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ほんのりと怖い話スレ 124

438 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2017/06/25(日) 00:02:01.95 ID:pLku8Fo80.net
その時家には祖父母と母の妹、つまり叔母しかいなかったのですが
もうひとり 家族がいました。 うさぎの「ピョンちゃん」です。
母が独身時代に貰って来てみんなで可愛がっていました。(特にオバが。)

あるばん、「さようならね…。○○ちゃん」とピョンちゃんが夜空に帰る不思議な夢を見てしまいました。
お庭に苦しそうな感じで倒れていた真っ白なあの子が、私を振り向いて言葉を発したのです。
「きっと生まれる子は女の子。○○ちゃんのいもうとだよ…。きっと元気に生まれるの。
 心配しなくて良いんだよ…。ピョンちゃんは幸せだったの。もうおばあちゃんになれたから。
 たのしかったよ。みんなにはナイショだけど あしたは きっといい日。
 良いしらせがあるから あかるいきもちで おきようね! きっとだよ!………さようならだいすきだよ!」

泣きながら起きた私の頭を撫でていた祖母が私に伝えます。
「お母さんも 赤ちゃんも元気だよ…。」
ピョンちゃんは?聞く前に祖母は私を抱きよせて 静かに涙を流し続けました。

数ヵ月後に妹が生まれ、それからほぼ一年後。妹にとっては初めてのお月見の日。
祖父が膝の上の私に頬ずりしながら「○○や。月を見てごらんピョンちゃんがいるよ?」と空を指差しました。
「うん」(見えるかな?)小声でささやきます。
「ピョンちゃんは月に帰っただけだから何も悲しくないはずだ。
 だって、火の中に飛び込んで死んでもすぐに「お釈迦さま」に治して貰えるのさ。本当に…。」祖父も涙を流します。
祖母はただ月に向かって手を合わせ、妹は叔母の腕の中ですやすや。
父はまだ残業中、母はお茶を片付けていました。

わたしが いっしょう わすれられないはなし。
それは中秋の名月には早すぎる6月の満月の話。
ススキも生えないのに 真っ暗な夜空の中に 月に帰ったうさぎのはなし。
いのちを ありがとう ピョンちゃん。

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