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後味の悪い話 その157

1 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/06/02(火) 23:56:34.08 ID:jvvoQISu0.net
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後味の悪い話 その156 [転載禁止]©2ch.net
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505 :1/2@\(^o^)/:2015/07/04(土) 14:21:21.77 ID:Z44vpV1x0.net
陳舜臣『方壺園』
いろいろうろ覚えなので自分の書き間違いによる矛盾もあるかも

唐の長安の都で大富豪が由緒ある屋敷を買ったら、中庭に変なプチ建物があった
四方を四枚の高くそびえ立つ塀で囲まれた、ほとんど日が差さない庭園
その中に一部屋だけの小さな平屋が建ってる(母屋から見れば離れ)
塀に一ヶ所だけ付いてる扉(内側から閂かかる)以外からの出入りは不可能
どうやら騒がしい都会で仙人や隠棲賢者みたいな気分になれる離れらしい

高い塀がまるで細長い四角柱の壺みたいなので「方壺園」と呼ばれてたが
大富豪の家族や使用人達は誰もその中の離れを使いたがらないので、
食客として住み込んでる天才詩人がそこを気に入って自室にした

天才詩人は結構嫌な奴で、親戚の職人を学がないと馬鹿にしまくり
詩人仲間の間でも才能は尊敬されこそすれ何人かの詩人には嫌われていた
年老いた大富豪が不老長寿の薬の精製を夢見て自ら薬草をすり潰したりしてると
天才詩人は冷やかして粉薬や丸薬をつついたり取り上げたりするのだった
そしていつも懐に大量の紙を入れては詩を書きつけていた
しかしものすごく字は汚かった

ある日、その天才詩人が方壺園から出てこなかった
塀の扉は閂かかってるので大富豪が使用人達に命じて材木ぶつけて破ってみると
天才詩人は布団の中に行儀よく眠った形のまま布団の上から刺されて死んでいた
凶器は彼自身の骨董コレクションの一つの短剣
布団の上からのせいか微妙に急所を外れてたので、即死ではないようだが
結局布団から出られずにじわじわと死んだっぽい感じ
しかしいつも懐にあるはずの彼の詩メモはなかった

塀はツルツルで絶対登れないし、密室殺人状態なのでお役所も匙を投げた
方壺園の入口は封鎖され、誰も入らなくなって一年が経ったが
どうやってか方壺園に入った奴がいて、そして離れの中で首吊り自殺していた
そいつは天才詩人の死後に世間で脚光を浴びて活躍していた秀才詩人だった

506 :2/2@\(^o^)/:2015/07/04(土) 14:22:28.95 ID:Z44vpV1x0.net
二人も変死するなんて縁起悪すぎるので方壺園の取り壊しを決めた大富豪に
亡き天才詩人の親戚の職人が、あの夜に何を目撃したかを証言しに来た

一年前のあの夜、天才詩人に長年馬鹿にされて頭に来ていた親戚の提灯職人は
庭石そっくりに作った巨大提灯の中に隠れて方壺園の内側の庭に紛れていた
奴の懐の詩メモ盗んで便所に捨ててやらぁ!と息巻いていたのだ

そしたら方壺園の高い塀の上の方から、秀才詩人が舞い降りてきた
いや、先端に金具のついた縄を、離れの屋根〜方壺園の塀の上〜母屋の屋根と渡し
(どうやって渡したかは忘れた)それを伝って上から侵入してきたのだった
そして離れに入り、しばらくして出てきて、また縄を伝って方壺園を出て行った

職人は離れに入って天才詩人の死体を発見したがとりあえず懐の詩メモを回収
また庭に隠れて朝を待ち、使用人達が扉を破ってなだれ込んだ騒ぎに紛れて出る
そして詩メモを便所にぶちまけたが、天才詩人の筆跡にしちゃ妙に字が綺麗
秀才詩人が天才詩人を殺す時にすり替えられていたと思われる

おそらく秀才詩人は当初殺意まではなく、天才詩人の作品を盗むと同時に
代わりに自作のダミーを入れておいて発覚までの時間を延ばすだけだったのだろう
しかし彼も長年の鬱屈が爆発し、天才詩人の部屋の短剣で胸を刺して逃げた
それから彼が詩の世界で脚光を浴びたのは当然パクった天才詩人の作品のおかげ
しかし最近別件から詩人仲間にパクりがバレそうになって自殺した

…職人から話を聞いた大富豪は、天才詩人が生前最後に母屋を出た時の事を思い出した
自分がやってる不老長寿の薬の調合には、扱いを間違えると危険な水銀なども使う事がある
だからといってもちろん天才詩人が勝手に持ってった丸薬に入ってたとは限らない
しかし天才詩人は秀才詩人に刺された後、身動きすらした形跡がなかった
短剣は急所をそれてて即死しなかったはずなのに

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