∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Ｐａｒｔ74∧∧

本当にあった怖い名無し＠＼(^o^)／

8月中旬、西日本を襲った集中豪雨の影響で河川は氾濫
広島では土砂災害が発生し、近畿一帯は床上浸水の被害が拡がった
雷鳥嫁「あなた！水が！水が入ってくる！」
雷鳥「落ち着いて、落ち着いて」
雷鳥嫁「あなた何してるの」
雷鳥「着替えてるんだ、お前も着替えろ」

二人は玄関の戸口より浸入してくる水を威ともせず、着替えだした
雷鳥嫁「あなた！これで完璧ね！」
雷鳥「行くぞ！」

二人はカモメの着ぐるみのまま、2階に駆け上がると窓から霧よけの上に上がり、
バタバタと羽根を羽ばたかせ始めた
雷鳥「聞いた話ーーーっ！」
雷鳥嫁「友人の話ーーーっ！」
雷鳥「昔馴染みの話ーーーっ！」

豪雨の音にかき消されて、二人の叫びは誰の耳にも入らなかった
雷鳥「知り合いの話ーーーっ！」
雷鳥嫁「ああーーーっ！」

その時、雷鳥嫁が足を滑らせて下に転落した
雷鳥「山っ、山仲間の話ーーーっ！」
雷鳥嫁の姿が水面下に消えてゆく
雷鳥「聞いた話！聞いた聞いた聞いた話ーーーっ！」

必死に霧よけの上を右往左往する雷鳥
突如パーンという炸裂音と共に爆光球が光った

髪の焦げる嫌な匂いとブスブスという音に続き白い煙り
雷撃を受けた雷鳥は、今ゆっくりと霧よけを滑り落ち、
ドボンという水音とともに町を覆う水の中に消えて行った