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GANREF part27

53 :名無CCDさん@画素いっぱい:2016/07/06(水) 01:36:02.24 ID:J1DAYUlN2
http://ganref.jp/m/iwatsuki_yasunori/portfolios/photo_detail/d7a806370fa685cc5c37509f7128eef1

おれはこれがいい。
一見、日本人の琴線に触れる、夏の親子の情愛の微笑ましいシーン。
「ストゥディウム」…一般的、科学的関心を意味し、
文化的にコード化された写真受容、そのもののように見える。
しかし、十数年前の撮影と知ると、画面の娘はすでに成人女性になってるか…
それを認識したとたん、猛烈な悲しみがわき起こる。
なびく七夕かざり、親子の衣服を乱す強い「風」が
極彩色の横溢する画面ながら、えも言われぬ不穏な温度、臭いを
吹き込んでいるとしか思えなくなってくる。
往年の北野武映画でのたけしの気配をさせる父親の背中や
風にはばまれながら小走りで父親に追いすがる娘のはかなさ。
アカの他人のこの親子のもとに、過日のこの写真を届けるとしたら
手にっとった娘が泣き伏してしまうような
複雑なその後の日々を過ごしてはいまいか。
対位法的なうがった見方なのかもしれないが、
派手な色彩、ハレの日の典型的情景だからこそ
どうしようもなく悲しい。
父親の手にある二つの風船が世情の強風にあおられ
どこかに飛んで行ってしまわないか心配になる。
「プンクトゥム」一般的な概念の体系を揺さぶり、
それを破壊し、コード化不可能な細部をもつ写真だと読めば
そんなおセンチ、お涙頂戴の悲しみを通り越して、
激しい怒りにみちた写真とも言えるのかもしれない。

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