松村「心臓と言ったら唯一、癌が無い」

君の名は

心臓は横紋筋という筋肉で成り立っているが、実はこの横紋筋には細胞分裂がほとんど起こらない。したがって、細胞が極めて増殖しにくい環境にある心臓は、細胞の異常増殖の病気であるガンが発生しない。

そもそも悪性腫瘍は遺伝子の障害による細胞分裂の異常がおおもとになるが、胃や大腸などの上皮とは異なり、心臓の筋肉はほとんど細胞分裂しない。なので当然、心臓は悪性腫瘍になりにくい。

心臓が高温のため、心臓は体全体が発生する熱の10％以上をつくり出しており、常に40度近くの高温になっている。ガンは熱にとても弱く体温が40度以上になるとガン細胞は死滅してしまうことが知られている。

悪性腫瘍というものは基本的に熱に弱く、42℃以上になると死滅すると言われている。実際の心臓の温度はせいぜい37～38℃にとどまるが、安静時の体温維持には心臓から産生される熱が大きな役目を担っている。