ヨウジヤマモト Yohji Yamamoto2

ノーブランドさん

何故俺が有名ブランドの奴らと仲がいいかを書いてみよう。ブランドというのは当然ブランディングに成功している
わけでたとえデザイナーが手抜きデザインをしても（実際に戦略のひとつとしてそういうマネをすることがある）あ
る程度の値段で商品が売れてしまう。客はブランドだからという理由で盲目性を持ってしまう、そこにモノの真の価
値を図る視点は少なめだ、だからデザイナーとしては自分のデザイナーとしての真の価値とは一体どの程度なんだろ
うか、この洋服屋を始めたころのようなフレッシュなクリエイティビティは自分にまだ残っているのか、という疑問
を常に抱くものだ。そこでどこのデザイナーも、山本山もネイバーフッドもシャネルもグッチもどこのデザイナーも
かなり頻繁に腕試しデザインをする。早い話、ジーユーとかユニクロとかジーンズメイトとかタカＱのような店に自
分がデザインしたノーブランドの服を置いてもらう。その服をどういう人が買っていくのか、売れ行きはどんなもん
か、買った人はどんなコーデをするのか、そういうところを見てるんだな。俺は常にそういう服ばかりを買ってかっ
こよく着こなしてるってことであちこちのデザイナーのあいだで有名なんだよ。もちろん仲がいい理由はそれだけで
はないんだけどね、自分で書くのもなんだが男のデザイナーは俺に着て欲しいってコンセプトが常にあるし女のデザ
イナーは俺とのデートに着たい服ってコンセプトが常にある。

電波ぽいがすべて真実の話だ。まともな質問があれば受け付けるよ。