ニコン不買か　新宿ニコンサロン「慰安婦」写真展３

1 ：名無CCDさん＠画素いっぱい：2012/07/14(土) 00:31:57.32 ID:FiukWnae0.net

衝撃の前スレ


ニコン不買か　新宿ニコンサロン「慰安婦」写真展２
http://toro.2ch.net/test/read.cgi/dcamera/1339094902/

781 ：代理屋@日本食人考１（芳賀説の嘘）：2014/10/11(土) 20:23:44.77 ID:N8p/jCUs0.net

芳賀矢一『国民性十論』の「日本人は食べない」といった記述のトンデモについて、
拙>>773で指摘したが、それは芳賀氏の同級生２名の論文を読むだけでも明らかだ。

芳賀矢一（1867-1927）氏は、東大予備門（後の旧制一高）の出身で、同窓には
正岡子規、秋山真之、夏目漱石、南方熊楠などなど、そうそうたるメンバーがいた。
郷土史家の寺石正路もそのひとりで、彼は中国にまつわる食人論文を1888年に著し、
さらに1893年に同論文の補遺を発表した。ここで寺井氏は日本の西南戦争（1877）
に関するフィールドワークを報告し、食人行為があったことを明らかにしていた。

《……現場の人より聞くところ詳細は記するをはばかるも事実は断じて疑ふべからず
と云えり　もとより戦争中のことなれば常理をもって論ずべからずといえども惜しげも
なく人の生命を相奪ふの際にはその人肉を啖ふくらいは少しも驚くに足らざるべし》
　　　　　　　（*所収：礫川『人喰いの民俗学』頁81　※カナ漢字を平易にするなど改）
西南戦争（戊辰の役でも）におけるキモ喰いや人肉食の記録は、じつは多々存在する。

そして、もうひとりの同窓生、南方熊楠氏も日本の食人論文を著していた。（↓2へ）

782 ：代理屋@日本食人考２（芳賀説の嘘）：2014/10/11(土) 20:26:34.87 ID:N8p/jCUs0.net

南方熊楠は、1903年に日本の食人をテーマとする英語論文を、英国「ネイチャー」
に投稿していた。同論文を訳した松居竜五氏は、そのことを以下のように評した。

《同時代の少なからぬ日本の学者が、古代中国の食人の習慣を野蛮と叫びつつ、
日本にはそうした習慣がなかったと一方的に誇っていることと比較すれば、その
意義は決して小さくない》と。
　　　　　　　（*『南方熊楠英文論考［ネイチャー］誌篇』集英社 2005 頁283）
しかし、南方氏と芳賀氏らとの違いはどこからきたのだろうか。　　　　

熊楠は他の才人たちと比しても卓越した記憶力をもち、幅広い知識を有してた。
彼は東大予備門にあがる前に、『本草綱目』（拙>>773）、『大和本草』、また
『太平記』などを読んでは記憶し、その記憶をもとに「完全写本」した天才だった。

彼の写した貝原益軒『大和本草』（1709）には、江戸期のミイラ食ブームの記述が
あるし、福澤諭吉も少年時代に親しんだ『太平記』には、包囲籠城戦における
食人の逸話（18巻／金ヶ崎城）が出てくる。さらに（↓後日の３へ）

783 ：代理屋@日本食人考３（芳賀説の嘘）：2014/10/11(土) 22:42:19.82 ID:N8p/jCUs0.net

熊楠が明治・大正を通して意欲的に研究した『今昔物語』にも、難病にかかった
権力者が妙薬の胎児の生き血を求め、二人の妊婦を殺害する説話があった。

そうした歴史を知る熊楠氏にとり、日本人は食人しない、は笑い話だったろう。
1922年、熊楠は芳賀氏が総長を務める國學院大学に招かれ、講演をおこなった。
このとき壇上の彼は、酔って百面相をするだけで、ついになにも語らなかったと云う。
大人数相手の講演を苦手としただけだろうが、ひょっとして、酔った勢いで口を開けば、
同じく『今昔物語』を研究していて、日本の食人事例を一切知らなかったとは信じ
難い大学総長のベストセラーに、皮肉の一言も発してしまうのを恐れたから……、
などと妄想を膨らませてみるのも悪くないかも知れない。

とまれ熊楠は、孫文(1897年来）や周作人（拙>>304>>634）と親交を結ぶ人物で、
《一国にあるもの、必ず他の二、三の国、また諸国を通してあり》とする見識を
もっていた。　　　　（*『柳田国男　南方熊楠往復書簡集』平凡社 1976 頁366）

しかし、残念なことに戦前日本で広まったのは芳賀氏のエスノセントリズムに満ちた、
他民族を蔑視する言説の方だった。そのあげくが、日中戦争や太平洋戦争において
周作人の陰口「人喰いの顔」を実際に日本がさらけ出した事を思えば、芳賀説の
ような明らかな虚偽を放置しておくのは愚かの極みといえるだろう。