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∧∧山にまつわる怖い・不思議な話(避難小屋)79∧∧

709 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2016/09/02(金) 11:44:37.63 ID:9KrifYIz0.net
石じじいの話です。

みなさんは、浦島太郎の物語を知っていますか?とうぜんでしょう。日本人に
よく親しまれている伝承の物語ですね。それに似た話です。
この物語の原型は古く、『日本書紀』に、雄略天皇二十二年(478)の七月に
「丹波国の余社郡管川の人瑞江の浦島の子」が海に出たときに大亀を釣り上げたが、
それが女に変身して、契りを交わして二人で海に入って蓬莱山(とこよのくに)に
入ったと記されています。また、『日本後紀』(これも勅撰正史です)にも、
その事件から347年後の淳和天皇天長二年(825)に浦島子(うらしまこ)
が帰ってきた、と記されています。そこには、乙姫さまや竜宮城は出てきません。
これらは、あとから付け加えられたのですね。

石じじいは、石を求めて海岸部も広く歩き回りました。海岸は波に洗われて岩石
がよく露出していたからです。その日も、石探しをしていましたが、きつい岩場を
乗り越えて小さな砂浜に降り立ったときに、じじいは自分の犯した誤りに気づき
ました。潮が満ちている。帰れない。この砂浜から出られない。砂浜は、両方を
大きくそびえ立った岩場に囲まれていて(その一方をじじいが渡ってきたのですが)
後背には、急峻な山が迫っていました。しかし、砂浜の奥行きはあり奥の方に
木が生い茂っていたので、そこで一泊することにしました。夕日が海に落ち始めて
これから山を登ると危険だったからです。その茂み(林)に入っていくと、
そこには庵があって人がいました。みすぼらしい着物をきた老人でした。
老人は、じじいを見ると喜んで手を取って涙を流したそうです。老人は、
いろいろと話しかけてきましたが、しゃべっていることがまったく理解できません。
こちらが言うことは理解するようです。じじいは、得意な朝鮮語、かたことのロシア語
酒のみ友達に教えてもらった琉球語、大阪弁、賄いのおばさんがしゃべっていた東北弁
の知識を総動員して理解しようとしましたが、一言も理解できなかったそうです。
老人は、はっ!と気がついたような反応をして、急に理解できる日本語を喋りはじめ
ました。じじいは、安心して庵の外で老人と話し始めました。
(つづく)

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