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ほんのりと怖い話スレ 137

50 :1/2:2019/07/30(火) 22:11:33.26 ID:49t6ASWf0.net
12年前の話だけど

当時俺はオカンと2人で父方の祖父母を介護していた
もともと祖父が事故で身体障害になり寝たきり、その後介護していた祖母が認知症になり
長男である父が引きとったものの、本人は介護する気なし
姉は既に結婚していて、弟はその話がでた直後に遠方の専門学校に入学を決めて逃亡
仕方なく、母と当時大学生だった俺と2人で介護することになった
介護は想像以上にきつく、俺もオカンも交代で精神科に通いながらの介護で、夜は眠剤つかって寝ていた
お互いギリギリのなか、俺も介護だけじゃなく家事も手伝うようになっていた

その日、夕方にう○こもらした祖母のパジャマとシーツを洗ったものを干すタイミングを失って
夜10時過ぎに2階のベランダで干していた。
ふと気づくと、俺と同じ高さで、うちのベランダと隣の家の隙間を、ゆっくりと歩く女の人がいた。
2階と同じ高さで歩くなんて明らかにおかしいんだが、何故か恐怖感がわかず、
「ああ。俺本格的に頭おかしくなったんだなあ」と思ってぼんやり見ていた。
その人はそのままゆっくり横を通り過ぎて、隣の家の裏手のほうに曲がっていった。
彼女が消えてからも「今のは幻覚か?幽霊か?まあ、どっちでもかわらんか・・・」と妙に冷静に思って
洗濯物を全部干して、部屋に戻った。
その後、夜、ベランダで洗濯物を干していると時々その女性が通るのを見た。
精神科の医者に伝えたところ「時間も時間だから、半分寝てたんじゃないですか?(笑)」といわれて、そうですね、と答えた。
しばらくして、祖父母ともに相次いで死に、俺とオカンは介護から解放された。
正直、祖父母が死んだ時、俺はほっとした。やっと死んでくれた。もう夜中にトイレにつれていけと喚く人はいなくなったんだ。
その癖、わざと目のまでうんこもらして、お前のせいだと、さっさと処理しろと喚く人は消えたんだ、と嬉しくて泣いてしまった。
後ろめたさから、その後俺はオカンは祖父母のことについて話を一切しなかった。
オカンも同じような感じだったから、きっと同じように思っていたんだろう。
俺は逃げるように実家から出て、一人暮らしをはじめた。
一周忌・三回忌・七回忌、すべて理由をつけて拒否した。
死んだことを喜ぶ人間が法事にでちゃいけない気がしたからだ。

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