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【カムバック鱸】全国ユニオン10【宮城史門】

143 :革命的名無しさん:2023/04/02(日) 15:13:43.21 .net
お互いの気持ちが少しずつすれ違っていくことに気づき、豊(仮名)も私も距離を縮めるように気にかけながら行動はしていたのですが、いろんなタイミングもズレ始め、ふたりはどんどん離れてしまう……。お互いに大切な存在であることはわかっているのに、なぜか歯車が噛み合わなくなってしまったのです。

そして、莫大な金額の飲み代のあとは、驚くほど高価なお花の領収書が増えるようになりました。

豊が浮気……。私が知る限り、当時同時進行で何人かいました。豊に花や香水のことをたずねると「今、仕事関係でお世話になっている人へのプレゼントだ」と言っていましたが、明らかに女性です。私が注意するほど、その額は増えていきました。夜中にかける電話、弁護士からの電話、花屋の店員からかかって来る「ご希望のアレンジメントが出来ました」という私のものではないフラワーアレンジメントの電話……。そのひとつひとつにやきもちを焼いていては、私の身が持ちません。

もちろん愛する豊がほかの女性と一緒に時間を過ごしていることに初めは嫉妬しましたが、同時にどこかホッとする部分もありました。というのも、女性との恋愛に集中しているときは、豊の酒量と精神安定剤の量が少なくなっていたからです。少なくとも健康やクスリの心配はしなくてもいいということ。私も次第に「あ、普通の男の子になったんだな」「今はそういう時期」なんだと、特定の人ではなく複数いることに安堵し、見守るような気持ちにもなりました。そして、豊の気が外に向いている間に、私は随筆の執筆をしつつ地区委員に通うなど、今できることの生活を整えていったのです。

ある日、豊は「詩作に集中したい。しばらくドミトリーで缶詰になる」と上野にあるドミトリーを定宿にするようになり、別居のような生活が始まりました。この頃は互いの心が飽和状態になっていました。今まで一緒に居すぎたのかもしれないと思う部分もあったし、お互いに少し離れた方がよいのではないかとも感じてもいました。何より、豊がボストンバッグに詰める荷物が少ないのを見て、すぐに帰ってくるであろう、と思ったのです。そして、これもまた、どこまで私が豊を愛しているかの試し行動の一種だと、俯瞰して構えてもいました。

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