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レッスルエンジェルス サバイバー 妄想スレ臨時

1 :名無しくん、、、好きです。。。@\(^o^)/:2017/08/26(土) 09:30:45.36 ID:HZPfGuUY.net
レッスルエンジェルスサバイバーのあれやこれやといった
妄想を書き連ねていくスレです

463 :名無しくん、、、好きです。。。:2021/12/25(土) 00:09:33.37 ID:qoH7mL+x.net
杉山「…なんだお前ら、突然見つめあってぶつぶつと」
永村「これはアレっスね、なんちゃらの共感とかいう懐かしのアレっス」
杉山「…傍から見たら、怪しいモンキメてる様にしか見えねえがな」

永原「…はー、はー……とにかく!じゃあ間を取っておじ様で!」
78号「…まあ良いだろう。では早速本題だ。君達は深刻な病を患っているね
   いや言わなくてもいい、わかっている」
006号「…プレゼントと言っては何だが、ボクらはそれを治しに来たんだ
    なに、少し痛い位で済む。多少消えるかもしれないが、まぁ大丈夫
    こう見えて女性の扱いは慣れているから、うん」
永原「……何か急に目が据わってるんですけど」
010号「…こいつは意外と乱暴だからなあ、素直に言うこと聞いた方が
    いいぞ。あ、そこの二人もな、逃げようとすんなよ」
永村(…ちっ、バレてやがる)
杉山(今度こそオールナイトでレッツパーリィできると思ったらこれだ…
   冗談じゃあねー、何が悲しくてこんな爺さんに…)
006号「…そこのお前!変態だの爺さんだのよくも言ってくれたな!
    お前だけは別だ、一方的に治療される怖さと痛さを教えてやる!」
杉山「…え、え、うそうそ、なにこれアーッ!」

永原「……射されたね。見事に」
永村「ああ……射されたな。ケツに」
78号「注射とは古来より尻にするもの、致し方あるまい、うむ」
010号「ホラお前らも。もう分身したり増殖したりしたくないだろ?
    全く最近ホントいい加減だよなー、医療業務は専門外だっつーの」
永原「…それは同感。……イタッ!つぅー……………ふう、終わった」
永村「あー痛、くそ、ホラ用済んだら早く帰って帰って」
78号「…そんな君達に朗報だ。明日の我々のプレゼント配りに
   君達をご招待しよう。ちなみに拒否権は………ない!」
永原(……まただ!この強烈な圧迫感……!)
杉山「…くそ、女を誘いに来たら、爺さん共にラブコールされるとは…
   今年は何処までツイてないんだ俺は」  

464 :名無しくん、、、好きです。。。:2021/12/25(土) 20:27:19.23 ID:qoH7mL+x.net
そんなこんなでこのご時世にサンタクロースにプレゼント(注射)を貰い
痛みに耐えたのも束の間、無理やりお手伝いをさせられる永原たち
しかしスレまくっている今時の子供たちが相手、やっぱりうまく行かず…

78号「やあみんな、いい子にしてたかな?メリークリスマース!ホーホーホゥ」
ガキ「お、サンタだサンタ!おう飛べ、空飛べ!出来んだろ、サンタなんだから」
006号「いやあの、おじさんたちはソリがないと飛べないからまた今度な」
オテンバ「ウッソだー!偽サンタだこいつ!蹴り入れてやるー、うらっ!」
010号「いやだから…やめろって、お前、地味に痛いだろが!」
ボウズ「んだよやっぱり飛べねーんじゃんウソつき!使えねー、サンタ使えねー
    おうみんな、偽物狩りしよーぜ!袋奪え袋!」
ジャリ「オッケーいいよ行ける!どうせこいつら迷惑系だ、遠慮する事ねーぞ
    あ、でも警察来たらソッコーで逃げんぞ!」
永原「こらー!いくら子供でもやっていいことと悪い事が…」
ガキ「あ、見たことある、レスラーだアイツ!殺されるぞ、逃げろ!」
ジャリ「んじゃな暴力女ー!ヤバイバーイ!」
永原「ちょ、よりにもよってなんてことー!待ちなさーい!待てコラー!」

杉山「……ホーレ見ろ、言わんこっちゃねえ。今時のヤツらの凶悪さと
   可愛いげのなさを知らねーんだよ、じーさま共は」
永村「まー、俺が親だったら秒でぶちのめしてるよ。子供のやることといえど
   ああいうのをのさばらせておくのは俺はね、絶対許さん」
永原「……何か、悲しくなるね」
78号「……まあそう怒ってやるな。昔はわしらもあの子たちと同じじゃった
   いつかわかってくれるさ、サンタクロースの偉大さを」
006号「全く、サンタクロースを狩ろうとするとは、とんだ悪ガキ共だなぁ…
    もう、ああいう悪い子は、終っちゃうしかないかなぁ〜……うふふ」
杉山「…おいなんか物騒なこと言い始めたぞこのサンタ」

78号「…増援の目処も立たず、孤立無援か……。本部はなにを考えている
   こっちは圧倒的に数が足らないと言うのに」
永原「サンタさんって、思った以上に重労働だったんだね……」

465 :名無しくん、、、好きです。。。:2021/12/25(土) 21:21:43.51 ID:qoH7mL+x.net
永村「……なんか向こうから大量のソリが走って来てんだけど」
78号「……む、この迫り来る邪気……間違いない、ヤツらが来たんだ!」

??「ハッハッハ、世を乱す悪い子にヤツの影!呪いと臓物をプレゼーント!
   見せてもらおうか、今時の悪ガキの悪戯の酷さとやらを!」
??「偏見による文化の汚染も省みず、かえって文化を衰退させ続ける俗物共!
   貴様らの非道、許すわけにはいかない!」
??「生の欲望丸出しでヤり合うなど、これでは聖夜に品性を求めるのは絶望的だ…
   やはり祭というのは、正しく行われなければならん。指導する絶対者が必要だ」
永原「……なんか黒づくめのやばーい人達が、群れをなしてきてるね」
永村「そうそう確かね、いるのよ、ブラックサンタとかってのが」
杉山「あーもう、無茶苦茶だよー!」

78号「…お前が言うな!ええいブラックサンタめ!子供たちへのプレゼントを
   これ以上邪魔させはしない!」
B1号「…お前も見ただろう、サンタ78号。今の時代にサンタクロースが必要か?
   夢も希望も誠実も純真も、何もかも失った今の子供、いや人類に!
   今の奴等に必要なのは、徹底したお仕置きなのだ!」
B2号「初めは我々も期待していたさ……だが奴等はプレゼントを受け取った直後に!
   突如としてサンタクロースなどいるわけないと、バカにしたのだ!
   自分が子供じみていると思われたくないというただそれだけの理由で!」
B3号「わかるか!存在そのものを否定されたものたちの悲しみがどれ程のものか!
   だから我々が必要なのだ……必要とされたのだよ!今こそ…」

78号「…だから、夢を忘れた古い地球人には、希望でなく絶望をくれてやろうと
    そう言いたいのか、ブラックサンタ共!」
006号「お前ら!いつもいつもそうやって勝手な言い分で!人のせいにして!」
010号「子供の…人の可能性を!一部の連中の不満や思いつきで潰されてたまるか!」

永原「…凄い。なんか言い合いをしながらも、ちゃんとプレゼントは届けてる」
杉山「ある意味神業だな、こりゃ。なんかテキトーに投げてるっぽいのに」
永村「まー俺らはソリに乗ってるだけだから楽でいいけどね〜」

466 :名無しくん、、、好きです。。。:2021/12/25(土) 22:40:47.32 ID:qoH7mL+x.net
78号「ブラックサンタ……お前、クリスマスのこと知らないんだな」
B1号「何が!」
78号「クリスマスというのは本来生誕祭のはずなのに、一部が
   バカみたいなノリでやるから、いつも過激なパーティーしかやらない!」
杉山(あーあるある。アイツらのとか、うん)
78号「しかしそのクリスマスだって、結局商業主義と大衆化で金がかかりすぎて
   心ある人達はそれを嫌って、七面鳥やケーキ、シャンパンから遠ざかり
   1人静かに過ごすようになる!それがお前たちの事だと…」
永村(…いや、本来の姿に戻ったんじゃね?それ)
B1号「……ワシは!クリスマスを変えようなど考えていない!」
006号「嘘をつくな!じゃなきゃこんな寒く冷たい思いをしてまで
    ボクらの邪魔をするものか!あんたは変えようと楽しんでる!
    このクリスマスの聖戦を!」
010号「…俺もな、この聖戦から逃げ出そうとしていたさブラックサンタ!
    が、素直な子供がたった1人でもいる限り!俺はやめない!
    後が続くのを、この目で見届けるまではな!」

杉山「…なんかスゴい確執があったんだな、サンタ業界にも」
B2号「なにをやっているそこの三人!プレゼントをきちんと配れ!」
B3号「ふふふ、与えられた役割をこなすのが難しいのはわかるが……
   手伝うなら最後までやってもらおうか!そこの天使のなり損ない!」
永村「ああ、なんかいたよなそういうの。金色っぽいヤツとか…」

永原「なにをー!誰がなり損ないで金色だ!ヒトをどっかの地球外生命体みたいに!」
杉山「……いや、お前の声で言われると、割とシャレになんねーぞ?」

467 :名無しくん、、、好きです。。。:2021/12/25(土) 23:12:54.76 ID:qoH7mL+x.net
78号「そこ、遊んでんじゃない!もう少しで我々の担当エリアは…
   ん?この感じ、来てくれたか!」
B1号「…む!増援か、ええいこんな時に!」

00号「…変わっていない、あの頃から何一つ…。子供たちの夢を
   歪な形で叶えたのが俺達サンタだと言うなら!俺が変革する!
   サンタとしてではなく、ヒトとして!」
02号「なあお前ら…いつまでもこんなクリスマスで満足か?
   オレは……イヤだね」
03号「なあおい、おねーちゃんはどこだあ?オレの尺をしてくれる
   美人のねーちゃんはよぉ!あと酒ぇ!」
04号「下品だぞ03号。サンタとしてもう少し紳士に振る舞え」

杉山「……なにやってんだアイツら。バイトか?ん、おい永村」
永村「……ふふふ、ここで会ったが十月十日!もはや愛も憎しみも超え
   宿命と成り果てた!ヤツに勝つ!それこそが俺の生きる意味!」
杉山「…やべえ。ブラックサンタとかに触発されやがったなアイツ
   あーよかった俺。やっぱどこも、夢を与える商売って割に合わんのな〜」
78号「……だが、それがいい!そうだろ!」

永原「…でも、何だかみんな勝手だよね。いるって言ったりいないって言ったり」
006号「…君が感じた、その苛立ちも悲しみも力になる。力にしていくんだ
    君なら…君らにならそれができる。ボクは信じているよ」
010号「お前さんさえよけりゃ、どうするね?今からでもサンタになるかい?」
永原「…やめとく。あたしレッスルエンジェルだし」

B1号「ハッハッハ、今回は我々の勝ちだな!予想以上に悪い子が増えている!
   お前たちサンタが頑張りすぎた結果だな!」

468 :名無しくん、、、好きです。。。:2021/12/25(土) 23:48:58.67 ID:qoH7mL+x.net
78号「…まだだ!このくらい……!ん、まだ来る?」
SD号「なんなんだ!なにやってんだよ!ブラックサンタぁぁぁ!!!!
   俺は…俺はもう、子供たちの夢を絶対に!!!」
杉山「…アイツもかよ。なーにやってんだみんなしてこの寒空の中
   ……って、オレもか。ったく酔狂な事だ」
78号「……お嬢さんたち、君らはここで降りてくれ。サンタの争いにこれ以上
   関わる必要はない。手伝わせておいて悪いが……」
永原「え…でもこのまま最後まで……って言うかここ空の上……」
78号「駄目だ、下がれ!付き合う必要はない!」
杉山「だそうだ、降りようぜ。サンタの勢力争いに巻き込まれる必要はねーよ
   アイツは……ほっとくか。精々馴染みと喧嘩でもしてろ」
永原「いやちょっと……うわーっっっ!!!」

78号「……まだ下界も、捨てたものじゃない。宇宙を感じたよ、彼らに」
006号「あれが地上に降りた天使……この目で拝めるなんてね」
010号「いやぁ、長生きはしてみるもんだぁね。ん……来やがった」
B2号「…食らえ悪ガキ共!誰が鬼ババだ、白髪鬼だ、年齢詐称だー!
   お前たちは我らに管理されるのが相応しい!」
010号「…怖いねえ、女って。あれじゃサンタの評判ガタ落ちだ」
006号「どうしてこうボクらは、マトモな同僚に恵まれないのか……
    周りは気や癖が強過ぎるのばっかりなんだもんなぁ……」

永原「……うわーっっっ!てあれ?トナカイ?えー!飛んでる、これ!」
杉山「アイツら無茶するよなー。つかこれ、ホント無茶苦茶だなこれ
   アイツらマジのサンタクロースだったのか?はぁ…どっと疲れが…」
永原「酔っぱらって見た幻……とかじゃないよね?」
杉山「……知らん」

聖夜にまさかのサンタクロースの空宙戦に巻き込まれた?永原たち
これは夢だったのか?それとも……

469 :名無しくん、、、好きです。。。:2021/12/31(金) 19:41:07.27 ID:h5bJnjgQ.net
イコンセイサン

クリスマスにアニメじゃないホントのサンタに会った?永原たち
いよいよ大晦日に予定された試合に挑むが……

アナ「……さあ大晦日、本日のメインエベント!今年に起こったこの遺恨
   今夜で決着となるのか!武藤めぐみvs結城千種、スペシャルマッチ!」
永原「……って!あたしたちはまさかのダイジェスト!?」
龍子「まー落ち着け永原。これは作者の怠慢だ仕方無い
   ほらあれだ、新年開けてからのネタのために……」
市ヶ谷「ったく……まあいつもの如くセコいですわねえ」
祐希子「いやーでもまさかあんなことになるなんてねー、南が……」
龍子「…おい、ネタバレはよせ。ともかく!わざわざアイツら二人のために
   そして新女とファンのためにメインをこのカードにしたんだ
   どーよ、マッチメーカーとしてのアタシの腕は」
永原「…ある意味話題にはなりそうですけど」
市ヶ谷「…ふん、相変わらず生意気な態度ですわね…サンダー龍子!
    今度こそ!シングル直接対決で潰してやりますわ!」

アナ「…さあ両者リング中央!世代最強のタッグの呼び声も高かったこの二人!
   今宵は対角線!最強のライバルとしてやり合うのか!」

レフェリー「…では正々堂々とした闘いを……ファイッ!」
結城「…行くわよ、めぐみ」
武藤「……あなたなんて、もう友達でもなければパートナーでもない!
   誰がなんと言おうとあなたは裏切り者よ!このっ!」
アナ「おおっと!いきなり激しい掴み合い!エルボー、ハンマーパンチ!
   これはいつにないラフな展開だぁ!どう見ますか解説の佐久間さん!」
理沙子「そうですね、普段はクール、にこやかな印象の二人ですが
    案外、これが二人の本性なのかもしれません」

470 :名無しくん、、、好きです。。。:2021/12/31(金) 20:16:48.39 ID:h5bJnjgQ.net
アナ「…激しい!結城タックル!これは珍しい!馬乗りになって
   下になった武藤にナックル!ナックルパート雨あられ!」
武藤「くっ…このっ!」
アナ「武藤、一瞬の隙を突いて右腕キャッチ!腕ひしぎに移行か!
   …しかし結城、素早く腕を抜く!そして上からダイビングニー!」
理沙子「これまでのスロースタートな結城選手とは明らかに違いますね
    これ程の打撃攻めを見るのは初めてかもしれません」
アナ「しかし…ん、やはり武藤、やらせません!素早く延髄切りで
   カウンター!しかし結城避ける!武藤さらに仕掛ける!
   エルボー!バックエルボー二段打ち!お互い打撃戦!頭狙い!
   なんという遺恨の深さか!」

永原「…完全に総格モードだね、これ」
祐希子「……それだけじゃあないわよ永原。確かに総格ではあるけど
    キチンと流れを損なうことなく、試合を成立させてるのよ
    あのハイグレードっぷり、二人らしいわ」
市ヶ谷「…ふん、まあ、ワタクシに挑めるくらいの腕にはなりましたかしら」

武藤「…このっ!」
アナ「武藤、得意の低空ドロップキック!しかし結城、これも避けている!
   今夜の結城は一味違う!まさに究極、アルティメットちだね!」
理沙子「そうですね…そう呼んでもいいかもしれません。武藤選手…
    慣れないスタイルに少し焦れてきています。マズいかもしれません」

結城「…仕掛ける!」
アナ「…結城、大技!フライングニールキック!武藤のお株を奪ったぁ!
   そして足!足を取る!武藤、ダウン!結城、素早くアキレスホールド!
   武藤、完全にペースを奪われたか!」
理沙子「…いえ、まだ、ここからが天才の本領…発揮です」
アナ「…おっと佐久間さんの指摘ズバリか!武藤、蹴り剥がし脱出!
   そして、あっとシャイニング!スライディングのシャイニングW!
   やはりこの二人の引き出しの多さ、尋常ではありません!」

471 :名無しくん、、、好きです。。。:2021/12/31(金) 21:00:03.47 ID:h5bJnjgQ.net
永原「…今のも低空で行ったね」
龍子「武藤もすぐに結城のスタイルに合わせてきたな。まー
   相変わらず見事なセンスだよ、うん」
祐希子「センスで言うならあたしたちの中でもナンバーワン…かもね
    ねー、天才の市ヶ谷サマ?」
市ヶ谷「…………ふん、まあ、センスだけならこのワタクシに
    比肩しうるかもしないかもわかりませんけれども!」

アナ「武藤、ドラゴンスープレックス!カウント……2!2.5!さらに
   武藤、再度……いや結城裏を取り返す!そして、行くか!
   結城の必殺、バックドロップ危なぁーーーーーい!!!!」
理沙子「…かなりの角度でしたね。さすがチャンピオンレベルともなると
    普段使わない隠し玉を次々出してきます」

武藤「……ううっ!この!」     結城「今こそ、この技を!」
アナ「…結城、うずくまる武藤に連続で膝を入れる!そしてすかさず
   マフラーホールド、さらに担ぎ上げたぁ!この体勢はぁ!」
理沙子(…流星、いえこの場合は彗星?)
アナ「…落としたぁ!!!急角度の変形デスバレーボム!これはスゴい!
   カウント……3!決まりました!21分13秒、結城千種勝利!」
結城「……勝った!特訓のおかげ!」

アナ「…おめでとうございます結城選手!ところで、今の技は……?
   よろしければ名前を……」
結城「…あ、え?あの、えーと……まだ、決めてないと、言うか……」
理沙子「レッスル、スターロード……と言ったところですか、結城選手」
結城「…あ、そういうのです。そういう感じ!」
アナ「おっとこれはぁ!?この場で命名されました、レッスルスターロード!
   ここに今、新たな星の光が輝いたぁ!」


  

472 :名無しくん、、、好きです。。。:2021/12/31(金) 22:24:21.06 ID:h5bJnjgQ.net
永原「おいしいところ、持ってかれたな〜」
祐希子「さすがのメインイベンターぶりね。このカードを組んだ
    女王としても鼻が高いでしょ」
龍子「……うむ!よくやってくれた!さすが頼もしい後輩だな!
   女王として実に鼻たーかだかだ!うん」

??「お前たち、誰かを忘れてはいないかな?」
祐希子「あ、上原先輩。どーもどーも、お誕生日おめでとうございます
    確か今年で4……」
上原「…それ以上言ったらひどい目に会うことになるぞ祐希子
   ともかく……女王として初の大会、まずは一安心だな」
龍子「うっす!ありがとうございます先輩」
市ヶ谷「いえいえ先輩。この程度ワタクシたちなら誰でも成し得ます
    あまりハードルを下げて評価をされては後々……」
龍子「だからどうしてお前はそう……!」

永原「…後輩にいつまでも遅れを取るわけにはいかない!
   よーし、気を取り直して頑張る!」
富沢「あんたはまだいーわよ。こっちはダイジェストどころか中継すら…」
越後「……金井もいつの間にかベルト獲られてたしな」
金井「えへへ……へえ…………うわ〜ん!」
美沙「まあプレイヤーならお馴染み、オート進行あるあるの事態なのです
   ものぐさプレイヤーを陥れる実に狡猾な罠なのですよ」
金井「…誰に話してるの?天神」
斉藤「これでウチはいよいよ永原頼みというわけか……」

上原「残りは年明けというわけか。放送サイドも大分ごたついてるな
   ……ん、ふー、ウマい。試合後のコイツは格別だな」
祐希子「…そういえば南、大丈夫かな?派手にやられてたし」
市ヶ谷「似合いもしないヘタな挑発をするから、容易く付け込まれるのです
    我が盟友ながら、器用過ぎるのも良し悪しですわね」
 

473 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/01/07(金) 22:05:53.21 ID:ZsoVt4/z.net
黒ベンツの誘惑を振り切り、新技を引っ提げて盟友、武藤めぐみを倒した
永原の後輩にして最大のライバルの1人、女王候補・結城千種
そして、少しばかり時間は遡る……

アナ「さあ新女王サンダー龍子とその弟子小川ひかるによる龍光師弟コンビ
   対するはその宿敵市ヶ谷麗華、金森麗子による麗々タッグス!
   5戦目にして実に業界の今後を占う、大注目カードであります!」
理沙子「龍子女王と市ヶ谷選手の因縁はもちろんのこと、小川選手と
    金森選手の技の比べ合いにも注目したいですね」

龍子(…小川、この試合はアタシが市ヶ谷を抑える。お前が……)
小川(……わかりました。頃合いを見計らって)

市ヶ谷「ぬぁ〜にをコソッとやっていやがりますの!行きますわよ!」
龍子「おお来い!女王のレスリングを見せてやる!」
アナ「さあゴング!攻め込むビューティ市ヶ谷に新女王・サンダー龍子
   真っ向受けて立つ構え!正に横綱相撲ならぬクィーンズスタイル!」
市ヶ谷「ふん!くぉの………むんっ、どぅおあっっっ!!!」
アナ「市ヶ谷、序盤から激しい投げ攻め!ロックアップからのロープ振り
   パワースラム!さらに…抱えあげてパワーボムぅ!市ヶ谷名物
   Lv2パワーボム!……しかしカウント2!まだまだ余裕か龍子!」
龍子「…この程度か!大したことないなぁ、ああ!?」

アナ「龍子すかさず反撃、つかみかかる市ヶ谷の胸板、逆水平!
   パーンという音が場内に響き渡るぅ!」
龍子「…食らえ、うらっ!」
アナ「龍子、市ヶ谷の頭を抱えそのまま落とす!強烈なDDT!そして
   小川にタッチ!この辺りのタッグワークは実に手慣れています!」
理沙子「対して麗々タッグスはまだ連携が今少しのように見えます
    ここが…勝敗を分けるかもしれませんね」 

474 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/01/07(金) 22:49:09.03 ID:ZsoVt4/z.net
金森「市ヶ谷さーん、タッチタッチー!」
市ヶ谷「んぐぐ…わかってますわよ!ふん!」
アナ「市ヶ谷、渋々といった感じでタッチ!小川、アームロックを仕掛ける!
   金森振りほどくか!小川すかさずグラウンドに持ち込みキーロック!
   古式ゆかしい技現代では実に珍しい!」
金森「…くっ、このこの!」
アナ「なんとかロープブレイク!しかし小川なおも引っ張り込む!
   腕ひしぎで金森得意の立ち技を封じる構え!正にレッスル1の頭脳!」
理沙子「足を狙わないのも、蹴り返される危険を考えてのこと…
    金森選手の足技の多彩さを見抜いた、実に計算し尽くされた
    無駄のないファイトですね」

市ヶ谷「ちっ……全くなーにをやってやがりますの、お団子頭!」
龍子「お前の行動パターンは、全部読んでんだよ!食らえ、うらっっ!」

アナ「ああっと!市ヶ谷、たまらずカットに入ろうとした所を龍子
   ドロップキックで迎撃ぃ!ここぞで出す長距離砲飛び道具!
   ドラゴンミサイル炸裂ぅ!市ヶ谷、場外に蹴り出されたぁ!」
理沙子「狙われていましたね、市ヶ谷選手。最初から女王サイドの狙いは
    ここにあった訳です」
アナ「最初から連携を崩し、2対1の構図に持ち込む腹積もりだったと……
   龍子、ダイビングエルボー!金森、避けられない!」
市ヶ谷「……ふざけた真似を!食らいやがれですわっっっ!!!」
アナ「ああっと市ヶ谷怒った、怒った!場外から猛然とリング内に駆け昇る!」

龍子「…させるかって!このっ!ぬあああっっっ!!!!」
市ヶ谷「んがっ、くっ……むぐぉっっっっ!!!!!」
アナ「ああーっっっ!!!!ドロップキックでリングに飛び込んだ市ヶ谷に…
   龍子、空中で捕まえ…ダイレクト式のプラズマサンダーボムぅ!
   なんというカウンター、なんという大技ぁ!」
理沙子「……恐らくは、咄嗟に出た技なんでしょうが……これは……」  

475 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/01/07(金) 23:27:35.16 ID:ZsoVt4/z.net
金森「…やられっぱなしじゃ!」
小川「あなたの蹴り技のパターンは読んでるわ、金森!」
アナ「さて金森、小川にようやく反撃!しかし小川、敢えて間合いを詰める!」
金森「足技が…。でも、これならどう!」
アナ「金森、小川を強引にロープに振る!力攻めかぁ!」
小川(……試合後半、ロープに振ってからのあなたのパターンは82%で…
   顔面、顎狙いのトラースキック!)
アナ「ああっと小川!金森の出した足をキャッチ!足を極めに行くか!」
金森「そうはいかな……う、うわっ!」
アナ「おーっとこれもフェイント!小川、首を抱えて丸め込んだ!
   金森、引っくり返って動けない!もがく……しかし……!
   ダメだ、決まったぁ、カウント3!これはまさに試合経験の差
   頭脳の勝利と言った勝利です!」
理沙子「やはり、インサイドワークの差が勝敗を分けた形になりましたね
    一応、予想が当たってホッとしてます」

市ヶ谷「……んぐぐ、ワタクシとの勝負を避けやがりましたわねぇ!」
龍子「なーにをほざいてんだ、まーだ相方に合わせるのはどヘッタクソだな
   だから飽きるのも飽きられるのも早くて、すぐフラれんだ」
市ヶ谷「……どうやら、あの世に、送って欲しい様ですわねえ!」
龍子「なんだ、図星か!みっともないぞワガママ嬢王!」
アナ「あーっと試合は決着したのに、いつも通りの白と黒、激しい場外乱闘!
   やはりこの二人の遺恨は再生産される宿命なのかぁ!」

476 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/01/19(水) 21:45:52.57 ID:+tYu1vBt.net
結局、いつもの通りに激しい火花を散らす龍子・市ヶ谷の両名
そして、更に危険な香りが……

アナ「さあ続いて6戦目、ブレード上原vs南利美!ファンには注目の一戦!
   飛び技アーティスト対関節技のヴィーナスの対決や如何に!」
理沙子「…言うほど綺麗な試合にはならないかもしれませんね」
アナ「……は?それはどういう……」

南「先輩、手加減は無用ですよ。この試合、それほど長くかかりませんから」
上原「……なに?お前…」
レフリー「こら私語は慎め、ファイト!」
上原「……ナメられたモンだな、私も!」

アナ「これは上原珍しい!ゴング直後から積極果敢に攻めに入る!
   しかしドロップキックが空を切る!南、ダウンした上原に襲い掛かる!」
上原「…させるか!このっ!」   南「…ちっ!」
アナ「しかし上原やらせない!素早く立ち上がりバックステップ!
   南に付け入る隙を与えません!しかし南、敢えて前には出ないか!
   上原エルボー、フライングショルダー!そしてローリングエルボー!
   しかし南、ことごとく避け!そしてローキック!全く付き合わない!」
理沙子「…同じ技のキレを持ち味にする二人でも、そのファイトスタイルは
    まさしく水と油。噛み合うことはない、ということですね」

アナ「……どうやらその様です!あまりにも噛み合わない試合に
   一部ファンから、溜め息と苛立ちの声が上がっているようです!」
上原「…どうした南、ビビったのか!いつまでうろちょろするつもりだ!」
南「王者は待ちが基本、でしょ先輩!どうしたんですか?先輩
  ビビってるのは、そっちなんじゃないんですかぁ!」
上原「おま……え、この……!」
レフリー「こら、私語は慎め!威嚇するな、こら、二人とも!」  

477 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/01/19(水) 22:25:07.00 ID:+tYu1vBt.net
アナ「上原、明らかに焦れている!ミドルキック!そしてフロントハイ!
   これは珍しい!上原らしからぬ、強引過ぎる仕掛けだぁ!」
南(…おっと、その手は食わないわ)
アナ「南、リング外にエスケープ!上原に対し飛んでこいと言わんばかりだぁ!」

上原「…南!リングに入ったと思ったら直ぐに降りて、ナニがしたいんだ!」
南「飛んで来なさいよ先輩、ほら、ビビってないで!」
上原「………お前が腰掛けられるのはバイクと男だけか、ええ!
   補助輪付きだからそんなに鈍いのか!」
南「……な!カレは関係ないでしょ、なによ補助輪って!」
上原「どうした南、かかってこい!長くかからないんじゃなかったのか?
   開始早々煽り運転か、とんだプロもいたもんだ!極めてみろ、私に!
   瞬殺できるんだろ?さてはビビってるな、お前!」
南「……誰がビビってるって!?怖くなんかないわ!誰が……!
  いいわよ!今すぐケリ着けてやるわ!」

アナ「ああっと!?リング内外で激しく言い合っている二人、こちらからでは
   やや聞き取りにくいですが……。バイクがどうとか……」
理沙子「南選手は冷静であると同時に、プロ意識やプライドも人一倍高いですから
    上原選手、相手の性質を逆手に取って攻めてきていますね」

478 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/01/19(水) 23:08:21.01 ID:+tYu1vBt.net
上原「…南!今日は容赦しない!」
アナ「上原、リングインする南にドロップキック!しかしこれは…
   南、足を捕らえに……いや!上原フェイント!膝ぁ!
   南の膝目掛け、強烈な低空ドロップキック!南避けきれない!」
上原「そら、どうした、返してみろ、そら!」
アナ「上原、激しい!ダウンした南に対し、激しいフットスタンプ!
   更にキック、キック!一向に噛み合わない試合展開に、遂にキレたか!」
理沙子「…危険ですね。ブレードの名が示す通り、彼女が本気でキレたら
    一体どうなるのか…。元パートナーの私ですら、目にしたことは
    一度もないと言っていいですから」
アナ「…普段の華麗な飛び技スタイルから一転、荒々しい打撃の連続!
   いや、これがブレード上原の本当の姿なのかぁ!
   ロープに押し付け…ジャンピングニー、顔面危なーい!」
レフリー「……OKストップ、ストップ!上原、止めろ!試合終了だ!
     止めろブレイク……ゴング!ゴング!」
アナ「ああーっっっっ!!!!なんとここでゴング!突然の試合終了!
   6分34秒、あまりにも早すぎる決着だぁーっっっ!!!!」

上原「あー……皆さんすいません!年長者らしくもなく、つい熱くなってもう!
   後輩が、どうにも教え方が足らなかったみたいなんで、教えときました!
   あーもうしょっぱい!ホント!ごめんなさい!以上!」
南「……ま、だ……終わって、ない!かかって!かかっ…」
レフリー「こら南!終わってる!危ない、ほら、やーめーろ!」

アナ「あっと、リング上まだ揉めている模様!テクニシャン同士の
   まさかの試合展開に少し場内、騒然としている様子だぁ!」
理沙子「……私、少し行きますね」
アナ「解説に座っていたパンサー理沙子選手、たまらず止めに入りました!
   大晦日はやはり何かが興り、怒り、起こる運命かぁー!」   

479 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/01/31(月) 19:36:46.77 ID:zYq05RZV.net
まさかの波乱が起きた第六試合に場内は騒然とし
そしていよいよ第七試合、永原の闘いが始まる……

アナ「……え〜、なんとか会場も落ち着きを取り戻しつつあるでしょうか
   続いて第七試合、IWWFベルト挑戦をかけた闘い!
   マイティ祐希子vs永原ちづる!公式シングルマッチでの邂逅は初!
   勝利の女神はどちらに微笑むのかぁ!」

金井「…頑張ってねちづるちゃん」
富沢「いい?アンタがここで負けたら!あたしたちベルト一本もなし!
   一気に主導権を失うのよ!気合い入れて!」
永原「だいじょーぶ!まかせなさい!」

アナ「…なおこの試合はIWWF側の指名により、オーバーザトップロープ方式
   どちらかの選手のリングアウトによる決着!フォールもギブアップも
   凶器も無効!特殊ルールによる試合となります!」
祐希子「…なによそれ!?聞いてないんだけど!永原!」
永原「いや……あたしも今はじめて聞きましたし」
アナ「…赤コーナー!燃える天使・ファイヤーエンジェル、マイティ〜祐希子!
   青コーナー、ジャーマンマスター、Gエンジェル、永原〜ちづる!」
レフリー「さあお互いルールはいいな?ノーフォール、ノーギブアップ
     先にリングアウトした方の敗けだ」
祐希子「むー、まぁいいわ。とっとと始めましょ」
永原「……あれ?ひょっとしてこのルール…………」

アナ「…さてここからは現女王・サンダー龍子選手に解説をお願いします」
龍子「……この試合、もう結果は見えたね。アタシにはどうなるか」
アナ「…は?と言いますと?」
龍子「リングアウトのみの試合方式となると、投げ、組み技主体の永原は
   落とし方が極端に限られる。対して祐希子は飛び技から打撃まで
   相手を弾き飛ばす技が豊富にある。つまり……明らかに永原に不利!」     

480 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/01/31(月) 20:14:03.56 ID:zYq05RZV.net
祐希子「ほらどうしたの永原!かかってらっしゃい!」
永原(……むむむ、といっても、投げても落とせないんじゃ意味ないし…
   かといってカウンター狙いにしようにもどうやっ………あ!)
富沢(……ん、サイン!?……………ちづる、アレをやる気ね!美加!)
金井(え?あ、うん…………りょーかい、やってみる!)

アナ「…おっと永原組み合う!まずは相手の体力を消耗させにかかるか」
祐希子「この程度の圧しじゃ、あたしは落ちないわよ!」
永原「でも……これなら、どうでしょー!」
祐希子「……?あー、こら!ちょっと!」

アナ「あーっとこれは!ロープ際、マイティ祐希子の両足に!
   永原側のセコンド、富沢レイとキューティー金井ががっちりホールド!
   引きずり落とす気か!」
祐希子「…ちょっとレフリー!反則よ反則!ドコ見てんのよ!」
レフリー「…ドコが!触ってないぞ!ほらソコの二人、離れて!」
富沢「はぁ〜い」    金井「ふぁ〜い」

龍子「…永原にしては考えたね。ああやって、反則を取られるという
   ギリギリのタイミングを見計らって、相方二人を使い気を逸らす……
   こういった変則マッチには実に有効な戦略だと言えるよね」
アナ「…単にセコい、と言うことも言えると思いますが」

祐希子「……やってくれるじゃない!少しはできるようになったってことね!
    なら、これはどう!」
アナ「マイティ祐希子、一旦距離をとる!そこからフライングニールキック!
   さらに前転してからのヘッドスプリング式キック!」
永原「ヤバい!一旦避けないと……!」
富沢「…って!ちょっとアンタ何やってんの!落ちる落ちる!」
アナ「あーっと永原いつもの癖が出たか、場外エスケープを試みて自爆かぁ〜!」
龍子「何やってんだホント、アイツは。ありゃ素でボケたな、うん」

481 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/01/31(月) 20:53:20.19 ID:zYq05RZV.net
永原「…ってしまった〜!これ、リングアウト……え?」
金井「………………せ、せーふぅぅぅぅ……!」

アナ「なんということだぁーっっ!!!場外に落ちたと思われた永原
   まだ金井の背中の上ー!落ちていない、落ちていません!」
祐希子「ちょっとアレ、アリなの!?反則でしょあれ!」
レフリー「いや、場外にいた選手に乗っただけでは反則とまでは言えない
     永原!続けるのか!どうなんだ!」
永原「…あ、はいはい今行きます、とうっ!」
金井「…んぎゅっ!…………いたい、ものすごく」
富沢「ナイスフォローよ美加!よくちづるの行動を先回りしたわね!」
金井「……まぁ、それなりに付き合い長いしね」

祐希子「…さあどうする永原!今のあんたに、このあたしを落とす術が
    あといくつあるかしら!」
永原(むむむ……何とかして飛び技を誘って、自爆に持ち込まないと)
祐希子「……さて、後は!」
アナ「ああっ!マイティ祐希子、エプロンサイドの永原に対し敢えて
   コーナーに登り挑発か!かかってこいと言わんばかりだぁ!」

龍子「……ん、佐久間選手が会場に戻ってきた様だね」
理沙子「遅れてごめんなさい。試合の方は?」
龍子「あ、試合の方は……」

祐希子「……先輩来たわね!これを待っていたわ!」
アナ「あーっと!!!!マイティ祐希子飛んだ!リングサイドの永原目掛け
   捨て身のプランチャー攻撃か!」
龍子「いや…あれじゃ!」

アナ「永原ギリギリかわしたぁー!マイティ祐希子、辛うじて片手でロープを
   掴んでいるが、このままでは落ちるのも時間の問題か!」

482 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/01/31(月) 22:15:43.78 ID:zYq05RZV.net
富沢「…今よちづる立って!蹴れ、落とせー!」
金井「チャンスだよ、チャンスー!」
永原「……よし!祐希子先輩、もらったーっっっ!!!!!」
祐希子「…先輩、ちょっと借りるわ!」
理沙子「……祐希子、あなた!?」

アナ「あーっと!!!!祐希子、場外にいたパンサー理沙子を
   素早く引き寄せ盾代わりにしたぁ!」
永原「って!あ、理沙子さ……おわっ!!!!」
アナ「永原とパンサー理沙子、激突ぅ!永原足を踏み外したか、危ない!」
祐希子「よーしもらった!オチろー!」
アナ「祐希子、とどめのミサイルキィーック!!!!永原、落ちた!落ちました!
   8分51秒!永原ちづるのリングアウトにより、勝者はマイティ祐希子!
   やはりリングサイドでの攻防は祐希子選手に一日の長がありました!」

永原「……うう、あともう少しだったのに」
龍子「そのもう少しが中々縮まらなかったりするんだ。まぁめげるな
   今日の駆け引き自体は中々面白い試みだったぞ。うっかり
   エスケープ自爆しようとしたのはかなりのマイナスだけどな」
永原「そこは……。あの、はい、面目次第も…ありません」

富沢「…やっぱりこんなオチか」
金井「先輩たちって、こっちの上を行く奥の手を用意してるよね」
理沙子「……まさか、私すらも使いこなしてくるとはね。勝つためには
    周りの状況を瞬時に利用する……してやられたかしら」
祐希子「いえいえ、タッグを組む身としてはアレくらいは許容範囲!
    ですよね、先輩!」
理沙子「……そうね。信頼と期待の現れととっておきましょうか」

483 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/01/31(月) 22:50:22.21 ID:zYq05RZV.net
こうして大晦日に行われた8試合の全てが終わった……のだが

上原「…にしても各団体、最近良いのが入ってきてるな」
理沙子「何人か見かけたけど、確かに期待の持てる良い面構え……かしら」
市ヶ谷「それはもう抜かりなく。腑抜けたファイトしかできないそこらの
    アイドル軍団などとは、わがJWIは一線を画しておりますので」
永原「…あ、霧子さん!来てたんですかこっちに」

霧子「皆さんお疲れ様。社長からも深くお礼を申し上げるとのことです
   本日は体調が優れないため、会場には来ておりませんが……」
龍子「あー、また呑んで遊んで変な病気でも貰ったんだろ。まったく」
上原「…まだそうと決まった訳じゃないだろ。……そうなの?」
吉原「……違うと、思いたいですけどねぇ」

霧子「…で、次回は春になってから。メガライト選手を筆頭に
   大物を呼ぶ予定です、龍子女王。では細かなことは後程」
龍子「りょーかーい、任しといてくれ。んじゃ、解散!あと市ヶ谷!
   アタシが倒すまで病気でくたばるなよ」
市ヶ谷「誰がっ!!!!オトコ関係も程々にしてほしいですわね仮免女王!」
龍子「少し映画とかに出たくらいで騒ぎすぎなんだマスコミは。別に何でもねーのに
   ま、ほしけりゃご自由にどーぞ」

上原「……で、誰を紹介して貰えるんだ」
理沙子「後輩の管理も先輩の役目……と言うしね。あくまで調査よ調査」
吉原「悪い虫は退治するのが私の役目だからね、しょうがないわね」
祐希子「乗るしかない時が女にはある……この迫り来るビッグウェーブに!」

龍子(あれー………冗談のハズなのに皆意外と食いついてきたー……
   どうすっか、これ……)
永原(……なんだろう、とてもいやな予感がする……!)

484 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/02/13(日) 15:58:08.52 ID:TZXkCiYI.net
萌え+燃え+筋肉=レッスル

ここ最近の敗戦の連続で、永原は己に足りないモノを痛感していた
そして、それを克服するべく、また過酷な特訓に勤しむ事に……

越後「よーし皆揃ったな!ではまず両手を伸ばしてー背伸びの運動からー!」
虎子「おいっちにーさんしーごーろくしちはっち」
北村「はーもー、かったるー、止めましょうよこんなの、この寒い時に」
永原「甘い甘ーい!斎藤さんも越後さんも誕生日を返上してまで取り組む
   筋肉の舞、アーンドお菓子作り勝負!実力と女をいっぺんに上げる
   この一大行事に、あなたたち若手が参加しなくていつ参加するの!」
虎子「筋肉とお菓子作りになんの関係があるっすか……」
北村「大体、本気の手作りチョコとか、今時流行らないですって〜
   お菓子屋の戦略に乗せられてるだけですってさ〜、も〜さ〜
   ○優みたく、真っ黒焦げの物体X作り上げるだけですっても〜」

斉藤「何を言う!料理が出来ない女など、この世に存在するわけない!」
神田「そんなネットのデマに踊らされている様ではまだまだだな二人とも」
虎子(……いや、普通にいるっすよ?)
北村「はー、もー、デマに踊らされているのはどっちよー?大体がさ
   手作りって重いから、ホント。向こうだってナニ入ってるかわからない
   怪しいモノ食べたくないでしょ、ふつーに」
富沢「…随分詳しそうね北村」
北村「中学時代、それやって!スーパーデコレーションフルーティチョコ作って
   むちゃむちゃ相手にヒかれたの!わかりますこの気持ち!」
金井「……加減を知らない人って、老若男女問わずいるよね」

永原「とにかーく!おしゃべりやめっ!はい次、全身を鍛える天使の運動〜!
   ホイッ、ホイッ、ホイップジャーマン!さ〜らに続いて投げ捨て、ジャーマン!」
富沢「……いや投げ捨てちゃダメでしょ、ちづる」
越後「それお前専用の運動だろ。投げっ放しは色々デンジャラスだから
   ダメだぞ絶対。チビッ子が真似したらどうするんだ」

485 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/02/13(日) 16:39:50.80 ID:TZXkCiYI.net
斉藤「…そもそもなんなんだ、その天使の運動って」
永原「よくぞ聞いてくれました!実は来島さんが海外から持ち帰った
   必殺の超筋肉育成収縮家紋御家〜ダンス!らしいんだけど」
金井「…殺しちゃダメだと思うんだけど。家紋?御家?」
神田「ボディービル的なナニかに見えなくもありませんが」
越後「ふむ…そもボディービルとプロレスは作り上げる筋肉の質からして異なる
   言わば相容れざるもの。其を敢えて取り込もうとはさすが来島さん」
富沢「……単なる先輩の趣味の様な気もしないでもないけど」

北村「うえー、マッチョとかもー絶対無理。暑苦しいキモいウザい!」
神田「いや、お前の好みはどうでもいい」
越後「…にしても、やってみると結構キツいなこれ。筋力は確かに
   上がりそうだが……動きや持久力が気になるな」
斉藤「いや、私は大いに気に入った!この色艶、バランス、躍動美!
   これが私に、いや私達に足りないモノだったんだ!」
虎子「なんか自分も合ってる気するっす!ワンモアセッ、プリーズ!」
永原「よーし、次は這いつくばって前後に屈伸運動!」

金井「…なんか、3人くらい大ハマりしてるね」
富沢「…ガチムチにならない程度にしてよね。あたしたちってビジュアルも
   ひじょ〜に大事な仕事なんだから。いくら強くなれたって
   人間みたいな別のナニかになられちゃ元も子もないわ」
北村「…なんかシャクトリムシみたいなってます?これ」
金井「腰は鍛えられそうだけど…むぐぐ、顎と胸と膝が……」
斉藤「ナニを言う!こういう地味な鍛練が筋肉各所の締まりを……」

486 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/02/13(日) 17:29:12.94 ID:TZXkCiYI.net
理沙子「……ナニやってるの、皆揃って」
美沙「揃いも揃って寝っ転がってお尻を突きだしてなんの特訓してるのです
   昼間っから神聖な道場でセクシャルなトレーニングとはさすがの
   魔女もドン引く程の…」
永原「違います!これは天使の運動です!来島さんが持ち帰った……」
理沙子「はぁ…。確かに海外式トレーニングの導入もいいかもしれないけど
    無理な姿勢はかえって体に毒よ。負荷をかけずに手を使って…」
永原「おー!理沙子さんの体がまるで軟体動物のようにしなやかに!」
虎子「よーしそれやってみるっす!いちにっさん、しぃ〜」
斉藤「なるほど、これがどこかで聞いた極意、三浅一深というやつか」

北村(……いやそれ別の極意だから、先輩)
富沢(傍からみたらやっぱりアレな動きに見えるわね…これ)
越後「いいかみんな、これは、マウントを取った時の、対処…そうそれだ!
   断じてアレがアレな動きを鍛えている訳では、ない…恥ずかしがるな!」
美沙(……おもいっきり意識してやってやがったのです)
神田「念のため、次からは関係者以外立ち入り禁止にしておきましょう
   要らぬ誤解を招く恐れもありますから」
越後「…頼む、そうしてくれ。外から見えないように、できれば今すぐ!」

理沙子「…さて準備運動、終わり。今日はちづる、富沢、金井それぞれ二本ね」
永原「むぅ〜、よーし今こそ筋肉と天使の運動の成果を!」
富沢「いや筋肉は……はぁ、仕方無いやるか〜!」
金井「……よし、体もほぐれたし行きましょ〜」

487 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/02/13(日) 20:39:43.17 ID:TZXkCiYI.net
北村「……もう、げんかい〜!足が、体が〜!」
越後「ふぅ〜、よし、今日の練習終了!しゅ〜りょ〜!」
理沙子「大分実戦勘を養えたわねみんな。新人二人もかなり練習についていける
    ようになったし…デビューも間近かしら」
虎子「ほんとすか!よーし!」
斉藤「……筋肉と天使の運動、やってみれば中々に奥深いモノだった」
富沢「あんまりハマり過ぎないでよね斉藤さん」
美沙「さあとっととシャワーでクッキング準備なのですここからが
   本当の地獄の始まり始まりなのですよ」
金井「……大失敗だけは何としても避けないとね」

永原「……え〜それでは!これより件の社長をチョコレートで餌付けし
   さらっと本音を引き出させちゃおう作戦を開始します」
富沢「さらっととんでもない謀略を口にしたわね」
越後「しかし通じるか?あの鈍感社長相手にこんな手が」
神田「……いえ先輩、意外と有効な手かも知れません」
斉藤「堂々真正面から誠実さを以て当たれば…案外脆いかもしれないな」

美沙「くくく、あの手合いは女性の気遣いをちょ〜っと見せれば容易く堕ちる
   へなちょこと見たのです一服盛ってへろへろにしてやるのですよ」
理沙子「…言っておくけど、薬物の使用は厳禁よ天神」
永原「その通りクスリ混入ダメ、絶対、厳禁!」
虎子「いーからとっとと始めるっす先輩たち。北村なんかもう始めてますよ」
北村「予めチョコ溶かしてあるから割とヨユーっぽいねこれ」
斉藤「…お前、手慣れてるな」
北村「言ったじゃない、こーいうのは慣れてるって。オトコを落とすには
   まず料理!勝負の鉄則ですよこれは」
越後「勝負、なのか?これ。だいたい、いい年をしてお菓子作りとは…」
斉藤「…ははーん越後、さては家庭科2以下だったなお前」
虎子「え、家庭科ってなんすか?あたしらは…」
永原「そっか、今は違うんだっけ。でも!やることは別に変わりなし!
   越後さん!もう少し甘みを出せるようになろう、色々と!」

488 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/02/13(日) 21:15:41.70 ID:TZXkCiYI.net
越後「…甘さなど不要!私は常に塩気、辛口!これぞ東北の心意気!」
金井(いや、チョコレートに塩加減は……)
富沢(……辛くしてどうすんの辛くして)
永原「…約一名心配な人がいますが!気にせず作業を続行!……斉藤さん
   意外にも料理、上手?」
斉藤「当たり前だ。自炊せずして山籠りはできないからな。……ん?
   金井も割と得意そうだな」
金井「元々実家の牧場の手伝いしてたしね〜。ちづるちゃんは?」
永原「…やっぱり、今年はホワイトかな〜。雪降るらしいし」
理沙子「みんな思ったより順調そうで何よりだわ。問題は……」

越後「…甘い、甘すぎる!こんなものを食べたら人は甘ったれる!
   やはりここに塩、あとは各種薬草を混ぜ、日本酒で煮詰める…よし!」
美沙「うふふふチョコレートをベースに蝮、鰻、ガラナ、ローヤルゼリー
   マヌカハニーにアーモンド…さらに賢者の石、アロママテリアと
   暗黒魔界物質……マジックチョコレイト、今こそ完成なのです」

理沙子「……あの二人ね。このままではあの社長が死にかねないわ」
富沢「…って言うか、ナニつくってんのあの二人……」
虎子「暗黒魔界物質ってなんすかね……」
北村「決まってんでしょ、ダークマター的なアレよ」
斉藤「いや、そもそもダークマターってなんだ?物騒な名前からして
   食べられるとは思えないが……」
永原「ネット情報に色々オリジナル要素が混ざってるんじゃないのかな……」
理沙子「いいものを集めて入れても、マトモなモノができるとは限らない……
   素人が陥りやすい最悪のパターンね、これは」
富沢「……人、それを闇鍋という……」

489 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/02/14(月) 22:24:50.42 ID:nlmNKOEC.net
そして、2月14日。運命の時は訪れる……

霧子「社長、お客様がいらっしゃっていますが」
社長「……時節柄、アポのない人とは会わないようにしているんだが」
霧子「それが……彼女達です。しきりに騒いでいますが」
社長「……困った。面倒だが、会わない訳にもいかないか……
   はぁ…。会う前から気が、重い……」

斉藤「…頼もう!たーのーもー!!!」
永原「お届け物でーす!誰かいませんかー!」
霧子「聞こえています、二人とも。近所迷惑ですから夜間は騒がないように」
斉藤「…失礼しました!では早速に用件を!」

永原「社長!今度こそ、あたし達のチョコレート!受け取って!」
社長「……拒否とかはできないのかな、この場合」
斉藤「…有り得ない!女性からのプレゼントを受け取らないとは
   失礼にも程があります!後々の懇切丁寧なるお返しへの期待も含め
   是非とも受け取って頂きます!」
社長「……それは脅迫ともとれる言葉なんだが、斉藤」
永原「元よりそのつもり!これも社長が何か大事なことを隠したまま
   裏でコソコソやってるのが悪い!というか、誰が、好みなの!
   いい加減ハッキリさせよう!ね!」
社長「……それを言ったとして、ナニか僕に得があるのか?」
斉藤「…私達にある!私達の引退後の明るい人生計画のためにも!
   社長には態度をハッキリとさせていただく!さあ、誰が、好み!
   ちなみに私は貴方に対し、かなり!礼を、尽くしてきたつもりだ!」
社長「…今日は、いつになく押しが強いな、二人とも」
永原「勿論!で、少しは話す気になった?」

490 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/02/14(月) 23:06:05.03 ID:nlmNKOEC.net
社長「…君達には負けたよ。いいだろう、君達に内緒にしていた事とは…
   ズバり、君達は狙われている!」
斉藤「…狙われて、いる?」
霧子「言葉通りの意味です。貴女達を選手として、様々なモデル要員
   或いは尖兵…果ては愛人として、貴女達とそのデータを必要とする人は
   老若男女古今東西正邪を問わず、あらゆる所に存在します」
社長「…補足を有難う霧子君。そういった輩から君達、そのものを守る…
   これは僕の役割であり使命だ。…何故か?と聞かれても、そういうもの…
   としか、今は答えることができない」
永原「…いきなりそんなこと言われても、信じられないよ」
社長「そうか?覚えはあるはずだ。不自然だと思わなかったのか?
   君達のこれ迄の活動での妨害行為の数々、大会の様々な乱入の一件
   そして…渡米してのスポンサーの一件といい、ナニかが動いているのは
   君達にも感じ取れただろう?」
永原「…まぁ、確かに。メーキングなんちゃら計画とか」
社長「あんなデータ盗用計画はまだ可愛い方だ。酷いものになると
   個人や組織をあらゆる手段で脅迫洗脳し、意のままに操る…
   そんな三文小説めいた様な馬鹿げた計画も、裏で進行してる様だからね」
斉藤「そんな!何のために……」
社長「今より楽に人気と力を得、支配をする事ができる。その為なら君達の
   千人万人を素体にして実験するなんて安いものなんだろうさ
   ……奴等にとっては」
斉藤「……社長」
永原(……社長が怒っている、割と、真剣に)

霧子「今まで何人の、どれだけのモノが……遊び半分に奴等に壊され殺され
   棄てられてきたか…。世界の裏側を、貴女たちには極力知らせまいと
   社長は……社長は……!」

491 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/02/14(月) 23:57:36.27 ID:nlmNKOEC.net
斉藤「…解りました。今はそれだけ聞ければ十分!あとはチョコレート!
   今の私達の意地と未熟…あー、いーの結晶、受け取って頂ければ!」
永原「お返しはキャンディーで、それ以上でも以下でもなく!他の選手達にも
   徹底させて、おきまーす!」
社長「…わかった。ここまで話したからには受け取らない訳にもいかないな
   安全確認じゃないが、この中から1つ、ここでもらおう」
永原「……あ!それは!ダメ、それ……」
社長「……うぐ!!!????しょ……から……げはっ!ぶフォっ!」
霧子「…どうしました社長!?まさか貴女達、毒物テロを……!」
斉藤「…あ、いや、これは、その……越後が」

永原「…吐いて、吐いて!喉に詰まると窒息するから!」
社長「すま……失礼、して、トイレ…………うおおおえぇ!ゲハッ、げほっ!!」
霧子「……ナニを食べさせたんですか。ナニを」
斉藤「何でも、甘さ断ち切る手作り菓子・奥羽猪口零斗…らしいです」
霧子「……甘さどころか、命まで断ちかねなかったですね」
永原「…………まさかこれ程の破壊力だなんて。すみません!本当に!」

霧子「…こうなれば全てチェックします!只でさえ食物関係は衛生面が
   危ないのに!…手形チョコ?これは斉藤、あなたね?」
斉藤「……手は洗ってあるから大丈夫!です、多分」
永原「あたしと美加ちゃんがホワイト、西野・北村・レイちゃんがゼブラ
   理沙子さんがビター、神田のは……多少、焦げてても気にしない!」
霧子「…残る1つ、この2つの丸、真ん中に小さな窪み……まさかこれは」
斉藤「……天神、ナニをしてるんだ、アイツは」
永原「越えちゃいけないラインを軽々越えるからね、さすが魔女キャラ…」
霧子「……残念ながら、この物体は即時廃棄させてもらいます。色、匂い、形
   なにもかもが異様な怪しさだけで構成されていますので」
斉藤「了解しました、ゴミ箱………ふんっ!全く、こんな食品類似危険物を
   送ったとあっては、レッスルの品格に傷が付きかねない!」
   

492 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/02/28(月) 23:42:04.48 ID:co2+ItZp.net
社長の目的は何となくつかむも、やはり本音は今一つ聞き出せず
更にバレンタインに見せかけたテ○容疑をかけられそうになった永原たち

そして筋肉と天使の運動は、さらに加速する……

永原「…いやー、昨日もしんどかったな〜」
富沢「あー結城、昨日の試合お疲れ〜。動ける選手が減ってる中
   お互い厳しいよね〜」
千種「…あ、みんなどうも。今日はわざわざ誕生会を開いてくれて…」
金井「まーまー、堅いこと言いっ子なしで。今日くらいは、まぁ〜
   少し位なら、ね、飲んで飲んで。」
千種「あ、はい……じゃあ、お言葉に甘えて、少しだけ……」

そう……金井の、後輩を気遣う何気無いこの一言が、後に大事件となる
その発端となろうとは、この時誰も知る由はなかった…………

千種「……きいてくらさい。ねえきぃて、しんじょ、もーだめ、ぉわり!
   ざぁーこぱっかりもぉ〜、みーなやるきなし!へた、くそっ!
   ゆきこさんしかあうてならなんて、ヴぁはぁ〜、うむぅ〜」
金井(……この流れ、まずいかも…しれない)
富沢(さっきから延々30分、愚痴ばっか…はぁ。まーったく、日頃からどんだけ
   ストレス溜め込んでたのこの娘は)
永原(武藤といい結城といい、ストレスの出方が大分極端だね)

千種「めぐみとはあれ、以来話もして、な…はぁ、うぇっふ、ぷふぅ〜
   ねぇせんばい、どぉしたらー、あー、せんぁーい……」
金井(予想外の絡み酒……ウザさ倍増だぁ〜……)
富沢(しかもかなりの粘着質……これは女同士でも辟易とするレベルだわ)
永原(…武藤と仲が拗れてるんじゃないかと思って誘ってみたけど…
   決定的な別れ話が始まる前に話できて良かったよ)
金井(う〜ん……。話……できてる?これ)

493 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/03/01(火) 00:42:40.97 ID:F79BVVgW.net
千種「たいたいゆきこせんばいがワルい!カンジンな時いっつもいないし
   めぐみがいっつも本音ではだしてくれなし!もう、あほ〜!
   もう……やだ……やっぱり別れる。……天使、辞めます」
永原「はいはいそうだね出会いと別れは人の運命とはよく言うけど
   もう少し落ち着いて冷静に……」
千種「冷静に……冷静、冷静……と情熱の間って、なんでしょう」
富沢「………え、あ〜、うん、それは話すと長くなるけど〜、とにかく!
   早まった真似は誰のためにもならない気がするよね?うん、そうだ」
千種「…だからぁ!黒ベンツが、黒ベンツが来たから!皆に疑われりゃ…
   さみしい………うう、ぐす、ひっく……ベンツこわい……」
金井「……そうだね、黒ベンツが来たら即座に避けないとね」
永原(う〜ん、この上戸特有の話の勢いと落差と飛び加減……危険だね)
富沢(……とんでもない暴れん坊ダークホースが近くにいたものね)
金井(……普段は、あんなに素直で我慢強いのに……。下手したら
   あたしたちの中で一番面倒臭いタイプかもしれない……)

永原「…そんな結城に!筋肉と天使の運動という新たなトレーニング方が…」
千種「あ、それ知ってましゅ。マイナーチェンジ繰り返してて有名らしいれす
   セクシーダイナマーイとかって。…合ってますよね?」
永原「あ、合ってる合ってる、それそれ」
金井「…結構知れ渡ってたみたいだね」
富沢「てっきり来島先輩だけのマイブームかと思ってたら…侮れないわね」
千種「…鍛え上げら体らら放たーる魅惑の波動、エンデルスプラッス…」
金井「…エンジェルスプラッシュ?」
千種「……やっぱり私辞めらせん!レッスルエンジェルにはまだ!
   異す格ろー技という道が、残っていました!私たちレスラーでも!
   異種かかろー技ならアリれすよね!」
永原「うん、まぁ…多少は」
千種「…まだめぐみとの勝負は続けます!仲間として、ライバルとして!
   そうすれば、いつか本えと真ろろろで接してくれる…はじゅ!」
富沢(……ふう、何だか知らないけど妙に前向きになったわね)
永原(ここまであたしたちを突き動かす筋肉と天使の運動…奥が深い)

494 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/03/03(木) 22:15:28.06 ID:CCZ7akgK.net
危うく後輩の天使廃業の危機を結果オーライで乗り切った?永原たち
そして来る3月3日、雛祭り。都内某所で……

祐希子「おっ、三バカ諸君。先輩への誕生日の挨拶を欠かさないとは
    感心感心。いや〜あたしもレッスルの顔として、少しは
    信頼と安心感と貫禄が出てきたのかな〜」
永原「あははは先輩〜もう〜、三バカはもうやめてくださいよ〜
   ……あたしたちも後輩に対しての面子というものが……」
金井「まぁまぁちづるちゃん。最近はゴキゲンですねせんぱ〜い」
富沢「…そうそうそうですよ!この勢いなら女王戴冠もいけますよ、これは!
   春は出会いと別れと新たな挑戦!お互い頑張りましょう、ね!」
祐希子「あっはっはっは!まぁそれほどでもあるんだけどね、うん!
    よ〜し、お姉さんは頑張っちゃうぞ〜♪」

永原(…さすがレイちゃん、事前に考えたヨイショ作戦がドハマりしてる)
富沢(ふっふっふ、それはもう先輩のツボは心得てるからね)
金井(…祐希子先輩って、意外とチョロいのかも)
永原(あれだ、隠れチョロインとか言うやつだ)
富沢(……いったいどこで身に付けてくるのよ、そういう知識)

菊池「あ、遅れちゃってすいません祐希子さ〜ん、この度は3……」
祐希子「……年は言うな!言うんじゃないの理宇!言うとお姉さんは
    何だかじわりもの悲しくなる!スゴくイライラするから!」

菊池(……相当空けてない?祐希子さん)
富沢(仕方無いです菊池先輩、ヨイショにはコレが一番効果的ですから)
菊池(…南さんから、代理として会に出てって連絡貰って来たんだけど
   来て良かったな。あの頃とはまた違った気持ちで)
永原(う〜ん、でも南さん不在のせいかトークにややキレが…)
金井(……ナニに残念がってるのちづるちゃん)

495 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/03/03(木) 22:57:23.67 ID:CCZ7akgK.net
祐希子「お、そ言えば!南なんで来ないの〜?サボり〜?」
菊池「…祐希子さんじゃないんだから、サボりとかじゃないです!
   この前の試合を始めとした、最近のファイトの不甲斐なさに
   もう一度自分を見つめ直すと言って……」
金井「……修行の旅に出たとか?」
菊池「ううん、彼氏と奥多摩ツーリングだって。2日で戻るそうです」
永原「……ズコー!ってなにそれ!ある意味一番アレだよそれ!」
富沢「…マズい!今日の会の目的が……ひっ!」

祐希子「………え?…するってーと、ナニ?南は!あたしとの付き合いより
    カレとバイクでやっほほーいが大事って……そういうこと!?
    なに、これ!なんなのコレぇ!ねえ!」
富沢「……先輩、世の中にはタイミングの悪い時ややむを得ず
   優先すべき事柄が常に付きまとうモノで、特にこの東京砂漠では…」
永原「ほ、ほら、先輩、これは南さんお得意の焦らし戦法…」

祐希子「……ウソだっ!若手の時からずっと誕生日近いから!
    一緒にやってきたのに!………あー、そういう、ことね
    誕生日なんて子供っぽいこといつまでもやってられないって
    雛祭りなんて義務教育まででしょハハハって、そーいうことね!」
菊池「…祐希子さん!落ち着いて!マズい!このままじゃ……」
金井「ああっ!先輩のモラルがどんどん下がって行くのが!目には
   まるで見えないけど……何故か、わかる!」
永原「確か前に、モラルが極限まで落ちた天使は堕天するとか…
   ってヤバい!止めなきゃ!止めなきゃ!」

祐希子「理宇ぅ!アンタだってそうでしょ!ついこないだ!カレシ出来て
    心が悪に染まらなくなったとか、楽な気持ちになったとか!
    胸なんてなんてちっぽけなことで悩んでいたんだろうとか
    目を輝かせながら言ってたもんね!」
菊池「あ、う……え〜とそれはですね……純粋な気持ちから発したもので
   あって、敬愛する祐希子さんに対して、そんな、マウントとか…」

496 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/03/03(木) 23:36:16.20 ID:CCZ7akgK.net
祐希子「ウソだそんなことっっっ!!!南も堀も、同期に限ってさ!
    短気は損気、焦らずゆっくりとかって!勝者か!勝者の余裕か!
    あーヤバい、キレそう……。これはもう…覚悟してもらうしか
    お覚悟決めて付き合うしかないわよねぇ!」
金井「マズい……暴走も時間の問題だ。いつこっちに飛び火してくるか…」
永原「…こうなっちゃ仕方無い!レイちゃん、件の社長に連絡!」
富沢「……怪しいのよねあの社長。あんまり関わりたくないんだけど…
   えーいもうしょうがない!」
永原「…菊池先輩!時間稼いで時間!とにかく祐希子先輩が堕ちるのは
   何としても避けなくちゃ!出来ればオールで!」
菊池「わかった、やってみる……死なない程度に」

こうして菊池が話題を逸らし続ける作業に入って、瞬く間に5時間が過ぎ…

祐希子「は〜…やっぱりアレ?蹴っ飛ばしたのが良くなかったかな〜
    でも正当防衛じゃん?無理矢理とか有り得ないじゃない?
    でも向こうから来たんだから、そりゃ色々蹴られて全治3日くらい」
菊池「や、でも私達プロですからぁ……いなすくらいに留め…ひっく」
祐希子「なんで寄ってくんの、いかにも遊びに〜んみたいな奴ばっかなんだろ
    毎度ガッカリでお帰り願って!あーもーお祓い行こう〜、むふぅ〜」
菊池「…そうれすね。私も、付き合います…落としたい厄とか、あるし」

金井(…類は友を呼ぶって、言うよね)
富沢(○○○○は○○○と引かれあうみたいな例の法則ね)
永原(伏せ字だらけでナニが何だか……あ、来たかな、こっち!早く!)

497 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/03/13(日) 19:20:45.65 ID:FmCjBmPT.net
社長「………来てみれば、随分な散らかり様だな。済まない、遅くなって」

菊池「あ〜来た来た、もぉおっそ〜いもぉ〜なんか10日くらい経った気が〜」
理沙子「…こんにちは。社長に呼ばれた時からイヤな予感はしてたけど」
霧子「……なんというかもう、佇まいが完全にオッサンっぽいですね」
来島「おーい祐希子〜、戻ってこーい!俺はもう悲しいぞ!たった数日で
   ここまでやさぐれちまうなんて!」

永原「……ようやく来た、来てくれた……。ぶへっ」
富沢「後、任せましたよ先輩……」
金井「痛い、眠い、もう飲めない……おやすみぃ……」
社長「…うん、安心してお休み。霧子君、毛布を。三人を頼む」
霧子「はい。ほらほら祐希子さん、誕生日にイヤなことがあったからって
   やけ酒はいけません、やけ酒は」

祐希子「…なによ、幸せな人にはわからないわよぉ〜あたしのこの悲しみは
    もーいい断捨離よ男捨離!オトコのアホ〜!作者のバカ〜!
    なんであたしにはロクでもないヤツしかこないの〜!」
理沙子「……こういう飲み方、暴れ方をするからじゃないかしら」

来島「……あー、とにかく!もーいいだろ!菊池を解放しろ!
   見ての通りお前は完全に包囲されている!」
祐希子「なによもぉ〜!もう別れたオンナに用はない!あんたとはもうすでに
    過去の女!終わったの!あたしは〜、新しい愛にアップデートぉ〜!」
菊池「もうやめれ〜、わたすのために争うのはぁ〜、おえっ、うぷっ……」

理沙子「……酔いと怒りが混ざって収拾がつかないわね、これは」
霧子「……社長、任せます。祐希子さん、このままだと確実に堕ちます」
社長「わかっている。…………祐希子、話を聞いてくれ」

498 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/03/13(日) 20:00:08.84 ID:FmCjBmPT.net
祐希子「…何の用?もう社長なんて信じないから!あたしたちを見守るとか
    テキトーな事言っといて!実はつまみ食いしてんでしょサイテー!」
社長「……昔の偉いさんや芸能人じゃないんだから。今そんなことをしたら
   僕は即座にネットの声に呪殺されるよ。それにほら……これ」
祐希子「……クッキー?ホワイトデーって今日だっけ」
社長「いや、こんな事になったから1日早くなってしまったが」
菊池「……社長、マメですよねぇ〜。口説く気だぁ〜私を口説くんだぁ〜
   きゃーやめてーおそわらりゅーらんぼーな人きらーぃ!」
来島(……お前はこっちこい。話をこれ以上ややこしくすんなもう)
祐希子「…ふんだ!こんな、クッキー、程度で…………ふんっ……」

永原(むにゃ……うん?効いてる?効いてるの?)
富沢(先輩はああ見えて意外と正面押しに弱いのよ……ふぁ〜)
金井(強気な人は押しに弱いって言うよね〜、おやすみぃ…)

祐希子「……う、うわぁぁぁん!なに?やめてよもうこんな、あたしに…
    優しくすんのさぁ〜!ズルいよもう〜」
社長「…さあもうお開きにしよう。な?ほら」
理沙子「…社長、少し近くありませんか?離れて下さい……来島?」
来島「……あ、了解っす。祐希子、ほらもう飲むのやめ、寝るぞ!」
祐希子「やぁ〜、恵理〜、社長とあたしを引き離す気だなぁ〜、やだ!
    あんたは昔!今のパートナーは社長、あと先輩!」
社長(……いや、いつから僕は祐希子のパートナーになったんだ)
霧子(……社長?ここは空気を読んで話を合わせてください)

499 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/03/13(日) 20:25:21.28 ID:FmCjBmPT.net
社長「…祐希子、全くもう世話が焼けるな。ほら寝るぞもう」
祐希子「……ふぁ〜い、もう寝る、今すぐ、ねる〜」
社長「ほら、立て……もう、しょうがないヤツだ。運んでやるから……ふんっ!」
祐希子「…やりぃ〜、お姫様抱っこ、せーいこ〜!社長、案外力ある〜」

理沙子「……二人とも?さっきからなにをやってるんです?」
社長「ん?いや、理沙子君、これはだね……」
霧子「……どう考えても、社長が祐希子さんを正面から担いでる様にしか
   見えないんですが。しかも体勢的にちょっとアレな感じで!」

菊池「…あ、なんかどこかで見たことある。駅弁売りがどう…うみゃっ!」
来島「……だからお前は!話をややこしくすんなって何度言ったら!」
理沙子「私が運びますから、社長は離れてて下さい!」
社長「……なんか僕、疑われてないか?ただ運ぼうとしただけ……」

永原「……むむむむ!ぴぴー!社長、今のはダメ!明らかに狙ってる!
   レッスル鉄の掟に則って、団長権限で、お仕置き!」
富沢「そういうのは見えないとこでやってよね〜」
金井「へ〜ん〜た〜い〜……むにゃ」
霧子「……社長は本当にこういったトラブルが絶えませんね」
社長「…なんでいつも僕だけ……。お祓い、行こうかな……」

真面目に使命を果たし、トラブルを解決しようとするも
毎回誤解を受ける社長。彼は本当に呪われているのだろうか……

つづく

500 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/04/04(月) 20:56:23.23 ID:J+IJcJnS.net
頭を空っぽにしたら確かに夢は詰め込めるだろうけれど
蓄えた楽しさや面白さを綺麗さっぱり忘れることになるんじゃないかと
つい不安になってしまうそんな雨の日

ふとしたことから筋肉と天使の運動をマスター?し更なる成長を見せた永原
早速普及と腕試しの為にライバルの一人、武藤を呼んだのだが…

永原「……え、なんで…?なんでもう知ってるの?」
武藤「…筋肉の舞。そんな何年前に考案されたかもわからないモノを
   さも新しいものの様に今更披露するとは……滑稽ですね」
吉原「そうね〜、元々来島が海外から持ち帰ったトレーニング法に
   アレンジを加えたモノに過ぎないし……知られてて当然ね」
武藤「大体、筋肉だけ鍛えれば強くなれるなんて思うのが間違いです
   技と精神を鍛えなくてプロと言えるんですか?いかにもパワー頼み
   脳筋ブルファイトの伝道師らしい安易な発想……」
吉原「はいそこまで。言い過ぎよ武藤、公然と先輩への侮辱を口にするなら
   私もレッスル仕置人の立場として、黙っている訳にはいかないわ
   女王を目指す者なら尚更、弁えなさい」
武藤「……わかっています。気を付けます」

永原「…ところで、どうして吉原先輩が道場に?呼んだのは武藤だけのはず…」
吉原「あら御挨拶ね。今日というこの善き日に、私を抜きにするなんて」
武藤「……要するに出番が欲しかったんですね。はぁ……もういい加減
   合同誕生日は止めにしませんか先輩」
吉原「いいじゃないの。こういうお約束はキチンと守られてこそ、よ
   奇策やサプライズばかりで良好な人間関係が築けるモノですか」
永原「…そうですよね。先輩を見ているとよーくわかりま…」
吉原「……な に か い っ た ?な が は ら ぁ ?」
永原「な、ナンデモアリマセン!ウワーセンパイハモノシリダナー」
吉原「…宜しい。試合も近い後輩たちを、この雨降りしきる中、わざわざ
   足を運んで激励しに来た私の、この大いなる愛というものを…」
武藤「…先輩。余計なお喋りでこれ以上時間を潰したくないです、始めましょう」

501 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/04/04(月) 22:21:17.22 ID:J+IJcJnS.net
…筋肉と天使の運動は実は意外と知られていたという事実を知らされ
ちょっとしょんぼりの永原。ならばと力業で武藤に挑むが…

永原「…むーっ!むーんっ!!!」
武藤「……くっ、ならば!……ロープ、ロープブレイクです!」
永原「くーっ、取れない!もう一回!」

吉原「……これ以上は無駄よ永原。もうわかっているんでしょ?
   あなたの弱点その1……それは!試合運びが投げ技と関節、
   それもジャーマンに極度に依存し過ぎている!」
永原「うぐっ!で、でもそれは前からの…」
吉原「弱点その2!あなたはリングを中心とした半径1m内でしか
   その力を発揮出来ない!コーナーやエプロン、場外では
   まるで新人同様の無様なファイトを晒す!」
武藤「……最後にその3。打撃への対処に始まる全体的な動きの遅さ
   以上、端的に言うなら……先輩のファイトは実にワンパターンで
   ものすごーく鈍く、しょっぱいです」

永原「……うぐぐぐく……ぐはっ、ぷわっ!」
吉原「武藤もだけど、一点突破だけで勝てるほど女王への道は楽じゃない
   相手の良さを引き出した上でさらにその上を行く…トップランカーには
   内容も常に付いて回ること、忘れてはいないわね」
武藤「はいわかっています。御指導御鞭撻有難う御座いました、マム!」
吉原「……わかったでしょ永原。これがイチャコラが過ぎて腑抜けたあなたと
   地獄の山籠り特訓をきちんと活かしている武藤との差よ
   それが証拠に、組み合って一度もバックを取らせていないでしょ?」
永原「……そ、そう言えば!」

502 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/04/04(月) 22:56:46.44 ID:J+IJcJnS.net
吉原「永原、あなたも実力ならもうかなりのレベルに達しているわ
   けどね。力に力で対抗することだけを突き詰めていけば……
   行き着く先は只の凄惨な殺し合い、潰し合いでしかなくなるのよ
   私達はプロ。相手を潰したり殺したりしたら負け!そう覚えなさい」
永原「はい!でもどうしていきなりそんな?」
武藤「…あったんですよね、そういう事件が」
永原「……あ、そういえば前に先輩たちがそんなことを」
吉原「私達は二度と悲劇を繰り返してはいけないの。いいわねチャンプ?
   …レッスル団長さん?」

理沙子「終わったようね。道場を貸した甲斐があったかしら」
虎子「うー、先輩たちと戦ってみたかったっす」
越後「…ボコボコにされるのがオチだぞ。デビュー前に死ぬ気か」
永原「……あ、みんな!って斉藤さんたちは?」
虎子「メシの材料がないってみんな買い出し行ったっす。何分多いんで……」
永原「……食べるもんねー、皆」
吉原「あら、じゃあ私達はこれで。あ、先輩、週末の試合後、付き合えます?」

理沙子「…?例の件かしら、わかったわ。ちづると…西野、準備しておいて」
吉原「決まりですね。それじゃ先輩、当日よろしくお願いします」
理沙子「………ええ。二人とも、これもレッスルの、天使の試練と心得なさい」
永原「……はい?」
虎子「なんか知らないけど、催し物っすか!ワクワクしますね!」

503 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/04/10(日) 20:03:17.74 ID:YRA8xx5b.net
そうして週末……徐々に活気を取り戻しつつある興行を終えた後
永原一行は疲れた体に鞭打ち、吉原を手伝うことに……

永原「それじゃ上原さん、これで失礼しまーす」
上原「おう永原ご苦労様。これから吉原の手伝いだって?大変だな
   私も行きたいが、何分社長として会場の後処理がな」
理沙子「代わりに私が行くわ。そっちはお願いね」
掘「気を付けて下さいね〜、みんな」

虎子「……で、あたしも行くのは何でなんすかね先輩」
永原「実はあたしもよく知らないんだ。理沙子さん?」
吉原「……もう良いでしょ先輩?知らせても」
理沙子「ええ…二人とも?これから私達は、ニセモノ捜索をします」
虎子「…ニセモノ?あたしたちの?そんなのいるんすか?」
吉原「居るわよ、それも複数。ま、人気商売には付き物とも言える存在よ
   故に……放置してもおけないんだけど」
永原「まあ自分そっくりの人間がなんか悪いことしてたら……問題ですよね」

吉原「…前々から噂にはなってたのよ。無許可とはいえモノマネしてるだけなら
   まだ可愛げもあったでしょうけど、段々エスカレートしてきてね…
   中には公式になりすましてグッズを売り捌いてる人達もいるらしいわ」
虎子「…最近、通販とかでも偽サイトとか有りますもんね」
永原「そうなの?迷惑な話だなぁ。でも、なら警察とかに……」
理沙子「…なるべく事を荒立てないように解決したいのよ。下手に
    警察沙汰になると、どうしてもイメージ低下は避けられないし」
吉原「人気商売の辛いところよね。で、向こうもまあ一人じゃ無いだろうから
   こうして応援を頼んだの。責任者と団長、前途有望なスター候補にね」

504 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/04/10(日) 20:38:30.50 ID:YRA8xx5b.net
永原「…でも大丈夫かな?外国の人とかスジモノが関わってたらさすがに…」
吉原「調べてくれた小川の見立てではそうでもないみたい。まぁ……
   他にも応援は頼んであるんだけど……」
理沙子「……初耳ね。でも用心に越したことはないわ、二人と……」

??「ねえねえあそぼーよオジサンたちー安くしとくからさー」
男A「お?なんだなんだ積極的だね。よーしおじさん張り切っちゃおうかなー」
??「ええ、それはもうサービスしますわよ、ふふふ……」
男B「お?おー、いいねー!ポジティブな女の子は嫌いじゃないよ、うん」

永原「……来た?え!?ちょっと!あれってまさか…鏡さん!?」
吉原「…まさか、そんな……!」
虎子「それに…永原先輩そっくりのオミズ系!」
理沙子(……?静かに!あなたたち待ちなさい、あれは……)

鏡「…………人の姿を借りて、いったい何をしていらっしゃるのかしら」
??「って、え?ホンモノ?チョッとヤバい!ホンモノ、来た!」
??「……なぁに!人の真似をしておいて、随分な物言いよねあなた」
鏡「…姿形は上手く真似できても、立ち振舞いは雲泥の差ですわね
  動きも台詞もぎこちなく、声色に至っては適当も良いところ
  こんな学芸会レベルの物真似でワタクシになりすましたつもりと…」
男A「お、なにこれ、良いじゃんこっちも!あ、でもチョッと歳い……うっ!」

鏡「……ふっ、まずは悪1つ、この世から壊れて消えました。さあどちらかしら
  次に、ワタクシに壊されるシャボン玉のごとき儚き悪は?」

永原「…鏡さん?ホンモノ?あれ」
吉原「ええ、別動隊で動いてくれてたハズなんだけど…先にかち合ったみたい」
理沙子「…どうやらニセモノは実在したようね。しかしよりにもよって
    本人が目の前に現れたのは、不運だったかしら」

505 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/04/10(日) 21:26:15.20 ID:YRA8xx5b.net
??「あんたいったい誰よ!あたしは鏡明日香って……」
鏡「アラ奇遇ね?ワタクシも鏡明日香といいますの。こんなに姿が似てて
  名前まで同じなんて……これがドッペルゲンガーというものかしら?」
??「くっ……!勝手に人の真似して、なんて図々しい!覚えてなさいよ!」

鏡「…こっちの台詞ですわ、それ。全く…逃げ足だけは兎のごとく……」
永原「…鏡さん!鏡さんもニセモノ探しに来てたの?」
鏡「ええ……最近良からぬ噂が立っていたものですから。ワタクシが
  夜な夜な怪しいものを売っていたとか……全く下品な話です」
虎子「…売って?え、何を?」
永原「……それ以上は知らなくていいから西野」

吉原「……はいそこのあなた逃げないで。少し聞きたいことがあるから」
??「…くっ」
男B「………………俺、行っていいよね?飲んでいいよね?」
理沙子「…いいんじゃないでしょうか……奥様を泣かせない範囲で、なら」

永原「……それにしても本当に似ているね、この人」
??「ふーんだ!たまたま顔とファッションが似てるからって、言い掛かり?
   なんかあたしの物真似しないでくれる?キモいんだけど!」
永原「……カタールに落ちるとはこの事だ!あたしまだ何にも言ってないけど?
   今の、自分が悪さしてるって自覚があるいい証拠だよね!」
吉原「そもそも私達から逃げようとしている時点で、おおよそ察せたけど
   コスプレならまだしも、騙りを働いていたとなるとねー」
??「……向こうが勝手に勘違いしただけだし!法には触れてないし!」
理沙子「……ハイ、録った。潔く自白してくれて本当、助かったわ
    シラを切られると少しばかり厄介なことになるところだったから」
虎子「…厄介??」
吉原「……東京なら地下室で色々と……的な、ね?そうでしょニセモノさん」
鏡「…某国もかくやというほどの、完全残虐悪魔的セクシースタイルかしら」   

506 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/04/10(日) 23:01:17.07 ID:YRA8xx5b.net
永原「…先輩?まさか、ゴーモン的なアレじゃあないですよね?」
吉原「ご想像にお任せするわ♪」
鏡「…ああ、永原そっくりのその顔がどんな風に歪んで涙を流すのか……
  実に楽しみ、です………ふ、うふふふふふふふ」
??「……な、なにこの人たち……なんか、ヤバいんだけど!」
虎子「ヤバいのはアンタだろ!人の名前でショーバイしようとか!」
理沙子「…少なくとも、私達の姿をしている事情は聞かせてもらうわよ
    理由はもう…今更述べる必要はないわね?」
??「……しくじったわ。マイナーっぽいからバレないと思ってたのに…
   つっても流行りの馬か船だとすーぐバレっし…」
吉原「…懲りてないわねこの娘」

こうして永原のニセモノさんから事情を聞くことになった本人
しかし、そこには色々と闇があるようで……

??「いまポリコレとかフェミとかLGビーティとかSDガンなんとかってさー
   意味わかんねっしーウザいしー商売の邪魔すんなっつー話ねー
   てか永原っつーのアンタ?名前とか知らないんだけど」
永原「へ?名前も知らないキャラを真似てたの、あなた?」
??「いいっしょ別にー、バカそー胸デカカワイイ方がオトコ釣れんの
   ホンッとにチョロ松でもーね、この2、3年でさ、もー荒稼…」
永原「あのねー!人の格好してなんたる言い草!イイ迷惑だよ、こっちは!」
??「いいじゃーん可愛いっしょ?やれっうちにさーやっといた方がぁ
   後悔しないって、いや、こホンまじ。で、その胸、本物なん?」

虎子「…なんか、声も似てるせいか、どっちがどっちだかもう……」
吉原「…落ち着きなさい、新人。髪が茶色がホンモノ、青がニセモノさん」
??「だーれがニセモノよ!あたしにはジャ……あ、もしもし?んー?
   あ、タカ!あ、ん、イクイクー、いますぐね、おん、わかった、愛してる♪
   あー、んじゃ、ま、そゆことで……すんませんっしたっ!」
永原「……いやもー、なに!?なに勝手に話してんの!あ、ちょっと!」

507 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/04/10(日) 23:35:48.32 ID:YRA8xx5b.net
吉原「…どうします?」
理沙子「追う必要はないわ。彼女は私達の事どころか界隈の掟すら知らない
    ただのおのぼりさん、黒幕は別にいると見たわ」
鏡「…いいんですの?ああいう手合いが放置すると一番厄介なのですけれど」
理沙子「まぁ、後日委員会を通じて正式にお達しを出す必要が有るわね
    ふう、ニセモノが出るのは有名の証とはよく言うけれど……」
吉原「どうせ真似るなら正義を真似て欲しいもんですね」

永原「…バカで可愛い方が釣れる……あたしってそんなふうに思われてたの!?」
虎子「…今更っすか先輩?正直ワザとキャラを作ってるのかと」
永原「誰がキャラだー!作ってるとか、どーいうこと!」
鏡「……アラ意外。天然でしたの?それ」
吉原「まぁ、母親代わりの人がそも直感頼みだもの、自覚がないのもわかるわね」
理沙子「…あのね、二人とも?」

虎子「…結局捕らえ損ねたっす。お腹減ったっす、うう……なんでもいいから
   メシっす先輩たち!」
吉原「…そうしましょうか。引き続き、調査は……適任者に任せましょう
   今のレッスルには忍者やメイドさん、諜報員候補が複数名いますから」
理沙子「そう?じゃあ頼むわね。さて……ご飯にしましょうか」
永原「…ふい〜、試合後の張り込みはキツかった〜、あんパンと牛乳だけじゃ…」
虎子「…そう言えば何だったんすか?こだわりなんすか?」
吉原「そうよこれは大事なお約束なの。基本は常にしっかりと、よ」
理沙子「繁華街で拳銃は普通撃たないけどね」
虎子「…いや、なんの話っすか先輩」

508 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/05/07(土) 14:20:58.90 ID:G49vhwHc.net
こうして、興行の合間を縫っていつ、どこにいるともわからない偽物探しに
奔走する永原たち。そんな中、女王・龍子が永原たちに接触する…

龍子「あ、先輩たちどーも。偽物調査の方は……」
理沙子「う〜ん、あれ以来発見できてないわ。どうも私達が本腰を入れたと
    知ったらしくて、今は内偵班に任せてるわ」
斉藤「これで少しでも懲りるといいんですが……」
石川「すみません〜、本来なら私達が対処しなくちゃいけないのに」
越後「まぁ、女王自ら動くと色々目立ちますから……主に服装的な意味で」
石川「相変わらず派手な私服だからね〜、龍子」
永原「…噂には聞いてたけど、ホントに派手ですね。黒の上下を基調として
   白のインナーに小物アクセがそこかしこにまーじゃらじゃらと……」
富沢「黒なのに凄い目立つよね。なんというかお水系……」
龍子「…なんだ、アタシの趣味にケチを付ける気か?言っておくがこれは
   先輩を見習って、女王としての威厳を少しでも……」
永原「いや、かなり前からそんな感じでしたよね先輩?」
理沙子「……私は、そんなに派手じゃないわよ?」
富沢「……いや、理沙子さんは……、うん……コスが……」

龍子「…とにかく!こっちはなんとかなったみたいだけど……どうもまだ
   あちこちで出没してるみたいでな。六角先輩の偽者も出たらしくて
   本人も誕生日返上で追いかけ回して、もーうんざりってボヤいてた」
富沢「ネットでもリアルでも、ゲリラ戦法って本当厄介よね……」
永原「前にも朝比奈さんの偽者?がいたことあったしね……」
越後「当分続きそうだなこれは……はー、厄介だ。委員会はなにしてるんだか」

509 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/05/07(土) 15:08:26.17 ID:G49vhwHc.net
石川「…それともうひとつ、海外勢がようやく到着したらしいです
   今はまだ隔離期間の最中らしいですけど……」
理沙子「ジェナ・メガライト、ダークスター・カオス…ソニックキャット?
    予定より20日遅れといったところかしら」
斉藤「…ソニックキャットの、出身アンドロメダってなんだ……?」
越後「そも本籍地が神奈川ってなってるが」
富沢(……どうあっても宇宙人設定を崩さないあたり……プロね)

永原「おー、ようやく!よーし勝負だ、勝利だ、チャンピオンだー!」
富沢「こらこら気が早いって……ん?石川さん?」
石川「実はもうひとつ気になるのが……これを見て」
斉藤「…写真?ん、確かこれは……」
越後「……これは!ナスターシャ・ハン!ヨーロッパ、EWAマット界のエース
   千の技を持つサブミッションクイーンの異名をとるという…」
龍子「…どうもEWAでの立場が悪くなってるようでさ。まあこんな御時世だ
   仕方無いんだろうけど、海外移籍を検討している……らしい」
理沙子「移籍の話は初耳ね……ん〜……」
永原「獲りましょう今すぐ!今なら単品価格でお安く……」

越後「…馬鹿かお前は、そんな虫の良い話があるもんか。そもそもこんな話を
   他団体、しかも外国にホイホイ流すわけないだろ」
斉藤「…罠の可能性もある、と?」
石川「そう考えるのが妥当よね〜。彼女はともかく、出身が出身だし
   ナニに利用されるのかわからないものね〜」
富沢「元軍属って触れ込みもあるみたいだしね…スパイ、工作員…」
越後「最近の情勢だと、あり得ない話ではないのがまた…」
龍子「とはいえ今の相場なら150AP前後と、格安で獲れるチャンスなのも確か…
   といって、ウチだと海外勢は大体トラブルし…」
富沢「…最早お約束みたいなモノよね」
石川「それでどうしたものかと〜」

510 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/05/08(日) 15:46:06.46 ID:H5aQzYKj.net
理沙子「…火中の栗を拾う、か。難しいわね、判断が……」
永原「……ナニを迷ってるんですか二人とも!迷うことなんてないでしょ!」
富沢「でもさ……何せ揉めてる最中の話だし、下手を打つと色々面倒よ?」
永原「そもそも!最初から知らんぷりして無視を決め込むならここに来て
   相談する必要ないじゃない!そ・れ・に・!海外勢を無視して
   日本で番を張ってるだけで、レッスルの女王が名乗れるか〜!って話!」
斉藤「……永原、お前……番を張るって!仮にも女王に対して!」
永原「関係ない!少なくとも今回の事で選手に罪はないよ!そうでしょ?
   大体何か企んでるなら、信用させるためにもっとふっかけるよ普通!」
龍子「…………相変わらず、変なところで妙に勘が冴えるヤツだな」
理沙子「ともかく接触はしてみましょうか。事は選手生命にも関わる話だし」
龍子「……わかった!いいだろ、やってやろうじゃないか!外国人と言えど
   同じレッスルエンジェルであることに違いはない!」
永原「……じゃ!あたしが早速」
理沙子「それはダメ。向こうは未だ情勢不安なことに変わりはないし
    今は何事にも慎重な対応が求められる時期。少なくとも私と女王
    そしてあなたの三人、もしもを考えたら現地に行くわけにいかないわ」
富沢「……じゃあ誰を?誰でもいいってわけにもいかないし」
越後「ん…上原さんの太平洋女子はともかく、市ヶ谷さんのJWI、アメリカ勢
   新女とライバル勢が一堂に会するこの時期に、海外に戦力を割くのは…」
斉藤「かといって仮にもエースクラスを迎えるのに人事スタッフ任せにするのも
   礼を失すると言えば失するし……難しい」
永原「…………あ!そうか、石川さん!確かスカウトの達人だって!」
石川「……え、私?前に色々やっては来たけど〜……え、何ですか、みんな
   その目は?あの〜、そんなに、期待されても……」
龍子「……お前なら、出来る!お前しかいない!よし、任せた!」  

511 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/05/08(日) 16:25:42.27 ID:H5aQzYKj.net
富沢(…相変わらず即決ですね。こうと決めたら迷わないというか)
理沙子(それも女王の資質。良いように捉えましょう、少なくとも今はね)
石川「……じゃあ取り敢えず、やれるだけやってみますね〜」
永原「お願いします石川さん!あたしたちの分まで!」
龍子「じゃあアタシらはこれで。後で小川から詳しく詳細送るんで」
理沙子「…事は重大よ。情報は例の……P37ルートでね」

越後「海外問題に偽物対処、さらに新女王となって初の大型大会開催
   …これはいよいよ山場だな、私達にとって」
斉藤「ああ……全く、混乱に乗じて好き勝手してくれるな。どこもかしこも」
富沢「……あ、新人達が練習終わる頃ね。ちょっと視てきます」

虎子「……おわっだぁぁぁぁ〜。ぬあああおぉ〜、疲れた〜もぉぉぉぉ〜」
北村「……あんた、わざとやってる?それ」
虎子「…いや、なんの話?わざと?」
神田「無駄話するな!終わったら練習器具は片付ける!そしてあと、掃除!」
美沙「とっととやるのですサボったら寮に連絡して飯抜きの刑なのですよ」
金井「洗濯は、今日は特別大サービスで心優しい先輩たちがやってあげるから」
美沙「…少し甘過ぎなのです先輩」
金井「まぁまぁ、厳しくし過ぎて、逃げられたり○○されたりしてもアレだし〜
   あたしだってその昔、遅刻し過ぎて危うく逆さ吊り闇落ちの刑に……」
虎子「…先輩、シャレになんないす、それ」
北村「冗談、ですよね?はは、はははは……」
神田「……なら、試してみるか?あくまでも教育の一環としての範囲で、だが」
虎子「おっす!えー、僭越ながら慎んで、遠慮をさせていただきまっす!」
北村「イビり、ゴーモン、ダメ、絶対NG!法律は正しく遵守せよー!」
美沙「……どっから覚えてくるのですその物言い」

512 :名無しくん、、、好きです。。。:2022/05/23(月) 00:37:42.23 ID:JkTOWQcv.net
永原「……はーいソコまで!もー、最近色々ありすぎて何となくイラつくのは
   わかるけど!練習でケガとかしたら元も子もないでしょ!」
虎子「…せんぱ〜い、ぬああぁぁつかれたぁ〜、うごけで〜」
北村「ペース配分考えないからっしょ。あーんた要領ワルいね、ホントさ〜」
富沢「……そういうあんたはすこーしサボりすぎ!次からびっしびしいくからね!」
北村「…………ネットアイドルやってた方がマシだったかも。はぁ〜」

金井「ハイハイ後片付けして。次のJWIとの対抗戦は、二人ともデビュー戦だよ
   それまで準備はおこたりなく!ねっ」
北村「……それマジ?」    虎子「……ホント!?すか?」
斉藤「冗談言ってどうする。次の興行、もう負けられない理由がある!」
神田「主に、団体の評判と経営的な意味でだが!」
富沢「あたしたちみたいな弱小団体は、常に危険と隣り合わせ!二人の勝敗が
   団体の評判に少なから〜ず、影響する可能性もあるんだから」
美沙「責任重大なのですよ期待度の高さもまぁまぁそれなり〜とはいえ
   お前らのやらかしでおまんま食い上げもありえるとぉ〜」
北村「プレッシャー与えないでよせんぱぁ〜い」
虎子「やってやるっす!闘いこそ我が人生っす!」
永原「よろしい!ではこれよりごはーん!ごっはーん!腹が減ってはなんとやら
   20分で速やかに掃除完了の後、二人ともあたしに続けー!」
二人「喜んでお供させていただきまーっす!」

越後(……様子を見に来てみたらこれだ。でも、永原にしてはえらく気前の良い…)
理沙子(中々練習を見てあげられなかったお詫びも兼ねているんでしょう
   ホント、良く成長してくれたわね。で……例の件)
越後(……わかっています。では、早速EWA殴り込みの準備を)
理沙子(石川をメインとして、人選はウチと太平洋、各団体から一人ずつ…)
越後(了解!明後日には出立します)

ここに来てレッスルに訪れる一大転換期。そして、かの社長にも異変が…?

つづく

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