ユメのまたユメのお話かもしれませんがいつも朝起きると色々な体の部分がツバまみれにされてる人生とかあったりしませんか(^O^;) [ゆるゆり学級]

君の名は

臭いをかいでみると、それほど悪くないと思った。
昨夜採取された堀のオシッコはタッパに入れられ、約七時間ものあいだ冷蔵庫で保存されていた。
そうして今朝、僕はタッパを取り出して、ゆっくりと角のほうに傾けながら、オシッコをガラスのコップに注いだ。
コップのなかに渦巻いている堀のオシッコには、コハクのような黄金の光が閉じ込められている。
白い泡が水面に回転していて、それが弾けるたびテーブルの木面に細かな飛沫がとんだ。
僕はそれを指ですくいとって、ペロりと舐めていた。
やがて僕はオシッコの鑑賞を終えると、そのコップを堀の寝ている寝室へと運んだ。
まだ暗い夜明け前の寝室のベッドには、うっすらと堀の寝顔が浮かんでいる。
僕はその寝顔を見ながら、そばの物置用のテーブルにコップを置いた。
そして散歩に出た。この散歩に出ているあいだ、堀が目を覚まして、寝ぼけた状態のまま、コップに手を伸ばし、
間違えてオシッコを飲んでしまわないかと願った。
散歩から帰ってくる。台所で忙しそうに堀が朝食を作っている。
エプロンを巻いて、後ろからみると、生々しく堀の背中とお尻が見える。
今日も相変わらずエロいなと思って、僕はいつものように盗撮した。僕は寝室へ向かう。そしてコップを見た。
コップのなかには、何も入っていなかった。
堀は自分の冷たいオシッコをしっかりと飲んだようだった。僕は静かにガッツボーズをした。
僕は食卓へ戻る。
テーブルにはもうご飯やお味噌汁が並べられていた。
僕は食卓の椅子から、まだシンクで後片付けをしている堀の顔を覗いてみた。
いつもと変わらぬ顔だ。視線に気づいたのか堀は、｢どうしたの？｣と聞いてきた。
僕は一瞬、悪事を勘づかれたのではないかと焦った。
しかし僕は、すぐ思い直して、もしあれをオシッコと気づいていたのなら、
僕が散歩から帰ってきた時点ですでに怒っていなければおかしい、と計算して、
平気な顔を作り、｢可愛い堀の顔を見たかっただけだよ｣と言ってみた。
堀は、｢あらそう｣とだけ言って、それから何も言わず、口元をにやけさせながらまな板を洗っていた。
後片付けが終わり、一緒に朝ごはんをいただく。とても美味しい。
味はもちろん良い。堀が作ったご飯と考えると美味しさが十倍になるような気がした。
僕はむしゃむしゃと食べた。｢美味しい美味しい｣と言いながら食べた。そこに、僕のオシッコが入ってるとも知らずに。

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