ほんのりと怖い話スレ 122

本当にあった怖い名無し＠＼(^o^)／

銭湯のおっさんの与太話に付き合って少額ながら借金をした。
当時学生で返せるアテも無いからって事でおっさんにバイトを紹介してもらった。
怪しいなーと思いながらも面接に行ったら普通だった。
ちょっと訳ありの荷物を運ぶ程度の運送業。　めちゃくちゃ優しい怖い顔のおじさんやお兄さんに囲まれての仕事だった。

倒産したパチンコ屋からパチンコ台やスロット台を運ぶ最中にAさんが台を分解しはじめた。
当時流行ってたと思われるクランキーコンドルや相撲とか龍のパチンコ台を2㌧の荷台でバラバラと。
Aさんが言った。　「えげついなぁ」
何も聞こえないふりをしてやり過ごそうと思った。　でも絡まれてしまった。

「自分らくらいの歳やったら興味あるやろ？こういうの」　「大人になったらやりたいかなぁと思うくらいです」
「これ、何かわかる？」　「わかりません」
「これなぁ、確率変える機械やねんなぁ　ほんまはあかんねんけど大人はズルしおるでな　汚い」
「えぇ？そういうのって遠隔操作でするんじゃないんです？」
「ちゃうちゃう。遠隔操作は大当たりさせるためにあるんや。確率変えたりはでけへん」

「ほぇー」　「最新の機械は時間で信号キャッチさせて大当たり取らせおるけどな」
「ほぇー」　「逆にイベント用に確率甘くするのもあるで」
「ほぇー」　「でもこの龍の台はどないしても儲けれんねん」

「なんでですか？」　「一回でも大当たり拾たら高確率で大当たりいっぱい引けるねん」
「え、じゃあ確率変えんでもええじゃないですか」
「それがそうでもないんやな。確変絵柄やったらええけど単発絵柄引いたら一手間あんねんなぁ」
「何するんです？」　「あるタイミングでパンクさせんねん　そしたら次は高確率で確変図柄で当たる」
「パンクってなんです？」　「おぉー喋るようなったな！おっちゃんAって言うねん　短い間やけどよろしゅーな」
「あ、こちらこそよろしくお願いします」

そのあと、無言の時間が続いた。
こうして一人の少年はパチンコへの憧れを無くした。
人間ってほんと怖い。