ひじきのとなかまたち

名無しさん＠また挑戦

>>263 続き　※絵露有無：無

　ひじきは鶴にどうして布を織ったのか聞きました。すると、鶴は
　『体調不良の自分を助けてくれたあなたに
　　せめてもの恩返しがしたかった』と言いました。また、ひじきは
　どうして妊婦姿で自分の前に現れたのかと尋ねました。すると、鶴は
　『あなたは子供が好きで、子供を欲しがっていたのを知っていたから。
　　あなたへの恩返しで、あなたに子供を持つ喜びを味わって欲しかった』と
　言いました。ひじきは、鶴に
　『絶対に見ないよう言われていたのに、期待を裏切ってごめん。。
　　もう許してくれないだろうけど、もし許してくれるなら
　　また僕の家に戻ってきておくれ。人間の姿に戻っていなくてもいいから、
　　僕のそばにいておくれ。そして、結婚して下さい！！』と
　土下座して頼みました。気付けば、鶴は人間の妊婦姿に戻っていました。
　そして、人間の姿になったきのこは目に涙をなみなみと溜めて、
　『You are so bad！！―もう裏切ったら許さないんだから！』と叫びました。
　ひじきは思わずきのこを強く抱きしめ、
　そしてきのこに口づけをしました。
　それは、ひじきときのこが出会ってから初めての口付けでした。
　そして、ひじきはきのこに
　『君の事を一番に考えてサポートしていきたい。
　　世界で一番愛している。プロポーズの返事は今すぐではなくていい。
　じっくりと考えてくれないかい？』とお願いすると、きのこは
　『ひじのバカ！―じっくりと考えなくても、
　　答えは“Yes”に決まっているでしょう！？』と言って、
　　ひじの胸を両手で叩いて泣きました。ひじきも涙をなみなみと溜めて
　『君が怒りながらも僕を許してくれて、そして、受け入れてくれて良かった。
　　さぁ、家へ帰ろう。そして、身体を休めよう』と言って、
　きのこと手を繋いで、帰途につきました。
　もうすぐで家と言う所で、きのこはお腹を押さえて苦しみ出しました。
　ひじきは、陣痛に苦しむきのこの姿を見ていたたまれなくなり、
　『僕は君が苦しむなら子供なんて要らない。人間の姿でいると苦しいなら、
　　鶴の姿に戻っていいんだよ』と妊婦・きのこを気遣いました。