後味の悪い話　その155

775 ：本当にあった怖い名無し＠＼(^o^)／：2015/03/16(月) 21:56:21.45 ID:JNDHU/cX0.net

まとめサイトにある「レ・ミゼラブル」だが、ジャベールについて別の後味悪ポイントを

ジャベールは牢獄で産まれた
母親はジプシー女で、父親も当時服役中の罪人だった
当然ジャベールは蔑まれたので、自分の卑しい出自を憎み、他の卑しい連中や罪人を憎んだ
社会的に認められたい彼は、法の番人たる厳格で情け容赦ない警官になった
ジャベールはジャン・バルジャンを追跡するが、ある時バルジャンに命を救われる
その後バルジャンと再会するが、逮捕せずに見逃した
ジャベールは命の恩人を救ったわけだが、警官として矛盾した行為に自分自身がが揺らぎだす
彼はバルジャンの罪も、その後の大きな慈善や寛容さも知っていた
彼にとって法は絶対で犯罪者は許せなかったが、当時の刑務所が過酷で劣悪な事も知っていた
葛藤の末、ジャベールは刑務所の環境改善を訴える意見書を書き残し、自殺した

完全無欠の警官ジャベールがなぜ自殺したのか、誰にも謎だった
警察の見解は「残した手記を読むに、精神に異常をきたしたらしい」
新聞記事で読んだバルジャンも「俺を見逃がした時から頭がおかしくなってたんだろう」
あっさりと狂死扱いでおしまい…
ジャベール救われねぇ！

ジャベールは血も涙もない極端な男だったが、自分が間違ったと思えばすすんで処罰を受ける公正さもあった
最終的にその極端さから自滅したと思うが
寛容になったバルジャンも、自分がジャベールに与えた影響や、その葛藤までは想像しなかった
ジャベールは、ファンティーヌ（バルジャンの養女コゼットの母親）をショック死させてるので、
バルジャン的にはジャベールに同情はできんだろうとは思うが、ジャベール救われないな

映画版（たしかリーアム・ニーソン主演のやつ）だと、ジャベールの自殺後バルジャンが、
「やったー！俺自由ー！」みたいな満面の笑顔で走り出す、というラストだった
その場面はある意味正しい解釈かもしれないが、見てて、えーっ！？そこで終わっていいの！？と思った