

646 :JTAC:2019/10/29(火) 22:34:45.60 ID:CnPVAQjL.net
またまたルトワックねたですが、フルシチョフ時代のソ連の核戦略は「戦略核」については「ブラフ」でした。
実態としてICBMは一桁台。核戦略爆撃機も一握りでした。
(手札は3のワンペア)
ルトワックの表現では「ムッソリーニ以来の武力誘導実践の成功者」。
本家ムッソリーニの方はよせばいいのにフランスや北アフリカに攻めこんで大敗し化けの皮が剥がれましたが、
ソ連の核ブラフはその後、三十年以上も機能した。
ソ連RMAは、情報作戦(information operation)の壮大なまでの成功例です。

フルシチョフのようなソフトパワー(経済等)を重視する比較的理性的な指導者の元では、
ソ連は「相互確証破壊」のような自滅的戦略は取りがたい(少数のICBMによる最低限の抑止に留める)という傾向は参考になります。
後のゴルバチョフの出現も突然変異では無いと。

(そうは言っても、フルシチョフもスターリングラードで血も涙も無い酷薄な戦争指導をした冷酷残忍な政治将校あがりですがね。)

647 :JTAC:2019/10/31(木) 06:29:47.71 ID:T8ieZCg3.net
フルシチョフ失脚後も60年代は核戦略主体のRMAは継続されましたが、70年代にさしかかりソ連もハタと気づきました。
「核戦略を追求してもマルクス・レーニン主義の政治目的達成に何も寄与しないじゃん?」と。

軍事戦略が政治目的に寄与するとはいかなることか?
この時期、大祖国戦争の戦史研究が盛んに行われ、さらにそれ以前のトハチェフスキー派の縦深作戦理論(deep operation)もサルベージがなされました。
またまた邪な作戦術を弄ぶ機運が高まってきました。

648 :JTAC:2019/10/31(木) 06:40:20.37 ID:T8ieZCg3.net
資本主義者どもの核兵器の脅威下での作戦機動(operational maneuver)はどうあるべきか?(unti-nuclear-maneuver)

ついに来ましたw
Operational maneuver Group(OMG)の登場です。
この概念はソ連兵学史上重要です。その後の90年代の西側のエレクトロニクス優勢軍との戦い、また現代ロシア軍への影響も極めて強い。

649 :JTAC:2019/11/01(金) 01:23:09 ID:JUJYvsZl.net
OMGの使命は、敵の核システムもしくは使用を決断する政経中枢を破壊することです。
OMGにより核の均衡を崩すことにより、ソ連は容赦なく欧州に核攻撃をお見舞いして壊滅させることができます。
(結局、使うんかいw)

一昔前は第2梯団やmobile groupで「空間」的にoperational deep areaを目指しましたが、
OMGは「時間」に活路を見出だします。敵に先んじて動員(mobilization)を完了し、
敵の防御準備未完に乗じて第1梯団の諸兵科軍と協同しつつ嫡tactocal zoneを抜けて目標を目指します。

「我が軍の将兵はアルプスにスキーになど出かけておりません。即時動員を進言します。同志!」

650 :JTAC:2019/11/01(金) 01:32:28 ID:JUJYvsZl.net
OMGは、基本的に方面軍(front)隷下の戦車軍(Tank army)で構成されますが、グランツの表現では"tailored"(仕立てのよい)な部隊とされています。
多分、戦況に応じて柔軟に必要な部隊をアタッチする(服のように着こなす)くらいの意味でしょう。

operational deep areaに突き抜けたならば、multi-axesに敵の核システム他重心を多方向で脅かし敵のC4Iを麻痺させます。

651 :JTAC:2019/11/01(金) 01:40:36 ID:JUJYvsZl.net
OMGの勃興とともに、従来の作戦的な第2梯団の比重は低下します。
何せ敵が核使用を決断するまでに決着をつける急ぐ作戦なので、モスクワ付近から動員される部隊もある第2梯団は間に合いません。
また、資本主義者どもの精密誘導兵器やAir-Land-Battleの目標にもなってしまいます。

この時代の第2梯団は作戦次元というより戦略次元(2nd strategic echelon)の意味合いに変り、
OMG及び第1梯団がしくじった場合の予備の意味が強い。
最後の一押しか防勢転移に使用します。

652 :JTAC:2019/11/01(金) 01:49:46 ID:JUJYvsZl.net
第2梯団に替り、高速かつ広域にOMGを支援するものとして空中強襲部隊(AH・ヘリボン)、
特殊作戦部隊(スペツナッズ)、沿海部では海軍歩兵部隊が整備されました。
特に大規模な空中強襲部隊の教義は、西側のAir-Land-battleをひっくり返しLand-Air-battleなどと呼ばれています。

653 :JTAC:2019/11/01(金) 02:04:13.73 ID:JUJYvsZl.net
ソ連はOMGによるunti-neuclear-maneuverでは作戦計画の立案、修正は極めて短時間で主なう必要があると認識していました。
この迅速・複雑なoperationを完遂する方法論が「サイバネティック」であると。
単純化すれば、OMGを運用して戦争に勝つ方法輪が「サイバー戦」であると。

この考え方は、「サイバー戦をハッキングのことだと勘違い」している日本よりは数段健全だと思う。
本質は「サイバネティック」の「相対的な使用の優勢」により戦争に勝つことです。
間違っても国防費でマイクロフトのパッチに使役されることではありません。
大丈夫か?安倍晋三?

654 :名無し三等兵:2019/11/01(金) 02:06:05.19 ID:KzAz2Yuo.net
現代戦略思想の系譜の斜め読み終わった、疲れたよ
この本を要約すると概ね2016年出版の用兵思想史入門だけど
作戦の概念について掴み切れてないような引っ掛かる部分が多いしまだ研究途上な雰囲気だった
湾岸戦争の成功とイラク戦争で直面した事後問題が理解に大きな影響を及ぼしてるんやなって

ただ湾岸戦争の成功に必要な理解はこの時点で揃ってたように見えた

655 :名無し三等兵:2019/11/01(金) 02:06:31.15 ID:JUJYvsZl.net
米国防総省大型クラウド「JEDI」 契約はMSのAzureに、アマゾンAWS敗れる

https://www.newsweekjapan.jp/amp/stories/technology/2019/10/jedimsazureaws.php?page=1

苦笑いしか出ません。
サイバー戦。本当にやる気あります?

656 :JTAC:2019/11/01(金) 02:10:17.77 ID:JUJYvsZl.net
>>654
関係者が死んでからですね。
WW2でも、やっとです。

将軍クラスが死に絶えないと下っ端が口を開かない。

657 :名無し三等兵:2019/11/01(金) 02:26:49.93 ID:KzAz2Yuo.net
そういえば86年時点ではかなり登場人物が生きてるな、ソ連とそれ系の勢力も含めて
本の成り立ちの背景だけで三杯はいけそう

658 :Lans ◆cFcS.yrpJw :2019/11/01(金) 15:19:53 ID:0ZiMGIcU.net
>650
注意
OMGは正面軍(Front)と、軍(Army)それぞれに編成される可能性があります。
編制ではなく、編成ね。

そして正面軍OMGは貴官の書いた用に戦略的任務を与えられます。
(戦略と作戦の重複領域)

そして軍OMGは、戦術的任務を与えられます。
(作戦と戦術の重複領域)

659 :Lans :2019/11/01(金) 15:30:20.71 ID:0ZiMGIcU.net
>654
お疲れ
でも読んだかいもあったはず。
あの本は用兵思想史入門(2016)のタネ本のひとつと思われます。
(というか、片岡ゼミ使用のテキストのひとつという話を聞いた事がある)

>作戦の概念について掴み切れてないような引っ掛かる部分が多い

そりゃそうだ
これらの研究の結果が西側の作戦次元の理解につながるのですから。
その初期研究の集大成。先行研究としての基本としての性格があります。

逆にいうと、西側の作戦次元の理解について、この本の内容が基礎になっていると思っても過言ではないかも・・・

660 :JTAC:2019/11/01(金) 20:13:28.44 ID:i0k9V46W.net
ピーター・バレットは、マイケル・ハワードのロンドン・キングス・カレッジ(初めて「戦争学部」をこさえた大学)の弟子(ドクター生)で、
クラウゼヴィッツの"On War"の英訳をマイケル・ハワードと共著。
ネオ・クラウゼヴィッツ派の基盤ですね。

まだ、存命なんですね?
(勝手に殺すな)
100歳近いはずだ。

661 :JTAC:2019/11/01(金) 20:23:16.25 ID:i0k9V46W.net
この世代のクラウゼヴィッツ派は、戦争の「パタイム・シフト」を重視し欧州兵学の台頭を鮮やかに描きます。

ところが、これを突き詰めていくと将来的には「欧州の没落」という恐るべき結論に行き着く。(欧州外の台頭、核)
欧州の戦略的先行きにあまり楽観的な見通しを描けなかった。
そのメランコリーが筆に現れています。
(バレットはドイツ系アメリカ人のようですが。)

662 :JTAC:2019/11/01(金) 20:30:42.68 ID:i0k9V46W.net
この後、核戦略派が出てきて西側の兵学をグチャグチャに破壊しますが、
その混乱の火中からエドワード某、コリン某の新たな、そして吹っ切れた次世代クラウゼヴィッツ派が出てきます。

が、彼らもハワード、バレットをバリバリ引用していて、その基盤の上に伽藍を築いた。

663 :JTAC:2019/11/01(金) 22:53:25.77 ID:9TEe8bxD.net
とはいえ、立場は違えどコリン・グレイもバーナード・ブロディやハーマン・カーンの人格・姿勢を絶賛しています。

特にハーマン・カーン(ハドソン研究所の創始者)は「博士の異常な愛情」のモデルと言われている。
グレイの「カーンに兵学のプロ精神を学んだ」というのは意外に候。

664 :名無し三等兵:2019/11/01(金) 23:02:28.78 ID:9TEe8bxD.net
西側の所謂「作戦術(operational art)」のリバイバルはルトワックからだと。
(これについては本人は謙遜的)
ルトワックはソ連戦略の論文も有名なやつがあるようです。
(未入手ですが)

未確認情報ですが、イスラエル軍従軍時代に戦車大隊長の経歴もあるとか。
これが本当なら悪筆も頷ける。基本、この兵科は短気なので。

665 :JTAC:2019/11/02(土) 16:46:27 ID:f7pUNMUC.net
>>658
>(作戦と戦術の重複領域)

現代Operational artではもう少し整理されて、"Shapeing operation"として作戦次元の概念となるでしょう。

666 :JTAC:2019/11/02(土) 16:53:59.12 ID:f7pUNMUC.net
>>658
>軍OMGは、戦術的任務を与えられます。

これは、かなり不穏当な話で、軍(army)で"anti-neuclear-maneuver"を敢行して、
敵のtactical neuclear weapon systemを破壊する。
裏を返せば自分達が「戦術核」を使うということを言ってるのではないかと。

あくまで、あ・く・ま・で「戦術核」ですよ、と。
「先っちょだけならO.K.」理論。

667 :JTAC:2019/11/02(土) 17:08:40.02 ID:f7pUNMUC.net
この時期、西ドイツの再軍備が進み、かつてのSS装甲師団と見紛う装甲擲弾兵師団や
やけにティーガーを彷彿させるような「レオパルド・ツヴァイ」なんて戦車も出現し始める。
ソ連軍が懸命に研究してた大祖国戦争史の相場感ではSS装甲師団と遭遇戦やった日にはソ連側は軍団単位で消滅する。

当時、東ドイツ駐留ソ連軍の司令官・ロトミストロフはOMG理論の中心人物の一人。
その彼がかつて指揮した第5親衛戦車「軍」は、プロホロフカでハウサーのSS装甲「軍団」と戦いどうにかparityでした。
ところが、今(1980年代)面前にSS装甲師団みたいなのが十個もいる。
「戦術核」への誘惑は感じていたでしょうね。

668 :JTAC:2019/11/02(土) 17:25:19.96 ID:f7pUNMUC.net
「戦術核」ならばソ連本国を危険にさらさず(多分)、西ドイツ軍の防御に穴をあけられる。
だが、西ドイツの戦場に近い地域、アメリカ空軍の阻止攻撃の対象となるポーランドはどうなる?
アメリカ軍のAir-Land-battleの反攻に直面するチェコはどうなる?
当然、西側の戦術核オネストジョンの斉射他を浴び、全土が火の海になります。
そういう戦略をソ連は平然ととろうとしてる。

レフ・ヴァウェンサがアップを始めました。
国家戦略レベルでのWARPAC崩壊の始りです。
この時代の核と通常兵器と国家戦略の関係は、我々日本の対朝鮮・対支那戦略を考えるうえでも大いに参考になる。

669 :JTAC:2019/11/02(土) 21:31:08.83 ID:MwAg59ZQ.net
ポーランドが一番反抗的だったようですが、これは無理もない。
ポーランド回廊がソ連本国からドイツへの兵站ラインのチョークポイントなので、戦術核レベルで始まったら一番先に狙われる。

さらに、ポーランド軍自体もWARPACの一員としてハノーヴァーのイギリス軍、デンマーク軍に突っかかっていきますが海から近い。
アメリカ海軍空母機動部隊の戦術核をたらふく浴びることになります。

670 :JTAC:2019/11/02(土) 21:37:25.60 ID:MwAg59ZQ.net
チェコ(ボヘミア)は歴史的にドイツ人への警戒感も強いんで当初はわりとソ連寄りだったのですが、
米国のオネストジョンに対抗するためチェコに配置された戦術核の使用権をソ連がくれない。
戦術核の使用が始まれば、ドイツ南部に駐留してるアメリカ軍に一方的に蹂躙されます。

それで、ジワジワと不信感がたまっていきます。
やがて「プラハの春」事件も起きます。

671 :JTAC:2019/11/02(土) 21:44:59.07 ID:MwAg59ZQ.net
東ドイツは駐留ソ連他にガッツリ統制されており、優等生としてソ連に強力します。

が、今から考えれば国民心理的に凄まじい不信を抱えていたぼでしょうね。
戦術核の打ち合いが始まれば最大の被害者です。

1989年。ちょっとした事件から、あっという間にベルリンの壁が崩壊したのはご存じの通りです。

672 :JTAC:2019/11/02(土) 21:55:59.43 ID:MwAg59ZQ.net
西側の西ドイツも、当然、戦術核に止めドイツを犠牲にし全面核戦争を防ぐ・・・というシナリオに凄まじい不信感を持っています。
さらに、NATOと言っても実際にソ連と対峙してるのは西ドイツ軍が大半です。
このため、アデナウアー政権のときから何度も「中立」に舵を切ろうとしました。

これを何とかNATOに繋ぎ止めたのはアメリカの「通常戦力でドイツ守る」という確固たる決意と、
万々一、ソ連が戦術核を使ったら、パーシング(中距離核)でモスクワを吹き飛ばすというエスカレーションを辞さない戦略です。

それが国家戦略レベル(同盟)で機能し、崩壊するWARPACに比してNATOは勝ち残りました。
これも、我々日本の現代の戦略策定の参考になると思う。

673 :JTAC:2019/11/02(土) 21:58:41 ID:MwAg59ZQ.net
フランス?
そんな奴いたっけ?

確か社会主義政権(ミッテラン)でしたね?

674 :JTAC:2019/11/02(土) 22:11:35 ID:MwAg59ZQ.net
日本の北海道防衛も、オホーツクの戦略ミサイル原潜へのプレッシャーという観点で
確かにグローバルウォーでのNATOの勝利に貢献しています。
これは本来、胸を張って良いことだと思うし、外交資産のはずですが、当の日本からして自覚が無い。

マルチドメインオペレーションで再びグローバルウォーに関与しそうですが・・・?

675 :名無し三等兵:2019/11/02(土) 23:53:08 ID:ujwHGqht.net
当時の極東でソ連に一番負担を強いてたのは中国だよね

もしソ連が中国へ向ける地上戦力をケチれてたらというIFの脅威は
現在の中国のシーパワー偏重によって主体がソ連から中国になることで実現しつつあると思うの
この場合、ロシアはオホーツク海側からプレッシャーを掛けてくる勢力で昔と攻勢・防勢が逆転してると考えられる

676 :名無し三等兵:2019/11/03(日) 00:07:14 ID:pAacLQBM.net
自分で書いてて気が付いたけど
日本の冷戦時代の北海道近辺の活動は西側勢力全体で見れば攻勢そのものだったのでは

677 :JTAC:2019/11/04(月) 12:57:13 ID:pwZ/IQUa.net
>>675
>ソ連に一番負担を強いてたのは中国

答は"Yes"でもあり"No"でもある。

"Yes"の立場では、60年代以降、イデオロギー上の亀裂もありソ連は明らかに欧州と支那の二正面作戦を意識してます。
確かに戦略次元の資源配分で凄まじい負担を強いられています。

"No"の立場としては、オフェンシブリアリズムの観点からソ連と支那の対立は「必然」であると。
陸軍国同士で国境も長く、今日でも絶望的に解決困難なウィグル問題と内モンゴル問題を国境地帯に抱えています。
リアリズムを越えた恒久的なソ連-支那のアライアンスなどそもそも無理と。

678 :JTAC:2019/11/04(月) 13:07:07 ID:pwZ/IQUa.net
何が言いたいかと言えば、冷戦時代のソ連封じこめのために、西側、特にアメリカと日本は支那共産党を温存する方向で戦略的な舵を切ってしまった。
経済支援も与えたし、WTOへの加盟も認めた。天安門事件も不問にした。
知財のルール違反も目を瞑った。李登輝の台湾も切り捨てた。
その結果、今日のインド洋・大平洋地域にアフリカ、中南米まで脅かす化け物を作ってしまった。

679 :JTAC:2019/11/04(月) 13:13:34 ID:pwZ/IQUa.net
さらに、今現在、支那と対立してるから今度はロシアと組む?
あまりに近視眼的。
自国周辺しか見ていない。

バランス・オブ・パワーの改善は何も支那とロシアを割ることだけではない。
より大きな戦略的包囲網を作るという考え方も十分あり得ると思います。
最終的な、「第二次冷戦後の望ましいEND STATE」はこっちだと思う。

680 :JTAC:2019/11/04(月) 19:34:34 ID:K9g2SVdm.net
ソ連はOMG理論下で、従来のmassで押し潰してくる戦い方(deep operation含めて)から
現代のshaping operationを併用し西側の軍事「システム」を撹乱して、
欧州主戦場でのdeceive operationの条件作為を図るようになりました。
特殊作戦しかり、情報作戦しかり、宇宙作戦しかり、電子戦しかり。

その中でもゴルシコフ率いるソ連海軍のnaval strategyによるshaping構想は西側をかなり狼狽させました。
アメリカ-欧州間の海上LOSをSSNで拒否しアメリカ海軍をその海域で釘つけ。
ソ連近傍のバレンツ海、黒海、オホーツク海を聖域化。
その中に戦略ミサイル原潜を遊させ、アメリカ本土への戦略核攻撃能力を確保します。(第2撃能力)

この時期、ソ連の水上艦艇が面白く、全て接頭語に「対潜」が着きます。
ほぼ全水上艦がASW作戦を遂行又は支援し「聖域」を守るために存在する。

○deceive operation、shaping operation、sustaining operationの一例

https://www.globalsecurity.org/military/library/policy/army/fm/3-0/fig7-1.gif

681 :JTAC:2019/11/04(月) 19:48:41.13 ID:K9g2SVdm.net
ところが、老舗のアメリカ海軍の底力もあなどれません。
J.C.ワイリーの教え子達は
海上優勢が無い海域にもロサンゼルス級SSNで平時から土足で侵入し、
出港してくるソ連の戦略ミサイル原潜にべったりくっつくようになった。
しかも静粛で存在を感知することすら難しい。が、明らかに曳航ソナー圏内に潜みMk.46で狙っています。
この状況で開戦すれば、開戦直後にソ連の戦略原潜は壊滅する。

これの裏をかく方法が一つだけある。
沿海州、カムチャッカ、千島列島で囲まれたオホーツク海です。
ここを陸上から投射するASW機能も合わせて完全に聖域化する。

682 :名無し三等兵:2019/11/04(月) 20:07:23 ID:K9g2SVdm.net
>>676
>日本の冷戦時代の北海道近辺の活動は西側勢力全体で見れば攻勢そのも

shaping(SSBNのオホーツク展開)に対するshaping(ロサンゼルス級オホーツク潜入)の
そのまたshaping(北海道北部占領による宗谷海峡封鎖)に対するshaping(北海道死守!全軍砲声の方向に進め!(北方転地訓練)) というわけの分からん状況ですが
グローバルに見れば攻勢要素のある戦略の一部に参画してました。防勢作戦でw

これは、本来は名誉ある冷戦勝利への寄与ですが、日本の国内政治がおかしいので、自国民にすら全く認知されず。

現在の対支那戦略でも島嶼防衛といいつつもグローバルウォーにも大きく貢献すると思われる。
でも、今の親支那派のスパイだらけの政治からしてポジティブな事後評価は期待でききませんね。
現場は苦労してるんですがね。

683 :JTAC:2019/11/04(月) 20:32:51.95 ID:K9g2SVdm.net
OMGを運用するには平時の前方配置と戦時・準戦時の素早い推進補給(supply-push)が鍵になります。

某首相の好きな「プッシュ型」です。
本人、防衛力整備レベルでは足引っ張ることしかしませんが。
足を引っ張っていただいて、本当にありがとうございました。

この点、ロシアはOMGのころからsustaining operation、つまりは「作戦」と認識してる。
これはイワンにしては先進的。

そうです。deceive operation、shaping operationと並行的に遂行する「作戦」"sustaining operation"です。
maneuver warfareを敢行するには前線も後方もへったくれもありません。
「作戦」として、敵中突破してでもカメラーデンに弾薬、燃料を届け、負傷者を救護し、
破損装備を回収し、電波が届かなければバイクで駆け抜けてでも指揮通信を確保します。
それが、Sustaining operation。

「初まり」はクライスト装甲集団のツァイツラー参謀長の業績でしょうが、
教義として確立させたのは、残念ながらイワンですかね。

684 :JTAC:2019/11/04(月) 20:55:54.97 ID:K9g2SVdm.net
「グデーリアン装甲軍団は直ちに停止せよ!」

「・・・ppp・p・・ノイ・・pp・・ノイズ・・・多し・・聞き取れ・・ず・・・別・・別命・・あるまで前進を・・・ppp・・・続行・・する・・・雑・・雑音多し・・・・ppp・・」

685 :JTAC:2019/11/04(月) 21:31:28.78 ID:K9g2SVdm.net
「貴官はいったいどこにおるのだ!(*`Д´)ノ!!!」

「報告いたします。マイン・フューラー。小官はフランス-スイス国境に到達しました。」

「何だと?!そんな筈は無い!」

「間違いありません。小官はスイス国境の標識の横に立っております。」

686 :Lans ◆cFcS.yrpJw :2019/11/05(火) 10:00:35 ID:ZlOMMkWN.net
>666
>これは、かなり不穏当な話で、軍(army)で"anti-neuclear-maneuver"を敢行して、
>敵のtactical neuclear weapon systemを破壊する。
>裏を返せば自分達が「戦術核」を使うということを言ってるのではないかと。

だから、それは戦略的任務を与えられる正面軍OMGの任務であり、軍OMGの任務ではない。
(核施設の奪取、破壊、戦略重心の奪取、後方兵站や戦略集積物資(例の米軍事前集積)及び、港湾、大型空港、軍レベル指揮組織の破砕など)
(たくさん目標があるが、大抵の場合、それらは複合的に重複し存在している)

軍OMGは作戦的に計画された従来形式の突破、包囲、後方遮断、における緊要地形の先取や敵増援の阻止、妨害といった戦術的任務に携わる。

687 :Lans ◆cFcS.yrpJw :2019/11/05(火) 10:02:35 ID:ZlOMMkWN.net
正面軍OMGと軍OMGを混ぜるな危険
(ここを分けて理解するのは、作戦次元を理解するにも重要)

688 :JTAC:2019/11/05(火) 23:37:44.11 ID:dY1hkwbR.net
>>687
ソ連のOperational artの対象は基本的に「方面軍」と「軍」。
Army operational maneuver groupの運用も基本的ににはoperational artの範疇です。

tacticalな任務を与えられる場合もあるようですが、最も望ましいのは"against an unprepared deffense"を一気に突破して敵operational rearを破壊することです。
優先目標は核装備部隊、電子戦部隊等です。

連続的な縦深攻勢、増援阻止、逆襲対処等々おとなしめな任務は"against fully prepared deffense"の場合に与えられると。

それに一番大事なのは方面軍隷下の各部隊の連携です。
これは強調されてます。
army operational maneuver groupの任務の核心的な部分はfront operational maneuver groupに対するshapingだと見ていいのではないか。

689 :名無し三等兵:2019/11/05(火) 23:42:13 ID:dY1hkwbR.net
「原則」的にソ連のtactics(戦術)は"corps(軍団)"と"division(師団)"を対象にしてる。

690 :JTAC:2019/11/06(水) 01:17:13.12 ID:9q4pKiHQ.net
80年代後半から90年代にかけてのソ連軍では、コルバチョフのペレストロイカと並行して
「クラウゼヴィッツ・ルネサンス」が起きていました。
互いに精密誘導兵器を保有する状況では「防勢」が有利であると。
クラウゼヴィッツの防勢優位説がソ連にも受け入れられました。

互いに戦争準備を完了したpreparedな状態では「攻勢」が成立する余地は少ない。
奇襲し敵がunpreparedな状態でOMGが敵システムを破砕できる状態でないと「攻勢」が成立しない。

691 :JTAC:2019/11/06(水) 01:22:47 ID:9q4pKiHQ.net
この時代に互いにPGMや核兵器によるA2/ADで対峙状態に陥ると見ていたのは先見之明がある。

これを破って攻勢をかけるには宇宙・サイバー・電子戦・情報戦による優勢の窓を作る。
現代のマルチドメインオペレーション近い発想をソ連はもっていた。

692 :JTAC:2019/11/06(水) 01:29:24.92 ID:9q4pKiHQ.net
ソ連版のマルドメの優勢の窓を作る過程で飛んでくるのが"OMG"です。
OMGは、戦車部隊とは限らず、海兵部隊、空挺部隊、空中機動部隊と色々な配属関係があるようですが。

日本版は。日本版は・・・・どうしてこうなったw

693 :JTAC:2019/11/06(水) 01:32:17.82 ID:9q4pKiHQ.net
ただ、ソ連にはもう時間がなかった。時間が。

694 :名無し三等兵:2019/11/06(水) 05:45:03 ID:df8FUleV.net
防勢優位説と攻勢の優位は、戦略の窓によって両立すると

695 :Lans :2019/11/06(水) 10:10:26.42 ID:j3LDYh/C.net
>689
>「原則」的にソ連のtactics(戦術)は"corps(軍団)"と"division(師団)"を対象にしてる。

その理解は正しい
しかしながら、そのままでは作戦術を理解できていないと言わざる得ない。

作戦術は、戦略次元と戦術次元を繋ぐもの
すなわち

戦略次元-(重複領域)-作戦次元-(重複領域)-戦術次元

なのである。
貴官の理解では

作戦次元-(重複領域)-戦術次元

に認識がされてない。


方面軍OMGでOMGとなるのは軍クラスの部隊であるが、軍OMGにおいてOMGとなるのは大抵の場合【軍団】【師団】である。
この軍団/師団に対しOMGとしての戦術的任務が付与されるのだ。
※任務の実施対象が軍団/師団なので原則との差異はない。

(p232〜234の図104〜106を見よ)

作戦次元において戦術目的をもって編成されるのが軍OMG
作戦次元において、戦略的/作戦的任務を与えられ編成されるのが正面軍OMG

※このあたりはグランツ本よりも、米FMの方が明確に記述されている。
※ただし編成規模は必ずしも一定ではなく、タスクフォースとしての編成であるので、その指揮結節下でどのような任務を与えられるかでOMGの本質は決まる
 その為、上記は典型的な一例に過ぎないという事も同時に理解しておく必要がある。

696 :JTAC:2019/11/07(木) 19:21:00.73 ID:cW0+hEXH.net
>>694
「窓」というのは(誰が言い出したか判然としないが)、グレイに従うならば「戦争の(ある主観的な)見方」のことです。
「攻勢/防勢」という「窓」で言われているのは、「戦略レベル」ではそれほどの目的における「差異」がないと。

例えばドイツのジークフリート線は防御的な楯のはずでしたが、これによって戦略レベルではポーランドに攻め込む自由を得た。

グレイ言及してるのは「攻勢優位の確信が実際に攻勢作戦、戦争を引き起こしたという説は疑わしい」と。

後に残るのは「攻勢の方が資源消費が激しい」という現実があるのみです。
勘定書をつきつけられます。

697 :JTAC:2019/11/07(木) 19:35:10.80 ID:cW0+hEXH.net
>>695
>軍OMGにおいてOMGとなるのは大抵の場合【軍団】【師団】である。
この軍団/師団に対しOMGとしての戦術的任務が付与

いや、「大抵の場合」というかレゾンデールとしては大抵の場合に「作戦次元」の任務を与えますがな。
Army "operational" maneuver groupですすよ。
卑下する理由が分からん。

親衛軍が敵tactical zoneを切り裂きつつ戦車師団(OMF)を放ち作戦次元の任務を与える。
そして別正面で突破しつつある方面の戦車軍と強力しクラウツを包囲殲滅する。
よくある話かと。

698 :名無し三等兵:2019/11/07(木) 20:09:06.15 ID:cW0+hEXH.net
>>695
>重複領域

真逆のことを言ってるのではないでしょうか?

従来では「戦術次元」としか言いようがない小部隊が「作戦次元」やあまつさえ「戦略次元」のcenter of gravityを叩いてしまう場合もあると。

例とうして「キモオタハッカー部隊のサイバー攻撃」が重要なsaping operationでくある場合もありと。4

699 :JTAC:2019/11/07(木) 21:16:49.46 ID:cW0+hEXH.net
グランツ作戦本だとp.3558あたりに図解入りで敵の防御準備の程度に応じた軍OMGの運用について記載してます。
(防御準備未完、一部準備、防御準備完了の3パターン)

前二者では、敵の防御を突破した後、戦車軍団から連隊連隊までセパレートしつつ作戦目標に殺到する。
さらに100kmくらいの縦深において方面軍直轄の空中襲撃旅団等で支援する、とあります。

700 :Lans ◆cFcS.yrpJw :2019/11/08(金) 01:01:39 ID:6bINoflG.net
摩擦、作戦術、OODAループの類似概念のとても分かりやすい資料

http://www.jp.square-enix.com/tech/openconference/library/2011/dldata/PM/PM.pdf

701 :Lans ◆cFcS.yrpJw :2019/11/08(金) 01:28:19 ID:6bINoflG.net
>699
グランツだけじゃなく、FMも嫁〜
このあたりの判りにくさが、長らく、OMGを西側が誤解してきた原因だと思う

702 :Lans :2019/11/08(金) 12:19:02.10 ID:DNjIncCB.net
>697
あと、貴官はOMGのOperationalを誤解している
あれは作戦的任務という意味ではない。

あれは作戦レベルにおいて編成される事を意味している

OMGに戦略的任務を与えても Strategical Maneuver Group とは呼ばない。
同じように、OMGに戦術的任務を与えても Tactical Maneuver Group とは呼ばない。

作戦次元において編成され作戦的に戦略目標を与える(正面軍OMG=戦略的OMG)
作戦次元において編成され作戦的に戦術目標を与える(軍OMG=戦術的OMG)

お判りか?

卑下とかそういうものではない。
戦術的目標を卑下とかいうのであれば、それは作戦次元を理解していない。

なんの為に、戦略次元と戦術次元の間に作戦次元があるのか、考え直してみ。
なんで、作戦術は、戦略次元と戦術次元を繋げるものと言われるのか?

703 :名無し三等兵:2019/11/08(金) 17:58:34.98 ID:AfkuVw9D.net
>>700
OODA使ってるからと言って不確実性の軽視はいけないという戒めやね
作戦術的な作業をもって結果への摩擦の影響をコントロールしておけという

704 :JTAC:2019/11/09(土) 13:36:56 ID:9E2ND+Bk.net
まず、前提として「ソ連の作戦術」と「西側(ドイツ-アメリカ)の作戦術」に区分して整理すべきでしょう。

「ソ連の作戦術」は定義の段階で「規模(方面軍・軍)」が入っています。
が、戦前、戦中のarmy mobile groupに始り、70年代のarmy OMGも本来的に作戦次元の任務を達成するため編成(編組?編合?)されます。
そこを打撃して作戦次元で決定的なダメージを与えるための渇望の結晶なわけで。

一方で、確かにarmy operational maneuver groupは戦術任務にも使う場合もあるとあります。
(operational and tactical云々)
これは、80年代末の精密誘導兵器の長射程化し、「防御準備が完了した敵」に対しては「作戦次元での機動」がほぼ不可能になったと認識したからで、
この場合はarmy operational maneuver groupは戦術的に使用され、方面軍の条件作為に徹すると。

望ましい運用はそうではなく、準備未完の的に対してarmy operational maneuver groupも容赦なくoperational deep areaに突入してあんなことや、こんなのことをやることですよ。

705 :JTAC:2019/11/09(土) 13:54:50.93 ID:9E2ND+Bk.net
一方で「西側の作戦術」は規模よりも任務や機能で見てますね。
小さな特殊部隊でも広範囲なend stateに到達するための重要なshapingの一部であれば作戦術の対象たり得る。
そもそも規模が小さいので、戦域軍やら軍規模は前面に出てこない。

イラク戦争は、ほぼ第3師団と第1海兵師団+αだけでdeceive operationとshaping operationを形成してたしな。
それでも「作戦術」と呼ぶに値する戦争全体に決定的な影響を与える運用をしてたと思います。

706 :JTAC:2019/11/09(土) 14:10:11.79 ID:9E2ND+Bk.net
level of warの重複化は、ウィリアム・リンドの「第4世代戦争」の議論から来てるのでしょう。
第3世代のmaneuver warfareの次の世代として、戦争が非正規な、あるいは非政府な主体となりcenter of gravityが個人の中にある心情や宗教に拡散する「第4世代戦争」に移行すると。

例としてガンジー、キング牧師やチェ・ゲバラが上げられています。

これに好意的なのは米海兵隊ですね。
"warfighting"にしつこくlevel of warの重複図乗せてるしMAGTFにもこの考え方反映されてる。
マーチン・クレフェルトも類似した発想から「戦争文化論」を提唱してると。

707 :JTAC:2019/11/09(土) 14:26:14.33 ID:9E2ND+Bk.net
ここからは自分の意見ですが、「第4世代戦争論」は「意味がない」と考えています。

クラウゼヴィッツの「戦争の三身(政府・国民・軍隊)一体論」は戦争の組織化の点で、
かなり本質的な論でこれを越えるところに(政治の継続である)戦争は無いと。
(ただの暴力や犯罪はあります。)

ヘルムート・フォン・モルトケ の覚書「戦争と平和」では、パリ・コミューンなど
まともな政府にコンロールされない剥き出しの暴力の悲惨さ、無意味さが切々と書かれています。
モルトケは、デンマークに近い地域の出身で、幼い頃、郷里がナポレオンに蹂躙された経験を持つ。
野放し同然の「フリーダムファイター」の乱暴狼藉の凄まじさを叩き込まれています。

実態として、これは人類史、戦争史の退化、戦祖帰りですね。
「武力管理」は国家戦略次元できちんと成すべき課題です。
正統な代表権を持つ政府が。

708 :JTAC:2019/11/09(土) 14:35:30 ID:9E2ND+Bk.net
支那の「超限戦」やロシアの「ハイブリッド戦」も、「第4世代戦争論の部分的な適用」と見なすことができると思います。
新しい話でもない。

ここ十年はそれなりに成果を上げたようですが、「サイレント・インベージョン」とパターン認識された途端、
どうしいうもない外交的孤立状態に陥った。
有利な国際関係(アライアンス・コアリージョン)を築くという戦略の本来的な目的に照らして「自滅」したわけです。
建設的では無かったわけですね。

709 :名無し三等兵:2019/11/10(日) 07:24:32.07 ID:Z3BT3mhb.net
相手と目標があれば大体、戦争と同様の手法が適用できるよね
逆説的にゲーム理論なんかもそうだし
クラウゼヴィッツも拡大された決闘であると形容してる

戦争は政治の延長なら
政治などのconflictの手段としてwarがあって、逆を言えばconflictが変わればwarも根本的に変わるというのは変ではないと思う
そして戦争の三位一体は当時の戦争の実現を担っていた主体が政府・国民・軍隊であるわけで
画策・規定をする存在と、その実現を支援・支持する存在、実現の為に直接的に行動し実施する存在と言い換えられる

あと極端な話、政府と国民にあたる部分が曖昧であったり自己完結でも、実行者に価値観さえあれば理論は動作するはず
政府と国民の部分は価値観に影響し、行為の質と結果の妥当性を支援・担保する部分だから
例えばフィリピンの戦後も戦争続けてた残留日本兵だったり

710 :名無し三等兵:2019/11/10(日) 08:29:40.98 ID:Z3BT3mhb.net
これ関連で調べてたら第5世代の戦争形態みたいなのに行き着いたけど
走れメロスの物語を思い出した

711 :名無し三等兵:2019/11/10(日) 08:54:45 ID:Z3BT3mhb.net
ミス、>710のは4世代

712 :Lans ◆cFcS.yrpJw :2019/11/10(日) 21:58:28 ID:I+Z0U4xr.net
>704
貴官は大きな勘違いをしている
(しかも2000年代初頭の米軍の一部と同様の勘違い)

ソ連の場合、それを規模と捉えてはいけない。
あれは指揮結節の階梯と捉えなければいけない。

そして指揮結節の改訂は戦争次元にリンクする。

713 :Lans :2019/11/11(月) 11:20:22.14 ID:XphDWRKH.net
一時期、米軍内において
作戦術は大規模軍隊の運用に必要なもので、昨今の不正規戦ではその価値を減じている
という「作戦術無用論」が論じられていた時期があります。

この時の議論では、戦略と戦術が接近し、作戦次元が完全に重複し、直接的に戦略と戦術が影響しあう
という話も同時並行的に発生していました。

このあたりは情報RMA(幻想)も加わり

たくてぃかる じぇねらる
すとらてじっく こーぽらる

問題となっていました
(そしてクレフェルトがひっかきまわした)

714 :JTAC:2019/11/11(月) 23:47:23 ID:/4IoOGts.net
>>713
今でもJP5-0あたりから極力"operation"という言葉を削減しようと姑息にセマウル運動やってるように見える。

どうしようもなくoperational artですが。

715 :JTAC:2019/11/11(月) 23:55:07 ID:/4IoOGts.net
>>709
戦争も自滅するためにやるもんじゃないし、建設的な結果を求めるなら政治を上位に置かざるを得ない。

さらに、クラウゼヴィッツが活動してた時代頃から決定的に国際政治自体がゼロサムゲームでもなくなった。

716 :名無し三等兵:2019/11/12(火) 00:04:50 ID:7cml2/yO.net
マイケル・ハワードは、戦争や戦略を見ていく上で、各時代による「社会次元」の戦争に及ぼす影響に言及した。
経済や社会秩序によって戦争もかわります。

が、「戦争文化論」は中世部族時代のアナロジーにしか見えないな。
今は封土に極端なフェチズムを感じる戦争はしないでしょう。(ロシアは置いといて)
center of gravityにも多様性があります。

717 :名無し三等兵:2019/11/12(火) 20:27:51 ID:x8gJY1pp.net
コリン・グレイの言う「戦争の窓(消耗vs.機動、攻撃vs.防御、正規vs.非正規etc.)」
「戦争の文法(陸、海、空、宇宙、電子、ゲリラ、核)」
「戦略文化(国民性、地理、軍種、世代)」
分かりにくい概念ですが、グレイが言いたいことは「戦略の継続性(永遠のクラウゼヴィッツ)」
グレイ兵学の必殺奥義。

「あなた方が「RMA」だの「第4世代戦争」だの「核戦略」だの「クラウゼヴィッツは終わった」だの
言ってるのは、特定の「窓」や「文法」や「文化」越しの風景でしかなく、戦争の全体像、継続性が見えてないんだよ」と。

718 :JTAC:2019/11/12(火) 20:43:04 ID:x8gJY1pp.net
「戦略の文法」が特に分かりにくい。
日本人が考える「文法」はかなり堅固で半永続的なニュアンスですが、欧米人の「グラマー」はローカルなニュアンス。
フランクの支配地域がフランス語、チュートンの支配地域がドイツ語、
アングロサクソンのが英語。
(ノルマン・コンクエストの後、公用語はフランス語になってたり)
落ち目のローマ帝国残党のがイタリー語やらスペイン語やら。
グラマー=文法は語学的には正しいんだろうが、ニュアンスは伝わらない。

特定の「文法」(宇宙!サイバー!電磁!宇サ電三兄弟!)のみで「戦争できる!」と言われても
グレイ的には「スペイン語とポルトガル語と朝鮮語?えらくマイナーな半島言語ですね?それが何か?」と軽くいなされる。
(多次元統合防衛、宇サ電三兄弟)

719 :JTAC:2019/11/12(火) 21:13:16.89 ID:x8gJY1pp.net
「戦争の窓」については、最近の著書では肯定的に書いてる。
究極的にはアドホックな捉え方だという認識ですが、各々の「戦略の窓」に対応した「諸戦略」を通してしか戦略を実践できないという。

グレイも「戦争の階層構造」に「作戦次元」を取込みました。
「機動/消耗戦略」(ルトワック)「順次/累積戦略」(ワイリー)も現代戦略の実践面では評価してると。

720 :JTAC:2019/11/12(火) 21:27:34.96 ID:x8gJY1pp.net
「戦略文化」については、「劣等人種アジア人」としては「世界観」としたいですね。
「文化」という見方は、暗に我々非欧米人は除外されてる可能性があります。

「文化」という制約条件よりも「世界観」という上位概念を直視することで、
東洋/西洋両方を行来できる我々日本人にとって示唆が得られる。
両洋を包含する巨大なアライアンス、ルトワック兵学の必殺奥義「同盟」を駆使できます。

我々日本は「日英同盟」で国を興し、「日英同盟の破棄」で国を一度滅ぼしました。
(大英帝国も壊滅しましたがね。)
そして「日米同盟」で何とか露命を繋いでいます。
洋を跨げる「世界観」について着目すべきです。

721 :JTAC:2019/11/12(火) 21:36:56.82 ID:x8gJY1pp.net
奥山本によると「世界観」のさらに上位概念として「死生観」があるという。
「戦略の階層構造」に含めるかはともかく。
直観的にはとても面白いと感じる。
人間である以上、確かに必ず生まれて死にますわな。

722 :名無し三等兵:2019/11/12(火) 21:49:14.64 ID:x8gJY1pp.net
ただし、現代日本の「政策次元」は明らかに世界観や死生観を欠いてますね。

それが明治日本が「日英同盟」に漕ぎ着けた理由(世界観で共通する要素がある)で
現代日本がさっぱり新規の「同盟」を構築できない理由かと。

九条ですか?
国際的な諸悪を全て見過ごして支那の元首を国賓待遇する?
そこまで命が惜しいのかな。
ほっといても、いずれ個人は死にますよ。誰でも。
如何に生きるか、ではないでしょうか?

723 :JTAC:2019/11/13(水) 21:57:12 ID:AKDdQ3mf.net
中国企業、ソロモンの島を75年賃借か 豪紙報道

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO51119360Y9A011C1FF8000

不謹慎ながら興味深い。

ツラギ島に軍事基地作ろうとしてるみたいですね。
ガダルカナルも支那資本が滲透して一木支隊の慰霊碑も消滅の危機とか。
さらに、中間拠点だったエスピリトゥサント島(バヌアツ)に軍港作ってるとか。
完成の暁には米豪遮断作戦完成。

完成すればですが。

724 :JTAC:2019/11/13(水) 22:12:13 ID:AKDdQ3mf.net
地球上では不思議と戦争が起きる度に戦場になる地域がある。

欧州ではボヘミア。北アフリカではチュニス(カルタゴ)、バルカンではトランシルバニア(パンノニア)、中近東ではパレスチナですかね。

マグテブルグ(ザクセン)とか「もう許してやって!ライフは0よ!」みたいな。

725 :JTAC:2019/11/13(水) 23:09:10.54 ID:AKDdQ3mf.net
地図学が発達したのは例によって18世紀のフランスです。

ルイ14世の指令によりフランス常備軍40万が活動する地域の精密な地図が作成されました。
これによって、フランス王国は国土が20%小さいことが判明。
どこぞの北朝鮮なら測量技士が処刑されるとことろですが、太陽王は鷹揚に許容しました。

「余は諸官等に国土を奪えと命じたらしい。」

この地図に従って、フランス常備軍、さらにはナポレオンのグランド・アルメーは「ヴィヴァ!フランス!」「ヴィヴァ!フランス!」「ヴィヴァ!フランス!」
とうわごとを唱えながら分速120歩で行軍し欧州各地を蹂躙しました。

「最強の兵士って知ってるか?・・・・・歩く兵士だ。」
「もし一分間に120歩歩く兵士がいたらそれだけで欧州の地図を塗り替えるだろう・・・・グラン・ダルメ!(大陸軍)」

726 :JTAC:2019/11/13(水) 23:25:10.36 ID:AKDdQ3mf.net
そして例によって19世紀にプロイセン・ドイツに逆転されました。
アレクサンダー・フンボルトにより社会学としての地理学、
さらには歴史との関わりを分析するカール・リッターの政治地理学が確立されました。

フランスの蛙には不幸なころに、ベルリン大学のカール・リッターはプロイセン陸軍大学でも教鞭をとっており
ここにヘルムート・フォン・モルトケなる学生が混じっていました。
その学生が年食ってから近代的なTerrain Analysisを幕僚活動に組込みフランス帝国軍を完膚無きまで叩き潰しました。

727 :JTAC:2019/11/14(木) 20:01:54.07 ID:SZa0Fdi+.net
地域見積(terrain analysis)は、事実からなる地域概説(稜線・水系・地表面土質・植生・人工物)と戦術行動に与える影響を分析する地域分析からなり、
敵味方の機動や火力への影響を加味した緊要地形(C/T)、接近経路(A/A)に集約され、
敵の可能行動(E/C)や我の行動方針(COA)の分析に反映されます。
(MDMP,IPB)

一つ確認したいのは純粋地理学の産物ではなく、敵味方の編成装備に左右される。
部隊規模や兵器の射程の影響を当然受ける。

728 :JTAC:2019/11/14(Thu) 20:09:14 ID:SZa0Fdi+.net
そこで提起したいのは「地政学」って本当かと。
ここはコリン・グレイに逆らいますが、自分は「まやかし」だと思う。

terrain analysisの結果すら時代の編成装備の影響を極めて受けるのに、
かなり長いスパンの国際政治をマクロな地域特性だけで説明する。
無理がありすぎる。

ある意味、カール・リッターやモルトケが作り上げた厳密な政治(軍事)地理学の名を語った「まやかし」ではないかと。

729 :JTAC:2019/11/14(木) 20:24:38.79 ID:SZa0Fdi+.net
地球上には「戦争が起きる度に戦場になる地域」がある。
時代の変化により各種パラメータが変化してるのにやっぱり戦場になる。
これは、逆に「地政学」の反証材料ではと。

地政学は便利な概念で、説明のイメージ付けでは便利で使ったりしますが、学問的厳密さは明らかに無い。

「地球上でよく戦場になる地域」は、地域の特性以上にヒューマニティが大きいと思う。
これらは、宗教・文化要因で同盟を組まず孤立しやすい民族が所在する地域でもあります。

○ボヘミア→チェック人
○チュニス(カルタゴ)→旧フェニキア人後にベルベル人
○トランシルバニア(パンノニア)→フンガリー人後にマジャール人
○パレスチナ→(言わずと知れた)ユダヤ人

だから外交関係が不安定になり戦争の焦点になる。

730 :JTAC:2019/11/14(木) 20:36:07.98 ID:SZa0Fdi+.net
ソロモン諸島が、またまたアングロサクソンとチャイニーズの争奪の地になりかかっています。
アングロサクソンは、我々日本人を叩き潰してこの地を軍事的に制圧しましたが、
その後、外交・経済面ではほったらかしにして係争の地域にしてしまいました。
小なりと言えど、日本との関係が深い(平成天皇訪問)パラオは、今でも西側に踏みとどまっています。
アライアンスがいかに重要か、この件でも顕著に思う。

日本も。太平洋諸島との外交関係はどうあるべきか。逃げては駄目だと思います。

(全てと同盟しろという話ではない。時には切ることも必要(例:朝鮮))

731 :JTAC:2019/11/14(Thu) 20:46:32 ID:SZa0Fdi+.net
小国を侮ることは、大変危険な戦略です。
何故ならば規模が小さいのに生き残ってきた「理由」があるからです。
その多くは「同盟」に起因します。
例えばベネディクト三国やポルトガルのバックにはイギリスとの歴史的な同盟がある。

小国を侮蔑して、自国を大国だの中国だの僭称する連中の先行きは目出度からず。
こういう国とは組まんことです。
(大なんとか民国、中華なんとか国)
巻添え食らって酷い目にあいます。

732 :JTAC:2019/11/14(Thu) 21:10:18 ID:SZa0Fdi+.net
支那は、ほんとかどうか分かりませんが、「GDPが世界第二位」になったとたん、
日本を含めて「第一位」のアメリカ以外の国を極端に見下すようになりました。

やらせておけばいいw
大変結構なことです。日本にとって。

日本の今の経済的ポジション。
アメリカのマークが外れて快適です。
今後景気が良くなっても「GDP世界第○位」とか強調せんことです。
国家戦略奥義「同盟」で吹き飛ぶ優位にすぎない。
国内と同じく、国際社会でも別に金持ちでも尊敬はされません。

733 :JTAC:2019/11/14(木) 22:04:38.49 ID:SZa0Fdi+.net
ルトワックがたまに「地経学(geo-economics)」という言葉を使う。
「政治的紛争における経済的手段の使用に関する研究領域」

さすがに、これには反対です。
現代における「ゼニ(銭・通貨)」を本当の意味で理解していないように思う。
ゼロサムゲームで奪い合う類いのものではありません。
ある種の共有されたフィクションで、理論的に発行上限はありません。
強いて言えば、マーケットとサプライチェーンとの関係性ですが、それすら真の上限とは言えない。
イノベーションにかけるクレジット(信用)のレバレッジ(自己資本の約10倍)を説明できない。
10倍も絶対ではなく30倍でも良いのかもしれませんよ?
となると流通するゼニの流量(インターネット上の数字にすぎませんが)は「ポン」と三倍になります。

シリアスに奪い合うのがアホらしくなるでしょう。

734 :JTAC:2019/11/14(木) 22:13:03.01 ID:SZa0Fdi+.net
国家戦略が目的とするところは「生存」と「繁栄」の国家基本目的だという。

「生存(軍事)」は確かに奪い合うしかない。生きてく土地にも限りがある。

「繁栄(経済)」は「信用(クレジット)」と「関係性(リレーション)」の世界です。奪い合うだけでは得られない。

735 :名無し三等兵:2019/11/15(金) 22:15:13 ID:ylmTkS/p.net
地政学を考察する上でモンゴル帝国の存在はさけて通れないでしょう。
中世までの欧州ではハンガリー平原が騎馬民族のパワーの源で
東から流れてきた民族がここを征服すると大勢力になり猛威を奮った。

ところが近世手前で地球最大の草原地帯のモンゴル高原が最大のパワーとなりユーラシアの中央を支配し全世界に影響を及ぼすようになった、

ハートランドの原形ですね。
この流れはモスクワ公国、ロシア帝国、ソビエト連邦と継承される。

736 :JTAC:2019/11/15(金) 23:28:27 ID:ylmTkS/p.net
チンギスカンの段階で十進法で規格化された「千人隊」が編成され、
それらがチンギス一族を長とする「ウルス」に配属され各々のウルスが四方の大陸に侵攻していった。

各ウルスは大カーンを宗主とする連合王国を形成。
内紛もありましたが、フビライ家とフラグ家のような恐ろしく広域な協同作戦をとったケースもあり、血縁が弱まっても連合政権を二百年維持しました。
この系列で最後に滅びたのはクリミア汗国で実に18世紀まで存在しました。

この組織モデル。ソ連の戦域軍を彷彿させいやーーな気持ちになりなます。
というかまんまですね。

モンゴル帝国が存在する限り、放牧に適した地球上の大草原地域は押さえられてしまい、
少なくとも騎兵の総数では敵あすること能わず。
世界征服の扉は開かれました。
現在でも最もDNAを残した雄はチンギスカンだと言われています。
まさに地球規模で種付けしまくった。

737 :JTAC:2019/11/15(金) 23:36:27 ID:ylmTkS/p.net
モンゴル帝国のドクトリンは実に統合的で自前の軽騎兵集団に加え、城壁を打ち崩す投石機を多数運用した。
また、歩兵も披支配民族を「乗馬歩兵」として運用。
機動と歩騎連合と遠戦火力を大規模に組織化しました。

これらは地政学の肯定要因になるでしょう。

738 :JTAC:2019/11/15(金) 23:41:52.35 ID:ylmTkS/p.net
一方で中央アジアの真下、インドの最終的な攻略に失敗したのは地政学の否定要因です。

日本人としては元寇をクローズアップしたいですが、マクロに見ればインド侵攻が帝国の拡大の足を引っ張った要因。
二百年にわたり、ずーーーっと一進一退です。
これはどうしたことか?

739 :JTAC:2019/11/15(金) 23:54:17 ID:ylmTkS/p.net
逆に言えばモンゴルの強さとは何か?
我々日本人はどうしても戦術的な要因(騎馬の数、てつはう、兵数)を見ますが、外国の文献は別の要因を分析しており驚きます。

モンゴルら恐ろしいほど綿密な情報戦をしかけてきます。
ヒューミントや戦略偵察により敵心理まで掌握。
分進合撃により心理面で恐慌に陥らせたり、敵を偽装退却で引っ張りだし包囲殲滅したりします。

740 :JTAC:2019/11/16(土) 23:47:23 ID:TUTNMMbW.net
ジョン・ボイド。
またの名を「チンギス・ボイド」と揶揄されてました。
OODAループ、機動戦の観点からモンゴルの教義を絶賛してた。

モンゴルのホラズム遠征(ボイド)
http://fayllar.org/patterns-of-conflict/img26.jpg

広域機動で作戦的な包囲や重心打撃をしかけつつ
巧みにプロパガンダや恐怖を煽り瓦解に導いていった。

741 :名無し三等兵:2019/11/17(日) 18:01:10 ID:x1+xk9dD.net
このへん、一見粗雑なソ連軍が、ときに信じがたいほど綿密な戦術を駆使するのと類似性を感じる。

クルスク戦のとき、中央方面軍隷下のFSCCは、ドイツ第9軍の砲兵陣地を一門単位まで把握して対砲兵射撃を準備していたという。
その情報に対する綿密さ、緻密さ。手段を選ばない執念

「血」は争えませんね。
ロシア人のDNA調べると凄いことがわかるでしょう。

742 :JTAC:2019/11/17(日) 21:51:13 ID:x1+xk9dD.net
モンゴル帝国のインド侵攻はチャガタイ・ウルスを中核にかなり執念深く継続されましたが、結局成功しませんでした。
戦術的には幾度も大勝利を治め、カナウラスという例によってモンゴル人のDNAを持つ落し子を大量発生させましたが。
征服しても征服しても、地方の大守達の離反を防げなかった。
宗教・カースト含めインドの多様性を御しきれなかった。

かくして、ユーラシアのかなりど真ん中にマッキンダー流のハートランド地政学では説明困難なブラックホールが聳え立つことになりました。

海洋帝国イギリスは、インド支配の崩壊きっかけで帝国を失い、
悪の大陸帝国ソ連がインド・パキスタンと関係が深いアフガニスタン侵攻で国力を失い崩壊した。
古くはマケドニアのアレクサンダー大王もインド攻略にしくj

743 :JTAC:2019/11/17(日) 21:52:55 ID:x1+xk9dD.net
インドは地政学にとって鬼門と言えるでしょう。

744 :JTAC:2019/11/17(日) 22:07:20 ID:x1+xk9dD.net
モンゴル帝国も、火器の登場前後に衰退し、後継といえるティムール帝国も衰退したころ。
モンゴル帝国貴族の地を引くバーブルとその子孫によって、なんとインドは征服されてしまいました。
ムガル帝国です。

ムガル帝国の軍はモンゴル・ウルスの伝統も継承してますが、地政学的な繋がりは欠いていると言えるでしぃう。
なんせ、二代目で一度滅亡しペルシャやらイスラムやらのごった煮になった。
この一族、モンゴルには愛着がなくインドに土着化する戦略をもっていました。

この帝国が建築したのが、インドで、あるいは世界で最も美しい建築物と言われる「タージ・マハル廟」です。

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/bd/Taj_Mahal%2C_Agra%2C_India_edit3.jpg/275px-Taj_Mahal%2C_Agra%2C_India_edit3.jpg

インドが説明できたら地政学ももう少し株が上がると思いますが。
頑張ってみて下さい。

745 :JTAC:2019/11/19(火) 16:11:54.37 ID:tYsSFhIe.net
米軍トップ、在韓米軍“撤退”示唆 GSOMIA失効期限にらみ異例の「圧力」 朝鮮日報は「核武装すれば不要」の異常

「ドナルド・トランプ米政権が、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権にかつてないほどの「圧力」をかけている。
日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の失効期限(23日午前0時)を見据えて、世界最強の米軍幹部が続々と韓国入りしているのだ。
米軍制服組トップのマーク・ミリー統合参謀本部議長は「在韓米軍の撤退」まで示唆して、事実上、レッドチーム入りしている文政権を恫喝(どうかつ)した。
これに対し、「核武装→在韓米軍不必要」と説く韓国メディアも登場した。
14、15日にソウルで開催される米韓国防当局の協議が、最大のヤマ場となりそうだ。」

zakzakネタどうよ?とはさておき。
今回ばかりは「在韓米軍撤退」の公算大。

理由

1 GSOMIA延長の決裂
在韓米軍の司令部が機能しなくなる。
日本の海空自のエリント、衛星のイミント、情本のシギントが入らずブラックアウトしたCOPをボーーッと眺めててもね。
時間の無駄だし。

2 駐留経費問題
トランプの性格の問題もありますが、五倍にふっかけています。
アメリカ側も同盟国への態度ではありませんね。
この同盟。先が無い。

3 事実上の決定権者の動向
決定権者はマルドメを主導するマーク・ミリー大将です。
トランプも現段階ではミリーの提案に従うと思われ。
マルドメのoperational frame上、南朝鮮が「不可欠か?」「斬ってもいいのか?」の判断。
今までのミリーの署名した文書をみる限りでは「斬れ」ます。
日本のclose tactical areaが矢面に立ってしまいますがね。

結論:在韓米軍撤退の公算大
大きな「地政学」的変動ですね。

746 :JTAC:2019/11/19(火) 16:24:22.10 ID:tYsSFhIe.net
南朝鮮の核武装論。
軍事的には当然有効です。
だが、国家戦略の位相全体を見てどうかと。特に外交、経済面。

軍事戦略は、あくまで政治目的達成の手段であり、外交、経済、情報etc.と調和を図る必要があります。
クラウゼヴィッツは、やはり、どうしようもなく正しいのです。
核も含めて、戦争は有利な講和、同盟関係の構築のためにある。

さしあたって、在韓米軍撤退後に南朝鮮が核武装を宣言した場合、すかさず北朝鮮への経済制裁が南朝鮮にも適用され石器時代(stone age)に逆戻りです。

日本の核武装論者にもそこを良く見てほしい。
外交、経済、情報面全体を考察して決断すべきです。

例えば、同じ米国の同盟国のイスラエルは、明らかに持っていますが、核保有の宣言はしていません。
そこにアメリカとの外交上のコンセンサスがあるわけです。

747 :JTAC:2019/11/19(火) 16:38:32.36 ID:tYsSFhIe.net
軍事面では不利点もありますが、外交面で見ると米国の西太平洋の同盟国は、ほぼ日本に一本化される。
対米関係はかなり強化されると言えましょう。

軍事面では、対馬と北九州の防衛を固めるしかありませんが、
これと平行して「前方(敵地)での防衛作戦」を真剣に考えて欲しい。
朝鮮半島を南下する敵LOSへの打撃、攻勢も併用して縦深で止めるのです。

皆の生命がかかっています。
政治には真剣に考えて欲しい。

748 :名無し三等兵:2019/11/19(火) 16:48:39.39 ID:tYsSFhIe.net
国家戦略って、やはり「デシプリン(規範)」が大事ですね。
感情に任せて動くとたちまち自滅です。
ルトワックとグレーを読み返

749 :JTAC:2019/11/19(火) 21:36:22 ID:n7jk8XsC.net
アメリカの同盟国になるとはどういうことか?

信じられないほど明けっぴろげにドクトリンに関する情報が続々と入ってきます。
逆に言えば、日本は日米安保といいつつ、真のアライアンス(価値観を共有する同盟)ではなかった。強くそれを感じます。
日米安保は、アドホックなコアリージョンでしかんかった。
日本自身もコアリージョンにしか参加してなかったですとね?
区別すら認識してなかったでしょう。滑稽です。
少しその区分を学びましょう。日本にとって生存を左右する重要なことです。

南朝鮮はそれを失います。
日本はそれを得る「チャンス」を得ます。Operational artとMilitary historyのことです。
これがMilitary doctorineの根幹です。
アメリカ経由で入るのはやや残念ですが。起源以前にまずは入ること。

750 :JTAC:2019/11/20(水) 13:51:42 ID:7tCTQUDu.net
「香港人権法案」米上院が可決

https://article.auone.jp/detail/1/4/8/12_8_r_20191120_1574208042212322

「自由のために戦う香港の人々へ。私たちはあなた方とともにあり続ける。中国政府があなた方の自治を弱体化させるのを座視しない」

む、かっこいいですね。
何故、長年、支那に国土を脅かされてきた日本がこのポジションでないのか?
「正統性」も戦略の重要なファクターですが。

751 :JTAC:2019/11/20(水) 13:56:22 ID:7tCTQUDu.net
政治的正統性「だけ」では戦略は成りたちませんが、政治的、正統性「も」戦略位相の一部です。

支那とつるんで分け知り顔に下衆な笑いを浮かべていると滅びますよ?
国が。

752 :JTAC:2019/11/21(木) 00:15:28.61 ID:mZLi3w3V.net
コリン・グレイは、国家戦略の構成要素(軍事、経済、情報、テクノロジーetc.)のことをdimentions(次元)と表現しています。
ところがlevel of war(戦略、作戦、戦術)の垂直構造も日本語では「次元」が当てはめられることが多い。

混同を避けるために国家戦略の構成要素(軍事、経済、情報、テクノロジーetc.)については、
水平方向のイメージを醸し出すため「位相」と表現しています。
野中郁次郎氏の「戦略の本質」の訳を準用しています。

ただ「位相(phaese)」もあまり良い約とは言い難く、もっと良い言葉があったら置き換えたい。

グレイは17もの位相をあげていますが、これは絶対なものではなく、主眼としては「欠落」要素が無いことです。

そして、その中には「倫理」もがっつり入っています。
もちろん倫理だけで勝てるほど戦争は甘くはありませんが、無視すると負ける、ということです。

753 :JTAC:2019/11/21(木) 22:01:26.18 ID:KCpTFYqN.net
グレイの戦略の位相は、大区分として、最も根本的な「政治と人間」、
それから「戦争の準備」(兵站、情報、教義、科学技術etc.)、「戦争そのもの」(軍事作戦、指揮、地理etc.)
と人間性の根本から戦争までの同心円的に展開される。

その内、「政治と人間」はpersonalな「人間」、これがより集まって「社会」「政治」「文化」と区分され、最後に規範である「倫理」がきます。

ある意味、最もリアリストなグレイ兵学でも、人間をありのままに見つめれば、「倫理」も戦略の位相と言わざるを得ない、と。

754 :JTAC:2019/11/21(木) 22:11:22.47 ID:KCpTFYqN.net
(それが本当かどうかはさいておき)、グレイは「倫理」が戦略位相として効いた事例として、
ナチスドイツに対する連合国兵士の高い士気を上げています。

また、皇軍思想に基づく大日本帝国軍兵士の高い士気。
実際に戦場で威力を発揮しただけに逆に危うい魅力があります。
「統率の妙」恐るべしです。同時にこの位相を過信し過ぎると危うい。
あくまで位相の一つなのです。

755 :JTAC:2019/11/21(Thu) 22:30:48 ID:KCpTFYqN.net
三国史の魏の武王こと曹操は、孫子の註釈、つまりは我々目にしている孫子は実質、曹操の筆による。

この曹操が覇権争いの中で打った施策、「天子奉戴」は、後智恵の我々には違和感ありませんが、
当時は意外な目で四周の他勢力に評されました。
力を失った後漢王朝の皇帝を担いで何の意味があるのか?

結果として、皇帝を手中に納めることで清流系の士大夫、知識人が曹操陣営に集り、
ブレインパワーの総和で最大の仮想敵・袁紹陣営を凌駕していった。
戦略位相「倫理」。恐るべしです。

世界史的にも人口が数分の一になってしまった三十年戦争並の究極乱世でも
「倫理」が威力を発揮したのは驚きです。
「皇帝陛下に弓引く逆賊○○を、丞相自ら奉勅し討ち果たす!」
これが累積的な効果があったことは否定できない。

756 :JTAC:2019/11/21(木) 22:39:06.71 ID:7pk1b2Rq.net
日本人は、命惜しさに未だに憲法九条だの護憲だの後生大事に抱えている割りには、
国際関係論ではやけにリアリズムを気取り、5chでも香港民主派に対し、変に冷笑的態度をとる輩が多い。

ありのままを見ては?
過大評価も禁物ですが、「倫理」位相での優位性は彼らにありますよ?
そしてアメリカ議会上下両院とのアライアンスが確認されました。
日本の国益はどちらにありますかね?

757 :JTAC:2019/11/22(金) 17:39:40.80 ID:a0EywNlc.net
GSOMIA「協定終了を停止」韓国政府が日本政府に伝える

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191122/k10012187301000.html

「23日午前0時に失効が迫る日韓の軍事情報包括保護協定=GSOMIAについて、
韓国政府が、日本政府に協定を終了するとした通告を停止する方針を伝えてきたことがわかりました。
これにより、協定の効力は維持されることになります。」

つまらーーん!
へたれがっ。

758 :JTAC:2019/11/22(金) 20:51:46 ID:aNdKgjRk.net
安倍首相「韓国も戦略的観点から判断」GSOMIA失効回避

https://www.sankei.com/smp/politics/news/191122/plt1911220038-s1.html

「安倍晋三首相は22日夕、日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の失効が回避されたことを受けて
「韓国も戦略的観点から判断したのだろう」と述べた。
官邸で記者団の取材に応じた。」

余裕綽々の勝利のコメントは結構ですが。

「戦略」とは「ある政策」を達成するための国力(軍事・外交・情報・経済etc.)の使用に関する方法論です。
明らかに「赤化統一」をもくくろむ先方の目的に鑑みると「戦略的観点」からヘタれたのではない。
もっともエモーショナルな次元でしょうね。
(米国の脅しの恐怖>自尊心)

759 :JTAC:2019/11/23(土) 14:13:30 ID:r24r1IpY.net
2016年のGSOMIA締結のときも、時の南朝鮮・パク・クネ政権はこれを人質に追軍売春婦への賠償金を要求してきた。
当時の米国のオバマ政権は、朝鮮サイドに立ち、日本に圧力をかけて無理矢理払わせた。

端的に言えば、当時の日本はアメリカとアライアンス(価値観を共有する同盟)を組んではいなかった。
そういうことになりましょう。

760 :JTAC:2019/11/23(土) 14:30:03 ID:r24r1IpY.net
時間が経過し、2019年の現在。
戦略環境が大きく変わった(米国と支那の対立が決定的になった)のはありましょう。

が、今回の米国の動きで大きかったのは、最大の触れ幅として「南朝鮮との同盟を破棄するリスク」を犯しても「日本サイド」に立った。

ここから言えるのは米-南朝鮮同盟が「アライアンス」→「コアリージョン」に退行し、
米-日本同盟が「コアリージョン」→「アライアンス」に変化「しつつある」。
あくまで「しつつある」。
限定的な集団的自衛権でしかないですからね。

ここでいう「同盟」とは「何とか条約」みたいな形式的な話ではなく、
ルトワック兵学でいう「実質的」「本質的」なものの話です。
「ともに戦う」ということです。

今回のGSOMIA騒動を「観測」できたことで、今の西太平洋の国際関係がそうなっているのが「事実として分かった」。
興味深い。

761 :JTAC:2019/11/23(土) 14:34:09 ID:r24r1IpY.net
「アライアンス」と「コアリージョン」の差異は、米統合軍のジョイントパブリケーションにも記載されてる。
公式な「同盟」の性質上の区分。

762 :JTAC:2019/11/23(土) 14:50:28.15 ID:r24r1IpY.net
日本語で「同盟」というと、比喩的な表現を除外すると、「国家間」に限定されてるように思う。
それも外務省的な形式的なニュアンスが強い。
そうであっては駄目ですね。

自分が一番始めに「アライアンス」という言葉に触れたのは、学生のときのUNIX系のOSの規格争いの講座。
必ずしも技術的に優れたOS勝つわけではなく、効果的な企業間の「アライアンス」を組んだOSが標準になる。
バリバリ理系、工学系分野ですが、OSの標準規格は「文学的なOSアライアンス史」でしか説明できない。
(ここテストに出ます、というか出た。)
非国家主体でも英語圏では公式に「アライアンス」という言葉を使う。
これは、今の日本に欠落した概念。

「同盟(アライアンス・コアリージョン)」の概念の深化、
個別的自衛権集団的自衛権、集団安全との関連についてさらに概念を取り込んでいく必要がある。
そこに鈍感だと安保や憲法議論は進まない。形式的な「同盟」ではこの先、生き残れなくなります。

763 :JTAC:2019/11/23(土) 15:08:03 ID:r24r1IpY.net
レアケースですが、仮にアメリカ本国が第3国の侵攻受けたとする。
そこで、同盟国として日本の自営業がアメリカ本国に最大戦速で急行して供に戦い死ぬ。
そのこと自体には心理的抵抗感は感じませんね。
逆に、そんな場合に同盟国を見棄てるのか?そんなことあり得るのか?

本国以外ではどっかで線引きが必要。中東やアフリカでの経済的な理由での侵略の片棒までは担げない。
そこが世界観の違いからくるアングロ・サクソンとのアライアンスの限界。

764 :JTAC:2019/11/23(土) 15:27:47.57 ID:r24r1IpY.net
楚漢春秋時代の楚に季布という将軍がいた。
極端に寡黙だったが
「黄金百斤を得るは、季布の一諾を得るに如かず」
と言われ、盟約した事項は必ず実行した。
漢が勝利した後も例外的に漢帝国でも起用され重きをなした。

国家戦略のかなりの部分は「言葉に重みを持たせる」ことで成り立っている。
ロシアを率いるプーチンの言葉は軽くない。
プーチンが「○○はロシアの核心的利益だ」と言えば、
二回目に言及したときは既にロシアの領土になってる。
これが戦略というもの。
安易に言動を左右させる国は、戦略を駆使できません。

765 :JTAC:2019/11/23(土) 23:36:32 ID:r24r1IpY.net
・・などと、奇麗事を言いましたが。
正直一辺倒で勝てないのもまた戦略で。

同じく楚漢春秋時代の漢王・劉邦は、戦術的には楚王・項羽に劣っていましたが、
幇と呼ばれる結社を元に巧な同盟政策で韓信(元部下でしたが)他地方軍閥を取りこんでいった。

当初は劣勢でしたが、秦(支那)帝国の食料集積地であった敖倉を保持し持久戦略と同盟拡大あで盛り返していった。
広武山の対峙戦で漢も楚も疲弊し講和の運びになりましたが、
講和締結後に後退する楚軍の後背を、漢王・劉邦は、何と講和の舌の根も乾かぬ内に襲いました。
完全に騙し討ですw
史記を書いた司馬遷もさぞかし筆致に苦労したでしょう。

その後、紆余曲折ありますが、究極的には漢の優勢を見た地方軍閥は地滑り的に漢に組みし、
楚王項羽は垓下で包囲され、そのまま滅亡しました。
「四面楚歌」の元ネタです。
古代至上、最大クラスの騙し討でしょう。
しかも、戦後、韓信他功臣をも反す刀で根こそぎ抹殺した。

これにより漢帝国が成立し、その後、四百年繁栄しました。
まさに「死人に口無し」です。

766 :JTAC:2019/11/24(日) 10:27:56 ID:RGu5+RfH.net
「広武山における騙し討ち」を漢王に進言した幕僚は留侯・張良であると言われています。

張良は、孫子のプロトタイプ、太公望の「六韜」に通暁していたと言われ、まさにタオイズム(老荘思想、陰陽道)の権化です。
(後に神仙思想にもハマり食まで絶ってしまう重度のタオマニア)
基本的には広域同盟戦略や持久戦略等々、堅実で主君・劉邦の信義、威信を巧みに作り上げる戦略を進言してきましたが、
ここ一番でとんでもない騙し討ち、詭計を放ち漢の天下をもたらしました。
戦略的な矛盾をも循環的な世界観で包含するタオイズム。恐るべしです。

戦略上の「同盟」や「信義」は極めて大事ですが、
それは戦争によるパラダイムシフトを生きながらえる国家、勢力に対してのみ。
「消滅していく隣国」との信義なんぞ全く無意味であると。

「消滅していく隣国」との信義なんぞ全く無意味であると。

767 :JTAC:2019/11/24(日) 22:42:33 ID:kGQkiN86.net
「隣国=防波堤」論者に提言したいのは、日本が必要としているのは「防波堤」という機能であって「特定の隣国」ではありません。
素直に素直に彼らの世界観、政策、国家戦略を見るに「防波堤」にはなり得ません。
海軍まで増強してるしね。

今後の北京政権とアメリカとの対立を考慮すると、朝鮮半島の後背である「北部戦区」全体を調略して北京から切離し、
ハートランドからの「防波堤」とするくらいのスケール感で良いのではないか?

本来、北部の外港として一定のマリタイムパワーとしての経済的繁栄が約束されてるハズなのに
全て天津港-北京に吸い上げられ経済的不満が溜まっている。
さらに、底流には女真族(満州族)としての民族的プライドも垣間見られる。
(東北工程政策)

この戦略の実現可能性があるなら。
「消滅していく隣国」との信義なんぞ考慮の余地はありませんね。
朝鮮半島の始末は来るべき「北部政権」に委任します。
ご存分な成敗をと。

768 :JTAC:2019/11/24(日) 22:52:46 ID:kGQkiN86.net
支那北部戦区の陸軍兵力は25万。
彼らを北京から切り離せた場合、東西国境に置くであろう対ロシア、対支那の防衛戦力を考えると、仮に敵対しても対馬海峡越えの日本の脅威にまではならんと見ます。
人口動態から見ても大幅な増強は可能性薄い。
「防波堤」にはうってつけですよ。

目的や機能ベースで考えればこんなところではないでしょうか?
結局、旧満州帝国政策への回帰ですね。

769 :名無し三等兵:2019/11/25(月) 01:19:37 ID:LyaeWtm/.net
大英帝国時代のイギリスの対欧州政策の真髄は、海軍力に加えて大陸内に同盟国を獲得するにある。
ナポレオンのイベリア侵攻に際してはポルトガルと同盟うしてウェリントンを派遣。
トレス・ ベドラス防衛線でマッセナ等の侵攻を阻止。
さらにスペインゲリラと結んでフランス軍のLOSを脅かしていった。

さらに、ベルギー始めベネディクト三国、北ドイツの小国を束ねて同盟軍を結成。
勝手なことばっかりするこの連合を忍従につぐ忍従で統率しついにはワーテルローで勝利した。

海軍力と同盟、遠征軍。
海洋国家が大陸国を追い詰めるセオリーかと。

770 :JTAC:2019/11/25(月) 21:11:47 ID:LrlijP6v.net
香港の区議会選、民主派が地滑り的大勝 議席の約9割を獲得

https://www.cnn.co.jp/world/35145900.html

祝着。
それにしてもCNNかよ。
国内メディアはあまり報じないね。

771 :JTAC:2019/11/26(火) 18:03:46.76 ID:o83gqYK+.net
ADP3-0(2019.7)

https://armypubs.army.mil/ProductMaps/PubForm/Details.aspx?PUB_ID=1007357

七月にADPの「作戦」が更新されてたようですね。
マルドメの概念がジワジワ入っているようですが、内容はFM3-0(2017)に追随ってとこですか。

772 :JTAC:2019/11/26(火) 18:31:59.95 ID:FpgH+rwS.net
lage-scale combat operationの後にopration to consoligate gains(統合を得る?)が入ってきたのが目を引きます。
内容は、残存する敵対勢力の掃討と行政的な復興のようですが。
フェイズとして明確に示すことでイラク戦争の戦後処理の失敗は繰り返さないと?

「戦場を支配するのは疑いなく素晴らしいことだ。
だが「勝利を使用」するためにはより偉大な知恵と技量が必要だ。」(by ポリュビオス)

773 :名無し三等兵:2019/11/27(水) 00:20:09.85 ID:KvoU4SoY.net
統合を得るは流石にw

774 :JTAC:2019/11/28(Thu) 00:11:00 ID:twLY4WmA.net
「利益を確固たるものにする」?
いまいちやのう。

絵的には第一線戦闘部隊が制圧した地域を予備部隊で安定化していくイメージ。

775 :JTAC:2019/11/28(木) 00:18:59.51 ID:twLY4WmA.net
そこで気づいたが、こいつらイラクで失敗した理由、全然反省してねえと。

リニアな作戦次元の手法では無理です。
サダム・フセインなきイラクは14世紀くらいの部族社会です。
あのくらいの「殺った」「殺られた」の部族抗争は「デフォルト」です。
各部族の特性をふまえた間接統治しかありません。
つまりは大戦略次元の考察が必要です。

776 :JTAC:2019/11/28(Thu) 21:32:10 ID:GBQwQepw.net
「香港人権・民主主義法」が成立 トランプ大統領が署名

https://article.auone.jp/detail/1/4/8/16_8_r_20191128_1574898261603798

やっと漕ぎ着けましたな。

777 :JTAC:2019/11/28(Thu) 21:37:21 ID:GBQwQepw.net
香港を埋め尽くす星条旗

https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20190913002609_comm.jpg

其は星散りばめたる旗よ 永久に棚引け

778 :JTAC:2019/11/30(土) 10:39:34.43 ID:F3JJ4BUJ.net
我々が知ってる兵学とはどこから始まったのか?

当然、軍で脈々と研究はされてきましたが、scienceとしては微妙。
階級社会なので、いかなる優れた研究も上官が不採用なら終了です。
研究といえども「幕僚活動」でしかなく指揮官の(この場合は国防大臣か参謀総長の各種施策)決心をサポートするためにある。
また、そうあるべきだ。

学術性など二の次です。

779 :JTAC:2019/11/30(土) 10:49:32 ID:F3JJ4BUJ.net
が、社会としてはそれだけでは駄目で安全保障に関連する事項として「学術的」に「兵学(science of war)」を研究すべきです。

自由な研究とアカデミックな知的議論。
そのかわり常に鋭い批判にさらされる。こうしたクリティカルシンキングで兵学を発展させる。

その結果、軍人よりも軍事に詳しい兵学者が出現する。
「シビリアンコンロール」とは彼らの研究成果により、政治や国民が軍を知的に捩じ伏せることです。

780 :名無し三等兵:2019/11/30(土) 10:58:02 ID:F3JJ4BUJ.net
こうした学問(acience)としての兵学を確立したのがマイケル・ハワードということになりましょう。
世界で始めて大学に「戦争学部」を作った学者です。

この時できたロンドンキングスカレッジ戦争学部は、現代でも戦争研究の究極メッカの一つです。

781 :JTAC:2019/11/30(土) 11:15:09.03 ID:F3JJ4BUJ.net
逆に何故、イギリスで兵学が盛んになったか?

19-20世紀初頭。ヘゲモニックステイツとなった大英帝国。
しかし、その影で猟官運動の残滓もあり、軍人が世界水準において知的にアホになってしまいました。
モルトケのプロイセン参謀本部が確立した知的な戦争指導の流に完全に乗り遅れた。

ユトランド海戦を指揮したジェリコー提督の旗艦アイアン・デュークには、何と幕僚室がなかったという。
いったい、どうやって艦隊を指揮していたのか?

この恐るべき状況に危機感を抱いた学者達の必死な活動により、逆説的にイギリスで兵学は発展しました。

782 :JTAC:2019/12/01(日) 19:26:09 ID:Qx5xIhtZ.net
まず舞台になったのはオックスフォード大学です。

19世紀末。
ここの学生だったスペンサー・ウィルキンソンが欧州大陸を旅行中、
欧州各国軍の動向を記したパンフレットを読んだとこから兵学の時代は始りました。

パンフに書かれたイギリス陸軍のあまりの少なさに驚愕したウィルキンソンはイギリスの軍事常識に疑問を抱かざるを得なかった。
そして旅行中、当時興隆しつつあったプロイセン陸軍、参謀本部の文献を買い漁り、読み漁った。
そして、イギリスに帰るころには人生の決心がついていました。
祖国・イギリスのためこれを一生の仕事にしよう。
軍人になるには、やや年を取りすぎている。ならば、軍事を学術的に解明し祖国に貢献する。

まだ、大学に軍事関係が全く入っていない時代の話です。

783 :JTAC:2019/12/01(日) 19:38:16 ID:Qx5xIhtZ.net
スペンサー・ウィルキンソンはオックスフォードの心ある仲間とプロイセンドイツの兵学書を輪読することから始めました。
民間初の軍事ゼミナールであす。
さらにプロイセン・ドイツ作戦術の奥義であるウォーゲーム、兵棋演習を理解するため
「オックスフォード兵棋クラブ」を創立しました。

その後、スペンサー・ウィルキンソンは、長年の紆余曲折の末、
オックスフォードに初の兵学の講座を開設し、教授として赴任することになりました。
その際、次のような祝電が届いた。
「オックスフォード兵棋クラブ一同は創設者の就任に心からの祝意を表す。」

784 :名無し三等兵:2019/12/01(日) 19:47:30 ID:Qx5xIhtZ.net
WW1-WW2を通して、オックスフォード始めイギリスの学術界は、無能な軍首脳を支え連合軍の勝利に貢献しました。
レーダーの開発、オペレーションリサーチ、そして極めつけはアラン・チューリング(ケンブリッジですが)によるエニグマの解読。ウルトラ情報です。

当時のイギリスを馬鹿にしてたアメリカも、この凄まじい軍事科学の提供をちらつかされ、さすがに生唾を飲んだ。
そして、連合国側での参戦へと事は進んでいった。

785 :JTAC:2019/12/01(日) 19:53:43 ID:Qx5xIhtZ.net
戦後、オックスフォードには間接的アプローチ、さらには戦争をより総合的に考えようという「国家戦略」を提唱するリデル・ハートが主導をとり研究を深めていった。

マイケル・ハワードはリデル・ハートの弟子にあたります。

786 :JTAC:2019/12/01(日) 20:03:46 ID:Qx5xIhtZ.net
ただしこの師弟。
兵学思想的にはかなり乖離があります。

リデル・ハートは「イギリス流の戦い方」、優勢な海軍力をフルにいかして敵勢力をヒットエンドランで翻弄、
オフショアバランシングと勢力均衡の戦略を提唱します。

マイケル・ハワードはこれに懐疑的です。
より総合的な戦略が必要なのではないか?

787 :JTAC:2019/12/01(日) 20:12:45 ID:Qx5xIhtZ.net
マイケル・ハワードは、WW2に際してオックスフォードを一時休学し軽歩兵としてイタリア戦線で戦いました。

殊勲十字章を授賞し、二度の負傷を経験した歴戦の軍人でしたが、
同時にイタリア戦線では各種襲撃活動にも従事し、部下を置き去りにせざるを得ない苦い経験もした。
それゆえハートの「イギリス流の戦い方」には懐疑的にならざるを得なかった。

大陸に同盟国がいなかったら、いくら海軍が優勢でも戦略的に終わりじゃん?と。

788 :JTAC:2019/12/03(火) 23:41:59 ID:OxJLWRLu.net
1970年代。北ベトナム軍の攻勢によりサイゴン陥落。
アメリカは完膚なきまで戦争に破れました。
ジョミニ-マハン流の消耗戦略主体の戦争は完全に行き詰まった。
やみくもに、攻勢をしかけ、戦略爆撃をしかけ、ベトナム人をたくさん殺害しましたが、
北ベトナムのCenter Of Gravity(ソ連、支那との同盟とLine Of Support)を破壊できなかった。

このどん底から立ち直り、再び陸軍を立て直したのは「クラウゼヴィッツ・ルネサンス」であると言われますが、
これは、つまるところ1976年に出版された"On War"(マイケル・ハワード/ピーター・バレット共著)のことです。

「従来の絶対戦争を強調するクラウゼヴィッツ観は、まともに「戦争論」を読んでいない誤読である。」
と、冷たく言い放ちますが、これはマイケル・ハワードのクラウゼヴィッツ解釈に基づいていますw

789 :JTAC:2019/12/03(火) 23:55:33 ID:OxJLWRLu.net
ハワードのクラウゼヴィッツ解釈は「あまりにクラウゼヴィッツを美化し過ぎている」という批判はあります。
戦争文化論の立場をとるマーチン・クレフェルトとジョン・キーガンです。

これ対するクラウゼヴィッツ陣営からの再々反論がコリン・グレイ、エドワード・ルトワックということになろう。

こういう意見対立の関係マップを作っていくことは、文献が限られる日本人には有用です。

790 :JTAC:2019/12/05(木) 19:24:05.57 ID:5v8MaLlZ.net
マイケル・ハワードは、明確なまでに「(戦いの)不変の原則」に反対です。
「戦争が行われている環境から離してゲームの技術のように戦争の技術を研究することは
戦争自体、さらに戦争が行われている社会の理解にとって不可欠な研究を無視することになる」
と述べています。

そして、その方法論としてドイツの歴史家ハンス・デルブリュックを引用し
「政治史・社会史・経済史・文化史の枠組みにおいても戦争を研究しなければならない」としています。
それが「戦争を理解」することであると。

791 :JTAC:2019/12/05(Thu) 19:39:59 ID:5v8MaLlZ.net
これを実践したのが代表著作の一つ「ヨーロッパ史における戦争」です。
この書を執筆する過程で気がついた。
「これって、実は欧州史そのものじゃん!どえらい依頼を引き受けてしまった!」と七転八倒しますが、こうして名著が完成しました。

マイケル・ハワードは、かなり最近に逝去されましたが、最晩年の2009年に再版してます。
内容は古さが無い。
欧州史としても実は定説の基礎になっているということでしょう。
歴史学サイドは絶対に認めないでしょうが。

ハワードがロンドンキングスカレッジに「戦争学部」を作ったのは、あるいは作らざるを得なかったのは
歴史学サイドが頑なに戦史を排除しようとした結果でもあります。
ハワードは嘆いています。
「何で書店でまで戦史を歴史学コーナーから排除して、目立たない片隅に押し込めるかねぇ?好事家の趣味扱いで。
戦争も歴史の一部では無いのか?」
現代日本もそうですね。

792 :JTAC:2019/12/07(土) 09:01:13.43 ID:QJZg1kgp.net
アフガン支援に人生捧げた中村哲医師 なぜ悲劇は起きたのか

https://www.news-postseven.com/archives/20191207_1503858.html/4

さすがにショックな事件ですね。
御冥福をお祈り申し上げます。

793 :JTAC:2019/12/07(土) 09:05:55.91 ID:QJZg1kgp.net
中村氏らぺシャワール会の治水が緑化したアフガニスタンの大地

https://news-postseven.kusanagi-cdn.com/wp-content/uploads/2019/12/MG_4297.jpg

感度的としか言う他はない。
人にこんな力があるんですね。

794 :JTAC:2019/12/07(土) 09:29:33.75 ID:QJZg1kgp.net
善意としか言う他はない素晴らしい事業ですが、ここにも戦略のパラドックスは働くのです。
複雑な部族社会のアフガニスタンでは、一方の部族を(たとえ善意でも)支援すると
敵対関係にある他の部族との対立を招く
これは20年前のイラク復興支援でも起きた。
サマーワ駐屯地に迫撃砲を打ち込んできたのはそういうことです。

冷酷な国家戦略による同盟の青写真がないと合目性のある海外支援は無理でしょう。
そもそも日本としてアフガニスタンをどうしたいのか?

現在のアシュラフ・ガニー政権は、所詮は腐敗堕落のアメリカ傀儡政権でしかない。
アフガニスタン内でアライアンスの構築は無理です。
アメリカがどう足掻こうと、タリバンの復権は阻止できないでしょう。
現在、タリバンは54郡(13%)を支配し122郡(30%)が係争中です。
早晩、タリバン手に落ちる。

アメリカは再びベトナムでの愚を犯した。
国家戦略(≒同盟)を考慮しない強引な利権追求(パイプライン建設)の末路です。

795 :JTAC:2019/12/07(土) 09:49:59 ID:QJZg1kgp.net
大きく見ると、WW2後にアメリカがこさえた歴史的な連続性が無い傀儡政権(概ね英語語学力で選んでいるw)が全て倒れる過程にある。

かつて、アメリカのNewsweek紙は「カルザイはセクシーな英語を話す文明人だ。アフガニスタンの成功は疑い無し!」と真顔で書いていました。
アホかと。

戦後、アメリカが急造した「セクシーな英語を話す国家元首」が初代の傀儡政権。
その最後の一個が日本の傍にある。
先は見えてますがね。

796 :JTAC:2019/12/08(日) 19:55:06 ID:dQ/NWM7h.net
マイケル・ハワードの「ヨーロッパ史における戦争」のパラダイム・シフト

封建騎士の戦争

傭兵の戦争

商人の戦争

専門家の戦争

革命の戦争

民族(国民(nation))の戦争

技術者の戦争

ヨーロッパ時代の終焉

となっています。

797 :JTAC:2019/12/08(日) 20:10:21.11 ID:dQ/NWM7h.net
マイケル・ハワードはローマ帝国崩壊と民族移動のよる「ヨーロッパの形成」から筆を起こします。

初期はホッブズとしか言いようがない民族移動のカオスの戦争の必要性から、家門単位での騎士の戦いから始まりますが
時代を経るにつれて戦争の規模や戦略位相が金、専門性、国家、テクノロジーを媒介に拡大していく。
そして、ついにはヨーロッパの外側にまで広がり、同時にその外部の強大化や核によりヨーロッパは主導権を失う、というストーリーです。

一つの時代のパラダイムはその時代に包含され爛熟するファクターによって新たなパラダイムにシフトされる。
この弁証法を紡いでいくことで戦争の全体像を掴むことができる。
またパラダイムシフトしたからいっても直ぐには消えず後々まで残るものもある。
これを根気よく繋いでいくことで「戦いの原則」のような危険な抽象化減ることなく現代戦を理解できなくます。

クラウゼヴィッツが入り口まで案内した方法論を具体化・拡充して国家戦略を具体的なものとして提示した。
このへんがハワードの功績。

798 :JTAC:2019/12/08(日) 20:58:18 ID:dQ/NWM7h.net
孫子のパラドックスの兵学は、紀元前から始まり、その精華というべき漢王朝系列(司馬氏の晋王朝)が三世紀頃の民族移動により滅ぶ。

さらに、異民族支配の頂点というべきトルコ系の突厥+モンゴル系の鮮卑=唐王朝(李衛公問対)が支那を支配。
さらに拡大してタラス河畔でイスラムとバキバキやった七〜八世紀。
西欧でもアジア系のフン族(アジアの匈奴説あり)の民族移動によってローマ帝国が滅びハワードの「ヨーロッパ史における戦争」が始まる。
両洋における戦史のマイルストーンでもある。

「パラドックス」と「パラダイムシフト」が同時に混在する時代の幕開けです。

799 :JTAC:2019/12/08(日) 21:15:01.60 ID:dQ/NWM7h.net
日本では、司馬遼太郎による「司馬史観」とともに塩野七生のローマ史「塩野史観」にかなり犯されています。
あれを「歴史」と捉えるのは危険だ。

古代帝国は所詮は「部族」を脱却できず普遍性にまで到達できない限界があります。
奴隷制や通貨供給の限界もろもろによる中世化は既にローマ帝国存在時から内包されてた。
塩野史観はローマベタぼれで、これをクレンジングしないと次のステップには進めない。
ジョン・キーガンあたりの容赦の無いローマ戦史あたりで角質層を擦り落とすのがお勧めです。

800 :JTAC:2019/12/09(月) 21:25:06 ID:HIkbKsaq.net
「封建騎士の戦争」

ローマ帝国末期。
フン族の出現に押されたゴート、ヴァンダルは、ライン川、ドナウ川を越え、
アドリアノープルで最後のローマ軍団を串刺しにして、そのまま西ローマを蹂躙していった。
さらにその後方からフランクが侵入しフランス、ドイツに定住し支配を確固たるものにした。
欧州の誕生である。

ところが、そのさらに後方からは騎馬民族のマジャールがハンガリー草原に侵入。
さらには海洋民族の北欧ヴァイキングが河川を攻め上がり村村を劫掠した。

戦闘形態は会戦よりも襲撃戦が主体で、そのためにはどうしても騎馬、長槍が必須。
ところが、馬上槍でチャージするには幼い頃からの乗馬修練や戦闘訓練が必須となる。
また個人(家門)単位での裕福な経済基盤が前提となる。

「封建騎士」の誕生である。

801 :JTAC:2019/12/09(月) 22:58:22.25 ID:oNRsiOWl.net
封建騎士により欧州は安定し、東ではアバールをハンガリー封じこめ、スラブを征服し、
西ではレコンキスタでイスラムをイベリア半島から駆逐し始めた。
欧州は膨張を始め失われた貨幣経済も復興し始めた。

802 :JTAC:2019/12/09(月) 23:24:10.23 ID:oNRsiOWl.net
イギリス王国は、ヴァイキングの一派ノルマン人が征服によりイギリス、フランスにまたがる広大な王国を建てたが、
反面、広大すぎて封土の騎士の数では到底防衛できない。
そこで征服したウェールズ地方の弓手を傭兵として雇用した。
彼らウェールズ長弓隊の弾幕射撃は、フランクの封建騎士を根絶やしにしかねない程の殲滅的打撃をフランス騎士団に与えた。

フランスは野砲により長弓隊をなぎ倒して百年戦争を勝ちぬき、スイスの傭兵団は長槍によるスイス方陣にてハプスブルグの騎士団を殲滅した。
いづれも金と傭兵が答えである。
封建騎士がもたらした安定が貨幣経済をもたらし、戦争の規模を拡大させ「傭兵の戦争」を到来させた。

フランス王シャルル八世が、1494年に巨大な軍を率いてルネサンスのイタリアに進軍を開始。
歩兵の中核はスイスの長槍兵。高貴な重騎兵。真鍮の野砲。
彼らは潤沢な国庫から俸給を得た傭兵であった。
それは三百年後のナポレオンの軍隊と構成上は変わらない軍隊だった。

騎士の時代は、騎士の戦争により終わった。

803 :JTAC:2019/12/10(火) 23:47:37 ID:t03i2LkL.net
「傭兵の戦争」

傭兵の戦争は、実に前時代の動機から始まった。
イタリアに侵攻したシャルル八世の目的はナポリ王位への継承権の主張。封建時代の残滓である。
しかし、その巨大な傭兵軍の威力は権力の集中を引き起こさずにはいられない。
この時代、軍隊の巨大化、高額化により戦争できる君主とそうでない貴族の差が明確になった。
ハプスブルグの手が届かなかったドイツ中部を除く、フランス南部とイタリアの領主は片っ端から滅ぼされ、ハプスブルク家かフランス王の胃袋に収まった。

マキャベリ曰く「君主の安全は至高の法」。
まさにそう言う時代である。

804 :JTAC:2019/12/10(火) 23:59:26 ID:t03i2LkL.net
傭兵時代の戦術は防御側が優勢で、長槍(パイク)方陣の柵で攻撃側を食い止め、マスケット銃の狙撃でこれを破砕した。
野砲はマスケット銃に比べ進化の袋小路に嵌まり、パイクとマスケットの方陣を潰す術がない。

騎兵は衰退し、拳銃射撃と旋回を繰り返すカラコール戦術が主流になった。
騎兵の突撃など死語である。

防御側の優勢は会戦の意欲をそぎ、1534年のミュールブルクの戦闘から何と100年近くも欧州から大規模戦闘が消滅した。
次は1631年のブライテンフェルトの戦いである。

805 :JTAC:2019/12/11(水) 00:06:00.76 ID:WaWKwgZl.net
傭兵時代の傭兵隊長は不安定な存在で、途中の社会を破壊しイナゴの群のように進軍した。
スピノラ、マンスフェルト、ベルンハルト、そしてヴァレンシュタイン。
富と権力を手には入れたが軍事的有効性を政治権力に変えられたものはいなかった。
(ヴァレンシュタインは惜しかった。)

806 :JTAC:2019/12/11(水) 00:19:12 ID:WaWKwgZl.net
傭兵の時代。
戦争は無秩序の極みであり慢性的に掠奪を加え、死傷、病気、脱走。
常に融解の危機があった。

ただし、西ヨーロッパには例外があった。
ユトレヒト諸州軍、後のオランダ軍である。
規則正しく軍隊に俸給を与え、規律を維持し、訓練をおこなった。
そして独立を認めず侵攻してくるスペイン・ハプスブルク家の構成を粉砕した。

傭兵の時代は、模範的な傭兵を産み出すシステムとして終わった。

807 :JTAC:2019/12/12(Thu) 00:17:31 ID:hWBWxeeC.net
「商人の戦争」

十五世紀の戦争は、端的に言えば「儲かる」戦争であった。
傭兵とペストに踏み荒らされた欧州に富などあるはずがなかった。
富は欧州の外にあった。

スペイン、ポルトガルは新大陸、アフリカを征服し、銀鉱、奴隷貿易で莫大な利益を上げたが、それは世評言われるほど銃砲の利によるものではない。

傲慢な自信、馬による機動性、強靭さ、熱狂性。
彼らは千年前に欧州に侵入した戦士遊牧民の最後の末裔だった。
十字架を持ち航海を学んだ遊牧民であった。

808 :JTAC:2019/12/12(木) 01:02:21.36 ID:hWBWxeeC.net
このパラダイムの最大の受益者はオランダである。
戦争から得た収益で十分な数の陸軍と国境要塞を築き、戦乱の欧州にオアシスを実現した。

オタンダは東インド、西インド貿易とスペイン、ポルトガル船舶の捕獲で利を上げたが過大評価は禁物である。(0.2%)
オランダの儲けの主体はバルト海における沿岸交易であった。
ここから得た木材を、独立戦争の敵であるスペインに売り、その儲けで軍備を整えスペインと戦う。
スペインはオランダの木材で艦隊を作り、新大陸から富を奪い、その富でテルシオを編成しスピノラがオランダを攻める。
まことに分けの分からない金の流れの戦争が続いていたが
当人達は儲かって儲かって薄気味悪いほどニコニコしていた。

かくして商人の戦争は続く。

809 :JTAC:2019/12/12(木) 21:21:13.07 ID:s+kmMliN.net
オランダ人は、商人らしくとっつき易い地域に目をつける。
スペインに併合されて防衛力が低下したポルトガル植民地がターゲットになった。
防御の堅いスペイン植民地の要塞群には手を出さず、また利益になるなら敵とでも通商を行った。

しかし、オランダの富を羨望の目で視ていた餓狼達はそうは考えなかった。
彼らは通商での儲け以上にオランダを叩き潰し、利を独占することを考えた。

ルイ十四世の宰相コルベールは次のように王に言上した。
「陛下はスペイン、イタリア、ドイツその他の国を征服し、これらの諸国に悲惨と欠乏を与え、略奪し、富を増してこられました。
今やオランダだけが残っております。」

敵の壊滅の上にこそ繁栄は築かれる。
重商主義者の恐るべき本質である。

810 :JTAC:2019/12/12(Thu) 22:20:52 ID:s+kmMliN.net
重商主義論は、その理論に優雅さと首尾一貫性を持ち、多くの経済論と違い実践でも威力を発揮した。
もし政府が富を掴めば、それは艦隊と軍隊に変えられた。

ルイ十四世の進軍は、海洋国家イギリスとオランダ同盟軍食い止められたが、
それはマールバラの専門的な指揮能力と、公債を募集し信用取引を確立したイングランド銀行と大蔵省の貢献大である。
欧州の諸政府は、社会の富を徴収し社会に対する支配を拡大する機能、官僚制度、財政制度、そして専門的な軍隊を発展させた。

811 :JTAC:2019/12/12(木) 22:38:54.51 ID:s+kmMliN.net
陸軍はその都度召集することもできるが、海軍は平時から造船所、造船工、
水先案内、海図作成者、兵器専門家など巨大な下部構造が必要である。
彼らは常傭で専門的な仕事の核をなしていた。

欧州列強の海軍は、十ハ世紀までには高度に専門的になり、専任の正規の士官に指揮され、
艦船の型は分類、特殊化され、活動は中央で計画された戦略に合わせて調整され統制された。

彼らの戦略の眼目は、自国の有利になるように敵の通商を制限することにある。
交易保護と封鎖は海軍の時間の多くを費やした。

ホーク、ロドニー、ネルソンのような人々は、自分を国家に使える専門士官だと考え、実際に祖国のために戦った。
もはや、彼らの戦いを「商人の戦争」と呼ぶことはできない。
専門主義と愛国心が欧州の戦争の主要要素となったのである。

812 :名無し三等兵:2019/12/13(金) 05:58:46 ID:qwbXqNwx.net
戦闘機やら戦車やらも大事だとは思うが北朝鮮の脅威を見るとやっぱり一番は核ミサイルか今の世界情勢で日本が核もつのは現実的じゃないから通常のミサイルを増やしまくったらいいんじゃないかな

813 :JTAC:2019/12/14(土) 00:28:29 ID:xjs5Q4CX.net
>>812
「ミサイルで何をしたいか」が問題です。
野砲との比較で炸薬量当たりのコストはミサイルの方が10-100倍悪い。
コストに見会う目標に叩き込まないと、撃てば撃つほど敗北に近づく。

814 :JTAC:2019/12/14(土) 00:31:26.15 ID:xjs5Q4CX.net
北朝鮮への経済制裁効果を見るに、やはり現下の情勢で同盟を考慮せずに核武装を試みるのは自殺行為です。
軍事力以外でも敵を殺す方法がある。

815 :名無し三等兵:2019/12/14(土) 03:04:42.36 ID:rI5+2hw0.net
>>813
というか持つことによる抑止力だよ都市の一つでも壊滅できる量と質をもってれば侵略しても割に合わないと相手に思わせられる

816 :名無し三等兵:2019/12/14(土) 08:46:01 ID:xjs5Q4CX.net
>>815
「核」は持ってしまうと核同士の対峙が始まります。
核兵器の大半は、じつは相手の核兵器を破壊する用途で持っています。

「抑止力」になる半面、他国の戦略核の「潜在的な標的」にもなる。
一歩間違えれば「民族の滅亡」です。
例えば、北朝鮮の核は「抑止力」になる半面、アメリカのICBMの標的にもなっています。

817 :JTAC:2019/12/14(土) 08:52:55 ID:xjs5Q4CX.net
さらに世の中には、anti-nuclear manueverで相手が核を持っててもOMGを放ってくる連中もいる。
核兵器と言えども常に対策はある。

818 :JTAC:2019/12/14(土) 09:02:36 ID:xjs5Q4CX.net
日本の場合、戦略次元(目的 :安全(領土保全、国民保護)と繁栄(経済他))の方法論として考えると、
現段階では「日米安全保障条約」>「核の保有」です。
この同盟自体が潜在的な核シェアリング効果があります。

実際、一時期、沖縄はアメリカの核で溢れかえっていました。(問題発言)
我々は核兵器を保有はしていませんが、「核戦略」の危険なゲームはとっくに始めています。

819 :JTAC:2019/12/14(土) 09:18:30.67 ID:xjs5Q4CX.net
イラク戦争も、見方によっては核保有国に対する攻勢作戦とも言える。
(実際にはイラクは核を保有しなかったが)

アメリカの作戦序列を"OMGによるanti-nuclear manuever" と考えると、彼らの作戦のラジカルさに色々と説明がつく。
サダム・フセインが大量破壊兵器の使用を決断する前に政治的意思決定の中枢を破壊する必要があった。
(くどいですが、実際にはイラクは核を保有していなかった。)

820 :名無し三等兵:2019/12/14(土) 11:14:05.66 ID:rI5+2hw0.net
>>816
いやよく読んで核を持とうなんていってないよ

821 :名無し三等兵:2019/12/14(土) 11:28:04.80 ID:rI5+2hw0.net
核を持つのは世界情勢的に現実的じゃないってちゃんと書いてるじゃん

822 :JTAC:2019/12/15(日) 12:59:23.23 ID:C0hjo4bE.net
何回目かですが、「ミサイル」というハードは、技術次元では優れた先端技術の産物ですが、
戦争の次元を複雑にしていくと、「戦術次元」では敵の対抗策に直面し「作戦次元」では作戦地域の広大さ、敵の規模、ミサイルの兵站とのミスマッチにさらされます。

そこで現代の作戦術では、敵の重心(センター・オブ・グラビティー)の死命を制するHigh Payoff Terget(HPT)に対し計画的に使用します。

「戦略次元」の考慮事項としては、他の火器含めて装備体系全体で最適化し作戦を成立させ、かつ財務省を納得させるコストで態勢を構築します。

823 :JTAC:2019/12/15(日) 13:04:29 ID:C0hjo4bE.net
そろそろ、財務原案の最後の枠入れの時期やの。

824 :JTAC:2019/12/15(日) 13:23:12 ID:C0hjo4bE.net
そもそも「火力」というファクター自体が高額なのだ。
今でもWW2の1944年頃の状況をさして火力をあまりに過大評価する向きがある。
確かに、欧州戦線でも太平洋戦線でも1944年の戦場は規模を拡大した陸海空の火力のウェイトが大きかった。
が、それは開戦から四年も経過し、その間、開戦前のGDPの数倍の規模を軍事予算を「火力」に突っこみ続けた結果です。
戦史上、かなり特殊なケースと言っていい。

現代戦では、そこまでやると核戦争に陥る可能性があるし、さらには先方のA2/ADとハイブリド戦は、
火力戦(消耗戦)のトランペットがなる前にさっさと戦争目的を達成して競合状態に回帰することをめざします。

それで、南オセチアもクリミアもウクライナ東部もロシアの実効支配に置かれました。
ゲラシモフの思惑通りです。

825 :JTAC:2019/12/15(日) 13:37:00.05 ID:C0hjo4bE.net
量産装備調の国庫債務負担行為で、契約から納入まで「5年」とかあり得んと思う。
(艦船は、まぁ許す)

それって有事の緊急調達とか真面目に考えているのか?
作っている間に戦争終わりますよ。
量産装備は「二国」以内であるべきだ。
そして一朝事あるときは歳で無理矢理にでも何とかする。
それが「兵器」ってもんでしょ。

祖国が蹂躙されてから納入されても手後れです。
利益団体のマネーゲームはたくさんだ。

826 :Lans :2019/12/16(月) 09:55:34.61 ID:TNp+5czv.net
そもそも砲兵火力などは、運動中の目標に対しては効果が限定的なのだ。
そして運動しつつ火力を発揮できるのは、機甲くらいなもの。

(注;SBCTは移動しつつの火力発揮が出来ないというのは、先日の軍研のCTC記事でもわかる)
(だから米軍はMDB/MDO戦場下で機動しつつ火力発揮できる新しいおもちゃとしてRSGとか欲しがる訳です。)

827 :JTAC:2019/12/17(火) 19:57:39.23 ID:MkayryJ5.net
>>826
作戦次元の火力の優越は、単位時間当たりの投射量に加えて、目標情報収集・分析の情報機能、
1000t単位で弾薬をガシガシ前方に送る兵站機能を含めた「全体」システムのはずですがね。

何故か射撃陣地変換の「部分」を気にして玩具を欲しがる。
某国の牽引砲全廃施策は正気の沙汰とは思えず。
うず高く積まれた弾薬の山脈の横で、カンカン躍りを踊ることにどれほど意味があるのか。

828 :JTAC:2019/12/17(火) 20:02:07.82 ID:MkayryJ5.net
自走砲の作戦次元の真価は、作戦地域が「縦深」に動き始めたときに表れる。
ところが「縦深作戦」に関心が全く、全然、皆無に無いのに、何故か自走化してALSをつけたがる。
装甲は無しで。

829 :JTAC:2019/12/17(火) 20:25:20.31 ID:MkayryJ5.net
ナポレオン戦争時の機動砲である騎馬砲兵、通称「空飛ぶ砲兵」は、やはり砲兵の夢でイタリア戦役の花形でした。

馬匹も含めると高価で、戦争が大規模化していくと比率はどうしても下がる。

運用もかなり無茶だった。
「もう二百歩、前へ!」
「敵の顔が識別できるんですけど!」
それがどうした。友軍歩兵の突撃を妨げる敵戦列を叩き潰さざるべからず。

そういうスピリットはどっかに置き忘れて。
アウトリーガーで固定して築城するノウハウも失われる。これって何だろう?
砲兵以外の何かだな。

830 :JTAC:2019/12/19(Thu) 22:52:31 ID:awFZIL+M.net
「専門家の戦争」

十八世紀までに欧州の軍隊は国家に使える「役人」になった。
我々のよく知る専門家(ミリタリープロフェッショナル)の軍隊です。
規則正しく雇用され俸給が支払われ出世の見込みが保障され国家に奉仕した。
さらに「軍人」とこれを管理する「文民」に区分された。

これらは、国家が社会の諸資源に対し統制力を得たことをも意味する。
専門的軍隊の発展は、対外防衛のみならず対内的な抑圧の具でもある。
絶対君主の手中に恐るべき力が入った。
イギリスやアメリカが常備軍を嫌うのはこの苦い経験による。

他方、プロイセンのような四周を敵に包囲された国ではさにあらず。
常備軍なくしてはたちまち滅亡する。
「プロイセン軍の歴史はプロイセン国家の歴史」
(ハンス・デルブリュック)

831 :JTAC:2019/12/19(Thu) 23:01:16 ID:awFZIL+M.net
専門的軍隊の発展でリードしたのはユトレヒト諸州同盟・オランダである。
前節のようにバルト海貿易で得た富で、年間を通して軍を武装させることができた。

これによりオランダ陸軍は傭兵には強制できなかった二つのことを可能にした。
「塹壕構築」と「訓練」である。
これがオランダ陸軍に決定的な優位を与えた。

832 :JTAC:2019/12/19(Thu) 23:15:39 ID:awFZIL+M.net
オランダ陸軍の司令官・オラニエ公・マウリッツは、「火力」こそが決定的要素であり、
パイクがマスケットを守り、その逆では無いことを理解した初めての指揮官である。

マウリッツは深度十列のマスケット銃手からなる横長の隊形を採用し、これを少数のパイクで騎兵の襲撃から防護した。
マスケット銃手は発射すると回れ右で隊伍の後につき再装填。
最前列は間断なく射撃することができた。

戦闘行為のこのような発展は運動の統制、火力の統制、兵士の自制が必要でそれには「訓練」と「規律」が決定的に重要である。
「規律」は前時代の傭兵や騎士には欠けていた。欧州でも比較的最近の現象である。

833 :JTAC:2019/12/19(Thu) 23:25:58 ID:awFZIL+M.net
「規律」は必ずしも新しい考えではなくギリシア人、ローマ人に由来を持つ。
マウリッツは、ライデン大学のユストア・リブシウスの協力によりストア学派哲学を「再発見」した。
自制、自己犠牲、権威への服従。この精神だけがローマ軍を動かせたのである。

ストア派哲学はプロテスタントの実直な生活とよく適合した。
マウリッツの教義はオランダ軍、スウェーデン軍、ブランデンブルグ軍、後のイギリスニューアーミー等、プロテスタント諸派軍に受入れられていった。

834 :JTAC:2019/12/20(金) 20:07:34 ID:U0pfrWOJ.net
マウリッツはジーゲンに士官学校を創りプロテスタントの若い貴族にオランダ陸軍の教義を教えていった。
マウリッツの弟子の中に、スウェーデン貴族のヤコブ・デラガルディがおり、彼は帰国後、王子の軍事教官になった。

その王子こそが後のスウェーデン王「北方の獅子王」グスタフ・アドルフである。

835 :JTAC:2019/12/20(金) 20:27:37.79 ID:U0pfrWOJ.net
中世の「封建騎士の戦争」はスウェーデンを迂回しており王国では一般兵役義務を維持していた。
(「封建騎士」発足の理由は絶えざるヴァイキングの襲撃への対処だが、なんせスウェーデンこそヴァイキングそのものだったので・・・)
グスタフはこれを長期服務軍に発展させた。
兵役は国民の十人に一人で、残りの9人が課税されその一人に供する装備代を負担した。

一方で、国外遠征の場合は徴兵の財政負担は大であり、その土地の傭兵を雇った方が安上がりなことに気がついた。
1632年、グスタフが戦死した際、14万の軍が指揮下にいたが、その90%以上はベルンハルトのような傭兵でもある同盟者であった。

だが、徴兵も傭兵も全てスウェーデン軍の教義を採用しそれによって訓練された。
その有効性は1631年、ブライテンフェルトの戦いで旧教側のオーストリア・バイエルン連合の帝国軍主力を完膚無きまで撃滅することで証明された。

欧州が震撼し勢力図が変わった。

836 :JTAC:2019/12/20(金) 20:42:17.70 ID:U0pfrWOJ.net
グスタフ・アドルフは、1632年、ヴァレンシュタインが再編した帝国軍との戦闘で戦死し、スウェーデン軍は徐々に解体されていった。
しかし、スウェーデン軍は戦争遂行の一つの型を示し各国は躍起になってこれを吸収しようとした。

スウェーデンの長期服務兵は王によって支払われ、着せられ、装備を与えられ、王又は代理に指揮された。
供給と兵站は国家の責任と認められ、国土を遥かに離れ重い負担であったとしてもそれは遂行された。
(フランスの策士、リシリュー枢機卿の御寄進がありましたが。カトリックの枢機卿なのにw)

837 :JTAC:2019/12/20(金) 20:51:18.03 ID:U0pfrWOJ.net
スウェーデン軍の歩兵は、マスケット銃の軽量化と不断の訓練により発射と装填速度が著しく早くなった。
マウリッツの横隊が深度十列に対し、グスタフの横隊は六列までコンパクト化することができた。
横隊全体による一斉射撃すら可能であった。

騎兵はカラコールから白兵に回帰し、規律正しい集団としいて一斉にサーベルチャージを敢行し中世騎士よりも恐ろしい衝撃を放った。
クロムウェルの鉄騎兵はこの後継である。

838 :JTAC:2019/12/20(金) 20:58:55 ID:U0pfrWOJ.net
砲兵は、砲身長と射程が必ずしも比例しないという発見により機動力と発射速度が向上した。

最後に最も重要な要素は三兵種を協力して機動させた教義である。
テュレンヌ、ルクセンブルク、マールバラの業績もこの教義基礎とする。

839 :JTAC:2019/12/21(土) 21:50:07.53 ID:PFSPrjCw.net
18世紀までに歩兵のマスケット銃は、マッチロック式(火縄銃)からフリントロック式(火打ち石)に改良され
一分間に三発の斉射が可能な深度三列の歩兵隊形となった。
さらに、銃剣の発明により長槍(パイク)無しでポジションを固め騎兵の襲撃を跳ね返し連続射撃を加えることができた。

だが、一旦、隊形が崩れると薄い歩兵の横隊は騎兵に蹂躙される。
サーベルや槍(ランス)で武装した重騎兵(胸甲騎兵、槍騎兵)は依然として重要な兵科であった。
また、トルコ軍との戦闘で必要であった掩護と偵察のための「軽騎兵(ユサール)」は、ハプスブルグ帝国軍を経由し東欧から伝搬した。
一方、機動力をもった火力は「竜騎兵(ドラグーン)」によって提供された。
彼らは軽いマスケット銃を装備しており国内の内乱鎮圧にも使用された。
厨二病的なネーミングは国内向けの威圧効果を狙ったものである。

840 :JTAC:2019/12/21(土) 21:56:29.46 ID:PFSPrjCw.net
野砲の改良ではフランスが先行し、砲兵監・ジャン・バティスト・ド・グリボーヴァルにより、
カノン砲は12ポンド砲、8ポンド砲、4ポンド砲

841 :JTAC:2019/12/21(土) 22:07:47.78 ID:PFSPrjCw.net
(続)榴弾砲は6インチに標準化された。
(グリボーヴァルシステム)

部品は互換性を持ち、装薬の改良により射程が延伸し、照準器の改良により命中精度が向上し、
砲架の軽量化により戦場の必要な地点に火力を集中できるようになった。

砲兵について最も重要な変化は砲兵自身に起きた。
もはや彼らは「邪悪な専門技術を使う文民集団」とは見なされず、制服を着用し規律を持った軍隊の一兵科となった。

ブリアンヌ士官学校の砲兵候補生にコルシカ出身の優等生がいた。
ナポレオン・ボナパルトである。

842 :JTAC:2019/12/22(日) 13:21:51 ID:7Bo1Q4DL.net
十八世紀の「専門家の戦争」は、兵器の発達以上にその開発を決定し、生産と補給を調整し、
経費を支払う地位に専任の文民国家官僚が座りコントロールするようになったことが重要である。
グスタフ・アドルフが残した青写真を発展させたのはブルボン朝フランス王国であった。

アンリ四世が暗殺され王家が破産した当時のフランスは、欧州では取るに足らない勢力と見られていたが、
そこに欧州最高の頭脳、辣腕の宰相、リシュリュー公爵アルマン・ジャン・デュ・プレシーが出現し歴史の歯車が回り始めた。

ハプスブルグ家にオーストリア、スペインから挟撃される戦略的位置にあるフランスは、
三十年戦争当初はスウェーデンを財政支援して代理戦争を戦わせていた。
が、グスタフが戦死したときリシュリューが悟ったことは、ハプスブルグの力が欧州で支配的になるべきでないとするならば、
フランスは軍隊を改良して自ら戦場に出る必要性に直面している、ということであった。

843 :JTAC:2019/12/22(日) 13:43:21.03 ID:7Bo1Q4DL.net
ところが、それは恐るべき仕事であった。
ブルボン王家は支配下の雑多な地方に支配権をもっていなかった。
行政組織もなく、ついでに金もなかった。三十年戦争を通して一万二千を越える軍を養うことはできなかった。

軍の運営費は、各連隊長に一括して渡し、各連隊長が部下と装備に支払いを行ったが、
腐敗が凄まじく、俸給は滞り小部隊さえも度々四散した。

上級将校は貴族達であったが、王家に対する忠誠心など皆無で戦場でも内紛を起こした。
ロクロワで最強スペイン軍を粉砕したヒーロー、大コンデ公もスペインに寝返る始末。
ルイ十四世が即位するまで破産、腐敗、無規律がフランス軍のトレード・マークであった。
(よって、リシュリューはスウェーデン宰相アクセル・オクセンシェルナに軍事費を強請られ苦労するわけです。)

このフランス軍が1680年に三十万に達し、その後、全欧州に喧嘩を売って四半世紀も光輝と栄光を欲しいままにする。
意外としか言いようがない奇跡である。
いったい、どのように達成されたのか?

844 :JTAC:2019/12/22(日) 14:29:51 ID:7Bo1Q4DL.net
この革新の鍵は「軍を管理する文民制度の創設」である。
この官僚制(経理部(intendance))は、リシュリュー時代に「査察官制度」として始まった。
彼らは軍を訪問または駐在し、地方から徴税して食料・弾薬の支給を確保し、また王に報告した。

ルイ十四世の時代になると、二人の疲れを知らない官僚、ミッシェル・ル・テリエ、その息子のド・ルヴォワがこれを単一の中央集権的な管理機関に発展させた。

各連隊、さらには現地の住民はこれらの官僚の調達行為を不愉快に思ったが、不平を言っても無駄である。
その後背には精力的かつ非情なルヴォワが控えており、さらにはそれを支持する王がいた。
これらの機構により逆説的に王の支配は有効に主張されるようになった。

845 :JTAC:2019/12/22(日) 14:56:44.35 ID:7Bo1Q4DL.net
ル・テリエ、ルヴォワの改革は、これまた非情なる重商主義者コルベールによる財政に裏づけられ成功したが、
金はそれ自体では有効性を改良できず、軍の官僚機構による支配力の強化との相乗により達成できたと見るべきであろう。

このフランス軍は、軍全体の監察総監「やかまし屋」ド・マルチネによって歩兵の訓練基準を叩き込まれた。
全ての貴族の将校は、模範連隊である近衛銃士隊において演習し規律を叩き込まれた後、各連隊に送られた。
また、フランスの国境はセバスチャン・ル・ブレストル・ヴォーバンの「要塞制度」により不落の強度で防衛された。

846 :JTAC:2019/12/22(日) 15:19:14.25 ID:7Bo1Q4DL.net
フランスの軍官僚機構の成功も「当時の基準で」という但し書きがつく。
ヴォーバン曰く「豚のように住み、半分裸で、餓死しそうな」フランス軍の現状を考えると王家が心配だ、と。
(18世紀末に的中します。)
ロココ時代の軍隊は、外見は優雅でも、実態は浅ましく残忍で戦争に巻き込まれる人々にとっては野蛮なものであった。

しかし、フランス軍は、その欠点にも関わらず、欧州がそれまでに見た中で最良最強かつ最大で、また最も優れた国家権力による支配の具でもあった。
それは、四十万にも達し最新の武装が施され、マルチネが定めた一分間当たりの歩調に従い機械のように行軍し
フランス王家に逆らう者達を踏み潰していった。

フランスの軍事制度は全ての欧州の国々に真似られた。
怠れば蹂躙され滅亡あるのみである。
フランスの建築、美術、宮廷儀礼、ファッション、料理なども同様である。

軍隊を財産としていたドイツの小君主達はひたむきなまでの正確さでフランスの模範を真似た。
その中で不毛で貧乏で政治的に重要でないブランデンブルグ選帝公ほど真面目に見事にフランスを真似た者はいない。
彼らは十八世紀の始めに皇帝に対する忠誠によってプロイセン王の称号を得た。

847 :JTAC:2019/12/23(月) 10:15:58.79 ID:VyKKvg+o.net
十七世紀初頭のホーエンツォルレン家はまさに弱者で、ブランデンブルグ選帝候領は、
出鱈目な相続によりヴィストラ川からライン川の平原に防衛不可能なほと散在し、
領土内には、世界で最も言うことを聞かないハンザ同盟系都市、不従順なドイツ騎士団系貴族、疑い深い身分制部会の代表者が跋扈していた。
ホーエンツォルレン家が彼らを説得して軍隊の金を出させるのは至難の業と言えた。

後から振り返ると、大選帝候フリードリヒ・ヴィルヘルムは恐ろしく長期的な戦略で軍隊と国家を作ったように見えるが、
実際は時々の必要にせまられた場当たり的な措置であった。

848 :JTAC:2019/12/23(月) 10:21:21.58 ID:VyKKvg+o.net
某サイトによると、オランダのマウリッツ、フランスのリシュリュー、スウェーデンのオクセンシェルナ。
そして、プロイセンのフリードリヒ・ヴィルヘルム。
この四人で「十七世紀のえげつな四天王」と言うそうです。
(フッフッフッ・・・奴は四天王の中でも最弱の面汚しッ・・・。)

849 :JTAC:2019/12/23(月) 10:53:25.04 ID:VyKKvg+o.net
1653年。バルト海戦争に選帝候領の北と東が巻き込まれた。
フリードリヒ・ヴィルヘルムは、現行の全ての貴族等の特権承認と引き換えにわずかな上納金を課して数千の軍隊を集めた。
このとき、うまいこと言いくるめて「課税」という伝統的な賤業を取り上げることに成功した。
ただし、上納金自体は微々たる額である。

1654年。帝国議会(神聖ローマ帝国内では現代の国連に近い)は「帝国内の住民は、君主や修道院防衛のための寄付をしなさい」とお触れを出した。
フリードリヒ・ヴィルヘルムは、これは「寄付を強制す権利を君主に与えられた」と都合よく解釈し実力をもって「寄付」を徴収した。

ブランデンブルグ・プロイセン軍は、深甚なる領内貴族と都市、身分制部会の「御理解」「御協力」により、ついに四万五千の陸軍に成長した。
もはや、こっちのものであるw。
フランスの経理部と同様、プロイセンでも官僚機構が発達し
租税監督官や地方管区長は
プロイセン軍に対する王の必要を供するため工業、商業への支配を強めた。

これらの措置により孫のフリードリヒ・ヴィルヘルム一世のときにはプロイセン軍は八万に脹れ上がった。
将校は貴族から集められ、特権の確認と引き換えに少なくとも息子の一人を将校団に供することを義務付けられ、
プロイセン王家の従順な柱石となって言った。
フォン・トレスコウ家、フォン・ファルケンシュタイン家、フォン・マントイフェル家、フォン・クライスト家。
どこかで聞いたような名である。

850 :JTAC:2019/12/23(月) 12:28:00.54 ID:jIrFEpon.net
十八世紀の軍隊において、かつての傭兵の呑気な友情は厳格な階層構造に変わった。

一方は「将校」(commissioned officers)で王と直接的で個人的な関係にあり、生まれに関わらず軍隊内で貴族的生活様式を採用した。
他方は「兵卒」(other ranks)で懸賞金か強制徴募で募集された。
彼らは「下士官」(non-commissioned officers)という番犬階級で秩序づけられ、やたら鞭打たれて規律付けられた。
戦場でさえ、入念な隊形変換をロボットのように遂行し、敵の射撃に対しても何時間も動かず立っているように訓練された。

戦闘はあまりに破壊的であり、専門兵士を補充するのは困難で十八世紀の将軍は交戦を嫌った。
フリードリヒ大王は「戦争の最高の極意は敵を飢えさせること」
「戦争は戦闘で決する他ないが、それは時宜を得たものであらゆる点で諸君の側が有利でなければならない。」
「得られる好機は敵を供給から遮断するときであり、有利な地形を選択するときである。」
と「高級将校への訓令」で述べている。

851 :JTAC:2019/12/23(月) 12:59:25.10 ID:je9CxuVG.net
敵国内で軍事行動するとき、食料と飼料と弾薬を絶えず供給しながら約七万の軍隊を維持するという問題が、将軍の修得すべき第一のもので、
次の戦闘の補給物資が前線に集積されるまで戦闘を開始できなかった。
馬とラバの飼料が運動中の軍の主要な補給品で、一旦、冬営に入ると春の終わりまで動きがとれなかった。
前進速度は軍隊そのものの行軍に加えて、後方の通信線に沿って倉庫が作られる速度と、
補給部隊が基地から倉庫へ、倉庫から前線へと動く時間に制約された。

この時代から、「基地」(base)、「翼側」(franks)、「後方連絡線」(lines of communication(LOC))、「内線と外線」(inrerior and exterior lines)などの表現が登場した。

852 :JTAC:2019/12/23(月) 13:12:31.17 ID:je9CxuVG.net
前進軍はせいぜい数日の行軍で敵の要塞に遭遇し、指揮官は迂回するか攻囲するか選択をせまられた。
要塞の攻城には一夏かかるが、迂回を選択した場合はLOCに絶えず脅威を受ける。
要塞を封じるのに十分な兵力を割けば迂回も可能だが、少数の分遣は主力を弱め敵の思うがままになる。

迅速な進軍をできるように軍隊を訓練した大胆な指揮官だけが、
秋雨で道路が不通になる二、三ヶ月以内に決定的成果を望むことができた。
それにしても、一、二の上出来な攻囲戦を行い翌年の戦役開始に好都合な位置を占めることがせきれば幸運だと考えた。

つみ重なる重圧と財政的消耗が相手に講話を結ぶよう強いるまで、
このような小さな成功を積み重ねる方が、戦闘に全てをかけるよりは賢明とおもわれた

853 :JTAC:2019/12/23(月) 13:25:51.73 ID:je9CxuVG.net
軍隊は、自己充足した世界であり、独自の慣例、儀式、音楽、服装、習慣をもつ下位文化(サブカルチャー)であった。
「軍隊生活」として知られる単調だが取りつかれたような生活様式は、現代に至るまで各国軍に残っている。
社会のその他の者はほとんど関心を持たない。

何世紀もの間、欧州の無防備な人々を餌食にしてきた狼の群を、
訓練された従順な猟犬状態、ほとんどプードルにしたのは欧州文明の功績と言える。

しかし、このような非常な成功は反作用ももたらした。
欧州の富が発展するにつれて、ブルジョアジーの繁栄と自信も大いに発展した。
彼らは貴族の将校と、社会的な脱落者の兵士による軍事的要素を何の共感もなく見ていた。
良くても自分達に関係の無い専門家集団として、悪ければ嘲笑と軽蔑の対象として。

854 :JTAC:2019/12/23(月) 13:38:15.07 ID:je9CxuVG.net
啓蒙運動の人々は、もはや戦争を人類必然の運命とは考えなかった。

経済学者も、戦争をかつての「商人の戦争」時代のような富の源泉とは考えなかった。
富は商品の自由で妨害のない通商から得られる。イギリスの偉大なアダム・スミスの弟子達はそう教えた。

戦争は間違った法と誤った認識と既得権の結果であり、
もし世界が人間と社会の行動の本性をまことに理解した明察な人々に支配され組織されるならば、戦争は起こる必要が無い。
ヴォルテールや百科全書派の人々はそう教えた。

啓蒙化した人々がそこから解放されようとしている。
そして、いつか、もう間もなく、人類が完全にそこから逃れることができる。

軍隊とは、今なお古い時代遅れの生活様式を引きずる代表者に過ぎない。
そう考えた。

855 :JTAC:2019/12/23(月) 13:50:21.95 ID:je9CxuVG.net
しかし、全く別のもう一つの反作用もあった。

堅固に組み上げられた軍隊にまつわる諸制度は、戦争遂行を社会の他の部分から切り離した結果、
社会的、政治的な力にとって不十分な具となった、と見る人々がフランスにはいた。

これらの力は、十八世紀後半の静かな表面下で力を集め始めたもので、
新しい種類の軍事組織、新しい戦争方式にその表現を見出ださねばならない力であった。

これらの代弁者の一人がジャック・ド・ギベール伯あり、
その著作「戦術概論」は同時代の戦争遂行に対する痛烈な攻撃で始まっている。

856 :JTAC:2019/12/23(月) 14:08:13.03 ID:je9CxuVG.net
「我々は、十分に召集されてもいず、適切に支払われてもいない軍隊をもって戦端を開く。
勝つにせよ、負けるにせよ双方の側は等しく疲弊する。
国債は増し、信用は低下し、金は消失する。
海軍も陸軍ももはや兵を見つけられなくなる。双方の側の大臣達は交渉の潮時だと感じる。

講話が結ばれる。
二、三の植民地や州の所有権が変わる。
しばしば紛争の原因は未解決のまま残り、どちらの側も廃虚の中に座し、
借金を返すこと、武器を研ぐことに忙殺される。

しかし、次のような国民が欧州に生まれることを仮定してみよ。

その精神においても資源においても政府においても活力のある国民。
厳格な徳と国民的市民軍が一緒になって決定された膨張政策に向かう国民。
その目的を見失わず、いかに安く戦争をするか、いかに勝利によって生活するかを知り、
財政的制約から武器を棄てることを余儀なくされない国民。

そのような国民が、まるで北風が柔らかいアシを揺り動かすように、隣国を屈服させ、
その脆弱な体制を打倒するのを、われわれは見ることになるであろう。」

われわれは。
見ることになるであろう。

857 :JTAC:2019/12/23(月) 14:17:24.42 ID:je9CxuVG.net
ギベールは、このような出来事が実際に起こるとは期待していなかった。

「欧州には強力であると同時に新しい国家はもはや存在しないから、このような国民は生まれないだろう。
欧州諸国は同じように成長し互いに堕落させあっている。」
と、悲しげに続けている。

ギベールは、1791年に死んだ。
彼の瞠目すべき預言が、現実になり始めるのを見るには、彼の死は一年ほど早すぎた。

Grande Armee!

858 :JTAC:2019/12/25(水) 23:59:14.13 ID:EF28SNk/.net
「革命の戦争」

革命フランスと隣国との間で1792年から1815年まで25年間未曾有の規模で間断なく戦争が続いた。
その結果、君主がいかに勤勉で国民の利益に献身しても、国家は王朝君主の「家産」とは見なされなくなった。
「自由」「民族性」「革命」といった抽象的概念によって、国民の大多数は、
国家の中にいかなる犠牲を払っても惜しくない絶対善の具現化を見ることができるようになった。

この時代を生きたカール・フォン・クラウゼヴィッツが認めたように、戦争は国家政策と別個の活動ではなく、
他の手段をもってする国家政策の実施であった。

国家がその性格を変えれば、政策も変わるだろうし、戦争も変わるだろう。

859 :JTAC:2019/12/26(木) 00:10:16.99 ID:LdrNPExc.net
旧体制を破壊し、短期間ではあったがヴィストラ川から大西洋までの新カロリング朝を創建したフランス軍を考えても、
業績の秘密を説明するような新兵器はない。
フリードリヒ大王とほぼ同じである。
しかし、十八世紀から始まっていた変革の内、次の四つは重要である。

第一は、軍を自律的な「師団」に分割したこと。

第二は、自由に動き自由に射撃する斥候兵(軽歩兵、ライフル兵)を採用したこと。

第三は、ある地点の火力の優越のため砲兵を柔軟に使用したこと。

第四は、防御を重視した横隊よりも攻撃における「衝撃」を強調した攻撃縦隊の使用。

860 :JTAC:2019/12/26(木) 00:32:15.28 ID:LdrNPExc.net
第一、第二は、マッチロック式からフリントロック式マスケット銃への変換により独立戦闘力が向上し
小集団を前衛、側衛、後衛ととして分遣することにより可能になった。

七年戦争後にフランスのピエール・ド・ブルゼは、全軍をこの線に沿って改編するように推奨した。
ブルゼは「山岳戦の原則」の中で軍を全ての兵種からなる「師団」に分けることを提案した。
各師団は各々の前進経路沿いに運動し、相互に支援しつつ持続的に運動する能力を持つ。
このことにより、運動速度が速くなっただけでなく、新しい柔軟な「機動」を可能にした。

そこでは、攻城と補給という伝統的知識に加え新しい作戦的計算が必要となった。
異なった戦力の部隊が、防御の利によって独立で抵抗できる時間の長さに基づいた計算である。

側道を前進する部隊は、補給線に全面依存しなくても生存でき(つまり、「アレ」ですねw)、運動をさらに迅速にした。

861 :JTAC:2019/12/26(木) 00:54:20.84 ID:LdrNPExc.net
主力から離れた「哨戦」が一般的になり専門部隊の必要性が大きくなった。

この才能の持主が大勢いた軍は、欧州南東でトルコとの長い戦役を戦ったハプスブルク帝国の軍隊であった。
クロアチア民兵(パンデュール)、ハンガリー軽騎兵(ユサール)、アルバニア軽騎兵(ストラディオツ)などである。

1741年。女帝マリア・テレジアは、オーストリア継承戦争でプロイセンとフランスの侵略に対しこれらの部隊を有効に使った。
彼女の敵は、帝国軍のはるか前方で独立作戦するこれら部隊を「山賊、人殺し」だと泣き言を言ったが、対抗手段を取らざるを得なかった。
フリードリヒ大王は、全く不本意ながら民間の狩人を召集し猟兵大隊を、軽騎兵を召集し自由大隊を創設した。
が、戦後「脱走兵、放浪者」など悪罵を投げつけ軽蔑の内に解散させた。

小部隊戦のもう一つの学校は北アメリカの森林で、英仏米のいづれも「不正規戦」の価値を認めた。
しばしば狩人独特のカムフラージュを施した軽歩兵が運用され、それは欧州本国軍でも軍の一部になった。

862 :JTAC:2019/12/26(木) 01:15:17.44 ID:LdrNPExc.net
第三の砲兵については、グリボーヴァルシステムに加え、
ジャン・デュ・テイユ、ジョゼフ・デュ・テイユ男爵兄弟により運用が分析された。
テイユ兄弟は若きナポレオン・ボナパルトの後援者兼師匠である。

(偉人伝的英雄ナポレオン伝説は戦史としては有害と感じます。
孤高の天才ではなく、ちゃんと学術系列上の裏付がある環境から生まれた天才である、と。)

ティユは「野戦における新しい砲兵用法」の中で敵線に突破口を作り利用するための砲火の集中の方策を示した。
火力と運動の相互依存、正面射より側射の利点を強調したが、常に兵力集中の必要性への留意に回帰した。

「我々は、敵を破ろうとする地点に最大数の軍隊と、できる限り多くの野砲を集めねばならない。
決勝点に我が砲兵を増加しなければならない。
聡明に維持・増加された砲兵が決定的な結果をもたらす。」

863 :JTAC:2019/12/26(木) 01:29:51.09 ID:LdrNPExc.net
第四の、攻撃縦隊への願望は、伝統的な戦闘線の対決から起こる不経済な行き詰りから生起した。

十八世紀初期のフランス軍事著述家ド・フォーラルにより論じられた深い攻撃縦隊は、
実はオーストリア継承戦争の段階で既に破綻していたが、
フランス革命初期の戦争でもまだ残っており防御火力でずたずたに引き裂かれ悲惨な末路を辿った。

世紀が進むにつれ攻撃縦隊は修正がなされ、ギベールにより混合隊形(ordre mixte)が導入された。
必要に応じて横隊への展開が可能な小さな大隊縦隊を基礎とする教令がフランス軍の公式となった。

864 :JTAC:2019/12/26(木) 01:50:20.47 ID:LdrNPExc.net
革命によりフランス軍は旧体制の教義を一時的に喪失し、一二日しかマスケット銃を操作したことがない新兵だらけになった。
「突撃」という叫びに応じて巨大な攻撃縦隊で進むのみである。

一方で革命軍は旧秩序では否定された「責任」と「機会」を付与された青年将校と下士官の誠の強化を含んでおり、
これは宮廷貴族に人気が無かった砲兵と軽歩兵ではどこよりも当てはまった。
1792年のヴァルミーの戦いでは、旧正規軍の砲兵の連続砲撃がフランス軍に勝利をもたらした。

その後、フランス軍は旧秩序と新秩序の混成として再編成された。
一旧正規大隊が二新義勇大隊とともに旅団に編制され、新しい国民軍の「赤」と「青」にかつての国王軍の「白」が両側から挟まれ、フランス国旗「三色旗」になった。

新生フランス軍の躍進の秘密は、アンシャンレジームの専門主義と武装国民の情熱の組み合わせにある。

865 :JTAC:2019/12/26(木) 01:57:54.07 ID:LdrNPExc.net
その後のフランス革命軍、フランス大陸軍の進撃は、
まず第一に「熱狂的全体主義的である体制」、
第二に「アレクサンダー大王以来の最大の軍事的天才」
これらなしには、あれほど見事には戦わなかったであろうし、
またあれほど長くも戦わなかったであろう。

866 :JTAC:2019/12/26(木) 02:24:15.06 ID:LdrNPExc.net
アンシャンレジーム王家は注意深く軍事予算を計算したが、フランス革命政府にとって数は問題ではなかった。
1793年までに義勇兵は尽きていたが、8月23日法により徴兵を布告。
革命軍組織者のラザール・カルノーは1794年までに百万の武装した兵を手に入れた。

「常に一団となって行動せよ。機動も軍事技術もいらない。火力、鋼鉄、愛国心だけでいい。」
「戦争は暴力的状態である。徹底的にそうせよ。」
「我々は最後の最後まで皆殺しにする必要がある。」
戦争はもはや穏やかでも非決定的でもなかった。

人を徴兵できるなら装備や給養もできるはず。
カルノーと愉快な仲間たちはギロチンに基づく計画的戦争経済を作り出した。
すべての収穫は地方の消費分を除き徴用された。
一般人には配給カードでおいしい「平等パン」が配給された。
物資のストックは輸出用に全て徴集され、外国貿易は中央委員会で規制された。
買いだめ闇市取引は死刑である。

兵器・弾薬・制服の生産は国家規模で組織された。
科学者さえも爆発物、弾道の問題解決のため召集された。
研究所がムドンに立てられそこで偵察気球が工夫された。
手旗信号がパリと前線の間で作られた。
初めて科学が国家規模で戦争に応用されたのである。

財政については、前時代にできた「経理部」は力不足で、軍の契約者達は存分に私腹を肥やした。
初めはフランスの、ついで全欧州の納税者達が搾取を受けた。

867 :JTAC:2019/12/26(Thu) 02:36:17 ID:LdrNPExc.net
フランス革命の防衛として始まった戦争は、最初は掠奪、ついで征服へと目的が変化した。
ぶっちゃけフランス軍は国内に置けない。外国にいくならどこでも良かった。
それが、イタリア遠征、エジプト遠征、ドイツ、ポーランド、ついにはロシアに行った理由である。

兵士達はナポレオンについていくしかなかった
第一は掠奪の見込み。第二は昇進への期待である。
ナポレオンの軍隊は有効な社会的流動の手段であった。
これが「栄光」の実態である。

時代の浪漫主義的英雄主義の精神は大陸軍において戦利品へのあからさまな関心と共存した。
フランス人が何世代にもわたりノスタルジアをもって振り替えるのも無理はない時代である(苦笑)。

868 :JTAC:2019/12/26(木) 02:56:05.73 ID:LdrNPExc.net
ナポレオンは、会戦を個々の戦闘の連続ではなく、全体として捉える能力をもっていた。
彼の能力の本質はすべての軍事作戦が行われる目的を認識する能力である。
(Operational art!)

政治目的が戦略・作戦計画を指示した。
作戦計画は、敵の陣地に決定的地点を見つけ抵抗できない兵力で攻撃することに向けられた。

ナポレオンは、テイユから、また自身の砲兵候補生としての研究から多くを学んだ。
「作戦計画は攻城に似ている。一点に火力を集中せよ。
突破口ができれば均衡は崩れ、すべてのことが使い道が無くなる。」

数で優越した敵への決勝点は、敵兵力を分断する点で各個撃破を可能にした。
イタリアでは度々起りワーテルローでもあわやのところまで追い込んだ。

劣勢の敵には通信が脆弱点で敵に不利な戦いを強制する。
ウルムではオーストリアのマックが屈辱的降伏に追い込まれた。

869 :JTAC:2019/12/26(木) 03:07:52.17 ID:LdrNPExc.net
兵力の決定的な集中は、まずは分散から始まった。
非常に幅広い展開で敵にはナポレオンの攻撃地点の見分けがつかない。

1805年。大陸軍の各軍団は、北フランス、ハノーヴァ、オランダに分散して宿営し、
ウルムでオーストリア軍を包囲するように完全なタイミングで集められた。
次いで再び分散し、アウステルリッツで集結してロシア軍とオーストリア軍を撃破した。
さらに北進しつつ勢子のように分散しイエナでプロイセン軍を撃破した。

これらの機動の目的は戦闘を開始するための最良の地点にフランス軍を導くことであった。

870 :JTAC:2019/12/26(木) 03:23:03.79 ID:LdrNPExc.net
ナポレオンにとっての戦闘は、必要悪ではなく全会戦のクライマックスと見られた。

前哨斥候兵と射撃に習熟した選抜歩兵が敵の抵抗を混乱させるため主力前方を進んだ。
砲兵は敵線を掃射。
各歩兵縦隊は敵の防御に銃剣をもって執拗に突撃して敵弱点を露出させた。

弱点に対しナポレオンは火力を集中し予備隊を放った。
防御が崩壊したとき、騎兵を放ち敵国民のパニックを助長し、
たて直しの機会を破壊する深い進入を敢行した。

871 :JTAC:2019/12/26(木) 21:26:05.11 ID:io3mrodK.net
しかしながら、戦争が継続し徴兵の質が低下するとナポレオンの戦術は正直すぎる乱打戦にすぎなくなった。
1806年以降の徴兵は兵器を発射するのがやっと。他の初歩的技術は行軍間に仲間から習った。

1809年。アスペル・エスリンクでオーストリアのカール大公に最初の敗北を被った。
ワグラムで復讐したがその過程で三万の兵を失った。
1812年。ポロディノでロシアの陣地にまともに突撃して三万人喪失。
ワーテルローでもウェリントンの戦線に拙劣な攻撃を繰返し二万五千を失った。
ウェリントンとの勝敗に関わらず、戦略全体が破綻したのは明白である。

872 :JTAC:2019/12/26(木) 22:44:27.41 ID:FtB0Y2Z0.net
ナポレオンも兵站を軽視していたわけではない。後方連絡線の確立には留意した。
が、大陸軍の動きが速すぎ補給縦隊が追いつくのは困難だった。
必然的に現地調達によるしかなく、これがフランス革命の大義を魅力の無いものにした。

軍の規模が10万を越えると、現地調達でも賄えるのは短期間で、それ以降は敵国の倉庫の占領か敵国政府に給養の提供を強制した。
が、戦域がポーランドやイベリア半島に拡大すると補給は解決し難い問題となった。

イベリア半島におけるウェリントンの成功は、フランス軍の補給の困難を知悉した冷酷非情な焦土作戦にあった。

1812年のロシア軍の成功は、フランス軍の補給範囲を遥かに越えたロシア領内への侵攻に耐え、決戦を回避して誘引する忍耐にあった。
冬と飢えが残りの仕事をした。

873 :JTAC:2019/12/26(木) 22:57:41.83 ID:FtB0Y2Z0.net
フランス軍の破滅は、ある程度はナポレオン自身の方法論の欠陥による。
フランスの資源に対してあまりにも乱暴な要求を行い、因果応報は早晩ナポレオン自身を襲う運命だった。

が、これはナポレオンの敵の功績を過少評価するものではなく、
カール大公やウェリントンのような古い型の冷静な司令官が得た成功は、
良い補給線と固い規律を強調する十八世紀の戦略、戦術がなお持続的な価値を持つことを示した。

しかし、ナポレオンの方法に直面して十八世紀の決まりきった型に、
考えなしに固執することは破滅的であったことも明らかであった。
十八世紀の戦争を最も有効なものにしたプロイセンほどこれを思い知った国はない。

874 :名無し三等兵:2019/12/26(木) 23:00:16.09 ID:DkgSMoTH.net
>>388さん、>>390さん、レス有難うございます。
なるほど、やはり比インパルスは比推力と同じ意味なのですね。
これで安心して読み続けられます。
御教示どうも有難うございました。

875 :JTAC:2019/12/26(木) 23:06:52.06 ID:FtB0Y2Z0.net
>>874
誤爆?
貴官は友軍に誤爆している!
ただちに座標を再確認せよ!

876 :JTAC:2019/12/26(木) 23:19:04.60 ID:FtB0Y2Z0.net
第一次対仏同盟、1801年までのナポレオン諸戦役の観察によって、プロイセン陸軍の若い将校グループは、
彼らが戦争において何か新しいものに直面していることを確信した。
すなわちフランス革命において明白だった民族的エネルギーの解放は、
一時的現象ではなく根本的変化であるということである。

その変化は欧州の政治的・軍事的関係を変え、彼ら自身の国家も
軍事的ばかりでなく政治的な改革で対応しなければならない。
1806年のイエナの破局はその考えの正しさを立証した。

これらの人々とは、ゲルハルト・フォン・シャルンホルスト、
ヘルマン・フォン・ボイエン、アウグスト・フォン・グナイゼンウ、
そして、カール・フォン・クラウゼヴィッツのことである。

彼らのリーダーのシャルンホルストは、軍再編委員会の長に任命された。

877 :874:2019/12/27(金) 01:02:13.47 ID:OpMeB/ie.net
>>875
済みません、御指摘の通り誤爆でした
御迷惑をお掛けしましたこと、お詫び致します

878 :JTAC:2019/12/27(金) 12:19:51.99 ID:XbAdsjGH.net
師団組織と軽歩兵採用のようなフランスの隊形や技術を機械的に真似ることでは明らかに不十分であった。
プロイセン陸軍が、軍人以外の国民から軽蔑され鞭でしか秩序づけられない
長期服務の徴兵であるかぎり軍事改革は不可能であった。
陸軍は、自らを国家の守護者と見、社会からもそう見られる真面目で有能で信頼できる愛国者から成り立たねばならない。

しかし、その前提はグナイゼナウがあっさり言ったように
「国民が有効に祖国を守るべきであるとすりならば、
国民にまず祖国を与える」ことである。
祖国とは、ホーエンツォルレン家の単なる世襲財産ではなく、より広く崇高な概念たる「ドイツ」であるべきだ。

879 :JTAC:2019/12/27(金) 12:27:50.52 ID:XbAdsjGH.net
これは危険な思想であった。
ホーエンツォルレン家、ハプスブルク家、それに追随する貴族達は、
まさにこの種の思想を抑圧するためにフランスと戦っている。

シャルンホルストと協力者達は、宮廷からも軍内部からも激しい反対に直面した。
ある者は絶望して断念し、クラウゼヴィッツのようにロシア軍で勤務する者もいた。

しかし、1813年。ロシアでナポレオン軍が崩壊してから状況は変わった。
ドイツ中で階級を問わず愛国的情熱が爆発し以前の障壁の多くはうち壊された。

880 :JTAC:2019/12/27(金) 12:40:31.96 ID:XbAdsjGH.net
徴兵が導入され、国民服務部隊である後備軍(Landwehr)が作られた。
それは独自の将校を決め、そこでの服務は軍に召集されなかった全ての兵役適齢者に対して強制的であった。

陸軍と後備軍の双方で、初めこそ動きが鈍かったが執拗で勇敢なのべ約60万の兵を戦場に送り込んだ。
彼らは、1813年のライプツィッヒにおけるナポレオンの撃破に、1814年にナポレオンに退位を強要したフランス戦役に、
1815年のナポレオンの最終的な打倒に、遺憾の無い働きを示した。

ナポレオンの侵攻はドイツに武装国民を呼び覚ましていた。
しかし、ドイツ民族は、単一の国家という媒体を通じて現れることができなかったので、
大きな問題は将来に残ったままであった。

881 :JTAC:2019/12/28(土) 00:28:33 ID:NhZVle4G.net
イギリスは、十八世紀を通じて島国の地位と海軍力によって陸軍はぎりぎりまで縮小されていた。
イギリスの支配階級は、イギリス王国を守るのは、第一に海軍、
次いで田舎のジェントリーが支配下においた在郷軍(Militia)すなわち「合憲的軍隊」に期待した。
(どこかで・・・どこかで聞いた話ですね。)

革命戦争によって必要となった軍隊の拡大(四万→十五万)は疑い深い議会に一歩一歩吟味された。
ジェントリーは将校職購買制度と地方連隊制度の維持によって陸軍への有効な支配を維持した。
イギリス陸軍は社会の階級構造を反映する十八世紀的軍隊であった。

サー・ジョン・ムーア等革新的軍人はフランス軍の制度の柔軟性と独立性を導入しようとした。
が、支配的人物ウェリントン公アーサー・ウェルズリーは変化が必要だとは考えなかった。

882 :JTAC:2019/12/28(土) 00:35:55 ID:NhZVle4G.net
イギリスが十八世紀的軍隊で持ちこたえたのは、天下無敵のイギリス海軍の優越性によるものだった。
だが、その優越性は十八世紀を通してフランス海軍の挑戦を受けた。

七年戦争におけるイギリス海軍の勝利は、北アメリカ、インドでの植民地競走相手としてのフランスを除去したが
フランス海軍の改善努力により二十年後のアメリカ独立戦争において一連の敗北を喫しアメリカ植民地の反乱制圧を放棄せざるを得なくなった。

883 :JTAC:2019/12/28(土) 00:51:22.97 ID:NhZVle4G.net
フランス革命はフランス海軍の指揮体系、補給体系を破壊した。
その間、イギリス海軍は海軍軍政本部のサー・チャールズ・ミドルトンの元、フランスに敗れた欠陥を反省した。

提督サー・チャールズ・ダグラスのフランスのグリボーヴァルシステムに匹敵する砲術の改良により
海上戦においても敵艦船に肉薄して射撃を浴びせ撃滅することが可能になった。

新しい信号体系により戦闘線の硬直性は無限に変化する戦術隊形方策を駆使する能力に転じ、
ロドニー、ジャービス、そしてネルソンは、敵を当惑させる戦術的技量により、
スペイン、オランダ、フランスというイギリスの伝統的な敵対的艦隊を全て次々に撃破し
二十世紀まで続く世界の海に対する支配を確立した。

884 :JTAC:2019/12/28(土) 01:04:03 ID:NhZVle4G.net
1805年のトラファルガー海戦の後、英仏は互いに相互封鎖を企てたが、
それは(二十世紀のような)「相手国の飢餓」を狙ったものではなく、
「商人の戦争」、交易の破壊により敵国の財政を壊滅させる重商主義的な戦略であると考えられた。

ナポレオンは、フランス実業界の支持を得て、イギリスに対するコルベール流の重商主義的戦争を再現しようと決意。
ベルリン勅令により支配下の全ての土地からイギリスの商品の締め出しを図った。

885 :JTAC:2019/12/28(土) 01:50:24.82 ID:NhZVle4G.net
イギリスの反応は、フランスの交易を破壊するためではなく、それを統制することを目指す封鎖を課すことであった。
(「輸出管理」である。どこかで・・どこかで聞いたようなw)

「フランスは勅令でイギリスとの全交易を止めると決意した。
イギリスはイギリス以外にフランスとの交易はさせないと答えたのである。」
中立船は、イギリスが決めた条件でのみフランスとの交易が許された。
アメリカとの摩擦は直に起り、1812年、アメリカと戦争になった。

欧州大陸は、イギリスが全面的に独占していた木綿、染料、砂糖、コーヒーのような植民地の産物を切望していた。
従ってイギリスの封鎖は、密輸により緩和はされたが、耐え難い欠乏を欧州大陸に課した。
その結果、欧州の人々はフランス革命がもたらした政治的利益よりも、
経済的圧迫とフランス支配の腐敗について意識するところとなった。

ナポレオンは自ら課した封鎖を機能させるために、スペイン、ポルトガル、イタリアを大陸体制に取り込んだが、
この体制は逆に地中海にまでイギリスへの支持を産み出した。
ロシアがイギリスとの通商を再開したとき、ナポレオンには武力で服従させる以外の方法が無かった。

886 :JTAC:2019/12/28(土) 02:01:29.28 ID:NhZVle4G.net
イギリス経済もうまくいってるわけではなかった。
供給過剰危機が起り、倉庫に売れない商品溢れ、労働者は解雇され反乱と機械の打ち壊し運動が頻発した。

イギリス陸軍は、いかなる外戦よりも忙殺される任務に出動させられた。
同じイギリス人の鎮圧である。

ナポレオンのイベリア半島への侵略で、フランスのスペイン、ポルトガルの市場が開かれたことで、
イギリス経済はかろうじて生き延びた。
アメリカ合州国はイギリス製品をボイコットし、南アメリカへの輸出が倍以上に膨れあがった。
この交易パターンは第二次世界大戦まで続く。

887 :JTAC:2019/12/28(土) 02:08:03 ID:NhZVle4G.net
革命とナポレオン時代の軍事的出来事の背景で、二つの相対する経済体制の闘争が起こっていた。
後者の闘争は前者に劣らず決定的で、戦争の将来に一層重大であった。
戦争は全体的になりはじめたのである。

軍隊の対立ではなく、国民の対立になりつつあった。
「革命の戦争」は終わり「民族(国民)の戦争」へとパラダイムが変わりつつあった。

888 :JTAC:2019/12/28(土) 02:17:02 ID:NhZVle4G.net
次章の「民族の戦争」について、手元のハワード本の訳者・奥村大作氏もタイトルに苦慮している。
ニュアンス的には「国民(nations)」に近い。
訳者はマッツィーニを論拠に「国民」よりも「民族」を是とした。
(自分には何のことやら。
が、ドイツやイタリアのような、まだ国家として未統一で
しかも次のパラダイムで主導的な例もあり、
感覚的に民族(国家)くらいで良いのかな、とも)

889 :JTAC:2019/12/30(月) 02:19:47.57 ID:vy1z0QMY.net
「民族(国民・国家)の戦争」

欧州の支配階級は25年ぶりに権力の座に戻ってきた。不安のうちに。
彼らの関心は、政治的・社会的均衡の回復である。
ナポレオン戦争が、欧州の国際体制の打倒にとっていかなる価値をもっても
その体制を維持しようと考える政治家には無価値である。

各国の陸軍は社会から隔絶された貴族将校と長期服務軍という十八世紀の形態に戻ろうとした。
イギリス、ロシア、オーストリアは問題なく戻った。
プロイセンの場合、シャルンホルストの後備軍制度は全面的には廃止にならなかったが
改革者達(グナイゼナウ、クラウゼヴィッツ等)は左遷若しくは退役に追いやられた。
フランスの場合は、実態として徴兵を貧民階級に限定して七年の長期服務として骨抜きにした。
これらの軍は対外戦争よりも国内の反乱鎮圧に忙殺された。

この時代、最も尊敬された戦略家は、古い型の戦争と新しい型の戦争の継続性を強調した人々であった。
ナポレオンとフリードリヒ大王の「専門性」を結び付け、
将来も有効であると確信をもって期待された基本的原則を示した。
スイスのアントワーヌ・ド・ジョミニなどである。
彼らの著述では、ナポレオン戦争では十八世紀の戦争と同じように
自軍を防衛しながら敵の翼側、LOCを脅かすとか、決勝点での力の優越を確保するとか
単なる機動の問題になってしまった。

890 :JTAC:2019/12/30(月) 02:30:00.68 ID:vy1z0QMY.net
しかし、クラウゼヴィッツは、類似点よりも相違点を分析し説明することに関心を持った。
戦争は、軍事的専門技術の問題と、少なくとも同程度は精神的、政治的諸要因の問題であり、
フランス革命によって引き起こされた諸要因こより戦争の性格は明らかに変わった。

全面的勝利を求めて国家の勝利を求める「絶対戦争」の概念も、欧州が「革命の戦争」を
体験していなかったら抽象的な規範、プラトン的理念にすぎないと一笑にふされたであろう。

敵にとっても味方にとっても危険な民族的熱情の爆発こそ王政復古期の政治家が見たくない
と望んだものであり、事実彼らは三十年間それを阻止した。
が、その間の欧州の平和と技術的発展は、戦争が起きた場合ナポレオン戦争を凌駕するほど
凄まじい規模になることを確実にした。

891 :JTAC:2019/12/31(火) 20:14:39.39 ID:DkSgfsL1.net
19世紀中半の蒸気機関の発達により陸海の輸送は変化を見た。
それまでは、如何に頑強な専門的軍隊でさえも数週間の行軍間に甚大な死者を出した。

鉄道の価値を証明した最初の戦争は、北イタリアでのフランスとオーストリアの戦争で
十二万のフランス軍は、従来では二ヶ月かかる距離を十一日で戦場に到着した。
しかし、兵と馬は迅速に移動されたが弾薬、医療品、飼葉、架橋、攻城資材が無くオーストリア軍がそれ以下だったので「戦えた」だけであった。

プロイセン参謀本部は、最大の仮想敵の両国の会戦を深い関心で研究し鉄道部を創設した。
1866年の普奥戦争では失策を犯し降車後の兵站が滞ったが
1870年の普仏戦争では未曾有の能率で機能した。

892 :JTAC:2019/12/31(火) 20:28:31.70 ID:DkSgfsL1.net
運動速度は、実は鉄道による利益の一つにすぎなかった。

第一に重要だったのは、鉄道が戦場の軍隊に与える持久力であった。
軍隊はもはや前進倉庫に頼らず国家の経済全体を調整して不断の補給ができるようになった。

第二に軍隊は肉体的に良好な状態で戦場についた。
市民生活から徴集された予備兵であっても良い状態で戦場につくのは重大であった。

第三は良い状態に維持できること。傷病者は基地の病院に移し健康な兵と交代できた。
戦争が長引けば休暇で往来できた。

市民にとって戦場は遠い出来事ではなく、開発の進んだ電信で一層密接になった。
新聞が確立されて野心的になるに従い編集室と特派員の間でも即座の通信をもたらした。
イギリスの民衆は、クリミア半島の会戦を、イベリア半島のウェリントン会戦よりはるかに批判的に見守った。

893 :JTAC:2019/12/31(火) 20:36:22.02 ID:DkSgfsL1.net
益々、読み書きができるようになった欧州人は、都市化され政治的自覚を持つようになり
通信革命により軍隊の活動に親密さを持つようになった。

政府は軍隊を一般民衆から引きはなそうとしたが、軍隊と母体の社会は、軍隊を支える諸資源の社会全体への軍事的要請により
今まで以上に緊密にならざるを得なかった。

894 :JTAC:2019/12/31(火) 20:52:45.24 ID:DkSgfsL1.net
十八世紀は、戦場に展開できる軍隊の大きさは補給の制約により制限があると見られていた。
十八世紀の指揮官が八万以上の軍隊を動かすことは希だった。
この限界は組織的な(あるいは勝手な)掠奪で補うフランス軍により越えられたが、
1812年のモスクワ遠征ではこの無情な即興にも限界があることを露呈した。

しかしこの限界は鉄道の導入により無くなった。
プロイセン参謀本部のように鉄道で軍隊を動かす管理上の複雑さがいったん習熟されると
軍隊の大きさは、兵役適齢期の人口、徴兵に対する政治的経済的制約、訓練し装備し動員するための管理能力、だけであった。
1870年。プロイセンと北ドイツ連邦は、ナポレオンのロシア遠征の2倍、百二十万をフランスに展開した。
1914までにドイツの数字はさらに倍の三百四十万に達したが、隣国の間でも同様の増加があった。

895 :JTAC:2020/01/01(水) 01:35:51 ID:mn657YEG.net
プロイセンの軍事的有効性の基礎は義務兵役制度にあり、一度は衰退したがヴィルヘルム一世の即位により新しい力を得た。
王は軍事力の再建を第一の目的と決め議会との正面衝突に突入した。

陸軍大臣アルブレヒト・フォン・ローンは、兵役要件を現役三年予備役四年と再び定めた。
予備役後、訓練された兵は後備軍(独立の地位を失い正規軍統制下)に移った。
組織は管区単位の軍団に管理され軍団司令官は徴兵と予備兵と後備兵の召集、
訓練と装備、動員の速度と能率について責任を負った。

動員にあたっては、正規軍は十分に訓練された予備兵で補充され、動員用装備で装備され、
参謀本部が予め作成した計画に基づき主戦場がどの前線でも計画的に鉄道網で派遣された。

896 :JTAC:2020/01/01(水) 01:55:16.51 ID:mn657YEG.net
参謀本部は、十九世紀の偉大な軍事的核心であった。
プロイセン参謀本部はシャルンホルストが創設したが、1857年に参謀総長に就任したモルトケが全面再編した。

大軍を補給し展開する問題は、かなり以前から作戦参謀の任務拡大と参謀将校の全軍への配置を必要とした。
軍の規模の拡大とともに、平時の準備と戦時の指揮統制も問題が非常に増加した。
モルトケは参謀将校を有望な連隊将校から選抜し、自らの監視下に訓練し、これをエリートに変えた。
ドイツ帝国陸軍において参謀将校は新しい種類の社会的能率基準を作った。

フランス第二帝国では、小規模の植民地戦争の限定された教訓や、ナポレオン戦争のロマンチックな英雄主義が盛んであったが、
1870年の普仏戦争で戦争を科学的計算と管理計画と専門技術に基礎をおく体制によっtlて押し潰された。

プロイセンの諸制度、徴兵制、戦略的鉄道網、動員技術、さらに参謀本部は欧州大陸のあらゆる国で真似られた。

これを「管理革命」という。

三十年後、キューバと南アフリカで痛い目にあったイギリス、アメリカもこのモデルを自らの必要性に適合させるに至った。

897 :JTAC:2020/01/02(木) 20:52:39.65 ID:gn7HDTUy.net
管理革命とならんで「技術革命」が進行した。
1815年から1914年の間、兵器の技術革命は戦術を変えた。

1870年までの変化で、小銃は施条(rifle)され射程と精度を5倍向上させた。
1840年代に施条されたマスケット銃が発達し、前装ライフルの欠点・装填速度も旧型と同程度になった。
同時にフリントロック式は、より信頼性高い撃発雷管式に変わった。
フランス、イギリス、ロシア、オーストリアは1850年代にこれらでクリミア、イタリアで戦った。

プロイセンは、これらの戦役に不参加だったため、彼らの後装式施条のドライセ銃は未評価であった。
不細工な兵器で前装銃ほど射程もなく銃尾からガスが放出されるため不快でもある。
が、それは前装銃に発射速度で3倍優勢であり、しかも伏射できる圧倒的利点があった。
戦史上、初めて歩兵は自ら標的になることなく数百ヤード先の敵を殺傷できるようになった。

1866年にプロイセン軍があまりにも効果的に利点を活用したため、全ての欧州各国陸軍は自分達の改良型後装銃を入手した。

898 :JTAC:2020/01/02(木) 21:02:42.25 ID:gn7HDTUy.net
砲兵でも同じ発達があり、プロイセン陸軍は、フリードリヒ・クルップの新型後装式鋼鉄砲により1870年の戦場を支配した。
緒戦においてドイツ軍はフランス軍の優れたシャスポ式ライフルに阻止されたが、
その射程外からクルップ砲で連打し屈服させた。

かくて、1870年代までに攻撃軍が敵と近接戦闘するのは困難になった。
フランス陣地を攻撃するプロイセン歩兵、プロイセン陣地を攻撃するフランス騎兵は共に恐るべき損害を被った。
プロイセンの勝利は、一部は砲兵により、一部は数の優越によって可能になった包囲作戦によるものである。
1970年以降、この困難さはさらに増大する。

899 :JTAC:2020/01/02(木) 21:10:22.13 ID:gn7HDTUy.net
1880年代にリダイト、コルダイト、メリナイト等の高性能火薬が発達し、
瞬間的燃焼により位置を暴露する煙を出さず、発射速度を損なう滓も残さず、歩兵のライフルは千ヤードまで射程を伸ばした。
さらには、19世紀末には水冷式機関銃が出現した。

これらの兵器で守られた陣地をいったいどのように攻撃すべきか?

900 :JTAC:2020/01/02(木) 21:21:23.50 ID:gn7HDTUy.net
戦術の著述家達は、十九世紀の終わりに、攻撃側は防御側よりも一層強大な火力によってのみ成功すると述べた。
同時に起こった野砲の発達でこれは可能になるように思われた。

野砲は、射程が伸びたため、五マイル離れた敵から隠れた陣地から射撃し戦闘に参加できた。
さらに無反動砲架は、発射後の射撃位置への回復を不要にし、迅速性、正確性を向上させた。

1918年までには、地歩を取るのは砲兵で、それを保持するのが歩兵になった。
そして地歩の重要性は、砲兵の観測の便宜性で決まった。

901 :JTAC:2020/01/02(木) 21:33:31.78 ID:gn7HDTUy.net
最後に、最も誉れ高く、最も古い兵科の騎兵はどうなったか?

急襲と偵察機能は問題なかった。
だが戦闘で決定的衝撃を与えるという歴史的な存在意義に対しては自殺行為であろうと示唆された。
騎兵科は抵抗し1914年になっても欧州の全陸軍はランスとサーベルで武装した常備編制を保持していた。

連続した戦線が作られない東欧州では騎兵は二十世紀でも有効であった。
しかし西欧州では、重騎兵は高価な時代錯誤ということが開戦後、数週間で明白になった。
偵察の役割でさえ、自動車二輪と装甲車にとって代わられた。

902 :JTAC:2020/01/02(木) 21:51:03.69 ID:gn7HDTUy.net
独特の観察者であったポーランドの銀行家、イワン・ブロッホは、
兵器の性能の注意深い分析に基いた著書「将来戦」を著したが、その中で攻撃が成功するのは今や統計的に不可能であるので
戦争は政策の実行可能な手段では無くなった、と結論した。

軍事指導者達は、もちろん同じ結論は出さなかったが、準備された陣地に対する攻撃は甚大な損害を覚悟すべきである、ということは否定しなかった。
他方、1870年ドイツ軍が行った包囲機動は巨大な兵力を必要とする。

いずれも最大の人的資源をもつ軍隊が優位に立つため、1871年から1914年の間、
各国の参謀本部は、この問題の解決策として競ってより大きな軍隊を要求した。

903 :JTAC:2020/01/03(金) 11:19:22 ID:8uhnK/aZ.net
最も緊急に実行したのはドイツ参謀本部であった。
ビスマルクのロシアとの同盟政策が放棄され、ロシア帝国内の鉄道網が発達し
欧州での展開兵力が巨大化し、問題は年毎に大きくなっていった。
フランス-ロシアの二正面戦争は避けられそうもない。
問題はどちらの戦線に最初に兵力を集結するか。

セダン型の決定的勝利は西欧州の限定的な区域においてのみ可能と考えられた。
フランスを叩くべし。
だが、フランス国境は強力に要塞化されている。

904 :JTAC:2020/01/03(金) 11:28:33.57 ID:8uhnK/aZ.net
ドイツ参謀総長アルフレート・フォン・シュリーフェンの解決策はよく知られている。
ベルギーを通る広大な包囲機動、これに連動する「明日なき戦闘」(Schlacht ohne Morgen)でフランス軍を殲滅する。
そうなれば、緩慢なロシア軍に対処するため東方に主力を輸送できる。

シュリーフェンは1905年に退官したが、後継者達はこれを実行するため
さらにドイツ軍の規模を増大させる新軍法を通過させた。

905 :JTAC:2020/01/03(金) 21:18:43.43 ID:8uhnK/aZ.net
フランス参謀本部は、防御側の力についてドイツ参謀本部ほど懸念を持たなかった。

まず、第一に彼らは1870年の敗北の原因を、ナポレン方式に従い、先手を取り
敵前で勇敢に機動する代わりに陣地で防御しようとした消極性のせいにした。
(諸君にはエラン・ビタールが足りない!)

第二に戦争では精神的なものと物質的なものの比率は3:1だというナポレオンの格言を
肝に銘じており、フランスの軍事指導者、中でもフェルジナンド・フォッシュ将軍は、
攻撃側が火力の決定的優勢を取れる限り、最強の防御でさえ英雄的指揮による
大量攻撃により攻略できる、と信じ続けた。
(諸君にはエラン・ビタールが足りない!)

かくて、彼らは1914年に攻撃によってドイツ軍の動きを粉砕しようと計画した。
攻撃では酷い損害が予期されたが、意志の強い指揮官は決してひつみはしないはずだった。

906 :JTAC:2020/01/03(金) 21:30:30.96 ID:8uhnK/aZ.net
1914年以前から、欧州各国は、小型の専門的軍隊ではなく、軍医的有効性は
国民の「人力」と戦略的に適切な「鉄道網」との組み合わせに掛かっていると認めていた。
この二点で優位に立つ国家は、他のことが同等であれば一夜で欧州の地図を
塗りかえるということであった。

人力の利用と福祉が、かつてないほど国家の関心事になった。
出生率は軍事力の指標となり、フランス軍はライバル・ドイツに対する出生率の低下を
深い懸念をもって見守った。
イギリスは、1850年代に対ロシア戦で招集した在郷軍兵士が驚くべき高率で
軍務に不適で不合格だった苦い経験を有していた。

近代陸軍は複雑な組織で、階級の低い兵士にも読み書き算数が要求された。
皮肉屋は将校よりも下士官の読み書きが必要だと主張しかねなかった。
戦場が非常に大きいため、上級将校は全般的な言葉で意図を述べるだけで
後は下級将校に任せるしかなかった。
優秀な将校を多数もつ必要があった。

907 :JTAC:2020/01/03(金) 21:42:01.44 ID:8uhnK/aZ.net
将校は、貴族階級からだけでは供給不可能であった。
技術面の理解と、一級の管理能力、これと従来の貴族的な勇気、率先、独立心、
指導性を兼ね備えた正規将校が多数必要であった。

この変化は、フランスでは、革命以降すでに中流階級を将校に取り込んでおり問題なく
受け入れられた。ハプスブルク帝国では貴族制は常に折衷的で柔軟であった。
ロシアでは、大量のユンカーからの士官学校卒業生で埋められた。

ところが、ドイツははるかに柔軟性を欠いていた。
ドイツの将校団と帝室は親密な忠誠関係にあり、プロイセン将校団は、外敵に対する
守護者であると同時に社会秩序の守護者としても自らを考えた。
参謀本部の陸軍拡張は認めるが、自由主義的な中流階級の成り上がりに将校連中が
圧倒され、また社会主義思想にかぶれた青年によって列兵が満たされることを警戒した。

908 :JTAC:2020/01/03(金) 21:48:16.79 ID:8uhnK/aZ.net
それは杞憂であった。

1820-1830年代の中流の急進主義者は、確かに革命的で1850年代にも反抗したが、
ビスマルクは帝室に対するドイツナショナリズムの普及を通じて毒針を抜き、
1871年には彼らは誰にも負けず、大声で「皇帝万歳」を叫んだ。

プロイセン軍事体制と一体化したドイツ・ブルジョワジーは将校予備役の地位を
せしめて喜び、工業プロレタリアートの間に社会主義が成長するのを
上流階級同様に怯えた。

909 :JTAC:2020/01/04(土) 08:53:41.70 ID:Z7H1ooRf.net
ドイツの軍事当局の懸念は、ルールやラインラントで急増する都市人口によって
軍事的人員増を徴集せざるを得なかったことである。
ブランデンブルクやプロイセンの純朴な農民と違い、封建的君主への忠誠心への
伝統を持たない彼らは信頼できるのだろうか?
ドイツの上流階級が心配する革命に対し、社会を防衛するように要求された場合
彼らは信頼できるのだろうか?

プロイセンの将校団が心配したところは、カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスの
望むところである。二人とも軍事問題に関する熱心な研究者であり鋭い批評家であった。
特にエンゲルスの著作は、彼を十九世紀の第一級の軍事批評家の一人にしている。
それらの著作は、軍事的な専門的問題の把握と、軍事的発展と社会的変化の
根源関係について深い理解を示している。

これらの革命主義者達は、エリートによって鼓舞された反乱が既存の社会秩序を
転覆し得ると信じていた。
軍事力は常に人間世界における変化の具であったし、これからもそうだろう。
また、そのような変化は一定の客観的法則に従ってはじめて生起し得るものだ。

革命的状況は、進展するのに時間が掛かった。しかし軍隊において大衆自身が
火器と戦術の訓練を受け、旧秩序の抑圧の具であった専門的軍人に
とってかわるということは、来るべき革命にとってこの上ない福音であった。

910 :JTAC:2020/01/04(土) 09:24:47.51 ID:Z7H1ooRf.net
マルクスとエンゲルスが希望し、プロイセン将校団が恐れた事態は、少なくとも
1917年のロシア革命までは起きなかった。その時、ロシアの社会構造は
耐え難い緊張に覆われていた。それに対し、ドイツ陸軍は転覆されはしなかった。
かえって、ドイツでもその他の国でも、一般兵役制度は軍国主義化の有効な手段で
あることが明らかになった。

「軍国主義」は「ファシズム」同様、あまりに一般的で無学な使われ方をされる言葉に
なり注意が必要である。ここでは、「軍国主義」は軍事的下位文化(サブカルチャー)の
価値を社会の支配的価値として認めることを意味する。
(階級秩序、服従、勇気、自己犠牲)
十九世紀末までに欧州は著しく軍国化された。
戦争は、封建的支配階級や専門家小集団の問題とはもはや考えられず、国民全体の
問題と考えられた。

軍国主義的ナショナリズムは、純然たるブルジョア的現象ではなかった。
マルクスが労働者は国家を持たないと書いたとき、
実は初期産業革命の労働者について語ったのである。
彼らは田舎の安定した社会から引き離され、都市に惨めな状態で群がった。
都市は未だ一体感を発展させておらず、彼らを搾取する社会からまさに疎外されていた。

しかし、五十年後、百年後、国家教育、合法的な労働組合、安価な扇情的な新聞が
この状況を一変させた。
労働者階級は、社会主義の刺激と同等以上にナショナリズムの刺激に反応していった。
国境を超える階級統合の訴えは、1914年にひとたび進軍ラッパがなるや雲散霧消した。

国家は、国家を生み出した唯一無二の価値体系の具現化と見なされるようになり、
国家を守り、国家に奉仕する責務はいよいよ大きくなった。
いかに国家の目的が平和的で理想が高尚でも、その最高の運命は戦争であるという
結論をさけることが困難になった。
そして思想家たちはその結論を避けないものが多くなった。

911 :JTAC:2020/01/04(土) 09:35:40.14 ID:Z7H1ooRf.net
このことは、1914年の驚くべき現象を説明するのに役に立つ。

世界大戦の勃発と同時に、興奮した群衆が欧州のあらゆる大都市の大通りを埋めた。
イギリスの志願兵は、騒ぎが終わる前にフランスに行こうと召集所に群がった。
フランスの士官学校生は、古めかしい正装で戦闘に進軍した。
大学生だったドイツの予備兵がランゲマークで腕を組んで歌いながら進み、
イギリスの機関銃手に射殺された。当時の文学に現れた忘我の意識などもそうである。

兵士の大群はありあまる善良さをもって前進した。
シュリーフェンの不可能な目標を達成するため長い進軍をした。
ジョッフルの攻勢作戦を達成するため不平も言わずに生命を投げ出した。

1914年を通じて欧州の大衆軍を支えた情熱は、二年後にやっと退潮した。
そのときでさえ、イギリスとドイツでは情熱は頑固で不屈な忍耐となって定着した。

912 :JTAC:2020/01/04(土) 09:41:53.61 ID:Z7H1ooRf.net
この情熱を、ただ支配的エリートの宣伝と操縦のせいにするのは
粗雑で機械論的で歪曲された説明である。

イギリス、フランスでは戦争初期に権力を握っていた伝統的な政治家は
ロイド・ジョージやクレマンソーのような民衆的な人物によって駆逐された。
ドイツのヒンデンブルク、ルーデンドルフの軍事独裁は、祖国戦線という強力な
組織に指示された。この組織の大部分は下層中流階級の指示により成り立っていた。

913 :JTAC:2020/01/04(土) 15:12:52 ID:Z7H1ooRf.net
このことは国家が社会の全資源を何年も続く長期戦争に動員できることを意味した。

戦前の思想家達は、大衆戦争は短期的で決戦的にならざるを得ないと考えていた。
兵役適齢期の人々が全て軍服を着れば、誰が畑を耕し、工場勤務につくのであろうか?
財政機構は崩壊してしまわないか?貿易はどうなる?
戦争はクリスマスまでには終わらせなければならなかった。

しかし、実際には終わらなかった。
西部戦線は手詰まりになり、東部戦線の目覚ましい運動戦も決定的成果を生まなかった。
ロシア人はスラブの歴史的な目標であるコンスタンチノープルを要求した。
ドイツ人は永久に安全を保障する領土獲得を要求した。
イギリス人はプロイセン軍国主義が根絶されるまで剣を納めないと誓った。
かくして戦争は続くほかなかった。

ドイツ人のいわゆる殲滅戦略はもはや有効ではなく、この当時の戦略は十八世紀的な
消耗戦略があてはまった。ただし、十八世紀のように戦闘を回避するのではなく
戦闘を挑発し、資源を使い切るように強いるのである。
これがドイツ軍のヴェルダンへの攻勢や西部戦線のイギリス軍の攻勢の背景に
あった考え方である。
「大きい財布を持つ方が勝つ。」

914 :JTAC:2020/01/04(土) 15:36:01 ID:Z7H1ooRf.net
陸軍は、もはや国家の擁護者ではなく、交戦国が互いに資源と人間を搾り取る道具であった。
もう一つの伝統的な武器である海軍による封鎖は、さらい冷酷なものになった。
イギリスとドイツは、互いにすべての資源は戦争目的に向けられている、
という仮定に基づいて行動した。その結果、互いに攻囲状態を押し付けあうことになった。
平和の到来は、戦場での勝利の結果よりも経済的・心理的な消耗の結果であった。

この戦争が市民に課した負担は、不平もなく受け入れられた。
巨大な戦時国債が集められ、婦人は男にかわり工場と畑で働いた。
ぜいたく品は没収され、必需品は厳しい割り当てになり、消費物資は店頭から消えた。

このような経過の中で、政府は社会経済生活においてさらに支配権を獲得した。
政治に対する一層広い参加を求める圧力が増大し、労働組合も政府のパートナーとして
受け入れねばならず、戦争税は富の不均衡を水平化した。

もし、本当に社会の軍国主義化が古いエリートの周到な計略であったならば、
彼らは非常に悪い取引をした。
というのは、彼らを滅ぼしたのは他ならぬ愛国的な民衆であったからである。
それまで五百年間も生きながらえてきた支配的な王家、有力な貴族による欧州の
王朝的諸国は、1914年から1918年のわずか四年間の内に消滅し忘却された。

しかし、これらの王家に仕えた専門的軍隊は一掃されなかった。
一部の諸国では、それらが政治的権力を握った。
その他の国では、専門技術は次の体制の用に供された。
それらの軍隊は、平和がくると、将来の戦争ではいかに一層巧みに、一層消耗せずに、
一層決定的に戦えるだろうか、という問題に注意を向けた。

「民族(国家)の戦争」から「技術者の戦争」にパラダイムが変わった。

915 :JTAC:2020/01/04(土) 15:55:44.44 ID:Z7H1ooRf.net
岩屋前防衛相、中国側の寄付否定…100万円は「謝礼」

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200104-00050082-yom-soci

「この100万円について、岩屋氏は会見で、「17年8月に北海道で開かれた
同僚議員の政治資金パーティーに講師として出席した際の謝礼だった」と説明」

防衛大臣のときも「おかしい、おかしい」と思っていましたが。
「謝礼」なら良いわけですか?
時期が「現職防衛大臣」のときなら、さらに笑えませんね。
これぞサイレントインベージョン、「調略」ですね。
「支那の間諜」説にソースがついてしまいました。
カウンターインテリジェンスの法整備と実行機関。何とかしないと限界です。
指揮系統にまで入り込んでくる。

安倍内閣が進める「今春の習近平の国賓訪日」
これは、大丈夫なのですか?
まさか、支那の調略に左右されていないですよね?
戦略的に見て、国益に何一つ寄与しないように思えますが?

916 :JTAC:2020/01/04(土) 16:30:50.41 ID:xT6NVbz6.net
某A省は、一隊員でも支那の関係者が接触してきた場合、報告するように義務付けられていると聞いています。
「服務」として。

組織は例外規定を振り回す上から腐ると言いますが。
本当に「政治」レベルの意識が甘いですね。

917 :名無し三等兵:2020/01/04(土) 23:26:32.48 ID:Z7H1ooRf.net
命題「習近平の国賓訪問の戦略的是非如何?」

〇外交戦略的観点
支那本体との関係は確かに改善するが、やっと支那との対決に舵を切りつつ
あるアメリカ、オーストラリアとの関係は?また香港民主化への影響は?
(それが支那の狙いでもある。)

〇軍事戦略的観点
尖閣諸島への海上民兵の侵入件数は高止まり、なんら外務省の交渉は軍事的成果を
あげていない。スクランブル件数も高止まり。支那軍の軍拡はかえって急ピッチに進展。
年明け早々、五隻の大型駆逐艦を就役させました。ほとんど戦時です。

〇経済的観点
一帯一路で経団連は飴を舐めたいと。
だがね。それ以前にかつて支那本体に投下した巨大な日本の投資はどうなりましたか?
退職間際の経団連上層部への退職金は加算されるかもしれませんが、国際的な
貿易の不公正、知財の問題は拡大し長期的にはマイナス。
何回同じミスすりゃ気が済むのかと。馬鹿かと。安倍は。

〇情報戦略的観点
「ファイブアイ」への加入。見送られますよ?
支那に前国防大臣が金握らされてるもんね。
英米豪から見て日本と機密が共有できるかと。
無理ですわな。

さて。本当の本当にどういう戦略的メリットがあるんだ?
日本に?

918 :JTAC:2020/01/04(土) 23:37:29.08 ID:Z7H1ooRf.net
全体として、支那は天安門事件前後同様にアメリカに外交・経済・軍事的に追い込まれています。
かつて、その突破口を提供したのは日本の売国奴達です。
あのときも国賓訪問でしたね。

さすがに学習しましょうよ。
容赦なく追い込んでとどめをさせ。支那共産党崩壊・支那国家分裂に追い込むのです。
それが、香港問題、台湾問題、朝鮮問題、チベット問題、ウィグル問題、
尖閣・南西問題、(実は)満州問題、(実は)上海問題(長いw)への答えです。

919 :JTAC:2020/01/07(火) 23:41:50 ID:oL5KXRdd.net
「技術者の戦争」

欧州は1300万の死者を出したWW1の二十年後に再び戦争に巻き込まれた。
この戦争の破壊は欧州の優越を決定的に終わらせた。
どうしてこのようなことが起こったのか?
その答えは、まずWW1を注意深く考察する必要がある。

WW1において、戦争の破壊性に加えて、国家がマンパワーに対する要求をいかに増大させたかは述べた。
しかし、この反面、同時代の輸送と医療が戦争の恐怖を緩和したことも注目すべきである。

それまでは、軍隊の病死者は戦死者の五倍であったが、その比率は逆転した。
負傷から回復する割合も急速に増大した。
輸送の改良によって、二、三週間以上極度に苦難にあうことはまずなくなり、休息と回復の手配も可能になった。

例外もあるが、市民兵は一般市民や敵を扱う人道的な基準を持ち込んだ。
国際赤十字は1859年の仏墺戦争後に創設された。
1864年、1906年にジュネーブで1898年、1907年にハーグで使用兵器の致命性を緩和する国際会議が開催された。

大衆戦争の開始も暴虐への逆戻りにはならなかった。

920 :JTAC:2020/01/07(火) 23:53:02 ID:oL5KXRdd.net
前線地域でさえ、昔なら羨ましい状態で生活した。
規則正しく適切に給養が与えられ、補助的軍事サービスにより市民生活をしているときよりもよい世話を受けた。

救いようがない恐怖の大戦のイメージは、多くの従軍者が持ち得なかったイメージで、
戦後の世界は兵士の多くにとって単調で失望させるもので、一部にとってはまさに欠乏であった。

戦後の連隊会で、戦友愛、冒険、挑戦、勝利、経済的保証、家庭からの逃避等、
戦争が本当に彼らの最も幸福な時代であった、と信じることができた。
失われた世界へのノスタルジアは、1920年代にいろいろなファシズムを産み出す重要な要素になった。

921 :JTAC:2020/01/08(水) 00:05:38 ID:g6hYD2re.net
大戦の経験は、多くの国で軍国主義の反作用を産み出したが、これは一様ではなく、
民族的忠誠と伝統的価値による外見的に安定した世界から、
混乱と敗北と革命の世界へ出てしまい裏切られたと感じた者。
スケープゴートを求めた者。
新しい人民組織の中に軍事的階序列制の活気と安全を再生しようとした者。
あるいは暴力の行使の中に国内、国際政治の双方の権力への道を見た者。

イタリア原型から「ファシズム」という名前を得た急進右翼の運動にとって、
戦争は国策遂行の手段であり、人類の正当な活動であった。
軍国主義の反作用どころか戦争をさらに強烈に肯定した。

922 :JTAC:2020/01/08(水) 00:19:36.64 ID:g6hYD2re.net
WW1までのナショナリズムは、自由・平等・博愛といったフランス革命の理想の名において市民の忠誠を要求したが、
ファシズムは露骨に反対の自己主張をした。

自由ではなく指導と従順、平等ではなく支配と服従、友愛ではなく人種的優越。
これによりファシズムは次のような人々を取り込んだ。

彼らは世俗的にせよ教会的にせよ権威からなる古い体制に心理的欲求の満足を見出だしていたが、
その体制が破壊されるまでそれに気付いていなかったのである。
革命と敗北により脆弱になっていたドイツでは、新しい体制がこれらの欲求の操作により権力についた。

その衝撃は革命期のフランスと同じく破壊的で、欧州の勢力均衡に挑戦し、国際社会のイデオロギー的合意を否定した。

923 :名無し三等兵:2020/01/08(水) 03:46:34.03 ID:ukJUWpWL.net
もし今、アメリカがイランと本格的に軍事衝突すると
アメリカは戦争の三位一体が三つとも揃わない状態での戦争遂行を強いられるのでは?

924 :JTAC:2020/01/08(水) 19:33:38 ID:aXj/bxky.net
>>923
難しいところです。
ことは短期、中期、長期でみるべきかと。

短期では、トランプは支持層のリバタリアンが対外戦争が嫌いなので、示威や抑止以以上の軍事行動に踏み切る動機が少ない。
ソレイマ二を抹殺したのも抑止の意味合いが強いと。
イラク駐留軍も軍内でイラク撤退に関する怪文書が飛び交い戦える状況ではない。
トランプの発言もあまりにも行き当たりばったりな上、文化財の攻撃にまで言及し、士気は地に落ちているでしょう。

ただし、長期でみるとイラン革命以来、両国関係は国民レベルでも不倶戴天です。
カーターがイラン大使館事件で失脚した過去もあります。
あまりにもイランに弱腰だとトランプも致命傷になります。
今回の出火自体は小火ですが、床にはガソリンが充満してるのも事実です。

予測は困難ですがOODAループを回す着眼としては、床のガソリンに火がつくか?
それとも政治的打算により消えるか?
ということでしょう。

アメリカはこれから8日の朝を迎えトランプがイラン問題で声明を発するようです。
軍に即時臨戦態勢を取らせなかったことから、抑制的な対応の公算大。

どうなるか見てみよう。

925 :JTAC:2020/01/08(水) 19:51:20 ID:aXj/bxky.net
中期が一番やっかいで、状況は実はイランに極めて有利。

シリア内戦は親イランのアサド(スンニ派ですがヒズボラ支援の関係)が勝ち、
イラクのIS掃討でも腰抜けオバマがアメリカ陸軍を派遣せず、対IS戦はイランの革命防衛隊からの義勇兵が遂行した。
イラク国内でもアメリカは負け犬でイランの影響力が日に日に増大しています。
「シーア派の三日月」は完成してしまいました。

となると、イランからほとんど陸続きでヒズボラ、ハマスに繋り、同盟国イスラエルは存亡の危機です。
実は、難くせつけてでも開戦してイランの政治中枢を叩きたいのはアメリカ(特にイスラエルロビー)です。
このままでは敗北するので。

マティスがシリア撤退に反対して辞任した意味が分かります。
シーア派回廊ができてしまうと、やはりここまで深刻な事態になった。
無教養なチンピラを大統領に据えた報いですな。

926 :JTAC:2020/01/08(水) 19:57:09 ID:aXj/bxky.net
日本にできることは、ペルシャ湾への派遣部隊を統合任務部隊に格上げして増強することです。
特にホルムズ海峡に陸上部隊を派遣してSSM/SAMのカバーリングゾーンを展開して日本向けのタンカーを物理的に守ることです。

調査・研究?
ふざけんな。

927 :JTAC:2020/01/08(水) 20:13:44.93 ID:aXj/bxky.net
イラン側の事情としては高位聖職者も含めた「上級市民」の世俗化が酷くイスラムの求心力低下があげられます。
秘密のリゾートをあちこちびこさえて日々、酒と女の後乱行。
アメリカの経済制裁で苦しむ下層を尻目に。

その不満をそらして政権求心力を維持する手段が積極的な対外戦争です。

928 :JTAC:2020/01/09(木) 07:22:40.75 ID:XfjaXvH5.net
トランプ氏、イランへの反撃明言せず 軍事力行使「望まない」

https://article.auone.jp/detail/1/4/8/111_8_r_20200109_1578506673266930

「[ワシントン 8日 ロイター] - トランプ米大統領は8日、
米軍による革命防衛隊のソレイマニ司令官殺害に対するイランの報復攻撃で米国人の死傷者は出なかったと明らかにした。
また必ずしも軍事力を行使する必要はないと述べ、危機打開に向けた姿勢をにじませた。」

今回は手打ちのようですね。
相手の幹部を殺って、相手が事務所にハジキを形だけ撃ち込んで(米兵の死者0)「手打」と。
どう見ても、ヤクザの抗争レベル。

どういう政治的エンドステート(end)をどうやって(way,means)目指すか、といった大戦略レベルの思考はまるで感じられない。
アメリカもここまで戦略的思考で落ちぶれたかと。

929 :JTAC:2020/01/09(木) 07:31:42.20 ID:XfjaXvH5.net
アメリカの立場で「イランが強くなり過ぎた」が「アメリカがペルシャ湾に投入できる力には限界がある」とくれば
答えは「対イラン封じ込め同盟政策」しかない、という結論になります。
ところが、その青写真がまるで見えない。

逆に「シーア派の三日月」にトルコとロシアが接近し武器まで送ろうとしています。
アメリカの軍事的優位を打ち消すA2/ADスクリーンです。

930 :JTAC:2020/01/10(金) 21:13:07 ID:lpbSTCnj.net
アメリカには、せっかくルトワック(戦略のパラドックスを乗り越える大戦略上の方策は・・・「同盟」だ!)がいるのに。
2000年以降は無視・軽視され続けてきた・・・・ということでしょう。
それは彼らの勝手ですが、やはり「神」に逆らえば天罰てきめんで日に日に中東、太平洋地域での影響力を失いつつあります。

日本人は・・・今から読みましょう。
そして戦史を真剣に学ぶのだ。
まだ遅くはない。
祖国が生き残るためです。

931 :JTAC:2020/01/10(金) 21:27:03.47 ID:lpbSTCnj.net
クラウゼヴィッツは、「戦争は政治の継続」と言いますが、では「政治」とは何なのか?
「戦争論」では「自国に有利な講和条約」(そして極限点を越える前に戦争を終える)という捉え方ですが、
これを国際関係から巨視的に俯瞰すればまさに「同盟」のことです。

クラウゼヴィッツ派なので、当然、クラウゼヴィッツと同じことを言いますが、
現代の我々から見ても理解しやすいディストりビューションです。
小まめにインストールしてカーネル、ライブラリーをバージョンアップしましょう。

932 :JTAC:2020/01/10(金) 22:22:12 ID:msAwsve1.net
「技術者の戦争」(続)

ファシズムと同様の国際体制の否定は、既にロシアで起きていた。
レーニンによって修正されたカール・マルクスの教義に基づくソビエト連邦によるボルシェヴィズムである。

欧州の支配階級を悩ませたのは、ソ連の侵略よりも国内のボルシェヴィズムの恐怖であった。
それがあまりに強く左翼からの脅威に対する同盟者としてファシズムを歓迎し、その脅威を見抜けなかった。

933 :JTAC:2020/01/10(金) 22:32:26 ID:msAwsve1.net
WW1後の欧州には三つの対立するイデオロギーがあった。
表面的には啓蒙主義から出た自由民主主義と国際法を重視する思想の勝利と見られていた。
が、実際には、欧州の伝統的枠組みを破壊することで左右の革命勢力を強化した。

左翼は国内・国際的な紛争がなければボルシェヴィズムの千年王国は来ない、
右翼は国際紛争の継続の中に人類の必然的な運命を見た。

西側戦勝国は、彼らのイデオロギーを強制する力があったがアメリカが欠けておりできなかった。
ヴェルサイユ条約の十五年後、欧州は再び戦争準備を開始した。

934 :JTAC:2020/01/10(金) 22:54:24.19 ID:msAwsve1.net
ファシズムが栄光化した戦争は、戦線のはるか後方にいる将軍に命令され、
ついていない多数の徴兵が戦う類いの戦争ではなかった。
それは、飛行士、戦車乗員、突撃隊員の若い英雄達の小さなチームで行われる戦争であった。
彼らは、勇気と暴力でフロックコートの耄碌老人から人類の運命をもぎ取り、
一層純粋で一層栄光にみちた将来を作ろうとした。

彼らは必ずしも間違っていなかった。
十九世紀には大衆の戦争参加を可能かつ必要にした技術が、
二十世紀には高度な資格をもつ技術者の手中に権力をもたらした。

WW2は、大衆参加と技術専門家同士のひどく隠微な戦いの混合を見ることになった。
二十世紀の後半までには欧州諸国民は紛争から全面的に除外されることになった。
もし戦争が起きれば、考えられない規模で破壊力をふるう少数の軍事技術者によって戦われる。

一体何故?
そのためには、十九世紀の戦争におけるある発展を考察しなければならない。

935 :JTAC:2020/01/12(日) 00:22:11.55 ID:LjUvtPI8.net
十九世紀の技術は効果的で操作しやすい兵器の大量生産を可能にした。

歩兵は、薬莢が火薬と弾丸を操作する必要性を省き、後装がラムロッドを不要にした。
弾倉と遊底が発射速度を増し、照尺が正確性を与えた。
あらゆる徴兵は数週間以内にフリードリヒ大王の近衛隊を凌ぐ名手になった。

砲兵も、後装と無反動砲架が発射ごと砲口を清掃し置き直す作業を取り除いた。
1コFARは、1914年には数百平方ヤードに対してナポレオン戦争の全期間以上の
破壊力を一時間で発射できた。

欧州の従来の社会では技術的な優越性は一時的であり数量が問題であったが
火力の射程と破壊力はそれだけで勝利を得るに十分な段階がやってきた。

技術的発展によってひどく不安定になった一つの領域(ドメイン!)があった。
技術的発展が、戦闘のみならず戦争に勝ち、政治的支配を樹立するに足るほどの
優位をもたらすかに見えた領域があった。
海戦である。

936 :JTAC:2020/01/12(日) 00:40:15.02 ID:LjUvtPI8.net
思想と艦船と兵器と戦術を、ネルソンからフォン・ティルピッツへ、ヴィクトリー号から
ドレッドノートへ、わずか一世代の間に調整しなければならなかった十九世紀の海軍士官に
同情せずにはいられない。

発達しつつあった海洋工学、治金、製砲技術を最も有効に適用した国家は、一発も浴びずに
敵の艦隊を粉砕することが可能かに見えた。
造船に鉄を使うことが木材の制限から自由にした。ネルソンの艦はせいぜい二千トンの
排水量だったが、1860年には九千トンになり、世紀末には二万トンになった。
装甲は厚くなり、搭載砲の口径は増大した。
舷側での射撃は限界で旋回砲塔に収められ180°回転でき射程は二万ヤードに達した。

1904年の日本海海戦では、日本軍が全ロシア海軍を全滅させ、技術の遅れを放置した
国の運命を実証した。本当の戦争は、今や海上よりも造船所にあった。

十九世紀後半は、イギリス軍とフランス軍、ロシア軍の間ですさまじいい競争があったが
そこにドイツが欧州最高の全工業力を背景に加わり、ドレッドノート型、超ドレッドノート型
を競争して建造を始めた。

937 :JTAC:2020/01/12(日) 01:05:29 ID:LjUvtPI8.net
イギリスは百年にわたる工業上のリードを喪失しつつあることを知っていたし
彼らが制海権を失えばそれほど脆弱になるかも理解していた。
1914年に戦争に突入したとき、イギリスと連合国は、海軍競争では一歩先んじていた。
ティルピッツのドイツ大海艦隊は相手を縛り付けておくこと以上はできなかった。

しかし、ドイツの技術力はもう一つ別の方向を開いた。
潜水艦である。

1914年になっても制海権は大きな主力艦隊の決戦で決まると考えられた。
このような勝利は、外洋から敵の小型艦船や通商破壊艦を追い払うことを可能にし
それによって交易と輸入に依存する敵国に破滅的な封鎖を課すことができろ、と考えられた。
これが、アメリカ海軍家で理論家のアルフレッド・セイヤー・マハンが提唱した原則で
「海軍権力史」は19世紀末には欧州海軍のバイブルとなった。

交易の破壊が究極の目的だが、十七世紀、十八世紀にフランス海軍がやったような
交易を直接攻撃するために海軍力を使用するのは誤りだとマハンは説いた。
海軍力の使命は「制海権」を獲得することで、それが海洋を自国の交易の航路として
同時に敵の障害として使うことを可能にする。
この「制海権」は最強の主力艦隊だけが手に入れられるものである、と。

ティルピッツの艦隊は弱すぎてイギリスに挑めず、イギリスはドイツに厳しい封鎖を課すことができた。
これは植民地に加えてアメリカのような強力な中立国との交易も遮断した。
その限りでは、マハンの説は大戦中の事実で立証された。
その過程は、英米関係を戦争直前まで緊張させた。

しかしドイツは潜水艦を当初想定していた沿岸防衛用の単距離兵器から数週間の
巡航能力をもつ外洋艦に発達させ恐ろしく効率的な報復を可能にした。

938 :JTAC:2020/01/12(日) 01:15:57 ID:LjUvtPI8.net
しかし、潜水艦は帆船時代の捕獲法の原則に基づく作戦ができなかった。
潜水艦にとって浮上することは最小の武装商船に対してさえ危険である。
まず撃沈し、その後で質問したいという誘惑は圧倒的であった。
1915年のルシタニア号事件で明らかになったのは、
無制限潜水艦戦がアメリカをドイツの敵側に押しやるということであった。

だが、1916年の末までに封鎖によってイギリスを倒す見込みは有望で、陸上での
決勝の見込みが厳しかったのでドイツ最高統帥部はこの危険を犯すべきだと決断した。
四か月後。アメリカは参戦した。
戦争を決したのは、アメリカの物的資源というよりも、アメリカの資源が連合の
自由な使用に供せられるという見込みの精神的な支援であった。

939 :JTAC:2020/01/12(日) 01:28:04.02 ID:LjUvtPI8.net
1915年までにもしドイツの潜水艦戦を屈服できていなかったならば、
アメリカが救うべき連合国は既に存在しなかったであろう。
対潜水艦戦の勝利は、爆雷や探索装置の発達だけではなく、
イギリス海軍の軍事思想の革命を必要とした。

攻撃よりも防御が潜水艦撃滅の有効な手段であること。
防御のためばかりでなく囮のためにも商船は護衛されるべきであること。
駆逐艦のような軽い艦は、大艦隊を守るより護衛船団の護衛に有効であること。
これらを容認することであった。
それには、通信技術や敵の通信の傍受技術の完成も含まれた。
無線の発明に基づく通信技術により戦争は四次元化しはじめた。

海戦においては、国民大衆の参加は的外れで、
第一に航空機を含む艦艇等に配置された専門的戦闘員からなる小グループの勇気と忍耐、
第二に兵器と通信体系を開発する科学者、技術者、暗号学者のさらに小さいグループの才能
第三に海戦を計画し実行する指揮官と参謀の技量と判断、をめぐる争であった。

940 :JTAC:2020/01/12(日) 01:36:01.57 ID:LjUvtPI8.net
エレクトロニクスは操艦術と同様に重要で、勝利は究極のところ、自分の運動等の
秘密を保持しながら敵の運動を探知し、その通信連絡を読むことができる側のものとなった。

第二次大戦までに、これを可能にするレーダーと無線傍受技術が発達した。
潜水艦の乗員と潜水艦狩りをする水上艦艇のや航空機の乗員とは、戦争の
結果全体をも決定しえる恐ろしいかくれんぼの具であった。

複雑な兵器体系を操作する高度に訓練された戦闘員、互いに競う技術者、
非常に離れたところから指揮するな指揮官からなる小グループ間の闘争という
全く同じパターンは空の戦争でも発展に伴い現れた。

941 :JTAC:2020/01/13(月) 00:17:37.10 ID:mQTOR4SP.net
航空機は、WW1に陸上の偵察任務から始まり、航続距離、速度、武装の向上に伴い
砲兵に代替えするものとして戦場の後方すべての運動を不可能にする規模で行動した。
海戦の場合も同様だが、当然ながら海軍の指揮官は認めたがらなかった。
航空母艦が、海軍支配の第一の手段として戦艦にとってかわったと結論を出すには
1941年以降の太平洋の戦闘経験が必要であった。

海戦や陸戦における空軍力の可能性の理解は、航空部隊の指揮官自身がその問題を
嫌がったことでさらに遅れた。
空軍力に対する熱狂者達は、航空部隊が海陸での戦闘を変えるというよりも、
それを不要にすることを示そうと試みた。
(残念ながら日本でも・・・)

二十世紀の戦争は、国民の意志と士気の戦争で、戦争を究極的に終わらせたのは
軍事的勝利よりも「銃後」、指導者の下における市民の団結の崩壊であった。
戦争の重心が、軍隊よりも市民であるならば、直接その重心を攻撃する方が有効ではなかろうか。
年単位より週単位の苦痛の方がはるかに軽いのではなかろうか?
いなかる防御もなくこのような打撃を受ける恐怖が戦争の抑止になるのではないか?

これこそ、イタリアのジュリオ・ドゥーエ大佐の議論であり、イギリス空軍元帥・サー・トレンチャードの
議論もこの議論により独立した戦略空軍創設を正当化した。

942 :JTAC:2020/01/13(月) 00:35:10.84 ID:mQTOR4SP.net
その戦略は、空襲に対して防御がありえないこと。
スタンリー・ポールドウィンの言によれば、爆撃機はいつでも目的地に到達できることは
当然であると考えられた。

事実は、この仮定が、嘘だといわないまでも、非常な誇張であることを示した。
1930年代の後半に、防御側は敵の攻撃をいち早く警報するレーダーの発達により
日中敵地に侵入する爆撃機に大きな犠牲を課した。
攻撃側が夜間爆撃に訴えれば正確なブラインドフライトを可能にする方向表示電波、
地上地形の走査、により夜間戦機を発信させ、攻撃側の方向表示信号電波を
混乱させる運用を学んだ。

海戦同様、航空戦も戦術・技術の恐ろしく複雑な運用になった。
専門的戦闘員は、任務達成のため、自らの技量に加え、科学者の専門技術に依存した。
WW2最後の数年になって、連合国はドイツの制空権を確保した。
敵本土に対して空軍の預言者たちの預言程度の破壊を課すことができた。

それでもドイツの一般市民の士気は損なわれず、ドイツ国民は戦争の終わりまで
冷静に各々の任務を継続し政府に服従した。

943 :JTAC:2020/01/13(月) 12:34:19 ID:mQTOR4SP.net
地上の戦闘に対する技術的変化の衝撃は一層広範囲にわたった。
1914年の内に内燃機関は戦闘車両の駆動に使えることが明確になった。
二年の内に最初の「戦車」が戦闘に参加した。
が、最初の戦術的奇襲が終わると対抗策の発見は困難ではなかった。

1918年西部戦線のドイツの攻勢は戦争で最も華々しかったが、それは戦車ではなく歩兵の成果であった。
ドイツ軍は小銃手の列ではなく、迫撃砲と軽機関銃と手榴弾で武装した「突撃隊」という小グループで展開した。
それらは、強い地点は迂回し弱点からはどこからでも侵入し、
フランス革命初期の分遣隊以来の独立性と柔軟性をもって戦った。

しかし、装甲車両とこれら突撃隊員の価値は通信範囲と砲兵の掩護範囲に限定された。
前者は脆弱な野外電話に、後者は荒廃した戦場を移動しなければならない野戦砲に依存していた。

944 :JTAC:2020/01/13(月) 12:57:40 ID:mQTOR4SP.net
両大戦期の陸軍が装甲戦闘の予言者達のコンセプトの採用をためらったのは、通信や火力支援の実際的な問題のためであった。
予言者達とは、イギリスのJ.F.C.フラー、B.H.リデル・ハート、フランスのシャルル・ドゴール、
ドイツのハインツ・グデーリアン、ソ連のトハチェフスキーらである。

全ての師団が戦車からなる絵は興奮させられる。
戦車は敵の防御を突破し、後方の指揮中枢を圧倒するため「拡大する本流」となり突破口から殺到する。
しかし、後方連絡線の維持は?補給は?火力支援は?逆に包囲され遮断されないのか?
敵が反撃に戦車を使ったら同様に突破口を閉塞してしまわないのか?

技術的発展は問題にいくつかの解決策を与えた。
例えば無線通信の発達である。
だがドイツ陸軍の統帥部でさえ懐疑的であった。
「装甲(機甲)師団」のコンセプトはイギリスのリデル・ハートにも無視された。
ハートは地雷原と対戦車砲と同じ機甲部隊の反撃による対抗策を考慮中であった。

945 :JTAC:2020/01/13(月) 13:19:40 ID:mQTOR4SP.net
1940年と1941年のドイツの電撃戦の勝利は、相手の士気喪失に因った。
相手はそれ以前のゆっくりした戦闘のペースに馴れ、圧倒的な速度と集中と奇襲に基づいた戦術に対し自己調整できなかった。

しかし、そのような戦術は準備のない相手にのみ迅速で決定的であった。

懐疑論者は結局正しかった。
戦車は攻撃にも使えたが、反撃にも使用できた。
地雷原と対戦車砲で機甲師団が行動できない環境を作ることもできた。
作戦の成功は戦場上空の航空優勢に依存した。
機甲部隊は迅速に行動できる訓練良好な歩兵と協同しないと役立たずで、砲兵も遅れないように続行させる必要性があった。
燃料、弾薬の補給のため何千もの支援車両を必要とした。

「小さくて迅速で有能な部隊」というWW1-WW2の戦間期の夢は、大きな「後方を持つ巨大な陸軍」という現実に変わった。
これは、敵の航空攻撃に脆弱で、行動を継続させるためにはかなりの兵站的工夫を必要とした。

946 :JTAC:2020/01/13(月) 19:34:49.87 ID:au8STqeB.net
こうしてWW2の陸軍は、WW1と同様に徴兵の巨大なマンパワーに依存した。
ただし、規模と言うよりも複雑性のためである。戦闘単位はひどく多様化した。
単純な歩兵大隊の装備は、小銃・手榴弾に加え二種類の迫撃砲、
二種類の機関銃、軽装軌車、対戦車砲、携帯対戦車火器、数種類の地雷を含んでいた。
機甲部隊の装備はこの数倍、水陸両用部隊と空挺部隊はさらに複雑であった。
マンパワーの大きな部分が戦闘部隊への補給等のサービスに吸収された。
全ての部分が技術的有効性に依存していた。
最良の兵士でも通信や輸送が途絶すれば絶望的だと感じるし最良の将軍は無線傍受で敵の意図を推測できる将軍であった。

947 :JTAC:2020/01/13(月) 20:46:13.28 ID:au8STqeB.net
軍隊に召集される男女の大くは平時と同じ活動、自動車整備、無線通信手、ウェイトレス、料理人に使用された。
召集されなかったものは一般市民としての活動、鉱夫、農作業、旋盤工、公務員が戦争に貢献できると考えられ残された。
市民の熱狂による大衆軍隊の時代は過ぎ去ったが、WW2はさらに深い意味で社会全体の闘争であった。

あらゆる個人が意思の疎通も妥協もあり得ない外国軍隊によって身体的生存も価値体系も脅かされていると感じた。
そのことは東部戦争で顕著だった。
第三帝国の指導者の目標は千年前の先祖の目標、新しい領土の植民と先住民の絶滅あるいは奴隷化であった。

事態を決定的にしたのは、将軍の技量や技術的奇跡よりも、ソ連国民の心身両面の巨大な資源をとことんまで動員するソ連政府の能力であった。
ナポレオンと同じようにドイツ軍は攻勢のモーメンタムに頼っていたので、
失敗すると資源の不足からソ連やアメリカの規模の敵に長期間の闘争を維持することはできなかった。

948 :JTAC:2020/01/13(月) 21:22:46 ID:au8STqeB.net
しかし、技術はナポレオンの時代とは異なる要素でもある。
もし、ドイツ人がジェット機の開発に今少し集中していたら、ミサイル技術に資源を振り向けていたら
ロンドンを荒廃させノルマンディー上陸作戦は失敗したかもしれない。
そして核研究がもう少し違った方向をとり政治的支持を得ていたら、
ソ連国民の英雄的努力もキッチナー軍へのマハティー族の突撃のような結末を辿ったであろう。

実際には最初の二発の原爆は1945.8にアメリカのよって日本に落とされた。
原爆は欧州が付け足しくらいに考えていた欧州外の紛争に、欧州外の一国により欧州外の一国に使用された。
これはコロンブス、ヴァスコダガマ以来の欧州の世界支配の終焉を意味した。
同時に大衆戦争の終わりを、工業諸国の総動員された国民が互いに全エネルギーを賭けて圧倒しようとする闘争の時代の終わりを意味した。

数年の内に有史以来の人類が使った全破壊力を上回る水爆が、地球上のどの地点にも分単位で到達する大陸間弾道ミサイルで投射できるようになった。
このような時代に専門的軍人の伝統的技量や、愛国的国民の忠誠を示す参加が、何か出る幕があるのであろうか?

一千年の間、欧州で理解され実行されてきた「戦争」はもう終わったのであろうか?

949 :JTAC:2020/01/13(月) 21:35:02.89 ID:au8STqeB.net
「ヨーロッパ時代の終焉」

自己充足的な欧州は1945年以降存在しなくなった。
モスクワ北方におけるソ連軍の反撃によって、その巨大な力が明るみに出され、
また日本の真珠湾攻撃によりアメリカが完全参戦するに至り、
これら両国は欧州に起源を持ちつつも、欧州全てを合わせた以上の大規模な資源を自由にする能力を有し、
新たな政治体制・経済体制を作り出すことになった。

この体制はカロリング帝国の東部国境沿いに欧州を分割した。
この状況が継続する限り、欧州のいかなる紛争も後ろ楯を巻き込むし、その逆も言えた。
欧州における戦争は地球規模の衝突内部の局地紛争に過ぎなくなった。

950 :JTAC:2020/01/13(月) 22:19:38 ID:au8STqeB.net
二十世紀の最後の十年間にソ連の崩壊により二つの「超大国」への従属は終った。

ドイツは再統一され東欧はNATOに加わり復活した場合のロシアの脅威へのアメリカの保護を分かち合おうとした。
ただし、これは世界の舞台での軍事的行為者としての欧州の復活をもたらしはしなかった。
(フランスの姑息な試みは失敗した。)
二十六カ国の加盟国の拡大は意思決定の複雑さを生み出し、逆に弱体化した。
今日では、NATOはアメリカの無様な補助部隊として生き残っているが、それは軍事的な意味よりも政治的な意味である。

この軍事的な衰退の根底には欧州の文化における深刻な変化があった。
彼らはもはや戦争は人類の避けがたい運命どころか、重大な政策の具とも見なさなくなった。ああ
WW1の恐ろしい経験の後では、復讐心に燃えたドイツという例外のため1939年に嫌々ながら武器をとったが、
そのドイツもWW2の惨劇により隣国よりも一層平和を求めるようになった。
一方、ソ連はアメリカの核戦力に支援された復活したドイツへの恐怖のため動員を続けることになった。
同じようにソ連の侵略の恐怖により西欧諸国も、アメリカの保護の保障のためとはいえ、再軍備せざるを得なかった。

ただし、西欧の軍隊はアメリカの核反撃を保障する「仕掛け線」の役割まで後退し、
ソ連の侵略を数日持ちこたえる以上の期待はされなかった。

951 :JTAC:2020/01/13(月) 22:29:40 ID:au8STqeB.net
それでも核による虐殺の可能性は市民の激しい反対運動を巻き起こした。
その運動が核抑止という考え方に批判的なのは理解できるが、他に信頼できる代替案が無かった。

とにかくも抑止は機能し欧州は四十年もの間、平和状態を維持し、その間、非常に豊かになった。
一世代が軍事的事項について、積極的に敵対的では無いにしても無関心のまま成長した。

徴兵制は軍事的理由よりも、社会的・政治的理由で存続した。
(大多数の欧州諸国には専門的軍隊を信用しない歴史的理由がある。)
が、その負担を軽減するためあらゆる措置がとられ、市民を軍事化するよりも、軍隊を市民化した。

952 :JTAC:2020/01/13(月) 22:48:14 ID:au8STqeB.net
後に「対テロ戦争」と呼ばれる局面は、イラン革命から始まった。
ホメイニは、アメリカの影響からイスラムを浄化しようと全世界のイスラム教徒に呼び掛けた。
イランのライバルで世俗的指導者サダム・フセインのイラクが隣国イランに攻めこんだとき、アメリカは黙認した。

フセインは隣国クウェートにも領有権を主張し攻めこんだが、時期が悪かった。
ソ連崩壊のプロセス始まっており国連(つまりは連合軍)の実効性が例外的に回復していたのである。

アメリカは朝鮮戦争以来初めて集団安全保障の原則を実践できる多国籍軍を構成しイラク軍をクウェートから駆逐した。

この地域におけるアメリカの存在感の強化はイスラムの反発を招き、
サウジ出身のウサマ・ビン・ラーディンは「イスラムの聖域」からアメリカを追放しようと呼び掛けた。

2001.9.11。
ニューヨークの世界貿易センターを破壊し3000人の生命を奪った。
戦争の歴史は、それに伴い欧州も、新たなより気味の悪い時代に突入した。

953 :JTAC:2020/01/13(月) 23:05:39.08 ID:au8STqeB.net
欧州の人々は9.11の推移を怯えながら注視した。
隠謀家達がドイツでもテロの準備をしていた事実は、陰謀の超国家的性格と潜在目標を示していた。

しかし「対テロ戦争」というアメリカの宣言には懐疑的であった。
9.11は、既に欧州内で自分達自身のテロリストの活動の拡大したものだと考えた。
その活動は、軍隊よりも警察と情報部によって対処すべき「犯罪」と見なされた。

欧州はアフガニスタンでの作戦を支持し自国の軍隊を参加させた。
しかしイラクの作戦には懐疑的であった。
正当性をテロへの関連性を政治的賢明さを疑った。

実際の出来事が欧州側の正しさを証明した。
アメリカの意図と技術的優越性は文化的反発により大きく損なわれた。
この反発はアメリカ軍とイラク住民の関係を急速に蝕み、さらに大量の政治的判断ミスが重なった。
RMAにより戦闘には勝利できるかもしれないが、
技術的優越ばかりでなく政治的感性をも必要とする戦争には限られた価値しか持たなかった。

954 :JTAC:2020/01/13(月) 23:25:18.14 ID:au8STqeB.net
「対テロ戦争」を信じている人々は、欧州が現在、再び戦争状態にあると主張する可能性がある。
同意しない人々も平和が安定しているとは主張しないだろう。

レオン・トロツキーは、かつて「諸君は戦争に関心を持たないかもしれないが、戦争は諸君に深い関心を持っているのだ。」と述べた。

これは、戦争のことは忘れ去ったと信じている欧州人がよく考えるべき教訓である。
欧州は、もはや自分達の戦争を引き起こしたり、それを世界に広めたりはしないかもしれない。
だが、全地球的体制における広範囲な紛争に国境を閉ざすことはできない。
欧州はそこから離れることなどできない。
その体制の一部だからである。

(以上、「ヨーロッパ史における戦争」マイケル・ハワード著、奥村房夫・奥村大作訳の概要、
詳細は中央文庫の原書で御確認を。圧縮した部分も格調高く素晴らしい。)

955 :JTAC:2020/01/14(火) 00:46:19 ID:8Npb3gRz.net
ここで序言を振り替えってみます。

ハワード曰く
「戦争が行われている環境から離してゲームの技術のように戦争の技術を研究することは
戦争自体、さらに戦争が行われている社会の理解にとって不可欠な研究を無視することになる」 と。
「戦いの原則」の否定です。

では「戦いの原則」に依らずいかにして戦略的作戦的戦術的ドクトリンを構築するのか?
その答えがこれ(>>800->>954)です。戦史です。

戦史を批判的に検証して
「政治史・社会史・経済史・文化史の枠組み」において前提条件の変化を分析し、我々自身の教義に再構築します。
教令の字句はあくまでインデックスで元になってる戦史上の事実が本質です。
(ただし、本当に大事なことは教範には書かない。せいぜいコラム程度。
大事なことは陸軍大学に入校してから。)
覇権国家・アメリカの教義は明らかにこうやって作られています。
そして、マイケル・ハワードはアメリカ陸軍の教義にがっつり組み込まれています。

956 :JTAC:2020/01/14(火) 01:03:18.55 ID:8Npb3gRz.net
マイケル・ハワード世代、ハワード、ローレンス・フリードマン、バーナード・ブロディ等は、
パラダイムシフトの果てにある核戦争への明確な答えは出せませんでした。

これを考えると、コリン・グレイの「戦略の継続性(それでもクラウゼヴィッツは続く!)」は、
今でこそ当たり前ですが、かなり革新的な概念だったことが分かります。
そして戦略の多彩な位相、マルチドメインにて敵国を追い詰めていきます。
また、ルトワックらの「作戦次元の戦争」を組み込んだ「戦争の階層構造」「戦争のパラドックス」の有益性も分かります。
作戦次元を組み込むとハワード戦史の解釈もかなり変わります。
(ただし、材料は洩れなく展開されている。さすがにハワードです。)

クラウゼヴィッツ等の古典と、ルトワック、グレイ等現代の兵学を繋ぐ巨大なHUB。
これがマイケル・ハワードかと。

957 :JTAC:2020/01/15(水) 00:45:20.61 ID:hDb/dOg5.net
台湾総統に蔡氏再選 最多得票で圧勝、香港問題追い風

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO54323410R10C20A1MM8000

支那にとっては打撃。

ただし、わたしゃ台湾には冷淡な感想しか抱けない。
日頃、不摂生でメタボな奴が、数字合わせでダイエットを気取っても信ずるに価しないからです。

958 :JTAC:2020/01/15(水) 00:55:52.34 ID:hDb/dOg5.net
台湾、経済自立に中国の壁高く 輸出依存4割下がらず

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO54339040T10C20A1FF8000?s=4

これがメタボの根拠です。
台湾は支那に輸出依存度で40%。
純輸出(=輸出-輸入)の対GDP比も15%と高止まりです。
蔡が就任してからも1%くらいしか下がっていない。
やる気あるのか疑わしいレベル。
数字は正直です。

日本が対台湾外交を直すとしたら、この数字が改善されたときです。

959 :JTAC:2020/01/18(土) 01:29:50 ID:OB5ZsHu3.net
人口14億のビッグデータを独り占めに 中国はデータで世界を征するか

https://globe.asahi.com/article/11860425

ちょっと前ですが。
この人達、サンプリングというものを理解できないようで。
10億の母集団を推測するの10億は不要です。
10万くらいで誤差はほとんどなくなります。

960 :JTAC:2020/01/18(土) 01:53:17.68 ID:OB5ZsHu3.net
「統計学の父」と呼ばれたロナルド・フィッシャーという数学者が「ランダム化」という強力な武器を科学の世界に持込みました。
当然、社会科学も甚大な影響を受けました。
(「統計学が最強の学問である」西内啓/ダイヤモンド社)

ランダム化で誤差が少ないサンプリングができれば、そして「プランA」「プランB」が唯一の変化要因であれば、それほど多くない試行で優劣を容易に出すことができます。
会議室でウダウダと原則論にふけってる間にさっさと試行した方が早く正確な答えが出るわけです。

これをかなり突き詰めたのがAmazonと言われ、「アジャスト戦略」として経営戦略の教科書に記載されています。

(顧客をモルモットにして非道な部分もありますが・・・アメリカではまあO.K.らしい。)

961 :JTAC:2020/01/18(土) 02:07:55 ID:OB5ZsHu3.net
核兵器は何回試行すれば戦力化できるか?

ある意味、外部から分かりやすいフランスの場合は210回の核実験を行っています。
内、17回がアルジェリアサハラ砂漠、193回が仏領ポリネシアです。

最初のサハラの17回が弾頭の開発に必要な試行で、後のq193回は発射方式を変えて行っている。

962 :JTAC:2020/01/18(土) 02:18:05 ID:OB5ZsHu3.net
軍事の世界では「3」「11」「22」が目安になっています。

3・・・誤差が公算誤差内に入る回数、起爆の信頼性を担保
11・・・平均値が公算誤差内に入る回数、威力評価の信頼っ性担保
22・・・システム要求への適否を担保し兵器として完成します。

どこぞの国の初期ロットの評判が悪いのは、単純に開発時の試行回数をけちっているからです。
そして初期ロットを犠牲にしつつ「22」に到達しエラーを除去すると、後は嘘のように機能します。
数字、統計値は実に実に正直です。

963 :JTAC:2020/01/18(土) 02:30:44.87 ID:OB5ZsHu3.net
北朝鮮は2006年から3年おきに1発づつ核実験をしています。
そして、2016-2017年の比較的短期の間に「3」回の連続実験を行いました。
そして、その後はとまっています。

地下核実験なので外部からの評価は困難ですが、「3」で担保できる「起爆」には成功したと。

次は威力を担保できる「11」に挑戦するとこで止まっています。
一つは米朝交渉による。
一つは次の「11」前の準備のためチンピラ・トランプを騙して時間稼ぎ。
一つは起爆後の核連鎖反応が上手くいかず改修。

いずれにせよ、
必ず再開します。まだ数が足りないので。

964 :名無し三等兵:2020/01/18(土) 16:35:37.81 ID:DnFLiTuo.net
https://i.imgur.com/Tx3TB2o.jpg

965 :JTAC:2020/01/18(土) 16:55:12.82 ID:ih6MVkKo.net
「憲法改正」は手段であり目的でも方法でもない。
現行の護憲派と称する左翼の連中は「反国家」の、改憲派と称する安倍晋三一派は「権力維持」の。
長期間、衆参で2/3持ってて発議もしない。はなからやる気ないでしょ?

966 :JTAC:2020/01/18(土) 17:07:32.25 ID:ih6MVkKo.net
戦争屋からすれば、現行憲法の戦略上の課題は明白で、軍事的な「集団安全保障(多国間の軍事同盟)」に移行できないことです。
それ以外に、この混迷極まる太平洋・インド洋地域でどこに向かうつもりなのか?

また、軍事組織(自衛隊)の位置付けがあまりにも不明確でとても「多次元統合」な戦い方なんかできないことです。
宇宙、サイバー、電磁派?
何から何を守らせるのですか?
宇宙は宇宙平和利用の、サイバー・電磁波は国賊・総務省の管轄で何も、な・に・も、できません。
名前だけ「航空宇宙自衛隊」に変えさせて仕事してるふりするのやめろと。
法的裏付けもないのに滑稽千万です。

967 :JTAC:2020/01/18(土) 17:22:51.04 ID:ih6MVkKo.net
もっと言えば、現行憲法はルソー派(GHQ民政局、武装解除、「人民」主権、基本的「人権」)の影響が強く、それにややロック派(「基本的」人権、自衛権・生存権の黙認)が巻き返したものです。
「価値観が同じ」と称する英米のエドマンド・バーク(自然法)の思想は皆無です。

これが問題にすらならない。
本当に「保守」からの改憲ですか?
間抜けなリベラルが雁首並べて改憲ごっこしてるようにしか見えないのですが?

福沢諭吉(ロック)、中江兆民(ルソー)の時代の真剣さから見れば、明らかに後退してる。軽薄です。
これでは、国民全体を引き込むなんて無理ですわな。
政策次元でもっと真面目に議論しろと。
政策論議ってのは大衆を巻き込まずにはいられないものですよ?

968 :JTAC:2020/01/19(日) 03:19:50 ID:5ZYRLuXW.net
フィッシャーの「ランダム化サンプリング」にはジョン・スノウの「疫学」という対立概念があります。

前者は対象パラメータ以外のランダム化が前提でかなりの精密かつ学術的に厳密な答えが出ます。

それに対し後者は、「科学的な厳密性」はないが、とりあえず処置する、というスタンスです。
例えばロンドンの伝染病の発生が、とりあえずA社の水道と統計上の相関性が認められるなら、
他の要素の厳密な検証は置いておいといて「とりあえずA社の水道を使わない」という解を出します。

969 :JTAC:2020/01/19(日) 03:28:50 ID:5ZYRLuXW.net
この件でネトウヨ軍オタならピーンとくるのは「森鴎外と白米」事案です。

日露戦争で兵士が原因不明の症状でバタバタ倒れたとき、海軍は経験的に白米を玄米に切り換えた。
陸軍は当時軍事衛生の権威であった森鴎外の方針に基づき「学術的厳密さがない」と黙殺した。

その後、海軍の症状は劇的に改善したが陸軍はそにまま続いたそうです。

現代では、これはビタミン不足の「脚気」と診断されています。

970 :名無し三等兵:2020/01/19(日) 09:24:50 ID:5ZYRLuXW.net
ゲーム・オブ・スローンズの主人公の一人ジョン・スノウは、疫学の創設者ジョン・スノウから来てるんやね。

971 :JTAC:2020/01/19(日) 09:43:40.76 ID:5ZYRLuXW.net
白米事案で悪者にされる森鴎外ですが、前線の兵士の「せめて、食べ物くらいは好きなものを食べたい」という欲求も凄まじく
怪しいとは思いつつも玄米に切り替えるのは政治的に難しいかもです。
森鴎外だけを悪者にするのも全体としてはどうかと。

現代では米軍のレーションはクラッカーやドライフルーツみたいなのばっかで本当に不味い。
ただし、ほぼ一ヶ月連続で食ってても健康面は影響出ませんでした。
それに比べて自営業のレーションは美味い。味付けも工夫しています。
が、明確にビタミンに偏りがあり東日本のときに口内炎患者が多発したと聞いています。
日露戦争の森鴎外を笑えません。
最近は長期化する場合はレーションに加えてビタミン剤与えるというが、そもそもレーションとしておかしいだろ。
パッケージ一つで全て完結しいているべきだ。
それが戦闘時のクラス1兵站の前提だからです。

972 :JTAC:2020/01/19(日) 12:22:43.19 ID:5ZYRLuXW.net
アメリカのレーション区分は現品(生鮮含む)調達、駐屯地/野外調理のAレーション、戦闘時の携行糧食のCレーション(MRE)に加えて、
保存食、野外調理のBレーションがある。
特に近年ではUnitized Group Ration(URG)としてパッケージ化され、野外炊事セット無しでもヒートパックで簡単に調理できるタイプもある。

URG
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/81/UGR-Express.jpg/440px-UGR-Express.jpg

これが羨ましくてしかたがない。
AとCだけだと境界のタイミングで食い損ねるケースもままし、長期化した場合の士気の維持にもね。MREで三ヶ月コースとかw
ミリメシマニアか日頃からロクなもの食ってない薄給・青年将校くらいしか耐えられませんぜ。

さらに災派で被災者に給食支援するとき、現状では野外炊事で握り飯、豚汁あたりが定番ですが、
膨大な数量と合わせて考えると衛生面で際どい橋を渡っています。
現品は調理しても夏場は直ぐに腐るので。

これまで、阪神淡路、東日本の二回は幸か不幸か冬場に起きた。
本当にシビアな状態で莫大な給食支援を夏場に実施する経験はまだ無いのではと危惧。
今のうちにURGを普及させてはと。

保守派と称する連中も、イージスアショアやF-35みたいな玩具にばかり注視しますが、
もっと基本的なアウトドアな面を見ろと。
東京の空調の聞いたビルの中で戦争するわけじゃありませんぜ。

973 :JTAC:2020/01/22(水) 07:10:41 ID:/6YPpmjL.net
米国の対支那世論が悪化しています。
どうしたCNN?(Chinese News Network)
いつからネトウヨに?
今、SARSが蔓延しているせいもあるが、一日当たり2-3は支那(China)叩きの記事が出ます。

CNN
https://edition.cnn.com/politics/live-news/trump-impeachment-trial-01-21-20/

「ハイブリッド戦」「超限戦」の反作用です。
見境なしに全戦略位相、全作戦ドメインで敵対行動取ってればそりゃこうなる。
「戦略のパラドックス」ですね。

974 :JTAC:2020/01/22(水) 07:24:57.16 ID:/6YPpmjL.net
「戦後」、「支那叩き」が「アジア人蔑視」に繋がるのが怖い。(9.11直後のイスラム教敵視)
ここ二十年、尖閣の最前線で支那と軍事的に対峙し、さらには経済面でも米国の支那優遇策(チャイメリカ)で損失を受けてきた日本にとって理不尽ですが。

支那が「クリンチ」にきてるのが分からんかね?
安倍晋三には?
「支那特殊論」に封じ込めるには大事な時期だと思いますが。

975 :JTAC:2020/01/22(水) 07:48:44.41 ID:/6YPpmjL.net
自由主義・民主主義 vs. 共産主義(風)専制独裁主義とのグローバルウォーです。
もう始まっています。始まってしまいました。

こんな中で、ヒトラーやムッソリーニと握手する映像が世界を駆け巡る。
ぞっとします。
安倍晋三は松岡洋祐の縁者でしたね?懲りない一族だ。

認知論の「共同体感覚」を巡る心理戦が既にとっくに始まっています。

976 :JTAC:2020/01/23(Thu) 18:00:49 ID:dwucwdCK.net
事実として、アメリカは明らかに一昨年、支那が打ち出してきた「中国製造2025」にぶちきれています。
が、日本のメディアの報道を見ても何がそこまでアメリカを切れさせたのか分かりづらい。

英語ソースで初めて何となく分かった。
タイトルです。

"Made in China 2025"

まぁ、確かに「中国製造2025」かもしれませんが、英語タイトルのドギツサは理解しづらい。
そして、中身で2020年までにMade in 支那の世界シェアを40%、2025年までに70%にすると。

日本のアホな企業や金融機関は「ビジネスチャンスかも!」とか一時期はしゃいでましたが、アメリカ政府の見方は違う。
下記企業群でほぼアメリカ他の先端産業を置き換えてしまうことを企んだ、と見ています。

○Baidu (AI, autonomous vehicles)
○Alibaba (e-commerce)
○Tencent (e-commerce)
○Megvii (AI)
○DJI (AI, drones)
○BAIC (new energy vehicles)
○Geely (new energy vehicles)
○BYD (new energy vehicles)
○Huawei (semiconductors, telecommunications and consumer electronics)
○BBK Electronics (consumer electronics)
○Xiaomi (consumer electronics)
○Aviation Industry Corporation of China (aerospace)
CRRC (rail)
○Sinopharm (medicine)

977 :JTAC:2020/01/23(Thu) 18:14:40 ID:dwucwdCK.net
アメリカは、(表向き)「経済戦略」というものがありません。
(経済制裁とかはあり)
政府の経済への介入を"industrial policy"と称して嫌う。
だから、かつての「日本叩き」でもそこが焦点の一つだった。
(ただし、軍事支出として巨額の国家予算を経済に流しているのは御愛敬ですw)

一昨年の"Made in China 2025"では支那企業の世界制覇をindustrial policyどころか政府系の融資で支援すると堂々と厚顔な宣言をしてしまいました。

金融が「アメリカぶち切れ事案」のトリガーになった可能性があります。
残念ながら日本の報道では肝心な部分が伝わらない。
「世界大戦(グローバルウォー)」の始りなのですがね。

978 :JTAC:2020/01/26(日) 19:13:17 ID:eoXF8TAR.net
新型肺炎 武漢の日本人、希望者全員帰国へ 安倍首相「チャーター機にめど」

https://portal.auone.jp/?rf=bkmk

やることなすこと遅いですな。
チャーター機?手当?目処?
信じられない温さ。

空自使って邦人輸送プログラムを起動させるべきでしょ。
何のための制度か?

全く状況判断できていませんな。
支那と経団連の顔色伺いか。

979 :JTAC:2020/01/26(日) 19:36:20.59 ID:eoXF8TAR.net
宇宙作戦隊、自衛隊に新設了承 自民合同会議

https://r.nikkei.com/article/DGKKZO54751570T20C20A1PP8000

最も駄目なやり方です。
最低最悪と言っていい。
誰も何をやって良いかすら分からないのに箱だけ作る。
もはや「暗愚」。

セオリーは、まず研究教育機関を立ち上げて教義そのものを確立します。
次いでコアになる準備隊を作ってまず基幹要員を育成して、それができたら一気に編制部隊に膨らませます。

習志野に第1空挺団がありますが、その隷属部隊に「空挺教育隊」があります。
この教育隊、空挺団本隊よりも創隊時期が早く、つまりそういうことです。
当時の関係者は賢かったようですね。

苦労知らずのボンボンの尻拭いは疲れますね。

980 :JTAC:2020/01/26(日) 19:48:51.69 ID:eoXF8TAR.net
「宇宙」領域のドクトリンは、大きく最高高度であることを重視する「高地派」と、他領域(陸海空サイバー)との統合を重視する「統合派」に分かれます。

測地(GPS)、衛生通信、偵察、さらには打撃で重要なのは論を待ちませんが、国際的な公共空間の側面も強く政治的、法的、外交的な議論を先行させるべきです。

陸以外の海空サイバーの議論のアナロジーから、やはり「統合」がじゅうよう
さもないと、日本の戦略における宇宙領域のロール・ポジションすら不明で目的(end)-方法(way)-手段(way)の戦略的一貫性が確立できない。
よって、投資してもイージスアショアのごとく無駄に終わるからです。

981 :JTAC:2020/01/26(日) 19:59:30.81 ID:eoXF8TAR.net
(続)
陸以外の海空サイバーの議論のアナロジーから、やはり「統合」が重要になる。
このため、宇宙領域での我の使用に資する「宇宙優勢(space superiority)」と
敵の使用を妨げる「宇宙拒否(space denial)」を争いながら、統合(joint)作戦を進めていく。
敵味方の重心(center of gravity)を中心とした戦略、作戦を遂行することになるでしょう。

これをまず明らかにしないと、日本の戦略における宇宙領域のロール・ポジションすら不明で目的(end)-方法(way)-手段(way)の戦略的一貫性が確立できない。
投資してもイージスアショアのごとく無駄に終わる。

そろそろ子供の遊びから卒業してほしいものですね。

982 :JTAC:2020/01/26(日) 20:14:20.96 ID:/QO6MpgM.net
今さらのように宇宙キタ━(゚∀゚)━!と騒いでいますが、湾岸戦争でもレゲンダシステムを巡り米ソで「戦争」してます。
ほんと今さらです。

宇宙領域へのアクセスも自衛隊側からは法改正も含めて過去、何度も何度も何度も何度も何度も提案してきたはずですが、
その都度、自民党の国防部会が潰してきたでしょうが。
だから、まず政治が法的議論が先行させないとミリタリーサイドにできることはありません。

983 :JTAC:2020/01/26(日) 20:40:49 ID:njNRBuQz.net
マルチドメインオペレーション(MDO)の意味、政治サイドは本当に理解しとるんかなぁ?
アメリカの認識は、領域が拡大(陸海空宇宙サイバー)して、さらに時間・空間的(競合-武力紛争、グローバルウォー)に拡大して
もはや、全領域での優勢を獲得「できない」と言うとるわけですが。
制海権も制空権も制宙権も制サイバー空間権も「無理」だと言うとるわけですが。
だから、敵の全領域での優勢を拒否しながら、我が方のアドホックな優勢を領域-時間-空間でコンバージョンして、
その中でレガシーな軍種の威力も炸裂させて何とか勝とうという発想なんだが?
どうも政治サイドのやることなすこと頓珍漢で理解してるように思えない。

このコンセプトに署名したのが先日、南朝鮮にドスの効いた脅しでGSOMIA破棄を撤回させた統合参謀本部議長のマーク・ミリー大将(前陸軍参謀総長)です。
あまりにアホなことやってると、次は日本も脅されますぜ?

984 :JTAC:2020/01/26(日) 20:49:12 ID:njNRBuQz.net
https://www.sankei.com/images/news/181209/wor1812090002-p1.jpg

この顔見たら要注意です。

985 :Lans ◆cFcS.yrpJw :2020/01/27(月) 10:35:09 ID:FW9WsGv5.net
>983
>敵の全領域での優勢を拒否しながら、我が方のアドホックな優勢を領域-時間-空間でコンバージョンして、その中でレガシーな軍種の威力も炸裂させて何とか勝とうという発想なんだが?

それはMDOにおける手段であり、目的ではないのにはご注意を。
MDOの究極の目的はハイブリッド戦争(次世代戦争)の抑止であることはお忘れなく。

986 :JTAC:2020/01/27(月) 22:26:50 ID:5lXxL5u1.net
>>985
MDOのドクトリンとしての主眼は、各領域のコンバージェンスにより、ちょっかい出してきた支那人民解放軍をグシャグシャに殲滅することです。

そのことと、「追求すべき戦い方」として、敵のハイブリッド戦に対しても、認知に働きかけて、
武力紛争にエスカレーションラダーを上げず競合状態内で穏便に場を納める、これと矛盾はありません。
defeat mechanismとstability mechanismは相補的だというとります。

(As with defeat mechanisms, combinations of stability mechanisms produce complementary and reinforcing effects that accomplish the mission more effectively and efficiently than single mechanisms do alone.)

「汝、平和を欲するならば、戦争に備えよ。」

987 :JTAC:2020/01/27(月) 22:47:30 ID:5lXxL5u1.net
リーディング・エッジ(今の場合は、ひょっとしたらサイバー、宇宙、あるいは情報・情報環境作戦)と、システム全体の話はちょっと別問題なんですがね。
グレイの統合戦略・作戦論(戦略のグラマー)であり、度しがたいほど主流な考え方で。

何故か日本の国防はマイナー方、マイナーな方へと流れていきます。

「我等は未だ誰も見ぬ未踏の道を征く」
・・・と思っていたら、単純に春木沢に落ちて足の骨折って状況終了、とか。

988 :Lans ◆cFcS.yrpJw :2020/01/28(火) 02:46:08 ID:eXTdMCdi.net
>986
>MDOのドクトリンとしての主眼は、各領域のコンバージェンスにより、ちょっかい出してきた支那人民解放軍をグシャグシャに殲滅することです。

貴官はドクトリンペーパーの冷戦時期に言及してる部分を読み直した方が良い。
それと、なぜMDBじゃ駄目でOになったのかも考え直した方がよろしいかと。

ハイブリッド戦争(次世代戦争)は有事以前に事態を終わらせてしまう可能性があるから、BじゃだめでOなのですよ。

>ちょっかい出してきた支那人民解放軍をグシャグシャに殲滅する

ちょっかいを出されてる時点で半ば敗北というのに気が付いたからBじゃなくOなのですよ。

正直、殲滅するだけならBで十分。

989 :JTAC:2020/01/29(水) 20:15:55.01 ID:lr2FgMdP.net
>>988
「やる」「やらない」は別として、ドクトリンとしては「コンバージェンスできる「能力」」に依存してますよ。

米国が「能力」を整備することで、「競合」段階の対策として重視している同盟国軍の能力構築支援やら、事前配置部隊の効用についても信憑性が増し、
したがってチャイナがプロービングを仕掛けてきても容易に切り崩されなくなりなす。
だからBでなくOだと。

故人曰く「遠見の角に力あり」と。
実際にほとんど動かなくても自軍の勝利に貢献します。

990 :名無し三等兵:2020/01/29(水) 20:22:58.82 ID:lr2FgMdP.net
「中国は何を恐れているのか:中国軍の立場から見た安全保障環境」

http://militarywardiplomacy.blogspot.com/2019/05/blog-post_11.html?m=1

○島嶼封鎖
○海洋資源の喪失
○海上交通路の断絶
○陸上侵攻と国土分割
○機甲攻撃または空挺攻撃
○国内の不安定化、暴動、内戦、テロリズム
○パイプラインに対する攻撃
○航空母艦による攻撃
○大規模な空爆
○台湾の独立
○独立を図る台湾に対する不十分な戦力
○戦略ミサイル部隊に対する特殊作戦、妨害、または精密誘導兵器を用いた打撃
○エスカレーションと事態収拾の不能
○サイバー攻撃
ま人工衛星能力に対する攻撃
近隣諸国であるインド、日本、ベトナム、ロシアの存在

991 :JTAC:2020/01/29(水) 20:28:05.01 ID:lr2FgMdP.net
連中、パラノイアか、という気もしますがw
「心配」する以前に、16個も戦略的脆弱性があるような己の戦略が間違っている、と考えないのかと。

せいぜい心配事を増やして連中のOODAループを麻痺させてやりましょう。

992 :JTAC:2020/01/29(水) 20:49:04 ID:lr2FgMdP.net
今現在、連中は香港民主派に対し天安門レベルの強行策をとれていません。

https://www.asahicom.jp/articles/images/AS20190913002609_comm.jpg

星条旗は、まだたなびいています。
彼らの力の限界を垣間見ることができます。

993 :JTAC:2020/01/29(水) 20:54:40.09 ID:lr2FgMdP.net
米軍の香港寄港を当面禁止、中国外務省
対米報復措置を発表

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO52860920S9A201C1FF8000

彼らが何を恐れているのか?
彼らの認知を「善導」するにはどんな能力が必要か?
よーく分かる。

無駄な殺生は好みません。
少し花火は見たい気もしますが。

994 :JTAC:2020/01/29(水) 21:08:13.36 ID:lr2FgMdP.net
次スレ:

国家安全保障政策/国家戦略研究スレッドPart3

http://itest.5ch.net/test/read.cgi/army/1580299584/l50

995 :JTAC:2020/01/30(木) 20:33:20.32 ID:61YKQX5O.net
米英戦争は日本ではマイナーですが、これ見てると今の香港情勢でもアナロジーが得られる。

現代:
アメリカ+香港=シーパワー
支那=ランドパワー

米英戦争の構図:
イギリス+カナダ=シーパワー
アメリカ=ランドパワー

996 :JTAC:2020/01/30(木) 20:38:19.64 ID:61YKQX5O.net
カナダが何故、アメリカに併合されないのか?
リアリズムの立場だと速攻で併合されてしまいそうですが。

米英戦争は、アメリカがナポレオン戦争でイギリスが欧州戦線で疲弊した隙をついてカナダを併合しようとした戦争です。
そして、シーパワーに阻まれて失敗しました。

997 :JTAC:2020/01/30(Thu) 20:45:07 ID:61YKQX5O.net
戦況は最終局面はアメリカ優位に進み、イギリスについたインディアンを根絶やしにして西部に支配地を広げ、
さらにイギリスの海上封鎖に対抗して経済の独立も進みました。

が、当初の戦争目的のカナダ征服は失敗。
一時はニューヨークやワシントンにも攻め込まれ散々でした。

998 :JTAC:2020/01/30(木) 20:48:37.08 ID:61YKQX5O.net
ワシントンに攻め込まれたとき、大統領府を焼き打ちされ、それを白の塗装で修復したので「ホワイトハウス」。

そのときの攻防を吟じたのが合衆国国歌「星条旗よ永遠なれ」。

999 :JTAC:2020/01/30(木) 20:50:36.38 ID:61YKQX5O.net
香港を覆う星条旗を見ると、皮肉な感想も禁じえません。

1000 :JTAC:2020/01/30(木) 20:53:25.62 ID:61YKQX5O.net
次スレ:

国家安全保障政策/国家戦略研究スレッドPart3

http://itest.5ch.net/test/read.cgi/army/1580299584/l50

1001 :2ch.net投稿限界:Over 1000 Thread
2ch.netからのレス数が1000に到達しました。

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