2ちゃんねる スマホ用 ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50    

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

後味の悪い話 その158

301 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/08/17(月) 13:28:45.49 ID:VJavmegA0.net
藤沢周平の時代小説短編「入墨」

家族を捨てて逃げた父親が、十五年もたってから落ちぶれたなりで
姉娘がやっと開いた飯屋へやってくる。やってくると言っても、店の前で
たっているだけで何を言うでもない。姉は父親を嫌うが、父親が逃げた
当時二歳で父親の記憶のない妹は姉に反発して父親に同情する。
あるとき、店を訊ねてこなくなった父親を心配して、妹は父親の家に行き、
夜遅くまで看病して家に戻る途中、前から姉を強請っていたやくざ男に
かどわかされて強姦される。

姉は妹が父親の家に泊まったと思っており、ひと晩行方不明のうちは
怒っていたが、いつまでたっても帰らない妹が次第に心配になり、
妹の恋人や父親を訊ねたり岡っ引きに届け出たりするが、行方は知れないままだった。
そうするうち、やくざ男が妹を連れて店にやってくる。妹は姉にしがみついて
泣きだし、姉は何があったかを察してやくざ男を平手打ちするが、即座に
反撃される。妹の恋人も激昂して殴りかかるが、まるで歯が立たない。
やくざ男は刃物を取り出し、妹の恋人の指にかけて「金を出さなければ
こいつの指を切り落とす」と言い放つ。するとそれまで黙っていた父親が
銚子の底を砕いてそれを得物にして、慣れた手つきでやくざ男を殺してしまう。
やがて店に来ていた客が呼んだ岡っ引きが現れ、死体と父親の入墨をみて
これは手に負えないと言って即座に父親を連れて行ってしまう。
父親は何も言わずに引かれて行ってしまった。

大分端折るとこういう話なんだけど、そもそも姉が父親を嫌う理由が
「十二のときに父親に『女中奉公だ』とだまされて売られた先で半年後には
客を取らされたうえ、金はすべて父親が女と逃げるために使われてしまった」
という父親になんの同情の余地もない理由で、それを知ってさえ
妹が「お父ちゃんかわいそう;;;」みたいなこと言ってて姉がかわいそうなのと、
やくざ男と言うのが、姉が上記の店を抜けるために頼ったが、危なすぎる男だったので
逃げたという経緯で姉と知り合っていて、強請りのネタは「この飯屋のおかみは
股で稼いだ女ですよー」というものなので、最後に始末をつけて去った!みたいな
感じだけど、結局全部父親がクソなせいじゃん…となんか後味悪かった

総レス数 1005
422 KB
新着レスの表示

掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
read.cgi ver 2014.07.20.01.SC 2014/07/20 D ★