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ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【237】

1 :ぷぅぎゃああああああ :2022/08/06(土) 07:43:33.33 ID:Q/GRptbs0.net
オリジナルの文章を随時募集中!

点数の意味
10点〜39点 日本語に難がある!
40点〜59点 物語性のある読み物!
60点〜69点 書き慣れた頃に当たる壁!
70点〜79点 小説として読める!
80点〜89点 高い完成度を誇る!
90点〜99点 未知の領域!
満点は創作者が思い描く美しい夢!

評価依頼の文章はスレッドに直接、書き込んでもよい!
抜粋の文章は単体で意味のわかるものが望ましい!
長い文章の場合は読み易さの観点から三レスを上限とする!
それ以上の長文は別サイトのURLで受け付けている!

ここまでの最高得点79点!(`・ω・´)

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ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【236】
https://mevius.5ch.net/test/read.cgi/bookall/1652010102/
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767 :この名無しがすごい! :2022/09/23(金) 20:12:39.04 ID:XitfB+WCa.net
けたたましく耳朶を殴るアラームの音で、私は飛び起きた。
毎日の事ながら、未だに慣れないこの騒音のせいで、私は爽快な寝起きというものを経験した事が無い。肌寒さが勝る時頃であるにも関わらず、私は温い御布団の中から出て、もはや恒例となった義務をこなさなければならないのである。
「……ぐかがががぎぎごごごごぁぁぁあああ……zzz」
「……」
やはりである、義之は起きない。アラームと同じくらいのイビキを立てている。うるっせぇ。
私と同じ御布団で寝るこの男は、何時も何時も自分で設定したアラームの時間に起きられない愚図である。恐らくはイビキのせいであろう。アラームの騒音を、きっとイビキの轟音が、掻き消している。そうに違いない。だって、うるっせぇもん、マジで。
しかし、もう何度このイビキに安眠を妨害されたかは分からないが、不思議とこの轟音に腹を立てた事はないのだ。やはり心の何処かで恩義を感じているのだろう。かつて私に小石をぶつけて嘲笑していた、あの邪智なるクソ餓鬼共より救ってくれた義之のおかけで、私は今、こうして屋根のある家で暮らしているのだから。

768 :この名無しがすごい! :2022/09/23(金) 20:26:35.25 ID:XitfB+WCa.net
>>767
その礼という訳ではないが、自力で起きられないこの愚図に代わり、起床を手伝ってやらんこともない。この男を起こすという義務も、最近は、まぁ……悪くはないと思っている自分がいる。
「……んぁ、何だ……朝か?」
カーテンを開けてやると、目映くも何処か心地良い朝日が私と義之を照らした。義之は朝日に弱いだ。日を浴びるとすぐに目を覚ます。花のような男だ。
「……ふぁ〜!」
「……」
起こしてやった苦労を知ってか知らずか、呑気に欠伸をしている義之を尻目に、私は窓の向こうにある景色の美しさに耽溺した。かつては恐ろしかった外の世界も、今ではこうして愛おしく思えるのだから、時の流れというのは、なかなかなに酔狂な奴である。
「お? お前がカーテン開けてくれたのか? ありがとな、アーノルド〜! よーしっ、よしよしよしよし〜っ!」
「……」
紫陽花の葉に出来た朝露の水溜まりに、東の空から射した光が反射する。キラキラと輝く光のスポットライトで、咲き誇る紫陽花たちが喜んでいた。一枚のキャンパスに収められた絵画のように美しいこの光景は、私は宝石にさえ勝る至宝だと思う。
しかしながら、私の自慢の毛を撫で回し、肉球をプニプニしながら、気持ちの悪い笑顔をするこの男には、そんな情緒ある美しさなど分かりもしないだろう。この男の頭の中には、これからの佳奈ちゃんとのデートで一杯だからだ。
「んじゃ! 留守番頼むぞ! いい子にしてたらチュールやるからな!」
そう言い残し、出掛けの準備を終えた義之はドタドタと階段を降りて行く。私もそれに倣い、階段を降りて玄関に向かう。既に義之の母親が何事かを吹き込んでいるが、きっと今日のデートのアドバイスでもしているのだろう。
私はアドバイスなどしないが……まぁ、『行ってらっしゃい』くらいは言ってやらんこともない。
「ニャーオ」
私は猫である、名前はアーノルド。
アーノルド・シュワルツェネッガーのように、いい感じのナイスガイである。

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