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魔法科高校の劣等生は自己愛性人格障害者に捧ぐメルヘンな糞アニメ100

585 :風の谷の名無しさん@実況は実況板で@\(^o^)/:2014/07/10(木) 23:27:13.95 ID:YnOOHUCE0.net
>>577
 地を蹴って接近する桐原に向かって、直立戦車の上半身がクルリと回転した。
 刀の間合いまで、後一歩。
 機銃の銃口が桐原に向けられた、が、銃撃が放たれることはなかった。
 桐原の背後から飛来した小太刀が、機銃に突き刺さり直立戦車の肩からもぎ取ったのである。
 桐原の斜め後方に立つ紗耶香が、もう一本、小太刀を投げた。
 榴弾砲が同じようにもぎ取られる。
 投剣術。
 学校では剣道を修めていた紗耶香だが、彼女の父親は剣術で実戦に臨んだ魔法師だ。
 家では剣術の技も手解きを受けていた。
 その中で彼女が最も得意とする技がこの投剣術。
 手裏剣やスローイングダガーではなく、小太刀、脇差しを投げ付ける技。
 打ち合いでは、女性故にどうしても腕力に劣る。例えば桐原の得意とする高周波ブレードも、刀を振るのは腕力だ。
 魔法で太刀行きを制御するのは、彼女の魔法技術では難しい。
 だが投剣術なら、投げる動作に合わせて魔法を発動すれば腕力は関係ない。
 そう考えて修練を積み、工夫を重ねてものにした魔法だ。
 投げた直後の隙が大きすぎる為、素早い相手には使えないが、今回のように大きく動きが鈍い的なら最大限の効果を発揮する。
 火器が無力化されたのを見て、桐原は最後の一歩を踏み込んだ。
 頭上から振り下ろされる巨大なチェーンソー。
 しかし、その軌道は見切っている。
 身体を自然にスライドさせながら、桐原の刀は直立戦車の左脚を両断する。
 高周波ブレード。
 彼の最も得意とする魔法は、地雷や対戦車ライフルを想定した装甲板を易々と斬り裂いた。
 のしかかるように倒れ込んでくる車体。
 桐原は後退しながら杭打ち機を根本から切り落とし、側面に回って操縦席に刀身を突き込んだ。
 手に伝わる、肉を貫く感触。
 桐原は僅かに顔を歪めて刃を引き、大きく跳び退って転倒した直立戦車から距離を取った。
 彼の見せた表情は、笑(嗤)い顔では、決してなかった。

……何とかなってるみたいですよ?(棒)

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