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ほんのりと怖い話スレ その117

57 :funa@\(^o^)/:2016/06/12(日) 16:24:31.80 ID:K0LKRoJS0.net
お爺さんの話

「役所の連中が行っちまってから、俺は釘鉄のとこへ走ってった。
まさかとは思ったが、なんか棒みたいなもんが2本グズグズ蠢いてて
グジャアって起き上がって来た。そいつは2本の真っ黒な足だった。
真っ黒な足の指が虫見てえに動いてやがって、その爪の先から
そこだけ真っ赤っかな血がダラダラ流れてた。」
「あん時親方に呼ばれなきゃ、俺は悲鳴上げてた。」

ペットボトルの酒を思わずぐいっと呑み下ろしました。

「それから俺は仕事中でも気が散ってな。植木屋の仕事は
高え梯子か木の上だ。下手打ちゃ命取りだが、もうどうにもならねえ」
「何で…そんなに」
「左手の時は、お巡りさんが心臓撃っちまった。左胸だ。」
ペットボトルの酒が喉を焼くような気がしました。

「悪い予感は当たるもんだ。2週間ばかしで俺は葬式に出た。
お得意さんの仕出し屋の旦那の次男坊だった。供養堂の近くの
交差点で、バイクで配達に行く途中トラックに轢かれたってな。」

酒の味が妙にねばつくようでした。

「葬儀所で言われた。腰から下は轢き潰されて、かたちも残って
ないから言葉に気をつけろって。」
そうしてお爺さんは俯いて顔を覆いました。

(続きます)

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