【庵野秀明】シン・仮面ライダー Part.32

この映画が気に入ってもう５回見てるんだが、どうしてそんなに気に入ったのかをいろいろ考察してる。
その一つにやはりマスクの造詣があると思う。もちろんその功績は石ノ森章太郎と71年の時のスタッフなんだが。

NHKのドキュメンタリーでの衣装合わせのシーンで、池松壮亮がコスチュームとマスクを付けて立っている。
顔をグラグラさせてマスクの余裕を確認したり、屈伸運動や膝を片方ずつ上げて動きを確かめる。
あのたたずまいを見た時に、「あ、仮面ライダーって本当にいたんだ」という子供じみた感傷にとらわれた。
テレビドラマの中での仮面ライダーはつねに見得を切ったりしてポーズを付けているが、
普通の部屋で芝居もせずに身体を動かしているのを見て、もの凄く自然にその存在を肯定できた。
そんな所ものめり込んだ理由の一つだろうな。

彼がジャンプしたりするのを撮影していたスタッフが涙ぐんでいたというのもよく分かる。
あれを生で見たらね。