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みゆきちゃんの話

1 :本当にあった怖い名無し:2022/06/12(日) 00:53:25.09 ID:vvBn712z4
私の体験した不思議な話をしようと思う。

10 :本当にあった怖い名無し:2022/06/12(日) 01:36:10.92 ID:vvBn712z4
私の働いた海岸はそこそこ広かった。
北から南まで約3qの海岸線に10か所の監視台を設置していた。人気の多い花形監視台は中央付近の4〜7番監視台でる。端に行くほど海水浴客も少なくなり寂しくなる。
そこで中央付近の人気監視台は地元のヤツラが牛耳っており、他エリアの者たちは端に追いやられていた。
地元民じゃない私の担当は一番南の10番監視台だった。
だから本当に暇だった。

11 :本当にあった怖い名無し:2022/06/12(日) 01:51:01.18 ID:vvBn712z4
暇だったので、
朝から晩までナンパしまくった。
シャレでなく中学生から母親世代の女まで異性と見ればナンパしまくった。
成果?  想像に任せよう。ただ充実したひと夏だった事は確かだ。

12 :本当にあった怖い名無し:2022/06/12(日) 01:55:39.39 ID:vvBn712z4
そして、その日が訪れる。
1991年8月15日。

13 :本当にあった怖い名無し:2022/06/12(日) 02:04:38.06 ID:vvBn712z4
もう遅い。
続きは明日にしよう。

ところで誰かこの話聞いてくれているのか?

14 :Bicky:2022/06/12(日) 02:06:22.00 ID:vvBn712z4
誰も聞いてくれなくても良い。
ただ、記録として残しておきたいだけだ。

15 :Bicky:2022/06/12(日) 09:49:30.69 ID:vvBn712z4
おはよう。

続きをはじめる。

16 :Bicky:2022/06/12(日) 09:53:14.88 ID:vvBn712z4
おはよう。

続きを始めよう。

17 :Bicky:2022/06/12(日) 09:56:48.90 ID:vvBn712z4
寂れた海岸にもお盆ともなれば、沢山の人波が押し寄せた。
10番監視台のある端っこにも、大勢の海水浴客がやってきた。

18 :Bicky:2022/06/12(日) 10:01:24.74 ID:vvBn712z4
その日は迷子やら、落とし物やら、沖に行こうとする子供への注意喚起やらと忙しかった。
呑気に昼飯も食べてられないくらいだった。

夕方になり海水浴の営業時間が終わった私は本部へ帰ろうと駐車場にいった。

19 :Bicky:2022/06/12(日) 10:07:02.13 ID:vvBn712z4
車に近づくと、ワイパーとフロントガラスの間に1枚のメモが挟まれていた。

『かんしいいんさんへ

 よるになったら はなびしませんか

 でんわください

 ***−***−****

 ○○みゆき             』

20 :Bicky:2022/06/12(日) 10:13:04.22 ID:vvBn712z4
どう見ても子供の字だ。
『かんしいいんさん』っておかしくないか?
『かんしいん』だろ?

中学生か? 勉強嫌いな高校生か。 もしくは中卒プータローか?

これが所謂逆ナンなのか?

と半ばあきれながら、でも少しオモロイかも?と思いながら、本部に車を走らせた。

21 :Bicky:2022/06/12(日) 10:15:39.55 ID:vvBn712z4
逆ナンメモはポケットに突っ込んで本部に戻り、業務報告を終えた私は仲間と連れ立って
その日も夕暮れの海に波乗りをしに行った。

22 :Bicky:2022/06/12(日) 10:23:23.14 ID:vvBn712z4
波乗りを終え、その夜は仲間のたまり場の定食屋で晩飯を食べた。
泊りで海に来ているナンパ目的のお姉ちゃんらとワイワイ騒いだ。
お盆なので里帰りの人や観光客でお祭りみたいに盛り上がっていて、
海岸正面中央の交差点を中心に大勢の人達が夜になっても繰り出していた。

23 :Bicky:2022/06/12(日) 10:26:00.39 ID:vvBn712z4
今日は疲れたし明日も忙しいだろうから、もう帰って寝ようと期間借りしていたアパートに戻っていた途中で
ポケットの中のメモに気が付いた。

24 :Bicky:2022/06/12(日) 10:43:12.68 ID:vvBn712z4
〇〇みゆき。。。。

どうせ子供のイタズラだろう。電話番号も嘘だろうし、本当だとしても呼び出しに応じて来るわけないわ、と思いつつも
思春期真っ盛りの中学生と夜の花火もオモロイかもな、と邪な下心にも抗しがたい。

アパートの前の公衆電話から掛けてみることにした。

30年も前の話だ。携帯電話などというものはまだない。

25 :Bicky:2022/06/12(日) 10:44:00.70 ID:vvBn712z4
****−**−****

26 :Bicky:2022/06/12(日) 10:45:15.41 ID:vvBn712z4
繋がった。

『はい。 〇〇です。』

27 :Bicky:2022/06/12(日) 10:49:09.52 ID:vvBn712z4
『 みゆきさんはいらっしゃいますか? 』

『いえ、いません。今日からお友達と○○海岸に海水浴に行っています。

 明日帰ってきます。 』

母親らしき人が対応した。何も違和感は感じなかった。少し電話が遠いなくらいだった。
しかし、公衆電話ではよくあることだ。本当に全く違和感を感じなかった。

28 :Bicky:2022/06/12(日) 10:52:41.43 ID:vvBn712z4
『 そうですか。急いでお伝えしたい事があるので、宿泊先の電話番号教えて貰えますか?』

学校の事で、とか部活の急ぎの連絡をとか適当な事を言った気もするが、詳細は覚えていない。

29 :Bicky:2022/06/12(日) 10:56:50.15 ID:vvBn712z4
母親 『わかりました。****−**−**** です。』

私 『有難うございます。電話してみます。』

母親 『明日はなるべく早く帰るように、みゆきに言ってくださいね。』

私 『わかりました。』

と会話した。怪しまれないように中学生っぽく聞こえるように少し演技した覚えがある。
私もアホなガキだった。

30 :Bicky:2022/06/12(日) 11:02:51.89 ID:vvBn712z4
早速、押しててもらった番号にかけた。

女 『 ありがとうございます。 〇〇〇荘です。』

地元の民宿だった。

私 『あの〜。。そちらに○○みゆきさん宿泊してますか?』

女 『。。。。〇〇みゆきさんですか?。。。』

私 『はい。ここにお泊りだってお母さんに聞いたんですけど。』

女 『○○さん。。。少々お待ちください。』

保留にされ数分待った。 タバコ1本吸い終わるくらいの時間だったと思う。

31 :Bicky:2022/06/12(日) 11:10:35.54 ID:vvBn712z4
待たされた受話器のから聞こえてきたのは民宿の主人らしい男の声だった。

主人 『○○みゆきさんは宿泊していません。』

私 『? お母さんにここだと先ほどきいたんですけど。。。』

主人 『今日は宿泊してません。』

私 『 でも先ほどお母さんが言ってましたけど。だからこの番号が分ったんですけど。』

主人らしき男の声色が徐々に変わっ行くのが、私にはわかった。

『 あなた○○みゆきさんとどんな関係なんですか? 』

私 『学校の同級生ですけど。。。でも。お母さんから聞いたんですよ、この番号。 』

私はこの男に邪な下心を見透かされた様で心が焦り、少し声を荒げていた。

32 :Bicky:2022/06/12(日) 11:20:36.10 ID:vvBn712z4
主人 『ウソつくな。 同級生なら知らないはずないだろ! 母親がここの番号教えるわけないだろうが!』

私 『????? えぇ〜っと。。。。。え? 』

主人 『 確かに去年の夏、○○みゆきさんはお友達と泊まったよ。でも、潮に流られて未だに行方不明なの同級生なら知ってんだろ?

     母親だって忘れてるわけないだろうが! 』
私 『。。。。。。。』

主人 『くだらんイタズラはやめろ!!』


物凄い勢いで電話を切られた。

俺はあっけに取られポカーンと放心状態になった。

33 :Bicky:2022/06/12(日) 11:24:14.46 ID:vvBn712z4
マジで?
なにこれ? そんなことああんの? ウソだろ〜これ。

私が電話BOXから出て、中空を見上げながら煙草を吸っているところに同居の仲間が返ってきた。

きた。

34 :Bicky:2022/06/12(日) 11:33:04.22 ID:vvBn712z4
A 『どうかしたか? お前。』

私 『いや〜。。。変な話に巻き込まれたかも。。』

A 『なんじゃそれ? 』

私は今起こったことをAに話した。 Aも少々驚いていたようだが信じていない風だった。

A 『それじゃ、もう一度、みゆきちゃんの実家にかけてみたら?』

私 『おお、そうだな。かけてみんべ。』

若くてアホなガキは誠に無謀である。

『 ****−**−**** 』





無感情なアナウンスが聞こえた。


『 その番号は現在つかわれていません。
  その番号は現在つかわれていません。
  その番号は現在つかわれていません。
  その番号は現在つかわれていません。 』

35 :Bicky:2022/06/12(日) 11:36:24.81 ID:vvBn712z4
その晩、どうやって過ごしたか覚えていない。
不気味さと怖さで、大酒を飲んで寝てしまったと思う。
もう30年も前の話だ。忘れたことも多い。

36 :Bicky:2022/06/12(日) 11:45:13.20 ID:vvBn712z4
翌朝、監視本部に行き事務方の人に○○みゆきちゃんのことを聞いてみた。

確かに前年のお盆に女子中学生がこの海岸で波に流され行方不明になっていた。

その子の名前が○○みゆきちゃんだったのか、その人は知らなかった。

調べればすぐわかっただろうが、深く詮索しなかった。

昨日はみゆきちゃんが花火を誘いに来たんだな。。位にしかあの時は考えていなかった。

37 :Bicky:2022/06/12(日) 12:00:51.56 ID:vvBn712z4
私はオバケや幽霊の事などを何とも思わなかった。

信じるも、信じないも考えたことすらなかった。

人並みにホラー映画は怖かったし、心霊写真も見れば気持ち悪ぅ〜。。とは感じていた。

でも常に映画はフィクションだし、心霊写真もウソくさいと思っていた。
よく聞く怪談も話の詳細が辻褄合わない場合が多いし、見えるとかいう人も信じていなかった。
本当に幽霊がいるなら死んだ母親が出てきて欲しかった。
会いたいなぁ〜と思って、涙があふれた時だって母親が現れてくれたことなんて一度もなかった。
あんなに可愛がってくれた母親が俺を残して早死にしたのに、未練ないわけないだろ〜が。
何で会いに来てくれないんだ? と 心霊関係の話しを聞く度に思っていた。

だから、この時みゆきちゃんの不可解な体験をした時もオバケだ幽霊だと騒ぐ気にならず、
不思議な体験したもんだ、程度の受け止め方だった。

みゆきちゃんからのメモはすぐに捨てた。どうしたかも覚えてないくらいだから、丸めてゴミ箱に放り込んだと」と思う。

38 :Bicky:2022/06/12(日) 12:04:15.28 ID:vvBn712z4
しかし、話はここで終わらなかった。

この後、数年に亘り私とみゆきちゃんとの関係が続くのである。

39 :Bicky:2022/06/12(日) 12:25:39.19 ID:vvBn712z4
誰かきいてるか?

ツッコミないから誰もきいてないんだろうな。

まあいい。記録の為に書いている。
全部実名で書いても良いが登場人物の殆どが存命だし、回りまわって迷惑かけてもイヤなので、
最低限に伏字で書く。

創作は一切していない。
起こったことをそのまま書いている。
記憶の曖昧なところや、話の繋がりが上手くいかないところなど少々お化粧はしているが、
創作はしていない。

だから、劇的なクライマックスは期待しないほうが良いだろう。

ただ最後に一つ試してみることがある。

追々語っていこうと思う。

40 :Bicky:2022/06/12(日) 12:33:28.80 ID:vvBn712z4
1991年のお盆の後は何事もなく過ぎていった。
お盆が過ぎた海岸は急に寂しくなる。元々人の少ない海岸には誰も来なくなった。
暇を持て余しながら、9月10日の閉鎖まで勤めあげた。
7月初旬から約2か月間、日給9,000円のバイトはおいしいバイトだったと思う。

秋からまた楽しい学生生活に戻り、学業そっちのけで海に飲み屋に遊びまくっていた。
酒とナンパとバイトと波乗り。よく落第しないものだったな。

41 :Bicky:2022/06/12(日) 12:35:10.15 ID:vvBn712z4
みゆきちゃんの事もすっかり忘れていた。

あんなことがあったのも、すっかり忘れた。

42 :Bicky:2022/06/12(日) 12:42:38.65 ID:vvBn712z4
そして1992年の夏。また九十九里の監視員のバイトに誘われた。

場所も待遇も同じだった。
役所も募集をかけるのが面倒くさかったのだろう。経験者(と言うより地元のにーちゃん達)にさせればいいや、
と考えていたと思う。
役所は適当、海の家は地元ヤクザ、監視員は地元の素人。何とも牧歌的な世界だった。

当然引き受けた。あんなにラクで楽しいバイトはない。

7月初旬から、また期間賃貸のアパートを借りて乗りこんだ。

43 :Bicky:2022/06/12(日) 12:51:42.96 ID:vvBn712z4
1992年の夏は猛暑だった。
そして追い風も吹いた。『思い出の九十九里浜』という歌謡曲が流行したのだ。
今まで、湘南のおこぼれでしかなかった九十九里浜が一躍全国注目の観光スポットになったのだ。

観光客が増えれば昼間の監視も忙しく大変になるのだが、ひと夏の出会いを求めるオネーちゃん達が関東一円からワンサカ押し寄せた。
監視員さんの夜はこれまた大忙しであった。

この年も私の担当は10番監視台であった。別に希望したわけではない。海岸中央の監視台にしてほしかったが、
去年の経験があるみたいな理由で端に追いやられた。
確かにどこが危ないか、この時間の潮の流れはどうか等はわかっていたけど、2年連続端の監視台にはテンション下がったのを憶えている。

44 :Bicky:2022/06/12(日) 12:56:24.04 ID:vvBn712z4
そして、その日は訪れたのである。

1992年8月15日。


私はすっかり忘れていた。全く準備していなかった。

18時に引き揚げ、本部に報告するために駐車場へ行くと、車のワイパーにメモが挟まっていたのである。



『かんしいいんさんへ

 よるになったら はなびしませんか

 でんわください

 ***−***−****

 ○○みゆき             』

45 :Bicky:2022/06/12(日) 13:13:23.34 ID:vvBn712z4
固まった。

そうだ1年前も同じ日にみゆきちゃんの花火誘われたんだった。
すっかり忘れていた。

同僚 『 おぉ〜、逆ナンですか〜。これ子供じゃないですか? 』

私 『・・・・・』

その日は波乗りに行かなかったと思う。いや、そんな気分になれなかったんだと思う。

よく憶えていないが、普通に晩飯食べてアパートに帰ったと思う。

あの電話番号にも電話をしなかった。
電話しなかったのは確かに怖い、母親につながったらどうするよという恐怖感情もあったが、

それよりも、
『今年もみゆきちゃんは俺を花火に誘いにきたんだな。でもごめんね。
 にいちゃんは一緒に花火できないよ。ごめんね。。。』

こんな感情の方が強かった。

幽霊かも知れないけど(間違いなく幽霊だがな。)、相手は女子中学生だ。
どこが怖いことあるか。そこら辺のヤンキー厨房の方がよっぽど恐ろしい。

みゆきちゃんには悪いが花火はできないよ。すまん。

46 :Bicky:2022/06/12(日) 13:32:35.10 ID:vvBn712z4
その後、何事もなく監視員のバイトは9月の初旬に終わった。学生生活に戻った俺は4年生だったから遅めの就職活動を始めた。
特に志望もなかった私は適当に聞いたことのあるような会社や業績の良さそうな会社の面接を受け、1か月くらいで内定を取り付けた。

就活中も面接会場で知り合った男女に声を掛けまくり、情報交換と称して合コンをやりまくっていた。

典型的なアホ大学生である。

安いチューハイをガブ飲みし、酔ったところで王様ゲーと山手線ゲームで盛り上げる。
そして、みんなが飽きたところで『怖い話』に持ってゆく。

あの頃は「本当にあった怖い話」というTV番組が人気だったから、流行りに乗っていた訳だ。

そして私の鉄板ネタは、お察しんの通り、『 みゆきちゃんの話 』であった。

本当にアホなガキであった。

47 :Bicky:2022/06/12(日) 13:46:46.63 ID:vvBn712z4
幽霊信じる? オバケいると思う?と話しを向けると大概の人は応じてくる。

『こんな話聞いたことある』
『親戚のおばさんが、この前。。。』
『有名な心霊スポット言ったら。。。』
『テレビで聞いたあの人の怖い話、まじビビったよ〜』

こんな話が出たらしめたものだ。

『俺の経験した話なんだけど聞く?』と始めればほぼ全員が身を乗り出す。

そして俺は、2年間に起こったみゆきちゃんの事を話すのである。

聞いている最中も、聞き終わった時も、聞いている連中の反応はほぼ100%決まっていた。

『 ウソでしょ〜そんな話。ある訳ないよ。』
『コワ〜作ってるよ〜絶対〜』

そこで止めを刺すのだ。
『これが、そのみゆきちゃんのメモなんだけど。。。』

『ギャー!!!!!!』
『ウワぁ〜〜〜』

よく店から静かにしてくださいと怒られたものだった。

48 :Bicky:2022/06/12(日) 13:54:04.29 ID:vvBn712z4
私はみゆきちゃんのメモを捨てていなかった。

1年目は何も考えずゴミ箱に丸めて捨てた。
2年目は何故か捨てるのも忍びなく、財布に折って入れていた。

特に何も考えていなかった。
よく霊障がどうとか取り憑かれるとかいう話をする人がいるが、そんな事は全く起こらなかった。
体調も悪くならないし、金縛りやラップ音を聞くこともなかった。ラップ音はしてたかもしれないが、
隣の家の騒音と区別が付かなかったのかもしれない。

とにかく財布に入れて持ち歩いていたのだ。

49 :Bicky:2022/06/12(日) 14:17:24.16 ID:vvBn712z4
冬になった頃だったと思う。

合コンでいつも通り『怖い話』コーナーに導びこうとしていた俺は、ここからが勝負だと気合を入れる為に
トイレに立った。用を足してトイレの扉を開けて出ると、合コンに来ていた女の人が目の前に来て、

女 『あの話はしないほうがいい。メモは誰にも見せないほうがいい。』

   と唐突に言ってきた。

俺 『? なんで知ってるの? あなた話聞いたことがあるの?』

女 『知らない。けど、あの子がやめてって言ってるよ』

俺 『いやいや何それ?俺のネタだから話しちゃうからね〜』

その人は聞かずに帰った。


また、そのすぐ後だったと記憶しているが酔っぱらって終電間際の電車乗っていたとき、向かいのおじさんがジーっとこちらを見ていた。
スーツは着ていなかったからサラリーマンではなかったと思うが、ジーっと俺を凝視してる。

酔っぱらいながらも、『なんだこのオッサン。。』と思った俺はガンを飛ばし返したと思う。

するとスーッと近づいてきて俺に言った

『女の子がやめてと言っている。話さないでやってくれ。』

『・・・・・・・・』

50 :Bicky:2022/06/12(日) 14:29:59.07 ID:vvBn712z4
これにはまいった。
幽霊は確かに俺も怖い。
しかし、何も不都合なことが起こらなければ恐れることはないと考えてことは前に書いた。
みゆきちゃんの話は本当だから幽霊がいることは疑っていないが、何も危害が及ばないんだから心配する必要ないと思っていた。

しかし、知らない他人から「嫌がっているから話すな」と言われたということは、みゆきちゃんが誰かに訴えているということだ。


俺には見えないし聞こえないが、俺の傍らに立って、

『 やめて。誰にも話さないで。。』
『 やめて。誰にも話さないで。。』
『 やめて。誰にも話さないで。。』
『 やめて。誰にも話さないで。。』
『 やめて。誰にも話さないで。。』

って訴えているのか?

それが見える人や聞こえる人には伝わってるというのか?

俺はみゆきちゃんの事を話すのをやめた。

51 :Bicky:2022/06/12(日) 14:40:46.08 ID:vvBn712z4
それから3年たった1995年。

仕事で目が回るほど忙しかった俺は、当然みゆきちゃんの事はすっかり忘れていた。
あのメモも3年前の出来事があった後、すぐに捨てた。
神社でお祓いなどはしなかった。霊験なんて信じてなかったからな。

でも、何も終わっていなかった。

52 :Bicky:2022/06/12(日) 14:44:34.88 ID:vvBn712z4
疲れた。

続きはまた書くわ。

相変わらず誰も聞いてないようだが、それでよい。

これは記録だから。

53 :本当にあった怖い名無し:2022/06/12(日) 21:45:11.83 ID:fdoc5v/gA
今読んだw

メモってどんな紙?
鉛筆書き?何で書いた字だった?

54 :本当にあった怖い名無し:2022/06/12(日) 21:46:50.60 ID:fdoc5v/gA
車って、1所有の車?1がひとりで乗るための車?

55 :本当にあった怖い名無し:2022/06/12(日) 21:48:22.46 ID:fdoc5v/gA
九十九里の海岸って、急に深くなるんだっけ?
海流が沖に流れてるの?

56 :本当にあった怖い名無し:2022/06/12(日) 22:16:05.36 ID:fdoc5v/gA
母親の電話番号ってどこの市外局番?
宿泊するんだから九十九里の近くではない場所?

57 :本当にあった怖い名無し:2022/06/14(火) 17:13:51.05 ID:k8tHnDcvW
1自身が消えてしまった・・・幽霊のように

58 :本当にあった怖い名無し:2022/06/27(月) 15:15:51.73 ID:SjTboOd0y
中途半端で消えたのは、みゆきちゃんから止める様に言われたのか…?

59 :本当にあった怖い名無し:2022/07/05(火) 02:25:37.05 ID:7EkuWmtr7
俺の知ってるミユキさんは4/28に駐車場で他界したけどな…

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