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後味の悪い話 その157

605 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/07/09(木) 20:13:28.34 ID:Y7GLI65l0.net
里中満智子「まちこの千夜一夜」より
古代ギリシャだかローマだかっぽい雰囲気の架空の国で
殺人の罪を犯した者は本人だけでなくその子供まで連座で死刑になっていた
他にも王の圧政が厳しかったため民の不満は多かった
主人公はどうせ孤児で失うものなどないからと王の暗殺を企み、実行する
割と王はあっさり刺され「お前にもっといい国にできるというならやってみろ」
的な事を言い残して死ぬ
主人公は本当に次の王となり、まず連座制を廃止した
すると国での殺人事件の発生率が格段に上がってしまった
頭を抱える主人公に、先代から仕えてきた側近達が真相を話す
愛する子供まで処刑されるという恐怖が殺人への抑止力になっていたこと
殺人を犯した者の子供は、生きてても世間から差別されて辛い人生を送ること
そして実は子供まで処刑されていたというのは嘘で、殺人犯本人以外は処刑されず
幼い者は改名して国の孤児院に入り、ある程度の年齢の者は国外追放になっていたこと
しかも主人公自身が処刑された殺人犯の息子で、国の孤児院で育っていたこと
主人公王が連座制を復活させると殺人事件の発生率は大きく下がったが
それでも連座制の裏の事情を知らぬ者達から恨まれ、暗殺者が現れた
主人公は自分に致命傷を与えた暗殺者に、前王と同じ言葉を言い残して死にEND
……親子の愛情と人間の愚かさを問う短編ではあるのだが
そもそも連座制があろうとなかろうと、殺意を抱くレベルのいさかいや怨恨が
発生しにくい国になるような政治を行わなければ根本的解決にならないのでは…

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