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百物語2017

190 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2017/09/05(火) 02:13:37.99 ID:ikG45Xyl0.net
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提出用書類に不備が見つかり、徹夜で手直しすることになった。
入社二年目でまだ一番下っ端だった俺は外部からアクセスできない必要なデータを本社データベースから取り出して送信するだけの簡単な役目。
修羅場であろう支所とは違って、一人なので気楽にコンビニで買ったお菓子を食べて漫画を読んでたってバレやしない。
日付が変わる頃にはこっちに対する指示はなくなったんだけど、念のため待機しとけって言われた。
「なんかあったらケータイで起こすから寝てていいぞ」って言われたので、応接用のスペースにあるソファに寝転んでた。

ウトウトしているとパーティションの向こうからエレベーターの作動音が聞こえてきた。
こんな時間に誰か来たのかな、って思ったけどケータイを見ても支所からの着信はない。
お菓子を食べ散らかしていかにも寝てましたって顔してるわけで、偉い人だったらどうすっかなとか思ってるうちに扉が開く気配があった。

とたんに大勢の足音が聞こえてくる。
夜中の3時過ぎ、最低限のライトしか付いていない静かなオフィスに雑踏のような不揃いな足音が響く。
あまりの異様さに固まっていると、パーティションの衝立ての間をその大勢が通り過ぎていく。
全員がただ無言で前を向いて歩いている。
年格好も性別もバラバラで、とにかく何の集団か分からない。
まるで満員電車から降りる乗客みたいで、当たり前だけどエレベーターに入れる人数じゃない。
見送ってからもしばらく固まってしまってた。

息が荒くなってて全身鳥肌なのに汗だくになっている。
ケータイを取ってリダイアルすると支所の誰かが電話に出たんだけど、何を話せば良いのか全く考えていなかった。
しばらくハァハァしながらしどろもどろになっていると、半笑いで「ああ、落ち武者出たか?」って言われた。

えっ、落ち武者出るの?ってなった。


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