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ほんのりと怖い話スレ その113

720 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2016/01/03(日) 23:07:52.28 ID:aSKVY0sZ0.net
消灯時間

寝床に選んだのは押入れの下段。
押入れの襖は内側から開閉ができないため、
クラスメイトに外側から閉めてもらう。

「消すぞ〜」というYの声。
襖と柱のわずかな隙間から漏れていた部屋の灯りが消えると、
押入れの内部は完全な闇に包まれる。
襖に耳を当て部屋の様子を伺うが、
日中の登山の疲れのせいか、夜更かしする者はいないようだ。
俺は姿勢をほとんど変えず、襖を向いて横向きに寝る。

5分ほど経っただろうか。眠りに落ちかけたそのとき、誰かが肩を叩く。
女だ。
姿を見たわけではないが直感で分かる。
髪の長い女が、俺の後ろにいる。

恐怖と金縛りで全身が硬直する。
女のかすれた声が、吐息に混じって首筋にかかる。
「ア・・・ワ・・・ナン・・・デショウ?」

俺は朝まで気を失ってしまっていた。

2000年、岐阜にて。

ちなみに、消灯したY君がわたしです。

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