ひろがるスカイ！プリキュア ++HIROGARU SKY PRECURE++55

アニメディアより
シリーズディレクター・小川孝治インタビュー
――敵幹部というと、アンダーグ帝国の幹部たちはこれまでのシリーズとは違い、
幹部間の交流などが描かれていないですよね。そのようにした理由とは？
小川　これは敵側に尺を使うよりも、プリキュアのカッコいいシーンに尺を使う
べきだろうと判断してのことです。『プリキュア』世代の子どもって、いわゆる
アンビバレンツな感覚を持っている子が多いんですよ。たとえば「プリキュア
映画は観たいけれど、映画館は暗くて怖いからキライ」とか、「プリキュアは
好きだけれど戦いを見守るのはイヤ」だとか。いち作り手としては幹部会議を
描くのは楽しいけれど、子どもたちが同じように楽しんでいるかはちょっと
わからない。自分の過去を振り返ってみても、一番見ていたかったのは敵の
バックボーンよりヒーローの活躍なので、時間も演出もそこに最大限注力する
形を今回はとってみました。また、1年間ずっと敵の幹部を毎週交代制で出し
続けると展開がダレてしまうので、およそ1クールごとに幹部キャラを交代
させて展開に波を作っていきたかったというのもあります。その結果、
今のような描写に落ち着きました。