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後宮の烏 2
- 532 :風の谷の名無しさん@実況は実況板で :2022/11/20(日) 16:01:16.99 ID:uBPksKnSd.net
- 死者の世界は人間界と地続きで、死者も遺族と同様に官僚的な上下関係に苦しめられるんだそうな
東京大学宗教学年報 2021
漢魏晋中国における死生観の研究
李 木子
漢代に入ると,地下世界の官僚組織化に伴い,生前とほぼ同様の官僚制の支配下に置かれるようになった死者は,強力な祖先から弱く苦しむ存在へと転化されることとなった。
こうした転化の過程において,とりわけ後漢時代の鎮墓文から示されるように,死者は審判され,子孫からの救済を要する罪のある存在でありながら,その一方で「破壊的な力」が強くなり,子孫に祟りや災いをもたらす「厲鬼性」を有する存在として位置づけられた。
そのため,生者との断絶(秩序の回復)を果たすことは,死者自らの安寧だけでなく生者の繁栄をももたらすような力を持つと考えられる。
ここで死者性や生者と死者の関係性におけるアンビバレンスが窺える。
続く六朝前期の志怪の中にもこうしたアンビバレンスがみられるが,そこでは,官僚制的宇宙観(天上界・人間界・地下界が一つの官僚組織で統合される)において,生者の救済を要する苦しむ死者のイメージはますます目立つようになる。
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