ほんのりと怖い話スレ　その119

668 ：本当にあった怖い名無し＠＼(^o^)／：2016/09/02(金) 01:18:44.13 ID:9AexN27E0.net

またしばらく時間が経ってから、その物体はゆっくりと園内に入りました
園内のグラウンドでは遊具を使って数十名の園児が遊んでいました
ここまで来ると私も恐怖を感じ始め、遊具で遊んでいる子供達の中に私はいないかと心配になり、探したのですが私の姿はありません
外に私の姿がないとわかりホッとしましたが、物体が遊具で遊ぶ園児には目もくれず園内のさらに奥へと入って行くのを見てすぐに恐怖が揺り起こされました

物体が園内奥へ奥へと進むにつれ、段々と私にも状況が呑み込めて来まして、この物体はまっすぐ奥の部屋に向っていることと、物体が進んだ先の部屋に私がいるのだということが、私にもわかってきました
ここまで来るともう怖いなんてもんじゃなく、このまま進んだら私は死んでしまうんじゃないかという妙な確信がありましたから、とにかく、自由の利かない状態で、ありとあらゆることを試してなんとかこの状況から逃げ出そうとしました
が、てんでダメで、やっぱり身動きは取れません
そうこうしてる内に、物体は私のいる部屋に入っていきます

私の組はお遊戯の時間らしく、先生がピアノを弾いており、私を含めて周りの園児は体育座りをしながら歌っています
そして、おそらく部屋に入った時か、もしくは物体が私を見つけてからかと思うのですが、ここで突然視点が移り変わり、私の視点がその物体に置き換わりました
私は、その物体として私を正面から見据えている格好になります
夢の中の私は物体に気付いていないのか、まだ歌を歌っています
その間、物体はゆっくりと私に近づいていき、私の姿がいよいよ目と鼻の先に見えるようになりました

私はもうどうすればいいかわからず、意識の中で泣きながら助けを求めていました
そして、いよいよもうダメかと思った時、急にまた視点が移り変わり、今度は低い位置から見上げる恰好になっていました
視線の先には時計がありました
私の視線が時計を捉えたところで私は目を覚ましました