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ワイが文章をちょっと詳しく評価する!【223】
- 40 :ぷぅぎゃああああああ :2021/07/10(土) 23:55:46.98 ID:KbOFkb+E0.net
- リレー小説(その二)
興味はあるが実際に腹も減っていた。重々しい扉を押し開けて店内に入ると木製のテーブルや椅子などの配置がロールプレイングゲームの酒場の雰囲気を醸し出す。
奥には簡素なカウンターが見える。ギルドの受付係と言わんばかりの愛らしい女性がこちらを見て微笑む。釣られて多少、鼻の下を伸びた状態で近づくと屈強な男達に囲まれた。
不穏な空気に緊張するこちらをよそに愛らしい女性は口にした。
「ランチコースをお求めですか」
それが目的で『ビストロ 異世界』という胡散臭い店にきたのだ。もちろんと大きく頷いて見せた。
「わかりました」
受付の声を合図に屈強な男達が防具を手にする。Tシャツとジーパンの上から鎧や脛当てが取り付けられた。
最後に恭しく幅広のブロードソードを差し出す。受け取ると手の中でずっしりとした重みが加わり、急に身体が震えた。
「あの、これは」
「食材はお客様に調達して貰います」
店の奥の扉が屈強な男達の手で開かれた。草原が見える。よく見ると水色の物体が弾んでいた。あれが前菜になるスライムなのだろう。
ゲームの序盤に登場するキャラクターで非力な主人公の糧となる存在である。現実では未知の生物で十分に脅威となる。
帰ろうとすると屈強な男達に止められ、踏ん張っても力で押し出された。平原の中にぽつんと立ち、前菜のスライムと戦うことになった。
店名の『異世界』を実感した瞬間でもあった。
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