☆☆☆ドストエフスキー統一スレッド@☆☆☆
1 :吾輩は名無しである :2020/12/03(木) 10:18:02.25 ID:aiWdJXjQ.net ドストエフスキー、ドストエフスキー作品を語り合うスレッドです。 創価学会関係者並びに朝鮮人の立ち入りは厳禁とします。
248 :吾輩は名無しである :2021/01/02(土) 22:29:35.11 ID:cPNSiJu6.net >>245 なんというか若くはないです言いにくいですが
249 :吾輩は名無しである :2021/01/02(土) 22:34:20.18 ID:cPNSiJu6.net >>247 やっぱり善人であろうとする意志だと思うんです そこには知性伴ったうえで
250 :吾輩は名無しである :2021/01/02(土) 22:48:52.31 ID:GbYJpQ1Y.net >>248 じゃあ青年ということで手を打ちましょう
251 :吾輩は名無しである :2021/01/02(土) 23:34:39.24 ID:Ke2vxNV5.net カラマーゾフの兄弟は若いうちに読んでほんとうによかったと思っています 数年前読んだ時はアリョーシャが毒にも薬にもならない影の薄い人物に感じてしまいました でも若い頃に読んではっきり印象に残っているのは、アリョーシャが善人であるということです もっともここで指摘されたようにリーザの告白に同意した面もありますけれど でも河合隼雄が名著猫だましいで書いているように、 どんな人間にも必ず暗い部分はあると思うのです これは以前まったく同じことを書いた気がします 坂口安吾も言ってたはずです、アリョーシャを書いたからドストエフスキーを評価するみたいなことを 俺はドストエフスキーの本はそれほど読んでいないので想像にすぎませんが、ずっと書くことを望んでいたのに書けなかったんでしょうねアリョーシャのような人物を カラマーゾフの兄弟という物語のなかでアリョーシャは光輝いている これが若い頃読んで今もはっきり覚えている感想です この間否定された意見をまた書いてしまいました それは違うと前書いた等、否定は短めでかまいません 2度目ですから
252 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 00:47:43.70 ID:hb5LzbJ4.net 否定することはないように思うけど リーザの告白に同意したってどういうことでしょうか
253 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 01:04:59.93 ID:skkePjZp.net たしかにわかりづらいですね 過去スレからコピって来ましたご容赦ください 悪魔がでてくる夢を見ると言ってニヤける少女に、僕も同じ夢をみる、 という指摘です
254 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 01:17:33.07 ID:FvvKSMT/.net >>242 聖書を語りたいなら、ここで今後も書き込めばよい 別にドストスレが立ったから、もうこのスレに用はない
255 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 01:26:49.41 ID:skkePjZp.net 聖書の話題もお気に召さないとはハードですね 新しいスレを確認しました そちらにはスレタイにそぐわない書き込みはしないようにいたします
256 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 01:45:22.03 ID:fUKP9lCJ.net >>251 見つけましたよ リーザの無意識の描写に違いないけど、何を意味しているのか解釈するには前後を読み直さないとのようです 捕まえられそう、ということは「何かを恐れている」と推測できるけど、追い返すやり方も知ってはいるようです そして最後の、面白い、という感情で終わる夢 一体なにを意味しているのか考えることはとても楽しい 私は時々夢で、悪魔を見るの。夜、私が自分の部屋でろ うそくをつけると、突然、あちこちに、悪魔がいるの。部 屋の隅やテーブルの下にもいるし?扉を開けると悪魔は扉の向こうにたくさんいて、中へ入って私をつかまえようと しているの。近寄ってこようとするやつや、つかまえようとするやつがいるの。 そして私が急に十字を切ると、悪魔 たちは後ろに下がって,怖がって入ってこようとはせずに、扉のところで待っているの。そして私が突然神様の悪口を言いたくなって、悪口を言い始めると、悪魔たちは急に一 斉に私のほうへ寄ってきて、喜んで私をつかまえようとするの。 私がまた急に十字を切ると、また彼らは後ろへ下がるわ。 とっても面白いわよ。」
257 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 01:46:55.95 ID:hb5LzbJ4.net >>254 文学的にとは難しい縛りをかけたな あとキミも相当ユニークな人だね
258 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 01:49:11.46 ID:fUKP9lCJ.net オレはドストエフスキーに宗教も哲学もぬいて論じるのは味気ないと思っています もちろんそれぞれ思惑や希望は違うんだから、そのスレにあったことをレスしていけばいいと思いますけど ということでオレは当分ここで、宗教的側面や哲学もしくは心理学的な側面からドストエフスキーを論じようと思っています
259 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 01:55:52.81 ID:skkePjZp.net 匿名なわけだからそこはおのおのシレッと書き込めばいいと思うんです 新しいスレは専門性に留意して
260 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 02:06:54.85 ID:skkePjZp.net 大げさすぎるけど俺はドストエフスキーは彼の作品の内に、特にカラマーゾフの兄弟の中に世界を作ったと思っているんです そこにははっきり言って創価学会も存在することができます ただ彼には限度がないので非常に困りました
261 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 02:11:22.53 ID:hb5LzbJ4.net 悪魔がウジャウジャと出てくるリーザの夢 言われてみればあったかも 悪魔がらみで覚えてるのはゾシマ長老が亡くなる前後 修道院で暮らす奇人的な修道僧フェラポント神父が ウソかマコトか悪魔が辺りにうろちょろしてると言ったとこ あと神経衰弱に陥ったイワンの前に悪魔が現れるシーンもあった記憶があるし カラマーゾフの兄弟には悪魔のイメージが繰り返し出てくる ドストエフスキーは何らかの意図をもって書いてるのは確かだろう
262 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 02:15:15.02 ID:skkePjZp.net >>256 はっきり覚えてないので少し違和感がありますがおそらくそこです 読んで今はなんかパイーシー神父みたいだと思ってしまいました不本意ながら
263 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 02:16:23.53 ID:fUKP9lCJ.net >>260 彼は、ドストエフスキーを使ってそうかを語りたかったのだと思っています そうかを使ってドストエフスキーを語るということはしませんでした その違いがよく分かっていなかっただけったのかもしれません
264 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 02:17:13.92 ID:skkePjZp.net >>261 あれ?俺の記憶違いでしょうか?尻尾をドアで挟んでやったという
265 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 02:19:55.24 ID:skkePjZp.net >>263 いい意見だと思います 彼が創価を通してドストエフスキーを語っていたら
266 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 02:21:14.98 ID:fUKP9lCJ.net >>261 結構カラマーゾフではみんな悪魔をみているんすよね 怖いけどw 悪魔は甘いもの好きとかなんとかもイワンが言っていたし >>264 そうでしたか 今日はもう眠れなくなるので、あとで読んで該当部分を探してみます
267 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 02:27:39.83 ID:hb5LzbJ4.net >>264 >尻尾をドアで挟んでやった そうです あれは誰だったっけなと新潮文庫をパラパラめくって名前を確認しました 近くでパイーシー神父も出てくるのでごっちゃになったのでは よくあることです
268 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 02:38:28.23 ID:skkePjZp.net >>267 申し訳ありません 自分の間違った記憶を通さなくてよかったです
269 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 02:39:15.65 ID:hb5LzbJ4.net 宗教や哲学の知識に触れずに大審問官についてのレスをするって可能なんだろうか って思ったら大審問官にも悪魔が出てくる!! カラマーゾフは悪魔だらけや
270 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 02:41:05.85 ID:hb5LzbJ4.net >>268 申し訳ありませんなんてそんな 申し訳ないことしたわけでもないのに 逆に恐縮です
271 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 02:50:44.39 ID:skkePjZp.net 自分で調べなかったことにに引け目を感じてのことです それではまた夜が明けたらです
272 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 12:08:44.96 ID:hb5LzbJ4.net スレ主の新スレ >>2-3と素晴らしい内容のカキ込みが続いてる 持ってんな
273 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 12:58:23.86 ID:fUKP9lCJ.net リーザの残虐性の話が出たので気になったので少し読み返してみました リーザは明らかにイワンに影響を受けている節があるのかもしれない リーザ 「最初まず両手の指を全部切りおとして、それから壁にはりつけにしたんですって。 釘で打ち付けて、はりつけにしたのね。そのあと法廷で、子供はすぐに死んだ、4 時間後に、 と陳述しているのよ。これでも、すぐにですってさ!その子供がうめきつづけ、うなりつ づけている間、ユダヤ人は突っ立って見とれていたそうよ。すてきだわ!」 「すてき?」 「すてきよ。あたし時々、その子をはりつけにしたのはあたし自身なんだって考えてみる の。子供がぶらさがってうめいているのに、あたしはその正面に座って、パイナップルの砂糖漬けを食べるんだわ。あたし、パイナップルの砂糖漬けが大好きなんですもの。あな たも好き?」 イワン 「赤ん坊をあやし、何とか笑わせようとして、しき りに笑ってみせる。やっと成功して,赤ん坊が笑いをたてる。と、そのとたん、一人のト ルコ人が赤ん坊の顔から20センチたらずの距離でピストルを構えるんだ。赤ん坊は嬉し そうに笑い声をあげ、ピストルをつかもうと小さな手を差し伸べる。と、突然、その芸術 家がまともに赤ん坊の顔をねらって引き金を引き、小さな頭を粉みじんにぶち割ってしま うんだ・・・芸術的じゃないか、そうだろう?ついでだけど、トルコ人は甘いものが大好きだ そうだ。」
274 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 14:51:31.16 ID:Vzcceol3.net 俺も2回読んでますが、 2人とも雑誌などで見聞きした話を元にしてますよね 仮に自分でしたなら大問題ですがセーフじゃないでしょうか 1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365で、罪と罰をあげてドストエフスキーのことを現代人の意識を記した先駆けとして紹介していることを思い出しました 話は変わりますがイワンの幻覚について思うのは、 彼が統合失調症ではないかということです むかし少し知り合った人がある時虚空を凝視して怒鳴っている光景を見たことがあります 彼が精神科を受診していることを周囲に言っていることを伝え聞いていましたが、 見るにいたたまれない光景でした どうも統合失調症の罹患率は人口の1%らしいですね そんなにいるとは信じられませんが
275 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 14:59:27.56 ID:hb5LzbJ4.net イワンが大審問官をアリョーシャに聞かせる前に延々と幼児虐待の例を挙げてこの宇宙の存在に刻まれた罪を告発してたのは記憶に残ってるけど リーザの方はエキセントリックな女の子だとは思ってたけどこんな子だったか と改めて読むとちょっと衝撃的ですね これがアリョーシャの内々の婚約者ですからね アリョーシャをからかう為の偽悪の意味合いもあるんだろうけど それにしてもエッジが効いてる リーザで思い出すのは文芸評論家の対談かなんかでドストエフスキーの作品で明確なマゾヒズムの表現は少年に指をかなり深くまで噛みつかれたアリョーシャが帰った後リーザが自分の指を窓枠で思いっきり挟むところだって指摘してたけど こんな子と結婚してアリョーシャは大丈夫なんだろうか
276 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 15:23:28.39 ID:Vzcceol3.net 言うまでもないことですがドストエフスキーの急逝により予告されていた物語は書かれることがありませんでした ですからリーザやアリョーシャの話はこれ以上ないことになります でもここでふと思うのです俺や他の人の話はこれからも続いていくのだと ちょっと前にドストエフスキーはカラマーゾフの兄弟という世界を作ったと書きましたが、 それは自分の人生に今でもつながっていると感じるのです つまりカラマーゾフの兄弟の続きは私やあなたの人生だと思うのです 亀さんが新カラを書きましたが以上をふまえるともっともなことだとも思えてきます読む気はないですが
277 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 18:42:17.81 ID:fUKP9lCJ.net >>274 ある人間が精神病であるかどうかを決めるのは、彼と私との一致の欠如、不一致、衝突である レインはそう定義しました テーブルの上にリンゴが置いてある 私にはそのリンゴは青色に見える 多くの人にはリンゴ自体が見えていない この場合は病気と認定できるのかもしれない 彼が嘘を言っている、もしくは曖昧な言い方をして何かを隠している、そういう理由がなければ妄想とみなします より多くの人が「そこにリンゴはない」という立場であるならば、「青色のリンゴがある」という人が精神病とされます で、結局のところリンゴはあったのかなかったのか 「私」には青色のリンゴはテーブルにあるのです この「私」がなんと言われようと、精神病と認定されようとリンゴは妄想ではなく実在を伴った現実として確かに存在しているのです 「私」には、リンゴがないという人が妄想に陥っている人である、と確かに言えるのです これがイワンの幻覚、悪魔と言われる正体だとオレは思っています 悪魔 「僕は君の幻覚でこそあるけれど、ちょうど悪夢の中のように、君がこれまで頭に思いうかべたこともないような、独創的なことを話しているだろう。だから、こうなるともう僕は君の考えを蒸し返しているわけじゃない。にもかかわらず、僕は君の悪夢でしかないし、それ以上の何物でもないんだからね」 イワン 「嘘をつけ。お前の目的は、ほかでもない、お前が一個の独立した存在で、俺の夢ではないってことを、俺に信じこませることじゃないか。だから今だってお前はわざと、自分が夢だってことを強調しているんだ」
278 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 18:52:27.46 ID:fUKP9lCJ.net >>275 オレが思うに、だからアリョーシャはリーザに惹かれるんすよ アリョーシャがリーザに傾くのは蓋然的なことだと思われます ムイシュキンがナスターシャだったのと同じ理由です 苦しんでいる人、腐敗している人こそ自分を必要としてくれるんすよ 医者は健康な人にはいらない、病人にこそ必要です
279 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 18:54:44.48 ID:fUKP9lCJ.net > 亀さんが新カラを書きましたが以上をふまえるともっともなことだとも思えてきます読む気はないですが 亀山さんいいね、すごく分かる まあ読みはしないけどね シュールで爆笑しました その気持ちは分かるw
280 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 19:09:11.28 ID:fUKP9lCJ.net >>278 >医者は健康な人にはいらない、病人にこそ必要です これだって聖書からの引用です ムイシュキンがアリョーシャのひながただし、キリストがムイシュキンのひながたです リーザが残酷になればなるほどアリョーシャは傾いていくのだとオレは結論づけました マタイによる福音書 9:10-12 それから、イエスが家で食事の席についておられた時のことである。多くの取税人や罪人たちがきて、イエスや弟子たちと共にその席に着いていた。 パリサイ人たちはこれを見て、弟子たちに言った、「なぜ、あなたがたの先生は、取税人や罪人などと食事を共にするのか」。 イエスはこれを聞いて言われた、「丈夫な人には医者はいらない。いるのは病人である。
281 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 19:12:07.50 ID:fUKP9lCJ.net ガチ訂正 ○アリョーシャはムイシュキンのひながただし、ムイシュキンはキリストのひながたです 反対にしてしまった、すいません
282 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 19:17:00.85 ID:hPJkDZKW.net 2回目を亀さんで読んだとき虚空への怒号を目の当たりにした経験もあり、 イワンを統合失調症だと思ったのですが、 >>277 を読むと、そうでしたイワンの幻覚の登場人物はめんどくさいことを言ってくるんでした それでも俺はイワンは精神病だと思うのですが、 あなたは違うという意見のようですね イワンもフェラポント神父のように見たいから見えているんでしょうかね? 俺はフェラポント神父は見たいから見えているんだと思っています
283 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 19:25:04.13 ID:hPJkDZKW.net >>281 訂正の必要がないと思うのですが? ひながたを元という言葉に置き換えても最初の方だと思うのですが
284 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 19:32:05.83 ID:hPJkDZKW.net このスレを立てた人が新しいスレを立てましたね そちらにも注目はしていますが まずはこのスレを立ててくれたことに感謝します 今までだけでも学ぶところがありましたから 新しいスレにもそのうちふさわしい書き込みをする人が現れるとまた学べることになると思っています 別にすぐ結果が出る必要はないでしょうし
285 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 19:39:34.37 ID:fUKP9lCJ.net >>282 誤解だらけの言い方で申し訳ないけど、オレは基本的に精神病という概念自体を疑っているんすよ それならあらゆる神秘が説明できなくなります という個人的な見解の上で、という「注」を入れるべきでした イワンは明らかに精神病ですね、同意します 現代だったら、イワンは一時的にか否かはともかく、精神が分裂しているので統合失調症に間違いないと診断されると思います 言いたかったのは、病気としてしまうと、イワンの苦しみ=妄想だから「ない」ものとされれしまうような結論も出せる気がします 特殊な人に起こっている現象だから、みたいな差別化を避けていかないと、遠い国での御伽噺ってことになりかねないような気がしたのでレスしました 妄想の現実化は架空の想像ではなく、実在論的に現実を伴った不一致なんだとオレは理解しています と、哲学的にしか説明できません、ごめんね
286 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 19:40:21.67 ID:fUKP9lCJ.net >>283 もう頭がこんがらかってきたw 前の方(訂正する前)でいいみたいっす
287 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 19:43:58.97 ID:fUKP9lCJ.net >>284 文学的ってどういうことだと思いますか オレはいまいち文学的の意味が分からないようです
288 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 20:00:59.31 ID:hb5LzbJ4.net >>280 病人(ぽい人)に惚れちゃうパターンてドストエフスキーの最初の結婚とそれに次ぐ恋人との愛憎劇を考えると 骨がらみの性(さが)ですかね 悪女に惹かれる無垢な青年てパターン? しかしアンナ・グリゴーリエヴナは悪女ではないな ドストエフスキーは登場人物を精神的拷問に近い状況にわざとおいて作品を書いていった(バフチン)らしいけど >>281 ひながたって実物模型って意味だから前ので合ってる? よくわからなくなってきた
289 :吾輩は名無しである :2021/01/03(日) 20:26:02.74 ID:fUKP9lCJ.net >>288 >ドストエフスキーは登場人物を精神的拷問に近い状況にわざとおいて作品を書いていった(バフチン)らしいけど なるほどー、そういう読み方もできるかしれない 思考実験みたいな感じですね まあ、ドストエフスキーで恋愛譚の対象になるのはかわいそうな人が多いので(アンナを省く)、哀れみは恋に落ちやすいと分析してみるw
290 :吾輩は名無しである :2021/01/04(月) 09:23:20.66 ID:YgRYXvzO.net >>289 哀れみの感情を抱いているうちにその人を好きになっちゃうパターンが ムイシュキン→ナスターシャ アリョーシャ→リーザ と繰り返されているってことですか やっとわかりました確かにありますね そう考えると ラスコーリニコフ→ソーニャ も哀れみ→無関心又は奉仕に対する感謝→愛情という感情の流れの大枠は 哀れみ→恋愛感情というパターンと似てますね
291 :吾輩は名無しである :2021/01/04(月) 09:30:31.69 ID:YgRYXvzO.net それはオタク風にまとめると ドストエフスキーにおける純情男子が地雷系女子を好きになる構造 ということになりますか スミマセン飲み疲れで脳がバカになっちゃってて
292 :吾輩は名無しである :2021/01/04(月) 09:40:20.19 ID:YgRYXvzO.net >>276 亀山郁夫の『新カラマーゾフの兄弟』と同じ疑似続編として 乱歩賞を取った高野史緒の『カラマーゾフの妹』というのもありますよね どっちも未読ですが
293 :吾輩は名無しである :2021/01/04(月) 10:37:08.49 ID:QiZFoEUb.net 新カラ兄弟は読んだことない ぴんから兄弟の「女のみち」なら知っている ラスコーリニコフに恋するソーニャがモデル
294 :吾輩は名無しである :2021/01/04(月) 12:59:53.14 ID:YgRYXvzO.net 『演歌の虫』で直木賞を獲った作詞家山口洋子が作詞した「よこはま・たそがれ」(五木ひろしの唯一のオリコン1位獲得作)に ハンガリーの代表的詩人アディ・エンドレの詩「ひとり海辺で」からのパクリ疑惑事件があったように 当時の先端ポピュラーミュージックの一角を担っていた演歌の作詞家が文学的素養を備えていたのはある意味当然と言えば当然だけど 「女のみち」のモデルが『罪と罰』のソーニャだったとは知りませんでした 面白い話なので出典があれば知りたいです
295 :吾輩は名無しである :2021/01/04(月) 14:13:50.01 ID:QiZFoEUb.net 当時、レコード大賞を争った「喝采」と「瀬戸の花嫁」より、 「女のみち」の方がレコードの売り上げは上回っていたのに、 あれは売春婦の歌だからという理由で賞レースから外されたという
296 :吾輩は名無しである :2021/01/04(月) 16:23:53.78 ID:r4cCoaZL.net 面白い記事見つけた。 ドストエフスキー の描いた落書きだって https://rewaniwa.com/blog/2020/09/10/dosra/
297 :吾輩は名無しである :2021/01/04(月) 16:26:41.94 ID:hG8S6OnL.net >>295 穿った見方をすれば「喝采」を選ぶため選考委員会があえて外す理由を探したのかもしれませんね というのはいいとして 煽る気はさらさらないのですが 売春婦の歌なら例えば「肉体の門」が元ネタの可能性も出てきませんか
298 :吾輩は名無しである :2021/01/04(月) 16:29:33.95 ID:hG8S6OnL.net >>296 絵心あるね
299 :吾輩は名無しである :2021/01/04(月) 16:42:36.45 ID:QuTJWgD7.net >>296 こういうの素顔が分かって面白いと思う 誰を被写体にしていたのかすごーく気になります
300 :吾輩は名無しである :2021/01/04(月) 17:16:04.22 ID:lgX7K4Wz.net 300
301 :吾輩は名無しである :2021/01/04(月) 19:47:36.48 ID:QuTJWgD7.net けっこう続編書いている作家がいるもんですね 亀山さんだけかと思っていた 時間ができたら一度読んでみたいとか思うけど、どうせオレのことだから粗探しが始まるんだろうと思った こんなのアリョーシャじゃない!とか言って
302 :吾輩は名無しである :2021/01/04(月) 20:09:06.49 ID:LzBJZyCi.net レ・ミゼラブルや高慢と偏見の続編を書いた人もいたような
303 :吾輩は名無しである :2021/01/04(月) 22:12:01.26 ID:hG8S6OnL.net 續明暗もあるね
304 :吾輩は名無しである :2021/01/05(火) 10:55:29.57 ID:o+rVHX6/.net >>277 横から失礼します オレはレインを読んだことはないですが今でいう統合失調症(以前は精神分裂病と呼ばれてましたね)に関心があって木村敏が書いた講談社現代新書「異常の構造」とかの一般書は読んだことがあり あと精神と物質が別々に存在するってどういうこと?と考え込んだ時期があります レスを読んでお聞きしたいことが二つあって 正常(健全な状態とされる状態)と異常(精神病とされる状態)について オレは人間は遺伝子の存続と承継に沿った状態を正常と判断するようにできてると考えてますが ご自身は正常と異常についてどうお考えですか(スイマセン質問が曖昧で) もう一つは存在論というか認識論について イワンが悪魔と対話していた時イワンにとって悪魔は実在していたというお考えのようですが とすると物が存在するかどうかは認識する人次第ということになりますよね(オレはそっち系で考えてます) では物が存在するってどういうことだとお考えですか もっとオレの問題意識に引き寄せて質問させていただけば(一知半解の素人考えですが) デカルトやカント風に精神と物質は別ものと考えるのか それとも物自体が実体として存在するかどうかはいったん置いといて 精神に現れる現象を問題にすべきだ(フッサール?) とか 精神と物質が実体として存在するに先立ってその間の関係が存在する(ソシュール?) とか 精神物質二元論ではない方向でお考えなのか それとも別のお考えをお持ちなのか お時間がありましたらお願いします
305 :吾輩は名無しである :2021/01/05(火) 20:06:48.93 ID:UjyRTfxz.net >>304 質問されたのは、人格的な正常と異常についてということっすよね? どの分野に置いて正常か否かを判断するかで意味合いは変わってくるけど、人格的な場合について言うとすれば、それは他ならずアイデンティティの問題だと思われます 世界の構成は自分と他者です 対自存在と対他存在が一致していないものを異常とオレは定義します 対自存在とは自分の目にうつる自分 対他存在とは他人の目にうつる自分 これは人格に問題がない場合は大体が同じになるんすよ 簡単に言うと、「自分がこういうことをやれば相手はこういう印象を持ってくれるよね」と想像して人は行動するわけです 「一致しないこと」ではなくて「どうやっても一致できない」人は異常と言えます この二つが一致しないならば、彼は世界と分裂していると言えるからです 他にも色々あるけど、大きなところでは、もう一つは時間的連続性の欠如がある場合も異常だと定義できます 簡単に言えば、過去の自分が自分であることを「どうやっても同じだとは思えない」人は異常です 「私」は自分という存在を時間の中で認識します 過去の自分が現在の自分と同じであり、同じ自分が未来でなにをやろうとも自分であることを疑ったりはしません それが出来ない場合、彼は自己と分裂しているといえます ここまでくれば分かると思うだろうけど、イワンがとても例なんです イワンは、アリョーシャが「犯人じゃない」と言ってくれても信じられません 自分の目にうつる自分と他人のそれが分裂しているからです イワンは、悪魔が過去の自分であることをいつまでも疑っています 過去の自分が自分だと思えないからです 受け入れられないのではありません、思えないんです 彼は時間的な感覚を失っているからです イワンは異常であり精神病者である、と結論できます このへんの定義がオレが思う正常と異常です
306 :吾輩は名無しである :2021/01/05(火) 20:34:25.63 ID:0uEJaRJo.net >>305 なるほど ご回答ありがとうございます
307 :吾輩は名無しである :2021/01/05(火) 20:51:30.50 ID:UjyRTfxz.net >>304 >精神物質二元論ではない方向でお考えなのか >それとも別のお考えをお持ちなのか オレは基本的に観念論だけど、肉体の存在が「ない」とか世界は「現象」にすぎないとか考えるのは危ういと思っています 人間の本質が魂であるにしろ精神であるにしろ、この「私」は肉体をもった、受肉した存在として現在なお生きていることを分離すべきではないと思っているからです 魂と肉は並行するのかもしれません そして上下する概念も必要だと個人的には考えています それをなんと呼ぶか、キリスト教なら霊というのかもしれません 形而上の言葉を並べることになってしまうので割愛しますが、観念論がオレには一番近いのではないかと自覚しています あなたはなんですか?
308 :吾輩は名無しである :2021/01/05(火) 21:21:54.02 ID:0uEJaRJo.net >>307 オレは魂とか霊とかはまだよくわからないんで ヒョードル・カラマーゾフと同じです で存在論認識論的にはソシュール的な関係論ですね 精神も物質も実体はなく関係が生じると世界が現象するというイメージです お聞きしたいのですが 対自・対他の概念て吉本隆明やサルトルが使ってたと思いますが元はどこですか (ググれって話ですが) あと観念論というとカントが思い浮かぶんですが ご自身の考え方に近い思想家なり哲学者はいますか
309 :吾輩は名無しである :2021/01/05(火) 22:04:50.73 ID:UjyRTfxz.net >>308 精神分析なんかで使うんすよ なので今回は心理学的な用語として使いました 元はサルトルの言葉であっているけど、イワンを例にあげられるように「精神的な異常」についてレスしたので、つまり精神病者の判定についてなので、「自分の目から見た自分」の自分と他人という意味で使ったのはレインです 今回はサルトル的な解釈ではなくレイン的な解釈に基づいて対自/対他としました 参照されるならばレインについてググってみてください プラトンです、ティマイオスを読んでみればオレなんてすべて見透せますよw 短いし、文庫は出てないけど、読みやすいので機会と時間があったら読んでみてください あとはキルケゴールかな キルケゴールの宗教的な部分ではなくて、自己を分析している箇所についてはドストエフスキーとかなり近いものがあると思っています 短絡的にいえば破滅型なんすよね 究極に自分について問い詰めると破滅するしかない、みたいな感じが好きなのかもしれません
310 :吾輩は名無しである :2021/01/05(火) 22:12:10.95 ID:0uEJaRJo.net >>309 プラトンとキルケゴールですか シックリきますね
311 :吾輩は名無しである :2021/01/05(火) 22:29:17.16 ID:UjyRTfxz.net >>308 一つだけ伝えておきたいことがあります 今誰もが持っている常識とか、もっと言うと、自分自身についての見方もそうだし、目に見えるものの存在を「本当のところはどうなのか」は別にして、なんの疑いもなく存在していると確信していると思います 精神も物質も現象ではなく存在していると確信していると思います で、本当は何もないことを知るとか、すべては空であり色にすぎないとか、もちろんその類の探求は魂の質を向上させより高いところに流れられるかもしれません でも、当たり前の確信があるから正常でいられるということを忘れるべきではないと思います 善悪もそうです、誰もが持っている倫理観を興味から手放してしまうと人格が分裂します 伝統的な言葉で言えば「魔境」です 心理学的に言えば自己肥大化です なのでこういう話を読む時も、誰かと話す時だって、思想は思想、自分は自分だとおもって飲み込まれないようにしてもらいたいと思っています 道具は道具なんです 余計な一言かもしれないので、そうだったらスルーしてください これはドストエフスキーの言葉では以下です 「善悪、すべての偏見から自由になりうるのだが、その自由を手にいれた瞬間、私は破滅する」悪霊
312 :吾輩は名無しである :2021/01/05(火) 23:02:30.04 ID:0uEJaRJo.net >>311 ご心配いただきありがとうございます 思想や観念に呑み込まれないように気を付けます
313 :吾輩は名無しである :2021/01/06(水) 01:13:02.83 ID:4yhK8cMh.net >>311 それにしても 関係論が色即是空で野狐禅でやると魔境/自己肥大に陥るとまで見抜くとは 恐るべき慧眼ですね 自分でも善悪のリミッターが外れてたら確実にサイコパスだったと思います
314 :吾輩は名無しである :2021/01/06(水) 11:25:47.39 ID:4yhK8cMh.net ちびちびと読み進めてる「貧しき人びと」 折り返しを過ぎてワルワーラの保護者然としてきたジェーヴシキンが保護者然とするために借金を重ねていたことがワルワーラにもばれて 逆にワルワーラから小銭を恵んでもらったり ワルワーラにちょっかいを出してきた小金持ちの若者の家に飲んだくれて押し掛ける等の醜態を見せ始め 前半のほのぼのした雰囲気が一変 再読ゆえ結末はしってるものの 処女作とはいえ構成もしっかりしてると感心する
315 :吾輩は名無しである :2021/01/06(水) 23:21:43.55 ID:wOX6Pgza.net 『貧しき人々』 ドストエフスキーの処女作とされる中編小説。1846 年『ペテルブルグ文集』に発表。物語は、ペテルブルグの裏 町に住む 50 歳に近い小官吏ジェーブシキンと薄幸の娘ワ ルワーラとの往復書簡の形で進められる。二つの善良な魂 の間に芽生えた恋は実らずに終わるが、作者はこの不幸な 恋を語りながら貧しく無力な人々の孤独と屈辱を訴え、人 生の意義を追求する。この原稿を読んで感激したグリゴロ ービチとネクラーソフが早朝に作者をたたき起こし、「新 しいゴーゴリの出現」を祝福し、彼をベリンスキーに紹介したことが、24 歳の無名作家を一躍文壇の寵児と押し上げ る契機となった。 【参考出典:江川卓解説、『原久一郎訳『貧しき人々』(岩 波文庫)▽木村浩訳『貧しき人びと』(新潮文庫)
316 :吾輩は名無しである :2021/01/07(木) 00:16:29.33 ID:gwZTyYeZ.net 江川卓大先生に楯突くつもりは毛頭ないけど あれは恋なのかなぁ ジェーヴシキンは表向きかわいい娘と疑似家族的関係ができてウキウキで実は秘めた恋心があっただろうけど ワルワーラは全然でしょ 母親を亡くし天涯孤独の身となり 世話になってた遠縁のおばさんに望まぬ縁組を押し付けられそうになって困窮してたところを助けてくれた ジェーヴシキンを恩人友人として親しく思いこそすれ 恋? それはないと思うがどうでしょう
317 :吾輩は名無しである :2021/01/07(木) 01:40:06.56 ID:AeokSSz3.net 解説に限っては恋愛譚なんでしょうね ただし、ワルワーラの思いを恋心と認めない人はおそらく誠実な人でもあるとさえ思います 個人的に面白いのは、書簡のやりとりで恋心を抱くということ 真っ先に思い浮かぶのは、現代でもゲームやメールからいつのまにか「会っていないのに」恋におちる人々がいるということ ワルワーラの思いを恋心と言えるのかどうかは怪しいのかもしれないけれど、もし恋心は身勝手な相手へのイメージの執着と仮定するのならば、ワルワーラもそれと同じであるとさえ言えるのかもしれない 貧しい少女は素直で穢れなき存在と盲信する中年も、それを、いつかこの貧窮から救い出してくれる王子様と思い込む少女も理想が恋心に変わっていたのかもしれない 捻くれた解釈で恋心なんていうものを説明すれば、という話ですけどね
318 :吾輩は名無しである :2021/01/07(木) 10:34:31.96 ID:gwZTyYeZ.net 「貧しき人びと」は書簡体小説ですが 二人の手紙の中にはワルワーラの手記やジェーヴシキンの知り合いの三流作家ラタジャーエフの小説(作家によるセルフ引用) 更にはプーシキン全集やゴーゴリの外套など様々なテクストが顔を出します バフチンのいうパロディの手法なのでしょうが 似たようなテクストごちゃまぜ小説(と言ったら怒られそう)として思い出したのが ブラム・ストーカーの「吸血鬼ドラキュラ」とスティーブン・キングのデビュー作「キャリー」 あと小説ではないけれど放送時アメリカにパニックを巻き起こしたと言われるオーソン・ウェルズによるラジオ放送「宇宙戦争」 で思ったのがこのパッチワーク的手法って雑誌や新聞の編集と似てるのかなと という事は雑誌等の出版文化が花開いた19世紀(かどうか知らんけど)的小説作法なのかなと思ったりした それはそれとして そのワルワーラの手記の中に薄幸の青年ポクロフスキーとの淡い恋の思い出がでてきますよね その時のワルワーラの感情とジェーヴシキンに対する感情はちょっと違うものなのかなぁと今は思ってます 余談ですが病で亡くなったポクロフスキー青年の葬式の場面 言葉は悪いけどベタでメロドラマ的(と言ったらまた怒られるか)な場面ですが 息子を亡くした父親の悲しみが切々と胸に迫ってきて上手いなあと感心する
319 :吾輩は名無しである :2021/01/07(木) 15:06:51.42 ID:dudxWywj.net パッチワークと言えばあれだ 夢野久作の「ドグラマグラ」もそうだ オレの片寄った読書歴から思い浮かぶのはエンタメばかり 海外では純文学と大衆文学という区分けはないらしいが 芸術系とエンタメぐらいの区分けはあるのかしら
320 :吾輩は名無しである :2021/01/09(土) 01:10:57.82 ID:ty5roM2J.net 純文学っていう区切りは日本特有の分野みたいですね エンタメかそれ以外、という認識みたいです あとは作者が死んでるか生きてるかの違いもあるみたいです ちなみにオレが海外で本棚で見かけた人第一位は村上春樹だったけど、エンターテイメントのジャンルで売られていました
321 :吾輩は名無しである :2021/01/09(土) 01:35:30.47 ID:ty5roM2J.net >>318 貧しい人々って、プーシキンやゴーゴリのテクスト出てきてました? そうだったのか、やはりロシア作品はつながりまくりですね
322 :吾輩は名無しである :2021/01/09(土) 03:22:08.80 ID:TWXA3Wsa.net >>321 文章の引用はされてませんが 作中の三流作家が三流たる所以をプーシキンと対比して表現したり 下っ端官吏のジェーヴシキンがゴーゴリの「外套」をのぞき見趣味だ的に憤慨したり ドストエフスキーは敬意をもって二人の名前を作品の重要なモチーフに使ってますね
323 :吾輩は名無しである :2021/01/09(土) 12:33:27.59 ID:NNLa5AAk.net なるほど、やっぱり外套はいつか読まなきゃと思う ドストエフスキーを読んでいるとプーシキンとゴーゴリあたりの名前をよく聞く よく思うのは、オレらからすれば古典であり純文学でもあるけど、当時の人からすれば大衆文学だったし、雑誌に搭載されている1コマに過ぎなかったんだと思うとなんか不思議な気持ちになります
324 :吾輩は名無しである :2021/01/09(土) 14:18:09.51 ID:PofjrqsQ.net 外套なんて短いからさっさと読めばいいのに。あの小説は味があって好きだ
325 :吾輩は名無しである :2021/01/09(土) 15:12:53.79 ID:TWXA3Wsa.net 忙しいとちょっとした短編でもなかなかね ググったら青空文庫にもあった「外套 ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳」 青空文庫の横書きで小説を読みたいとは思わんけど
326 :吾輩は名無しである :2021/01/09(土) 18:10:25.33 ID:NNLa5AAk.net 外套は短編なんですね ほんとだ、岩波で外套と鼻になっている
327 :吾輩は名無しである :2021/01/09(土) 20:50:13.90 ID:Rz7z1vPO.net ついでに、ゴーゴリスレも覗けばいいよ
328 :吾輩は名無しである :2021/01/09(土) 22:10:35.51 ID:NNLa5AAk.net >>325 まだはじめたばかりの読んでる本があるのと、物語って新しく読み始めるのに、よし読むぞ!みたいな気持ちが必要じゃないすか 登場人物も新しく覚えていかなきゃいけないし、世界観も作者によって変わってくるし もちろんこういう気持ちは初めて読む本に限ってのことで、再読にはわきおこらないですけど それにしてもカラマーゾフなんていう長編を、オレは初めて目にした時によく読む気になったと思う みんなそういう感じを持っているんだと思っています
329 :吾輩は名無しである :2021/01/10(日) 00:24:53.43 ID:Pb3Iblye.net わかります 話はズレますけど オレなんかドストエフスキーの小説を読んでる途中でさえなんていうかお腹一杯になっちゃって 食休みに半月とかあけてよし読むぞ!みたいな気持ちになってからまた読み始めることの繰り返しです ホントは読みだしたら止まらなくなって徹夜で読んじゃいましたみたいでありたかったけど
330 :吾輩は名無しである :2021/01/10(日) 22:01:08.98 ID:WuvCr2sP.net >>329 文字による物語はイメージが必要だからなのかもしれないし、想像することが満たされるとお腹いっぱいになるのかもしれないっすね 漫画やアニメなんかだとすでに映像化されていて、イメージは代行されているから徹夜気味になったりする そう考えると、ドストエフスキーも漫画化されているのをちらほらみるけど、漫画で読んでみるのもあるなのかもしれない、なんて思ったりしました そういう意味で言うと、オレは本でも物語じゃなくてなんかの解説とか評論文なんかは疲れないんすよね 多分、イメージ化する想像力を必要としていないからだと思っています
331 :吾輩は名無しである :2021/01/10(日) 23:50:59.15 ID:WuvCr2sP.net 話は変わるけど面白いサイトを見つけた テクスト論と作品論について https://liberal-arts-guide.com/the-theory-of-text/ テクスト論は多様な解釈で読み手側に委ねられていると考えるようです 作者自身も意識していないことを読み取っていこうとする解釈論 作品論は、作者=作品を前提としている 作品を書いた作者が正しい解釈を持っているはずだから作者に委ねられていると考える解釈論 読む限り、バルトが考え出したような感じだけどオレは彼について縁がなかったのでよくは分かりませんが、スレが分裂した(このスレとのこと、前スレは違う)理由もこんなところなんだと思いました 個人的にはテクスト論を支持するのかもしれない なぜなら理由は単純で、オレは無意識の部分をかなり重要視しているから 作者ですら気が付かずに書いてしまったものが作品にはあると思う、それが作者の無意識的創作だと思うからです
332 :吾輩は名無しである :2021/01/10(日) 23:55:43.80 ID:UyJF/lrN.net 今誰か漫画やアニメと言いましたね? 書きづらかったけど書きたいことを書きます(強引) 先日アマゾンプライムでどろろ(2019年版アニメ)を観て登場人物のどろろと百鬼丸のことが大好きになってしまいました ちょうど映画天気の子もテレビで観て、どろろと天気の子ってテーマが一緒じゃーん!と感心してしまいました 天気の子は1、2年前に映画の歴代興行収入13位を記録したので、最近多くの人が支持したものと言えましょう またドストエフスキーと関係ないことを。とお怒りになる方がいるかもしれません ですが俺はこの2つの作品に共通するテーマに対し、それぞれの主人公たちがとった行動をみなさんにも観てもらいたいのです これはキリスト教に重きを置きながら日本という東洋で生きる人間にとってぜひふまえる必要があることだと強く思うからです どろろはトータルで8時間ほどになってしまいますが、ぜひ最後まで観ていただきたい 手塚治虫の原作1巻を今日借りてちょっと見たのですが、原作とは違うところがけっこうある印象です 天気の子は実はそれほど好みではないのですが、このテーマを多くの人に受け入れられるように作り上げたことに頭が下がります これらの作品を観てみなさんはきっと、こんな話は前から知っていたと思うことだろうと思いながら、それでもこうして書かずにはいられないのです
333 :吾輩は名無しである :2021/01/11(月) 01:33:13.37 ID:xfjmfPM9.net 天気の子、元旦辺りにやってましたよね 見忘れた…
334 :吾輩は名無しである :2021/01/11(月) 02:06:37.19 ID:Q67mH/Q+.net >>331 「ある作品が「永遠」なのは、さまざまな人に唯一の意味を強いるからではなく、ひとりの人間にさまざまな意味を示すからである。」 なんなんこの人 天才? あ これがロラン・バルトか
335 :吾輩は名無しである :2021/01/14(木) 01:38:20.41 ID:amNO+BNe.net >>334 視点をどこに置くかで物事や事柄さえも変わりますね あらゆる解釈の客体は主体に含まれている、と考えるのは正しいのかもしれない 認識論や独我論は人間存在について語ることが基本だけど、読書そのものの性質が主体にせざるを得ない気がする 書く人間の目的は読んでもらうことであるし、読まれる意図を持たないならば日記と変わらない もうそこで作者も作品も誰かの客体を演じることを目的としているような気がする だから主体は読者である、と言い切ってしまってもいいとさえも思います > 「ある作品が「永遠」なのは、さまざまな人に唯一の意味を強いるからではなく、ひとりの人間にさまざまな意味を示すからである。」
336 :吾輩は名無しである :2021/01/14(木) 10:04:13.03 ID:HLEsk6p3.net >>335 名前だけは知ってたロラン・バルト それこそ文学的と言うか詩的な表現で通念を180度転換する物事の本質を突いた視点をサラッと書いて見せる洗練された知性に舌を巻きました 俗っぽいオレのイメージするフランスの知識人そのままを地でいく知の巨人という感じ(オレの表現がダサい) 『作者の死』から読書は始まるってことですかね 今まで敬遠してたけど著作に手を出してみようかな
337 :吾輩は名無しである :2021/01/16(土) 00:17:27.43 ID:IUlIKG9v.net このスレ(?)で話題に挙がってたので図書館から中央公論社のお手軽世界の名著「オウエン サン・シモン フーリエ」「ショーペンハウアー」を借りてざっと読んでみた このスレで誰かが言ってた通りフーリエは天才 というか狂人? いややっぱり天才? かわからんけど 空想的社会主義者とマルクスに煽られた3人だがその信者がアメリカでその思想を実践すべく武者小路実篤の新しき村的な実験を行ってたことを知った 「悪霊」でシャートフとキリーロフがアメリカに行ってどっかでゴロゴロしてたってエピソードがあるけどそれってこれのことかなと思った フーリエの「新しき村」に参加してゴロゴロしてロシアに帰ってきたってこと? フーリエはオウエンのことをボロクソに書きショーペンハウアーはヘーゲルのことを蛇蝎のごとく忌み嫌ってて 二人とも思想廃人的な晩年を送ったところも似てて(ショーペンハウエルは最晩年大逆転の大人気文筆家になるが)面白かった フーリエはドストエフスキー(ただし青年時代限定)一方ショーペンハウアーはニーチェという弟子(?)を持ったという事でもって瞑すべし という感じかな
338 :吾輩は名無しである :2021/01/16(土) 01:55:54.73 ID:T4heprOZ.net >>337 読んだんですか、ちなみにオレは愛の新世界と四運動の理論を読んだけどほとんど理解できませんでした デカルトの情念論を延長させて天体の運動と関連付けれたら立派なフーリエが出来上がる、みたいな感じでした アソシアシオンで人間は生きていくべきとしました ようは協同体ですね ちなみに意外ですが、幼稚園なんかはアソシアシオンの「ファランジュ」です アソシアシオンとは非営利の福祉団体のことで、今で言うボランティアの延長ですね フーリエが目指すユートピアでは、その団体にキリスト教社会主義を足した世界観なんだと思われます ドストエフスキーはフーリエ主義を研究するサークルであの有名な逮捕に繋がります 協同体はある意味で独自のルールを設けるので、政府から見れば異分子なんすよね ショーペンハウエルは「生きる意志を否定せよ」です ニーチェは「生きる意志を肯定せよ」です ニーチェはショーペンハウエルの「意志」については影響を受けていますが、演繹された答え、最後に行き着く結論は背反対になったようです ちなみにオレのオススメは「自殺について」です
339 :吾輩は名無しである :2021/01/16(土) 02:17:21.59 ID:IUlIKG9v.net >>338 読んだは盛り過ぎました 正直に言うとページをめくりながら印字を眺めたってところです デカブリストの乱を経験してるロシア官憲からしたらフーリエ主義は超危険分子でしょうね
340 :吾輩は名無しである :2021/01/16(土) 02:30:21.66 ID:T4heprOZ.net きっとそうですね 奇人狂人の本なんでしっかり読もうとするならかなりの覚悟が必要だと思われますw
341 :吾輩は名無しである :2021/01/16(土) 03:25:53.35 ID:IUlIKG9v.net ロシアのロマノフ王朝は最終的にフーリエ主義等の後継のマルクス主義信者によって命脈を絶たれるわけですから ドストエフスキーが生きたロシアの19世紀が激動の時代であることは間違いないですね
342 :吾輩は名無しである :2021/01/16(土) 15:13:20.27 ID:IUlIKG9v.net ついでにゴーゴリの外套を再読してみようと光文社古典新訳文庫版ゴーゴリ「鼻/外套/査察官」浦雅春訳も図書館から借りてきた 冒頭部分を無断引用すると 「えー、あるお役所での話でございます……。まあ、ここんところはそれがどこのお役所であるかは申し上げない方がよろしいでしょうな。なにしろ、省庁にしろ、連隊にしろ、官庁にしろ、ひとことで申しまして、お役人ってえ人ほどこの世で気のみじかい人はございませんから。」 この調子で延々と終わりまで続くんだが正直最初のページで読む気が失せた ゴーゴリのおもしろさを広く現在の読者に伝えようと編集部と翻訳者が決めたんでしょうな 落語の文体で訳せばみんなおもしろがるに違いないと 初代三遊亭圓朝の落語口演筆記を参考にして二葉亭四迷が『浮雲』を書いたと言われ明治の言文一致運動にも大きな影響を及ぼしたということは聞いたことがあるし オレ自身も5代目古今亭志ん生が好きでCDを何枚か持ってるけど この翻訳は少なくともオレには合わなかった 今の時代の若者はあまり本は読まないけどお笑い好き→お笑い?なら落語で って発想はどうなんでしょ 昔志ん生の落語をそのまま本にしたのを読んだことがあるけどイマイチだった覚えがある 落語は噺家が話すのを聞くのが面白いのであって素人が落語を読んでも噺家の話術レベルで読むことは難しいってことなのかもしれない しかも江戸落語文体 上方こそがお笑いの本場とおそらく思ってるであろう上方の読者に受け入れられるんだろうか 「落語言うたら上方落語や辛気臭い江戸落語ことばで書いた本なんか読んでられるか」と一蹴されるのではないか 青空文庫からコピペ(岩波文庫版「外套・鼻 」平井肇訳と同一) 「ある省のある局に……しかし何局とはっきり言わないほうがいいだろう。おしなべて官房とか連隊とか事務局とか、一口にいえば、あらゆる役人階級ほど怒りっぽいものはないからである。」 岩波文庫を借りてくればよかった
343 :吾輩は名無しである :2021/01/16(土) 15:41:53.62 ID:P6ySqfkh.net ゴーゴリスレに書いて欲しい…なぜドストに書くのか
344 :吾輩は名無しである :2021/01/16(土) 17:13:08.71 ID:IUlIKG9v.net >>343 赦してつかーさいよ ウィキによると 「ドストエフスキーは、「我々は皆ゴーゴリの『外套』から生まれ出でたのだ」と語ったと言われる。」 がそれは誤りで 「ドストエフスキーの全著作および書簡に、この言葉は存在しない(『作家の日記』に書いたとする松岡正剛の記述は誤り)。 この言葉(Nous sommes tous sortis du Manteau de Gogol)の初出は、フランスの外交官で文人のウージェーヌ=メルシオール・ド・ヴォギュエ(Eugène Melchior de Vogüé, 1848-1910)がその著作『ロシア小説』(Le Roman russe, 1886年刊)のドストエフスキーを論じた章で、 「四十年来文学の歴史に深く関わってきた一人物」の口に託した言葉であり、それがあたかもドストエフスキーその人の発言であるかのように誤って広まったとされている(青山太郎著『ニコライ・ゴーゴリ』(河出書房新社、1986年9月)、411ページ)。」 とのことです ちなみに(前にも書きましたが)オレがいまだに読み終わらない「貧しき人びと」で言えば ゴーゴリの「外套」が作品の重要なモチーフとして使われていますよね
345 :吾輩は名無しである :2021/01/16(土) 17:14:28.19 ID:IUlIKG9v.net (続き) ところでこの作品のエピグラフ 「いやはや、世間の小説家たちときたら、困ったものだ! ……ただもう地下の秘密を洗いざらいほじくり出すばかりではないか…… いや、なんとしても、あの連中がものを書くのを禁じるべきだ…… V・F・オドエフスキー公爵」 オレは昔からなんでドストエフスキーは処女作であるこの書簡体小説のエピグラフにこれを置いたのかわかりませんでした 今回 下っ端官吏のジェーヴシキンがゴーゴリの「外套」を読んでのぞき見趣味だ的に憤慨する場面を読んで ああこれかと つまり バルザックが大成させた写実主義小説は貧富にかかわらず市井の人々の生活・心情の実際を掘り下げて活写する面白さが身上だと思います 下っ端官吏の悲劇(?)をペーソスとユーモアを持って書いた「外套」を読んだジェーヴシキンは オレの惨めな人生を世間にバラしやがって## と憤慨するわけです この作品を書く前にドストエフスキーはバルザックの「ウジェニー・グランデ」を翻訳しています 文体修業ですかね ドストエフスキーは自らも写実主義で小説を書くにあたって 人々の人生をリアルに切り取って物語にする写実主義小説というものが 一面から見れば暴露趣味露悪趣味のケシカランものだ しかしそこが面白い という思いをこのエピグラフで表現したのかなと思いました それにしても処女作の冒頭に小説家がモノを書くのを禁止しろって文章を置くあたり やはりタダ者ではない?
346 :吾輩は名無しである :2021/01/16(土) 20:59:13.20 ID:T4heprOZ.net >>342 なるほど 岩波の方が良さそうですね これから読もうと思っているオレにはタイムリーなレスに感謝します
347 :吾輩は名無しである :2021/01/16(土) 21:11:26.69 ID:IUlIKG9v.net >>346 是非感想を教えてください ゴーゴリスレにも 是非
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