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◆霊和創作技術研究所 Part2◆

378 :この名無しがすごい!:2020/11/10(火) 19:37:31.71 ID:1hpAz4rq.net
中央公論社「日本の文学」事件
〜宿敵三島由紀夫批判〜

 昭和38年、中央公論社は満を持して文学全集「日本の文学」を企画しました。
明治から昭和にかけての日本の代表的な作家を網羅した文学全集の決定版という意気込みです。
編集委員には、谷崎潤一郎、川端康成、伊藤整、高見順、大岡昇平、三島由紀夫、ドナルド・キーンの諸氏が選ばれました。
日本文学界を代表する作家、評論家を並べた豪華メンバーです。
 
 一民間出版社の文学全集とはいえ、この文学全集に収載されるかどうかは正に作家として認められるかどうかというくらいの位置づけだったようです。
ところが事件はその第1回の編集会議で起きました。
収載候補に松本清張氏の名を目ざとく見つけた三島由紀夫氏は、松本氏を載せることに強硬に反対します。
このとき松本氏を擁護したのは川端氏だけでした。

三島「なぜ彼を入れるの。ぼくは松本清張の文学を認めない」
川端「松本清張を入れるのは、私はいいと思う」
三島「川端さん、おかしいよ。あなたが松本清張を認めるのは」
川端「清張は流行作家だが、ちゃんとした作品がある」
三島「清張のどこが文学なの。ぼくは認めない。認められないね。清張には文体さえないじゃない」
川端「そういうことはない。流行作家が文学者でないとは言えない」
三島「それなら川端さん、清張のどの作品を推すんですか」
川端「いくつかありますよ。たとえば『黒い福音』などもいいと思う。カトリックの世界を描いていて大きいんじゃないか」
三島「どれもだめだよ。『黒い福音』もぼくは認めない。清張の文学をぼくは認めない」

三島、川端両氏の文学感の違いが激突し、他の委員は口出しもできないほどの激しい応酬だったようです。

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