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∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part77∧∧

342 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/06/17(水) 10:02:30.16 ID:2RuPj47w0.net
問題のポイントまでは、なんとか目印の赤テープを辿りながら進んでいった。予想どおり道はかなり荒れており、目印を見失って道を外すと一発で遭難しそうなので必死だった。
二時間半ほど進んで、暗い樹林帯が開けてうっすらと明るくなった渡渉点が見えてくると、幸いな事に水は引いており、飛び石を伝って川を渡渉できそうに見えた。
そこで、登山靴を濡らさずに渡れそうな飛び石を探して、川面を左右に見渡していると、水面から顔を出した小さな岩の上に何か赤い物が乗っているのが見えた。
小さな赤い三輪車。普通に子供が乗るようなプラスチック製の華奢な三輪車が、たった今使っていたように、白い平岩の上にちょこんと乗っていた。
よく見ると何故か車輪に例の赤テープが巻いてあって、それが妙に目立っていたが、それ以外は何の変哲もない只の三輪車で、普通に考えて何でこんな物がこんな所にあるのか、意味が分からんかった。
辺りは人が住むような場所じゃないし、上流は原生林でこんな物が流れてくるはずがない。だいたい昨夜は雨で激流だったはずで、そのあと歩道に入ったのは俺だけだ。ここまですれ違った人もいない。
どう考えてもありえない状況で、頭の中に複数の?マークが点灯したので、俺は何も見なかった事にして、さっさと渡渉して海岸まで下り町営温泉に浸かりましたわ。
結局、まる七時間近く、最後まで歩道上では誰にも会わなかったんだが、正直うしろから三輪車に乗った何かが登山道をキコキコ追ってきそうで、ちょっと怖かった。
現実的に考えれば、誰かが朝暗いうちに林道を上って来て、俺よりも早く荒れた歩道に入り、水の引いた直後の渡渉点に三輪車を置いて、先に海岸まで下ることは不可能というわけではない。
だが、仮にそんな意味不明な事をする奴がいたとしたら、どういう意図があったのか、そっちの方がよっぽど怖い、と温泉に浸かりながら思った。ちなみにここの温泉は最高なのでおすすめだ。

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