2ちゃんねる スマホ用 ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50    

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

【小説家になろう】初心者作者の集いpart.116

580 :この名無しがすごい! :2020/09/15(火) 13:42:47.99 ID:ip8+IYlN0.net
読ませる文だと真っ先にこれが思い浮かぶわ
長いのにコピペ化したぐらいだし
あれ?ってなる部分も多いのに不思議

営業用の大きな冷蔵庫に買ってきた食料の大部分を収めた速見は、帽子とジャケットと靴を脱ぎ、金魚鉢ほどの大きなグラスに氷とジンと少量のドライ・ヴェルモットと十滴ほどのアンゴラース・ビタースをぶちこみ、フォークで掻き回した。レモンの皮を放りこむ。
一度に水呑み用グラス三杯分ほどを喉を鳴らせながら飲んだ。
露が浮かんだ大きなカクテル・グラスには、まだ三分の二ほどドライ・マルテーニが残った。
速見はアルコールが回ってくると共に猛然と食欲が起こってくるのを覚えた。
テンダーロインの大きな塊りから一キロほどヘンケルの牛刀で切り取り、塩と荒挽きのブラック・ペッパーを振った。
玉ネギを二個ミジン切りにする。ガス・レンジに大きなフライパンを掛けてサラダ油を流しこむ。
煙抜きのファンを廻した。やがて、オイルが煙をあげはじめた。速見はそこに五十グラムほどの牛脂を放りこんだ。菜箸で掻き廻す。
牛脂は焦げながら溶けた。脂がはぜ、速見のシュッティング・グラスに飛び散る。フライパンのまわりからときどき炎があがった。
速見は一キロのテンダーロインをフライパンに入れた。にぎやかな音と共に、脂はさらに飛んだ。
ビーフの肉汁があまり逃げないように、三十秒ほどで速見は肉を引っくり返し、高熱で両面を硬化させた。
また三十秒ほど待ってガスを中火にし、買ってきてあったポテト・サラダに玉ねぎのミジン切りの一個分を混ぜた。
ミディアムに焼いたステーキを大皿に移し、その脇にポテト・サラダを盛りあげる。フライパンに残った牛脂と肉汁のグレーヴィに残りの玉ネギのミジン切りを放りこんで掻き回し、キツネ色に焦がした。
そこにショーユと砂糖を入れて沸騰させ、日本酒を一合ほどぶちこんだ。
そうやって作ったグレーヴィ・ソースを焼けたステーキの上から流し、テーブルに運ぶ。
まだ中心部にわずかに血が残るステーキを、ナイフとフォークでいそがしく使って貪り食う。ときどき、
ポテト・サラダで口の中の脂を取る。

総レス数 1001
295 KB
新着レスの表示

掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
read.cgi ver 2014.07.20.01.SC 2014/07/20 D ★