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後味の悪い話 その152

141 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/08/08(金) 12:03:37.46 ID:FkrmDf2V0.net
以前ここでも出てた気のするwebコミックの、ムガル帝国の第三代皇帝アクバルの話

アクバルは幼少期に父から離され、叔父のもとで生活していた。
密かに父の王位を狙う叔父からは冷遇され
仮にも皇太子であるのに文字すら読めない有様であり8歳にして戦場に立たされたこともあった
13歳になるとようやく父が一番の政敵を倒し共に暮らすようになるものの
直後に父は酔っ払って階段から落ちるという世界史でも稀に見る間抜けな死に方で他界。アクバルは皇帝となる

幼い皇帝を狙って周辺国が戦争を仕掛けてきたが父の部下が奮戦しなんとか撃退
しかし18歳となったアクバルはその忠実な部下を追放し
さらに幼少期に自分を守ってくれた乳母も冷遇した
「あなたは変わってしまった」と嘆く乳母に対し
「変わっていない、実行できる年齢になっただけ」と返すアクバル

アクバルは政略結婚、強力な帝国軍、人頭税の廃止など様々な手段を駆使しインド覇権を確立していった
彼は確かな名君であり、領土は広がり内政は行き届き文化も栄えた
一日中職務を行い、公務として庶民に会い
酒や女にも逃げず、どんな中傷も寄せ付けない品行方正な生活を送りながら
どうすればインドという国を強くできるのか考え抜いた結果、彼は壊れた

36歳の時、アクバルは皇帝を神とする神聖宗教を作った
自分の名のもとに全ての民が平等であり、イスラムとヒンドゥーとの軋轢もこれによって解消されるはずだと彼は信じていた
この人為的な宗教を創設した後、彼は唯一心を許していたビールバルという男(日本でいうところの一休さん的存在)をも遠ざけるようになる
「君は自分を知り過ぎている、自分を信仰できないなら部下にはしておけない」と告げるアクバルに
それを承諾しながらも「たまには息抜きしてくれ、女に逃げて仕事をサボってくれ」と言うビールバル
「自分は神だからそれはできない」と返すアクバルのもとをビールバルは涙ながらに去った

アクバルは完璧な君主であったが後継者問題で苦しみ、晩年は麻薬を使用し体を壊した
また彼の作った宗教は彼の死後すぐに廃れてしまったという

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