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ほんのりと怖い話スレ 122
- 503 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ (ワッチョイ 19ea-NN0m [58.4.57.235]):2017/06/26(月) 02:51:16.38 ID:m19hJ9Us0.net
- 30年ほど前、俺の母は肺がんで亡くなった。
たばこも吸っておらず、まだ45歳だった。
無知なオレはいつか治るものだと信じてきっていて、
買ったばかりのバイクで気まぐれに母の見舞いに行っていた。
結果的には、それが亡くなる前の最後のお見舞いとなった。
意識も朦朧としている母の顔をのぞき込みながら
「(オレのこと)分かってんの?」と
付き添っていたオヤジになんとなく訊いてみた。
オヤジにも確証はないらしくて曖昧に濁していたような気がする。
短い面会を終え、帰る間際、母親が「分かるに決まってんでしょ!」と言った。
ガリッガリの状態の母からこんな力強い言葉が発せられるとは思ってもいなかった。
なぜなのか、そのとき、自分がとても恥ずかしくなり、
その言葉に応えることもなく、逃げるようにそのまま病室を後にした。
数日後、次に父から連絡が来たのは母が亡くなったという知らせだった。
慌ててバイクで病院に駆け付けた。
付き添ってくれていた母方の祖母が泣いていた。
オヤジは「何しに来た!?」とオレに詰め寄った。
母親の死に目に倅が来て何が悪いのかと意味が分からなかったが、
今となっては、多分二人の時間を大切にしたかったんだろうなと思う。
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