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後味の悪い話 その157

495 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/07/03(金) 14:39:00.27 ID:DRNQInbn0.net
映画マスターアンドコマンダーの士官候補生ホロムの話

ナポレオン時代、イギリス軍艦サプライズ号はフランスの私掠船アケロン号を
撃沈もしくは拿捕するために航海していた。私掠船というのは本国の許可を受けて
敵国の商船などを襲う民間の武装船、いわば海賊みたいなもの。

ホロムは当直に立ったある日に濃霧の向こうに船影を見つける。しかし、ホロム以外の
士官候補生には確認できず、戦闘配置をとらせるか迷う。本当に船が見えたなら
大変なことだと他の士官候補生が決断を促すが、ホロムは決断できず、結局他の
士官候補生が命令を下した。起きてきた艦長も船影を確認できず、見間違いでは?という空気。
しかし、船影は本物で、しかもアケロン号だった。アケロン号は最新の船で、
サプライズ号より大きい上に動きも速く、砲門は多く、そのうえ風上をとっていた。
成す術もなく砲撃を受け、辛くも逃げのびるサプライズ号。

その後海上でなんとか船を修理し航行していたが、またアケロン号と遭遇する。
幸い距離があったため、全速で船を走らせ、夜闇にまぎれてから囮の筏にあかりをつけて
サプライズ号に見せかけることで難を逃れる。サプライズ号はアケロン号から十分距離を
離してから反転、アケロン号の背後を突く作戦に出た。

しかし、船は嵐に見舞われてしまう。必死にマストを登り、帆をたたむ船員たち。
そんな中、ホロムはウォーリーという水夫のところへ帆をたたむのを助けに行けと
命令される。ホロムはマストを登って行くが、風雨が強く、船は揺れに揺れて
なかなか進めない。ウォーリーは登ってくるホロムを見て「助けてください!」と
叫ぶが、ホロムが辿り着く前にマストが折れ、ウォーリーは海に投げ出されてしまった。
ウォーリーは荒れくるう海を死に物狂いで泳ぎ、同じく投げだされたマストにしがみつこうとする。
マストはいまだロープで船とつながっていて、ウォーリーの命綱になり得るものだったが、
船はそのマストのために沈没しかねない状態だった。艦長はマストを切り離す決断を下し、
斧でロープを切断しだした。ウォーリーと仲のよかったネイグルという水夫も泣きながらそれに加わり、
マストは切り離され、ウォーリーは波にのまれて消えた。

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