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後味の悪い話 その160
- 11 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/11/21(土) 22:11:36.27 ID:ii0qE2iTO.net
- フレドリック・ブラウン「叫べ、沈黙よ」
無人の森の中で木が倒れたら、音はするのか。という有名な、たわいもない議論があるが…
17歳で農場に嫁いだ女性、24歳で死去。
農場の使用人の青年と駆け落ちしたと見られていたが、夫が保安官にそれを訴えてから一ヶ月後、新しいまだ未使用の燻製小屋で、青年と一緒に餓死していたのを発見される。
燻製小屋のドアの南京錠は、最初はただ掛け金に掛けてあった。夫はある日、盗まれたり落ちて見つからなくなったら大変だと、施錠したそうだ。
夫は、妻と使用人がそろって消えたと保安官に訴える前、最近耳が痛くなって今では何も聞こえない、と医者に訴えていた。
夫は保安官に、耳の聞こえない者特有の勝手なまくし立て方で訴えたそうだ。
村人の何人かは夫が本当は健常者で、潔白な二人を燻製小屋に閉じ込めて餓死させたと信じているが、保安官は証拠がないからと事故死扱いにしている。
「お客さん、どう思いますか。耳の聞こえない男がいる森の中で木が倒れたら、音はするんでしょうか。また、その男が本当に耳が聞こえないかどうか、わからない場合には…。
彼女は夫に虐待されていました。結婚するまで猫を被っていたんですよ、弱いものにだけいくらでも強くなるDV野郎なんです。
夫に虐待されている妻が真っ当な男に愛されたら、当然その男を愛し返すじゃないですか。
…いいんですよ、どうせ聞こえないんですから。奴がそう言って医者にかかったんですから、聞こえないんです。
聞こえないくせに噂が気になるようで、こうして毎日のように駅に来るんです。だから私はこうやって、会う人ごとに吹聴してやるんです。
…ひどい死にざまでした。燻製小屋はコンクリ製で、壁もドアも厚いんです。
二人はどうにかして、ドアの厚みの半分までは掘り抜いていました。
…私は、奴が早く首を吊ればいいと思ってます。だからこうして、聞こえよがしに吹聴するんです。
私の願いはいずれかなうでしょうよ。
死んだ…奴に殺された妻は、私の従姉なんです」
駅員は都会の客に、こう語った。
都会の客から見ても、駅員の願いは近いうちにかないそうだった。
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