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後味の悪い話 その155

956 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/03/29(日) 16:56:09.87 ID:Lub9RDUD0.net
「俊寛」倉田百三
登場人物… 俊寛  成経(A) 康頼(B) 有王(C)

時は平安時代
俊寛とAとBの三人は、平清盛に陰謀を企んだとして鬼界ヶ島に島流しにされた
魚のとり方も知らない彼らはたちまち飢えた
三人は清盛を恨み、妻子や京の事を思ってはああだこうだと鬱々と過ごしていた
Aはめったに来ない船を待って毎日沖を眺め、Bは京に帰りたいと神仏に願掛けをしている
俊寛は絶望して不吉な事ばかり考え、そんな自分が嫌になっている
AとBは俊寛を励まし「力を合わせて苦しみも分け合おう、一人では生きて行けない」と話し合う
すると平家の船が島にやって来た
AとBは京に帰れるかもしれないと希望を持つ
俊寛は急に不安になって「俺を見捨てないと誓ってくれ!」と言い出す
AもBもわけがわからなかったが、武士の弓矢と神仏に誓った
「三人一緒に京に帰ろう!さもなければ三人一緒に島に残ろう!」

船から清盛の使者が降りて来て書状を読み上げた
「島流しのAとBを赦免する、以上!」
清盛は俊寛だけ赦免を出さなかったのだ
三人は一緒でなければ帰らないと抵抗するが、使者が勝手に赦免出来るわけがない
「それなら三人とも置いて行くしかないが、家族からの手紙は渡しておこう」
手紙を受け取ったのはAとB、俊寛には何もない
俊寛はAとBに先ほどの誓いの念を押す
だが手紙を読んだAは動揺して誓いを破った
「京に戻れば憎き清盛を倒せるかもしれない、君を助け出せるかもしれない…俺は帰る」
Bは動揺しながらも島に残ると言ったが、Aを乗せた船が出発しかかると誓いを破った
「待ってくれ!あの船は神仏が遣わした救いの船だ、俺は帰らねばならない!」
AとBは必ず迎えの船をよこすと約束し、泣きわめく俊寛を置いて京に帰った

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