後味の悪い話 その172

181 ：本当にあった怖い名無し＠＼(^o^)／：2017/09/17(日) 18:36:45.92 ID:kylZ3KfF0.net

一足遅く帰宅した秋山は夏美の死体を見て錯乱、なぜか近所の喫茶店のトイレで手首を切って自殺をはかり救急搬送される。

治療するにも非常に珍しい血液型だったため血が足りず、奇しくも型が一致するみどりの協力が必要になる。
みどりは警察のほかに夏美の父親で秋山の元夫である暴力団幹部にも命を狙われるが、差し向けられる追っ手を次々に返り討ちにしていく。

一方で夏美の友人でありサキとも因縁のあるれい子もみどりを追うが、みどりの過去を知り複雑な心境になる。
れい子もまた人の命を何とも思わない残虐な姉リルカに両親を殺されており、みどりにシンパシーを感じていたのだ。

そうこうあってみどりを発見したれい子は説得に成功。
秋山を救うため搬送先の病院へ向かう。
輸血は間に合い秋山は一命をとりとめる。
みどりと話をしたいという願いが聞き入れられ、れい子も同席するなか病室でみどりは秋山に胸の内を語る。

サキの家族であることの苦しみ、最初は優しかった夏美の変貌が受け入れられなかったと涙ながらに打ち明けるみどりに秋山は
「だから夏美を虫けらのように殺したのね？」
隠し持っていたメスでみどりのノドを掻っ切る。

すべては秋山の罠だった。
夏美を殺したのがみどりだと知った秋山はわざと人目につくところで手首を切り、自分を助けるため来るであろうみどりを待っていたのだ。
激しく出血しれい子に抱きかかえられるみどりに正気を失った秋山は
「お前は所詮百合川、犬畜生にも劣る呪われた血統」「生まれてくるべきじゃなかった、お前が生きているだけでみんなが不幸になる」「百合川の血なんざ誰が要るか」
など罵りながら自らもノドを切り裂いて絶命、その横でみどりもれい子の腕のなかで短い一生を終えた。

もとはみどりが秋山の娘を殺してしまったのが原因とはいえ読後はやりきれない感じが１日続いたわ…
この作者さんはグラマーで気の強い女の子描くのがほんと上手で、いつも気丈なれい子の悲愴な表情もみどりの哀れな死に顔もすごく印象的だし、
知的で綺麗だった秋山先生が最後は目が血走ってよだれ撒き散らすのも衝撃的。
スプラッタ平気で未読の人にはぜひ読んでほしい。