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後味の悪い話 その153
- 217 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/09/29(月) 23:38:26.49 ID:MN2TTM0/0.net
- 子供のころ読んだブラッドベリの小説『壁の中のアフリカ』(原題は『草原』らしいが)。ところどころうろ覚えだが勘弁。
舞台は近未来。ある一家(両親とどちらも小学生くらいの息子と娘)が最先端技術を使った家に引っ越してきた。
その家はほぼ全てが機械化されており、大抵のことはボタン1つでできる。
さらに子供部屋(息子と娘共用)には臨場感あふれる音声付き立体映像投影装置があり、子供の希望(音声入力)によって好きな映像を部屋中に投影可能になっている。
この家では確かに快適な生活が送れたのだが、ある問題が発生する。
子供たちが立体映像に夢中になるあまり、夕飯などで呼んでもなかなか出てこなくなってしまったのだ。
両親が厳しく注意してやっとしぶしぶ出てくる始末。おまけにアフリカの映像が気に入ったらしく、子供たちが学校から帰ると子供部屋からはやたら猛獣のうなり声がするのだった。
一度、子供たちが装置の電源を切り忘れて学校に行ってしまったことがあった。
うなり声に気づいた両親(確か父親は仕事が休みだった)がスイッチを切ろうと子供部屋に行くとリアルなライオンがいたため揃って腰を抜かしてしまい、一旦ブレーカーごと切る羽目になってからはますます両親の危機感は募る一方だった。
父親は知り合いの心理学者に相談。「休みの日にでも家族旅行に行ってみたら?」という勧めにしたがい、週末の家族旅行を計画する。
子供たちに旅行の話をすると案の定不満顔。それでも何とか説得し、家族旅行が決定した。
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