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ほんのりと怖い話スレ その103
- 452 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/07/23(水) 11:21:27.47 ID:cgIM9Vh80.net
- しかし祖父には「待てよ、ただの狐に仏教は分からんかも知れんな」と思うところがあったらしく、
蔵の中をくまなく調べてみたところ、床板の下にそれは大きな木箱が埋まっていることに気付いた。
木箱を掘り起こし、恐る恐る開けてみると、中にはさらに黒々と輝く立派な扉。
仏壇だ。蔵にはそれは立派な仏壇が埋まっていたのだ。
仏間には仏壇を置くための2畳ほどの小部屋があったのだが、置いてある仏壇の大きさに対して置き場が大きすぎた。
掘り返された仏壇は、誂えたように仏間の小部屋に収まった。もともとこれを置くための部屋だったんだな。祖父はそう言った。
古来から何度か戦火に見舞われた土地であったため、家財である立派な仏壇を隠しておいたまま、いつしか忘れられてしまったのだろう。
それ以降、母方の実家では、裏手の小川のほとりに稲荷の祠を立て、奉っている。
とある大きな地震に遭った際、土蔵も、そこから見つかった立派な仏壇も潰れてしまったが、
幸い家中に怪我人は出なかった。「お稲荷様のおかげだろうて」とは当時存命であった祖母の言。
祖父も祖母も既に他界してしまい、事の真偽は確かめようがない。
しかし、稲荷の祠は新調され、今でも家を見守っている。
おわり。
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