二階堂黎人23
- 476 :毒見役:2024/04/06(土) 23:34:12.16 ID:yYGxMFc5.net
- 「ユリ迷宮」読了。
「ロシア館の謎」
短編の中でもわりと短い部類だがやはり名作。城館消失はトリックというより一種の偶発的な出来事だけど、よく読んでいくと伏線は丁寧に書き込まれている。麻耶雄嵩の某作や名探偵コナンの映画3作目もそうだが、ミステリ界隈はニコライ皇帝一家生存説ネタが好きだな。
「密室のユリ」
被害者の生田百合美はどう見ても若竹七海を彷彿とさせるので若竹ファンとしては微妙。そういや俺ミス創刊号は予告時点では若竹も入っていたが、結局何も書かなかったな。密室トリックはいまいちを通り越して古典的すぎ、見破れない警視庁捜査一課の山本警部は無能と言うしかない(古典的なトリックの多用は読者へのくすぐりとゲドさんは加賀美を擁護していたが)。犯人の正体も意外性を狙ったんだろうが、容疑者が少ないので大した驚きはない。
「劇薬」
中編といっていい長さ。「推理小説の読者なら知っていて損はない」という能書きとともに長々とコントラクトブリッジのルールが説明されるが、読みづらくてよくわからなかった。「厚顔不遜」「すべからく一種の恐慌に陥った」と引っかかる表現も散見。被害者・長坂善蔵の妻・秀子とある容疑者との関係性は伏線が露骨すぎてすぐ気づく。毒殺もトリックというほどのものはなく、わりと凡作。
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