∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Ｐａｒｔ76∧∧

1 ：本当にあった怖い名無し＠＼(^o^)／：2014/12/03(水) 23:52:20.97 ID:ydatNNRV0.net

いつの時代もそこにある異界、山。
知られざる深山、身近な里山、神社仏閣の「お山」、あるいは昔山や丘だった場所…
山にまつわる怪談・奇談を語っていきましょう。

※ここは実話のみのスレではなく昔話、伝聞何でもありです。
※嵐はスルーでよろしく＞ＡＬＬ

登山するのいいけど途中幽霊とかいませんか 一霊目
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/out/1347622454/
海にまつわる怖い話・不思議な話 20
http://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/occult/1410138957/
【樹海】死に場所を探すスレ総合3【東尋坊】
http://wktk.2ch.net/test/read.cgi/mental/1386165280/
【マターリ】廃墟を語るスレ 4　【朽ちてゆく】
http://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/subcal/1382848954/
【廃墟】廃れゆく風景見せて 9物件目【廃車】
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/photo/1385471039/
【(´Д｀;)】怖い地名・良い地名【(・∀・)】
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/out/1284812348/
【酷道！】とんでもない酷道を語れ！34【険道！】
http://kanae.2ch.net/test/read.cgi/car/1417027740/
【酷道】これでも天下の国道か? 道路板 5号【険道】
http://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/way/1404416027/
【落石】酷道、旧道、廃道Ｒ16【倒木】
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/bike/1406603750/
|←崩落|└|∵|┐三 林道13 三┌|∵|┘|堕落→|
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/bike/1409201873/
狭い林道を走る怖さ
http://hello.2ch.net/test/read.cgi/out/1297173217/
熊に喰われた奴11
http://hayabusa6.2ch.net/test/read.cgi/occult/1391015577/

571 ：本当にあった怖い名無し＠＼(^o^)／：2015/03/29(日) 19:07:16.65 ID:gDoDj5hT0.net

環境民俗の研究テーマから春の来ぬ内に筑波でのフィールドワークを済ませた私は、
次の取材エリアとして神奈川県相津久井郡を選んだ

山にはまだまだ残雪の疎らに残る気候であるものの、梅もすっかり終わった頃となり、
晴れた週末、紹介を受けた川尻の或る民家を訪ねていた

「鳥刺しをやる者なんて今はもうここらじゃあすっかり居なくなってなあ
　俺より上の人間はもうおらんよ」
「メジロはさ、こういう籠に雄を入れて下枝に掛けるんさ
　そうすっと他の雄が寄って来て籠の雄と喧嘩を始めんだ
　そうよ、籠から外にはトリモチを塗ったニワトコを挿しておくんだ」
「メジロはサツマイモばかりやると声が悪くなるし、羽根の色も黒くなっちまう
　声を良くするにゃぁ米と大豆の粉に魚粉を混ぜるんさ
　だが餌が強すぎると便秘になっちまう、その配合が難しいんさ」
「もう直ぐ春めいて、温くなると高音を張る
　細かい注意をしてねえと、夏までには………」

私は安西老人の話を聞きながら真剣にメモを取っていた
もっとも取るつもりで胸ポケのICレコーダーに頼っているのである
老人の方でも若い者を相手に話をするのは満更でも無いらしい

572 ：本当にあった怖い名無し＠＼(^o^)／：2015/03/29(日) 19:08:07.68 ID:gDoDj5hT0.net

「ところで安西さんは、雷鳥という怪人……というのか、良くわかりませんが、
　そんな得体の知れない鳥の形をした男をご存じ無いですか？」
余談にと訊ねて見たが、意外な事に安西氏はこう答えた

「あんた、雷鳥一号の事かい、それは？」
「えっ？ええ、はい」
「若いのに良く知っとるなあ……」
「ぁはあ、まあ偶々この地域にそう言う山の怪物というか、魔物……」
「まあ待て！」

「はあ…………」
「あんたは、大学の研究の為に話を聞きに来たんだろ？」
「そうですが……」

「雷鳥はなあ、俺たち鳥刺しを今でもやる者にとったら、見つけ次第ブチのめさにゃ
　ならんくらい腹の立つバカチクショウなんだ」
「ど、どうしてです？」
「あれは、もう二十年も前の事だった……」

そう言って安西氏は、縁側から遠い目線を城山の方に向けた