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死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない? 336

501 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2016/07/09(土) 01:09:09.76 ID:had/7PA00.net
出掛けにバーちゃんが気を付けて。とか、飲み過ぎないようにね。とか声を掛けてくれた
親から言われると小うるさいことでもバーちゃんに言われると嬉しいもんだと思う
不自由な足を引きずりながら玄関まで見送ってくれたりして、孫が酒を飲むというのがそんなに心配なのだろうか?

Aの家に向かう途中でスーパーに寄ってビールとつまみを買い込む
昔はあのスーパーももっと大きな店に見えてたのになぁ〜なんて考えながら歩いているうちにAのアパートに着いた

1階の角部屋、101と書かれたインターホンを押すとすぐにAが出て招き入れてくれた
部屋に入り腰を落ち着けると俺たちは早速ビールを開けて飲み始める
そしてお互いに今何をしてるとか、俺が転校した後の事を互いに話したりした

両親を火事で亡くし住む家も失ったAは隣町の親戚の家で成人するまで過ごした
親戚家族はAの境遇に同情的で非常によくしてくれたらしい
そして成人すると、亡くなった両親の遺産や支払われた保険金など幾らかのまとまった金を手にし、ソレを頭金にこのアパートを建てたそうだ

老後は家賃収入と年金で暮らすんだ〜などとAが話すのを聞きながら、俺は少し羨ましく思いつつも、Aが元気で暮らしてる事を知って安心した
そして同時にバーちゃんがAの火傷を心配していた事を思い出す

遠慮がちに火傷の事を切り出すと、傷跡は残っているが生活に支障はないと笑いながら答えた
俺はホッとしてバーちゃんもとても気に掛けていたと告げると、Aは急に真面目な顔になって俺に頭を下げた

少し驚いて話を聞くと、火事のときバーちゃんはいち早く現場に駆けつけて、Aが病院に搬送されるのに付き添ったらしい
そしてAの親戚が連絡を受けて到着するまで病室で待ち続けた
Aは「お前のバーちゃんが居てくれたから少しだけ安心した。本当に感謝してる」と話し、目に涙を浮かべながら再び頭を下げた

俺は初めて聞く話に驚きながら、足の悪い祖母を思った

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