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たった一人でもノベルゲームって作れる?
- 1 :名前は開発中のものです。:2007/01/07(日) 14:57:09 ID:HTH/2klN.net
- 当方19の大学生。暇な文系なので時間はそれなりにある。
絵とシナリオはそこそこかける自信があるんだけど、
プログラミングって今から独学で学んでなんとかなるもん?
- 166 : ◆mloIG3eUsQ :2007/10/10(水) 14:51:32 ID:HniC8i1H.net
- カキィィィン!
ふと。
高く澄んだ金属音で気がつく。
右手になじんでいた筈の短剣の重さが、いつの間にか消えている。
どこからか歌が聞こえる……あれは聖歌。
数十人の男性と女性の聖歌隊が、声を合わせて紡ぐ、神の栄光の歌。
「すべてのものは自然の乳房から命を飲み―――」
静かに、荘厳に。
それこそが目に見えぬ障壁となって、確かに私の足を止めている。
呆然と空を見上げると、敷き詰められていた雲の中心に、超常的な力で円状の穴がぽっかりと出現した。
それは爆発的に広がり、一遍の曇りもない青が覗けた途端……
強烈な光が空から降り注いだ。
目を開けていられはいられない程まばゆく、世界の境界さえも消し去り、あたりを白く塗り潰す。
「虫けらにも平等に快楽は与えられる―――」
分かってる、私もかつて聖職者だったから知っている。
聖歌は、現実をも剥ぎ取り、新たな世界を作り上げる。
幻覚で作り出された、人の歴史を。
- 167 : ◆mloIG3eUsQ :2007/10/10(水) 14:53:09 ID:HniC8i1H.net
- 目を開くと、世界は白く染まり、天空には城よりも巨大な筋肉隆々の老人が姿を現していた。
彼の右の掌の上には青い天球が乗っている。
分かってる。今から始まるのは壮大なる世界創造神話。
思わず膝から崩れ落ちる。
知っている。ここからは畏怖と尊敬の念と共に、ただ空を見上げることしか出来ない。
かつてのように、何も出来ない。
「天の壮大な計画に従って星ぼしが巡るように、
走れ、兄弟たちよ! 凱旋の英雄のように! 汝らの道を!
相抱かれよ、何百万の兄弟よ!
神は天蓋の向こうにおわす!」
聖歌が高みの絶頂へ達した時だった。
何故自分はここに来たのだろうと、他人事のように思いだした。
そうだ。
あの魔物の少女と出会ったからだ。
あの日あの時、あの魔物に出会わなければ、命を削って戦うことも、転がり回って悩むことも無かっただろう。
何故こんなにまで狂った人生を歩むようになったのか……
自嘲気味に笑って、立ち上がった。
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