後味の悪い話　その159

247 ：本当にあった怖い名無し＠＼(^o^)／：2015/10/08(木) 20:48:47.56 ID:2XJNo/WH0.net

研究の末、善意点を増幅させる薬『RKD-EK9』が完成
それは一錠飲めば第一天国へ、二錠飲めば第二天国へ、といった具合に飲む量で好きな天国に旅立てる薬で、剣林は「成功したら戻ってこれないんだから」と第八天国を目指して八錠飲もうとする
しかし、飲んだら即座に天国行きとは聞いていなかった血ノ池さんは、慌てて剣林を引き止める
そんな血ノ池さんに「天国行けるなら慌てて自殺だろフツー。天国っていう素晴らしい場所があるのに、なんで二軍みたいな現世で寿命を全うしなきゃならないんだ（略）天国はあったんだ、だからもう誰も死ぬのを我慢しなくていいんだよ」と笑顔で語り、薬を飲み干す剣林
その拍子に血ノ池さんのずれかけた眼鏡が床に落ちて、彼女の素顔を見た剣林は「血ノ池サンメガネ・・・外すと案外・・・かわいいんだ・・・ね・・・」の言葉を残して絶命
始めは幸せそうな死に顔の剣林だったが、血ノ池さんが釜茹さんの目的の真意を問いただしているうちに、苦しそうな表情に変わっていく
釜茹さんはここ５０年誰も行っていない天国が、今もちゃんと運営しているか血ノ池さんに尋ねた

一方、死んだ剣林の前には荒れ果てた土地と、ぼろぼろになった門だけがあった
その門には看板が掛けられていた
【〜天国閉鎖のお知らせ〜
保養施設『天国』は、来場者数減少のため廃園いたしました。
一万五千年にわたるご愛顧、本当にありがとうございました。
同地区は姉妹店の健康ランド『地獄』としてリニューアルオープンする予定です。
こちらへの入場は無料となっておりますので、いいヒトも悪いヒトもお誘いあわせの上、いつでもお気軽にお越しくださいませ。
神一同】